蓄冷器を有する熱交換器
【課題】熱交換器を改良する。
【解決手段】並べて配置される多数の冷媒案内管と蓄冷材を収容した少なくとも1つの蓄冷器(4)とを有する熱交換器、自動車空調装置用の熱交換器において、蒸発器(1)が、互いに平行に配置されて全幅にわたって延びる2つの領域(1’、1’’)を有し、第1領域(1’)がその構造の点で従来型蒸発器に一致しており、蓄冷器(4)が独立した第2領域(1’’)内に配置されており、この第2領域が、第1領域(1’)の少なくとも一部も流通する冷媒流の少なくとも一部を流通可能であり、第1、第2領域が少なくとも1つの溢流穴(13)を通して互いに結合されている。
【解決手段】並べて配置される多数の冷媒案内管と蓄冷材を収容した少なくとも1つの蓄冷器(4)とを有する熱交換器、自動車空調装置用の熱交換器において、蒸発器(1)が、互いに平行に配置されて全幅にわたって延びる2つの領域(1’、1’’)を有し、第1領域(1’)がその構造の点で従来型蒸発器に一致しており、蓄冷器(4)が独立した第2領域(1’’)内に配置されており、この第2領域が、第1領域(1’)の少なくとも一部も流通する冷媒流の少なくとも一部を流通可能であり、第1、第2領域が少なくとも1つの溢流穴(13)を通して互いに結合されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱交換器、請求項1の前文に記載された、蓄冷器を有する熱交換器、特に自動車空調装置用の熱交換器に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車製造業者の目標は車両の燃料消費量を減らすことである。燃料消費量を減らすための措置は、一時停止のとき、例えば交通信号灯で停車時にエンジンを切ることである。このようにエンジンを一時的に切ることはアイドルストップ運転とも称される。この措置は、例えばいわゆる3リットル車におけるような今日の低燃費車両において既に利用されている。アイドルストップ運転モードを備えた車両では、都市交通のとき、走行時間の約25〜30%でエンジンは切られている。
【0003】
それは、このような車両がしばしば空調装置を装備していないことの理由である。なぜなら、エンジン停止時、空調装置用に不可欠な圧縮機も駆動できず、アイドルストップ運転のとき、空調装置は所要の冷凍能力を提供できないからである。この問題は、空調装置投入時に停車してもエンジンが継続して作動することによっても、部分的に解決されるが、これにより燃料消費量の増加に帰結する。
【0004】
独国特許出願公開第10156944号明細書に開示された自動車用空調装置は、状態が調節されるべき空気を冷却するために冷凍サイクル内に配置される車内用の圧縮機および蒸発器を備えており、この空調装置は空気を冷却するための第2蒸発器を有し、また、この蒸発器は付加的に蓄冷材を含有している。状態を調節されるべき空気は選択的に、各蒸発器内を個々に、または両方の蒸発器内をともに、誘導可能である。選択的1実施形態によれば、第2蒸発器の代わりに、蒸発器が2つの部分領域を有し、両方のうち一方の部分領域に蓄冷材を含有するように蒸発器は形成されており、状態を調節されるべき空気は選択的に、各蒸発器内を個々に、または両方の蒸発器内をともに、誘導可能である。蒸発器内で冷媒を流す管は、多通路管として形成しておくことができ、単数または複数の通路に蓄冷材が充填されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この先行技術から出発した本発明の課題は、改良された熱交換器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この課題は、請求項1の特徴を有する熱交換器によって解決される。有利な諸構成は従属請求項の対象である。
【発明の実施の形態】
【0007】
本発明によれば、並置される多数の冷媒案内管と、蓄冷材を収容した少なくとも1つの蓄冷器とを有する自動車空調装置用熱交換器、特に蒸発器が設けられている。その際蒸発器は、互いに平行に配置されて全幅にわたって延びる2つの領域を有する。第1領域は構造が従来型蒸発器に一致しており、蓄冷器は独立した第2領域内に配置されている。この第2領域は、第1領域の少なくとも一部も流通する冷媒流の、少なくとも一部を流通可能であり、第1、第2領域は少なくとも1つの溢流穴を通して互いに結合されている。冷媒の少なくとも部分流は、溢流穴を介して一方の領域から他方の領域へと溢流する。すなわち、両方の領域内を冷媒が流れる。熱交換器の第1領域および/または第2領域の管の間に、波形フィン、または別の熱交換面積を拡大する要素を配置しておくことができる。第1領域が従来型熱交換器のものに実質的に一致していることによって、引き続き既存の工具を使用することができる。第2領域用工具および溢流穴(単数または複数)を製造するための工具のみを、新たに調達しなければならない。第2領域は(第1領域を従来型構造様式に相応して形成した場合)既存の取り付け空間および冷却需要に比較的簡単に適合可能である。さらに、1つの膨張部材が必要であるにすぎない。
【0008】
このように形成された蒸発器はモジュール構造のゆえに、「アドオン」蓄冷蒸発器とも称される。すなわち、基本的に実質的には従来型の蒸発器基本形状に、相応に形成された冷却モジュールが付け加えられる。
【0009】
好ましくは、正確に2つの溢流穴が設けられているが(冷媒を別々に供給する場合)単に1つの溢流穴を設けておくこともできる。第1領域から第2領域およびその逆へと冷媒を溢流させることのできる多数の溢流穴も同様に可能である。
【0010】
好ましくは、少なくとも1つの冷媒案内管が少なくとも1つの蓄冷要素内に配置されている。蓄冷要素は、特に少なくとも1つの集合容器を介して、互いに結合しておくことができる。
【0011】
冷媒案内管を蓄冷要素内に配置する場合、管は蓄冷材を充填した蓄冷要素に差し込んでおくことができ、あるいは直接その中に形成しておくことができる。蓄冷材は、好ましくは冷媒を全方向で取り囲み、特に管内管配置が設けられている。
【0012】
同様に蓄冷要素はU形横断面を有する管、特に複数の室を有する管によって形成しておくことができる。その際、好ましくは蓄冷要素の内寸は、相応する領域内で管が互いに平面的に当接するように、冷媒案内管の外寸に一致している。例えば、少なくとも2つの通路を有する、相応に押出成形した管によって形成した一体構成も可能である。
【0013】
冷媒案内管、蓄冷材含有管は、完全に蓄冷要素の内部に配置する場合、好ましくは二重壁扁平管として形成されている。冷媒は中央領域にあり、蓄冷材は外側領域にある。他の好ましい1実施形態によれば、二重壁扁平管が腹部を有し、これらの腹部は外側にある扁平管を内側にある扁平管と結合させる。蓄冷器が直接的な空気接触を有することによって、熱伝達時にきわめて良好な動力学が生じ、必要なとき、すなわちアイドルストップ運転のときに、直ちに完全な冷凍能力が提供される。
【0014】
