説明

薬用ブリスターパックの分配容器

【課題】患者が必要とする薬を服用したか否かの確証を得るためのブリスターパックからの薬剤取り出し装置を提供する。
【解決手段】壁取付け式で、ブリスターパック用の自然落下式の分配容器であって、受けるための保持部を特定し、ブリスターパックを壁に平行に支持する一対の開口を有するシートと有する分配容器。2つのシートは底部でヒンジにより連結されている。手動のパンチによりブリスターより開口を介して取出された薬剤を捕集できるように、保持部の後方には、保持部および壁に取付けられた捕集容器がある。薬剤をカップに排出するためにフラップ・バルブを動かす手動プレスレバーにより、捕集容器の底のシュートに薬剤を集める。前扉はホルダーとブリスターパックを覆い、パンチ用の置場を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、垂直に取付けられ、自然落下式の分配容器に関し、これにより、患者に与えるため、もしくは自分に用いるために、ブリスターパック内の薬が、ブリスターパックから出されるのである。
【背景技術】
【0002】
薬は、一般に「ブリスターパック」として知られる状態で運ばれ、ブリスターパックにおいて、薬は一連のブリスターに入れられ、反対側をホイル層により密閉されている。薬は、個々のブリスターの中で衛生的に適切な支持された位置に保持され、ホイル層によって適所に保持される。場合によっては、ボール紙で覆ったり、貼付けたりすることで補強されており、ここに薬および(または)患者を識別する印刷された情報やその他の書き込みの情報が含まれる。
【0003】
従来、このようなブリスターパックの様々なデザインやアレンジは、その開口部や特別の効果を提供するためのブリスターの、異なる形状を含めて提案された。
特に本出願人のカナダ特許(特許文献1を参照)において、開口部が7列と4行のブリスターを設けている4段の基盤に配置され、各々の列によって決められているように、4つの薬投与を必要とするその週のそれぞれの日のために、あるいは、単一の特定の薬投与時のために7日、4週間使用することができるタイプのブリスターパックを開示している。患者が1日に4回薬をとるには、一日のうちの各回および一週間のうちの各日のための薬が個別のブリスターにセットされるこのタイプのブリスターパックを与えることができる。
この配置の更に詳しい内容は1992年12月1日に発行された上記の特許文献1の中で示されています。
【0004】
他の構成は、例えば、1988年7月5日発行の特許文献2および1988年1月26日発行の特許文献3に開示されています。このタイプのブリスターパックは患者に薬を適切に利用可能にさせるので、患者は適切な時に適切な薬をとったことを確証することができる。薬をとっていないことを知らせることができ、又、ブリスターパック内に服用していない薬が残るので、患者は薬を服用していないことに容易に気づく。
【0005】
上記のカナダ特許で示されているように、一般にその時服用する薬のボリュームによって、個別ブリスターの大きさはある日のある回数により大きなブリスターを、他の日の他の回数により小さなブリスターを提供するように改良されました。
しかしながら、重大な問題は、薬が取り忘れられていないことを確実にするための、ブリスターパックの適切な保管と便利な配置である。患者の家の中で単に廃棄されるかもしれないという未解決の問題を残している。
【0006】
一定した場所に置かれていない、又は不便な場所に置かれていることにより、あるいは患者の便宜のため、又は患者を世話する介護人の便宜のために簡単に支えられていることにより、非承諾の薬や、深刻で潜在的に危険なシチュエーションに結びつくかもしれない。
さらに、粗末か不適当な保管は薬の品質低下に結びつくか、あるいはその薬を必要としていない人が手にいれるかもしれない。
多くの異なる設計は、ブリスターパックを保持し、および(または)、ブリスターパックから薬を放出するための装置を提案していた。
1992年5月5日発行の特許文献4(Romick)において、薬が開口部を通って放出されるブリスターと並んだ開口部を有する各シートと共にそのブリスターパックが保持されている、2つの重なるシートを備えたブリスターパックのホルダーを開示している。カバーは、複数の内の1つのシート上まで拡大している。
