説明

血清タンパク質と結合することが可能なペプチド、並びにこれを含む化合物、構築物及びポリペプチド

本発明は、ヒト血清アルブミンと結合することが可能なアミノ酸配列;このようなアミノ酸配列を含むか、又はこれから本質的に成る、化合物、タンパク質、ポリペプチド、融合タンパク質又は構築物;このようなアミノ酸配列、化合物、タンパク質、ポリペプチド、融合タンパク質又は構築物をコードする核酸;このようなアミノ酸配列、化合物、タンパク質、ポリペプチド、融合タンパク質又は構築物を含む、組成物、特に医薬組成物;及びこのようなアミノ酸配列、化合物、タンパク質、ポリペプチド、融合タンパク質又は構築物の使用に関する。


Notice: Undefined index: DEJ in /mnt/www/gzt_disp.php on line 298

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)アミノ酸配列AASYSDYDVFGGGTDFGP(配列番号1)との、少なくとも50%、好ましくは少なくとも65%、より好ましくは少なくとも70%、さらにより好ましくは少なくとも75%、例えば少なくとも80%、例えば少なくとも90%ではあるが、100%ではない配列同一性(本明細書中で規定する)を有し、
b)アミノ酸配列AASYSDYDVFGGGTDFGP(配列番号1)より良好にヒト血清アルブミンと結合する、
アミノ酸配列。
【請求項2】
a)アミノ酸配列AASYSDYDVFGGGTDFGP(配列番号1)との、9個以下、好ましくは8個以下、特に7個以下、例えば6個、5個、4個、3個、2個又は1個のアミノ酸差異(本明細書中で規定する)を有し、
b)アミノ酸配列AASYSDYDVFGGGTDFGP(配列番号1)より良好にヒト血清アルブミンと結合する、
アミノ酸配列。
【請求項3】
配列番号1のアミノ酸配列と比較して、
配列番号1の3位のセリン残基(S)がアルギニン(R)、プロリン(P)、芳香族アミノ酸残基(F、Y、W又はH、特にF、Y又はW)又は疎水性アミノ酸残基(L、I、V又はM)から選択されるアミノ酸残基で置き換わっており、及び/又は
配列番号1の5位のセリン残基(S)がアルギニン(R)、プロリン(P)又は芳香族アミノ酸残基(F、Y、W又はH、特にF、Y又はW)から選択されるアミノ酸残基で置き換わっており、及び/又は
配列番号1の15位のアスパラギン酸残基(D)がプロリン(P)又は低分子アミノ酸残基(A、G、S又はT)から選択されるアミノ酸残基で置き換わっており、及び/又は
配列番号1の16位のフェニルアラニン残基(F)がプロリン(P)、疎水性アミノ酸残基(L、I、V又はM)又は低分子アミノ酸残基(A、G、S又はT)で置き換わっており、及び/又は
配列番号1の18位のプロリン残基(P)が維持されているか、又は(部分的に)負に荷電したアミノ酸残基(D、E、Q又はN)若しくは低分子アミノ酸残基(A、G、S又はT)で置き換わっており、並びに
任意で1つ又は複数のさらなる好適なアミノ酸の挿入、欠失及び/又は置換を含む、
請求項1又は2に記載のアミノ酸配列。
【請求項4】
配列番号1のアミノ酸配列と比較して、配列番号1の3位のセリン残基(S)がアルギニン(R)に置き換わっている、請求項1〜3のいずれか一項に記載のアミノ酸配列。
【請求項5】
(i)Arg(R)残基、特にヒト血清アルブミンのアミノ酸残基Asn(N)133及びAsn(N)135と水素結合を形成することが可能な、及び/又はヒト血清アルブミンのPro(P)134残基及びLeu(L)136残基の主鎖の酸素原子と静電相互作用を形成することが可能なArg(R)残基、及び/又は
(ii)Trp(W)残基、特にヒト血清アルブミンのArg(R)138残基と静電相互作用を形成することが可能なTrp(W)残基、及び/又は
(iii)配列モチーフGGG、
並びに好ましくは(i)、(ii)及び(iii)の少なくともいずれか2つ、より好ましくは3つ全てを含む、
請求項1〜4のいずれか一項に記載のアミノ酸配列。
【請求項6】
(i)配列モチーフRXWD(モチーフ内、Xは任意のアミノ酸配列であり得るが、好ましくはW、Y、F、S又はDである)、及び/又は
(ii)配列モチーフGGG、好ましくは配列モチーフFGGG、より好ましくは配列モチーフDVFGGG(配列番号129)、特に配列モチーフDVFGGGT(配列番号133)、
並びに最も好ましくはこれらの配列モチーフ(i)及び(ii)の両方を含む、
請求項1〜5のいずれか一項に記載のアミノ酸配列。
【請求項7】
