説明

薄板処理装置及びクリーン薄板処理システム

【課題】クリーン薄板保管処理システム1の製造コストを低減すること、クリーン薄板保管処理システム1の高さ方向のスペースを小さくすること。
【解決手段】可動部分21,25の下方にダクト構成部材27が配設され、ダクト構成部材27の上面に清浄空気を取入れ可能な取入口27tが形成され、取入口27tの上側近傍に清浄空気をダクト構成部材27の取入口27t側へ吸引する吸引ファン29が配設され、クリーンルーム5の床5fに設置されると、クリーンルーム5の床5fの一部によってダクト構成部材27の開口部27pが閉じられ、ダクト構成部材27とクリーンルーム5の床5fの一部によって、リターンダクト11に連通するように接続可能な接続ダクトCDが構成されるようになっていること。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クリーンな環境下で例えばガラス基板等の薄板に対して処理を行う薄板処理装置と、清浄気体(清浄空気、清浄窒素等を含む)の循環によってクリーンな環境を保ちつつ、クリーンな環境下で薄板に対して処理を行うクリーン薄板処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、クリーン薄板処理システムについては種々の開発がなされており、クリーン薄板処理システムの先行技術として特許文献1及び特許文献2に示すものがある。
【0003】
即ち、建屋内には、作業空間であるクリーンルームが構築されており、このクリーンルームの床は、グレーチング構造になっている。また、建屋内におけるクリーンルームの上側には、空気を収容可能な天井チャンバーが配設されており、建屋内におけるクリーンルームの下側には、空気を回収する床下チャンバーが配設されてあって、この床下チャンバーは、グレーチング構造の床を介してクリーンルーム内に連通してある。更に、クリーンルームの天井側には、送風ファン・フィルタユニットが配設されており、この送風ファン・フィルタユニットは、天井チャンバー内の空気を濾過して、清浄空気を下方向へ送風するものである。
【0004】
クリーンルーム内又は建屋内には、リターンダクトが立設されており、このリターンダクトの上端部は、天井チャンバー内に連通してあって、リターンダクトの下端部は、床下チャンバー内に連通してある。また、建屋内の適宜位置には、クリーンルーム内の清浄空気を床下チャンバー側へ吸引する吸引装置が配設されている。そして、クリーンルームの床には、クリーンな環境下で薄板に対してプロセス処理を行う薄板プロセス処理装置(薄板処理装置の一例)が設置されている。
【0005】
従って、先行技術に係るクリーン薄板処理システムによると、送風ファン・フィルタユニットによって天井チャンバー内の空気を濾過して、清浄空気を下方向へ送風する。一方、吸引装置によって清浄空気を床下チャンバー側へ吸引することにより、グレーチング構造の床、床下チャンバー、及びリターンダクトを経由して清浄空気を天井チャンバー内へ戻す。これにより、天井チャンバー、送風ファン・フィルタユニット、グレーチング構造の床、床下チャンバー、及びリターンダクトを介して清浄空気を循環させて、クリーンルーム内をクリーンな環境に保つことができ、薄板処理装置によってクリーンな環境下で薄板に対してプロセス処理を行うことができる。
【特許文献1】特開平11−337115号公報
【特許文献2】特開平10−116758号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、前述のように、グレーチング構造の床、床下チャンバー等を介して清浄空気を循環させて、クリーンルーム内をクリーンな環境に保っているため、先行技術に係るクリーン薄板処理システムにあっては、クリーンルームの床をグレーチング構造にしたり、建屋内におけるクリーンルームの下側に床下チャンバーを配設したりする必要がある。そのため、クリーン薄板処理システムの製造コストが高くなると共に、クリーン薄板処理システムの高さ方向のスペースが大きくなって、建屋内のスペース(工場内のスペース)を有効利用することが困難になるという問題がある。
【0007】
