説明

草刈機、及び草刈機の飛散防止カバー

【課題】飛散防止カバーを不必要に大きくしなくても、飛散防止が効果的に図れ、その結果、軽量化が図れ、かつ、飛散防止カバーの端縁が回転刃に巻き込まれ難く、その結果、飛散防止カバーの損傷が起き難く、かつ、飛散防止カバーの端縁が回転刃に巻き込まれたが為の草刈作業の中断も起き難いものとなる草刈機を提供することである。
【解決手段】軸部と、刃と、飛散防止カバーとを具備する草刈機であって、
前記飛散防止カバーの下端部と軸部とはワイヤで連結されてなり、前記飛散防止カバーの下端部が前記刃に巻き込まれることを防止できるようにした草刈機。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は草刈機及び草刈機の飛散防止カバーに関する。
【背景技術】
【0002】
庭・畑・野山における雑草などの草を刈る為の草刈機(刈払機とも言われる。)が広く市販されている。この草刈機は、基本的には、主軸(棹)と、この主軸の先端部に取り付けられた刃(回転刃:回転刃には、円盤状の金属製刃が用いられるタイプと、ナイロンワイヤ(ナイロンコード)等による刃が用いられるタイプとが有る)と、前記主軸(棹)を操作するハンドルと、前記刃を回転駆動する為の駆動源とを具備する。更に、草刈機には、一般的に、回転刃による事故を防止する為の保護カバーが設けられている。
【0003】
さて、上記草刈機(刈払機)を用いて草刈作業を行うと、作業に伴って刈り取られた草の破片・粉が周囲に飛散する。そして、飛散した草の破片・粉は、作業者の体や作業着に強固に付着する。この付着した草の破片・粉を取り除くのは実に大変である。尚、この大変さは、一度、草刈機で草刈作業を行えば直ちに理解できる。このような観点から、これまでも、各種の提案がされている。
【0004】
例えば、可撓性のコードを回転刈払刃として有する刈払ヘッドを操作棹の先端部に取り付けた刈払機のための防護板において、主体部と、該主体部の下端に取り付けられた可撓性板部材とを有し、前記主体部が刈払ヘッドに近い操作棹の部分に取り付けられてその側部において直立する側壁部分と、該側壁部分と一体に形成されて側壁部分の後方端から横方向に延びる後壁部分と、該後壁部分の上部に一体に形成された上壁部分とを有し、前記後壁部分が前記側壁部分の面と直角な垂直面に対して角度α1をもって側方を前方へ傾斜すると共に上記垂直面に対して角度α2をもって上方を前方へ傾斜しており、前記上壁部分が前記後壁部分の面から角度α3をもって上方を前方へ傾斜していることを特徴とする刈払機の防護板が提案(実開昭60−174524号公報)されている。
【0005】
又、円筒の支持桿に、任意材質で薄厚さの防護材を一方にて重り合うよう空間を形成して巻付け、支持桿より小径とした半円の押材を、支持桿適位置に嵌合して防護材を押え、半円形で両端を折曲げた取付金具を締結具で支持桿の適位置に着脱可能に設けたことを特徴とする刈払機用飛散防護カバーが提案(実開平6−33418号公報)されている。
【0006】
又、刈払機の刈払刃の近傍に設けられる壁部と、前記刈払刃の後方に設けられ、同刈払刃の回転力により後方へ飛散する飛散物を防護する防護部とを備えた刈払機の飛散防護カバーにおいて、前記防護部を複数の可撓性部材から構成した刈払機の飛散防護カバー、刈払機の刈払刃の近傍に設けられる壁部と、前記刈払刃の後方に設けられ、同刈払刃の回転力により後方へ飛散する飛散物を防護する防護部とを備えた刈払機の飛散防護カバーにおいて、前記防護部の上下位置を調節可能な位置調節手段を設けた刈払機の飛散防護カバーや、刈払機の刈払刃の近傍に設けられる壁部と、前記刈払刃の後方に設けられ、同刈払刃の回転力により後方へ飛散する飛散物を防護する防護部とを備えた刈払機の飛散防護カバーにおいて、前記防護部を複数の可撓性部材から構成するとともに、同防護部の上下位置を調節可能な位置調節手段を設けた刈払機の飛散防護カバーが提案(特開平10−94314号公報)されている。
【0007】
又、操作ハンドルを有する主軸の先端に回転刃を装着してなる刈払機の前記主軸に取り付けるものであって、(a)略扇形で透視性を有する上面カバーと、その上面カバーの略弧状周縁部から地面に向けて垂設され前記回転刃に凹状面を向かわせるようにした柔軟且つ透視性を有する垂幕カバーで構成、(b)前記上面カバーの扇の要側を、主軸に対して角度変更可能な支持構造で結合し、一方、略弧状周縁部側を、前記主軸に対して解除可能な固定手段で結合、(c)前記固定手段は、少なくとも上面カバーの略弧状周縁部の中心を挟んで左右二箇所に形成し、左右に略弧状周縁部を偏心させて前記主軸に取り付け得るようにするの構成を具備してなる刈払機用の飛散防止カバーが提案(特開2006−296311号公報)されている。
【特許文献1】実開昭60−174524号公報
【特許文献2】実開平6−33418号公報
【特許文献3】特開平10−94314号公報
