説明

芽胞形成細菌および任意の昆虫防除剤を組み合わせた遺伝子組み換え種子

農業的に有効量の少なくとも1つの芽胞形成細菌および少なくとも1つの任意の昆虫防除剤を遺伝子組み換え植物、植物部位または種子と組み合わせることによって、植物生長力および収量を全体的に向上させる製品を提供する。この製品は、植物寄生線虫および真菌種の存在下で特に有効である。本製品の使用は、植物寄生線虫または真菌による作物損失を全体的に低減することができ、遺伝子組み換え種子を昆虫防除剤だけと使用する場合よりもはるかに大きく低減する。いくつかの実施形態によると、本製品の使用により、ダイズのブッシェル収量が約2%−10%増加し、ワタの収量が3%−6.5%増加し、トウモロコシのブッシェル収量が3%−8%増加した。この組合せの利用方法および製造方法もまた提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の背景)
(発明の分野)
本発明は一般的に、植物寄生線虫および真菌による、植物の健康、生長力および収量の損害および損失全体を低減させる製品および方法に関する。より具体的には、本発明は、任意の昆虫防除剤と組み合わせた遺伝子組み換え種子および少なくとも1つの農業的に有益な芽胞形成細菌を含む製品、および遺伝子組み換え種子、植物および植物部位を処理するためにこの組合せを利用する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
(関連技術の記述)
線虫は、実質的にあらゆる種類の環境(陸地、淡水、海)に存在することが知られている微小線形動物である。80,000を超える既知の種のうち、その多く、特に有害生物に分類されるものは農業的に重要である。そのような種の1つがネコブセンチュウ(root knot nematode)であり、様々な植物、低木および作物を攻撃する。このような土壌介在性線虫は、新しく形成された根を攻撃し、発育不全、突起(swelling)または虫瘤の形成を引き起こす。次に根に亀裂が入る場合があり、根が細菌および真菌などの他の微生物にさらされる。低耕起栽培または不耕起栽培などの環境に優しい手法がとられ、様々な線虫種がトランスジェニック種子に対する抵抗性を獲得することより、線虫が関与する作物損失が増加すると考えられる。
【0003】
土壌燻蒸剤または非燻蒸剤などの化学殺線虫剤は、線虫寄生を防ぐために長年使用されてきた。このような殺線虫剤は、植え付け前に地面に合成化学物質を繰り返し適用する必要がある場合がある。化学殺線虫剤は毒性があるため、米国環境保護庁(EPA)により監視されており、それらの使用はEPAによって制限または規制されている場合がある。臭化メチルおよび有機リン酸エステルなどの従来の化学殺線虫剤の使用が徐々に廃止されるにつれて、代替の処理選択肢の開発が必要とされている。米国特許第6,593,273号は、線虫寄生を処置するための殺有害生物剤によるトランスジェニックトウモロコシ種子の処理を開示している。
【0004】
米国特許第6,844,339号は、線虫を防除するためのネオニコチノイドの使用を開示している。米国特許第6,844,339号における好ましい化合物は、ニトロイミノ化合物またはニトログアニジノ化合物である。ネオニコチノイドは、線虫の周囲または植物体自体のいずれにも適用することができる。WO/2007/149817は、害虫および病原体からの植物保護を強化するための、アベルメクチンなどの殺線虫剤と生物学的防除剤の組合せを開示している。しかし、この組合せは、特定の化学殺線虫剤の使用における毒性に対処がなされていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第6,593,273号明細書
【特許文献2】米国特許第6,844,339号明細書
【特許文献3】国際公開第2007/149817号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
(発明の要旨)
より毒性の高い従来の化学殺線虫剤を使用することなく、環境に優しい生物学的成分および低毒性の化学殺線虫剤を使用するが、それらを植物の生長力および収量を向上するように利用する、有効的な組成物および方法が依然として必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、線虫による損害または寄生を抑制するための改善された製品および方法を提供する。本製品は、少なくとも1つの芽胞形成細菌、任意の昆虫防除剤および任意の殺真菌防除剤を、遺伝子組み換え種子、植物または植物部位と組み合わせて使用する。
【0008】
種子、植物および/または植物部位を処理する方法もまた提供される。この方法は、(a)少なくとも1つの芽胞形成細菌を有効量含む組成物を提供し、(b)任意の昆虫防除剤と芽胞形成細菌を組み合わせ、(c)遺伝子組み換え種子、植物、および/または植物部位に組成物を適用することを含む。適用は、種子コーティング、土壌灌注の形態、および/または直接畝間に、および/または葉面散布などの任意の所望の方法によって行われ、出芽前、出芽後またはその両方のいずれかによって適用される。任意に、昆虫防除剤は、遺伝子組み換え種子、植物または植物部位に別々に適用されることができる。さらに、少なくとも1つの殺真菌剤はまた、芽胞形成細菌、任意の昆虫防除剤と組み合わせてもよく、遺伝子組み換え植物、種子または植物部位に別々に適用されてもよい。つまり、個々の成分または組成物が、種子、植物、植物の葉面、植物の果実、もしくは植物が生育している土壌または植物が生育するのに望ましい土壌に適用されることができる。
【0009】
本発明の1つの態様によると、芽胞形成細菌を、任意の昆虫防除剤および遺伝子組み換え種子と組み合わせて含む製品が提供される。
【0010】
本発明の別の態様では、遺伝子組み換え種子、植物または植物部位を処理する方法が提供され、この方法は、種子、植物または植物部位に、少なくとも1つの芽胞形成細菌および任意に少なくとも1つの昆虫防除剤を適用することを含む。
【0011】
本発明のさらなる態様では、遺伝子組み換え種子、植物または植物部位を線虫から保護する方法が提供され、この方法は、0.0001重量%から20重量%の少なくとも1つの芽胞形成細菌および0.001重量%から20重量%の少なくとも1つの昆虫防除剤を含む少なくとも1つの組成物を提供し、この組成物を種子、植物または植物部位に適用することを含む。
【0012】
本発明のさらに別の態様では、遺伝子組み換え種子、植物または植物部位を線虫から保護する組成物が提供され、この組成物は、(i)約2重量から80重量%の量の少なくとも1つの芽胞形成細菌、(ii)約1重量%から約80重量%の量の少なくとも1つの昆虫防除剤および(iii)溶媒を含む。
【0013】
本発明のよりさらなる態様では、少なくとも1つの芽胞形成細菌および任意の昆虫防除剤によって処理した遺伝子組み換え種子を製造する方法が提供され、この方法は、(i)前記芽胞形成細菌および任意の昆虫防除剤を前記遺伝子組み換え種子に適用し、(ii)実質的に均一に処理するために前記遺伝子組み換え種子を混ぜることを含む。
【0014】
本組成物による別の製品および方法が、以下の詳細な記述および請求の範囲に提供される。さらなる目的、特徴および利点は以下の記述に記載され、一部は記述から明らかでありまたは本発明の実施によって理解され得る。目的、特徴および利点は、添付の請求の範囲で特に指摘された手段および組合せによって実現され、得られることができる。
【発明を実施するための形態】
【0015】
(発明の詳細な記述)
本明細書に開示される製品は、線虫寄生環境における植物生長力および収量を、遺伝子組み換え種子、植物および植物部位への殺虫剤の適用から期待されるものよりも高めることが分かっている。任意の昆虫防除剤の少なくとも一部は、昆虫圧力(insect pressure)がなくても根量を増加させることが示されており、根量の増加は、根圏内での有益な細菌の定着を向上させ、次に植物寄生線虫または真菌のいずれかによる作物生長力および収量の損失を全体的に減少させる。植物および植物部位を処理する際にこれらの成分を物理的に組み合わせると共に、芽胞形成、根部コロニー形成(root−colonizing)細菌などの生きた芽胞形成細菌に安定した環境をもたらすように組成物を製剤化することもできる。殺真菌剤、殺虫剤、安定剤、乳化剤などの様々な添加剤が、所望の特性に応じて、芽胞形成細菌および/または遺伝子組み換え種子、植物または植物部位に添加されてもよい。
【0016】
遺伝子組み換え種子、植物または植物部位は、昆虫防除および除草剤耐性のために典型的に開発されている。したがって、任意の昆虫防除剤と共に芽胞形成細菌の使用を加えることによって、悪条件下で生存する種子の能力が完成する。少なくとも1つの芽胞形成細菌は一般的に、植物の根系にコロニーを形成することが農業的に有益であると証明されている。任意の昆虫防除剤は、証明された直接的な殺線虫活性または殺真菌活性を有するかどうかに関わらず、適用された植物の根系の量を増加することが証明された能力を有する少なくとも1つの化学殺虫剤であることができる。遺伝子組み換え種子は、昆虫毒素または除草剤抵抗性を発現する遺伝子組み換え植物または植物部位を生じるいずれかの種子であることができる。さらに、遺伝子組み換え種子は、細菌および真菌に毒素または抵抗性を発現する遺伝子組み換え植物または植物部位を生じるいずれかの種子であることができる。さらに、遺伝子組み換え種子は、水ストレスおよび窒素生産などの環境要因に耐性を発現する遺伝子組み換え植物または植物部位を生じるいずれかの種子であってもよい。
【0017】
昆虫毒素に関して、米国特許第5,877,012号は、その全体が参照により本明細書に組み込まれ、タマナヤガ(black cutworm)、アワヨトウ(armyworm)および穿孔性害虫(borer)などの害虫に抵抗性のあるトランスジェニック植物を得るために、バチルス(Bacillus)、プセウドモナス(Pseudomonas)、クラウィバクテル(Clavibacter)およびリゾビウム(Rhizobium)などの生物由来のタンパク質の植物へのクローニングおよび発現を開示している。さらに、米国特許第5,625,136号および米国特許第5,859,336号は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれ、デルタ内毒素をコードするB.チューリンゲンシス(B.thuringiensis)由来の遺伝子を用いたトウモロコシ植物の形質転換を開示し、トランスジェニックトウモロコシのアワノメイガ(European corn borer)に対する抵抗性が改良されたことを証明している。B.チューリンゲンシス(B.thuringiensis)由来の殺虫性タンパク質を発現するトランスジェニックトウモロコシの圃場試験についての総括的な報告が、Armstrongら、Crop Science、35(2):550−557(1995)により提供されており、その全体が参照により組み込まれている。B.チューリンゲンシス(B.thuringiensis)遺伝子をコードするトウモロコシを開示している文献としてさらに、全体が参照により組み込まれる米国特許第4,766,203号、米国特許第4,797,279号および米国特許第4,910,016号ならびに全体が参照により組み込まれるWO99/312248が挙げられる。除草剤抵抗性に関して、米国特許第4,971,908号は、その全体が参照により本明細書に組み込まれ、グリホサート抵抗性である遺伝子組み換え植物を開示している。グリホサート抵抗性は、植物または種子を遺伝子組み換えし、触媒活性を維持しながらグリホサートに低い親和性を示す変異EPSP合成酵素を生産することによって達成される。グリホサート抵抗性植物および種子を開示する文献としてさらに、米国特許第5,463,175号、米国特許第5,776,760号、米国特許第5,804,425号、米国特許第6,689,880号、米国特許第6,803,501号、米国特許第7,214,535号および米国特許第7,335,816号が挙げられ、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0018】
ある芽胞形成細菌は農業的に有益であることが示されている。好ましくは、少なくとも1つの芽胞形成細菌は根部コロニー形成細菌(例えば、根圏細菌(rhizobacterium))である。農業的有益性とは、植物病原性真菌または細菌および/または線虫類(Nematoda)または袋形動物門(Aschelminthes)に属する動物などの土壌介在性動物の悪影響から保護する細菌の能力をいう。植物寄生線虫および植物寄生微生物からの保護は、これらの土壌介在性動物に有害でありおよび/または微生物集団に有害であるキチン分解活性、タンパク質分解活性、コラーゲン分解活性などの活性を介して行われることができる。これらの殺線虫特性、殺真菌特性および殺菌特性を示す細菌として、バチルス・アルグリ(Bacillus argri)、バチルス・アイザワイ(Bacillus aizawai)、バチルス・アルボラクティス(Bacillus albolactis)、バチルス・アミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)、バチルス・ケレウス(Bacillus cereus)、バチルス・コアグランス(Bacillus coagulans)、バチルス・エンドパラシティカス(Bacillus endoparasiticus)、バチルス・エンドリズモス(Bacillus endorhythmos)、バチルス・フィルムス(Bacillus firmus)、バチルス・クルスターキ(Bacillus kurstaki)、バチルス・ラクティコラ(Bacillus lacticola)、バチルス・ラクティモルブス(Bacillus lactimorbus)、バチルス・ラクティス(Bacillus lactis)、バチルス・ラテロスポルス(Bacillus laterosporus)、バチルス・レンチモルブス(Bacillus lentimorbus)、バチルス・リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)、バチルス・メガテリウム(Bacillus megaterium)、バチルス・メドゥサ(Bacillus medusa)、バチルス・メチエンス(Bacillus metiens)、バチルス・ナットウ(Bacillus natto)、バチルス・ニグリフィカンス(Bacillus nigrificans)、バチルス・ポピラエ(Bacillus popillae)、バチルス・プミルス(Bacillus pumilus)、バチルス・シアメンシス(Bacillus siamensis)、バチルス・スフィアリカス(Bacillus sphearicus)、バチルス属種(Bacillus spp.)、バチルス・サブチルス(Bacillus subtilis)、バチルス・チュルンゲンシス(Bacillus thurngiensis)、バチルス・ユニファゲラタス(Bacillus unifagellatus)、および全体が参照により組み込まれる「Bergey’s Manual of Systematic Bacteriology」第1版、(1986)のバチルス(Bacillus)属のカテゴリーに記載されたものを挙げることができるが、これらに限定されない。
【0019】
好ましくは、芽胞形成細菌は、全体が参照により組み込まれる米国特許第6,406,690号に開示される少なくとも1つのB.フィルムス(B.firmus)CNCM I−1582芽胞および/またはB.ケレウス(B.cereus)CNCM I−1562株芽胞である。最も好ましくは、芽胞形成細菌はB.フィルムス(B.firmus)CNCM I−1582である。あるいは、芽胞形成細菌は少なくとも1つのB.アミロリケファシエンス(B.amyloliquefaciens)IN937a、少なくとも1つの バチルス・サブチリス(Bacillus subtillis)のGB03株または少なくとも1つのB.プムリス(B.pumulis)のGB34株であることができる。さらに、芽胞形成細菌は、上記のいずれかの種だけでなく農業的に有益な特性を示すことが知られている他の芽胞形成、根部コロニー形成細菌の混合物であることができる。
【0020】
好ましい実施形態において、芽胞形成細菌は、粉末、水溶液または非水溶液のいずれかとして種子、植物または植物部位に適用可能である。粉末は乾燥粉末、水和剤または顆粒水和剤のいずれかであることができる。好ましくは、芽胞形成細菌は、溶液、乳剤、水和剤、懸濁剤(suspension concentrate)、水溶剤(soluble powder)、粒剤、懸濁乳剤(suspension−emulsion concentrate)、活性化合物が含浸された天然および合成物質、ならびに徐放性カプセル(fine control release capsule)である。液体および乾燥の形態の芽胞形成細菌は、植え付け前、植え付け時または植え付け後に土壌と混合され得る。最も好ましくは、製剤は、植え付け前または植え付け時に土壌に混合される液体状である。
【0021】
組成物に使用される少なくとも1つの芽胞形成細菌の量は、最終製剤だけでなく使用する植物、植物部位または種子のサイズまたは種類によって変えることができる。好ましくは、組成物中の少なくとも1つの芽胞形成細菌は、製剤全重量の約2重量%から製剤全重量の約80重量%で存在する。より好ましくは、製剤全重量の約5重量%から製剤全重量の約65重量%、最も好ましくは、製剤全重量の約10重量%から製剤全重量の約60重量%である。
【0022】
組成物は、少なくとも1つの任意の昆虫防除剤をさらに含む。好ましくは、昆虫防除剤は、直接的な殺線虫活性および使用した芽胞形成細菌に対して有害な活性がない、任意の殺虫性化学物質または殺虫活性を有する組成物でもよく、適用によって根量を増加させる能力もさらに有することが好ましい。あるいは、この組合せは、殺線虫特性または殺真菌特性を示す少なくとも1つの追加の化学物質を含むこともできる。このような組成物は、線虫寄生の密度が極めて高い地理的領域に有用であり、または高い真菌病圧力に対してさらなる殺真菌活性を与えるのに有用であり得る。植物、種子または植物体は、追加の昆虫防除剤または殺真菌防除剤と別々にまたは同時に処理することができる。最も好ましくは、昆虫防除剤は、式(I)の非殺線虫ネオニコチノイド系殺虫剤化合物である。
【0023】
別の好ましい実施形態では、任意の昆虫防除剤は、式(I)の少なくとも1つの浸透性の非殺線虫ネオニコチノイド系殺虫剤化合物である。
【0024】
【化1】

