説明

航空機ガスタービンエンジンの二重反転可能発電機

【課題】二重反転可能ロータを備えた航空機ガスタービンエンジン用発電機を提供する。
【解決手段】ガスタービンエンジン10が、タービン26により駆動される二重反転可能発電機180を含み、発電機が、発電機ステータ186と二重反転可能半径方向内側極ロータ216及び外側マグネットロータ212を含む。ギヤボックス56は二重反転可能極及び外側マグネットロータに用いる。ブースタ段の二重反転可能な第1及び第2のセット15、19が極及び外側マグネットロータの対応するものと共回転する。発電機及びギヤボックスがエンジンのブースタキャビティ57又はテールコーン290内に配置する。マグネットロータ、極ロータ、及びステータが同心とする。発電機はマグネットロータとマグネット及び極ロータ間のロータエアギャップ130と極ロータとステータとの間の変圧器エアギャップ224を含む。発電機は二重反転可能タービンにより直接駆動する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、航空機ガスタービンエンジン用発電機に関し、より詳細には、二重反転可能ロータを備えた航空機ガスタービンエンジン用発電機に関する。
【背景技術】
【0002】
ターボファンタイプの航空機ガスタービンエンジンは通常、前方ファン及びブースタ圧縮機、ミドルコアエンジン、並びに後方低圧出力タービンを含む。コアエンジンは、高圧圧縮機、燃焼器、及び高圧タービンを直列流れの関係で含む。コアエンジンの高圧圧縮機及び高圧タービンは、高圧シャフトによって相互連結される。高圧圧縮機、タービン及びシャフトは、本質的に高圧ロータ又はスプールを形成する。高圧圧縮機は、回転駆動されて、コアエンジンに流入する空気を比較的高圧に加圧する。この高圧空気は次に、燃焼器にて燃料と混合され且つ点火されて、高エネルギーガスストリームを形成する。ガスストリームは、後方に流れて高圧タービンを通過し、該高圧タービン及び高圧シャフトを回転駆動し、次いで高圧シャフトが圧縮機を回転駆動する。高圧タービンから流出するガスストリームは、第2のタービンすなわち低圧タービンを通って膨張する。低圧タービンは、低圧シャフトを介してファン及びブースタ圧縮機を回転駆動し、これらの全てが、低圧ロータ又はスプールを形成する。低圧シャフトは、高圧ロータを貫通して延びる。
【0003】
幾つかのファンジェットエンジンは、二重反転タービンを有し、この二重反転タービンが二重反転ファン及びブースタ、すなわち低圧圧縮機に動力を供給するように設計されてきた。米国特許第4,790,133号、第4,860,537号、第5,307,622号及び第6,732,502号は、二重反転ファン及びブースタすなわち低圧圧縮機に動力を供給する二重反転低圧タービン(LPT)を開示している。生成される推力の大部分はファンによって発生する。また、ギヤボックスを使用してファン及びブースタの二重反転を生じさせる二重反転ファンエンジンのような様々な設計も存在している。従来のブースタは、低速にて極めて効率が悪く、妥当な効率を得るためにより高次の段数となる。比較的少ないブースタ段数で高効率のブースタを提供するために、二重反転ブースタを備えた航空機ターボファンガスタービンエンジンが開発されてきた。
【0004】
航空機システムは、次第に、益々大きな電気負荷に対応するよう設計されている。電力は、航空機を作動させるエンジンから機械的に抽出される。比較的低出力レベルで航空機エンジンが作動している場合、例えば、高所から緩慢に降下する間、エンジン機械的出力からの電力抽出は、エンジンを適切に作動させる能力を低下させる可能性がある。航空機出力のより大きな需要量を必要とする現在のターボファン航空機ガスタービンエンジンは、コア(高圧ロータ)駆動ギヤボックスに装着される極めて大型の発電機を利用する。進入のような、低推力且つ高電力が必要とされる飛行条件では、コアは、電力需要を保持するために高速で稼働しなくてはならないが、進入速度を維持するのに損なわれるはずの推力がより多く生じる結果となり、従って、燃料効率が低下する。
【0005】
電力は、ガスタービンエンジンにおける高圧(HP)エンジンスプールから抽出することができる。HPエンジンスプールの比較的高い運転速度により、エンジンに接続された発電機を駆動する機械的動力源を理想的なものにする。しかしながら、発電機を駆動するためにHPエンジンスプールにだけ依存するのではなく、エンジン内の他の発生源から動力を引き出すことが望ましい。低圧(LP)エンジンスプールは、動力伝達装置の代替の発生源を提供するが、低速度の発電機は、高速度で作動する類似の定格発電機よりも大型であることが多いので、比較的低速度のLPエンジンスプールは通常、ギヤボックスの使用を必要とする。LPロータ又はスプールから切り離されて作動する発電機は、速度を上昇させるためにLPロータ又はギヤボックスの速度が低速であることに起因して、大型の発電機を必要とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第7,508,157号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って、広範囲のエンジン運転速度にわたり多大な量の電力を提供するのに使用することができる、航空機ターボファンガスタービンエンジン用発電機に対する必要性がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
