説明

葉供給機及び餅用包装装置

【課題】柏餅等、食品を葉によって包装する作業を自動化すべく、複数枚の葉を重ね合せた葉束から1枚づつ葉を取出す取出装置と、該取出された葉を1枚毎に搬送する搬送装置とを備え、葉束から、葉を1枚つづ安定的に取出すことが可能な葉供給機及び餅用包装装置を提供することを課題としている。
【解決手段】本発明は、複数枚の葉Hを重ね合せた葉束HTから1枚の葉Hを取出す取出装置18と、該取出された1枚の葉Hを搬送する搬送装置12とを備えた葉供給機であって、取出装置18は、針49を備えた取出体34と、取出体34を葉束HTに対して進退可能に支持する進退機構36とを有し、葉束HTへの進出時、該葉束HTの取出装置18側端に位置する葉Hの片面に取出体34の針49が突き刺さるように前記進退機構36を構成し、取出体34の上記進退作動によって、葉束HTから1枚の葉Hを定位置に取出す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、葉供給機及びそれを用いた餅用包装装置に関する。
【背景技術】
【0002】
柏餅等、食品を葉によって包装する作業を自動化すべく、複数枚の葉を重ね合せた葉束から1枚の葉を取出す取出装置と、該取出された1枚の葉を搬送する搬送装置とを備えた特許文献1に示す葉供給機および餅用包装装置が公知になっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−318412号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記文献では、葉束が収容されたスポット下端の開口部から、葉束下端の葉が露出しており、この下端の葉を吸引部によって吸引することにより、スポット内から1枚の葉っぱを取出すものである。
しかしながら、鮮度を保持させる等の目的で、葉の表面を湿らすことが多い葉束は、隣接する葉同士が引っ付き易く、このように隣接する葉同士が引っ付いている状態で、吸引部により葉の吸引を行うと、葉束から2枚以上の葉をまとめて同時に吸出してしまうことがあり、葉を安定的に1枚づつ供給するという観点から問題が残る。
【0005】
本発明は、柏餅等、食品を葉によって包装する作業を自動化すべく、複数枚の葉を重ね合せた葉束から1枚づつ葉を取出す取出装置と、該取出された葉を1枚毎に搬送する搬送装置とを備え、葉束から、葉を1枚つづ安定的に取出すことが可能な葉供給機及び餅用包装装置を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、第1に、複数枚の葉Hを重ね合せた葉束HTから1枚の葉Hを取出す取出装置18と、該取出された1枚の葉Hを搬送する搬送装置12とを備えた葉供給機であって、取出装置18は、針49を備えた取出体34と、取出体34を葉束HTに対して進退可能に支持する進退機構36とを有し、葉束HTへの進出時、該葉束HTの取出装置18側端に位置する葉Hの片面に取出体34の針49が突き刺さるように前記進退機構36を構成し、取出体34の上記進退作動によって、葉束HTから1枚の葉Hを定位置に取出すことを特徴としている。
【0007】
第2に、針49の葉Hに突き刺す部分の長さを、葉H1枚分の厚みに応じて設定したことを特徴としている。
【0008】
第3に、針49の葉Hに突き刺す部分の長さを、葉H1枚分の厚みと同一又はそれ以下に設定したことを特徴としている。
【0009】
第4に、取出体34の作動姿勢を制御する姿勢制御手段37を備え、取出体34の葉束HTへの進出時、該取出体34の進出端面が葉Hの片面に沿って対向するように姿勢制御手段37を構成したことを特徴としている。
【0010】
第5に、葉束HTを起立状態で保持する保持手段を設け、取出装置18に向って葉束HTを順次送出す送出し機構24を備え、取出装置18の下方に搬送装置12を配置したことを特徴としている。
【0011】
第6に、針49に葉Hが保持された状態の取出体34が葉束HTから退避する際に、取出体34が下方揺動されるように前記姿勢制御手段37を構成し、該下方揺動時に取出体34から葉Hが離脱して下方の搬送装置12に落下することを特徴としている。
【0012】
第7に、葉束HTからの退避時、前記取出体34が上記下方揺動の後に上方揺動して葉Hの片面に沿って対向するように姿勢制御手段37を構成したことを特徴としている。
【0013】
第8に、姿勢制御手段37は、駆動軸43によって回転駆動されるカム53と、回転するカム53との当接によって作動するリンク54とを備え、取出体34を進退機構36に上下回動可能に取付支持するとともに、該リンク54に取出体34を回動可能に連結したことを特徴としている。
【0014】
第9に、カム53との当接によって進退方向に揺動する操作アーム56と、操作アーム56を取出体34側に連結する操作ロッド58とによって前記リンク54を構成したことを特徴としている。
【0015】
第10に、駆動軸43の動力によって取出体34が進退作動するように前記進退機構36をカム53の駆動軸43に設け、進退位置に応じた所定の作動姿勢に取出体34を切換えるように前記カム53を成形したことを特徴としている。
【0016】
第11に、上記葉供給機1と、餅Mを供給する餅供給機2とを、葉供給位置HPと餅供給位置MPとが平面視で一致するように備え、該供給位置HP,MPの下方側に、餅Mを葉Hによって包装する包装機3を設け、該包装機3に餅M及び葉Hが落下供給されることを特徴としている。