【特許文献4】特開2006−296311号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、上記特許文献1における草刈機の飛散防止カバーは、主体部と該主体部の下端に取り付けられた板部材とを有し、板部材が可撓性を有するものであるが、この可撓性は、所謂、フィルムの如きのヒラヒラした(揺らぐような)ものであることを想像せしめる記載・示唆は皆無である。と言うよりも、可撓性板部材が、例えば風に吹かれてヒラヒラと揺らいだり、或いは地面の凹凸や木の株に当たって撓み、可撓性板部材がナイロンコード(回転刃)に巻き込まれるような構造のものとは到底に考えられない。従って、特許文献1には後述する本願発明が解決しようとした課題についての認識や示唆は全く無く、特許文献1から本願発明を想到せしめる動機付けは得られないと確信している。
【0009】
特許文献2における草刈機の飛散防止カバー(防護材)は、合成樹脂・布・紙・ゴム等の任意素材で構成されている。従って、特許文献2の草刈機の飛散防止カバー(防護材)が、所謂、フイルムの如きのヒラヒラした(揺らぐような)ものであるか否かは不明なるも、特許文献2には「刈払機の取付棹の上下動にて防護材が地面に当たっても柔軟性の為、影響なく作業が行え」の記載が有ることから、特許文献2の飛散防止カバー(防護材)はフイルムの如きのヒラヒラした(揺らぐような)ものであるかも知れない。
【0010】
ところで、仮に、特許文献2の飛散防止カバー(防護材)がフイルムの如きのヒラヒラした(揺らぐような)ものであるとした場合でも、特許文献2の図面からすると、この飛散防止カバー(防護材)の下端部がカッター(回転刃)に巻き込まれるような関係には無いことが判る。
【0011】
従って、特許文献2には後述する本願発明が解決しようとした課題についての認識や示唆は全く無く、特許文献2から本願発明を想到せしめる動機付けは得られないと確信している。
【0012】
以下、そのことについて簡単に触れる。
特許文献2において、飛散防止カバー(防護材)の下端部がカッター(回転刃)に巻き込まれる関係に無いのは、飛散防止カバー(防護材)がカッター(回転刃)から遠い位置に設けられているからである。そうすると、草刈機で刈り取られた際に発生した草の破片・粉は周囲に飛散することから、飛散した草の破片・粉を飛散防止カバー(防護材)で効果的に捕捉する為には、飛散防止カバー(防護材)を大きなものとしなければならない。
【0013】
しかしながら、飛散防止カバー(防護材)を大きくすると、それだけ重くなり、草刈作業性が悪くなる。特に、最近では、会社を退職した、所謂、シルバー世代の人達が草刈機を用いて一般家庭における草刈作業を請け負うことが多くなっており、飛散防止カバー(防護材)の大型化・重量化は避けたい要件である。更には、コスト面からも飛散防止カバー(防護材)の大型化は避けたい要件である。そして、飛散防止カバー(防護材)の小型化・軽量化(小面積化)を鑑みたならば、飛散防止カバー(防護材)がカッター(回転刃)から比較的近い位置に設けられる必要が有る。
【0014】
ところが、上記の如く、飛散防止カバー(防護材)をカッター(回転刃)から比較的近い位置に設け、かつ、飛散防止カバー(防護材)をフィルムの如きのヒラヒラな(柔らかな)もので構成すると、場合によっては、飛散防止カバー(防護材)の先端側がカッター(回転刃)に巻き込まれてしまい、飛散防止カバー(防護材)の損傷・作業の中断に至ってしまう。よって、単に、飛散防止カバー(防護材)をカッター(回転刃)から比較的近い位置に設けると言うことは考えなければならない。
【0015】
特許文献3における草刈機の飛散防止(防護)カバーは複数の可撓性部材から構成されている。但し、この可撓性が、所謂、フィルムの如きのヒラヒラした(揺らぐような)ものであることを想像せしめる記載・示唆は皆無である。と言うよりも、可撓性板部材が、例えば風に吹かれてヒラヒラと揺らいだり、或いは地面の凹凸や木の株に当たって撓み、可撓性板部材がナイロンコード(回転刃)に巻き込まれるような構造のものとは到底に考えられない。なぜならば、特許文献3における草刈機の飛散防止(防護)カバーがフィルムの如きのヒラヒラした(揺らぐような)ものであるした場合、特許文献3の図1に寄れば、飛散防止(防護)カバーがナイロンコード(回転刃)に巻き込まれるような関係に有ることが判る。そして、風に煽られて飛散防止(防護)カバーが揺らぐと仮定すると、飛散防止(防護)カバーがナイロンコード(回転刃)に巻き込まれてしまい、飛散防止カバー(防護材)の損傷・作業の中断に至ってしまう。
【0016】
しかしながら、損傷・作業の中断と言ったような事柄に関する知見・示唆は特許文献3には皆無である。更には、飛散防止カバー(防護材)の損傷・作業の中断に至るようになった場合に如何にすべきかの知見・示唆は無い。
【0017】