式中、
Aは、2−クロロピリド−5−イル、2−メチルピリド−5−イル、1−オキシド−3−ピリジニオ、2−クロロ−1−オキシド−5−ピリジニオ、2,3−ジクロロ−1−オキシド−5−ピリジニオ、テトラヒドロフラン−3−イル、5−メチル−テトラヒドロフラン−3−イルまたは2−クロロチアゾール−5−イル基であり、
Rは、水素、C−Cアルキル、フェニル−C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、C−CアルケニルまたはC−Cアルキニルであり、
Yは、−−N(R)(R)またはSRであり、
およびRは、互いに独立してC−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル(alkinyl)、−−C(=O)−−CHもしくはベンジル、または一緒になって−−CH−−CH−−、−−CH−−CH−−CH−−、−−CH−−O−−CH−−、−−CH−−S−−CH−−、−−CH−NH−CH−−もしくはCH−−N(CH)−−CH−−基であり、
Xは、N−−NOまたはN−−CNもしくはCH−−NOである。
特に好ましい非殺線虫ネオニコチノイド系殺虫剤として、1−(6−クロロ−3−ピリジルメチル)−N−ニトロイミダゾリジン−2−イリデンアミン(イミダクロプリド)、3−(6−クロロ−3−ピリジルメチル)−1,3−チアゾリジン−2−イリデンシアナミド(チアクロプリド)、1−(2−クロロ−1,3−チアゾール−5−イルメチル)−3−メチル−2−ニトログアニジン(クロチアニジン)、ニテムピラン(nitempyran)、N−[(6−クロロ−3−ピリジル)メチル]−N−シアノ−N−メチルアセトアミジン(アセタミプリド)、3−(2−クロロ−1,3−チアゾール−5−イルメチル)−5−メチル−1,3,5−オキサジアジナン−4−イリデン(ニトロ)アミン(チアメトキサム)および1−メチル−2−ニトロ−3−(テトラヒドロ−3−フリルメチル)グアニジン(ジノテフラン)が挙げられる。
【0025】
別の実施形態において、芽胞形成細菌−昆虫防除剤の組合せは、直接的な殺線虫活性を有する追加の化学物質を任意に含むことができる。適切な殺線虫昆虫防除剤として、アバメクチンなどの抗生物質殺線虫剤(antibiotic nematicide);ベノミル、カルボフラン、カルボスルファンおよびクレオソカード(cleothocard)などのカーバメート系殺線虫剤;アラニカルブ、アルジカルブ、アルドキシカルブ、オキサミルなどのオキシムカーバメート系殺線虫剤;ジアミダホス、フェナミホス、ホスチエタン、ホスファミドン、カズサホス、クロルピリホス、ジクロフェンチオン(diclofenthion)、ジメトエート、エトプロホス、フェンスルホチオン、ホスチアゼート、ヘテロホス、イサミドホス、イサゾホス、メソミル、ホレート、ホスホカルブ、テルブホス、チオジカルブ、チオナジン、トリアゾホス、イミシアホスおよびメカルホンなどの有機リン系殺線虫剤が挙げられる。他の適切な殺線虫昆虫防除剤として、アセトプロール、ベンクロチアズ、クロロピクリン、ダゾメット、DBCP、DCIP、1,2−ジクロロプロパン、1,3−ジクロロプロペン、フルフラール、ヨードメタン、メタム、臭化メチル、メチルイソチオシアネートおよびキシレノールが挙げられる。あるいは、芽胞形成細菌は、ミロテシウム・ベルカリア(Myrothecium verrucaria)、バーホルデリア・セパシア(Burholderia cepacia)、バチルス・チトノスポルス(Bacillus chitonosporus)およびパエシロミセス・リラシナス(Paecilomyces lilacinus)などの生物学的殺線虫剤、もしくはハーピンタンパク質、アミノ酸配列などの植物または動物由来の殺線虫剤、もしくはウイルス、ウイロイド粒子と組み合わせることもできる。
【0026】
芽胞形成細菌に添加される少なくとも1つの任意の昆虫防除剤の量は、最終製剤だけでなく処理する植物および種子のサイズによって変えることができる。好ましくは、少なくとも1つの昆虫防除剤は、製剤全重量の約1重量%から製剤全重量の約80重量%である。より好ましくは、昆虫防除剤は、製剤全重量の約5重量%から製剤全重量の約60重量%の量で存在する。最も好ましくは、昆虫防除剤は、製剤全重量の約10重量%から製剤全重量の約50重量%の量で存在する。
【0027】
さらなる実施形態において、単独または昆虫防除剤と組み合わせの芽胞形成細菌は、有効量の少なくとも1つの殺真菌剤をさらに含むことができる。好ましくは、殺真菌剤として、アルジモルフ(aldimorph)、アンプロピルホス(ampropylfos)、アンプロピルホスカリウム(ampropylfos potassium)、アンドプリム(andoprim)、アニラジン(anilazine)、アザコナゾール(azaconazole)、アゾキシストロビン(azoxystrobin)、ベナラキシル(benalaxyl)、ベノダニル(benodanil)、ベノミル(benomyl)、ベンザマクリル(benzamacril)、ベンザマクリル−イソブチル(benzamacryl−isobutyl)、ビアラフォス(bialaphos)、ビナパクリル(binapacryl)、ビフェニル(biphenyl)、ビテルタノール(bitertanol)、ブラスチシジン−S(blasticidin−S)、ボスカリド(boscalid)、ブロムコナゾール(bromuconazole)、ブピリメート(bupirimate)、ブチオベート(buthiobate)、多硫化カルシウム(calcium polysulphide)、カプシマイシン(capsimycin)、カプタホール(captafol)、キャプタン(captan)、カルベンダジム(carbendazim)、カルボキシン(carboxin)、カルボン(carvon)、キノメチオネート(quinomethionate)、クロベンチアゾン(chlobenthiazone)、クロルフェナゾール(chlorfenazole)、クロロネブ(chloroneb)、クロロピクリン(chloropicrin)、クロロタロニル(chlorothalonil)、クロゾリネート(chlozolinate)、クロジラコン(clozylacon)、クフラネブ(cufraneb)、シモキサニル(cymoxanil)、シプロコナゾール(cyproconazole)、シプロジニル(cyprodinil)、シプロフラム(cyprofuram)、デバカルブ(debacarb)、ジクロロフェン(dichlorophen)、ジクロブトラゾール(diclobutrazole)、ジクロフルアニド(diclofluanid)、ジクロメジン(diclomezine)、ジクロラン(dicloran)、ジエトフェンカルブ(diethofencarb)、ジフェノコナゾール(difenoconazole)、ジメチリモール(dimethirimol)、ジメトモルフ(dimethomorph)、ジモキシストロビン(dimoxystrobin)、ジニコナゾール(diniconazole)、ジニコナゾール−M(diniconazole−M)、ジノキャップ(dinocap)、ジフェニルアミン(diphenylamine)、ジピリチオン(dipyrithione)、ジタリムホス(ditalimfos)、ジチアノン(dithianon)、ドデモルフ(dodemorph)、ドジン(dodine)、ドラゾキソロン(drazoxolon)、エジフェンホス(edifenphos)、エポキシコナゾール(epoxiconazole)、エタコナゾール(etaconazole)、エチリモル(ethirimol)、エトリジアゾール(etridiazole)、ファモキサドン(famoxadon)、フェナパニル(fenapanil)、フェナリモル(fenarimol)、フェンブコナゾール(fenbuconazole)、フェンフラム(fenfuram)、フェニトロパン(fenitropan)、フェンピクロニル(fenpiclonil)、フェンプロピジン(fenpropidin)、フェンプロピモルフ(fenpropimorph)、フェンチンアセテート(fentin acetate)、フェンチンヒドロキシド(fentin hydroxide)、フェルバム(ferbam)、フェリムゾン(ferimzone)、フルアジナム(fluazinam)、フルジオキソニル(fludioxonil)、フルメトベル(flumetover)、フルオロミド(fluoromide)、フルキンコナゾール(fluquinconazole)、フルルプリミドール(flurprimidol)、フルシラゾール(flusilazole)、フルスルファミド(flusulfamide)、フルトラニル(flutolanil)、フルトリアホール(flutriafol)、ホルペット(folpet)、ホセチル−アルミニウム(fosetyl−aluminium)、ホセチル−ナトリウム(fosetyl−sodium)、フタリド(fthalide)、フベリダゾール(fuberidazole)、フララキシル(furalaxyl)、フラメトピル(furametpyr)、フルカルボニル(furcarbonil)、フルコナゾール(furconazole)、フルコナゾール−シス(furconazole−cis)、フルメシクロックス(furmecyclox)、グアザチン(guazatine)、ヘキサクロロベンゼン(hexachlorobenzene)、ヘキサコナゾール(hexaconazole)、ヒメキサゾール(hymexazole)、イマザリル(imazalil)、イミベンコナゾール(imibenconazole)、イミノクタジン(iminoctadine)、イミノクタジンアルベシレート(iminoctadine albesilate)、イミノオクタジントリアセテート(iminoctadine triacetate)、ヨードカルブ(iodocarb)、イプコナゾール(ipconazole)、イプロベンホス(iprobenfos(IBP))、イプロジオン(iprodione)、イルママイシン(irumamycin)、イソプロチオラン(isoprothiolane)、イソバレジオン(isovaledione)、カスガマイシン(kasugamycin)、クレソキシム−メチル(kresoxim−methyl)、銅調製物(例えば、水酸化銅、ナフテン酸銅、オキシ塩化銅、硫酸銅、酸化銅、オキシン銅およびボルドー液(Bordeaux mixture))、マンカッパー(mancopper)、マンコゼブ(mancozeb)、マネブ(maneb)、メフェリムゾン(meferimzone)、メパニピリム(mepanipyrim)、メプロニル(mepronil)、メタラキシル(metalaxyl)、メトコナゾール(metconazole)、メタスルホカルブ(methasulfocarb)、メトフロキサム(methfuroxam)、メチラム(metiram)、メトメクラム(metomeclam)、メトスルホバックス(metsulfovax)、ミルジオマイシン(mildiomycin)、ミクロブタニル(myclobutanil)、ミクロゾリン(myclozolin)、ニッケルジメチルジチオカーバメート(nickel dimethyldithiocarbamate)、ニトロタル−イソプロピル(nitrothal−isopropyl)、ヌアリモール(nuarimol)、オフレース(ofurace)、オキサジキシル(oxadixyl)、オキサモカルブ(oxamocarb)、オキソリン酸(oxolinic acid)、オキシカルボキシム(oxycarboxim)、オキシフェンチイン(oxyfenthiin)、パクロブトラゾール(paclobutrazole)、ペフラゾエート(pefurazoate)、ペンコナゾール(penconazole)、ペンシクロン(pencycuron)、ホスジフェン(phosdiphen)、ピマリシン(pimaricin)、ピペラリン(piperalin)、ポリオキシン(polyoxin)、ポリオキソリム(polyoxorim)、プロベナゾール(probenazole)、プロクロラズ(prochloraz)、プロシミドン(procymidone)、プロパモカルブ(propamocarb)、プロパノシン−ナトリウム(propanosine−sodium)、プロピコナゾール(propiconazole)、プロピネブ(propineb)、プロチオシナゾール(prothiocinazole)、ピラクロストロビン(pyraclostrobin)、ピラゾホス(pyrazophos)、ピリフェノックス(pyrifenox)、ピリメタニル(pyrimethanil)、ピロキロン(pyroquilon)、ピロキシフル(pyroxyfur)、キンコナゾール(quinconazole)、キントゼン(quintozene(PCNB))、硫黄および硫黄調製物、テブコナゾール(tebuconazole)、テクロフタラム(tecloftalam)、テクナゼン(tecnazene)、テトシクラシス(tetcyclasis)、テトラコナゾール(tetraconazole)、チアベンダゾール(thiabendazole)、チシオフェン(thicyofen)、チフルザミド(thifluzamide)、チオファネート−メチル(thiophanate−methyl)、チラム(thiram)、チオキシミド(tioxymid)、トルクロホス−メチル(tolclofos−methyl)、トリルフルアニド(tolylfluanid)、トリアジメホン(triadimefon)、トリアジメノール(triadimenol)、トリアズブチル(triazbutil)、トリアゾキシド(triazoxide)、トリクラミド(trichlamide)、トリシクラゾール(tricyclazole)、トリデモルフ(tridemorph)、トリフロキシストロビン(trifloxystrobin)、トリフルミゾール(triflumizole)、トリホリン(triforine)、トリチコナゾール(triticonazole)、ユニコナゾール(uniconazole)、バリダマイシンA(validamycin A)、ビンクロゾリン(vinclozolin)、ビニコナゾール(viniconazole)、ザリラミド(zarilamide)、ジネブ(zineb)、ジラム(ziram)およびまたダガーG(Dagger G)、OK−8705、OK−8801、α−(1,1−ジメチルエチル)−β−(2−フェノキシエチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−1−エタノール、α−(2,4−ジクロロフェニル)−β−フルオロ−β−プロピル−1H−−1,2,4−トリアゾール−1−エタノール、α−(2,4−ジクロロフェニル)−β−メトキシ−α−メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−1−エタノール、α−(5−メチル−1,3−ジオキサン−5−イル)−β−[[4−(トリフルオロメチル)−フェニル]−メチレン]−1H−1,2,4−トリアゾール−1−エタノール、(5RS,6RS)−6−ヒドロキシ−2,2,7,7−テトラメチル−5−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−3−オクタノン、(E)−α−(メトキシイミノ)−N−メチル−2−フェノキシ−フェニルアセトアミド、1−イソプロピル{2−メチル−1−[[[1−(4−メチルフェニル)−エチル]−アミノ]−カルボニル]−プロピル}カルバメート、1−(2,4−ジクロロフェニル)−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−エタノン−O−(フェニルメチル)−オキシム、1−(2−メチル−1−ナフタレニル)−1H−ピロール−2,5−ジオン、1−(3,5−ジクロロフェニル)−3−(2−プロペニル)−2,5−ピロリジンジオン、1−[(ジヨードメチル)−スルホニル]−4−メチル−ベンゼン、1−[[2−(2,4−ジクロロフェニル)−1,3−ジオキソラン−2−イル]−メチル]−1H−イミダゾール、1−[[2−(4−クロロフェニル)−3−フェニルオキシラニル]−メチル]−1H−
1,2,4−トリアゾール、1−[1−[2−[(2,4−ジクロロフェニル)−メトキシ]−フェニル]−エテニル]−1H−イミダゾール、1−メチル−5−ノニル−2−(フェニルメチル)−3−ピロリジノール、2’,6’−ジブロモ−2−メチル−4’−トリフルオロメトキシ−4’−トリフルオロ−メチル−1,3−チアゾール−5−カルボキサニリド、2,2−ジクロロ−N−[1−(4−クロロフェニル)−エチル]−1−エチル−3−メチル−シクロプロパンカルボキサミド、2,6−ジクロロ−5−(メチルチオ)−4−ピリミジニル−チオシアネート、2,6−ジクロロ−N−(4−トリフルオロメチルベンジル)−ベンズアミド、2,6−ジクロロ−N−[[4−(トリフルオロメチル)−フェニル]−メチル]−ベンズアミド、2−(2,3,3−トリヨード−2−プロペニル)−2H−テトラゾール、2−[(1−メチルエチル)−スルホニル]−5−(トリクロロメチル)−1,3,4−チアジアゾール、2−[[6−デオキシ−4−O−(4−O−メチル−β−D−グリコピラノシル)−α−D−グルコピラノシル]−アミノ]−4−メトキシ−1H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボニトリル、2−アミノブタン、2−ブロモ−2−(ブロモメチル)−ペンタンジニトリル、2−クロロ−N−(2,3−ジヒドロ−1,1,3−トリメチル−1H−インデン−4−イル)−3−ピリジンカルボキサミド、2−クロロ−N−(2,6−ジメチルフェニル)−N−(イソチオシアナトメチル)−アセトアミド、2−フェニルフェノール(OPP)、3,4−ジクロロ−1−[4−(ジフルオロメトキシ)−フェニル]−1H−ピロール−2,5−ジオン、3,5−ジクロロ−N−[シアノ[(1−メチル−2−プロピニル)−オキシ]−メチル]−ベンズアミド、3−(1,1−ジメチルプロピル−1−オキソ−1H−インデン−2−カルボニトリル、3−[2−(4−クロロフェニル)−5−エトキシ−3−イソオキサゾリジニル]−ピリジン、4−クロロ−2−シアノ−N,N−ジメチル−5−(4−メチルフェニル)−1H−イミダゾール−1−スルホンアミド、4−メチル−テトラゾロ[1,5−a]キナゾリン−5(4H)−オン、8−(1,1−ジメチルエチル)−N−エチル−N−プロピル−1,4−ジオキサスピロ[4,5]デカン−2−メタンアミン、8−ヒドロキシキノリン硫酸塩、9H−キサンテン−2−[(フェニルアミノ)−カルボニル]−9−カルボン酸ヒドラシド、ビス−(1−メチルエチル)−3−メチル−4−[(3−メチルベンゾイル)−オキシ]−2,5−チオフェンジカルボキシレート、cis−1−(4−クロロフェニル)−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−シクロヘプタノール、cis−4−[3−[4−(1,1−ジメチルプロピル)−フェニル−2−メチルプロピル]−2,6−ジメチル−モルホリンヒドロクロリド、エチル[(4−クロロフェニル)−アゾ]−シアノアセテート、重炭酸カリウム、メタンテトラチオール−ナトリウム塩、メチル1−(2,3−ジヒドロ−2,2−ジメチル−1H−インデン−1−イル)−1H−イミダゾール−5−カルボキシレート、メチルN−(2,6−ジメチルフェニル)−N−(5−イソオキサゾリルカルボニル)−DL−アラニネート、メチルN−(クロロアセチル)−N−(2,6−ジメチルフェニル)−DL−アラニネート、N−(2,3−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−1−メチル−シクロヘキサンカルボキサミド、N−(2,6−ジメチルフェニル)−2−メトキシ−N−(テトラヒドロ−2−オキソ−3−フラニル)−アセトアミド、N−(2,6−ジメチルフェニル)−2−メトキシ−N−(テトラヒドロ−2−オキソ−3−チエニル)−アセトアミド、N−(2−クロロ−4−ニトロフェニル)−4−メチル−3−ニトロ−ベンゼンスルホンアミド、N−(4−シクロヘキシルフェニル)−1,4,5,6−テトラヒドロ−2−ピリミジンアミン、N−(4−ヘキシルフェニル)−1,4,5,6−テトラヒドロ−2−ピリミジンアミン、N−(5−クロロ−2−メチルフェニル)−2−メトキシ−N−(2−オキソ−3−オキサゾリジニル)−アセトアミド、N−(6−メトキシ)−3−ピリジニル)−シクロプロパンカルボキサミド、N−[2,2,2−トリクロロ−1−[(クロロアセチル)−アミノ]−エチル]−ベンズアミド、N−[3−クロロ−4,5−ビス(2−プロピニルオキシ)−フェニル]−N’−メトキシ−メタンイミドアミド、N−ホルミル−N−ヒドロキシ−DL−アラニン−ナトリウム塩、O,O−ジエチル[2−(ジプロピルアミノ)−2−オキソエチル]−エチルホスホルアミドチオエート、O−メチルS−フェニルフェニルプロピルホスホルアミドチオアート、S−メチル1,2,3−ベンゾチアジアゾール−7−カルボチオエート、およびスピロ[2H]−1−ベンゾピラン−2,1’(3’H)−イソベンゾフラン]−3’−オン、単独または組合せ、が挙げられる。
【0028】
本明細書に開示される方法は、線虫寄生環境における植物生長力および収量を、遺伝子組み換え種子、植物または植物部位への殺虫剤単独の適用から期待されるものよりも高めることが分かっている。殺真菌剤、殺虫剤、安定剤、乳化剤などの様々な添加剤が、所望の特性に応じて遺伝子組み換え種子または植物に適用されてもよい。
【0029】
方法は、任意の昆虫防除剤および任意の殺真菌防除剤と組み合わせた少なくとも1つの芽胞形成細菌を遺伝子組み換え種子、植物または植物部位に適用することを含む。好ましくは、芽胞形成細菌は、溶液の形態、乳剤、水和剤、懸濁剤、水溶剤、粒剤、懸濁乳剤、活性化合物が含浸された天然および合成物質、ならびにポリマー物質の徐放性カプセルである。好ましくは、昆虫防除剤は、存在する場合、芽胞形成細菌と混合され、芽胞形成細菌と同時に適用される。任意に、昆虫防除剤は、種子、植物または植物部位に別々に適用されることができる。さらに、殺真菌防除剤が存在する場合には、芽胞形成細菌/昆虫防除剤と組み合わされてもよいし、別々に適用されてもよい。芽胞形成細菌および昆虫防除剤が粉末の形態である場合、土壌、種子または葉面に別々に直接適用されてもよいし、使用時に混合されてもよい。液体の形態である場合、芽胞形成細菌および昆虫防除剤は、別々にまたは処理時に混合され、植え付け時に葉面または畝間に散布または噴霧散布(atomize)されてもよい。あるいは、液体の組合せは、点滴灌漑、スプリンクラー、土壌注入または土壌灌注を含むがこれらに限定されない様々な技術を用いて、種子が発芽する前に土壌に導入されるまたは根部に接触するように直接土壌に導入されることができる。好ましくは、液体は、植え付け前に種子に適用される。
【0030】
最終製剤および適用方法に応じて、1つ以上の適切な添加剤もまた、芽胞形成細菌およびその組合せに導入されることができる。カルボキシメチルセルロースなどの添加剤、アラビアゴム、キチン、ポリビニルアルコールおよびポリ酢酸ビニルなどの粉末、粒剤またはラテックスの形態の天然ならびに合成ポリマー、ならびにセファリンおよびレシチンなどの天然リン脂質、および合成リン脂質が、本組成物に添加されることができる。
【0031】
好ましい実施形態において、芽胞形成細菌、任意の昆虫防除剤および任意の殺真菌防除剤は、1つの安定な溶液または乳濁液もしくは懸濁液として製剤化される。溶液について、活性化学物質(昆虫防除剤および任意の殺真菌防除剤)は、芽胞形成細菌を添加する前に溶媒に溶解される。適切な液体の溶媒として、キシレン、トルエンまたはアルキルナフタレンなどの石油系芳香族、シクロヘキサンまたはパラフィンなどの脂肪族炭化水素、例えば石油留分、鉱油および植物油、ブタノールまたはグリコールなどのアルコールならびにそれらのエーテルおよびエステル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンまたはシクロヘキサノンなどのケトン、ジメチルホルムアミドおよびジメチルスルホキシドなどの高極性溶媒が挙げられる。乳濁液および懸濁液について、液体の媒質または溶媒は水である。芽胞形成細菌、任意の昆虫防除剤および任意の殺真菌防除剤は、別々の液体に懸濁され、適用時に混合されてもよい。好ましくは、芽胞形成細菌、任意の昆虫防除剤および任意の殺真菌防除剤は、有効期限が好ましくは2年であるすぐに使用できる製剤(ready to use formulation)で組み合わせられる。使用時には、液体は、作物の植え付け時に葉面または畝間に散布または噴霧散布されることができる。液体組成物は、点滴灌漑、スプリンクラー、土壌注入または土壌灌注を含むがこれらに限定されない様々な技術を用いて、種子が発芽する前に土壌に導入されるまたは根部に接触するように土壌に直接導入されることができる。
【0032】
任意に、安定剤および緩衝液が添加されることができ、これらにはアルカリ塩およびアルカリ土類金属塩、ならびにクエン酸およびアスコルビン酸などの有機酸、塩酸または硫酸(sulfuring acid)などの無機酸が含まれる。殺生物剤も添加されることができ、これらはホルムアルデヒドまたはホルムアルデヒド放出剤(formaldehyde−releasing agent)ならびにp−ヒドロキシ安息香酸などの安息香酸誘導体を含むことができる。さらに、添加剤として、活性炭、栄養素(肥料)などの選択性除草剤の悪影響から種子を保護することができる機能性薬剤ならびに発芽および製品の質を向上させることができる他の薬剤またはその組合せが挙げられる。
【0033】
好ましくは、芽胞形成細菌および任意の昆虫防除剤は、液体の種子処理剤として製剤化される。この種子処理剤は、少なくとも1つの芽胞形成細菌および少なくとも1つの任意の昆虫防除剤を含む。任意に、殺真菌防除剤は、芽胞形成細菌および昆虫防除剤と混合されることができる。種子は、混合、散布またはその組合せの従来の方法を用いて、芽胞形成細菌、任意の昆虫防除剤および任意の殺真菌防除剤の1つまたは複数の層により実質的に均一にコーティングされる。正確に、安全に、効率的に種子処理製品を種子に適用する特別に設計および製造された装置を用いて適用が行われる。このような装置は、回転式塗工機(rotary coater)、ドラム式塗工機(drum coater)、流動層技術(fluidized bed technique)、噴流層(spouted bed)、回転噴霧(rotary mist)またはそれらの組合せなどの様々な種類のコーティング技術を使用する。好ましくは、散布パターンを動くように、種子に種子処理を均一に行う回転「噴霧」円盤(spinning “atomizer” disk)または散布ノズルのいずれかによって適用が行われる。好ましくは、次に種子はさらに一定の時間混合されまたは回転され、さらに処理散布および乾燥を行う。種子は、発芽および出芽の均一性を向上させるために、本発明の組成物によってコーティングする前に刺激されるまたは刺激されなくてもよい。別の実施形態では、乾燥粉末組成物が、動いている種子に計量投入されることができる。
【0034】
種子は、連続コーティングプロセスまたはバッチコーティングプロセスによってコーティングされてもよい。連続コーティングプロセスでは、連続流装置(continuous flow equipment)は、種子の流れおよび種子処理製品の両方を同時に計測する。スライドゲート、コーンおよびオリフィス(orifice)、種子輪(seed wheel)または秤量装置(weight device)(ベルトまたはダイバーター(diverter))が種子の流れを制御する。処理装置を通る種子の流速が決定されると、種子処理装置を流れる種子に所望の用量を送達するために、種子処理の流速が種子流速に対して較正される。さらに、コンピューターシステムはコーティング機への種子の流入を監視してもよく、これによって適当量の種子の流れを一定に保つ。
【0035】
バッチコーティングプロセスでは、バッチ処理装置が、所定量の種子を量り分け、次に種子処理がそれぞれ行われる密閉処理チャンバーまたはボウル内に種子を配置する。種子および種子処理は次に混合され、各種子に実質的に均一にコーティングされる。このバッチはその後、次のバッチの処理に備えて処理チャンバーから取り除かれる。コンピューター制御システムによって、このバッチプロセスが自動化され、バッチ処理プロセスを連続的に繰り返すことができる。
【0036】
いずれのコーティングプロセスにおいても、種子コーティング機械は、任意に、プログラム化された論理制御装置によって操作されることができ、様々な装置が従業員の介入なしに開始および停止されることが可能になる。このシステムの部品は、Gustafson Equipment of Shakopee、MNなどのいくつかの製造業者から市販されている。
【0037】
様々な添加剤が種子処理に添加されることができる。結合剤が添加されることができ、コーティングされるべき種子に対する植物毒性を有しない天然または合成の接着性ポリマーから好ましくは構成される結合剤を含む。様々な着色剤が使用されてもよく、ニトロソ、ニトロ、アゾ(モノアゾ、ビスアゾおよびポリアゾなど)、ジフェニルメタン、トリアリールメタン、キサンテン、メタン、アクリジン、チアゾール、チアジン、インダミン、インドフェノール、アジン、オキサジン、アントラキノンおよびフタロシアニンに分類される有機発色団が含まれる。添加されることができる他の添加剤として、鉄、マンガン、ホウ素、銅、コバルト、モリブデンおよび亜鉛の塩などの微量栄養素が含まれる。ポリマーまたは他の粉塵抑制剤が、種子表面の処理を保持するために適用されることができる。
【0038】
他の従来の種子処理添加剤として、コーティング剤、湿潤剤、緩衝剤および多糖類が挙げられるが、これらに限定されない。少なくとも1つの農業的に許容できる担体が、水、固体または乾燥粉末などの種子処理製剤に添加されることができる。乾燥粉末は、樹皮、炭酸カルシウム、石膏、バーミキュライト、タルク、腐植、活性炭および種々のリン化合物などの様々な材料から得られることができる。
【0039】
一実施形態では、種子コーティングは、少なくとも1つの充填剤を含むことができ、この充填剤は、種子への適用を容易にするために活性成分と組み合わせられた有機または無機成分、天然または合成成分である。好ましくは、充填剤は、粘土、天然または合成ケイ酸塩、シリカ、樹脂、ワックス、固体肥料(例えば、アンモニウム塩)などの不活性固体、カオリン、粘土、タルク、石灰、石英、アタパルジャイト、モンモリロナイト、ベントナイトもしくは珪藻土などの天然土壌鉱物、またはシリカ、アルミナもしくはケイ酸塩(特に、ケイ酸アルミニウムまたはケイ酸マグネシウム)などの合成鉱物である。
【0040】
芽胞形成細菌、任意の昆虫防除剤および任意の殺真菌防除剤は、線虫よび/もしくは病原性真菌または細菌による攻撃に感受性である植物または植物部位を形成するように発芽することができるいずれかの遺伝子組み換え植物種子と組み合わせることができる。遺伝子組み換え種子は、昆虫毒素または除草剤抵抗性を発現する遺伝子組み換え植物または植物部位を生じるいずれかの種子であることができる。さらに、遺伝子組み換え種子は、細菌および真菌に対する毒素または抵抗性を発現する遺伝子組み換え植物または植物部位を生じるいずれかの種子であることができる。さらに、遺伝子組み換え種子は、水ストレスおよび窒素生産などの環境要因に耐性を発現する遺伝子組み換え植物または植物部位を生じるいずれかの種子であってもよい。適切な遺伝子組み換え種子として、アブラナ科作物、野菜、果物、樹木、繊維作物、油科作物、塊茎作物、コーヒー、花、マメ科植物、穀類の種子だけでなく、単子葉植物種および双子葉植物種の他の植物の種子も挙げられる。好ましくは、遺伝子組み換え種子として、ピーナッツ、タバコ、イネ科草本、コムギ、オオムギ、ライムギ、ソルグフム(Sorghum)、イネ、ナタネ(rapeseed)、サトウダイコン、ヒマワリ、トマト、コショウ、マメ、レタス、ジャガイモおよびニンジンが挙げられる。最も好ましくは、遺伝子組み換え種子として、ワタ、ダイズおよびトウモロコシ(スイートコーン、飼料用トウモロコシ、種トウモロコシまたはポップコーン)が挙げられる。特に好ましい遺伝子組み換え種子として、Monsanto製のグリホサート耐性および昆虫耐性ワタ種子DELTA AND PINE LAND(登録商標)、Bayer CropScience製のグリホサート耐性および昆虫耐性ワタ種子STONEVILLE(商標)、Bayer CropScience製のグリホサート耐性および昆虫耐性ワタ種子FIBERMAX(登録商標)、Stine Seed Company製のグリホサート耐性ダイズ、Monsanto製のグリホサート耐性ダイズ種子ASGROW(登録商標)、DuPont製のグリホサート耐性および昆虫耐性トウモロコシ種子PIONEER(登録商標)、Syngenta製のグリホサート耐性ダイズ種子NORTHRUP KING(商標)、Burrus Company製のグリホサート耐性および昆虫耐性トウモロコシ種子およびSyngenta製のグリホサート耐性および昆虫耐性トウモロコシ種子Garst Company(AGRIEDGE(商標))が挙げられる。
【0041】
芽胞形成細菌および遺伝子組み換え種子の新規の組合せの利点は、以下の非限定的な例から明白である。以下の例は、芽胞形成細菌を昆虫防除剤と組み合わせ、遺伝子組み換え種子に組合せを適用することによる、植物作物収量の全体的な予期しない向上を説明する。
【0042】
(実施例)
【実施例1】
【0043】
実施例1では、線虫圧力下での作物収量の結果を、遺伝子組み換え種子に適用した芽胞形成細菌および昆虫防除剤の組合せ(対照+芽胞形成細菌)について、昆虫防除剤だけの遺伝子組み換え種子(対照)と比較して示している。この比較実験における遺伝子組み換え種子は、Monsantoから入手可能なDELTA AND PINE LAND(登録商標)から得られ、グリホサート耐性(Round−up Ready(登録商標)形質)および昆虫耐性(Bt遺伝子)の両方の遺伝子発現を含むワタ種子である。殺虫剤はイミダクロプリド(Gaucho Grande)またはイミダクロプリド&チオジカルブ(AERIS(登録商標))であった。芽胞形成細菌はB.フィルムス(B.firmus)であった。線虫の種類は、なし、ネコブセンチュウ(root knot nematode)、ニセフクロセンチュウ(reiniform nematode)およびヤリセンチュウ(lance nematode)であった。昆虫防除剤の濃度は600g(活性成分)/Lで、液体の形態であった。昆虫防除剤の散布量は500−1000g(活性成分)/100kgであった。B.フィルムス(B.firmus)の濃度は、種子1個当たり100,000から10,000,000コロニー形成単位であった。昆虫防除剤およびB.フィルムス(B.firmus)は、ワタ種子を十分被覆する量の水性懸濁液中で混合した。混合物の量は、様々な種子サイズを確実に十分被覆するために、種子100kg当たり1369−2608mlであった。ワタ種子を植え付けると、完全に成熟するまで成長させ、その結果を1エーカー当たりのワタのポンド数として測定した。以下の表では、様々な線虫の種類における、1エーカー当たりのワタのポンド数を、対照と対照+芽胞形成細菌との間で比較している。収量の差数は、特に記載がない限り、いくつかの実験結果の平均を表す。
【0044】
【表1】