【0007】
2003年11月25日発行の特許文献5(Van Dulleman)は、ブリスターパックが環状で、外側のハウジング内の開口部を介して外に向って薬を放出する様に、ホルダーが該ブリスターパックの輪の内側に取出しプランジャーを伴う該ブリスターパックの外側を囲むハウジングの輪郭を決め、その結果、ブリスターから放出された薬は、開口部から直接落ちるブリスターパックのホルダーを開示している。
前記プランジャーと開口部は薬の放出の為にブリスターのうちの1つを選ぶように、ブリスターパックに関連して回転する。
【0008】
1994年9月20日発行の特許文献6(Honan)は、ブリスターパックが長方形で、薬を底部から外に向って放出するためにホルダーは上部と底部を伴い、前記ブリスターパックの上部に取出しプランジャーを伴う類似するハウジングを決め、その結果、ブリスターから放出された薬は底部開口部から直接落ちるブリスターパックのホルダーを開示している。前記プランジャーは、順番に各ブリスターと相互に作用するハウジングの上部を横切ってS形に移動可能である。
【0009】
1994年11月29日発行の特許文献7(Poncetta)は、薬を容器底部に下に向って放出するために、ブリスターパックスタックの上部にカッターを伴う取出しプランジャーが並んだ縦列のブリスターのスタックを通って下に向って動かされる、平行かつ水平かつ重なっているブリスターパックのスタックから薬を同時に取出すためのディスペンサーを開示している。
【0010】
2001年11月20日発行の特許文献8(Preiss)は、薬をブリスターパックの下のトレーに放出するために、該ブリスターパックから下に向って押す垂直に動かせるプランジャーを使用するブリスターパックから薬を出すための自動化したシステムを開示している。
【特許文献1】カナダ特許第1,310,936号明細書
【特許文献2】米国意匠第D296589号
【特許文献3】米国意匠第D293887号
【特許文献4】米国特許第5,109,984号
【特許文献5】米国特許第6,651,840号
【特許文献6】米国特許第5,348,158号
【特許文献7】米国特許第5,368,187号
【特許文献8】米国特許第6,318,051号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的の1つは、使用者が便利にブリスターパックを格納し、かつ薬をそこから取出しするのを補助し、薬のブリスターパックを収容するための分配容器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明のひとつの態様によれば、薬剤を利用する使用者により、ブリスターより取出される1回分の1つ以上の薬剤を含む一連のブリスターを有するブリスターパックに使用する分配容器において、
ブリスターパックを収容し、支持する保持部であって、該ブリスターパックのブリスターに沿って配置された複数の開口部を有し、該開口部を介して各ブリスター内の薬が該ブリスターから取出されるものである保持部と、
前記開口部を介してブリスターから取出された薬を捕集し、内部に保持し、前記保持部に隣接して固定された、捕集容器と、
使用者の必要時に、捕集容器内に捕集され、保持される薬を、捕集容器から取出し可能とする、前記捕集容器に設けられた取出し口を、
有するものであり、
該開口部および捕集容器は、使用者が取出し口から薬を出すまで、該薬を保持するものを提供する。
前記使用者は患者自身、あるいはホームセット又はある機関での介護人であっても良い。
捕集容器は、ブリスターの各々から取出し口まで薬を集めるように形成されることが好ましい。
取出し口は、捕集容器から薬を集めるための排出シュートを含むことが好ましい。
取出し口は、薬がブリスターから放出され捕集容器に集められた後、前記取出し口から前記薬を出すために、使用者によって操作可能なバルブを有することが好ましい。
好ましくは、該バルブは、該バルブを開くために、使用者によって操作可能なプッシュレバーを含ものであり、該バルブが作動させるヒンジフラップをする。
