説明

蛍光ランプ廃棄システム

ランプ内に含まれる危険な水銀蒸気のほぼ100%を回収しながら、粉砕又は破砕された蛍光ランプの安全な回収及び廃棄を可能にする、蛍光ランプ用の化学廃棄物回収及び廃棄システム。蛍光ランプは、ドラム缶内に挿入されて、1つ又は複数のブレードによって粉々に破砕され、その破片がドラム缶の底部に落ちる。破砕された蛍光ランプから放出される水銀蒸気は、真空/フィルタアセンブリが発生させる負正圧によってドラム缶から押し出される。HEPAフィルタ及び活性炭フィルタを含むフィルタアセンブリを通ると、水銀毒素を事実上100%含まないガスを環境中に逃がすことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[発明の背景]
本発明は、包括的には、特にクルーズ船及び貨物船での化学廃棄物の回収、格納、及び廃棄に関し、特に、蛍光ランプの回収、格納、及び廃棄と、前記蛍光ランプから放出される水銀蒸気の回収とに関する。
【0002】
船上で、概して大型船上で廃棄物を発生させる蛍光ランプの回収及び廃棄に関連する問題はいくつかある。船上の化学廃棄物回収及び廃棄システムのオペレータ、すなわち船員は、多くの場合、今日の廃棄物回収システムの適切な用法について無知である。このようなオペレータは通常、廃棄物の安全で規定に準拠した取り扱いの手法を知らず、したがって化学廃棄物の格納、移動、漏出、又は流出に対して適切に対処することができない。
【0003】
さらに、船員が蛍光ランプを廃棄する一般的な方法は、船上の化学廃棄物回収及び廃棄システムの使用を含まない。その代わりに、一般的な方法は、蛍光ランプを一般的な非化学廃棄物と一緒に廃棄することである。この手法は、蛍光ランプを破砕し、蛍光ランプから水銀蒸気を放出させて隣接領域を汚染させることにより、船員の作業領域に毒を蔓延させる可能性があるとともに、重大な健康上の被害及び安全基準違反を引き起こす可能性もある。
【0004】
職業安全衛生管理局(OSHA)は、労働及び産業に関する連邦規則集(29CFR 1910.1000)に、いくつかの大気汚染物質に関する許容暴露限界(PEL)を定めている。PELは、8時間の時間加重平均(TWA)濃度に基づく。週40時間労働の8時間労働シフトのうち、物質に対する従業員の暴露は、その物質について定められた8時間のTWAのPELを超えてはならない。天井値を有する物質では、作業中の暴露のどの時点でも濃度がその限界を超えてはならない。水銀の場合、OSHA PELは、29C.F.R.1910.1000(z)(2)に従って0.1mg/m3(C)である。
【0005】
したがって、耐用寿命が尽きたときに蛍光ランプを安全に取り扱うための化学廃棄物回収、格納、及び廃棄システムを提供することが強く望まれる。
【0006】
したがって、本発明の目的は、上述の問題及び欠点の効果的な解決である。
【0007】
[発明の概要]
本発明は、55ガロン(208.2リットル)運輸省(D.O.T.)標準ドラム缶等のドラム缶又は容器、上部にハンドルを有するドラム缶蓋アセンブリ、底部、内部中空体積部、蛍光ランプ管を入れるためのドラム缶蓋上の固定ランプ管、ドラム缶蓋に取り付けられるモータアセンブリ、ドラム缶の好ましくは上部に近い側に取り付けられる真空/フィルタユニット、及びドラム缶の上部に近い側の外部に位置付けられるフィルタを含むことが好ましい、蛍光ランプ用の化学廃棄物回収及び廃棄システムを提供する。
【0008】
ランプ廃棄システムは、危険な水銀蒸気のほぼ100%又は少なくとも相当量を回収しながら、適切に粉砕された蛍光ランプの安全な回収及び廃棄を可能にするように、ドラム缶に取り付けられ得ることが好ましい。標準の直径2.54センチメートル(1インチ)で長さ1.219メートル(4フィート)又は2.438メートル(8フィート)のランプ及びU字ランプ等、いかなる長さ又は形状の蛍光ランプも廃棄することができる。標準の55ガロン(208.2リットル)ドラム缶を用いる場合、本発明は約600個の1.219メートル(4フィート)のランプを廃棄することができるが、このような数は限定
的なものではない。したがって、本発明を利用して、標準の1.219メートル(4フィート)のランプ及び2.438メートル(8フィート)のランプ、2.54センチメートル(1インチ)のランプ、及び他の形状のランプを含む、いかなる長さの蛍光ランプも安全に回収及び格納することができる。
【0009】
使用時には、管廃棄システムの上部に位置付けられることが好ましい固定ランプ管アセンブリ又は他のランプフィーダの開口に、蛍光ランプが挿入される。固定ランプ管又はフィーダの下部開口に達すると、蛍光ランプは、モータアセンブリによって駆動されるスピナアセンブリ等に突き当たる。スピナアセンブリの1つ又は複数のブレードが、十分な毎秒回転数で回転しながら蛍光ランプを粉々に破砕し、その破片がドラム缶の底部に溜まる。
【0010】
破砕された蛍光ランプから放出される水銀蒸気の少なくとも相当量、好ましくはほぼ100%が、真空/フィルタアセンブリが発生させる正圧によってドラム缶から押し出されることが好ましい。真空/フィルタアセンブリを通ると、蒸気は当該真空/フィルタアセンブリから出て、活性炭フィルタ、他の濾過アセンブリ等に入ることが好ましい。ガス及び蒸気が活性炭フィルタを通ると、水銀毒素が活性炭フィルタに残るため、水銀毒素を事実上100%含まないガス及び蒸気がベント部材から逃げる。
【0011】