【0017】
第12に、包装機3に谷部64を形成し、落下供給時に葉Hが谷部64の上方側に位置して平面視該谷部64とクロスするように前記葉供給機1を配置するとともに、該葉Hに餅Mが受止められた後に谷部64内に落下するように餅供給機2を配置し、谷部64の底側に餅Mの下端側を受止める受け面62aを形成し、受け面62aに受止められた際に、該餅Mの少なくとも一部が谷部64内に位置するように前記受け面62aの高さを設定し、落下してくる餅Mによって葉Hが谷部64内に嵌り込むように曲げられることにより、餅Mの包装を行うことを特徴としている。
【0018】
第13に、受け面62aに受止められて少なくとも一部が谷部64内に位置する扁平な餅Mが、起立した状態となるように、谷部64の大きさを設定したことを特徴としている。
【0019】
第14に、搬送面が対向した一対のサイドコンベア63,63を備え、該一対のサイドコンベア63,63の間に前記谷部64を形成し、一対のサイドコンベア63,63によって、曲げられた葉H内に位置する餅Mを、挟持搬送することを特徴としている。
【0020】
第15に、一対のサイドコンベア63,63の下方に搬送コンベア62を配置し、該搬送コンベア62の搬送方向を各サイドコンベア63の搬送方向に設定するとともに、搬送コンベア62の上面に受け面62aを形成したことを特徴としている
【発明の効果】
【0021】
上述の構成によれば、取出装置が、針を備えた取出体と、取出体を葉束に対して進退可能に支持する進退機構とを有し、葉束への進出時、該葉束の取出装置側端に位置する葉の片面に取出体の針が突き刺さるように前記進退機構を構成すれば、取出装置によって、葉束から1枚つづ、葉を安定的に取出すことが可能になる。
【0022】
また、取出体の作動姿勢を制御する姿勢制御手段を備え、取出体の葉束への進出時、該取出体の進出端面が葉の片面に沿って対向するように姿勢制御手段を構成すれば、針が葉に突き刺さる際、取出体の進出端が、葉の片面に沿って対向するため、よりスムーズに1枚を葉を葉束から取出すことができる。
【0023】
また、葉束を起立状態で保持する保持手段を設け、取出装置に向って葉束を順次送出す送出し機構を備え、取出装置の下方に搬送装置を配置し、針に葉が保持された状態の取出体が葉束から退避する際に、取出体が下方揺動されるように前記姿勢制御手段を構成すれば、該下方揺動時に取出体から葉が離脱して下方の搬送装置に落下するため、取出体からの葉の離脱をより円滑に行うことが可能になる。
【0024】
さらに、姿勢制御手段は、駆動軸によって回転駆動されるカムと、回転するカムとの当接によって作動するリンクとを備え、取出体を進退機構に上下回動可能に取付支持するとともに、該リンクに取出体を回動可能に連結し、駆動軸の動力によって取出体が進退作動するように前記進退機構をカムの駆動軸に設け、進退位置に応じた所定の作動姿勢に取出体を切換えるように前記カムを成形すれば、取出体の作動姿勢を制御するカムと、進退機構とが同一の駆動軸によって作動するため、進退位置に応じた所定姿勢に取出体を切換えることが容易になる。
【0025】
また、上記葉供給機と、餅を供給する餅供給機とを、葉供給位置と餅供給位置とが平面視で一致するように備え、該供給位置の下方側に、餅を葉によって包装する包装機を設け、該包装機に餅及び葉が落下供給するにあたり、包装機に谷部を形成し、落下供給時に葉が谷部に架渡されるように葉供給機を配置するとともに、餅が架渡された葉に受止められた後に谷部内に落下するように餅供給機を配置し、谷部の底側に餅の下端側を受止める受け面を形成し、受け面に受止められた際に、該餅の少なくとも一部が谷部内に位置するように前記受け面の高さを設定し、落下してくる餅によって葉が谷部内に嵌り込むように曲げられることにより、餅の包装を行えば、餅を葉によって包装する複雑な機構を別途用意する必要が無く、餅の包装を行うことが可能であるため、構造を簡略化できる。
【0026】
なお、搬送面が対向した一対のサイドコンベアを備え、該一対のサイドコンベアの間に前記谷部を形成し、一対のサイドコンベアによって、曲げられた葉内に位置する餅を、挟持搬送すれば、挟持搬送の過程で、より確実に、餅が葉に包装せしめられる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明を適用した餅用包装装置の斜視図である。
【図2】葉供給機の要部構成を示す側面図である。
【図3】(A)は図2のA矢視図であり、(B)は図2のB−B断面図である。
【図4】(A)乃至(C)は、進退作動に応じた取出体の作動姿勢を時系列に沿って順次示す側面図である。
【図5】(D)及び(E)は、図4からさらに続けて、進退作動に応じた取出体の作動姿勢を時系列に沿って順次示す側面図である。
【図6】(A)乃至(C)は、葉供給機に設けられたガイド機構の作動を、時系列順に示す平面図である。
【図7】(A)乃至(C)は、包装機による餅の包装工程を時系列順に示す側面図である。
【図8】(D)乃至(F)は、図7以降の包装機による餅の包装工程をさらに時系列順に示す側面図である。
