薬学生実務実習支援システム
【課題】実習施設(病院、薬局)の管理、実習生の管理、実習施設ごと及び実習生ごとの実務実習スケジュールの作成等、同実務実習モデル・コアカリキュラムに従った実務実習を統合的に管理及び支援する。
【解決手段】実務実習モデル・コアカリキュラムに定められた方略の実習項目ごとの到達目標を、実習施設区分別に、かつ、年度別に到達目標格納手段に登録して管理するための到達目標表保守手段と、前記到達目標格納手段に格納した実習施設区分ごとの実習項目を、実習施設ごとのカリキュラムの各スケジュール項目に選択的に割り当てて、実習施設別に、かつ、年度別にカリキュラム格納手段に登録して管理するためのカリキュラム表保守手段とを備える。
【解決手段】実務実習モデル・コアカリキュラムに定められた方略の実習項目ごとの到達目標を、実習施設区分別に、かつ、年度別に到達目標格納手段に登録して管理するための到達目標表保守手段と、前記到達目標格納手段に格納した実習施設区分ごとの実習項目を、実習施設ごとのカリキュラムの各スケジュール項目に選択的に割り当てて、実習施設別に、かつ、年度別にカリキュラム格納手段に登録して管理するためのカリキュラム表保守手段とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薬科大学及び大学薬学部の学生(薬学生)の長期実務実習における実習施設(病院及び薬局)での実習スケジュールの作成、実習施設や実習生(薬学生)の管理、実習生の評価等の各種作業を支援する薬学生実務実習支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、薬学生の実務実習は、薬科大学や薬学部ごとに実施期間及び実施内容が決定されて薬科大学や薬学部ごとにそれらの内容が異なり、また、実習生である薬学生の受け入れ側(病院及び薬局)における受け入れ体制についても、学生自身の努力に委ねられている部分が大きい。このため、薬学生の実務実習の長期化も含めた充実を図るため、文部科学省により「実務実習モデル・コアカリキュラム」が作成され、平成22年度より同実務実習モデル・コアカリキュラムに応じた実務実習が開始される予定である。同実務実習モデル・コアカリキュラムは、実務実習の「教育目標(一般目標・到達目標)」と実務実習の到達目標を達成するための「方略」とからなる。このうち、教育目標は、各薬科大学(薬学部)における実務実習において必ず習得させることが必要な事項を列挙したものであり、「実務実習事前学習」、「病院実習」及び「薬局実習」に分かれており、また、方略は、これらに対応して、「実務実習事前学習方略」、「病院実習方略」及び「薬局実習方略」からなる。なお、実務実習モデル・コアカリキュラムは、実務実習の到達度を評価するための方法については記載していない。
【0003】
実務実習モデル・コアカリキュラムは、上記のとおり将来的に実施が予定されているものの、現状では、実習施設(病院、薬局)の管理、実習生の管理、実習施設ごと及び実習生ごとの実務実習スケジュールの作成等、同実務実習モデル・コアカリキュラムに従った実務実習を統合的に管理及び支援するためのコンピュータシステムは存在せず、今後の開発に委ねられている。なお、教育支援や学習支援に関するコンピュータシステムまたはプログラムに関する技術としては、例えば、特許文献1〜特許文献3に記載の技術があるが、上記のとおり、この技術は、実務実習モデル・コアカリキュラムに従った実務実習を統合的に管理及び支援するためのものではなく、また、実務実習モデル・コアカリキュラムに従った実務実習を統合的に管理及び支援するためのシステムに応用できるものでもない。
【特許文献1】特開2007−25393号公報
【特許文献2】特開2003−85353号公報
【特許文献3】特開2003−248419号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のとおり、現状では、実務実習モデル・コアカリキュラムに従った実務実習を統合的に管理及び支援するためのコンピュータシステムは存在せず、特に、実習生の実務実習の評価方法が薬科大学(薬学部)に委ねられていることから、実務実習の管理・支援システムを構築する場合でも、実務実習の評価業務をどのようにシステム上で実現するかについては全く方向性が存在しないのが実情である。
【0005】
そこで、本発明は、実習施設(病院、薬局)の管理、実習生の管理、実習施設ごと及び実習生ごとの実務実習スケジュールの作成等、同実務実習モデル・コアカリキュラムに従った実務実習を統合的に管理及び支援することができる薬学生実務実習支援システムの提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
到達目標管理
請求項1に係る薬学生実務実習支援システムは、まず、到達目標表保守手段とカリキュラム表保守手段とを備えている。到達目標表保守手段は、実務実習モデル・コアカリキュラムに定められた方略の実習項目(LS)ごとの到達目標を、実習施設区分別に、かつ、年度別に到達目標格納手段に登録して管理するための機能を実現する(コンピュータに当該機能に対応する手順を実行させる)。
ここで、実習施設区分別に格納するには、典型的には、病院または薬局であることを示す一意の識別子を割り当ててまたは関連付けて格納する。また、年度別に格納するには、典型的には、一意の年度を表す識別子を割り当ててまたは関連付けて格納する。更に、本システムは、実習項目ごとに予め定められたコマ数を割り当てて格納してもよく、更に、実習項目ごとに到達目標一覧表等のウインドウ表示時の表示欄の背景色を割り当てて格納してもよい。更に、到達目標格納手段は、典型的にはリレーショナルデータベースのテーブルにより構成されるが、単一のテーブルとして構成しても良く、或いは、到達目標表及び到達目標明細表の2テーブルに分割して格納しても良い。なお、到達目標保守手段は、カリキュラム設定保守手段の一部を構成する。
一方、カリキュラム表保守手段は、前記到達目標格納手段に格納した実習施設区分ごとの実習項目を、実習施設ごとのカリキュラムの各スケジュール項目に選択的に割り当てて、実習施設別に、かつ、年度別にカリキュラム格納手段に登録して管理するための機能を実現する(コンピュータに当該機能に対応する手順を実行させる)。
ここで、前記到達目標格納手段に格納した実習施設区分ごとの実習項目は、実務実習モデル・コアカリキュラムに定められたものであり、通常は、病院実習方略・薬局実習方略ごとの実習項目の全てが格納される。また、実習施設のデータは、例えば、実習施設表に格納されるが、実習施設としては、通常は、各実習施設区分(病院または薬局)に対応して、具体的実習施設としての病院名または薬局名を格納する。また、カリキュラムの各スケジュール項目は、通常、実習施設ごとに予め定められたものであり、例えば、午前及び午後別の実習単位となる実習項目群からなる。なお、実習施設は、典型的には、病院名または薬局名を示す一意の識別氏を割り当てて格納される。更に、スケジュール項目ごとにカリキュラム一覧表等のウインドウ表示時の表示欄の背景色を割り当てて格納しても良く、また、スケジュール項目ごとに実習名・実習内容を関連付けて格納しても良い。カリキュラム格納手段は、単一のテーブルとして構成しても良く、或いは、カリキュラム表及びカリキュラム明細表の2テーブルに分割して格納してもよい。カリキュラム表保守手段は、カリキュラム設定保守手段の一部を構成する。
【0007】
実習スケジュール管理
請求項2に係る薬学生実務実習支援システムは、請求項1の構成において、更に、ベーススケジュール表保守手段、実習施設ベース設定手段及び実習施設スケジュール表保守手段を備える。ベーススケジュール表保守手段は、前記カリキュラム格納手段に格納した実習施設別かつ年度別のカリキュラムのスケジュール項目を、実習施設ごとに、週間単位で実習施設ごとの各実習日の各実習時間単位に割り当てて各実習施設のベーススケジュールとしてベーススケジュール格納手段に登録して管理すると共に、実習施設独自のカリキュラムのスケジュール項目が登録されていない場合は、実習施設区分に応じて予め設定した標準的なカリキュラムのスケジュール項目からなる標準ベーススケジュールを当該実習施設用のベーススケジュールとして前記ベーススケジュール格納手段に登録して管理するための機能を実現する(コンピュータに当該機能に対応する手順を実行させる)。また、実習施設ベース設定手段は、前記ベーススケジュール格納手段に格納した実習施設ごとのベーススケジュールのスケジュール項目を、カレンダーを参照して、実習施設ごとの休日を反映した実際の実習日の各実習時間単位に割り当てて、各実習施設の実際の実習日程を反映した実習施設ごとの基本スケジュールとして実習施設スケジュール格納手段に登録して管理するための機能を実現する(コンピュータに当該機能に対応する手順を実行させる)。更に、実習施設スケジュール表保守手段は、前記実習施設スケジュール格納手段に格納した実習施設ごとの基本スケジュールを各実習施設の実習施設スケジュール表としてカレンダー形式で画面表示し、各実習施設スケジュール表に表示された実習日の実習時間単位のうち空白の時間単位への新たなスケジュール項目の追加、一の実習時間単位に割り当てたスケジュール項目の他の実習時間単位への移動及び一の実習時間単位に割り当てたスケジュール項目の削除の各操作を対応するスケジュール項目を指定したドラッグアンドドロップ操作により行って、最終的な実習施設ごとの実習スケジュールとして作成して前記実習施設スケジュール格納手段に格納して管理するための機能を実現する(コンピュータに当該機能に対応する手順を実行させる)。
ここで、上記に加えて、典型的には、実習施設のデータを格納する実習施設表保守手段を設ける。また、前記カリキュラム格納手段には、典型的には、実習施設別かつ年度別のカリキュラムのスケジュール項目の全てが格納される。また、各実習施設のカリキュラムのスケジュール項目は、一般には、週間単位として、1週5日の画一単位で、実習施設ごとの各実習日(各稼働日、月〜金)の各実習時間単位に設定される。実習時間単位としては、1日を午前及び午後に分けた2コマの時間単位を設定することが好ましいが、それ以外の時間単位(1日1コマ、1日3コマ以上等)を設定して各時間単位にスケジュール項目を割り当てることもできる。なお、ベーススケジュール格納手段は、典型的には、ベーススケジュール表により構成される。ベーススケジュール表保守手段は、カリキュラム設定保守手段の一部を構成する。また、カレンダーは、通常、カレンダー格納手段としてのカレンダー表に格納され、実習施設ベース設定手段は、カレンダーの平日及び休日を参照して、基本スケジュールを作成して実習施設スケジュール格納手段(例えば、実習施設スケジュール表)に格納する。実習施設ベース設定手段は、カリキュラム設定保守手段の一部を構成する。また、実習施設スケジュール表保守手段も、カリキュラム設定保守手段の一部を構成する。
【0008】
退避コマ
請求項3に係る薬学生実務実習支援システムでは、請求項2の構成において、前記実習施設スケジュール表保守手段は、実習施設ごとの基本スケジュールを前記実習施設スケジュール表に月度単位のカレンダー形式でカレンダー部を画面表示すると共に、各月度のカレンダー部の各実習日の欄に前記実習単位に対応するコマ(例えば、1日を午前及び午後に分割した2コマ)を設定して表示して、当該カレンダー部の各コマに前記スケジュール項目を追加、削除及び移動するよう構成される一方、前記実習施設スケジュール表のカレンダー部に隣接して退避コマを設定して表示し、前記カレンダー部の各コマに表示したスケジュール項目を別の月度のカレンダー部のコマに移動する場合は、当該移動対象のスケジュール項目を前記退避コマに一時的に退避して、前記別の月度のカレンダー部のコマに移動するよう構成されている。
【0009】
実習施設学生割当
請求項4に係る薬学生実務実習支援システムは、請求項2の構成において、更に、学生表保守手段及び実習施設学生割当手段を備えている。学生表保守手段は、各実習生(各薬学生)を実習先である実習施設に関連付けて学生格納手段(例えば、学生表)に登録して管理するための機能をコンピュータにより実現する(対応する手順をコンピュータに実行させる)。なお、学生表保守手段は、基本表保守手段の一部を構成する。また、実習施設学生割当手段は、実習施設ごとの実習生を複数の実習グループに分割し、各実習生を所属する各実習グループに関連付けて前記学生格納手段に登録して管理するための機能をコンピュータにより実現する(対応する手順をコンピュータに実行させる)。なお、実習施設学生割当手段もカリキュラム設定保守手段の一部を構成する。そして、前記実習施設スケジュール表保守手段は、更に、一の実習施設に所属する実習生に対して当該実習施設の前記実習スケジュールを割り当てると共に、当該実習施設の実習生が前記実習グループに分割して登録されているときは、当該実習生に対して当該実習施設の実習グループごとの前記実習スケジュールを割り当てる。
【0010】
実習ノート出力
請求項5に係る薬学生実務実習支援システムは、請求項4の構成において、更に、実習スケジュール表示手段及び実習ノート出力手段を備える。実習スケジュール表示手段は、(例えば、学籍番号の指定等により)実習生ごとに、実習生が所属する実習施設の実習スケジュールのスケジュール項目を前記実習施設スケジュール格納手段から抽出すると共に、前記抽出したスケジュール項目に割り当てられた実習項目を介して(例えば、実習項目コードをキーとして)当該実習項目に割り当てられた到達目標を前記到達目標格納手段から抽出し、抽出したスケジュール項目及び到達目標を実習スケジュール表として(例えば、所定の表形式で)画面表示するための機能をコンピュータにより実現する(対応する手順をコンピュータに実行させる)。なお、実習スケジュール表示手段は、評価管理手段の一部を構成する。また、実習ノート出力手段は、前記実習スケジュール表における印刷実行指令に応答して、前記抽出したスケジュール項目及び到達目標を実習施設ごとの実務実習ノートとして印刷出力するための機能をコンピュータにより実現する(対応する手順をコンピュータに実行させる)。なお、実習ノート出力手段も前記評価管理手段の一部を構成する。
【0011】
学生・指導者評価管理
請求項6に係る薬学生実務実習支援システムは、請求項5の構成において、更に、自己評価入力手段及び指導薬剤師評価入力手段を備えている。自己評価入力手段は、前記実習項目ごとの到達目標の評価基準として複数段階の評価(典型的には数値からなる評価値)を評価格納手段(例えば、評価表)に登録して管理するための機能をコンピュータにより実現する(対応する手順をコンピュータに実行させる)。なお、更に、評価ごとに評価一覧表等のウインドウ表示時の評価の表示文字(数字)のフォント(色、太字等)を指定して格納しても良い。次に、自己評価入力手段は、(例えば、学籍番号、実習予定日、実習実施日等の指定により)実習生ごとに、実習生が所属する実習施設の実習スケジュールのスケジュール項目を1日単位で前記実習単位ごとに前記実習施設スケジュール格納手段から抽出すると共に、前記抽出したスケジュール項目に割り当てられた実習項目を介して(例えば、実習項目コードをキーとして)当該実習項目に割り当てられた到達目標を前記到達目標格納手段から抽出し、抽出したスケジュール項目及び到達目標を自己評価入力表として(例えば、所定の表形式で)画面表示すると共に、自己評価入力表の到達目標ごとに実習生の自己評価(評価値)を前記評価格納手段に格納した評価から選択して入力し、前記到達目標ごとに入力した自己評価を当該到達目標に割り当てて実習評価格納手段(例えば、実習評価表及び自己評価表)に格納するための機能をコンピュータにより実現する(対応する手順をコンピュータに実行させる)。なお、自己評価入力手段は評価管理手段の一部を構成する。
また、指導薬剤師評価入力手段は、実習生ごとに、実習生が所属する実習施設の実習スケジュールのスケジュール項目を(指定した実習実施日の)1日単位で前記実習施設スケジュール格納手段から抽出すると共に、前記抽出したスケジュール項目に割り当てられた実習項目を介して(実習項目コードをキーとして)当該実習項目に割り当てられた到達目標を前記到達目標格納手段から抽出し、かつ、前記抽出した各到達目標に対応して前記各実習生が前記自己評価入力手段で入力して前記評価格納手段に格納した自己評価を当該評価格納手段から抽出し、抽出したスケジュール項目及び到達目標並びに到達目標ごとの自己評価を指導薬剤師評価入力表として(所定の表形式で)画面表示すると共に、指導薬剤師評価入力表の到達目標ごとに指導薬剤師の実習生に対する指導薬剤師評価(評価値)を前記評価格納手段に格納した評価から選択して入力し、前記到達目標ごとに入力した指導薬剤師評価を当該到達目標に割り当てて前記実習評価格納手段(及び指導薬剤師評価表)に格納するための機能をコンピュータにより実現する(対応する手順をコンピュータに実行させる)。なお、このとき、実習実施日の指定により、当該実習実施日の全実習生、各実習生が所属する実習グループ及び各実習生が前記自己評価入力手段で入力して評価格納手段に格納した当該実習実施日のスケジュール項目の到達目標に関する自己評価(及び指導評価が入力・格納済みの実習生については入力・格納済みの指導評価)を実習生一覧表に一覧表示すると共に、一覧表示した実習生を指定することにより、当該指定した実習生について、指導薬剤師評価を入力するよう構成しても良い。なお、指導薬剤師評価入力手段は、評価管理手段の一部を構成する。
そして、前記指導薬剤師評価入力手段は、前記自己評価が割り当てられた到達目標についてのみ指導薬剤師による指導薬剤師評価の入力を許可すると共に、前記自己評価が割り当てられていない到達目標については指導薬剤師による指導薬剤師評価の入力を拒否し、前記自己評価入力手段は、前記指導薬剤師評価が割り当てられた到達目標については、実習生による自己評価の変更を拒否するよう構成されている。
【0012】
学生別評価照会・学生評価一覧表
請求項7に係る薬学生実務実習支援システムは、請求項6の構成において、前記評価表保守手段が前記評価を複数段階の数値からなる評価値として前記評価格納手段に格納している。更に、本システムは、実習評価登録手段及び学生別評価照会手段を備えている。実習評価登録手段は、前記実習生が前記自己評価入力手段により前記自己評価を複数回入力したときは複数の自己評価のうちの最も良い(典型的には高い数値の)評価値の自己評価を当該実習生の各到達目標に割り当てて前記実習評価格納手段に格納すると共に、前記指導薬剤師が前記指導薬剤師評価入力手段により前記指導薬剤師評価を複数回入力したときは複数の指導薬剤師評価のうちの最も良い(典型的には高い数値の)評価値の指導薬剤師評価を当該実習生の各到達目標に割り当てて前記実習評価格納手段に格納するための機能をコンピュータにより実現する(対応する手順をコンピュータに実行させる)。なお、実習評価登録手段は評価管理手段の一部を構成する。また、学生別評価照会手段は、(例えば、学籍番号の指定により)実習生ごとに、実習生が所属する実習施設の実習スケジュールのスケジュール項目ごとの実習項目の到達目標と、当該到達目標に割り当てて登録された前記自己評価及び前記指導薬剤師評価とを前記実習評価格納手段から抽出し、抽出した自己評価及び指導薬剤師評価を各到達目標に対応付けて学生別評価照会表として(例えば、所定の表形式で)画面表示するための機能をコンピュータにより実現する(対応する手順をコンピュータに実行させる)。なお、学生別評価照会手段も評価管理手段の一部を構成する。そして、前記学生別評価照会手段は、中央値(典型的にはゼロ値)の左右に正値及び負値をドット(例えば、矩形ドットの積み重ね)によるバーグラフ状に表示する相対評価表示部を前記学生別評価照会表の各到達目標に対応付けて表示し、かつ、前記抽出した指導薬剤師評価の評価値から自己評価の評価値を減算した相対評価値を、当該相対評価値が正の場合は当該相対評価値の値に対応するドット数のバーグラフを前記相対評価表示部の中央値の正値側に表示すると共に、当該相対評価値が負の場合は当該相対評価値の値に対応するドット数のバーグラフを前記相対評価表示部の中央値の負値側に表示するよう構成されている。
【0013】
メッセージ管理
請求項8に係る薬学生実務実習支援システムは、請求項1乃至7のいずれかの構成において、更に、実習生と指導薬剤師との間、実習生と大学教員との間、指導薬剤師と大学教員との間で、それぞれ、電子メッセージ交換を行うためのコミュニケーション手段を備えている。前記コミュニケーション手段は、前記実習生の各々が、自己が所属する大学の教員(自己が所属する研究室の指導教員)に電子メッセージを作成して送信するための(コミュニケーション手段の一部である)学生メッセージ入力手段と、前記指導薬剤師が、自己が担当する実習生の1人以上を指定して当該実習生に電子メッセージを作成して送信するための(コミュニケーション手段の一部である)指導薬剤師メッセージ入力手段と、前記大学の教員が、自己が担当する実習生の1人以上を指定して当該実習生に電子メッセージを作成して送信するための(コミュニケーション手段の一部である)第1の教員メッセージ入力手段と、前記大学の教員が、自己が担当する実習生を担当する指導薬剤師の1人以上を指定して当該指導薬剤師に電子メッセージを作成して送信するための(コミュニケーション手段の一部である)第2の教員メッセージ入力手段とを備えている。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に係る薬学生実務実習支援システムは、特に、多くの実習施設(病院、薬局)において効率的かつ円滑に実施体制をサポートすることができる。また、実習施設(病院、薬局)で実施されている業務内容に対応させて複数の到達目標から構成されるカリキュラムを簡単に作成することができると共に、カリキュラムを実際の実習スケジュール(11週)に展開することができる。更に、実習施設(病院、薬局)単位で異なる実習スケジュールを作成することができると共に、実習施設の事情に応じて柔軟に実習スケジュールを変更することができ、かつ、突発的なスケジュールの変更にも柔軟に対応することができる。加えて、利用者(薬学生、指導薬剤師、指導教員)が何時でも何処でも何処からでも簡単に利用することができる。また、実務実習を担当する薬科大学(薬学部)だけでなく他の薬科大学・薬学部(日本全国の薬科大学・薬学部)への接続及び他の薬科大学・薬学部での利用が可能となる。これらにより、実務実習の円滑な実施に寄与することができる。また、請求項1の薬学生実務実習支援システムによれば、実習項目コードをキーとして、到達目標表を参照して、スケジュール項目ごとに当該スケジュール項目に属する実習項目の到達目標を呼び出して表示することができる。
【0015】
請求項2に係る薬学生実務実習支援システムは、更に、ベーススケジュールを使用して、実習施設の実情や要望に応じた実習スケジュールを簡単に作成することができ、必要に応じて簡単に変更修正することができる。
【0016】
請求項3に係る薬学生実務実習支援システムは、更に、退避コマを利用して、スケジュール項目の異なる月度間での移動を簡単に行うことができる。
【0017】
請求項4に係る薬学生実務実習支援システムは、更に、実習施設に所属する実習生を、実習施設の実情や指導体制に応じて適宜のグループに分割し、より円滑に実習を行うことができる。
【0018】
請求項5に係る薬学生実務実習支援システムは、更に、実習生が、事故が所属する実習施設の実習スケジュールを簡単に実習ノートとして出力(印刷)して利用することができる。
【0019】
請求項6に係る薬学生実務実習支援システムは、更に、実習生及び指導薬剤師の各々が、自己評価及び指導薬剤師評価を簡単に入力して登録することができる。
【0020】
請求項7に係る薬学生実務実習支援システムは、更に、指導教員及び指導薬剤師の各々が、自己評価及び指導薬剤師評価を簡単に照会することができ、また、自己評価及び指導薬剤師評価間の食い違い(評価値の差異)を視覚的にバーグラフ状に表示して評価情報をより簡単に把握することができる。
【0021】
請求項8に係る薬学生実務実習支援システムは、更に、学生・指導薬剤師・教員相互の任意のメッセージ交換を簡単に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明を実施するための最良の形態(以下、実施の形態という)を説明する。なお、実施の形態を通じ、同一の部材、要素または部分には同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0023】
本実施の形態に係る薬学生実務実習支援システム(以下、単に「本システム」ということがある。)は、平成22年度から開始される実務実習モデル・コアカリキュラムに基づく薬学生の長期実務実習を支援するためのシステムであり、薬学生が主体となって実務実習を円滑に行なうことができるようにする環境を提供するものである。本システムのサーバサイドは、WWWサーバー、アプリケーションサーバー(リッチクライアント用サーバー)、データベースサーバーの三層構造で構成され、クライアントサイドは、Webブラウザーとプラグインとを併用する方式のリッチクライアントから構成されている。なお、本システムのリッチクライアント技術としては、既存の各種リッチクライアント技術を利用することができるが、特に、Flex(アドビシステムズ社の商品名または商標)を好適に利用することができる。Flexは、それ自体は公知の技術であり、Flash(アドビシステムズ社の商品名または商標)アプリケーションを動的に生成するプレゼンテーションサーバーであり、クライアントサイドのプラグインとしてFlash Player(アドビシステムズ社の商品名または商標)を使用する。また、Flexは、クライアントから送信された所定の要求(サービスのリクエスト)に対して対応するサービスを応答(レスポンス)するものであり、ユーザーインターフェース構築用のMXML(アドビシステムズ社が提供するFlexアプリケーションのユーザーインターフェースを定義するためのXMLベースの独自言語)とロジック構築用のAction Script(Flash及びFlexで使用されるスクリプト言語)とを使用して、要求されたサービスに対応するデータをSWF(アドビシステムズ社が提供するファイルフォーマット)形式のファイルにコンパイルしてクライアントに応答送信し、クライアント側のFlashがこのSWFファイルを解釈して画面表示するようになっている。これにより、本システムは、後述するように、薬学生が属する一の薬科大学(または大学の薬学部)のみならず、複数の薬科大学(薬学部)でも運用ができる。また、本システムは、多数の実習施設や実習生の自宅においても利用可能となっている。
