説明

蛍光管被覆用熱収縮性チューブ及び被覆蛍光管

【課題】 長時間使用した場合でも、引張強度及び引張伸度が低下しにくく、ガラスの破損や飛散を継続的に防止することが可能な蛍光管被覆用熱収縮性チューブ及び該蛍光管被覆用熱収縮性チューブを用いた被覆蛍光管を提供する。
【解決手段】 蛍光管を被覆するための蛍光管被覆用熱収縮性チューブであって、ポリエステル系樹脂、光安定剤、紫外線吸収剤及び酸化防止剤を含有し、前記ポリエステル系樹脂は固有粘度が0.8〜1.4dl/gであり、前記光安定剤の含有量が0.1〜0.4重量%、前記紫外線吸収剤の含有量が0.1〜0.4重量%、前記酸化防止剤の含有量が0.04〜0.3重量%であり、かつ、前記光安定剤、紫外線吸収剤及び酸化防止剤の含有量の合計が0.3〜0.9重量%である蛍光管被覆用熱収縮性チューブ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、長時間使用した場合でも、引張強度及び引張伸度が低下しにくく、ガラスの破損や飛散を継続的に防止することが可能な蛍光管被覆用熱収縮性チューブ及び該蛍光管被覆用熱収縮性チューブを用いた被覆蛍光管に関する。
【背景技術】
【0002】
蛍光ランプは材質の大部分がガラスから出来ているため、高い場所からの落下や衝撃を加えるとガラスが割れ、ガラス片が飛び散る危険性がある。そのため、外部からの衝撃等によるガラスの破損、飛散を防止するため、厚さ100〜150μmの樹脂製チューブを被覆した飛散防止形蛍光ランプが商品化されている。
また、特許文献1には、チューブの開封が容易となるように、ランプの全長にわたってテープを有するチューブ被覆蛍光ランプが開示されている。
更に、特許文献2には、片口金コンパクト形蛍光ランプに飛散防止機能を持たせるため、口金部までの範囲に渡って熱収縮性チューブを用いて被覆した蛍光ランプが開示されている。
【0003】
しかしながら、特許文献1や特許文献2のような従来の樹脂製チューブを用いた場合、長時間光に曝されることによって、樹脂製チューブに変色や曇りが発生するという問題があった。また、樹脂の劣化に伴って、ガラスの破損や飛散を防止する効果が大幅に低下するという問題もあった。特に、ブラックライト等の紫外線ランプに使用される樹脂製チューブでは、これらの問題が顕著となっていた。加えて、近年は蛍光ランプが長寿命化していることもあり、長時間使用する場合や紫外線ランプに使用する場合でも、変色や曇りが生じたり、樹脂の劣化が起こったりしにくい蛍光管被覆用チューブが求められていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平6−275236号公報
【特許文献2】特開2005−122906号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記現状に鑑み、長時間使用した場合でも、引張強度及び引張伸度が低下しにくく、ガラスの破損や飛散を継続的に防止することが可能な蛍光管被覆用熱収縮性チューブ及び蛍光管被覆用熱収縮性チューブを用いた被覆蛍光管を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、蛍光管を被覆するための蛍光管被覆用熱収縮性チューブであって、ポリエステル系樹脂、光安定剤、紫外線吸収剤及び酸化防止剤を含有し、前記ポリエステル系樹脂は固有粘度が0.8〜1.4dl/gであり、前記光安定剤の含有量が0.1〜0.4重量%、前記紫外線吸収剤の含有量が0.1〜0.4重量%、前記酸化防止剤の含有量が0.04〜0.3重量%であり、かつ、前記光安定剤、紫外線吸収剤及び酸化防止剤の含有量の合計が0.3〜0.9重量%である蛍光管被覆用熱収縮性チューブである。
以下に本発明を詳述する。
【0007】
本発明の蛍光管被覆用熱収縮性チューブは、ポリエステル系樹脂を含有する。
上記ポリエステル系樹脂としては、例えば、ジカルボン酸とジオールとを縮重合させることにより得られるものが挙げられる。
【0008】
上記ジカルボン酸としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、2−クロロテレフタル酸、2,5−ジクロロテレフタル酸、2−メチルテレフタル酸、4,4−スチルベンジカルボン酸、4,4−ビフェニルジカルボン酸、オルトフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、ビス安息香酸、ビス(p−カルボキシフェニル)メタン、アントラセンジカルボン酸、4,4−ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,4−ジフェノキシエタンジカルボン酸、5−Naスルホイソフタル酸、エチレン−ビス−p−安息香酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカン二酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等が挙げられる。これらのジカルボン酸は単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0009】
