蓋を形成する方法及びこのような蓋自体が継合可能な蓋
本発明は、容易に掴むことができかつ平坦に位置するレトルト可能な蓋を前加工しかつ形成する方法に関し、蓋は、容器本体の本体フランジに継ぎ合わされるように構成されたカール状に径方向外側に延在しかつほぼ平坦なフランジに径方向内側に延在する蓋リング(2)であって、平坦フランジが中央ホイル(3)の縁部リング(3b)に固着され、中央ホイルが当該蓋リングの内側開口部(8)であって平坦フランジ(2b)の内側縁部の径方向内側にある内側開口部を覆う、蓋リングを有している。
中央ホイルは、径方向外縁部から延在し、かつ当該中央ホイル(3)の上面とほぼ平行で当該中央ホイルに近接して位置するタブ(10)を有する。
タブは、外側部分(10a)と内側部分(10b)との2つの径方向延在部分を有している。
内側部分(10b)は、当該内側部分と外側部分との間にある中間部分(10c)における押付または圧迫動作(Fax;30、40)中において軸方向上方に起立し、当該内側部分(10b)をホイル面から離間するように強制させ、そして外側部分をホイルとほぼ平行に維持する。
同様に、蓋に関する。
蓋は、蓋リングと蓋ホイルとを備えており、蓋リング及び蓋ホイルは、共に機能しかつリング状様式で薄膜を蓋リングのパネルに固着する固着部分によって互いに結合されている。
中央ホイルは、径方向外縁部から延在し、かつ当該中央ホイル(3)の上面とほぼ平行で当該中央ホイルに近接して位置するタブ(10)を有する。
タブは、外側部分(10a)と内側部分(10b)との2つの径方向延在部分を有している。
内側部分(10b)は、当該内側部分と外側部分との間にある中間部分(10c)における押付または圧迫動作(Fax;30、40)中において軸方向上方に起立し、当該内側部分(10b)をホイル面から離間するように強制させ、そして外側部分をホイルとほぼ平行に維持する。
同様に、蓋に関する。
蓋は、蓋リングと蓋ホイルとを備えており、蓋リング及び蓋ホイルは、共に機能しかつリング状様式で薄膜を蓋リングのパネルに固着する固着部分によって互いに結合されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蓋を前処理しかつ形成する方法に関する。同様に、蓋に関する。蓋は、蓋リング(デッケルリング、環状構成部材)と、蓋ホイル(薄膜)と、を備えており、蓋リング及び蓋ホイルは、共に機能しかつリング状様式で薄膜を好ましくは金属リングからなるパネルに固着する固着部分によって互いに結合されている。
【背景技術】
【0002】
金属リングは、継合縁部(継合可能な外側部分)を有するように外側に形成されており、継合縁部は、複数の継合部によって本体壁部の本体フランジに継ぎ合わせられ、本体部をリング及びホイルで被覆する、すなわち蓋で本体部を被覆するように設けられかつ形成されている。
【0003】
金属性の蓋リングと金属製、プラスチック製または組み合わせ製の蓋ホイルとは、いくつかの種類及び形状において既知である。ホイルが固着される(蓋ホイルが固着される)平坦リングフランジは、いくつかのさまざまな方向付けがされている。リングフランジは、水平に方向付けられ、フランジは、上方へ傾けられ、そして、フランジは、下方へ傾けられる。フランジは、内圧が軸方向に力を供給してホイルに作用し、固着部分にそしてパネル(リングフランジ)に伝搬される場合に、密封容器の殺菌中にフランジの形状を変化させる。そのため、さまざまな方向付けがあり、同様に、内側開口部を被覆するホイルについてさまざまな方向付けを選択しており、ホイルは、殺菌処理前、処理中及び/または処理後に被覆している(特許文献1(Impress)、特許文献2(Crown)及び特許文献3(Alcan)参照)。
【0004】
これら変形例すべては、殺菌処理中に異なる形状を有するホイルに作用する。殺菌処理は、高圧かつ高温をかけ、容器内の食品を長時間の保管及び運送において安定させ、最高1300℃のこの殺菌中に、圧力は、蓋によって耐えられなければならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際公開第2007/088212号パンフレット
【特許文献2】国際公開第2005/005277号パンフレット
【特許文献3】国際公開第2007/45385号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このような殺菌処理後に、蓋は、消費者がこの蓋を開けようとするまで、長期間の貯蔵寿命を提供する。非常に短い期間において、開放力は、蓋及びホイルが殺菌処理中に耐えなければならないこれら力とは対照的に、非常に低くなければならない。多くの処理が連続的なレトルトシステムを用いて動作するように、殺菌のすべての処理は、逆圧を有しているのではない。この分野において、技術的な問題としての本発明の課題は、より優れた性質を有する蓋を提供することである。
【0007】
解決する問題は、タブを提供することであり、タブは、薄膜(ホイル)上に密接して位置しているべきである。充填生産ライン上に/充填生産ライン中におけるすべての処理中において、タブは、起立していないべきであるが、ホイルが固着される蓋リングのパネルに近接するタブの長さを考慮すると、ホイルと共にかつホイルに沿ってできるだけ近接してとどまっているべきである。それにも拘らず、タブは、殺菌処理のはるか後に蓋を開けようとするときに、最終消費者によって掴まれる掴み部分を形成すべきである。掴み部分は、ホイルと平行かつホイルに非常に近接して位置していない、すなわち、ホイルは、殺菌後かつ運搬及び保存並びに保管期間中にこの形状を有するように、ホイルから起立されまたはホイルから離間するように曲げられている。これは、相反する問題であるように思われ、まして薄いホイルが将来より一般的に使用される場合にさらに強調され、そして、ホイルとして同一材料から形成されたストリップが設けられたタブは、タブが配置された位置を積極的に維持するためのタブ自体の剛性を有していない。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この問題は、請求項1における方法によって解決される。蓋リングは、カールを有して径方向外側に延在している。カールは、蓋リングを本体フランジに継ぎ合わせる形状を提供する。径方向内側において、蓋リングは、フランジであってフランジに固着されるホイルを受けるように構成されたフランジであるパネルを有している。ホイルは、蓋リングの内側開口部を閉塞しており、内側開口部は、大部分の場合において円形であるが、楕円形、長方形及び正方形のような他の形状を有してもよい。少なくとも上側ツールは、タブの中間部分(及び下にあるホイル部分)に明確に作用してこれらを共に圧迫または押し付け、そして内側タブ部分を所定角度で上向きにかつホイルに対して平行な位置から離間するように強制的に動かす。
【0009】
問題は、請求項15における蓋によって同様に解決される。蓋リングは、カール部を有して径方向外側に延在する。カール部は、蓋リングを本体フランジに継ぎ合わせるための形状を提供する。径方向内側において、蓋リングは、フランジであるパネルであってパネルに固着されるホイルを受けるパネルを有している。ホイルは、蓋リングの内側開口部を閉塞しており、内側開口部は、ほとんどの場合において円形であるが、楕円形、長方形及び正方形のように他の形状を有してもよい。タブにおいて圧迫されまたは押し付けられた部分は、所定角度で上向きにタブの内側部分を強制的に動かすが、内側部分だけである。
【0010】
中央ホイルには、タブが設けられており、タブは、好ましくは中央ホイルの材料の延在部でありかつ好ましくはホイル延在部に隣接してできるだけ近接して覆うように折り重ねられている。このようにして形成されたタブは、ストリップ状をなしており、径方向内側に延在する幅狭端部を有している(請求項11)。外側端部は、金属リングの平坦パネルにおける固着部分の径方向外側端部に隣接している。この外側端部は、約360°の折畳部であってもよく、取付場所であってもよく、中央ホイルの外側縁部に固着すること、接着することまたはリベット打ちすることによって適切な方法で別個のタブを固定する。
【0011】
タブの径方向内側端部は、ホイルの上方において内側開口部に重なるように位置し、この開口部を覆っている。ホイル及びタブは、ほぼ平行な関係にある。そして、内側部分は、(押付または圧迫作用の時点で)軸方向上方に起立するが、長さ延在部に限定される。タブの残りの部分は、蓋リングがパネルを有し、パネルが上方に傾斜して、単に水平にまたは下方に傾斜して延在することを問わず、固着ホイルに近接して位置し(または保持され)ている。固着ホイルは、タブがホイルの方向付けに付随するように、蓋リングにおけるパネルのこの最初の方向付けに付随する。
【0012】
中央ホイルの形状は、2つの態様においてさまざまな幾何形状を有している。中央ホイルの基部形状は、以下の段落において説明されるように、蓋リングの形状に基づいている。中央ホイルの垂直方向形状は、平坦リングパネルの方向付け及びこれが水平に、上向きに傾いてまたは下向きに傾いて向けられているかに基づいている。そのため、パネルの中央部分は、平坦、下向きドーム状または上向きドーム状のいずれかである。中央部分は、殺菌中に充填された容器の内側からかかる圧力によって中央部分の形状を変化させ、表面を表面の形状において変化させ、この変化を用いてホイルの表面と平行またはホイルの表面に沿って方向付けられたタブを処理する。
【0013】
蓋リングの形状は、この形態において円形であるが、蓋リングの形状は、同様に、楕円形、正方形または細長い形状をなしてもよい。蓋リングの平坦リングパネルにおける内側縁部は、さまざまな形状、開いたカール、閉じたカール、(畳み込まれまたは折り込まれた)二重材料層からなる扁平な端部、及び処理されていない切断縁を有してもよい。好ましくは、中央ホイル上に重ねることによって覆われる閉じたカールまたは自由切断縁である。
【0014】
タブの長さ延在部における1/2を越えて2/3を越えるまでは、ホイルに隣接して近接しており(請求項4、15)、ちょうどタブの内側端部部分は、上方に起立する(請求項15)。これにより、指は、上方を向く端部の下方を掴みかつタブのこの内側を向く端部を掴んでタブを引き剥がし、固着バリアを開放してホイルをホイルが取り付けられているパネルから引き剥がすことによって、ホイルを開放する。
【0015】
このタブの形状は、押付または圧迫動作によって前加工され、押付または圧迫動作では、上側ツール及び下側ツールが共に働く。上側ツールは、タブの径方向外側領域と短い径方向内側領域との間の中間にある領域において押付または圧迫力をタブにもたらし、タブの内側領域を圧力または圧縮及びその反力によって上向きに起立させる。押付または圧迫動作は、閉塞前にもたらされており、実際には、蓋の製造中にもたらされる。次に、蓋は、積み重ねられて販売され、別個に移送される、または蓋は、本体フランジに取り付けられ、充填のために3ピース缶(three-part can)を底端部に向けて開口させる。そして、蓋部は、容器本体と共に、消費者に供給される。
