説明

薬剤分包装置用の散薬接触部材、及び薬剤分包装置、及び散薬接触面の表面処理方法

【課題】 本発明は、散薬が付着し難く、且つ簡易に製造することができる薬剤分包装置用の散薬接触部材を提供することを課題とする。
【解決手段】 アルミナを用いて表面にブラスト処理が施され、次いで平均粒径74〜105μmのガラスビーズを用いてブラスト処理が施されている薬剤分包装置用の散薬接触部材。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薬剤分包装置に組み込んで用いられる散薬接触部材及び薬剤分包装置及び散薬接触面の表面処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、散薬を計量分包する薬剤分包装置は、散薬を分配する散薬分配装置と、該散薬分配装置から供給された散薬を個包装する包装装置と、を備えている。具体的に散薬分配装置は、散薬投入用のホッパーの下方に振動装置を具備するトラフが設けられ、且つ該トラフの先端部に供給シュート部が設けられたフィーダー装置と、このフィーダー装置の供給シュート部から供給される散薬を貯める凹部が設けられ、且つ垂直軸回りに等速回転する環状分配皿と、この環状分配皿に貯められた散薬を堰止め、且つ所定量の散薬を分包シュート部へと送る掻き出し部材と、を備えている。
上記散薬分配装置は、散薬投入用ホッパーに投入された散薬がトラフ上に載り、これが振動装置によって振動するトラフによって等量速度で供給シュート部へと運ばれ、該供給シュート部から環状分配皿の凹部へと供給される。この環状分配皿は等速で回転しているため、環状分配皿の凹部には、散薬が周方向に均一に貯まることとなる。そして、該凹部に貯まった散薬を、分包数に応じた角度(全周360度を分包数で割った角度)に相当する分だけ掻き出し部材で堰止めて掻き出すことにより、1分包分の散薬が分包シュート部を通じて散薬分包装置に送られ、該装置で個包装に供される。
【0003】
ところで、散薬は、錠剤と違って、上記トラフや供給シュート部などの散薬と接触する部材(本出願に於いて、散薬が接触しうる部材を「散薬接触部材」という)に付着し易いという特殊性がある。このように散薬接触部材に散薬が付着していると、処方変更毎に清掃作業を行わなければならず、又、1分包当たりの散薬量に微妙なバラツキを生じる虞がある。
【0004】
このような問題点に鑑みて、特開2001−315704には、ホッパーなどの散薬接触部材をアルミニウムで成形し、この表面にアルマイト層を形成し、アルマイト層に生じる孔にテフロン樹脂を含浸させることが開示されている。かかる公報には、散薬接触部材に非付着性アルマイト層を形成したので、散薬が付着し難く、薬剤を確実に除去できると述べられている。
しかしながら、上記公報記載の手段は、散薬接触部材の表面にアルマイト処理や封孔処理などを行うため、その加工処理が煩雑である。
【0005】
【特許文献1】特開2001−315704 [特許請求の範囲]及び[0030]〜[0045]など
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、散薬が付着し難く、且つ簡易に製造することができる薬剤分包装置用の散薬接触部材及び薬剤分包装置を提供することを課題とする。また、本発明は、簡易に散薬が付着し難い散薬接触面を得ることができる表面処理方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の手段は、平均粒径74〜105μmのガラスビーズにて、表面にブラスト処理が施されている薬剤分包装置用の散薬接触部材を提供する。
また、本発明の第2の手段は、上記薬剤接触部材が組み込まれている薬剤分包装置を提供する。
さらに、本発明の第3の手段は、薬剤分包装置の散薬接触面に、平均粒径74〜105μmのガラスビーズをブラスト処理する散薬接触面の表面処理方法を提供する。
【0008】
ここで、ブラスト処理とは、圧縮気体などを用いて投射材を部材表面に吹き付け、該表面の清掃を行うと共に粗面化する処理をいう。
