説明

薬物送達デバイス及び関連包装

本発明は、薬物送達デバイス、特に、そのようなデバイスの温度感受性の標識化に関する。薬物送達デバイスは,医薬品の用量を投与するよう設計され、そして、ハウジング(15;38)、及び投与すべき医薬品を含むカートリッジ(8)のピストン(16)に作用する軸方向に変位可能なピストンロッド(18)を含む駆動機構(10)を含む。デバイスは、更に、少なくとも一つの事前定義された閾値をより上昇し、及び/又は以下に下降する外界温度に応答してその可視的に認識可能な性質の少なくとも一つを不可逆的に変化するように適合された表示手段(30;32)を備えている。前記表示手段は、好ましくは、デバイスの機能部材の上に配置される保護カバーとして設計される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は医薬品の事前に設定された用量の単回、又は反復用量を投与することを可能にするペン形注射器などの薬物送達デバイスに関する。特に、本発明は、自己投与のために、その結果、患者により直接取り扱われるように設計され、構成されたそのような薬物送達デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
液体薬剤などの液体医薬品の必要用量の多重回投与を可能とし、更に患者に液体医薬品の投与を提供する薬物送達デバイスは当該分野で公知である。一般的に、そのようなデバイスは、実質的に、通常の注射器と同一目的を有する。
【0003】
この種のペン形注射器は、多くの使用者に特異的な要求事項を合致させる必要がある。例えば、糖尿病患者の場合、多くの使用者は肉体的に虚弱で、また、視力に障害があるかもしれない。従って、これらのデバイスは構造上強固であり、尚、使用者による部品の操作及びその操作の理解の両方の観点より容易に使用できる必要がある。更に用量の設定が容易であり、及び明白であり、及び、デバイスが再使用できるよりむしろ使い捨てである場合、デバイスは製造するのに安価であり、及び廃棄するのに容易であるべきである。これらの要求事項を満足させるために、デバイスの組立に必要な部品数及び工程数及びデバイスが作られる材料種類の合計数は最小に保つ必要がある。
【0004】
幾つかの医薬品、例えば、インスリン、ヘパリン、成長ホルモンは、崩壊又は分解を防ぐために冷蔵環境で保存する必要がある。一般的に自己投与しなければならない幾つかの医薬品は、許容可能な閾値より高い外界温度にさらされるとき、急速に分解するかもしれない。そのような薬物送達デバイス及び関連する医薬品の取扱い及び保存は、完全に患者自身に責任があるので、例えば、医薬品が投与の前に、適切に保存されなかったとき、健康に対する著しいリスクが存在する。
【0005】
不適切に保存され、又は他の方法で不適切に処置された医薬品の用量を投与することは、患者の健康に重篤な結果をもたらす場合がある。外界温度の短期間で、特異的上昇ですら、医薬品の実質的な分解に導く可能性があり、それは、不幸にも、最終使用者には目に見えない。使用者が、温度の重大な上昇が発生したことに気が付かないような場合において、使用者は、医薬品が実質的に効果がなく、又は有害でさえある可能性があることを信じるに足る根拠を持たない。
【0006】
更に、使用者が、少なくとも一時的に、不適切に保存した、医薬品、及び/又は、医療機器に気が付かないような場合ですら、使用者は、経験不足のため、不適切に保存した薬剤、及び/又は、デバイスの潜在的な有害な影響を軽視するかもしれない。
【0007】
薬物送達デバイス、及び/又は、医薬品を個別に含むカートリッジが不適切に保存されたか、又は、さもなければ不適切に処置されたとき、いずれの場合においても、使用者又は患者は、健康に対してかなりのリスクを負うことになるかもしれない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って、本発明の目的は、改良された包装、及び/又は、不適切な保存又はさもなければ不適切な処置に曝された医薬品を注射するリスクを最小化する改良されたカートリッジを有する薬物送達デバイスを提供することである。本発明の別の目的は、従って、患者に安全性を強化するための効果的な手段を提供し、そして、薬物送達デバイス、並びに、包装及び/又は医薬品を提供するカートリッジなどの関連部材の一般的な取扱いを改良することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、医薬品の用量を投与するための薬物送達デバイスを提供する。薬物送達デバイスは、好ましくは、医薬品の単回又は多重回の事前設定された用量の注射及び投与を提供するペン形注射器として設計される。薬物送達デバイスは、少なくとも、ハウジング部材及び駆動機構を含み、ここで、駆動機構は、軸方向に変位可能なピストンロッドを含む。ピストンロッドは、薬物送達デバイス内に挿入されるカートリッジのピストンに作用するように適合される。
【0010】
