衛生的な水栓
本発明は、水栓吐水口(4)内に開口する液体ガイド(3)を備えた衛生的な水栓(1,2)であって、前記水栓吐水口(4)の領域内に挿入カートリッジ(5)として構成された衛生的な機能ユニットが設けられている形式のものに関する。本発明による水栓は、液体ガイド(3)の内法横断面が、少なくとも水栓吐水口(4)の出口領域内で挿入カートリッジ(5)に適合されており、該挿入カートリッジ(5)が前記水栓吐水口の出口側から水栓吐水口(4)内に挿入可能で、この水栓吐水口(4)内で解除可能に保持されている。本発明による水栓(2)は、噴流調整器又はその他の衛生的な機能ユニット(5)を備えた造形的な遊び空間を著しく制限することなしに使用することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水栓(若しくは混合水栓)吐水口内に開口する液体ガイドを備えた、衛生的な水栓であって、水栓吐水口の領域内に、挿入カートリッジとして構成された衛生的な機能ユニットが設けられている形式のものに関する。
【0002】
種々異なる噴流調整器が既に公知であって、このような公知の噴流調整器は、衛生的な機能ユニットして衛生的な水栓吐水口の領域内に設けられていて、飛び散らない滑らかな水流を生ぜしめるために使用される。このような公知の噴流調整器は、規則的に、水栓吐水口の端縁部に螺合可能なスリーブ状の口金(Mundstueck)に挿入可能である。
【0003】
しかしながら、水栓吐水口に螺合されるスリーブ状の口金を使用すると、コストのかかる、水栓の加工が必要となり、またこのような水栓の開発時に造形的な遊び空間が制約を受けることになる。さらにまた、別個の、かつ多くの場合クロムメッキされている金属スリーブより製造された水栓吐水口の口金は、少なからぬコストを必要とする。
【0004】
特に、美的な観点で高い要求が課せられている高価値の水栓においては、色のずれ及び妨害的なギャップなしに、水栓と口金との間のできるだけ滑らかな移行部が得られ、かつ確実に同じ直径のものが得られるようにするために、水栓及びこれに所属する口金が、高価な費用をかけて一緒に研削、研磨及び次いで一緒にクロムメッキ又は塗装されるようになっている。
【0005】
従来の口金において一般的に使用される、水栓と水栓吐水口に螺合された口金との間のギャップは、このような水栓の視覚的な外観を損なうだけでなく、汚れの蓄積によって衛生的に不都合な箇所を形成することになる。
【0006】
そこで本発明の課題は、冒頭に述べた形式の水栓を改良して、噴流調整器又はその他の衛生的な機能ユニットによって、造形的な遊び空間が著しく制限されないようなものを提供することである。
【0007】
この課題を解決した本発明によれば、冒頭に述べた形式の衛生的な水栓において、液体ガイドの内法横断面が、少なくとも水栓吐水口の出口領域内で挿入カートリッジに適合されており、該挿入カートリッジが水栓吐水口の出口側から水栓吐水口内に挿入可能で、この水栓吐水口内で解除可能に保持されている。
【0008】
挿入カートリッジとして構成された機能ユニットは、出口側から水栓吐水口内に挿入可能、かつこの吐水口内で解除可能に保持されている。この挿入カートリッジを受容するために、水栓の液体ガイドはその内法横断面が、少なくとも水栓吐水口の出口領域内で挿入カートリッジに適合されている。これによって、少なからぬコストを必要とする付加的な口金は省くことができる。このような口金は、従来では水栓のコスト全体の、不釣り合いに大きい割合を成していた。このような口金を螺合する作業が省かれ、また口金を、色を統一させるために水栓と一緒に処理する必要もないので、衛生的な水栓の製造は著しく簡略化された。口金が省かれているので、従来の口金を使用する際におけるような、視覚的な外観を損ない、かつ衛生的な機能ユニットの高い要求に反する、口金と水栓との間に形成されるギャップも避けられる。衛生的な機能ユニットは、水栓吐水口内で解除可能に保持されているので、サービス作業、例えば汚れの除去、又は石灰除去のために、不慣れな使用者でも簡単に解除して、取り出すことができる。水栓の口金を省いたことによって、水栓の開発時において造形的な遊び空間も拡大されるので、例えば色付きの水栓も可能であって、このために相応の色が付けられた特別な口金を付加的なコストをかけて製造する必要はない。
【0009】
この場合、有利には、挿入カートリッジが、その縦方向(長手方向)の延在長さの少なくとも大部分、有利には全部に亘って水栓吐水口内に配置されている。挿入カートリッジがその縦方向の延在長さの全部に亘って水栓吐水口内に配置されていれば、挿入カートリッジを隠すことができる。つまり外部から事実上見えないように、かつ水栓吐水口内に操作的に確実に挿入することができる。また、挿入カートリッジは、吐水口から、例えばキャッスルレンチ(Kronenschluessel)又は開口レンチ(Gabelschluessel)或いはその他の取り出し工具によって必要に応じて再び取り外すことができる。
【0010】
挿入カートリッジは、付加的なアダプタを必要とすることなしに、水栓吐水口内で直接保持することができる。本発明の別の実施例によれば、挿入カートリッジは、有利な形式でスリーブ状の中間ホルダによって水栓吐水口内で保持されている。
【0011】
挿入カートリッジを水栓吐水口内に組み付ける作業を軽減するために、及び吐水口内での挿入カートリッジの位置を規定するために、挿入カートリッジ又は中間ホルダは、水栓吐水口内に、挿入ストッパまで挿入可能である。
【0012】
この場合、出口側から水栓吐水口に挿入可能な中間ホルダが、水栓吐水口内に解除可能又は解除不能に保持されている。
【0013】
中間ホルダが水栓吐水口内で、接着結合、緊締結合、係止結合及び/又はねじ結合によって、及び/又はプレス固定、爪止め固定(Verkrallen)又はくさび固定(Verkeilen)によって保持されていれば、有利である。この場合、中間ホルダは、水栓吐水口の内周壁に対して有利には環状にシールされている。水栓内における中間ホルダのシールは、付加的なシール例えばOリング又はフラットシールによって、中間ホルダに一体成形されたシールによって、又は、結合手段例えば中間ホルダを接着する際に使用される接着剤によって、行われる。
【0014】
挿入カートリッジが、水栓吐水口内で又は中間ホルダ内で、緊締結合、係止結合又はねじ結合によって保持されていれば、有利である。従って、挿入カートリッジは例えば、1段又は複数段のねじ結合又はスナップ結合によって、及びひいては水栓又は中間ホルダ内における解除可能な結合部によって保持される。この結合部は、必要であれば、機能ユニットの簡単かつ迅速な組み立て及び取り外しを可能にする。
【0015】
有利には、挿入カートリッジが中間ホルダに対して又は水栓吐水口の内周壁に対してシールされている。中間ホルダ又は水栓吐水口の内周壁に対する、機能ユニットのシールは、例えばOシールリング、フラットシール又はその他の公知のシールを介して行われる。
【0016】
この場合、本発明の有利な実施例によれば、挿入カートリッジ若しくは中間ホルダと水栓との間をシールするために、少なくとも1つのリングシール、有利には少なくとも1つのOリングが設けられている。
【0017】
本発明の実施態様によれば、挿入カートリッジ又は中間ホルダが雄ねじ山を有しており、該雄ねじ山が、水栓吐水口に形成された雌ねじ山に螺合可能であり、前記雄ねじ山と雌ねじ山とは、挿入カートリッジ若しくは中間ホルダをねじ込む際に、水栓と挿入カートリッジ若しくは中間ホルダとの間の次のような相対位置において、つまり、挿入カートリッジ又は中間ホルダの外周面に設けられたOリング又はこれと類似のリングシールが水栓に摩擦接続(reibschluessig;摩擦による束縛)式にまだ接触していない、水栓と挿入カートリッジ若しくは中間ホルダとの間の相対位置において、ねじ山が互いに噛み合うように、寸法設計され、かつ配置されている。挿入カートリッジは水栓ケーシング内において半径方向でシールするリングシールを配置したことによって、組み付け及び取り外し時に、次のような明確な利点が得られる。つまり、組み付け時においては、ねじ山を見つけ出すための、より確かな感覚が得られる。何故ならば、ねじ山が見つけ出された時に始めて、リングシールが半径方向で押し付けられるようになっているからである。リングシールを押し付けることによって、より強い摩擦が生ぜしめられ、この摩擦は、そうでなければ組み付けのための感覚を著しく妨害する。取り外し時に、リングシールの選択された配置によって、挿入カートリッジは、挿入及び取り出し工具によって、水栓吐水口とのねじ結合部から、回転させることによって取り出される。リングシールがまだ押し付けられた状態にある間は、ねじ山によって軸方向の強制運動が行われる。リングシールが軸方向で水栓の座部から離れると、ねじ山は噛み合い解除される。これによって、差し込まれた挿入カートリッジとして構成され、かつ場合によっては中間ホルダに組み付けられた機能ユニットは、回転運動だけによって水栓から遠ざけることができ、この際に、摩擦の影響のために付加的に軸方向で引き出す必要はないか、若しくは水圧の補助は必要ない。
【0018】
また、挿入カートリッジに少なくとも環状のシールを一体的に成形してもよい。この場合、挿入カートリッジはシール領域で、複数の構成部材より成る射出成形部材としてだけではなく、単一構成部材より成る射出成形部材として構成されてもよい。
【0019】
本発明の特に有利な実施態様によれば、挿入カートリッジ及び/又は中間ホルダが、挿入カートリッジ若しくは中間ホルダと水栓との間を環状に密閉する、少なくとも1つのシールと一体的に結合されている。挿入カートリッジ及び/又は中間ホルダに設けられた、一体的に形成されたシールは、潜伏流(Kreichstrom)若しくは漏れ流を阻止する。この潜伏流若しくは漏れ流は水栓を貫流する液体、特に挿入カートリッジ若しくは中間ホルダと水栓との間を貫流する液体である。
【0020】
挿入カートリッジ及び/又は中間ホルダの流入側の端縁部領域がシールプロフィールとして構成されていれば、有利である。このような構造は、比較的幅の広い端縁部を備えていてもよい。それによって内法横断面が著しく制限されることはない。挿入カートリッジ及び/又は中間ホルダにおけるこのような比較的幅の広い端縁部は、比較的複雑なシールプロフィールを構成するためにも非常に良好に利用することができる。
【0021】
シールプロフィールが、少なくとも1つの面シール及び/又はリップシールを有していれば、シールプロフィールの構成において有利である。シールプロフィールが対抗ストッパを負荷し、この際に線圧及び/又は面圧がシールプロフィールに加えられる場合に、前記のようなシールプロフィールの形状は、水栓の対抗ストッパと協働して、効果的なシールを生ぜしめる。
【0022】
挿入カートリッジ及び/又は中間ホルダが流入側で、使用位置においてシールプロフィールの変形を制限する挿入ストッパを有していれば、シールプロフィールの過剰な変形は避けられる。そうでなければ、シールプロフィールは損傷を受けるか、又は過剰に変形せしめられ、これは、挿入カートリッジ若しくは中間ホルダと水栓との間の領域における非気密性、及びひいては相応の潜伏流を生ぜしめる。
【0023】
挿入カートリッジ及び/又は中間ホルダが流入側で、使用位置においてシールプロフィールの変形を制限する挿入ストッパを有していれば、シールプロフィールの構造において有利である。この場合、シールプロフィールは、シールプロフィールベースの上側の制限面に配置されている。挿入ストッパは、挿入カートリッジ又は中間ホルダを例えばねじ結合を介して水栓に固定する際に、ねじ込み深さを制限するために用いられる。ねじ込み(螺合)が工具なしで手動で行われる場合、水栓における対抗ストッパの負荷が挿入ストッパによって感知されることによって、挿入ストッパは、ねじ結合の堅固な感覚を仲介することができる。
【0024】
挿入カートリッジ若しくは中間ホルダの内法横断面のできるだけ大きい面を利用するか、若しくは内法横断面を狭める必要がないようにするために、シールプロフィール及び場合によってはその挿入ストッパが、水栓の、内法横断面を制限する端縁部領域と協働するようになっている。この端縁部領域及び/又は中間ホルダは同時に対抗ストッパとして用いられる。
【0025】