又、特許文献3の図面にあっては、飛散防止(防護)カバーの下端と地面との間には多少の空隙が在るように描かれている。すなわち、飛散防止(防護)カバーの下端が地面に当たらないように描かれている。このことは、飛散防止(防護)カバーの下端が地面に当たると不都合なことを示唆している。すなわち、飛散防止(防護)カバーの下端部が可撓性を有すると雖も、フィルムの如きのヒラヒラした(揺らぐような)ものであるとは考えられないことを示唆しているものと考えられる。
【0018】
上述の通り、特許文献3の飛散防止(防護)カバーは、そもそも、フィルムの如きのヒラヒラした(揺らぐような)ものであるとは考えられず、特許文献3には後述する本願発明が解決しようとした課題についての認識や示唆は全く無く、特許文献3から本願発明を想到せしめる動機付けは得られないと確信している。
【0019】
特許文献4における草刈機の飛散防止カバーの垂直カバーは、フイルムの如きのヒラヒラした(揺らぐような)ものであるか否かは不明なるも、柔軟性を有する旨の記載や図1からすると、特許文献4の飛散防止カバーはフイルムの如きのヒラヒラした(揺らぐような)ものであるかも知れない。
【0020】
ところで、仮に、特許文献4の飛散防止カバーがフイルムの如きのヒラヒラした(揺らぐような)ものであるとした場合でも、特許文献4の図面から、この飛散防止カバーの下端部が回転刃に巻き込まれるような関係には無いことが判る。
【0021】
従って、特許文献4には後述する本願発明が解決しようとした課題についての認識や示唆は全く無く、特許文献4から本願発明を想到せしめる動機付けは得られないと確信している。尚、本願発明との関係で言うならば、特許文献4は特許文献2と同様なものである。
【0022】
さて、本願発明が解決しようとした課題は、飛散防止カバーを取り付けた草刈機を提供することである。
【0023】
しかしながら、単に、飛散防止カバーを取り付けた草刈機を提供と言うだけでは無い。例えば、飛散防止カバーを小さく(軽量化)する為、回転刃に接近して設けるようにする。すなわち、回転刃に接近して飛散防止カバーを配設すれば、草の破片・粉の発生源の近くで捕捉することになるから、飛散防止カバーは大きなものでなくても済む。このことは、軽量化の要請に合致する。従って、本願発明が解決しようとした課題は、軽量化が図られる草刈機を提供することである。
【0024】
さて、回転刃に接近して飛散防止カバーを配設すると、飛散防止カバーの先端部(下端部)が回転刃に巻き込まれるようになる。その結果、飛散防止カバーの損傷・作業の中断に至る。従って、本願発明が解決しようとした課題は、回転刃に接近して飛散防止カバーを配設した場合でも、飛散防止カバーの端部が回転刃に巻き込まれることが無いようにすることである。
【0025】
ところで、飛散防止カバーの端縁が回転刃に巻き込まれ無いようにする為、飛散防止カバーの長さを短くすることが考えられる。しかしながら、短くした場合、当然ながら、飛散防止カバーの下端縁と地面との間に隙間が出来てしまう。そうすると、この隙間から草の破片・粉が後方に居る作業者の側に飛散するようになる。従って、斯かる欠点が起きないようにすることも大事である。すなわち、飛散防止カバーの端縁が回転刃に巻き込まれることが無いようにする外にも、草刈に際して発生する草の破片・粉を効果的に捕捉し、作業者に草の破片・粉が付着し難いものとなる草刈機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0026】
前記の課題は、
軸部と、刃と、飛散防止カバーとを具備する草刈機であって、
前記飛散防止カバーの下端部と軸部とはワイヤで連結されてなり、
前記飛散防止カバーの下端部が前記刃に巻き込まれ無いようにしたことを特徴とする草刈機によって解決される。
【0027】
又、軸部と、軸部の端部に取り付けられた刃と、軸部の所定位置に取り付けられた飛散防止カバーとを具備する草刈機であって、
前記飛散防止カバーの下端部と軸部とはワイヤで連結されてなり、
前記飛散防止カバーの下端部が前記刃に巻き込まれ無いようにしたことを特徴とする草刈機によって解決される。
【0028】
特に、軸部と、軸部の端部に取り付けられた刃と、使用時において下端部が地面に面接触しているよう軸部に取り付けられた柔軟性を有する飛散防止カバーとを具備する草刈機であって、
前記飛散防止カバーの下端部と軸部とはワイヤで連結されてなり、
前記飛散防止カバーの下端部が前記刃に巻き込まれ無いようにしたことを特徴とする草刈機によって解決される。
【0029】
又、前記の課題は、
草刈機に配設される飛散防止カバーであって、
飛散防止カバーの下端部が草刈機の刃に巻き込まれることを防止できるようにする為の掛止部が構成されてなる
ことを特徴とする飛散防止カバーによって解決される。
【0030】
特に、草刈機に配設される飛散防止カバーであって、
飛散防止カバーの下端部が草刈機の刃に巻き込まれることを防止できるようにする為のワイヤ掛止部が構成されてなる
ことを特徴とする飛散防止カバーによって解決される。
