説明

薬品添加物入りのドライアイスブラスト

抗菌化合物、消毒剤、界面活性剤、および着臭剤などの添加物を有するドライアイスペレットを用いるドライアイスブラスト。添加物は、いかなる種々の方法によっても固体二酸化炭素の中に組み込まれる。添加物は、清浄化または嗅覚効果に基づいて選択される。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
ドライアイスは、一般に、食品および飲料業界における冷却および急冷などの多数の用途に使用される。最近の使用の一つは、ブラスト用途におけるドライアイスの使用である。ドライアイスブラストは、サンドブラスト、高圧水ブラスト、またはスチームブラストに類似している。ドライアイスブラスト系は、ドライアイスの小粒子(small rice)サイズのペレットをジェットノズルまたはアプリケーターから圧縮空気と一緒に標的材料の表面に対して約−78℃の温度で発射し得る。ドライアイス温度が低いことによって、標的材料表面上の汚染物質が収縮し、標的材料に対する接着が緩むようにされる。標的材料の下表面が温かいことによって、ドライアイスは、固体ドライアイスよりも約800倍大きな容積を有する二酸化炭素ガスに昇華せしめられる。二酸化炭素は汚染物質の背後で膨張して、表面からの汚染物質の除去を加速する。次に、汚染物質は、通常、地面にもしくは受器の中に落下する。ドライアイスは蒸発するために、汚染物質のみが残り、廃棄される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
在来のドライアイスブラストは、固体二酸化炭素のペレットのみを使用することに基づいて清浄化をもたらすために、潜在的な用途、および/または一定の用途に対する有効性が制限されている。それゆえ、ドライアイスペレットを用いるドライアイスブラストの使用を改善する必要性および/または拡げる必要性がなお存在する。
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明の態様は、全般的には、添加物を有するドライアイスペレットを用いるドライアイスブラストを提供する。本発明の一つの態様は、固体二酸化炭素と1つ以上の添加物を含むペレットを用意すること、加圧ガス流を用意すること、ペレットと加圧ガスを合体して、ペレットを加速すること;および標的品目の表面を加速されたペレットに暴露することにより標的品目の表面を処理するための方法を提供する。
【0004】
本発明のもう一つの態様は、固体二酸化炭素ペレットを用意すること、加圧ガス流を用意すること、固体二酸化炭素ペレットと加圧ガス流を合体すること、標的品目の表面を加速された固体二酸化炭素ペレットに暴露すること、および抗菌化合物、消毒剤、洗浄剤、着臭剤(odorant)、およびこれらの組み合わせ物の少なくとも1つから選択される1つ以上の添加物を含む固体二酸化炭素ペレットを使用することにより標的品目の表面を処理するための方法を提供する。
【0005】
本発明のもう一つの態様は、ドライアイスと、標的品目の表面上に放出可能な1つ以上の添加物を含むドライアイスブラスト標的品目の表面を処理するためのペレットを提供する。この1つ以上の添加物は、清浄化機能、滅菌機能、消毒機能、抗菌機能、およびヒトにおける嗅覚応答の少なくとも1つを行うように選択される。
【0006】
本発明の性状および目的を更に理解するためには、添付の図面と一緒に行われる次の詳細な説明が参照されるべきである。図面中、類似の要素には同一もしくは類似の参照番号が与えられている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
この明細書中で使用される語句は、別な定義がなされない限り、当業者による当業界における通常および慣用の意味を与えられなければならない。
【0008】
次において、本発明の態様を参照する。しかしながら、本発明は、特定の述べられた態様に限定されないということを理解すべきである。代わりに、異なる態様に関連するか、もしくは関連しなくとも、次の特徴および要素のいかなる組み合わせも本発明の実施に意図される。更には、種々の態様において、本発明は先行技術を超えた多数の利点をもたらす。しかしながら、本発明の態様は、他の可能な解決策および/または先行技術を超える利点を達成し得るが、所定の態様により特別な利点が達成されるかどうかは、本発明を限定するものでない。このように、次の局面、特徴、態様、および利点は、単に例示的なものであり、クレームにおいて明言されている場合を除いて添付のクレームの要素または限界とは考えられない。同じように、「本発明」を参照することは、この明細書中で開示されている発明の主題事項の一般化として解釈されるものでなく、クレームにおいて明言されている場合を除いて、添付のクレームの要素または限界であると考えられるものではない。
【0009】
この明細書中で使用される場合、用語「抗菌性」は、バクテリアまたは胞子の個体数の90%より上の低減(1−logオーダーの低減)を60℃で10秒以内に引き起こす能力のある物理的もしくは化学的な作用物(agent)に関する。本発明の態様で使用される抗菌組成物は、好ましくは99%より上のこのような個体数の低減(2−logオーダーの低減)、更に好ましくは99.99%より上の低減(4−logオーダーの低減)、最も好ましくは99.999%より上の低減(5−logオーダーの低減)を好ましくは60℃で60秒以内に、更に好ましくは60℃で10秒以内にもたらす。
【0010】
この明細書中で使用される場合、用語「消毒剤」は、表面上での種々の微生物(バクテリア、かび、原生動物、およびウイルスなどの)の生長および再生を防止する能力のある物理的もしくは化学的な作用物に関する。
【0011】