特に良いアレンジにおいては、前記分配容器を垂直に壁面に取付けた状態で、前記保持部が前記ブリスターパックを垂直に配置する取付け装置を、ブリスターパック後方の捕集容器および該捕集容器の取出し口に捕集容器の底面において、設けていることが望ましい。
しかしながら、他の設置も使用可能であり、又、前記容器は自由に立てて置くことができる。
この配置においてはむしろ、壁面配置は、捕集容器の後部面に付けられる。
壁面配置は、金属面への取付のためのマグネット、および設置するねじの取付のための穴を含むことが望ましい。
好ましくは、前記保持部は、前記捕集容器に噛み合うように付けられた、捕集容器とは別の1片を含むものである。
好ましくは、前記保持部は、ブリスターパックをその間に受け取るために間を底端でヒンジによって接続される、ブリスターパックを受けるための2つの略平坦なシートを含む。
好ましくは、捕集容器にヒンジ状に取付けられたフロントドアパネルであって、該フロントドアパネルが前記保持部を覆う閉位置から前記保持部およびブリスターパックを露出される開位置に動かせるものであり、該フロントドアパネルに写真入れを有する。
好ましくは、該ドアパネルの前面は写真ホルダーを有する。
ブリスターから薬を押し出すために保持部にある開口部に一致するように形成された正面を有するパンチを設けることが望ましい。該パンチは使用されていない場合に、選択した1つのブリスターに手動パンチ用の握りハンドルと、取出し容器上で該パンチを保持するための取出し容器の支持を有する方が良い。
好ましくは、該支持は、パンチが入れられる容器を構成する。
【0013】
本発明の第二の構成例において、薬物治療のために使用者により取出される1個以上の服用量の薬を含む一連のブリスターを有するブリスターパックに使う取出し容器であって、
ブリスターパックを受けるための保持部、
各ブリスター中の薬がブリスターから開口部より放出できる様に、前記ブリスターパックのブリスターに応じて配置された複数の開口部を有する保持部、
開口部を介して、ブリスターから取出された薬を捕集して、該捕集容器内に保持する、保持部に隣接した捕集容器、
捕集容器内に捕集され、保持される薬を、必要時に捕集容器から取出し口を介して使用者が取出せる配置された捕集容器内の取出し口、
および、垂直な壁面に設置された取出し容器、プリスターパックを垂直に載せる保持部、捕集容器がブリスターパックの後ろにあり、かつ取出し口は捕集容器の底壁にあるように構成した取出し容器を提供する。
さらに、上記の構成においては、取出し口は該取出し口から薬を放出するために使用者によって操作可能なバルブを含むことが好ましい。
本発明の第三実施例において、薬治療を行う使用者によってブリスターから出される、1つ以上の薬の服用量を各々含んでいる一連のブリスターを有するブリスターパックを備えた取出し容器であって、
ブリスターパックを受けるための保持部であって、
各ブリスター中の薬を該ブリスターから開口部に放出することができる様に、前記ブリスターパックと並ぶ様に配置されている多くの開口部を有する保持部、
前記ブリスターから前記開口部まで放出される薬がキャッチされ捕集容器内に保持されるように前記保持部に隣接した捕集容器であって、
捕集容器内で捕集され保持されている前記薬が必要な時に捕集容器から取出し口まで使用者によって取出し可能な様に、配置された捕集容器内の取出し口を有するもの、
および、前記ブリスターから薬を押し出すための、保持部内の開口部と一致する様に形成された表面を有するパンチで、該パンチは選択された1つの前記ブリスターに該パンチの手動移動ハンドルと、使用しない時は前記取出し容器上で該パンチを保持する取出し容器の支持を有する。
上記の実施例では、該支持は、パンチが入れられる容器を構成することが望ましい。
【発明の効果】
【0014】
使用者が便利にブリスターパックを格納し、薬の取出しを助け、薬用ブリスターパックを収容する分配容器を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明の1つの実施例を、次の添附図面と共に説明する:
