説明

蛍光体ホスト材料を含む拡散粒子を有する照明構造体

照明構造体は、印加された電気信号に応答して光を発生する半導体発光装置を含むことができる。更に、封入材料を半導体発光装置によって発生された光を透過するように構成することができ、封入材料は、そこにイットリウムアルミニウムガーネット(YAG)拡散粒子と蛍光体粒子とを含むことができる。より詳細には、イットリウムアルミニウムガーネット(YAG)拡散粒子と蛍光体粒子は、異なる組成を有することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体発光装置に関し、より詳細には、半導体発光装置のための拡散体に関する。
【背景技術】
【0002】
青色発光ダイオードは、青色光の一部分を黄色光に変換する黄色蛍光体を設けることによって実質的に白色の光をもたらすように構成することができる。得られた青色及び黄色光は、混合されて実質的に白色の光をもたらす。色混合を強化し、かつそれによってより均一な白色光をもたらすために、拡散体を設けることができる。公知の拡散体としては、チタン酸バリウム、二酸化チタン、酸化アルミニウム、二酸化珪素、及びシリカが挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許出願公開第2007/0262339号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2008/0054279号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2008/0054284号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2008/0173883号明細書
【特許文献5】米国特許出願出願番号第12/273,216号明細書
【特許文献6】米国特許第D566,057号明細書
【特許文献7】米国特許出願公開第2008/0173884号明細書
【特許文献8】米国特許出願公開第2008/0179611号明細書
【特許文献9】米国特許出願第29/284,431号明細書
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】「Cree(登録商標)EZ1000(登録商標)LED Data Sheet CxxxEZ1000−Sxx000」、「データシートCPR3CR,改訂版A」、著作権2006年、Cree,Inc.、cree.com
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一部の実施形態により、照明構造体は、印加された電気信号に応答して光を発生するように構成された半導体発光装置を含むことができる。封入材料が、半導体発光装置によって発生した光を透過するように構成することができ、この封入材料は、そこに発光蛍光体粒子と非発光拡散粒子とを含む。蛍光体粒子は、発光活性剤でドープした蛍光体ホスト材料を含むことができ、非発光蛍光体粒子は、蛍光体ホスト材料を含むことができる。
【0006】
更に、蛍光体ホスト材料は、(Ba,Sr,Ca)5(PO43(Cl,F,Br,OH);(Ba,Sr,Ca)BPO5;(Sr,Ca)10(PO46*υB23;(式中、0<υ≦1);Sr2Si38*2SrCl2;(Ca,Sr,Ba)3MgSi28;BaAl813;2SrO*0.84P25*0.16B23;(Ba,Sr,Ca)MgAl1017;(Ba,Sr,Ca)Al24;(Y,Gd,Lu,Sc,La)BO3;(Ba,Sr,Ca)2Si1-ξ4-2ξ(式中、0≦ξ≦0.2);(Ba,Sr,Ca)2(Mg,Zn)Si27;(Sr,Ca,Ba)(Al,Ga,In)24;(Y,Gd,Tb,La,Sm,Pr,Lu)3(Al,Ga)5-λ12-3/2λ(式中、0≦λ≦0.5);(Lu,Y,SC)2-ρ(Ca,Mg)1+ρLiσMg2-σ(Si−,Ge)3-σσ12-ρ(式中、0≦ρ≦0.5,0≦σ≦0.5);(Ca,Sr)8(Mg,Zn)(SiO44Cl2;Na2Gd227;(Sr,Ca,Ba,Mg,Zn)227;(Gd,Y,Lu,La)23;(Gd,Y,Lu,La)22S;(Gd,Y,Lu,La)VO4;(Ca,Sr)S;(Ca,Sr)S;SrY24;CaLa24;(Ba,Sr,Ca)MgP27;(Y,Lu)2WO6;(Ba,Sr,Ca)βSiγμ(式中、2β+4γ=3μ);Ca3(SiO4)Cl2;(Y,Lu,Gd)2-φCaφSi46+φ1-φ(式中、0≦φ≦0.5);(Lu,Ca,Li,Mg,Y)α−SiAlON;及び/又は3.5MgO*0.5MgF2*GeO2.のうちの少なくとも1つを含むことができる。蛍光体粒子は、セリウムドープ・イットリウムアルミニウムガーネット(YAG:Ce)蛍光体粒子とすることができ、非発光拡散粒子は、非発光イットリウムアルミニウムガーネット(YAG)拡散粒子(例えば、実質的に非ドープのYAG拡散粒子)を含むことができる。
【0007】
非発光拡散粒子は、封入材料全体を通して分布させることができる。別の実施形態では、半導体発光装置に隣接する非発光拡散粒子の第1の濃度は、半導体発光装置からより離れた非発光拡散粒子の第2の濃度よりも高濃度とすることができる。更に別の実施形態では、封入材料は、発光蛍光体粒子を有する封入材料の第1の層と、非発光拡散粒子を有する封入材料の第2の層とを含むことができ、封入材料の第2の層は、発光蛍光体粒子を実質的に含まない。
【0008】
非発光拡散粒子は、実質的に球状の非発光拡散粒子を含むことができる。非発光拡散粒子の各々は、約50μm(マイクロメートル)未満の幅を有することができ、より詳細には、非発光拡散粒子の各々は、約2μm(マイクロメートル)から約25μm(マイクロメートル)の範囲の幅を有することができる。更に、非発光拡散粒子の各々は、少なくとも約1.8の屈折率を有することができる。封入材料は、エポキシ、樹脂、シリコーン、及び/又はプラスチックのうちの少なくとも1つを含むことができ、かつ約1.6よりも大きくない屈折率を有することができる。
【0009】
本発明の一部の他の実施形態により、照明構造体は、印加された電気信号に応答して光を発生するように構成された半導体発光装置を含むことができる。更に、封入材料は、半導体発光装置によって発生した光を透過するように構成することができ、かつ封入材料は、そこに蛍光体粒子とイットリウムアルミニウムガーネット(YAG)拡散粒子を含むことができる。より詳細には、蛍光体粒子とイットリウムアルミニウムガーネット(YAG)拡散粒子は、異なる組成を有することができる。
【0010】
蛍光体粒子は、発光セリウムドープ・イットリウムアルミニウムガーネット(YAG)蛍光体粒子のような発光ドープ・イットリウムアルミニウムガーネット(YAG)蛍光体粒子とすることができる。イットリウムアルミニウムガーネット(YAG)拡散粒子は、実質的に非ドープのイットリウムアルミニウムガーネット(YAG)拡散粒子のような実質的に非発光のイットリウムアルミニウムガーネット(YAG)拡散粒子とすることができる。更に、イットリウムアルミニウムガーネット(YAG)拡散粒子は、封入材料全体を通して分布させることができる。
【0011】
半導体発光装置に隣接するイットリウムアルミニウムガーネット(YAG)拡散粒子の第1の濃度は、半導体発光装置からより離れたイットリウムアルミニウムガーネット(YAG)拡散粒子の第2の濃度よりも高濃度とすることができる。封入材料は、蛍光体粒子を有する封入材料の第1の層と、イットリウムアルミニウムガーネット(YAG)拡散粒子を有する封入材料の第2の層とを含むことができる。更に、封入材料の第2の層は、蛍光体粒子を実質的に含まない場合があり、封入材料の第1の層は、イットリウムアルミニウムガーネット拡散粒子を実質的に含まない場合がある。