本発明の制御部は、水銀の濃度をOSHAにより規定された天井値内に保ったまま、蛍光ランプを安全に廃棄することを可能にする。好ましくは、一度に1つのランプがアセンブリに挿入される。しかしながら、一度に複数のランプがアセンブリに(すなわち、複数の管フィーダに、又は複数のランプを受け取るのに十分なサイズの1つの管フィーダに)挿入されることが、本発明の範囲内にあるとみなされる。このような代替的な実施形態では、管アセンブリ等の構成部品のサイズは適宜調整される。限定はされないが他のランプ及び電球等、危険性の高い他の物体の廃棄に本発明を用いることも、本発明の範囲内にある。これらの代替的な用法では、適用可能な場合、活性炭のような特定の構成部品を、水銀ではない場合があるさらなる危険性物質を中和又は貯留するのに必要なより適切な化学物質に替えてもよい。
【0012】
したがって、本発明は、55ガロン(208.2リットル)ドラム缶、ドラム缶蓋アセンブリ、蛍光ランプ管を入れるためのドラム缶蓋上の固定ランプ管、ドラム缶蓋に取り付けられるモータアセンブリ、ドラム缶の好ましくは上部に近い側に取り付けられる真空/フィルタユニット、及びドラム缶の上部に近い側の外部に位置付けられるフィルタを含むことが好ましい、蛍光ランプ用の化学廃棄物回収及び廃棄システムを提供する。このシステムは、ランプ内に含まれる危険な水銀蒸気のほぼ100%を回収しながら、粉砕又は破砕された蛍光ランプの安全な回収及び廃棄を可能にする。標準の直径2.54センチメートル(1インチ)で長さ1.219メートル(4フィート)又は2.438メートル(8フィート)のランプ等、いかなる長さの蛍光ランプも廃棄することができる。使用時には、固定ランプ管アセンブリの開口に、蛍光ランプが挿入される。固定ランプ管の下部開口に達すると、蛍光ランプは、モータアセンブリによって駆動されるスピナアセンブリに突き当たる。スピナアセンブリの1つ又は複数のブレードが、十分な毎秒回転数で回転しながら蛍光ランプを粉々に破砕し、その破片がドラム缶の底部に溜まる。破砕された蛍光ランプから放出される水銀蒸気は、真空/フィルタアセンブリが発生させる正圧によってドラム缶から押し出されることが好ましい。真空/フィルタアセンブリを通ると、蒸気は当該真空/フィルタアセンブリから出て、活性炭フィルタ等に入ることが好ましい。ガス及び蒸気が活性炭フィルタを通ると、水銀毒素が活性炭フィルタに残るため、ガス及び蒸気は水銀毒素を事実上100%含まずにベント部材から逃げる。
【0013】
要約すると、電球又はランプコンパクタとみなすことができる本発明は、3つの主要構
成部品、(1)電球破砕又は粉砕アセンブリ、(2)水銀蒸気フィルタアセンブリ等の蒸気濾過アセンブリ、及び(3)廃棄物回収ドラム缶又は容器から成り得る。粉砕アセンブリは、粉砕アセンブリのドラム缶蓋部分によって回収ドラム缶の上部に直接取り付けられることが好ましい。ドラム缶蓋と回収ドラム缶との間の接続点に、ゴムガスケット等のシール部材を設けてシールを形成することができる。粉砕アセンブリは、ドラム缶蓋の上部に取り付けられるモータも含み、好ましくはシールされた開口によって軸が一端をモータに接続されてドラム缶蓋内に延びることで、1つ又は複数のブレードが取り付けられた軸の第2の端が、挿入された電球、ランプ等(本明細書及び特許請求の範囲を通して、「電球」又は「ランプ」と総称する)を破砕又は粉砕するためにドラム缶内に位置付けられる。
【0014】
電球の挿入用の2つの開口を設けてもよい。第1の開口は、好ましくは種々の長さの直管蛍光電球を供給するための延長部を有するか又は有さない固定管フィーダに開けられる。第2の開口は、サークライン、U字形、及び他の非直管形の電球を供給するための、箱状又は矩形開口形の部材から成ることが好ましい。好ましくは、いずれの電球開口も非使用時にはシールされ得る。
【0015】
濾過アセンブリは、ブラケット、フック、溶接、バンド等、任意の従来の取り外し可能又は取り外し不可能な取り付け法によってドラム缶に取り付けることができ、これらは全て本発明の範囲内にあるとみなされる。一実施形態では、フィルタアセンブリは、限定はされないが金属ブラケット等のブラケット部材によってドラム缶又はドラム缶蓋の上部で物理的に支持され得る。好ましくは、フィルタアセンブリは多段フィルタ部材から成る。好ましくは可撓性のホース部材又は他の導管の一端を(シール接続を形成するために)ドラム缶蓋に取り付けることができることで、空気及び水銀蒸気を破砕された電球から抜き取ることができる。ホースの反対端は、多段濾過プロセスの第1段階のためにフィルタ部材と連通する。フィルタアセンブリのモータが作動されると、真空が発生して(負圧)、ドラム缶内にある空気及び蒸気をホースを通してフィルタアセンブリに移動させる。一連のフィルタを通過すると、清浄で安全な空気がフィルタアセンブリの開口から排出される。
【0016】
ホース部材は、限定はされないが直径約5.08センチメートル(2インチ)のプラスチック蛇腹真空ホース等の真空ホースであり得る。ドラム缶内で発生する圧力レベル又は真空度を読み取る又は測定するための圧力計が、好ましくはドラム缶蓋に設けられ得る。圧力計の読みが低い場合、これは、フィルタ部材又はホースの1つ又は複数に関する詰まり又は他の潜在的問題、又は粉砕ユニット又はドラム缶の漏れの可能性を示し得る。いずれの実施形態でも、本発明は、特殊設計のドリーを用いて、限定はされないが約45°の角度に傾けることができ、これは、本発明が配置され得る部屋の天井に衝突又は他の形で干渉することなく、長い直管を機械に供給することを可能にする。
【0017】
したがって、クルーズ船又は大型船の乗組員が容易に操作可能な化学廃棄物回収及び廃棄システムを提供することが、本発明の目的である。
【0018】
安全で規定に準拠した化学廃棄物の格納を可能にする化学廃棄物格納及び廃棄システムを提供することが、別の目的である。
【0019】
除去及び廃棄のために容易に船外に輸送可能な化学廃棄物及び格納システムを提供することが、さらなる目的である。
【0020】