薬物送達デバイスが再使用可能、又は使い捨てデバイスとして設計されるか否かに依存して、カートリッジは、薬物送達デバイスのカートリッジホルダに取り外し可能に配置できる。カートリッジは、投与すべき医薬品を含み、そして、更に、その中に摺動可能に配置されたピストンを含む。カートリッジは、一般的には、カルプル又はバイアルとして設計される。それは、また、アンプル又は注射器として構成されてもよい。駆動機構の軸方向に変位可能なピストンロッドは、用量投与手法の最中、医薬品の事前に定義された量を放出するために、遠位方向に向いたスラストをピストンへ応用するように適合される。
【0011】
本発明に記載の薬物送達デバイスは、更に、表示手段として機能する保護カバーを備え、そしてそれは、一般的には、医薬品のタイプ及び組成で定義される、少なくとも一つの所定の事前に定義された閾値を上昇し、及び/又は、低下する外界温度に応答する可視的に認識可能な少なくとも一つのその性質を不可逆的に変化するように適合される。
【0012】
好ましくは、保護カバーはその不透明性の度合を増加させ、そして事前に定義された閾値に交差する外界温度に応答する透明性の度合を減少させる。
【0013】
更にその上、保護及び温度感受性のあるカバーは、デバイスの状態、及び/又は、カートリッジに関する情報を可視的に提供する薬物送達デバイスの機能部品に交差して配置される。保護カバーが、実質的に、不透過になるとき、機能部品の前記情報は、最早、使用者にとって認識不能になり、そしてデバイス全体は無用になる。本明細書の文脈において、機能部材は駆動機構の部品であり、及び/又は、デバイスに最終使用者に対する特異的情報を表示し得る。機能部材は、用量選択窓を含んでもよく、及び/又は、薬物送達デバイスのカートリッジホルダ部分に埋め込まれる窓を含んでもよく、それにより、その中に配置されたカートリッジ上に配置されるスケールに可視的にアクセスできる。
【0014】
この方式により、薬物送達デバイスは、外界温度がその中に保存されている医薬品にとって不適切なレベルに達するや否や、それ自身回転して操作不能になる。
【0015】
その外観を不可逆的に修正する温度感受性の保護カバーを提供することにより、最終使用者にデバイス、及び/又は、その中に含まれている医薬品が、最早、使用されないことを表示する、薬物送達デバイスの効果的な標識化(labelling)を提供することができる。透明性の不可逆的変化により、本発明に記載の保護カバーは、医薬品、及び/又は、薬物送達デバイスが、医薬品が部分的に分解するかもしれない許容不可能な温度を有する、又は、曝露されたということを示す。
【0016】
薬物送達デバイスに直接取り付けた保護カバーを有することにより、患者又は使用者は、健康に対する潜在的な危険について直接知らされる。
【0017】
少なくとも一つの保護カバーは、事前に定義された上限の閾値を超える温度上昇に対してのみ排他的に応答するように適合し得る。更に、別の又は同じ保護カバーは、従って、下限の閾値より低い外界温度の低下に可視的に応答するように適合され得て、それは、例えば、医薬品の化学的又は物理的均一性が、医薬品の適切な投与、又は注射を可能としない温度で特徴付けられるかもしれない。
【0018】
本発明の好ましい実施態様によると、保護カバーは、少なくとも一つの温度閾値に交差した外界温度に応答してその色を不可逆的に変化させる。この方式において、表示手段は、例えば、外界温度が上限の閾値より上昇するとき、初期色から第一色へ変化するかもしれない。更に、及び/又は、あるいは、保護カバーは、外界温度が下限の閾値より低下するとき、異なった第二色を特徴付けるかもしれない。前記の色変化は、一般的に、透明性、及び/又は、不透明性の変化を伴う。この方式において、最終使用者は、外界温度が交差する閾値のタイプについて知らされる。
【0019】
上限、及び/又は、下限の温度閾値に交差したことを表示する異なった色を提供することは、例えば、個別に構成された複数の保護カバーを使用することにより実施することができる。
【0020】
保護カバーそれ自身が、薬物送達デバイスの可視部材に実装され(implement)、又は埋め込まれるとき、更に有利である。この文脈において、薬物送達デバイスの可視部材は、デバイスの想定可能な構成において最終使用者により視認できる部材である。例えば、保護カバーが薬物送達デバイスのハウジング部材に実装される場合、及び前記部材が実質的に透明であるように構成される場合、少なくとも一つの閾値を越えた外界温度の上昇又は低下が実質的な変化をもたらし、一般的には、前記ハウジング部材の不透明性を増大させ得る。
【0021】
それ故、上限の許容可能な閾値を超えた温度上昇に起因して、前記ハウジング部材は、透明性のその度合いを不可逆的に変化することができ、それ故、薬物送達デバイスを操作するのに必要な関連情報を覆い、又は隠蔽してもよい。この方式において、薬物送達デバイスの更なる使用は、外界温度が少なくとも一度、所定の温度閾値を越えるや否や、ほとんど完全に阻止される。