蓄冷材含有管は、冷媒案内管を完全には取り囲むこともできない。主に、冷媒案内管の3つの側が蓄冷材含有管によって取り囲まれている。蓄冷材含有管はU形横断面で形成しておくことができ、主に扁平管である冷媒案内管を部分的に、すなわちその周面の一部にわたって取り囲み、好ましくは冷媒案内管の大部分は蓄冷材含有管の内部に配置されている。
【0015】
好ましくは、第2領域の冷媒案内管が集合容器内で成端し、この集合容器は個別に形成されて、単数または複数の溢流穴を介してのみ第1領域の集合容器と結合されている。そのことから、場合によっては熱交換器に蓄冷器を追加装備することも可能となる。しかし、特に第1領域は(溢流穴を除き)従来型熱交換器における場合と同一に形成しておくことができ、個数が多くかつ部材の大部分用の工具が同じである結果、製造費を下げることができる。さらに、両方の領域は別々に組立て、引き続き互いに結合することができる。
【0016】
蓄冷材案内管もしくは通路は、主に蓄冷材集合容器内で成端し、冷媒案内管もしくは通路がこの集合容器内に突出して、個別の集合容器内で成端している。そのことから、個々の蓄冷要素に蓄冷材を一緒に充填することが可能であり、蓄冷材案内管もしくは通路の簡単かつ迅速な充填が可能である。さらに、冷媒案内管と蓄冷要素を別々に形成する場合、好ましくは蓄冷器を一体に形成することによって組立を簡素化することができる。これにより、特に温度に起因した冷媒容積変化用に、補償空間を提供することもできる。そのことから、さらに第2領域が小型化された構造様式となる。
【0017】
好ましくは、第1領域はその幅方向で第2領域に隣接して、異なる方向で冷媒を流通することができる若干数のブロックを有し、第2領域は少なくとも1つのブロック、特に異なる方向で冷媒を流通することができる若干数のブロックを有する。好ましくは、蒸発器の幅方向で個々のブロックの数および/または幅は、第1領域と第2領域とで異なる。主に、第1領域は第2領域に直接隣接して2〜4つ、特に3つのブロックを有し、第2領域は1〜6つのブロック、特に2〜4つのブロックを有する。
【0018】
好ましくは、第1領域の扁平管列と第2領域の扁平管列は互いに一直線に並んでいるが、しかし空気流れ抵抗が極力小さくなるように第1領域の各第n番目の扁平管後、特に各第2または第3扁平管後にのみ、第2領域の1つの扁平管を配置しておくことができる。しかし、扁平管列は不規則に、また重ならないように(例えば中間に空隙を有して)配置しておくこともできる。または、蓄冷要素とその中に配置される冷媒案内管は蒸発器の別の扁平管に対して回動させて配置しておくことができる。第2領域の扁平管の数と形状は、停車時の所望する熱量に相応して選択することができる。
【0019】
蒸発器の第2領域は、好ましくは通常の空気流れ方向に見て蒸発器第1領域の下流側に、特に蒸発器に直接続けて配置されている。しかし、蒸発器の上流側または蒸発器から多少離間して、特に小さな第2蒸発器部分内に配置することが同様に可能である。特に(主)蒸発器を離間配置する場合、蓄冷器を有する集合器の大きさは、既存の取り付け空間および/または諸要求に相応して適合することができる。既存システムへの蓄冷器の比較的簡単な統合が可能となるように、既存の蒸発器を変更する必要がなく、またはごく僅かに変更しなければならない場合は、特に有利である。既存の工具は変更する必要がない(または、たいして変更する必要がない)。付け加えられる蒸発器蓄冷領域用の工具を調達しなければならないだけである。
【0020】
冷媒を流通させる管は、主に溶接され、折り畳まれ、円板から深絞り成形され、または押出成形された扁平管であり、丸みを付けて形成することも角張って形成することもできる。しかし、例えば楕円形管または円形管も使用することができる。材料として、特にアルミニウムまたはアルミニウム合金が考えられるが、別の任意の好適な良熱伝導性材料の使用も可能である。
【0021】
蓄冷器は、好ましくはアルミニウム、特に内側および/または外側を被覆したアルミニウム(その際、アルミニウム合金もアルミニウムと理解される)から成り、場合によっては銅、銅亜鉛合金、合成樹脂またはプラスチックからも構成される。アルミニウム容器は、蒸発器の残りの部品と問題なく蝋付できる利点を有する。これは、好ましくは多数の通路を有する押出成形した扁平管であり、通路の一部は蓄冷材を含有し、通路の別の部分は冷媒を含有している。しかし、この構成は多部分構成とすることもできる。
【0022】
潜熱材または蓄冷材は、好ましくはPCM材料(相変化材料)であり、好ましくは一致溶融材、特にデカノール、テトラデカン、ペンタデカン、ヘキサデカン、LiClO33H2O、水性塩溶液または有機水和物を含有し、またはそれらから形成されている。結晶生成を促進する核形成剤を蓄冷材内に設けておくこともできる。
【0023】
蓄冷材の相転移温度は、主に0℃〜30℃、好ましくは1℃〜20℃、特に2℃〜15℃、特別好ましくは4℃〜12℃の範囲内である。
【0024】
蓄冷要素の内部に(蓄冷要素が冷媒案内管を完全に取り囲むのかまたは部分的にのみ取り囲むのかにかかわりなく)主にアルミニウム製のフィン板等のインサートを設けておくことができる。しかし、別の金属またはプラスチックも適しており、不織布または編物等の、例えば金属製またはプラスチック製の別の乱流インサート、フォーム、例えば金属フォームまたはプラスチックフォームを設けておくことができる。インサートは熱輸送の改善と、内部表面積を高めて蓄冷材の結晶生成を促進するのに役立つ。
【0025】
両方の領域の流通は主に連続的に行われ、両方の領域用にただ1つの膨張部材が設けられている。その際、冷媒入口は好ましくは第1領域の集合器に設けられている。
【0026】
好ましくは、熱交換器は下記寸法を有する(寸法に関しては図8、図9を参照するように指示する)。
【0027】
熱交換器の総奥行Tは、好ましくは23〜200mm、特に35〜80mm、特別好ましくは60±10mmである。
【0028】
構造奥行T’は、好ましくは20〜150mm、特に25〜90mmである。蓄冷器のない領域における蒸発器扁平管の構造奥行T1およびT2は、一般に互いに一致している(この蒸発器領域の対称構成)。
【0029】
蓄冷器のない領域における蒸発器扁平管の幅b1、b2は、主として互いに一致しており、好ましくは、一方の列の各扁平管は他方の列の扁平管と一直線に並んでいる。幅b1、b2は主に0.8〜4mm、特に1.3〜3.5mmである。
【0030】
第1扁平管列の横ピッチq1は、主として4〜20mm、特別好ましくは5〜13mmであり、好ましくは蒸発器第2扁平管列の横ピッチに一致している。
【0031】
それとともに第1扁平管列の波形フィンの高さは、好ましくは3〜18mm、特に4〜10mmであり、好ましくは蒸発器第2扁平管列の波形フィンの高さに一致している。蒸発器が蓄冷器の領域に有する扁平管は、外側蓄冷材通路内に蓄冷材を含有しており、幅b3が主として2.0〜10.0mm、特に3.0〜8.0mmである。その中に配置されて、その冷媒通路内を冷媒が流れる扁平管の幅b4は、主として0.6〜2.5mm、特に0.9〜1.5mmである。
