説明

落下物から頭部など人体を守る効果を上げる方法

【課題】外出中での大地震はビルなどからの落下物の雨にさらされる。これを防ぐ手立ては、物が落ちないところに避難することだが、一瞬に物を落ちない場所を探すことは容易でない。避難できない場合はカバンやリュックサックを両手で押さえながら頭に載せて防御するしかない。
【解決手段】地震発生の時、日常的に持ち歩くリュックサックを即座に頭部に載せて落下物から頭部など身体の損傷防ぐ。この時、両手を離した場合でもリュックサックが頭部からずり落ちないようするため、リュックサックにずり落ち防止枠(帽子形態も含む)などや締め止用具などを装着して、落下物から頭部など人体を効果的に守る方法である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、防災に関するものである。
【背景技術】
【0002】
外出中の大地震は落下物の雨に人体がさらされる。しかし道路上などでは危険を防止する手立てが限られている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
外出中はリュックサック(日本語で背負い袋)を背負っている人を多く見かける。特に高齢化が進む現代は転倒防止のため、手に荷物を持つよりは背負った方が両手の自由が利くためリュックサックの利用は増加の傾向にある。
【0004】
大地震では、歩行中の人は道路周囲の建物からのガラスの雨にさらされる。また建物内にいてもガラスなどの落下物から身を守ることは容易でない。
【課題を解決する為の手段】
【0005】
この発明は、外出中に落下物から身を守る方法である。リュックサックを背負い外出するのが近年の流行である。一方大地震は周期的に来ることが分かってきた。しかしながら日常生活は否応なく外出することは避けられない。
【0006】
この発明は外出中の大地震発生の時、落下物から頭など人体を守る効果を上げるため考え出された方法である。
大地震への対応だけの目的で持ち合わせるのは、継続的という見地からも無理が多い。日常的に持ち合わせる品物を利用することにより大地震に適応するのが自然である。
このため日常的に持ち合わせるリュックサックを防災用具に変身して損傷を防ぐ方法を採用した。
【0007】
請求項1に係る方法は、リュックサック(日本語では背負い袋)1の外面に人の頭部2を宛がって頭部2にリュックサック1を載せる状態とした時、頭部2からリュックサック1がずり落ちないようにするため、リュックサック1の外面に、ずり落ち防止枠3を装着し、落下物から頭部など人体を守る効果を上げる方法である。
【0008】
請求項2に係る方法は、リュックサック1に装着するずり落ち防止枠3が必要に応じ取り外したり装着したりして利用しやすくし、落下物から頭部など人体を守る効果を上げる方法である。一例として、ファスナーや面ファスナーなど裁縫用開閉材料5を構成する凸凹材料の一方をリュックサック1に既に固着してあり、対応するもう一方のずり落ち防止枠3にも裁縫用開閉材料5を既に固着してあり、ずり落ち防止枠3とリュックサック1とが随時着脱自在とする場合がある。又必要に応じ裁縫用開閉材料5の凸凹の一方の接着機能付きの面をリュックサック1に随時貼り付け、これに対応する凸凹のもう一方の接着機能付きの面をずり落ち防止枠3にも随時貼り付けて、リュックサック1とずり落ち防止枠3とを着脱自在とする場合などがある。これらにより落下物から頭部など人体を守る効果を上げる方法である。
【0009】
請求項3に係る方法は、ずり落ち防止枠3が帽子4であり、言わば帽子4の上にリュックサック1の一部又は全体を載せてある形態である。このリュックサック1を載せてある帽子4を被ることにより、落下物から頭部など人体を守る効果を上げる方法である。また着脱自在な場合は、リュックサック1から外して、単独の帽子としての利用も出来る。
【0010】
請求項4に係る方法は、リュックサック1を背負った時、背負った人の背中と接するリュックサック1の外面にずり落ち防止枠3または帽子4をとりつけ、落下物から頭部など人体を守る効果を上げる方法である。
【0011】