【0016】
これは、「殺菌処理前」を説明しており、殺菌は、充填プラントにおいて発生し、蓋の製造は、蓋が完成したときに完了するか、蓋及び追加の本体部分が共に継ぎ合わされたときに完了する。
【0017】
上記殺菌処理前に、押付または圧迫動作は、好ましくは折り返されたタブのような内側に延在するタブと継ぎ合わされたホイルとの間に作用される。これは、平坦フランジの内側縁部から径方向内側にありかつタブの内側端部の径方向外側にある領域である。これは、タブにおける2つの端部部分間の中間部分であり、タブの長い範囲がホイルに近接したままであることを可能とする。その替わりに、径方向内側端部の小部分のみが上向きかつホイルから離間するように起立している。
【0018】
圧迫は、好ましくはタブの幅全体に沿って、線状またはストリップ状部分になされてもよい(請求項7)。同様に、圧迫されは、ドット状であってもよい(請求項8)。好ましくは、ストリップは、ホイルと共に中間部分にタブを圧迫するまたは押し付けるのに十分な圧縮力をもたらし、反作用または結果として、タブの内側端部を軸方向上方に強制させてギャップを開放させ、その後に人間の指がこの上向きに強制された端部の下方に達しまたはこのタブの下方を掴むことを可能とする。
【0019】
上方端部は、蓋が蓋の形状及び軸方向の位置を変化させる場合である任意の殺菌処理を妨害するまたは害することがないように依然として十分に低くなっている。この圧迫または押し付けは、2つのツールがそれらをそのままにできるようにする場合に、非常に薄いホイル及びタブ、好ましくはごく微量のアルミニウムを有するホイル及びタブがこの位置を維持するまたはこの位置のままであることを確実にする。
【0020】
好ましくは、角度は、水平面に対して、タブの上向きに延在する内側端部の形状の平均値として10°から45°の間である(請求項15、3)。押し付けまたは圧迫動作及び押付または圧迫力を達成するため、ツールの一方は、他方に接近し(請求項6)、このためツールは、互いに移動される。まだ蓋が継ぎ合わせによって本体に固定されていないため、蓋は、容易に取り扱われ、圧迫または押し付け動作をもたらす2つのツール間に容易に配置される。タブの内側端部が上方に強制されることまたは延在することを可能とするため、上側ツールは、キャビティを有しており(請求項9)、キャビティ内には、タブの内側端部における強制的な曲げが発生する。タブの内側端部の自由成形は、タブの径方向内側端部よりもさらに径方向外側にある部分における圧力または圧縮並びに変形によって強制されまたは強要される。
【0021】
押し付けが導入されかつ圧迫動作の場所がおおよそドット状及び非線状である場合には、カップ状が得られる。カップは、側方端部をタブの内側中央舌部分よりもさらに上向きに成形させる(請求項10)。
【0022】
ツール(請求項12)は、説明したように動作し、平坦押圧面を有するように成形されており、押付または圧迫力をもたらしてタブの内側縁部を上向きに屈折させるまたは起立させる。この平坦押付面は、タブの中間部分に作用する。径方向外側には平坦保持部分があり、平坦保持部分は、受動的であるか、中間部分の径方向外側にあるタブ部分に力をさらにもたらしてタブ部分を強制的にホイルに近接させる。平坦押付面によって作用される中間部分の径方向内側には、掴むことが可能なタブの内側端部にある上向きの屈曲部(または「上向き屈曲部」)を受けるキャビティがある。この上方端部は、人間の指がこの端部の下方を掴むことが可能なように設計されており、タブを上向きかつ離間して引き剥がしてホイルを固着部分から解放する、すなわち容器を開口して内容物へのアクセスを得る。
【0023】
上側ツールにおける平坦押付面の好ましい形状は、ストリップ状である。また、ストリップは、線状である(請求項7)が、より大きい径方向延在部を有している。幅の小さい線部がある場合、ストリップは、細線部まで縮小されており、細線部が径方向に延在している場合、細線部は、程度の差はあるが太線部またはストリップになる。このストリップは、未だ幅狭(ストリップの延在部において制限されている)であり、ストリップは、タブの両側方端部に達しないドット状を有している。ストリップ/線部は、垂直断面において滑らかな突出部さらにはU字状まで及ぶ複数の形状または形態を有しており(請求項7)、実際にはタブ中間部分とホイルにおける対応する下にある部分との双方を軸方向に変形させる。タブ中間部分とホイルにおける対応する下にある部分との双方は、U字状を得る。また、この突出部のさらなる垂直断面は、同様にタブの中間部分とホイルの対応する下にある部分とに作用するV字状を有してもよい。これは、垂直断面において得られるが、水平方向においてすなわち側方において、いくつかの変更があってもよい。線部は、直線部であってもよく、または、線部は、水平方向において若干曲げられまたは湾曲されてもよく、タブの径方向内側端部部分における上向きの折り畳みすなわち上向きの起立作用を強化する。線部自体は、連続的な線部である必要はなく、直線部かつ/または曲げられ/湾曲形態の双方において、不連続的な線部、ドット状の線部または破線部であってもよい。
【0024】
これらツールすべては、ツールの径方向内側縁部においてキャビティを有しており(請求項9)、キャビティにより、対応する上側ツールの押し付けまたは圧迫動作中に、タブの径方向内側端部が上向きに起立することが可能となる。
【0025】
ホイルは、好ましくは、リングに合わせられかつ内側開口部よりも若干大きいサイズを有している。ホイルの厚さは、約100μm以下であり、薄いアルミニウム部分が層として使用されまたはアルミニウム部分が層として使用されない場合に、好ましくは50μmから60μmと同じくらい薄い。そして、ホイルは、金属性の中間層がない状態で、1つまたは2つのプラスチック層で構成されている。現在入手可能なホイルは、依然として厚く、少なくとも2つまたは3つの層を有している。
【0026】
本発明における内側層は、60μmから80μmの間の厚さを有しており、好ましくは、プラスチック層で両側が被覆されたアルミニウム層を有しており、プラスチック層は、アルミニウム層よりも薄いが保護部をもたらしかつ固着を可能とする。
【0027】
ホイルは、同一材料でタブ内に延在しており、タブにおける層特性は、中央ホイルにわたっている。タブが中央ホイルの外側縁部に取り付けられる別個のデバイスである場合、タブは、異なる特性からなる材料を有してもよく、タブは、より厚く、より薄く、及びタブの構造または層に沿って他の層構造または他の材料成分であってもよい。そして、このタブは、外側端部に固定されており、固定は、接着によって、固着によって、及びリベット打ちされたまたは波形が付けられた接続部分によって、なされる。
【0028】
図において後述される実施形態は、請求される本発明の理解を支援する。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】中央開口部を閉塞するホイル3及びタブ10を有する蓋と、図示しない本体部に継ぎ合わされるように構成された外側部分と、を示す斜視図である。
【図2a】径方向外側部分のみを示す図1のA−A垂直断面図である。
【図2b】径方向外側部分のみを示す図1のA−A垂直断面図である。
【図3】上側ツール30と下側ツール40との間で作用されかつ処理されるときを示す図2の断面図である。
【図4】タブの中間部分10cに押付力または圧迫力をもたらしてタブ10の内側端部10bを上昇させる上側ツール30を示す(拡大)図である。
【図5】蓋リング2、タブ10及びホイル3の外側リング3bを有し、内側開口部8を覆っている蓋1の外側端部部分を示す拡大図である。
【図5a】以前の図の実施形態について使用される多層ホイルの一部を示す断面図である。
【図5b】上述した実施形態について使用される多層ホイルの一部を示す断面図である。
【図6a】上側ツール30とその突出部32とによってもたらされる形状を示す(拡大)図であり、突出部がタブの中間部分10cに押付または圧迫力をもたらしてタブ10の内側端部10bを起立させ、ここで複数の実施形態において示される形状の変形に作用する。
【図6b】上側ツール30とその突出部32とによってもたらされる形状を示す(拡大)図であり、突出部がタブの中間部分10cに押付または圧迫力をもたらしてタブ10の内側端部10bを起立させ、ここで複数の実施形態において示される形状の変形に作用する。
【図7a】部分10cにおける押付及び圧迫力の線部形状とその作用とを示す図である。
【図7b】部分10cにおける押付及び圧迫力の線部形状とその作用とを示す図である。
【図7c】部分10cにおける押付及び圧迫力の線部形状とその作用とを示す図である。
【図7d】部分10cにおける押付及び圧迫力の線部形状とその作用とを示す図である。
【図7e】部分10cにおける押付及び圧迫力の線部形状とその作用とを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
斜視図としての図1は、本発明の実施形態において使用される構成部材の一部を示している。タブ10は、被覆ホイル3に近接する細長部分として形成されている。蓋リング2は、好ましくは金属から形成されているが、同様に硬いプラスチックであってもよく、図2aにおいて断面で示されている外側カール部2aを有している。このカール部は、ここでは図示されていないが技術分野において一般的である本体フランジに継ぎ合わされるのに適している。
【0031】
タブ10は、タブが折畳部分10dを有する外側、好ましくはホイルの円周縁部まで延びており、タブを内側に折り返しておりかつタブを被覆ホイルとしての薄膜3の外形に近接して維持する。内側端部部分10bは、傾けられており、次の図においてより詳細に図示されるように、ホイル3の表面延在部から起立しており、指で掴むことによって内側端部部分を摘んでタブ10に沿って引き裂くことを可能とする。この剪断力は、図5に示すように設けられた固着リング層9を開放する。
【0032】
固着部としてのリング領域9は、その外側縁部リング3bにおいて、蓋リング2及びそのフランジまたは平坦リングパネル2bに対するホイル3の液密固着をもたらす。
【0033】
蓋リングの形状は、この実施形態において円形であるが、形状は、同様に、楕円、正方形及び長方形であってもよい。蓋リングにおける平坦リングパネルの内側縁部2cは、開いたカール、閉じたカール、(折り畳まれたまたは折り込まれた)二重材料層からなる平坦な端部及び処理されていない切断縁など、多様な形状を有している。閉じたカールまたは切断自由縁(free cut end)であることが好ましく、閉じたカールまたは切断自由縁は、重ね合わせる中央ホイルによって被覆される。
