説明

蒸練麺または冷麺用小麦粉の製造法

【課題】澱粉を配合しないかまたは配合量を低減させても、弾力感に富み粘弾性のバランスの良好な蒸練麺や冷麺特有の食感を有し、しかも小麦粉特有の風味の良好な蒸練麺および冷麺が得られる蒸練麺または冷麺用小麦粉の製造法を提供すること。
【解決手段】主として国内産軟質小麦からなる原料小麦を製粉して得られた小麦粉を平均粒径の異なる以下の(A)、(B)および(C)の3部分に分割して(B)の部分を採取し、この(B)の部分の小麦粉20〜90質量部と、主として外国産軟質系小麦からなる原料小麦を製粉して得られた小麦粉80〜10質量部とを両者の合計が100質量部となるように混合することを特徴とする蒸練麺または冷麺用小麦粉の製造法。
(A)主として粒径が15μm未満の小麦粉で構成され、平均粒径が15μm未満の小麦粉からなる部分
(B)主として粒径が15〜40μmの小麦粉で構成され、平均粒径が15〜40μmの小麦粉からなる部分
(C)主として粒径が40μmを超える小麦粉で構成され、平均粒径が40μmを超える小麦粉からなる部分

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蒸練麺または冷麺用小麦粉の製造法、詳しくは、澱粉を配合しないかまたは配合量を低減させても、弾力感に富み粘弾性のバランスの良好な蒸練麺や冷麺特有の食感を有し、しかも小麦粉特有の風味の良好な麺を得ることができる蒸練麺または冷麺用小麦粉の製造法、および該製造法によって得られる蒸練麺または冷麺用小麦粉に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、蒸練麺は、一般に、小麦粉と馬鈴薯澱粉などの原材料に加水し、これにミキサー中で蒸気を吹き込みながら混練してα化した生地を得、この生地を圧延して麺線に切り出して製造されている(特許文献1〜3参照)。
また、冷麺は、一般に、小麦粉に澱粉を15%以上混合(生麺類の公正取引規約で「冷めんとは、澱粉を15%以上、小麦粉を85%以下の割合で混合したもの」の定めがある)し、ミキサーに熱湯とともに投入し、混練してα化した生地を得、この生地を圧延して麺線に切り出して製造されている(特許文献4および5参照)。
さらに、冷麺の別な製造法として、小麦粉と馬鈴薯澱粉などの原材料に加水し、これをミキサー中で混練し、練り上がった生地を麺帯押し出し機にて、麺帯に押し出し、この麺帯を圧延して、麺線に切り出して製造される方法がある。
冷麺のさらに別な製造法として、小麦粉に澱粉を15%以上混合し、ミキサーに熱湯とともに投入し、混練してα化した生地を得、この生地を麺線状に押し出して製造される方法がある。
【0003】
また、蒸練麺や冷麺を、風味向上のために小麦粉のみで製造しようとすると、得られる麺の食感は硬いだけで、弾力がなく、しかも脆いものであった。そこで従来は、上記のように、澱粉を配合してこのような食感の欠点を補っていた。しかし、この澱粉の配合により、食感は改善されるものの、澱粉臭が増して小麦粉特有の風味が劣り、食味的に物足りないとの問題が生じている。
【0004】
小麦粉は、一般的にロール粉砕および篩分けにより採取されるが、その粒度分布は、約5μm〜約180μmにわたっている。
従来より、麺用小麦粉として、特定粒径の小麦粉を使用することが提案されている。例えば、特許文献6には、国内産軟質小麦由来の小麦粉を70重量%以上含み、粒径16.0μm以下の積算体積と粒径80.6μm以上の積算体積の合計が20%未満であることを特徴とする麺用小麦粉が記載され、また特許文献7には、原料を軟質小麦とし、粒径が45μm未満の大きさの粒が80質量%以上で、10μm以上45μm未満の大きさの粒が60質量%以上である麺用小麦粉が記載されている。
