説明

表示コントローラ、電子機器及び画像表示方法

【課題】動画表示における画像の不連続性を解消しながら、ほとんど更新されない画像についてはデータ転送頻度を抑制できる表示コントローラを提供する。
【解決手段】この表示コントローラは、画像データ及び該画像データによって表される画像の画素領域を表すパラメータを入力する第1のインタフェースと、第1及び第2の領域を有するメモリと、予め指定された指定領域を表すパラメータを格納するレジスタと、第1のインタフェースに入力されたパラメータによって表される画素領域を予め指定された指定領域と比較して、該画素領域が指定領域内である場合に、画像データを第1及び第2の領域に交互に書き込み、該画素領域が指定領域外である場合に、画像データを第1及び第2の領域に並列的に書き込む画像データライト回路と、画像データを第1及び第2の領域から交互に読み出す第2のインタフェースとを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話や携帯用のOA機器等の電子機器において、LCD(Liquid Crystal Display:液晶表示)パネル、プラズマ表示パネル、及び、有機EL(Electro-Luminescence:エレクトロルミネッセンス)表示パネル等の表示パネルを制御する表示コントローラに関する。さらに、本発明は、そのような表示コントローラを用いた電子機器及び画像表示方法等に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話や携帯用のOA機器等の電子機器においては、ホストCPUから出力される画像データをメモリに一旦格納し、メモリに格納されている画像データを用いて表示パネルに画像を表示させる表示コントローラが用いられている。そのような表示コントローラにおいて、2フレーム分の画像データを格納するための領域(領域A及び領域B)をメモリ内に確保し、ホストCPUから出力される画像データを1つのフレーム毎に領域Aと領域Bとに交互に書き込み、領域Aと領域Bとの内で、画像データの書き込みが行われていない方の領域から画像データを交互に読み出して表示パネルに出力する方式が知られている。このような方式は、一般に、ダブルバッファ方式と呼ばれており、動画のように頻繁に更新が行われる画像を表示する際に有効である。
【0003】
ダブルバッファ方式によれば、メモリから画像データが読み出されている間に、次の1フレーム分の画像データをメモリに書き込むことができるので、1フレーム分の画像データを格納するための領域しか有さないシングルバッファ方式のメモリを用いる場合と比較して、画像の更新を高速で行うことができる。
【0004】
また、シングルバッファ方式のメモリにおいて画像データの書き込みと読み出しとを同時に行う場合には、画像データの書き込み位置が画像データの読み出し位置を追い越す際や、画像データの読み出し位置が画像データの書き込み位置を追い越す際に、画像の不連続性が発生するが、ダブルバッファ方式によれば、そのような画像の不連続性が解消される。従って、動画のように頻繁に更新が行われる画像を表示するために、ダブルバッファ方式を用いることが望まれている。
【0005】
しかしながら、例えば、携帯電話において、アンテナマークや電池マーク等の画像については、ホストCPUは、本来、更新の必要がある時のみ画像データを転送する。従来のダブルバッファ方式においては、ホストCPUから転送される1フレーム分の画像データが、メモリの領域Aと領域Bとの内の一方にしか書き込まれないので、領域Aと領域Bとから画像データを交互に読み出して表示パネルに出力すると、アンテナマークや電池マーク等の画像が点滅して表示されてしまうという不具合が生じる。
【0006】
そのような不具合を解消するために、1フレームの画面における全ての画像データをダブルバッファすることが行われている。即ち、1フレームの画面における一部の領域のみに動画が表示され、他の領域にはほとんど更新されない画像が表示される場合においても、1フレームの画面における全ての画像データが頻繁にメモリに書き込まれる。そのために、データ転送頻度が高くなり、消費電力が増加してしまう。
【0007】
