説明

荷保管用ラックの荷支持装置

【課題】荷収納区画1の左右両隔壁枠2の内側に荷出し入れ方向に長い左右一対の荷受け部材3が水平に架設された荷保管用ラックの荷支持装置に免震構造を採用して耐震性を高める。
【解決手段】支持部材9と荷受け部材3との間に配設された支持ユニット10A,10Bは、支持部材7から突設された柱状部材13と、荷受け部材3に取り付けられた受け部材14とから成り、この受け部材14は、柱状部材13の水平支持面19aに水平方向スライド自在に当接し且つ当該水平支持面19aよりも広い摺接面24aを有する当接板部21と、この当接板部21の周囲から連設された周壁部22とから成り、付勢ユニット12A,12Bは、当接板部21の摺接面24aの中央部に柱状部材13を保持するように構成され、前記周壁部22の内側に緩衝材26が装着された構成。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、荷収納区画の左右両隔壁枠の内側に、当該荷収納区画の前後奥行き方向に長い左右一対の荷受け部材が水平に架設された荷保管用ラックの荷支持装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の荷保管用ラックにおいて、地震時にラックが荷収納区画の前後奥行き方向(荷出し入れ方向)に揺れることによって、保管中の荷が当該ラックの通路側(ラックに沿って設けられた入出庫用クレーンの走行通路のある側)へ荷受け部材上を滑動して落下する事故が発生している。このような事故を未然に防止する一つの手段として、各荷収納区画が備える左右一対の荷受け部材を免震構造とすることが考えられている。この種の荷保管用ラックの荷支持装置における免震構造は、特許文献1にも記載されているように、基本的には、荷収納区画の左右両隔壁枠から連設された支持部材と各荷受け部材との間に、当該荷受け部材を一定範囲内で水平スライド可能に支持する支持手段と、当該荷受け部材をスライド可能領域内の定位置に付勢保持する付勢手段とを配設するものとなる。
【特許文献1】特許第3729316号公報(特開2000−226111号公報)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
而して、この種の免震構造を備えた荷支持装置において、安全対策として支持部材に対する荷受け部材のスライド可能領域を支持部材側に設けたスライド制限部材によって制限することになるが、この場合、ラックが急激な揺れを受けたとき、荷受け部材が支持部材側のスライド制限部材に勢い良く衝突し、その反動で荷受け部材上に支持されている荷、例えばパレット上にバラ積みされた荷が崩れる恐れが考えられる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は上記のような従来の問題点を解消し得る荷保管用ラックの荷支持装置を提供することを目的とするものであって、請求項1に記載の荷支持装置は、後述する実施形態の参照符号を付して示すと、荷収納区画1の左右両隔壁枠2の内側に、当該荷収納区画1の前後奥行き方向(X方向)に長い左右一対の荷受け部材3が水平に架設され、この荷受け部材3の下側には、前記左右両隔壁枠2から連設された支持部材7が配置され、この支持部材7と荷受け部材3との間には、当該荷受け部材3を一定範囲内で水平スライド可能に支持する支持手段9と、当該荷受け部材3をスライド可能領域内の定位置に付勢保持する付勢手段11が配設された荷保管用ラックの荷支持装置であって、前記支持手段9は、前記荷受け部材3の長さ方向の少なくとも2箇所に配設された支持ユニット10A,10Bを備え、各支持ユニット10A,10Bは、前記支持部材7と荷受け部材3との内の一方の部材から他方の部材側に向かって突設された柱状部材13と、前記他方の部材に取り付けられた受け部材14とから成り、前記受け部材14は、前記柱状部材13の先端面(水平支持面19a)に水平方向スライド自在に当接し且つ当該先端面(水平支持面19a)よりも広い摺接面24aを有する当接板部21と、この当接板部21の周囲から前記柱状部材13を取り囲むように連設された周壁部22とから成り、前記付勢手段11は、前記当接板部21の摺接面24aの中央部に前記柱状部材13を保持するように構成され、前記周壁部22の内側に緩衝材26が装着された構成となっている。
【0005】