【0045】
いくつかのマイナスの収量値は、制御不可能な環境的問題および植え付けの問題によるものである。実験番号3に関して、マイナスの値は、栽培者が誤って植え付ける数を少なくしたことによる可能性があり、作物収量に全体的に影響を与えている。実験番号6は、植え付けた区画の損傷により反復を行わなかった。
【実施例2】
【0046】
実施例2では、線虫圧力下での作物収量の結果を、遺伝子組み換え種子に適用した芽胞形成細菌および昆虫防除剤の組合せ(対照+芽胞形成細菌)について、昆虫防除剤だけの遺伝子組み換え種子(対照)と比較して示している。この比較実験における遺伝子組み換え種子は、Bayer CropScienceから入手可能なSTONEVILLE(商標)から得られ、グリホサート耐性(ROUND−UP READY(登録商標)形質)および昆虫耐性(Bt遺伝子)の両方の遺伝子発現を含むワタ種子である。殺虫剤はイミダクロプリド(GAUCHO GRANDE(登録商標))またはイミダクロプリド&チオジカルブ(AERIS(登録商標))であった。芽胞形成細菌はB.フィルムス(B.firmus)であった。線虫の種類は、なし、ネコブセンチュウ(root knot nematode)およびニセフクロセンチュウ(reniform nematode)であった。昆虫防除剤の濃度は600g(活性成分)/Lで、液体の形態であった。昆虫防除剤の散布量は500−1000g(活性成分)/100kgであった。B.フィルムス(B.firmus)の濃度は、種子1個当たり100,000から10,000,000コロニー形成単位であった。昆虫防除剤およびB.フィルムス(B.firmus)はワタ種子を十分被覆する量の水性懸濁液中で混合した。混合物の量は、様々な種子サイズを確実に十分被覆するために、種子100kg当たり1369−2608mlであった。ワタ種子を植え付けると、完全に成熟するまで成長させ、その結果を1エーカー当たりのワタのポンド数として測定した。以下の表では、様々な線虫の種類における、1エーカー当たりのワタのポンド数を、対照と対照+芽胞形成細菌との間で比較している。収量の差数は、特に記載がない限り、いくつかの実験結果の平均を表す。
【0047】
【表2】