この明細書中で使用される場合、語句「標的品目」または「標的材料」は、表面処理、滅菌、保存、または病原性微生物からの保護または病原性微生物に対する処理を必要とする、装置、器具、構造物、食品、医薬用製品(pharmaceutical products)、または他の品目を指す。
【0012】
ドライアイスブラストシステムは、ドライアイスの小さいサイズのペレットをジェットノズルまたはアプリケーターから圧縮空気と一緒に標的材料の表面上に対して発射する。この明細書中で述べられている態様は、ドライアイスブラスト法において使用されるドライアイスペレットへの添加物を組み込む。ドライアイスブラストは、当分野においてよく知られており、ドライアイスブラストに好適ないかなる系または装置も本発明の態様により使用可能であると考えられる。
【0013】
ドライアイスブラスト用のドライアイスは、液体COを制御された膨張にかけ、ドライアイススノーとすることにより製造され得る。添加物は、液体COをドライアイススノーに膨張させる前に液体COに添加されるか、もしくはドライアイススノーの表面上に噴射され得る。液体COを維持するために、本発明の態様を特別な温度もしくは圧力値に限定しないが、液体COは、通常、5.11気圧の圧力で約−60℃の温度で維持される。本発明の態様においては、使用される添加物は、液体COの凍結点よりも高い、低い、もしくはそれと同様の(similar)凍結点を有し得る。本発明の態様は、キャリア化学品の凍結点に影響を及ぼすことなく1つ以上の添加物をキャリア化学品と最終濃度まで混合することを含むことができる。特別な態様においては、キャリア化学品と1つ以上の添加物を用いて作製される合体された溶液は、液体COの凍結点よりも高い凍結点を有してはならない。本発明の一つの態様においては、キャリア化学品および添加物と合体された液体COは、アイスプレスにフィードされて、ドライアイスを形成する。本発明の更にもう一つの態様は、液体COとキャリア化学品および添加物をアイスプレスに別々の流れとしてフィードし、次にこれはプレス中で合体して、添加物を含有するドライアイス「スノー」を生成する。本発明の態様においては、添加物は、米国食品医薬品局によりGRAS(概ね安全と認められる)として掲げられているものから選択され得る。
【0014】
種々の態様においては、添加物配合物は、種々の態様においてアルコール、テルペン、またはポリエチレングリコールをキャリア化学品として本質的に含有することができる。アルコールは、ヒドロキシル基(−OH)がアルキルもしくは置換アルキル基の炭素原子に結合する、いかなる有機化合物でもある。単純な非環式アルコールに対する一般式はC2n+1OHである。食品グレードのアルコールのエタノールは、極めて低い凍結点を有するキャリア化学品であり、本発明の一つの態様において使用可能である。テルペンは、低い凍結点を持つ有効なキャリア化学品として作用する天然に見出される化合物のもう一つの大きな群である。一つのこのような例は、オレンジピール(peel)中に存在し、オレンジ皮から抽出され、レモン−オレンジ香りをもたらすd−リモネンである。d−リモネンの凍結点は、液体CO貯蔵条件に好適であり、配合物調合物で使用される有効なキャリア化学品としても考慮される。ポリエチレングリコールは低分子量の無毒性液体であり、普通の医薬成分である。
【0015】
GRASとして掲げられている種々の添加物は、キャリア化学品の中に直接に溶解され、次に液体COまたは「スノー」の形のCOと混合されて、ペレットまたはブロックとして押し出され得る。本発明のもう一つの態様は、1つ以上の添加物を水と混合し、次にキャリア化学品の凍結点に影響を及ぼすことなくこの溶液をキャリア化学品と最終濃度まで混合することを含むことができる。
【0016】
GRAS化学品添加物は、芳香剤、芳香増進剤、増強剤(intensifiers)、乳化剤、結合剤、充填剤、ゲル化剤、可塑剤、スタビライザー、懸濁剤、起泡剤、甘味剤、芳香剤、着色剤、酵素、酸化防止剤、金属イオン封鎖剤(sequestrants)、湿潤剤、界面活性剤、硬化および酸洗い剤、安定剤(firming agent)、燻蒸剤、保湿剤、膨張剤、加工助剤、界面活性剤、表面仕上げ剤、相乗剤、およびテクスチュアライザーを含み得る。
【0017】
このドライアイス製品は、ペレット、フレーク、粉末、およびドライアイスブラストに好適であり得る他の可能な形で製造され得る。1/16インチから1インチの範囲のドライアイスのペレットが形成され得る。加えて、当業界で既知の方法によりスノー、フレークまたはチップなどの粉末が形成され得る。
【0018】
このドライアイス製品は本質的に水を含まない。「本質的に含まない」という意味は、一つの態様によれば、ドライアイス製品が水を含有する場合には、重量で5%(重量%)未満の水を含んでなるということである。通常、水含量は、特別な態様においては1重量%未満である。5,000ppmまでの水分レベルは、製品の所望の形状の維持の点で有用であり得る。ドライアイス中のキャリアおよび添加物の濃度は広く変わり得、製品の最終使用に依存し得る。
【0019】
本発明の一つの態様においては、添加物はドライアイス製造工程時に二酸化炭素の中に組み込まれる。ドライアイス製造における慣用の第1段階は、二酸化炭素液体を製造することである。これは、COガスを圧縮し、過剰の熱を除去することにより行われる。このCOは、通常、1平方インチ当り200−300ポンドの範囲の圧力および−20゜Fから0゜Fの温度で液化される。これは、通常、圧力容器中で外周温度よりも低い温度で貯蔵される。次に、この液体圧力は、液体を膨張バルブから送ることにより69.9p