【0032】
蓄冷器のある領域における蒸発器扁平管の構造奥行T3は、主に5〜70mm、特別好ましくは10〜30mmである。
【0033】
蓄冷器のある領域における蒸発器扁平管の横ピッチq3は、流通する空気の圧力降下を僅かなものに抑えるために、主としてq1の整数倍であるが、q1に一致させることもできる。特に好ましい値は2倍〜3倍である。
【0034】
蓄冷材集合容器の高さH1は、好ましくは3〜25mm、特に3〜15mmであるが、構造空間を節約するためかつ空気を流通させることができる横断面積を極力大きくするために、主として極力小さい。
【0035】
以下、変更態様を有する1実施例に基づいて、一部で図面を参照して、本発明を詳しく説明する。
【実施例】
【0036】
自動車の車内を温度調節するための自動車空調装置が冷媒サイクル(ここではR134a。しかし、例えばCO2または別の冷媒も使用できる。)を有し、冷媒サイクルのうち蒸発器1が吸気管2および吐出し管3と共に示してあるだけである。この空調装置はエンジン停止時にも、少なくとも短い時間十分な冷凍能力を提供するために、蓄冷器4を有する。この蓄冷器は多数の、ここでは22個の蓄冷要素5から成り、蓄冷要素に蓄冷材が充填されている。蓄冷要素5は特別に形成されたアルミニウム製扁平管6の諸領域によって形成されている。扁平管については、後に詳しく言及する。ここでは蓄冷材として、デカノールが使われる。選択的に、例えばテトラデカン、ペンタデカンまたはヘキサデカンも適している。
【0037】
通常の空気流れ方向が図1および図2に矢印で示唆してある。蒸発器1が大きな空気流入側部分に有する領域1’は、従来型蒸発器の構造に一致した構造を有し、2列の扁平管7とその間に配置される波形フィン8とを備えている。扁平管7は、それぞれ集合容器9内で成端している。図1と図2から明らかなように、冷媒は上側集合容器9の短辺面で空気流出側から蒸発器1に流入し、同じ短辺面で集合容器9の空気流入側領域において蒸発器から流出する。
【0038】
蒸発器1の別の領域、つまり蓄冷領域1’’は、基本的に蒸発器1の独立した領域として個別に形成され、内部に蓄冷領域5が設けられており、蓄冷領域は蒸発器1の小さな空気流出側部分によって形成される。
【0039】
蓄冷領域1’’内の蓄冷器扁平管6と領域1’内の従来型扁平管7は、特に図8から明らかなように、それぞれ第1、第3、第5扁平管7等において、空気流れ方向でこれらの扁平管と一直線に並べて、1つの蓄冷器扁平管6がそれぞれ配置されているように配置されている。
【0040】
ここでは、蓄冷器扁平管6が空気流れ方向で扁平管7よりも細く形成されている。ただし、これを横切る方向では幅広に形成されており、この配置のゆえに蓄冷器扁平管の間の空隙が比較的幅広であるため、蒸発器1を流通する空気に対する流れ抵抗は、蒸発器1の第1領域1’の流れ抵抗と比較してほとんど無視することができ、空気貫流に関して蒸発器1を設計する際、実質的に無視することができる。蓄冷領域1’’のない蒸発器の基本態様に比べて、空気流れに関して新たな計算を行う必要がないか、ごく些細な計算を行えばいいだけである。選択的に、扁平管6、7は任意の別の仕方で、例えば一直線に並べてまたは空隙を置いて、配置しておくことができる。
【0041】
蓄冷器扁平管6は多数の冷媒通路6’および蓄冷材通路6’’を備えた二重壁構造を有し、冷媒通路6’が内側に配置されている(図8参照)。その際、蓄冷要素5として役立つ蓄冷材通路6’’が2つの蓄冷材集合容器10の一方内でそれぞれ成端している。蓄冷要素5が単一の空洞のみを有し、この空洞に(補償空間を別として)蓄冷材が完全に充填されているように、蓄冷器扁平管6は配置されている。この充填は蓄冷材集合容器10の穴を介して単一の工程で行われる。充填後、この穴がしっかり閉鎖され、不正な開放は確実に防止される。
【0042】
図面に示していない変更態様によれば、熱輸送を改善しかつ内部表面積を高めて潜熱材の結晶生成を促進するのに役立つ要素、ここではプラスチック不織布が連続的空洞の内部に設けられている。
【0043】
冷媒通路6’はそれらの末端がそれぞれ相応する蓄冷材集合容器10に挿通され、集合容器9とは別途に、ここでは管として形成された集合容器12内でそれぞれ成端している。この集合容器は以下で集合管として言及する。
【0044】
各集合管は、各1つの溝孔状溢流穴(図示せず)を介して、集合容器9の相応する箇所に配置される溝孔状溢流穴13と結合されている(図5参照)。
【0045】
冷媒流が奥行方向で空気流れ方向とは逆に方向転換される前に、冷媒流が蒸発器の幅方向で二度方向転換されるように、蒸発器1はその従来型領域1’内で流通させる。空気流入側領域において、冷媒流は、やはり幅方向で二度方向転換される。従って、これは6つのブロックB1〜B6を有する蒸発器であり、蒸発器1の幅方向でそれぞれ3つのブロック(すなわち、最初に流通させる列にブロックB1〜B3、最後に流通させる列にブロックB4〜B6)が設けられており、両ブロック列の各ブロックB1〜B6は直交流運転で流通させる。この冷媒流れ経路が図10に実線の矢印で示してある。
【0046】
集合容器9の溢流穴13を介して、集合容器9への吸気管2の入口直後に第1ブロックB1内で冷媒流から冷媒の一部が分岐される。この冷媒は溢流穴を介して集合管内に達し、集合管を介して扁平管6の冷媒通路6’に分配され、ここでは冷媒通路は1方向に流通させる。すなわち、蒸発器1の幅全体にわたって蓄冷領域1’’内で単に1つの蓄冷要素ブロックが設けられている。分岐された冷媒部分は、第2集合管に設けられる第2溢流穴と別の集合容器9の相応する第2溢流穴13とを介して主冷媒流に供給され、冷媒はブロックB3のこの領域内で、奥行方向にブロックB4へと方向転換される。部分流の冷媒流れ経路が図10に破線の矢印で示してある。
【0047】
集合容器は前記構造の代わりに別の様式で、特にプレート構造様式に構成しておくこともできる。
【0048】
蒸発器1の蓄冷領域1’’内の冷媒導通のさまざまな変更態様が他の図に示してある。これらの変更態様は、蓄冷材が全蓄冷材通路6’’内で極力均一にその相転移を通過することを、確実にするものである。このため、分岐された冷媒部分流が、扁平管6の冷媒通路6’に極力均一に分配されることを確実にしなければならない。
【0049】
図13aと図13bは、蓄冷要素内の3ブロック相互接続を有する相互接続変更態様を示す。その際、冷媒は蒸発器1の従来型領域1’の3つの第1ブロックB1〜B3のそれぞれから、付属の蓄冷要素ブロック内に分配され(すなわち、3つの蓄冷要素ブロックがあり)、再び帰還される。並列に接続される扁平管の数を、蓄冷要素ブロックについて減らすことによって、前記実施例における場合よりも改良された冷媒分配が得られる。
【0050】
この変更態様の図面には示さない変種によれば、従来型蒸発器領域のブロックごとに複数の流出流入穴が設けられており、例えば6つの蓄冷要素ブロックが設けられている。
【0051】