【図9】制御部のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図1は、本発明を適用した餅用包装装置の斜視図である。同図に示す餅用包装装置は、楕円状に伸した後に小豆あんや味噌あんを入れて二つ折り状にした扁平餅(以下、単に「餅」)Mを、柏の若葉(以下、単に「葉」)Hで包装して柏餅を製造するものであり(図7,8参照)、葉Hを供給する葉供給機1と、餅Mを供給する餅供給機2と、葉供給機1からの葉Hによって、餅供給機2からの餅Mを包装する包装機3と、各部の作動を制御するマイコン等からなる制御部4(図9参照)を内装した制御ボックス6と、葉供給機1と餅供給機2と包装機3と制御ボックス6とが取付支持された枠体7とを備えている。
【0029】
上記餅供給機2は、上面側に餅Mの搬送面が形成された餅搬送コンベア8を備えている。搬送駆動中の餅搬送コンベア8の上面には、所定時間毎に1個づつ餅Mが導入され、餅搬送コンベア8の最下流側端部に向かって搬送される。すなわち、餅搬送コンベア8の最下流端側が餅供給位置MPとなる。ちなみに、長軸方向が搬送幅方向に向けられるとともに厚み方向が上下方向を向けられた餅Mは、餅搬送コンベア8の幅方向中央部に、所定時間毎に順次1個づつ導入されるため、餅搬送コンベア8による搬送中は、該餅Mが、同一方向を向いた状態で、餅搬送コンベア8の幅方向中央側で所定間隔毎に搬送方向に一列状に並べられ、下流側に搬送されていく。
【0030】
この餅搬送コンベア8には、餅Mが餅搬送コンベア8の最下流側端部に達したことを検出する餅到達検出センサ(餅到達検出手段)9と、餅搬送コンベア8上面の下流側を撮影して餅供給位置MPにおける該餅Mの供給状態を検出する餅供給状態検出カメラ(餅供給状態検出手段)11とが設けられている。ちなみに、餅到達検出センサ9は、受光部と発光部を備えた透過型のセンサとなっている。
【0031】
上記葉供給機1は、上面側に葉Hの搬送面が形成された葉搬送コンベア(搬送装置)12を備え、搬送駆動中の該葉搬送コンベア12の上面上流部には、取出された1枚の葉Hが順次導入され、このようにして順次導入された1枚1枚の葉Hは、葉搬送コンベア12の最下流側端部に向かって搬送される。すなわち、葉搬送コンベア12の最下流側端部が葉供給位置HPになる。
【0032】
また、この葉搬送コンベア12には、該葉搬送コンベア12上面の最下流側端部に葉Hが到達したことを検出する葉到達検出センサ(葉到達検出手段)13が設けられている。ちなみに、葉到達検出センサ13は、受光部と発光部を備えた透過型のセンサとなっている。
【0033】
この葉供給機1及び餅供給機2は、葉供給位置HPと餅供給位置MPとが平面視で一致するとともに、餅搬送コンベヤ8の搬送方向と葉搬送コンベア12の搬送方向とが一直線状に並ぶるように配置構成されている。言換えると、餅搬送コンベア8の搬送上流から下流への向きが、葉搬送コンベア12の搬送上流から下流への向きに対して、反対向きになる。
【0034】
上記包装機3は、餅供給位置MP及び葉供給位置HPの下方側に配置されている。このため、餅Mは餅供給コンベア8から落下することによって包装機3に供給されるとともに、葉Hは葉供給コンベア12から落下することによって包装機3に供給される。
【0035】
このため、包装機3に向かってスムーズに葉Hを落下供給させるガイド機構14(図6参照)が、葉搬送コンベア12の最下流側に設けられている。この他(図6参照)、包装機3への葉H及び餅Mの供給されていることを撮影によって検出する供給検出カメラ16が枠体7側に設置されており、言換えると、供給検出カメラ16は、包装機3への餅Mの供給を検出する餅供給検出手段及び葉Hの供給を検出する葉供給検出手段の2つの機能を有している。
【0036】
次に、図1乃至5に基づき、葉供給機の構成を詳述する。
図2は、葉供給機の要部構成を示す側面図であり、図3(A)は図2のA矢視図であり、(B)は図2のB−B断面図である。葉供給機1は、複数枚の葉Hを重ね合せてなる葉束HTを保持する保持部17と、保持部17の下方に配置された前記葉搬送コンベア12と、保持部17に保持された葉束HTから1枚単位で葉を取出す取出部(取出装置)18と、取出部18から取出された一枚一枚の葉Hを、順次、葉搬送コンベア12に吸引する吸引部19と、保持部17及び取出部18が支持された供給側フレーム21とを備え、保持部17及び取出部18は、葉搬送コンベア12の上流部の上方に配置されており、さらに具体的には、取出部18が保持部17に対して搬送コンベア12の搬送方向(前後方向)下流側に位置している。
【0037】
上記保持部17は、載置台22と、重ね合せ方向(各葉の厚み方向)が葉搬送コンベア12の搬送方向(前後方向)に向けられた葉束HTを各葉Hの長軸方向が上下方向を向いた起立姿勢(起立状態)で、載置台22上に保持するように平行に対向する一対の保持プレート23,23と、このようにして起立姿勢で保持された葉束HTを取出部18に向かって順次送出す送出し機構24とを備えている。すなわち、一対の保持プレート23,23及び載置台22は、前後方向のスライド移動が許容された状態で、葉束を起立姿勢で保持する保持手段を構成している。
【0038】
この送出し機構24は、保持手段によって保持された起立姿勢の葉束HTを、前後方向の取出部18側(送出し方向の下流側)に順次送出すプレート状の送出し体26と、伸縮作動によって送出し体26を送出し方向両側に往復作動させる電動シリンダである葉送出しシリンダ27とを備えている。
【0039】