siの三重点の圧力以下まで低下される。このことは、単一の段階で、もしくは多くの場合、フラッシュガスの回収を容易とするために、液体圧力を−50゜Fの温度で100psiまで第1段階として低下させることにより実施可能である。液体COは、ドライアイスペレット化器内で膨張されて、ドライアイススノーと冷たいガスの混合物を形成する。冷たいガスは、放出もしくは再循環され、次に残存するドライアイススノーは緻密化されて、高密度ペレットを形成する。ドライアイスは、通常、ほぼ90lb/ftの密度まで緻密化される。
【0020】
図1は、本発明の一つの態様によるドライアイス製品の製造に使用される方法100の流れ図である。一般に、ドライアイス製品を製造するためには、添加物が液体二酸化炭素と段階102で合体される。一つの態様においては、添加物がCOの三重点(70psi)以上の圧力で液体二酸化炭素と合体され、添加物が液体COに完全に溶解するのを可能とさせる。ある態様においては、添加物を液体COの中に段階102で導入する前に、キャリア化学品が添加物と合体され得る。この場合には、COの三重点(70psi)以上の圧力で添加物とキャリアが液体二酸化炭素と合体され得、添加物とキャリアが液体CO中に完全に溶解するのを可能とさせる。段階104においては、液体CO、添加物、および随意のキャリア化学品の混合物がペレット化器の中に流入され、ここで膨張して、ドライアイススノーを生成し、圧縮されて、ドライアイスペレットとなされる(段階106)。
【0021】
図2は、方法100によりドライアイスペレットの形成に使用される加工環境を図示する。液体COは、通常200から300psiの圧力でタンク2中に貯蔵される。容器8中の添加物は、高圧注液ポンプ9からポンプ注入されて、液体CO貯蔵タンク2中のCOと混合する。添加物は、液体CO貯蔵タンク2の中にキャリア化学品と共に共導入(co−introduced)され得る。一つの態様においては、タンク2は、振盪機、攪拌機などどのようなものであれ種々の混合手段を含んで、液体COを添加物および/またはキャリア化学品と混合する。添加物および/またはキャリアがガス形である場合には、添加物(および、存在する場合にはキャリア)を導入する散布器がタンク2中に配設され得る。貯蔵タンク2からの液体二酸化炭素と添加物は、ライン32経由で直接ドライアイスペレット化器34に通される。ドライアイスペレット化器は当業界でよく知られており、いかなるドライアイスペレット化器もこの態様で使用可能であると考えられる。ペレット化器中では、液体COは、ガスとドライアイススノーの混合物を形成することが可能である圧力(例えば、70psi以下)まで膨張される。次に、ドライアイススノーは、通常、直径1/16インチから1インチの範囲のペレットに押し出される。
【0022】
図3は、本発明のもう一つの態様によるドライアイス製品の製造に使用される方法200の流れ図である。一般に、ドライアイス製品を製造するためには、液体COがCOの三重点(70psi)以上の圧力でペレット化器に流される(段階202)。段階204においては、液体COがペレット化器中で膨張されて、ドライアイススノーを生成する。段階206においては、添加物がペレット化器に流され、ドライアイススノー上に噴霧され、次にドライアイスペレットに圧縮される(段階208)。ある態様においては、添加物を段階206でペレット化器中に導入する前に、キャリア化学品が添加物と合体され得る。
【0023】
図4は、方法200によりドライアイスペレットの形成に使用される加工環境を図示する。図4においては、容器8からの添加物が高圧注液ポンプ9からポンプ注入されて、ノズル36経由でドライアイスペレット化器34の中に導入される。ノズル36経由でドライアイスペレット化器34の中にキャリア化学品と共に添加物が共導入され得る。ペレット化器34のピストンを後退させた時に測定された量の添加物がペレット化器34中で形成されたドライアイススノー上に分配されるように、高圧注液ポンプ9がペレット化器3
4と接続され得る。このようにして、添加物がドライアイススノーに吸着され、ピストンを前進させた時に吸着添加物を付着したドライアイススノーがドライアイスと添加物のペレットにプレスされる。一つの態様においては、ペレタイザー34は、100kg/時のペレットを製造し得る。この態様においては、高圧注液ポンプは、約1mL/分と約10ml/分の間の添加物の流量を送達するように設定され得る。
【0024】
図4は添加物源8、高圧注液ポンプ9、およびノズル36を1つのみ図示しているが、複数の添加物をペレット化器に別々に導入するために、いかなる数の添加物源、高圧注液ポンプ、およびノズルも使用され得ると考えられる。一つの態様においては、2および10の間のいかなる数の添加物源、高圧注液ポンプ、およびノズルも設けられる。
【0025】
本発明のもう一つの態様においては、添加物は、既製品のドライアイススノー、ペレットまたはブロックの表面上に噴射され得る。
【0026】
この明細書中で示されている添加物を含有するドライアイスペレットは、ドライアイスブラストシステムにおいて使用され得る。このようなドライアイスブラストシステムは当業界でよく知られており、添加物を含有するドライアイスは、ドライアイスブラストに好適ないかなるシステムまたは装置によっても使用され得ると考えられる。通常のドライアイスブラストシステムは、ドライアイスペレットホッパー、空気もしくは他のガス源、ホース、およびノズルを含む。ドライアイスペレットは、圧縮空気により加速され、ホースおよびノズルを通り、標的品目を高速度で衝撃し得る。約80psiの圧縮空気供給がこの方法で使用され得る。シングルホースおよびデュアルホースシステムの両方が使用され得る。デュアルホースシステムは、一方のホースから圧縮ガス(空気などの)をブラストアプリケーター(またはノズル)まで流し、もう一方のホース経由でドライアイスホッパーからブラストアプリケーターまでドライアイスをベンチューリ効果によって加速する。次に、ドライアイス粒子と圧縮ガスが一緒にブラストされる。シングルホースシステムにおいては、ホッパーからアプリケーターに至る1本のホースと、ドライアイス粒子と圧縮ガスをホースの中と、アプリケーターまでフィードするフィーダーシステムが存在する。標的品目との衝撃時に、ドライアイスペレットが割れ、添加物が標的品目に対して放出され得る。もしくは、ドライアイスペレットの昇華時に標的品目に対して添加物が放出され、添加物と潜在的なキャリア化学品を残し得る。