この場合、挿入ストッパが、シールプロフィールに半径方向で隣接して配置されていれば、挿入ストッパの機能のために特に有利である。これによって、挿入ストッパは正確に、シールプロフィールを場合によっては破壊することがある力を受容することができる。しかもそれによって、噴流調整器の内法横断面に、挿入ストッパ及びシールプロフィールのスペースを節約した配置が得られる。
【0026】
シールプロフィールが、環状に延在する少なくとも1つのシールリップを有していれば、簡単でしかも効果的なシール作用を有するシールプロフィールの構成が得られる。このシールリップは、弾性的でフレキシブルに構成されていて、それによって挿入プロフィール及び/又は中間ホルダを固定する際に、水栓内で対抗ストッパに適合させることができ、又はシールリップは、変形が困難であるように構成されており、それによってシールリップは固定時に面圧によってのみ水栓の対抗ストッパによってシールする。2つの可能性は、複数のシールリップと、種々異なる形式で組み合わせられる。
【0027】
シールプロフィールの特に有利な構成によれば、シールプロフィールは、環状に延在する少なくとも2つのシールリップを有しており、これらのシールリップが、次第に強くなる挿入圧力を伴って、挿入カートリッジ若しくは中間ホルダに相次いで作用するようになっている。このようなシールリップの段階的な構成によって、シールリップが破壊された場合に、シールプロフィールの隣接するシールリップが作動するようになっている。しかも、水栓にねじ込まれた構成部分つまり挿入カートリッジ若しくは中間ホルダを締め直すことによって、挿入圧力が加えられて、少なくともシールプロフィールの別のシールも作動するようになっている。
【0028】
環状に延在し相次いで作動するシールリップを備えた別の実施態様によれば、これらのシールリップが異なる高さを有している。この場合、挿入カートリッジ及び/又は中間ホルダを長時間使用した後で、水栓にねじ込まれた構成部分を締め直すことによって、シール作用を長期にわたって維持することができる。最も高いシールリップが破壊されるか、又は摩耗するか又は可撓性が損なわれると、次に位置するシールリップの高さにおいて、締め直し後にシール作用が再び得られる。しかも場合によっては、水栓の対抗ストッパの小さい非扁平性を補償することができる。この場合、複数のシールリップが段階的な高さを有しており、また最も高いシールリップが、シールプロフィールの最も内側又は最も外側のシールを形成していれば、有利である。
【0029】
挿入カートリッジ及び/又は中間ホルダの、シールを有する構成部分が複数の構成部分より成る射出成形部分として製造されており、またこれらの構成部分は、少なくとも1つのシール領域で、フレキシブルな及び/又は弾性的な材料より成っている。挿入カートリッジ及び/又は中間ホルダを形成する材料の簡単のリサイクルするために、シールと、該シールに一体的に結合された、挿入カートリッジ及び/又は中間ホルダの構成部分とが、同じ材料から製造されていれば、有利である。この場合、製造コストは簡略化され、場合によっては必要な射出成形工具のための工具コストは、比較的安価である。
【0030】
本発明の有利な実施態様によれば、衛生的な機能ユニットが噴流調整器として構成されている点にある。
【0031】
本発明のその他の特徴は、以下に記載した実施例の説明、請求の範囲並びに図面に示されている。各特徴は、1つの実施例において、単独でもまた任意の複数の組み合わせでも本発明に従って実現され得る。
【0032】
図1は、水栓(混合水栓)の吐水口(蛇口)領域における衛生的な(サニタリー)水栓を示しており、この場合、互いに関連付けられた断面図によって、水栓吐水口内に、噴流調整器として構成された衛生的な(サニタリー)機能ユニットが解除可能に挿入されている。
【0033】
図2は、同様に互いに関連付けられた比較され得る断面図による水栓が示されており、この水栓においては挿入カートリッジが直接ではなく、中間ホルダを介在して間接的に水栓吐水口内で保持されている。
【0034】
図3は、水栓吐水口内に、挿入カートリッジとして構成された衛生的な機能ユニットが中間ホルダによって解除可能に挿入可能である、衛生的な水栓を示している。
【0035】
図4は、挿入カートリッジとして構成された衛生的な機能ユニットが中間ホルダを介在することなしに水栓吐水口内に解除可能に挿入可能である、衛生的な水栓を示している。
【0036】
図5は、水栓の吐出口内に挿入可能な挿入カートリッジを備えた、衛生的な水栓を示しており、この場合、水栓吐水口に挿入カートリッジをねじ込み、かつこの吐水口から挿入カートリッジをねじ外すために、交換用の同じ構造の別の挿入カートリッジを使用することができる。
【0037】
図6は、水栓吐水口内に、図3と比較され得る挿入カートリッジが中間ホルダによって解除可能に挿入されている、衛生的な水栓を示しており、この場合、挿入カートリッジの流入側に、一方では挿入カートリッジと中間ホルダとの間をシールするために、また他方では環状にシールするためのシールが一体的に成形されている。
【0038】
図7は、図6に示したシールの、シールプロフィールの領域内の詳細を示しており、この場合、シールプロフィールは、シールリップと、半径方向で隣接する挿入ストッパとを有している。
【0039】
図8は、1つのシールだけを有している、図6及び図7と機能的に比較され得るシールを示している。
【0040】
図9は、シールプロフィールとしての面シールを有している、図6〜図8と機能的に比較され得るシールを示している。
【0041】
図10は、互いに逆向きの傾斜面を備えた、半径方向で隣接し合う2つのシールリップを有する、図6〜図9と機能的に比較され得るシールを示している。
【0042】
図11は、同じ側に向けられた傾斜面を備えた、半径方向で隣接し合う2つのシールリップを有するシールを示している。
【0043】
図12は、半径方向で隣接し合う、環状に延びるリング状の4つのシールリップを有する、図6〜図11と機能的に比較され得るシールを示している。
【0044】
図1及び図2には、2つの異なる実施例による衛生的な水栓(水栓金具)が示されている。これらの水栓1,2は、液体ガイド3を有しており、この液体ガイド3は水栓吐水口4内に開口している。この水栓吐水口4の領域内にそれぞれ1つの衛生的な機能ユニット5が設けられており、この機能ユニット5は噴流調整器として用いられる。噴流調整器として用いられる機能ユニット5は挿入カートリッジとして構成されており、この挿入カートリッジの内部に少なくとも1つの噴流分散装置と1つの噴流調整装置とが設けられている。
【0045】
図1及び図2によれば、挿入カートリッジ5が水栓1,2の開口側から水栓吐水口4内に挿入可能、かつこの吐水口4内で解除可能に保持されていて、挿入カートリッジ5がここで完全に、かつその全長に亘って外から見えないように水栓吐水口4内に配置されている。
【0046】
図1に示した水栓1の挿入カートリッジ5が、水栓吐水口4内に直接挿入されるようになっているのに対して、図2に示した水栓2の挿入カートリッジ5は、スリーブ状の又は鉢状の中間ホルダ6を介して間接的に水栓吐水口4内で保持されている。
【0047】
この中間ホルダ6は、水栓吐水口4内に解除可能又は解除不能に固定されている。この場合、中間ホルダ6を水栓吐水口4内で例えば緊締結合、係止結合及び/又はねじ結合によって固定することが可能である。中間ホルダ6が水栓吐水口4内に接着されている場合は、使用された接着剤は同時に、水栓吐水口4の内周壁に対して中間ホルダ6をシールするために使用される。中間ホルダ6が水栓2内に解除不能に固定されている実施例においては、中間ホルダ6は、水栓製造業者によって簡単な形式で水栓2内に挿入することができ、次いで水栓2の全耐用年数に亘って水栓内で保持しておくことができる。挿入カートリッジ5は、水栓2においても解除可能に中間ホルダ6内に固定されており、それによって、必要であれば、汚れを取り除くために又は付着した石灰を取り除くためのサービス作業を実施することができる。
【0048】
図示の水栓1,2は、高価な費用をかけることなしに、比較的安価なコストで製作することができる。図2に示されているように、中間ホルダ6を受容するために構成された水栓吐水口を特別に加工することは省くことができる。付加的なコスト削減は、従来必要であった吐水口の口金を省くことによって達成される。
【0049】
図1及び図2に示されているように、例えば簡単な袋孔(盲孔)を形成することによって又は簡単な保持形状部(例えば溝)を備えた袋孔を形成することによって、衛生的な機能ユニットを受容するための所定の水栓吐水口の領域において水栓を加工することができる。機能ユニット5と水栓1,2との間に設けられた保持機構を相応に構成することによって、場合によっては水栓の加工を完全に省略することができる。
【0050】
水栓吐水口4内に中間ホルダ6を固定することは、例えばプレス、接着、スナップ係合、爪止め固定(Verkrallen)又はくさび固定(Verkeilen)によって行われる。水栓吐水口4内で中間ホルダ6をシールすることは、例えば付加的なシールによって行われる。この付加的なシールは、例えばOシールリング又はフラットシール、中間ホルダ6に射出成形されたシール又は、前記結合手段例えば接着時に使用される接着剤によって可能である。
【0051】
図1及び図2によれば、挿入カートリッジ5はねじ結合によって水栓1,2内に解除可能に固定されている。挿入カートリッジを固定するために、種々異なる変化実施例、例えば1段式又は複数段式のねじ結合部、スナップ結合又はその他の、簡単に組み立て及び取り外しができる、解除可能な結合が可能である。
【0052】
図1に示した水栓においては、挿入カートリッジ5が、中間ホルダ6を介在させることなしに、水栓吐水口4の出口側領域内に直接受容されている。さらに、図1に示した水栓1は、その水栓吐水口4の領域に雌ねじ山を有しており、この雌ねじ山に、挿入カートリッジ5を吐水口の出口側からねじ込むことができる。この場合、挿入式噴流調整器として構成された挿入カートリッジ5が、例えば複数の縦ウエブ(縦方向に延びる橋絡部材)間の挿入カートリッジの外側輪郭に係合するキャッスルレンチ(Kronenschluessel)によってねじ締結され得る。水栓1,2のために規定された挿入カートリッジ5の取り付け及び取り外しは、規格化された又は特別な工具によっても可能である。この工具は、挿入カートリッジを例えば水栓1,2内に螺合させるために、挿入カートリッジ5の下端面に当て付けられる。
【0053】
図3には、衛生的な水栓2の、液体ガイド3の吐水口4の領域が示されている。水栓2の吐水口4の領域に、挿入カートリッジ5として構成された衛生的な機能ユニットが設けられている。この機能ユニットは、スリーブ状の中間ホルダ6を介して水栓吐水口4内で保持されている。挿入カートリッジ5は、中間ホルダ6内に、流入側から保持段部7まで挿入可能である。中間ホルダ6は、その流出側の外周縁部領域で雄ねじ山8を有しており、この雄ねじ山8は、中間ホルダ6と、この中間ホルダ6内に存在する挿入カートリッジ5とが、その縦方向の延在長さ全体に亘って水栓吐水口4内に配置される程度に、水栓吐水口4に形成された相補的な(対応する)雌ねじ山に螺合可能である。
【0054】
雄ねじ山8の、流入側とは反対側において、中間ホルダ6の外周部に、環状溝10内で保持されたリングシール11が設けられており、このリングシール11は半径方向において、中間ホルダ6と水栓1の内周面との間でシールされている。挿入カートリッジ5は、流出側の噴流調整器12より形成されており、この噴流調整器12は、流入側で貫流量調整器13と、及びこの貫流量調整器13の前方に接続された前置フィルタ14と解除可能に結合されている。
【0055】
中間ホルダ6の流入側に別の前置フィルタ15が設けられており、この前置フィルタ15は、水栓2の液体ガイド3の内部で比較的大きい横断面に亘って延在している。前置フィルタ15は、中間ホルダ16に解除可能に結合されていて、そのために前置フィルタ15は外周縁部で環状の係止突起16を有しており、この係止突起16は、中間ホルダ6の流入側の内周面に形成された環状溝に係合する。前置フィルタ15と、挿入カートリッジ5の噴流調整器12の流入側の端面との間に、軸方向でシールされたリングシール17が設けられており、この場合、噴流調整器12は、環状フランジ18によって、保持段部7と前置フィルタ15との間で保持されている。中間ホルダ6内に、一般的な構造の機能ユニットが挿入可能であって、この機能ユニットは、例えば噴流調整器、貫流量調整器、逆流防止部材及び/又は前置フィルタとして構成されていてよい。