この保持部17の葉Hの送出し方向最下流側端部には、送出し体26によって下流側に送りされてくる葉束HTの送出し端(取出装置側端)の葉H(被取出葉H1)が、取出部18による取出し可能な位置(取出し位置TP)まで送出されたことを検出する葉送出し検出センサ(葉送出し検出手段)28が設けられている。ちなみに、葉送出し検出センサ28も、上述の場合の同様に、受光部と発光部を備えた透過型のセンサとなっている。
【0040】
また、この保持部17の両側方には、乾燥機29がそれぞれ配置されている。一対の各乾燥機29は、葉束HTに向かって風を吹付ける上下複数のブロワ31と、該複数のブロワ31が取付支持された支持ブラケット32と、支持ブラケット32を送出し方向にスライド自在に供給側フレーム21に取付支持する支持レール33とを備えている。このようにして、送出し方向に位置調整可能に構成された一対の乾燥装置29,29からの風は、保持プレート23に穿設された通風孔23aを介して、葉束HTの側部に吹付けられる。このような葉束HTへの風の吹付けによって、葉束HTの各葉Hの表面を乾燥させ、隣接する葉H同士が離れ易い状態にする。
【0041】
上記取出部18は、保持手段によって保持された葉束HTの送出し端面に対向する取出体34と、保持手段によって保持された葉束HTに対して上記取出体34を進退作動させる進退機構36と、取出体34における進退作動時の作動姿勢を制御する姿勢制御機構(姿勢制御手段)37と、上記進退機構36及び姿勢制御機構37を供給側フレーム21に支持する支持部材38とを備えている。
【0042】
前記支持部材38は、側面視上下方向に長い方形状の支持プレート39の下端部に、平面視方形状の載置プレート41の左右一方側端を取付固定することにより、全体が正面視L字状をなしている。この支持部材38は、上下一対の前後方向に延びる支持レール42,42によって、前後スライド調整可能に供給側フレーム21に支持されており、このスライド調整によって、取出部18と保持部17との距離を適宜変更することが可能になる。
【0043】
この支持部材38の支持プレート39には、軸受42を介して、平面視載置プレート41側に突出する左右方向の駆動軸43が自身の軸回りに回転自在に挿通支持されており、該駆動軸43は、支持プレート39に設置された葉取出し駆動モータ44によって、回転駆動される。
【0044】
前記進退機構36は、上記駆動軸43の動力によって取出体34を進退作動させるように、駆動軸43に設けられている。具体的には、該進退機構36が、上記駆動軸36と一体回転する側面視円形の板状部材である回転体46と、全体が回転体46に対して前後回動するように該回転体46に基端部が連結支持された作動アーム47とを備えている。回転体46は、側面視で中心部に駆動軸43が位置するようにして、該駆動軸43の突出側端部(先端部)に垂直状態で取付けられている。
【0045】
前記取出体34は、保持手段によって保持された葉束HTの送出し端の葉Hに対向する正面視円形の本体プレート48を備え、本体プレート48は、作動アーム47の先端側に位置している。この本体プレート48における被取出葉H1と対向する側の面である進出端面には、保持手段によって保持された該被取出葉H1に向かって突出する複数本の針49が一体的に形成されている。
【0046】
そして、本体プレート48の進出端面の反対側面である退避端面には、作動アーム47側に延出されて平行に対向する左右一対の取付板51,51が取付固定されており、この一対の取付板51,51の間に、作動アーム47の先端部を位置させた状態で、一対の取付板51,51及び作動アーム47に支持軸52を挿通させることにより、該作動アーム47の先端側に取出体34を上下揺動に、取付支持している。言換えると、取出体34は、支持軸52を支点に上下回動可能に作動アーム47の先端部に取付支持されており、この支持軸52は、正面視、本体プレートの下方寄り位置に配置されている。
【0047】
また、複数本の各針49は、保持部17側に向かって段状に径が短くなるように成形され、その突出側端部(先端部)が鋭利に尖っているため、各針49の該先端部が被取出葉H1に突き刺さる突刺し部49aになり、この突刺し部49aの全長は葉Hの1枚分の厚みと同一又は若干短く設定されている。このようにして、保持手段によって保持された葉束HTの被取出葉H1における取出体34との対向面側(被取出葉の片面)に突き刺さる針49は、具体的には、本体プレート48上部の左右にそれぞれ1本づつ設置される一方で、本体プレート48の下部の左右方向中央部に1本設置され、計3本の針49が取出体34に設けられている。
【0048】
前記姿勢制御機構37は、上記回転体46と平行な状態で一体回転するように直交状態で該駆動軸43に取付固定されたプレート状の操作カム(カム)53と、該回転する操作カム53との当接によって進退方向に作動するリンク機構(リンク)54とを備えている。操作カム53は、正面視で上記回転体46と支持プレート39との間に位置するとともに、偏心された状態で、駆動軸43に固定されている。リンク機構54は、進退方向に揺動する操作アーム56と、取出体34の取付板51に設けられた左右方向の連結棒57と、操作アーム56を連結棒57(取出体34側)に連結する操作ロッド58とを備えている。
【0049】