【実施例】
【0027】
本発明の一つの態様においては、添加物は抗菌化合物であり得る。ドライアイスが昇華するか、もしくは割れる時、抗菌化合物が放出されて、標的品目の改善された清浄化効果をもたらす。ドライアイスブラスト対象の標的品目が食品業界に関連する場合には、キャリア化学品と添加物は両方ともGRAS資格のものであり得る。
【0028】
本発明の一つの態様は、Vedeqsa Lamirsa Group(Barcelona,Spain)により製造され、A & B Ingredients(Fairfield,NJ)により米国において流通されている食品添加物のMIRENAT−Nを添加することを伴う。MIRENAT−Nは天然起源の抗菌化合物から製造され、その活性成分はラウリンアルギネート(N−ラウロイル−L−アルギニンエチルエステルモノヒドロクロリド)である。販売用に入手可能な配合物は、約10%の活性ラウリンアルギネートと90%の食品グレードのプロピレングリコールを含有する。MIRENAT−Nを使用する場合、キャリア化学品としてプロピレングリコールに対してエタノールを置き換えることが可能である。MIRENAT−Nを使用する利点は、オリジナル製品の最少の変成、低施用使用量、およびよく知られた抗菌活性を含む。メーカーの規格に基づくと、MIRENAT−Nはエタノール中で11%活性以下であるように製造可能である。プロピレングリコールまたはエタノール中のMIRENATは、食肉または鶏肉により処理
される場合、酵素反応により効力を経時的に失う可能性がある。このような問題は、MIRENAT−Nに他の保存剤もしくは抗菌剤を添加することにより克服可能である。
【0029】
本発明の態様で使用される他の抗菌添加物は、天然乳酸、アスコルビン酸、安息香酸、乳酸塩、グルコン酸塩、およびラクチトールを含むことができる。Purac(Lincolnshire,IL)製のグルコン酸カリウム、乳酸アンモニウム、乳酸カリウム、乳酸ナトリウム、乳酸ナトリウム粉末、およびナトリウムジアセテート(sodium diacetate)製品の溶解性を試験した。溶解性試験に基づいて、これらの添加物の液体の形は、すべてエタノール可溶であると判明した。他の抗菌添加物は、フェノールの誘導体である化学品の群のパラベンを含むことができる。パラベンは、化粧品および医薬業界で保存剤として広く使用され、食肉加工業界でもよく知られている。The KIC Group(Vancouver,WA)により販売されているメチルパラベンは、エタノールにも可溶であるが、水に可溶でない。このように、組成物の一つの態様においてメチルパラベンは、キャリア化学品としてのエタノールと共に添加される保存剤または抗菌剤であることができる。
【0030】
エタノールに直接に可溶でないが、水に可溶である他の抗菌剤も本発明の態様において使用可能である。例は亜硝酸カリウムと硝酸カリウムを含む。これらの塩は、水に溶解可能であり、エタノールと更に混合される。エタノールの最終組成物は、液体CO貯蔵条件下で凍結しないように調整可能である。エタノール組成物は、ある量の高純度エタノールから出発し、最終組成物が液体CO温度となお適合性であるように、抗菌剤を含有する水によりエタノールを希釈することにより調整可能である。
【0031】
一般に、有機酸の塩(プロピオン酸塩、ソルビン酸塩、安息香酸塩、および乳酸塩)は、多数の微生物の細胞質のプロトン濃度を増大することにより作用する保存剤である。これらは弱酸なので、温和な条件下でプロトン化される。これらの塩の相対的な非極性によって、塩がバクテリアおよび他の微生物の細胞膜を透過することが可能となる。細胞の内側に入ると、これらの酸は、細胞質のプロトン濃度が低いことにより解離(プロトンを放出する)する。プロトン濃度を維持するためには、微生物は、ATP合成を用いてプロトンを放出することによりこれらの酸を相殺しなければならない。翻って、このことはATP合成を混乱させ、微生物を死に至らせしめる。したがって、これらの塩の添加は、本発明の態様において提案されている組成物の抗菌効力を増強することができる。
【0032】
本発明の一つの態様においては、添加物は消毒剤であり得る。ドライアイスが昇華するか、もしくは割れる時、消毒剤が放出されて、標的品目のドライアイスブラスト消毒効果を改善する。好適な消毒剤は、ペルオキシド、ギ酸、過ギ酸、過酸素化合物、過酢酸、過グルタル酸、および過安息香酸の組み合わせ物であり得る。
【0033】
本発明の一つの態様においては、添加物は、洗浄剤または界面活性剤であり得る。ドライアイスが昇華するか、もしくは割れる時、洗浄剤または界面活性剤が放出されて、清浄化対象の標的品目の表面上でドライアイスと洗浄剤が同時に作用する。好適な洗浄剤もしくは界面活性剤の例は、ドデシル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウレス硫酸ナトリウム、アルキルベンゼンスルホン酸塩、せっけん、または脂肪酸塩、臭化セチルトリメチルアンモニウム、塩化セチルピリジニウム、ポリエトキシル化タロウアミン、塩化ベンザルコニウム、ドデシルベタイン、ドデシルジメチルアミンオキシド、コカミドプロピルベタイン、ココアンフォグリシネート、アルキルポリ(エチレンオキシド)、オクチルグルコシド、デシルマルトシド、セチルアルコール、オレイルアルコール、コカミドモノエタノールアミン、コカミドジエタノールアミン、およびコカミドトリエタノールアミンである。