関連する技術として、特許文献1には、表示処理の速さと表示画面の美しさとのバランスを考慮し、ユーザビリティに優れた画面更新処理を行うことができる携帯電話機が開示されている。この携帯電話機は、入力した更新データを一時的に蓄えてから出力するフレームバッファを複数用いて画面更新処理を行う携帯電話機であって、更新データにおける更新範囲を算出する算出手段と、更新データを入力するフレームバッファを切り替え可能な入力側切替手段と、更新データを出力するフレームバッファを切り替え可能な出力側切替手段とを備え、算出手段により算出された更新範囲が所定値以上であった場合に、入力側切替手段は、出力側切替手段が出力しているフレームバッファとは異なるフレームバッファに接続して更新データを入力し、出力側切替手段は、この更新データの入力が完了するのに基づいて、フレームバッファを入力側切替手段が入力しているフレームバッファに接続して更新データを出力する。
【0008】
特許文献1によれば、画面更新処理の際に、表示画面の更新範囲に基づいて、シングルバッファ方式又はダブルバッファ方式を選択して表示処理を行うことができるものの、更新データにおける更新範囲を算出する必要がある。実施形態によれば、画面更新範囲の面積が所定値以上であるか否かによってシングルバッファ方式又はダブルバッファ方式が選択されるので、動画とほとんど更新されない画像とを正確に判別できるとは限らない。
【0009】
また、特許文献2には、更新された部分を含む物理的に連続する領域を、定められた時間毎に合成処理することによって、システム性能の向上を実現することができる表示データ合成装置が開示されている。この表示データ合成装置は、表示データを画面に表示する表示装置に表示データを転送する装置であって、表示装置の画面に表示可能な2つ以上の画像レイヤ分の画像データを記憶する画像データ記憶手段と、画像データ記憶手段に画像データを描画する描画手段と、画像データ記憶手段に記憶されている各画像データの更新を検知する更新検知手段と、更新検知手段によって1つ以上の画像データに対しての更新が検知された場合に、更新が検知された各画像レイヤ内のそれぞれの連続更新領域を検知する連続更新領域検知手段と、連続更新領域が表示装置の画面の座標上において和集合となる領域に相当する、物理アドレスにおいて連続する領域を合成領域として、2つ以上の画像データの合成領域を合成する合成手段と、合成手段により合成された合成データを表示データとして表示装置に転送する合成データ転送手段とを備える。
【0010】
特許文献2によれば、動画を表す画像データとほとんど更新されない画像を表す画像データとを複数の画像レイヤに分離して格納することにより、それぞれの画像に適合する更新を行うことができるものの、複数の画像レイヤを格納するためにメモリの容量が増加してしまうという問題点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2009−9405号公報(第3、6頁、図2)
【特許文献2】特開2005−275036号公報(第5頁、図7)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
そこで、上記の点に鑑み、本発明の幾つかの態様は、ダブルバッファ方式によって動画表示における画像の不連続性を解消しながら、ほとんど更新されない画像についてはデータ転送頻度を抑制して消費電力を低減することができる表示コントローラ、及び、そのような表示コントローラを用いた電子機器及び画像表示方法を提供できる。
【課題を解決するための手段】
【0013】
以上の課題を解決するため、本発明の第1の観点に係る表示コントローラは、表示パネルに画像を表示させる表示コントローラであって、画像データ及び該画像データによって表される画像の画素領域を表すパラメータを外部から入力する第1のインタフェースと、画像データを格納する第1の領域及び第2の領域を有するメモリと、予め指定された指定領域を表すパラメータを格納するレジスタと、第1のインタフェースに入力されたパラメータによって表される画素領域を予め指定された指定領域と比較して、該画素領域が指定領域内である場合に、第1のインタフェースに入力された画像データをメモリの第1の領域の一部と第2の領域の一部とに1つのフレーム毎に交互に書き込み、該画素領域が指定領域外である場合に、第1のインタフェースに入力された画像データをメモリの第1の領域の一部と第2の領域の一部とに並列的に書き込む画像データライト回路と、画像データをメモリの第1の領域と第2の領域とから少なくとも1つのフレーム毎に交互に読み出して、画像データを表示パネルに供給する第2のインタフェースとを具備する。