【0012】
イットリウムアルミニウムガーネット(YAG)拡散粒子は、実質的に球状のイットリウムアルミニウムガーネット(YAG)拡散粒子とすることができる。更に、イットリウムアルミニウムガーネット(YAG)拡散粒子の各々は、約50μm(マイクロメートル)未満の幅又は直径を有することができる。より詳細には、イットリウムアルミニウムガーネット(YAG)拡散粒子の各々は、約2μm(マイクロメートル)から約25μm(マイクロメートル)の範囲の幅又は直径を有することができる。イットリウムアルミニウムガーネット(YAG)拡散粒子は、少なくとも約1.8の屈折率を有することができ、より詳細には、イットリウムアルミニウムガーネット(YAG)拡散粒子は、約1.83の屈折率を有することができる。更に、封入材料は、エポキシ、樹脂、シリコーン、プラスチック、及び/又は他の透明又は半透明材料のうちの少なくとも1つを含むことができ、かつ約1.6よりも大きくない屈折率を有することができる。
【0013】
本発明の更に他の実施形態により、照明構造体は、印加された電気信号に応答して光を発生するように構成された半導体発光装置を含むことができる。更に、封入材料は、半導体発光装置によって発生した光を透過するように構成することができ、かつ封入材料は、そこに非発光イットリウムアルミニウムガーネット(YAG)拡散粒子を含むことができる。
【0014】
非発光イットリウムアルミニウムガーネット(YAG)拡散粒子は、実質的に非ドープの非発光イットリウムアルミニウムガーネット(YAG)拡散粒子とすることができる。非発光イットリウムアルミニウムガーネット(YAG)拡散粒子は、封入材料全体を通して分布させることができる。半導体発光装置に隣接する非発光イットリウムアルミニウムガーネット(YAG)拡散粒子の第1の濃度は、半導体発光装置からより離れた非発光イットリウムアルミニウムガーネット(YAG)拡散粒子の第2の濃度よりも高濃度とすることができる。封入材料は、非発光イットリウムアルミニウムガーネット(YAG)拡散粒子を有する封入材料の第1の層と、非発光イットリウムアルミニウムガーネット(YAG)拡散粒子を実質的に含まない封入材料の第2の層とを含むことができる。
【0015】
非発光イットリウムアルミニウムガーネット(YAG)拡散粒子は、実質的に球状の非発光イットリウムアルミニウムガーネット(YAG)拡散粒子を含むことができる。非発光イットリウムアルミニウムガーネット(YAG)拡散粒子の各々は、約50μm(マイクロメートル)未満の幅又は直径を有することができる。より詳細には、非発光イットリウムアルミニウムガーネット(YAG)拡散粒子の各々は、約2μm(マイクロメートル)から約25μm(マイクロメートル)の範囲の幅又は直径を有することができる。非発光イットリウムアルミニウムガーネット(YAG)拡散粒子は、少なくとも約1.8の屈折率を有することができ、より詳細には、非発光イットリウムアルミニウムガーネット(YAG)拡散粒子は、約1.83の屈折率を有することができる。
【0016】
封入材料は、エポキシ、樹脂、シリコーン、プラスチック、及び/又は他の透明又は半透明材料のうちの少なくとも1つを含むことができ、かつ約1.6よりも大きくない屈折率を有することができる。封入材料は、そこに蛍光体粒子を更に含むことができ、非発光イットリウムアルミニウムガーネット(YAG)拡散粒子と蛍光体粒子は、異なる組成を有することができる。蛍光体粒子は、セリウムドープ・イットリウムアルミニウムガーネット(YAG:Ce)蛍光体粒子を含むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1A】本発明の一部の実施形態による個片化後の半導体発光装置上に分注されたYAG拡散体を有する封入材料を含む照明装置を示す断面図である。
【図1B】本発明の一部の実施形態による個片化後の半導体発光装置上に分注されたYAG拡散体を有する封入材料を含む照明装置を示す断面図である。
【図1C】本発明の一部の実施形態による個片化後の半導体発光装置上に分注されたYAG拡散体を有する封入材料を含む照明装置を示す断面図である。
【図2A】本発明の一部の実施形態による個片化前の発光装置上に分注されたYAG拡散体を有する封入材料を含む照明装置を示す断面図である。
【図2B】本発明の一部の実施形態による個片化前の発光装置上に分注されたYAG拡散体を有する封入材料を含む照明装置を示す断面図である。
【図3】本発明の一部の実施形態によるYAG拡散体を有するグロブトップ封入材料を含む発光装置を示す断面図である。
【図4】本発明の実施形態によるYAG拡散粒子を含む発光ダイオードの性能を示す写真である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明を様々な実施形態が示されている添付図面を参照してより完全にここに説明する。しかし、本発明は、多くの異なる形態で達成することができ、本明細書に説明する実施形態に制限されると解釈すべきではない。正しくは、これらの実施形態は、それによって本発明の開示が十分かつ完全になり、かつ当業者に本発明の範囲を完全に伝達すると考えられるように提供されている。添付図面では、層及び領域の寸法及び相対寸法は、明確化のために誇張されている。全図面を通じて、同じ番号が類似の要素に適用されている。
【0019】
本明細書に使用される用語は、特定的な実施形態を説明する目的のみであり、本発明を制限するように想定されているものではない。本明細書で使用する時の「a」、「an」、及び「the」は、文脈がそうでないと明確に示さない場合を除き複数形を含むことを意図している。用語「備える」、「含む」、「有する」、及びその変形は、本明細書で使用する時に、説明する特徴、段階、作動、要素、及び/又は構成要素の存在を指定するが、1つ又はそれよりも多くの他の特徴、段階、作動、要素、構成要素、及び/又はそれらの群の存在又は追加を除外しないことは、更に理解されるであろう。反対に、用語「から構成される」は、本明細書で使用する時に、説明する特徴、段階、作動、要素、及び/又は構成要素の存在を指定し、付加的な特徴、段階、作動、要素、及び/又は構成要素を除外する。
【0020】
層、領域、又は基板のような要素が別の要素「上」にあると参照する時に、その要素は直接にこの別の要素上にあるとすることができ、又は介在要素が存在することもできることは理解されるであろう。更に、相対的用語「の下に」又は「の上に重なる」は、図に示す基板又は基部層に関して1つの層又は領域の別の層又は領域に対する関係を説明するために本明細書で使用することができる。これらの用語は、図に描かれた向きに加えて装置の異なる向きを包含することを意図することは理解されるであろう。最後に、用語「直接に」は、介在要素がないことを意味している。本明細書で使用する時の用語「及び/又は」は、関連の列挙項目の1つ又はそれよりも多くのいずれか又は全ての組合せを含み、「/」と短縮することができる。
【0021】
用語の第1、第2などは、本明細書において様々な要素、構成要素、領域、層、及び/又は区画を説明するのに使用することができるが、これらの要素、構成要素、領域、層、及び/又は区画は、これらの用語によって制限すべきでないことは理解されるであろう。これらの用語は、1つの要素、構成要素、領域、層、又は区画を別の領域、層、又は区画と区別するためにのみ使用される。従って、以下で説明する第1の要素、構成要素、領域、層、又は区画は、本発明の教示から逸脱することなく、第2の要素、構成要素、領域、層、又は区画と呼ぶことができると考えられる。
【0022】