ドラム缶からドラム缶へ容易に移動可能な化学廃棄物及び格納システムを提供することが、さらなる目的である。
【0021】
蛍光ランプの安全な回収及び廃棄を可能にすることが、本発明のさらなる目的である。
【0022】
蛍光ランプから放出される水銀粒子及び水銀蒸気が廃棄時に安全に収容される化学廃棄物及び廃棄システムを提供することが、本発明のさらに別の目的である。
【0023】
システムの費用効果的な動作のために、できる限り208.2リットル(55ガロン)に近い単位量での化学廃棄物の経済的な輸送を行うことが、さらなる目的である。
【0024】
本発明のシステムの上記の目的及び利点並びにさらなる目的及び利点は、本明細書で後述される図面の簡単な説明及び発明の詳細な説明から明らかとなるであろう。
【0025】
本発明は、図面を参照してよりよく理解することができる。
【0026】
[図面の詳細な説明]
本化学廃棄物回収及び廃棄システムの第1の実施形態は、図1に示すように、208.2リットル(55ガロン)D.O.T標準ドラム缶20等のドラム缶又は他のハウジングに取り付けられることが好ましいドラム缶蓋アセンブリ10を備え、ドラム缶20は、ドラム缶底部14、ドラム缶外部12、及びドラム缶内部中空体積部16を有することができる。ドラム缶蓋アセンブリ10は、少なくとも1つのハンドル、好ましくは2つのハンドル22、及び挿入される蛍光ランプ又は他の物品の形状に対応する形状であることが好ましい固定ランプ管38を含む。
【0027】
固定ランプ管38は、モータアセンブリ30に隣接していることが好ましい。モータアセンブリ30は、120V又は220Vの構成とすることができ、電気コードによって電力供給することができるが、電池の電力を含む他の電力構成も本発明の範囲内にある。図3に示すように、固定ランプ管38は、蛍光ランプ70を開口に好ましくは垂直に挿入させるために上部に開口を有することが好ましい。固定ランプ管38の下部開口に達すると、蛍光ランプは、モータアセンブリ30によって駆動される軸34に接続されたスピナアセンブリ36に突き当たる。スピナアセンブリ36のブレードは、十分な毎秒回転数で回転しながら蛍光ランプを粉々に破砕し、その破片がドラム缶カバーすなわち蓋の開口を通ってドラム缶の底部に落下する。
【0028】
図1に示すように、破砕された蛍光ランプから放出される水銀蒸気は、高効率真空システム50を特徴とする水銀蒸気回収システムが発生させる正圧によって、可撓性ホース52を通して55ガロン(208.2リットル)ドラム缶から抜き出すことができる。真空/フィルタアセンブリ50は、ブラケット40によって55ガロン(208.2リットル)ドラム缶に取り付けられることが好ましい。高効率真空システム50は、危険とみなされる水銀汚染された白い粉体を事実上100%捕捉する、特殊処理されたH.E.P.Aフィルタを含むことが好ましい。他の適当な従来のフィルタを用いることもでき、これは本発明の範囲内にあるとみなされることを理解すべきである。好ましくは、フィルタは定期的に交換される。
【0029】
図2に示すように、真空/フィルタアセンブリ50を通して抜き取られると、蒸気は続いて可撓性ホース58を通って真空/フィルタアセンブリから出てから、危険な水銀蒸気の最終除去のために特殊処理された活性炭濾過システム60に入ることが好ましい。他の従来の濾過システムを用いることもでき、これは本発明の範囲内にあるとみなされる。ガス及び蒸気は、活性炭フィルタ60を通過すると、有害な水銀毒素を含まない非汚染空気としてベント62から排出され、有害な水銀毒素はフィルタによって貯留又は中和される。
【0030】
本発明は、第1の実施形態において、以下の部品及び構成部品を含む。すなわち、
I.主ドラム缶蓋アセンブリ
(a)蓋、固定ランプ管付き
(b)ランプ管、遊合(loose)、漏斗上部付き
(c)蓋ハンドル(2個)、1/4−20×2.54センチメートル(1インチ)及び5.08センチメートル(2インチ)のねじ及びロックナット付き
II.モータアセンブリ
(a)モータ、交換品、120v、上部ディスク、座金、ロックナット、スイッチ付き、コードなし
(b)モータ、交換品、120v、上部ディスク、座金、ロックナット、スイッチ、短寸コード及び長寸コード付き
(c)モータ、交換品、120/220v、上部ディスク、座金、ロックナット、スイッチ付き、コードなし
(c)モータ、交換品、120/220v、上部ディスク、座金、ロックナット、スイッチ、短寸コード及び長寸コード付き
(e)スピナアセンブリ、ハブ、ケーブル、及び止めねじ付き
(f)電気コード、18−3 SJT、12.19メートル(40フィート)、ワイヤナット及びストレインリリーフ付き
(g)コード、短寸、真空フィルタ部ケーブル及びコネクタ用(15.24センチメートル(6インチ)のコード)
(h)スイッチ、オンオフトグルスイッチ、ナット及びネーム板(legend plate)付き、ワイヤナット
III.フィルタ/真空部
(a)真空ユニット、コネクタライズド(connectorized)コード及びブラケットへの取り付け用ねじ付き
(b)真空取り付けブラケット
(c)ブラケット取り付けスペーサ(3個)、3/4直径×2.54センチメートル(1インチ)
(d)ホース、入口交換品、テーパ状エンドピース付き
(e)ホース、出口交換品、テーパ状エンドピース付き
(f)ホースグロメット(2個)、蓋及びカーボンキャニスタ用
(g)フィルタバッグ、使い捨てのプレフィルタ、5組
(h)HEPA最終フィルタ、カートリッジ、各
(i)鏡板、溶接、入口
(j)鏡板、溶接、出口
(k)フィルタ/真空ユニット上のデカル
IV.VRS/カーボンキャニスタ部
(a)カーボンキャニスタ、蓋/上板なし
(b)キャニスタ蓋/上板、ねじ(5個)付き、1/4−20×3/4トラス頭