【0034】
また、中央ホイルの形状は、2つの態様において多様な幾何形状を有している。中央ホイルの基部形状は、上の段落において説明したように蓋リング2の形状に基づいている。中央ホイルの垂直方向形状は、平坦リングパネル2bの方向付けにより、かつ方向付けが水平に向けられているか上向きに傾斜しているかまたは下向きに傾斜しているかに基づいている。そのため、パネル3の中央部分3cは、平坦、下向きのドーム状または上向きのドーム状のいずれかである。中央部分は、殺菌中に、充填された容器の内側からかけられた圧力によって中央部分の形状を変化させ、表面3”を表面の形状において変化させ、そして形状におけるこの変化を用いてホイルの表面3”と平行または表面3”に沿って方向付けられたタブ10を処理する。
【0035】
タブ10をより詳細に説明する。タブ10は、図2aに示すように平坦な(または完全に平行な)初期位置を有しており、タブは、図3、図4に示すように、上側及び下側ツール30、40の動作後に所定位置を有している。
【0036】
ホイルの表面3”を有するホイル3の延在部は、蓋リング2の開口部8を覆っている。ホイル3は、中央部分3cと、平坦リングパネル2bとその内側カール2cとの上に位置する外側部分と、を有している。この部分のみが固着領域9を用いて平坦リングパネル2bに固着されている。これは、長さ部分y30である。より長い長さ部分y10は、長さ部分y30からタブ10の長さ部分まで径方向内側に延在しており、タブ10の長さ部分は、内側端部部分を10°から45°の間の角度、角度αとして約45°で傾斜して示された図5の角度で上方に折り曲げて開始している。この上方に角をなす部分は、図3及び図4に関して説明されたように押付または圧迫動作中に軸方向上方に起立しており、長さ延在部y20を有しており、長さ延在部y20は、長さの定義y30からy10すべての総和の1/3未満である。
【0037】
したがって、ホイル3は、内側部分3cと外側部分3bとを有している。この実施形態において、内側部分3cは、円形であり、外側部分3bは、リング状である。タブ10の材料は、図5a及び図5bにおいてより詳細に説明されるが図5において明確に示されていないように、中央ホイル3の材料と同一である。タブは、折畳部分10dを有しており、折畳部分は、ホイルの外側部分3bから出現し、そして内側に折り返されて内側端部10bを上方に角度を付けた状態で延在している。タブの外側径方向部分10aは、折畳部分10dから径方向内側に中間部分10cに向けて延在しており、中間部分10cは、延在部y10の径方向内側端部にある。
【0038】
図5に示すように、ホイル3の表面3”とタブ10の長さ伸張部とは、初期的にほぼ平行である。ホイル3の別の傾斜を有すると、ホイルは、ホイルの表面に近接して位置するタブ伸張部を有することによって、平行なままである。この近接関係を強化するため、上側ツール30と下側ツール40とは、中間部分10cにおいて軸方向力Faxで押し付けかつ圧迫しるように設けられており、材料の強制的な変位と、少なくとも中間部分10cの所定部分におけるタブ10とホイル3の表面3”との間における中間物理的接触部3’をもたらす。材料を変位させ、そして押し付けまたは圧迫としてこの部分に圧力をかけることは、タブの内側端部10bの反作用を強制させ、内側端部は、以前にはホイルとほぼ平行に配置されておりかつここで図5に示すような角をなす部分において立ち上がる。
【0039】
この蓋を前処理することにより、指は、内側端部部分10bの下方にある位置Gにおいて掴める。この部分の長さは、y20であり、通常の指が内側端部10bの両面に達することを可能とし、消費者によって、内側端部を掴んでタブ10に沿って破り、固着領域9及び蓋を開口させることを可能とする。この開口動作は、殺菌後のいつかであり、このときまで、タブは、比較的密接したままであり、消費者によって使用するために内側端部10bを上方に起立させる。殺菌中には、同じことが適用され、起立端部10bは、殺菌処理に害をなさない。説明したように、この殺菌中に、蓋ホイル3は、蓋ホイルの形状を変化させて上向きのカップ状に変位され、そして、タブ10における非常に長い自立端部は、特に連続的なレトルトシステムにおいて、殺菌処理を妨害する。
【0040】
タブの内側部分10bにおける角をなして軸方向上向きの変位を形成するため、蓋は、図5に示すように、上側ツール30と下側ツール40との間に配置される。上側ツールは、下向きに延在しかつ線状またはドット状をなす突出部32を有している。動作時に押込または圧迫力を提供するため、この突出部の径方向外側は、平坦支持部分であり、径方向内側は、キャビティ31であり、キャビティ31は、タブにおける上向きに折り畳まれた内側端部部分10bを受け、突出部32が中間部分10cの所定部分に作用すると、材料を変位させ、そして材料の変位及び一定量のタブのホイル材料を押し付けるまたは圧迫することによって内側端部部分10bを持ち上げ、突出部32の所定位置においてホイル3の上面3”との中間接触部3’を形成する。
【0041】
図4の断面図において示されるように、押付力Faxを形成するために作用する突出部32は、幅狭突出部を有しており、幅狭突出部は、タブ延在部を横断するように横方向に線状をなしており、そして上述した径方向外側部分33と径方向内側部分31との2つの部分を有している。
【0042】
図4の上側ツールは、上側ツールがタブ10の中間部分10cに作用するとして図6a及び図6bにおいて同様に示されている。図6aのツールは、V字状の突出部32’を有している。図6bのツールは、U字状の突出部32”を有している。両ツール30は、内側ツール端部として径方向内側かつ上方に延在するキャビティを有しており、タブ内側端部10bの軸方向上方への移動を可能とする。ツールの形状は、図4の比較的滑らかな突出部32とは異なる。V字及びU字の形状は、同様に、タブの中間部分10cの下方においてホイル3を変形させる作用のためにより露出される。中間部分10c’は、ホイル3における対応する下にある部分が同一の形状を受けるように、V字状の溝を受ける。図6bのU字変形部は、タブ10とホイル3における下にある部分であって矢印10c”が指し示す部分との双方に作用する。
【0043】
下側ツール40は、対応する相補形状を有しているが、図6a及び図6bにおいて別個に示されていない。
【0044】
これら説明されたツールすべては、図7c、図7d及び図7eにおいて例示される横方向形状をなしてもよい。タブ内側端部部分10bは、上方に傾斜されており、これは、直線部10fとして、点線部もしくは破線部10fとして、または横方向の弓状線部もしくは湾曲線部10f”’としてのいずれかとして、押付及び圧迫ラインを形成する突出部32、32’または32”によって達成される。ツールは、説明したように、異なる形状10fを有するこの線部の幅においてより広いまたはより狭い幅を有してもよく、そして、線部は、このような線部よりも幅広であるストリップ部分であるが、まだ径方向の延在では狭くなっている。
【0045】
2つの他の形状は、図7a及び図7bにおいて例示されている。図7bは、押付及び圧迫動作のドット形状を示しており、このドット形状は、タブ内側端部部分10bを分離した形状(schi-shaped)とする、すなわち側方部分が上方に曲げられかつ内側端部は上方に曲げられかつ幅が狭くなっているカップ形状を有している。ドットは、ドットの径方向延在部において小さくまたは大きくなっており、図3、図6a及び図6bに示されるツールと同様に、上側ツールによって作用される。
【0046】
小さな内側端部部分10b’を有する内側に細くなるタブの形状は、図7aに示されており、同様に、上側ツール30の押付または圧迫動作中に軸方向上方に起立する。
【0047】
タブの外側端部10dは、別個には示されずに表現としてのみ説明されており、すべての実施形態において折り重ねられて示されている。この折畳部は、タブ10が別個のデバイスである場合、取付部分によって置換されてもよいが、中央ホイル3の外側端部部分に初期的に固定されており、第1段階として図2bに示すように、平坦延在部を有している。そして、折畳部10dは、示されていないが、接着され、固着され、リベットで設けられまたは他の適切な起伏部のいずれかである取付場所であってホイル3のリング部分3bの下方にある固着ストリップ9を開放するためにタブ10を引くときに力を伝達させることが可能な取付場所によって置換されている。
【0048】
蓋自体は、上側及び下側ツール30、40間の一定位置で保持されており、上側もしくは下側の一方または双方のツールは、ホイル3に向けて軸方向で変位され、ギャップを最小として押付力を作用させる。これは、突出部32のすべての形状及びすべての説明されたツール30、40について適用される。
【0049】
上側ツール30の保持部分33は、内側カール2cの開始前において、外側部分10aの方向付けを支持し、ホイルに対して平行かつホイルに近接して維持される。
【0050】
両ツールは、この内側カール縁部2cの径方向内側にあり、ホイル3の中央部分3cの径方向外側においてタブ10の外面に力すなわち押付作用を作用させない。
【0051】
突出部32がドット状でありまたはいくらかの円形延在部を有している場合、上向きに角をなす内側端部部分10bの形状は、ほぼカップ状であり、材料がより多くの方向に変位させるように、上方に膨出する側方端部縁部を有している。線状の突出部のみが存在している場合、材料の変位は、単純に径方向である。ドット状または拡大したドット状の突出部である状態で、材料は、中間部分10cにおいてタブ材料との接触点または接触領域それぞれから円形10f””に変位する。
【0052】
双方のツール30、40を開くことにより、前加工された蓋を引き出すことが可能となり、そして、前加工された蓋は、形成されかつ成形され、レトルトシステムにおける使用のために前加工される。また、蓋は、殺菌処理を受けた後に(最終)消費者によって使用されるように設けられており、この最終消費者(消費者)は、依然として上向きに角をなす内側端部部分10bを使用する。上側ツール30の径方向延在部と比較すると、突出部32は、幅狭ストリップまたは小ドット状延在部と称されてもよい。達成された上向き角度は、10°から45°の間であり、具体的な実施形態は、40°を越えて示しており、非常に短い内側端部部分10bは、タブ10の全体長さy30+y10+y20の1/5と1/6との間である。角度は、好ましくは20°から30°の間である。
【0053】