【0034】
本発明の一つの態様においては、添加物は、着臭剤であり得る。ドライアイスが昇華するか、もしくは割れる時、着臭剤が放出されて、不快な臭いを中和するか、もしくはヒトにおける嗅覚応答を生じる香りをもたらす。好適な着臭剤の例は、1−メトキシ−4−(1−プロペニル)ベンゼン(カンゾウ)、メトキシベンゼン(アニスシード)、2−メトキシ−4−(2−プロペニル)フェノール(丁子油)、(R)−2−(4−メチルシクロヘキセ−3−ニル)プロパン−2−チオール(グレープフルーツ)、2,3−ベンゾピロール(ジャスミン)、メチル 2−ヒドロキシベンゾエート(ウインターグリーン油)、2−エトキシナフタレン(オレンジフラワー)、および3−ヒドロキシ−4,5−ジメチルフラン−2(5H)−オン(メープルシロップ、カレー、コロハ)である。
【0035】
シス−3−ヘキセン−1−オル(新しく刈った草)、2−エチル−3−ヒドロキシ−ピラン−4−オン(砂糖の、料理したフルーツ)、4−ヒドロキシ−2,5−ジメチル−フラン−3−オン(ストローベリー)、5−メチル−2−プロパン−2−イル−シクロヘキサン−1−オル(ペッパーミント)、および1−ヘキサノール(草、木の)などのいくつかのアルコールも着臭剤として好適であり得る。
【0036】
ベンズアルデヒド(マジパン、アーモンド)、ヘキサナール(緑、草の)、シンナムアルデヒド(シナモン)、シス−3−ヘキセナール(緑色トマト)、(2E)−3,7−ジメチルオクタ−2,6−ジエナル(レモングラス、レモンオイル)、フラン−2−カルバアルデヒド(焦がしたオート麦)、(2Z)−3,7−ジメチルオクタ−2、6−ジエナル(かんきつ類、レモングラス)、および4−ヒドロキシ−3−メトキシ−ベンズアルデヒド(バニラ)などのいくつかのアルデヒドも着臭剤として好適であり得る。
【0037】
エチルアセテート(果物のような、溶剤)、エチルブタノエート(果物のような)、メチルブタノエート(アップル、果物のような)ペンチルブタノエート(西洋ナシ、アプリコット)、ペンチルペンタノエート(アップル、パイナップル)、イソアミルアセテート(バナナ)、ヘキシルアセテート(アップル、花の、果物のような)、エチルヘキサノエート(甘い、パイナップル、果物のような)、エチルオクタノエート(ワイン、果物のような)、エチルデカノエート(ブランディ、果物のような)、およびエチル−3−メチル−3−フェニル−オキシラン−2−カルボキシレート(ストーベリー)などのいくつかのエステルも着臭剤として好適であり得る。
【0038】
1,7,7−トリメチルノルボルナン−2−オン(樟脳)、3,7−ジメチルオクト−6−エン−1−オル(バラ)、3,7−ジメチルオクタ−1,6−ジエン−3−オル(花の、かんきつ類、コリアンダー)、(2E)−3,7−ジメチルオクタ−2,6−ジエン−1−オル(ばら)、3,7,11−トリメチル−1,6,10−ドデカトリエン−3−オル(新しい樹皮)、2−(4−メチル−1−シクロヘキセ−3−ニル)プロパン−2−オル(かんきつ類、木の)、(1S,4R,5R)−4−メチル−1−プロパン−2−イル−ビシクロ[3.1.0]ヘキサ−3−ノン(ジュニパー、コモンセージ、ヨモギ)、および5−メチル−2−プロパン−2−イル−フェノール(タイム様の)などのいくつかのテルペンも着臭剤として好適であり得る。
【0039】
一つの態様においては、着臭剤はd−リモネンである。D−リモネンはかんきつ類果物の皮から抽出され得るテルペンであり、食品製造において香料添加剤として使用され、ハンドクレンザーなどの清浄化製品に添加されて、レモン−オレンジ芳香を付与する。d−リモネンは、−95℃の融点を有し、液体COに溶解するために、ドライアイス製造に好適である。このように、d−リモネンはキャリア化学品としても使用され得る。動作のいかなる理論によっても拘束されるのでないが、d−リモネンをCO膨張の前もしくは間で添加する場合、d−リモネンは、ドライアイスの構造格子中に捕捉されていると考えられる。ドライアイスが昇華するか、もしくは割れる時、d−リモネンがドライアイスの
構造格子から放出され、心地良いかんきつ類の香りがドライアイスから発する。
【0040】
本発明の一つの態様においては、着臭化学品はバニリンであり得る。メチル−バニリンとエチル−バニリンの両方が使用され得る。一つの態様においては、バニリンは、エタノールまたはポリエチレングリコールなどのキャリア化学品と共にCOに共導入され得る。天然バニラエキスも使用され得る。ドライアイスが昇華するか、もしくは割れる時、バニリンがドライアイスの構造格子から放出され、心地良いバニラの香りがドライアイスから発する。
【0041】
本発明の一つの態様においては、着臭化学品は、ミントエキスまたは人工のミント香料添加剤であり得る。一つの態様においては、ミント香料添加剤は、エタノールまたはポリエチレングリコールなどのキャリア化学品と共に液体COに共導入され得る。ドライアイスが昇華するか、もしくは割れる時、ミントの香りがドライアイスの構造格子から放出され、心地良いバニラの香りがドライアイスから発する。
【0042】
他の態様においては、添加物は、チェリーの匂い、ストローベリーの匂い、ココナッツの匂い、チョコレートの匂い、または他の天然もしくは人工の匂いを有する天然もしくは人工の化合物からなり得る。液体CO中の選択された添加物の溶解性に依って、キャリア化学品は、異なる態様によって添加物と共にCOに共導入され得るか、もしく共導入の必要もない。
【0043】