本発明の散薬接触面の表面処理方法は、平均粒径74〜105μmのガラスビーズにてブラスト処理を行うことにより、散薬が付着し難い散薬接触面を形成することができる。また、上記所定のガラスビーズにてブラスト処理をするので、従来例に比して、簡単に散薬が付着し難い散薬接触部材を製造することができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る散薬接触部材は、散薬が付着し難く、又これを簡易に製造することもできる。従って、清掃メンテナンス回数を低減できる比較的安価な散薬接触部材及び薬剤分包装置を提供することができる。
また、本発明の散薬接触面の表面処理方法は、散薬が付着し難い散薬接触面を簡易に得ることができる。従って、清掃メンテナンス回数を低減できる散薬接触部材を簡易に製造でき、又、既存の散薬接触部材に本発明の表面処理を施すことにより、これを低付着性のものに再生することも可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、添付図面を適宜参照しつつ、本発明を説明する。
図1は、散薬分配装置が組み込まれた薬剤分包装置を概略的に示す斜視図である。
図1に於いて、1は、散薬を分配する散薬分配装置2と、この散薬分配装置2から供給された散薬を個包装する包装装置3と、を備える薬剤分包装置を示す。
散薬分配装置2は、散薬を分割供給装置22に供給するフィーダー装置21と、該フィーダー装置21から供給された散薬を1分包量だけ包装装置3に供給する分割供給装置22とを備えている。
【0011】
具体的には、フィーダー装置21は、散薬が投入される投入用ホッパー211と、このホッパー211の下方側に設けられ、且つ所定長さの平板状の底板212aの両側縁にガイド板212bが立ち上げられてなる平樋状のトラフ212と、このトラフ212の先端部(下流側)に設けられ、且つ環状分配皿221の凹部221bに散薬を供給する供給シュート部213と、少なくともトラフ212に振動を加える振動装置214と、を備えている。
【0012】
分割供給装置22は、駆動装置(図示せず)によって垂直軸回りに回転可能な中央部材221aの径方向外方位置に設けられた凹部221bを有する環状分配皿221と、この環状分配皿221に貯められた散薬を堰止め、且つ1分包量の散薬を掻き出す掻き出し部材222と、この掻き出し部材222の下方側に設けられ、且つ環状分配皿221から掻き出される散薬を熱溶着性シート31へと供給する分包シュート部223と、を備えている
【0013】
包装装置3は、長手方向に沿った中心線で熱溶着面を内側にして2つ折りにした熱溶着性シート31を繰り出す送出機構(図示せず)と、この熱溶着性シート31の内部に分包シュート部223の排出口が挿入され、且つ1分包量の散薬が入れられる薬剤装填部32と、この薬剤装填部32に於いて入れられた散薬を個包装するため、熱溶着性シート31を封止するヒートシール台33と、を備えている。
【0014】
上記薬剤分包装置1は、まず、散薬分配装置2の散薬投入用ホッパー211に散薬が投入される。投入された散薬はトラフ212の底板212a上に載り、該トラフ212は振動装置214によって振動が加えられる。このトラフ212の振動によって、散薬は略等量速度で供給シュート部213へと運ばれ、該供給シュート部213を通じて環状分配皿221の凹部221bへと供給される。この環状分配皿221は等速で回転しているため、環状分配皿221の凹部221bには、一定量の散薬が周方向に均一に貯まる。そして、該凹部221bに貯まった散薬を掻き出し部材222で堰き止め、この間、環状分配皿221が分包数に応じた角度(全周360度を分包数で割った角度)に相当する分だけ回転することにより、掻き出し部材222で堰止められた散薬は、分包シュート部223に掻き出される。1分包量の散薬は、分包シュート部223を通じて熱溶着性シート31の内部に充填される。そして、この熱溶着性シート31を1分包分だけ送り、ヒートシール台33で熱溶着することにより、連続的に薬剤を個包装することができる。
尚、この振動装置214の振動度合い、環状回転皿221の回転速度や回転角度などは、所望する1分包分の散薬量などに応じて適宜設定され、これらは、制御装置(図示せず)によって自動で又は手動で調整されている。
【0015】