【0024】
本システムの主な機能は、(1)到達目標管理、(2)実習スケジュール管理、(3)実習ノート出力、(4)学生及び指導者による評価管理、(5)メッセージ管理(学生・指導薬剤師・教員間の任意のメッセージ交換)機能である。特に、実習スケジュール管理では、病院及び薬局における11週の実務実習に対して到達目標を当てはめた標準スケジュール(ベーススケジュール)が予め設計されてデータベースに格納されており、この標準スケジュールを利用して、実習施設ごとの実情に応じたスケジュールの修正(各実習施設用スケジュールの作成)を容易に行うことができる。また、本システムは、標準スケジュールをドラッグアンドドロップ方式により容易かつ円滑に編集することができ、各実習施設の実情に応じた編集が可能である。更に、本システムは、多人数の学生が一実習施設で実習する場合における実習生のグループ単位での異なるスケジュール編集が可能である。また、本システムは、Webブラウザーを用いたリッチクライアント方式を採用しているため、利用者にとって使い易く分かり易いシステムとなり、多施設において円滑な長期実務実習の実施が可能となる。
【0025】
全体構成
具体的には、図1に示すように、本システムは、薬科大学(薬学部)内に設置したサーバー(リッチクライアント用のサーバー)RSに対して、大学(薬学部)の管理者、大学(薬学部)の教員、実習施設(病院及び薬局)の指導薬剤師及び大学(薬学部)の実習生(薬学生)の各リッチクライアントRC1,RC2,RC3,RC4(以下、リッチクライアントを単に「クライアント」ということがある。)をインターネットNTで接続し、所定の通信プロトコル(httpやhttps)によってサーバーRSと各リッチクライアントRC1,RC2,RC3,RC4との間で所定のデータ授受を行うことにより、リッチクライアントRC1,RC2,RC3,RC4側の管理者、教員、指導薬剤師及び薬学生の各々が所望の閲覧や書き込み等の処理を実行できるようにしている。
【0026】
サーバー
サーバーRSは、アプリケーションサーバー10、Webサーバー20及びデータベース(DB)サーバーの三層構造であり、通信手段40を介してインターネットNTに接続するようになっている。アプリケーションサーバー10は、基本表保守手段11、カリキュラム設定保守手段12、評価管理手段13、コミュニケーション手段14及び更新処理手段15を備えている。本実施の形態では、アプリケーションサーバー10として上記Flex技術を利用している。なお、Webサーバー20自体は公知の構成である。また、DBサーバー30は、後述するように本システム独自のデータ構造(リレーショナルデータベースのテーブル構造)を有しているが、データベース技術自体は公知のものを使用している(各種データベースを使用することができるが、本実施の形態ではリレーショナルデータベースを使用している)。更に、通信手段40は、ネットワークインターフェース等、インターネット接続するための公知の構成を使用している。
【0027】
リッチクライアント
一方、クライアント側は、基本的に、大学管理者用のリッチクライアントRC1、大学教員(指導教員)用のリッチクライアントRC2、実習施設の指導薬剤師用のリッチクライアントRC3及び薬学生(実習生)用のリッチクライアントRC4からなる。各リッチクライアントRC1,RC2,RC3,RC4は、基本的に同一構成であり、Webブラウザー51及びプラグイン52からなるアプリケーション50、通信手段60並びにモニター70を備えている。Webブラウザー51自体は公知の構成であり、また、プラグイン52自体も、やはり、リッチアプリケーションシステム用に使用される公知の構成であり、本実施の形態では、上記Flex技術に対応して上記Flash技術を利用している。そして、本システムは、サーバーRSとリッチクライアントRC1,RC2,RC3,RC4間での要求処理及び応答処理により、後述するように、本発明に特有の各種所定業務を実行するようになっている。なお、通信手段60は、ネットワークインターフェース等、インターネット接続するための公知の構成を使用している。一方、薬学生(実習生)用のリッチクライアントRC4は、単独で操作可能な移動通信手段として携帯電話やPDA等の移動通信端末80を使用することもでき、この場合、移動通信端末80が、前記アプリケーション50、通信手段60及びモニター70の各機能を単独で実現するよう構成される。
【0028】
アプリケーションサーバー(大学管理者用の全体構成)
図2及び図3は、本システムのアプリケーションサーバー10が備える機能実現手段の全体を示すシステム構成図であり、以下、図2及び図3にしたがってアプリケーションサーバー10の基本表保守手段11等の各構成を説明する。なお、図2及び図3に示す全体システムの機能実現手段は、本システムのサーバーRSを設置する大学の管理者がアクセスして利用するためのものである。
【0029】
基本表保守手段
前記基本表保守手段11は、図2に示すように、プログラム表保守手段、プログラム権限表保守手段、システム管理表保守手段、評価表保守手段、大学表保守手段、研究室表保守手段、実習施設表保守手段、教員表保守手段、学生表保守手段及びゲスト用の学生表保守手段を備え、プログラム表保守、プログラム権限表保守、システム管理表保守、評価表保守、大学表保守、研究室表保守、実習施設表保守、教員表保守、学生表保守及びゲスト用の学生表保守の各機能を実現する(各処理をコンピュータに実行させる)ようになっている。このうち、プログラム表保守手段は、プログラム表検索手段及びプログラム一覧表手段を備え、プログラム表検索及びプログラム一覧表の作成・出力(表示・印刷等)処理の各機能を実現する(各処理をコンピュータに実行させる)ようになっている。また、システム管理表保守手段は、システム管理表検索手段を備え、システム管理表検索の機能を実現する(処理をコンピュータに実行させる)ようになっている。また、評価表保守手段は、評価表検索手段を備え、評価表検索の機能を実現する(処理をコンピュータに実行させる)ようになっている。また、大学表保守手段は、大学表検索手段及び大学一覧表手段を備え、大学表検索及び大学一覧表の作成・出力(表示・印刷等)の各機能を実現する(各処理をコンピュータに実行させる)ようになっている。また、研究室表保守手段は、研究室表検索手段及び研究室一覧表手段を備え、研究室表検索及び研究室一覧表の作成・出力(表示・印刷等)の各機能を実現する(各処理をコンピュータに実行させる)ようになっている。また、実習施設表保守手段は、実習施設表検索手段及び実習施設一覧表手段を備え、実習施設表検索及び実習施設一覧表の作成・出力(表示・印刷等)の各機能を実現する(各処理をコンピュータに実行させる)ようになっている。また、教員表保守手段は、教員表検索手段及び教員一覧表手段を備え、教員表検索及び教員一覧表の作成・出力(表示・印刷等)の各機能を実現する(各処理をコンピュータに実行させる)ようになっている。また、学生表保守手段は、学生表検索手段及び学生一覧表手段を備え、学生表検索及び学生一覧表の作成・出力(表示・印刷等)の各機能を実現する(各処理をコンピュータに実行させる)ようになっている。
【0030】
カリキュラム設定保守手段
カリキュラム設定保守手段12は、到達目標表保守手段、カリキュラム表保守手段、ベーススケジュール表保守手段、カレンダー設定手段、実習施設へのベース設定手段、実習施設スケジュール表保守手段及び実習施設学生割当手段を備え、到達目標表保守、カリキュラム表保守、ベーススケジュール表保守、カレンダー設定、実習施設へのベース設定、実習施設スケジュール表保守及び実習施設学生割当の各機能を実現する(各処理をコンピュータに実行させる)ようになっている。このうち、到達目標表保守手段は、到達目標表検索手段、到達目標一覧表手段及び到達目標表複写手段を備え、到達目標表検索、到達目標一覧表の作成・出力(表示・印刷等)及び到達目標表複写の各機能を実現する(各処理をコンピュータに実行させる)ようになっている。また、カリキュラム表保守手段は、カリキュラム表検索手段、カリキュラム一覧表手段、カリキュラム複写手段及び到達目標の選択手段を備え、カリキュラム表検索、カリキュラム一覧表の作成・出力(表示・印刷等)、カリキュラム複写及び到達目標の選択の各機能を実現する(各処理をコンピュータに実行させる)ようになっている。また、ベーススケジュール表保守手段は、ベーススケジュール一覧表手段、ベーススケジュール複写手段及びカリキュラムの選択手段を備え、ベーススケジュール一覧表の作成・出力(表示・印刷等)、ベーススケジュール複写及びカリキュラムの選択の各機能を実現する(各処理をコンピュータに実行させる)ようになっている。
【0031】
評価管理手段
図3に示すように、評価管理手段13は、到達目標一覧表手段、実習スケジュール手段、実習スケジュール明細一覧手段、実習ノート印刷手段、自己評価入力手段、実習レポート入力手段、指導薬剤師評価入力手段、学生別評価照会手段、学生別感想照会手段、実習状況紹介手段、実習レポート照会手段及び学生評価一覧手段を備え、到達目標一覧表の作成・出力(表示・印刷等)、実習スケジュールの作成、実習スケジュール明細一覧の作成・出力(表示・印刷等)、実習ノート印刷、自己評価入力、実習レポート入力、指導薬剤師評価入力、学生別評価照会、学生別感想照会、実習状況紹介、実習レポート照会及び学生評価一覧の作成・出力(表示・印刷等)の各機能を実現する(各処理をコンピュータに実行させる)ようになっている。
【0032】
コミュニケーション手段
コミュニケーション手段14は、学生メッセージ入力手段、指導薬剤師メッセージ入力手段、学生宛の教員メッセージ入力手段、薬剤師宛の教員メッセージ入力手段、受信メッセージ一覧表手段及び送信メッセージ一覧表手段を備え、学生メッセージ入力、指導薬剤師メッセージ入力、学生宛の教員メッセージ入力、薬剤師宛の教員メッセージ入力、受信メッセージ一覧表の作成・出力(表示・印刷等)及び送信メッセージ一覧表の作成・出力(表示・印刷等)の各機能を実現する(各処理をコンピュータに実行させる)ようになっている。
【0033】
更新処理手段
更新処理手段15は、パスワードの変更手段、使用許可設定手段、年次更新手段及び操作ログ照会手段を備え、パスワードの変更、使用許可設定、年次更新及び操作ログ照会の各機能を実現する(各処理をコンピュータに実行させる)ようになっている。
アプリケーションサーバー(指導教員用の構成)
図4は、本システムのアプリケーションサーバー10が備える機能実現手段のうち、実習施設の指導薬剤師がアクセスして利用可能な機能実現手段を示すシステム構成図である。図4に示すように、指導薬剤師は、アプリケーションサーバー10の全体構成のうちの一部の機能実現手段のみを利用可能である。具体的には、指導薬剤師は、前記基本表保守手段11、カリキュラム設定保守手段12、評価管理手段13、コミュニケーション手段14及び更新処理手段15の各機能実現手段の一部の機能実現手段のみを備える基本表保守手段11X、カリキュラム設定保守手段12X、評価管理手段13X、コミュニケーション手段14X及び更新処理手段15Xにアクセスして利用が可能である。
【0034】
アプリケーションサーバー(指導教員用の構成)
図5は、本システムのアプリケーションサーバー10が備える機能実現手段のうち、大学の指導教員がアクセスして利用可能な機能実現手段を示すシステム構成図である。図5に示すように、指導教員は、アプリケーションサーバー10の全体構成のうちの一部の機能実現手段のみを利用可能である。具体的には、指導教員は、前記基本表保守手段11及びカリキュラム設定保守手段12は利用不可であり、前記評価管理手段13、コミュニケーション手段14及び更新処理手段15の各機能実現手段の一部の機能実現手段のみを備える評価管理手段13Y、コミュニケーション手段14Y及び更新処理手段15Yにアクセスして利用が可能である。
【0035】
アプリケーションサーバー(学生用の構成)
図6は、本システムのアプリケーションサーバー10が備える機能実現手段のうち、大学の学生(実習生)がアクセスして利用可能な機能実現手段を示すシステム構成図である。図6に示すように、学生は、アプリケーションサーバー10の全体構成のうちの一部の機能実現手段のみを利用可能である。具体的には、学生は、前記基本表保守手段11及びカリキュラム設定保守手段12は利用不可であり、前記評価管理手段13、コミュニケーション手段14及び更新処理手段15の各機能実現手段の一部の機能実現手段のみを備える評価管理手段13Z、コミュニケーション手段14Z及び更新処理手段15ZYにアクセして利用が可能である。
【0036】
全体処理
図7は本システムの全体処理(ゼネラルフロー)を概略的に示すフローチャートであり、また、図8及び図9は本システムの全体処理(ゼネラルフロー)を詳細に示すフローチャートである。以下、図7及〜図9にしたがって本システムの処理の流れを説明する。
図7中、実線の矩形枠内に示す処理は大学側(大学管理者及び指導教員)が行う処理、一点鎖線の矩形枠内に示す処理は実習施設側(指導薬剤師)が行う処理、二点鎖線の矩形枠内に示す処理は実習生(学生)が行う処理を示す。図7に示すように、まず、大学管理者が、自己のリッチクライアントRC1からインターネットNTを介してサーバーRSに接続し、サーバーRSとの間でのデータ授受により、所定のユーザーインターフェース(GUI)を使用して、自己の大学に関するデータを登録・管理する大学表保守S1、大学の各研究室に関するデータを登録・管理する研究室保守S2、大学の教員に関するデータを登録・管理する教員表保守S3及び大学の学生に関するデータを登録・管理する学生表保守S4の処理(手順)をそれぞれ実行する。一方、大学管理者は、到達目標表に到達目標を登録・管理する到達目標表保守S5及びカリキュラム表にカリキュラムを登録・管理するカリキュラム表保守S6の処理をそれぞれ実行し、カリキュラム保守S6の結果(登録したカリキュラム)に基づき、ベーススケジュールを作成して登録・管理するベーススケジュール表保守S8の処理を実行すると共に、実習施設に関するデータを登録・管理する実習施設表保守S7及びカレンダーで休日を設定するカレンダー設定S9の処理を実行して、それらの結果と前記ベーススケジュール保守S8の結果(作成したベーススケジュール表)とに基づいて、実習施設ごとのベーススケジュールを設定する実習施設へのベース設定S10の処理を実行する。
【0037】
次に、実習施設の指導薬剤師が、自己のリッチクライアントRC3からインターネットNTを介してサーバーRSに接続し、サーバーRSとの間でのデータ授受により、所定のユーザーインターフェース(GUI)を使用して、前記学生表保守S4の結果(登録した実習生の所属先の実習施設等のデータ)に基づき、自己の実習施設に所属する実習生を必要な場合はグループ分けして自己の実習施設に割りあてる実習施設学生割当S12を実行する。また、指導薬剤師は、前記ベース設定S10の結果(自己の実習施設のベーススケジュール)に基づき、自己の実習施設の実習日程に応じてベーススケジュールを変更する実習施設スケジュール保守S11を実行する。
【0038】
次に、実習生(学生)が、自己のリッチクライアントRC3からインターネットNTを介してサーバーRSに接続し、サーバーRSとの間でのデータ授受により、所定のユーザーインターフェース(GUI)を使用して、前記実習施設スケジュール保守S11の結果(自己が所属する実習施設の実際の実務実習スケジュール)に基づき、実習に必要な事項が記載された実習ノートを印刷する実習ノート印刷S13の処理を実行し、実習後の各実習項目の到達目標について自己評価(評価値)を入力する自己評価入力S14を実行する。実習生による自己評価入力S14の後、自己評価入力S14の結果(入力された自己評価)を参照して、当該実習生を担当する指導薬剤師が、当該実習生が自己評価を入力した到達目標について指導薬剤師評価(評価値)を入力する指導薬剤師評価入力S15を実行する。その後、実習生が、自己が実習した実習項目についての実習レポートを入力する実習レポート入力S16を実行する。その後、大学の指導教員が、自己が担当する実習生の実習レポートを照会する実習レポート照会S17を実行する。最後に、年度末に、大学の管理者が、上記各保守後のデータについて年次更新S18の処理を実行する。
【0039】
詳細には、図8に示すように、大学側で、基本表保守手段11の大学表保守手段11Aにより、大学を特定するためのデータ(大学コード、大学名等)を大学表31Aに格納及び必要に応じて編集すると共に、大学の研究室ごとに研究室及び所属教員を特定するためのデータ(大学コード、研究室コード、研究室名、所属教員名等)を大学表・研究室表31Aに格納及び必要に応じて編集し、実習施設表保守手段11Bにより、実習施設後ごとに当該実習施設を特定するためのデータ(施設コード、施設名、施設区分等)を実習施設表31Bに格納及び必要に応じて編集し、教員保守手段11Cにより大学の教員を特定するためのデータ(教員コード、教員名等)を教員表31Cに格納及び必要に応じて編集し、学生表保守手段11Dにより学生やその所属先実習施設等を特定するためのデータ(学籍番号、学生名、所属先実習施設(病院・薬局)コード、実習時期等)を学生表31Dに格納及び必要に応じて編集する。また、実習施設側で、実習施設割り当て手段11Eにより、学生表31Dを参照して、自己の実習施設に所属する学生をグループ分けしてグループを特定するデータ(グループコード)を各学生に関連付けて格納及び必要に応じて編集する。
【0040】
次に、大学側で、カリキュラム設定保守手段12の到達目標表保守手段12Aにより、実務実習モデル・コアカリキュラムに定められた方略の実習項目(LS)ごとの到達目標を登録し、到達目標表・到達目標明細票32Aに格納及び必要に応じて編集する。また、カリキュラム表保守手段12Bにより、到達目標表・到達目標明細票32Aを参照して実習施設後とのカリキュラムを登録し、カリキュラム表・カリキュラム明細票32Bに格納及び必要に応じて編集する。更に、ベーススケジュール表保守手段12Cにより、実習施設表31B及びカリキュラム表・カリキュラム明細票32Bを参照して、実習施設ごとのベーススケジュールを作成し、ベーススケジュール表32Cに格納及び必要に応じて編集する。一方、カレンダー設定手段12Dにより、実際の休日を反映したカレンダーをカレンダー表32Dに格納する。次に、ベーススケジュール表32C及びカレンダー表32Dを参照して、実習施設へのベース設定手段12Eにより、カレンダーを反映したベーススケジュールを作成し、実習施設スケジュール表32Eに格納及び必要に応じて編集する。なお、子のベーススケジュールは、上記のとおり、実習施設側で、実習施設スケジュール表保守手段によって必要に応じて(実習施設の実情乃至日程に応じて)編集(実習コマを追加、削除、移動)される。
【0041】
次に、学生が、評価管理手段13の実習スケジュール手段13Aにより、実習施設スケジュール表32Eを参照して、実習スケジュール表示手段13Aにより、自己が属する実習施設における実習スケジュールをモニタ70に画面表示し、また、実習ノート印刷手段13Bにより、実習ノートを印刷する。次に、自己評価入力手段13Cにより、実習施設スケジュール表32Eを参照して、実習済みの各到達目標に対して自己評価及び感想を入力すると、その自己評価は、到達目標と関連付けて自己評価表33Bに格納されると共に、実習評価表33Cに格納される(実習評価表33Cに複数回自己評価が格納される場合は最も良い評価値の自己評価のみが格納され、それ以外の自己評価は削除される)。また、入力した感想は、到達目標と関連付けて学生感想表33Aに格納される。更に、実習レポート入力手段13Dにより実習レポートを作成して入力すると、その実習レポートが実習レポート表33Dに格納される。その後、大学の教員や指導薬剤師は、実習レポート紹介手段13Eにより、学生が入力した実習レポートをモニター70に表示して照会することができる。
【0042】
次に、指導薬剤師が、指導薬剤師評価入力手段13Fにより、学生感想表33A及び自己評価表33Bを参照して、自己評価入力済みの各到達目標に対して自己の指導薬剤師評価及び薬剤師コメントを入力すると、その指導薬剤師評価は、到達目標と関連付けて指導薬剤師評価表33Eに格納されると共に、実習評価表33Cに格納される(実習評価表33Cに複数回指導薬剤師評価が格納される場合は最も良い評価値の指導薬剤師評価のみが格納され、それ以外の指導薬剤師評価は削除される)。また、入力した薬剤師コメントは、到達目標と関連付けて薬剤師コメント表33Fに格納される。次に、大学の指導教員や実習施設の指導薬剤師は、実習状況照会手段13Iにより、実習施設スケジュール表32E、自己評価表33B及び指導薬剤師評価表33Eを参照して、実習生ごとの実習状況をモニター70に画面表示して照会することができる。また、大学の指導教員や実習施設の指導薬剤師は、学生別感想照会手段13Hにより、学生感想表33A及び指導薬剤師評価表33Eを参照して、実習生ごとの実習についての感想をモニター70に画面表示して照会することができる。また、大学の指導教員や実習施設の指導薬剤師は、学生別評価照会手段13Gにより、実習評価表33Cを参照して、実習生ごとの自己評価(評価値)及び指導薬剤師評価(評価値)並びにそれらの評価値の差異についての視覚的表示(バーグラフ表示)をモニター70に画面表示して照会することができる。
【0043】
一方、コミュニケーション手段14は、実習生と指導薬剤師との間、実習生と大学教員との間、指導薬剤師と大学教員との間で、それぞれ、電子メッセージ交換を行うための機能を実現し、前記実習生の各々が、自己が所属する大学の教員(自己が所属する研究室の指導教員)に電子メッセージを作成して送信するための(コミュニケーション手段の一部である)学生メッセージ入力手段14Aと、前記指導薬剤師が、自己が担当する実習生の1人以上を指定して当該実習生に電子メッセージを作成して送信するための(コミュニケーション手段の一部である)指導薬剤師メッセージ入力手段14Bと、前記大学の教員が、自己が担当する実習生の1人以上を指定して当該実習生に電子メッセージを作成して送信するための(コミュニケーション手段の一部である)第1の教員メッセージ入力手段14Cと、前記大学の教員が、自己が担当する実習生を担当する指導薬剤師の1人以上を指定して当該指導薬剤師に電子メッセージを作成して送信するための(コミュニケーション手段の一部である)第2の教員メッセージ入力手段14Dとを備えている。そして、コミュニケーション手段14は、それらのメッセージをメッセージ表・受信者表34Aに格納し、実習生、指導薬剤師、指導教員の各々が、メッセージ表・受信者表34Aを参照して、メッセージ一覧表手段14Eにより、自己の送信メッセージや受信メッセージをモニター70に画面表示できるようになっている。
【0044】
図11及び図12は、本システムで使用するデータベースサーバー30のテーブル及びデータ構造を示す。図11及び図12に示すように、本システムのデータベースは、テーブルとして、評価表(T01)、大学表(T02)、研究室表(T03)、実習施設表(T04)、教員表(T05)、学生表(T06)、到達目標表(T07)、到達目標明細票(T08)、カリキュラム表(T09)、カリキュラム明細票(T10)、ベーススケジュール表(T11)、カレンダー表(T12)、実習施設スケジュール表(T13)、自己評価表(T14)、学生感想表(T15)、指導薬剤師評価表(T16)、薬剤師コメント表(T17)、実習評価表(T18)、実習レポート表(T19)、メッセージ表(T20)、受信者表(T21)、プログラム権限表(T22)、ログ表(T23)を備えている。なお、各テーブル中、(二段に記載したものの)上段のデータ項目はキー(主キー、外部キー)項目を示す。
【0045】
各手段とハードウエアとの関係
本システムにおいて、上記基本情報保守手段11等の各機能実現手段は、PC等のコンピュータ装置のCPU(中央処理装置)、ROM(リードオンリメモリ)、RAM(ランダムアクセスメモリ)等のハードウエアを使用して対応する各種の機能を実現するようになっている。また、各機能実現手段は、上記の対応する各処理(手順)をコンピュータに実行させるようになっている。
【0046】
具体的操作
以下、図13〜図47にしたがって、本システムの各機能を実現するための具体的操作について説明する。
【0047】
評価表保守
図13(a)は評価表保守手段を構成する評価表保守フォーム11aを示す。評価表保守フォーム11aは、自己評価、指導薬剤師評価で使用する評価の種類を登録管理する。ここで、フォームの各項目について説明すると、「コード」は0〜9の範囲で指定可能であるが、"0−実施しなかった"のみ固定とする。また、検索ボタンLSは、評価表検索を呼出すものであり、削除ボタンDLは、表示されているデータをデータベースより削除するものであり、書込ボタンWRは、表示されているデータをデータベースに保存するものであり、取消ボタンCCは、表示内容をクリアしてコードの入力に戻るためのものである。図13(b)は評価表保守フォーム11aで登録した評価を表示する評価表検索フォーム11bであり、ここでは、0〜5の6段階で評価を設定している。評価表保守フォーム11aは、評価表に登録されている評価の一覧を表示して、特定の評価コードを選択し呼出し元に選択結果を返す。評価表保守フォーム11aで評価コードを入力する際に、検索ボタンLSをクリックすると、この評価表検索フォーム11bが表示される。ここで、選択したい行でEnterキーを押下するかダブルクリックを行うと、選択結果として呼出し元にその内容を返す。また、戻るボタンRTは、何も選択しないで呼出し元に戻る。また、決定ボタンDTは、カーソルのある行の内容を選択したこととし、選択結果を呼出し元に返す。なお、ここで指定した文字の色や太さは、図13(c)に示す学生別評価照会での学生別評価照会ウインドウ13jにおける評価(自己評価及び指導薬剤師評価)の表示の際に使用される(表示に反映される)。また、削除操作について、既存のデータを削除する場合に、自己評価や指導薬剤師の評価で使用されているデータは、削除できないようになっている。