図14aと図14bに示した第2変更態様によれば、蓄冷要素内での冷媒流れ案内は直列蒸発器内での冷媒流れ案内に相応して行われる(すなわち、幅方向で2×方向転換)。この相互接続では、蒸発器1の従来型領域1’からの1回の溢流時に、蓄冷要素の扁平管の3分の1のみが並行に冷媒を付加される。蓄冷領域1’’内に別の相互接続が同様に可能であり、例えば5つの蓄冷要素ブロックを設けておくことができる。
【0052】
図15aと図15bは蒸発器1の従来型領域1’の箇所における冷媒蓄冷領域1’’内への直接的冷媒入口を示す。この変更態様でもって、溢流穴を通して蒸発器1の従来型領域1’から引き出すことのできる冷媒が過度に少ない場合に、蓄冷要素ブロックの優先的供給を保証することができる。
【0053】
図16aと図16bでは、第4変更態様として、蒸発器1の従来型領域1’用と蓄冷領域1’’用とに個別の冷媒入口が設けられている。すなわち、蓄冷領域1’’用の部分流の分岐は、吸気管の領域で冷媒が蒸発器1に流入するよりもなお前に行われる。その際、両方の流入穴への冷媒分配は、場合によっては吸気管の直径と蒸発器1の従来型領域1’および蓄冷領域1’’における圧力損失とを介して最適化することができる。
【0054】
図17aと図17bは、蓄冷領域1’’と下流側の蒸発器1の従来型領域1’との直列回路を有する相互接続変更態様を示す。この変更態様では、まず蓄冷領域1’’内の蓄冷材が冷媒流を介して冷凍され(ここでは流入が下から行われ)、次に冷媒は通常の流れ案内で蒸発器1の従来型領域1’を通過する。冷媒流全体は蓄冷領域1’’内を完全に誘導されるので、この変更態様は最も迅速に蓄冷材を冷凍する。
【0055】
図18aと図18bに示してある他の相互接続変更態様によれば、やはり第1ブロックB1内で部分流が分岐される。ここでは、蓄冷領域1’’が異なる方向で流通させる2つのブロックを有する。その際、蓄冷領域1’’からの冷媒は第3ブロックB3の集合容器に流入し、そこを一緒に流通する。すなわち、第3ブロックB3が冷媒全体を流通させる一方、両方の第1ブロックB1、B2は(大量の)冷媒部分流のみが流通する。図示変更態様によれば、蓄冷領域1’’の両方のブロックが異なる幅を有し、最初に流通させるブロックは次に流通させるブロックよりも細い。
【0056】
この相互接続変更態様は、給排気過程の改良された動力学を最適化し、車両停止時に蒸発器の流出温度分布を均質化することを可能とする。
【0057】
すべての変更態様は、冷媒(R134a、R744)、集合器構造(湾曲集合器、プレート構造様式)、および直列蒸発器のブロック相互接続(例えば2または4ブロック相互接続)に左右されない。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】第1実施例による集合器を有する熱交換器の斜視図である。
【図2】図1の熱交換器の側面図である。
【図3】集合箱および集合管を取り外した図1の熱交換器の一部の斜視図である。
【図4】集合容器および集合管を横に開放した図1の熱交換器の領域の他の斜視図である。
【図5】図1の熱交換器の側面断面図である。
【図6】溢流穴の細部図である。
【図7】蓄冷器の領域における図1の熱交換器の細部断面図である。
【図8】図1の熱交換器の横断面図である。
【図9】図1の熱交換器の下側領域の断面図である。
【図10】図1の熱交換器の斜視図と冷媒流れ経路の略図である。
【図11】冷媒流れ経路を明らかにするための図1の熱交換器の略断面図である。
【図12】冷媒流れ経路を明らかにするための図1の蓄冷器を有する熱交換器領域の略側面図である。
【図13】a、bは第1変更態様による冷媒流れ経路の略図である。
【図14】a、bは第2変更態様による冷媒流れ経路の略図である。
【図15】a、bは第3変更態様による冷媒流れ経路の略図である。
【図16】a、bは第4変更態様による冷媒流れ経路の略図である。
【図17】a、bは第5変更態様による冷媒流れ経路の略図である。
【図18】a、bは第6変更態様による冷媒流れ経路の略図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱交換器、請求項1の前文に記載された、蓄冷器を有する熱交換器、特に自動車空調装置用の熱交換器に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車製造業者の目標は車両の燃料消費量を減らすことである。燃料消費量を減らすための措置は、一時停止のとき、例えば交通信号灯で停車時にエンジンを切ることである。このようにエンジンを一時的に切ることはアイドルストップ運転とも称される。この措置は、例えばいわゆる3リットル車におけるような今日の低燃費車両において既に利用されている。アイドルストップ運転モードを備えた車両では、都市交通のとき、走行時間の約25〜30%でエンジンは切られている。
【0003】
それは、このような車両がしばしば空調装置を装備していないことの理由である。なぜなら、エンジン停止時、空調装置用に不可欠な圧縮機も駆動できず、アイドルストップ運転のとき、空調装置は所要の冷凍能力を提供できないからである。この問題は、空調装置投入時に停車してもエンジンが継続して作動することによっても、部分的に解決されるが、これにより燃料消費量の増加に帰結する。
【0004】
独国特許出願公開第10156944号明細書に開示された自動車用空調装置は、状態が調節されるべき空気を冷却するために冷凍サイクル内に配置される車内用の圧縮機および蒸発器を備えており、この空調装置は空気を冷却するための第2蒸発器を有し、また、この蒸発器は付加的に蓄冷材を含有している。状態を調節されるべき空気は選択的に、各蒸発器内を個々に、または両方の蒸発器内をともに、誘導可能である。選択的1実施形態によれば、第2蒸発器の代わりに、蒸発器が2つの部分領域を有し、両方のうち一方の部分領域に蓄冷材を含有するように蒸発器は形成されており、状態を調節されるべき空気は選択的に、各蒸発器内を個々に、または両方の蒸発器内をともに、誘導可能である。蒸発器内で冷媒を流す管は、多通路管として形成しておくことができ、単数または複数の通路に蓄冷材が充填されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この先行技術から出発した本発明の課題は、改良された熱交換器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この課題は、請求項1の特徴を有する熱交換器によって解決される。有利な諸構成は従属請求項の対象である。
【発明の実施の形態】
【0007】
