説明

薬剤投与装置

【課題】薬剤投与装置、特に、患者の皮膚を通して薬剤を注入するための注入装置を提供する。
【解決手段】薬剤投与装置は、交換式薬剤容器を受け取り、かつ薬剤容器の現内容量が処方量Dの倍数でなく、処方量Dよりも大きい場合に各薬剤容器に収容された薬剤の各投与前に調節投薬量ADを判断するように設計される。調節投薬量ADは、この薬剤投与中に処方量Dに代わって投与される投与量である。調節投与量ADは、値(AD−D)を累積する変数Bの関数として、処方量Dよりも高用量である第1の投与量及び処方量Dよりも低用量である第2の投与量の一方を選択することによって判断される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薬剤投与装置、特に、患者の皮膚を通して薬剤を注入するための注入装置に関する。
より具体的には、本発明は、カートリッジのような交換式薬剤容器を受けるための手段、制御ユニット、及び制御ユニットによって制御され、薬剤容器に収容された薬剤の少なくとも1回の投与量を患者に投与するための手段を含む装置に関する。このような装置は、例えば、WO2005/077441に開示されている。
【背景技術】
【0002】
このような公知の装置に関する問題は、投与量が、一般的に患者毎に変化し、かつ薬剤容器が、標準的構成要素であるから、薬剤容器の内容量が患者への処方量の倍数にめったにならないことに存在する。すなわち、薬剤容器に収容された全投与量の全てが投与された後、この容器に一般的にいくらか薬剤が残る。この薬剤の残りは使用することができず、従って、薬剤容器と共に患者によって捨てられる。これは、薬剤が浪費されることを意味する。使用された多数の薬剤容器にわたって、このような浪費は、かなりのものになる場合がある。
【0003】
【特許文献1】WO2005/077441
【発明の開示】
【0004】
本発明は、この薬剤浪費を低減することを目指し、このために、特許請求の範囲の請求項1に定めるような薬剤投与装置、特許請求の範囲の請求項8に定めるような投薬量を判断する方法、及び特許請求の範囲の請求項14に定めるようなコンピュータプログラムを提供し、本発明の特定的な実施形態は、特許請求の範囲の従属請求項に規定している。
本発明の他の特徴及び利点は、添付図面を参照した好ましい実施形態の以下の詳細説明を読むことから明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0005】
図1及び図2を参照すると、患者の皮膚を通して液体薬剤を注入するための本発明による手持ち式電子注入装置は、カートリッジホルダ2、電気機械作動ユニット3、及び電子制御ユニット4を収容する手持ち式ハウジング1を含む。カートリッジホルダ2は、液体薬剤を収容する交換式カートリッジ5を受けるように設計される。作動ユニット3は、電気モータ6、及びモータ6によって作動されるピストンロッド7を含む。ピストンロッド7は、湾曲したハウジング8を通過する軸線方向に非圧縮性であるが横方向に弾性変形可能なチューブの形態であり、押し板9によって終端する。カートリッジ5がカートリッジホルダ2内に挿入され、カートリッジ5の対応する端部を穿孔するように針10がカートリッジホルダ2の下端に取り付けられた後、押し板9がカートリッジ5のピストン11に接触するように、ピストンロッド7は、モータ6によって軸線方向に移動される。次に、患者の皮膚がハウジング1の底面12に接触するなどの所定の条件が満たされた場合に、ピストンロッド7は、ピストン11を押し、注入開始ボタン13が押される度に針10を通って1回分の投薬量を投与することになる。カートリッジ5が空になるか又は空であると考えられる状態で、ピストンロッド7は、カートリッジ5の交換が可能なように引っ込められる。
【0006】
図2を参照すると、典型的に内部メモリを有するマイクロプロセッサである制御ユニット4は、注入装置の様々なセンサ及びボタンから信号を受信し、制御ユニット4に記憶されたプログラムによって作動ユニット3を制御する。センサは、特に、装置内のカートリッジ5の存在を検出し、バーコードのような情報を読取るためのカートリッジ5の外壁上に設けられたセンサ14、及び底面12と患者の皮膚との接近又は接触を検出するためのセンサ15を含むことができる。ボタンは、注入開始ボタン13及び設定ボタン16を含む。制御ユニット4はまた、注入装置上に設けられた表示スクリーン17上で患者又は医師のための情報の表示を制御することができる。