【実施例3】
【0048】
実施例3では、線虫圧力下での作物収量の結果を、遺伝子組み換え種子に適用した芽胞形成細菌および昆虫防除剤の組合せ(対照+芽胞形成細菌)について、昆虫防除剤だけの遺伝子組み換え種子(対照)と比較して示している。この比較実験における遺伝子組み換え種子は、Bayer CropScienceから入手可能なFIBERMAX(登録商標)から得られ、グリホサート耐性(ROUND−UP READY(登録商標)形質)および昆虫耐性(Bt遺伝子)の両方の遺伝子発現を含むワタ種子である。殺虫剤はイミダクロプリド(GAUCHO GRANDE(登録商標))またはイミダクロプリド&チオジカルブ(AERIS(登録商標))であった。芽胞形成細菌はB.フィルムス(B.firmus)であった。線虫の種類は、ネコブセンチュウ(root knot nematode)およびニセフクロセンチュウ(reniform nematode)であった。昆虫防除剤の濃度は600g(活性成分)/Lで、液体の形態であった。B.フィルムス(B.firmus)の濃度は、種子1個当たり100,000から10,000,000コロニー形成単位であった。昆虫防除剤およびB.フィルムス(B.firmus)はワタ種子を十分被覆する量の水性懸濁液中で混合した。混合物の量は、様々な種子サイズを確実に十分被覆するために、種子100kg当たり1369−2608mlであった。ワタ種子を植え付けると、完全に成熟するまで成長させ、その結果を1エーカー当たりのワタのポンド数を測定した。以下の表では、様々な線虫の種類における、1エーカー当たりのワタのポンド数を、対照と対照+芽胞形成細菌との間で比較している。収量の差数は、特に記載がない限り、いくつかの実験結果の平均を表す。
【0049】
【表3】