本発明の実施形態は、本発明の理想的な実施形態の概略図である断面図及び/又は他の図に関連して本明細書で説明する。従って、例えば、製造技術及び/又は公差の結果としてこの概略図の形状からの変動が考えられる。従って、本発明の実施形態は、本明細書に示す領域の特定の形状に制限されると解釈すべきではなく、例えば、製造に起因する形状の偏差を含むことになる。例えば、矩形として図示又は説明する領域は、典型的に、通常の製造公差による丸い又は湾曲した特徴部を有することになる。従って、図に示す領域は本質的に概略的であり、それらの形状は、装置の領域の正確な形状を示すことを意図せず、かつ本明細書で特に定めない限り本発明の範囲を制限することを意図しない。
【0023】
本明細書で特に定めない限り、本明細書に用いる全ての用語(技術用語及び科学用語を含む)は、本発明が属する当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。一般的に使用される辞書で定められるような用語は、当業技術及び本明細書の関連における意味と矛盾しない意味を有すると解釈すべきであり、本明細書で特にそのように定めない限り、理想化された又は過度に形式的な意味に解釈されないことになることは更に理解されるであろう。
【0024】
図1Aに示すように、照明構造体101aは、その中にカップ又は凹部を形成する基板103、カップ又は凹部を覆う反射層105(例えば、反射性金属層)、半導体発光装置又はLED107(例えば、発光ダイオード及び/又はレーザダイオード)、及びLED107上の封入材料109を含むことができる。半導体発光装置107は、例えば、それに印加される電気信号に応答して特定波長の光を放射するように構成することができる。より詳細には、発光装置は、青色光を発生するように構成されたIII族窒化物(例えば、窒化ガリウム、窒化アルミニウムガリウムなど)発光構造体を含むことができる。図1Aには示されていないが、LED107は、基板103内の/上の/を通る導電性トレースと電気的に接続することができる。LED107が水平構造を有し、カソード及びアノードの両方が基板101の反対側のその表面上にある場合、1対のワイヤ結合が、カソード及びアノードから基板103への電気的結合を提供することができる。LED107が垂直構造を有し、カソードとアノードとがその反対側(例えば、上部及び底部)表面上にある場合、単一のワイヤ結合が、LED107の上面から基板103への電気的結合を提供することができ、一方、LED107の底面は、ワイヤ結合なしに基板103と半田付け又は他の方法で電気的に接続することができる。
【0025】
図1Aに更に示すように、封入材料109は、そこに非発光蛍光体ホスト拡散粒子111(非発光イットリウムアルミニウムガーネット(YAG)拡散粒子のような)と蛍光体粒子115とを含み、非発光蛍光体ホスト拡散粒子111と蛍光体粒子115とは異なる組成を有する。より詳細には、非発光蛍光体ホスト拡散粒子111は、非発光YAG(すなわち、イットリウムアルミニウムガーネット又はY3Al512)拡散粒子とすることができ、蛍光体粒子115は、発光セリウムドープ・イットリウムアルミニウムガーネット(YAG:Ce)蛍光体粒子とすることができる。例えば、非発光蛍光体ホスト拡散粒子111は、実質的に非ドープのYAG拡散粒子とすることができる。換言すれば、発光セリウムドープ・イットリウムアルミニウムガーネット(YAG:Ce)蛍光体粒子115中のセリウムの濃度は、非発光蛍光体ホスト拡散粒子111に使用されるYAG拡散粒子中のセリウムの濃度よりも有意に高濃度とすることができる。
【0026】
本明細書で使用する時に、用語「発光」は、1つの波長の電磁放射線(例えば、1つの色の光)を別の(異なる)波長の電磁放射線(例えば、異なる色の光)の吸収に応答して放射する材料の特性を有する。例えば、セリウムドープYAGは、青色光の吸収に応答して黄色光を放射する。用語「非発光」は、この非発光材料によって吸収された電磁放射線の波長と異なる波長の有意な電磁放射線を放射しない材料の特性を意味する。例えば、非ドープYAGは、青色光に対して実質的に非発光である。更に、用語「発光」及び「非発光」は、発光又は非発光材料を含む照明構造体内の発光装置によって放射される光の波長に関して解釈することができる。青色光のみを発生する青色発光ダイオードを含む構造体において、材料が発光ダイオードの青色光に関して発光でない場合、照明構造体によって生成されない波長に関してこの材料が発光であるとすることができたとしても、この材料は非発光であると見なすことができる。
【0027】
非発光蛍光体ホスト拡散粒子111は、約50μm(マイクロメートル)未満の幅又は直径を有する実質的に球状のYAG拡散粒子とすることができる。より詳細には、非発光蛍光体ホスト拡散粒子111の各粒子は、約2μm(マイクロメートル)から約25μm(マイクロメートル)の範囲の幅又は直径を有するYAG拡散粒子とすることができる。更に、非発光蛍光体ホスト拡散粒子111は、少なくとも約1.8、より詳細には、1.83の屈折率を有することができる。
【0028】
封入材料109は、液体状態で分注することができ、次に、硬化/固化することができる材料とすることができる。例えば、封入材料109は、エポキシ、樹脂、シリコーン、プラスチック、及び/又は他の透明又は半透明材料とすることができ、約1.6よりも大きくない屈折率を有することができる。更に、非発光蛍光体ホスト拡散粒子111及び蛍光体粒子115は、封入材料109が液体状態にある間に封入材料109と混合することができ、次に、発光装置107上に液体封入材料109と共に分注される。発光装置107への分注の後、封入材料109は、その中に混合された非発光蛍光体ホスト拡散粒子111及び蛍光体粒子115と共に硬化及び/又は固化することができる。
【0029】
図1Aで更に示すように、非発光蛍光体ホスト拡散粒子111及び/又は蛍光体粒子115は、封入材料109全体を通して分布させることができる。本発明の他の実施形態により、半導体発光装置107に隣接する非発光蛍光体ホスト拡散粒子111及び/又は蛍光体粒子115の第1の濃度は、半導体発光装置107からより離れた非発光蛍光体ホスト拡散粒子111及び/又は蛍光体粒子115の第2の濃度よりも高濃度とすることができる。例えば、非発光蛍光体ホスト拡散粒子111及び/又は蛍光体粒子115は、封入材料109を硬化する前に発光装置107の近くに沈殿させる(意図的又は無意図的に)ことができる。
【0030】
基板103は、説明の容易さのために単一要素として図1Aに示されているが、基板103の他の構造を提供することもできる。例えば、基板103は、カップ又は凹部がそこに形成されたセラミック(例えば、アルミナ)基板とすることができる。代替においては、基板103は、プラスチックカップを上に有してカップ又は凹部を形成するセラミック(例えば、アルミナ)、プラスチック、及び/又は金属基部を含むことができる。例えば、プラスチック基部は、発光装置107のための電気的結合を提供するその中の/その上の金属ランナーを含むことができる。更に、光を集束する及び/又は拡げるガラスレンズを封入材料109上に設けることができる。
【0031】
本発明の一部の実施形態により、LED107は、封入材料109(非発光蛍光体ホスト拡散粒子111及びセリウムドープYAG蛍光体粒子115を含む)を透過する実質的に青色の光を発生することができる。セリウムドープYAG蛍光体粒子115と相互作用する青色光の一部分は、黄色光に変換することができる。非発光蛍光体ホスト拡散粒子111(YAG拡散粒子のような)は、青色光及び黄色光を更に拡散することができ、より良好な色均一性を有する白色光を提供する。非発光蛍光体ホスト拡散粒子111は、周囲の封入材料109と比較して比較的高い屈折率を有する実質的に球状の拡散粒子として設けることができるので、LED107に向う後方散乱の低減により光拡散を改善することができる。例えば、不純物濃度の低いYAG拡散粒子を用いて比較的高品質の非発光蛍光体ホスト拡散粒子111を提供することができ、より高価かつより高損失の材料である従来型の拡散粒子(例えば、TiO2)に比べて損失が低減される。