【0056】
図4には、衛生的な水栓1が図示されており、この水栓1の流出側端部に、挿入カートリッジ5として構成された衛生的な機能ユニットが、中間ホルダなしで挿入可能である。このために、挿入カートリッジ5は、複数の部分、図示の実施例では2つの部分より構成されたカートリッジケーシング19を有しており、このカートリッジケーシング19は、流出側のケーシング部分20で雄ねじ山21を有している。挿入カートリッジ5は雌ねじ山によって、雄ねじ山21に螺合せしめられる。この雄ねじ山21は、水栓1の吐水口側端部に設けられた液体ガイド3の内周面に配置されている。ケーシング部分20にも、雄ねじ山21の、流入側とは反対側にリングシール11が設けられており、このリングシール11は、カートリッジケーシング19の外周縁部に配置されている。
【0057】
図4に示した挿入カートリッジ5も、縦方向の延在長さ全体に亘って、実質的に完全に水栓吐水口4に配置されている。挿入カートリッジ5も流入側の噴流調整器12を有しており、この噴流調整器12は、噴流分散器22と、この噴流分散器22の後に配置された噴流調整装置23とを有している。噴流調整器12は、流入側で貫流量調整器13に接続されており、この貫流量調整器13の前方に前置フィルタ14が接続されている。
【0058】
カートリッジケーシング19を複数の部分より構成したことによって、図4に示した挿入カートリッジ5は、積み木式(ユニット式)に構成されている。ケーシング部分20は、挿入カートリッジを中間ホルダ6及び口金なしで水栓1内に組み込むことを可能とするのに対して、選択的に、挿入カートリッジ5を例えば一般的な口金に組み込むために用いられる、雄ねじ山を備えていない、流出側のケーシング部分(図示せず)を設けてもよい。
【0059】
図3及び図4に示した縦断面図の左半部は、鋳造部分として構成された水栓(水栓金具)内に組み込まれた挿入カートリッジを示しており、これに対して、図3及び図4の右半部では、この挿入カートリッジが、口金側で金属管として構成された水栓内に組み込むことができることが示されている。
【0060】
図3及び図4には、図3に示した中間ホルダ6と、図4に示した挿入カートリッジ5とが、突起及び凹部24から形成された、輪郭が示された流出側の端面を有しており、この輪郭は、例えば相補的に形成された使用工具のための工具作用面として構成されている。場合によっては、使用工具として一般的な口金が使用される。
【0061】
これに対して図5には、図4と類似の水栓1が示されており、この水栓1に挿入カートリッジ5が対応配置されている。この挿入カートリッジ5のうちの1つの挿入カートリッジ5は水栓1内に配置されており、これに対して、構造が同じ別の挿入カートリッジ5′は交換のために設けられている。図5に示されているように、各挿入カートリッジ5,5′の流出側の端面は、端縁部側の複数の凸部25及び凹部24より形成された輪郭を有していて、水栓1内で保持された挿入カートリッジ5の凹部24が、交換用の(図示の実施例では使用工具として使用される)別の挿入カートリッジ5′の突起25のための工具作用面として用いられるか、又はその逆である。複数の凸部25と凹部24とは、挿入カートリッジ5、5′の流出側の端面において、それぞれクラウン(王冠)形の下縁部を形成しており、この下縁部のクロー(爪)は、それぞれ組み付け又は分解しようとする対抗部材内に適合する。
【0062】
図5では、水栓1内に存在する挿入カートリッジ5を交換するために完全な挿入カートリッジ5′が使用されるようになっており、これに対して、水栓内に存在する挿入カートリッジ5又は中間ホルダ6をねじ外すために、1つの別の中間ホルダ6又は、(そうでなければ一緒に納品されていない)挿入カートリッジの1つの別のカートリッジケーシングだけを使用してもよい。このために、水栓の製造業者は、使用工具として規定された別の中間ホルダ又は別のカートリッジケーシングだけを水栓と共に納品することができる。これによって、水栓製造業者は、水栓内に組み付け可能な第2の機能ユニットを納品する必要がなく、比較的大量の個数で製造され、かつ使用される別の中間ホルダ又は別のカートリッジケーシングが非常に安価な補助工具を成す、という利点が得られる。
【0063】
図6には、水栓2が示されており、この水栓2内に中間ホルダ6によって、図3に示したものと類似の挿入カートリッジ5が挿入可能である。図3に示した中間ホルダ6に、Oリングとして構成されたリングシール11が設けられているのに対して、図6に示した挿入カートリッジ5には、それとは異なり、流入側にシール30が一体成形されている。カートリッジケーシングの、流入側の端縁部領域に一体的に形成されたシール30は、シールリップ31とこれに対して平行に環状に延びる外側の挿入ストッパ32とを有するシールプロフィールとして構成されている。挿入ストッパ32は、挿入カートリッジ5の使用位置において、シール30及びそのシールプロフィールの変形を制限する。使用位置において、このシールプロフィールはシールリップ31と協働し、このシールプロフィールの挿入ストッパ32は、水栓吐水口の内周面に環状に延在する環状段部33と協働する。この環状段部33は、水栓吐水口の内法横断面を制限する。挿入カートリッジ5に一体成形されたシール30を有する、挿入カートリッジ5のカートリッジケーシングは、単数構成部材より成る射出成形部又は複数構成部分より成る射出成形部として製作されている。挿入カートリッジ及びその中間ホルダのために使用された材料を簡単にリサイクルするために、カートリッジケーシングと、このカートリッジケーシングに一体成形されたシール30とは、有利には同じ純粋な食品材料より製造されている。これによって、製造費用は安価にされ、場合によっては必要とされる射出成形工具のための工具コストは比較的安価に維持される。
【0064】
図3と図6とを比較して明らかなように、図6に示した挿入カートリッジ5は構造的に著しく簡単に構成されている。何故ならば、図3において流入側のスナップリングとして構成された付加的な前置フィルタ15並びにリングシール11及び17は、図6においては省かれているからである。これは組み付け技術的に、及び製造技術的に著しく簡単である。
【0065】
図7には、図6に示したシール30の詳細が示されている。シールリップ31並びに、このシールリップ31に対して平行に延びる環状の外側の挿入ストッパ32が詳しく示されている。
【0066】
図9には、シール30の変化実施例が示されており、このシール30のシールプロフィールはこの実施例では面シールとして構成されている。
【0067】
これとは異なり、図8には、シールプロフィールベース31a上に配置された個別のシールリップ31を備えた構成が示されている。この場合、シールプロフィール31aは挿入ストッパ32として構成されており、この挿入ストッパ32は、図6及び図7に示したシール30の構成では、水栓内における挿入カートリッジの挿入深さを制限している。
【0068】
図10及び図11は、シールプロフィールとして構成された、それぞれ2つのシールリップ31を備えたシール30の2つの実施例が示されており、これらのシールリップ31は、挿入カートリッジの流入側の端縁部領域において環状に配置されている。この場合、図10に示したシール30においては、シールリップ31の側面は、使用位置における変形に影響を与えるために、異なる傾斜面を有している。図10に示された、互いに向き合う斜面を有する側面は、挿入カートリッジの使用位置において2つのシールリップ31が互いに離れる方向に撓み、それによって幅の広い端縁部もシールすることができる。図11には2つのシールリップ31が示されており、これらのシールリップは、それぞれその外側を向いた側に斜面を有していて、それによって、挿入カートリッジの使用位置において、挿入カートリッジの中央に向かって撓むようになっている。
【0069】
図12には、シール30の有利な実施例が示されており、この場合、シールプロフィールベースに、相次いで作用する、環状に延びているシールリップ31が設けられており、これらのシールリップ31は互いに階段状に配置されていて、異なる高さを有している。これらのシールリップ31は、挿入カートリッジに次第に強く作用する挿入圧力によって相次いで作用するようになっている。この場合、挿入カートリッジの長時間の使用後に、挿入カートリッジ及び/又は中間ホルダの締め直しによって、シール作用が維持される。外側の外周縁部に配置された最も高いシールリップ31が既にやや損傷を受けているか又は損耗している場合には、次に高いシールリップ31において、締付後のシール作用が再び得られる。しかも、場合によっては、水栓内における対抗ストッパの小さい非扁平性は補償され得る。
【0070】
図7〜図12に記載したシールプロフィールは、挿入カートリッジだけに一体成形されるのではなく、中間ホルダにおいて、特にその流入側の端縁部においても一体成形することができる。
【0071】
図示の衛生的な機能ユニットは、衛生的な水栓1,2の吐水端部内に挿入可能であり、従って、外部から吐水端部に螺合される口金を省くことができる。図示の水栓においては口金を省くことができるので、その他の、口金と水栓との間の存在するギャップ(このようなギャップは水栓の視覚性を損ない、付着した汚れによって衛生に関する要求に矛盾することになる)は省かれる。図示の水栓1,2において、挿入カートリッジはその全長が完全に水栓の液体ガイド内に配置されているので、水栓は高い費用をかけることなしに、均一に単一色で着色するか、又はクロムメッキすることができ、しかもそれと同時に、口金又はその他の構成部分を同じ色で又は同じ形状で加工することができる。水栓内に設けられた液体ガイドの全内法横断面が、挿入カートリッジのために提供されるので、2回の保守インターバルの間の耐用年数を著しく延長する大面積の前置フィルタを挿入することもできる。挿入カートリッジ(図5に示されているように)の流出側が次のように構成されていれば、つまりこの流出側において、交換するための、構造的に同じ所定の挿入カートリッジをねじ外し、かつ再び螺合できるように構成されていれば、挿入カートリッジは同時に組み付け及び取り外しのための工具として用いられる。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】吐水口(蛇口)領域における衛生的な(サニタリー)水栓の概略的な断面図、及びこの吐水口に挿入される挿入カートリッジの概略的な断面図である。
【図2】水栓と、この水栓内に挿入される中間ホルダ並びに挿入カートリッジとを別々に示す概略的な断面図である。
【図3】水栓吐水口内に、挿入カートリッジとして構成された衛生的な機能ユニットが中間ホルダによって解除可能に挿入可能である、衛生的な水栓の、概略的な部分断面図である。
【図4】挿入カートリッジとして構成された衛生的な機能ユニットが中間ホルダを介在することなしに水栓吐水口内に解除可能に挿入可能である、衛生的な水栓の概略的な部分断面図である。
【図5】水栓の吐出口内に挿入可能な挿入カートリッジ、及び衛生的な水栓の概略的な部分断面図である。
【図6】水栓吐水口内に、図3と比較され得る挿入カートリッジが中間ホルダによって解除可能に挿入されている、衛生的な水栓の概略的な部分断面図である。
【図7】図6に示したシールの、シールプロフィールの領域内の詳細を示す概略的な断面図である。
【図8】1つのシールだけを有している、図6及び図7と機能的に比較され得るシールの概略的な断面図である。
【図9】シールプロフィールとしての面シールを有している、図6〜図8と機能的に比較され得るシールの概略的な断面図である。
【図10】互いに逆向きの傾斜面を備えた、半径方向で隣接し合う2つのシールリップを有する、図6〜図9と機能的に比較され得るシールの概略的な断面図である。
【図11】同じ側に向けられた傾斜面を備えた、半径方向で隣接し合う2つのシールリップを有するシールの概略的な断面図である。