航空機ガスタービンエンジンが、タービンに駆動可能に接続され且つ発電機ステータを有する二重反転可能発電機と、二重反転可能半径方向内側極及び外側マグネットロータとを含む。エンジンは更に、エンジン作動中に二重反転可能半径方向内側極及び外側マグネットロータを二重反転させるために、タービンと二重反転可能発電機との間に動作可能に配置されるギヤボックスを更に含むことができる。
【0009】
二重反転可能発電機のより特定の実施形態において、半径方向外側マグネットロータ、半径方向内側極ロータ、前記発電機ステータがエンジン中心線の周りに同心であり、半径方向外側マグネットロータが半径方向内側極ロータを囲み、半径方向内側極ロータが発電機ステータを囲む。二重反転可能発電機は更に、マグネット及び極ロータ間のロータエアギャップと、極ロータ及びステータ間の変圧器エアギャップを含む。
【0010】
エンジンの1つの実施形態は更に、ファンブレードのファン段を含むファンセクションと、ファンセクションの下流側にあるブースタ段の二重反転可能な第1及び第2のセットを含む。ファンブレードのファン段及びブースタ段の第1のセットは、半径方向内側極及び外側マグネットロータの1つと共回転可能である。ブース多段の第2のセットは、半径方向内側極と外側マグネットロータの他方と共回転可能である。二重反転可能発電機及びギヤボックスが、二重反転可能ブースタのブースタ段の二重反転可能な第1及び第2のセットの半径方向内向きに位置付けられたエンジンのブースタキャビティ内に配置することができる。ブースタ段の第1のセットの第1のブースタブレード列が、ブースタ段の第2のセットの第2のブースタブレード列と噛み合うことができる。
【0011】
エンジンのより詳細な実施形態は、更に、タービンが低圧タービンであり、極ロータ、ファン段、及びブースタ段の第1のセットが、低圧タービンに駆動可能に接続される。外側マグネットロータ及びブースタ段の第2のセットが、ファン段に対して二重反転して、ギアボックス(56)を介して低圧タービン(26)に駆動可能に接続される。
【0012】
ギアボックスは、エンジンのファンフレームにより支持される環状キャリアと、該環状キャリアから片持ちにされるピン上に回転可能に装着されたプラネタリギアと、を含むことができる。サンギアは、プラネタリギアと噛み合い、プラネタリギアの半径方向内向きに回転可能に装着される。リングギアは、プラネタリギアと噛み合い、プラネタリギアの半径方向外向きに回転可能に装着される。ブースタ段の第2のセットが、サンギアに接続され、サンギアが、低圧シャフトによって低圧タービンに駆動可能に接続される。
【0013】
航空機ガスタービンエンジンの別の実施形態は、二重反転可能前方及び後方ファン段を有するファンセクションと、ファンセクションの下流側にあるブースタ段の二重反転可能な第1及び第2のセットを含む二重反転可能ブースタとを備える。ブースタ段の第1のセットは、前方ファン段に接続され且つこれと共に回転可能であり、ブースタ段の第2のセットは、後方ファン段に接続され且つこれと回転可能である。二重反転可能発電機は、低圧タービンの二重反転可能第1及び第2のタービンセクションに直接駆動可能に接続される。
【0014】
或いは、二重反転可能発電機は、低圧タービンの環状二重反転可能低圧内側及び外側ドラムモータに直接駆動可能に接続することができる。
【0015】
二重反転可能発電機のより詳細な実施形態は、回転可能な軸方向に延びる棒状極の対応するセットを支持する極ハブを備えた、極組立体を有する極ロータを含む。棒状極の各々は、極ハブのそれぞれに対する半径方向に延びるコネクタにより接続される半径方向外側棒状部を含む。ステータはまた、中心線の周りを囲み中心に配置されたほぼ円筒形の環状中心極セクションを含み、環状軸方極の周りに巻き付けられた固定の第1及び第2の軸方向巻線を有する。半径方向極は、中心極セクションから半径方向外向きに延び、軸方向巻線間に中心を置くことができる。半径方向巻線が半径方向極の周りに巻き付けられる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】二重反転可能ブースタ段及び二重反転可能発電機を備えた、航空機ターボファンガスタービンエンジンの例示的な実施形態の長手方向断面図。
【図2】二重反転可能ブースタ段及び図1に示す二重反転可能発電機のより詳細な拡大長手方向断面図。
【図3】図2の線3−3からとった、二重反転可能発電機が駆動作される差動歯車ギヤボックスの軸方向図。
【図4】図2に示す二重反転可能発電機の部分切り欠く斜視図。
【図5】図4の線5−5からとった、二重反転可能発電機のステータの固定半径巻線の立面図。
【図6】図4に示す二重反転可能発電機の極ロータの斜視図。
【図7】図6に示す極ロータの拡大斜視図。
【図8】図4に示す二重反転可能発電機の斜視図。
【図9】二重反転可能ファン及びブースタ段並びに二重反転可能発電機を備えた航空機用二重反転可能ファンガスタービンエンジンの例示的な実施形態の長手方向断面図。
【図10】エンジンのブースタキャビティ内に装着され、二重反転可能低圧タービンにより駆動される二重反転可能発電機を備えた、航空機用二重反転可能ファンガスタービンエンジンの例示的な実施形態の長手方向断面図。
【図11】エンジンのテールコーンに装着され、噛み合った二重反転可能低圧タービンにより駆動される二重反転可能発電機を備えた、航空機用二重反転可能ファンガスタービンエンジンの例示的な実施形態の長手方向断面図。