上記ジオール成分としては、例えば、ジエチレングリコール、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、トランス−又は−2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、デカメチレングリコール、シクロヘキサンジオール等が挙げられる。これらのジオール成分は単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0010】
上記ポリエステル系樹脂としては、なかでも、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸に由来する成分を含有し、かつ、ジオール成分としてエチレングリコールに由来する成分を含有するものが好ましい。このようなポリエステル系樹脂を用いることにより、耐熱性を付与することができる。
【0011】
上記ポリエステル系樹脂の固有粘度の下限は0.8dl/g、上限は1.4dl/gである。上記固有粘度が0.8dl/g未満であると、蛍光管被覆用熱収縮性チューブの強度が低下し、1.4dl/gを超えると、溶融粘度が高く押出成形しにくくなる。好ましい下限は1.0dl/g、好ましい上限は1.2dl/gである。なお、上記固有粘度は、35℃においてオルトクロロフェノール中で測定した値のことをいう。
【0012】
上記ポリエステル系樹脂の数平均分子量の好ましい下限は30000、好ましい上限は55000である。上記数平均分子量が30000未満であると、蛍光管被覆用熱収縮性チューブの強度が低下することがあり、55000を超えると、押出成形しにくくなることがある。なお、本明細書において、数平均分子量とはゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)で測定されたものをいう。
【0013】
上記ポリエステル系樹脂としては、上述した組成を有するポリエステル系樹脂を単独で用いてもよく、上述した組成を有する2種以上のポリエステル系樹脂を併用してもよい。
【0014】
本発明の蛍光管被覆用熱収縮性チューブは光安定剤を含有する。
上記光安定剤としては、ヒンダードアミン系光安定剤が好ましい。
【0015】
上記ヒンダードアミン系光安定剤としては、コハク酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物、ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}]、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−セバケートやN,N−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン−2,4−ビス[N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4ピペリジル)アミノ]−6−クロロ−1,3,5−トリアジン縮合物等が挙げられる。これらは単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0016】
本発明の蛍光管被覆用熱収縮性チューブにおける上記光安定剤の含有量の下限は0.1重量%、上限は0.4重量%である。上記光安定剤の含有量が0.1重量%未満であると、長時間の使用によって引張強度や引張伸度が低下し、0.4重量%を超えると、透明性が低下したり、チューブからブリードしやすくなったりする。好ましい下限は0.2重量%、好ましい上限は0.4重量%である。
【0017】
本発明の蛍光管被覆用熱収縮性チューブは紫外線吸収剤を含有する。
上記紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤が好ましい。
【0018】
上記ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−t−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3’、5’−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’、5’−ジ−t−ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾールや2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α、α−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール等が挙げられる。これらは単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0019】
本発明の蛍光管被覆用熱収縮性チューブにおける上記紫外線吸収剤の含有量の下限は0.1重量%、上限は0.4重量%である。上記紫外線吸収剤の含有量が0.1重量%未満であると、長時間の使用によって引張強度や引張伸度が低下し、0.4重量%を超えると、透明性が低下したり、チューブからブリードしやすくなったりする。好ましい下限は0.1重量%、好ましい上限は0.3重量%である。
【0020】
本発明の蛍光管被覆用熱収縮性チューブは酸化防止剤を含有する。