操作アーム56は、全体が進退方向に揺動するように、その下端側が支持部材38の載置プレート41の軸支されており、該操作アーム56の中途部には、操作カム53の周縁部に当接する左右方向の当接ローラ59が回転自在に突設されている。また、支持部材38(さらに具体的には支持プレート39)と操作アーム56との間に介在する引張スプリング等の弾性部材61によって、当接ローラ59が操作カム53の周縁部に当接するように、上記操作アーム56は操作カム53側に常時付勢されている。操作ロッド58の退避側端部は、操作アーム56の上端部に回動自在に連結され、操作ロッド58の進出側端部は、連結ロッド57(取出体34側)に前後回動自在に連結されている。ちなみに、操作アーム56及び操作ロッド58は、駆動軸43の上方側を跨ぐようにして、正面視で操作カム56と支持プレート39との間に配置されている。
【0050】
上記構成によって、回転体46による取出体34の進退位置に応じて、操作アーム56の揺動位置を予め定められた所定位置に定めることにより、該取出体34を、進退位置に応じた所定の作動姿勢に制御することが可能になり、この操作アーム56の揺動位置は、該操作アーム56の当接ローラ59と、操作カム53との当接によって定まる。
【0051】
図4(A)乃至(C)は、進退作動に応じた取出体の作動姿勢を時系列に沿って順次示す側面図であり、図5(D)及び(E)は、図4からさらに続けて、進退作動に応じた取出体の作動姿勢を時系列に沿って順次示す側面図である。駆動軸43は、葉取出し駆動モータ44によって、常時正転側に駆動される。
【0052】
駆動軸43の正転駆動中、保持手段によって保持された葉束HT側に延出した進出姿勢で、作動アーム47は、常時保持されるように、操作カム53の周縁が成形されている。
【0053】
そして、常時進出姿勢で保持された作動アーム47は、駆動軸43の正転駆動中、進出方向上側に円弧状に移動して最上方位置に達し(図4(A)参照)、その後、進出方向下側に円弧状に移動して進出側最端位置に達し(同図(B)参照)、その後、退避方向下側に円弧状に移動して最下方位置に達し(図5(A)参照)、その後、退避方向上側に円弧状に移動して退避側最端位置に達し(図5(B)参照)、その後、再び、最上方位置に向かって、進出方向上側に円弧状に移動する。
【0054】
すなわち、駆動軸43の正転駆動中、進出姿勢で保持された作動アーム47によって、取出体34は、最上方位置→進出側最端位置→最下方位置→退避側最端位置→最上方位置→・・・の順に、円状の移動軌跡を描きながら変位していく。
【0055】
このような取出体34の移動中、退避側最端位置→最上方位置→進出側最端位置の順に移動している最中(取出体34の葉束HTへの進出時)、操作カムの周縁部の形状によって、取出体34の本体プレート48の進出端面が、保持手段によって保持された葉束HTの被取出葉H1の片面(具体的には、取出体34側端面)に沿って平行に対向した突刺し姿勢で、取出体34が保持される(図5(E)→図4(A)→同図(B))。
【0056】
続いて、進出側最端位置→最下方位置に移動している最中(取出体の葉束からの退避時前半)、操作カムの周縁部の形状によって、上記突刺し姿勢から、本体プレート48の進出端面の上部が進出側に傾くように下方揺動され掻取り姿勢に、取出体34が切換えられる(図4(B)→同図(C)→図5(D))。
【0057】
続いて、最下方位置→退避側最端位置に移動している最中(取出体の葉束からの退避時後半)、操作カムの周縁部の形状によって、取出体34が、上方揺動によって掻取り姿勢から突刺し姿勢に切換えられる(図5(D)→同図(E))。
【0058】
そして、突刺し姿勢で保持された取出体34の進出作動によって、取出し位置TPに位置する被取出葉H1の片面に、針49の突刺し部49aの略全体が突き刺さり、複数本の針49に被取出葉H1が保持された状態になる(図4(B)参照)。続いて、退避時における突刺し姿勢から掻取り姿勢への切換によって、保持手段によって保持された葉束HTから該取出葉H1が掻取られる(図4(C)及び図5(D)参照)。その後、退避時における掻取り姿勢から突刺し姿勢への切換によって、該被取出葉H1から針49が引抜かれ、取出体34側での被取出葉H1の保持が解除され、該被取出葉H1が葉搬送コンベア12側に落下する(図5(E)参照)。
【0059】
このようにして葉Hは、取出されるが、この際、取出体34は、引張スプリング等の弾性部材60によって突刺し姿勢側に付勢してもよい。
【0060】
上記吸引部19は、葉搬送コンベア12を挟んで、保持部17及び取付部18の反対側に配置されており、取出部18によって定位置に取出されて落下してくる一枚一枚の葉Hを、葉搬送コンベア12側に吸引するように構成されている。この際、葉搬送コンベア12の幅方向中央部に葉Hが落下導入されるように、保持部17と取付部18と吸引部19とが配置されている。ちなみに、葉搬送コンベア12の下方に配置された吸引部19が、葉搬送コンベア12の上方側のエアを吸引するように、葉搬送コンベア12には、搬送方向に沿って複数の吸引孔12aが並列形成されている。
【0061】
以上により、葉搬送コンベア12の搬送駆動中、長軸方向が搬送方向に向けられた葉Hが1枚づつ、所定時間毎に、該葉搬送コンベア12の搬送幅方向中央部に導入され、これによって、所定間隔を空けて搬送方向に一列状に並べられた状態で、葉Hが下流側に搬送されていく。
【0062】
次に、図1、6、7及び8に基づいて、ガイド機構14及び包装機3の構成を説明する。