【図12】エンジンのブースタキャビティ内に装着され、噛み合った二重反転可能低圧タービンにより駆動される二重反転可能発電機を備えた、航空機用二重反転可能ファンガスタービンエンジンの例示的な実施形態の長手方向断面図。
【図13】図4に示す二重反転可能発電機用の代替のステータの斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の上記の態様及び他の特徴は、添付図面を参照しながら、以下の明細書において説明される。
【0018】
図1及び2には、エンジン中心線8の回りを囲み、周囲空気5の入口空気流を受け取るファンセクション12を有する例示的なターボファンガスタービンエンジン10が図示される。ファンセクション12は、ファンブレード14の単一のファン段104を含む。ファンセクション12の下流側には、二重反転可能なブースタ段の第1及び第2のセット15、19を備えた二重反転可能ブースタ16がある。ブースタ段の第1のセット15は、回転可能なブースタブレード17の第1、第3、及び第5のブースタ段38、40、42を含む。ブースタ段の第2のセット19は、二重反転可能なブースタ段65を備えた二重反転可能な第2及び第4のブースタ段62、64を含む。ブースタ段の第1及び第2のセット15、19の1つは、エンジン中心線8の回りに時計回りに回転可能であり、ブースタ段の第1及び第2のセット15、19の他方は、エンジン中心線8の回りに反時計回りに回転可能である。従って、ブースタ段の第1及び第2のセット15、19は、互いに二重反転可能であるように説明することができる。
【0019】
第1、第3、及び第5のブースタ段38、40、42は、第1、第3、及び第5のブースタブレード列48、50、52をそれぞれ有する。第1及び第3のブースタブレード列48、50は、第2及び第4のブースタブレード列66、68と噛み合う。
【0020】
図1を参照すると、ファンセクション12に続いて、高圧圧縮機(HPC)18と、HPC18により加圧された空気5と燃料とを混合して、高圧タービン(HPT)24を通って下流側に流れる燃焼ガスを発生させるようにする燃焼器20と、燃焼ガスがエンジン10から排出される低圧タービン(LPT)26とがある。高圧シャフト27は、HPT24をHPC18に連結する。高圧圧縮機18、燃焼器20、及び高圧タービン24は総称して、本発明においては高圧シャフト27を含むコアエンジン25と呼ばれる。
【0021】
図1及び2を参照すると、単一のファン段104は、低圧シャフト30により低圧タービン26に駆動可能に接続される。ブースタ段の第1のセット15はまた、低圧シャフト30に駆動可能に接続される。ブースタ段の第2のセット19は、ファン段104に対して二重反転するように差動歯車ギヤボックス56を介して低圧シャフト30に駆動可能に接続される。ギヤボックス56は、二重反転可能ブースタ16のブースタ段の二重反転可能な第1及び第2のセット15、19の半径方向内方に位置付けられたエンジンのブースタキャビティ57内に配置される。
【0022】
ギヤボックス56は、図3に更に示すように、ファンフレーム34により支持される環状キャリア202と、環状キャリア202から片持ちされるピン206上に回転可能に装着されたプラネタリギア204とを含む。サンギア208は、プラネタリギア204と噛み合い、該プラネタリギア204の半径方向内方に回転可能に装着され、リングギア210は、プラネタリギア204と噛み合い、該プラネタリギア204の半径方向外方に回転可能に装着される。サンギア208は、低圧シャフト30により低圧タービン26に駆動可能に接続される。サンギア208は、プラネタリギア204を駆動するよう動作可能であり、該プラネタリギア204は、サンギア208に対して二重反転してリングギア210を駆動するよう動作可能である。ブースタ段の第2のセット19は、ファン段104及びブースタ段の第1のセット15に対して二重反転可能であるようにリングギア210に接続される。
【0023】
図1及び2には、ブースタキャビティ57内に配置された二重反転可能発電機180が示される。二重反転可能発電機180は、エンジン中心線8と一致する回転軸を有し、発電機ステータ186がその周りに配置される。発電機ステータ186は、ファンフレーム34に装着されてこれにより支持される。半径方向内側極ロータ216は、発電機ステータ186を囲み、半径方向外側マグネットロータ212は、半径方向内側極ロータ216を囲み、エンジン作動中に二重反転する。半径方向外側マグネットロータ212は、半径方向内側極ロータ216に対して二重反転可能である。極ロータ216は、低圧シャフト30により低圧タービン26に駆動可能に接続され、従って、ファン段104及びブースタ段の第1のセット15と共回転可能である。マグネットロータ212は、リングギア210に駆動可能に接続され、従って、極ロータ216に対して二重反転可能であり、ブースタ段の第2のセット19と共回転可能である。発電機ステータ186は、ファンフレーム34に装着され且つこれにより支持される。半径方向外側マグネットロータ212及び半径方向内側極ロータ216並びに発電機ステータ186は、本明細書で例示されるようにエンジン中心線8と一致する中心線の周りで同心である。更に、本明細書で示される二重反転可能発電機180の例示的な実施形態において、半径方向外側マグネットロータ212及び半径方向内側極ロータ216並びに発電機ステータ186は、軸方向に同一の広がりを有する。二重反転可能発電機180は、マグネットと極ロータ212、216との間にロータエアギャップ130と、極ロータ216とステータ186との間に変圧器エアギャップ224とを含む。本発明の出願人に譲受された、2009年6月15日出願の名称「COUNTER−ROTATABLE GENERATOR(二重反転可能発電機)」の特許出願230317−2では、二重反転可能発電機が開示され、当該特許出願は引用により本明細書に組み込まれる。