上側ツール30、ハンマーまたは圧印(coining)ツールは、その動作において説明されており、リング状部分r3bを越えて径方向外側に到達していない。この領域において、この領域の外側部分は、延在部がy30と称されており、折畳部10dに近接するタブ延在部とホイル3の固着された外側リング3bとの間にいくらかの間隔を有しており、固着された外側リング3bは、依然として中央ホイルの上面とほぼ平行かつ中央ホイルの上面に近接しているとみなされる。このため、タブ長さの主延在部y30及びy10は、蓋リング2のフランジリング2bに依存して、ホイルが水平形状、上向きに膨出するまたは下向きに膨出する形状であるかに拘らず、ホイル3に近接しかつホイル3とほぼ平行となる。
【0054】
具体的な実施形態において、好ましくは設計において、内側端部部分10bは、内側端部部分の内側端部に向けて幅狭となっており、図7aにおいて別個に示されている。径方向外側に向けて幅広にすることにより、突出部32は、ストリップ部分が押し付けまたは圧迫を開始するものとして使用されると、タブ10の幅全体を覆う。
【0055】
ホイル3の形状及び層は、図5a及び図5bにおいて説明される。
【0056】
図5aは、ほぼ100μmの厚さd7を有するホイルを有している。中央層71は、好ましくはアルミニウムからなり、60μmと80μmとの間の厚さd71を有している。上側及び下側被覆層は、それぞれd70の厚さを有しており、上側層70’及び下側層70”として設けられている。これら層それぞれは、10μmと20μmとの間である。これらは、アルミニウム層71を被覆しており、少なくともこれら3つの層を有する全体の層構造は、中央ホイル3として使用され、同様にタブ10として折畳部分10dを越える延在部として使用される。
【0057】
このホイルが薄くなるにしたがって、タブ10は、ホイル3に対するタブの近接関係を維持するために形成する構造力が小さくなる。ハンマー30のような上側ツールとアンビル(anvil)のような下側相補ツールとを用いた押付動作は、タブの位置決めを補助し、このタブ10に追加の剛性並びに内側端部部分10bについての形成特性を付与する。
【0058】
厚さの薄い別のホイル3は、図5bに示されている。3つの層が設けられており、層それぞれは、ほぼ同一厚さであり、中央アルミニウム層d80と頂部及び下部にある被覆層d80とのそれぞれは、20μmの厚さを有している。
【0059】
d8は、多層ホイル3としてのホイル全体の厚さをもたらしており、この厚さは、図5aのホイル3の厚さのほぼ半分である。さらに、金属層の例としてのアルミニウム層は、同様に取り除かれて厚さd80の2つのプラスチック被覆層を有し、被覆ホイルとしてかつ好ましくはタブ手段10として使用するためのホイル3をよりいっそう薄くする。
【0060】
図5に関して説明されたような押付または圧迫動作は、ホイル3の厚さが薄く(小さく)なるにしたがって、タブを位置決めするために中間領域10cにおける押付固定がより重要になる。したがって、タブは、蓋で容器を閉塞した後の異なる動作中に展開されることを防止できる。タブは、閉塞作用の後の適切な時期において異なる動作後に折り込まれず、説明したように、蓋の形成工程の終わりにおいて蓋の最終位置を受ける。
【符号の説明】
【0061】
1 蓋、2 蓋リング、2a 外側カール部、2b フランジリング,平坦リングパネル(平坦フランジ)、2c 内側カール,内側縁部,内側カール縁部、3 パネル,ホイル,蓋ホイル,多層ホイル,中央ホイル,被覆ホイル,薄膜、3” 上面,表面、3’ 中間接触部,中間物理的接触部、3b リング部分,外側リング,外側縁部リング,外側部分(縁部リング)、3c 中央部分、3c 内側部分、8 開口部(内側開口部)、9 リング領域,固着ストリップ,固着リング層,固着領域、10 タブ,タブ手段、10a 外側径方向部分,外側部分、10b タブ内側端部,タブ内側端部部分,起立端部,内側端部,内側部分、10b’ 内側端部部分(タブ部分)、10c 中間部分,中間領域、10d 外側端部,折畳部分、10f”” 円形(凹部)、30 ツール,ハンマー,上側ツール、31 キャビティ,径方向内側部分、32,32’,32” 突出部(押付面、ストリップ部分)、33 保持部分,径方向外側部分(平坦保持部分)、40 下側ツール、70’ 上側層、70” 下側層、71 アルミニウム層,中央層、Fax 押付力,軸方向力、d80 中央アルミニウム層, 被覆層、y10 延在部,部分、y20 延在部、y30 主延在部,部分
【技術分野】
【0001】
本発明は、蓋を前処理しかつ形成する方法に関する。同様に、蓋に関する。蓋は、蓋リング(デッケルリング、環状構成部材)と、蓋ホイル(薄膜)と、を備えており、蓋リング及び蓋ホイルは、共に機能しかつリング状様式で薄膜を好ましくは金属リングからなるパネルに固着する固着部分によって互いに結合されている。
【背景技術】
【0002】
金属リングは、継合縁部(継合可能な外側部分)を有するように外側に形成されており、継合縁部は、複数の継合部によって本体壁部の本体フランジに継ぎ合わせられ、本体部をリング及びホイルで被覆する、すなわち蓋で本体部を被覆するように設けられかつ形成されている。
【0003】
金属性の蓋リングと金属製、プラスチック製または組み合わせ製の蓋ホイルとは、いくつかの種類及び形状において既知である。ホイルが固着される(蓋ホイルが固着される)平坦リングフランジは、いくつかのさまざまな方向付けがされている。リングフランジは、水平に方向付けられ、フランジは、上方へ傾けられ、そして、フランジは、下方へ傾けられる。フランジは、内圧が軸方向に力を供給してホイルに作用し、固着部分にそしてパネル(リングフランジ)に伝搬される場合に、密封容器の殺菌中にフランジの形状を変化させる。そのため、さまざまな方向付けがあり、同様に、内側開口部を被覆するホイルについてさまざまな方向付けを選択しており、ホイルは、殺菌処理前、処理中及び/または処理後に被覆している(特許文献1(Impress)、特許文献2(Crown)及び特許文献3(Alcan)参照)。
【0004】
これら変形例すべては、殺菌処理中に異なる形状を有するホイルに作用する。殺菌処理は、高圧かつ高温をかけ、容器内の食品を長時間の保管及び運送において安定させ、最高1300℃のこの殺菌中に、圧力は、蓋によって耐えられなければならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際公開第2007/088212号パンフレット
【特許文献2】国際公開第2005/005277号パンフレット
【特許文献3】国際公開第2007/45385号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このような殺菌処理後に、蓋は、消費者がこの蓋を開けようとするまで、長期間の貯蔵寿命を提供する。非常に短い期間において、開放力は、蓋及びホイルが殺菌処理中に耐えなければならないこれら力とは対照的に、非常に低くなければならない。多くの処理が連続的なレトルトシステムを用いて動作するように、殺菌のすべての処理は、逆圧を有しているのではない。この分野において、技術的な問題としての本発明の課題は、より優れた性質を有する蓋を提供することである。
【0007】
解決する問題は、タブを提供することであり、タブは、薄膜(ホイル)上に密接して位置しているべきである。充填生産ライン上に/充填生産ライン中におけるすべての処理中において、タブは、起立していないべきであるが、ホイルが固着される蓋リングのパネルに近接するタブの長さを考慮すると、ホイルと共にかつホイルに沿ってできるだけ近接してとどまっているべきである。それにも拘らず、タブは、殺菌処理のはるか後に蓋を開けようとするときに、最終消費者によって掴まれる掴み部分を形成すべきである。掴み部分は、ホイルと平行かつホイルに非常に近接して位置していない、すなわち、ホイルは、殺菌後かつ運搬及び保存並びに保管期間中にこの形状を有するように、ホイルから起立されまたはホイルから離間するように曲げられている。これは、相反する問題であるように思われ、まして薄いホイルが将来より一般的に使用される場合にさらに強調され、そして、ホイルとして同一材料から形成されたストリップが設けられたタブは、タブが配置された位置を積極的に維持するためのタブ自体の剛性を有していない。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この問題は、請求項1における方法によって解決される。蓋リングは、カールを有して径方向外側に延在している。カールは、蓋リングを本体フランジに継ぎ合わせる形状を提供する。径方向内側において、蓋リングは、フランジであってフランジに固着されるホイルを受けるように構成されたフランジであるパネルを有している。ホイルは、蓋リングの内側開口部を閉塞しており、内側開口部は、大部分の場合において円形であるが、楕円形、長方形及び正方形のような他の形状を有してもよい。少なくとも上側ツールは、タブの中間部分(及び下にあるホイル部分)に明確に作用してこれらを共に圧迫または押し付け、そして内側タブ部分を所定角度で上向きにかつホイルに対して平行な位置から離間するように強制的に動かす。
【0009】
問題は、請求項15における蓋によって同様に解決される。蓋リングは、カール部を有して径方向外側に延在する。カール部は、蓋リングを本体フランジに継ぎ合わせるための形状を提供する。径方向内側において、蓋リングは、フランジであるパネルであってパネルに固着されるホイルを受けるパネルを有している。ホイルは、蓋リングの内側開口部を閉塞しており、内側開口部は、ほとんどの場合において円形であるが、楕円形、長方形及び正方形のように他の形状を有してもよい。タブにおいて圧迫されまたは押し付けられた部分は、所定角度で上向きにタブの内側部分を強制的に動かすが、内側部分だけである。
【0010】
中央ホイルには、タブが設けられており、タブは、好ましくは中央ホイルの材料の延在部でありかつ好ましくはホイル延在部に隣接してできるだけ近接して覆うように折り重ねられている。このようにして形成されたタブは、ストリップ状をなしており、径方向内側に延在する幅狭端部を有している(請求項11)。外側端部は、金属リングの平坦パネルにおける固着部分の径方向外側端部に隣接している。この外側端部は、約360°の折畳部であってもよく、取付場所であってもよく、中央ホイルの外側縁部に固着すること、接着することまたはリベット打ちすることによって適切な方法で別個のタブを固定する。
【0011】
タブの径方向内側端部は、ホイルの上方において内側開口部に重なるように位置し、この開口部を覆っている。ホイル及びタブは、ほぼ平行な関係にある。そして、内側部分は、(押付または圧迫作用の時点で)軸方向上方に起立するが、長さ延在部に限定される。タブの残りの部分は、蓋リングがパネルを有し、パネルが上方に傾斜して、単に水平にまたは下方に傾斜して延在することを問わず、固着ホイルに近接して位置し(または保持され)ている。固着ホイルは、タブがホイルの方向付けに付随するように、蓋リングにおけるパネルのこの最初の方向付けに付随する。
【0012】