図1に示す通り、包装機3は、餅搬送コンベア8及び葉搬送コンベア12の搬送方向に平面視で直交する方向に搬送方向が設定された包装餅搬送コンベア(搬送コンベア)62及び一対のサイドコンベア63,63を備えている。
【0063】
上記一対のサイドコンベア63,63は、平行状態で互いに対向した搬送面をそれぞれ有し、該対向した搬送面は、包装餅搬送コンベア62のフラットな搬送面に対して略垂直に起立している。これに加えて、各サイドコンベア63の搬送上流から下流への向きは、包装餅搬送コンベア62の搬送上流から下流への向きと同一方向に向けられている。一方、上記包装餅搬送コンベア62は、サイドコンベア63の真下近傍に配置されており、搬送面となる上面は、落下供給されてくる餅を受止める受け面62aとなる。
【0064】
この一対のサイドコンベア63,63及び包装餅搬送コンベア62によって、側面視凹状をなして左右方向の延びる谷部64が形成される。具体的には、一対のサイドコンベア63,63の対向する搬送面及び包装餅搬送コンベア62の受け面62aによって、凹状の谷部64が形成されており、この谷部64に架渡されるように(前後一対のサイドコンベア63,63の上端部の間に架渡されるように)、葉供給機1から葉Hが落下供給されるとともに、餅Mが、厚み方向が水平方向(さらに具体的には谷部64の幅方向)を向いた起立状態で、上記谷部64内に嵌り込むように、餅供給機2から落下供給されてくる。
【0065】
言換えると、一対のサイドコンベア63,63間の距離は、餅Mの厚みよりも若干長い程度に設定され、各サイドコンベア63と包装餅搬送コンベア62との間の距離は、餅搬送コンベア8による搬送時における餅Mの搬送方向(具体的には短軸方向)の長さよりも短く設定され、餅搬送コンベア8の搬送方向に対して谷部64の全長方向が平面視直交する方向に向けられ、餅搬送コンベア8は、餅供給状態検出カメラ11からの情報を利用して、餅Mの短軸方向が鉛直方向の向いた状態で落下供給されるように速度制御されている。
【0066】
図6(A)乃至(C)は、葉供給機1に設けられたガイド機構14の作動を、時系列順に示す平面図である。ガイド機構14は、葉搬送コンベア12から落下供給されてくる葉Hが、長軸方向が、谷部64の全長方向に平面視直交する方向を向いた状態で、一対のサイドコンベア63,63の上端部間(谷部64)に葉Hが架渡されるように、該葉Hをガイドする機能を有している。
【0067】
具体的には、ガイド機構14が、葉搬送コンベア12より低く且つ各サイドコンベア63の上端よりも高い位置において、平面視谷部64に対して進退作動する棒状のガイド体66,66を、左右一対で備えている。
【0068】
そして、葉到達検出センサ13によって、葉搬送コンベア12の最下流側端部に葉Hが達したことが検出されると、一対のガイド体66,66が谷部64側に進出作動し、葉Hを谷部64の真上側に案内し(図6(A)参照)、葉Hと谷部64が平面視クロス(具体的には直交)して十字をなした状態になると(同図(B)参照)、供給検出カメラ16によって、葉Hが包装機3側に供給されたことが検出される。
【0069】
このようにして、葉Hが包装機3側に供給された状態が検出されると、一対のガイド体66,66が、葉供給機1側に退避作動し(同図(C)参照)、該葉Hが再び落下し、一対のサイドコンベア63,63の上端面に受止められ、包装機3への葉Hの供給が完了する。
【0070】
図7(A)乃至(C)は、包装機3による餅Mの包装工程を時系列順に示す側面図であり、図8(D)乃至(F)は、図7以降の包装機3による餅Mの包装工程をさらに時系列順に示す側面図である。葉Hの包装機3への供給が供給検出カメラ16によって検出された後、ガイド体66の退避作動が完了するまでの所定時間が経過すると、餅Mの包装機3への落下供給が開始される(図7(A)参照)。
【0071】
続いて、上述した姿勢で餅Mが落下するように、餅搬送コンベア8の速度制御を行うと(同図(B)参照)、短軸方向が上下方向を向くとともに厚み方向が谷部64の幅方向を向いた姿勢で、餅Mが落下し、平面視谷部64とクロスした葉Hに受止められ、この落下の勢いで、葉HをU字状又はV字状(図示する例ではU字状)に折り曲げながら谷部64内に落ち込んでいく(同図(C)参照)。
【0072】
続いて、落下してくる餅Mが包装餅搬送コンベア62の受け面62aに受止められると、起立状態の餅Mが、谷部64に沿ってU字状又はV字状に曲げられた葉Hの内部に入り込むようにして、谷部64内に嵌り込んだ状態になる(図8(D)参照)。言換えると、葉Hによって包装された餅Mである包装餅HMが、谷部64内に起立状態で嵌り込んだ状態になる。
【0073】
該状態を餅Mが包装機3に供給された状態とする。すなわち、上述の構成から、包装機3に餅Mが供給されると同時に、餅Mの包装の行われる。この餅供給状態が供給検出カメラ16によって検出されると、停止していた包装餅搬送コンベア62及び一対のサイドコンベア63,63が、同一搬送速度となるように正転駆動され、包装餅HMは下流側に搬送されていく(同図(E)参照)。この際、一対のサイドコンベア63,63の搬送面に巻き込まれるようにして、包装餅HMが下流側に搬送されるため、葉Hが餅M側に押込まれ、粘着力等によって餅M表面に完全に付着した状態になる。
【0074】
そして、搬送下流側で、包装餅HMが、一対のサイドコンベア13,13から抜出し、包装餅搬送コンベア62の上面に倒伏した状態になり、該状態で最下流側まで搬送されていく(同図(F)参照)。