【0024】
二重反転可能発電機180は、図4〜8により詳細に示されている。図4を参照すると、二重反転可能発電機180は、ステータ186、極ロータ216、及びマグネットロータ212を含む、永久磁石発電機(PMG)である。マグネットロータ212は、円周方向に交互する北/南及び南/北の方位N、Sを備えたマグネット214の円形アレイを含む。マグネット214は、マグネット保持リング215内に半径方向に保持される。マグネット214は、非磁性材料のスペーサ213により互いから円周方向に分離される。
【0025】
図4、6、及び7を参照すると、極ロータ216は、軸方向に延びる回転可能棒状極242の対応する第1、第2、及び第3のセット236、238、240を支持する第1、第2、及び第3の極ハブ230、232、234を有する第1、第2、及び第3の極組立体225、227、229を含む。棒状極242の各々は、半径方向に延びるコネクタ246により第1、第2、及び第3の極ハブ230、232、234に接続された軸方向に延びる外側棒状部244を含む。コネクタ246は、第1、第2、及び第3の極ハブ230、232、234のそれぞれから外側棒状部244に半径方向外向きに延びる。アーバーの形態とすることができる非磁性材料217は、第1、第2、及び第3の極組立体225、227、229間に軸方向及び半径方向に配置される。非磁性材料217は、透明網掛けとして示され、極ロータ216に中実の円筒形環状形状を与えるのを助ける。非磁性材料217は、明確にする目的で図4及び7には示されていない。
【0026】
図4、6、及び7に示された極ロータ216は、3つのハブと、12の極とを有し、各極が1つの棒状部と1つのコネクタとを備える。極ロータ216の代替の実施形態は、様々な数のハブ及び各ハブ上に様々な数の極を含むことができる。ハブ及び極の組み合わせは、磁性鋼から作ることができ、均質又は積層化することができる。積層体は、エンジン中心線8に沿って軸方向にスタックすることができる。積層体の別の可能性のある向きは、中心線8に沿って軸方向にスタックされる積層体のハブ及び棒状セクション、並びにハブ及び棒状セクションとコネクタとの間にほぼ円周方向にスタックされるコネクタセクションに向けたものである。
【0027】
図4、5、及び8を参照すると、ステータ186は、固定の第1及び第2の軸方向巻線252、254並びに半径方向巻線262として本明細書で示される固定巻線228を有するステータ円筒形シャフト又は環状ハブ272を含む。ほぼ円筒形又は環状の中心極セクション250は、ステータ円筒形シャフト又は環状ハブ272上に中心が置かれ、中心線8の周りを囲む。固定の第1及び第2の軸方向巻線252、254は、ステータ円筒形シャフト又は環状ハブ272上に中心が置かれた環状の第1及び第2の軸方向極256、258それぞれの周りに巻き付けられる。固定の半径方向極260は、中心極セクション250から半径方向外向きに延びて、第1及び第2の軸方向巻線252、254間で軸方向に中心が置かれる。半径方向巻線262は、半径方向極260の周りに巻き付けられる。半径方向極260は、中心極セクション250の周りに等角度に間隔を置いて配置される。図4〜6に示すステータ186の例示的な実施形態は、4つの半径方向極260を有する。二重反転可能発電機180の他の実施形態は、これよりも多い又は少ない半径方向極、軸方向極、及び/又はマグネット214を有することができる。
【0028】
マグネット及び極ロータ212、216は、互いに対して二重反転可能である。マグネットロータ212は、1つの回転方向(時計回り、又は反時計回り)に駆動され、従来のオルタネータである場合と同様に回転磁束場を提供する。極ロータ216は、別の回転方向(時計回り、又は反時計回り)で駆動される。何れかの所与の円周方向位置において、磁束場は、適切な正弦振幅を有してN−SとS−N極性の間を交互する。固定巻線228は、二重反転可能マグネット及び極ロータ212、216に対して固定され、図1及び2でファンフレーム34により支持されるように本明細書で示されている。
【0029】
代替のステータ270が図13に示される。代替のステータ270は軸方向巻線を持たない。代替のステータ270は、ステータシャフト又はハブ272から半径方向外向きに延びる固定半径方向極260の3つのセット(他の数のセットを用いることもできる)を有し、該セットは、ハブ272上に均等に配分される。半径方向巻線262は、半径方向極260の周りに巻き付けられる。半径方向極260は、ハブ272の周りを等距離に間隔を置いて配置される。
【0030】
従来のPMGにおいて、マグネットロータは固定の同軸ステータの内部又は外部に位置付けられ、該ステータは、磁極上で電気巻線を貫通する交番磁界を伝導する磁極を有する。巻線内の交番磁界は、巻線において電解を誘起し、従って、外部電気システムに提供するために電位を生成する。所与の幾何形状及びマグネット設計において、発生電圧は、磁界が発振する周波数に比例し、すなわち、マグネットロータが回転する速度に比例する。