【0022】
本発明の更に好ましい実施態様によると、保護カバーは、薬物送達デバイスの外面に、又はその部材に取り付けられるコーティング又はラベルとして構成される。それ故、保護カバーは、主ハウジング部材、カートリッジホルダ、又はデバイスの取り外し可能なキャップにも、例えば、コーティングの形体で、又は接着ラベルの方法などで好適なデバイス部材に一様に適用され得る。温度感受性のコーティング又は個々の接着ラベルを使用することは、また、そのような薬物送達デバイスの製造及び組立プロセスに対して好適であるかもしれない。コーティング又はラベルは、その組立が完結した後、薬物送達デバイスに適用してもよい。
【0023】
それ故、薬物送達デバイスの温度感受性の標識化は、組立手法の終結後に実施し得て、組立それ自身は、従って、一般的には温度感受性の標識化により影響を受けない。
【0024】
本発明の更に好ましい実施態様において、保護カバーは、少なくとも一つの、サーモクロミック添加剤を含む。そのような添加剤は、例えば、サーモクロミック顔料、マイクロカプセル化粒子、及び/又は、分子範囲での幾何学的サイズを有するナノ粒子の形体で提供できる。
【0025】
サーモクロミック顔料は、例えば、コーティングの形体で、接着ラベルの方法で、及び/又は、薬物送達デバイスの多くの部材に組み込まれた添加剤の形体で適用することができる。サーモクロミック添加剤は、更に、所定の設計の要求事項に基づき、個々のデバイス部材の外観の修正を可能にする他の着色顔料と混合してもよい。更にその上、着色顔料及び好適なサーモクロミック顔料を組み合わせることにより、一旦事前に定義された温度閾値を越えると、デバイスの使用者に如何なる疑問も与えない明確に表示できる(indicative)温度変化が実施できる。
【0026】
更にその上、本発明の別の好ましい実施態様によると、保護カバーは、薬物送達デバイスの用量表示ユニット、カートリッジホルダ、取り外し可能なキャップ、用量ダイヤルボタン、用量注射ボタン、及び/又は、ダイヤルグリップに、可視的に埋め込まれ、又は取り付けられる。一般的に、使用者に可視的に配置された前記部材は、特に、デバイス、及び/又は、その中に含まれている医薬品は最早使用するべきでないことを表示するのに好適である。また、カートリッジホルダと内部連結する代替可能なニードルアセンブリは、上記の温度感受性保護カバーを備えることができる。
【0027】
更なる好ましい実施態様において、保護カバーは少なくとも用量表示窓をの上に配置される。用量表示窓、及び初期は実質的に透明である保護カバーは、使用者に設定用量のサイズを調整することを可能にする。サーモクロミック添加剤を、例えば、保護カバーに埋め込むことにより、その透明性の度合いが急激に低下し、そして前記の保護カバーは、外界温度が少なくとも一つの事前に定義された閾値に交差するとき、完全に不透明になり得る。この場合、不透明性が増大した保護カバーは、最終使用者に事前に定義された用量の投与のために必要な表示に関連する用量情報を隠ぺいする。それ故、保護カバーを適切に着色することにより、デバイス全体は、実質的に、使用不可になる。
【0028】
また、そして更なる態様によると、一度外界温度が事前に定義した閾値を越えると、保護カバーは、実質的に不透明になり、及び/又は、非透過性になる。
【0029】
尚、別の実施態様において、薬物送達デバイスは医薬品で充填されたカートリッジを含む。薬物送達デバイスは、使い捨てデバイスとして設計されてもよく、そして充填されたカートリッジを容易に備え付けられる。空のカートリッジを代替する代わりに、デバイスそれ自身を捨てることもできる。
【0030】
別の態様において、本発明は、更に、薬物送達デバイス用の包装に関し、ここで、包装は、少なくとも一つの事前に定義された温度閾値を上昇し、及び/又は、閾値より下降する外界温度に対応して、その可視的に認識可能な性質の少なくとも一つを非可逆的に変化させるように適合した表示手段又は保護カバーを含む。上記で説明した薬物送達デバイスに対応して、また、そのような薬物送達デバイス又はその部材を保護するために適合させた包装は、温度感受性の表示手段を備え付けることができる。
【0031】
包装は、紙又は段ボールでつくられた包装を含んでもよい。包装上に保護カバー又は表示手段を持つことにより、最終消費者は、前記包装を解くか、又は開放する前ですら、そのような薬物送達デバイスの不適切な保存について知らされるかもしれない。また、製造者及び供給者のために、そのような表示手段は、例えば、製造者から患者又は最終消費者への輸送のために必要なコールドチェーンにおける弱点を検出するのに役に立つ。
【0032】