上記の本発明に係る荷保管用ラックの荷支持装置を実施する場合、請求項2に記載のように、前記柱状部材13は、前記支持部材7から上向きに突設し、前記受け部材14は、前記荷受け部材3の下側に固着することができる。又、前記付勢手段11は、請求項3に記載のように、前記柱状部材13と前記受け部材14の周壁部22との間に水平向きに介装された渦巻き状コイルバネ15で構成することができる。
【発明の効果】
【0006】
本発明に係る荷保管用ラックの荷支持装置によれば、ラックが地震発生時に荷収納区画の前後奥行き方向(荷受け部材の長さ方向)に揺れ動いたとき、ラックと一体に前後に揺れ動く支持部材と、支持ユニットの柱状部材と受け部材とを介して水平方向スライド自在に支持されている荷受け部材との間に、付勢手段の付勢力に抗しての相対移動が生じ、荷を支持している荷受け部材がラックと一体に同一速度、同一振幅で前後方向に揺れ動くことがなくなる。従って、開放された通路側(前方)にラックが揺れ動いたときに荷受け部材及び当該荷受け部材上の荷が一体に前方に揺れ動くことにより、慣性で荷が荷受け部材上を通路側へ滑動し、場合によっては通路側へ落下してしまう恐れがなくなる。そし支持部材と荷受け部材との間の相対移動後は、付勢手段の付勢力により、受け部材の当接板部における摺接面中央部に柱状部材が戻され、荷受け部材は支持部材上の原点位置に自動復帰するので、荷受け部材上で荷が滑動しない限り荷の位置が前後方向に不測に変動することはなく、安全に荷を継続保管することができる。
【0007】
而して、上記請求項1に記載の本発明の構成によれば、付勢手段の付勢力に抗して支持部材に対し荷受け部材が水平方向に相対移動して、支持ユニットにおける受け部材の周壁部に柱状部材が接近するような状況になったとき、周壁部内側の緩衝材が当該周壁部と柱状部材との間で圧縮されることになる。このときの緩衝材の圧縮反力が支持部材に対する荷受け部材の相対移動にブレーキをかけることになる。このブレーキ力がダンパー効果となり、急激な揺れがラックに作用しても、支持ユニットにおける柱状部材と受け部材の周壁部とを勢い良く衝突させないで済む。従って、パレット上にバラ積みされた荷を収納しているときでも、荷崩れが生じることがなくなるか又は少なくなり、安全性が高められる。
【0008】
尚、支持ユニットにおける柱状部材は荷受け部材側から下向きに突設し、受け部材を支持部材側に上側開放向きに付設することもできるが、請求項2に記載の構成によれば、受け部材が下側開放向きになって、柱状部材に上から被さる状態になるので、受け部材を平面視において荷受け部材から外側に張り出すように大きく構成する場合でも、受け部材の当接板部摺接面や周壁部内側の緩衝材に塵埃などが付着して円滑な相対摺接運動や確実な緩衝効果が阻害されるような不都合が生じない。
【0009】
又、請求項3に記載の構成によれば、付勢手段に必要なバネ、即ち、支持ユニットで支持されている荷受け部材を定位置に付勢保持するためのバネを支持ユニットの中に内装することができ、支持ユニットとは別の位置に付勢手段を構成する場合よりも、荷支持装置全体の部品点数を減らし、コストダウンを図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
図1は本発明の荷支持装置が適用できるラックの基本的な構成を示しており、1は上下左右両方向に碁盤目状に配置された荷収納区画であって、左右横方向に隣接する荷収納区画1間には垂直に隔壁枠2が立設され、上下に隣接する荷収納区画1は、左右一対の荷受け部材3によって区切られている。
【0011】
各隔壁枠2は、前後一対の支柱材4a,4bを連結部材5によって互いに連結したラチス構造のものであって、荷収納区画1の背面側では、各隔壁枠2の後側支柱材4bが水平や斜めの連結部材6で連結され、荷収納区画1の正面側、即ち、荷収納区画1に対して荷の出し入れを行う入出庫用クレーンの走行通路側では、荷収納区画1に対する荷の出し入れに邪魔にならないレベルで水平連結材(図示省略)により各隔壁枠2の前側支柱材4aどうしが連結されることが知られている。左右一対の荷受け部材3は、荷収納区画1に対する荷の出し入れ方向、即ち、荷収納区画1の前後奥行き方向(X方向)に長い棒状のもので、その前後両端部が、外側に隣接する隔壁枠2の前後両支柱材4a,4bに取り付けられた前後一対の支持部材7に支持される。
【0012】