【0007】
この薬剤注入装置の構成自体は、本発明の一部ではなく、従って、これ以上の詳細は説明しない。
本発明により、制御ユニット4に記憶されるプログラムは、薬剤浪費を低減するように患者に投与される投薬量を調節するためのサブプログラムを含む。このサブプログラムによって実行されるアルゴリズムを図3に示す。
このアルゴリズムは、段階S0から始まり、ここで、変数Bがリセットされ(この変数の機能は後述される)、例えばmgで表される処方量D、及び0と1の間にあって投与量の精度を表す所定の定数kが、制御ユニット4に記憶される。処方量D及び投与量精度kは、典型的に医師によって設定ボタン16を通じて制御ユニット4にもたらされる。
【0008】
次の段階S1において、カートリッジ5が注入装置に挿入されているか否かが検査される。装置内にカートリッジがなければ、カートリッジが挿入されるまでアルゴリズムは待機し、次に段階S2に進む。
段階S2において、例えばmgで表され、装置に受け取られたカートリッジ5の現内容量を示す変数Cont、すなわち、このカートリッジに収容された薬剤の現在の量には、カートリッジ5の初期内容量の値が与えられる。この初期カートリッジ内容量は、例えば、制御ユニット4に予め記憶されるか、患者又は医師によって設定ボタン16を通じて制御ユニット4にもたらされるか、又はカートリッジ5のセンサ14によって読取られる。代替的に、初期カートリッジ内容量は、以下の方法で注入装置自体によって判断することができ、すなわち、ピストンロッド7が公知の後退位置からカートリッジピストン11に接触し、モータ6のアンペア数を増加させる原因であるこのような接触がアンペア数モニタリング回路18によって検出され、カウンタ回路19がモータ6の回転数を計数し、ピストンロッド7が延びるその後退位置からカートリッジピストン11とのその接触までの距離、従って、カートリッジ5内のカートリッジピストン11の初期位置を判断し、この初期位置及びカートリッジ5の既知の寸法から初期カートリッジ内容量が次に判断される。
【0009】
次の段階S3において、変数MaxDoseが以下のように計算される。
MaxDose=Conc.MaxInjVol
ここで、Concは、カートリッジ内の薬剤の濃度、及びMaxInjVolは、注入装置が1回の注射で注入することができる最大容積に対応する所定の定数である。値Conc及びMaxInjVolは、それぞれ、例えば、mg/ml及びmlで表される。値Concは、例えば、制御ユニット4に予め記憶されるか、患者又は医師によって設定ボタン16を通じて制御ユニット4にもたらされるか、又はカートリッジ5のセンサ14によって読取られる。
【0010】
次の段階S4において、現在のカートリッジ内容量Contが、処方量Dの倍数であるか、すなわち、1未満でない整数Nによって乗算された処方量Dに等しいか否かが判断される。段階S4の答えが「イエス」の場合には、アルゴリズムは、医師によって処方された注入タイミングによって患者が行うことになる処方量DのN回注入を可能にし(段階S5)、これらのN回注入が実行されるまで待機する。これらのN回注入が実行された状態で、制御ユニット4は、表示スクリーン17を通じて患者にカートリッジ5が空であり、交換すべきであることを知らせる。アルゴリズムは、次に段階S1に戻る。
段階S4における答えが「ノー」の場合には、段階S6で現在のカートリッジ内容量Contが処方量Dよりも少ないか否かが判断される。答えが「イエス」の場合には、アルゴリズムは、段階S13に進み、これは後述される。答えが「ノー」の場合には、アルゴリズムは、段階S7に進む。
【0011】
段階S7において、以下の変数が計算される。
n=INT(Cont/D)
LD=Cont/(n+1)
HD=Cont/n
LD=max(LD,(D−k.D))
HD=min(HD,MaxDose,(D+k.D))
DiffL=(LD−D)
DiffH=(HD−D)
ここで、INTは、整数部分、maxは、最大値であり、minは、最小値である。
【0012】