中央ホイルの形状は、2つの態様においてさまざまな幾何形状を有している。中央ホイルの基部形状は、以下の段落において説明されるように、蓋リングの形状に基づいている。中央ホイルの垂直方向形状は、平坦リングパネルの方向付け及びこれが水平に、上向きに傾いてまたは下向きに傾いて向けられているかに基づいている。そのため、パネルの中央部分は、平坦、下向きドーム状または上向きドーム状のいずれかである。中央部分は、殺菌中に充填された容器の内側からかかる圧力によって中央部分の形状を変化させ、表面を表面の形状において変化させ、この変化を用いてホイルの表面と平行またはホイルの表面に沿って方向付けられたタブを処理する。
【0013】
蓋リングの形状は、この形態において円形であるが、蓋リングの形状は、同様に、楕円形、正方形または細長い形状をなしてもよい。蓋リングの平坦リングパネルにおける内側縁部は、さまざまな形状、開いたカール、閉じたカール、(畳み込まれまたは折り込まれた)二重材料層からなる扁平な端部、及び処理されていない切断縁を有してもよい。好ましくは、中央ホイル上に重ねることによって覆われる閉じたカールまたは自由切断縁である。
【0014】
タブの長さ延在部における1/2を越えて2/3を越えるまでは、ホイルに隣接して近接しており(請求項4、15)、ちょうどタブの内側端部部分は、上方に起立する(請求項15)。これにより、指は、上方を向く端部の下方を掴みかつタブのこの内側を向く端部を掴んでタブを引き剥がし、固着バリアを開放してホイルをホイルが取り付けられているパネルから引き剥がすことによって、ホイルを開放する。
【0015】
このタブの形状は、押付または圧迫動作によって前加工され、押付または圧迫動作では、上側ツール及び下側ツールが共に働く。上側ツールは、タブの径方向外側領域と短い径方向内側領域との間の中間にある領域において押付または圧迫力をタブにもたらし、タブの内側領域を圧力または圧縮及びその反力によって上向きに起立させる。押付または圧迫動作は、閉塞前にもたらされており、実際には、蓋の製造中にもたらされる。次に、蓋は、積み重ねられて販売され、別個に移送される、または蓋は、本体フランジに取り付けられ、充填のために3ピース缶(three-part can)を底端部に向けて開口させる。そして、蓋部は、容器本体と共に、消費者に供給される。
【0016】
これは、「殺菌処理前」を説明しており、殺菌は、充填プラントにおいて発生し、蓋の製造は、蓋が完成したときに完了するか、蓋及び追加の本体部分が共に継ぎ合わされたときに完了する。
【0017】
上記殺菌処理前に、押付または圧迫動作は、好ましくは折り返されたタブのような内側に延在するタブと継ぎ合わされたホイルとの間に作用される。これは、平坦フランジの内側縁部から径方向内側にありかつタブの内側端部の径方向外側にある領域である。これは、タブにおける2つの端部部分間の中間部分であり、タブの長い範囲がホイルに近接したままであることを可能とする。その替わりに、径方向内側端部の小部分のみが上向きかつホイルから離間するように起立している。
【0018】
圧迫は、好ましくはタブの幅全体に沿って、線状またはストリップ状部分になされてもよい(請求項7)。同様に、圧迫されは、ドット状であってもよい(請求項8)。好ましくは、ストリップは、ホイルと共に中間部分にタブを圧迫するまたは押し付けるのに十分な圧縮力をもたらし、反作用または結果として、タブの内側端部を軸方向上方に強制させてギャップを開放させ、その後に人間の指がこの上向きに強制された端部の下方に達しまたはこのタブの下方を掴むことを可能とする。
【0019】
上方端部は、蓋が蓋の形状及び軸方向の位置を変化させる場合である任意の殺菌処理を妨害するまたは害することがないように依然として十分に低くなっている。この圧迫または押し付けは、2つのツールがそれらをそのままにできるようにする場合に、非常に薄いホイル及びタブ、好ましくはごく微量のアルミニウムを有するホイル及びタブがこの位置を維持するまたはこの位置のままであることを確実にする。
【0020】
好ましくは、角度は、水平面に対して、タブの上向きに延在する内側端部の形状の平均値として10°から45°の間である(請求項15、3)。押し付けまたは圧迫動作及び押付または圧迫力を達成するため、ツールの一方は、他方に接近し(請求項6)、このためツールは、互いに移動される。まだ蓋が継ぎ合わせによって本体に固定されていないため、蓋は、容易に取り扱われ、圧迫または押し付け動作をもたらす2つのツール間に容易に配置される。タブの内側端部が上方に強制されることまたは延在することを可能とするため、上側ツールは、キャビティを有しており(請求項9)、キャビティ内には、タブの内側端部における強制的な曲げが発生する。タブの内側端部の自由成形は、タブの径方向内側端部よりもさらに径方向外側にある部分における圧力または圧縮並びに変形によって強制されまたは強要される。
【0021】
押し付けが導入されかつ圧迫動作の場所がおおよそドット状及び非線状である場合には、カップ状が得られる。カップは、側方端部をタブの内側中央舌部分よりもさらに上向きに成形させる(請求項10)。
【0022】
ツール(請求項12)は、説明したように動作し、平坦押圧面を有するように成形されており、押付または圧迫力をもたらしてタブの内側縁部を上向きに屈折させるまたは起立させる。この平坦押付面は、タブの中間部分に作用する。径方向外側には平坦保持部分があり、平坦保持部分は、受動的であるか、中間部分の径方向外側にあるタブ部分に力をさらにもたらしてタブ部分を強制的にホイルに近接させる。平坦押付面によって作用される中間部分の径方向内側には、掴むことが可能なタブの内側端部にある上向きの屈曲部(または「上向き屈曲部」)を受けるキャビティがある。この上方端部は、人間の指がこの端部の下方を掴むことが可能なように設計されており、タブを上向きかつ離間して引き剥がしてホイルを固着部分から解放する、すなわち容器を開口して内容物へのアクセスを得る。
【0023】
上側ツールにおける平坦押付面の好ましい形状は、ストリップ状である。また、ストリップは、線状である(請求項7)が、より大きい径方向延在部を有している。幅の小さい線部がある場合、ストリップは、細線部まで縮小されており、細線部が径方向に延在している場合、細線部は、程度の差はあるが太線部またはストリップになる。このストリップは、未だ幅狭(ストリップの延在部において制限されている)であり、ストリップは、タブの両側方端部に達しないドット状を有している。ストリップ/線部は、垂直断面において滑らかな突出部さらにはU字状まで及ぶ複数の形状または形態を有しており(請求項7)、実際にはタブ中間部分とホイルにおける対応する下にある部分との双方を軸方向に変形させる。タブ中間部分とホイルにおける対応する下にある部分との双方は、U字状を得る。また、この突出部のさらなる垂直断面は、同様にタブの中間部分とホイルの対応する下にある部分とに作用するV字状を有してもよい。これは、垂直断面において得られるが、水平方向においてすなわち側方において、いくつかの変更があってもよい。線部は、直線部であってもよく、または、線部は、水平方向において若干曲げられまたは湾曲されてもよく、タブの径方向内側端部部分における上向きの折り畳みすなわち上向きの起立作用を強化する。線部自体は、連続的な線部である必要はなく、直線部かつ/または曲げられ/湾曲形態の双方において、不連続的な線部、ドット状の線部または破線部であってもよい。
【0024】
これらツールすべては、ツールの径方向内側縁部においてキャビティを有しており(請求項9)、キャビティにより、対応する上側ツールの押し付けまたは圧迫動作中に、タブの径方向内側端部が上向きに起立することが可能となる。
【0025】
ホイルは、好ましくは、リングに合わせられかつ内側開口部よりも若干大きいサイズを有している。ホイルの厚さは、約100μm以下であり、薄いアルミニウム部分が層として使用されまたはアルミニウム部分が層として使用されない場合に、好ましくは50μmから60μmと同じくらい薄い。そして、ホイルは、金属性の中間層がない状態で、1つまたは2つのプラスチック層で構成されている。現在入手可能なホイルは、依然として厚く、少なくとも2つまたは3つの層を有している。
【0026】
本発明における内側層は、60μmから80μmの間の厚さを有しており、好ましくは、プラスチック層で両側が被覆されたアルミニウム層を有しており、プラスチック層は、アルミニウム層よりも薄いが保護部をもたらしかつ固着を可能とする。
【0027】
ホイルは、同一材料でタブ内に延在しており、タブにおける層特性は、中央ホイルにわたっている。タブが中央ホイルの外側縁部に取り付けられる別個のデバイスである場合、タブは、異なる特性からなる材料を有してもよく、タブは、より厚く、より薄く、及びタブの構造または層に沿って他の層構造または他の材料成分であってもよい。そして、このタブは、外側端部に固定されており、固定は、接着によって、固着によって、及びリベット打ちされたまたは波形が付けられた接続部分によって、なされる。
【0028】
図において後述される実施形態は、請求される本発明の理解を支援する。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】中央開口部を閉塞するホイル3及びタブ10を有する蓋と、図示しない本体部に継ぎ合わされるように構成された外側部分と、を示す斜視図である。
【図2a】径方向外側部分のみを示す図1のA−A垂直断面図である。
【図2b】径方向外側部分のみを示す図1のA−A垂直断面図である。
【図3】上側ツール30と下側ツール40との間で作用されかつ処理されるときを示す図2の断面図である。
【図4】タブの中間部分10cに押付力または圧迫力をもたらしてタブ10の内側端部10bを上昇させる上側ツール30を示す(拡大)図である。
【図5】蓋リング2、タブ10及びホイル3の外側リング3bを有し、内側開口部8を覆っている蓋1の外側端部部分を示す拡大図である。
【図5a】以前の図の実施形態について使用される多層ホイルの一部を示す断面図である。
【図5b】上述した実施形態について使用される多層ホイルの一部を示す断面図である。
【図6a】上側ツール30とその突出部32とによってもたらされる形状を示す(拡大)図であり、突出部がタブの中間部分10cに押付または圧迫力をもたらしてタブ10の内側端部10bを起立させ、ここで複数の実施形態において示される形状の変形に作用する。
【図6b】上側ツール30とその突出部32とによってもたらされる形状を示す(拡大)図であり、突出部がタブの中間部分10cに押付または圧迫力をもたらしてタブ10の内側端部10bを起立させ、ここで複数の実施形態において示される形状の変形に作用する。
【図7a】部分10cにおける押付及び圧迫力の線部形状とその作用とを示す図である。
【図7b】部分10cにおける押付及び圧迫力の線部形状とその作用とを示す図である。
【図7c】部分10cにおける押付及び圧迫力の線部形状とその作用とを示す図である。