【0032】
図1Bの照明構造体100bは、蛍光体粒子115と非発光蛍光体ホスト拡散粒子111とが、封入材料の個別の層109a及び109bに設けられることを除いては、照明構造体100aと同じものである。図1Aに関して既に説明した図1Bの要素の更なる説明は、簡潔にするために省略される。代わりに、図1Bに関する説明は、図1Bと異なるその要素に集中することになる。
【0033】
図1Bに示すように、封入材料の層109aは、蛍光体粒子115を含むことができ、封入材料の層109bは、非発光蛍光体ホスト拡散粒子111を含むことができる。更に、封入材料の層109aは、非発光蛍光体ホスト拡散粒子111を実質的に含まない場合があり、封入材料の層109bは、蛍光体粒子115を実質的に含まない場合がある。従って、蛍光体粒子115が混合された液体封入材料をLED107上に分注し、次に、少なくとも部分的に硬化/固化することができ、封入材料の層109aが形成される。次に、非発光蛍光体ホスト拡散粒子111が混合された液体封入材料を層109a上に分注し、次に、硬化/固化することができ、封入材料の層109bが形成される。
【0034】
図1Cの照明構造体100cは、蛍光体粒子115が、LED107の表面上にのみ設けられた封入材料の層109a’に設けられることを除いては、照明構造体100bと同じものである。図1A及び図1Bに関して既に説明した図1Cの要素の更なる説明は、簡潔にするために省略される。代わりに、図1Cに関する説明は、図1A及び図1Bと異なるその要素に集中することになる。
【0035】
図1Cに示すように、封入材料の層109a’は、蛍光体粒子115を含むことができ、封入材料の層109b’は、非発光蛍光体ホスト拡散粒子111を含むことができる。更に、封入材料の層109a’は、非発光蛍光体ホスト拡散粒子111を実質的に含まない場合があり、封入材料の層109b’は、蛍光体粒子115を実質的に含まない場合がある。より詳細には、蛍光体粒子115が混合された液体封入材料を複数のLED107を含むウェーハ上に分注し、硬化/固化することができる。ウェーハは、次に個片化する(例えば、ダイスカット又はソーイングにより)ことができ、その上に封入材料109a’を有する個別LED107が形成される。LED107は、その上の封入材料109a’と共に個片化することができるので、LED107の側壁と封入材料109a’の側壁とは整列することができる。LED107(その上に封入材料109a’を有する)は、次に、基板103に結合することができ、次に、非発光蛍光体ホスト拡散粒子111が混合された液体封入材料を分注して硬化/固化することができ、封入材料の層109b’が形成される。
【0036】
図2A及び図2Bは、半導体発光装置(LED)207(例えば、発光ダイオード及び/又はレーザダイオード)上の封入材料の1つ又はそれよりも多くの層内に配分された非発光蛍光体ホスト拡散粒子211(非発光YAG拡散粒子のような)及び蛍光体粒子215を有する発光構造体200a及び200bを示している。図2Aに示すように、封入材料209は、そこに非発光蛍光体ホスト拡散粒子211と蛍光体粒子215とを含むことができ、非発光蛍光体ホスト拡散粒子211と蛍光体粒子215とは異なる組成を有する。より詳細には、非発光蛍光体ホスト拡散粒子211は、実質的に非発光のYAG拡散粒子とすることができ、蛍光体粒子215は発光セリウムドープ・イットリウムアルミニウムガーネット(YAG:Ce)蛍光体粒子とすることができる。例えば、非発光蛍光体ホスト拡散粒子211は、実質的に非ドープのYAG拡散粒子とすることができる。換言すれば、セリウムドープ・イットリウムアルミニウムガーネット(YAG:Ce)蛍光体粒子215中のセリウムの濃度は、非発光蛍光体ホスト拡散粒子211として使用されるYAG拡散粒子中のセリウムの濃度よりも有意に高濃度とすることができる。
【0037】
非発光蛍光体ホスト拡散粒子211は、約50μm(マイクロメートル)未満の幅又は直径を有する実質的に球状のYAG拡散粒子とすることができる。より詳細には、非発光蛍光体ホスト拡散粒子211の各粒子は、約2μm(マイクロメートル)から約25μm(マイクロメートル)の範囲の幅又は直径を有するYAG拡散粒子とすることができる。更に、非発光蛍光体ホスト拡散粒子211は、少なくとも約1.8、より詳細には、1.83の屈折率を有することができる。
【0038】
封入材料209は、液体状態で分注することができ、次に、硬化/固化することができる材料とすることができる。例えば、封入材料209は、エポキシ、樹脂、シリコーン、プラスチック、及び/又は他の透明又は半透明材料とすることができ、約1.6よりも大きくない屈折率を有することができる。更に、非発光蛍光体ホスト拡散粒子211と蛍光体粒子215とは、封入材料209が液体状態にある間に封入材料109と混合することができ、次に、発光装置207上に液体封入材料209と共に分注される。発光装置207への分注の後、封入材料209は、その中に混合された非発光蛍光体ホスト拡散粒子211及び蛍光体粒子215と共に硬化及び/又は固化することができる。図2Aの実施形態では、封入材料209は、複数のLED207を含む半導体ウェーハ上に分注することができ(例えば、スピン分注作業を用いて)、複数のLED207の分割(例えば、ダイスカット又はソーイングによる)の前に硬化/固化することができる。その結果、LED207の側壁と封入材料209の側壁とは、図2Aに示すように整列することができる。
【0039】
図1Aで更に示すように、非発光蛍光体ホスト拡散粒子211及び/又は蛍光体粒子215は、封入材料209全体を通して分布させることができる。本発明の他の実施形態により、半導体発光装置207に隣接する非発光蛍光体ホスト拡散粒子211及び/又は蛍光体粒子215の第1の濃度は、半導体発光装置207からより離れた非発光蛍光体ホスト拡散粒子211及び/又は蛍光体粒子215の第2の濃度よりも高濃度とすることができる。例えば、非発光蛍光体ホスト拡散粒子211及び/又は蛍光体粒子215は、封入材料209を硬化する前に発光装置207の近くに沈殿させる(意図的又は無意図的に)ことができる。
【0040】
本発明の一部の実施形態により、LED207は、封入材料209(非発光蛍光体ホスト拡散粒子211及びセリウムドープYAG蛍光体粒子215を含む)を透過する実質的に青色の光を発生することができる。セリウムドープYAG蛍光体粒子215と相互作用する青色光の一部分は、黄色光に変換することができる。非発光蛍光体ホスト拡散粒子211(YAG拡散粒子のような)は、青色光及び黄色光を更に拡散することができ、より良好な色均一性を有する白色光を提供する。非発光蛍光体ホスト拡散粒子211は、周囲の封入材料209と比較して比較的高い屈折率を有する実質的に球状の拡散粒子として設けることができるので、LED207に向う後方散乱の低減により光拡散を改善することができる。更に、不純物濃度の低いYAG拡散粒子を用いて比較的高品質の非発光蛍光体ホスト拡散粒子211を提供することができ、より高価かつより高損失の材料である従来型の拡散粒子(例えば、TiO2)に比べて損失が低減される。
【0041】
図2Bの照明構造体200bは、蛍光体粒子215と非発光蛍光体ホスト拡散粒子211とが、封入材料の個別の層209a及び209bに設けられることを除いては、照明構造体200aと同じものである。図2Aに関して既に説明した図2Bの要素の更なる説明は、簡潔にするために省略される。代わりに、図2Bに関する説明は、図2Bと異なるその要素に集中することになる。
【0042】