そこで、本発明は、前述の問題を解決することができる、新規な構成の薄板処理装置及びクリーン薄板処理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の特徴(請求項1に記載の発明の特徴)は、発塵しうる可動部分を有し、クリーンな環境下で薄板に対して処理を行う薄板処理装置において、前記可動部分の下方に配設され、清浄気体を取入れ可能な取入口が形成され、下側に開口部を有したダクト構成部材と、清浄気体を前記ダクト構成部材の前記取入口側へ吸引する吸引ファンと、を備え、クリーンルームの床に設置されると、前記クリーンルームの床の一部によって前記ダクト構成部材の前記開口部が閉じられ、前記ダクト構成部材と前記クリーンルームの床の一部によって、前記クリーンルーム内に立設されたリターンダクトに連通するように接続可能な接続ダクトが構成されるようになっていることを要旨とする。
【0009】
ここで、本願の特許請求の範囲及び明細書において、「処理」とは、プロセス処理、保管処理、搬送処理等を含む意であって、プロセス処理には、エッチング処理、CVD処理、PVD処理等が含まれる。なお、前記リターンダクトの上端部は、屋内における前記クリーンルームの上側に配設された天井チャンバー内に連通している。
【0010】
第1の特徴により、前記薄板処理装置を前記クリーンルームの床に設置して、前記薄板処理装置をクリーン薄板処理システムの一部として用いる場合には、次のように行う。
【0011】
即ち、前記クリーンルームの天井側に配設された送風ファン・フィルタユニットによって、前記天井チャンバー内の気体を濾過して、清浄気体を下方向へ送風する。一方、前記吸引ファンによって清浄気体を前記ダクト構成部材の前記取入口側へ吸引することにより、前記接続ダクト及び前記リターンダクトを経由して清浄気体を前記天井チャンバー内へ戻す。これにより、前記天井チャンバー、前記送風ファン・フィルタユニット、前記接続ダクト、及び前記リターンダクトを介して清浄気体を循環させて、前記クリーンルーム内をクリーンな環境に保つことができ、前記薄板処理装置によってクリーンな環境下で薄板に対して処理を行うことができる。特に、前記吸引ファンによって清浄気体を前記ダクト構成部材の前記取入口側へ吸引しているため、前記可動部分周辺において、塵埃等を含む清浄気体の巻き上がりを十分に抑制することができ、前記クリーンルーム内を高度なクリーンな環境に保つことができる。
【0012】
また、前記薄板処理装置は、前記クリーンルームの床に設置されると、前記クリーンルームの床の一部によって前記ダクト構成部材の前記開口部が閉じられ、前記ダクト構成部材と前記クリーンルームの床の一部によって前記接続ダクトが構成されるようになっているため、前記クリーンルームの床の一部を前記接続ダクトの一部として用いることができる。
【0013】
本発明の第2の特徴(請求項2に記載の発明の特徴)は、発塵しうる可動部分を有し、クリーンな環境下で薄板に対して処理を行う薄板処理装置において、前記可動部分の下方に配設され、清浄気体を取入れ可能な取入口が形成され、クリーンルームに立設されたリターンダクトに連通するように接続可能な接続ダクトと、清浄気体を前記接続ダクトの前記取入口側へ吸引する吸引ファンと、を備えたことを要旨とする。
【0014】
なお、前記リターンダクトの上端部は、屋内における前記クリーンルームの上側に配設された天井チャンバー内に連通している。
【0015】
第2の特徴により、前記薄板処理装置を前記クリーンルームの床に設置して、前記薄板処理装置をクリーン薄板処理システムの一部として用いる場合には、次のように行う。
【0016】
即ち、前記クリーンルームの天井側に配設された送風ファン・フィルタユニットによって、前記天井チャンバー内の気体を濾過して、清浄気体を下方向へ送風する。一方、前記吸引ファンによって清浄気体を前記接続ダクトの前記取入口側へ吸引することにより、前記接続ダクト及び前記リターンダクトを経由して清浄気体を前記天井チャンバー内へ戻す。これにより、前記天井チャンバー、前記送風ファン・フィルタユニット、前記接続ダクト、及び前記リターンダクトを介して清浄気体を循環させて、前記クリーンルーム内をクリーンな環境に保つことができ、前記薄板処理装置によってクリーンな環境下で薄板に対して処理を行うことができる。特に、前記吸引ファンによって清浄気体を前記接続ダクトの前記取入口側へ吸引しているため、前記可動部分周辺において、塵埃等を含む清浄気体の巻き上がりを十分に抑制することができ、前記クリーンルーム内を高度なクリーンな環境に保つことができる。
【0017】