更なる実施態様において、包装は、例えば、薬物送達デバイスがその中にシュリンク包装された少なくとも部分的に透明な包装フィルム又はフォイルとして構成され得る。そのような包装フィルム又は包装フォイルは、また、事前に定義された、及び許容可能な温度範囲外の外界温度に曝露されたとき、その不透明性の度合い、及び/又は、その透明性の度合いを変えることができ得る。ここに、すくなくとも部分的に透明な包装フィルムの一部のみが、例えば、サーモクロミック顔料、及び/又は、追加の着色剤を含むコーティングで提供される場合、それは既に十分であるかもしれない。
【0033】
尚、別の、及び独立の態様において、本発明は、更に、薬物送達デバイスと一緒に使用されるカートリッジに関する。ここで、カートリッジ壁は、事前に定義された閾値より上昇し、及び/又は、下降する外界温度に対応して、その透明性、及び/又は、不透明性の度合いの上昇を不可逆的に変化させるように適合された保護カバー又は個々のコーティングを備えた温度感受性の表示手段を含む。特に、例えば、ガラスで作られたカートリッジ壁は、外界温度が事前に定義された閾値を上昇するとき、又は低下するとき、その下に配置されたスケールが、最早、読むことができなくなるように、その色、及び/又は、透明性が不可逆的に変化するサーモクロミック添加剤でコートしてもよい。更に、また、サーモクロミック性、着色性、又は透明性を変化させる添加剤がカートリッジ壁を形成する大部分の材料中に埋め込むことができる。
【0034】
カートリッジがカートリッジの充填レベルを表示するスケールを含むとき、及び保護カバー又はコーティングが、外界温度が少なくとも一つの事前に定義された温度閾値を超え、又は交差するとき、実質的に不透明になるときは、更に有利である。このようにして、カートリッジは、一旦、不適切な温度状態に曝露された場合、使用不能になる。
【0035】
薬物送達デバイスばかりでなく、温度感受性の表示手段を備えたカートリッジを提供することにより、本発明は、一様に、使い捨てばかりでなく、再使用可能な薬物送達デバイスにも適用でき、ここで、投与すべき医薬品で充填されたカートリッジは、使用後、新しいカートリッジで代替できる。温度感受性の表示手段を備えたそのような代替可能なカートリッジを提供することは、そのようなカートリッジの冷蔵物流チェーン順守の査察にとって有益である。
【0036】
一般的に、温度感受性の保護カバーは、ペン形注射器など薬物送達デバイスと一緒に使用されるばかりでなく、吸入器などのデバイスと一緒に使用される。
【0037】
本明細書で使用する用語「薬剤」又は「医薬品」は、少なくとも一つの薬学的に活性な化合物を含む医薬製剤を意味し、
ここで一実施態様において、薬学的に活性な化合物は、最大で1500Daまでの分子量を有し、及び/又は、ペプチド、蛋白質、多糖類、ワクチン、DNA、RNA、抗体、酵素、抗体、ホルモン又はオリゴヌクレオチド、若しくは上記の薬学的に活性な化合物の混合物であり、
ここで、更なる実施態様において、薬学的に活性な化合物は、糖尿病、又は糖尿病性網膜症などの糖尿病関連の合併症、深部静脈又は肺血栓塞栓症などの血栓塞栓症、急性冠症候群(ACS)、狭心症、心筋梗塞、癌、黄斑変性症、炎症、枯草熱、アテローム性動脈硬化症、及び/又は、関節リウマチの処置、及び/又は、予防に有用であり、
ここで、更なる実施態様において、薬学的に活性な化合物は、糖尿病、又は糖尿病性網膜症などの糖尿病に関連する合併症の処置、及び/又は、予防のための、少なくとも一つのペプチドを含み、
ここで、更なる実施態様において、薬学的に活性な化合物は、少なくとも一つのヒトインスリン又はヒトインスリン類似体若しくは誘導体、グルカゴン様ペプチド(GLP−1)、又はその類似体若しくは誘導体、又はエキセンジン−3又はエキセンジン−4、若しくはエキセンジン−3又はエキセンジン−4の類似体若しくは誘導体を含む。
【0038】
インスリン類似体は、例えば、Gly(A21)、Arg(B31)、Arg(B32)ヒトインスリン;Lys(B3)、Glu(B29)ヒトインスリン;Lys(B28)、Pro(B29)ヒトインスリン;Asp(B28)ヒトインスリン;ヒトインスリンであり、ここで、B28位におけるプロリンは、Asp、Lys、Leu、Val又はAlaで代替され、そして、B29位において、Lysは、Proで代替されてもよく;Ala(B26)ヒトインスリン;Des(B28−B30)ヒトインスリン;Des(B27)ヒトインスリン、及びDes(B30)ヒトインスリンである。
【0039】
インスリン誘導体は、例えば、B29−N−ミリストイル−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−パルミトイル−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−ミリストイルヒトインスリン;B29−N−パルミトイル ヒトインスリン;B28−N−ミリストイルLysB28ProB29ヒトインスリン;B28−N−パルミトイル−LysB28ProB29ヒトインスリン;B30−N−ミリストイル−ThrB29LysB30ヒトインスリン;B30−N−パルミトイル−ThrB29LysB30ヒトインスリン;B29−N−(N−パルミトイル−γ−グルタミル)−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−(N−リトコリル−γ−グルタミル)−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−(ω−カルボキシヘプタデカノイル)−des(B30)ヒトインスリン、及びB29−N−(ω−カルボキシヘプタデカノイル)ヒトインスリンである。