図2Bに示すように、封入材料の層209aは、蛍光体粒子215を含むことができ、封入材料の層209bは、非発光蛍光体ホスト拡散粒子211を含むことができる。更に、封入材料の層209aは、非発光蛍光体ホスト拡散粒子211を実質的に含まない場合があり、封入材料の層209bは、蛍光体粒子215を実質的に含まない場合がある。従って、蛍光体粒子215が混合された液体封入材料をLED207上に分注し、次に、硬化/固化することができ、封入材料の層209aが形成される。次に、非発光蛍光体ホスト拡散粒子211が混合された液体封入材料を層209a上に分注し、次に、硬化/固化することができ、封入材料の層209bが形成される。図2Aの封入材料209に関して上述したように、封入材料の層209a及び209bは、LED分割の前に複数のLED207を含むウェーハ上に分注されて硬化/固化することができる。
【0043】
図3は、基板303への発光装置307(例えば、発光ダイオード及び/又はレーザダイオード)の結合の後に分注されるグロブトップ封入材料309b中に非発光蛍光体ホスト拡散粒子311(YAG拡散粒子のような)が配分された照明構造体300を示している。グロブトップ封入層309bを分注する前に、蛍光体粒子315を含む封入材料の層309aを複数の発光装置(LED)307を含むウェーハ上に分注又は他の方法で形成又は被覆し、LED分割の前に硬化/固化することができる。ウェーハのLED307は、次に、分割することができ(例えば、ソーイング又はダイスカットにより)、その表面上に封入材料の層315を有する個別LED307が形成される。LED307(その上に封入材料315を有する)は、次に、基板307に結合することができる。次に、グロブトップ封入材料309b(その中に分散された非発光蛍光体ホスト拡散粒子311を有する)を液体形態でLED307(その上に封入材料309aを含む)上にかつ基板303上に分注し、次に、硬化/固化することができる。従って、封入材料309aは、非発光蛍光体ホスト拡散粒子311を実質的に含まない場合があり、封入材料309bは、蛍光体粒子315を実質的に含まない場合がある。封入材料317の付加的なグロブトップ層を液体状態で分注し、次に、硬化/固化することができ、封入材料317の付加的なグロブトップ層は、YAG拡散粒子と蛍光体粒子の両方を実質的に含まない場合がある。封入材料317は、例えば、付加的なビーム集束、ビーム成形、及び/又はビーム分散を提供することができる。
【0044】
図1A−図1B及び図2A−図2Bに関して上述したように、非発光蛍光体ホスト拡散粒子311と蛍光体粒子315とは異なる組成を有することができる。より詳細には、非発光蛍光体ホスト拡散粒子311は、実質的に非発光のYAG拡散粒子とすることができ、蛍光体粒子315は、発光セリウムドープ・イットリウムアルミニウムガーネット(YAG:Ce)蛍光体粒子とすることができる。例えば、非発光蛍光体ホスト拡散粒子311は、実質的に非ドープのYAG拡散粒子とすることができる。換言すれば、セリウムドープ・イットリウムアルミニウムガーネット(YAG:Ce)蛍光体粒子315中のセリウムの濃度は、非発光蛍光体ホスト拡散粒子311として使用されるYAG拡散粒子中のセリウムの濃度よりも有意に高濃度とすることができる。更に、非発光蛍光体ホスト拡散粒子311は、約50μm(マイクロメートル)未満の幅又は直径を有する実質的に球状のYAG拡散粒子とすることができる。より詳細には、非発光蛍光体ホスト拡散粒子311の各粒子は、約2μm(マイクロメートル)から約25μm(マイクロメートル)の範囲の幅又は直径を有することができる。更に、非発光蛍光体ホスト拡散粒子311の各粒子は、少なくとも約1.8、より詳細には、1.83の屈折率を有することができる。
【0045】
加えて、封入材料309a及び309bの各々は、エポキシ、樹脂、シリコーン、プラスチック、及び/又は他の透明又は半透明材料とすることができ、約1.6よりも大きくない屈折率を有することができる。更に、非発光蛍光体ホスト拡散粒子311と蛍光体粒子315は、液体状態にある間に封入材料309a及び309bと混合することができ、次に、液体封入材料309a及び309bと共に分注することができる。分注の後、封入材料309a又は封入材料309bは、その中に混合された非発光蛍光体ホスト拡散粒子311又は蛍光体粒子315と共に硬化及び/又は固化することができる。図3の実施形態では、封入材料309aは、複数のLED307を含む半導体ウェーハ上に分注することができ(例えば、スピン分注作業を用いて)、複数のLED207の分割(例えば、ダイスカット又はソーイングによる)の前に硬化/固化することができる。その結果、LED307の側壁と封入材料309aの側壁は、図3に示すように整列することができる。
【0046】
本発明の一部の実施形態により、LED307は、封入材料309a(セリウムドープYAG蛍光体粒子315を含む)を透過して封入材料309b(非ドープYAG拡散粒子のような非発光蛍光体ホスト拡散粒子315を含む)を透過する実質的に青色の光を発生することができる。セリウムドープYAG蛍光体粒子315と相互作用する青色光の一部分は、黄色光に変換することができる。非発光蛍光体ホスト拡散粒子311は、青色光及び黄色光を更に拡散させることができ、より良好な色均一性を有する白色光を提供する。非発光蛍光体ホスト拡散粒子311は、周囲の封入材料309と比較して比較的高い屈折率を有する実質的に球状の拡散粒子として設けることができるので、LED307に向う後方散乱の低減により光拡散を改善することができる。例えば、不純物濃度の低いYAG拡散粒子を用いて比較的高品質の非発光蛍光体ホスト拡散粒子311を提供することができ、より高価かつより高損失の材料である従来型の拡散粒子(例えば、TiO2)に比べて損失が低減される。
【0047】
本発明の更に別の実施形態により、封入材料309aは省略することができ、蛍光体粒子315と非発光蛍光体ホスト拡散粒子311の両方は、グロブトップ封入材料309bに分散させることができる。本発明の更に他の実施形態により、蛍光体粒子315を含む第1のグロブトップ封入材料をLED307及び基板303上に設けることができ、次に、非発光蛍光体ホスト拡散粒子311を含む第2のグロブトップ封入材料を第1のグロブトップ封入材料上に設けることができる。
【0048】
上述のように、LED107、207、及び307は、印加された電気信号に応答して青色光を発生するように構成されたIII族窒化物(例えば、窒化ガリウム、窒化アルミニウムガリウムなど)発光装置とすることができる。更に、蛍光体粒子115、215、及び315は、LED107、207、及び307によって発生した青色光の一部分を黄色光に変換するように構成されたセリウムドープYAG蛍光体粒子とすることができる。得られる青色光及び黄色光は、次に混合され、それぞれの照明構造体100a、100b、100c、200a、200b、及び300からの実質的に白色の光出力を提供する。上述のように、非発光蛍光体ホスト拡散粒子111、211、及び/又は311を設けることにより、改善した色均一性を提供することができる。青色発光装置及び黄色蛍光体を例示的に説明したが、他の蛍光体及び/又は他の発光装置を含む照明構造体も本発明の実施形態に従って提供することができる。一例として、紫外線発光装置を赤色、緑色、及び/又は青色蛍光体と共に使用することができる。
【0049】
図4は、4つの異なる照明構造体からの光出力を示す写真である。比較のために、照明構造体のうちの1つ(左から2番目)は、本発明による非ドープYAG拡散粒子を使用し、一方で照明構造体のうちの2つは、他の拡散粒子(すなわち、シリカゲル及び硫酸バリウム)を使用し、残りの照明構造体は、拡散粒子を使用していない。図4の照明構造体の各々は、青色発光ダイオード及びセリウムドープYAG黄色蛍光体粒子を使用し、実質的に白色の光を提供する。図4に示すように、非ドープYAG拡散粒子を有する照明構造体は、改善した色均一性を提供することができる。青色光のより少ない散乱を提供するより大きい蛍光体粒子の使用を増すことで、本発明の実施形態によるYAG拡散粒子(実質的に球状の形状及び約1.83の比較的高い屈折率を有する)は、LEDに向う後方散乱がより少ないより広い拡散を提供することができる。TiO2のような従来型拡散粒子と比べると、非ドープYAG拡散粒子は、比較的廉価であり、比較的不純物が少なく、より低損失である。高品質で低損失の非ドープYAG拡散粒子は、例えば、セリウムドープYAG拡散粒子を製造するのに使用した技術をセリウムを省略して用いて製造することができる。