【図7d】部分10cにおける押付及び圧迫力の線部形状とその作用とを示す図である。
【図7e】部分10cにおける押付及び圧迫力の線部形状とその作用とを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
斜視図としての図1は、本発明の実施形態において使用される構成部材の一部を示している。タブ10は、被覆ホイル3に近接する細長部分として形成されている。蓋リング2は、好ましくは金属から形成されているが、同様に硬いプラスチックであってもよく、図2aにおいて断面で示されている外側カール部2aを有している。このカール部は、ここでは図示されていないが技術分野において一般的である本体フランジに継ぎ合わされるのに適している。
【0031】
タブ10は、タブが折畳部分10dを有する外側、好ましくはホイルの円周縁部まで延びており、タブを内側に折り返しておりかつタブを被覆ホイルとしての薄膜3の外形に近接して維持する。内側端部部分10bは、傾けられており、次の図においてより詳細に図示されるように、ホイル3の表面延在部から起立しており、指で掴むことによって内側端部部分を摘んでタブ10に沿って引き裂くことを可能とする。この剪断力は、図5に示すように設けられた固着リング層9を開放する。
【0032】
固着部としてのリング領域9は、その外側縁部リング3bにおいて、蓋リング2及びそのフランジまたは平坦リングパネル2bに対するホイル3の液密固着をもたらす。
【0033】
蓋リングの形状は、この実施形態において円形であるが、形状は、同様に、楕円、正方形及び長方形であってもよい。蓋リングにおける平坦リングパネルの内側縁部2cは、開いたカール、閉じたカール、(折り畳まれたまたは折り込まれた)二重材料層からなる平坦な端部及び処理されていない切断縁など、多様な形状を有している。閉じたカールまたは切断自由縁(free cut end)であることが好ましく、閉じたカールまたは切断自由縁は、重ね合わせる中央ホイルによって被覆される。
【0034】
また、中央ホイルの形状は、2つの態様において多様な幾何形状を有している。中央ホイルの基部形状は、上の段落において説明したように蓋リング2の形状に基づいている。中央ホイルの垂直方向形状は、平坦リングパネル2bの方向付けにより、かつ方向付けが水平に向けられているか上向きに傾斜しているかまたは下向きに傾斜しているかに基づいている。そのため、パネル3の中央部分3cは、平坦、下向きのドーム状または上向きのドーム状のいずれかである。中央部分は、殺菌中に、充填された容器の内側からかけられた圧力によって中央部分の形状を変化させ、表面3”を表面の形状において変化させ、そして形状におけるこの変化を用いてホイルの表面3”と平行または表面3”に沿って方向付けられたタブ10を処理する。
【0035】
タブ10をより詳細に説明する。タブ10は、図2aに示すように平坦な(または完全に平行な)初期位置を有しており、タブは、図3、図4に示すように、上側及び下側ツール30、40の動作後に所定位置を有している。
【0036】
ホイルの表面3”を有するホイル3の延在部は、蓋リング2の開口部8を覆っている。ホイル3は、中央部分3cと、平坦リングパネル2bとその内側カール2cとの上に位置する外側部分と、を有している。この部分のみが固着領域9を用いて平坦リングパネル2bに固着されている。これは、長さ部分y30である。より長い長さ部分y10は、長さ部分y30からタブ10の長さ部分まで径方向内側に延在しており、タブ10の長さ部分は、内側端部部分を10°から45°の間の角度、角度αとして約45°で傾斜して示された図5の角度で上方に折り曲げて開始している。この上方に角をなす部分は、図3及び図4に関して説明されたように押付または圧迫動作中に軸方向上方に起立しており、長さ延在部y20を有しており、長さ延在部y20は、長さの定義y30からy10すべての総和の1/3未満である。
【0037】
したがって、ホイル3は、内側部分3cと外側部分3bとを有している。この実施形態において、内側部分3cは、円形であり、外側部分3bは、リング状である。タブ10の材料は、図5a及び図5bにおいてより詳細に説明されるが図5において明確に示されていないように、中央ホイル3の材料と同一である。タブは、折畳部分10dを有しており、折畳部分は、ホイルの外側部分3bから出現し、そして内側に折り返されて内側端部10bを上方に角度を付けた状態で延在している。タブの外側径方向部分10aは、折畳部分10dから径方向内側に中間部分10cに向けて延在しており、中間部分10cは、延在部y10の径方向内側端部にある。
【0038】
図5に示すように、ホイル3の表面3”とタブ10の長さ伸張部とは、初期的にほぼ平行である。ホイル3の別の傾斜を有すると、ホイルは、ホイルの表面に近接して位置するタブ伸張部を有することによって、平行なままである。この近接関係を強化するため、上側ツール30と下側ツール40とは、中間部分10cにおいて軸方向力Faxで押し付けかつ圧迫しるように設けられており、材料の強制的な変位と、少なくとも中間部分10cの所定部分におけるタブ10とホイル3の表面3”との間における中間物理的接触部3’をもたらす。材料を変位させ、そして押し付けまたは圧迫としてこの部分に圧力をかけることは、タブの内側端部10bの反作用を強制させ、内側端部は、以前にはホイルとほぼ平行に配置されておりかつここで図5に示すような角をなす部分において立ち上がる。
【0039】
この蓋を前処理することにより、指は、内側端部部分10bの下方にある位置Gにおいて掴める。この部分の長さは、y20であり、通常の指が内側端部10bの両面に達することを可能とし、消費者によって、内側端部を掴んでタブ10に沿って破り、固着領域9及び蓋を開口させることを可能とする。この開口動作は、殺菌後のいつかであり、このときまで、タブは、比較的密接したままであり、消費者によって使用するために内側端部10bを上方に起立させる。殺菌中には、同じことが適用され、起立端部10bは、殺菌処理に害をなさない。説明したように、この殺菌中に、蓋ホイル3は、蓋ホイルの形状を変化させて上向きのカップ状に変位され、そして、タブ10における非常に長い自立端部は、特に連続的なレトルトシステムにおいて、殺菌処理を妨害する。
【0040】
タブの内側部分10bにおける角をなして軸方向上向きの変位を形成するため、蓋は、図5に示すように、上側ツール30と下側ツール40との間に配置される。上側ツールは、下向きに延在しかつ線状またはドット状をなす突出部32を有している。動作時に押込または圧迫力を提供するため、この突出部の径方向外側は、平坦支持部分であり、径方向内側は、キャビティ31であり、キャビティ31は、タブにおける上向きに折り畳まれた内側端部部分10bを受け、突出部32が中間部分10cの所定部分に作用すると、材料を変位させ、そして材料の変位及び一定量のタブのホイル材料を押し付けるまたは圧迫することによって内側端部部分10bを持ち上げ、突出部32の所定位置においてホイル3の上面3”との中間接触部3’を形成する。
【0041】
図4の断面図において示されるように、押付力Faxを形成するために作用する突出部32は、幅狭突出部を有しており、幅狭突出部は、タブ延在部を横断するように横方向に線状をなしており、そして上述した径方向外側部分33と径方向内側部分31との2つの部分を有している。
【0042】
図4の上側ツールは、上側ツールがタブ10の中間部分10cに作用するとして図6a及び図6bにおいて同様に示されている。図6aのツールは、V字状の突出部32’を有している。図6bのツールは、U字状の突出部32”を有している。両ツール30は、内側ツール端部として径方向内側かつ上方に延在するキャビティを有しており、タブ内側端部10bの軸方向上方への移動を可能とする。ツールの形状は、図4の比較的滑らかな突出部32とは異なる。V字及びU字の形状は、同様に、タブの中間部分10cの下方においてホイル3を変形させる作用のためにより露出される。中間部分10c’は、ホイル3における対応する下にある部分が同一の形状を受けるように、V字状の溝を受ける。図6bのU字変形部は、タブ10とホイル3における下にある部分であって矢印10c”が指し示す部分との双方に作用する。
【0043】
下側ツール40は、対応する相補形状を有しているが、図6a及び図6bにおいて別個に示されていない。
【0044】
これら説明されたツールすべては、図7c、図7d及び図7eにおいて例示される横方向形状をなしてもよい。タブ内側端部部分10bは、上方に傾斜されており、これは、直線部10fとして、点線部もしくは破線部10fとして、または横方向の弓状線部もしくは湾曲線部10f”’としてのいずれかとして、押付及び圧迫ラインを形成する突出部32、32’または32”によって達成される。ツールは、説明したように、異なる形状10fを有するこの線部の幅においてより広いまたはより狭い幅を有してもよく、そして、線部は、このような線部よりも幅広であるストリップ部分であるが、まだ径方向の延在では狭くなっている。
【0045】
2つの他の形状は、図7a及び図7bにおいて例示されている。図7bは、押付及び圧迫動作のドット形状を示しており、このドット形状は、タブ内側端部部分10bを分離した形状(schi-shaped)とする、すなわち側方部分が上方に曲げられかつ内側端部は上方に曲げられかつ幅が狭くなっているカップ形状を有している。ドットは、ドットの径方向延在部において小さくまたは大きくなっており、図3、図6a及び図6bに示されるツールと同様に、上側ツールによって作用される。
【0046】
小さな内側端部部分10b’を有する内側に細くなるタブの形状は、図7aに示されており、同様に、上側ツール30の押付または圧迫動作中に軸方向上方に起立する。
【0047】
タブの外側端部10dは、別個には示されずに表現としてのみ説明されており、すべての実施形態において折り重ねられて示されている。この折畳部は、タブ10が別個のデバイスである場合、取付部分によって置換されてもよいが、中央ホイル3の外側端部部分に初期的に固定されており、第1段階として図2bに示すように、平坦延在部を有している。そして、折畳部10dは、示されていないが、接着され、固着され、リベットで設けられまたは他の適切な起伏部のいずれかである取付場所であってホイル3のリング部分3bの下方にある固着ストリップ9を開放するためにタブ10を引くときに力を伝達させることが可能な取付場所によって置換されている。
【0048】
蓋自体は、上側及び下側ツール30、40間の一定位置で保持されており、上側もしくは下側の一方または双方のツールは、ホイル3に向けて軸方向で変位され、ギャップを最小として押付力を作用させる。これは、突出部32のすべての形状及びすべての説明されたツール30、40について適用される。
【0049】
上側ツール30の保持部分33は、内側カール2cの開始前において、外側部分10aの方向付けを支持し、ホイルに対して平行かつホイルに近接して維持される。