【0048】
到達目標表保守
図14は到達目標表保守フォーム12aを示す。到達目標表保守フォーム12aによる到達目標保守処理は、年度ごとに管理している到達目標をLS単位で登録管理を行う処理である。フォームの項目について説明すると、実習施設として「1−病院」、「2−薬局」のいずれかを指定すると対応する実習施設の到達目標が表示される。また、「コマ数」は、LSごとのコマ数を整数2桁小数点以下1桁で入力する。社団法人日本薬学会が示す薬学コアカリキュラムの学習方略では、2つの実習項目でコマ数が定義されている場合もあるが、その場合は、それぞれの実習項目に分割してコマ数を登録する。また、「背景色」では、実習項目を一覧表等で表示する場合の背景色を指定する。「到達目標」には、到達目標を入力する。ここで、到達目標に対する自己評価が入力されていると、行単位での取り消しを行っても取消以前の到達目標が再表示される。行単位での取り消しとは、明細行の入力内容をDeleteキーなどでクリアしてEnterキーを押下する操作をいう。また、検索ボタンLSは、到達目標表検索を呼出す。取消ボタンCCは、表示内容をクリアして、LSの入力に戻る。一覧ボタンLTは、到達目標一覧表を呼び出す。書込ボタンWRは、表示内容をデータベースに保存する。削除ボタンDLは、表示内容の到達目標をデータベースより削除する。複写ボタンCPは、年度単位で到達目標を複写する到達目標複写を呼び出す。行挿入ボタンLIは、到達目標入力の際にカーソルのある行に1行挿入する。行削除ボタンLDは、到達目標入力の際にカーソルのある行を1行削除する。終了ボタンEDは、プログラムを終了する。また、既存のデータを削除する場合に、削除したい到達目標がカリキュラムで使用されていると削除できないようになっている。
【0049】
図15は到達目標一覧表12bを示す。到達目標一覧表12bは、到達目標表に登録されている到達目標の一覧を表示し、到達目標一覧表12bにより、プリンタへ印刷するかエクセル形式でファイルに保存することができる。同一覧表の項目について、「LS」の入力欄にLSの範囲(省略可)及び施設区分(0−すべて、1−病院、2−薬局)を入力すると、到達目標の一覧表を表示することができる。表示後、印刷ボタンPRまたはExcel保存ボタンEXをクリックし、印刷または保存を行うことができる。また、読込ボタンLDは、表示条件を指定後、読込ボタンLDをクリックし条件にあったデータを表示する。印刷ボタンPRは、表示内容をプリンタに印刷する。Excel保存ボタンEXは、表示内容をExcel形式で保存する。戻るボタンRTは、呼出し元に戻る。取消ボタンCCは、表示内容をクリアしてLSの範囲入力に戻る。
【0050】
カリキュラム表保守
図16はカリキュラム表保守フォーム12cを示す。カリキュラム表保守フォーム12cによるカリキュラム保守処理は、年度ごとに管理しているカリキュラムの登録管理を行う処理である。ここで、フォーム中の項目について説明すると、「実習施設」ボックスには実習施設コードを入力し、「スケジュール項目」にはスケジュール項目を入力する。「背景色」ボックスは、カリキュラムを一覧表などで表示する場合の背景色を指定する。「実習名」ボックスには、実習名を入力する。「実習内容」ボックスには、実習内容を入力する。「LS」欄には到達目標をLSで入力する。ただし、1つのLSについて複数の到達目標がある場合は、"到達目標の選択"フォームが自動的に表示される。次に、検索ボタンLSは、カリキュラム表検索を呼出す。取消ボタンCCは、表示内容をクリアして、LSの入力に戻る。一覧ボタンLTは、カリキュラム一覧表を呼び出す。書込ボタンWRは、表示内容をデータベースに保存する。削除ボタンDLは、表示内容のカリキュラムをデータベースより削除する。複写ボタンCPは、年度単位でカリキュラムを複写するカリキュラム複写を呼び出す。行挿入ボタンLIは、LS入力の際にカーソルのある行に1行挿入する。行削除ボタンLDは、LS入力の際にカーソルのある行を1行削除する。終了ボタンEDは、プログラムを終了する。
【0051】
図17(a)は到達目標の選択フォーム12dを示す。到達目標の選択フォーム12dによる選択処理では、LSの入力で1つのLSに対して複数の到達目標がある場合は、図17(a)に示す到達目標の選択フォーム12dが表示される。このとき、年度とLSが表示された状態でLSの入力状態になるので、Enterキーで進んで読込ボタンをクリックする。すると、入力されたLSに登録されている到達目標が表示されるので、カリキュラムに登録したい到達目標の行でEnterキーを押下する。選択状態の行は、所定の色(例えば水色)の背景色で表示される。選択状態を解除するには、再度、Enterキーを押下する。ここで、決定ボタンDTをクリックすると、選択した順にカリキュラム表保守のLS明細に反映される。また、このとき、自己評価入力済みの到達目標について、即ち、自己評価を入力したカリキュラムについては、図17(b)のフォーム12eに示すように、変更できないようにLSの明細行の背景色が所定色(例えば、グレー)で表示される。ただし、LSを追加することは可能である。自己評価の入力済みの明細は、背景色が所定色(例えば、グレー)で表示されて入力がロックされる。データ削除について、既存のデータを削除する場合に、削除したいカリキュラムがベーススケジュール等で使用されていると削除できないようになっている。また、既存のカリキュラムを参照して登録する場合、新規カリキュラム登録時に、「参照スケジュール番号」に参照したい既存のスケジュール番号を入力し、参照ボタンRFをクリックすると、既存データが読込まれ表示される。表示後は、通常の新規登録と同じ操作で、新たなカリキュラムが登録できる。なお、図示はしないが、スケジュール番号入力時に既存のカリキュラムの一覧が表示され、カリキュラム表検索が可能となる。この一覧は特定のカリキュラムを選択する場合に使用する。
【0052】
カリキュラム一覧表
図18はカリキュラム一覧表12fを示す。カリキュラム一覧表12fは、カリキュラム表に登録されているカリキュラムの一覧を表示し、プリンタへ印刷するかエクセル形式でファイルに保存することを可能とする。同一覧表の項目について説明すると、「実習施設」の範囲(省略可)を入力すると、対応するカリキュラムの一覧表が表示される。その表示後、印刷ボタンPRまたはExcel保存ボタンEXをクリックし、印刷または保存を行うことができる。読込ボタンLDは、表示条件を指定後、読込ボタンLDをクリックし条件にあったデータを表示する。印刷ボタンPRは、表示内容をプリンタに印刷する。Excel保存ボタンEXは、表示内容をExcel形式で保存する。戻るボタンRTは、呼出し元に戻る。取消ボタンCCは、表示内容をクリアして実習施設の範囲入力に戻る。
【0053】
ベーススケジュール表保守
図19はベーススケジュール表保守フォーム12gを示す。ベーススケジュール表保守フォーム12gによるベーススケジュール表保守は、年度/実習施設ごとに管理しているスケジュールの登録管理を行う処理である。ここで、実習施設で独自なスケジュールがある場合は、その実習施設コードで登録する。また、ここで、実習施設で独自なスケジュールがない場合には、予め作成した標準のベーススケジュールを、病院用標準ベーススケジュール、薬局用標準ベーススケジュールとして登録する。「実習施設へのベース設定」で日付(カレンダ設定による)とベーススケジュールをもとに、各実習施設の時期ごとのスケジュールを作成する。独自のスケジュールが登録されていれば、そのベーススケジュールを使用してスケジュールを作成する。もし、実習施設でのベーススケジュールがなければ、各実習施設区分ごとの標準ベーススケジュールをもとにスケジュールを作成する。フォーム中の項目について説明すると、「実習施設」には、実習施設コードを入力し、「項目番号」にはスケジュール項目番号を入力する。また、検索ボタンLSは、実習施設表検索を呼出する。取消ボタンCCは、表示内容をクリアして、実習施設の入力に戻る。一覧ボタンLTは、ベーススケジュール一覧表を呼び出す。書込ボタンWRは、表示内容をデータベースに保存する。削除ボタンDLは、表示内容のベーススケジュールをデータベースより削除する。複写ボタンCPは、年度単位でベーススケジュールを複写するベーススケジュール複写を呼び出す。行挿入ボタンLIは、項目番号入力の際にカーソルのある行に1行挿入する。行削除ボタンLDは、項目番号入力の際にカーソルのある行を1行削除する。コマ数確認ボタンCFは、ベーススケジュールのコマ数確認を呼出す。終了ボタンEDは、プログラムを終了する。なお、既存のデータを削除する場合、確認メッセージの表示で「OK」を選択すると削除される。また、実習施設単位でのベーススケジュールの複写について、ベーススケジュールを新規に登録する場合に、既存の実習施設のベーススケジュールを複写したい場合は、「参照実習施設」の欄を入力し、参照ボタンRFをクリックする。すると、入力した実習施設で登録されているベーススケジュールが表示される。
【0054】
コマ数確認
図20はコマ数確認フォーム12hを示す。前記ベーススケジュール表保守フォーム12gで「コマ数確認」ボタンをクリックすると、コマ数確認フォーム12hが表示される。このフォームでは、書く到達目標に対するコマ数とベーススケジュールでの登録回数(半日を1回とカウント)を表示する。
【0055】
ベーススケジュール一覧表
図21はベーススケジュール一覧表12iを示す。ベーススケジュール一覧表12iによる処理は、ベーススケジュール表に登録されているスケジュールの一覧を表示し、プリンタへ印刷するかエクセル形式でファイルに保存する処理である。この一覧表の項目について説明すると、「実習施設」にコードを入力すると、対応するベーススケジュールの一覧表が表示される。表示後、印刷ボタンPRまたはExcel保存ボタンEXをクリックし、印刷または保存を行うことができる。読込ボタンLDは、実習施設コードを入力後、読込ボタンLDをクリックし条件にあったデータを表示する。印刷ボタンPRは、表示内容をプリンタに印刷する。Excel保存ボタンEXは、表示内容をExcel形式で保存する。戻るボタンRTは、呼出し元に戻る。取消ボタンCCは、表示内容をクリアして実習施設のコード入力に戻る。一方、図示はしないが、ベーススケジュール表複写フォームを利用して年度単位で管理しているベーススケジュールを次年度等へコピーする処理を行うこともできる。このフォームでは、複写元の年度は処理年度が自動表示されるので、複写先の年度を西暦で指定する。翌年度のベーススケジュールが変わる場合に事前に本年度の内容を複写して変更する場合に利用する。翌年度が同じベーススケジュールであれば、この処理を行わなくても年次更新時に一括して複写される。
【0056】
カレンダー設定
図示はしないが、カレンダー設定フォームにより、実習の各時期の実施期間とその祭日を登録管理することができる。子のフォームでは、実習期間を西暦で入力するとカレンダーが表示され、祭日にあたる日付をクリックすると背景色が休日を示す所定の色(例えばピンク)となる。再度、日付をクリックすると背景色がもとに戻り平日を示す。
【0057】
実習施設へのベース設定
また、図示はしないが、実習施設へのベース設定フォームにより、作成されたベーススケジュールとカレンダをもとに各実習施設ごとの基本スケジュールを設定する処理を実行することができる。ここで、独自のスケジュールが登録されていれば、そのベーススケジュールを使用してスケジュールが作成される。もし、実習施設でのベーススケジュールがなければ、実習施設区分ごとの標準ベーススケジュールをもとにスケジュールが作成される。また、すでに実習施設別のスケジュールがある場合、再度、実行しようとすると確認メッセージが表示され、ここで「はい」を選択すると、登録されている実習施設別のスケジュールを消去して再度作成するようになっている。
【0058】
実習施設スケジュール表保守
図22は実習施設スケジュール表保守フォーム12jを示す。このフォームによる実習施設スケジュール表保守は、各実習施設のスケジュールを半日単位で入れ替えを行いスケジュールを調整保存する処理である。このフォーム中の項目について説明すると、「年度」の欄には初期表示がされ、「時期」の欄には実習の時期を数字で入力するようになっている。また、「実習施設」の欄には、指導薬剤師が所属する施設名が表示される。「実習グループ」は、実習生をいくつかのグループでスケジュール管理を行う場合に指定する。その場合、実習施設学生割当処理を行い、各学生のグループを決定する。また、フォーム中のボタンについて説明すると、「取消」ボタンは、表示内容をクリアして、時期の入力に戻る。「書込」ボタンは、表示内容をデータベースに保存する。「削除」ボタンは表示している実習施設のスケジュールをデータベースより削除する。また、挿入したいコマをクリックして、「コマ挿入」ボタンをクリックすると半日分のコマが挿入されるようになっている。また、空白コマをクリックし、「コマ削除」ボタンをクリックすると、半日分の空白コマが削除されスケジュールが前に詰まるようになっている。「終了」ボタンは、プログラムを終了する。ここで、移動したいコマをマウスでダブルクリックすると、そのコマをカレンダー部より退避コマへ移動することができる。一方、退避コマのコマをドラッグし、設定したい日付の上でドロップすると、退避コマよりカレンダ部へコマを移動することができる。また、カレンダー部での日付から日付の移動について、移動先のコマが空白であれば、移動したいコマをマウスでドラックし、移動先の日付でドロップするとカレンダ内での移動が出来る。ただし、移動先の日付が画面に表示されていないとこの操作を行うことはできず、画面をまたぐ移動は、退避コマを利用して上記のように行う。
【0059】
図23は自己評価が入力されている場合の実習施設スケジュール表保守フォーム12jを示す。自己評価が入力されているコマは、日付の背景色が所定の色(例えばグレー)で表示され、そのコマの移動は出来ないようになっている。また、自己評価が入力されているスケジュールは、削除できず、所定のメッセージが表示される。
【0060】
実習施設スケジュール一覧表
図24は実習施設スケジュール一覧表12kを示す。この一覧表は、実習施設ごとのスケジュールの一覧を表示し、プリンタへ印刷またはエクセル形式でファイルに保存するためのものである。この一覧表中、「実習施設」、「時期」及び「実習グループ」の各欄に入力すると、スケジュールの一覧表が表示される。表示後、「印刷」ボタンまたは「Excel保存」ボタンをクリックし、印刷または保存を行うことができる。また、「実習施設」にコードを入力後、「読込」ボタンをクリックすると条件にあったデータを表示することができる。「取消」ボタンは表示内容をクリアして実習施設のコード入力に戻るためのものであり、「終了」ボタンは呼出し元に戻るためのものである。
【0061】
図25は実習施設スケジュール明細一覧表12iを示す。この一覧表は、実習施設ごとに登録されているスケジュールの明細一覧表を表示し、プリンタへ印刷またはエクセル形式ファイルでの保存を行うためのものである。この一覧表中、「実習施設」、「時期」及び「実習グループ」の各欄を入力すると、スケジュールのカリキュラム一覧表が表示される。表示後、「印刷」ボタンまたは「Excel保存」ボタンをクリックし、印刷または保存を行うことができる。表示条件を指定後、「読込」ボタンをクリックすると、条件にあったデータを表示することができる。
【0062】
実習施設学生割当
図26は実習施設学生割当フォーム12mを示す。このフォームは、実習生を実習施設内でいくつかのグループに分けて実習を行う場合に、各学生がどのグループに所属するのかを登録管理するためのものである。同フォーム中、「年度」には該当年度が初期表示される。「時期」には実習の時期を数字で入力する。「実習施設」には指導薬剤師が所属する実習施設が表示される。表示されない場合は、実習施設コードで実習施設を指定する。「年度」、「時期」を入力し、「読込」ボタンをクリックすると、指定された実習時期に実習を行う学生の一覧が表示され、グループの入力を行うことができる。また、「取消」ボタンは、表示内容をクリアして、時期の入力に戻るためのものであり、「書込」ボタンは、表示内容の各学生のグループをデータベースに保存するためのものである。
【0063】
到達目標一覧表
図27は到達目標一覧表13aを示す。この一覧表は、到達目標表に登録されている到達目標の一覧を表示し、プリンタへ印刷するかエクセル形式でファイルに保存するためのものである。同一覧表中、「LS」の範囲(省略可)及び「施設区分(0−すべて、1−病院、2−薬局)を入力すると、対応する到達目標の一覧表が表示される。表示後、「印刷」ボタンまたは「Excel保存」ボタンをクリックし、印刷または保存を行うことができる。また、表示条件を指定後、「読込」ボタンをクリックすると、条件にあったデータを表示することができる。「取消」ボタンは、表示内容をクリアしてLSの範囲入力に戻るためのものであり、「終了」ボタンは呼出し元に戻るためのものである。
【0064】
実習スケジュール
図28(a)は実習スケジュール表13bを示す。実習スケジュール表は、実習生の実習スケジュールの一覧表を表示する。同表中、利用者が実習生の場合は、学籍番号及び氏名が自動表示される。利用者が指導教員、指導薬剤師の場合は、表示したい学生の学籍番号を入力する。「実習施設」では、1−病院、2−薬局のいずれかを選択する。ここで、マウスを特定のコマの上で静止すると、図28(b)に示すように、フキダシに実習名が表示される。
【0065】
実習スケジュール明細一覧
図29は実習スケジュール明細一覧13cを示す。この一覧は、実習生の実習内容や到達目標を含んだ実習スケジュール明細一覧を表示する。同一覧中、「学籍番号」には、利用者が実習生の場合、学籍番号、氏名が自動表示される。利用者が指導教員、指導薬剤師の場合、表示したい学生の学籍番号を入力する。また、「実習施設」では、1−病院、2−薬局のいずれかを選択する。
【0066】
実習ノート印刷
図30は実習ノート印刷フォーム13dを示す。このフォームは実習生が使用する実習ノートの印刷を行うためのものである。同フォーム中、「学籍番号」には、利用者が実習生の場合、学籍番号、氏名が自動表示される。利用者が指導教員、指導薬剤師の場合は、表示したい学生の学籍番号を入力する。「実施日付」に実習の実施日を入力し、「区分」で「1−スケジュール」、「2−未実施分」のいずれかを選択する。「1−スケジュール」を選択すると、入力された日付で予定されている実習カリキュラムが表示される。「2−未実施分」を選択すると、自己評価入力で「0−実施しなかった」と入力された到達目標のみが表示される。なお、「取消」ボタンは、表示内容をクリアして、学籍番号または実施日付の入力に戻るためのものである。また、「印刷」ボタンは、表示内容のカリキュラムの実習ノートをプリンタに印刷し、「終了」ボタンはプログラムを終了するためのものである。ここで、「区分」で「2−未実施分」を選択すると、「0−実施しなかった」と自己評価で入力した到達目標のみが表示され、印刷処理では、実施しなかった到達目標が印刷される。図31は印刷された実習ノート13eの例を示す。
【0067】
自己評価入力
図32は自己評価入力フォーム13fを示す。このフォームによる処理は、実習生が日々の実習結果を自己評価として入力する処理である。同フォーム中、「学籍番号」には学籍番号、氏名が自動表示される。「スケジュール」に実習の実施予定日を西暦で入力し、「実施日付」に実習の実施日を西暦で入力し、日付の入力後、「読込」ボタンをクリックすると、その日のカリキュラムの内容が表示され自己評価の入力となる。この自己評価は、画面下部に表示される評価を数字で入力する。各到達目標に対する評価の入力が完了したら、感想を入力する。感想の入力は、「感想」ボタンをクリックして行う。また、「取消」ボタンは、表示内容をクリアして、スケジュールの入力に戻るためのものである。「書込」ボタンをクリックしないと入力内容は保存されない。「感想」ボタンは感想の入力画面を呼出し、「書込」ボタンは、入力した自己評価及び感想をデータベースに保存するためのものである。ただし、感想を入力していないと書込は出来ないようになっている。「削除」ボタンは、表示している自己評価の内容をデータベースより削除し、「終了」ボタンはプログラムを終了するためのものである。一旦、書込をしても、再度、スケジュール、実施日付を入力し、「読込」ボタンをクリックすると、入力した評価が表示され、訂正が出来るようになっている。ただし、指導薬剤師による評価が入力されると、変更が出来なくなり。ここで、感想の入力について、自己評価入力で「感想」ボタンをクリックすると、所定の感想入力フォームが表示され、感想の入力となる。
指導薬剤師の評価入力との関係について説明すると、入力したスケジュール日付のカリキュラムが既に指導薬剤師による評価入力が行われていると確認メッセージが表示される。ただし、1つでも「0−実施しなかった」がある場合は、確認メッセージは表示されず、「0−実施しなかった」の到達目標の入力を行うことが出来るようになっている。また、指導薬剤師の評価入力が行われたが、その日程の中で一部に「0−実施しなかった」が含まれている場合は、その到達目標だけが入力できるようになっている。
【0068】
指導薬剤師評価入力
図33は指導薬剤師評価入力画面13gを示す。同フォームは、指導薬剤師が学生の実習に関する評価を入力する処理で使用されるが、指導薬剤師評価入力処理の入力画面は、3階層からなる。指導薬剤師評価入力画面13gは、このうちの第1の階層の指導薬剤師評価入力画面であり、所属学生の一覧を表示して評価を入力する学生を選択するためのものである。また、図34は指導薬剤師評価入力(評価)フォーム13hを示す。指導薬剤師評価入力(評価)フォーム13hは、第2の階層の入力画面であり、学生の実習評価を入力し、コメントの入力フォームを呼び出すためのものである。図35は指導薬剤師評価入力(コメント)フォーム13iを示す。指導薬剤師評価入力(コメント)フォーム13iは、第3の階層の入力画面であり、学生の実習の感想を表示し、コメントの入力を行うためのものである。
【0069】
導薬剤師評価入力画面
指導薬剤師評価入力画面13g中、「指導薬剤師」には指導薬剤師のコードと氏名が自動表示される。また、「実習施設」には当該指導薬剤師の属する実習施設が表示される。「実習日付」に実習を行った日付を西暦で入力し、「読込」ボタンをクリックすると、実習施設で実習を行っている学生の一覧が表示される。ここで、指導薬剤師による評価を入力するには、学生による自己評価の入力が行われている必要がある。学生による自己評価が入力されていないと入力を行うことができないようになっている。一方、学生により自己評価が入力されていると、「自己評価」の列に入力を行った日付が表示される。そこで、評価を入力したい学生の行をダブルクリックするか、カーソルを合わせて「Enter」キーを押下すと、指導薬剤師評価入力(評価)フォーム13hが呼出される。なお、「取消」ボタンを押すと、表示内容をクリアして実習日付の入力に戻る。また、「終了」ボタンを押すと、プログラムを終了する。
【0070】
指導薬剤師評価入力(評価)
指導薬剤師評価入力(評価)フォーム13hによる処理は、指導薬剤師が個々の学生の到達目標対する評価を入力するいただく処理である。同フォームが指導薬剤師評価入力画面13gより呼出された段階で、各到達目標や学生による自己評価が表示されているので、自己評価のある到達目標に対する評価を入力するが、このとき、評価入力をしている到達目標の実習予定日と実習名とが表示される。なお、ここで書込を行うためには、感想確認で「感想確認チェック」にチェックを入れないと書込を行えないようになっている。ここで、「書込」ボタンを押すと、入力した評価内容をデータベースに書き込み、書込み後、呼び出しもとの指導薬剤師評価入力に戻る。「感想確認」ボタンを押すと、学生が入力した感想を確認する指導薬剤師評価入力(コメント)フォーム13iを呼出す。「削除」ボタンを押すと、入力した指導薬剤師評価をデータベースより削除し、「戻る」ボタンを押すと内容を保存しないで呼出し元に戻る。この場合、入力した評価内容は保存されない。
【0071】
指導薬剤師評価入力(コメント)
指導薬剤師評価入力(コメント)フォーム13iによる処理は、指導薬剤師が個々の学生の実習に対する感想の確認とコメントの入力をする処理である。このフォームには、学生番号から感想までが表示され、「コメント」欄にコメントを入力するようになっている。なお、「感想確認チェック」にチェックを入れないと指導薬剤師評価入力(評価)での「書込」が行えないようになっている。「戻る」ボタンを押すと呼出し元の指導薬剤師評価入力(評価)13hに戻る。
【0072】
学生別評価照会
図36は学生別評価紹介フォーム13jを示す。学生別評価紹介フォーム13jは、学生ごとの到達目標に対する実習評価を表示するが、表示を行った時点での評価をもとに表示する。なお、自己評価、指導薬剤師の評価は、入力した評価のうち最も良い評価が表示される。同フォーム中、「学籍番号」には、利用者が学生の場合、学籍番号、氏名が自動表示される。利用者が指導教員の場合は、表示したい学生の学籍番号を入力する。「施設区分」では「1−病院」、「2−薬局」のいずれかを選択し、「指導薬剤師評価」に評価したい到達目標に対する評価の範囲を入力する。そして、「学籍番号」から「指導薬剤師評価」までの欄で指定を行い、「読込」ボタンをクリックすると、学生別評価紹介フォーム13jに示すように、到達目標に対する評価の一覧が表示される。ここで、「取消」ボタンを押すと表示内容をクリアして学籍番号または施設区分の入力に戻り、「終了」ボタンを押すとプログラムを終了する。また、到達目標の文字の色と太さについては、指導薬剤師の評価をもとに評価表保守で指定頂した文字の色、太さを使用して表示がなされる。図37は「印刷」ボタンにより印刷した学生別評価照会の例を示す。