【0050】
本発明の実施形態による図1A−図1C、図2A−図2B、及び図3の照明構造体は、本発明の範囲を制限することなく例示的に説明されている。本発明の実施形態による非ドープYAG拡散粒子は、例えば、セリウムドープYAG蛍光体材料以外の蛍光体材料と共に、青色以外の光色を提供する発光装置(例えば、発光ダイオード及び/又はレーザダイオード)と共に、青色から黄色への変換以外の色変換を提供する蛍光体材料と共に、及び/又は蛍光体材料を省略した照明構造体と共に使用することができる。YAG拡散粒子は、例えば、2007年11月15日に公開された「サイドビュー表面装着白色LED」という名称の米国特許出願公開第2007/0262339号明細書、2008年3月6日に公開された「発光ダイオードでの蛍光体位置」という名称の米国特許出願公開第2008/0054279号明細書、2008年3月6日に公開された「発光ダイオードのための封入プロフィール」という名称の米国特許出願公開第2008/0054284号明細書、2008年7月24日に公開された「高性能LEDパッケージ」という名称の米国特許出願公開第2008/0173883号明細書、及び/又は2008年11月18日出願の「細長い中空波長変換チューブを含む半導体発光器具及びその組立方法」という名称の米国特許出願出願番号第12/273,216号明細書の照明構造体のいずれかで提供することができる。上述の参照特許公開/出願の各々の開示は、引用によりその全体が本明細書に組み込まれている。一例として、非ドープ非発光YAG拡散粒子は、米国特許出願第12/273,216号明細書で説明した細長い波長変換チューブによって形成された封入材料に含めることができ、その開示は上述に組み込まれている。従って、空隙又は真空を半導体発光装置とそのような波長変換チューブ内に分散された非ドープ非発光YAG拡散粒子との間に提供することができる。
【0051】
更に、発光装置107、207、及び/又は307は、本発明の出願人によって製造され、かつcree.comでWebによって利用することができる「Cree(登録商標)EZ1000(登録商標)LED Data Sheet CxxxEZ1000−Sxx000」という名称の「データシートCPR3CR,改訂版A」、著作権2006年、「Cree,Inc.」に説明されているCree(登録商標)EZ1000(登録商標)LEDのような市販のLEDで代表することができる。このデータシートに示すように、これらのLEDは、980/980μm2又は約1mm2のサイズの単一半導体ダイを使用することができる。これらのLEDは、約1ワットの入力に対して約3V(より典型的には約3.3V)の電圧及び約350mAの電流(約35A/cm2の電流密度)で作動させることができる。「Cree EZ1000」LEDは、本明細書に完全に示されているかのように全体としてそれらの開示が本明細書に組み込まれている以下の米国特許/出願:2008年4月8日に公開された「LEDチップ」という名称の米国特許第D566,057号明細書、2008年7月24日に公開された「ウェーハレベルの蛍光体コーティング方法及びそれを利用して製造された装置」という名称の米国特許出願公開第2008/0173884号明細書、2008年7月31日に公開された「ウェーハレベルの蛍光体コーティング方法及びそれを利用して製造された装置」という名称の米国特許出願公開第2008/0179611号明細書、及び/又は2007年9月7日出願の「LED チップ」という名称の米国特許出願第29/284,431号明細書のうちの1つ又はそれよりも多くに基づいて製造することができる。以上に参照された文献の各々の開示は、本明細書にその全体が引用によって組み込まれている。しかし、他の市販のパッケージ化LED又ははだかLEDダイを使用することもできる。
【0052】
本発明で使用される時に、蛍光体ホストという用語は、蛍光体を提供する発光ドーパント(活性剤とも称される)のためのホストとして使用することができるあらゆる材料を意味する。より詳細には、蛍光体ホスト材料としてイットリウムアルミニウムガーネットのような無機の高度に結晶性の固体材料を含むことができる。ドープされない場合、こうした蛍光体ホスト材料は、非発光とすることができ、この非発光蛍光体ホスト材料は、本発明の実施形態による拡散粒子を提供するために使用することができる。セリウム、ユーロピウム、マンガン、及び/又はテルビウムのような発光ドーパント(又は活性剤)でドープされた場合、こうした蛍光体ホスト材料は、発光であるとすることができ、この発光蛍光体ホスト材料は、本発明の実施形態による蛍光体粒子を提供するために使用することができる。
【0053】
図1A−図1C、図2A−図2B、図3、及び図4に関して例示的に上述したように、セリウムドープ・イットリウムアルミニウムガーネット(YAG:Ce)蛍光体粒子のような発光蛍光体粒子は、本発明の一部の実施形態による非発光非ドープ・イットリウムアルミニウムガーネット(YAG)蛍光体ホスト粒子のような非発光蛍光体ホスト拡散粒子と共に使用することができる。図1A−図1C、図2A−図2B、図3、及び図4に関して上述した本発明の実施形態は、他の蛍光体ホスト材料を使用する発光蛍光体粒子を用いて、他の発光ドープ元素を使用する発光蛍光体粒子を用いて、及び/又は他の非発光蛍光体ホスト材料を使用する非発光蛍光体ホスト拡散粒子を用いて達成することができる。本発明の実施形態による非発光蛍光体ホスト拡散粒子(例えば、非発光ホスト拡散粒子111、211、及び/又は311)は、表1に識別される非ドープ蛍光体ホスト材料のうちの1つ又はそれよりも多くを用いて提供することができる。
【0054】
表1:
(Ba,Sr,Ca)5(PO43(Cl,F,Br,OH);
(Ba,Sr,Ca)BPO5
(Sr,Ca)10(PO46*υB23(式中、0<υ≦1);
Sr2Si38*2SrCl2
(Ca,Sr,Ba)3MgSi28
BaAl813
2SrO*0.84P25*0.16B23
(Ba,Sr,Ca)MgAl1017
(Ba,Sr,Ca)Al24
(Y,Gd,Lu,Sc,La)BO3
(Ba,Sr,Ca)2Si1-ξ4-2ξ(式中、0≦ξ≦0.2);
(Ba,Sr,Ca)2(Mg,Zn)Si27
(Sr,Ca,Ba)(Al,Ga,In)24
(Y,Gd,Tb,La,Sm,Pr,Lu)3(Al,Ga)5-λ12-3/2λ(式中、0≦λ≦0.5);
(Lu,Y,SC)2-ρ(Ca,Mg) 1+ρLiσMg2-σ(Si−,Ge)3-σσ12-ρ(式中、0≦ρ≦0.5,0≦σ≦0.5);
(Ca,Sr)8(Mg,Zn)(SiO44Cl2
Na2Gd227
(Sr,Ca,Ba,Mg,Zn)227
(Gd,Y,Lu,La)23
(Gd,Y,Lu,La)22S;
(Gd,Y,Lu,La)VO4
(Ca,Sr)S;
(Ca,Sr)S;
SrY24
CaLa24
(Ba,Sr,Ca)MgP27
(Y,Lu)2WO6
(Ba,Sr,Ca)βSiγμ(式中、2β+4γ=3μ);
Ca3(SiO4)Cl2
(Y,Lu,Gd)2-φCaφSi46+φ1-φ(式中、0≦φ≦0.5);
(Lu,Ca,Li,Mg,Y)α−SiAlON; 及び/又は
3.5MgO*0.5MgF2*GeO2
(Ca, Sr)AlSiN3;;及び/又は
SiAlOxy