【実施例4】
【0050】
実施例4では、線虫圧力下での作物収量の結果を、遺伝子組み換え種子に適用した芽胞形成細菌および昆虫防除剤の組合せ(対照+芽胞形成細菌)について、昆虫防除剤だけの遺伝子組み換え種子(対照)と比較して示している。この比較実験における遺伝子組み換え種子は、Stine Seed Company製であり、グリホサート耐性(ROUND−UP READY(登録商標)形質)遺伝子発現を含むダイズ種子である。殺虫剤はイミダクロプリド(GAUCHO(登録商標))であった。芽胞形成細菌はB.フィルムス(B.firmus)であった。線虫の種類は、なし、ネコブセンチュウ(root knot nematode)およびダイズシストセンチュウ(soybean cyst)であった。昆虫防除剤の濃度は600g(活性成分)/Lで、液体の形態であった。B.フィルムス(B.firmus)の濃度は、種子1個当たり100,000から10,000,000コロニー形成単位であった。昆虫防除剤およびB.フィルムス(B.firmus)は、ダイズ種子を十分被覆する量の水性懸濁液中で混合した。混合物の量は、様々な種子サイズを確実に十分被覆するために、種子100kg当たり261−652mlであった。ダイズ種子を植え付けると、完全に成熟するまで成長させ、その結果を1エーカー当たりのダイズのブッシェル数として測定した。以下の表では、様々な線虫の種類における、1エーカー当たりのダイズのブッシェル数を、対照と対照+芽胞形成細菌との間で比較している。収量の差数は、特に記載がない限り、いくつかの実験結果の平均を表す。
【0051】
【表4】