【0040】
エキセンジン−4は、例えば、エキセンジン−4(1−39)、H−His−Gly−Glu−Gly−Thr−Phe−Thr−Ser−Asp−Leu−Ser−Lys−Gln−Met−Glu−Glu−Glu−Ala−Val−Arg−Leu−Phe−Ile−Glu−Trp−Leu−Lys−Asn−Gly−Gly−Pro−Ser−Ser−Gly−Ala−Pro−Pro−Pro−Ser−NH2配列のペプチドを意味する。
【0041】
エキセンジン−4誘導体は、例えば、以下の化合物リスト:
H−(Lys)4−desPro36,desPro37エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−(Lys)5−desPro36,desPro37エキセンジン−4(1−39)−NH2
desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);又は
desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14,IsoAsp28]エキセンジン−(1−39);
desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);
ここで、基−Lys6−NH2は、エキセンジン−4誘導体のC−末端と結合してもよく;
【0042】
又は以下の配列のエキセンジン−4誘導体:
H−(Lys)6−desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2
desAsp28,Pro36,Pro37,Pro38エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−(Lys)6−desPro36,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−Asn−(Glu)5desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−(Lys)6−desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2
H−desAsp28 Pro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25]エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−(Lys)6−des Pro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−(Lys)6−desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2
desMet(O)14,Asp28,Pro36,Pro37,Pro38 エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−Asn−(Glu)5,desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−Lys6−desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2
H−desAsp28,Pro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25]エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−(Lys)6−des Pro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(S1−39)−(Lys)6−NH2
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
又は前述のいずれか1つのエキセンジン−4誘導体の薬学的に許容可能な塩若しくは溶媒和物;
から選択される。
【0043】
ホルモンは、例えば、ゴナドトロピン(ホリトロピン、ルトロピン、コリオンゴナドトロピン、メノトロピン)、ソマトロパイン(ソマトロピン)、デスモプレッシン、テルリプレッシン、ゴナドレリン、トリプトレリン、ロイプロレリン、ブセレリン、ナファレリン、ゴセレリンなどのRote Liste、2008年版、50章に表示されている脳下垂体ホルモン又は視床下部ホルモン又は規制活性ペプチド及びそれらの拮抗剤である。