上記酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤又はリン系酸化防止剤が好ましい。
【0021】
上記フェノール系酸化防止剤としては、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、n−オクタデシル−3−(3’、5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、テトラキス−[メチレン−3−(3’、5’−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、トリエチレングリコール−ビス−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート]、2、2’−メチレンビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4、4’−チオビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)や4,4’−ブチリデンビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)等が挙げられる。これらは単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0022】
上記リン系酸化防止剤としては、トリスノニルフェニルホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4、4’−ビフェニレン−ジ−ホスファイト等が挙げられる。これらは単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0023】
本発明の蛍光管被覆用熱収縮性チューブにおける上記酸化防止剤の含有量の下限は、0.04重量%、上限は0.3重量%である。上記酸化防止剤の含有量が0.04重量%未満であると、長時間の使用によって引張強度や引張伸度が低下し、0.3重量%を超えると、透明性が低下したり、チューブからブリードしやすくなったりする。好ましい下限は0.1重量%、好ましい上限は0.3重量%である。
【0024】
本発明の蛍光管被覆用熱収縮性チューブは、上記光安定剤、紫外線吸収剤及び酸化防止剤の含有量の合計の下限が0.3重量%、上限が0.9重量%である。上記含有量の合計が0.3重量%未満であると、長時間の使用によって引張強度や引張伸度が低下し、0.9重量%を超えると、透明性が低下したり、チューブからブリードしやすくなったりする。好ましい下限は0.4重量%、好ましい上限は0.8重量%である。
【0025】
本発明の蛍光管被覆用熱収縮性チューブには、本発明の本質を損なわない範囲内で、熱安定剤、帯電防止剤、アンチブロッキング剤、滑剤、消光剤、増核剤、難燃化剤等の公知の添加剤を添加してもよい。
【0026】
本発明の蛍光管被覆用熱収縮性チューブの具体的構成としては、単層であることが好ましいが、更に、耐磨耗層、印刷層、着色層等を積層することにより、2層構造等の多層構造としてもよい。
【0027】
本発明の蛍光管被覆用熱収縮性チューブの厚さの好ましい下限は60μm、好ましい上限は150μmである。より好ましい下限は90μm、より好ましい上限は130μmである。上記範囲内であると、高い熱収縮性や蛍光管への優れた装着性が得られる。
【0028】
本発明の蛍光管被覆用熱収縮性チューブを製造する方法としては特に限定されないが、ポリエステル系樹脂、光安定剤、紫外線吸収剤及び酸化防止剤の原料を混合した後、円形チューブ状に押出成形する方法等が挙げられる。なお、上記押出成形を行った後、延伸工程を行ってもよい。
【0029】
本発明の蛍光管被覆用熱収縮性チューブは、熱収縮性を有する。これにより、蛍光管に被覆する場合に、美麗に被覆させることができる。
本発明の蛍光管被覆用熱収縮性チューブを蛍光管に被嵌した後、所定の温度で加熱して、本発明の蛍光管被覆用熱収縮性チューブを収縮させることで、本発明の蛍光管被覆用熱収縮性チューブと蛍光管とからなる被覆蛍光管が得られる。このような被覆蛍光管もまた、本発明の1つである。
【0030】
上記蛍光管としては、白色蛍光管、昼白色蛍光管、昼光色蛍光管、温白色蛍光管、電球色蛍光灯、ブラックライト等の各種の蛍光管を使用することができる。また、上記蛍光管の形状としては、直管、W字管、U字管、コの字型管、L字管等、その管形やサイズを問わずどのようなものも適用可能である。
【発明の効果】
【0031】
本発明によれば、長時間使用した場合でも、引張強度及び引張伸度が低下しにくく、ガラスの破損や飛散を継続的に防止することが可能な蛍光管被覆用熱収縮性チューブ及び該蛍光管被覆用熱収縮性チューブを用いた被覆蛍光管を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