【図12】半径方向で隣接し合う、環状に延びるリング状の4つのシールリップを有する、図6〜図11と機能的に比較され得るシールの概略的な断面図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、水栓(若しくは混合水栓)吐水口内に開口する液体ガイドを備えた、衛生的な水栓であって、水栓吐水口の領域内に、挿入カートリッジとして構成された衛生的な機能ユニットが設けられている形式のものに関する。
【0002】
種々異なる噴流調整器が既に公知であって、このような公知の噴流調整器は、衛生的な機能ユニットして衛生的な水栓吐水口の領域内に設けられていて、飛び散らない滑らかな水流を生ぜしめるために使用される。このような公知の噴流調整器は、規則的に、水栓吐水口の端縁部に螺合可能なスリーブ状の口金(Mundstueck)に挿入可能である。
【0003】
しかしながら、水栓吐水口に螺合されるスリーブ状の口金を使用すると、コストのかかる、水栓の加工が必要となり、またこのような水栓の開発時に造形的な遊び空間が制約を受けることになる。さらにまた、別個の、かつ多くの場合クロムメッキされている金属スリーブより製造された水栓吐水口の口金は、少なからぬコストを必要とする。
【0004】
特に、美的な観点で高い要求が課せられている高価値の水栓においては、色のずれ及び妨害的なギャップなしに、水栓と口金との間のできるだけ滑らかな移行部が得られ、かつ確実に同じ直径のものが得られるようにするために、水栓及びこれに所属する口金が、高価な費用をかけて一緒に研削、研磨及び次いで一緒にクロムメッキ又は塗装されるようになっている。
【0005】
従来の口金において一般的に使用される、水栓と水栓吐水口に螺合された口金との間のギャップは、このような水栓の視覚的な外観を損なうだけでなく、汚れの蓄積によって衛生的に不都合な箇所を形成することになる。
【0006】
そこで本発明の課題は、冒頭に述べた形式の水栓を改良して、噴流調整器又はその他の衛生的な機能ユニットによって、造形的な遊び空間が著しく制限されないようなものを提供することである。
【0007】
この課題を解決した本発明によれば、冒頭に述べた形式の衛生的な水栓において、液体ガイドの内法横断面が、少なくとも水栓吐水口の出口領域内で挿入カートリッジに適合されており、該挿入カートリッジが水栓吐水口の出口側から水栓吐水口内に挿入可能で、この水栓吐水口内で解除可能に保持されている。
【0008】
挿入カートリッジとして構成された機能ユニットは、出口側から水栓吐水口内に挿入可能、かつこの吐水口内で解除可能に保持されている。この挿入カートリッジを受容するために、水栓の液体ガイドはその内法横断面が、少なくとも水栓吐水口の出口領域内で挿入カートリッジに適合されている。これによって、少なからぬコストを必要とする付加的な口金は省くことができる。このような口金は、従来では水栓のコスト全体の、不釣り合いに大きい割合を成していた。このような口金を螺合する作業が省かれ、また口金を、色を統一させるために水栓と一緒に処理する必要もないので、衛生的な水栓の製造は著しく簡略化された。口金が省かれているので、従来の口金を使用する際におけるような、視覚的な外観を損ない、かつ衛生的な機能ユニットの高い要求に反する、口金と水栓との間に形成されるギャップも避けられる。衛生的な機能ユニットは、水栓吐水口内で解除可能に保持されているので、サービス作業、例えば汚れの除去、又は石灰除去のために、不慣れな使用者でも簡単に解除して、取り出すことができる。水栓の口金を省いたことによって、水栓の開発時において造形的な遊び空間も拡大されるので、例えば色付きの水栓も可能であって、このために相応の色が付けられた特別な口金を付加的なコストをかけて製造する必要はない。
【0009】
この場合、有利には、挿入カートリッジが、その縦方向(長手方向)の延在長さの少なくとも大部分、有利には全部に亘って水栓吐水口内に配置されている。挿入カートリッジがその縦方向の延在長さの全部に亘って水栓吐水口内に配置されていれば、挿入カートリッジを隠すことができる。つまり外部から事実上見えないように、かつ水栓吐水口内に操作的に確実に挿入することができる。また、挿入カートリッジは、吐水口から、例えばキャッスルレンチ(Kronenschluessel)又は開口レンチ(Gabelschluessel)或いはその他の取り出し工具によって必要に応じて再び取り外すことができる。
【0010】
挿入カートリッジは、付加的なアダプタを必要とすることなしに、水栓吐水口内で直接保持することができる。本発明の別の実施例によれば、挿入カートリッジは、有利な形式でスリーブ状の中間ホルダによって水栓吐水口内で保持されている。
【0011】
挿入カートリッジを水栓吐水口内に組み付ける作業を軽減するために、及び吐水口内での挿入カートリッジの位置を規定するために、挿入カートリッジ又は中間ホルダは、水栓吐水口内に、挿入ストッパまで挿入可能である。
【0012】
この場合、出口側から水栓吐水口に挿入可能な中間ホルダが、水栓吐水口内に解除可能又は解除不能に保持されている。
【0013】
中間ホルダが水栓吐水口内で、接着結合、緊締結合、係止結合及び/又はねじ結合によって、及び/又はプレス固定、爪止め固定(Verkrallen)又はくさび固定(Verkeilen)によって保持されていれば、有利である。この場合、中間ホルダは、水栓吐水口の内周壁に対して有利には環状にシールされている。水栓内における中間ホルダのシールは、付加的なシール例えばOリング又はフラットシールによって、中間ホルダに一体成形されたシールによって、又は、結合手段例えば中間ホルダを接着する際に使用される接着剤によって、行われる。
【0014】
挿入カートリッジが、水栓吐水口内で又は中間ホルダ内で、緊締結合、係止結合又はねじ結合によって保持されていれば、有利である。従って、挿入カートリッジは例えば、1段又は複数段のねじ結合又はスナップ結合によって、及びひいては水栓又は中間ホルダ内における解除可能な結合部によって保持される。この結合部は、必要であれば、機能ユニットの簡単かつ迅速な組み立て及び取り外しを可能にする。
【0015】
有利には、挿入カートリッジが中間ホルダに対して又は水栓吐水口の内周壁に対してシールされている。中間ホルダ又は水栓吐水口の内周壁に対する、機能ユニットのシールは、例えばOシールリング、フラットシール又はその他の公知のシールを介して行われる。
【0016】
この場合、本発明の有利な実施例によれば、挿入カートリッジ若しくは中間ホルダと水栓との間をシールするために、少なくとも1つのリングシール、有利には少なくとも1つのOリングが設けられている。
【0017】
本発明の実施態様によれば、挿入カートリッジ又は中間ホルダが雄ねじ山を有しており、該雄ねじ山が、水栓吐水口に形成された雌ねじ山に螺合可能であり、前記雄ねじ山と雌ねじ山とは、挿入カートリッジ若しくは中間ホルダをねじ込む際に、水栓と挿入カートリッジ若しくは中間ホルダとの間の次のような相対位置において、つまり、挿入カートリッジ又は中間ホルダの外周面に設けられたOリング又はこれと類似のリングシールが水栓に摩擦接続(reibschluessig;摩擦による束縛)式にまだ接触していない、水栓と挿入カートリッジ若しくは中間ホルダとの間の相対位置において、ねじ山が互いに噛み合うように、寸法設計され、かつ配置されている。挿入カートリッジは水栓ケーシング内において半径方向でシールするリングシールを配置したことによって、組み付け及び取り外し時に、次のような明確な利点が得られる。つまり、組み付け時においては、ねじ山を見つけ出すための、より確かな感覚が得られる。何故ならば、ねじ山が見つけ出された時に始めて、リングシールが半径方向で押し付けられるようになっているからである。リングシールを押し付けることによって、より強い摩擦が生ぜしめられ、この摩擦は、そうでなければ組み付けのための感覚を著しく妨害する。取り外し時に、リングシールの選択された配置によって、挿入カートリッジは、挿入及び取り出し工具によって、水栓吐水口とのねじ結合部から、回転させることによって取り出される。リングシールがまだ押し付けられた状態にある間は、ねじ山によって軸方向の強制運動が行われる。リングシールが軸方向で水栓の座部から離れると、ねじ山は噛み合い解除される。これによって、差し込まれた挿入カートリッジとして構成され、かつ場合によっては中間ホルダに組み付けられた機能ユニットは、回転運動だけによって水栓から遠ざけることができ、この際に、摩擦の影響のために付加的に軸方向で引き出す必要はないか、若しくは水圧の補助は必要ない。
【0018】
また、挿入カートリッジに少なくとも環状のシールを一体的に成形してもよい。この場合、挿入カートリッジはシール領域で、複数の構成部材より成る射出成形部材としてだけではなく、単一構成部材より成る射出成形部材として構成されてもよい。
【0019】
本発明の特に有利な実施態様によれば、挿入カートリッジ及び/又は中間ホルダが、挿入カートリッジ若しくは中間ホルダと水栓との間を環状に密閉する、少なくとも1つのシールと一体的に結合されている。挿入カートリッジ及び/又は中間ホルダに設けられた、一体的に形成されたシールは、潜伏流(Kreichstrom)若しくは漏れ流を阻止する。この潜伏流若しくは漏れ流は水栓を貫流する液体、特に挿入カートリッジ若しくは中間ホルダと水栓との間を貫流する液体である。
【0020】
挿入カートリッジ及び/又は中間ホルダの流入側の端縁部領域がシールプロフィールとして構成されていれば、有利である。このような構造は、比較的幅の広い端縁部を備えていてもよい。それによって内法横断面が著しく制限されることはない。挿入カートリッジ及び/又は中間ホルダにおけるこのような比較的幅の広い端縁部は、比較的複雑なシールプロフィールを構成するためにも非常に良好に利用することができる。
【0021】
シールプロフィールが、少なくとも1つの面シール及び/又はリップシールを有していれば、シールプロフィールの構成において有利である。シールプロフィールが対抗ストッパを負荷し、この際に線圧及び/又は面圧がシールプロフィールに加えられる場合に、前記のようなシールプロフィールの形状は、水栓の対抗ストッパと協働して、効果的なシールを生ぜしめる。
【0022】
挿入カートリッジ及び/又は中間ホルダが流入側で、使用位置においてシールプロフィールの変形を制限する挿入ストッパを有していれば、シールプロフィールの過剰な変形は避けられる。そうでなければ、シールプロフィールは損傷を受けるか、又は過剰に変形せしめられ、これは、挿入カートリッジ若しくは中間ホルダと水栓との間の領域における非気密性、及びひいては相応の潜伏流を生ぜしめる。
【0023】
挿入カートリッジ及び/又は中間ホルダが流入側で、使用位置においてシールプロフィールの変形を制限する挿入ストッパを有していれば、シールプロフィールの構造において有利である。この場合、シールプロフィールは、シールプロフィールベースの上側の制限面に配置されている。挿入ストッパは、挿入カートリッジ又は中間ホルダを例えばねじ結合を介して水栓に固定する際に、ねじ込み深さを制限するために用いられる。ねじ込み(螺合)が工具なしで手動で行われる場合、水栓における対抗ストッパの負荷が挿入ストッパによって感知されることによって、挿入ストッパは、ねじ結合の堅固な感覚を仲介することができる。
【0024】
挿入カートリッジ若しくは中間ホルダの内法横断面のできるだけ大きい面を利用するか、若しくは内法横断面を狭める必要がないようにするために、シールプロフィール及び場合によってはその挿入ストッパが、水栓の、内法横断面を制限する端縁部領域と協働するようになっている。この端縁部領域及び/又は中間ホルダは同時に対抗ストッパとして用いられる。
【0025】
この場合、挿入ストッパが、シールプロフィールに半径方向で隣接して配置されていれば、挿入ストッパの機能のために特に有利である。これによって、挿入ストッパは正確に、シールプロフィールを場合によっては破壊することがある力を受容することができる。しかもそれによって、噴流調整器の内法横断面に、挿入ストッパ及びシールプロフィールのスペースを節約した配置が得られる。
【0026】