本発明によれば、並置される多数の冷媒案内管と、蓄冷材を収容した少なくとも1つの蓄冷器とを有する自動車空調装置用熱交換器、特に蒸発器が設けられている。その際蒸発器は、互いに平行に配置されて全幅にわたって延びる2つの領域を有する。第1領域は構造が従来型蒸発器に一致しており、蓄冷器は独立した第2領域内に配置されている。この第2領域は、第1領域の少なくとも一部も流通する冷媒流の、少なくとも一部を流通可能であり、第1、第2領域は少なくとも1つの溢流穴を通して互いに結合されている。冷媒の少なくとも部分流は、溢流穴を介して一方の領域から他方の領域へと溢流する。すなわち、両方の領域内を冷媒が流れる。熱交換器の第1領域および/または第2領域の管の間に、波形フィン、または別の熱交換面積を拡大する要素を配置しておくことができる。第1領域が従来型熱交換器のものに実質的に一致していることによって、引き続き既存の工具を使用することができる。第2領域用工具および溢流穴(単数または複数)を製造するための工具のみを、新たに調達しなければならない。第2領域は(第1領域を従来型構造様式に相応して形成した場合)既存の取り付け空間および冷却需要に比較的簡単に適合可能である。さらに、1つの膨張部材が必要であるにすぎない。
【0008】
このように形成された蒸発器はモジュール構造のゆえに、「アドオン」蓄冷蒸発器とも称される。すなわち、基本的に実質的には従来型の蒸発器基本形状に、相応に形成された冷却モジュールが付け加えられる。
【0009】
好ましくは、正確に2つの溢流穴が設けられているが(冷媒を別々に供給する場合)単に1つの溢流穴を設けておくこともできる。第1領域から第2領域およびその逆へと冷媒を溢流させることのできる多数の溢流穴も同様に可能である。
【0010】
好ましくは、少なくとも1つの冷媒案内管が少なくとも1つの蓄冷要素内に配置されている。蓄冷要素は、特に少なくとも1つの集合容器を介して、互いに結合しておくことができる。
【0011】
冷媒案内管を蓄冷要素内に配置する場合、管は蓄冷材を充填した蓄冷要素に差し込んでおくことができ、あるいは直接その中に形成しておくことができる。蓄冷材は、好ましくは冷媒を全方向で取り囲み、特に管内管配置が設けられている。
【0012】
同様に蓄冷要素はU形横断面を有する管、特に複数の室を有する管によって形成しておくことができる。その際、好ましくは蓄冷要素の内寸は、相応する領域内で管が互いに平面的に当接するように、冷媒案内管の外寸に一致している。例えば、少なくとも2つの通路を有する、相応に押出成形した管によって形成した一体構成も可能である。
【0013】
冷媒案内管、蓄冷材含有管は、完全に蓄冷要素の内部に配置する場合、好ましくは二重壁扁平管として形成されている。冷媒は中央領域にあり、蓄冷材は外側領域にある。他の好ましい1実施形態によれば、二重壁扁平管が腹部を有し、これらの腹部は外側にある扁平管を内側にある扁平管と結合させる。蓄冷器が直接的な空気接触を有することによって、熱伝達時にきわめて良好な動力学が生じ、必要なとき、すなわちアイドルストップ運転のときに、直ちに完全な冷凍能力が提供される。
【0014】
蓄冷材含有管は、冷媒案内管を完全には取り囲むこともできない。主に、冷媒案内管の3つの側が蓄冷材含有管によって取り囲まれている。蓄冷材含有管はU形横断面で形成しておくことができ、主に扁平管である冷媒案内管を部分的に、すなわちその周面の一部にわたって取り囲み、好ましくは冷媒案内管の大部分は蓄冷材含有管の内部に配置されている。
【0015】
好ましくは、第2領域の冷媒案内管が集合容器内で成端し、この集合容器は個別に形成されて、単数または複数の溢流穴を介してのみ第1領域の集合容器と結合されている。そのことから、場合によっては熱交換器に蓄冷器を追加装備することも可能となる。しかし、特に第1領域は(溢流穴を除き)従来型熱交換器における場合と同一に形成しておくことができ、個数が多くかつ部材の大部分用の工具が同じである結果、製造費を下げることができる。さらに、両方の領域は別々に組立て、引き続き互いに結合することができる。
【0016】
蓄冷材案内管もしくは通路は、主に蓄冷材集合容器内で成端し、冷媒案内管もしくは通路がこの集合容器内に突出して、個別の集合容器内で成端している。そのことから、個々の蓄冷要素に蓄冷材を一緒に充填することが可能であり、蓄冷材案内管もしくは通路の簡単かつ迅速な充填が可能である。さらに、冷媒案内管と蓄冷要素を別々に形成する場合、好ましくは蓄冷器を一体に形成することによって組立を簡素化することができる。これにより、特に温度に起因した冷媒容積変化用に、補償空間を提供することもできる。そのことから、さらに第2領域が小型化された構造様式となる。
【0017】
好ましくは、第1領域はその幅方向で第2領域に隣接して、異なる方向で冷媒を流通することができる若干数のブロックを有し、第2領域は少なくとも1つのブロック、特に異なる方向で冷媒を流通することができる若干数のブロックを有する。好ましくは、蒸発器の幅方向で個々のブロックの数および/または幅は、第1領域と第2領域とで異なる。主に、第1領域は第2領域に直接隣接して2〜4つ、特に3つのブロックを有し、第2領域は1〜6つのブロック、特に2〜4つのブロックを有する。
【0018】
好ましくは、第1領域の扁平管列と第2領域の扁平管列は互いに一直線に並んでいるが、しかし空気流れ抵抗が極力小さくなるように第1領域の各第n番目の扁平管後、特に各第2または第3扁平管後にのみ、第2領域の1つの扁平管を配置しておくことができる。しかし、扁平管列は不規則に、また重ならないように(例えば中間に空隙を有して)配置しておくこともできる。または、蓄冷要素とその中に配置される冷媒案内管は蒸発器の別の扁平管に対して回動させて配置しておくことができる。第2領域の扁平管の数と形状は、停車時の所望する熱量に相応して選択することができる。
【0019】
蒸発器の第2領域は、好ましくは通常の空気流れ方向に見て蒸発器第1領域の下流側に、特に蒸発器に直接続けて配置されている。しかし、蒸発器の上流側または蒸発器から多少離間して、特に小さな第2蒸発器部分内に配置することが同様に可能である。特に(主)蒸発器を離間配置する場合、蓄冷器を有する集合器の大きさは、既存の取り付け空間および/または諸要求に相応して適合することができる。既存システムへの蓄冷器の比較的簡単な統合が可能となるように、既存の蒸発器を変更する必要がなく、またはごく僅かに変更しなければならない場合は、特に有利である。既存の工具は変更する必要がない(または、たいして変更する必要がない)。付け加えられる蒸発器蓄冷領域用の工具を調達しなければならないだけである。
【0020】
冷媒を流通させる管は、主に溶接され、折り畳まれ、円板から深絞り成形され、または押出成形された扁平管であり、丸みを付けて形成することも角張って形成することもできる。しかし、例えば楕円形管または円形管も使用することができる。材料として、特にアルミニウムまたはアルミニウム合金が考えられるが、別の任意の好適な良熱伝導性材料の使用も可能である。
【0021】
蓄冷器は、好ましくはアルミニウム、特に内側および/または外側を被覆したアルミニウム(その際、アルミニウム合金もアルミニウムと理解される)から成り、場合によっては銅、銅亜鉛合金、合成樹脂またはプラスチックからも構成される。アルミニウム容器は、蒸発器の残りの部品と問題なく蝋付できる利点を有する。これは、好ましくは多数の通路を有する押出成形した扁平管であり、通路の一部は蓄冷材を含有し、通路の別の部分は冷媒を含有している。しかし、この構成は多部分構成とすることもできる。