【0031】
又、上記飛散防止カバーであって、掛止部が、例えば飛散防止カバーの下端部に構成された孔であることを特徴とする飛散防止カバーによって解決される。
【0032】
又、上記飛散防止カバーであって、飛散防止カバーの下端部が該飛散防止カバーを配設した草刈機の刃に当たり得る長さを有するものであることを特徴とする飛散防止カバーによって解決される。
【0033】
又、上記飛散防止カバーであって、飛散防止カバーは、好ましくは、柔軟性を有する材で構成されてなることを特徴とする飛散防止カバーによって解決される。
【0034】
又、上記飛散防止カバーであって、飛散防止カバーは、例えば柔軟フィルムで構成されてなり、好ましくは、前記柔軟フィルムの左右の側縁部に溶着部が構成されていることを特徴とする飛散防止カバーによって解決される。
【0035】
又、上記飛散防止カバーであって、飛散防止カバーは、例えば柔軟フィルム製矩形状前面部と柔軟フィルム製矩形状後面部とを具備し、好ましくは、前記柔軟フィルム製矩形状前面部の側縁部と前記柔軟フィルム製矩形状後面部の側縁部とは溶着一体化されてなることを特徴とする飛散防止カバーによって解決される。
【0036】
又、上記飛散防止カバーであって、例えば飛散防止カバーは柔軟フィルム製矩形状筒状体で構成されていて、前記柔軟フィルム製矩形状筒状体の左右の側縁部には溶着部が構成され、該柔軟フィルム製矩形状筒状体のフィルム前面部と該柔軟フィルム製矩形状筒状体のフィルム後面部とが該溶着部で一体化されてなり、前記柔軟フィルム製矩形状筒状体の上端縁から下側の所定位置において溶着部が構成され、該柔軟フィルム製矩形状筒状体のフィルム前面部と該柔軟フィルム製矩形状筒状体のフィルム後面部とが該溶着部で一体化され、該上端縁と該溶着部との間に飛散防止カバー取付用軸挿通部が構成され、前記柔軟フィルム製矩形状筒状体の所定の位置には草刈機の軸部が挿通される孔が形成され、前記柔軟フィルム製矩形状筒状体のフィルム前面部には前記孔の位置から斜状スリットが形成されると共に、前記柔軟フィルム製矩形状筒状体のフィルム後面部には前記孔の位置から前記斜状スリットの方向とは異なる方向を持つ斜状スリットが形成され、前記スリットによって挟まれる領域の下端部に孔が形成されてなることを特徴とする飛散防止カバーによって解決される。
【発明の効果】
【0037】
飛散防止が効果的に図れた草刈機が得られる。
【0038】
特に、飛散防止カバーを不必要に大きくしなくても、飛散防止が効果的に図れる。従って、飛散防止カバーの軽量化が図れる。すなわち、飛散防止が効果的に図れ、かつ、軽量化が図られた草刈機が得られる。
【0039】
又、飛散防止カバーを不必要に大きくしなくても済むようにする為、飛散防止カバーを回転刃に近付けて取り付けるにも拘らず、飛散防止カバーの端縁が回転刃に巻き込まれ難い。従って、飛散防止カバーの損傷が起き難く、かつ、飛散防止カバーの端縁が回転刃に巻き込まれたが為の草刈作業の中断も起き難い。
【発明を実施するための最良の形態】
【0040】
本発明は草刈機である。この草刈機は、軸部(棹部)を具備する。又、前記軸部(棹部)の端部(例えば、先端部)に取り付けられた刃(回転刃:円盤状の回転金属製刃とか、回転体に取り付けられているナイロンワイヤ)を具備する。又、前記軸部(棹部)の所定位置に取り付けられた(好ましくは、使用時において、その下端部が地面に面接触しているよう前記軸部に取り付けられた)飛散防止カバー(好ましくは、柔軟性を有する飛散防止カバー)を具備する。その他にも、草刈機として必要な手段を具備する。例えば、操作悍(操作ハンドル)を具備する。その他にも、灯油・軽油などを原料とするエンジンとか、電動モータ等の駆動源を具備する。本発明の草刈機における大きなポイントは、前記飛散防止カバーの下端部と前記軸部とがワイヤで連結されていることである。これによって、前記飛散防止カバーの下端部が前記刃に巻き込まれることが防止される。
【0041】
もう一つの本発明は、草刈機に配設される飛散防止カバーである。特に、上記草刈機に配設される飛散防止カバーである。そして、飛散防止カバーの下端部が草刈機の刃に巻き込まれることを防止できるようにする為の掛止部(特に、ワイヤ掛止部)が構成されている。前記掛止部は、例えば飛散防止カバーの下端部に構成された孔である。飛散防止カバーは、飛散防止カバーの下端部が該飛散防止カバーを配設した草刈機の刃に当たり得る長さを有するものである。そして、飛散防止カバーは、好ましくは柔軟性を有する材で構成されてなる。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂、あるいは塩化ビニル系樹脂と言った廉価で、更には透明ないしは半透明な樹脂で構成される。不織布で構成することも出来る。布で構成することも出来る。網状物で構成することも出来る。但し、好ましいものは樹脂である。特に、樹脂製フィルムである。