配列番号2〜配列番号115のアミノ酸配列の1つ、又は配列番号2〜配列番号115のアミノ酸配列の1つとの、3個以下、例えば3個、2個若しくは1個のアミノ酸差異を有するアミノ酸配列である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の、また好ましくは請求項4〜6のいずれか一項に記載のアミノ酸配列。
【請求項8】
配列番号14若しくは配列番号147〜配列番号157のアミノ酸配列の1つ、又は配列番号14若しくは配列番号147〜157のアミノ酸配列の1つとの、3個以下、例えば3個、2個若しくは1個のアミノ酸差異を有するアミノ酸配列である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の、また好ましくは請求項4〜6のいずれか一項に記載のアミノ酸配列。
【請求項9】
a)配列AARYWDYDVFGGGTPVGG(56E4、配列番号14)であるか、又は
b)アミノ酸配列AARYWDYDVFGGGTPVGG(56E4、配列番号14)との、少なくとも65%、より好ましくは少なくとも70%、さらにより好ましくは少なくとも75%、例えば少なくとも80%、例えば少なくとも85%又は少なくとも90%の配列同一性を有し、及び/又は
c)アミノ酸配列AARYWDYDVFGGGTPVGG(56E4、配列番号14)との、6個以下、好ましくは5個以下、特に4個以下、例えば3個、2個又は1個のアミノ酸差異(本明細書中で規定する)を有し、並びに好ましくは
d)アミノ酸配列AARYWDYDVFGGGTPVGG(56E4、配列番号14)と同様に良好に、好ましくはアミノ酸配列AARYWDYDVFGGGTPVGG(56E4、配列番号14)より良好にヒト血清アルブミンと結合する、
アミノ酸配列。
【請求項10】
a)アミノ酸配列59A5(配列番号147)、59C8(配列番号148)、59F2(配列番号149)、59B3(配列番号150)、59B2(配列番号151)、60E6(配列番号152)、60F1(配列番号153)、60G5(配列番号154)、59H12(配列番号155)、59C2(配列番号156)若しくは59H10(配列番号157)の1つであるか、又は
b)アミノ酸配列59A5(配列番号147)、59C8(配列番号148)、59F2(配列番号149)、59B3(配列番号150)、59B2(配列番号151)、60E6(配列番号152)、60F1(配列番号153)、60G5(配列番号154)、59H12(配列番号155)、59C2(配列番号156)及び/又は59H10(配列番号157)の少なくとも1つとの、少なくとも65%、より好ましくは少なくとも70%、さらにより好ましくは少なくとも75%、例えば少なくとも80%、例えば少なくとも85%又は少なくとも90%の配列同一性を有し、及び/又は
c)アミノ酸配列59A5(配列番号147)、59C8(配列番号148)、59F2(配列番号149)、59B3(配列番号150)、59B2(配列番号151)、60E6(配列番号152)、60F1(配列番号153)、60G5(配列番号154)、59H12(配列番号155)、59C2(配列番号156)及び/又は59H10(配列番号157)の少なくとも1つとの、6個以下、好ましくは5個以下、特に4個以下、例えば3個、2個又は1個のアミノ酸差異(本明細書中で規定する)を有し、並びに好ましくは
d)アミノ酸配列AARYWDYDVFGGGTPVGG(56E4、配列番号14)と同様に良好に、好ましくはアミノ酸配列AARYWDYDVFGGGTPVGG(56E4、配列番号14)より良好にヒト血清アルブミンと結合する、
アミノ酸配列。
【請求項11】
e)アミノ酸配列59F2(配列番号149)、59H12(配列番号155)若しくは59C2(配列番号156)の1つであるか、又は
a)アミノ酸配列59F2(配列番号149)、59H12(配列番号155)及び/又は59C2(配列番号156)の少なくとも1つとの、少なくとも65%、より好ましくは少なくとも70%、さらにより好ましくは少なくとも75%、例えば少なくとも80%、例えば少なくとも85%又は少なくとも90%の配列同一性を有し、及び/又は
b)アミノ酸配列59F2(配列番号149)、59H12(配列番号155)及び/又は59C2(配列番号156)の少なくとも1つとの、6個以下、好ましくは5個以下、特に4個以下、例えば3個、2個又は1個のアミノ酸差異(本明細書中で規定する)を有し、並びに好ましくは
c)アミノ酸配列AARYWDYDVFGGGTPVGG(56E4、配列番号14)と同様に良好に、好ましくはアミノ酸配列AARYWDYDVFGGGTPVGG(56E4、配列番号14)より良好にヒト血清アルブミンと結合する、