シールプロフィールが、環状に延在する少なくとも1つのシールリップを有していれば、簡単でしかも効果的なシール作用を有するシールプロフィールの構成が得られる。このシールリップは、弾性的でフレキシブルに構成されていて、それによって挿入プロフィール及び/又は中間ホルダを固定する際に、水栓内で対抗ストッパに適合させることができ、又はシールリップは、変形が困難であるように構成されており、それによってシールリップは固定時に面圧によってのみ水栓の対抗ストッパによってシールする。2つの可能性は、複数のシールリップと、種々異なる形式で組み合わせられる。
【0027】
シールプロフィールの特に有利な構成によれば、シールプロフィールは、環状に延在する少なくとも2つのシールリップを有しており、これらのシールリップが、次第に強くなる挿入圧力を伴って、挿入カートリッジ若しくは中間ホルダに相次いで作用するようになっている。このようなシールリップの段階的な構成によって、シールリップが破壊された場合に、シールプロフィールの隣接するシールリップが作動するようになっている。しかも、水栓にねじ込まれた構成部分つまり挿入カートリッジ若しくは中間ホルダを締め直すことによって、挿入圧力が加えられて、少なくともシールプロフィールの別のシールも作動するようになっている。
【0028】
環状に延在し相次いで作動するシールリップを備えた別の実施態様によれば、これらのシールリップが異なる高さを有している。この場合、挿入カートリッジ及び/又は中間ホルダを長時間使用した後で、水栓にねじ込まれた構成部分を締め直すことによって、シール作用を長期にわたって維持することができる。最も高いシールリップが破壊されるか、又は摩耗するか又は可撓性が損なわれると、次に位置するシールリップの高さにおいて、締め直し後にシール作用が再び得られる。しかも場合によっては、水栓の対抗ストッパの小さい非扁平性を補償することができる。この場合、複数のシールリップが段階的な高さを有しており、また最も高いシールリップが、シールプロフィールの最も内側又は最も外側のシールを形成していれば、有利である。
【0029】
挿入カートリッジ及び/又は中間ホルダの、シールを有する構成部分が複数の構成部分より成る射出成形部分として製造されており、またこれらの構成部分は、少なくとも1つのシール領域で、フレキシブルな及び/又は弾性的な材料より成っている。挿入カートリッジ及び/又は中間ホルダを形成する材料の簡単のリサイクルするために、シールと、該シールに一体的に結合された、挿入カートリッジ及び/又は中間ホルダの構成部分とが、同じ材料から製造されていれば、有利である。この場合、製造コストは簡略化され、場合によっては必要な射出成形工具のための工具コストは、比較的安価である。
【0030】
本発明の有利な実施態様によれば、衛生的な機能ユニットが噴流調整器として構成されている点にある。
【0031】
本発明のその他の特徴は、以下に記載した実施例の説明、請求の範囲並びに図面に示されている。各特徴は、1つの実施例において、単独でもまた任意の複数の組み合わせでも本発明に従って実現され得る。
【0032】
図1は、水栓(混合水栓)の吐水口(蛇口)領域における衛生的な(サニタリー)水栓を示しており、この場合、互いに関連付けられた断面図によって、水栓吐水口内に、噴流調整器として構成された衛生的な(サニタリー)機能ユニットが解除可能に挿入されている。
【0033】
図2は、同様に互いに関連付けられた比較され得る断面図による水栓が示されており、この水栓においては挿入カートリッジが直接ではなく、中間ホルダを介在して間接的に水栓吐水口内で保持されている。
【0034】
図3は、水栓吐水口内に、挿入カートリッジとして構成された衛生的な機能ユニットが中間ホルダによって解除可能に挿入可能である、衛生的な水栓を示している。
【0035】
図4は、挿入カートリッジとして構成された衛生的な機能ユニットが中間ホルダを介在することなしに水栓吐水口内に解除可能に挿入可能である、衛生的な水栓を示している。
【0036】
図5は、水栓の吐出口内に挿入可能な挿入カートリッジを備えた、衛生的な水栓を示しており、この場合、水栓吐水口に挿入カートリッジをねじ込み、かつこの吐水口から挿入カートリッジをねじ外すために、交換用の同じ構造の別の挿入カートリッジを使用することができる。
【0037】
図6は、水栓吐水口内に、図3と比較され得る挿入カートリッジが中間ホルダによって解除可能に挿入されている、衛生的な水栓を示しており、この場合、挿入カートリッジの流入側に、一方では挿入カートリッジと中間ホルダとの間をシールするために、また他方では環状にシールするためのシールが一体的に成形されている。
【0038】
図7は、図6に示したシールの、シールプロフィールの領域内の詳細を示しており、この場合、シールプロフィールは、シールリップと、半径方向で隣接する挿入ストッパとを有している。
【0039】
図8は、1つのシールだけを有している、図6及び図7と機能的に比較され得るシールを示している。
【0040】
図9は、シールプロフィールとしての面シールを有している、図6〜図8と機能的に比較され得るシールを示している。
【0041】
図10は、互いに逆向きの傾斜面を備えた、半径方向で隣接し合う2つのシールリップを有する、図6〜図9と機能的に比較され得るシールを示している。
【0042】
図11は、同じ側に向けられた傾斜面を備えた、半径方向で隣接し合う2つのシールリップを有するシールを示している。
【0043】
図12は、半径方向で隣接し合う、環状に延びるリング状の4つのシールリップを有する、図6〜図11と機能的に比較され得るシールを示している。
【0044】
図1及び図2には、2つの異なる実施例による衛生的な水栓(水栓金具)が示されている。これらの水栓1,2は、液体ガイド3を有しており、この液体ガイド3は水栓吐水口4内に開口している。この水栓吐水口4の領域内にそれぞれ1つの衛生的な機能ユニット5が設けられており、この機能ユニット5は噴流調整器として用いられる。噴流調整器として用いられる機能ユニット5は挿入カートリッジとして構成されており、この挿入カートリッジの内部に少なくとも1つの噴流分散装置と1つの噴流調整装置とが設けられている。
【0045】
図1及び図2によれば、挿入カートリッジ5が水栓1,2の開口側から水栓吐水口4内に挿入可能、かつこの吐水口4内で解除可能に保持されていて、挿入カートリッジ5がここで完全に、かつその全長に亘って外から見えないように水栓吐水口4内に配置されている。
【0046】
図1に示した水栓1の挿入カートリッジ5が、水栓吐水口4内に直接挿入されるようになっているのに対して、図2に示した水栓2の挿入カートリッジ5は、スリーブ状の又は鉢状の中間ホルダ6を介して間接的に水栓吐水口4内で保持されている。
【0047】
この中間ホルダ6は、水栓吐水口4内に解除可能又は解除不能に固定されている。この場合、中間ホルダ6を水栓吐水口4内で例えば緊締結合、係止結合及び/又はねじ結合によって固定することが可能である。中間ホルダ6が水栓吐水口4内に接着されている場合は、使用された接着剤は同時に、水栓吐水口4の内周壁に対して中間ホルダ6をシールするために使用される。中間ホルダ6が水栓2内に解除不能に固定されている実施例においては、中間ホルダ6は、水栓製造業者によって簡単な形式で水栓2内に挿入することができ、次いで水栓2の全耐用年数に亘って水栓内で保持しておくことができる。挿入カートリッジ5は、水栓2においても解除可能に中間ホルダ6内に固定されており、それによって、必要であれば、汚れを取り除くために又は付着した石灰を取り除くためのサービス作業を実施することができる。
【0048】
図示の水栓1,2は、高価な費用をかけることなしに、比較的安価なコストで製作することができる。図2に示されているように、中間ホルダ6を受容するために構成された水栓吐水口を特別に加工することは省くことができる。付加的なコスト削減は、従来必要であった吐水口の口金を省くことによって達成される。
【0049】
図1及び図2に示されているように、例えば簡単な袋孔(盲孔)を形成することによって又は簡単な保持形状部(例えば溝)を備えた袋孔を形成することによって、衛生的な機能ユニットを受容するための所定の水栓吐水口の領域において水栓を加工することができる。機能ユニット5と水栓1,2との間に設けられた保持機構を相応に構成することによって、場合によっては水栓の加工を完全に省略することができる。
【0050】
水栓吐水口4内に中間ホルダ6を固定することは、例えばプレス、接着、スナップ係合、爪止め固定(Verkrallen)又はくさび固定(Verkeilen)によって行われる。水栓吐水口4内で中間ホルダ6をシールすることは、例えば付加的なシールによって行われる。この付加的なシールは、例えばOシールリング又はフラットシール、中間ホルダ6に射出成形されたシール又は、前記結合手段例えば接着時に使用される接着剤によって可能である。
【0051】
図1及び図2によれば、挿入カートリッジ5はねじ結合によって水栓1,2内に解除可能に固定されている。挿入カートリッジを固定するために、種々異なる変化実施例、例えば1段式又は複数段式のねじ結合部、スナップ結合又はその他の、簡単に組み立て及び取り外しができる、解除可能な結合が可能である。
【0052】
図1に示した水栓においては、挿入カートリッジ5が、中間ホルダ6を介在させることなしに、水栓吐水口4の出口側領域内に直接受容されている。さらに、図1に示した水栓1は、その水栓吐水口4の領域に雌ねじ山を有しており、この雌ねじ山に、挿入カートリッジ5を吐水口の出口側からねじ込むことができる。この場合、挿入式噴流調整器として構成された挿入カートリッジ5が、例えば複数の縦ウエブ(縦方向に延びる橋絡部材)間の挿入カートリッジの外側輪郭に係合するキャッスルレンチ(Kronenschluessel)によってねじ締結され得る。水栓1,2のために規定された挿入カートリッジ5の取り付け及び取り外しは、規格化された又は特別な工具によっても可能である。この工具は、挿入カートリッジを例えば水栓1,2内に螺合させるために、挿入カートリッジ5の下端面に当て付けられる。
【0053】
図3には、衛生的な水栓2の、液体ガイド3の吐水口4の領域が示されている。水栓2の吐水口4の領域に、挿入カートリッジ5として構成された衛生的な機能ユニットが設けられている。この機能ユニットは、スリーブ状の中間ホルダ6を介して水栓吐水口4内で保持されている。挿入カートリッジ5は、中間ホルダ6内に、流入側から保持段部7まで挿入可能である。中間ホルダ6は、その流出側の外周縁部領域で雄ねじ山8を有しており、この雄ねじ山8は、中間ホルダ6と、この中間ホルダ6内に存在する挿入カートリッジ5とが、その縦方向の延在長さ全体に亘って水栓吐水口4内に配置される程度に、水栓吐水口4に形成された相補的な(対応する)雌ねじ山に螺合可能である。
【0054】
雄ねじ山8の、流入側とは反対側において、中間ホルダ6の外周部に、環状溝10内で保持されたリングシール11が設けられており、このリングシール11は半径方向において、中間ホルダ6と水栓1の内周面との間でシールされている。挿入カートリッジ5は、流出側の噴流調整器12より形成されており、この噴流調整器12は、流入側で貫流量調整器13と、及びこの貫流量調整器13の前方に接続された前置フィルタ14と解除可能に結合されている。
【0055】
中間ホルダ6の流入側に別の前置フィルタ15が設けられており、この前置フィルタ15は、水栓2の液体ガイド3の内部で比較的大きい横断面に亘って延在している。前置フィルタ15は、中間ホルダ16に解除可能に結合されていて、そのために前置フィルタ15は外周縁部で環状の係止突起16を有しており、この係止突起16は、中間ホルダ6の流入側の内周面に形成された環状溝に係合する。前置フィルタ15と、挿入カートリッジ5の噴流調整器12の流入側の端面との間に、軸方向でシールされたリングシール17が設けられており、この場合、噴流調整器12は、環状フランジ18によって、保持段部7と前置フィルタ15との間で保持されている。中間ホルダ6内に、一般的な構造の機能ユニットが挿入可能であって、この機能ユニットは、例えば噴流調整器、貫流量調整器、逆流防止部材及び/又は前置フィルタとして構成されていてよい。
【0056】