【0014】
ここで、画像データライト回路が、第1のインタフェースに入力されたパラメータによって表される画素領域を予め指定された指定領域と比較して、該画素領域が指定領域内である場合に第1の比較結果を出力し、該画素領域が指定領域内でない場合に第2の比較結果を出力する比較器と、比較器が第1の比較結果を出力する場合に、第1のインタフェースに入力された画像データをメモリの第1の領域の一部と第2の領域の一部とに1つのフレーム毎に交互に書き込み、比較器が第2の比較結果を出力する場合に、第1のインタフェースに入力された画像データをメモリの第1の領域の一部に書き込むメインライトパスコントローラと、比較器が第2の比較結果を出力する場合に、第1のインタフェースに入力された画像データをメモリの第2の領域の一部に書き込むサブライトパスコントローラとを含むようにしても良い。
【0015】
さらに、比較器が第2の比較結果を出力する場合に、メインライトパスコントローラが、第1のインタフェースに入力された画像データをメモリの第1の領域の一部に書き込み、同時に、サブライトパスコントローラが、第1のインタフェースに入力された画像データをメモリの第2の領域の一部に書き込むようにしても良い。
【0016】
また、本発明の第2の観点に係る表示コントローラは、表示パネルに画像を表示させる表示コントローラであって、画像データ及び該画像データによって表される画像の画素領域を表すパラメータを外部から入力する第1のインタフェースと、画像データを格納する第1の領域及び第2の領域を有するメモリと、予め指定された指定領域を表すパラメータを格納するレジスタと、第1のインタフェースに入力されたパラメータによって表される画素領域を予め指定された指定領域と比較して、該画素領域が指定領域内である場合に、第1のインタフェースに入力された画像データをメモリの第1の領域の一部と第2の領域の一部とに1つのフレーム毎に交互に書き込み、該画素領域が指定領域外である場合に、第1のインタフェースに入力された画像データをメモリの第1の領域の一部に書き込む画像データライト回路と、指定領域の画像を表す画像データをメモリの第1の領域の一部と第2の領域の一部とから少なくとも1つのフレーム毎に交互に読み出すと共に、指定領域以外の領域の画像を表す画像データをメモリの第1の領域の一部から読み出して、画像データを表示パネルに供給する第2のインタフェースとを具備する。
【0017】
ここで、画像データライト回路が、第1のインタフェースに入力されたパラメータによって表される画素領域を予め指定された指定領域と比較して、該画素領域が指定領域内である場合に第1の比較結果を出力し、該画素領域が指定領域内でない場合に第2の比較結果を出力する比較器と、比較器が第1の比較結果を出力する場合に、第1のインタフェースに入力された画像データをメモリの第1の領域の一部と第2の領域の一部とに1つのフレーム毎に交互に書き込み、比較器が第2の比較結果を出力する場合に、第1のインタフェースに入力された画像データをメモリの第1の領域の一部に書き込むメインライトパスコントローラとを含むようにしても良い。
【0018】
以上において、比較器が、第1のインタフェースに入力されたパラメータによって表される画素領域の位置及びサイズを、予め指定された指定領域の位置及びサイズと比較するようにしても良い。
本発明に係る電子機器は、上記何れかの表示パネルインタフェースを具備する。
【0019】
本発明の第1の観点に係る画像表示方法は、画像データを格納する第1の領域及び第2の領域を有するメモリを用いて、表示パネルに画像を表示させる画像表示方法であって、画像データ及び該画像データによって表される画像の画素領域を表すパラメータを外部から入力するステップ(a)と、ステップ(a)において入力されたパラメータによって表される画素領域を予め指定された指定領域と比較して、該画素領域が指定領域内である場合に、ステップ(a)において入力された画像データをメモリの第1の領域の一部と第2の領域の一部とに1つのフレーム毎に交互に書き込み、該画素領域が指定領域外である場合に、ステップ(a)において入力された画像データをメモリの第1の領域の一部と第2の領域の一部とに並列的に書き込むステップ(b)と、画像データをメモリの第1の領域と第2の領域とから少なくとも1つのフレーム毎に交互に読み出して、画像データを表示パネルに供給するステップ(c)とを具備する。