【0073】
実習状況照会
図38は実習状況照会フォーム13lを示す。実習状況照会フォーム13lは、学生ごとの日々の実習カリキュラムと評価を表示する。同フォーム中、「学籍番号」には、利用者が学生の場合、学籍番号、氏名が自動表示される。利用者が指導教員の場合は、表示したい学生の学籍番号を入力する。「施設区分」では「0−すべて」、「1−病院」、「2−薬局」のいずれかを選択し、「指導薬剤師評価」に表示したい指導薬剤師の評価範囲を指定する。学籍番号から指導薬剤師評価を指定して「読込」ボタンをクリックすると、実習状況照会フォーム13lに示す一覧が表示される。なお、ここで、「取消」ボタンを押すと表示内容をクリアして学籍番号または施設区分の入力に戻り、「終了」ボタンを押すとプログラムを終了する。
【0074】
実習レポート照会
図39は実習レポート紹介フォーム13mを示す。実習レポート紹介フォーム13mは、学生の実習レポートの提出状況と実習レポートの表示、テキスト保存を行うためのものである。同フォー夢中、「年度」は該当年度が初期表示される。「実習時期」には、実習の時期を数字で指定する(省略可)。「大学」には、利用者が大学指導教員であれば、所属する大学名が自動表示される。表示されない場合は、表示したい特定の大学のコードを入力する(省略可)。「実習施設」では、利用者が指導薬剤師であれば、所属する実習施設が自動表示される。表示されない場合は、表示したい特定の実習施設コードを入力する(省略可)。そして、「時期」から「実習施設」までの各欄の指定を行い、「読込」ボタンをクリックすると、学生の一覧が表示される。ここで、実習レポートの入力が行われていると、「病院」、「薬局」のそれぞれの列に、実習を行った実習施設名が表示される。入力されている実習レポートを表示する場合は、施設名が表示されているボタンをクリックすると、入力されている実習レポートが表示される。なお、ここで、「取消」ボタンを押すと表示内容をクリアして学籍番号または施設区分の入力に戻り、「テキスト保存」ボタンを押すと表示内容をテキスト形式ファイルで保存するための実習レポート照会(テキスト保存)フォームを呼出す。なお、実習レポート照会で特定行をダブルクリックするか、カーソルをあわせて「Enter」キーを押下すると、実習レポートの内容が表示される。
【0075】
学生評価一覧表
図40(a)は学生評価一覧表13hを示す。学生評価一覧表13hは、学生ごとの評価(図示の例では「0〜5」だが、評価表の登録内容により変化する)の数の一覧を表示する。表示後、特定の学生を選択すると図40(b)に示す学生評価一覧表(明細)を表示することができる。同一覧表中、「学籍番号」には表示したい学籍番号範囲を指定し(省略可)、「大学」には大学コードを指定し(省略可)、「施設区分」では「1−病院」、「2−薬局」のいずれかを選択する。「実習施設」では実習施設コードで指定し(省略可)、「時期」では実習時期を指定する(省略可)。なお、「学籍番号」から「時期」の欄で表示条件を指定後、「読込」ボタンをクリックすると、条件にあったデータが表示される。この学生評価一覧表13hで特定の学生の行をダブルクリックするかスクロールカーソルを合わせて「Enter」キーを押下すると、学生評価一覧表(明細)が表示され、指導薬剤師評価の入力となる。ここで、表示したい評価範囲を入力し、「読込」ボタンをクリックすると、図41に示すように、その評価範囲の学生評価一覧表(明細)13iが表示される。
【0076】
学生メッセージ入力
図42は学生メッセージ入力フォーム14aを示す。このフォームでは、学生から大学の所属研究室の指導教員へのメッセージを入力し、送信することができる。同フォーム中、「宛先」には所属する研究室の指導教員名が表示される。
【0077】
指導薬剤師メッセージ入力
図43は指導薬剤師メッセージ入力フォーム14bを示す。このフォームでは、指導薬剤師から大学の所属研究室の指導教員へのメッセージを入力し、送信することができる。同フォーム中、「宛先」には所属する研究室の指導教員名が表示されるので、送信先にチェックを入れる。ここで、「送信」ボタンを押すと、入力したメッセージをチェックの付いた指導教員へ送信する。なお、各学生の指導教員が表示されるので、同じ指導教員に複数チェックが付いていても1通しか送信されない。
【0078】
教員メッセージ入力(学生宛)
図44は教員メッセージ入力フォーム(学生宛)14cを示す。このフォームでは、大学の指導教員から学生へのメッセージを入力し、送信することができる。同フォーム中、「宛先」には所属する学生の一覧が表示されるので、送信先にチェックを入れる。ここで、「送信」ボタンを押すと、入力したメッセージをチェックの付いた学生へ送信する。
【0079】
教員メッセージ入力(指導薬剤師宛)
図45は教員メッセージ入力フォーム(指導薬剤師宛)14dを示す。このフォームでは、大学の指導教員から指導薬剤師へのメッセージを入力し、送信することができる。同フォーム中、「宛先」には指導薬剤師の一覧が表示されるので、送信先にチェックを入れる。ここで、「送信」ボタンを押すと、入力したメッセージをチェックの付いた指導薬剤師へ送信する。
【0080】
受信メッセージ一覧
図46(a)は受信メッセージ一覧表14eを示す。受信メッセージ一覧表14eは、システムを利用している他のユーザーからのメッセージの一覧を表示する。この受信メッセージ一覧表14eを選択すると、未開封のメッセージの一覧表が表示される。また、「開封済みメッセージを表示」にチェックを入れると、開封済みメッセージも含めて表示される。ここで、表示されている受信メッセージの絞込みを行うには、図46(b)に示すように、「クリア」ボタンをクリックして「送信日付」から「実習施設」までの表示条件を指定して「読込」ボタンをクリックする。すると、指定された条件にあう受信メッセージの一覧が再表示される。また、受信メッセージ一覧表14eで「開封する」をクリックすると、図46(c)に示す受信メッセージ画面14fにメッセージの内容が表示される。ここで、「次のメッセージ」ボタンを押すと、複数のメッセージを受信している場合にメッセージ一覧に戻ることなく、次のメッセージを表示させる。「閉じる」ボタンを押すと受信メッセージ一覧表14eに戻る。
【0081】
送信メッセージ一覧
図47(a)は送信メッセージ一覧表14gを示す。送信メッセージ一覧表14gは、送信したメッセージの一覧を表示する。この送信メッセージ一覧表14gを選択すると、本日分の送信メッセージの一覧表が表示される。また、「開封済み」ボタンは、受信者が開封したかどうかを示す。ここで、表示されている送信メッセージの絞込みを行うには、図47(b)に示すように、「クリア」ボタンをクリックして「送信日付」から「実習施設」までの表示条件を指定して「読込」ボタンをクリックする。すると、指定された条件にあう送信メッセージの一覧が再表示される。また、送信メッセージ一覧表14gで「開封する」をクリックすると、図47(c)に示す送信メッセージ画面14hにメッセージの内容が表示される。ここで、「次のメッセージ」ボタンを押すと、複数のメッセージを受信している場合にメッセージ一覧に戻ることなく、次のメッセージを表示させる。「閉じる」ボタンを押すと受信メッセージ一覧表14gに戻る。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】図1は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの全体構成を概略的に示すブロック図である。
【図2】図2は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの基本表保守手段及びカリキュラム設定保守手段の構成を示すシステム図である。
【図3】図3は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの評価管理手段、コミュニケーション手段及び更新処理手段の構成を示すシステム図である。
【図4】図4は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの指導薬剤師用のシステム構成を示すシステム図である。
【図5】図5は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの指導教員用のシステム構成を示すシステム図である。
【図6】図6は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの学生用のシステム構成を示すシステム図である。
【図7】図7は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの全体処理を概略的に示すフロー図である。
【図8】図8は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの全体処理(1)を詳細に示すゼネラルフロー図である。
【図9】図9は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの全体処理(2)を詳細に示すゼネラルフロー図である。
【図10】図10は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの全体処理(3)を詳細に示すゼネラルフロー図である。
【図11】図11は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムのテーブル構成を示すテーブル図(1)である。
【図12】図12は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムのテーブル構成を示すテーブル図(2)である。
【図13】図13は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの評価表保守画面を示す。
【図14】図14は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの到達目標表保守画面を示す。
【図15】図15は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの到達目標一覧表を示す。
【図16】図16は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムのカリキュラム表保守画面を示す。
【図17】図17は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの到達目標の選択画面を示す。
【図18】図18は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムのカリキュラム一覧表を示す。
【図19】図19は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムのベーススケジュール表保守画面を示す。
【図20】図20は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムのコマ数確認画面を示す。
【図21】図21は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムのベーススケジュール一覧表を示す。
【図22】図22は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの実習スケジュール表保守画面を示す。
【図23】図23は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの実習スケジュール表保守画面(自己評価入力済み)を示す。
【図24】図24は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの実習施設スケジュール一覧表を示す。
【図25】図25は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの実習施設スケジュール明細一覧画面を示す。
【図26】図26は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの実習施設学生割当画面を示す。
【図27】図27は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの到達目標一覧表を示す。
【図28】図28は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの実習スケジュール画面を示す。
【図29】図29は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの実習スケジュール明細一覧画面を示す。
【図30】図30は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの実習ノート印刷画面を示す。
【図31】図31は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの実習ノート印刷結果を示す。
【図32】図32は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの自己評価入力画面を示す。
【図33】図33は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの指導薬剤師評価入力画面を示す。
【図34】図34は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの指導薬剤師評価入力(評価)画面を示す。
【図35】図35は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの指導薬剤師評価入力(コメント)画面を示す。
【図36】図36は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの学生別評価照会画面を示す。
【図37】図37は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの学生別評価照会の印刷サンプルを示す。
【図38】図38は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの実習状況照会画面を示す。
【図39】図39は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの実習レポート照会画面を示す。
【図40】図40は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの学生評価一覧表を示す。
【図41】図41は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの学生評価一覧表(明細)の表示例を示す。
【図42】図42は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの学生メッセージ入力画面を示す。
【図43】図43は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの指導薬剤師メッセージ入力画面を示す。
【図44】図44は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの教員メッセージ入力(学生宛)画面を示す。
【図45】図45は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの教員メッセージ入力(指導薬剤師宛)画面を示す。
【図46】図46は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの受信メッセージ一覧画面を示す。
【図47】図47は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの送信メッセージ一覧画面を示す。
【符号の説明】
【0083】
11:基本表保守手段、12:カリキュラム設定保守手段
13:評価管理手段、14:コミュニケーション手段
【技術分野】
【0001】
本発明は、薬科大学及び大学薬学部の学生(薬学生)の長期実務実習における実習施設(病院及び薬局)での実習スケジュールの作成、実習施設や実習生(薬学生)の管理、実習生の評価等の各種作業を支援する薬学生実務実習支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、薬学生の実務実習は、薬科大学や薬学部ごとに実施期間及び実施内容が決定されて薬科大学や薬学部ごとにそれらの内容が異なり、また、実習生である薬学生の受け入れ側(病院及び薬局)における受け入れ体制についても、学生自身の努力に委ねられている部分が大きい。このため、薬学生の実務実習の長期化も含めた充実を図るため、文部科学省により「実務実習モデル・コアカリキュラム」が作成され、平成22年度より同実務実習モデル・コアカリキュラムに応じた実務実習が開始される予定である。同実務実習モデル・コアカリキュラムは、実務実習の「教育目標(一般目標・到達目標)」と実務実習の到達目標を達成するための「方略」とからなる。このうち、教育目標は、各薬科大学(薬学部)における実務実習において必ず習得させることが必要な事項を列挙したものであり、「実務実習事前学習」、「病院実習」及び「薬局実習」に分かれており、また、方略は、これらに対応して、「実務実習事前学習方略」、「病院実習方略」及び「薬局実習方略」からなる。なお、実務実習モデル・コアカリキュラムは、実務実習の到達度を評価するための方法については記載していない。
【0003】
実務実習モデル・コアカリキュラムは、上記のとおり将来的に実施が予定されているものの、現状では、実習施設(病院、薬局)の管理、実習生の管理、実習施設ごと及び実習生ごとの実務実習スケジュールの作成等、同実務実習モデル・コアカリキュラムに従った実務実習を統合的に管理及び支援するためのコンピュータシステムは存在せず、今後の開発に委ねられている。なお、教育支援や学習支援に関するコンピュータシステムまたはプログラムに関する技術としては、例えば、特許文献1〜特許文献3に記載の技術があるが、上記のとおり、この技術は、実務実習モデル・コアカリキュラムに従った実務実習を統合的に管理及び支援するためのものではなく、また、実務実習モデル・コアカリキュラムに従った実務実習を統合的に管理及び支援するためのシステムに応用できるものでもない。
【特許文献1】特開2007−25393号公報
【特許文献2】特開2003−85353号公報
【特許文献3】特開2003−248419号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のとおり、現状では、実務実習モデル・コアカリキュラムに従った実務実習を統合的に管理及び支援するためのコンピュータシステムは存在せず、特に、実習生の実務実習の評価方法が薬科大学(薬学部)に委ねられていることから、実務実習の管理・支援システムを構築する場合でも、実務実習の評価業務をどのようにシステム上で実現するかについては全く方向性が存在しないのが実情である。
【0005】
そこで、本発明は、実習施設(病院、薬局)の管理、実習生の管理、実習施設ごと及び実習生ごとの実務実習スケジュールの作成等、同実務実習モデル・コアカリキュラムに従った実務実習を統合的に管理及び支援することができる薬学生実務実習支援システムの提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
到達目標管理
請求項1に係る薬学生実務実習支援システムは、まず、到達目標表保守手段とカリキュラム表保守手段とを備えている。到達目標表保守手段は、実務実習モデル・コアカリキュラムに定められた方略の実習項目(LS)ごとの到達目標を、実習施設区分別に、かつ、年度別に到達目標格納手段に登録して管理するための機能を実現する(コンピュータに当該機能に対応する手順を実行させる)。
ここで、実習施設区分別に格納するには、典型的には、病院または薬局であることを示す一意の識別子を割り当ててまたは関連付けて格納する。また、年度別に格納するには、典型的には、一意の年度を表す識別子を割り当ててまたは関連付けて格納する。更に、本システムは、実習項目ごとに予め定められたコマ数を割り当てて格納してもよく、更に、実習項目ごとに到達目標一覧表等のウインドウ表示時の表示欄の背景色を割り当てて格納してもよい。更に、到達目標格納手段は、典型的にはリレーショナルデータベースのテーブルにより構成されるが、単一のテーブルとして構成しても良く、或いは、到達目標表及び到達目標明細表の2テーブルに分割して格納しても良い。なお、到達目標保守手段は、カリキュラム設定保守手段の一部を構成する。
一方、カリキュラム表保守手段は、前記到達目標格納手段に格納した実習施設区分ごとの実習項目を、実習施設ごとのカリキュラムの各スケジュール項目に選択的に割り当てて、実習施設別に、かつ、年度別にカリキュラム格納手段に登録して管理するための機能を実現する(コンピュータに当該機能に対応する手順を実行させる)。
ここで、前記到達目標格納手段に格納した実習施設区分ごとの実習項目は、実務実習モデル・コアカリキュラムに定められたものであり、通常は、病院実習方略・薬局実習方略ごとの実習項目の全てが格納される。また、実習施設のデータは、例えば、実習施設表に格納されるが、実習施設としては、通常は、各実習施設区分(病院または薬局)に対応して、具体的実習施設としての病院名または薬局名を格納する。また、カリキュラムの各スケジュール項目は、通常、実習施設ごとに予め定められたものであり、例えば、午前及び午後別の実習単位となる実習項目群からなる。なお、実習施設は、典型的には、病院名または薬局名を示す一意の識別氏を割り当てて格納される。更に、スケジュール項目ごとにカリキュラム一覧表等のウインドウ表示時の表示欄の背景色を割り当てて格納しても良く、また、スケジュール項目ごとに実習名・実習内容を関連付けて格納しても良い。カリキュラム格納手段は、単一のテーブルとして構成しても良く、或いは、カリキュラム表及びカリキュラム明細表の2テーブルに分割して格納してもよい。カリキュラム表保守手段は、カリキュラム設定保守手段の一部を構成する。
【0007】
実習スケジュール管理
請求項2に係る薬学生実務実習支援システムは、請求項1の構成において、更に、ベーススケジュール表保守手段、実習施設ベース設定手段及び実習施設スケジュール表保守手段を備える。ベーススケジュール表保守手段は、前記カリキュラム格納手段に格納した実習施設別かつ年度別のカリキュラムのスケジュール項目を、実習施設ごとに、週間単位で実習施設ごとの各実習日の各実習時間単位に割り当てて各実習施設のベーススケジュールとしてベーススケジュール格納手段に登録して管理すると共に、実習施設独自のカリキュラムのスケジュール項目が登録されていない場合は、実習施設区分に応じて予め設定した標準的なカリキュラムのスケジュール項目からなる標準ベーススケジュールを当該実習施設用のベーススケジュールとして前記ベーススケジュール格納手段に登録して管理するための機能を実現する(コンピュータに当該機能に対応する手順を実行させる)。また、実習施設ベース設定手段は、前記ベーススケジュール格納手段に格納した実習施設ごとのベーススケジュールのスケジュール項目を、カレンダーを参照して、実習施設ごとの休日を反映した実際の実習日の各実習時間単位に割り当てて、各実習施設の実際の実習日程を反映した実習施設ごとの基本スケジュールとして実習施設スケジュール格納手段に登録して管理するための機能を実現する(コンピュータに当該機能に対応する手順を実行させる)。更に、実習施設スケジュール表保守手段は、前記実習施設スケジュール格納手段に格納した実習施設ごとの基本スケジュールを各実習施設の実習施設スケジュール表としてカレンダー形式で画面表示し、各実習施設スケジュール表に表示された実習日の実習時間単位のうち空白の時間単位への新たなスケジュール項目の追加、一の実習時間単位に割り当てたスケジュール項目の他の実習時間単位への移動及び一の実習時間単位に割り当てたスケジュール項目の削除の各操作を対応するスケジュール項目を指定したドラッグアンドドロップ操作により行って、最終的な実習施設ごとの実習スケジュールとして作成して前記実習施設スケジュール格納手段に格納して管理するための機能を実現する(コンピュータに当該機能に対応する手順を実行させる)。
ここで、上記に加えて、典型的には、実習施設のデータを格納する実習施設表保守手段を設ける。また、前記カリキュラム格納手段には、典型的には、実習施設別かつ年度別のカリキュラムのスケジュール項目の全てが格納される。また、各実習施設のカリキュラムのスケジュール項目は、一般には、週間単位として、1週5日の画一単位で、実習施設ごとの各実習日(各稼働日、月〜金)の各実習時間単位に設定される。実習時間単位としては、1日を午前及び午後に分けた2コマの時間単位を設定することが好ましいが、それ以外の時間単位(1日1コマ、1日3コマ以上等)を設定して各時間単位にスケジュール項目を割り当てることもできる。なお、ベーススケジュール格納手段は、典型的には、ベーススケジュール表により構成される。ベーススケジュール表保守手段は、カリキュラム設定保守手段の一部を構成する。また、カレンダーは、通常、カレンダー格納手段としてのカレンダー表に格納され、実習施設ベース設定手段は、カレンダーの平日及び休日を参照して、基本スケジュールを作成して実習施設スケジュール格納手段(例えば、実習施設スケジュール表)に格納する。実習施設ベース設定手段は、カリキュラム設定保守手段の一部を構成する。また、実習施設スケジュール表保守手段も、カリキュラム設定保守手段の一部を構成する。