【0044】
多糖類としては、例えば、グルコサミノグリカン、ヒアルロン酸、ヘパリン、低分子量ヘパリン、又は超低分子量ヘパリン、若しくはその誘導体、又はスルホン化された、例えば、上記多糖類のポリスルホン化形体、及び/又は、薬学的に許容可能なその塩がある。ポリスルホン化低分子量ヘパリンの薬学的に許容可能な塩の例としては、エノキサパリンナトリウム塩がある。
【0045】
薬学的に許容可能な塩は、例えば、酸付加塩、及び塩基塩がある。酸付加塩としては、例えば、HCl又はHBr塩がある。塩基塩は、例えば、アルカリ又はアルカリ土類金属、例えば、Na+、又は、K+、又は、Ca2+から選択されるカチオン、又は、アンモニウムイオンN+(R1)(R2)(R3)(R4)を有する塩であり、ここで、R1〜R4は互いに独立に、水素;場合により置換されるC1〜C6アルキル基;場合により置換されるC2〜C6アルケニル基;場合により置換されるC6〜C10アリール基、又は場合により置換されるC6〜C10ヘテロアリール基を意味する。薬学的に許容される塩の別の例は、“Remington's Pharmaceutical Sciences” 17編、Alfonso R.Gennaro(編集),Mark Publishing社,Easton, Pa., U.S.A., 1985 及び Encyclopedia of Pharmaceutical Technologyに記載されている。
【0046】
薬学的に許容可能な溶媒和物としては、例えば、水和物がある。
【発明を実施するための形態】
【0047】
様々な改造体及び変形体は、本発明の精神及び範囲から離れることなく、本発明に対して実施できることは当業者には明白であろう。更に添付の請求項において使用されるいかなる参照記号も、本発明の範囲を制限するものとして解釈すべきではないことは留意すべきである。本発明は、多くの医療用デバイス、並びに、医療用デバイス、及び、特に、ペン形注射器などの薬物送達デバイスの使用不可の標識化、及び/又は、可視化に焦点を置く異なった方法に普遍的に適用し、そして実施できることは、更に、注目すべきである。
【0048】
制限なしで、本発明は、以下の好ましい実施態様と関連して、及び図面を参照して、より詳細に説明されるであろう:
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】初期構成における薬物送達デバイスの断面図を示す。
【図2】用量を投与する前の図1に記載の薬物送達デバイスを示す。
【図3】表示窓を含むペン形注射器の別の実施態様を示す。
【0050】
図1及び2で示す薬物送達デバイスは、薬物送達デバイス4の駆動機構10により投与される医薬品で充填されるカートリッジ8を収納し、そして受け入れるように機能するカートリッジホルダ2を含む。カートリッジ8は、その上端、即ち、近位端部分において、前記カートリッジ8において可動的に配置されるピストン16を含む。取り外し可能なキャップ12は、その下端、カートリッジホルダ2の遠位端で解放可能に保持される。使用時に、前記キャップ12は、患者に液体薬剤を調合し、及び投与するめに、注射ニードル、カニューレなどの好適な穿孔エレメントにより代替することができる。
【0051】
カートリッジホルダ2全体は、更に、別の代替可能なキャップ14により覆われる。好ましくは、前記の代替可能なキャップ14の外寸法は、駆動機構10に蓄積する働きを有する主ハウジング部材15の外寸法と類似しているか、又は同一である
【0052】
駆動機構10は、軸方向に変位可能なインサート又は親ねじ20の内部ねじ山と合致する外部ねじ山19を有するピストンロッド18を含む。その上、ピストンロッド18は、また、軸方向に変位可能な駆動スリーブ22の内部ねじ山とねじ係合する。前記ピストンロッド18は、その上部、近位端部分で、図では明確に示されていない第二のねじ付き部分を含む。その第二のねじ山付き部分(threaded portion)において、それは駆動スリーブ22の内部ねじ山とねじ係合する。
【0053】
ピストンロッド18は、カートリッジ8のピストン16の近位端面に隣接するその下端、即ち遠位端部分で圧力ピース17を含む。この方式において、ピストンロッド18により提供された遠位方向に向いたスラストは、ピストン16の個別に遠位方向に向いた動きに伝達され、それにより、カートリッジ8に含まれる液体医薬品の事前に定義された量を放出する。
【0054】
好ましくは、ピストン16の第一及び第二のねじ山は、反対に向い合い、そして違ったリードを含む。この方式において、駆動スリーブ22の軸方向の変位は、インサート20とのねじ係合に起因して、個別の遠位方向における軸方向の変位に依存するピストンロッドの、それにより、薬物送達デバイスの下部部分に向かう回転運動に導く。
【0055】