本発明の第3の特徴(請求項3に記載の発明の特徴)は、清浄気体の循環によってクリーンな環境を保ちつつ、クリーンな環境下で薄板に対して処理を行うクリーン薄板処理システムにおいて、建屋内に構築されたクリーンルームと、前記建屋内における前記クリーンルームの上側に配設され、気体を収容する天井チャンバーと、前記クリーンルームの天井側に配設され、前記天井チャンバー内の気体を濾過して、清浄気体を下方向へ送風する送風ファン・フィルタユニットと、前記クリーンルーム内に立設され、上端部が前記天井チャンバー内に連通したリターンダクトと、前記クリーンルームの床に設置された第1の特徴又は第2の特徴からなる薄板処理装置と、を備えたことを要旨とする。
【0018】
第3の特徴によると、第1の特徴又は第2の特徴による作用と同様の作用を奏する。
【発明の効果】
【0019】
請求項1から請求項3のうちのいずれかの請求項に記載の発明によれば、前記可動部分周辺において、塵埃等を含む清浄気体の巻き上がりを十分に抑制しつつ、前記天井チャンバー、前記送風ファン・フィルタユニット、前記接続ダクト、及び前記リターンダクトを介して清浄気体を循環させて、前記クリーンルーム内を高度なクリーンな環境にすることができるため、前記クリーンルームの床をグレーチング構造にしたり、前記建屋内における前記クリーンルームの下側に床下チャンバーを配設したりする必要がなくなる。そのため、前記クリーン薄板処理システムの製造コストを低減することができると共に、前記クリーン薄板処理システムの高さ方向のスペースを小さくして、前記建屋のスペースを有効利用することができる。
【0020】
また、請求項1又は請求項3に記載の発明によれば、前記クリーンルームの床の一部を前記接続ダクトの一部として用いることができるため、前記接続ダクトの材料費を削減して、前記クリーン薄板処理システムの製造コストのより一層の低減を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
本発明の実施形態について図1及び図2を参照して説明する。
【0022】
ここで、図1は、本発明の実施形態に係るクリーン薄板処理システムの断面図、図2は、図1におけるII-II線に沿った図である。なお、図面中、「L」は、左方向、「R」は、右方向を指す。
【0023】
図1に示すように、本発明の実施形態に係るクリーン薄板保管処理システム1は、清浄空気の循環によってクリーンな環境を保ちつつ、クリーンな環境下で例えばガラス基板等の薄板Wに対して保管処理を行うシステムであって、このクリーン薄板保管処理システム1の具体的な構成は、以下のようになる。
【0024】
建屋3内には、作業空間であるクリーンルーム5が構築されており、このクリーンルーム5の床5fは、塗り床構造になっている。また、建屋3内におけるクリーンルーム5の上側には、空気(気体の一例)を収容可能な天井チャンバー7が配設されており、クリーンルーム5の天井5c側には、送風ファン・フィルタユニット9が配設されており、この送風ファン・フィルタユニット9は、天井チャンバー7内の空気を濾過して、清浄空気を下方向へ送風するものである。
【0025】
クリーンルーム5内には、リターンダクト11が立設されており、このリターンダクト11の上端部は、天井チャンバー7内に連通してある。また、クリーンルーム5の床5fには、クリーンな環境下で薄板Wに対して保管処理を行う薄板保管処理装置13が設置されており、この薄板保管処理装置13の構成は、次のようになる。
【0026】
即ち、図1及び図2に示すように、薄板保管処理装置13は、装置本体15を備えており、この装置本体15は、クリーンルーム5の床5fに設置可能な支持台17と、この支持台17の左部及び右部に立設された一対の側フレーム19等からなっている。
【0027】
各側フレーム19には、上下方向へ延びたガイドレール21がそれぞれ設けられており、各ガイドレール21には、多数の薄板Wを収納するカセット23の端部を下方向から支持するカセット支持部材25が上下方向へ移動可能に設けられている。そして、装置本体15の適宜位置には、一対のカセット支持部材25を上下方向へ移動させる電動モータ(図示省略)が配設されている。ここで、カセット23は、薄板Wを収納する多数の収納部を上下に有してあって、一対のカセット支持部材25を上下方向へ移動させることにより、カセット23における所定の収納部を所定の高さ位置に位置決めすることができるようになっている。なお、薄板保管処理装置13において、ガイドレール21とカセット支持部材25は、発塵しうる可動部分になっている。