変数LD及びHDは、それぞれ、処方量Dよりも低用量及び高用量を表している。処方量とは異なり、これらの低用量及び高用量は、初期カートリッジ内容量Contを割れ切れる数である。LDは、LDが底値(D−k.D)よりも大きい場合にLDに等しく、他の場合は(D−k.D)に等しい低用量である。HDは、HDが2つの天井値(D+k.D)及びMaxDoseよりも小さい場合にHDに等しく、他の場合は、(D+k.D)又はMaxDoseに等しい高用量である。投与量精度kは、患者が患う病気及び患者自身に応じて医師によって選択される。天井値MaxDoseは、装置の技術的制限である。
【0013】
次の段階S8において、(B+DiffL)の絶対値が、(B+DiffH)の絶対値よりも小さいか否かが判断される。答えが「イエス」の場合には、調節投与量ADは、低用量LDに等しいように設定され、変数Bは、新たな値(B+DiffL)を与えられる(段階S9)。答えが「ノー」の場合には、調節投与量ADは、高用量HDに等しいように設定され、変数Bは、新たな値(B+DiffH)を与えられる(段階S10)。
【0014】
次の段階S11において、アルゴリズムは、段階S9又はS10で判断された調節投与量ADの1回の注入を可能にし、この注入が実行されるまで待機する。この注入が実行された状態で、アルゴリズムは、変数Contに残りのカートリッジ内容量の値を与え(段階S12)、次に段階S4に戻る。
現在のカートリッジ内容量Contが段階S6で処方量Dよりも少ないと判断されると実行される段階S13は、現在のカートリッジ内容量Contが底値(D−k.D)未満でないか否か、及び変数Bがゼロよりも大きいか否かを判断する段階にある。これらの条件の一方又は両方が満たされなければ、患者は、表示スクリーン17を通じてカートリッジ5を交換すべきであることを知らされ、アルゴリズムは、段階S1に戻る。段階S13で設定される2つの条件が満たされた場合、調節投与量ADは、現在のカートリッジ内容量Contに等しいように設定され、変数Bは、新たな値B+AD−Dを与えられる(段階S14)。アルゴリズムは、次に、調節投与量ADの1回の注入を可能にし、この注入が実行されるまで待機する(段階S15)。この注入が実行された状態で、患者は、表示スクリーン17を通じてカートリッジ5が空であり、交換すべきであることを知らされ、アルゴリズムは、段階S1に戻る。
【0015】
段階S1からS15までは、注入装置に挿入されるカートリッジ毎に実施される。処方量Dが変更されないままである限り、2回の注入の間に注入装置のスイッチが切られても、変数Bはリセットされない。装置に記憶された処方量Dが変更されるといつでも、アルゴリズムは、変数Bがリセットされる段階S0に進む。
変数Bは、注入が連続して実施されカートリッジが連続して装置に用いられる時に値(AD−D)を累積する差を表す。すなわち、変数Bは、ある瞬間の患者に投与された薬剤量と、処方されたものに対して投与量が変更されなかったら投与されたであろう薬剤量との間の差異を表している。このような差異は、正数又は負数とすることができる。
【0016】
変数Bに基づいて処方量Dに代わって患者に注入される調節投与量ADを判断することにより、上述のアルゴリズムは、薬剤浪費を統計的に低減し、すなわち、少なくとも実行される多数の注入にわたって薬剤浪費を低減する。薬剤浪費Wは、以下のように定めることができる。
【0017】
【数1】

【0018】
ここで、riは、所定のカートリッジiで可能な投与量の全ての注入が実行された後のそのカートリッジの残留薬剤であり、Contiは、カートリッジiの初期内容量である。本発明において、カートリッジiでアルゴリズムが段階S5又は段階S15に進むと、残留薬剤riは、ゼロである。段階S13において、現在のカートリッジ内容量Contが(D−k.D)よりも小さいと判断され、及び/又は変数Bがゼロよりも大きくないと判断された場合、残留薬剤riは、ゼロと異なる。薬剤浪費は、投与量精度kが大きく、すなわち、1に近いと、より迅速に低減されることが理解されるであろう。他方、投与量精度kが小さく、すなわち、0に近いと、薬剤浪費の低減は迅速ではないが、患者に投与される投与量は、処方量に近いままであることになる。
【0019】
変数Bを含む段階S8に用いられる判断規則は、患者に投与される平均投与量が処方量Dに収束すること、すなわち、ある一定数の注入が実施された後に(ある一定数のカートリッジを用いて)患者に投与される平均投与量が処方量Dに実質的に等しいことを保証することが更が分かるであろう。発育不全の治療のような多くの医療治療法において、実際に、各注入で投与される投与量は、通常1週間又は数週間のある一定の期間にわたる投与量の平均が処方量に実質的に等しいという条件で、医師によって処方されるものに正確に一致する必要はない。本発明は、薬剤浪費を低減するために、この医療的許容誤差を用いる。