【0050】
両ツールは、この内側カール縁部2cの径方向内側にあり、ホイル3の中央部分3cの径方向外側においてタブ10の外面に力すなわち押付作用を作用させない。
【0051】
突出部32がドット状でありまたはいくらかの円形延在部を有している場合、上向きに角をなす内側端部部分10bの形状は、ほぼカップ状であり、材料がより多くの方向に変位させるように、上方に膨出する側方端部縁部を有している。線状の突出部のみが存在している場合、材料の変位は、単純に径方向である。ドット状または拡大したドット状の突出部である状態で、材料は、中間部分10cにおいてタブ材料との接触点または接触領域それぞれから円形10f””に変位する。
【0052】
双方のツール30、40を開くことにより、前加工された蓋を引き出すことが可能となり、そして、前加工された蓋は、形成されかつ成形され、レトルトシステムにおける使用のために前加工される。また、蓋は、殺菌処理を受けた後に(最終)消費者によって使用されるように設けられており、この最終消費者(消費者)は、依然として上向きに角をなす内側端部部分10bを使用する。上側ツール30の径方向延在部と比較すると、突出部32は、幅狭ストリップまたは小ドット状延在部と称されてもよい。達成された上向き角度は、10°から45°の間であり、具体的な実施形態は、40°を越えて示しており、非常に短い内側端部部分10bは、タブ10の全体長さy30+y10+y20の1/5と1/6との間である。角度は、好ましくは20°から30°の間である。
【0053】
上側ツール30、ハンマーまたは圧印(coining)ツールは、その動作において説明されており、リング状部分r3bを越えて径方向外側に到達していない。この領域において、この領域の外側部分は、延在部がy30と称されており、折畳部10dに近接するタブ延在部とホイル3の固着された外側リング3bとの間にいくらかの間隔を有しており、固着された外側リング3bは、依然として中央ホイルの上面とほぼ平行かつ中央ホイルの上面に近接しているとみなされる。このため、タブ長さの主延在部y30及びy10は、蓋リング2のフランジリング2bに依存して、ホイルが水平形状、上向きに膨出するまたは下向きに膨出する形状であるかに拘らず、ホイル3に近接しかつホイル3とほぼ平行となる。
【0054】
具体的な実施形態において、好ましくは設計において、内側端部部分10bは、内側端部部分の内側端部に向けて幅狭となっており、図7aにおいて別個に示されている。径方向外側に向けて幅広にすることにより、突出部32は、ストリップ部分が押し付けまたは圧迫を開始するものとして使用されると、タブ10の幅全体を覆う。
【0055】
ホイル3の形状及び層は、図5a及び図5bにおいて説明される。
【0056】
図5aは、ほぼ100μmの厚さd7を有するホイルを有している。中央層71は、好ましくはアルミニウムからなり、60μmと80μmとの間の厚さd71を有している。上側及び下側被覆層は、それぞれd70の厚さを有しており、上側層70’及び下側層70”として設けられている。これら層それぞれは、10μmと20μmとの間である。これらは、アルミニウム層71を被覆しており、少なくともこれら3つの層を有する全体の層構造は、中央ホイル3として使用され、同様にタブ10として折畳部分10dを越える延在部として使用される。
【0057】
このホイルが薄くなるにしたがって、タブ10は、ホイル3に対するタブの近接関係を維持するために形成する構造力が小さくなる。ハンマー30のような上側ツールとアンビル(anvil)のような下側相補ツールとを用いた押付動作は、タブの位置決めを補助し、このタブ10に追加の剛性並びに内側端部部分10bについての形成特性を付与する。
【0058】
厚さの薄い別のホイル3は、図5bに示されている。3つの層が設けられており、層それぞれは、ほぼ同一厚さであり、中央アルミニウム層d80と頂部及び下部にある被覆層d80とのそれぞれは、20μmの厚さを有している。
【0059】
d8は、多層ホイル3としてのホイル全体の厚さをもたらしており、この厚さは、図5aのホイル3の厚さのほぼ半分である。さらに、金属層の例としてのアルミニウム層は、同様に取り除かれて厚さd80の2つのプラスチック被覆層を有し、被覆ホイルとしてかつ好ましくはタブ手段10として使用するためのホイル3をよりいっそう薄くする。
【0060】
図5に関して説明されたような押付または圧迫動作は、ホイル3の厚さが薄く(小さく)なるにしたがって、タブを位置決めするために中間領域10cにおける押付固定がより重要になる。したがって、タブは、蓋で容器を閉塞した後の異なる動作中に展開されることを防止できる。タブは、閉塞作用の後の適切な時期において異なる動作後に折り込まれず、説明したように、蓋の形成工程の終わりにおいて蓋の最終位置を受ける。
【符号の説明】
【0061】
1 蓋、2 蓋リング、2a 外側カール部、2b フランジリング,平坦リングパネル(平坦フランジ)、2c 内側カール,内側縁部,内側カール縁部、3 パネル,ホイル,蓋ホイル,多層ホイル,中央ホイル,被覆ホイル,薄膜、3” 上面,表面、3’ 中間接触部,中間物理的接触部、3b リング部分,外側リング,外側縁部リング,外側部分(縁部リング)、3c 中央部分、3c 内側部分、8 開口部(内側開口部)、9 リング領域,固着ストリップ,固着リング層,固着領域、10 タブ,タブ手段、10a 外側径方向部分,外側部分、10b タブ内側端部,タブ内側端部部分,起立端部,内側端部,内側部分、10b’ 内側端部部分(タブ部分)、10c 中間部分,中間領域、10d 外側端部,折畳部分、10f”” 円形(凹部)、30 ツール,ハンマー,上側ツール、31 キャビティ,径方向内側部分、32,32’,32” 突出部(押付面、ストリップ部分)、33 保持部分,径方向外側部分(平坦保持部分)、40 下側ツール、70’ 上側層、70” 下側層、71 アルミニウム層,中央層、Fax 押付力,軸方向力、d80 中央アルミニウム層, 被覆層、y10 延在部,部分、y20 延在部、y30 主延在部,部分
【特許請求の範囲】
【請求項1】
蓋(1)を前加工して形成する方法であって、
− 容器本体の本体フランジに継ぎ合わされるように構成されたカール状に径方向外側に延在しかつほぼ平坦な平坦フランジに径方向内側に延在する蓋リング(2)であって、前記平坦フランジが固着され(9)かつ中央ホイル(3)の縁部リング(3b)に固着され、前記中央ホイルが当該蓋リングの内側開口部(8)であって前記平坦フランジ(2b)の内側縁部の径方向内側にある内側開口部を覆う、蓋リングと、
− タブ(10)を有する中央ホイルであって、前記タブが径方向外側縁部から延在し、好ましくは径方向内側に折り畳まれ(10d)かつ当該中央ホイル(3)の上面とほぼ平行で当該中央ホイル(3)に近接して位置する、中央ホイルと、
を備え、
− 前記タブは、外側部分(10a)と内側部分(10b)との2つの径方向延在部分を有し、
−− 前記内側部分(10b)は、当該内側部分と前記外側部分との間にある中間部分(10c)における押付または圧迫動作(Fax;30、40)中において軸方向上方に起立し、当該内側部分(10b)をホイル面から離間するように強制させ、そして前記外側部分を前記中央ホイルとほぼ平行に維持することを特徴とする方法。
【請求項2】
前記押付または圧迫動作は、好ましくは前記タブ(10)の幅全体に沿って、ストリップ部分(32、32’、32”)に実行されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記タブの前記内側部分は、前記ホイルから約10°から45°だけ離間するように延在していることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記内側部分(10b)は、折り畳まれた前記タブ(10)の長さの1/3未満であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記押付または圧迫動作は、上側ツール(30)と、好ましくは互いに向けて相対的に移動する下側相補ツール(40)と、によって実行されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記上側ツールは、前記中間部分(10c)における押し付けまたは圧迫に作用する突出部(32)の構成部材を有するハンマーであることを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記突出部(32、32’、32”)は、好ましくは断面vまたはuとして、線状をなしていることを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記突出部は、ドット状をなしており、前記タブ(10)にドット状の凹部(10f””)を生じさせることを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記上側ツール(30)は、径方向内側に延在し、
前記タブの前記内側端部は、前記上側ツールのキャビティ(31)であって径方向かつ軸方向上方に延在するキャビティの内側へ軸方向に延在することを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項10】
前記タブの上向きに形成された前記内側部分(10b)は、カップ状を有することを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
上向きに形成されたタブ部分(10b’)は、当該タブ部分の内側端部に向けて幅狭になっていることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記上側ツール(30)は、当該上側ツールの下面において、
前記中間部分の領域において有限の延在部における押付面(32)と、
前記押付面から径方向外側に延在し、好ましくは折り重ねられた前記タブ(10)を前記中央ホイルとほぼ平行に維持する平坦保持部分(33)と、
前記押付面の径方向内側かつ軸方向上方に延在し、前記タブにおける軸方向上方に形成された内側縁部部分(10b)を受けるキャビティ(31)と、
を有するように成形されていることを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項13】
前記中央ホイル(3)は、ほぼ100μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記中央ホイル(3)は、少なくとも3層(70’、71、70”;d80、d81)を有する多層構造からなり、
中央層(71)は、好ましくは外層よりも厚く、金属性を有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項15】