図4には、衛生的な水栓1が図示されており、この水栓1の流出側端部に、挿入カートリッジ5として構成された衛生的な機能ユニットが、中間ホルダなしで挿入可能である。このために、挿入カートリッジ5は、複数の部分、図示の実施例では2つの部分より構成されたカートリッジケーシング19を有しており、このカートリッジケーシング19は、流出側のケーシング部分20で雄ねじ山21を有している。挿入カートリッジ5は雌ねじ山によって、雄ねじ山21に螺合せしめられる。この雄ねじ山21は、水栓1の吐水口側端部に設けられた液体ガイド3の内周面に配置されている。ケーシング部分20にも、雄ねじ山21の、流入側とは反対側にリングシール11が設けられており、このリングシール11は、カートリッジケーシング19の外周縁部に配置されている。
【0057】
図4に示した挿入カートリッジ5も、縦方向の延在長さ全体に亘って、実質的に完全に水栓吐水口4に配置されている。挿入カートリッジ5も流入側の噴流調整器12を有しており、この噴流調整器12は、噴流分散器22と、この噴流分散器22の後に配置された噴流調整装置23とを有している。噴流調整器12は、流入側で貫流量調整器13に接続されており、この貫流量調整器13の前方に前置フィルタ14が接続されている。
【0058】
カートリッジケーシング19を複数の部分より構成したことによって、図4に示した挿入カートリッジ5は、積み木式(ユニット式)に構成されている。ケーシング部分20は、挿入カートリッジを中間ホルダ6及び口金なしで水栓1内に組み込むことを可能とするのに対して、選択的に、挿入カートリッジ5を例えば一般的な口金に組み込むために用いられる、雄ねじ山を備えていない、流出側のケーシング部分(図示せず)を設けてもよい。
【0059】
図3及び図4に示した縦断面図の左半部は、鋳造部分として構成された水栓(水栓金具)内に組み込まれた挿入カートリッジを示しており、これに対して、図3及び図4の右半部では、この挿入カートリッジが、口金側で金属管として構成された水栓内に組み込むことができることが示されている。
【0060】
図3及び図4には、図3に示した中間ホルダ6と、図4に示した挿入カートリッジ5とが、突起及び凹部24から形成された、輪郭が示された流出側の端面を有しており、この輪郭は、例えば相補的に形成された使用工具のための工具作用面として構成されている。場合によっては、使用工具として一般的な口金が使用される。
【0061】
これに対して図5には、図4と類似の水栓1が示されており、この水栓1に挿入カートリッジ5が対応配置されている。この挿入カートリッジ5のうちの1つの挿入カートリッジ5は水栓1内に配置されており、これに対して、構造が同じ別の挿入カートリッジ5′は交換のために設けられている。図5に示されているように、各挿入カートリッジ5,5′の流出側の端面は、端縁部側の複数の凸部25及び凹部24より形成された輪郭を有していて、水栓1内で保持された挿入カートリッジ5の凹部24が、交換用の(図示の実施例では使用工具として使用される)別の挿入カートリッジ5′の突起25のための工具作用面として用いられるか、又はその逆である。複数の凸部25と凹部24とは、挿入カートリッジ5、5′の流出側の端面において、それぞれクラウン(王冠)形の下縁部を形成しており、この下縁部のクロー(爪)は、それぞれ組み付け又は分解しようとする対抗部材内に適合する。
【0062】
図5では、水栓1内に存在する挿入カートリッジ5を交換するために完全な挿入カートリッジ5′が使用されるようになっており、これに対して、水栓内に存在する挿入カートリッジ5又は中間ホルダ6をねじ外すために、1つの別の中間ホルダ6又は、(そうでなければ一緒に納品されていない)挿入カートリッジの1つの別のカートリッジケーシングだけを使用してもよい。このために、水栓の製造業者は、使用工具として規定された別の中間ホルダ又は別のカートリッジケーシングだけを水栓と共に納品することができる。これによって、水栓製造業者は、水栓内に組み付け可能な第2の機能ユニットを納品する必要がなく、比較的大量の個数で製造され、かつ使用される別の中間ホルダ又は別のカートリッジケーシングが非常に安価な補助工具を成す、という利点が得られる。
【0063】
図6には、水栓2が示されており、この水栓2内に中間ホルダ6によって、図3に示したものと類似の挿入カートリッジ5が挿入可能である。図3に示した中間ホルダ6に、Oリングとして構成されたリングシール11が設けられているのに対して、図6に示した挿入カートリッジ5には、それとは異なり、流入側にシール30が一体成形されている。カートリッジケーシングの、流入側の端縁部領域に一体的に形成されたシール30は、シールリップ31とこれに対して平行に環状に延びる外側の挿入ストッパ32とを有するシールプロフィールとして構成されている。挿入ストッパ32は、挿入カートリッジ5の使用位置において、シール30及びそのシールプロフィールの変形を制限する。使用位置において、このシールプロフィールはシールリップ31と協働し、このシールプロフィールの挿入ストッパ32は、水栓吐水口の内周面に環状に延在する環状段部33と協働する。この環状段部33は、水栓吐水口の内法横断面を制限する。挿入カートリッジ5に一体成形されたシール30を有する、挿入カートリッジ5のカートリッジケーシングは、単数構成部材より成る射出成形部又は複数構成部分より成る射出成形部として製作されている。挿入カートリッジ及びその中間ホルダのために使用された材料を簡単にリサイクルするために、カートリッジケーシングと、このカートリッジケーシングに一体成形されたシール30とは、有利には同じ純粋な食品材料より製造されている。これによって、製造費用は安価にされ、場合によっては必要とされる射出成形工具のための工具コストは比較的安価に維持される。
【0064】
図3と図6とを比較して明らかなように、図6に示した挿入カートリッジ5は構造的に著しく簡単に構成されている。何故ならば、図3において流入側のスナップリングとして構成された付加的な前置フィルタ15並びにリングシール11及び17は、図6においては省かれているからである。これは組み付け技術的に、及び製造技術的に著しく簡単である。
【0065】
図7には、図6に示したシール30の詳細が示されている。シールリップ31並びに、このシールリップ31に対して平行に延びる環状の外側の挿入ストッパ32が詳しく示されている。
【0066】
図9には、シール30の変化実施例が示されており、このシール30のシールプロフィールはこの実施例では面シールとして構成されている。
【0067】
これとは異なり、図8には、シールプロフィールベース31a上に配置された個別のシールリップ31を備えた構成が示されている。この場合、シールプロフィール31aは挿入ストッパ32として構成されており、この挿入ストッパ32は、図6及び図7に示したシール30の構成では、水栓内における挿入カートリッジの挿入深さを制限している。
【0068】
図10及び図11は、シールプロフィールとして構成された、それぞれ2つのシールリップ31を備えたシール30の2つの実施例が示されており、これらのシールリップ31は、挿入カートリッジの流入側の端縁部領域において環状に配置されている。この場合、図10に示したシール30においては、シールリップ31の側面は、使用位置における変形に影響を与えるために、異なる傾斜面を有している。図10に示された、互いに向き合う斜面を有する側面は、挿入カートリッジの使用位置において2つのシールリップ31が互いに離れる方向に撓み、それによって幅の広い端縁部もシールすることができる。図11には2つのシールリップ31が示されており、これらのシールリップは、それぞれその外側を向いた側に斜面を有していて、それによって、挿入カートリッジの使用位置において、挿入カートリッジの中央に向かって撓むようになっている。
【0069】
図12には、シール30の有利な実施例が示されており、この場合、シールプロフィールベースに、相次いで作用する、環状に延びているシールリップ31が設けられており、これらのシールリップ31は互いに階段状に配置されていて、異なる高さを有している。これらのシールリップ31は、挿入カートリッジに次第に強く作用する挿入圧力によって相次いで作用するようになっている。この場合、挿入カートリッジの長時間の使用後に、挿入カートリッジ及び/又は中間ホルダの締め直しによって、シール作用が維持される。外側の外周縁部に配置された最も高いシールリップ31が既にやや損傷を受けているか又は損耗している場合には、次に高いシールリップ31において、締付後のシール作用が再び得られる。しかも、場合によっては、水栓内における対抗ストッパの小さい非扁平性は補償され得る。
【0070】
図7〜図12に記載したシールプロフィールは、挿入カートリッジだけに一体成形されるのではなく、中間ホルダにおいて、特にその流入側の端縁部においても一体成形することができる。
【0071】
図示の衛生的な機能ユニットは、衛生的な水栓1,2の吐水端部内に挿入可能であり、従って、外部から吐水端部に螺合される口金を省くことができる。図示の水栓においては口金を省くことができるので、その他の、口金と水栓との間の存在するギャップ(このようなギャップは水栓の視覚性を損ない、付着した汚れによって衛生に関する要求に矛盾することになる)は省かれる。図示の水栓1,2において、挿入カートリッジはその全長が完全に水栓の液体ガイド内に配置されているので、水栓は高い費用をかけることなしに、均一に単一色で着色するか、又はクロムメッキすることができ、しかもそれと同時に、口金又はその他の構成部分を同じ色で又は同じ形状で加工することができる。水栓内に設けられた液体ガイドの全内法横断面が、挿入カートリッジのために提供されるので、2回の保守インターバルの間の耐用年数を著しく延長する大面積の前置フィルタを挿入することもできる。挿入カートリッジ(図5に示されているように)の流出側が次のように構成されていれば、つまりこの流出側において、交換するための、構造的に同じ所定の挿入カートリッジをねじ外し、かつ再び螺合できるように構成されていれば、挿入カートリッジは同時に組み付け及び取り外しのための工具として用いられる。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】吐水口(蛇口)領域における衛生的な(サニタリー)水栓の概略的な断面図、及びこの吐水口に挿入される挿入カートリッジの概略的な断面図である。
【図2】水栓と、この水栓内に挿入される中間ホルダ並びに挿入カートリッジとを別々に示す概略的な断面図である。
【図3】水栓吐水口内に、挿入カートリッジとして構成された衛生的な機能ユニットが中間ホルダによって解除可能に挿入可能である、衛生的な水栓の、概略的な部分断面図である。
【図4】挿入カートリッジとして構成された衛生的な機能ユニットが中間ホルダを介在することなしに水栓吐水口内に解除可能に挿入可能である、衛生的な水栓の概略的な部分断面図である。
【図5】水栓の吐出口内に挿入可能な挿入カートリッジ、及び衛生的な水栓の概略的な部分断面図である。
【図6】水栓吐水口内に、図3と比較され得る挿入カートリッジが中間ホルダによって解除可能に挿入されている、衛生的な水栓の概略的な部分断面図である。
【図7】図6に示したシールの、シールプロフィールの領域内の詳細を示す概略的な断面図である。
【図8】1つのシールだけを有している、図6及び図7と機能的に比較され得るシールの概略的な断面図である。
【図9】シールプロフィールとしての面シールを有している、図6〜図8と機能的に比較され得るシールの概略的な断面図である。
【図10】互いに逆向きの傾斜面を備えた、半径方向で隣接し合う2つのシールリップを有する、図6〜図9と機能的に比較され得るシールの概略的な断面図である。
【図11】同じ側に向けられた傾斜面を備えた、半径方向で隣接し合う2つのシールリップを有するシールの概略的な断面図である。
【図12】半径方向で隣接し合う、環状に延びるリング状の4つのシールリップを有する、図6〜図11と機能的に比較され得るシールの概略的な断面図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水栓吐水口(4)内に開口する液体ガイド(3)を備えた衛生的な水栓(1,2)であって、前記水栓吐水口(4)の領域内に挿入カートリッジ(5)として構成された衛生的な機能ユニットが設けられている形式のものにおいて、