アミノ酸配列。
【請求項12】
ヒト血清アルブミンに特異的であると共に、ヒト血清アルブミンのアミノ酸残基Asn(N)133及びAsn(N)135と水素結合を形成することが可能な、及び/又はヒト血清アルブミンのPro(P)134残基及びLeu(L)136残基の主鎖の酸素原子と静電相互作用を形成することが可能なArg(R)残基;ヒト血清アルブミンのArg(R)138残基と静電相互作用を形成することが可能なTrp(W)残基;並びに配列モチーフDVFGGG(配列番号129)、特に配列モチーフDVFGGGT(配列番号133)を含む、アミノ酸配列。
【請求項13】
ヒト血清アルブミンに特異的であると共に、配列モチーフRXWD(モチーフ内、XはW、Y、F、S又はDから選択される)及び配列モチーフFGGG、好ましくは配列モチーフDVFGGG(配列番号129)を含む、アミノ酸配列、特に請求項12に記載のアミノ酸配列。
【請求項14】
前記アミノ酸配列が治療部、化合物、タンパク質又は他の治療実体と連結又は融合した場合、このようにして得られた該化合物が、前記治療部、化合物、タンパク質又は他の治療実体が配列番号1のアミノ酸配列と連結又は融合した対応する化合物又は構築物より長い半減期を有し、好ましくは前記治療部、化合物、タンパク質又は他の治療実体が配列番号14のアミノ酸配列と連結又は融合した対応する化合物若しくは構築物と同じか、又は対応する化合物若しくは構築物より長い半減期を有するようなものである、請求項1〜13のいずれか一項に記載のアミノ酸配列。
【請求項15】
カニクイザル(マカク・ファシクラリス(Macaca fascicularis))由来の血清アルブミンと交差反応性である、請求項1〜14のいずれか一項に記載のアミノ酸配列。
【請求項16】
少なくとも1つの請求項1〜15のいずれか一項に記載のアミノ酸配列と少なくとも1つの治療部とを含む化合物又は構築物。
【請求項17】
少なくとも2つの請求項1〜15のいずれか一項に記載のアミノ酸配列と少なくとも1つの治療部とを含む化合物又は構築物。
【請求項18】
請求項1〜15のいずれか一項に記載のアミノ酸配列を少なくとも2つ含む少なくとも1つのタンデムリピートと少なくとも1つの治療部と含む化合物又は構築物。
【請求項19】
少なくとも1つの請求項1〜15のいずれか一項に記載のアミノ酸配列と少なくとも1つの治療部とを含む化合物又は構築物であって、前記本発明の化合物が、前記アミノ酸配列(複数可)の代わりにアミノ酸配列AASYSDYDVFGGGTDFGP(配列番号1)を含有する、対応する化合物より長い半減期(本明細書中で規定する)を有し、好ましくは前記アミノ酸配列(複数可)の代わりに配列番号14のアミノ酸配列を含有する、対応する化合物と同程度の、又は対応する化合物より長い半減期(本明細書中で規定する)を有する、化合物又は構築物。
【請求項20】
融合タンパク質又はポリペプチドである、請求項11又は12に記載の化合物又は構築物。
【請求項21】
少なくとも1つの治療部が好ましくは、免疫グロブリン配列又はその抗原結合断片、例えば免疫グロブリン可変ドメイン又はその抗原結合断片を含むか、又はこれから本質的に成る、請求項11〜13のいずれか一項に記載の化合物又は構築物。
【請求項22】
少なくとも1つの治療部が好ましくは、(単一)ドメイン抗体、「dAb」又はナノボディ(登録商標)を含むか、又はこれから本質的に成る、請求項14に記載の化合物又は構築物。

【図1−1】
image rotate

【図1−2】
image rotate

【図1−3】
image rotate

【図1−4】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7−1】
image rotate

【図7−2】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate


【公表番号】特表2011−516603(P2011−516603A)
【公表日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−504466(P2011−504466)
【出願日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【国際出願番号】PCT/EP2009/054533
【国際公開番号】WO2009/127691
【国際公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【出願人】(505166225)アブリンクス エン.ヴェー. (28)
【Fターム(参考)】