(c)フォームガスケット及び425キャニスタパッド
(d)活性炭、9.979キログラム(22ポンド)
(e)スナップインハンドル
(f)スタンドオフ、キャニスタ用台、ねじ付き
(g)トリム、下縁
V.その他
(a)安全ゴーグル
(b)グローブ、ランプ取り扱い用
【0031】
図4〜図6に見られるように、本発明の第2の実施形態は、化学廃棄物回収及び廃棄シ
ステム100として図示及び概説される。上述の第1の実施形態と同じ又は同様の部品には、同じ参照符号が付される。廃棄システム100は、55ガロン(208.2リットル)D.O.T.標準ドラム缶20等のドラム缶又は他のハウジングに取り付けられることが好ましい廃棄物除去アセンブリ110を含み、ドラム缶20は、ドラム缶底部14、ドラム缶外面又は側壁12、及びドラム缶内部中空体積部16を有する。ドラム缶蓋112が設けられ、少なくとも1つのハンドル、好ましくは2つのハンドルを含み得る。挿入される蛍光ランプ又は他の物品の形状に対応する形状であることが好ましい固定ランプ管38が、ドラム缶蓋112に設けられ得る。ドラム缶蓋112は、ドラム缶20の上部に取り外し可能に固定され得る。好ましくは、ガスケット又は他のシール部材が、ドラム缶蓋112とドラム缶20との間に取り外し可能なシール接続を形成するように設けられる。
【0032】
固定ランプ管38は、モータアセンブリ30に隣接し得ることが好ましい。モータアセンブリ30は、110V〜120V又は220Vの構成、又は他の値とすることができ、壁のプラグ又は他の電源出力に差し込むための電気コード122を有する電源アセンブリ120を含む。限定はされないが電池及び太陽発電を含む他の電力構成も、本発明の範囲内にある。
【0033】
図4に示すように、固定ランプ管38には、上部開口及び下部開口が設けられることが好ましい。上部開口は、蛍光ランプ70をランプ挿入管38に好ましくは垂直又は斜めに(図6)挿入させることができる。固定ランプ管38の下部開口に達すると、蛍光ランプ70は、ドラム缶20の内部に入れられ、モータアセンブリ30によって駆動される軸34に接続されたスピナアセンブリ36に最終的に突き当たる。スピナアセンブリ36の1つ又は複数のブレードは、十分な毎秒回転数で回転しながら蛍光ランプ70を粉々に破砕及び/又は粉砕し、その破片の大部分がドラム缶の底部に落下する(すなわち、少量がフィルタアセンブリに入り、フィルタ部材の1つによって捕捉され得る)。固定ランプ管38は、任意の従来の手段によってドラム缶蓋112に接続することができる。固定ランプ管38は、ドラム缶蓋112と一体形成又は他の方法で一体的に構成することができる。一体形成又は他の方法で一体的に構成される場合、固定管38の下部開口は、ドラム缶蓋112の管挿入開口と同じ開口とすることができる。固定管38が一体形成又は他の方法で一体的に構成されない場合、別個のドラム缶蓋開口が必要であると考えられ、固定ランプ管38がドラム缶蓋112に固定されると固定ランプ管38の下部開口と位置合わせされて隣接することができる。固定ランプ管38がドラム缶蓋112と一体的に構成されない場合、管38をドラム缶蓋112に固定する時点でガスケット、Oリング等のシール部材が設けられ得る。固定ランプ管38とドラム缶蓋112との関係に関する上記の説明は、図1〜図3に示す本発明の実施形態にも適用可能である。
【0034】
本発明の両方の実施形態で、モータアセンブリ30は、1つ又は複数の強力破砕ブレードが固定された軸が取り付けられる、高速業務用モータであり得る。
【0035】
いずれの実施形態でも、固定ランプ管38に取り外し可能に固定することができる管挿入エクステンダ130を設けることができる。エクステンダ130は、ほぼ管状の形状とすることができ、固定ランプ管38の少なくとも外側上部を受け入れるように嵌まる雌受け端134が設けられ得る。好ましくは、固定ランプ管38へのエクステンダ130の取り外し可能な接続は、ガスケット、Oリング、他の従来のシール部材によるシール接続であり得る。エクステンダ130を加えることで、ランプ70が破砕される地点からエクステンダの露出開口132までが管38の上部開口よりも比較的長い距離となるため、スピナアセンブリ36の1つ又は複数のブレードによって管38が破砕された後に破砕されたガラスが管38内に万一吹き上がったとしても、ランプをシステム10又は100に挿入する人の安全性が高まる。雌受け端134は、エクステンダ130の残りの部分と一体形成又は他の方法で一体的に構成することができる。
【0036】
代替的に、雌受け端134は、エクステンダ130の残りとは別個の部品であってもよく、使用時に、一端が固定管38に(好ましくはシール接続で)、反対端がエクステンダ130に(好ましくはシール接続で)、取り外し可能に接続されるアダプタであってもよい。最後に、雌受け端が固定管38と一体形成又は他の方法で一体的に構成され、固定管38の雌受け端134にエクステンダ130を取り外し可能に(且つ好ましくはシール式に)挿入することによって、エクステンダ130の残りの部分が固定管38に取り外し可能に固定されることも、本発明の範囲内にある。
【0037】
エクステンダ130及び固定管38の円形開口の直径は、約6.35センチメートル(2.5インチ)であり得るが、他の直径サイズを利用可能であり、これも同じく本発明の範囲内にあるとみなされる。受け端/アダプタ134の直径サイズは、受け端/アダプタ134を接続点において雌部として機能させ、管38及びエクステンダ130を受け端/アダプタ134とのそれぞれの接続点において雄部として働かせるために、管38又はエクステンダ130の直径サイズよりもわずかに大きくされ得ることが好ましい。固定管38、受け端/アダプタ134、及びエクステンダ130は、任意の適した金属材料又は任意の他の適した材料から構成することができる。