【0028】
支持台17の下側(換言すれば、装置本体15におけるガイドレール21の下方)には、ダクト構成部材27が配設されており、このダクト構成部材27は、下側に、開口部27pを有している。また、ダクト構成部材27の上面には、清浄空気を取入れ可能な複数(本発明の実施形態にあっては、4つ)の取入口27tが形成されている。更に、支持台17には、複数(本発明の実施形態にあっては、4つ)の段付穴17hがダクト構成部材27の取入口27tに連通するように形成されており、各段付穴17h(換言すれば、ダクト構成部材27の各取入口27tの上側近傍)には、清浄空気をダクト構成部材27の取入口27t側へ吸引する吸引ファン29がそれぞれ配設されている。
【0029】
そして、薄板保管処理装置13は、クリーンルーム5の床5fに設置されると、クリーンルーム5の床5fの一部によってダクト構成部材27の開口部27pが閉じられ、ダクト構成部材27とクリーンルーム5の床5fの一部によって、クリーンルーム5内に立設されたリターンダクト11の下端部に連通するように接続可能な接続ダクトCDが構成されるようになっている。
【0030】
なお、薄板保管処理装置13の一般的な構成は、特開2005−159141号公報又は特開2005−175429号公報に示す薄板保管処理装置の構成と同様であって、薄板保管処理装置13は、薄板Wを搬送する搬送ユニット等を備えている。
【0031】
続いて、本発明の実施形態の作用及び効果について説明する。
【0032】
送風ファン・フィルタユニット9によって天井チャンバー7内の空気を濾過して、清浄空気を下方向へ送風する。一方、複数の吸引ファン29によって清浄空気をダクト構成部材27の取入口27t側へ吸引することにより、接続ダクトCD及びリターンダクト11を経由して清浄空気を天井チャンバー7内へ戻す。これにより、天井チャンバー7、送風ファン・フィルタユニット9、接続ダクトCD、及びリターンダクト11を介して清浄空気を循環させて、クリーンルーム5内をクリーンな環境に保つことができ、薄板保管処理装置13によってクリーンな環境下で薄板Wに対して保管処理を行うことができる。特に、複数の吸引ファン29によって清浄空気をダクト構成部材27の取入口27t側へ吸引しているため、ガイドレール21及びカセット支持部材25の周辺において、塵埃等を含む清浄空気の巻き上がりを十分に抑制することができ、クリーンルーム5内を高度なクリーンな環境に保つことができる(第1の作用)。
【0033】
また、薄板保管処理装置13は、クリーンルーム5の床に設置されると、クリーンルーム5の床の一部によってダクト構成部材27の開口部27pが閉じられ、ダクト構成部材27とクリーンルーム5の床5fの一部によって接続ダクトCDが構成されるようになっているため、クリーンルーム5の床5fの一部を接続ダクトCDの一部として用いることができる(第2の作用)。
【0034】
従って、本発明の実施形態によれば、ガイドレール21及びカセット支持部材25の周辺において、塵埃等を含む清浄空気の巻き上がりを十分に抑制しつつ、天井チャンバー7、送風ファン・フィルタユニット9、接続ダクトCD、及びリターンダクト11を介して清浄空気を循環させて、クリーンルーム5内を高度なクリーンな環境にすることができるため、クリーンルーム5の床5fをグレーチング構造にしたり、建屋3内におけるクリーンルーム5の下側に床下チャンバーを配設したりする必要がなくなる。そのため、クリーン薄板保管処理システム1の製造コストを低減することができると共に、クリーン薄板保管処理システム1の高さ方向のスペースを小さくして、建屋3のスペースを有効利用することができる(第1の効果)。
【0035】
また、クリーンルーム5の床5fの一部を接続ダクトCDの一部として用いることができるため、接続ダクトCDの材料費を削減して、クリーン薄板保管処理システム1の製造コストのより一層の低減を図ることができる(第2の効果)。
【0036】
(変形例)
本発明の実施形態の変形例について図3を参照して説明する。
【0037】
ここで、図3は、本発明の実施形態の変形例に係るクリーン薄板処理システムの断面図である。
【0038】