【0008】
退避コマ
請求項3に係る薬学生実務実習支援システムでは、請求項2の構成において、前記実習施設スケジュール表保守手段は、実習施設ごとの基本スケジュールを前記実習施設スケジュール表に月度単位のカレンダー形式でカレンダー部を画面表示すると共に、各月度のカレンダー部の各実習日の欄に前記実習単位に対応するコマ(例えば、1日を午前及び午後に分割した2コマ)を設定して表示して、当該カレンダー部の各コマに前記スケジュール項目を追加、削除及び移動するよう構成される一方、前記実習施設スケジュール表のカレンダー部に隣接して退避コマを設定して表示し、前記カレンダー部の各コマに表示したスケジュール項目を別の月度のカレンダー部のコマに移動する場合は、当該移動対象のスケジュール項目を前記退避コマに一時的に退避して、前記別の月度のカレンダー部のコマに移動するよう構成されている。
【0009】
実習施設学生割当
請求項4に係る薬学生実務実習支援システムは、請求項2の構成において、更に、学生表保守手段及び実習施設学生割当手段を備えている。学生表保守手段は、各実習生(各薬学生)を実習先である実習施設に関連付けて学生格納手段(例えば、学生表)に登録して管理するための機能をコンピュータにより実現する(対応する手順をコンピュータに実行させる)。なお、学生表保守手段は、基本表保守手段の一部を構成する。また、実習施設学生割当手段は、実習施設ごとの実習生を複数の実習グループに分割し、各実習生を所属する各実習グループに関連付けて前記学生格納手段に登録して管理するための機能をコンピュータにより実現する(対応する手順をコンピュータに実行させる)。なお、実習施設学生割当手段もカリキュラム設定保守手段の一部を構成する。そして、前記実習施設スケジュール表保守手段は、更に、一の実習施設に所属する実習生に対して当該実習施設の前記実習スケジュールを割り当てると共に、当該実習施設の実習生が前記実習グループに分割して登録されているときは、当該実習生に対して当該実習施設の実習グループごとの前記実習スケジュールを割り当てる。
【0010】
実習ノート出力
請求項5に係る薬学生実務実習支援システムは、請求項4の構成において、更に、実習スケジュール表示手段及び実習ノート出力手段を備える。実習スケジュール表示手段は、(例えば、学籍番号の指定等により)実習生ごとに、実習生が所属する実習施設の実習スケジュールのスケジュール項目を前記実習施設スケジュール格納手段から抽出すると共に、前記抽出したスケジュール項目に割り当てられた実習項目を介して(例えば、実習項目コードをキーとして)当該実習項目に割り当てられた到達目標を前記到達目標格納手段から抽出し、抽出したスケジュール項目及び到達目標を実習スケジュール表として(例えば、所定の表形式で)画面表示するための機能をコンピュータにより実現する(対応する手順をコンピュータに実行させる)。なお、実習スケジュール表示手段は、評価管理手段の一部を構成する。また、実習ノート出力手段は、前記実習スケジュール表における印刷実行指令に応答して、前記抽出したスケジュール項目及び到達目標を実習施設ごとの実務実習ノートとして印刷出力するための機能をコンピュータにより実現する(対応する手順をコンピュータに実行させる)。なお、実習ノート出力手段も前記評価管理手段の一部を構成する。
【0011】
学生・指導者評価管理
請求項6に係る薬学生実務実習支援システムは、請求項5の構成において、更に、自己評価入力手段及び指導薬剤師評価入力手段を備えている。自己評価入力手段は、前記実習項目ごとの到達目標の評価基準として複数段階の評価(典型的には数値からなる評価値)を評価格納手段(例えば、評価表)に登録して管理するための機能をコンピュータにより実現する(対応する手順をコンピュータに実行させる)。なお、更に、評価ごとに評価一覧表等のウインドウ表示時の評価の表示文字(数字)のフォント(色、太字等)を指定して格納しても良い。次に、自己評価入力手段は、(例えば、学籍番号、実習予定日、実習実施日等の指定により)実習生ごとに、実習生が所属する実習施設の実習スケジュールのスケジュール項目を1日単位で前記実習単位ごとに前記実習施設スケジュール格納手段から抽出すると共に、前記抽出したスケジュール項目に割り当てられた実習項目を介して(例えば、実習項目コードをキーとして)当該実習項目に割り当てられた到達目標を前記到達目標格納手段から抽出し、抽出したスケジュール項目及び到達目標を自己評価入力表として(例えば、所定の表形式で)画面表示すると共に、自己評価入力表の到達目標ごとに実習生の自己評価(評価値)を前記評価格納手段に格納した評価から選択して入力し、前記到達目標ごとに入力した自己評価を当該到達目標に割り当てて実習評価格納手段(例えば、実習評価表及び自己評価表)に格納するための機能をコンピュータにより実現する(対応する手順をコンピュータに実行させる)。なお、自己評価入力手段は評価管理手段の一部を構成する。
また、指導薬剤師評価入力手段は、実習生ごとに、実習生が所属する実習施設の実習スケジュールのスケジュール項目を(指定した実習実施日の)1日単位で前記実習施設スケジュール格納手段から抽出すると共に、前記抽出したスケジュール項目に割り当てられた実習項目を介して(実習項目コードをキーとして)当該実習項目に割り当てられた到達目標を前記到達目標格納手段から抽出し、かつ、前記抽出した各到達目標に対応して前記各実習生が前記自己評価入力手段で入力して前記評価格納手段に格納した自己評価を当該評価格納手段から抽出し、抽出したスケジュール項目及び到達目標並びに到達目標ごとの自己評価を指導薬剤師評価入力表として(所定の表形式で)画面表示すると共に、指導薬剤師評価入力表の到達目標ごとに指導薬剤師の実習生に対する指導薬剤師評価(評価値)を前記評価格納手段に格納した評価から選択して入力し、前記到達目標ごとに入力した指導薬剤師評価を当該到達目標に割り当てて前記実習評価格納手段(及び指導薬剤師評価表)に格納するための機能をコンピュータにより実現する(対応する手順をコンピュータに実行させる)。なお、このとき、実習実施日の指定により、当該実習実施日の全実習生、各実習生が所属する実習グループ及び各実習生が前記自己評価入力手段で入力して評価格納手段に格納した当該実習実施日のスケジュール項目の到達目標に関する自己評価(及び指導評価が入力・格納済みの実習生については入力・格納済みの指導評価)を実習生一覧表に一覧表示すると共に、一覧表示した実習生を指定することにより、当該指定した実習生について、指導薬剤師評価を入力するよう構成しても良い。なお、指導薬剤師評価入力手段は、評価管理手段の一部を構成する。
そして、前記指導薬剤師評価入力手段は、前記自己評価が割り当てられた到達目標についてのみ指導薬剤師による指導薬剤師評価の入力を許可すると共に、前記自己評価が割り当てられていない到達目標については指導薬剤師による指導薬剤師評価の入力を拒否し、前記自己評価入力手段は、前記指導薬剤師評価が割り当てられた到達目標については、実習生による自己評価の変更を拒否するよう構成されている。
【0012】
学生別評価照会・学生評価一覧表
請求項7に係る薬学生実務実習支援システムは、請求項6の構成において、前記評価表保守手段が前記評価を複数段階の数値からなる評価値として前記評価格納手段に格納している。更に、本システムは、実習評価登録手段及び学生別評価照会手段を備えている。実習評価登録手段は、前記実習生が前記自己評価入力手段により前記自己評価を複数回入力したときは複数の自己評価のうちの最も良い(典型的には高い数値の)評価値の自己評価を当該実習生の各到達目標に割り当てて前記実習評価格納手段に格納すると共に、前記指導薬剤師が前記指導薬剤師評価入力手段により前記指導薬剤師評価を複数回入力したときは複数の指導薬剤師評価のうちの最も良い(典型的には高い数値の)評価値の指導薬剤師評価を当該実習生の各到達目標に割り当てて前記実習評価格納手段に格納するための機能をコンピュータにより実現する(対応する手順をコンピュータに実行させる)。なお、実習評価登録手段は評価管理手段の一部を構成する。また、学生別評価照会手段は、(例えば、学籍番号の指定により)実習生ごとに、実習生が所属する実習施設の実習スケジュールのスケジュール項目ごとの実習項目の到達目標と、当該到達目標に割り当てて登録された前記自己評価及び前記指導薬剤師評価とを前記実習評価格納手段から抽出し、抽出した自己評価及び指導薬剤師評価を各到達目標に対応付けて学生別評価照会表として(例えば、所定の表形式で)画面表示するための機能をコンピュータにより実現する(対応する手順をコンピュータに実行させる)。なお、学生別評価照会手段も評価管理手段の一部を構成する。そして、前記学生別評価照会手段は、中央値(典型的にはゼロ値)の左右に正値及び負値をドット(例えば、矩形ドットの積み重ね)によるバーグラフ状に表示する相対評価表示部を前記学生別評価照会表の各到達目標に対応付けて表示し、かつ、前記抽出した指導薬剤師評価の評価値から自己評価の評価値を減算した相対評価値を、当該相対評価値が正の場合は当該相対評価値の値に対応するドット数のバーグラフを前記相対評価表示部の中央値の正値側に表示すると共に、当該相対評価値が負の場合は当該相対評価値の値に対応するドット数のバーグラフを前記相対評価表示部の中央値の負値側に表示するよう構成されている。
【0013】
メッセージ管理
請求項8に係る薬学生実務実習支援システムは、請求項1乃至7のいずれかの構成において、更に、実習生と指導薬剤師との間、実習生と大学教員との間、指導薬剤師と大学教員との間で、それぞれ、電子メッセージ交換を行うためのコミュニケーション手段を備えている。前記コミュニケーション手段は、前記実習生の各々が、自己が所属する大学の教員(自己が所属する研究室の指導教員)に電子メッセージを作成して送信するための(コミュニケーション手段の一部である)学生メッセージ入力手段と、前記指導薬剤師が、自己が担当する実習生の1人以上を指定して当該実習生に電子メッセージを作成して送信するための(コミュニケーション手段の一部である)指導薬剤師メッセージ入力手段と、前記大学の教員が、自己が担当する実習生の1人以上を指定して当該実習生に電子メッセージを作成して送信するための(コミュニケーション手段の一部である)第1の教員メッセージ入力手段と、前記大学の教員が、自己が担当する実習生を担当する指導薬剤師の1人以上を指定して当該指導薬剤師に電子メッセージを作成して送信するための(コミュニケーション手段の一部である)第2の教員メッセージ入力手段とを備えている。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に係る薬学生実務実習支援システムは、特に、多くの実習施設(病院、薬局)において効率的かつ円滑に実施体制をサポートすることができる。また、実習施設(病院、薬局)で実施されている業務内容に対応させて複数の到達目標から構成されるカリキュラムを簡単に作成することができると共に、カリキュラムを実際の実習スケジュール(11週)に展開することができる。更に、実習施設(病院、薬局)単位で異なる実習スケジュールを作成することができると共に、実習施設の事情に応じて柔軟に実習スケジュールを変更することができ、かつ、突発的なスケジュールの変更にも柔軟に対応することができる。加えて、利用者(薬学生、指導薬剤師、指導教員)が何時でも何処でも何処からでも簡単に利用することができる。また、実務実習を担当する薬科大学(薬学部)だけでなく他の薬科大学・薬学部(日本全国の薬科大学・薬学部)への接続及び他の薬科大学・薬学部での利用が可能となる。これらにより、実務実習の円滑な実施に寄与することができる。また、請求項1の薬学生実務実習支援システムによれば、実習項目コードをキーとして、到達目標表を参照して、スケジュール項目ごとに当該スケジュール項目に属する実習項目の到達目標を呼び出して表示することができる。
【0015】
請求項2に係る薬学生実務実習支援システムは、更に、ベーススケジュールを使用して、実習施設の実情や要望に応じた実習スケジュールを簡単に作成することができ、必要に応じて簡単に変更修正することができる。
【0016】
請求項3に係る薬学生実務実習支援システムは、更に、退避コマを利用して、スケジュール項目の異なる月度間での移動を簡単に行うことができる。
【0017】
請求項4に係る薬学生実務実習支援システムは、更に、実習施設に所属する実習生を、実習施設の実情や指導体制に応じて適宜のグループに分割し、より円滑に実習を行うことができる。
【0018】
請求項5に係る薬学生実務実習支援システムは、更に、実習生が、事故が所属する実習施設の実習スケジュールを簡単に実習ノートとして出力(印刷)して利用することができる。
【0019】
請求項6に係る薬学生実務実習支援システムは、更に、実習生及び指導薬剤師の各々が、自己評価及び指導薬剤師評価を簡単に入力して登録することができる。
【0020】
請求項7に係る薬学生実務実習支援システムは、更に、指導教員及び指導薬剤師の各々が、自己評価及び指導薬剤師評価を簡単に照会することができ、また、自己評価及び指導薬剤師評価間の食い違い(評価値の差異)を視覚的にバーグラフ状に表示して評価情報をより簡単に把握することができる。
【0021】
請求項8に係る薬学生実務実習支援システムは、更に、学生・指導薬剤師・教員相互の任意のメッセージ交換を簡単に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明を実施するための最良の形態(以下、実施の形態という)を説明する。なお、実施の形態を通じ、同一の部材、要素または部分には同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0023】
本実施の形態に係る薬学生実務実習支援システム(以下、単に「本システム」ということがある。)は、平成22年度から開始される実務実習モデル・コアカリキュラムに基づく薬学生の長期実務実習を支援するためのシステムであり、薬学生が主体となって実務実習を円滑に行なうことができるようにする環境を提供するものである。本システムのサーバサイドは、WWWサーバー、アプリケーションサーバー(リッチクライアント用サーバー)、データベースサーバーの三層構造で構成され、クライアントサイドは、Webブラウザーとプラグインとを併用する方式のリッチクライアントから構成されている。なお、本システムのリッチクライアント技術としては、既存の各種リッチクライアント技術を利用することができるが、特に、Flex(アドビシステムズ社の商品名または商標)を好適に利用することができる。Flexは、それ自体は公知の技術であり、Flash(アドビシステムズ社の商品名または商標)アプリケーションを動的に生成するプレゼンテーションサーバーであり、クライアントサイドのプラグインとしてFlash Player(アドビシステムズ社の商品名または商標)を使用する。また、Flexは、クライアントから送信された所定の要求(サービスのリクエスト)に対して対応するサービスを応答(レスポンス)するものであり、ユーザーインターフェース構築用のMXML(アドビシステムズ社が提供するFlexアプリケーションのユーザーインターフェースを定義するためのXMLベースの独自言語)とロジック構築用のAction Script(Flash及びFlexで使用されるスクリプト言語)とを使用して、要求されたサービスに対応するデータをSWF(アドビシステムズ社が提供するファイルフォーマット)形式のファイルにコンパイルしてクライアントに応答送信し、クライアント側のFlashがこのSWFファイルを解釈して画面表示するようになっている。これにより、本システムは、後述するように、薬学生が属する一の薬科大学(または大学の薬学部)のみならず、複数の薬科大学(薬学部)でも運用ができる。また、本システムは、多数の実習施設や実習生の自宅においても利用可能となっている。
【0024】
本システムの主な機能は、(1)到達目標管理、(2)実習スケジュール管理、(3)実習ノート出力、(4)学生及び指導者による評価管理、(5)メッセージ管理(学生・指導薬剤師・教員間の任意のメッセージ交換)機能である。特に、実習スケジュール管理では、病院及び薬局における11週の実務実習に対して到達目標を当てはめた標準スケジュール(ベーススケジュール)が予め設計されてデータベースに格納されており、この標準スケジュールを利用して、実習施設ごとの実情に応じたスケジュールの修正(各実習施設用スケジュールの作成)を容易に行うことができる。また、本システムは、標準スケジュールをドラッグアンドドロップ方式により容易かつ円滑に編集することができ、各実習施設の実情に応じた編集が可能である。更に、本システムは、多人数の学生が一実習施設で実習する場合における実習生のグループ単位での異なるスケジュール編集が可能である。また、本システムは、Webブラウザーを用いたリッチクライアント方式を採用しているため、利用者にとって使い易く分かり易いシステムとなり、多施設において円滑な長期実務実習の実施が可能となる。
【0025】
全体構成
具体的には、図1に示すように、本システムは、薬科大学(薬学部)内に設置したサーバー(リッチクライアント用のサーバー)RSに対して、大学(薬学部)の管理者、大学(薬学部)の教員、実習施設(病院及び薬局)の指導薬剤師及び大学(薬学部)の実習生(薬学生)の各リッチクライアントRC1,RC2,RC3,RC4(以下、リッチクライアントを単に「クライアント」ということがある。)をインターネットNTで接続し、所定の通信プロトコル(httpやhttps)によってサーバーRSと各リッチクライアントRC1,RC2,RC3,RC4との間で所定のデータ授受を行うことにより、リッチクライアントRC1,RC2,RC3,RC4側の管理者、教員、指導薬剤師及び薬学生の各々が所望の閲覧や書き込み等の処理を実行できるようにしている。
【0026】
サーバー
サーバーRSは、アプリケーションサーバー10、Webサーバー20及びデータベース(DB)サーバーの三層構造であり、通信手段40を介してインターネットNTに接続するようになっている。アプリケーションサーバー10は、基本表保守手段11、カリキュラム設定保守手段12、評価管理手段13、コミュニケーション手段14及び更新処理手段15を備えている。本実施の形態では、アプリケーションサーバー10として上記Flex技術を利用している。なお、Webサーバー20自体は公知の構成である。また、DBサーバー30は、後述するように本システム独自のデータ構造(リレーショナルデータベースのテーブル構造)を有しているが、データベース技術自体は公知のものを使用している(各種データベースを使用することができるが、本実施の形態ではリレーショナルデータベースを使用している)。更に、通信手段40は、ネットワークインターフェース等、インターネット接続するための公知の構成を使用している。
【0027】
リッチクライアント
一方、クライアント側は、基本的に、大学管理者用のリッチクライアントRC1、大学教員(指導教員)用のリッチクライアントRC2、実習施設の指導薬剤師用のリッチクライアントRC3及び薬学生(実習生)用のリッチクライアントRC4からなる。各リッチクライアントRC1,RC2,RC3,RC4は、基本的に同一構成であり、Webブラウザー51及びプラグイン52からなるアプリケーション50、通信手段60並びにモニター70を備えている。Webブラウザー51自体は公知の構成であり、また、プラグイン52自体も、やはり、リッチアプリケーションシステム用に使用される公知の構成であり、本実施の形態では、上記Flex技術に対応して上記Flash技術を利用している。そして、本システムは、サーバーRSとリッチクライアントRC1,RC2,RC3,RC4間での要求処理及び応答処理により、後述するように、本発明に特有の各種所定業務を実行するようになっている。なお、通信手段60は、ネットワークインターフェース等、インターネット接続するための公知の構成を使用している。一方、薬学生(実習生)用のリッチクライアントRC4は、単独で操作可能な移動通信手段として携帯電話やPDA等の移動通信端末80を使用することもでき、この場合、移動通信端末80が、前記アプリケーション50、通信手段60及びモニター70の各機能を単独で実現するよう構成される。
【0028】
アプリケーションサーバー(大学管理者用の全体構成)
図2及び図3は、本システムのアプリケーションサーバー10が備える機能実現手段の全体を示すシステム構成図であり、以下、図2及び図3にしたがってアプリケーションサーバー10の基本表保守手段11等の各構成を説明する。なお、図2及び図3に示す全体システムの機能実現手段は、本システムのサーバーRSを設置する大学の管理者がアクセスして利用するためのものである。
【0029】
基本表保守手段
前記基本表保守手段11は、図2に示すように、プログラム表保守手段、プログラム権限表保守手段、システム管理表保守手段、評価表保守手段、大学表保守手段、研究室表保守手段、実習施設表保守手段、教員表保守手段、学生表保守手段及びゲスト用の学生表保守手段を備え、プログラム表保守、プログラム権限表保守、システム管理表保守、評価表保守、大学表保守、研究室表保守、実習施設表保守、教員表保守、学生表保守及びゲスト用の学生表保守の各機能を実現する(各処理をコンピュータに実行させる)ようになっている。このうち、プログラム表保守手段は、プログラム表検索手段及びプログラム一覧表手段を備え、プログラム表検索及びプログラム一覧表の作成・出力(表示・印刷等)処理の各機能を実現する(各処理をコンピュータに実行させる)ようになっている。また、システム管理表保守手段は、システム管理表検索手段を備え、システム管理表検索の機能を実現する(処理をコンピュータに実行させる)ようになっている。また、評価表保守手段は、評価表検索手段を備え、評価表検索の機能を実現する(処理をコンピュータに実行させる)ようになっている。また、大学表保守手段は、大学表検索手段及び大学一覧表手段を備え、大学表検索及び大学一覧表の作成・出力(表示・印刷等)の各機能を実現する(各処理をコンピュータに実行させる)ようになっている。また、研究室表保守手段は、研究室表検索手段及び研究室一覧表手段を備え、研究室表検索及び研究室一覧表の作成・出力(表示・印刷等)の各機能を実現する(各処理をコンピュータに実行させる)ようになっている。また、実習施設表保守手段は、実習施設表検索手段及び実習施設一覧表手段を備え、実習施設表検索及び実習施設一覧表の作成・出力(表示・印刷等)の各機能を実現する(各処理をコンピュータに実行させる)ようになっている。また、教員表保守手段は、教員表検索手段及び教員一覧表手段を備え、教員表検索及び教員一覧表の作成・出力(表示・印刷等)の各機能を実現する(各処理をコンピュータに実行させる)ようになっている。また、学生表保守手段は、学生表検索手段及び学生一覧表手段を備え、学生表検索及び学生一覧表の作成・出力(表示・印刷等)の各機能を実現する(各処理をコンピュータに実行させる)ようになっている。
【0030】
カリキュラム設定保守手段
カリキュラム設定保守手段12は、到達目標表保守手段、カリキュラム表保守手段、ベーススケジュール表保守手段、カレンダー設定手段、実習施設へのベース設定手段、実習施設スケジュール表保守手段及び実習施設学生割当手段を備え、到達目標表保守、カリキュラム表保守、ベーススケジュール表保守、カレンダー設定、実習施設へのベース設定、実習施設スケジュール表保守及び実習施設学生割当の各機能を実現する(各処理をコンピュータに実行させる)ようになっている。このうち、到達目標表保守手段は、到達目標表検索手段、到達目標一覧表手段及び到達目標表複写手段を備え、到達目標表検索、到達目標一覧表の作成・出力(表示・印刷等)及び到達目標表複写の各機能を実現する(各処理をコンピュータに実行させる)ようになっている。また、カリキュラム表保守手段は、カリキュラム表検索手段、カリキュラム一覧表手段、カリキュラム複写手段及び到達目標の選択手段を備え、カリキュラム表検索、カリキュラム一覧表の作成・出力(表示・印刷等)、カリキュラム複写及び到達目標の選択の各機能を実現する(各処理をコンピュータに実行させる)ようになっている。また、ベーススケジュール表保守手段は、ベーススケジュール一覧表手段、ベーススケジュール複写手段及びカリキュラムの選択手段を備え、ベーススケジュール一覧表の作成・出力(表示・印刷等)、ベーススケジュール複写及びカリキュラムの選択の各機能を実現する(各処理をコンピュータに実行させる)ようになっている。
【0031】
評価管理手段
図3に示すように、評価管理手段13は、到達目標一覧表手段、実習スケジュール手段、実習スケジュール明細一覧手段、実習ノート印刷手段、自己評価入力手段、実習レポート入力手段、指導薬剤師評価入力手段、学生別評価照会手段、学生別感想照会手段、実習状況紹介手段、実習レポート照会手段及び学生評価一覧手段を備え、到達目標一覧表の作成・出力(表示・印刷等)、実習スケジュールの作成、実習スケジュール明細一覧の作成・出力(表示・印刷等)、実習ノート印刷、自己評価入力、実習レポート入力、指導薬剤師評価入力、学生別評価照会、学生別感想照会、実習状況紹介、実習レポート照会及び学生評価一覧の作成・出力(表示・印刷等)の各機能を実現する(各処理をコンピュータに実行させる)ようになっている。
【0032】
コミュニケーション手段
コミュニケーション手段14は、学生メッセージ入力手段、指導薬剤師メッセージ入力手段、学生宛の教員メッセージ入力手段、薬剤師宛の教員メッセージ入力手段、受信メッセージ一覧表手段及び送信メッセージ一覧表手段を備え、学生メッセージ入力、指導薬剤師メッセージ入力、学生宛の教員メッセージ入力、薬剤師宛の教員メッセージ入力、受信メッセージ一覧表の作成・出力(表示・印刷等)及び送信メッセージ一覧表の作成・出力(表示・印刷等)の各機能を実現する(各処理をコンピュータに実行させる)ようになっている。
【0033】
更新処理手段