以下、本発明の一実施形態を図2〜図6に基づいて具体的に説明すると、各荷受け部材3は、下側開放の門形材8から成り、この各荷受け部材3の前後両端部とこれらの下側に延出している前記支持部材7の遊端部との間に、支持手段9を構成する前後一対の支持ユニット10A,10Bと、付勢手段11を構成する前後一対の付勢ユニット12A,12Bとが配設されている。前後一対の支持ユニット10A,10Bは同一構造のもので、支持部材7の上面に突設された柱状部材13と、この柱状部材13に対して上側から被さる受け部材14とから構成され、前後一対の付勢ユニット12A,12Bは、各支持ユニット10A,10Bにおける柱状部材13と受け部材14との間に水平に介装された渦巻き状コイルバネ15から構成されている。
【0013】
柱状部材13は、支持部材7の上面に複数本の取付けボルト16で取り付けられ且つ上端円周角部に切欠き段部17a(図6参照)を備えた円柱体17と、この円柱体17の上端に重ねられ且つ前記円柱体17と同一径の円形押さえ板18と、この円形押さえ板18の上に重ねられ且つ前記円柱体17と同一径の円形スライド板19と、この円形スライド板19と円形押さえ板18とを円柱体17に固定する複数本の取付けネジ20とから構成されている。この取付けネジ20の頭部上面は、円形スライド板19の上面と面一か又は若干窪んでいるように構成されている。而して、円柱体17の上端円周角部に形成された切欠き段部17aと円形押さえ板18との周辺部とによって、この柱状部材13の円柱面に環状の凹溝部13aが形成されている。
【0014】
受け部材14は、前記柱状部材13より大径で円形の当接板部21と、この当接板部21の周囲から前記柱状部材13を取り囲むように連設された円環状の周壁部22とから構成されたもので、当接板部21の下側には、その略全面をカバーするように円形スライド板24が複数本の取付けネジ23で取り付けられ、この円形スライド板24によって、前記柱状部材13の上端面、即ち、円形スライド板19の水平支持面19aに水平二次元方向にスライド自在に当接する、当該先端面(水平支持面19a)よりも広い摺接面24aが形成されている。而して、柱状部材13側の水平支持面19aに受け部材14側の摺接面24aを載置したとき、当該柱状部材13の凹溝部13aと同一レベルになる位置、即ち、リング状の緩衝材26の直下位置において、周壁部22の内周面に環状の凹溝部22aが形成されている。更に、前記周壁部22の内側で前記凹溝部22aと円形スライド板24との間の領域には、各種弾性材から成るリング状の緩衝材26が貼付されている。尚、この受け部材14は、図3及び図4に示すように、荷受け部材3の長さ方向の両端部において下側開放の門形材8の両側垂直板部8a,8bに形成した切欠き部25に、平面視において当該受け部材14の当接板部21が門形材8の左右両側辺と端辺とから突出するように嵌合させた状態で、溶接により門形材8に固着している。
【0015】
渦巻き状コイルバネ15は、水平二次元平面上で線状鋼材を渦巻き状に巻回して成るもので、その内端側C字状部分15aを柱状部材13側の凹溝部13aに嵌合させた状態で弾性に抗して縮径させ、その外端側C字状部分15bを受け部材14側の凹溝部22aに嵌合させている。具体的には、柱状部材13を構成する円形押さえ板18と円形スライド板19とを円柱体17に取り付ける前に、当該円柱体17の上端円周角部の切欠き段部17aに渦巻き状コイルバネ15の内端側C字状部分15aを上から嵌合させ、この後、円形押さえ板18と円形スライド板19とを円柱体17の上端に取付けネジ20により取り付けることができる。
【0016】
上記構成の支持ユニット10A,10B及び付勢ユニット12A,12Bによって支持部材7に支持された荷受け部材3は、支持部材7側の柱状部材13の上端水平支持面19a(円形スライド板19の上側面)で荷受け部材3側の受け部材14の摺接面24a(円形スライド板24の下側面)が支持されているため、受け部材14の周壁部22の内側領域内、具体的には、図5に示すように渦巻き状コイルバネ15が柱状部材13と周壁部22との間で水平方向に圧縮されて互いに密着するか又は、周壁部22が柱状部材13に当接するまでの範囲内で、一定レベルの水平二次元方向に360度如何なる方向にもスライド可能である。又、渦巻き状コイルバネ15は、弾性に抗して縮径された状態で柱状部材13と周壁部22との間に介装されているから、その反力で荷受け部材3の位置が、受け部材14の周壁部22が柱状部材13に対し同心状になる位置に保持される。従って、柱状部材13側の上端水平支持面19aは、受け部材14側の摺接面24aの中央部に当接することになる。
【0017】