【0022】
潜熱材または蓄冷材は、好ましくはPCM材料(相変化材料)であり、好ましくは一致溶融材、特にデカノール、テトラデカン、ペンタデカン、ヘキサデカン、LiClO33H2O、水性塩溶液または有機水和物を含有し、またはそれらから形成されている。結晶生成を促進する核形成剤を蓄冷材内に設けておくこともできる。
【0023】
蓄冷材の相転移温度は、主に0℃〜30℃、好ましくは1℃〜20℃、特に2℃〜15℃、特別好ましくは4℃〜12℃の範囲内である。
【0024】
蓄冷要素の内部に(蓄冷要素が冷媒案内管を完全に取り囲むのかまたは部分的にのみ取り囲むのかにかかわりなく)主にアルミニウム製のフィン板等のインサートを設けておくことができる。しかし、別の金属またはプラスチックも適しており、不織布または編物等の、例えば金属製またはプラスチック製の別の乱流インサート、フォーム、例えば金属フォームまたはプラスチックフォームを設けておくことができる。インサートは熱輸送の改善と、内部表面積を高めて蓄冷材の結晶生成を促進するのに役立つ。
【0025】
両方の領域の流通は主に連続的に行われ、両方の領域用にただ1つの膨張部材が設けられている。その際、冷媒入口は好ましくは第1領域の集合器に設けられている。
【0026】
好ましくは、熱交換器は下記寸法を有する(寸法に関しては図8、図9を参照するように指示する)。
【0027】
熱交換器の総奥行Tは、好ましくは23〜200mm、特に35〜80mm、特別好ましくは60±10mmである。
【0028】
構造奥行T’は、好ましくは20〜150mm、特に25〜90mmである。蓄冷器のない領域における蒸発器扁平管の構造奥行T1およびT2は、一般に互いに一致している(この蒸発器領域の対称構成)。
【0029】
蓄冷器のない領域における蒸発器扁平管の幅b1、b2は、主として互いに一致しており、好ましくは、一方の列の各扁平管は他方の列の扁平管と一直線に並んでいる。幅b1、b2は主に0.8〜4mm、特に1.3〜3.5mmである。
【0030】
第1扁平管列の横ピッチq1は、主として4〜20mm、特別好ましくは5〜13mmであり、好ましくは蒸発器第2扁平管列の横ピッチに一致している。
【0031】
それとともに第1扁平管列の波形フィンの高さは、好ましくは3〜18mm、特に4〜10mmであり、好ましくは蒸発器第2扁平管列の波形フィンの高さに一致している。蒸発器が蓄冷器の領域に有する扁平管は、外側蓄冷材通路内に蓄冷材を含有しており、幅b3が主として2.0〜10.0mm、特に3.0〜8.0mmである。その中に配置されて、その冷媒通路内を冷媒が流れる扁平管の幅b4は、主として0.6〜2.5mm、特に0.9〜1.5mmである。
【0032】
蓄冷器のある領域における蒸発器扁平管の構造奥行T3は、主に5〜70mm、特別好ましくは10〜30mmである。
【0033】
蓄冷器のある領域における蒸発器扁平管の横ピッチq3は、流通する空気の圧力降下を僅かなものに抑えるために、主としてq1の整数倍であるが、q1に一致させることもできる。特に好ましい値は2倍〜3倍である。
【0034】
蓄冷材集合容器の高さH1は、好ましくは3〜25mm、特に3〜15mmであるが、構造空間を節約するためかつ空気を流通させることができる横断面積を極力大きくするために、主として極力小さい。
【0035】
以下、変更態様を有する1実施例に基づいて、一部で図面を参照して、本発明を詳しく説明する。
【実施例】
【0036】
自動車の車内を温度調節するための自動車空調装置が冷媒サイクル(ここではR134a。しかし、例えばCO2または別の冷媒も使用できる。)を有し、冷媒サイクルのうち蒸発器1が吸気管2および吐出し管3と共に示してあるだけである。この空調装置はエンジン停止時にも、少なくとも短い時間十分な冷凍能力を提供するために、蓄冷器4を有する。この蓄冷器は多数の、ここでは22個の蓄冷要素5から成り、蓄冷要素に蓄冷材が充填されている。蓄冷要素5は特別に形成されたアルミニウム製扁平管6の諸領域によって形成されている。扁平管については、後に詳しく言及する。ここでは蓄冷材として、デカノールが使われる。選択的に、例えばテトラデカン、ペンタデカンまたはヘキサデカンも適している。
【0037】
通常の空気流れ方向が図1および図2に矢印で示唆してある。蒸発器1が大きな空気流入側部分に有する領域1’は、従来型蒸発器の構造に一致した構造を有し、2列の扁平管7とその間に配置される波形フィン8とを備えている。扁平管7は、それぞれ集合容器9内で成端している。図1と図2から明らかなように、冷媒は上側集合容器9の短辺面で空気流出側から蒸発器1に流入し、同じ短辺面で集合容器9の空気流入側領域において蒸発器から流出する。
【0038】
蒸発器1の別の領域、つまり蓄冷領域1’’は、基本的に蒸発器1の独立した領域として個別に形成され、内部に蓄冷領域5が設けられており、蓄冷領域は蒸発器1の小さな空気流出側部分によって形成される。
【0039】
蓄冷領域1’’内の蓄冷器扁平管6と領域1’内の従来型扁平管7は、特に図8から明らかなように、それぞれ第1、第3、第5扁平管7等において、空気流れ方向でこれらの扁平管と一直線に並べて、1つの蓄冷器扁平管6がそれぞれ配置されているように配置されている。
【0040】
ここでは、蓄冷器扁平管6が空気流れ方向で扁平管7よりも細く形成されている。ただし、これを横切る方向では幅広に形成されており、この配置のゆえに蓄冷器扁平管の間の空隙が比較的幅広であるため、蒸発器1を流通する空気に対する流れ抵抗は、蒸発器1の第1領域1’の流れ抵抗と比較してほとんど無視することができ、空気貫流に関して蒸発器1を設計する際、実質的に無視することができる。蓄冷領域1’’のない蒸発器の基本態様に比べて、空気流れに関して新たな計算を行う必要がないか、ごく些細な計算を行えばいいだけである。選択的に、扁平管6、7は任意の別の仕方で、例えば一直線に並べてまたは空隙を置いて、配置しておくことができる。
【0041】
蓄冷器扁平管6は多数の冷媒通路6’および蓄冷材通路6’’を備えた二重壁構造を有し、冷媒通路6’が内側に配置されている(図8参照)。その際、蓄冷要素5として役立つ蓄冷材通路6’’が2つの蓄冷材集合容器10の一方内でそれぞれ成端している。蓄冷要素5が単一の空洞のみを有し、この空洞に(補償空間を別として)蓄冷材が完全に充填されているように、蓄冷器扁平管6は配置されている。この充填は蓄冷材集合容器10の穴を介して単一の工程で行われる。充填後、この穴がしっかり閉鎖され、不正な開放は確実に防止される。
【0042】
図面に示していない変更態様によれば、熱輸送を改善しかつ内部表面積を高めて潜熱材の結晶生成を促進するのに役立つ要素、ここではプラスチック不織布が連続的空洞の内部に設けられている。
【0043】
冷媒通路6’はそれらの末端がそれぞれ相応する蓄冷材集合容器10に挿通され、集合容器9とは別途に、ここでは管として形成された集合容器12内でそれぞれ成端している。この集合容器は以下で集合管として言及する。
【0044】