液体ガイド(3)の内法横断面が、少なくとも水栓吐水口(4)の出口領域内において挿入カートリッジ(5)に適合されており、該挿入カートリッジ(5)が前記水栓吐水口の出口側から水栓吐水口(4)内に挿入可能で、この水栓吐水口(4)内で解除可能に保持されていることを特徴とする、衛生的な水栓。
【請求項2】
挿入カートリッジ(5)が、その縦方向の延在長さの少なくとも大部分、有利には全部に亘って水栓吐水口(4)内に配置されている、請求項1記載の水栓。
【請求項3】
挿入カートリッジ(5)が、スリーブ状の中間ホルダ(6)によって水栓吐水口(4)内で保持されている、請求項1又は2記載の水栓。
【請求項4】
出口側から水栓吐水口に挿入可能な中間ホルダ(6)が、水栓吐水口(4)内に解除可能又は解除不能に保持されている、請求項1から3までのいずれか1項記載の水栓。
【請求項5】
挿入カートリッジ(5)又は中間ホルダ(6)が、水栓吐水口(4)内に、挿入ストッパまで挿入可能である、請求項1から4までのいずれか1項記載の水栓。
【請求項6】
中間ホルダ(6)が水栓吐水口内で、接着結合、緊締結合、係止結合及び/又はねじ結合によって、及び/又はプレス固定、爪止め固定又はくさび固定によって保持される、請求項1から5までのいずれか1項記載の水栓。
【請求項7】
中間ホルダ(6)が、水栓吐水口(4)の内周壁に対して有利には環状にシールされている、請求項1から6までのいずれか1項記載の水栓。
【請求項8】
挿入カートリッジ(5)が、水栓吐水口(4)内で又は中間ホルダ(6)内で、緊締結合、係止結合又はねじ結合によって保持されている、請求項1から7までのいずれか1項記載の水栓。
【請求項9】
挿入カートリッジ(5)が中間ホルダ(6)に対して又は水栓吐水口(4)の内周壁に対してシールされている、請求項1から8までのいずれか1項記載の水栓。
【請求項10】
挿入カートリッジ(5)若しくは中間ホルダ(6)と水栓(1,2)との間をシールするために、少なくとも1つのリングシール(11)、有利には少なくとも1つのOリングが設けられている、請求項1から9までのいずれか1項記載の水栓。
【請求項11】
挿入カートリッジ(5)又は中間ホルダ(6)が雄ねじ山を有しており、該雄ねじ山が、水栓吐水口(4)に形成された雌ねじ山に螺合可能であり、前記雄ねじ山と雌ねじ山とは、挿入カートリッジ若しくは中間ホルダをねじ込む際に、挿入カートリッジ又は中間ホルダの外周面に設けられたOリング又はこれと類似のリングシール(11)が水栓(1,2)に摩擦接続式にまだ接触していない、水栓(1)と挿入カートリッジ(5)若しくは中間ホルダ(6)との間の相対位置において、ねじ山が互いに噛み合うように、寸法設計され、かつ配置されている、請求項1から10までのいずれか1項記載の水栓。
【請求項12】
挿入カートリッジ(5)が複数の部分より成るカートリッジケーシング(19)を有しており、流出側に配置された、カートリッジケーシング(19)のケーシング部分(20)に、水栓吐水口(4)内でカートリッジケーシング(19)を固定するための緊締結合部、係止結合部及び/又はねじ結合部が設けられている、請求項1から11までのいずれか1項記載の水栓。
【請求項13】
挿入カートリッジ(5)のカートリッジケーシング及び/又は中間ホルダ(6)が、輪郭形状付与された外側輪郭部及び/又は輪郭形状付与された流出端面側を有しており、該流出端面側が、挿入工具のための工具作用面として構成されている、請求項1から12までのいずれか1項記載の水栓。
【請求項14】
各挿入カートリッジのカートリッジケーシング及び/又は各中間ホルダの流出端面側が、端縁部側の複数の凸部(25)と複数の凹部(24)とから形成された輪郭形状付与部を有していて、水栓(1)内で保持された挿入カートリッジ(5)及び/又は中間ホルダ(6)の凹部(24)が、挿入工具として使用可能な別のカートリッジケーシング(5′)若しくは別の中間ホルダの凸部(25)のための工具作用面として用いられる、請求項1から13までのいずれか1項記載の水栓。
【請求項15】
挿入カートリッジ(5)及び/又は中間ホルダ(6)が、挿入カートリッジ(5)若しくは中間ホルダ(6)と水栓(1,2)との間を環状に密閉する、少なくとも1つのシール(30)と一体的に結合されている、請求項1から14までのいずれか1項記載の水栓。
【請求項16】
挿入カートリッジ(5)及び/又は中間ホルダ(6)の流入側の端縁部領域がシールプロフィールとして構成されている、請求項1から15までのいずれか1項記載の水栓。
【請求項17】
シールプロフィールが、少なくとも1つの面シール及び/又はリップシールを有している、請求項1から16までのいずれか1項記載の水栓。
【請求項18】
挿入カートリッジ(5)及び/又は中間ホルダ(6)が流入側で、使用位置においてシールプロフィールの変形を制限する挿入ストッパ(32)を有している、請求項1から17までのいずれか1項記載の水栓。
【請求項19】
前記シールプロフィールが、挿入ストッパとして構成されたシールプロフィールベースを備えた少なくとも1つのシールを有している、請求項1から18までのいずれか1項記載の水栓。
【請求項20】
シールプロフィール及び場合によっては挿入ストッパが、水栓の内周面において内法横断面を制限する対抗ストッパと協働する、請求項1から19までのいずれか1項記載の水栓。
【請求項21】
挿入ストッパ(32)が、シールプロフィールに半径方向で隣接して配置されている、請求項1から20までのいずれか1項記載の水栓。
【請求項22】
シールプロフィールが、環状に延在する少なくとも1つのシールリップ(31)を有している、請求項1から21までのいずれか1項記載の水栓。
【請求項23】
シールプロフィールが、環状に延在する少なくとも2つのシールリップを有しており、これらのシールリップが、次第に強くなる挿入圧力を伴って、挿入カートリッジ若しくは中間ホルダに相次いで作用するようになっている、請求項1から22までのいずれか1項記載の水栓。
【請求項24】
複数のシールリップが異なる高さを有している、請求項1から23までのいずれか1項記載の水栓。
【請求項25】
複数のシールリップが段階的な高さを有している、請求項1から24までのいずれか1項記載の水栓。
【請求項26】
シール(30)と、該シール(30)に一体的に結合された、挿入カートリッジ(5)及び/又は中間ホルダ(6)の構成部分とが、同じ材料から製造されている、請求項1から25までのいずれか1項記載の水栓。
【請求項27】
噴流調整器又はこれと類似の衛生的な機能ユニットにおいて、請求項1から26に記載した水栓(1,2)内に収容するために構成されていることを特徴とする、噴流調整器又はこれと類似の衛生的な機能ユニット。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水栓吐水口(4)内に開口する液体ガイド(3)を備えた衛生的な水栓(1,2)であって、前記水栓吐水口(4)の領域内に挿入カートリッジ(5)として構成された衛生的な機能ユニットが設けられており、この場合、液体ガイド(3)の内法横断面が、少なくとも水栓吐水口(4)の出口領域内において挿入カートリッジ(5)に適合されており、該挿入カートリッジ(5)が前記水栓吐水口の出口側から水栓吐水口(4)内に挿入可能で、この水栓吐水口(4)内で解除可能に保持されている形式のものにおいて、
挿入カートリッジ(5)が中間ホルダ(6)に対して又は水栓吐水口(4)の内周壁に対してシールされており、及び/又は中間ホルダ(6)が、水栓吐水口(4)の内周壁に対して半径方向で環状にシールされていることを特徴とする、衛生的な水栓。
【請求項2】
挿入カートリッジ(5)が、その縦方向の延在長さの少なくとも大部分、有利には全部に亘って水栓吐水口(4)内に配置されている、請求項1記載の水栓。
【請求項3】
挿入カートリッジ(5)が、スリーブ状の中間ホルダ(6)によって水栓吐水口(4)内で保持されている、請求項1又は2記載の水栓。
【請求項4】
出口側から水栓吐水口に挿入可能な中間ホルダ(6)が、水栓吐水口(4)内に解除可能又は解除不能に保持されている、請求項1から3までのいずれか1項記載の水栓。
【請求項5】
中間ホルダ(6)が水栓吐水口内で、接着結合、緊締結合、係止結合及び/又はねじ結合によって、及び/又はプレス固定、爪止め固定又はくさび固定によって保持される、請求項1から4までのいずれか1項記載の水栓。
【請求項6】
挿入カートリッジ(5)が、水栓吐水口(4)内で又は中間ホルダ(6)内で、緊締結合、係止結合又はねじ結合によって保持されている、請求項1から5までのいずれか1項記載の水栓。
【請求項7】
挿入カートリッジ(5)若しくは中間ホルダ(6)と水栓(1,2)との間をシールするために、少なくとも1つのリングシール(11)、有利には少なくとも1つのOリングが設けられている、請求項1から6までのいずれか1項記載の水栓。
【請求項8】
挿入カートリッジ(5)又は中間ホルダ(6)が雄ねじ山を有しており、該雄ねじ山が、水栓吐水口(4)に形成された雌ねじ山に螺合可能であり、前記雄ねじ山と雌ねじ山とは、挿入カートリッジ若しくは中間ホルダをねじ込む際に、挿入カートリッジ又は中間ホルダの外周面に設けられたOリング又はこれと類似のリングシール(11)が水栓(1,2)に摩擦接続式にまだ接触していない、水栓(1)と挿入カートリッジ(5)若しくは中間ホルダ(6)との間の相対位置において、ねじ山が互いに噛み合うように、寸法設計され、かつ配置されている、請求項1から7までのいずれか1項記載の水栓。
【請求項9】
挿入カートリッジ(5)が複数の部分より成るカートリッジケーシング(19)を有しており、流出側に配置された、カートリッジケーシング(19)のケーシング部分(20)に、水栓吐水口(4)内でカートリッジケーシング(19)を固定するための緊締結合部、係止結合部及び/又はねじ結合部が設けられている、請求項1から8までのいずれか1項記載の水栓。
【請求項10】
挿入カートリッジ(5)のカートリッジケーシング及び/又は中間ホルダ(6)が、輪郭形状付与された外側輪郭部及び/又は輪郭形状付与された流出端面側を有しており、該流出端面側が、挿入工具のための工具作用面として構成されている、請求項1から9までのいずれか1項記載の水栓。
【請求項11】
各挿入カートリッジのカートリッジケーシング及び/又は各中間ホルダの流出端面側が、端縁部側の複数の凸部(25)と複数の凹部(24)とから形成された輪郭形状付与部を有していて、水栓(1)内で保持された挿入カートリッジ(5)及び/又は中間ホルダ(6)の凹部(24)が、挿入工具として使用可能な別のカートリッジケーシング(5′)若しくは別の中間ホルダの凸部(25)のための工具作用面として用いられる、請求項1から10までのいずれか1項記載の水栓。
【請求項12】
挿入カートリッジ(5)及び/又は中間ホルダ(6)が、挿入カートリッジ(5)若しくは中間ホルダ(6)と水栓(1,2)との間を環状に密閉する、少なくとも1つのシール(30)と一体的に結合されている、請求項1から11までのいずれか1項記載の水栓。
【請求項13】
挿入カートリッジ(5)及び/又は中間ホルダ(6)の流入側の端縁部領域がシールプロフィールとして構成されている、請求項1から12までのいずれか1項記載の水栓。
【請求項14】
噴流調整器又はこれと類似の衛生的な機能ユニットにおいて、請求項1から13に記載した水栓(1,2)内に収容するために構成されていることを特徴とする、噴流調整器又はこれと類似の衛生的な機能ユニット。
【請求項1】
水栓吐水口(4)内に開口する液体ガイド(3)を備えた衛生的な水栓(1,2)であって、前記水栓吐水口(4)の領域内に挿入カートリッジ(5)として構成された衛生的な機能ユニットが設けられている形式のものにおいて、
液体ガイド(3)の内法横断面が、少なくとも水栓吐水口(4)の出口領域内において挿入カートリッジ(5)に適合されており、該挿入カートリッジ(5)が前記水栓吐水口の出口側から水栓吐水口(4)内に挿入可能で、この水栓吐水口(4)内で解除可能に保持されていることを特徴とする、衛生的な水栓。
【請求項2】
挿入カートリッジ(5)が、その縦方向の延在長さの少なくとも大部分、有利には全部に亘って水栓吐水口(4)内に配置されている、請求項1記載の水栓。
【請求項3】
挿入カートリッジ(5)が、スリーブ状の中間ホルダ(6)によって水栓吐水口(4)内で保持されている、請求項1又は2記載の水栓。