【0075】
次に、図9に基づいて、制御部4の構成を説明する。
図9は、制御部のブロック図である。制御部4の入力側には、上述した葉到達検センサ13、葉送出し検出センサ28、供給検出カメラ16、餅到達検出センサ9及び餅供給状態検出カメラ11が接続される。一方、制御部4の出力側には、葉送出しシリンダ27及び葉取出し駆動モータ44の他、葉搬送コンベア12の駆動を制御する葉搬送コンベア駆動手段67と、ガイド体66の進退駆動を制御するガイド駆動手段68と、餅搬送コンベア8の駆動を制御する餅搬送コンベア駆動手段69と、サイドコンベア63の駆動を制御するサイドコンベア駆動手段71と、包装餅搬送コンベア62の駆動を制御する包装餅搬送コンベア駆動手段72とが接続されている。
【0076】
上記各種駆動手段は、制御部4からの出力信号によって駆動・駆動停止する電動モータ、或いは該出力信号によって動力を断続するように作動するクラッチ等から構成されている。ちなみに、餅搬送コンベア駆動手段69は、餅搬送コンベア8による餅Mの搬送速度も制御可能に構成されている。
【0077】
まず、葉供給機1の制御部4による制御内容を下記表1にまとめて示す。
【0078】
【表1】

【0079】
具体的には、葉送出しシリンダ27は、葉送出し検出センサ28によって被取出葉H1が、取出し位置TPまで送出されたことが検出されていない場合には、伸長作動され、葉束HTを取出部18側に送出す一方で、それ以外の場合には、伸縮が停止され、該送出し作動が停止される。ちなみに、葉束HTを葉供給機1に導入する場合には、リセット操作を行い、葉送出しシリンダ27を最大限縮小作動させる。
【0080】
また、葉搬送コンベア12は、葉到達検出センサ13によって葉Hの下流側端部への到達が検出され、且つ供給検出カメラの16によって包装機3への葉Hの供給が検出されている場合には、葉搬送コンベア駆動手段67を介して、葉搬送コンベア12の駆動を停止させ、葉Hの搬送を停止させる一方で、それ以外の場合には、葉搬送コンベア駆動手段67によって、葉搬送コンベア12を駆動させ、葉Hを下流側に順次搬送する。
【0081】
また、葉取出り駆動モータ44は、葉搬送コンベア12が駆動され、且つ葉送出し検出センサ28によって被取出葉H1が取出し位置TPまで送出されたことが検出されている場合には、駆動され、取出部18を取出し作動させる一方で、それ以外の場合には、駆動停止され、取出部18の取出し作動が停止される。
【0082】
さらに、ガイド機構14のガイド体66は、葉到達検出センサ13によって、葉搬送コンベア12上面の最下流側端部に葉Hが到達したことが検出された場合には、平面視包装機3側に最大限進出作動する一方で、供給検出カメラ16によって包装機3への葉Hの供給が検出された場合には、葉供給機1側に最大限退避作動する。
【0083】
続いて、餅供給機2の制御部4による制御内容を説明すると、餅到達検出センサ9による下流側端部への餅Mの到達が検出されていない時、或いは、検出されている場合であって、供給検出カメラ16によって包装機3への葉Hの供給が検出されるとともに、包装機3への餅Mの供給が検出されていない場合には、餅搬送コンベア8を駆動させ、餅Mの下流側への搬送を順次行う一方で、それ以外の場合には、餅搬送コンベア8の駆動を停止さる。これによって、包装機3への餅Mの適切な供給を行うことができる。
【0084】
最後に、包装機3の制御部4による制御内容を説明すると、供給検出カメラ16によって包装機3への餅Mの供給が検出された場合には、各サイドコンベア63及び包装餅搬送コンベア62を同一搬送速度で駆動させ、包装餅HMを下流側に搬送する。ちなみに、この一対のサイドコンベア63,63及び包装餅搬送コンベア62によって、包装餅HMが下流側に搬送されると、供給検出カメラ16を介して、制御部4が、供給位置MP,HPに葉H及び餅Mが供給されていない状態になったものと判断する。
【0085】
以上のような構成によれば、簡略化されたシンプルな制御内容で、各部の作動を制御することが可能になる。
【0086】
なお、葉供給機1から落下して供給される葉Hが、谷部64の全長に対して、平面視交差(好ましくは直交)するように、該谷部64よりも高く且つ餅搬送コンベア8よりも低い高さに待機した状態にずれば良く、この位置が、必ずしも、一対のサイドコンベア63,63の上端である必要はない。例えば、一対のガイド体66,66が谷部64の真上側近傍で固定されるようにしてもよい。ただし、この場合には、一対のガイド体66,66間の距離が、葉Hの短軸方向の長さよりも短く、且つ餅Mがすり抜け可能な程度の長さ(具体的には、餅Mの長軸方向の長さと略同一か、或いは、若干それよりも長くなる程度の長さ)に設定する必要がある。該構成によって、制御部4の制御内容をよりシンプルにすることが可能になる。
【符号の説明】
【0087】
1 葉供給機
2 餅供給機
3 包装機
12 葉搬送コンベア(搬送装置)
18 取出部(取出装置)
24 送出し機構
34 取出体
36 進退機構
37 姿勢制御機構(姿勢制御手段)
43 駆動軸
49 針
53 操作カム(カム)
54 リンク機構(リンク)
56 操作アーム
58 操作ロッド
62 包装餅搬送コンベア(搬送コンベア)
62a 受け面
63 サイドコンベア
64 谷部
H 葉
HT 葉束
HP 葉供給位置
M 餅