【実施例5】
【0052】
実施例5では、線虫圧力下での作物収量の結果を、遺伝子組み換え種子に適用した芽胞形成細菌および昆虫防除剤の組合せ(対照+芽胞形成細菌)について、昆虫防除剤だけの遺伝子組み換え種子(対照)と比較して示している。この比較実験における遺伝子組み換え種子は、Monsanto製のASGROW(登録商標)であり、グリホサート耐性(ROUND−UP READY(登録商標)形質)遺伝子発現を含むダイズ種子である。殺虫剤はイミダクロプリド(GAUCHO(登録商標))であった。芽胞形成細菌はB.フィルムス(B.firmus)であった。線虫の種類は、ネコブセンチュウ(root knot nematode)およびダイズシストセンチュウ(soybean cyst)であった。昆虫防除剤の濃度は600g(活性成分)/Lで、液体の形態であった。B.フィルムス(B.firmus)の濃度は、種子1個当たり100,000から10,000,000コロニー形成単位であった。昆虫防除剤およびB.フィルムス(B.firmus)は、ダイズ種子を十分被覆する量の水性懸濁液中で混合した。混合物の量は、様々な種子サイズを確実に十分被覆するために、種子100kg当たり261−652mlであった。ダイズ種子を植え付けると、完全に成熟するまで成長させ、その結果を1エーカー当たりのダイズのブッシェル数として測定した。以下の表では、1エーカー当たりのダイズのブッシェル数を、対照と対照+芽胞形成細菌との間で比較している。収量の差数は、特に記載がない限り、いくつかの実験結果の平均を表す。
【0053】
【表5】