次に、本発明の散薬接触部材及び散薬接触面の表面処理方法について説明する。
散薬接触部材は、薬剤分包装置に組み込まれる部品のうち、散薬が接触しうる部材である。上記例示の薬剤分包装置1に於いては、フィーダー装置21の投入用ホッパー211、トラフ212及び供給シュート部213や、分割供給装置22の環状分配皿221の凹部221b、掻き出し部材222及び分包シュート部223などがこれに該当する。これらの中でも、トラフ212の底板212a及び供給シュート部213や、環状分配皿221の凹部221及び供給シュート部213は、特に散薬が付着し易い傾向にあるため、本発明を適用することが効果的である。
【0016】
散薬接触部材は、例えば、ステンレス材、鉄鋼材、アルミニウム材(何れも合金を含む)などの金属板などの素材を適宜形状に成形することによって構成できるが、錆難く、耐食性、耐薬品性に優れるという点からステンレス材にて構成することが好ましい。
本発明の散薬接触部材は、その表面(散薬接触面)が、平均粒径74〜105μm、好ましくは74〜88μmのガラスビーズを用いてブラスト処理されて研磨されてなることを特徴としている。
かかる粒径のガラスビーズにて表面にブラスト処理を施すことにより、適度に粗面化され、散薬が付着し難い散薬接触面を構成することができる。
【0017】
当該ガラスビーズは、未ブラスト処理面に直接噴射してもよいが、上記粒径のガラスビーズは切削力が小さいので、未ブラスト処理面(以下、未処理面という)に直接噴射すると長時間噴射を行う必要があり、コスト的に不利となるため、比較的切削力の大きい投射材を、未処理面に予め噴射する下地処理(前処理)を施しておくことが好ましい。
このような下地処理は、未処理面のバリなどを除去するために比較的切削力の大きい公知の投射材を適宜選択して行うことができ、例えば、平均粒径125〜150μmのアルミナ、平均粒径125〜150μmの炭化ケイ素などを用いて下地処理することが好ましい。尚、下地処理は、同種又は異種の投射材にて、複数回に分けて行ってもよい。
【0018】
上記ガラスビーズや下地処理用の投射材のブラスト処理としては、公知のブラスト法を採用することができるが、乾式ブラスト法で行うことが好ましく、例えば、重力式ブラスト法、直圧式ブラスト法、サイフォン式ブラスト法、遠心法などが例示される。
また、噴射圧力や噴射速度は、特に限定されずこの種の表面研磨で慣用されているものでよく、例えば、上記ガラスビーズについては、0.5MPa程度、1〜1.5m/sec程度で行うことが好ましい。
【0019】
また、上記ガラスビーズにてブラスト処理を施した後、散薬接触部材の表面に、酸化チタンの被膜を形成してもよい。酸化チタンのコーティングは、公知の方法を採用でき、例えば、スプレー法、ディッピング法などでコーティングすることができる。膜厚は特に限定されないが、概ね1〜5μm程度が好ましい。
【0020】
以下に本発明の表面処理方法について列記する。
1)散薬接触部材の散薬接触面に、平均粒径74〜105μm(好ましくは74〜88μm)のガラスビーズを用いてブラスト処理を行う。
2)散薬接触部材の散薬接触面に、先ず下地処理を行い、次に、平均粒径74〜105μm(好ましくは74〜88μm)のガラスビーズを用いてブラスト処理を行う。
3)散薬接触部材の散薬接触面に、先ず、平均粒径125〜150μmのアルミナを用いてブラスト処理を行い、次に、平均粒径74〜105μm(好ましくは74〜88μm)のガラスビーズを用いてブラスト処理を行う。
4)散薬接触部材の散薬接触面に、平均粒径74〜105μm(好ましくは74〜88μm)のガラスビーズを用いてブラスト処理を行い、酸化チタンをコーティングする。
5)散薬接触部材の散薬接触面に、先ず下地処理を行い、次に、平均粒径74〜105μm(好ましくは74〜88μm)のガラスビーズを用いてブラスト処理を行い、酸化チタンをコーティングする。
【0021】
尚、本発明の薬剤分包装置は、上記で例示した構成に限られず、本発明の意図する範囲で適宜変更、置換、付加などすることができる。