請求項5に係る方法は、リュックサック1に装着する着脱自在のずり落ち防止枠3と、ファスナーや面ファスナーなど裁縫用開閉材料5とをセット化することにより、購入者が後付けでリュックサック1に装着出来ることにより、落下物から頭部など人体を守る効果を上げる方法である。
【0012】
請求項6に係る方法は、リュックサック1に装着する着脱自在の帽子4と、ファスナーや面ファスナーなど裁縫用開閉材料5とをセット化することにより、購入者が後付でリュックサック1に装着できることにより、落下物から頭部など人体を守る効果を上げる方法である。
【0013】
請求項7に係る方法は、リュックサック1の特定部分の強度を増して頭部など防護強化部分6として、落下物から頭部など人体を守る効果を上げる方法である。この場合の特定部分にはリュックサック1の内部にある小間物入れなどの部材の強化も含む。
【0014】
請求項8に係る方法は、落下物から頭部2など身体を守るため、ずり落ち防止枠3の特定部分の強度を増して頭部など防護強化部分6として落下物から頭部など人体を守る効果を上げる方法。
【0015】
請求項9に係る方法は、リュックサック1を背負った時、ずり落ち防止枠3又は帽子4がリュックサック1の加重に対する背中へのクッション8の役割を果たし、落下物から頭部など人体を守る効果を上げる方法である。
【0016】
請求項10に係る方法は、ずり落ち防止枠3又は帽子4を頭部2に宛がいリュックサック1を被った時、リュックサック1と頭部2との緊密度を高めリュックサック1の頭部2からのずり落ち防止を強化するため、(帯、紐、面ファスナー、若しくはホック)などの裁縫用開閉材料5、又は(面ファスナー、ホック、若しくはボタン)など裁縫用開閉材料5付き帯などの締め止め用具9を、リュックサック1に取り付け、この締め止め用具9で首、及び背負い帯若しくは紐10とを同時に締め止めすることにより、頭部に被っているリュックサック1と頭部2との緊密度を高め、落下物から頭部など人体を守る効果を上げる方法である。
【0017】
請求項11に係る方法は、ずり落ち防止枠3又は帽子4をお頭部2に宛がいリュックサック1を被った時、リュックサック1と頭部2との緊密度を高めリュックサック1の頭部2からのずり落ち防止を強化するため、(帯、紐、面ファスナー、若しくはホック)などの裁縫用開閉材料5、又は(面ファスナー、ホック、若しくはボタン)など裁縫用開閉材料5付き帯などの締め止め用具9を、ずり落ち防止枠3又は帽子4に取り付け、この締め止め用具9で、首と、リュックサック1と、背負い帯若しくは紐10とを同時に締め止めすることにより、頭部に被っているリュックサック1と頭部2との安定度を高め、落下物から頭部など人体を守る効果を上げる方法である。
【0018】
請求項12に係る方法は、リュックサック1の背負い帯若しくは紐10に、面ファスナーなどの裁縫用開閉材料5の凹凸のいずれか一方を取り付けると共に、ずり落ち防止枠3又は帽子4に付いている締め止め用具9にも、これに対応する裁縫用開閉材料5の凹凸のいずれかを取り付ける。これにより背負い帯若しくは紐10に付いている裁縫用開閉材料5と、締め止め用具9とで互いにずれないように張り付け可能になり、頭部2に被ったリュックサック1の頭の位置での一層の安定化を図り、落下物から頭部など人体を守る効果を上げる方法である。
請求項12にかかる裁縫用開閉材料5は請求項11にかかる裁縫用開閉材料5とつながっているシートでも良いし別々に離れているものでもよい。
【発明の効果】
【0019】
地震予知は数十年単位で予知可能になったといわれるが、日常生活は無防備に近い。特に外出中は全く無防備にさらされている。この落下物から頭部など人体を守る効果を上げる方法は、主に外出中の無防備状態の時に効果を発揮する。
【0020】
外出中の大地震の対策は現在ではお手上げ状態である。ビルからのガラスや壁面の落下など想像を超えている。しかしこのような中にあっても人的被害は最小限に抑えなければならないし、生き残りたいのは人情である。
【0021】
高齢化の進展につれ、物を運ぶ用具としてリュックサックが注目を集めている。背負うことにより両手が空き、転倒した時に両手をついて被害を最小限に抑えることが出来るからである。背負うことによって体の自由がとれると同時に体のバランスを保つことが出来る。