【0038】
ドラム缶蓋112を通して特定の形状のランプ(例えば、サークライン、U字形、他の非直管形、及び直管形等)を供給するための、ドラム缶蓋112の第2のランプ挿入開口を設けることもできる。第2の開口の形状は、ほぼ矩形であり得るが、他の形状を用いてもよく、これは本発明の範囲内にあるとみなされる。ほぼ矩形の第2の開口が選択される場合、箱状部材200をドラム缶112に設けて、第2のランプ挿入開口と位置合わせすることができる。箱状部材200の底部は、閉位置(好ましくはシールされている)と開位置との間で枢動可能であり得る。箱状部材の上部202も、閉位置(好ましくはシールされている)と開位置との間で枢動可能であり得る。1つ又は複数の連接棒又は他の接続部材(「連接棒」と総称する)を設けてもよく、これらはそれぞれ、一端が箱状部材200の底部に、反対端が上部202に取り付けられる。したがって、上部202がユーザ又は他の人(「ユーザ」)によって開位置に動かされると、連接棒の長さ及び接続点によって底部が閉位置(好ましくはシールされている)に動かされる。
【0039】
この構成では、ユーザが粉砕すべきランプ(複数可)(例えば、サークライン、U字形等)を箱状部材200内に入れると、ランプは底部上に載り且つ/又は底部によって支持される。続いてユーザが上部202を閉位置(好ましくはシールされている)に動かすと、連接棒が底部を開位置に動かすことで、箱状部材202内にすでに収容されているランプ(複数可)がドラム缶蓋112の第2のランプ挿入開口を通って落下し、ここスピナアセンブリ36の1つ又は複数のブレードに突き当たって破砕及び/又は粉砕される。
【0040】
第2の管挿入開口の寸法は、約5.08センチメートル(2インチ)×約35.56センチメートル(14インチ)であり得るが、このような寸法は例として与えられるものであり、限定とはみなされない。したがって、他の寸法を用いてもよく、これは本発明の範囲内にあるとみなされる。さらに、限定はされないが、箱状部材200の特定の寸法は、ドラム缶蓋112の第2の管挿入開口の寸法に対応するか、又はそれに基づき得る。箱状部材200は、ドラム缶蓋112から垂直に約35.56センチメートル(14インチ)延び得るが、これに関しても、このような寸法は限定とはみなされず、他の高さを選択してもよく、これは本発明の範囲内とみなされる。
【0041】
好ましくは、システム10又は100が使用中でないときには、上部202を箱状部材200に対してシールされた閉位置にすることができ、固定管38の上部開口をシールすることができる。固定管38は、従来のプラグ又はキャップによってシールすることがで
きる。上部202は、箱状部材200の周りに配置されるガスケット部材によってシールされることが好ましく、ガスケット部材はここで閉位置にある上部202と接触する。固定管38及び/又は上部202におけるシールのために、他の従来のシール装置及び部材を用いてもよく、これは本発明の範囲内にあるとみなされる。
【0042】
濾過アセンブリ160を、ブラケット、フック、溶接、バンド等、任意の従来の取り外し可能又は取り外し不可能な取り付け法によってドラム缶20に取り付けることができ、これらは全て本発明の範囲内にあるとみなされる。一実施形態では、フィルタアセンブリ160は、アセンブリ160の外側ハウジング162に取り付けられるか又は他の方法で関連付けられるブラケット部材によってドラム缶20又は好ましくはドラム缶蓋112の上部で物理的に支持され得る。ブラケットは、金属ブラケットであり得るが、これは限定とはみなされず、他の適した材料を用いてもよく、これは本発明の範囲内にあるとみなされる。フィルタアセンブリ160は、複数のフィルタ部材166、168、170、及び172を通した多段濾過を行うことが好ましい。
【0043】
好ましくは可撓性のホース部材又は他の導管150の一端を(シール接続を形成するために)ドラム缶蓋に取り付けることができることで、空気及び水銀蒸気を破砕された電球(複数可)又はランプ(複数可)から抜き取ることができる。ホース150の反対端は、多段濾過アセンブリ160の第1段フィルタ部材166と連通する。フィルタアセンブリのモータが作動されると、真空が形成されて(負圧)、ドラム缶20内にある空気及び蒸気(破砕された電球及びランプからの水銀蒸気等)をホース150を通してフィルタアセンブリ160に移動させる。フィルタアセンブリ160の一連のフィルタ部材を通過すると、清浄で安全な空気が、限定はされないが好ましくはハウジング162の上部にあるフィルタアセンブリ160の開口から排出される。
【0044】
ドラム缶蓋112上の小管151が、ホース150をドラム缶蓋112に取り付けるためにホース150の第1の端によって受け入れられる雄部材を形成し得る。中空雄部材を有するブラケット部材163が、フィルタアセンブリ160の外側ハウジング162に取り付けられて、フィルタハウジング162の開口と位置合わせされ得る。ブラケット部材163の中空雄部材は、ホース150を外側ハウジング162に取り付けるためにホースの第2の端によって受け入れられる。小管部材165が、外側ハウジング162の内壁に取り付けられるか、溶接されるか、又は他の方法で接続されて、ブラケット部材163の中空雄部材と位置合わせされる。したがって、ホース150が正しく接続されると、ドラム缶20の内部と外側ハウジング162の内部領域とが連通する。ホース150は、ランプ又は電球が固定管38又は箱状部材200に挿入されているかどうかに関係なく、水銀蒸気を捕捉するのに効果的であり得る位置で、ドラム缶蓋112上に接続され得ることが好ましい。さらに、固定管38又は箱状部材200に挿入された電球を破砕(breach)及び/又は粉砕できるように、スピナアセンブリ36がドラム缶蓋112に対して配置される。