(Ba SR)SiO4
【0055】
上記参照蛍光体ホスト材料のうちの1つ又はそれよりも多くは、活性剤(例えば、Ce,Eu,Mn,及び/又はTb)でドープすることができ、表2に識別される発光蛍光体粒子(例えば、蛍光体粒子115、215、及び/又は315)を提供する。
【0056】
表2:
(Ba,Sr,Ca)5(PO43(Cl,F,Br,OH)Eu2+,Mn2+
(Ba,Sr,Ca)BPO5Eu2+,Mn2+
(Sr,Ca)10(PO46*υB23:Eu2+(式中、0<υ≦1);
Sr2Si38*2SrCl2:Eu2+
(Ca,Sr,Ba)3MgSi28:Eu2+,Mn2+
BaAl813:Eu2+
2SrO*0.84P25*0.16B23:Eu2+
(Ba,Sr,Ca)MgAl1017:Eu2+,Mn2+
(Ba,Sr,Ca)Al24:Eu2+
(Y,Gd,Lu,Sc,La)BO3:Ce3+,Tb3+
(Ba,Sr,Ca)2Si1-ξ4-2ξ:Eu2+(式中、0≦ξ≦0.2);
(Ba,Sr,Ca)2(Mg,Zn)Si27:Eu2+
(Sr,Ca,Ba)(Al,Ga,In)24:Eu2+
(Y,Gd,Tb,La,Sm,Pr,Lu)3(Al,Ga)5-λ12-3/2λ:Ce3+(式中、0≦λ≦0.5);
(Lu,Y,SC)2-ρ(Ca,Mg)1+ρLiσMg2-σ(Si−,Ge)3-σσ12-ρ:Ce3+(式中、0≦ρ≦0.5,0≦σ≦0.5);
(Ca,Sr)8(Mg,Zn)(SiO44Cl2:Eu2+,Mn2+
Na2Gd227:Ce3+,Tb3+
(Sr,Ca,Ba,Mg,Zn)227:Eu2+,Mn2+
(Gd,Y,Lu,La)23:Eu3+,Bi3+
(Gd,Y,Lu,La)22S:Eu3+,Bi3+
(Gd,Y,Lu,La)VO4:Eu3+,Bi3+
(Ca,Sr)S:Eu2+
(Ca,Sr)S:Eu2+,Ce3+
SrY24:Eu2+
CaLa24:Ce3+
(Ba,Sr,Ca)MgP27:Eu2+,Mn2+
(Y,Lu)2WO6:Eu3+,Mo6+
(Ba,Sr,Ca)βSiγμ:Eu2+(式中、2β+4γ=3μ);
Ca3(SiO4)Cl2:Eu2+
(Y,Lu,Gd)2-φCaφSi46+φ1-φ:Ce3+(式中、0≦φ≦0.5);
Eu2+及び/又はCe3+でドープされた(Lu,Ca,Li,Mg,Y)α−SiAlON;
3.5MgO*0.5MgF2*GeO2:Mn4+
(Ca,Sr)AlSiN3:Eu2+
SiAlOxy:Eu2+;及び/又は
(Ba, Sr)SiO4:Eu2+
【0057】
更に、非発光蛍光体ホスト拡散粒子(例えば、非発光蛍光体ホスト拡散粒子111、211、及び/又は311)と発光蛍光体粒子(例えば、蛍光体粒子115、215、及び/又は315)とを本発明の実施形態に従って提供するために同じ蛍光体ホスト材料を使用することができ、拡散粒子と蛍光体粒子とが使用される環境内での適合性を提供する。換言すれば、同じ蛍光体ホスト材料(蛍光体粒子に対してはドープされ、拡散粒子に対してはドープされない)がシステム内の蛍光体粒子と拡散粒子の両方に使用された時に、蛍光体粒子と拡散粒子の両方は、同じか又は類似の物理的/化学的/環境適合性を示すことができ、それによって蛍光体粒子と拡散粒子の両方は、同じ作動温度範囲で同じ封入材料に適合することができる。従って、照明構造体の性能は、同じ蛍光体ホスト材料を使用して拡散粒子と蛍光体粒子とを設けることにより、本発明の実施形態に応じて改善することができる。
【0058】
本発明の一部の実施形態により、非発光拡散粒子(例えば、拡散粒子111、211、及び311)は、上述の表1で識別される蛍光体ホスト材料を使用して提供することができる。より詳細には、非発光拡散粒子は、発光ダイオード用途のために比較的短波長の可視光(例えば、約430nmから約500nmの範囲の波長を有する青色光)を比較的長波長の可視光(例えば、約560nmから約590nmの範囲の波長を有する黄色光)に変換する蛍光体に使用される1つ又はそれよりも多くの蛍光体ホスト材料を使用して提供することができる。例えば、非発光拡散粒子は、窒化物蛍光体ホスト材料(例えば、CaSiN2、Ba2Si58、CaSiAlN3のような又はより一般的には(Ba,Sr,Ca)βSiγμ、式中、2β+4γ=3μ);酸窒化物蛍光体ホスト材料(例えば、SiAlOxy又は(Lu,Ca,Li,Mg,Y)α−SiAlON);硫化物蛍光体ホスト材料(例えば、(Ca,Sr)S);ケイ酸塩蛍光体ホスト材料(例えば、オルトケイ酸バリウム又はBOSE、(Ba,Sr,Ca)2Si1-ξ4-2ξ、式中、0≦ξ≦0.2、又は(Ba,Sr,Ca)2(Mg,Zn)Si27);又はガーネット蛍光体ホスト材料(例えば、イットリウムアルミニウムガーネット又はYAG、テルビウムアルミニウムガーネット又はTAG、又は(Y,Gd,Tb,La,Sm,Pr,Lu)3(Al,Ga)5-λ12-3/2λ、式中、0≦λ≦0.5)のような蛍光体ホスト材料を使用して提供することができる。すなわち、これらの蛍光体ホスト材料は、青色発光ダイオードとの使用に適合する非発光拡散粒子、及び青色光をより長波長の可視光(例えば、黄色)に変換して実質的に白色の光を提供する帯放射蛍光体粒子を提供するために使用することができる。
【0059】
表1に関して上述した蛍光体ホスト材料(かつより詳細には、窒化物蛍光体ホスト材料、酸窒化物蛍光体ホスト材料、硫化物蛍光体ホスト材料、ケイ酸塩蛍光体ホスト材料、又はガーネット蛍光体ホスト材料)は、高透明度(低損失)で高屈折率(例えば、少なくとも約1.8)の非発光拡散粒子を提供するために使用することができる。得られる非発光拡散粒子は、約50マイクロメートル、より詳細には、約2マイクロメートルから約25マイクロメートルの範囲にある幅/直径を有する無機の結晶性球体とすることができる。更に、これらの非発光拡散粒子は、当業者によって理解されるように粉砕及びフラックスを用いた焼結によって製造することができる。高透明性及び高屈折率(封入材料に対して)を設けることにより、拡散特性を改善することができる。
【0060】
図面及び明細書で本発明の実施形態を開示し、かつ特定の用語を用いたが、それらの用語は制限ではなく、一般的かつ説明的な意味でのみ使用され、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲に示されている。
【符号の説明】
【0061】
103 基板
105 反射層
107 半導体発光装置又はLED
109 封入材料

【特許請求の範囲】
【請求項1】
印加された電気信号に応答して光を発生するように構成された半導体発光装置と、
前記半導体発光装置によって発生した光を透過するように構成された封入材料であって、該封入材料が、そこに発光蛍光体粒子と非発光拡散粒子を含み、該蛍光体粒子が、発光活性剤でドープされた蛍光体ホスト材料を含み、該非発光蛍光体粒子が、該蛍光体ホスト材料を含む前記封入材料と、
を含むことを特徴とする照明構造体。
【請求項2】
前記蛍光体粒子は、セリウムドープ・イットリウムアルミニウムガーネット(YAG:Ce)蛍光体粒子を含むことを特徴とする請求項1に記載の照明構造体。
【請求項3】
前記非発光拡散粒子は、非発光イットリウムアルミニウムガーネット(YAG)拡散粒子を含むことを特徴とする請求項1に記載の照明構造体。
【請求項4】