各集合管は、各1つの溝孔状溢流穴(図示せず)を介して、集合容器9の相応する箇所に配置される溝孔状溢流穴13と結合されている(図5参照)。
【0045】
冷媒流が奥行方向で空気流れ方向とは逆に方向転換される前に、冷媒流が蒸発器の幅方向で二度方向転換されるように、蒸発器1はその従来型領域1’内で流通させる。空気流入側領域において、冷媒流は、やはり幅方向で二度方向転換される。従って、これは6つのブロックB1〜B6を有する蒸発器であり、蒸発器1の幅方向でそれぞれ3つのブロック(すなわち、最初に流通させる列にブロックB1〜B3、最後に流通させる列にブロックB4〜B6)が設けられており、両ブロック列の各ブロックB1〜B6は直交流運転で流通させる。この冷媒流れ経路が図10に実線の矢印で示してある。
【0046】
集合容器9の溢流穴13を介して、集合容器9への吸気管2の入口直後に第1ブロックB1内で冷媒流から冷媒の一部が分岐される。この冷媒は溢流穴を介して集合管内に達し、集合管を介して扁平管6の冷媒通路6’に分配され、ここでは冷媒通路は1方向に流通させる。すなわち、蒸発器1の幅全体にわたって蓄冷領域1’’内で単に1つの蓄冷要素ブロックが設けられている。分岐された冷媒部分は、第2集合管に設けられる第2溢流穴と別の集合容器9の相応する第2溢流穴13とを介して主冷媒流に供給され、冷媒はブロックB3のこの領域内で、奥行方向にブロックB4へと方向転換される。部分流の冷媒流れ経路が図10に破線の矢印で示してある。
【0047】
集合容器は前記構造の代わりに別の様式で、特にプレート構造様式に構成しておくこともできる。
【0048】
蒸発器1の蓄冷領域1’’内の冷媒導通のさまざまな変更態様が他の図に示してある。これらの変更態様は、蓄冷材が全蓄冷材通路6’’内で極力均一にその相転移を通過することを、確実にするものである。このため、分岐された冷媒部分流が、扁平管6の冷媒通路6’に極力均一に分配されることを確実にしなければならない。
【0049】
図13aと図13bは、蓄冷要素内の3ブロック相互接続を有する相互接続変更態様を示す。その際、冷媒は蒸発器1の従来型領域1’の3つの第1ブロックB1〜B3のそれぞれから、付属の蓄冷要素ブロック内に分配され(すなわち、3つの蓄冷要素ブロックがあり)、再び帰還される。並列に接続される扁平管の数を、蓄冷要素ブロックについて減らすことによって、前記実施例における場合よりも改良された冷媒分配が得られる。
【0050】
この変更態様の図面には示さない変種によれば、従来型蒸発器領域のブロックごとに複数の流出流入穴が設けられており、例えば6つの蓄冷要素ブロックが設けられている。
【0051】
図14aと図14bに示した第2変更態様によれば、蓄冷要素内での冷媒流れ案内は直列蒸発器内での冷媒流れ案内に相応して行われる(すなわち、幅方向で2×方向転換)。この相互接続では、蒸発器1の従来型領域1’からの1回の溢流時に、蓄冷要素の扁平管の3分の1のみが並行に冷媒を付加される。蓄冷領域1’’内に別の相互接続が同様に可能であり、例えば5つの蓄冷要素ブロックを設けておくことができる。
【0052】
図15aと図15bは蒸発器1の従来型領域1’の箇所における冷媒蓄冷領域1’’内への直接的冷媒入口を示す。この変更態様でもって、溢流穴を通して蒸発器1の従来型領域1’から引き出すことのできる冷媒が過度に少ない場合に、蓄冷要素ブロックの優先的供給を保証することができる。
【0053】
図16aと図16bでは、第4変更態様として、蒸発器1の従来型領域1’用と蓄冷領域1’’用とに個別の冷媒入口が設けられている。すなわち、蓄冷領域1’’用の部分流の分岐は、吸気管の領域で冷媒が蒸発器1に流入するよりもなお前に行われる。その際、両方の流入穴への冷媒分配は、場合によっては吸気管の直径と蒸発器1の従来型領域1’および蓄冷領域1’’における圧力損失とを介して最適化することができる。
【0054】
図17aと図17bは、蓄冷領域1’’と下流側の蒸発器1の従来型領域1’との直列回路を有する相互接続変更態様を示す。この変更態様では、まず蓄冷領域1’’内の蓄冷材が冷媒流を介して冷凍され(ここでは流入が下から行われ)、次に冷媒は通常の流れ案内で蒸発器1の従来型領域1’を通過する。冷媒流全体は蓄冷領域1’’内を完全に誘導されるので、この変更態様は最も迅速に蓄冷材を冷凍する。
【0055】
図18aと図18bに示してある他の相互接続変更態様によれば、やはり第1ブロックB1内で部分流が分岐される。ここでは、蓄冷領域1’’が異なる方向で流通させる2つのブロックを有する。その際、蓄冷領域1’’からの冷媒は第3ブロックB3の集合容器に流入し、そこを一緒に流通する。すなわち、第3ブロックB3が冷媒全体を流通させる一方、両方の第1ブロックB1、B2は(大量の)冷媒部分流のみが流通する。図示変更態様によれば、蓄冷領域1’’の両方のブロックが異なる幅を有し、最初に流通させるブロックは次に流通させるブロックよりも細い。
【0056】
この相互接続変更態様は、給排気過程の改良された動力学を最適化し、車両停止時に蒸発器の流出温度分布を均質化することを可能とする。
【0057】
すべての変更態様は、冷媒(R134a、R744)、集合器構造(湾曲集合器、プレート構造様式)、および直列蒸発器のブロック相互接続(例えば2または4ブロック相互接続)に左右されない。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】第1実施例による集合器を有する熱交換器の斜視図である。
【図2】図1の熱交換器の側面図である。
【図3】集合箱および集合管を取り外した図1の熱交換器の一部の斜視図である。
【図4】集合容器および集合管を横に開放した図1の熱交換器の領域の他の斜視図である。
【図5】図1の熱交換器の側面断面図である。
【図6】溢流穴の細部図である。
【図7】蓄冷器の領域における図1の熱交換器の細部断面図である。
【図8】図1の熱交換器の横断面図である。
【図9】図1の熱交換器の下側領域の断面図である。
【図10】図1の熱交換器の斜視図と冷媒流れ経路の略図である。
【図11】冷媒流れ経路を明らかにするための図1の熱交換器の略断面図である。
【図12】冷媒流れ経路を明らかにするための図1の蓄冷器を有する熱交換器領域の略側面図である。
【図13】a、bは第1変更態様による冷媒流れ経路の略図である。
【図14】a、bは第2変更態様による冷媒流れ経路の略図である。
【図15】a、bは第3変更態様による冷媒流れ経路の略図である。
【図16】a、bは第4変更態様による冷媒流れ経路の略図である。
【図17】a、bは第5変更態様による冷媒流れ経路の略図である。
【図18】a、bは第6変更態様による冷媒流れ経路の略図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