一つの態様においては、添加物は、抗菌化合物、消毒剤、洗浄剤、界面活性剤、および/または着臭剤の組み合わせ物であり得る。
【0044】
本発明を実施するための好ましい方法および装置を既述した。本発明の精神および範囲から逸脱せずに、上述の態様に対して多数の変化および改変を行い得るということは当業者には理解され、容易に明白であろう。前出は、単に例示的なものであり、クレームで定義されている本発明の真の範囲から逸脱せずに、集積化された方法および装置の他の態様が使用され得る。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の一つの態様により添加物薬品を含有するドライアイス製品を形成するための方法のフローチャートである。
【図2】添加物薬品を含有するドライアイスの押し出されたペレットを形成するための一つの態様の概略図である。
【図3】本発明の一つの態様により添加物薬品を含有するドライアイス製品を形成するための方法のフローチャートである。
【図4】添加物薬品を含有するドライアイスの押し出されたペレットを形成するための一つの態様の概略図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)i)固体二酸化炭素;および
ii)1つ以上の添加物
を含むペレットを用意すること;
b)加圧ガス流を用意すること;
c)ペレットと加圧ガスを合体して、ペレットを加速すること;および
d)標的品目の表面を加速されたペレットに暴露すること
を含んでなる、標的品目の表面を処理する方法。
【請求項2】
1つ以上の添加物が抗菌化合物、消毒剤、界面活性剤、洗浄剤、着臭剤、およびこれらの組み合わせ物の少なくとも1つから選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
1つ以上の添加物が抗菌化合物である、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
抗菌化合物がラウリンアルギネート(lauric arginate)、天然乳酸、アスコルビン酸、安息香酸、乳酸塩、ラクチトール(lacititol)、グルコン酸塩、乳酸アンモニウム、乳酸カリウム、乳酸ナトリウム、乳酸ナトリウム粉末、ナトリウムジアセテート、メチルパラベン、亜硝酸カリウム、硝酸カリウム、プロピオン酸塩、ソルビン酸塩、安息香酸塩、およびこれらの組み合わせ物からなる群から選択される、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
1つ以上の添加物が消毒剤である、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
消毒剤がペルオキシド、ギ酸、過ギ酸、過酸素化合物、過酢酸、過グルタル酸、過安息香酸、およびこれらの組み合わせ物からなる群から選択される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
1つ以上の添加物が界面活性剤である、請求項2に記載の方法。
【請求項8】
界面活性剤がドデシル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウレス硫酸ナトリウム、アルキルベンゼンスルホン酸塩、せっけん、または脂肪酸塩、臭化セチルトリメチルアンモニウム、塩化セチルピリジニウム、ポリエトキシル化タロウアミン、塩化ベンザルコニウム、ドデシルベタイン、ドデシルジメチルアミンオキシド、コカミドプロピルベタイン、ココアンフォグリシネート、アルキルポリ(エチレンオキシド)、オクチルグルコシド、デシルマルトシド、セチルアルコール、オレイルアルコール、コカミドモノエタノールアミン、コカミドジエタノールアミン、コカミドトリエタノールアミン、およびこれらの組み合わせ物からなる群から選択される、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
1つ以上の添加物が着臭剤である、請求項2に記載の方法。
【請求項10】
着臭剤が1−メトキシ−4−(1−プロペニル)ベンゼン、メトキシベンゼン、2−メトキシ−4−(2−プロペニル)フェノール、(R)−2−(4−メチルシクロヘキセ−3−ニル)プロパン−2−チオール、2,3−ベンゾピロール、メチル 2−ヒドロキシベンゾエート、2−エトキシナフタレン、および3−ヒドロキシ−4,5−ジメチルフラン−2(5H)−オン、シス−3−ヘキセン−1−オル、2−エチル−3−ヒドロキシ−ピラン−4−オン、4−ヒドロキシ−2,5−ジメチル−フラン−3−オン、5−メチル−2−プロパン−2−イル−シクロヘキサン−1−オル(ペッパーミント)、1−ヘキサノール、ベンズアルデヒド、ヘキサナール、シンナムアルデヒド、シス−3−ヘキセナール、(2E)−3,7−ジメチルオクタ−2,6−ジエナル、フラン−2−カルバアルデヒド、(2Z)−3,7−ジメチルオクタ−2,6−ジエナル、4−ヒドロキシ−3−メ
トキシ−ベンズアルデヒド、エチルアセテート、エチルブタノエート、メチルブタノエート、ペンチルブタノエート、ペンチルペンタノエート、イソアミルアセテート、ヘキシルアセテート、エチルヘキサノエート、エチルオクタノエート、エチルデカノエート、エチル 3−メチル−3−フェニル−オキシラン−2−カルボキシレート、1,7,7−トリメチルノルボルナン−2−オン、3,7−ジメチルオクト−6−エン−1−オル、3,7−ジメチルオクタ−1,6−ジエン−3−オル、(2E)−3,7−ジメチルオクタ−2,6−ジエン−1−オル、3,7,11−トリメチル−1,6,10−ドデカトリエン−3−オル、2−(4−メチル−1−シクロヘキセ−3−ニル)プロパン−2−オル、(1S,4R,5R)−4−メチル−1−プロパン−2−イル−ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−オン、5−メチル−2−プロパン−2−イル−フェノール、およびこれらの組み合わせ物からなる群から選択される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