【0045】
したがって、破砕された蛍光ランプ又は電球から放出される水銀蒸気は、外側ハウジング162、高効率真空システム164、並びに複数のフィルタ部材166、168、170、及び172を概して含む多段濾過アセンブリ160が発生させる負圧によって、ホース150を通して55ガロン(208.2リットル)ドラム缶から抜き出すことができる。図4に見られるように、真空モータ164用の電力は、電源120によって供給されるが、他の電源も本発明の範囲内にある。
【0046】
高効率多段濾過は、ホース150と連通するように小管165を覆って接続される、使い捨て回収バッグ166で始まる。バッグ166は、限定はされないが、真空モータ164が発生させる負圧によってホース150を通して抜き取られた破砕ガラス片及び塵埃等
、比較的大きな粒子等の乾燥した汚染微粒子を回収する。第2段濾過は、限定はされないが、微粒子がさらなる濾過段に入らないようにする張り付き防止性ダクロンフィルタバッグ168等のさらなるフィルタバッグを含む。フィルタバッグ168は、回収バッグ166が充填されすぎるか、破裂するか、又は他の理由で適切に機能できなくなった場合の安全装置として設けられ得る。さらに、回収バッグ166から逃げる可能性のある比較的大きなサイズの粒子(例えば塵埃等)を捕集するために、二次紙フィルタ(図示せず)を設けてもよい。二次紙フィルタは、ダクロンフィルタバッグ168の耐用寿命を延ばし得る。ダクロンフィルタバッグ168は、実質的に撥水性であり、水、すす、及び他の粒子を流し落とすように実質的に張り付き防止性(non-clinging)があり得るため、HEPAフィルタ170を湿気、比較的大きな塵埃粒子等から保護する。
【0047】
したがって、通常はバッグ166内に回収される微粒子は、フィルタバッグ168(及び設けられる場合には二次紙フィルタの可能性もある)によって阻止されるため、フィルタ170及び172の性能を損ねるか又はこれらに他の形で影響を与えることがない。回収バッグ166及び/又はフィルタバッグ168を通過する比較小さな微粒子、空気、蒸気等は、真空モータ164が発生させる負圧によってHEPAフィルタ170に吸い寄せられ、HEPAフィルタ170は、その耐用寿命を延ばすためにマイクロインパクトフィルタ171によって保護される。マイクロインパクトフィルタ171は、フィルタパッドの形態とすることができ、微粒子がHEPAフィルタ170に達する前に捕捉するように設計される、特殊加工された高効率高密度のガラス繊維織物から成り得る。
【0048】
HEPAフィルタ170は、限定はされないがほぼ円形のアルミニウムハウジング等のハウジング部材173内に設けられることが好ましい。ハウジング173の長さは、マイクロインパクトフィルタ171もハウジング173によって収容されるように、HEPAフィルタ170の長さよりも長くされ得る。HEPAフィルタ170は、空気及び蒸気の流れから微粒子を除去する。HEPAフィルタ170は、0.3ミクロンの粒子の捕集率が99.97%であり得る(D.O.P.試験法による)が、異なる捕集率(より高いか又はより低い)を有する他のHEPAフィルタを用いてもよく、これは本発明の範囲内にあるとみなされる。
【0049】
HEPAフィルタ170を出た後、ガス(空気)及び水銀蒸気のみが事実上残り、真空モータ164によって抜き出されて活性炭フィルタ172に送られ続ける。活性炭フィルタ172は、水銀蒸気を捕集又は捕捉するが、ガス(空気)は通過させて、空気はハウジング162の上部にある開口又はベント174を通して環境中に排出される。したがって、活性炭フィルタ172は、有害な水銀蒸気(毒素)を事実上全て捕集、貯留、及び/又は中和して、フィルタアセンブリ160から環境中に清浄な空気を排出させる。
【0050】
Minometer又は他の差圧計等の圧力計190が、フィルタアセンブリ160又はホース150の1つ又は複数の構成部品の動作に関する潜在的問題及び漏れの可能性を検出するために設けられ得る。ホース又は他の導管又はチューブ192の一端が、圧力計190に接続される。ホース192の反対端は、ドラム缶蓋112の開口(好ましくはシールされている)を通してドラム缶20の内部に配置される。ホース192は、クリップ又は他の従来の固定部材によって所定位置に保持することができる。圧力計による「低圧」の読み又は他の閾値の読みは、真空モータ164がドラム缶20内で必要な負圧を生じていないことを示す可能性があり、これは、漏れ、フィルタ又は木炭層の1つが交換又は洗浄を必要としていること、ホース150が詰まっていること等によって引き起こされる。圧力計190は、任意の従来の取り付け部材によってドラム缶蓋112の上部に取り付けることができる。
【0051】
最後に、システム10又は100を輸送するためにトロリー/ドリー250(「ドリー
」)が設けられ得る。さらに、ドリー250には、ドリーを傾斜した静止位置で維持することを可能にするフランジ252が設けられ得る。この傾斜位置は、ランプ、特に長寸のランプをエクステンダ130及び/又は固定管38に供給するために、天井からのクリアランスをより大きくする(すなわち、クルーズ船のような低い天井環境等)。一実施形態では、静止角度は約45°であり得る。しかしながら、本発明は、45°に限定されるとはみなされず、十分なクリアランスを与える任意の角度を用いることができ、これは本発明の範囲内にあるとみなされる。システム10又は100は、ストラップ、バンド、ロープ等の任意の従来の手段によってドリー250に取り付けることができる。
【0052】