以上の構成において、左右一対の荷受け部材3上に荷が跨がって載置されたとき、荷重は、前後2つの支持ユニット10A,10Bにおける受け部材14の当接板部21と柱状部材13とを介して支持部材7に受け止められる。係る状態で、渦巻き状コイルバネ15を水平方向に変形させることができるだけの強さの水平向きの外力が荷受け部材3と支持部材7との間に相対的に作用すると、荷受け部材3と支持部材7とは、図5に示すように渦巻き状コイルバネ15が柱状部材13と周壁部22との間で水平方向に圧縮されて互いに密着するか又は、周壁部22が柱状部材13に当接するまでの範囲内で、柱状部材13側の水平支持面19a(円形スライド板19の上側面)と受け部材14側の摺接面24a(円形スライド板24の下側面)との間の相対滑動を伴って、渦巻き状コイルバネ15を水平方向に変形させながら水平に相対移動することができる。而して、周壁部22の内側に貼付されたリング状の緩衝材26は、受け部材14と柱状部材13との相対移動領域の限界まで、即ち、図5に示すように渦巻き状コイルバネ15が柱状部材13と周壁部22との間で水平方向に圧縮されて互いに密着するか又は、周壁部22が柱状部材13に当接するまで、柱状部材13と受け部材14とが水平に相対移動したとき、柱状部材13によって緩衝材26が十分に圧縮されるか又は、相対移動領域の限界に達する前に受け部材14と柱状部材13との相対移動が緩衝材の圧縮反力によって制止されるように、厚さや段勢力が設定されている。
【0018】
従って、地震などによりラックが荷収納区画1の前後奥行き方向(X方向)に揺れ動いたとき、荷を支持している荷受け部材3に対し、ラックと一体の支持部材7が付勢ユニット12A,12Bの渦巻き状コイルバネ15の弾性に抗して同方向に揺動し、荷を支持している荷受け部材3と支持部材7との間で相対移動が生じ、荷受け部材3上の荷は殆ど揺れ動かないか又は、支持部材7の揺れよりも遅れて小さな振幅で揺れ動くことになり、揺れの速度や振幅が想定範囲内であれば所期の免震効果が得られる。勿論、付勢ユニット12A,12Bの渦巻き状コイルバネ15は、常に弾性復帰力で内端側C字状部分15aと外端側C字状部分15bとが略同心状態になるように自動復帰しようとするので、ラックの揺れが収まったときには、当該渦巻き状コイルバネ15の弾性復帰力で荷受け部材3は所期の定位置に自動的に戻される。
【0019】
上記の荷受け部材3と支持部材7との間の水平相対移動は、抵抗少なく円滑に行われるように構成しなければ所期の免震効果が期待できない。換言すれば、支持ユニット10A,10Bにおける柱状部材13側の水平支持面19aと受け部材14側の摺接面24aとの間の摩擦抵抗はできる限り小さくなるように構成しなければならない。このため、水平支持面19aや摺接面24aは、柱状部材13(円形押さえ板18)や受け部材14とは別の摩擦抵抗の少ない材質から成る別部材の円形スライド板19や円形スライド板24で構成しているのであるが、本発明では、上記のように周壁部22の内側に緩衝材26が装着されているので、ラックの揺れが小さくて支持部材7と荷受け部材3との間の水平方向の相対移動量が少ないときは、前記緩衝材に影響されることなく柱状部材13と受け部材14とは軽く円滑に相対移動するが、ラックの揺れが大きくて支持部材7と荷受け部材3との間の水平方向の相対移動量が大きくなると、柱状部材13が緩衝材26に圧接し、この緩衝材26から圧縮反力を受けて制動されることになる。従って、ラックに強い揺れが生じても、支持部材7側の柱状部材13と荷受け部材3側の受け部材14の周壁部22とが勢い良く衝突し、荷崩れの原因となる恐れが解消するか又は少なくなる。
【0020】
尚、上記実施形態では、支持部材7を支持している隔壁枠2の前後一対の支柱材4a,4bは横断面形状が開放断面であって、図2Cに示すように、支持部材7を取り付けている支柱材4a,4bの横向きに突出する横断面角形の側壁板部4cが内外水平方向に弾性変形できるものであるから、この支柱材4a,4bの横断面角形の側壁板部4cの内外水平方向の弾性変形を伴う方向であれば、支持部材7と隔壁枠2との間の水平方向の相対移動がある程度許容されている。従って、地震などによるラック(隔壁枠2)の揺れ方向によっては、支持部材7と荷受け部材3との間の水平方向相対移動に加えて、支持部材7と隔壁枠2との間の水平方向の相対移動が、荷受け部材3で支持されている荷に対する免震効果を高めることにもなる。図2Cにおいて、7aは支持部材7の内端に付設した取付け板であって、この取付け板7aが支柱材4a,4bの横向きに突出する横断面角形の側壁板部4cに外嵌する状態で、結合ピン7bにより当該支柱材4a,4bに係止される。