【実施例6】
【0054】
実施例6では、線虫圧力下での作物収量の結果を、遺伝子組み換え種子に適用した芽胞形成細菌および昆虫防除剤の組合せ(対照+芽胞形成細菌)について、昆虫防除剤だけの遺伝子組み換え種子(対照)と比較して示している。この比較実験における遺伝子組み換え種子は、DuPont製のPIONEER(登録商標)から得られ、グリホサート耐性(ROUND−UP READY(登録商標)形質)遺伝子発現を含むダイズ種子である。殺虫剤はイミダクロプリド(GAUCHO(登録商標))であった。芽胞形成細菌はB.フィルムス(B.firmus)であった。線虫の種類は、なしおよびダイズシストセンチュウ(soybean cyst)であった。昆虫防除剤の濃度は600g(活性成分)/Lで、液体の形態であった。B.フィルムス(B.firmus)の濃度は、種子1個当たり100,000から10,000,000コロニー形成単位であった。昆虫防除剤およびB.フィルムス(B.firmus)はダイズ種子を十分被覆する量の水性懸濁液中で混合した。混合物の量は、様々な種子サイズを確実に十分被覆するために、種子100kg当たり261−652mlであった。ダイズ種子を植え付けると、完全に成熟するまで成長させ、その結果を1エーカー当たりのダイズのブッシェル数として測定した。以下の表では、1エーカー当たりのダイズのブッシェル数を、対照と対照+芽胞形成細菌との間で比較している。収量の差数は、特に記載がない限り、いくつかの実験結果の平均を表す。
【0055】
【表6】

【実施例7】
【0056】
実施例7では、線虫圧力下での作物収量の結果を、遺伝子組み換え種子に適用した芽胞形成細菌および昆虫防除剤の組合せ(対照+芽胞形成細菌)について、昆虫防除剤だけの遺伝子組み換え種子(対照)と比較して示している。この比較実験における遺伝子組み換え種子は、Syngenta SeedsのNORTHRUP KING(商標)から得られ、グリホサート耐性(ROUND−UP READY(登録商標)形質)遺伝子発現を含むダイズ種子である。殺虫剤はイミダクロプリド(GAUCHO(登録商標))であった。芽胞形成細菌はB.フィルムス(B.firmus)であった。線虫の種類はダイズシストセンチュウ(soybean cyst)であった。昆虫防除剤の濃度は600g(活性成分)/Lで、液体の形態であった。B.フィルムス(B.firmus)の濃度は、種子1個当たり100,000から10,000,000コロニー形成単位であった。昆虫防除剤およびB.フィルムス(B.firmus)はダイズ種子を十分被覆する量の水性懸濁液中で混合した。混合種子被覆の量は、種子100kg当たり261−652mlであった。ダイズ種子を植え付けると、完全に成熟するまで成長させ、その結果を1エーカー当たりのダイズのブッシェル数として測定した。以下の表では、1エーカー当たりのダイズのブッシェル数を、対照と対照+芽胞形成細菌との間で比較している。収量の差数は、特に記載がない限り、いくつかの実験結果の平均を表す。
【0057】
【表7】

【実施例8】
【0058】
実施例8では、線虫圧力下での作物収量の結果を、遺伝子組み換え種子に適用した芽胞形成細菌および昆虫防除剤の組合せ(対照+芽胞形成細菌)について、昆虫防除剤だけの遺伝子組み換え種子(対照)と比較して示している。この比較実験における遺伝子組み換え種子は、DuPont製のPIONEER(登録商標)から得られ、グリホサート耐性(ROUND−UP READY(登録商標)形質)および昆虫耐性(Bt遺伝子)の両方の遺伝子発現を含むトウモロコシ種子である。殺虫剤はクロチアニジン(PONCHO(登録商標))であった。芽胞形成細菌はB.フィルムス(B.firmus)であった。多種の線虫が存在した。昆虫防除剤の濃度は600g(活性成分)/Lで、液体の形態であった。B.フィルムス(B.firmus)の濃度は、種子1個当たり100,000から10,000,000コロニー形成単位であった。昆虫防除剤およびB.フィルムス(B.firmus)はトウモロコシ種子を十分被覆する量の水性懸濁液中で混合した。混合物の量は、様々な種子サイズを確実に十分被覆するために、種子100kg当たり522−1044mlであった。トウモロコシ種子を植え付けると、完全に成熟するまで成長させ、その結果を1エーカー当たりのトウモロコシのブッシェル数として測定した。以下の表では、1エーカー当たりのトウモロコシのブッシェル数を、対照と対照+芽胞形成細菌との間で比較している。収量の差数は、特に記載がない限り、いくつかの実験結果の平均を表す。
【0059】
【表8】

【実施例9】
【0060】
実施例9では、線虫圧力下での作物収量の結果を、遺伝子組み換え種子に適用した芽胞形成細菌および昆虫防除剤の組合せ(対照+芽胞形成細菌)について、昆虫防除剤だけの遺伝子組み換え種子(対照)と比較して示している。この比較実験における遺伝子組み換え種子は、Burrus Companyから得られ、グリホサート耐性(ROUND−UP READY(登録商標)形質)および昆虫耐性(種々(varies))の両方の遺伝子発現を含むトウモロコシ種子である。殺虫剤はクロチアイニジン(clothiainidin)(PONCHO(登録商標))であった。芽胞形成細菌はB.フィルムス(B.firmus)であった。多種の線虫が存在した。昆虫防除剤の濃度は600g(活性成分)/Lで、液体の形態であった。B.フィルムス(B.firmus)の濃度は、種子1個当たり100,000から10,000,000コロニー形成単位であった。昆虫防除剤およびB.フィルムス(B.firmus)はトウモロコシ種子を十分被覆する量の水性懸濁液中で混合した。混合物の量は、様々な種子サイズを確実に十分被覆するために、種子100kg当たり522−1044mlであった。トウモロコシ種子を植え付けると、完全に成熟するまで成長させ、その結果を1エーカー当たりのトウモロコシのブッシェル数として測定した。以下の表では、1エーカー当たりのトウモロコシのブッシェル数を、対照と対照+芽胞形成細菌との間で比較している。収量の差数は、特に記載がない限り、いくつかの実験結果の平均を表す。
【0061】
【表9】

【実施例10】
【0062】
実施例10では、線虫圧力下での作物収量の結果を、遺伝子組み換え種子に適用した芽胞形成細菌および昆虫防除剤の組合せ(対照+芽胞形成細菌)について、昆虫防除剤だけの遺伝子組み換え種子(対照)と比較して示している。この比較実験における遺伝子組み換え種子は、Syngenta SeedsのGarst Company(AGRIEDGE(商標))から得られ、グリホサート耐性(ROUND−UP READY(登録商標)形質)および昆虫耐性(ネキリムシ(corn root worm))の両方の遺伝子発現を含むトウモロコシ種子である。殺虫剤はクロチアニジン(PONCHO(登録商標))であった。芽胞形成細菌はB.フィルムス(B.firmus)であった。多種の線虫が存在した。昆虫防除剤の濃度は600g(活性成分)/Lで、液体の形態であった。B.フィルムス(B.firmus)の濃度は、種子1個当たり100,000から10,000,000コロニー形成単位であった。昆虫防除剤およびB.フィルムス(B.firmus)はトウモロコシ種子を十分被覆する量の水性懸濁液中で混合した。混合物の量は、様々な種子サイズを確実に十分被覆するために、種子100kg当たり522−1044mlであった。トウモロコシ種子を植え付けると、完全に成熟するまで成長させ、その結果を1エーカー当たりのトウモロコシのブッシェル数として測定した。以下の表では、1エーカー当たりのトウモロコシのブッシェル数を、対照と対照+芽胞形成細菌との間で比較している。収量の差数は、特に記載がない限り、いくつかの実験結果の平均を表す。
【0063】
【表10】

【0064】
各実験のマイナスの収量差分値は、植え付けたプロットの損傷による可能性が高く、反復実験を行わなかった。実験番号1と実験番号2の平均をとると、対照が142.6、対照+B.フィルムス(B.firmus)が146.1であり、収量の差は3.5である。しがたって、芽胞形成細菌の使用は、最終的に肯定的な結果を示す。
【実施例11】
【0065】
実施例11では、線虫圧力下での作物収量の結果を、遺伝子組み換え種子に適用した芽胞形成細菌および昆虫防除剤の組合せ(対照+芽胞形成細菌)について、昆虫防除剤だけの遺伝子組み換え種子(対照)と比較して示している。この比較実験における遺伝子組み換え種子は、製造会社から購入した未知のトウモロコシ種子であり、除草剤抵抗性および昆虫抵抗性の両方の様々な遺伝子発現を含む。殺虫剤はクロチアニジン(PONCHO(登録商標))であった。芽胞形成細菌はB.フィルムス(B.firmus)であった。多種の線虫が存在した。昆虫防除剤の濃度は600g(活性成分)/Lで、液体の形態であった。B.フィルムス(B.firmus)の濃度は、種子1個当たり100,000から10,000,000コロニー形成単位であった。昆虫防除剤およびB.フィルムス(B.firmus)はトウモロコシ種子を十分被覆する量の水性懸濁液中で混合した。混合物の量は、様々な種子サイズを確実に十分被覆するために、種子100kg当たり522−1044mlであった。トウモロコシ種子を植え付けると、完全に成熟するまで成長させ、その結果を1エーカー当たりのトウモロコシのブッシェル数として測定した。以下の表では、1エーカー当たりのトウモロコシのブッシェル数を、対照と対照+芽胞形成細菌との間で比較している。収量の差数は、特に記載がない限り、いくつかの実験結果の平均を表す。
【0066】
【表11】