ここで、柔軟性を有するとは、フィルムの如くに薄いが故に柔軟性を有する場合と、シートと言った如くフィルムに比べたならば比較的厚いものの、素材そのものが柔軟性を有することから、結果的に比較的厚くても柔軟性を有する場合とが有る。本発明にあっては、何れの場合でも良い。そして、柔軟性とは自立性を持たない程度のものを意味する。例えば、板を垂直に立てた場合、板そのものは、崩れること無く、自立している。板に比べると厚さが薄いシートの場合でも、シートの素材そのものが剛性を有する場合、このシートを垂直に立てた場合、シートそのものは、崩れること無く、自立している。このような自立性を持つ場合は、本発明では、一般的に、柔軟性を持つとは考えられない。これに対して、垂直に立てた場合、自立できず、崩れてしまうようなものは柔軟性を有すると考える。そして、下端縁から数cm上側の範囲に亘っての領域が地面に接するように飛散防止カバーが吊り下げられた場合、本発明になる柔軟性を有する飛散防止カバーは、前記下端縁から数cmの範囲に亘っての領域が地面に面接触するようになる。本発明の飛散防止カバーは、好ましくは、柔軟フィルムで構成される。そして、更に好ましくは、柔軟フィルムの左右の側縁部に溶着部が構成されている。すなわち、左右の側縁部に溶着部を設けることによって、飛散防止カバーの左右側端部がヒラヒラと揺れ動き難くなり、即ち、機械的強度が高まる。この結果、草刈作業に際して発生する草の破片・粉が飛散防止カバーで効果的に捕捉される。飛散防止カバーは、例えば2枚のフィルムが重合されて構成される。すなわち、前面フィルム(柔軟フィルム製矩形状前面部)と後面フィルム(柔軟フィルム製矩形状後面部)とを具備する。そして、前面フィルムと後面フィルムとは、左右の側縁部において、熱溶着や超音波溶着などの手段で溶着される。飛散防止カバーは、一般的には、長方形と言った矩形状のものである。そして、飛散防止カバーが四角形状の場合、例えば筒状体(袋状物)のものを用いて作製できる。例えば、前面フィルムの上縁部と後面フィルムの上縁部とが互いに繋がっており、かつ、前面フィルムの下縁部と後面フィルムの下縁部とが互いに繋がっている為、筒状に構成されている筒状体の左右の側縁部を溶着する。この溶着によって、前面フィルムと後面フィルムとは、左右の側縁部においても、一体化される。又、上端縁から下側の所定位置において、前面フィルムと後面フィルムとは溶着される。これによって、上端縁と溶着部との間には飛散防止カバー取付用軸挿通部が構成される。この挿通部に飛散防止カバー取付用軸が挿通される。そして、飛散防止カバー取付用軸を草刈機の軸部に対して配設することで、飛散防止カバーが草刈機に対して配設されることになる。尚、飛散防止カバーを草刈機に対して配設する為、前面フィルムや後面フィルムの所定位置には草刈機の軸部が挿通される孔が形成されている。又、前面フィルムには前記孔の位置から斜状スリットが形成されると共に、後面フィルムには前記孔の位置から前記斜状スリットの方向とは異なる方向を持つ斜状スリットが形成されている。これによって、飛散防止カバーが草刈機に対して配設され易くなる。尚、前記スリットによって挟まれる領域の下端部に孔が形成されている。この孔にワイヤ(紐)の一端を取り付け、かつ、ワイヤ(紐)の他端を草刈機の軸部(棹部あるいはハンドリング操作部)に取り付けることによって、飛散防止カバーの端縁が回転刃に巻き込まれることが防止されるようになる。
【0042】
以下、更に具体的に説明する。
【0043】
図1〜図3は本発明になる草刈機や飛散防止カバーの一実施形態を示すもので、図1は飛散防止カバーの平面図(飛散防止カバーの前面側の平面図)、図2は草刈機に取り付ける為に用いられる取付具に飛散防止カバーが配設された状態での斜視図、図3は飛散防止カバーが取り付けられた草刈機を用いての作業中における側面図である。
【0044】
各図中、1は飛散防止カバーである。この飛散防止カバー1は柔軟性を有する透明(ないしは半透明)フィルムで構成されている。例えば、ポリエチレンフィルムで構成されている。更に具体的に説明すると、飛散防止カバー1は、柔軟性を有する透明(ないしは半透明)な前面フィルム2と柔軟性を有する透明(ないしは半透明)な後面フィルム3とで構成されている。ここで、一枚のフィルムで飛散防止カバーを構成するのでは無く、例えば前面フィルム2と後面フィルム3と言った如く、複数枚のフィルムを重ね合わせて構成させたのは、仮に、一枚のフィルムが損傷しても、残りのフィルムが損傷してなければ、飛散防止カバーとしての機能が効果的に奏されるからである。又、重ね合わさった複数枚のフィルム(フィルム同士は、一部でくっ付いていても、大部分の領域においてはくっ付いておらず、離間している。)で構成させた方が、例えば刈り取られたものや砂利などが当っても貫通孔形成と言った傷付きが起き難かったからである。尚、透明(ないしは半透明)フィルムで構成させたのは、草刈作業に際して草刈部の視界が良好なものになるからである。従って、透明フィルムであることが、一層、好ましい。