例えば、静電気の発生を防止又は静電気を除去するため、上記実施形態に於ける薬剤分包装置1の散薬接触部材に、除電器などの静電気防止手段を具備させてもよい。かかる静電気防止手段を本発明の散薬接触部材に併用することにより、トラフ212などの散薬接触面の静電気を防止でき、散薬の付着をより確実に低減できる。
【実施例】
【0022】
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を更に詳述する。但し、本発明は、下記実施例に限定されるものではない。
実施例及び比較例の共通事項
(基材)
縦横196×50mm、厚み2mmのステンレス板(SUS304)。
(投射材)
・ガラスビーズ#180…平均粒径88〜105μmのガラスビーズ(岳南光機社製、商品名:ガラスビーズ#180)。
・ガラスビーズ#200…平均粒径74〜88μmのガラスビーズ(岳南光機社製、商品名:ガラスビーズ#200)。
・ガラスビーズ#280…平均粒径53〜62μmのガラスビーズ(岳南光機社製、商品名:ガラスビーズ#280)。
・アルミナ#100…平均粒径125〜150μmのアルミナビーズ(岳南光機社製、商品名:アルミナ#100)。
・ステンビーズ#80…平均粒径75〜250μmのステンレスビーズ(伊藤機工社製、商品名:ステンビーズ#80)。
・ジルビーズ#60…平均粒径125〜250μm、結晶質ジルコニア(ZrO)と非結晶質酸化ケイ素(SiO)を電融法により溶解して得られた粘弾性のある真円球状の電融ジルビーズ(マテリアルサイエンス社製、商品名:ジルビーズ#60)。
(ブラスト装置)
直圧式ブラスト装置。
(フィーダー装置)
薬剤分包装置(高園産業(株)製、商品名:DuetGRAN)に組み込まれているフィーダー装置。
(散薬)
・乳酸カルシウム(メルク・ホエイ社製、商品名:乳酸カルシウム「ホエイ」)
・ラックビー(日研化学(株)製)
【0023】
実施例1
基材の表面に、表1に示す噴射条件にて、アルミナ#100を用いてブラスト処理し、次いで、ガラスビーズ#200にてブラスト処理を行い、実施例1に係る試験板を得た。このものを、フィーダー装置のトラフの底板に組み込み、この試験板上の上流側に乳酸カルシウム42gを載せ、フィーダー装置を作動させ、試験板上の散薬の付着状況を目視で観察した。その際の試験板の状態の写真撮影図を図2(a)−1に示す。
測定条件:温度24℃、湿度46±1%、フィーダー装置は自動可変(振動度合いが一定時間毎に段階的に一定割合で変わる設定)、フィーダー装置の作動時間120秒。
更に、上記付着試験が終了した後、試験板の上に僅かに残る散薬を掃除機を用いて入念に吸引除去し、同様にして再度付着試験を行った。この第2回目の試験板の状態の写真撮影図を同図(a)−2に示す。
【0024】
実施例2
基材の表面に、表1に示す噴射条件にて、アルミナ#100を用いてブラスト処理し、次いで、ガラスビーズ#180にてブラスト処理を行い、次いで、酸化チタンをスプレーコーティング法(1回塗り)にて膜厚2μm程度となるように基材表面に被覆し、実施例2に係る試験板を得た。このものを実施例1と全く同様にして、乳酸カルシウムの付着試験を2回行った。第1回目の結果を、図2(b)−1に、第2回目を同図(b)−2に示す。
【0025】
比較例1
基材の表面に、表1に示す噴射条件にて、アルミナ#100を用いてブラスト処理し、次いで、ステンビーズ#80にてブラスト処理を行い、比較例1に係る試験板を得た。このものを実施例1と全く同様にして、乳酸カルシウムの付着試験を2回行った。第1回目の結果を、図2(c)−1に、第2回目を同図(c)−2に示す。
【0026】
【表1】

【0027】
実施例3
基材の表面に、表2に示す噴射条件にて、アルミナ#100を用いてブラスト処理し、次いで、ガラスビーズ#200にてブラスト処理を行い、実施例3に係る試験板を得た。このものを、フィーダー装置のトラフの底板に組み込み、この試験板上の上流側にラックビー42gを載せ、フィーダー装置を作動させた。その結果を図3(a)に示す。
測定条件:温度22℃、湿度39%、フィーダー装置は固定振動(振動度合いが固定。速度3(但し、「速度3」とは使用したフィーダー装置独自の設定))、フィーダー装置の作動時間3分30秒。
【0028】
比較例2