図3に示すように、変形例に係るクリーン薄板処理システム31あっては、支持台17の下側にダクト構成部材27が配設される代わりに、支持台17の下側にリターンダクト11の下端部に連通するように接続可能な接続ダクト33が配設され、かつ接続ダクト33の上面に清浄空気を取入れ可能な複数の取入口33tが形成されている。また、変形例に係るクリーン薄板処理システム31における接続ダクト33以外の構成は、クリーン薄板保管処理システム1の構成と略同じである。なお、本発明の実施形態の変形例に係るクリーン薄板処理システム31における複数の構成要素のうち、本発明の実施形態に係るクリーン薄板保管処理システム1における構成要素と対応するものについては、図中に同一番号を付して、説明を省略する。
【0039】
そして、本発明の実施形態の変形例においても、前述の第1の作用及び第1の効果と同様の作用及び効果を奏する。
【0040】
なお、本発明は、前述の実施形態の説明に限られるものではなく、その他、種々の態様で実施可能である。また、本発明に包含される権利範囲は、これらの実施形態に限定されないものである。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の実施形態に係るクリーン薄板処理システムの断面図である。
【図2】図1におけるII-II線に沿った図である。
【図3】本発明の実施形態の変形例に係るクリーン薄板処理システムの断面図である。
【符号の説明】
【0042】
1 クリーン薄板保管処理システム
3 建屋
5 クリーンルーム
5c 天井
5f 床
7 天井チャンバー
9 送風ファン・フィルタユニット
11 リターンダクト
13 薄板保管処理装置
15 装置本体
17 支持台
17h 段付穴
19 側フレーム
21 ガイドレール
23 カセット
25 カセット支持部材
27 ダクト構成部材
27p 開口部
27t 取入口
29 吸引ファン
31 クリーン薄板処理システム
33 接続ダクト
33t 取入口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発塵しうる可動部分を有し、クリーンな環境下で薄板に対して処理を行う薄板処理装置において、
前記可動部分の下方に配設され、清浄気体を取入れ可能な取入口が形成され、下側に開口部を有したダクト構成部材と、
清浄気体を前記ダクト構成部材の前記取入口側へ吸引する吸引ファンと、を備え、
クリーンルームの床に設置されると、前記クリーンルームの床の一部によって前記ダクト構成部材の前記開口部が閉じられ、前記ダクト構成部材と前記クリーンルームの床の一部によって、前記クリーンルーム内に立設されたリターンダクトに連通するように接続可能な接続ダクトが構成されるようになっていることを特徴とする薄板処理装置。
【請求項2】
発塵しうる可動部分を有し、クリーンな環境下で薄板に対して処理を行う薄板処理装置において、
前記可動部分の下方に配設され、清浄気体を取入れ可能な取入口が形成され、クリーンルームに立設されたリターンダクトに連通するように接続可能な接続ダクトと、
清浄気体を前記接続ダクトの前記取入口側へ吸引する吸引ファンと、を備えたことを特徴とする薄板処理装置。
【請求項3】
清浄気体の循環によってクリーンな環境を保ちつつ、クリーンな環境下で薄板に対して処理を行うクリーン薄板処理システムにおいて、
建屋内に構築されたクリーンルームと、
前記建屋内における前記クリーンルームの上側に配設され、気体を収容する天井チャンバーと、
前記クリーンルームの天井側に配設され、前記天井チャンバー内の気体を濾過して、清浄気体を下方向へ送風する送風ファン・フィルタユニットと、
前記クリーンルーム内に立設され、上端部が前記天井チャンバー内に連通したリターンダクトと、
前記クリーンルームの床に設置された請求項1又は請求項2に記載の発明特定事項からなる薄板処理装置と、を備えたことを特徴とするクリーン薄板処理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−30899(P2009−30899A)
【公開日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−196459(P2007−196459)
【出願日】平成19年7月27日(2007.7.27)
【出願人】(000000099)株式会社IHI (5,014)
【Fターム(参考)】