並べて配置される多数の冷媒案内管と蓄冷材を収容した少なくとも1つの蓄冷器(4)とを有する熱交換器、特に自動車空調装置用の熱交換器、特に蒸発器(1)において、蒸発器(1)が、互いに平行に配置されて全幅にわたって延びる2つの領域(1’、1’’)を有し、第1領域(1’)がその構造の点で従来型蒸発器に一致しており、蓄冷器(4)が独立した第2領域(1’’)内に配置されており、この第2領域が、第1領域(1’)の少なくとも一部も流通する冷媒流の少なくとも一部を流通可能であり、第1、第2領域が少なくとも1つの溢流穴(13)を通して互いに結合されていることを特徴とする熱交換器。
【請求項2】
2つの溢流穴(13)が設けられていることを特徴とする、請求項1記載の熱交換器。
【請求項3】
少なくとも1つの冷媒案内管が少なくとも1つの蓄冷要素(5)内に配置されていることを特徴とする、請求項1または2記載の熱交換器。
【請求項4】
冷媒案内管および/または蓄冷材含有管が二重壁扁平管(6)であり、冷媒が中央領域にあり、蓄冷材が外側領域にあることを特徴とする、先行請求項のいずれか1項記載の熱交換器。
【請求項5】
第2領域(1’’)の冷媒案内管が集合容器(12)内で成端し、この集合容器が個別に形成されて、単数または複数の溢流穴(13)を介してのみ第1領域(1’)の集合容器(9)と結合されていることを特徴とする、先行請求項のいずれか1項記載の熱交換器。
【請求項6】
蓄冷材案内管もしくは通路が蓄冷材集合容器(10)内で成端し、冷媒案内管もしくは通路がこの集合容器内に突出して個別の集合容器(12)内で成端していることを特徴とする、先行請求項のいずれか1項記載の熱交換器。
【請求項7】
第1領域(1’)が、その幅方向で第2領域に隣接して、異なる方向で冷媒を流通可能な若干数のブロック(B1〜B3)を有し、第2領域(2’’)が少なくとも1つのブロック、特に、異なる方向で冷媒を流通可能な若干数のブロックを有し、蒸発器(1)の幅方向で個々のブロックの数および/または幅が第1領域(1’)と第2領域(1’’)とで異なることを特徴とする、先行請求項のいずれか1項記載の熱交換器。
【請求項8】
第1領域(1’)が第2領域(1’’)に直接隣接して2〜4つ、特に3つのブロック(B1〜B3)を有し、第2領域(1’’)が1〜6つのブロック、特に2〜4つのブロックを有することを特徴とする、請求項7記載の熱交換器。
【請求項9】
蓄冷材の相転移温度が0℃〜30℃、主に1℃〜20℃、特に2℃〜15℃、特別好ましくは4℃〜12℃の範囲内であることを特徴とする、先行請求項のいずれか1項記載の熱交換器。
【請求項10】
蓄冷器(4)内に少なくとも1つのインサートが配置されていることを特徴とする、先行請求項のいずれか1項記載の熱交換器。
【請求項11】
冷媒サイクルを備えた蓄冷器(4)を有する特に自動車用の空調装置において、請求項1〜10のいずれか1項記載の蒸発器(1)を特徴とする空調装置。
【請求項1】
並べて配置される多数の冷媒案内管と蓄冷材を収容した少なくとも1つの蓄冷器(4)とを有する熱交換器、特に自動車空調装置用の熱交換器、特に蒸発器(1)において、蒸発器(1)が、互いに平行に配置されて全幅にわたって延びる2つの領域(1’、1’’)を有し、第1領域(1’)がその構造の点で従来型蒸発器に一致しており、蓄冷器(4)が独立した第2領域(1’’)内に配置されており、この第2領域が、第1領域(1’)の少なくとも一部も流通する冷媒流の少なくとも一部を流通可能であり、第1、第2領域が少なくとも1つの溢流穴(13)を通して互いに結合されていることを特徴とする熱交換器。
【請求項2】
2つの溢流穴(13)が設けられていることを特徴とする、請求項1記載の熱交換器。
【請求項3】
少なくとも1つの冷媒案内管が少なくとも1つの蓄冷要素(5)内に配置されていることを特徴とする、請求項1または2記載の熱交換器。
【請求項4】
冷媒案内管および/または蓄冷材含有管が二重壁扁平管(6)であり、冷媒が中央領域にあり、蓄冷材が外側領域にあることを特徴とする、先行請求項のいずれか1項記載の熱交換器。
【請求項5】
第2領域(1’’)の冷媒案内管が集合容器(12)内で成端し、この集合容器が個別に形成されて、単数または複数の溢流穴(13)を介してのみ第1領域(1’)の集合容器(9)と結合されていることを特徴とする、先行請求項のいずれか1項記載の熱交換器。
【請求項6】
蓄冷材案内管もしくは通路が蓄冷材集合容器(10)内で成端し、冷媒案内管もしくは通路がこの集合容器内に突出して個別の集合容器(12)内で成端していることを特徴とする、先行請求項のいずれか1項記載の熱交換器。
【請求項7】
第1領域(1’)が、その幅方向で第2領域に隣接して、異なる方向で冷媒を流通可能な若干数のブロック(B1〜B3)を有し、第2領域(2’’)が少なくとも1つのブロック、特に、異なる方向で冷媒を流通可能な若干数のブロックを有し、蒸発器(1)の幅方向で個々のブロックの数および/または幅が第1領域(1’)と第2領域(1’’)とで異なることを特徴とする、先行請求項のいずれか1項記載の熱交換器。
【請求項8】
第1領域(1’)が第2領域(1’’)に直接隣接して2〜4つ、特に3つのブロック(B1〜B3)を有し、第2領域(1’’)が1〜6つのブロック、特に2〜4つのブロックを有することを特徴とする、請求項7記載の熱交換器。
【請求項9】
蓄冷材の相転移温度が0℃〜30℃、主に1℃〜20℃、特に2℃〜15℃、特別好ましくは4℃〜12℃の範囲内であることを特徴とする、先行請求項のいずれか1項記載の熱交換器。
【請求項10】
蓄冷器(4)内に少なくとも1つのインサートが配置されていることを特徴とする、先行請求項のいずれか1項記載の熱交換器。
【請求項11】
冷媒サイクルを備えた蓄冷器(4)を有する特に自動車用の空調装置において、請求項1〜10のいずれか1項記載の蒸発器(1)を特徴とする空調装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公表番号】特表2009−526194(P2009−526194A)
【公表日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−553666(P2008−553666)
【出願日】平成19年2月6日(2007.2.6)
【国際出願番号】PCT/EP2007/000996
【国際公開番号】WO2007/090606
【国際公開日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【出願人】(594042033)ベール ゲーエムベーハー ウント コー カーゲー (222)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年2月6日(2007.2.6)
【国際出願番号】PCT/EP2007/000996
【国際公開番号】WO2007/090606
【国際公開日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【出願人】(594042033)ベール ゲーエムベーハー ウント コー カーゲー (222)
【Fターム(参考)】
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