【0045】
前面フィルム2と後面フィルム3とは、前面フィルム2の上端縁2aと後面フィルム3の上端縁3aとが繋がっており、かつ、前面フィルム2の下端縁2bと後面フィルム3の下端縁3bとが繋がっている。従って、このものは、内部を断面円形に膨らませると、恰も、円筒状のものとなる。すなわち、円筒状のものを押し潰したかの如きの形状である。そして、このような形態のものは、長尺状のものが成形手段で簡単に得られる。本実施形態にあっても、所定の成形手段で得られた長尺状のものを所定長さでカッティングして得られたものである。
【0046】
上記形態の前面フィルム2と後面フィルム3とは、カッティングの段階では、その左右の側縁部が繋がっていない。従って、開口状態のものである。尚、本発明の飛散防止カバー1にあっては、前面フィルム2と後面フィルム3との左右の側縁部が繋がっていなくても良いが、好ましくは溶着が施されている。すなわち、熱溶着とか高周波溶着の手段によって、左右の側縁部において、前面フィルム2と後面フィルム3とは溶着が施されている。4は、前面フィルム2及び後面フィルム3の左側縁部に設けられた溶着部である。この溶着部4によって、前面フィルム2と後面フィルム3とが互いにくっ付いている。5は、前面フィルム2及び後面フィルム3の右側縁部に設けられた溶着部である。この溶着部5によって、前面フィルム2と後面フィルム3とが互いにくっ付いている。そして、左側縁部において上下方向に設けられた溶着部4や、右側縁部において上下方向に設けられた溶着部5の存在によって、飛散防止カバー1の機械的強度が高まったものとなっている。すなわち、飛散防止カバー1をフィルムで構成させても、溶着部4,5を設けたことで、左右端部がヒラヒラとは揺れ動き難いものとなっている。
【0047】
6は、前面フィルム2及び後面フィルム3の上端縁2a,3aから1〜2cm程度下側の位置に設けられた溶着部である。この溶着部6によって、前面フィルム2と後面フィルム3とが互いにくっ付いている。従って、上端縁(前面フィルム2や後面フィルム3の上端縁)2a,3aと溶着部6との間の空間は、軸が挿通できるようになっている。すなわち、軸挿通部7が構成されている。
【0048】
8は、飛散防止カバー1(長方形状の前面フィルム2、長方形状の後面フィルム3)の中心位置(又は、左右から等距離であるものの、上下位置では上方になる位置)に形成された孔である。
【0049】
9は、前面フィルム2に形成されたスリットである。このスリット9は、孔8の最左端位置から左斜下に向かって形成されている。10は、後面フィルム3に形成されたスリットである。このスリット10は、孔8の最右端位置から右斜下に向かって形成されている。又、スリット9とスリット10とで挟まれる範囲において、前面フィルム2の下端縁と後面フィルム3の下端縁との繋がりは解除され(切り離され)ている。尚、回転刃は、後方に居る作業者から見て反時計方向に回転するように設計されているのが通常である。従って、この反時計方向に回転する回転刃で刈り取られたことによって発生する草の破片・粉が、前記スリットから後方側に入り込み難いようにしておくことが好ましい。その一つとして、前面フィルム2に形成されたスリット9の位置と後面フィルム3に形成されたスリット10の位置とをずらした。更に、単に、スリット9の位置とスリット10の位置とをずらしたのみで無く、前面フィルム2のスリット9を孔8の最左端位置から左斜下に向かって形成した。かつ、スリット9に沿って、スリット9の左側の位置で、前面フィルム2と後面フィルム3とを溶着した。
【0050】
11,12,13は溶着部である。すなわち、溶着部11は、スリット9に沿って設けられた溶着部である。溶着部12は、孔8の上半分に沿って設けられた溶着部である。13は、スリット10に沿って設けられた溶着部である。尚、溶着部4,5,6,11,12,13は、判り易くする為、図1において、網点で表示されている。
【0051】
前面フィルム2と後面フィルム3とは、溶着部4,5,6,11,12,13の領域において、かつ、上端縁や下端縁において、互いに、くっ付いていることから、飛散防止カバー1の内部に風が吹き込まれて脹らむと言ったことは起きない。又、溶着部4,5が存するだけでは無く、溶着部11,12,13も存することから、飛散防止カバー1はそれだけ機械的強度が増している。
【0052】
14,15は、前面フィルム2及び後面フィルム3に形成された孔である。この孔14,15は、スリット9とスリット10との間の領域で、かつ、前面フィルム2や後面フィルム3の下端縁に沿って形成されている。尚、孔14と孔15とは、図1からも判る通り、左右対称な位置である。
【0053】
16,17は、前面フィルム2や後面フィルム3の上端部に形成された凹状切欠部である。
【0054】
上記のように構成させた飛散防止カバー1は、例えば図2に示される取付具によって草刈機に取り付けられる。尚、取付具はこれに限られるものでは無い。