ペレットが固体二酸化炭素中に1つ以上の添加物を懸濁させるためのキャリア化学品を更に含んでなる、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
キャリア化学品がエタノール、プロピレングリコール、およびd−リモネンと、これらの組み合わせ物からなる群から選択される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
a)抗菌化合物、消毒剤、洗浄剤、界面活性剤、着臭剤、およびこれらの組み合わせ物の少なくとも1つから選択される1つ以上の添加物を含む固体二酸化炭素ペレットを用意すること;
b)加圧ガス流を用意すること;
c)ペレットと加圧ガスを合体して、ペレットを加速すること;および
d)標的品目の表面を加速されたペレットに暴露すること
を含んでなる、標的品目の表面を処理する方法。
【請求項14】
1つ以上の添加物が抗菌化合物である、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
抗菌化合物がラウリンアルギネート、天然乳酸、アスコルビン酸、安息香酸、乳酸塩、ラクチトール、グルコン酸塩、乳酸アンモニウム、乳酸カリウム、乳酸ナトリウム、乳酸ナトリウム粉末、ナトリウムジアセテート、メチルパラベン、亜硝酸カリウム、硝酸カリウム、プロピオン酸塩、ソルビン酸塩、安息香酸塩、およびこれらの組み合わせ物からなる群から選択される、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
1つ以上の添加物が消毒剤である、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
消毒剤がペルオキシド、ギ酸、過ギ酸、過酸素化合物、過酢酸、過グルタル酸、過安息香酸、およびこれらの組み合わせ物からなる群から選択される、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
1つ以上の添加物が界面活性剤である、請求項13に記載の方法。
【請求項19】
界面活性剤がドデシル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウレス硫酸ナトリウム、アルキルベンゼンスルホン酸塩、せっけん、または脂肪酸塩、臭化セチルトリメチルアンモニウム、塩化セチルピリジニウム、ポリエトキシル化タロウアミン、塩化ベンザルコニウム、ドデシルベタイン、ドデシルジメチルアミンオキシド、コカミドプロピルベタイン、ココアンフォグリシネート、アルキルポリ(エチレンオキシド)、オクチルグルコシド、デシルマルトシド、セチルアルコール、オレイルアルコール、コカミドモノエタノールアミン、コカミドジエタノールアミン、コカミドトリエタノールアミン、およびこれらの組み合わせ物からなる群から選択される、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
1つ以上の添加物が着臭剤である、請求項13に記載の方法。
【請求項21】
着臭剤が1−メトキシ−4−(1−プロペニル)ベンゼン、メトキシベンゼン、2−メトキシ−4−(2−プロペニル)フェノール、(R)−2−(4−メチルシクロヘキセ−3−ニル)プロパン−2−チオール、2,3−ベンゾピロール、メチル 2−ヒドロキシベンゾエート、2−エトキシナフタレン、および3−ヒドロキシ−4,5−ジメチルフラン−2(5H)−オン、シス−3−ヘキセン−1−オル、2−エチル−3−ヒドロキシ−ピラン−4−オン、4−ヒドロキシ−2,5−ジメチル−フラン−3−オン、5−メチル−2−プロパン−2−イル−シクロヘキサン−1−オル(ペッパーミント)、1−ヘキサノール、ベンズアルデヒド、ヘキサナール、シンナムアルデヒド、シス−3−ヘキセナール、(2E)−3,7−ジメチルオクタ−2,6−ジエナル、フラン−2−カルバアルデヒド、(2Z)−3、7−ジメチルオクタ−2,6−ジエナル、4−ヒドロキシ−3−メトキシ−ベンズアルデヒド、エチルアセテート、エチルブタノエート、メチルブタノエート、ペンチルブタノエート、ペンチルペンタノエート、イソアミルアセテート、ヘキシルアセテート、エチルヘキサノエート、エチルオクタノエート、エチルデカノエート、エチル 3−メチル−3−フェニル−オキシラン−2−カルボキシレート、1,7,7−トリメチルノルボルナン−2−オン、3,7−ジメチルオクト−6−エン−1−オル、3,7−ジメチルオクタ−1,6−ジエン−3−オル、(2E)−3,7−ジメチルオクタ−2,6−ジエン−1−オル、3,7,11−トリメチル−1,6,10−ドデカトリエン−3−オル、2−(4−メチル−1−シクロヘキセ−3−ニル)プロパン−2−オル、(1S,4R,5R)−4−メチル−1−プロパン−2−イル−ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−オン、5−メチル−2−プロパン−2−イル−フェノール、およびこれらの組み合わせ物からなる群から選択される、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
ペレットが固体二酸化炭素中に1つ以上の添加物を懸濁させるためのキャリア化学品を更に含んでなる、請求項13に記載の方法。
【請求項23】