ポリエステル系樹脂としてポリエチレンテレフタレート(三菱化学社製、NOVAPEX GG900、固有粘度:1.10dl/g)、光安定剤としてチヌビン622LD(チバジャパン社製、ヒンダードアミン系光安定剤、コハク酸ジメチル−1−(ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチレルピペリジン重縮合物)、紫外線吸収剤としてチヌビン234(チバジャパン社製、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、2−[5−メチル−2−ヒドロキシフェニル]ベンゾトリアゾール)、酸化防止剤としてイルガノックス3114(チバジャパン社製、フェノール系酸化防止剤、トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレート)を用い、これらを表1に示す割合で混合した樹脂組成物を投入口付近の温度を240℃、先端付近の温度を280℃に調整した押出機に投入し、290℃の環状ダイスから円形チューブ状に押出成形した。次いで、90℃で縦3.0倍、横2.5倍の延伸倍率で延伸することにより、厚みが100μmの熱収縮性チューブを得た。
【0033】
(実施例2〜4、比較例1〜2、4)
ポリエステル系樹脂、光安定剤、紫外線吸収剤及び酸化防止剤を表1に示す割合に変更した以外は実施例1と同様にして熱収縮性チューブを得た。
【0034】
(比較例3)
ポリエステル系樹脂としてポリエチレンテレフタレート(ベルポリエステルプロダクツ社製、PBK1、固有粘度:0.65dl/g)を用い、かつ、ポリエステル系樹脂、光安定剤、紫外線吸収剤及び酸化防止剤を表1に示す割合に変更した以外は実施例1と同様にして熱収縮性チューブを得た。
【0035】
【表1】

【0036】
(評価)
実施例及び比較例で得られた熱収縮性チューブについて、以下の評価を行った。結果を表2に示した。
(1)ヘイズ値
得られた熱収縮性チューブについて、ASTM D1003に準ずる方法により、ヘイズメーター(東京電色社製、TC−HIIIDKP)を用いて、ヘイズ値を測定した。
【0037】
(2)引張試験
得られた熱収縮性チューブについて、3号ダンベルを用いてカットし、測定サンプルとした。測定サンプルについて、JIS C2133に準拠し、東洋精機製作所製ストログラフV10−Cを用いて、引張速度200mm/分で引張試験を行い、引張強度及び引張伸度を測定した。
また、得られた熱収縮性チューブをブラックライト(東芝ライテック社製、FL40S−BLB)に被せた後、200℃で1分間加熱することにより被覆した。次いで、常温・常湿環境のもと、2000時間(約84日間、3ヶ月弱)連続点灯させることにより紫外線を照射した。その後、紫外線照射後のチューブを3号ダンベルを用いてカットし、測定サンプルとした。測定サンプルについても、JIS C2133に準拠し、東洋精機製作所製ストログラフV10−Cを用いて、引張速度200mm/分で引張試験を行い、引張強度及び引張伸度を測定した。
更に、照射前後の引張強度及び引張伸度から強度保持率及び伸度保持率を算出した。
【0038】
【表2】

【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明によれば、長時間使用した場合でも、引張強度及び引張伸度が低下しにくく、ガラスの破損や飛散を継続的に防止することが可能な蛍光管被覆用熱収縮性チューブ及び該蛍光管被覆用熱収縮性チューブを用いた被覆蛍光管を提供できる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
蛍光管を被覆するための蛍光管被覆用熱収縮性チューブであって、
ポリエステル系樹脂、光安定剤、紫外線吸収剤及び酸化防止剤を含有し、
前記ポリエステル系樹脂は固有粘度が0.8〜1.4dl/gであり、
前記光安定剤の含有量が0.1〜0.4重量%、
前記紫外線吸収剤の含有量が0.1〜0.4重量%、
前記酸化防止剤の含有量が0.04〜0.3重量%であり、かつ、
前記光安定剤、紫外線吸収剤及び酸化防止剤の含有量の合計が0.3〜0.9重量%である
ことを特徴とする蛍光管被覆用熱収縮性チューブ。
【請求項2】
ポリエステル系樹脂は、固有粘度が1.0〜1.2dl/gであることを特徴とする請求項1記載の蛍光管被覆用熱収縮性チューブ。
【請求項3】
光安定剤は、ヒンダードアミン系光安定剤であることを特徴とする請求項1又は2記載の蛍光管被覆用熱収縮性チューブ。
【請求項4】
紫外線吸収剤は、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の蛍光管被覆用熱収縮性チューブ。
【請求項5】
酸化防止剤は、フェノール系酸化防止剤又はリン系酸化防止剤であることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の蛍光管被覆用熱収縮性チューブ。
【請求項6】
請求項1、2、3、4又は5記載の蛍光管被覆用熱収縮性チューブと蛍光管とからなることを特徴とする被覆蛍光管。

【公開番号】特開2011−54487(P2011−54487A)
【公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−203890(P2009−203890)
【出願日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【出願人】(000001339)グンゼ株式会社 (919)
【出願人】(591126910)グンゼ高分子株式会社 (5)
【Fターム(参考)】