図1及び2で示す通り、駆動機構10は、更に、それにより、駆動機構10は、図2で示す構成に伝達できる用量ダイヤルスリーブ24、並びに、用量ダイヤルボタン28を含み、ここで、駆動スリーブ22及び用量ダイヤルスリーブ24が用量ダイヤルボタン28及び用量ボタン26と一緒に、駆動機構10のハウジング15から軸方向に突出する。
【0056】
図2で示す構成から始動して、使用者は、遠位方向に向かうスラストを、用量ボタン26に手動で負荷させ、それは、結果的に、駆動機構10全体の軸方向に、及び遠位方向に向かう変位に導く。駆動スリーブ22及びインサート20の両方のピストンロッド18とのねじ係合に起因して、ピストンロッド18の遠位方向に向いた動きは、駆動スリーブ22の遠位方向に向いた変位と比較して低下する。
【0057】
使用者が視認できる図1及び2に基づく薬物送達デバイス4の図示した部分及び部材のいずれか、又は幾つかは、本発明に記載の保護カバー30を備えることができる。図示された図1及び2の実施態様において、カバー30は、カートリッジホルダ2の外周上で配置された表面エレメントとして構成される。一般的に、また、取り外し可能なキャップ12、14、主ハウジング部材15、用量ダイヤルボタン28、並びに、用量注射ボタン26は、事前に定義された閾値を超えて上昇し、及び/又は、閾値より下降する外界温度に対応した不透明性、及び/又は、透明性のその度合いを不可逆的に変化させるように適合された保護カバーとして提供され、又は完全に構成できる。図1及び2で図示する実施態様において、カバー又は窓30は、カートリッジホルダ2の窓部分をの上に配置され、そして、その中に配置されたカートリッジ8に可視的なアクセスを提供する。ここで、カートリッジ、及び、特に、そのスケールは機能部材として役立つ。
【0058】
その上、また、図2で図示する主ハウジング部材15から軸方向に伸びる用量ダイヤルスリーブ24は、温度感受性の表示手段を提供する温度感受性の保護カバーに備え付けられた機能部材として見なすことができる。用量ダイヤルスリーブ24は、更に、用量関連のサイズ情報を備えているので、色変化、又は不透明性及び/又は透明性に関する変化は、薬物送達デバイス4を一般的に使用不可能に導くことになるかもしれない。例えば、用量ダイヤルスリーブ24のスケールを覆うサーモクロミックなコーティングが透明性のその度合いの低下に従う場合、用量の設定、及び/又は、投与に対する重要な情報を提供するスケールは、最早、最終使用者により読むことができなくなるであろう。
【0059】
好ましい実施態様において、保護カバーは、色を薬物送達デバイス及び/又はその医薬品が、最早、使用できないことを明確に表示する赤又は比較的明るい色などの特別の信号色に変えなければならない。
【0060】
図3に基づく実施態様において、別の薬物送達デバイス40が図示される。このデバイス40は、また、ペン形注射器タイプである。それは、主ハウジング部材38、及びデバイス40により投与されるべき医薬品で充填された代替カートリッジ8を保持するように適合されたカートリッジホルダ42を含む。また、ここで、カートリッジホルダ42は、代替可能キャップ46で覆われる。カートリッジホルダ42の遠位端部分において、ニードルキャップ48で保護されたニードルアセンブリ45は、更に、図示される。
【0061】
主ハウジング部材38は、ここでは、更に、図示されていない駆動機構を収納するのに役立つ。更に、主ハウジング部材38は、用量ダイヤル窓36の形体での直通開口部を含む。用量ダイヤル50を回転することにより、回転する桁数字(digits)34’及び34”が実際に設定され、そして後続の投与のために準備した用量のサイズを表示するであろう。個々の用量を設定した後、用量注射ボタン52を押し下げることにより、駆動機構は、個別のスラストをカートリッジ8のピストンに適用し、そして、医薬品の十分に定義された量が投与できることになる。
【0062】
図3に基づく実施態様において、保護カバー32は、主ハウジング部材38の窓36をの上に配置される。初期の構成において、保護カバー32は、実質的に透明であり、そして、桁数字34’、34”で与えられる用量サイズに関連する情報を読み取ることを可能にする。しかし、外界温度が、少なくとも一つの下限又は上限の閾値より下降するか、又は越えるや否や、保護カバー32は、その色を変化させ、及び/又は、その透明性及び/又は不透明性の度合いを変化させ得る。この方式において、使用者は、直観的に、デバイスが不適切な保存に曝されていたことを知らされることがあり得る。更にその上、保護カバー32がほとんど不透明になるとき、桁数字34’、34”を読み取ることが、使用者にとってほとんど不可能になり、そしてデバイス40全体が、実用上、使用不可能になる。
【0063】
参照番号リスト
2:カートリッジホルダ;
4:薬物送達デバイス;
8:カートリッジ;
10:駆動機構;
12:キャップ;
14:キャップ;
15:ハウジング部材;
16:ピストン;
17:圧力ピース;
18:ピストンロッド;
19:ねじ山;
20:インサート;