全ての実施形態において、スピナアセンブリの1つ又は複数のブレードは、限定はされないが飛散防止コーティングが施されたランプ及び電球を含む、種々のタイプのランプ及び電球を破砕及び粉砕するために、対応した形状にされ得る。本発明の種々のモータには、オン/オフスイッチが設けられ得る。ホースに関する全ての言及は、パイプ、チューブ等の他の導管も含み得る。本発明は、ランプ又は電球のいかなる特定の形状(複数可)又はサイズ(複数可)にも限定されない。
【0053】
好適な実施形態では、ドラム缶20は従来型で未変更のものである。したがって、ドラム缶20が満杯になると、構成部品が全て取り付けられている蓋112を取り外して、空のドラム缶20上に配置することができる。粉砕された電球及びランプで一杯のドラム缶は、任意の関連の法律、規定、規則等に従ってラベルを付して処分することができる。
【0054】
したがって、本発明の好適な実施形態を示したが、本発明を本明細書に具体的に図示及び説明したもの以外の方法で具現してもよく、上記実施形態内で、本発明の基本的概念又は原理から逸脱せずに部品の形態及び構成に特定の変更を加えてもよいことを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明の化学廃棄物回収、格納、及び廃棄システムの第1の実施形態の斜視図である。
【図2】図1に示す実施形態の上面図である。
【図3】モータアセンブリ及び固定ランプ管を示す、図1の側面図である。
【図4】本発明の化学廃棄物回収、格納、及び廃棄システムの第2の実施形態の斜視図である。
【図5】多段濾過部材を示すために濾過アセンブリハウジングの一部を破断又は断面で示す、図4に示す本発明の側面図である。
【図6】傾斜位置で示す、図4に示す本発明の側面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
危険性物質を含む蛍光ランプの、蛍光ランプ回収及び廃棄システムであって、
内部領域を画定する側壁及び底面を有するハウジングと、
上面を有するカバー部材であって、該上面から上方に突出して、蛍光ランプを受け取って該カバー部材を介して前記ハウジングの前記内部領域まで前記蛍光ランプが入るようにする管部材を含む、カバー部材と、
前記管部材によって受け取られた前記蛍光ランプを複数の破片に破砕するとともに、破砕前に該蛍光ランプに含まれていた危険性物質を放出させる手段と、
前記ハウジングの前記内部領域と連通するように、第1の端が前記カバー部材に接続されるホース部材と、
複数のフィルタ部材及び真空モータを有する多段濾過及び真空アセンブリであって、該真空モータは、該多段濾過及び真空アセンブリの最終フィルタの後に配置され、前記ハウジングの前記内部領域内で負圧真空を発生させる、多段濾過及び真空アセンブリと、を備え、
前記ホース部材の第2の端は、前記ホース部材が前記多段濾過及び真空アセンブリの第1のフィルタ部材と連通するように、前記多段濾過及び真空アセンブリに接続され、
前記真空モータによって発生される前記負圧真空は、危険性物質の少なくとも大部分を前記ホース部材を通して前記多段濾過及び真空アセンブリ内に抜き取らせ、該多段濾過及び真空アセンブリによる濾過の終わりに、実質的に危険性物質を含まないガスが該多段濾過及び真空アセンブリから排出され、
前記破砕された蛍光ランプの前記複数の破片の少なくとも一部の破片は、前記ハウジングの前記内部領域内に貯留される、蛍光ランプ回収及び廃棄システム。
【請求項2】
前記管部材は、前記ドラム缶カバーに対してほぼ垂直に配置される、請求項1に記載の蛍光ランプ回収及び廃棄システム。
【請求項3】
前記破砕する手段は、前記ドラム缶カバーに接続され、前記蛍光ランプ回収及び廃棄システムは、
1つ又は複数のブレードを有するスピナアセンブリと、
該スピナアセンブリと連通するモータアセンブリと、
該モータアセンブリに電力供給する手段と、を備え、
前記蛍光ランプは、前記管部材を通して供給されると、前記スピナアセンブリの前記1つ又は複数のブレードによって破砕される、請求項1に記載の蛍光ランプ回収及び廃棄システム。
【請求項4】
前記複数のフィルタはHEPAフィルタ及び活性炭フィルタを含む、請求項1に記載の蛍光ランプ回収及び廃棄システム。
【請求項5】
前記ハウジングは実質的に55ガロン(208.2リットル)ドラム缶である、請求項1に記載の蛍光ランプ回収及び廃棄システム。
【請求項6】
前記ホース部材は実質的に可撓性の真空ホースである、請求項1に記載の蛍光ランプ回収及び廃棄システム。
【請求項7】
前記危険性物質は水銀蒸気である、請求項1に記載の蛍光ランプ回収及び廃棄システム。
【請求項8】
前記複数のフィルタは、回収バッグ及び実質的に張り付き防止性のダクロンフィルタバッグをさらに含み、濾過の第1段階は、前記回収バッグによって行われ、濾過の最終段階
は、前記活性炭フィルタによって行われる、請求項4に記載の蛍光ランプ回収及び廃棄システム。
【請求項9】
前記カバー部材の前記管部材に取り外し可能に固定されて、前記蛍光ランプが前記破砕する手段によって破砕される前に移動する距離を延ばす、延長部材をさらに含む、請求項1に記載の蛍光ランプ回収及び廃棄システム。
【請求項10】
前記カバー部材はドラム缶蓋である、請求項5に記載の蛍光ランプ回収及び廃棄システム。
【請求項11】
前記カバー部材は、該カバー部材の前記上面から上方に延びる箱状部材をさらに含み、該箱状部材は、底面、側壁、及び上部を有し、該上部は、該上部が開位置に動くと、該底面が粉砕すべきランプを箱状部材内に入れる閉位置に動き、前記上部が閉位置に動くと、前記底面が前記入れられたランプを前記ハウジングの前記内部領域に入れて前記破砕する手段によって破砕させる開位置に動くように、前記底面に接続される、請求項1に記載の蛍光ランプ回収及び廃棄システム。
【請求項12】