【0067】
上記の結果は驚くべきものである。上述するように、ほとんどの種子の品種が、昆虫防除剤だけに対して、芽胞形成細菌および昆虫防除剤の組合せで改善した。
【0068】
いくつかの実施形態によると、以下の割合(パーセント)で作物収量が増加した。ダイズ種子に関して、NORTHUP KING(商標)ダイズ種子、PIONEER(登録商標)ダイズ種子およびStine Seed Company製のダイズ種子に芽胞形成細菌を添加すると、ダイズのブッシェル収量がそれぞれ約2%増加、5%−10%増加および4.3%増加を示した。この改善が数百エーカーにわたり広がると、作物収量が著しく向上する。ワタ種子に関して、DELTA AND PINE LAND(登録商標)ワタ種子およびFIBERMAX(登録商標)ワタ種子に芽胞形成細菌を添加すると、1エーカー当たりのワタのポンド数がそれぞれ約3%の増加および6.5%の増加を示した。また、数百エーカーのワタ植物にこの改善を広めると、収量が著しく向上される。トウモロコシ種子に関して、Burrus Seed Company製のトウモロコシ種子および未知の市販のトウモロコシ種子に芽胞形成細菌を添加すると、1エーカー当たりのトウモロコシのブッシェル数がそれぞれ約3.2%の増加および8%の増加を示した。さらにまた、これが数百エーカーにわたり広まると、作物収量が全体的に著しく向上する。総合的に、遺伝子組み換え種子と芽胞形成細菌および昆虫防除剤を組み合わせて使用した場合、作物収量に驚くべき利点がある。
【0069】
さらなる利点、特徴および変更は当業者が容易に思い付く。したがって、広範な態様の本発明は、本明細書で示され記載された特定の詳細および代表的な装置に限定されない。ゆえに、添付の特許請求の範囲およびそれらの均等物により定義される一般的な発明概念の精神または範囲を逸脱せずに、様々な変更が行われてもよい。
【0070】
本明細書に引用された全ての文献は、それらの全体が参照により本明細書に明確に組み込まれる。
【0071】
本明細書および次の特許請求の範囲に使用される、「the」、「a」および「an」などの冠詞は、単数または複数を含むことができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの芽胞形成細菌、
任意に、少なくとも1つの昆虫防除剤および
少なくとも1つの遺伝子組み換え種子、植物または植物部位
を含む製品。
【請求項2】
少なくとも1つの昆虫防除剤および少なくとも1つの遺伝子組み換え種子または植物をさらに含む、請求項1の製品。
【請求項3】
昆虫防除剤が少なくとも1つの浸透性ネオニコチノイド系殺虫剤である、請求項2の製品。
【請求項4】
少なくとも1つのネオニコチノイド系殺虫剤が、1−(6−クロロ−3−ピリジルメチル)−N−ニトロイミダゾリジン−2−イリデンアミン(イミダクロプリド)、3−(6−クロロ−3−ピリジルメチル)−1,3−チアゾリジン−2−イリデンシアナミド(チアクロプリド)、1−(2−クロロ−1,3−チアゾール−5−イルメチル)−3−メチル−2−ニトログアニジン(クロチアニジン)、ニテンピラム、N−[(6−クロロ−3−ピリジル)メチル]−N−シアノ−N−メチルアセトアミジン(アセタミプリド)、3−(2−クロロ−1,3−チアゾール−5−イルメチル)−5−メチル−1,3,5−オキサジアジナン−4−イリデン(ニトロ)アミン(チアメトキサム)および1−メチル−2−ニトロ−3−(テトラヒドロ−3−フリルメチル)グアニジン(ジノテフラン)からなる群から選択される、請求項3の製品。
【請求項5】
少なくとも1つの芽胞形成細菌が殺線虫活性を示す、請求項2の製品。
【請求項6】
前記遺伝子組み換え種子が昆虫耐性である、請求項2の製品。
【請求項7】
前記遺伝子組み換え種子が、B.チューリンゲンシス(B.thuringiensis)由来の遺伝子によって形質転換されている、請求項2の製品。
【請求項8】
前記遺伝子組み換え種子がグリホサート耐性である、請求項2の製品。
【請求項9】
前記遺伝子組み換え種子が昆虫耐性でありグリホサート耐性である、請求項2の製品。
【請求項10】
前記遺伝子組み換え種子が、グリホサート耐性および昆虫耐性のワタ種子DELTA AND PINE LAND(登録商標);グリホサート耐性および昆虫耐性のワタ種子STONEVILLE(商標);グリホサート耐性および昆虫耐性のワタ種子FIBERMAX(登録商標);グリホサート耐性のダイズ種子ASGROW(登録商標);グリホサート耐性および昆虫耐性のトウモロコシ種子PIONEER(登録商標);グリホサート耐性のダイズ種子NORTHRUP KING(商標);ならびにSyngenta製のグリホサート耐性および昆虫耐性のトウモロコシ種子AGRIEDGE(商標)からなる群から選択される、請求項2の製品。
【請求項11】
少なくとも1つの芽胞形成細菌が、バチルス・アミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)、バチルス・フィルムス(Bacillus firmus)、バチルス・サブチリス(Bacillus subtillis)およびバチルス・プムリス(Bacillus pumulis)からなる群から選択される、請求項5の製品。
【請求項12】
バチルス・フィルムス(Bacillus firmus)がCNCM I−1582株を含む、請求項11の製品。
【請求項13】
バチルス・アミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)がIN37a株を含む、請求項11の製品。
【請求項14】
バチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)がGB03株を含む、請求項11の製品。
【請求項15】
バチルス・プムリス(Bacillus pumulis)がGB34株を含む、請求項11の製品。
【請求項16】
少なくとも1つの追加の化学殺真菌剤をさらに含む、請求項1または2の製品。
【請求項17】
遺伝子組み換え種子、植物または植物部位に少なくとも1つの芽胞形成細菌および任意に少なくとも1つの昆虫防除剤を適用することを含む、遺伝子組み換え種子、植物または植物部位を線虫から保護する方法。
【請求項18】
前記芽胞形成細菌および任意の昆虫防除剤が前記遺伝子組み換え種子、植物または植物部位に同時に適用される、請求項17の方法。
【請求項19】
前記遺伝子組み換え種子、植物または植物部位が昆虫耐性である、請求項17の方法。
【請求項20】
前記遺伝子組み換え種子、植物または植物部位がグリホサート耐性である、請求項17の方法。
【請求項21】
前記遺伝子組み換え種子、植物または植物部位が、B.チューリンゲンシス(B.thuringiensis)由来の遺伝子によって形質転換されている、請求項17の方法。
【請求項22】
前記少なくとも1つの芽胞形成細菌が、バチルス・アミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)、バチルス・フィルムス(Bacillus firmus)、バチルス・サブチリス(Bacillus subtillis)およびバチルス・プムリス(Bacillus pumulis)からなる群から選択される、請求項17の方法。
【請求項23】
0.0001重量%から20重量%の少なくとも1つの芽胞形成細菌および0.001重量%から20重量%の少なくとも1つの昆虫防除剤を含む少なくとも1つの組成物を提供し、ならびに前記組成物を遺伝子組み換え種子、植物または植物部位に適用することを含む、遺伝子組み換え種子、植物または植物部位を線虫から保護する方法。
【請求項24】
組成物が、点滴灌漑、スプリンクラー、葉面散布、種子コーティング、土壌注入または土壌灌注からなる群から選択される方法によって適用される、請求項23の方法。
【請求項25】
(i)約2重量%から80重量%の量の少なくとも1つの芽胞形成細菌、(ii)約1重量%から約80重量%の量の少なくとも1つの昆虫防除剤および(iii)溶媒を含む、遺伝子組み換え種子、植物または植物部位を線虫から保護する組成物。
【請求項26】
前記芽胞形成細菌が、バチルス・アミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)、バチルス・フィルムス(Bacillus firmus)、バチルス・サブチリス(Bacillus subtillis)およびバチルス・プムリス(Bacillus pumulis)からなる群から選択される、請求項29の組成物。
【請求項27】
(i)芽胞形成細菌および任意の昆虫防除剤を遺伝子組み換え種子に適用し、および(ii)実質的に均一に処理するために前記遺伝子組み換え種子を混ぜることを含む、少なくとも1つの芽胞形成細菌および任意の昆虫防除剤によって処理した遺伝子組み換え種子を製造する方法。
【請求項28】
連続コーティング機が、前記芽胞形成細菌および任意の昆虫防除剤を適用するために使用される、請求項27の方法。
【請求項29】
コンピューターシステムが、連続コーティング機への遺伝子組み換え種子の流れを監視する、請求項28の方法。
【請求項30】
バッチコーティングプロセスが、前記芽胞形成細菌および任意の昆虫防除剤を適用するために使用される、請求項27の方法。
【請求項31】
前記バッチコーティングプロセスが、(i)所定量の遺伝子組み換え種子を秤量し、(ii)前記種子を密閉された処理チャンバーに配置し、(iii)芽胞形成細菌および任意の昆虫防除剤を前記処理チャンバーに添加し、ならびに(iv)前記遺伝子組み換え種子、芽胞形成細菌および任意の昆虫防除剤を混合することを含む、請求項30の方法。

【公表番号】特表2012−502100(P2012−502100A)
【公表日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−526920(P2011−526920)
【出願日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【国際出願番号】PCT/US2009/055842
【国際公開番号】WO2010/030554
【国際公開日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【出願人】(506018237)バイエル・クロツプサイエンス・エル・ピー (16)
【Fターム(参考)】