更新処理手段15は、パスワードの変更手段、使用許可設定手段、年次更新手段及び操作ログ照会手段を備え、パスワードの変更、使用許可設定、年次更新及び操作ログ照会の各機能を実現する(各処理をコンピュータに実行させる)ようになっている。
アプリケーションサーバー(指導教員用の構成)
図4は、本システムのアプリケーションサーバー10が備える機能実現手段のうち、実習施設の指導薬剤師がアクセスして利用可能な機能実現手段を示すシステム構成図である。図4に示すように、指導薬剤師は、アプリケーションサーバー10の全体構成のうちの一部の機能実現手段のみを利用可能である。具体的には、指導薬剤師は、前記基本表保守手段11、カリキュラム設定保守手段12、評価管理手段13、コミュニケーション手段14及び更新処理手段15の各機能実現手段の一部の機能実現手段のみを備える基本表保守手段11X、カリキュラム設定保守手段12X、評価管理手段13X、コミュニケーション手段14X及び更新処理手段15Xにアクセスして利用が可能である。
【0034】
アプリケーションサーバー(指導教員用の構成)
図5は、本システムのアプリケーションサーバー10が備える機能実現手段のうち、大学の指導教員がアクセスして利用可能な機能実現手段を示すシステム構成図である。図5に示すように、指導教員は、アプリケーションサーバー10の全体構成のうちの一部の機能実現手段のみを利用可能である。具体的には、指導教員は、前記基本表保守手段11及びカリキュラム設定保守手段12は利用不可であり、前記評価管理手段13、コミュニケーション手段14及び更新処理手段15の各機能実現手段の一部の機能実現手段のみを備える評価管理手段13Y、コミュニケーション手段14Y及び更新処理手段15Yにアクセスして利用が可能である。
【0035】
アプリケーションサーバー(学生用の構成)
図6は、本システムのアプリケーションサーバー10が備える機能実現手段のうち、大学の学生(実習生)がアクセスして利用可能な機能実現手段を示すシステム構成図である。図6に示すように、学生は、アプリケーションサーバー10の全体構成のうちの一部の機能実現手段のみを利用可能である。具体的には、学生は、前記基本表保守手段11及びカリキュラム設定保守手段12は利用不可であり、前記評価管理手段13、コミュニケーション手段14及び更新処理手段15の各機能実現手段の一部の機能実現手段のみを備える評価管理手段13Z、コミュニケーション手段14Z及び更新処理手段15ZYにアクセして利用が可能である。
【0036】
全体処理
図7は本システムの全体処理(ゼネラルフロー)を概略的に示すフローチャートであり、また、図8及び図9は本システムの全体処理(ゼネラルフロー)を詳細に示すフローチャートである。以下、図7及〜図9にしたがって本システムの処理の流れを説明する。
図7中、実線の矩形枠内に示す処理は大学側(大学管理者及び指導教員)が行う処理、一点鎖線の矩形枠内に示す処理は実習施設側(指導薬剤師)が行う処理、二点鎖線の矩形枠内に示す処理は実習生(学生)が行う処理を示す。図7に示すように、まず、大学管理者が、自己のリッチクライアントRC1からインターネットNTを介してサーバーRSに接続し、サーバーRSとの間でのデータ授受により、所定のユーザーインターフェース(GUI)を使用して、自己の大学に関するデータを登録・管理する大学表保守S1、大学の各研究室に関するデータを登録・管理する研究室保守S2、大学の教員に関するデータを登録・管理する教員表保守S3及び大学の学生に関するデータを登録・管理する学生表保守S4の処理(手順)をそれぞれ実行する。一方、大学管理者は、到達目標表に到達目標を登録・管理する到達目標表保守S5及びカリキュラム表にカリキュラムを登録・管理するカリキュラム表保守S6の処理をそれぞれ実行し、カリキュラム保守S6の結果(登録したカリキュラム)に基づき、ベーススケジュールを作成して登録・管理するベーススケジュール表保守S8の処理を実行すると共に、実習施設に関するデータを登録・管理する実習施設表保守S7及びカレンダーで休日を設定するカレンダー設定S9の処理を実行して、それらの結果と前記ベーススケジュール保守S8の結果(作成したベーススケジュール表)とに基づいて、実習施設ごとのベーススケジュールを設定する実習施設へのベース設定S10の処理を実行する。
【0037】
次に、実習施設の指導薬剤師が、自己のリッチクライアントRC3からインターネットNTを介してサーバーRSに接続し、サーバーRSとの間でのデータ授受により、所定のユーザーインターフェース(GUI)を使用して、前記学生表保守S4の結果(登録した実習生の所属先の実習施設等のデータ)に基づき、自己の実習施設に所属する実習生を必要な場合はグループ分けして自己の実習施設に割りあてる実習施設学生割当S12を実行する。また、指導薬剤師は、前記ベース設定S10の結果(自己の実習施設のベーススケジュール)に基づき、自己の実習施設の実習日程に応じてベーススケジュールを変更する実習施設スケジュール保守S11を実行する。
【0038】
次に、実習生(学生)が、自己のリッチクライアントRC3からインターネットNTを介してサーバーRSに接続し、サーバーRSとの間でのデータ授受により、所定のユーザーインターフェース(GUI)を使用して、前記実習施設スケジュール保守S11の結果(自己が所属する実習施設の実際の実務実習スケジュール)に基づき、実習に必要な事項が記載された実習ノートを印刷する実習ノート印刷S13の処理を実行し、実習後の各実習項目の到達目標について自己評価(評価値)を入力する自己評価入力S14を実行する。実習生による自己評価入力S14の後、自己評価入力S14の結果(入力された自己評価)を参照して、当該実習生を担当する指導薬剤師が、当該実習生が自己評価を入力した到達目標について指導薬剤師評価(評価値)を入力する指導薬剤師評価入力S15を実行する。その後、実習生が、自己が実習した実習項目についての実習レポートを入力する実習レポート入力S16を実行する。その後、大学の指導教員が、自己が担当する実習生の実習レポートを照会する実習レポート照会S17を実行する。最後に、年度末に、大学の管理者が、上記各保守後のデータについて年次更新S18の処理を実行する。
【0039】
詳細には、図8に示すように、大学側で、基本表保守手段11の大学表保守手段11Aにより、大学を特定するためのデータ(大学コード、大学名等)を大学表31Aに格納及び必要に応じて編集すると共に、大学の研究室ごとに研究室及び所属教員を特定するためのデータ(大学コード、研究室コード、研究室名、所属教員名等)を大学表・研究室表31Aに格納及び必要に応じて編集し、実習施設表保守手段11Bにより、実習施設後ごとに当該実習施設を特定するためのデータ(施設コード、施設名、施設区分等)を実習施設表31Bに格納及び必要に応じて編集し、教員保守手段11Cにより大学の教員を特定するためのデータ(教員コード、教員名等)を教員表31Cに格納及び必要に応じて編集し、学生表保守手段11Dにより学生やその所属先実習施設等を特定するためのデータ(学籍番号、学生名、所属先実習施設(病院・薬局)コード、実習時期等)を学生表31Dに格納及び必要に応じて編集する。また、実習施設側で、実習施設割り当て手段11Eにより、学生表31Dを参照して、自己の実習施設に所属する学生をグループ分けしてグループを特定するデータ(グループコード)を各学生に関連付けて格納及び必要に応じて編集する。
【0040】
次に、大学側で、カリキュラム設定保守手段12の到達目標表保守手段12Aにより、実務実習モデル・コアカリキュラムに定められた方略の実習項目(LS)ごとの到達目標を登録し、到達目標表・到達目標明細票32Aに格納及び必要に応じて編集する。また、カリキュラム表保守手段12Bにより、到達目標表・到達目標明細票32Aを参照して実習施設後とのカリキュラムを登録し、カリキュラム表・カリキュラム明細票32Bに格納及び必要に応じて編集する。更に、ベーススケジュール表保守手段12Cにより、実習施設表31B及びカリキュラム表・カリキュラム明細票32Bを参照して、実習施設ごとのベーススケジュールを作成し、ベーススケジュール表32Cに格納及び必要に応じて編集する。一方、カレンダー設定手段12Dにより、実際の休日を反映したカレンダーをカレンダー表32Dに格納する。次に、ベーススケジュール表32C及びカレンダー表32Dを参照して、実習施設へのベース設定手段12Eにより、カレンダーを反映したベーススケジュールを作成し、実習施設スケジュール表32Eに格納及び必要に応じて編集する。なお、子のベーススケジュールは、上記のとおり、実習施設側で、実習施設スケジュール表保守手段によって必要に応じて(実習施設の実情乃至日程に応じて)編集(実習コマを追加、削除、移動)される。
【0041】
次に、学生が、評価管理手段13の実習スケジュール手段13Aにより、実習施設スケジュール表32Eを参照して、実習スケジュール表示手段13Aにより、自己が属する実習施設における実習スケジュールをモニタ70に画面表示し、また、実習ノート印刷手段13Bにより、実習ノートを印刷する。次に、自己評価入力手段13Cにより、実習施設スケジュール表32Eを参照して、実習済みの各到達目標に対して自己評価及び感想を入力すると、その自己評価は、到達目標と関連付けて自己評価表33Bに格納されると共に、実習評価表33Cに格納される(実習評価表33Cに複数回自己評価が格納される場合は最も良い評価値の自己評価のみが格納され、それ以外の自己評価は削除される)。また、入力した感想は、到達目標と関連付けて学生感想表33Aに格納される。更に、実習レポート入力手段13Dにより実習レポートを作成して入力すると、その実習レポートが実習レポート表33Dに格納される。その後、大学の教員や指導薬剤師は、実習レポート紹介手段13Eにより、学生が入力した実習レポートをモニター70に表示して照会することができる。
【0042】
次に、指導薬剤師が、指導薬剤師評価入力手段13Fにより、学生感想表33A及び自己評価表33Bを参照して、自己評価入力済みの各到達目標に対して自己の指導薬剤師評価及び薬剤師コメントを入力すると、その指導薬剤師評価は、到達目標と関連付けて指導薬剤師評価表33Eに格納されると共に、実習評価表33Cに格納される(実習評価表33Cに複数回指導薬剤師評価が格納される場合は最も良い評価値の指導薬剤師評価のみが格納され、それ以外の指導薬剤師評価は削除される)。また、入力した薬剤師コメントは、到達目標と関連付けて薬剤師コメント表33Fに格納される。次に、大学の指導教員や実習施設の指導薬剤師は、実習状況照会手段13Iにより、実習施設スケジュール表32E、自己評価表33B及び指導薬剤師評価表33Eを参照して、実習生ごとの実習状況をモニター70に画面表示して照会することができる。また、大学の指導教員や実習施設の指導薬剤師は、学生別感想照会手段13Hにより、学生感想表33A及び指導薬剤師評価表33Eを参照して、実習生ごとの実習についての感想をモニター70に画面表示して照会することができる。また、大学の指導教員や実習施設の指導薬剤師は、学生別評価照会手段13Gにより、実習評価表33Cを参照して、実習生ごとの自己評価(評価値)及び指導薬剤師評価(評価値)並びにそれらの評価値の差異についての視覚的表示(バーグラフ表示)をモニター70に画面表示して照会することができる。
【0043】
一方、コミュニケーション手段14は、実習生と指導薬剤師との間、実習生と大学教員との間、指導薬剤師と大学教員との間で、それぞれ、電子メッセージ交換を行うための機能を実現し、前記実習生の各々が、自己が所属する大学の教員(自己が所属する研究室の指導教員)に電子メッセージを作成して送信するための(コミュニケーション手段の一部である)学生メッセージ入力手段14Aと、前記指導薬剤師が、自己が担当する実習生の1人以上を指定して当該実習生に電子メッセージを作成して送信するための(コミュニケーション手段の一部である)指導薬剤師メッセージ入力手段14Bと、前記大学の教員が、自己が担当する実習生の1人以上を指定して当該実習生に電子メッセージを作成して送信するための(コミュニケーション手段の一部である)第1の教員メッセージ入力手段14Cと、前記大学の教員が、自己が担当する実習生を担当する指導薬剤師の1人以上を指定して当該指導薬剤師に電子メッセージを作成して送信するための(コミュニケーション手段の一部である)第2の教員メッセージ入力手段14Dとを備えている。そして、コミュニケーション手段14は、それらのメッセージをメッセージ表・受信者表34Aに格納し、実習生、指導薬剤師、指導教員の各々が、メッセージ表・受信者表34Aを参照して、メッセージ一覧表手段14Eにより、自己の送信メッセージや受信メッセージをモニター70に画面表示できるようになっている。
【0044】
図11及び図12は、本システムで使用するデータベースサーバー30のテーブル及びデータ構造を示す。図11及び図12に示すように、本システムのデータベースは、テーブルとして、評価表(T01)、大学表(T02)、研究室表(T03)、実習施設表(T04)、教員表(T05)、学生表(T06)、到達目標表(T07)、到達目標明細票(T08)、カリキュラム表(T09)、カリキュラム明細票(T10)、ベーススケジュール表(T11)、カレンダー表(T12)、実習施設スケジュール表(T13)、自己評価表(T14)、学生感想表(T15)、指導薬剤師評価表(T16)、薬剤師コメント表(T17)、実習評価表(T18)、実習レポート表(T19)、メッセージ表(T20)、受信者表(T21)、プログラム権限表(T22)、ログ表(T23)を備えている。なお、各テーブル中、(二段に記載したものの)上段のデータ項目はキー(主キー、外部キー)項目を示す。
【0045】
各手段とハードウエアとの関係
本システムにおいて、上記基本情報保守手段11等の各機能実現手段は、PC等のコンピュータ装置のCPU(中央処理装置)、ROM(リードオンリメモリ)、RAM(ランダムアクセスメモリ)等のハードウエアを使用して対応する各種の機能を実現するようになっている。また、各機能実現手段は、上記の対応する各処理(手順)をコンピュータに実行させるようになっている。
【0046】
具体的操作
以下、図13〜図47にしたがって、本システムの各機能を実現するための具体的操作について説明する。
【0047】
評価表保守
図13(a)は評価表保守手段を構成する評価表保守フォーム11aを示す。評価表保守フォーム11aは、自己評価、指導薬剤師評価で使用する評価の種類を登録管理する。ここで、フォームの各項目について説明すると、「コード」は0〜9の範囲で指定可能であるが、"0−実施しなかった"のみ固定とする。また、検索ボタンLSは、評価表検索を呼出すものであり、削除ボタンDLは、表示されているデータをデータベースより削除するものであり、書込ボタンWRは、表示されているデータをデータベースに保存するものであり、取消ボタンCCは、表示内容をクリアしてコードの入力に戻るためのものである。図13(b)は評価表保守フォーム11aで登録した評価を表示する評価表検索フォーム11bであり、ここでは、0〜5の6段階で評価を設定している。評価表保守フォーム11aは、評価表に登録されている評価の一覧を表示して、特定の評価コードを選択し呼出し元に選択結果を返す。評価表保守フォーム11aで評価コードを入力する際に、検索ボタンLSをクリックすると、この評価表検索フォーム11bが表示される。ここで、選択したい行でEnterキーを押下するかダブルクリックを行うと、選択結果として呼出し元にその内容を返す。また、戻るボタンRTは、何も選択しないで呼出し元に戻る。また、決定ボタンDTは、カーソルのある行の内容を選択したこととし、選択結果を呼出し元に返す。なお、ここで指定した文字の色や太さは、図13(c)に示す学生別評価照会での学生別評価照会ウインドウ13jにおける評価(自己評価及び指導薬剤師評価)の表示の際に使用される(表示に反映される)。また、削除操作について、既存のデータを削除する場合に、自己評価や指導薬剤師の評価で使用されているデータは、削除できないようになっている。
【0048】
到達目標表保守
図14は到達目標表保守フォーム12aを示す。到達目標表保守フォーム12aによる到達目標保守処理は、年度ごとに管理している到達目標をLS単位で登録管理を行う処理である。フォームの項目について説明すると、実習施設として「1−病院」、「2−薬局」のいずれかを指定すると対応する実習施設の到達目標が表示される。また、「コマ数」は、LSごとのコマ数を整数2桁小数点以下1桁で入力する。社団法人日本薬学会が示す薬学コアカリキュラムの学習方略では、2つの実習項目でコマ数が定義されている場合もあるが、その場合は、それぞれの実習項目に分割してコマ数を登録する。また、「背景色」では、実習項目を一覧表等で表示する場合の背景色を指定する。「到達目標」には、到達目標を入力する。ここで、到達目標に対する自己評価が入力されていると、行単位での取り消しを行っても取消以前の到達目標が再表示される。行単位での取り消しとは、明細行の入力内容をDeleteキーなどでクリアしてEnterキーを押下する操作をいう。また、検索ボタンLSは、到達目標表検索を呼出す。取消ボタンCCは、表示内容をクリアして、LSの入力に戻る。一覧ボタンLTは、到達目標一覧表を呼び出す。書込ボタンWRは、表示内容をデータベースに保存する。削除ボタンDLは、表示内容の到達目標をデータベースより削除する。複写ボタンCPは、年度単位で到達目標を複写する到達目標複写を呼び出す。行挿入ボタンLIは、到達目標入力の際にカーソルのある行に1行挿入する。行削除ボタンLDは、到達目標入力の際にカーソルのある行を1行削除する。終了ボタンEDは、プログラムを終了する。また、既存のデータを削除する場合に、削除したい到達目標がカリキュラムで使用されていると削除できないようになっている。
【0049】
図15は到達目標一覧表12bを示す。到達目標一覧表12bは、到達目標表に登録されている到達目標の一覧を表示し、到達目標一覧表12bにより、プリンタへ印刷するかエクセル形式でファイルに保存することができる。同一覧表の項目について、「LS」の入力欄にLSの範囲(省略可)及び施設区分(0−すべて、1−病院、2−薬局)を入力すると、到達目標の一覧表を表示することができる。表示後、印刷ボタンPRまたはExcel保存ボタンEXをクリックし、印刷または保存を行うことができる。また、読込ボタンLDは、表示条件を指定後、読込ボタンLDをクリックし条件にあったデータを表示する。印刷ボタンPRは、表示内容をプリンタに印刷する。Excel保存ボタンEXは、表示内容をExcel形式で保存する。戻るボタンRTは、呼出し元に戻る。取消ボタンCCは、表示内容をクリアしてLSの範囲入力に戻る。
【0050】
カリキュラム表保守
図16はカリキュラム表保守フォーム12cを示す。カリキュラム表保守フォーム12cによるカリキュラム保守処理は、年度ごとに管理しているカリキュラムの登録管理を行う処理である。ここで、フォーム中の項目について説明すると、「実習施設」ボックスには実習施設コードを入力し、「スケジュール項目」にはスケジュール項目を入力する。「背景色」ボックスは、カリキュラムを一覧表などで表示する場合の背景色を指定する。「実習名」ボックスには、実習名を入力する。「実習内容」ボックスには、実習内容を入力する。「LS」欄には到達目標をLSで入力する。ただし、1つのLSについて複数の到達目標がある場合は、"到達目標の選択"フォームが自動的に表示される。次に、検索ボタンLSは、カリキュラム表検索を呼出す。取消ボタンCCは、表示内容をクリアして、LSの入力に戻る。一覧ボタンLTは、カリキュラム一覧表を呼び出す。書込ボタンWRは、表示内容をデータベースに保存する。削除ボタンDLは、表示内容のカリキュラムをデータベースより削除する。複写ボタンCPは、年度単位でカリキュラムを複写するカリキュラム複写を呼び出す。行挿入ボタンLIは、LS入力の際にカーソルのある行に1行挿入する。行削除ボタンLDは、LS入力の際にカーソルのある行を1行削除する。終了ボタンEDは、プログラムを終了する。
【0051】
図17(a)は到達目標の選択フォーム12dを示す。到達目標の選択フォーム12dによる選択処理では、LSの入力で1つのLSに対して複数の到達目標がある場合は、図17(a)に示す到達目標の選択フォーム12dが表示される。このとき、年度とLSが表示された状態でLSの入力状態になるので、Enterキーで進んで読込ボタンをクリックする。すると、入力されたLSに登録されている到達目標が表示されるので、カリキュラムに登録したい到達目標の行でEnterキーを押下する。選択状態の行は、所定の色(例えば水色)の背景色で表示される。選択状態を解除するには、再度、Enterキーを押下する。ここで、決定ボタンDTをクリックすると、選択した順にカリキュラム表保守のLS明細に反映される。また、このとき、自己評価入力済みの到達目標について、即ち、自己評価を入力したカリキュラムについては、図17(b)のフォーム12eに示すように、変更できないようにLSの明細行の背景色が所定色(例えば、グレー)で表示される。ただし、LSを追加することは可能である。自己評価の入力済みの明細は、背景色が所定色(例えば、グレー)で表示されて入力がロックされる。データ削除について、既存のデータを削除する場合に、削除したいカリキュラムがベーススケジュール等で使用されていると削除できないようになっている。また、既存のカリキュラムを参照して登録する場合、新規カリキュラム登録時に、「参照スケジュール番号」に参照したい既存のスケジュール番号を入力し、参照ボタンRFをクリックすると、既存データが読込まれ表示される。表示後は、通常の新規登録と同じ操作で、新たなカリキュラムが登録できる。なお、図示はしないが、スケジュール番号入力時に既存のカリキュラムの一覧が表示され、カリキュラム表検索が可能となる。この一覧は特定のカリキュラムを選択する場合に使用する。
【0052】
カリキュラム一覧表
図18はカリキュラム一覧表12fを示す。カリキュラム一覧表12fは、カリキュラム表に登録されているカリキュラムの一覧を表示し、プリンタへ印刷するかエクセル形式でファイルに保存することを可能とする。同一覧表の項目について説明すると、「実習施設」の範囲(省略可)を入力すると、対応するカリキュラムの一覧表が表示される。その表示後、印刷ボタンPRまたはExcel保存ボタンEXをクリックし、印刷または保存を行うことができる。読込ボタンLDは、表示条件を指定後、読込ボタンLDをクリックし条件にあったデータを表示する。印刷ボタンPRは、表示内容をプリンタに印刷する。Excel保存ボタンEXは、表示内容をExcel形式で保存する。戻るボタンRTは、呼出し元に戻る。取消ボタンCCは、表示内容をクリアして実習施設の範囲入力に戻る。
【0053】
ベーススケジュール表保守
図19はベーススケジュール表保守フォーム12gを示す。ベーススケジュール表保守フォーム12gによるベーススケジュール表保守は、年度/実習施設ごとに管理しているスケジュールの登録管理を行う処理である。ここで、実習施設で独自なスケジュールがある場合は、その実習施設コードで登録する。また、ここで、実習施設で独自なスケジュールがない場合には、予め作成した標準のベーススケジュールを、病院用標準ベーススケジュール、薬局用標準ベーススケジュールとして登録する。「実習施設へのベース設定」で日付(カレンダ設定による)とベーススケジュールをもとに、各実習施設の時期ごとのスケジュールを作成する。独自のスケジュールが登録されていれば、そのベーススケジュールを使用してスケジュールを作成する。もし、実習施設でのベーススケジュールがなければ、各実習施設区分ごとの標準ベーススケジュールをもとにスケジュールを作成する。フォーム中の項目について説明すると、「実習施設」には、実習施設コードを入力し、「項目番号」にはスケジュール項目番号を入力する。また、検索ボタンLSは、実習施設表検索を呼出する。取消ボタンCCは、表示内容をクリアして、実習施設の入力に戻る。一覧ボタンLTは、ベーススケジュール一覧表を呼び出す。書込ボタンWRは、表示内容をデータベースに保存する。削除ボタンDLは、表示内容のベーススケジュールをデータベースより削除する。複写ボタンCPは、年度単位でベーススケジュールを複写するベーススケジュール複写を呼び出す。行挿入ボタンLIは、項目番号入力の際にカーソルのある行に1行挿入する。行削除ボタンLDは、項目番号入力の際にカーソルのある行を1行削除する。コマ数確認ボタンCFは、ベーススケジュールのコマ数確認を呼出す。終了ボタンEDは、プログラムを終了する。なお、既存のデータを削除する場合、確認メッセージの表示で「OK」を選択すると削除される。また、実習施設単位でのベーススケジュールの複写について、ベーススケジュールを新規に登録する場合に、既存の実習施設のベーススケジュールを複写したい場合は、「参照実習施設」の欄を入力し、参照ボタンRFをクリックする。すると、入力した実習施設で登録されているベーススケジュールが表示される。
【0054】
コマ数確認
図20はコマ数確認フォーム12hを示す。前記ベーススケジュール表保守フォーム12gで「コマ数確認」ボタンをクリックすると、コマ数確認フォーム12hが表示される。このフォームでは、書く到達目標に対するコマ数とベーススケジュールでの登録回数(半日を1回とカウント)を表示する。
【0055】
ベーススケジュール一覧表
図21はベーススケジュール一覧表12iを示す。ベーススケジュール一覧表12iによる処理は、ベーススケジュール表に登録されているスケジュールの一覧を表示し、プリンタへ印刷するかエクセル形式でファイルに保存する処理である。この一覧表の項目について説明すると、「実習施設」にコードを入力すると、対応するベーススケジュールの一覧表が表示される。表示後、印刷ボタンPRまたはExcel保存ボタンEXをクリックし、印刷または保存を行うことができる。読込ボタンLDは、実習施設コードを入力後、読込ボタンLDをクリックし条件にあったデータを表示する。印刷ボタンPRは、表示内容をプリンタに印刷する。Excel保存ボタンEXは、表示内容をExcel形式で保存する。戻るボタンRTは、呼出し元に戻る。取消ボタンCCは、表示内容をクリアして実習施設のコード入力に戻る。一方、図示はしないが、ベーススケジュール表複写フォームを利用して年度単位で管理しているベーススケジュールを次年度等へコピーする処理を行うこともできる。このフォームでは、複写元の年度は処理年度が自動表示されるので、複写先の年度を西暦で指定する。翌年度のベーススケジュールが変わる場合に事前に本年度の内容を複写して変更する場合に利用する。翌年度が同じベーススケジュールであれば、この処理を行わなくても年次更新時に一括して複写される。