しかし、これら特許文献に記載の麺用小麦粉は、特にうどん用の小麦粉として好適なものであるが、蒸練麺や冷麺用の小麦粉として使用した場合、蒸練麺や冷麺に求められる弾力感に劣り、粘弾性のバランスも劣るものであって、蒸練麺や冷麺においては十分にその効果が発揮されているとは言い難いものである。
【0005】
【特許文献1】特公昭50−34614号公報
【特許文献2】特公昭56−24495号公報
【特許文献3】特公昭60−48144号公報
【特許文献4】特開昭58−209943号公報
【特許文献5】特開2002−233318号公報
【特許文献6】特許第3181730号公報
【特許文献7】特開2005−328790号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、澱粉を配合しないかまたは配合量を低減させても、弾力感に富み粘弾性のバランスの良好な蒸練麺や冷麺特有の食感を有し、しかも小麦粉特有の風味の良好な蒸練麺および冷麺を得るための小麦粉およびその製造法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者等は、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、主として国内産軟質小麦から得られる小麦粉を粒径により3つの部分に分割し、そのうちの粒径が中程度の小麦粉と、主として外国産軟質系小麦から得られる小麦粉とを特定の割合で混合して得られた小麦粉が、蒸練麺および冷麺用の小麦粉として好適なものであることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明は、主として国内産軟質小麦からなる原料小麦を製粉して得られた小麦粉を平均粒径の異なる以下の(A)、(B)および(C)の3部分に分割して(B)の部分を採取し、この(B)の部分の小麦粉20〜90質量部と、主として外国産軟質系小麦からなる原料小麦を製粉して得られた小麦粉80〜10質量部とを両者の合計が100質量部となるように混合することを特徴とする蒸練麺または冷麺用小麦粉の製造法を提供するものである。
(A)主として粒径が15μm未満の小麦粉で構成され、平均粒径が15μm未満の小麦粉からなる部分(以下、微粉部分ともいう)
(B)主として粒径が15〜40μmの小麦粉で構成され、平均粒径が15〜40μmの小麦粉からなる部分(以下、中粉部分ともいう)
(C)主として粒径が40μmを超える小麦粉で構成され、平均粒径が40μmを超える小麦粉からなる部分(以下、粗粉部分ともいう)
【発明の効果】
【0009】
本発明の方法によれば、澱粉を配合しないかまたは配合量を低減させても、弾力感に富み粘弾性のバランスの良好な蒸練麺や冷麺特有の食感を有し、しかも小麦粉特有の風味の良好な蒸練麺および冷麺が得られる小麦粉を製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の蒸練麺または冷麺用小麦粉の製造法をその好ましい実施態様について説明する。
本発明に使用される国内産軟質小麦としては、国内産普通小麦であるホクシン、農林61号、チホクコムギなどの品種があり、いずれの品種も用いることができ、また単独で使用しても2種以上併用してもよい。
本発明でいう「主として国内産軟質小麦からなる原料小麦」とは、上記国内産軟質小麦を好ましくは50〜100質量%、より好ましくは70〜100質量%、特に好ましくは90〜100質量%含有するものである。上記国内産軟質小麦以外の残余の小麦としては、後述する外国産軟質系小麦が使用される。
【0011】