【0031】
二重反転可能発電機180は、ロータを1つの方向で回転させ、従来「ステータ」と呼ばれるものを別の方向で回転することにより、発電機の見かけ上の速度を増大させる。回転する「ステータ」からシステムの固定部分に電流を流すためにスリップリングを必要としないために、回転する変圧器の概念を利用し、これによって磁極が極ロータ216上で回転され、巻線228が、発電機ステータ186、すなわちファンフレーム34に装着され且つこれにより支持されるエンジン10の固定部品上にある。回転変圧器において、磁束は、軸方向に分離された特徴のないリング形エアギャップにわたって送られる。従来の磁気軸受ロータは、同じ速度が観測される必要があり、従来の機械と同様に直径が制限されるが、巻線又はマグネットを備えていない単純な磁気合金形状(同極又は誘導発電機のロータと同様の)を有する極ロータは、より高速で回転することができる。二重反転可能発電機180は、マグネットと極ロータ212、216との間のロータエアギャップ130と、極ロータ216とステータ186との間の変圧器エアギャップ224を含む。
【0032】
二重反転可能発電機180は、二重反転可能ガスタービンエンジンロータ要素を提供する他の種々のガスタービンエンジン設備で使用することができる。二重反転可能発電機180は、二重反転可能低圧タービンによって二重反転可能ファンと共に駆動することができる。二重反転可能発電機180は、同様に二重反転可能高圧タービンによって駆動することができる。二重反転可能発電機180は、テールコーン又は中心本体キャビティなど、ブースタキャビティ以外のキャビティにおいてエンジン内に配置することができる。
【0033】
図1及び2を参照すると、ファンケーシング11により半径方向に境界付けられたバイパスダクト21、及び回転可能な環状半径方向内側バイパスダクト壁9が、ブースタ16と、コアエンジン25の高圧圧縮機18に対するコアエンジン入口ダクト29とを囲む。ファンケーシング11は、ファンフレームストラット35によりファンフレーム34に固定接続される。ファンフレーム34により半径方向内向きに支持される複数のブースタストラット37は、第4のブースタ段64と第5のブースタ段42との間のコアエンジン入口ダクト29に配置される。バイパスダクト21は、環状ファンケーシング11により半径方向外向きに境界付けられ、且つ図2に示す環状の半径方向内側バイパスダクト壁9により半径方向内向きに境界付けられる。半径方向内側バイパスダクト壁9は、第1のブースタ段38の第1のブースタブレード列48に固定装着された回転可能壁セクション22を含む。半径方向内側バイパスダクト壁9はまた、ファンフレーム34に固定装着された固定又は非回転可能壁セクション23を含む。
【0034】
図9には、エンジン10の後端292においてテールコーン内に配置された二重反転可能発電機180と共に、図1に示したターボファンガスタービンエンジン10が示されている。ギヤボックス56はまた、テールコーン290内に配置され、環状キャリア202が後方タービンファンフレーム134により支持される。ギヤボックス56のプラネタリギア204は、環状キャリア202から片持ちにされたピン206上に回転可能に装着される。サンギア208は、プラネタリギア204と噛み合い、該プラネタリギア204の半径方向内向きに回転可能に装着され、リングギア210は、プラネタリギア204と噛み合い、該プラネタリギア204の半径方向外向きに回転可能に装着される。サンギア208及びブースタ段の第2のセット19は、半径方向外側低圧シャフト430により低圧タービン26に駆動可能に接続される。サンギア208は、プラネタリギア204を駆動するよう動作可能であり、該プラネタリギア204は、リングギア210及びファン段104、並びにブースタ段の第1のセット15を駆動するよう動作可能であり、該ブースタ段の第1のセット15は、半径方向内側低圧シャフト432によりリングギア210に駆動可能に接続される。従って、ブースタ段の第2のセット19は、ファン段104並びにブースタ段の第1のセット15に対して二重反転するよう動作可能である。
【0035】
図10には、二重反転可能な前方及び後方ファン段312、314がエンジン中心線8の周りを囲むファンセクション12を含む、航空機用二重反転ファンガスタービンエンジン310の別の例示的な実施形態の長手方向断面図が示されている。周囲空気5は、ファンセクション12の前方及び後方ファン段312、314のファンブレード14を通って流れる。ファンセクション12の下流側には、二重反転可能なブースタ段の第1及び第2のセット315、319を有する二重反転可能ブースタ16がある。ブースタ段の第1のセット315は、前方ファン段312に接続され、これと共に回転可能である。ブースタ段の第2のセット319は、後方ファン段314に接続され、これと共に回転可能である。
【0036】
ブースタ段の第1のセット315は、回転可能ブースタブレード365の第1及び第3のブースタ段338、340を含む。ブースタ段の第2のセット319は、二重反転可能ブースタブレード317を備えた二重反転可能な第2及び第4のブースタ段362、364を含む。ブースタ段の第1及び第2のセット315、319の1つは、エンジン中心線8の周りに時計方向に回転可能であり、ブースタ段の第1及び第2のセット315、319の別の1つは、エンジン中心線8の周りに反時計方向に回転可能である。従って、ブースタ段の第1及び第2のセット315、319は、互いに対して二重反転可能であると説明することができる。