図1は、閉じた状態での容器を示す本発明による取出し容器の断面図。図2は、患者又は介護人による使用のために開いた状態での容器を示す図1の取出し容器の正面図。図3は、開いた容器とブリスターパックを受け取るために開かれた保持部を備えた壁面上に設置される容器を示す図1に類似する断面図。図4は、閉じた状態の容器を示す図1、2および3の容器のアイソメトリック図。図5は、開いた状態の容器を示す図4に類似するアイソメトリック図。符号は図面の異なる図面における相当する部分を表している。
【実施例1】
【0016】
前記図面に示された容器は、ヒンジのある前部扉12によってカバーされた部屋11を特定する後部容器部10を含む。前記ヒンジのある前部扉は、図2および図5に示された、開いた状態から、図1および図4に示された、閉じた状態で前記容器の一側面に沿って縦軸に対して回転可能に側面ヒンジ15に設置されている。前記扉12を備えた容器部10は、前記ヒンジ15が一体に形成され、前記扉が縦軸に対して回転することを可能にする十分な柔軟性を提供するように、従来から公知の技術を使用して、一体に成型された要素として形成されている。スナップファスナー14は、扉が閉じられ、閉じた状態の適所にパチンと噛み合うことができるように、前記扉上の対応する部分13と作用する前記容器部に設けている。
【0017】
前記扉の前面は、写真または他の写真が前記容器の魅力的外観を提供するために、前面に挿入され得るホルダー16を所有している。このタイプの装置を使用する人は高齢の傾向があり、また、したがって、その功利的又は画一的な外観を削減するために、該装置を個別化されたホルダーに変えることができる点が優れている。上記の代りに、ホルダー16は、適切な基板上に印刷された患者データ用を使用することができる。
【0018】
図2において最も良く示されている容器部分11は、底壁22と一緒に上壁19と2つの側壁20および21を形成する長方形の開いた面18を定義する。
前記壁は開き扉によって閉じた状態でカバーされる長方形の部屋を定義するために平らな背面23から前方に伸びる。
該平らな背壁23は、冷蔵庫のような金属壁に容易に前記容器を付けることができるように該背壁23の後面に粘着的に付けられる磁気シート24有する。
【0019】
背壁23は他の適切な垂直指示面にも、例えば、両側の接着テープによって付けることができる。更に別の方法では、前記背壁はその後面に露出したキーホール25を有しているため、ねじを、該キーホールを介して、挿入することができ、容易にそのようなねじをうつことができるタイプの壁に前記容器を引っかけることができる。このユニットもまた、金属製冷蔵庫に設置することを可能にするようにユニットの後ろに付属の磁気シートを付けることができる。
【0020】
このように、全体の容器は、ホルダー16を伴って前方にある開き扉の前壁を備えた垂直な支持面に容易に設置することができる。
【0021】
個別のブリスターホルダー30は、前述されたタイプのブリスターパック31を支持することができるように設けられている。
【0022】
前記ブリスターホルダー30は、2つの下部水平ヒンジピン34でヒンジ止めしている前記支持シートを備えた第1支持シート32および第2支持シート33を含む。
該支持シート32は、その構造を強くするために第1のより堅いプラスチック材料から成型され、第2又は前方シート33は透明なプラスチック材料から形成される。
各部分は、前記ヒンジピンによって接合された一体的に成型されているヒンジ要素を含むため、前記シートは自身を支えるための充分な強さを提供し、前記ヒンジは第2シート33が前記2つのシートの間のスペースを開けるべく図3に示した様に下方にヒンジ止め可能である。
【0023】
前記シート32は、前記容器部分の長方形の開口部20にフィットするために長方形である。容器部分は上部の適切なスナップホルダー35と前記ヒンジ34と共に作用する底部のフランジ36を含むため、第1シート32はスナップファスナーで容器部分11内の露出した壁としてパチンと止められる。
【0024】
ブリスターシート31はブリスターシートホルダーとは別の部材で、ホイル層31Bおよびブリスターシート31Aより構成される。上述のように、このタイプのブリスターパックはもちろん公知である。前記ブリスターシートは補強のためのカードを含んでいても構わない。しかし、これらはオプションであり、図示されていない。
【0025】