前記蛍光体ホスト材料は、(Ba,Sr,Ca)5(PO43(Cl,F,Br,OH);(Ba,Sr,Ca)BPO5;(Sr,Ca)10(PO46*υB23(式中、0<υ≦1);Sr2Si38*2SrCl2;(Ca,Sr,Ba)3MgSi28;BaAl813;2SrO*0.84P25*0.16B23;(Ba,Sr,Ca)MgAl1017;(Ba,Sr,Ca)Al24;(Y,Gd,Lu,Sc,La)BO3;(Ba,Sr,Ca)2Si1-ξ4-2ξ(式中、0≦ξ≦0.2);(Ba,Sr,Ca)2(Mg,Zn)Si27;(Sr,Ca,Ba)(Al,Ga,In)24;(Y,Gd,Tb,La,Sm,Pr,Lu)3(Al,Ga)5-λ12-3/2λ(式中、0≦λ≦0.5);(Lu,Y,SC)2-ρ(Ca,Mg)1+ρLiσMg2-σ(Si−,Ge)3-σσ12-ρ(式中、0≦ρ≦0.5,0≦σ≦0.5);(Ca,Sr)8(Mg,Zn)(SiO44Cl2;Na2Gd227;(Sr,Ca,Ba,Mg,Zn)227;(Gd,Y,Lu,La)23;(Gd,Y,Lu,La)22S;(Gd,Y,Lu,La)VO4;(Ca,Sr)S;(Ca,Sr)S;SrY24;CaLa24;(Ba,Sr,Ca)MgP27;(Y,Lu)2WO6;(Ba,Sr,Ca)βSiγμ(式中、2β+4γ=3μ);Ca3(SiO4)Cl2;(Y,Lu,Gd)2-φCaφSi46+φ1-φ(式中、0≦φ≦0.5);(Lu,Ca,Li,Mg,Y)α−SiAlON;及び/又は3.5MgO*0.5MgF2*GeO2のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1に記載の照明構造体。
【請求項5】
前記非発光拡散粒子は、前記封入材料全体を通して分布されることを特徴とする請求項1に記載の照明構造体。
【請求項6】
前記半導体発光装置に隣接した前記非発光拡散粒子の第1の濃度が、該半導体発光装置からより離れた該非発光拡散粒子の第2の濃度よりも高濃度であることを特徴とする請求項1に記載の照明構造体。
【請求項7】
前記封入材料は、前記発光蛍光体粒子を含む封入材料の第1の層と、前記非発光拡散粒子を含む封入材料の第2の層とを含み、
前記封入材料の第2の層は、前記発光蛍光体粒子を実質的に含まない、
ことを特徴とする請求項1に記載の照明構造体。
【請求項8】
前記非発光拡散粒子は、実質的に球状の非発光拡散粒子を含むことを特徴とする請求項1に記載の照明構造体。
【請求項9】
前記非発光拡散粒子の各々が、約50μm(マイクロメートル)未満の幅を有することを特徴とする請求項1に記載の照明構造体。
【請求項10】
前記非発光拡散粒子は、少なくとも約1.8の屈折率を有することを特徴とする請求項1に記載の照明構造体。
【請求項11】
前記封入材料は、エポキシ、樹脂、シリコーン、及び/又はプラスチックのうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1に記載の照明構造体。
【請求項12】
印加された電気的信号に応答して光を発生するように構成された半導体発光装置と、
前記半導体発光装置によって発生した光を透過するように構成された封入材料であって、該封入材料が、そこに蛍光体粒子とイットリウムアルミニウムガーネット(YAG)拡散粒子とを含み、該蛍光体粒子と該イットリウムアルミニウムガーネット(YAG)拡散粒子が異なる組成を有する前記封入材料と、
を含むことを特徴とする照明構造体。
【請求項13】
前記蛍光体粒子は、発光ドープ・イットリウムアルミニウムガーネット(YAG)蛍光体粒子を含むことを特徴とする請求項12に記載の照明構造体。
【請求項14】
前記イットリウムアルミニウムガーネット(YAG)拡散粒子は、実質的に非発光のイットリウムアルミニウムガーネット(YAG)拡散粒子を含むことを特徴とする請求項12に記載の照明構造体。
【請求項15】
前記イットリウムアルミニウムガーネット(YAG)拡散粒子は、前記封入材料全体を通して分布されることを特徴とする請求項12に記載の照明構造体。
【請求項16】
前記半導体発光装置に隣接した前記イットリウムアルミニウムガーネット(YAG)拡散粒子の第1の濃度が、該半導体発光装置からより離れた該イットリウムアルミニウムガーネット拡散粒子の第2の濃度よりも高濃度であることを特徴とする請求項12に記載の照明構造体。
【請求項17】
前記封入材料は、前記蛍光体粒子を含む封入材料の第1の層と、前記イットリウムアルミニウムガーネット(YAG)拡散粒子を含む封入材料の第2の層とを含み、
前記封入材料の第2の層は、前記蛍光体粒子を実質的に含まない、
ことを特徴とする請求項12に記載の照明構造体。
【請求項18】
前記封入材料は、エポキシ、樹脂、シリコーン、及び/又はプラスチックのうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項12に記載の照明構造体。
【請求項19】
印加された電気的信号に応答して光を発生するように構成された半導体発光装置と、
前記半導体発光装置によって発生した光を透過するように構成された封入材料であって、該封入材料が、そこに非発光拡散粒子を含み、該非発光拡散粒子が、窒化物材料、酸窒化物材料、硫化物材料、ケイ酸塩材料、及び/又はガーネット材料のうちの少なくとも1つを含む前記封入材料と、
を含むことを特徴とする照明構造体。
【請求項20】
前記非発光拡散粒子は、CaSiN2,Ba2Si58,CaSiAlN3,(Ba,Sr,Ca)βSiγμ(式中、2β+4γ=3μ)、SiAlOxy,(Lu,Ca,Li,Mg,Y)α−SiAlON),(Ca,Sr)S)、オルトケイ酸バリウム材料、(Ba,Sr,Ca)2Si1-ξ4-2ξ(式中、0≦ξ≦0.2)、(Ba,Sr,Ca)2(Mg,Zn)Si27),イットリウムアルミニウムガーネット、テルビウムアルミニウムガーネット、又は(Y,Gd,Tb,La,Sm,Pr,Lu)3(Al,Ga)5-λ12-3/2λ(式中、0≦λ≦0.5)のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項19に記載の照明構造体。
【請求項21】
前記非発光拡散粒子は、そこに非発光イットリウムアルミニウムガーネット(YAG)拡散粒子を含むことを特徴とする請求項19に記載の照明構造体。
【請求項22】
前記非発光拡散粒子は、前記封入材料全体を通して分布されることを特徴とする請求項19に記載の照明構造体。
【請求項23】
前記半導体発光装置に隣接した前記非発光拡散粒子の第1の濃度が、該半導体発光装置からより離れた該非発光拡散粒子の第2の濃度よりも高濃度であることを特徴とする請求項19に記載の照明構造体。
【請求項24】
前記封入材料は、前記非発光拡散粒子を含む封入材料の第1の層と、該非発光拡散粒子を実質的に含まない封入材料の第2の層とを含むことを特徴とする請求項19に記載の照明構造体。
【請求項25】
前記封入材料は、エポキシ、樹脂、シリコーン、及び/又はプラスチックのうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項19に記載の照明構造体。
【請求項26】
前記封入材料は、そこに蛍光体粒子を更に含み、
前記非発光拡散粒子と前記蛍光体粒子は、異なる組成を有する、
ことを特徴とする請求項25に記載の照明構造体。
【請求項27】
前記蛍光体粒子は、セリウムドープ・イットリウムアルミニウムガーネット(YAG:Ce)蛍光体粒子を含むことを特徴とする請求項25に記載の照明構造体。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2012−533175(P2012−533175A)
【公表日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−519657(P2012−519657)
【出願日】平成22年7月6日(2010.7.6)
【国際出願番号】PCT/US2010/041026
【国際公開番号】WO2011/005733
【国際公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【出願人】(592054856)クリー インコーポレイテッド (468)
【氏名又は名称原語表記】CREE INC.
【Fターム(参考)】