また、本発明に使用される外国産軟質系小麦としては、ソフトレッドホイート、ソフトホワイトホイート、ウエスタンホワイトなどの品種があり、いずれの品種も用いることができ、また単独で使用しても2種以上併用してもよい。具体的には、ソフトレッドホイートの例としては、米国産のソフトレッドウインター(SRW)などがあり、ソフトホワイトホイートの例としては、米国産のホワイトホイート(WW)、オーストラリア産のオーストラリアスタンダードホワイト(ASW)などがある。
本発明でいう「主として外国産軟質系小麦からなる原料小麦」とは、上記外国産軟質系小麦を好ましくは50〜100質量%、より好ましくは70〜100質量%、特に好ましくは90〜100質量%含有するものである。上記外国産軟質系小麦以外の残余の小麦としては、上記国内産軟質小麦が使用される。
【0012】
本発明においては、上記の「主として国内産軟質小麦からなる原料小麦」を常法により製粉して得られた小麦粉を、平均粒径の異なる前記の(A)微粉部分、(B)中粉部分および(C)粗粉部分の3部分に分割する。
この分割の方法としては、空気分級および/または篩分けによる方法が挙げられる。
【0013】
空気分級による方法の場合は、日清エンジニアリング社製のターボクラシファイア(商品名)などの空気分級機を使用して行えばよく、篩分けによる方法の場合は、目開き約15μmの篩および目開き約40μmの篩を使用して行えばよい。本発明においては、これらの空気分級と篩分けを適宜組合わせて行ってもよい。
【0014】
この分割によって得られる各部分の割合はおおよそ以下のようになる。
(A)微粉部分が約10〜20質量%
(B)中粉部分が約30〜50質量%
(C)粗粉部分が約40〜50質量%
また、この分割は、各部分の粒度分布が正規分布に近い状態で分布するので、以下のように分割することが好ましい。すなわち、(A)微粉部分中の粒径が15μm未満の部分の割合、(B)中粉部分中の粒径が15〜40μmの部分の割合、および(C)粗粉部分中の粒径が40μmを超える部分の割合が、各々60質量%以上であるように分割するのが好ましく、より好ましくは各々70質量%以上、さらに好ましくは各々80質量%以上であるように分割する。
【0015】
次いで、上記のようにして分割した3部分のうち、(B)中粉部分の小麦粉を採取し、この(B)中粉部分の小麦粉と、上記の「主として外国産軟質系小麦からなる原料小麦」を常法により製粉して得られた小麦粉とを混合する。
【0016】
(B)中粉部分の小麦粉と、上記の「主として外国産軟質系小麦からなる原料小麦」を常法により製粉して得られた小麦粉との混合割合は、両者の合計を100質量部とした場合に、前者が20〜90質量部および後者が80〜10質量部であり、好ましくは前者が40〜75質量部および後者が60〜25質量部である。
両者を上記混合割合で混合することにより、本発明の目的とする蒸練麺または冷麺用小麦粉を得ることができる。(B)中粉部分の小麦粉の割合が上記割合より多過ぎても少な過ぎても、本発明の目的とする食感の麺が得られない。
【0017】
本発明でいう小麦粉の平均粒径を求めるには、小麦粉の粒径分布を測定すればよい。この粒径分布は、例えば日機装株式会社製「マイクロトラック粒径分布測定装置9200FRA」を用いて乾式で測定することができる。なお粒径の頻度とは、粒径分布を解析し、計算した「検出頻度割合」である(日機装株式会社製の上記装置9200FRAに添付された資料「マイクロトラック粒度分析計測定結果の見方」参照)。
【0018】
本発明の製造法により得られた蒸練麺または冷麺用小麦粉は、蒸練麺または冷麺の製造に使用される従来の原料小麦粉と同様にして使用することができるが、澱粉類は配合しないか、生麺類の公正取引規約の定めに適合する最低限の量にすることが好ましい。本発明の蒸練麺または冷麺用小麦粉には、前記の澱粉類以外に、必要に応じて、そば粉、米粉、コーンフラワー、大麦粉などの穀粉類;卵粉、;増粘剤;油脂類;食塩などの無機塩類;活性グルテン;酵素剤;色素類など、蒸練麺または冷麺の製造に従来より使用されている副原料を配合してもよい。