図2中、21,22は枝軸である。この枝軸21,22の基端部にはクランプ部23,24が構成されている。尚、クランプ部23,24は草刈機31の主軸32に枝軸21,22を連結する為のものである。すなわち、半円筒状のクランプ部23,24を草刈機31の主軸32に嵌め合わし、ボルトとナット等による締付具によって締め付けることで、枝軸21,22が草刈機31の主軸32に固定されるようになっている。この固定時において、枝軸21と枝軸22とは、草刈機の主軸32を中心にして左右に、例えば約30°ずつ開いたものとなっている。勿論、この開角度は必要に応じて適宜調整される。かつ、枝軸21,22の先端側が草刈機31の主軸32の前方側(後方に居る作業者とは反対側)・上方に在るものとなっている。25,26は、枝軸21,22の先端部に形成された円弧(円弧の角度は180°を越える角度)状凹部である。そして、この円弧状凹部25,26に、飛散防止カバー1の軸挿通部7に挿通されている軸27が嵌着されるようになっている。この嵌着により、軸27が枝軸21,22の先端部に保持され、飛散防止カバー1が草刈機31に対して配設されたものとなる。尚、飛散防止カバー1には、スリット9,10が、かつ、スリット9,10に繋がる孔8が形成されているから、飛散防止カバー1の上端側が主軸32の上側に、飛散防止カバー1の下端側が主軸32の下側に在るように配設することが簡単である。このようにすることで飛散防止効果が高まる。なぜならば、飛散防止カバー1の上端側が主軸32の下側に位置する場合は、飛散防止カバー1の高さが低く、飛散防止範囲がそれだけ狭いからである。又、飛散防止カバー1の下端側が主軸32の上側に位置する場合、飛散防止カバー1と地面との間に隙間が出来、それだけ飛散防止範囲が狭いからである。つまり、飛散防止カバー1の上端側は主軸32の上側に、飛散防止カバー1の下端側は主軸32の下側に在るように配設することが好ましいのである。そして、このような要望を満たす為、飛散防止カバー1を上記のように構成させたのである。
【0055】
上記の如きの取付具によって飛散防止カバー1が草刈機に配設された状態が図3に示される。
図3中、31は草刈機、32は主軸(棹)、33は主軸32の先端部に取り付けられている回転刃部、34は回転刃部33を覆うように設けられている保護カバー、35は草刈作業に際して主軸32を左右に振って回転刃部33で草を刈り払う操作をする為のハンドル部である。尚、これ等の構成は従来からも周知であるから詳細は省略される。
【0056】
さて、図3からも判る通り、本発明にあっては、草刈機31による草刈作業に際して、上記取付具によって草刈機31に対して配設された飛散防止カバー1の下端部が地面に単に到達していると言った程度では無く、先端部から数cmの範囲に亘っての領域が地面に接している。尚、飛散防止カバー1は、自立性を持たない柔軟なものであるから、地面に当った個所で、恰も、90°の折れ角度で折れるようになり、先端部から数cmの範囲に亘っての領域が地面に接するようになる。すなわち、草刈機31による草刈作業に際して、飛散防止カバー1の先端部は地面に対して面接触している。従って、草刈作業に際して、刈り払われた草の破片・粉が後方作業者側に飛散するにしても、飛散防止カバー1と地面との間には隙間が出来難いから、草の破片・粉が後方作業者側に飛散して来難いものとなる。これに対して、飛散防止カバー1の先端部が地面に対してスレスレと言った程度のものであると、作業具合や地面の傾斜・凹凸具合によっては、飛散防止カバー1と地面との間には隙間が簡単に出来てしまう。そうすると、この隙間から刈り払われた草の破片・粉が後方作業者の側に飛散して来る。
【0057】
ところで、飛散防止カバー1の長さを飛散防止カバー1の先端部が地面に対して面接触する程度の長さにしたが故に、草刈作業に際して、飛散防止カバー1と地面との間には隙間が出来難いものとなり、草の破片・粉が作業者側に飛散して来にくいものとなった。しかしながら、前記特長の反面、飛散防止カバー1はヒラヒラと言った如く柔軟性に富むものであるから、飛散防止カバー1の先端部側が風などで揺らいで回転刃部33の部分に巻き込まれるようにもなる。そうすると、飛散防止カバー1が損傷する。又、場合によっては作業を中断せざるを得ない場合も起きる。
【0058】
そこで、本発明では、斯かる問題の改善が図られた。その為の一例が次に示される。すなわち、飛散防止カバー1の先端部にワイヤ(紐)36を取付け、飛散防止カバー1の先端部が回転刃部33の側に行くことが出来ないようにしたのである。例えば、ワイヤ36の一端が、上記取付具によって草刈機31に配設された飛散防止カバー1の孔14,15に取り付けられている。かつ、ワイヤ36の他端が主軸32あるいはハンドル部35に対して取り付けられている。この結果、飛散防止カバー1の先端部は後方作業者側に引っ張られていることになり、飛散防止カバー1の先端部が回転刃部33の側に行くことの無いように規制される。従って、上記の問題が改善された。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明の実施形態になる飛散防止カバーの平面図