【0022】
この発明はこのリュックサック1を防災用具に変身させることに意義がある。通常外出中のリュックサックには品物を入れてある。この品物が頭部など人体を守るものに変身する。このリュックサックの特性を生かして落下物から身を守る方法である。
【0023】
地震の時、咄嗟に頭にリュックサックをのせて落下から頭などの損傷を防ごうとしても、リュックサックを頭上に固定させることは容易でない。地震時において、両手は逃げるために重要な役割を持つものであり、両手を離してもリュックサックが頭上に固定されていれば、落下物の降る中であっても、頭部を防護しながら両手が使えるため、避難に役立つと同時に人的損傷を防ぐ効果を上げることが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
本発明を実施するための最良の形態を図1、図2及び図3に基いて説明する。
図1は帽子4でリュックサック1に装着す前の状態である。この例は防寒ジャンバーなどに着いている形態の帽子4を想定している。材質は柔らく深く被れる。また帽子4の下部伸びた部分は面ファスナー5を取り付けた締め止め用具9を構成している。
【0025】
図2は、リュックサック1の背面で、リュックサック1を背負った時、人の背中の面するリュックサック1の外面に、ずり落ち防止枠3としての帽子4を装着してある。リュックサック1の上部出し入れ口の蓋7及び帽子4の上部は防護強化部分6を兼ねていて落下物に対応できるよう強化されている。
【0026】
帽子4の左右には裁縫用開閉材料5を取り付けてある締め止め用具9があり、これによりリュックサック1を頭部に載せた時、リュックサック1の背負い帯10と、被る人の首とを、しっかり固着するように、付いているこの左右の面約ファスナー5で止める。その時更にリュックサック1と首が安定するように、帽子4の締め止め用具9に付いている裁縫用開閉材料5と背負い帯10に付いている裁縫用材料5とで張り付け止める。また帽子4は素材が柔らかくリュックサック1の背中への加重を和らげるクッション8の役割も兼ねている。
【0027】
図3はリュックサック1の背面にずり落ち防止枠3を装着してある場合である。この例ではリュックサック1にずり落ち防止枠3を予め固着してある。またこのずり落ち防止枠3は柔らかい素材で出来ておりリュックサック1の加重から体の負担を和らげるクッション8の役割をもっている。ずり落ち防止枠3は深めの枠をもっていてずれないようにしてある。
【0028】
図3のリュックサック1には、面ファスナー5付きの締め止め用具9をリュックサック1の左右に取り付けてある。リュックサック1を頭部に被った時、この締め止め用具9で首と背負い帯10を束ねて頭部2にリュックサック1をしっかり固定が出来る。さらに背負い帯10にも面ファスナー5の凸凹の一方を取り付けてあり、これと対応する締め止め用具9に付いている面ファスナー5とで背負い帯10と締め止め用具9をしっかり張り付け止めることができ、落下物から頭部など人体を効果的に守ることを増幅する事が出来る。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】ずり落ち防止枠3を帽子4としたもので、リュックサック1に装着前の帽子4の外観図
【図2】ずり落ち防止枠3として帽子4をリュックサック1の背面に装着した外観図
【図3】ずり落ち防止枠3をリュックサック1の背面に装着してある外観図
【符号の説明】
【0030】
1 リュックサック
3 ずり落ち防止枠
4 帽子
5 裁縫用開閉材料
6 防護強化部分
7 上部出し入れ口
8 リュックサック1の加重に対する背中へのクッション
9 締め止め用具
10 背負い帯若しくは紐

【特許請求の範囲】
【請求項1】
リュックサック(日本語では背負い袋)(1)の外面を人の頭部(2)に宛がって、頭部(2)にリュックサック(1)を載せる状態とした時、頭部(2)からリュックサック(1)がずり落ちないようにするため、リュックサック(1)の外面に、ずり落ち防止枠(3)を装着しているのを特徴としている落下物から頭部など人体を守る効果を上げる方法
【請求項2】