22:駆動スリーブ;
24:用量ダイヤルスリーブ;
26:用量ボタン;
28:用量ダイヤルボタン;
30:保護カバー;
32:保護カバー;
34’,34”:桁数字;
36:窓;
38:ハウジング部材;
40:薬物送達デバイス;
42:カートリッジホルダ;
44:ニードルアセンブリ;
46:キャップ;
48:ニードルキャップ;
50:用量ダイヤルボタン;
52:用量ボタン;

【特許請求の範囲】
【請求項1】
医薬品の用量を投与するための薬物送達デバイスであって:
−ハウジング(15;38);及び
−投与すべき医薬品を含むカートリッジ(8)のピストン(16)に作用するための軸方向に変位可能なピストンロッド(18)を含んでなる駆動機構(10);
を、含んでなり;
ここで、薬物送達デバイスは、更に、薬物送達デバイスの機能部材(8;36)の上に配置される保護カバー(30;32)を備え、ここで、カバー(30;32)は、少なくとも一つの事前に定義された閾値より上昇する、及び/又は閾値より下降する外界温度に応答して、その透明性及び/又は不透明性の度合いを不可逆的に高めるように適合された、薬物送達デバイス。
【請求項2】
保護カバー(30;32)は、少なくとも一つの閾値を越える外界温度に応答してその色を不可逆的に変化させる、請求項1に記載の薬物送達デバイス。
【請求項3】
保護カバー(30;32)が、デバイスのハウジング部材(2,8,12,14,15,16,26,28;38,42,46,48)に実装され、又は埋め込まれる、請求項1又は2に記載の薬物送達デバイス。
【請求項4】
保護カバー(30;32)が、薬物送達デバイスの外面上に取り付けられるコーティング又はラベルとして構成される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の薬物送達デバイス。
【請求項5】
保護カバー(30;32)が少なくとも一つのサーモクロミック添加剤を含む薬物送達デバイス。
【請求項6】
保護カバー(30,32)が、用量表示ユニット(24;36)に、カートリッジホルダ(2;42)に、取り外し可能なキャップ(12,14;46,48)に、用量ダイヤルボタン(28;50)に、用量注射ボタン(26;52)に、及び/又はダイヤルグリップに、可視的に埋め込まれ、又は取り付けられる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の薬物送達デバイス。
【請求項7】
機能部材(36)が、用量インジケータ(32)を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の薬物送達デバイス。
【請求項8】
保護カバー(32)は、外界温度が少なくとも一つの閾値を越える前には、実質的に透明である、及び/又は保護カバー(32)は、外界温度が事前に定義された閾値の上又は下に越えるに応答して実質的に非透過性が維持される、請求項1〜7のいずれか1項に記載の薬物送達デバイス。
【請求項9】
一度外界温度が事前に定義された閾値を越えると、保護カバー(30;32)が実質的に不透明又は非透過になる、請求項1〜8のいずれか1項に記載の薬物送達デバイス。
【請求項10】
更に、医薬品で充填されたカートリッジ(8)を含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載の薬物送達デバイス。
【請求項11】
カートリッジ壁が、少なくとも一つの事前に定義された閾値より上昇する、及び/又は閾値より下降する外界温度に応答して、その透明性及び/又は不透明性の度合いを不可逆的に高めるように適合された保護カバー又はコーティングを備えた温度感受性表示手段を含む、請求項1〜10のいずれか1項に記載の薬物送達デバイスと共に使用されるカートリッジ。
【請求項12】
カートリッジ壁は、カートリッジの充填レベルを表示するスケールを含み、そして、保護カバー又はコーティングは、雰囲気温度が少なくとも一つの事前に定義された温度閾値を越えると、実質的に非透過になる、請求項11に記載のカートリッジ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2013−512703(P2013−512703A)
【公表日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−541477(P2012−541477)
【出願日】平成22年12月1日(2010.12.1)
【国際出願番号】PCT/EP2010/068593
【国際公開番号】WO2011/067268
【国際公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【出願人】(397056695)サノフィ−アベンティス・ドイチュラント・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング (456)
【Fターム(参考)】