図3で示されるように前面シート33は下方へヒンジ止めされ、前記ブリスターパックは該前面シートの開口部に落とされるため、前記ブリスターは前面シートを介して突き出し、該前面シートの下側に露出される。
【0026】
ブリスターの数および配置が、2つホルダーシートの開口部の数および配置と等しくなければならない。したがって、図1に示される様に、前面シートが閉じている場合、ブリスターパックは前面シートに落ちて、開口部と一致するので、前記ブリスターは前面シートの前に露出される。ブリスターパックの後部のホイル層が、後部シート32の開口部にあるように、該後部シート32は同様に配置された開口部を有する。前記シートに面する前記シート33の正面上の立上ったリブ31Aは、パンチする動作が行われる時に、ブリスターパックの位置決めを補助するべく各開口部を囲んで設けられている。
【0027】
特に良い配置構成としては、上記カナダ特許で示される様に、ブリスターが7列と4行の基盤の中で、特に第1行と第4行のブリスターの幅が第2行と第3行のブリスターの幅よりわずかに大きく配置されるブリスターパックのレイアウトを利用する。このように、より大量の薬は第1行と第4行内に含むことができる。
【0028】
前記容器とは別のものとしてホルダー30の製造が、その容器からパチンとはずれ、代替ホルダーと取り替えられることを可能にする。そのような代替ホルダーは、異なる数のブリスターおよび(または)の異なる配置のブリスターを備えた異なる配置を利用することができる。このように、取出しする容器の大部分は一般的なもので、異なる配置のブリスターパックと共に使用することができる。しかし、ホルダー自体は特定のブリスターパックと一致するように形作られ設計される。前記容器の大きさと前記ホルダーの大きさが決められるので、それらは従来サイズのブリスターパックを示した長方形の区域に受け取るのに十分である。
【0029】
ホルダー30の後方で、前記容器部分11は、一般に長方形であり、前記後部壁23によってその後部に、前記後部ホルダーシート32によってその前に、前記上部壁19によってその上部に、前記側壁20および21に沿ってその側部に、そして前記底壁22によってその底部に形成される部屋40を定義する。該部屋40は、前記ブリスターを後方に押すことによって前記ブリスターから出された薬を前記部屋40内に受け取ることができるように、十分な幅Wを有している。したがって、薬は、薬の放出のために、どのブリスターが落とされるかにかかわらず、部屋40内の薬を集める。仕切り壁23Aは前記シート33に向う前記後部壁23に対して、一般に垂直に正しい角度で伸びているので、薬を前記底壁に向った下方にガイドするために前記ブリスターから放出される薬をガイドする様に作用する。
【0030】
前記部屋の底壁22は、底口42を備えた中央シュート41を含む。
どんな薬も、それらがどのブリスターから来たかにかかわらず、底壁に落ちて、次に前記口42に集まるシュート41への前記底壁の形成により移動するように、前記部屋および前記底壁が形作られる。
したがって、使用者がブリスターを押し下げると、薬は放出され、シュートの前記口42に集まる様に前記底に転がり落ちる。
【0031】
前記口42は、該口42での薬がフラップ43上に落ちて、使用者が薬を受け取る準備ができるまで、シュート内に残るように、前記口を横切って伸びる前記フラップ43によって閉じられる。前記フラップ43は前記口42で前方に伸びる低端部45を伴うヒンジレバー44に付けられている。したがって、使用者はレバーの低端部に対してカップのような容器を置き、該レバーに圧力をかけるため、薬が前記口42から下方に放出されることを可能にするフラップ43にピボットを付ける設計された一体的ヒンジメンバ46に対して後方に回転する。レバー45は前記口42より広く、前記口42の下の要求された位置へカップのような容器の循環的な端をガイドする傾向がある、中央杯状域47を有する。したがって、使用者(この人は虚弱かもしれない)は、容易に前記口42の下の要求された位置にカップを置くことができ、また、前記使用者がそれらの薬を受け取る準備ができている場合に薬を放出するためのヒンジ46に関する、レバーおよびフラップを曲げる十分な圧力を加えることができる。使用者が圧力を解放する場合、それが閉じた状態へ回復するように、フラップ43およびレバー45は、底壁22から個別の片として、メモリ・プラスチック材料から、一体的に形成されている。前記個別の片はヒンジ46の上端で前記底壁に噛み合わせることができる。