リュックサック(1)に装着するずり落ち防止枠(3)が着脱自在であるのを特徴としている請求項1に記載の落下物から頭部など人体を守る効果を上げる方法
【請求項3】
ずり落ち防止枠(3)が帽子(4)であるのを特徴としている請求項1又は請求項2記載の落下物から頭部など人体を守る効果を上げる方法
【請求項4】
リュックサック(1)を背負った時、背負った人の背中に面するリュックサック(1)の外面に、ずり落ち防止枠(3)又はずり落ち防止枠としての帽子(4)を装着する事を特徴としている特許請求項1〜3のいずれかの項記載の落下物から頭部など人体を守る効果を上げる方法
【請求項5】
リュックサック(1)に着脱自在のずり落ち防止枠(3)を装着するため、ファスナー若しくは面ファスナーなど裁縫用開閉材料(5)と、着脱自在のずり落ち防止枠(3)とがリュックサック(1)に装着できるようにセット化しているのを特徴としている請求項2に記載の落下物から頭部など人体を守る効果を上げる方法
【請求項6】
リュックサック(1)に着脱自在の帽子(4)を装着するため、ファスナー若しくは面ファスナーなど裁縫用開閉材料(5)と、着脱自在の帽子(4)とがリュックサック(1)に装着できるようにセット化しているのを特徴としている請求項3記載の落下物から頭部など人体を守る効果を上げる方法
【請求項7】
落下物から頭部(2)など身体を守るため、リュックサック(1)の特定部分の強度を増して頭部など防護強化部分(6)としているのを特徴としている請求項1〜6何れかの項記載の落下物から頭部など人体を守る効果を上げる方法
【請求項8】
落下物から頭部(2)など身体を守るため、ずり落ち防止枠(3)の特定部分の強度を増して頭部など防護強化部分(6)としているのを特徴としている請求項1〜7いずれかの項記載の落下物から頭部など人体を守る効果を上げる方法
【請求項9】
リュックサック(1)を背負った時、ずり落ち防止枠(3)又は帽子(4)が、リュックサック(1)の加重に対する背中へのクッション(8)となっているのを特徴としている請求項1〜8いずれかの項記載の落下物から頭部など人体を守る効果を上げる方法
【請求項10】
リュックサック(1)の外面に装着したずり落ち防止枠(3)又は帽子(4)に、頭部(2)を宛がってリュックサック(1)を頭部(2)に載せた時、リュックサック(1)と頭部(2)との緊密度を増強するため、(帯、紐、面ファスナー、ホック若しくはボタン)などの裁縫用開閉材料5、又は(面ファスナー、ホック、若しくはボタン)など裁縫用開閉材料(5)付き帯などの締め止め用具(9)を、リュックサック(1)に取り付けてあるのを特徴としている請求項1〜9いずれかの項記載の落下物から頭部など人体を守る効果を上げる方法
【請求項11】
リュックサック(1)の外面に装着したずり落ち防止枠(3)又は帽子(4)に頭部(2)を宛がってリュックサック(1)を頭部(2)に載せた時、リュックサック(1)と頭部(2)との緊密度を増強するため、(帯、紐、面ファスナー、ホック、若しくはボタン)などの裁縫用開閉材料(5)、又は(面ファスナー、ホック、若しくはボタン)など裁縫用開閉材料(5)付き帯などの締め止め用具(9)を、ずり落ち防止枠(3)又は帽子(4)に取り付けてあるのを特徴としている請求項1〜9いずれかの項記載の落下物から頭部など人体を守る効果を上げる方法
【請求項12】
リュックサック(1)の、背負い帯若しくは紐(10)に面ファスナーなどの裁縫用開閉材料(5)の凹凸のいずれかを取り付けるとともに、これと対応する(ずり落ち防止枠(3)若しくは帽子(4)に付いている締め止め用具(9))にも、裁縫用開閉材料(5)の凹凸のいずれかを取り付けてあるのを特徴としている請求項10又は11項記載の落下物から頭部など人体を守る効果を上げる方法

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−235074(P2011−235074A)
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−123494(P2010−123494)
【出願日】平成22年5月12日(2010.5.12)
【出願人】(594172466)
【Fターム(参考)】