請求項1から14のいずれか1項に記載の蓋(1)を前処理しかつ形成する方法に基づいて製造された継ぎ合わせ可能な蓋であって、
− 容器本体の本体フランジに継ぎ合わせるように構成されたカール状に径方向外側に延在し、かつほぼ平坦フランジに径方向内側に延在し、前記平坦フランジが固着され(9)かつ中央ホイル(3)の外側リング(2b)に固着され、前記中央ホイルが、前記平坦フランジ(2b)の内側縁部の径方向内側にある当該蓋リング(2)の内側開口部(8)を覆う、蓋リングと、
− タブ(10)を有する中央ホイルであって、前記タブが当該中央ホイル(3)の径方向外側縁部から径方向内側に延在し、好ましくは径方向内側に折り畳まれ(10d)、そしてタブ長さ(y10)からなる主延在部に沿って当該中央ホイル(3)の上面とほぼ平行で当該中央ホイル(3)に近接して位置する、中央ホイルと、
− 前記タブは、外側部分(10a)と内側部分(10b)と中間部分(10c)との3つの径方向延在部分を有し、
−− 前記内側部分(10b)は、当該内側部分(10b)と前記外側部分(10c)との間にある前記中間部分(10c)に作用する押付または圧迫動作(Fax;30、40)中において軸方向上方に起立し、当該内側部分を10°から45°の間の所定角度でかつ前記タブ長さの1/3未満の長さ(y20)でホイル上面(3”)から離間するように強制させ、そして前記外側部分(10a)を前記中央ホイル(3)とほぼ平行に維持することを特徴とする蓋。
【請求項16】
前記タブ(10)の上向きに形成された前記内側部分は、カップ状を有することを特徴とする請求項15に記載の蓋。
【請求項17】
前記タブの上向きに形成された前記内側部分(10b)は、当該内側部分の内側端部に向けて幅狭となっていることを特徴とする請求項15または16に記載の蓋。
【請求項18】
前記押付または圧迫動作は、好ましくは前記タブ(10)の幅全体に沿って、ストリップ部分(32)に実行され、前記ストリップ部分を前記中央ホイル(3)に物理的に密接させる(3’)ことを特徴とする請求項15に記載の蓋。
【請求項19】
前記タブ(10)は、別個のデバイスであり、前記ホイルの外側縁部部分に固定され好ましくは接着されまたは固着されることを特徴とする請求項15に記載の蓋。
【請求項1】
蓋(1)を前加工して形成する方法であって、
− 容器本体の本体フランジに継ぎ合わされるように構成されたカール状に径方向外側に延在しかつほぼ平坦な平坦フランジに径方向内側に延在する蓋リング(2)であって、前記平坦フランジが固着され(9)かつ中央ホイル(3)の縁部リング(3b)に固着され、前記中央ホイルが当該蓋リングの内側開口部(8)であって前記平坦フランジ(2b)の内側縁部の径方向内側にある内側開口部を覆う、蓋リングと、
− タブ(10)を有する中央ホイルであって、前記タブが径方向外側縁部から延在し、好ましくは径方向内側に折り畳まれ(10d)かつ当該中央ホイル(3)の上面とほぼ平行で当該中央ホイル(3)に近接して位置する、中央ホイルと、
を備え、
− 前記タブは、外側部分(10a)と内側部分(10b)との2つの径方向延在部分を有し、
−− 前記内側部分(10b)は、当該内側部分と前記外側部分との間にある中間部分(10c)における押付または圧迫動作(Fax;30、40)中において軸方向上方に起立し、当該内側部分(10b)をホイル面から離間するように強制させ、そして前記外側部分を前記中央ホイルとほぼ平行に維持することを特徴とする方法。
【請求項2】
前記押付または圧迫動作は、好ましくは前記タブ(10)の幅全体に沿って、ストリップ部分(32、32’、32”)に実行されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記タブの前記内側部分は、前記ホイルから約10°から45°だけ離間するように延在していることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記内側部分(10b)は、折り畳まれた前記タブ(10)の長さの1/3未満であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記押付または圧迫動作は、上側ツール(30)と、好ましくは互いに向けて相対的に移動する下側相補ツール(40)と、によって実行されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記上側ツールは、前記中間部分(10c)における押し付けまたは圧迫に作用する突出部(32)の構成部材を有するハンマーであることを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記突出部(32、32’、32”)は、好ましくは断面vまたはuとして、線状をなしていることを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記突出部は、ドット状をなしており、前記タブ(10)にドット状の凹部(10f””)を生じさせることを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記上側ツール(30)は、径方向内側に延在し、
前記タブの前記内側端部は、前記上側ツールのキャビティ(31)であって径方向かつ軸方向上方に延在するキャビティの内側へ軸方向に延在することを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項10】
前記タブの上向きに形成された前記内側部分(10b)は、カップ状を有することを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
上向きに形成されたタブ部分(10b’)は、当該タブ部分の内側端部に向けて幅狭になっていることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記上側ツール(30)は、当該上側ツールの下面において、
前記中間部分の領域において有限の延在部における押付面(32)と、
前記押付面から径方向外側に延在し、好ましくは折り重ねられた前記タブ(10)を前記中央ホイルとほぼ平行に維持する平坦保持部分(33)と、
前記押付面の径方向内側かつ軸方向上方に延在し、前記タブにおける軸方向上方に形成された内側縁部部分(10b)を受けるキャビティ(31)と、
を有するように成形されていることを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項13】
前記中央ホイル(3)は、ほぼ100μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記中央ホイル(3)は、少なくとも3層(70’、71、70”;d80、d81)を有する多層構造からなり、
中央層(71)は、好ましくは外層よりも厚く、金属性を有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項15】
請求項1から14のいずれか1項に記載の蓋(1)を前処理しかつ形成する方法に基づいて製造された継ぎ合わせ可能な蓋であって、
− 容器本体の本体フランジに継ぎ合わせるように構成されたカール状に径方向外側に延在し、かつほぼ平坦フランジに径方向内側に延在し、前記平坦フランジが固着され(9)かつ中央ホイル(3)の外側リング(2b)に固着され、前記中央ホイルが、前記平坦フランジ(2b)の内側縁部の径方向内側にある当該蓋リング(2)の内側開口部(8)を覆う、蓋リングと、
− タブ(10)を有する中央ホイルであって、前記タブが当該中央ホイル(3)の径方向外側縁部から径方向内側に延在し、好ましくは径方向内側に折り畳まれ(10d)、そしてタブ長さ(y10)からなる主延在部に沿って当該中央ホイル(3)の上面とほぼ平行で当該中央ホイル(3)に近接して位置する、中央ホイルと、
− 前記タブは、外側部分(10a)と内側部分(10b)と中間部分(10c)との3つの径方向延在部分を有し、
−− 前記内側部分(10b)は、当該内側部分(10b)と前記外側部分(10c)との間にある前記中間部分(10c)に作用する押付または圧迫動作(Fax;30、40)中において軸方向上方に起立し、当該内側部分を10°から45°の間の所定角度でかつ前記タブ長さの1/3未満の長さ(y20)でホイル上面(3”)から離間するように強制させ、そして前記外側部分(10a)を前記中央ホイル(3)とほぼ平行に維持することを特徴とする蓋。
【請求項16】
前記タブ(10)の上向きに形成された前記内側部分は、カップ状を有することを特徴とする請求項15に記載の蓋。
【請求項17】
前記タブの上向きに形成された前記内側部分(10b)は、当該内側部分の内側端部に向けて幅狭となっていることを特徴とする請求項15または16に記載の蓋。
【請求項18】
前記押付または圧迫動作は、好ましくは前記タブ(10)の幅全体に沿って、ストリップ部分(32)に実行され、前記ストリップ部分を前記中央ホイル(3)に物理的に密接させる(3’)ことを特徴とする請求項15に記載の蓋。
【請求項19】
前記タブ(10)は、別個のデバイスであり、前記ホイルの外側縁部部分に固定され好ましくは接着されまたは固着されることを特徴とする請求項15に記載の蓋。
【図1】
【図2a】
【図2b】
【図3】
【図4】
【図5】
【図5a】
【図5b】
【図6a】
【図6b】
【図7a】
【図7b】
【図7c】
【図7d】
【図7e】
【図2a】
【図2b】
【図3】
【図4】
【図5】
【図5a】
【図5b】
【図6a】
【図6b】
【図7a】
【図7b】
【図7c】
【図7d】
【図7e】
【公表番号】特表2011−500471(P2011−500471A)
【公表日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−530482(P2010−530482)
【出願日】平成20年10月27日(2008.10.27)
【国際出願番号】PCT/EP2008/064553
【国際公開番号】WO2009/053495
【国際公開日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【出願人】(310019187)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年10月27日(2008.10.27)
【国際出願番号】PCT/EP2008/064553
【国際公開番号】WO2009/053495
【国際公開日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【出願人】(310019187)
【Fターム(参考)】
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