【0020】
上記アルゴリズムの別の特性は、変数Bの絶対値が処方量Dの50%よりも決して大きくならないことである。従って、患者が受ける薬剤の量と患者の処方箋によって受けるべき薬剤の量との間の変動は、いつでも制限されたままである。
更に、このアルゴリズムは、アルゴリズムの主要部分S7からS11において、調節投与量ADが、各カートリッジにつき1回のみでなく、各注入前に計算されるという事実によって特に強固である。
段階S8で用いられる判断規則は、平均注入投与量の処方量への収束率が最適であると本発明者は考えるが、変数Bを含む他の判断規則を選択することができることに注意すべきである。本発明の変形においては、変数Bの値が正数であれば、調節投与量ADとして低用量LDが選択され、変数Bの値が負数又はゼロであれば、調節投与量ADとして高用量HDが選択される。
【0021】
より一般的な方法において、特許請求の範囲から逸脱することなく上述のアルゴリズムに修正をもたらすことができることが当業者には明らかであろう。例えば、以下の通りである。
−段階S4及びS5は、削除することができる。この場合、アルゴリズムは、段階S3及び段階S12の後に直接段階S6に進む。
−段階S13からS15は、削除することができる。この場合、アルゴリズムは、段階S6の答えが「イエス」の場合には段階S1に直接戻る。
−医師が、注入投与量と処方量の間により大きな変動を許容する場合、及び装置によって1回の注入で注入することができる薬剤の内容量に関して技術的規制が存在しない場合には、投与量精度k及び天井値MaxDoseをアルゴリズムから削除することができる。
本発明は、患者の皮膚を通して薬剤を注入するための注入装置との関連で上述した。しかし、本発明は、他の薬剤投与装置、例えば、経口投与される適切な投与量の薬剤を患者に供給するための装置に適用することができることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明による電子薬剤注入装置の断面図である。
【図2】図1の装置を制御するための制御ユニットの作動を示すブロック図である。
【図3】図2の制御ユニットによって実行されるアルゴリズムを示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
交換式の薬剤容器(5)を受け取るための手段(2)と、制御ユニット(4)と、該制御ユニット(4)によって制御され、該薬剤容器(5)に収容された薬剤の少なくとも1回の投与量を患者に投与するための手段(3;6、7)とを含む薬剤投与装置であって、
制御ユニット(4)は、薬剤容器の現内容量が処方量Dの倍数でなく、かつ該処方量Dよりも大きい場合に、該薬剤容器に収容された薬剤の各投与前に調節投薬量ADを判断するための手段を含み、該調節投薬量ADは、該薬剤投与中に該処方量Dに代わって該投薬手段(3;6、7)によって投与される投与量であり、該調節投薬量ADは、値AD−Dを累積する変数Bの関数として、該処方量Dよりも高用量である第1の投与量及び該処方量Dよりも低用量である第2の投与量の一方を選択することによって判断される、
ことを特徴とする装置。
【請求項2】
前記調節投薬量ADは、前記第1及び第2の投与量のうち、前記変数Bの絶対値が低い方に対するものであることを特徴とする請求項1に記載の薬剤投与装置。
【請求項3】
前記調節投薬量ADは、前記変数Bが負である場合に前記第1の投与量に等しく、該変数Bが正である場合に前記第2の投与量に等しいことを特徴とする請求項1に記載の薬剤投与装置。
【請求項4】
前記第1の投与量は、(Cont/n)に等しく、前記第2の投与量は、(Cont/(n+1))に等しく、ここで、nは、INT(Cont/D)に等しく、Contは、前記薬剤容器の前記現内容量であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の薬剤投与装置。
【請求項5】
前記第1の投与量は、(Cont/n)及び少なくとも1つの天井値のうちの最小値に等しく、前記第2の投与量は、(Cont/(n+1))及び少なくとも1つの底値のうちの最大値に等しく、ここで、nは、INT(Cont/D)に等しく、Contは、前記薬剤容器の前記現内容量であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の薬剤投与装置。