キャリア化学品がエタノール、プロピレングリコール、およびd−リモネンと、これらの組み合わせ物からなる群から選択される、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
a)ドライアイス;および
b)ドライアイスブラスト標的品目の表面上に放出可能であり、清浄化機能、滅菌機能、消毒機能、抗菌機能、およびヒトにおける嗅覚応答の少なくとも1つを行うように選択される1つ以上の添加物
を含んでなる、ドライアイスブラスト標的品目の表面を処理するためのペレット。
【請求項25】
1つ以上の添加物が抗菌化合物、消毒剤、界面活性剤、洗浄剤、着臭剤、およびこれらの組み合わせ物の少なくとも1つから選択される、請求項24に記載のペレット。
【請求項26】
1つ以上の添加物が抗菌化合物である、請求項25に記載のペレット。
【請求項27】
抗菌化合物がラウリンアルギネート、天然乳酸、アスコルビン酸、安息香酸、乳酸塩、ラクチトール、グルコン酸塩、乳酸アンモニウム、乳酸カリウム、乳酸ナトリウム、乳酸ナトリウム粉末、ナトリウムジアセテート、メチルパラベン、亜硝酸カリウム、硝酸カリウム、プロピオン酸塩、ソルビン酸塩、安息香酸塩、およびこれらの組み合わせ物からなる群から選択される、請求項26に記載のペレット。
【請求項28】
1つ以上の添加物が消毒剤である、請求項25に記載のペレット。
【請求項29】
消毒剤がペルオキシド、ギ酸、過ギ酸、過酸素化合物、過酢酸、過グルタル酸、過安息香酸、およびこれらの組み合わせ物からなる群から選択される、請求項28に記載のペレット。
【請求項30】
1つ以上の添加物が界面活性剤である、請求項25に記載のペレット。
【請求項31】
界面活性剤がドデシル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウレス硫酸ナトリウム、アルキルベンゼンスルホン酸塩、せっけん、または脂肪酸塩、臭化セチルトリメチルアンモニウム、塩化セチルピリジニウム、ポリエトキシル化タロウアミン、塩化ベンザルコニウム、ドデシルベタイン、ドデシルジメチルアミンオキシド、コカミドプロピルベタイン、ココアンフォグリシネート、アルキルポリ(エチレンオキシド)、オクチルグルコシド、デシルマルトシド、セチルアルコール、オレイルアルコール、コカミドモノエタノールアミン、コカミドジエタノールアミン、コカミドトリエタノールアミン、およびこれらの組み合わせ物からなる群から選択される、請求項30に記載のペレット。
【請求項32】
1つ以上の添加物が着臭剤である、請求項25に記載のペレット。
【請求項33】
着臭剤が1−メトキシ−4−(1−プロペニル)ベンゼン、メトキシベンゼン、2−メトキシ−4−(2−プロペニル)フェノール、(R)−2−(4−メチルシクロヘキセ−3−ニル)プロパン−2−チオール、2,3−ベンゾピロール、メチル 2−ヒドロキシベンゾエート、2−エトキシナフタレン、および3−ヒドロキシ−4,5−ジメチルフラン−2(5H)−オン、シス−3−ヘキセン−1−オル、2−エチル−3−ヒドロキシ−ピラン−4−オン、4−ヒドロキシ−2,5−ジメチル−フラン−3−オン、5−メチル−2−プロパン−2−イル−シクロヘキサン−1−オル(ペッパーミント)、1−ヘキサノール、ベンズアルデヒド、ヘキサナール、シンナムアルデヒド、シス−3−ヘキセナール、(2E)−3,7−ジメチルオクタ−2,6−ジエナル、フラン−2−カルバアルデヒド、(2Z)−3,7−ジメチルオクタ−2,6−ジエナル、4−ヒドロキシ−3−メトキシ−ベンズアルデヒド、エチルアセテート、エチルブタノエート、メチルブタノエート、ペンチルブタノエート、ペンチルペンタノエート、イソアミルアセテート、ヘキシルアセテート、エチルヘキサノエート、エチルオクタノエート、エチルデカノエート、エチル 3−メチル−3−フェニル−オキシラン−2−カルボキシレート、1,7,7−トリメチルノルボルナン−2−オン、3,7−ジメチルオクト−6−エン−1−オル、3,7−ジメチルオクタ−1,6−ジエン−3−オル、(2E)−3,7−ジメチルオクタ−2,6−ジエン−1−オル、3,7,11−トリメチル−1,6,10−ドデカトリエン−3−オル、2−(4−メチル−1−シクロヘキセ−3−ニル)プロパン−2−オル、(1S,4R,5R)−4−メチル−1−プロパン−2−イル−ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−オン、5−メチル−2−プロパン−2−イル−フェノール、およびこれらの組み合わせ物からなる群から選択される、請求項32に記載のペレット。
【請求項34】
ペレットが固体二酸化炭素中に1つ以上の添加物を懸濁させるためのキャリア化学品を更に含んでなる、請求項24に記載のペレット。
【請求項35】
キャリア化学品がエタノール、プロピレングリコール、およびd−リモネンと、これらの組み合わせ物からなる群から選択される、請求項34に記載のペレット。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公表番号】特表2009−525172(P2009−525172A)
【公表日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−552905(P2008−552905)
【出願日】平成19年1月25日(2007.1.25)
【国際出願番号】PCT/IB2007/000178
【国際公開番号】WO2007/088437
【国際公開日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【出願人】(591207507)レール・リキド・ソシエテ・アノニム・プール・レテュード・エ・レクスプロワタション・デ・プロセデ・ジョルジュ・クロード (1)
【Fターム(参考)】