基材の表面に、表2に示す噴射条件にて、アルミナ#100を用いてブラスト処理し、次いで、ステンビーズ#80にてブラスト処理を行い、比較例2に係る試験板を得た。このものを実施例3と全く同様にして、ラックビーの付着試験を行った。その結果を図3(b)に示す。
【0029】
【表2】

【0030】
実施例4
基材の表面に、表3に示す噴射条件にて、アルミナ#100を用いてブラスト処理し、次いで、ガラスビーズ#200にてブラスト処理を行い、実施例4に係る試験板を得た。このものを、フィーダー装置のトラフの底板に組み込み、この試験板上の上流側に乳酸カルシウム21gを載せ、フィーダー装置を作動させた。その結果を図4(a)に示す。
測定条件:温度23℃、湿度26%、フィーダー装置は自動可変、フィーダー装置の作動時間100秒。
【0031】
比較例3
基材の表面に、表3に示す噴射条件にて、アルミナ#100を用いてブラスト処理し、次いで、ステンビーズ#80にてブラスト処理を行い、比較例3に係る試験板を得た。このものを実施例4と全く同様にして、乳酸カルシウムの付着試験を行った。その結果を図4(b)に示す。
【0032】
比較例4
基材の表面に、表3に示す噴射条件にて、アルミナ#100を用いてブラスト処理し、次いで、ガラスビーズ#280にてブラスト処理を行い、比較例4に係る試験板を得た。このものを実施例4と全く同様にして、乳酸カルシウムの付着試験を行った。その結果を図4(c)に示す。
【0033】
比較例5
基材の表面に、表3に示す噴射条件にて、アルミナ#100を用いてブラスト処理し、次いで、ジルビーズ#60にてブラスト処理を行い、比較例5に係る試験板を得た。このものを実施例4と全く同様にして、乳酸カルシウムの付着試験を行った。その結果を図4(d)に示す。
【0034】
【表3】

【0035】
さらに、実施例4及び比較例3〜5の試験板の表面の粗さを測定した。その結果を表4に示す。
測定方法は、各試験板をそれぞれ2枚準備し、各試験板の表面のうちから無作為に抽出した3ヶ所を、下記測定器を用いて測定した。測定機器:JIS B 0601(1994年)に準拠した表面粗さ計(小坂研究所製、型番:SEF−3FK)。測定長さ:2.5mm。カットオフ値:0.80mm。
【0036】
【表4】

【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】(a)は、本発明の一実施形態に係る薬剤分包装置を概略的に示す斜視図、(b)は、同フィーダー装置の縦端面図。
【図2】実施例1、2及び比較例1に於ける散薬の付着状況を示す写真図。
【図3】実施例3及び比較例2に於ける散薬の付着状況を示す写真図。
【図4】実施例4及び比較例3〜5に於ける散薬の付着状況を示す写真図。
【符号の説明】
【0038】
1…薬剤分包装置、2…散薬分配装置、21…フィーダー装置、211…投入用ホッパー、212…トラフ、212a…トラフの底板、212b…トラフのガイド板、213…供給シュート部、214…振動装置、22…分割供給装置、221…環状分配皿、221a…中央部、221b…凹部、222…掻き出し部材、223…分包シュート部、3…包装装置、31…熱溶着性シート、32…薬剤装填部、33…ヒートシール台

【特許請求の範囲】
【請求項1】
平均粒径74〜105μmのガラスビーズを用い、表面にブラスト処理が施されていることを特徴とする薬剤分包装置用の散薬接触部材。
【請求項2】
請求項1記載の薬剤接触部材が組み込まれている薬剤分包装置。
【請求項3】
薬剤分包装置の散薬接触面に、平均粒径74〜105μmのガラスビーズをブラスト処理することを特徴とする散薬接触面の表面処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−44734(P2006−44734A)
【公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−227894(P2004−227894)
【出願日】平成16年8月4日(2004.8.4)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
【出願人】(593129342)高園産業株式会社 (232)
【Fターム(参考)】