前記箱状部材は、非直管ランプが前記カバー部材を通して前記ハウジングに挿入されることを可能にする、請求項11に記載の蛍光ランプ回収及び廃棄システム。
【請求項13】
前記ハウジングの前記内部領域と連通する、該ハウジング内の圧力レベルを読み取るための圧力計をさらに備える、請求項1に記載の蛍光ランプ回収及び廃棄システム。
【請求項14】
危険性物質を含む蛍光ランプの、蛍光ランプ回収及び廃棄システムであって、
内部領域を画定する側壁及び底面を有するドラム缶と、
上面を有するドラム缶蓋であって、前記カバー部材は、該上面から上方に突出して、直管蛍光ランプを受け取って前記カバー部材を介して前記ハウジングの前記内部領域まで前記直管蛍光ランプが入るようにする管部材を含み、前記カバー部材の前記上面から上方に延びる箱状部材をさらに含み、該箱状部材は、底面、側壁、及び上部を有し、該上部は、該上部が開位置に動くと、該底面が粉砕すべき非直管ランプを箱状部材内に入れる閉位置に動き、前記上部が閉位置に動くと、前記底面が前記入れられた非直管ランプを前記ハウジングの前記内部領域に入れる開位置に動くように、前記底面に接続される、ドラム缶蓋と、
前記管部材によって受け取られた直管蛍光ランプ又は前記箱状部材内に入れられた非直管ランプを複数の破片に破砕するとともに、破砕前にすでに含まれていた水銀蒸気を前記直管蛍光ランプ又は前記非直管ランプから放出させる手段と、
前記ハウジングの前記内部領域と連通するように、第1の端が前記カバー部材に接続される真空ホースと、
複数のフィルタ部材及び真空モータを有する多段濾過及び真空アセンブリであって、該真空モータは、該多段濾過及び真空アセンブリの最終フィルタの後に配置され、前記ハウジングの前記内部領域内で負圧真空を発生させる、多段濾過及び真空アセンブリと、を備え、
前記ホース部材の第2の端は、前記ホース部材が前記多段濾過及び真空アセンブリの第1のフィルタ部材と連通するように、前記多段濾過及び真空アセンブリに接続され、
前記真空モータによって発生される前記負圧真空は、水銀蒸気の少なくとも大部分を前記ホース部材を通して前記多段濾過及び真空アセンブリ内に抜き取らせ、該多段濾過及び真空アセンブリによる濾過の終わりに、実質的に水銀蒸気を含まないガスが該多段濾過及び真空アセンブリから排出され、
前記破砕された直管蛍光ランプ又は非直管ランプの前記複数の破片の少なくとも一部の破片は、前記ハウジングの前記内部領域内に貯留される、蛍光ランプ回収及び廃棄システ
ム。
【請求項15】
前記破砕する手段は、前記ドラム缶カバーに接続され、前記蛍光ランプ回収及び廃棄システムは、
1つ又は複数のブレードを有するスピナアセンブリと、
該スピナアセンブリと連通するモータアセンブリと、
該モータアセンブリに電力供給する手段と、を備え、
前記蛍光ランプは、前記管部材を通して供給されると、前記スピナアセンブリの前記1つ又は複数のブレードによって破砕される、請求項14に記載の蛍光ランプ回収及び廃棄システム。
【請求項16】
前記複数のフィルタはHEPAフィルタ及び活性炭フィルタを含む、請求項14に記載の蛍光ランプ回収及び廃棄システム。
【請求項17】
前記ドラム缶は実質的に55ガロン(208.2リットル)ドラム缶である、請求項14に記載の蛍光ランプ回収及び廃棄システム。
【請求項18】
前記複数のフィルタは、回収バッグ及び実質的に張り付き防止性のダクロンフィルタバッグをさらに含み、濾過の第1段階は、前記回収バッグによって行われ、濾過の最終段階は、前記活性炭フィルタによって行われる、請求項16に記載の蛍光ランプ回収及び廃棄システム。
【請求項19】
前記カバー部材の前記管部材に取り外し可能に固定されて、前記蛍光ランプが前記破砕する手段によって破砕される前に移動する距離を延ばす、延長部材をさらに含む、請求項14に記載の蛍光ランプ回収及び廃棄システム。
【請求項20】
前記ハウジングの前記内部領域と連通する、該ハウジング内の圧力レベルを読み取るための圧力計をさらに備える、請求項14に記載の蛍光ランプ回収及び廃棄システム。
【請求項21】
少なくとも1つの危険性物質を含む蛍光ランプを回収及び廃棄する方法であって、
(a)蛍光ランプを受け取り部材に挿入するステップと、
(b)前記挿入された蛍光ランプを複数の破片に破砕するとともに、前記含まれる少なくとも1つの危険性物質を放出させるステップと、
(c)ハウジングの内部領域内に前記複数の破片の少なくとも一部を回収するステップと、
(d)多段濾過アセンブリによって前記放出された少なくとも1つの危険性物質の大部分を捕捉するステップと、
(e)前記捕捉された少なくとも1つの危険性物質を貯留するステップと
を含む、少なくとも1つの危険性物質を含む蛍光ランプを回収及び廃棄する方法。
【請求項22】
前記ステップ(a)及び(b)は、カバー部材と前記蛍光ランプを複数の破片に破砕して前記少なくとも1つの危険性物質を放出させるスピナアセンブリとに関連する管部材に、前記蛍光ランプを挿入するステップを含む、請求項21に記載の少なくとも1つの危険性物質を含む蛍光ランプを回収及び廃棄する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2007−528785(P2007−528785A)
【公表日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−502443(P2007−502443)
【出願日】平成17年3月9日(2005.3.9)
【国際出願番号】PCT/IB2005/003148
【国際公開番号】WO2005/120159
【国際公開日】平成17年12月22日(2005.12.22)
【出願人】(506309803)キルジャーム グループ リミテッド (2)
【Fターム(参考)】