【請求項4】
出口側から水栓吐水口に挿入可能な中間ホルダ(6)が、水栓吐水口(4)内に解除可能又は解除不能に保持されている、請求項1から3までのいずれか1項記載の水栓。
【請求項5】
挿入カートリッジ(5)又は中間ホルダ(6)が、水栓吐水口(4)内に、挿入ストッパまで挿入可能である、請求項1から4までのいずれか1項記載の水栓。
【請求項6】
中間ホルダ(6)が水栓吐水口内で、接着結合、緊締結合、係止結合及び/又はねじ結合によって、及び/又はプレス固定、爪止め固定又はくさび固定によって保持される、請求項1から5までのいずれか1項記載の水栓。
【請求項7】
中間ホルダ(6)が、水栓吐水口(4)の内周壁に対して有利には環状にシールされている、請求項1から6までのいずれか1項記載の水栓。
【請求項8】
挿入カートリッジ(5)が、水栓吐水口(4)内で又は中間ホルダ(6)内で、緊締結合、係止結合又はねじ結合によって保持されている、請求項1から7までのいずれか1項記載の水栓。
【請求項9】
挿入カートリッジ(5)が中間ホルダ(6)に対して又は水栓吐水口(4)の内周壁に対してシールされている、請求項1から8までのいずれか1項記載の水栓。
【請求項10】
挿入カートリッジ(5)若しくは中間ホルダ(6)と水栓(1,2)との間をシールするために、少なくとも1つのリングシール(11)、有利には少なくとも1つのOリングが設けられている、請求項1から9までのいずれか1項記載の水栓。
【請求項11】
挿入カートリッジ(5)又は中間ホルダ(6)が雄ねじ山を有しており、該雄ねじ山が、水栓吐水口(4)に形成された雌ねじ山に螺合可能であり、前記雄ねじ山と雌ねじ山とは、挿入カートリッジ若しくは中間ホルダをねじ込む際に、挿入カートリッジ又は中間ホルダの外周面に設けられたOリング又はこれと類似のリングシール(11)が水栓(1,2)に摩擦接続式にまだ接触していない、水栓(1)と挿入カートリッジ(5)若しくは中間ホルダ(6)との間の相対位置において、ねじ山が互いに噛み合うように、寸法設計され、かつ配置されている、請求項1から10までのいずれか1項記載の水栓。
【請求項12】
挿入カートリッジ(5)が複数の部分より成るカートリッジケーシング(19)を有しており、流出側に配置された、カートリッジケーシング(19)のケーシング部分(20)に、水栓吐水口(4)内でカートリッジケーシング(19)を固定するための緊締結合部、係止結合部及び/又はねじ結合部が設けられている、請求項1から11までのいずれか1項記載の水栓。
【請求項13】
挿入カートリッジ(5)のカートリッジケーシング及び/又は中間ホルダ(6)が、輪郭形状付与された外側輪郭部及び/又は輪郭形状付与された流出端面側を有しており、該流出端面側が、挿入工具のための工具作用面として構成されている、請求項1から12までのいずれか1項記載の水栓。
【請求項14】
各挿入カートリッジのカートリッジケーシング及び/又は各中間ホルダの流出端面側が、端縁部側の複数の凸部(25)と複数の凹部(24)とから形成された輪郭形状付与部を有していて、水栓(1)内で保持された挿入カートリッジ(5)及び/又は中間ホルダ(6)の凹部(24)が、挿入工具として使用可能な別のカートリッジケーシング(5′)若しくは別の中間ホルダの凸部(25)のための工具作用面として用いられる、請求項1から13までのいずれか1項記載の水栓。
【請求項15】
挿入カートリッジ(5)及び/又は中間ホルダ(6)が、挿入カートリッジ(5)若しくは中間ホルダ(6)と水栓(1,2)との間を環状に密閉する、少なくとも1つのシール(30)と一体的に結合されている、請求項1から14までのいずれか1項記載の水栓。
【請求項16】
挿入カートリッジ(5)及び/又は中間ホルダ(6)の流入側の端縁部領域がシールプロフィールとして構成されている、請求項1から15までのいずれか1項記載の水栓。
【請求項17】
シールプロフィールが、少なくとも1つの面シール及び/又はリップシールを有している、請求項1から16までのいずれか1項記載の水栓。
【請求項18】
挿入カートリッジ(5)及び/又は中間ホルダ(6)が流入側で、使用位置においてシールプロフィールの変形を制限する挿入ストッパ(32)を有している、請求項1から17までのいずれか1項記載の水栓。
【請求項19】
前記シールプロフィールが、挿入ストッパとして構成されたシールプロフィールベースを備えた少なくとも1つのシールを有している、請求項1から18までのいずれか1項記載の水栓。
【請求項20】
シールプロフィール及び場合によっては挿入ストッパが、水栓の内周面において内法横断面を制限する対抗ストッパと協働する、請求項1から19までのいずれか1項記載の水栓。
【請求項21】
挿入ストッパ(32)が、シールプロフィールに半径方向で隣接して配置されている、請求項1から20までのいずれか1項記載の水栓。
【請求項22】
シールプロフィールが、環状に延在する少なくとも1つのシールリップ(31)を有している、請求項1から21までのいずれか1項記載の水栓。
【請求項23】
シールプロフィールが、環状に延在する少なくとも2つのシールリップを有しており、これらのシールリップが、次第に強くなる挿入圧力を伴って、挿入カートリッジ若しくは中間ホルダに相次いで作用するようになっている、請求項1から22までのいずれか1項記載の水栓。
【請求項24】
複数のシールリップが異なる高さを有している、請求項1から23までのいずれか1項記載の水栓。
【請求項25】
複数のシールリップが段階的な高さを有している、請求項1から24までのいずれか1項記載の水栓。
【請求項26】
シール(30)と、該シール(30)に一体的に結合された、挿入カートリッジ(5)及び/又は中間ホルダ(6)の構成部分とが、同じ材料から製造されている、請求項1から25までのいずれか1項記載の水栓。
【請求項27】
噴流調整器又はこれと類似の衛生的な機能ユニットにおいて、請求項1から26に記載した水栓(1,2)内に収容するために構成されていることを特徴とする、噴流調整器又はこれと類似の衛生的な機能ユニット。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水栓吐水口(4)内に開口する液体ガイド(3)を備えた衛生的な水栓(1,2)であって、前記水栓吐水口(4)の領域内に挿入カートリッジ(5)として構成された衛生的な機能ユニットが設けられており、この場合、液体ガイド(3)の内法横断面が、少なくとも水栓吐水口(4)の出口領域内において挿入カートリッジ(5)に適合されており、該挿入カートリッジ(5)が前記水栓吐水口の出口側から水栓吐水口(4)内に挿入可能で、この水栓吐水口(4)内で解除可能に保持されている形式のものにおいて、
挿入カートリッジ(5)が中間ホルダ(6)に対して又は水栓吐水口(4)の内周壁に対してシールされており、及び/又は中間ホルダ(6)が、水栓吐水口(4)の内周壁に対して半径方向で環状にシールされていることを特徴とする、衛生的な水栓。
【請求項2】
挿入カートリッジ(5)が、その縦方向の延在長さの少なくとも大部分、有利には全部に亘って水栓吐水口(4)内に配置されている、請求項1記載の水栓。
【請求項3】
挿入カートリッジ(5)が、スリーブ状の中間ホルダ(6)によって水栓吐水口(4)内で保持されている、請求項1又は2記載の水栓。
【請求項4】
出口側から水栓吐水口に挿入可能な中間ホルダ(6)が、水栓吐水口(4)内に解除可能又は解除不能に保持されている、請求項1から3までのいずれか1項記載の水栓。
【請求項5】
中間ホルダ(6)が水栓吐水口内で、接着結合、緊締結合、係止結合及び/又はねじ結合によって、及び/又はプレス固定、爪止め固定又はくさび固定によって保持される、請求項1から4までのいずれか1項記載の水栓。
【請求項6】
挿入カートリッジ(5)が、水栓吐水口(4)内で又は中間ホルダ(6)内で、緊締結合、係止結合又はねじ結合によって保持されている、請求項1から5までのいずれか1項記載の水栓。
【請求項7】
挿入カートリッジ(5)若しくは中間ホルダ(6)と水栓(1,2)との間をシールするために、少なくとも1つのリングシール(11)、有利には少なくとも1つのOリングが設けられている、請求項1から6までのいずれか1項記載の水栓。
【請求項8】
挿入カートリッジ(5)又は中間ホルダ(6)が雄ねじ山を有しており、該雄ねじ山が、水栓吐水口(4)に形成された雌ねじ山に螺合可能であり、前記雄ねじ山と雌ねじ山とは、挿入カートリッジ若しくは中間ホルダをねじ込む際に、挿入カートリッジ又は中間ホルダの外周面に設けられたOリング又はこれと類似のリングシール(11)が水栓(1,2)に摩擦接続式にまだ接触していない、水栓(1)と挿入カートリッジ(5)若しくは中間ホルダ(6)との間の相対位置において、ねじ山が互いに噛み合うように、寸法設計され、かつ配置されている、請求項1から7までのいずれか1項記載の水栓。
【請求項9】
挿入カートリッジ(5)が複数の部分より成るカートリッジケーシング(19)を有しており、流出側に配置された、カートリッジケーシング(19)のケーシング部分(20)に、水栓吐水口(4)内でカートリッジケーシング(19)を固定するための緊締結合部、係止結合部及び/又はねじ結合部が設けられている、請求項1から8までのいずれか1項記載の水栓。
【請求項10】
挿入カートリッジ(5)のカートリッジケーシング及び/又は中間ホルダ(6)が、輪郭形状付与された外側輪郭部及び/又は輪郭形状付与された流出端面側を有しており、該流出端面側が、挿入工具のための工具作用面として構成されている、請求項1から9までのいずれか1項記載の水栓。
【請求項11】
各挿入カートリッジのカートリッジケーシング及び/又は各中間ホルダの流出端面側が、端縁部側の複数の凸部(25)と複数の凹部(24)とから形成された輪郭形状付与部を有していて、水栓(1)内で保持された挿入カートリッジ(5)及び/又は中間ホルダ(6)の凹部(24)が、挿入工具として使用可能な別のカートリッジケーシング(5′)若しくは別の中間ホルダの凸部(25)のための工具作用面として用いられる、請求項1から10までのいずれか1項記載の水栓。
【請求項12】
挿入カートリッジ(5)及び/又は中間ホルダ(6)が、挿入カートリッジ(5)若しくは中間ホルダ(6)と水栓(1,2)との間を環状に密閉する、少なくとも1つのシール(30)と一体的に結合されている、請求項1から11までのいずれか1項記載の水栓。
【請求項13】
挿入カートリッジ(5)及び/又は中間ホルダ(6)の流入側の端縁部領域がシールプロフィールとして構成されている、請求項1から12までのいずれか1項記載の水栓。
【請求項14】
噴流調整器又はこれと類似の衛生的な機能ユニットにおいて、請求項1から13に記載した水栓(1,2)内に収容するために構成されていることを特徴とする、噴流調整器又はこれと類似の衛生的な機能ユニット。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公表番号】特表2006−504017(P2006−504017A)
【公表日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−501511(P2005−501511)
【出願日】平成15年8月8日(2003.8.8)
【国際出願番号】PCT/EP2003/008842
【国際公開番号】WO2004/038112
【国際公開日】平成16年5月6日(2004.5.6)
【出願人】(505123871)ネオパール ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (12)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成15年8月8日(2003.8.8)
【国際出願番号】PCT/EP2003/008842
【国際公開番号】WO2004/038112
【国際公開日】平成16年5月6日(2004.5.6)
【出願人】(505123871)ネオパール ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (12)
【Fターム(参考)】
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