【0032】
したがって、カップか容器を取って、シュート41から薬を放すためにレバーへと移動させる過程において、薬が次のステップに移るためにブリスターから押し出されるまで、使用者はある程度長い時間を有する。したがって、これらの動作は2つの別の過程として行うことができ、使用者は最初に必要なブリスターを押すことに集中でき、このことが行われた後だけ、使用する薬を集めることに集中できる。
【0033】
パンチ50は、ハンドル51およびパンチ部52を有する別の固定されていない部材として設けられている。パンチ部52は、前記ホルダーシートとブリスターパックの開口部と一致するように形成された正面53を有し、前記開口部のうち1つに前記パンチを挿入し、ブリスターから薬を前方に出すために押すことができる。前記パンチは、効果的なパンチ動作を提供するために、わずかに円錐形かピラミッド形で後方および外側へ伸びる前記正面53と側壁によって決められる、単純で安価なものである。したがって、前記正面は前記開口部より僅かに小さく、前記パンチ面は開口部の最も小さなものと一致しなければならず、開口部の最も大きいものより僅かに小さいことに留意しなければならない。しかしながら、前記パンチの円錐形の形は、ブリスターと、薬がホイル層を通って押し出され、全ての薬が部屋40へ放出されることを確実にするためにわずかに後部ホルダーシートとをパンチが通り抜けることを可能にすることにより、この問題は解決する。
【0034】
ハンドル51は、パンチを横切って伸びて、ブリスターパックの開口部でパンチ面を示すために使用者の指と親指の間でつかむことができる単純な水平なつまみである。容器55は、パンチ動作を容易にするため、ブリスターパックの容器内に保持することができるように、前記パンチのために設けられている。容器を示した実施例においては、前記パンチ部の延伸している側壁はくぼんだ側面または前記容器から上方に容易に露出したハンドルを残している筒状の容器に対して噛み合うように、前記正面が下方へ前記容器に向って落とされ、前記パンチの前記正面の形状と一致する形状を有する一般に筒状の開口部を説明している。したがって、使用者は、単にそのホルダーからパンチを上げて、パンチ動作を達成し、直ちに、次のパンチ動作に利用できるようにそのホルダーにパンチを返すことができる。
【0035】
別案としては、パンチは、柔軟性または弾性のあるひもで単につるされ、容器内に永久的に保持され、要求されたブリスターに使用者によって容易に引かれる。
【0036】
したがって、パンチは安価で容易に、いつでも利用可能なものであり、使用者が身体的に虚弱な傾向があることを留意して、前記使用者が指先か指関節を使用してパンチする際の困難を回避する。
【0037】
上記説明のように私の発明においては様々な改良が可能であり、また、クレームの精神および範囲内でなされたいくつかの明らかに広く異なる実施例で、説明に含まれる全てのものが図示のみであり、理解を制限するものではないことを意図する。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】閉じた状態での容器を示す本発明による取出し容器の断面図。
【図2】患者又は介護人による使用のために開いた状態での容器を示す図1の取出し容器の正面図。
【図3】開いた容器とブリスターパックを受け取るために開かれた保持部を備えた壁面上に設置される容器を示す図1に類似する断面図。
【図4】閉じた状態の容器を示す図1、2および3の容器のアイソメトリック図。
【図5】開いた状態の容器を示す図4に類似するアイソメトリック図。
【符号の説明】
【0039】
10 後部容器
11 容器部分
12 前扉
13 スナップ
14 スナップ
16 ホルダー
30 ブリスターホルダー
31 ブリスターパック
32 第一支持シート
33 第二支持シート
34 ヒンジ
41 中央シュート
44 ヒンジメンバ
46 レバー
50 パンチハンドル
51 ハンドル