【0056】
カレンダー設定
図示はしないが、カレンダー設定フォームにより、実習の各時期の実施期間とその祭日を登録管理することができる。子のフォームでは、実習期間を西暦で入力するとカレンダーが表示され、祭日にあたる日付をクリックすると背景色が休日を示す所定の色(例えばピンク)となる。再度、日付をクリックすると背景色がもとに戻り平日を示す。
【0057】
実習施設へのベース設定
また、図示はしないが、実習施設へのベース設定フォームにより、作成されたベーススケジュールとカレンダをもとに各実習施設ごとの基本スケジュールを設定する処理を実行することができる。ここで、独自のスケジュールが登録されていれば、そのベーススケジュールを使用してスケジュールが作成される。もし、実習施設でのベーススケジュールがなければ、実習施設区分ごとの標準ベーススケジュールをもとにスケジュールが作成される。また、すでに実習施設別のスケジュールがある場合、再度、実行しようとすると確認メッセージが表示され、ここで「はい」を選択すると、登録されている実習施設別のスケジュールを消去して再度作成するようになっている。
【0058】
実習施設スケジュール表保守
図22は実習施設スケジュール表保守フォーム12jを示す。このフォームによる実習施設スケジュール表保守は、各実習施設のスケジュールを半日単位で入れ替えを行いスケジュールを調整保存する処理である。このフォーム中の項目について説明すると、「年度」の欄には初期表示がされ、「時期」の欄には実習の時期を数字で入力するようになっている。また、「実習施設」の欄には、指導薬剤師が所属する施設名が表示される。「実習グループ」は、実習生をいくつかのグループでスケジュール管理を行う場合に指定する。その場合、実習施設学生割当処理を行い、各学生のグループを決定する。また、フォーム中のボタンについて説明すると、「取消」ボタンは、表示内容をクリアして、時期の入力に戻る。「書込」ボタンは、表示内容をデータベースに保存する。「削除」ボタンは表示している実習施設のスケジュールをデータベースより削除する。また、挿入したいコマをクリックして、「コマ挿入」ボタンをクリックすると半日分のコマが挿入されるようになっている。また、空白コマをクリックし、「コマ削除」ボタンをクリックすると、半日分の空白コマが削除されスケジュールが前に詰まるようになっている。「終了」ボタンは、プログラムを終了する。ここで、移動したいコマをマウスでダブルクリックすると、そのコマをカレンダー部より退避コマへ移動することができる。一方、退避コマのコマをドラッグし、設定したい日付の上でドロップすると、退避コマよりカレンダ部へコマを移動することができる。また、カレンダー部での日付から日付の移動について、移動先のコマが空白であれば、移動したいコマをマウスでドラックし、移動先の日付でドロップするとカレンダ内での移動が出来る。ただし、移動先の日付が画面に表示されていないとこの操作を行うことはできず、画面をまたぐ移動は、退避コマを利用して上記のように行う。
【0059】
図23は自己評価が入力されている場合の実習施設スケジュール表保守フォーム12jを示す。自己評価が入力されているコマは、日付の背景色が所定の色(例えばグレー)で表示され、そのコマの移動は出来ないようになっている。また、自己評価が入力されているスケジュールは、削除できず、所定のメッセージが表示される。
【0060】
実習施設スケジュール一覧表
図24は実習施設スケジュール一覧表12kを示す。この一覧表は、実習施設ごとのスケジュールの一覧を表示し、プリンタへ印刷またはエクセル形式でファイルに保存するためのものである。この一覧表中、「実習施設」、「時期」及び「実習グループ」の各欄に入力すると、スケジュールの一覧表が表示される。表示後、「印刷」ボタンまたは「Excel保存」ボタンをクリックし、印刷または保存を行うことができる。また、「実習施設」にコードを入力後、「読込」ボタンをクリックすると条件にあったデータを表示することができる。「取消」ボタンは表示内容をクリアして実習施設のコード入力に戻るためのものであり、「終了」ボタンは呼出し元に戻るためのものである。
【0061】
図25は実習施設スケジュール明細一覧表12iを示す。この一覧表は、実習施設ごとに登録されているスケジュールの明細一覧表を表示し、プリンタへ印刷またはエクセル形式ファイルでの保存を行うためのものである。この一覧表中、「実習施設」、「時期」及び「実習グループ」の各欄を入力すると、スケジュールのカリキュラム一覧表が表示される。表示後、「印刷」ボタンまたは「Excel保存」ボタンをクリックし、印刷または保存を行うことができる。表示条件を指定後、「読込」ボタンをクリックすると、条件にあったデータを表示することができる。
【0062】
実習施設学生割当
図26は実習施設学生割当フォーム12mを示す。このフォームは、実習生を実習施設内でいくつかのグループに分けて実習を行う場合に、各学生がどのグループに所属するのかを登録管理するためのものである。同フォーム中、「年度」には該当年度が初期表示される。「時期」には実習の時期を数字で入力する。「実習施設」には指導薬剤師が所属する実習施設が表示される。表示されない場合は、実習施設コードで実習施設を指定する。「年度」、「時期」を入力し、「読込」ボタンをクリックすると、指定された実習時期に実習を行う学生の一覧が表示され、グループの入力を行うことができる。また、「取消」ボタンは、表示内容をクリアして、時期の入力に戻るためのものであり、「書込」ボタンは、表示内容の各学生のグループをデータベースに保存するためのものである。
【0063】
到達目標一覧表
図27は到達目標一覧表13aを示す。この一覧表は、到達目標表に登録されている到達目標の一覧を表示し、プリンタへ印刷するかエクセル形式でファイルに保存するためのものである。同一覧表中、「LS」の範囲(省略可)及び「施設区分(0−すべて、1−病院、2−薬局)を入力すると、対応する到達目標の一覧表が表示される。表示後、「印刷」ボタンまたは「Excel保存」ボタンをクリックし、印刷または保存を行うことができる。また、表示条件を指定後、「読込」ボタンをクリックすると、条件にあったデータを表示することができる。「取消」ボタンは、表示内容をクリアしてLSの範囲入力に戻るためのものであり、「終了」ボタンは呼出し元に戻るためのものである。
【0064】
実習スケジュール
図28(a)は実習スケジュール表13bを示す。実習スケジュール表は、実習生の実習スケジュールの一覧表を表示する。同表中、利用者が実習生の場合は、学籍番号及び氏名が自動表示される。利用者が指導教員、指導薬剤師の場合は、表示したい学生の学籍番号を入力する。「実習施設」では、1−病院、2−薬局のいずれかを選択する。ここで、マウスを特定のコマの上で静止すると、図28(b)に示すように、フキダシに実習名が表示される。
【0065】
実習スケジュール明細一覧
図29は実習スケジュール明細一覧13cを示す。この一覧は、実習生の実習内容や到達目標を含んだ実習スケジュール明細一覧を表示する。同一覧中、「学籍番号」には、利用者が実習生の場合、学籍番号、氏名が自動表示される。利用者が指導教員、指導薬剤師の場合、表示したい学生の学籍番号を入力する。また、「実習施設」では、1−病院、2−薬局のいずれかを選択する。
【0066】
実習ノート印刷
図30は実習ノート印刷フォーム13dを示す。このフォームは実習生が使用する実習ノートの印刷を行うためのものである。同フォーム中、「学籍番号」には、利用者が実習生の場合、学籍番号、氏名が自動表示される。利用者が指導教員、指導薬剤師の場合は、表示したい学生の学籍番号を入力する。「実施日付」に実習の実施日を入力し、「区分」で「1−スケジュール」、「2−未実施分」のいずれかを選択する。「1−スケジュール」を選択すると、入力された日付で予定されている実習カリキュラムが表示される。「2−未実施分」を選択すると、自己評価入力で「0−実施しなかった」と入力された到達目標のみが表示される。なお、「取消」ボタンは、表示内容をクリアして、学籍番号または実施日付の入力に戻るためのものである。また、「印刷」ボタンは、表示内容のカリキュラムの実習ノートをプリンタに印刷し、「終了」ボタンはプログラムを終了するためのものである。ここで、「区分」で「2−未実施分」を選択すると、「0−実施しなかった」と自己評価で入力した到達目標のみが表示され、印刷処理では、実施しなかった到達目標が印刷される。図31は印刷された実習ノート13eの例を示す。
【0067】
自己評価入力
図32は自己評価入力フォーム13fを示す。このフォームによる処理は、実習生が日々の実習結果を自己評価として入力する処理である。同フォーム中、「学籍番号」には学籍番号、氏名が自動表示される。「スケジュール」に実習の実施予定日を西暦で入力し、「実施日付」に実習の実施日を西暦で入力し、日付の入力後、「読込」ボタンをクリックすると、その日のカリキュラムの内容が表示され自己評価の入力となる。この自己評価は、画面下部に表示される評価を数字で入力する。各到達目標に対する評価の入力が完了したら、感想を入力する。感想の入力は、「感想」ボタンをクリックして行う。また、「取消」ボタンは、表示内容をクリアして、スケジュールの入力に戻るためのものである。「書込」ボタンをクリックしないと入力内容は保存されない。「感想」ボタンは感想の入力画面を呼出し、「書込」ボタンは、入力した自己評価及び感想をデータベースに保存するためのものである。ただし、感想を入力していないと書込は出来ないようになっている。「削除」ボタンは、表示している自己評価の内容をデータベースより削除し、「終了」ボタンはプログラムを終了するためのものである。一旦、書込をしても、再度、スケジュール、実施日付を入力し、「読込」ボタンをクリックすると、入力した評価が表示され、訂正が出来るようになっている。ただし、指導薬剤師による評価が入力されると、変更が出来なくなり。ここで、感想の入力について、自己評価入力で「感想」ボタンをクリックすると、所定の感想入力フォームが表示され、感想の入力となる。
指導薬剤師の評価入力との関係について説明すると、入力したスケジュール日付のカリキュラムが既に指導薬剤師による評価入力が行われていると確認メッセージが表示される。ただし、1つでも「0−実施しなかった」がある場合は、確認メッセージは表示されず、「0−実施しなかった」の到達目標の入力を行うことが出来るようになっている。また、指導薬剤師の評価入力が行われたが、その日程の中で一部に「0−実施しなかった」が含まれている場合は、その到達目標だけが入力できるようになっている。
【0068】
指導薬剤師評価入力
図33は指導薬剤師評価入力画面13gを示す。同フォームは、指導薬剤師が学生の実習に関する評価を入力する処理で使用されるが、指導薬剤師評価入力処理の入力画面は、3階層からなる。指導薬剤師評価入力画面13gは、このうちの第1の階層の指導薬剤師評価入力画面であり、所属学生の一覧を表示して評価を入力する学生を選択するためのものである。また、図34は指導薬剤師評価入力(評価)フォーム13hを示す。指導薬剤師評価入力(評価)フォーム13hは、第2の階層の入力画面であり、学生の実習評価を入力し、コメントの入力フォームを呼び出すためのものである。図35は指導薬剤師評価入力(コメント)フォーム13iを示す。指導薬剤師評価入力(コメント)フォーム13iは、第3の階層の入力画面であり、学生の実習の感想を表示し、コメントの入力を行うためのものである。
【0069】
導薬剤師評価入力画面
指導薬剤師評価入力画面13g中、「指導薬剤師」には指導薬剤師のコードと氏名が自動表示される。また、「実習施設」には当該指導薬剤師の属する実習施設が表示される。「実習日付」に実習を行った日付を西暦で入力し、「読込」ボタンをクリックすると、実習施設で実習を行っている学生の一覧が表示される。ここで、指導薬剤師による評価を入力するには、学生による自己評価の入力が行われている必要がある。学生による自己評価が入力されていないと入力を行うことができないようになっている。一方、学生により自己評価が入力されていると、「自己評価」の列に入力を行った日付が表示される。そこで、評価を入力したい学生の行をダブルクリックするか、カーソルを合わせて「Enter」キーを押下すと、指導薬剤師評価入力(評価)フォーム13hが呼出される。なお、「取消」ボタンを押すと、表示内容をクリアして実習日付の入力に戻る。また、「終了」ボタンを押すと、プログラムを終了する。
【0070】
指導薬剤師評価入力(評価)
指導薬剤師評価入力(評価)フォーム13hによる処理は、指導薬剤師が個々の学生の到達目標対する評価を入力するいただく処理である。同フォームが指導薬剤師評価入力画面13gより呼出された段階で、各到達目標や学生による自己評価が表示されているので、自己評価のある到達目標に対する評価を入力するが、このとき、評価入力をしている到達目標の実習予定日と実習名とが表示される。なお、ここで書込を行うためには、感想確認で「感想確認チェック」にチェックを入れないと書込を行えないようになっている。ここで、「書込」ボタンを押すと、入力した評価内容をデータベースに書き込み、書込み後、呼び出しもとの指導薬剤師評価入力に戻る。「感想確認」ボタンを押すと、学生が入力した感想を確認する指導薬剤師評価入力(コメント)フォーム13iを呼出す。「削除」ボタンを押すと、入力した指導薬剤師評価をデータベースより削除し、「戻る」ボタンを押すと内容を保存しないで呼出し元に戻る。この場合、入力した評価内容は保存されない。
【0071】
指導薬剤師評価入力(コメント)
指導薬剤師評価入力(コメント)フォーム13iによる処理は、指導薬剤師が個々の学生の実習に対する感想の確認とコメントの入力をする処理である。このフォームには、学生番号から感想までが表示され、「コメント」欄にコメントを入力するようになっている。なお、「感想確認チェック」にチェックを入れないと指導薬剤師評価入力(評価)での「書込」が行えないようになっている。「戻る」ボタンを押すと呼出し元の指導薬剤師評価入力(評価)13hに戻る。
【0072】
学生別評価照会
図36は学生別評価紹介フォーム13jを示す。学生別評価紹介フォーム13jは、学生ごとの到達目標に対する実習評価を表示するが、表示を行った時点での評価をもとに表示する。なお、自己評価、指導薬剤師の評価は、入力した評価のうち最も良い評価が表示される。同フォーム中、「学籍番号」には、利用者が学生の場合、学籍番号、氏名が自動表示される。利用者が指導教員の場合は、表示したい学生の学籍番号を入力する。「施設区分」では「1−病院」、「2−薬局」のいずれかを選択し、「指導薬剤師評価」に評価したい到達目標に対する評価の範囲を入力する。そして、「学籍番号」から「指導薬剤師評価」までの欄で指定を行い、「読込」ボタンをクリックすると、学生別評価紹介フォーム13jに示すように、到達目標に対する評価の一覧が表示される。ここで、「取消」ボタンを押すと表示内容をクリアして学籍番号または施設区分の入力に戻り、「終了」ボタンを押すとプログラムを終了する。また、到達目標の文字の色と太さについては、指導薬剤師の評価をもとに評価表保守で指定頂した文字の色、太さを使用して表示がなされる。図37は「印刷」ボタンにより印刷した学生別評価照会の例を示す。
【0073】
実習状況照会
図38は実習状況照会フォーム13lを示す。実習状況照会フォーム13lは、学生ごとの日々の実習カリキュラムと評価を表示する。同フォーム中、「学籍番号」には、利用者が学生の場合、学籍番号、氏名が自動表示される。利用者が指導教員の場合は、表示したい学生の学籍番号を入力する。「施設区分」では「0−すべて」、「1−病院」、「2−薬局」のいずれかを選択し、「指導薬剤師評価」に表示したい指導薬剤師の評価範囲を指定する。学籍番号から指導薬剤師評価を指定して「読込」ボタンをクリックすると、実習状況照会フォーム13lに示す一覧が表示される。なお、ここで、「取消」ボタンを押すと表示内容をクリアして学籍番号または施設区分の入力に戻り、「終了」ボタンを押すとプログラムを終了する。
【0074】
実習レポート照会
図39は実習レポート紹介フォーム13mを示す。実習レポート紹介フォーム13mは、学生の実習レポートの提出状況と実習レポートの表示、テキスト保存を行うためのものである。同フォー夢中、「年度」は該当年度が初期表示される。「実習時期」には、実習の時期を数字で指定する(省略可)。「大学」には、利用者が大学指導教員であれば、所属する大学名が自動表示される。表示されない場合は、表示したい特定の大学のコードを入力する(省略可)。「実習施設」では、利用者が指導薬剤師であれば、所属する実習施設が自動表示される。表示されない場合は、表示したい特定の実習施設コードを入力する(省略可)。そして、「時期」から「実習施設」までの各欄の指定を行い、「読込」ボタンをクリックすると、学生の一覧が表示される。ここで、実習レポートの入力が行われていると、「病院」、「薬局」のそれぞれの列に、実習を行った実習施設名が表示される。入力されている実習レポートを表示する場合は、施設名が表示されているボタンをクリックすると、入力されている実習レポートが表示される。なお、ここで、「取消」ボタンを押すと表示内容をクリアして学籍番号または施設区分の入力に戻り、「テキスト保存」ボタンを押すと表示内容をテキスト形式ファイルで保存するための実習レポート照会(テキスト保存)フォームを呼出す。なお、実習レポート照会で特定行をダブルクリックするか、カーソルをあわせて「Enter」キーを押下すると、実習レポートの内容が表示される。
【0075】
学生評価一覧表
図40(a)は学生評価一覧表13hを示す。学生評価一覧表13hは、学生ごとの評価(図示の例では「0〜5」だが、評価表の登録内容により変化する)の数の一覧を表示する。表示後、特定の学生を選択すると図40(b)に示す学生評価一覧表(明細)を表示することができる。同一覧表中、「学籍番号」には表示したい学籍番号範囲を指定し(省略可)、「大学」には大学コードを指定し(省略可)、「施設区分」では「1−病院」、「2−薬局」のいずれかを選択する。「実習施設」では実習施設コードで指定し(省略可)、「時期」では実習時期を指定する(省略可)。なお、「学籍番号」から「時期」の欄で表示条件を指定後、「読込」ボタンをクリックすると、条件にあったデータが表示される。この学生評価一覧表13hで特定の学生の行をダブルクリックするかスクロールカーソルを合わせて「Enter」キーを押下すると、学生評価一覧表(明細)が表示され、指導薬剤師評価の入力となる。ここで、表示したい評価範囲を入力し、「読込」ボタンをクリックすると、図41に示すように、その評価範囲の学生評価一覧表(明細)13iが表示される。
【0076】
学生メッセージ入力
図42は学生メッセージ入力フォーム14aを示す。このフォームでは、学生から大学の所属研究室の指導教員へのメッセージを入力し、送信することができる。同フォーム中、「宛先」には所属する研究室の指導教員名が表示される。
【0077】
指導薬剤師メッセージ入力
図43は指導薬剤師メッセージ入力フォーム14bを示す。このフォームでは、指導薬剤師から大学の所属研究室の指導教員へのメッセージを入力し、送信することができる。同フォーム中、「宛先」には所属する研究室の指導教員名が表示されるので、送信先にチェックを入れる。ここで、「送信」ボタンを押すと、入力したメッセージをチェックの付いた指導教員へ送信する。なお、各学生の指導教員が表示されるので、同じ指導教員に複数チェックが付いていても1通しか送信されない。
【0078】
教員メッセージ入力(学生宛)
図44は教員メッセージ入力フォーム(学生宛)14cを示す。このフォームでは、大学の指導教員から学生へのメッセージを入力し、送信することができる。同フォーム中、「宛先」には所属する学生の一覧が表示されるので、送信先にチェックを入れる。ここで、「送信」ボタンを押すと、入力したメッセージをチェックの付いた学生へ送信する。
【0079】
教員メッセージ入力(指導薬剤師宛)
図45は教員メッセージ入力フォーム(指導薬剤師宛)14dを示す。このフォームでは、大学の指導教員から指導薬剤師へのメッセージを入力し、送信することができる。同フォーム中、「宛先」には指導薬剤師の一覧が表示されるので、送信先にチェックを入れる。ここで、「送信」ボタンを押すと、入力したメッセージをチェックの付いた指導薬剤師へ送信する。
【0080】
受信メッセージ一覧
図46(a)は受信メッセージ一覧表14eを示す。受信メッセージ一覧表14eは、システムを利用している他のユーザーからのメッセージの一覧を表示する。この受信メッセージ一覧表14eを選択すると、未開封のメッセージの一覧表が表示される。また、「開封済みメッセージを表示」にチェックを入れると、開封済みメッセージも含めて表示される。ここで、表示されている受信メッセージの絞込みを行うには、図46(b)に示すように、「クリア」ボタンをクリックして「送信日付」から「実習施設」までの表示条件を指定して「読込」ボタンをクリックする。すると、指定された条件にあう受信メッセージの一覧が再表示される。また、受信メッセージ一覧表14eで「開封する」をクリックすると、図46(c)に示す受信メッセージ画面14fにメッセージの内容が表示される。ここで、「次のメッセージ」ボタンを押すと、複数のメッセージを受信している場合にメッセージ一覧に戻ることなく、次のメッセージを表示させる。「閉じる」ボタンを押すと受信メッセージ一覧表14eに戻る。
【0081】
送信メッセージ一覧
図47(a)は送信メッセージ一覧表14gを示す。送信メッセージ一覧表14gは、送信したメッセージの一覧を表示する。この送信メッセージ一覧表14gを選択すると、本日分の送信メッセージの一覧表が表示される。また、「開封済み」ボタンは、受信者が開封したかどうかを示す。ここで、表示されている送信メッセージの絞込みを行うには、図47(b)に示すように、「クリア」ボタンをクリックして「送信日付」から「実習施設」までの表示条件を指定して「読込」ボタンをクリックする。すると、指定された条件にあう送信メッセージの一覧が再表示される。また、送信メッセージ一覧表14gで「開封する」をクリックすると、図47(c)に示す送信メッセージ画面14hにメッセージの内容が表示される。ここで、「次のメッセージ」ボタンを押すと、複数のメッセージを受信している場合にメッセージ一覧に戻ることなく、次のメッセージを表示させる。「閉じる」ボタンを押すと受信メッセージ一覧表14gに戻る。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】図1は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの全体構成を概略的に示すブロック図である。
【図2】図2は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの基本表保守手段及びカリキュラム設定保守手段の構成を示すシステム図である。
【図3】図3は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの評価管理手段、コミュニケーション手段及び更新処理手段の構成を示すシステム図である。
【図4】図4は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの指導薬剤師用のシステム構成を示すシステム図である。
【図5】図5は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの指導教員用のシステム構成を示すシステム図である。
【図6】図6は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの学生用のシステム構成を示すシステム図である。
【図7】図7は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの全体処理を概略的に示すフロー図である。
【図8】図8は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの全体処理(1)を詳細に示すゼネラルフロー図である。
【図9】図9は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの全体処理(2)を詳細に示すゼネラルフロー図である。
【図10】図10は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの全体処理(3)を詳細に示すゼネラルフロー図である。
【図11】図11は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムのテーブル構成を示すテーブル図(1)である。
【図12】図12は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムのテーブル構成を示すテーブル図(2)である。
【図13】図13は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの評価表保守画面を示す。
【図14】図14は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの到達目標表保守画面を示す。
【図15】図15は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの到達目標一覧表を示す。