副原料として前記穀粉類を配合する場合は、本発明の蒸練麺または冷麺用小麦粉と前記穀粉類との合計量を100質量部とした場合に、本発明の蒸練麺または冷麺用小麦粉の割合が、70質量部以上となるように配合するのが好ましい。
本発明の蒸練麺または冷麺用小麦粉を用いて蒸練麺または冷麺を製造する場合は、常法により行えばよい。
【実施例】
【0019】
次に本発明をさらに具体的に説明するために実施例を挙げるが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0020】
製造例1(中粉の製造例)
国内産普通小麦(品種:ホクシン)70質量部および外国産軟質系小麦(米国産ウエスタンホワイト)30質量部からなる原料小麦を常法により製粉して得られた小麦粉を、空気分級機(日清エンジニアリング社製のターボクラシファイア)を用いて、粒径約15μm近傍と約40μm近傍のカットポイントで分級して、平均粒径の異なる以下の(A)微粉部分、(B)中粉部分および(C)粗粉部分の3部分に分割し、(B)の中粉部分を採取した。
(A)粒径が15μm未満の部分の割合が約70質量%で、平均粒径が14μmの微粉部分
(B)粒径が15〜40μmの部分の割合が約70質量%で、平均粒径が25μmの中粉部分
(C)粒径が40μmを超える部分の割合が約75質量%で、平均粒径が71μmの粗粉部分
【0021】
実施例1〜4および比較例1〜3(蒸練麺の例)
製造例1で得られた中粉部分の小麦粉、市販の麺用小麦粉(銘柄「金すずらん」:日清製粉社製、外国産軟質系小麦100質量%からなる原料小麦から得られた小麦粉)および澱粉(銘柄「なかしゃり」:ホクレン農業協同組合連合会製)を表1の割合で混合して蒸練麺用穀粉をそれぞれ得た。これらの蒸練麺用穀粉を使用して下記の原料配合および製造方法で蒸練麺をそれぞれ得た。得られた蒸練麺について、下記の調製方法で茹で麺をそれぞれ調製し、10名のパネラーによって、表2に記載の評価基準に従って評価した。その評価結果の平均を表1に示す。
【0022】
(蒸練麺原料配合)
蒸練麺用穀粉 100質量部
食塩 2質量部
70%濃度アルコール 3質量部
水 37質量部
(蒸練麺製造方法)
食塩80gを水1480gに溶解し、蒸練麺用穀粉4kgと蒸練ミキサー(新東京麺機製)に投入し、蒸気圧0.1MPa、ミキサー回転数50回転/分の条件のもと、8分間蒸練ミキシングを行って蒸練生地を得た(生地温約95℃)。次いで、この蒸練生地を圧延ロール2段にて急圧延し、厚さ1.8mmの麺帯を得た。この麺帯を常温まで冷却した後、#16角の切り刃にて麺線に切り出した。この麺線を150gずつに小分けして70%濃度アルコールを3.5%噴霧して、通常のビニール袋で密封包装して包装蒸練麺を得た。
(茹で麺の調製方法)
製造1日後、包装蒸練麺を袋から取出して沸騰水中で2分間茹で上げ、冷水中で30秒間水洗して冷却し、水切りを行い、スープをかけ、茹で麺を調製した。
【0023】
【表1】

【0024】
【表2】

【0025】
実施例5〜8および比較例4〜6(冷麺の例…麺帯押し出し)
製造例1で得られた中粉部分の小麦粉、市販の麺用小麦粉(銘柄「金すずらん」:日清製粉社製、外国産軟質系小麦100質量%からなる原料小麦から得られた小麦粉)および澱粉(銘柄「なかしゃり」:ホクレン農業協同組合連合会製)を表3の割合で混合して冷麺用穀粉をそれぞれ得た。これらの冷麺用穀粉を使用して下記の原料配合および製造方法で冷麺をそれぞれ得た。得られた冷麺について、下記の調製方法で茹で麺をそれぞれ調製し、10名のパネラーによって、表2に記載の評価基準に従って評価した。その評価結果の平均を表3に示す。
【0026】
(冷麺原料配合)
冷麺用穀粉 100質量部