【0037】
第1及び第3のブースタ段338、340は、第1及び第3のブースタブレード列348、350それぞれを有する。第2及び第4のブースタ段362、364は、第2及び第4のブースタブレード列366、368をそれぞれ有する。第1及び第3のブースタブレード列348、350は、第2及び第4のブースタブレード列366、368と噛み合う。
【0038】
二重反転可能発電機180は、ブースタキャビティ57内に配置され、ギアボックス56を使用することなく、低圧タービン26の二重反転可能第1及び第2のタービンセクション440、442により直接駆動される。半径方向内側極ロータ216は、ファンフレーム34により装着され支持される発電機ステータ186を囲み、半径方向外側マグネットロータ212は、半径方向内側極ロータ216を囲む。半径方向外側マグネットロータ212及び半径方向内側極ロータ216は、エンジン作動中に二重反転する。二重反転可能発電機180は、エンジン中心線8に一致する回転軸を有し、半径方向内側極ロータ216及び半径方向外側マグネットロータ212がエンジン作動中にその周りを二重反転する。
【0039】
極ロータ216、前方ファン段312、及びブースタ段の第1のセット315は、半径方向外側低圧シャフト430により低圧タービン26の第1のタービンセクション440に駆動可能に接続される。マグネットロータ212、後方ファン段314、及びブースタ段の第2のセット319は、半径方向内側低圧シャフト432により低圧タービン26の第2のタービンセクション442に駆動可能に接続される。
【0040】
図11には、二重反転可能な前方及び後方ファン段312、314がエンジン中心線8の周りを囲むファンセクション12を含む、航空機用二重反転ファンガスタービンエンジン310の別の例示的な実施形態の長手方向断面図が示されており、二重反転可能発電機180は、エンジン310の後端292においてテールコーン290内に配置され、二重反転可能発電機180は、二重反転可能低圧タービン26の環状低圧内側及び外側ドラムロータ446、448により直接駆動される。
【0041】
周囲空気5は、ファンセクション12において前方及び後方ファン段312、314のファンブレード14を通って流れる。ファンセクション12の加硫側には、二重反転可能なブースタ段の第1及び第2のセット315、319を有する二重反転可能ブースタ16がある。ブースタ段の第1のセット315は、前方ファン段312に接続され、これと共に回転可能である。ブースタ段の第2のセット319は、後方ファン段314に接続され、これと共に回転可能である。
【0042】
ブースタ段の第1のセット315は、回転可能ブースタブレード365の第1及び第3のブースタ段338、340を含む。ブースタ段の第2のセット319は、二重反転可能ブースタブレード317を備えた二重反転可能な第2及び第4のブースタ段362、364を含む。ブースタ段の第1及び第2のセット315、319の1つは、エンジン中心線8の周りに時計方向に回転可能であり、ブースタ段の第1及び第2のセット315、319の別の1つは、エンジン中心線8の周りに反時計方向に回転可能である。従って、ブースタ段の第1及び第2のセット315、319は、互いに対して二重反転可能であると説明することができる。
【0043】
第1及び第3のブースタ段338、340は、第1及び第3のブースタブレード列348、350それぞれを有する。第2及び第4のブースタ段362、364は、第2及び第4のブースタブレード列366、368をそれぞれ有する。第1及び第3のブースタブレード列348、350は、第2及び第4のブースタブレード列366、368と噛み合う。
【0044】
内側ドラムロータ446は、該内側ドラムロータ446から半径方向外向きに延びる第2の低圧タービンブレード462を有する複数の軸方向に間隔を置いて配置された第2の低圧タービンブレード列436を含む。外側ドラムロータ448は、該外側ドラムロータ448から半径方向内向きに延びる第1の低圧タービンブレード460を有する複数の軸方向に間隔を置いて配置された第1の低圧タービンブレード列438を含む。第1の低圧タービンブレード列438は、第2の低圧タービンブレード列436と噛み合う。
【0045】
二重反転可能発電機180は、後方タービンフレーム134により装着され支持される発電機ステータ186を囲む、半径方向内側極ロータ216と、半径方向内側極ロータ216を囲む半径方向外側マグネットロータ212とを含む。半径方向外側マグネットロータ212と半径方向内側極ロータ216とは、エンジン作動中に二重反転する。二重反転可能発電機180は、エンジン中心線8に一致する回転軸を有し、半径方向内側極ロータ216及び半径方向外側マグネットロータ212がエンジン作動中にその周りを二重反転する。
【0046】
極ロータ216、前方ファン段312、及びブースタ段の第1のセット315は、低圧タービン26の内側ドラムロータ446に駆動可能に接続される。マグネットロータ212、後方ファン段314、及びブースタ段の第2のセット319は、低圧タービン26の外側ドラムロータ448に駆動可能に接続される。従って、極ロータ216、前方ファン段312、及びブースタ段の第1のセット315は、エンジン作動中にマグネットロータ212、後方ファン段314、及びブースタ段の第2のセット319に対して二重反転する。