【図16】図16は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムのカリキュラム表保守画面を示す。
【図17】図17は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの到達目標の選択画面を示す。
【図18】図18は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムのカリキュラム一覧表を示す。
【図19】図19は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムのベーススケジュール表保守画面を示す。
【図20】図20は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムのコマ数確認画面を示す。
【図21】図21は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムのベーススケジュール一覧表を示す。
【図22】図22は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの実習スケジュール表保守画面を示す。
【図23】図23は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの実習スケジュール表保守画面(自己評価入力済み)を示す。
【図24】図24は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの実習施設スケジュール一覧表を示す。
【図25】図25は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの実習施設スケジュール明細一覧画面を示す。
【図26】図26は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの実習施設学生割当画面を示す。
【図27】図27は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの到達目標一覧表を示す。
【図28】図28は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの実習スケジュール画面を示す。
【図29】図29は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの実習スケジュール明細一覧画面を示す。
【図30】図30は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの実習ノート印刷画面を示す。
【図31】図31は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの実習ノート印刷結果を示す。
【図32】図32は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの自己評価入力画面を示す。
【図33】図33は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの指導薬剤師評価入力画面を示す。
【図34】図34は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの指導薬剤師評価入力(評価)画面を示す。
【図35】図35は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの指導薬剤師評価入力(コメント)画面を示す。
【図36】図36は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの学生別評価照会画面を示す。
【図37】図37は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの学生別評価照会の印刷サンプルを示す。
【図38】図38は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの実習状況照会画面を示す。
【図39】図39は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの実習レポート照会画面を示す。
【図40】図40は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの学生評価一覧表を示す。
【図41】図41は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの学生評価一覧表(明細)の表示例を示す。
【図42】図42は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの学生メッセージ入力画面を示す。
【図43】図43は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの指導薬剤師メッセージ入力画面を示す。
【図44】図44は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの教員メッセージ入力(学生宛)画面を示す。
【図45】図45は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの教員メッセージ入力(指導薬剤師宛)画面を示す。
【図46】図46は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの受信メッセージ一覧画面を示す。
【図47】図47は本発明の実施の形態に係る薬剤師研修管理システムの送信メッセージ一覧画面を示す。
【符号の説明】
【0083】
11:基本表保守手段、12:カリキュラム設定保守手段
13:評価管理手段、14:コミュニケーション手段
【特許請求の範囲】
【請求項1】
実務実習モデル・コアカリキュラムに定められた方略の実習項目ごとの到達目標を、実習施設区分別に、かつ、年度別に到達目標格納手段に登録して管理するための到達目標表保守手段と、
前記到達目標格納手段に格納した実習施設区分ごとの実習項目を、実習施設ごとのカリキュラムの各スケジュール項目に選択的に割り当てて、実習施設別に、かつ、年度別にカリキュラム格納手段に登録して管理するためのカリキュラム表保守手段と
を備えることを特徴とする薬学生実務実習支援システム。
【請求項2】
更に、
前記カリキュラム格納手段に格納した実習施設別かつ年度別のカリキュラムのスケジュール項目を、実習施設ごとに、週間単位で実習施設ごとの各実習日の各実習時間単位に割り当てて各実習施設のベーススケジュールとしてベーススケジュール格納手段に登録して管理すると共に、実習施設独自のカリキュラムのスケジュール項目が登録されていない場合は、実習施設区分に応じて予め設定した標準的なカリキュラムのスケジュール項目からなる標準ベーススケジュールを当該実習施設用のベーススケジュールとして前記ベーススケジュール格納手段に登録して管理するためのベーススケジュール表保守手段と、
前記ベーススケジュール格納手段に格納した実習施設ごとのベーススケジュールのスケジュール項目を、カレンダーを参照して、実習施設ごとの休日を反映した実際の実習日の各実習時間単位に割り当てて、各実習施設の実際の実習日程を反映した実習施設ごとの基本スケジュールとして実習施設スケジュール格納手段に登録して管理するための実習施設ベース設定手段と、
前記実習施設スケジュール格納手段に格納した実習施設ごとの基本スケジュールを各実習施設の実習施設スケジュール表としてカレンダー形式で画面表示し、各実習施設スケジュール表に表示された実習日の実習時間単位のうち空白の時間単位への新たなスケジュール項目の追加、一の実習時間単位に割り当てたスケジュール項目の他の実習時間単位への移動及び一の実習時間単位に割り当てたスケジュール項目の削除の各操作を対応するスケジュール項目を指定したドラッグアンドドロップ操作により行って、最終的な実習施設ごとの実習スケジュールとして作成して前記実習施設スケジュール格納手段に格納して管理するための実習施設スケジュール表保守手段と
を備えることを特徴とする請求項1記載の薬学生実務実習支援システム。
【請求項3】
前記実習施設スケジュール表保守手段は、実習施設ごとの基本スケジュールを前記実習施設スケジュール表に月度単位のカレンダー形式でカレンダー部を画面表示すると共に、各月度のカレンダー部の各実習日の欄に前記実習単位に対応するコマを設定して表示して、当該カレンダー部の各コマに前記スケジュール項目を追加、削除及び移動するよう構成される一方、前記実習施設スケジュール表のカレンダー部に隣接して退避コマを設定して表示し、前記カレンダー部の各コマに表示したスケジュール項目を別の月度のカレンダー部のコマに移動する場合は、当該移動対象のスケジュール項目を前記退避コマに一時的に退避して、前記別の月度のカレンダー部のコマに移動するよう構成されていることを特徴とする請求項2記載の薬学生実務実習支援システム。
【請求項4】
更に、
各実習生を実習先である実習施設に関連付けて学生格納手段に登録して管理するための学生表保守手段と、
実習施設ごとの実習生を複数の実習グループに分割し、各実習生を所属する各実習グループに関連付けて前記学生格納手段に登録して管理するための実習施設学生割当手段とを備え、
前記実習施設スケジュール表保守手段は、更に、一の実習施設に所属する実習生に対して当該実習施設の前記実習スケジュールを割り当てると共に、当該実習施設の実習生が前記実習グループに分割して登録されているときは、当該実習生に対して当該実習施設の実習グループごとの前記実習スケジュールを割り当てることを特徴とする請求項2記載の薬学生実務実習支援システム。
【請求項5】
更に、
実習生ごとに、実習生が所属する実習施設の実習スケジュールのスケジュール項目を前記実習施設スケジュール格納手段から抽出すると共に、前記抽出したスケジュール項目に割り当てられた実習項目を介して当該実習項目に割り当てられた到達目標を前記到達目標格納手段から抽出し、抽出したスケジュール項目及び到達目標を実習スケジュール表として画面表示するための実習スケジュール表示手段と、
前記実習スケジュール表における印刷実行指令に応答して、前記抽出したスケジュール項目及び到達目標を実習施設ごとの実務実習ノートとして印刷出力するための実習ノート出力手段とを備えることを特徴とする請求項4記載の薬学生実務実習支援システム。
【請求項6】
更に、
前記実習項目ごとの到達目標の評価基準として複数段階の評価を評価格納手段に登録して管理するための評価表保守手段と、
実習生ごとに、実習生が所属する実習施設の実習スケジュールのスケジュール項目を1日単位で前記実習単位ごとに前記実習施設スケジュール格納手段から抽出すると共に、前記抽出したスケジュール項目に割り当てられた実習項目を介して当該実習項目に割り当てられた到達目標を前記到達目標格納手段から抽出し、抽出したスケジュール項目及び到達目標を自己評価入力表として画面表示すると共に、自己評価入力表の到達目標ごとに実習生の自己評価を前記評価格納手段に格納した評価から選択して入力し、前記到達目標ごとに入力した自己評価を当該到達目標に割り当てて実習評価格納手段に格納するための自己評価入力手段と、
実習生ごとに、実習生が所属する実習施設の実習スケジュールのスケジュール項目を1日単位で前記実習施設スケジュール格納手段から抽出すると共に、前記抽出したスケジュール項目に割り当てられた実習項目を介して当該実習項目に割り当てられた到達目標を前記到達目標格納手段から抽出し、かつ、前記抽出した各到達目標に対応して前記各実習生が前記自己評価入力手段で入力して前記評価格納手段に格納した自己評価を当該評価格納手段から抽出し、抽出したスケジュール項目及び到達目標並びに到達目標ごとの自己評価を指導薬剤師評価入力表として画面表示すると共に、指導薬剤師評価入力表の到達目標ごとに指導薬剤師の実習生に対する指導薬剤師評価を前記評価格納手段に格納した評価から選択して入力し、前記到達目標ごとに入力した指導薬剤師評価を当該到達目標に割り当てて前記実習評価格納手段に格納するための指導薬剤師評価入力手段とを備え、
前記指導薬剤師評価入力手段は、前記自己評価が割り当てられた到達目標についてのみ指導薬剤師による指導薬剤師評価の入力を許可すると共に、前記自己評価が割り当てられていない到達目標については指導薬剤師による指導薬剤師評価の入力を拒否し、
前記自己評価入力手段は、前記指導薬剤師評価が割り当てられた到達目標については、実習生による自己評価の変更を拒否することを特徴とする請求項5記載の薬学生実務実習支援システム。
【請求項7】
前記評価表保守手段は前記評価を複数段階の数値からなる評価値として前記評価格納手段に格納し、
更に、
前記実習生が前記自己評価入力手段により前記自己評価を複数回入力したときは複数の自己評価のうちの最も良い評価値の自己評価を当該実習生の各到達目標に割り当てて前記実習評価格納手段に格納すると共に、前記指導薬剤師が前記指導薬剤師評価入力手段により前記指導薬剤師評価を複数回入力したときは複数の指導薬剤師評価のうちの最も良い評価値の指導薬剤師評価を当該実習生の各到達目標に割り当てて前記実習評価格納手段に格納する実習評価登録手段と、
実習生ごとに、実習生が所属する実習施設の実習スケジュールのスケジュール項目ごとの実習項目の到達目標と、当該到達目標に割り当てて登録された前記自己評価及び前記指導薬剤師評価とを前記実習評価格納手段から抽出し、抽出した自己評価及び指導薬剤師評価を各到達目標に対応付けて学生別評価照会表として画面表示するための学生別評価照会手段とを備え、
前記学生別評価照会手段は、中央値の左右に正値及び負値をドットによるバーグラフ状に表示する相対評価表示部を前記学生別評価照会表の各到達目標に対応付けて表示し、かつ、前記抽出した指導薬剤師評価の評価値から自己評価の評価値を減算した相対評価値を、当該相対評価値が正の場合は当該相対評価値の値に対応するドット数のバーグラフを前記相対評価表示部の中央値の正値側に表示すると共に、当該相対評価値が負の場合は当該相対評価値の値に対応するドット数のバーグラフを前記相対評価表示部の中央値の負値側に表示することを特徴とする請求項6記載の薬学生実務実習支援システム。
【請求項8】
更に、
実習生と指導薬剤師との間、実習生と大学教員との間、指導薬剤師と大学教員との間で、それぞれ、電子メッセージ交換を行うためのコミュニケーション手段を備え、
前記コミュニケーション手段は、
前記実習生の各々が、自己が所属する大学の教員に電子メッセージを作成して送信するための学生メッセージ入力手段と、
前記指導薬剤師が、自己が担当する実習生の1人以上を指定して当該実習生に電子メッセージを作成して送信するための指導薬剤師メッセージ入力手段と、
前記大学の教員が、自己が担当する実習生の1人以上を指定して当該実習生に電子メッセージを作成して送信するための第1の教員メッセージ入力手段と、
前記大学の教員が、自己が担当する実習生を担当する指導薬剤師の1人以上を指定して当該指導薬剤師に電子メッセージを作成して送信するための第2の教員メッセージ入力手段とを備えることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項記載の薬学生実務実習支援システム。
【請求項1】
実務実習モデル・コアカリキュラムに定められた方略の実習項目ごとの到達目標を、実習施設区分別に、かつ、年度別に到達目標格納手段に登録して管理するための到達目標表保守手段と、
前記到達目標格納手段に格納した実習施設区分ごとの実習項目を、実習施設ごとのカリキュラムの各スケジュール項目に選択的に割り当てて、実習施設別に、かつ、年度別にカリキュラム格納手段に登録して管理するためのカリキュラム表保守手段と
を備えることを特徴とする薬学生実務実習支援システム。
【請求項2】
更に、
前記カリキュラム格納手段に格納した実習施設別かつ年度別のカリキュラムのスケジュール項目を、実習施設ごとに、週間単位で実習施設ごとの各実習日の各実習時間単位に割り当てて各実習施設のベーススケジュールとしてベーススケジュール格納手段に登録して管理すると共に、実習施設独自のカリキュラムのスケジュール項目が登録されていない場合は、実習施設区分に応じて予め設定した標準的なカリキュラムのスケジュール項目からなる標準ベーススケジュールを当該実習施設用のベーススケジュールとして前記ベーススケジュール格納手段に登録して管理するためのベーススケジュール表保守手段と、
前記ベーススケジュール格納手段に格納した実習施設ごとのベーススケジュールのスケジュール項目を、カレンダーを参照して、実習施設ごとの休日を反映した実際の実習日の各実習時間単位に割り当てて、各実習施設の実際の実習日程を反映した実習施設ごとの基本スケジュールとして実習施設スケジュール格納手段に登録して管理するための実習施設ベース設定手段と、
前記実習施設スケジュール格納手段に格納した実習施設ごとの基本スケジュールを各実習施設の実習施設スケジュール表としてカレンダー形式で画面表示し、各実習施設スケジュール表に表示された実習日の実習時間単位のうち空白の時間単位への新たなスケジュール項目の追加、一の実習時間単位に割り当てたスケジュール項目の他の実習時間単位への移動及び一の実習時間単位に割り当てたスケジュール項目の削除の各操作を対応するスケジュール項目を指定したドラッグアンドドロップ操作により行って、最終的な実習施設ごとの実習スケジュールとして作成して前記実習施設スケジュール格納手段に格納して管理するための実習施設スケジュール表保守手段と
を備えることを特徴とする請求項1記載の薬学生実務実習支援システム。
【請求項3】
前記実習施設スケジュール表保守手段は、実習施設ごとの基本スケジュールを前記実習施設スケジュール表に月度単位のカレンダー形式でカレンダー部を画面表示すると共に、各月度のカレンダー部の各実習日の欄に前記実習単位に対応するコマを設定して表示して、当該カレンダー部の各コマに前記スケジュール項目を追加、削除及び移動するよう構成される一方、前記実習施設スケジュール表のカレンダー部に隣接して退避コマを設定して表示し、前記カレンダー部の各コマに表示したスケジュール項目を別の月度のカレンダー部のコマに移動する場合は、当該移動対象のスケジュール項目を前記退避コマに一時的に退避して、前記別の月度のカレンダー部のコマに移動するよう構成されていることを特徴とする請求項2記載の薬学生実務実習支援システム。
【請求項4】
更に、
各実習生を実習先である実習施設に関連付けて学生格納手段に登録して管理するための学生表保守手段と、
実習施設ごとの実習生を複数の実習グループに分割し、各実習生を所属する各実習グループに関連付けて前記学生格納手段に登録して管理するための実習施設学生割当手段とを備え、
前記実習施設スケジュール表保守手段は、更に、一の実習施設に所属する実習生に対して当該実習施設の前記実習スケジュールを割り当てると共に、当該実習施設の実習生が前記実習グループに分割して登録されているときは、当該実習生に対して当該実習施設の実習グループごとの前記実習スケジュールを割り当てることを特徴とする請求項2記載の薬学生実務実習支援システム。
【請求項5】
更に、
実習生ごとに、実習生が所属する実習施設の実習スケジュールのスケジュール項目を前記実習施設スケジュール格納手段から抽出すると共に、前記抽出したスケジュール項目に割り当てられた実習項目を介して当該実習項目に割り当てられた到達目標を前記到達目標格納手段から抽出し、抽出したスケジュール項目及び到達目標を実習スケジュール表として画面表示するための実習スケジュール表示手段と、
前記実習スケジュール表における印刷実行指令に応答して、前記抽出したスケジュール項目及び到達目標を実習施設ごとの実務実習ノートとして印刷出力するための実習ノート出力手段とを備えることを特徴とする請求項4記載の薬学生実務実習支援システム。
【請求項6】
更に、
前記実習項目ごとの到達目標の評価基準として複数段階の評価を評価格納手段に登録して管理するための評価表保守手段と、
実習生ごとに、実習生が所属する実習施設の実習スケジュールのスケジュール項目を1日単位で前記実習単位ごとに前記実習施設スケジュール格納手段から抽出すると共に、前記抽出したスケジュール項目に割り当てられた実習項目を介して当該実習項目に割り当てられた到達目標を前記到達目標格納手段から抽出し、抽出したスケジュール項目及び到達目標を自己評価入力表として画面表示すると共に、自己評価入力表の到達目標ごとに実習生の自己評価を前記評価格納手段に格納した評価から選択して入力し、前記到達目標ごとに入力した自己評価を当該到達目標に割り当てて実習評価格納手段に格納するための自己評価入力手段と、
実習生ごとに、実習生が所属する実習施設の実習スケジュールのスケジュール項目を1日単位で前記実習施設スケジュール格納手段から抽出すると共に、前記抽出したスケジュール項目に割り当てられた実習項目を介して当該実習項目に割り当てられた到達目標を前記到達目標格納手段から抽出し、かつ、前記抽出した各到達目標に対応して前記各実習生が前記自己評価入力手段で入力して前記評価格納手段に格納した自己評価を当該評価格納手段から抽出し、抽出したスケジュール項目及び到達目標並びに到達目標ごとの自己評価を指導薬剤師評価入力表として画面表示すると共に、指導薬剤師評価入力表の到達目標ごとに指導薬剤師の実習生に対する指導薬剤師評価を前記評価格納手段に格納した評価から選択して入力し、前記到達目標ごとに入力した指導薬剤師評価を当該到達目標に割り当てて前記実習評価格納手段に格納するための指導薬剤師評価入力手段とを備え、
前記指導薬剤師評価入力手段は、前記自己評価が割り当てられた到達目標についてのみ指導薬剤師による指導薬剤師評価の入力を許可すると共に、前記自己評価が割り当てられていない到達目標については指導薬剤師による指導薬剤師評価の入力を拒否し、
前記自己評価入力手段は、前記指導薬剤師評価が割り当てられた到達目標については、実習生による自己評価の変更を拒否することを特徴とする請求項5記載の薬学生実務実習支援システム。
【請求項7】
前記評価表保守手段は前記評価を複数段階の数値からなる評価値として前記評価格納手段に格納し、
更に、
前記実習生が前記自己評価入力手段により前記自己評価を複数回入力したときは複数の自己評価のうちの最も良い評価値の自己評価を当該実習生の各到達目標に割り当てて前記実習評価格納手段に格納すると共に、前記指導薬剤師が前記指導薬剤師評価入力手段により前記指導薬剤師評価を複数回入力したときは複数の指導薬剤師評価のうちの最も良い評価値の指導薬剤師評価を当該実習生の各到達目標に割り当てて前記実習評価格納手段に格納する実習評価登録手段と、
実習生ごとに、実習生が所属する実習施設の実習スケジュールのスケジュール項目ごとの実習項目の到達目標と、当該到達目標に割り当てて登録された前記自己評価及び前記指導薬剤師評価とを前記実習評価格納手段から抽出し、抽出した自己評価及び指導薬剤師評価を各到達目標に対応付けて学生別評価照会表として画面表示するための学生別評価照会手段とを備え、
前記学生別評価照会手段は、中央値の左右に正値及び負値をドットによるバーグラフ状に表示する相対評価表示部を前記学生別評価照会表の各到達目標に対応付けて表示し、かつ、前記抽出した指導薬剤師評価の評価値から自己評価の評価値を減算した相対評価値を、当該相対評価値が正の場合は当該相対評価値の値に対応するドット数のバーグラフを前記相対評価表示部の中央値の正値側に表示すると共に、当該相対評価値が負の場合は当該相対評価値の値に対応するドット数のバーグラフを前記相対評価表示部の中央値の負値側に表示することを特徴とする請求項6記載の薬学生実務実習支援システム。
【請求項8】
更に、
実習生と指導薬剤師との間、実習生と大学教員との間、指導薬剤師と大学教員との間で、それぞれ、電子メッセージ交換を行うためのコミュニケーション手段を備え、
前記コミュニケーション手段は、
前記実習生の各々が、自己が所属する大学の教員に電子メッセージを作成して送信するための学生メッセージ入力手段と、
前記指導薬剤師が、自己が担当する実習生の1人以上を指定して当該実習生に電子メッセージを作成して送信するための指導薬剤師メッセージ入力手段と、
前記大学の教員が、自己が担当する実習生の1人以上を指定して当該実習生に電子メッセージを作成して送信するための第1の教員メッセージ入力手段と、
前記大学の教員が、自己が担当する実習生を担当する指導薬剤師の1人以上を指定して当該指導薬剤師に電子メッセージを作成して送信するための第2の教員メッセージ入力手段とを備えることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項記載の薬学生実務実習支援システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【公開番号】特開2010−231286(P2010−231286A)
【公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−75276(P2009−75276)
【出願日】平成21年3月25日(2009.3.25)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成20年12月10日 日本医療薬学会発行の「医療薬学(VOL.34,No.12 2008)」に発表
【出願人】(503199515)株式会社ホクコウ (1)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年3月25日(2009.3.25)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成20年12月10日 日本医療薬学会発行の「医療薬学(VOL.34,No.12 2008)」に発表
【出願人】(503199515)株式会社ホクコウ (1)
【Fターム(参考)】
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