【請求項6】
前記少なくとも1つの天井値は、値(D+k.D)を含み、前記少なくとも1つの底値は、値(D−k.D)を含み、ここで、kは、0と1の間の所定の定数であることを特徴とする請求項5に記載の薬剤投与装置。
【請求項7】
患者の皮膚を通して薬剤を注入するように設計された電子注入装置から成ることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の薬剤投与装置。
【請求項8】
交換式薬剤容器(5)を受け取るための手段(2)と、制御ユニット(4)によって制御され、該薬剤容器(5)に収容された薬剤の少なくとも1回の投与量を患者に投与するための手段(3;6、7)とを含む薬剤投与装置において同じく該制御ユニット(4)によって実行される、薬剤投与量を判断する方法であって、
薬剤容器の現内容量が処方量Dの倍数でなく、かつ該処方量Dよりも大きい場合に、該薬剤容器に収容された薬剤の各投与前に調節投薬量ADを判断する段階、
を含み、
前記調節投薬量ADは、前記薬剤投与中に前記処方量Dに代わって前記投薬手段(3;6、7)によって投与される投与量であり、該調節投薬量ADは、値AD−Dを累積する変数Bの関数として、該処方量Dよりも高用量である第1の投与量及び該処方量Dよりも低用量である第2の投与量の一方を選択することによって判断される、
ことを特徴とする方法。
【請求項9】
前記調節投薬量ADは、前記第1及び第2の投与量のうち、前記変数Bの絶対値が低い方に対するものであることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記調節投薬量ADは、前記変数Bが負である場合に前記第1の投与量に等しく、該変数Bが正である場合に前記第2の投与量に等しいことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記第1の投与量は、(Cont/n)に等しく、前記第2の投与量は、(Cont/(n+1))に等しく、ここで、nは、INT(Cont/D)に等しく、Contは、前記薬剤容器の前記現内容量であることを特徴とする請求項8から請求項10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記第1の投与量は、(Cont/n)及び少なくとも1つの天井値のうちの最小値に等しく、前記第2の投与量は、(Cont/(n+1))及び少なくとも1つの底値のうちの最大値に等しく、ここで、nは、INT(Cont/D)に等しく、Contは、前記薬剤容器の前記現内容量であることを特徴とする請求項8から請求項10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記少なくとも1つの天井値は、値(D+k.D)を含み、前記少なくとも1つの底値は、値(D−k.D)を含み、ここで、kは、0と1の間の所定の定数であることを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
交換式薬剤容器(5)を受け取るための手段(2)と、制御ユニット(4)によって制御され、該薬剤容器(5)に収容された薬剤の少なくとも1回の投与量を患者に投与するための手段(3;6、7)とを含む薬剤投与装置において同じく該制御ユニット(4)によって実行可能なコンピュータプログラムであって、
請求項8から請求項13のいずれか1項に記載の方法を実行するための命令コード、
を含むことを特徴とするコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2008−529634(P2008−529634A)
【公表日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−554664(P2007−554664)
【出願日】平成18年1月27日(2006.1.27)
【国際出願番号】PCT/IB2006/000135
【国際公開番号】WO2006/085175
【国際公開日】平成18年8月17日(2006.8.17)
【出願人】(504238862)アレス トレイディング ソシエテ アノニム (24)
【Fターム(参考)】