【0047】
半径方向外側低圧シャフト430は、外側ドラムロータ448を後方ファン段314及びブースタ段の第2のセット319に駆動可能に接続する。半径方向内側低圧シャフト432は、内側ドラムロータ446を後方ファン段314及びブースタ段の第2のセット319に駆動可能に接続する。二重反転可能発電機180は、二重反転可能低圧タービン26の環状低圧内側及び外側ドラムロータ446、448により直接駆動される。
【0048】
図12には、図11に示すような二重反転可能低圧タービン26の二重反転可能環状低圧内側及び外側ドラムロータ446、448により直接駆動されるが、ブースタキャビティ57内に配置される二重反転可能発電機180を備えた、図10に示すのと同様の航空機用二重反転ファンガスタービンエンジン310の別の例示的な実施形態の長手方向断面図が示されている。
【0049】
例示的な方法で本発明を説明してきた。使用した技術用語は、限定の用語としてではなく、説明の用語の性質のものであることが意図される点を理解されたい。本明細書では本発明の好ましく例示的な実施形態であると考えられるものについて説明してきたが、当業者であれば、本明細書の教示から本発明の他の修正が明らかになる筈であり、従って、全てのこのような修正は、本発明の技術思想及び技術的内に属するものとして特許請求の範囲において保護されることが望まれる。
【0050】
従って、本特許によって保護されるべきものは、提出した特許請求の範囲で定義され且つ区別される発明である。
【符号の説明】
【0051】
5 周囲空気
8 エンジン中心線
9 バイパスダクト壁
10 ガスタービンエンジン
11 ファンケーシング
12 ファンセクション
14 ファンブレード
15 ブースタ段の第1のセット
16 ブースタ
17 ブースタブレード
18 高圧圧縮機(HPC)
19 ブースタ段の第2のセット
20 燃焼器
21 バイパスダクト
22 回転可能壁セクション
23 非回転可能壁セクション
24 高圧タービン(HPT)
25 コアエンジン
26 低圧タービン(LPT)
27 高圧シャフト
29 入口ダクト
30 低圧シャフト
34 ファンフレーム
35 ファンフレームストラット
37 ブースタストラット
38 第1のブースタ段
40 第3のブースタ段
42 第5のブースタ段
48 第1のブースタブレード列
50 第3のブースタブレード列
52 第5のブースタブレード列
56 ギアボックス
57 ブースタキャビティ
62 第2のブースタ段
64 第4のブースタ段
65 ブースタブレード
66 第2のブースタブレード列
68 第4のブースタブレード列
104 ファン段
130 ロータエアギャップ
134 タービンフレーム
180 二重反転可能発電機
186 発電機ステータ
202 環状キャリア
204 プラネタリギアs
206 ピン
208 サンギア
210 リングギア
212 外側マグネットロータ
213 スペーサ
214 マグネット
215 マグネット保持リング
216 内側極ロータ
217 非磁性材料
224 変圧器エアギャップ
225 第1の極組立体
227 第2の極組立体
228 固定巻線
229 第3の極組立体
230 第1の極ハブ
232 第2の極ハブ
234 第3の極ハブ
236 第1のセット
238 第2のセット
240 第3のセット
242 棒状極
244 外側棒状部
246 コネクタ
250 中心極セクション
252 第1の軸方向巻線
254 第2の軸方向巻線
256 第1の軸方向磁極
258 第2の軸方向磁極
260 半径方向磁極
262 半径方向巻線
270 代替のステータ
272 環状ハブ
290 テールコーン
292 後端
310 ガスタービンエンジン
312 前方ファン段
314 後方ファン段
315 ブースタ段の第1のセット
317 二重反転可能ブースタブレード
319 ブースタ段の第2のセット
338 第1のブースタ段
340 第3のブースタ段
348 第1のブースタブレード列
350 第3のブースタブレード列
362 第2のブースタ段
364 第4のブースタ段
365 回転可能ブースタブレード
366 第2のブースタブレード列
368 第4のブースタブレード列
430 外側低圧シャフト
432 内側低圧シャフト
436 第2の低圧タービンブレード列
438 第1の低圧タービンブレード列
440 第1のタービンセクション
442 第2のタービンセクション
446 内側ドラムロータ
448 外側ドラムロータ
460 低圧第1のタービンブレード
462 低圧第2のタービンブレード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
航空機ガスタービンエンジン(10)であって、
低圧タービン(26)と、
前記タービン(26)に駆動可能に接続される二重反転可能発電機(180)と、
を備え、
前記二重反転可能発電機(180)が、発電機ステータ(186)と、二重反転可能半径方向内側極及び外側マグネットロータ(216、212)とを含む、
航空機ガスタービンエンジン(10)
【請求項2】
エンジン作動中に前記二重反転可能半径方向内側極及び外側マグネットロータ(216、212)を二重反転させるために、前記タービン(26)と前記二重反転可能発電機(180)との間に動作可能に配置されるギヤボックス(56)を更に備える、