MP 餅供給位置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数枚の葉(H)を重ね合せた葉束(HT)から1枚の葉(H)を取出す取出装置(18)と、該取出された1枚の葉(H)を搬送する搬送装置(12)とを備えた葉供給機であって、取出装置(18)は、針(49)を備えた取出体(34)と、取出体(34)を葉束(HT)に対して進退可能に支持する進退機構(36)とを有し、葉束(HT)への進出時、該葉束(HT)の取出装置(18)側端に位置する葉(H)の片面に取出体(34)の針(49)が突き刺さるように前記進退機構(36)を構成し、取出体(34)の上記進退作動によって、葉束(HT)から1枚の葉(H)を定位置に取出す葉供給機。
【請求項2】
針(49)の葉(H)に突き刺す部分の長さを、葉(H)1枚分の厚みに応じて設定した請求項1に記載の葉供給機。
【請求項3】
針(49)の葉(H)に突き刺す部分の長さを、葉(H)1枚分の厚みと同一又はそれ以下に設定した請求項2に記載の葉供給機。
【請求項4】
取出体(34)の作動姿勢を制御する姿勢制御手段(37)を備え、取出体(34)の葉束(HT)への進出時、該取出体(34)の進出端面が葉(H)の片面に沿って対向するように姿勢制御手段(37)を構成した請求項1乃至3の何れかに記載の葉供給機。
【請求項5】
葉束(HT)を起立状態で保持する保持手段を設け、取出装置(18)に向って葉束(HT)を順次送出す送出し機構(24)を備え、取出装置(18)の下方に搬送装置(12)を配置した請求項4に記載の葉供給機。
【請求項6】
針(49)に葉(H)が保持された状態の取出体(34)が葉束(HT)から退避する際に、取出体(34)が下方揺動されるように前記姿勢制御手段(37)を構成し、該下方揺動時に取出体(34)から葉(H)が離脱して下方の搬送装置(12)に落下する請求項5に記載の葉供給機。
【請求項7】
葉束(HT)からの退避時、前記取出体(34)が上記下方揺動の後に上方揺動して葉(H)の片面に沿って対向するように姿勢制御手段(37)を構成した請求項6に記載の葉供給機。
【請求項8】
姿勢制御手段(37)は、駆動軸(43)によって回転駆動されるカム(53)と、回転するカム(53)との当接によって作動するリンク(54)とを備え、取出体(34)を進退機構(36)に上下回動可能に取付支持するとともに、該リンク(54)に取出体(34)を回動可能に連結した請求項4乃至7の何れかに記載の葉供給機。
【請求項9】
カム(53)との当接によって進退方向に揺動する操作アーム(56)と、操作アーム(56)を取出体(34)側に連結する操作ロッド(58)とによって前記リンク(54)を構成した請求項8に記載の葉供給機。
【請求項10】
駆動軸(43)の動力によって取出体(34)が進退作動するように前記進退機構(36)をカム(53)の駆動軸(43)に設け、進退位置に応じた所定の作動姿勢に取出体(34)を切換えるように前記カム(53)を成形した請求項8又は9の何れかに記載の葉供給機。
【請求項11】
請求項1乃至10の葉供給機(1)と、餅(M)を供給する餅供給機(2)とを、葉供給位置(HP)と餅供給位置(MP)とが平面視で一致するように備え、該供給位置(HP),(MP)の下方側に、餅(M)を葉(H)によって包装する包装機(3)を設け、該包装機(3)に餅(M)及び葉(H)が落下供給される餅用包装装置。
【請求項12】
包装機(3)に谷部(64)を形成し、落下供給時に葉(H)が谷部(64)の上方側に位置して平面視該谷部(64)とクロスするように前記葉供給機(1)を配置するとともに、該葉(H)に餅(M)が受止められた後に谷部(64)内に落下するように餅供給機(2)を配置し、谷部(64)の底側に餅(M)の下端側を受止める受け面(62a)を形成し、受け面(62a)に受止められた際に、該餅(M)の少なくとも一部が谷部(64)内に位置するように前記受け面(62a)の高さを設定し、落下してくる餅(M)によって葉(H)が谷部(64)内に嵌り込むように曲げられることにより、餅(M)の包装を行う請求項11に記載の餅用包装装置。
【請求項13】
受け面(62a)に受止められて少なくとも一部が谷部(64)内に位置する扁平な餅(M)が、起立した状態となるように、谷部(64)の大きさを設定した請求項12に記載の餅用包装装置。
【請求項14】
搬送面が対向した一対のサイドコンベア(63),(63)を備え、該一対のサイドコンベア(63),(63)の間に前記谷部(64)を形成し、一対のサイドコンベア(63),(63)によって、曲げられた葉(H)内に位置する餅(M)を、挟持搬送する請求項13に記載の餅用包装装置。
【請求項15】
一対のサイドコンベア(63),(63)の下方に搬送コンベア(62)を配置し、該搬送コンベア(62)の搬送方向を各サイドコンベア(63)の搬送方向に設定するとともに、搬送コンベア(62)の上面に受け面(62a)を形成した請求項14に記載の餅用包装装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−158429(P2012−158429A)
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−18719(P2011−18719)
【出願日】平成23年1月31日(2011.1.31)
【出願人】(310000369)株式会社総合エンジニア (2)
【Fターム(参考)】