食塩 2質量部
70%濃度アルコール 3質量部
水 34質量部
(冷麺製造方法)
ミキサー中に冷麺用穀粉3kgを投入し、次いで食塩60gおよび70%濃度アルコール90gを水1020gに溶解した溶液を投入して2分間混合した。得られた混合物(生地)を真空押し出し機(株式会社貴信製)に供給し、真空度−0.95MPa、スクリュー回転数35回転/分の条件下に混練し、厚さ25mmの麺帯に押し出した。押し出した麺帯を1対の圧延ロールを通して厚さ5mmの麺帯に強圧延した後、第2の圧延ロールを通して厚さ1.8mmに圧延し、次いで切り刃#14丸にて麺線に切り出して冷麺を得た。
(茹で麺の調製方法)
冷麺を沸騰水中で3分間茹で上げ、冷水中で30秒間水洗して冷却し、水切りを行い、冷麺用のスープをかけ、茹で麺を調製した。
【0027】
【表3】

【0028】
製造例2(中粉の製造例)
国内産普通小麦(品種:ホクシン)100質量%からなる原料小麦を常法により製粉して得られた小麦粉を、空気分級機(日清エンジニアリング社製のターボクラシファイア)を用いて、粒径約15μm近傍と約40μm近傍のカットポイントで分級して、平均粒径の異なる以下の(A)微粉部分、(B)中粉部分および(C)粗粉部分の3部分に分割し、(B)の中粉部分を採取した。
(A)粒径が15μm未満の部分の割合が約75質量%で、平均粒径が14μmの微粉部分
(B)粒径が15〜40μmの部分の割合が約70質量%で、平均粒径が25μmの中粉部分
(C)粒径が40μmを超える部分の割合が約87質量%で、平均粒径が85μmの粗粉部分
【0029】
実施例9〜12および比較例7〜9(冷麺の例…湯練)
製造例2で得られた中粉部分の小麦粉、市販の麺用小麦粉(銘柄「金すずらん」:日清製粉社製、外国産軟質系小麦100質量%からなる原料小麦から得られた小麦粉)および澱粉(銘柄「なかしゃり」:ホクレン農業協同組合連合会製)を表4の割合で混合して冷麺用穀粉をそれぞれ得た。これらの冷麺用穀粉を使用して下記の原料配合および製造方法で冷麺をそれぞれ得た。得られた冷麺について、下記の調製方法で茹で麺をそれぞれ調製し、10名のパネラーによって、表2に記載の評価基準に従って評価した。その評価結果の平均を表4に示す。
【0030】
(冷麺原料配合…湯練)
冷麺用穀粉 100質量部
水 50質量部
(冷麺製造方法)
ミキサー中に冷麺用穀粉3kgを投入し、次いで100℃の熱湯1500gを投入して2分間混合してα化生地を得た。得られたα化生地(生地温50℃)をイタルパスト社製の押し出し機にてダイス径1.6mmにて押し出して麺線を得、この麺線を扇風機で冷却して冷麺を得た。
(茹で麺の調製方法)
冷麺を沸騰水中で3分間茹で上げ、冷水中で30秒間水洗して冷却し、水切りを行い、冷麺用のスープをかけ、茹で麺を調製した。
【0031】
【表4】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
主として国内産軟質小麦からなる原料小麦を製粉して得られた小麦粉を平均粒径の異なる以下の(A)、(B)および(C)の3部分に分割して(B)の部分を採取し、この(B)の部分の小麦粉20〜90質量部と、主として外国産軟質系小麦からなる原料小麦を製粉して得られた小麦粉80〜10質量部とを両者の合計が100質量部となるように混合することを特徴とする蒸練麺または冷麺用小麦粉の製造法。
(A)主として粒径が15μm未満の小麦粉で構成され、平均粒径が15μm未満の小麦粉からなる部分
(B)主として粒径が15〜40μmの小麦粉で構成され、平均粒径が15〜40μmの小麦粉からなる部分
(C)主として粒径が40μmを超える小麦粉で構成され、平均粒径が40μmを超える小麦粉からなる部分
【請求項2】
請求項1記載の製造法で得られる、蒸練麺または冷麺用小麦粉。