請求項1に記載の航空機ガスタービンエンジン(10)。
【請求項3】
ファンブレード(14)のファン段(104)を含むファンセクション(12)と、
前記ファンセクション(12)の下流側にあるブースタ段の二重反転可能な第1及び第2のセット(15、19)を含む、二重反転可能ブースタ(16)と、
を更に備え、
前記ファンブレード(14)のファン段(104)及び前記ブースタ段の二重反転可能な第1のセットが、前記半径方向内側極及び外側マグネットロータ(216、212)の一方と共回転し、前記ブースタ段の二重反転可能な第2のセットが、前記半径方向内側極及び外側マグネットロータ(216、212)の他方と共回転する、
請求項2に記載の航空機ガスタービンエンジン(10)。
【請求項4】
前記二重反転可能発電機(180)及び前記ギヤボックス(56)が、前記二重反転可能ブースタ(16)のブースタ段の二重反転可能な第1及び第2のセット(15、19)の半径方向内向きに位置付けられた前記エンジン(10)のブースタキャビティ(57)内に配置される、
請求項3に記載の航空機ガスタービンエンジン(10)。
【請求項5】
前記半径方向外側マグネットロータ(212)、前記半径方向内側極ロータ(216)、及び前記発電機ステータ(186)が同心であり、前記半径方向外側マグネットロータ(212)が前記半径方向内側極ロータ(216)を囲み、前記半径方向内側極ロータ(216)が前記発電機ステータ(186)を囲み、
前記マグネットロータ(212)及び前記内側極ロータ(216)間にロータエアギャップ(130)と、
前記極ロータ(216)及び前記ステータ(186)間に変圧器エアギャップ(224)と、
を更に備える、
請求項4に記載の航空機ガスタービンエンジン(10)。
【請求項6】
前記ブースタ段の第2のセット(19)の第2のブースタブレード列(66)と噛み合う前記ブースタ段の第1のセット(15)の第1のブースタブレード列(48)を更に備える、航空機ガスタービンエンジン(10)。
請求項3に記載の
【請求項7】
前記タービンが低圧タービン(26)であり、
前記極ロータ(216)、前記ファン段(104)、及び前記ブースタ段の第1のセット(15)が、前記低圧タービン(26)に駆動可能に接続され、
前記マグネットロータ(212)及び前記ブースタ段の第2のセット(19)が、ファン段(104)に対して二重反転して、ギアボックス(56)を介して低圧タービン(26)に駆動可能に接続される、
請求項3に記載の航空機ガスタービンエンジン(10)。
【請求項8】
前記ギアボックス(56)が、前記エンジン(10)のファンフレーム(34)により支持される環状キャリア(202)と、該環状キャリア(202)から片持ちにされるピン(206)上に回転可能に装着されるプラネタリギア(204)と、を含み、
前記ギアボックス(56)が更に、前記プラネタリギア(204)と噛み合い、且つ該プラネタリギアの半径方向内向きに回転可能に装着されたサンギア(208)を含み、
前記ギアボックス(56)が更に、前記プラネタリギア(204)と噛み合い、且つ該プラネタリギアの半径方向外向きに回転可能に装着されたリングギア(210)を含み、
前記ブースタ段の第2のセット(19)が、前記サンギア(208)に接続され、
前記サンギア(208)が、低圧シャフト(30)によって前記低圧タービン(26)に駆動可能に接続される、
請求項5に記載の航空機ガスタービンエンジン(10)。
【請求項9】
前記ギアボックス(56)が、前記エンジン(10)のテールコーン(290)内に配置され、
前記ギアボックス(56)が、前記エンジン(10)の後方タービンファンフレーム(134)により支持される環状キャリア(202)と、該環状キャリア(202)から片持ちにされるピン(206)上に回転可能に装着されるプラネタリギア(204)と、を含み、
前記ギアボックス(56)が更に、前記プラネタリギア(204)と噛み合い、且つ該プラネタリギアの半径方向内向きに回転可能に装着されたサンギア(208)を含み、
前記ギアボックス(56)が更に、前記プラネタリギア(204)と噛み合い、且つ該プラネタリギアの半径方向外向きに回転可能に装着されたリングギア(210)を含む、
請求項2に記載の航空機ガスタービンエンジン(10)。
【請求項10】
二重反転可能前方及び後方ファン段(312、314)を含むファンセクション(12)と、
前記ファンセクション(12)の下流側にブースタ段の二重反転可能な第1及び第2のセット(315、319)を含む二重反転可能ブースタ(16)と、
を更に備え、
前記ブースタ段の第1のセット(315)が前記前方ファン段(312)に接続され且つこれと回転可能であり、
前記ブースタ段の第2のセット(319)が前記後方ファン段(314)に接続され且つこれと回転可能であり、
前記タービンが低圧タービン(26)であり、
前記二重反転可能発電機(180)が、前記低圧タービン(26)の二重反転可能第1及び第2のタービンセクション(440、442)に直接駆動可能に接続される、
請求項2に記載の航空機ガスタービンエンジン(10)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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