52 パンチ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブリスターパックに用いる分配容器であって、
ブリスターパックが一連のブリスターを有し、
該ブリスターのそれぞれが1回の服用量である1つ以上の薬を含むみ、服用において取出し可能なものにおいて、
ブリスターパックを受け、支持する保持部であって、該保持部が、複数の開口を有し、該開口はブリスター内の薬が該開口を介して取り出せるように、ブリスターパックのブリスターに沿って設けられたものと、
前記開口を介した薬が捕集され保持されるように、前記保持部に隣接して取付けられた捕集容器と、
捕集容器の取出し口であって、必要時に該取出し口を介して使用者が前記捕集容器に捕集され保持された薬を取出し可能とするものと、
を有し
前記取出し口と捕集容器とは、使用者が取出し口から薬を取出すまで、該薬が捕集容器内に保持されるように構成されたことを特徴とする分配容器。
【請求項2】
前記捕集容器が、各ブリスターからの薬が取出し口へと案内される形状となっていることを特徴とする請求項1に記載の分配容器。
【請求項3】
前記取出し口が排出シュートを有することを特徴とする請求項2に記載の分配容器。
【請求項4】
前記取出し口において、使用者が取出し口から薬を放すためのバルブを有することを特徴とする請求項2もしくは3に記載の分配容器。
【請求項5】
前記バルブがヒンジ式フラップであることを特徴とする請求項4に記載の分配容器。
【請求項6】
前記バルブが、利用者が該バルブ開閉に用いるプッシュレバーを有することを特徴とする請求項4または5に記載の分配容器。
【請求項7】
前記分配容器を垂直に壁面に取付けた状態で、前記保持部が前記ブリスターパックを垂直に配置する取付け装置を、
ブリスターパック後方の捕集容器および該捕集容器の取出し口に捕集容器の底面において、設けることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の分配容器。
【請求項8】
前記保持部は、スナップ状に閉じる捕集容器と分離した部材により構成されていることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の分配容器。
【請求項9】
前記保持部は、底端部でヒンジによって接続され2つの略平坦なシートであって、その間においてブリスターパックを受けるものを有することを特徴とする請求項1から8に記載いずれか一項に記載の分配容器。
【請求項10】
前記捕集容器にヒンジ状に取付けられたフロントドアパネルであって、該フロントドアパネルが前記保持部を覆う閉位置から前記保持部およびブリスターパックを露出される開位置に動かせるものであり、該フロントドアパネルに写真入れを有することを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の分配容器。
【請求項11】
前記ブリスターからの薬剤打出し用に、保持部の開口に合った形状の前面を有するパンチであって、ブリスター中より選択された一つを手動で打つための把持部を有するものと、非使用時のパンチを分配容器に保持する分配容器に設けたれたサポートと、を有することを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の分配容器。
【請求項12】
前記サポートがパンチを入れる置場を有することを特徴とする請求項11に記載の分配容器。

【公開番号】特開2007−84154(P2007−84154A)
【公開日】平成19年4月5日(2007.4.5)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2006−243923(P2006−243923)
【出願日】平成18年9月8日(2006.9.8)
【出願人】(506305676)マンレックス リミテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】Manrex Limited
【住所又は居所原語表記】300 Cree Crescent Winnipeg Manitoba R3J 3W9 Canada
【Fターム(参考)】