【図2】取付具に本発明の飛散防止カバーが配設された状態での斜視図
【図3】本発明の実施形態になる草刈機を用いての作業中における側面図
【符号の説明】
【0060】
1 飛散防止カバー
2 前面フィルム
3 後面フィルム
2a,3a 上端縁
2b,3b 下端縁
4,5,6,11,12,13 溶着部
7 軸挿通部
8 孔
9,10 スリット
14,15 孔(掛止部)
16,17 凹状切欠部
21,22 枝軸
23,24 クランプ部
25,26 円弧状凹部
27 軸
31 草刈機
32 主軸(棹)
33 回転刃部
34 保護カバー
36 ワイヤ

代 理 人 宇 高 克 己


【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸部と、軸部の端部に取り付けられた刃と、軸部の所定位置に取り付けられた飛散防止カバーとを具備する草刈機であって、
前記飛散防止カバーの下端部と軸部とはワイヤで連結されてなり、
前記飛散防止カバーの下端部が前記刃に巻き込まれ無いようにしたことを特徴とする草刈機。
【請求項2】
軸部と、軸部の端部に取り付けられた刃と、使用時において下端部が地面に面接触しているよう軸部に取り付けられた柔軟性を有する飛散防止カバーとを具備する草刈機であって、
前記飛散防止カバーの下端部と軸部とはワイヤで連結されてなり、
前記飛散防止カバーの下端部が前記刃に巻き込まれ無いようにしたことを特徴とする草刈機。
【請求項3】
草刈機に配設される飛散防止カバーであって、
飛散防止カバーの下端部が草刈機の刃に巻き込まれることを防止できるようにする為の掛止部が構成されてなる
ことを特徴とする飛散防止カバー。
【請求項4】
草刈機に配設される飛散防止カバーであって、
飛散防止カバーの下端部が草刈機の刃に巻き込まれることを防止できるようにする為のワイヤ掛止部が構成されてなる
ことを特徴とする飛散防止カバー。
【請求項5】
掛止部は飛散防止カバーの下端部に構成された孔である
ことを特徴とする請求項3又は請求項4の飛散防止カバー。
【請求項6】
飛散防止カバーの下端部が該飛散防止カバーを配設した草刈機の刃に当たり得る長さを有するものである
ことを特徴とする請求項3〜請求項5いずれかの飛散防止カバー。
【請求項7】
飛散防止カバーは柔軟性を有する材で構成されてなる
ことを特徴とする請求項3〜請求項6いずれかの飛散防止カバー。
【請求項8】
飛散防止カバーは柔軟フィルムで構成されてなり、
前記柔軟フィルムの左右の側縁部に溶着部が構成されている
ことを特徴とする請求項3〜請求項7いずれかの飛散防止カバー。
【請求項9】
飛散防止カバーは、柔軟フィルム製矩形状前面部と柔軟フィルム製矩形状後面部とを具備し、
前記柔軟フィルム製矩形状前面部の側縁部と前記柔軟フィルム製矩形状後面部の側縁部とは溶着一体化されてなる
ことを特徴とする請求項3〜請求項8いずれかの飛散防止カバー。
【請求項10】
飛散防止カバーは柔軟フィルム製矩形状筒状体で構成されていて、
前記柔軟フィルム製矩形状筒状体の左右の側縁部には溶着部が構成され、該柔軟フィルム製矩形状筒状体のフィルム前面部と該柔軟フィルム製矩形状筒状体のフィルム後面部とが該溶着部で一体化されてなり、
前記柔軟フィルム製矩形状筒状体の上端縁から下側の所定位置において溶着部が構成され、該柔軟フィルム製矩形状筒状体のフィルム前面部と該柔軟フィルム製矩形状筒状体のフィルム後面部とが該溶着部で一体化され、該上端縁と該溶着部との間に飛散防止カバー取付用軸挿通部が構成され、
前記柔軟フィルム製矩形状筒状体の所定の位置には草刈機の軸部が挿通される孔が形成され、
前記柔軟フィルム製矩形状筒状体のフィルム前面部には前記孔の位置から斜状スリットが形成されると共に、前記柔軟フィルム製矩形状筒状体のフィルム後面部には前記孔の位置から前記斜状スリットの方向とは異なる方向を持つ斜状スリットが形成され、
前記スリットによって挟まれる領域の下端部に孔が形成されてなる
ことを特徴とする請求項3〜請求項9いずれかの飛散防止カバー。
【請求項11】
請求項1又は請求項2の草刈機に用いられる飛散防止カバーである
ことを特徴とする請求項3〜請求項10いずれかの飛散防止カバー。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−148467(P2010−148467A)
【公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−331600(P2008−331600)
【出願日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【出願人】(000204608)大下産業株式会社 (13)
【Fターム(参考)】