【0021】
上記実施形態では、支持ユニット10A,10Bに渦巻き状コイルバネ15を組み込んで付勢ユニット12A,12Bを構成したが、従来周知のように支持ユニット10A,10Bとは別の箇所に付勢手段11を配設することもできる。勿論、付勢手段11の構成も限定されるものではなく、従来周知の各種の付勢手段を採用することができる。又、上記実施形態とは逆に、柱状部材13を荷受け部材3側から下向きに突設し、受け部材14を支持部材7側に設けることもできる。
【0022】
尚、材質や表面処理によっては、上記実施形態に示したような円形スライド板19,24を使用しないで、柱状部材13や受け部材14の当接板部21そのもので互いにスライド自在に当接する水平支持面19aと摺接面24aとを形成することも可能である。又、左右一対の荷受け部材3は、入出庫用クレーンの荷移載用フォークなどによる荷の出し入れに影響しない箇所、例えば荷受け部材3の後端部や、前記荷移載用フォークの出退空間より下側で、荷受け部材3どうしを連結部材で互いに連結することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】A図は荷保管用ラックの基本構成を説明する要部の横断平面図、B図は同要部の正面図である。
【図2】A図は荷支持装置を示す平面図、B図は同正面図、C図はA図のC部拡大図である。
【図3】荷支持装置の片側を示す一部切欠き平面図である。
【図4】図3のX−X線断面図である。
【図5】図3のY−Y線断面図を、荷受け部材が一側方に変位した状態で示す図である。
【図6】1つの支持ユニット及び付勢ユニットを示す一部切欠き分解斜視図である。
【符号の説明】
【0024】
1 荷収納区画
2 隔壁枠
3 荷受け部材
4a,4b 支柱材
5,6 連結部材
7 支持部材
8 門形材
9 支持手段
10A,10B 支持ユニット
11 付勢手段
12A,12B 付勢ユニット
13 柱状部材
13a,22a 凹溝部
14 受け部材
15 渦巻き状コイルバネ
17 円柱体(柱状部材)
18 円形押さえ板
19 円形スライド板(柱状部材)
19a 水平支持面
21 当接板部
22 周壁部
24 円形スライド板
24a 摺接面
25 切欠き部
26 リング状緩衝材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷収納区画の左右両隔壁枠の内側に、当該荷収納区画の前後奥行き方向に長い左右一対の荷受け部材が水平に架設され、この荷受け部材の下側には、前記左右両隔壁枠から連設された支持部材が配置され、この支持部材と荷受け部材との間には、当該荷受け部材を一定範囲内で水平スライド可能に支持する支持手段と、当該荷受け部材をスライド可能領域内の定位置に付勢保持する付勢手段とが配設された荷保管用ラックの荷支持装置であって、前記支持手段は、前記荷受け部材の長さ方向の少なくとも2箇所に配設された支持ユニットを備え、各支持ユニットは、前記支持部材と荷受け部材との内の一方の部材から他方の部材側に向かって突設された柱状部材と、前記他方の部材に取り付けられた受け部材とから成り、前記受け部材は、前記柱状部材の先端面に水平方向スライド自在に当接し且つ当該先端面よりも広い摺接面を有する当接板部と、この当接板部の周囲から前記柱状部材を取り囲むように連設された周壁部とから成り、前記付勢手段は、前記当接板部の摺接面中央部に前記柱状部材を保持するように構成され、前記周壁部の内側には、緩衝材が装着されている、荷保管用ラックの荷支持装置。
【請求項2】
前記柱状部材は、前記支持部材から上向きに突設され、前記受け部材は、前記荷受け部材の下側に固着されている、請求項1に記載の荷保管用ラックの荷支持装置。
【請求項3】
前記付勢手段は、前記柱状部材と前記受け部材の周壁部との間に水平向きに介装された渦巻き状コイルバネで構成されている、請求項1又は2に記載の荷保管用ラックの荷支持装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−133075(P2008−133075A)
【公開日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−319443(P2006−319443)
【出願日】平成18年11月28日(2006.11.28)
【出願人】(000003643)株式会社ダイフク (1,209)
【Fターム(参考)】