【0020】
また、本発明の第2の観点に係る画像表示方法は、画像データを格納する第1の領域及び第2の領域を有するメモリを用いて、表示パネルに画像を表示させる画像表示方法であって、画像データ及び該画像データによって表される画像の画素領域を表すパラメータを外部から入力するステップ(a)と、ステップ(a)において入力されたパラメータによって表される画素領域を予め指定された指定領域と比較して、該画素領域が指定領域内である場合に、ステップ(a)において入力された画像データをメモリの第1の領域の一部と第2の領域の一部とに1つのフレーム毎に交互に書き込み、該画素領域が指定領域外である場合に、ステップ(a)において入力された画像データをメモリの第1の領域の一部に書き込むステップ(b)と、指定領域の画像を表す画像データをメモリの第1の領域の一部と第2の領域の一部とから少なくとも1つのフレーム毎に交互に読み出すと共に、指定領域以外の領域の画像を表す画像データをメモリの第1の領域の一部から読み出して、画像データを表示パネルに供給するステップ(c)とを具備する。
【発明の効果】
【0021】
本発明の第1の観点によれば、外部から入力されたパラメータによって表される画素領域を予め指定された指定領域と比較して、該画素領域が指定領域内である場合にダブルバッファ動作を行い、該画素領域が指定領域外である場合に画像データをメモリの第1の領域の一部と第2の領域の一部とに並列的に書き込み、画像データをメモリの第1の領域と第2の領域とから少なくとも1つのフレーム毎に交互に読み出すことにより、ダブルバッファ方式によって動画表示における画像の不連続性を解消しながら、ほとんど更新されない画像についてはデータ転送頻度を抑制して消費電力を低減することができる。
【0022】
また、本発明の第2の観点によれば、外部から入力されたパラメータによって表される画素領域を予め指定された指定領域と比較して、該画素領域が指定領域内である場合にダブルバッファ動作を行い、該画素領域が指定領域外である場合に画像データをメモリの第1の領域の一部に書き込み、指定領域の画像を表す画像データをメモリの第1の領域の一部と第2の領域の一部とから少なくとも1つのフレーム毎に交互に読み出すと共に、指定領域以外の領域の画像を表す画像データをメモリの第1の領域の一部から読み出すことにより、ダブルバッファ方式によって動画表示における画像の不連続性を解消しながら、ほとんど更新されない画像についてはデータ転送頻度を抑制して消費電力を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る電子機器の回路構成を示すブロック図。
【図2】図1に示すメモリにおける記憶領域の割り当てを説明するための図。
【図3】画像データの書き込みタイミングと読み出しタイミングとの関係を示す図。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る電子機器の回路構成を示すブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳しく説明する。なお、同一の構成要素には同一の参照符号を付して、説明を省略する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る表示コントローラを用いる電子機器の回路構成を示すブロック図である。この電子機器は、携帯電話や携帯用のOA機器等の電子機器であるが、図1においては、画像表示に関する部分のみが示されている。
【0025】
図1に示すように、この電子機器は、テレビジョン放送を受信して画像データを出力するチューナ10と、画像表示に関する制御を行うホストCPU20と、本発明の第1の実施形態に係る表示コントローラ30と、表示コントローラ30にクロック信号CLKを供給する発振回路40と、表示コントローラ30から供給される画像データ及び同期信号等に基づいて画像を表示する表示パネル50とを含んでいる。表示パネル50は、LCDパネル、プラズマ表示パネル、又は、有機EL表示パネル等である。
【0026】
表示コントローラ30は、ホストインタフェース31と、画像データライト回路32と、メモリ36と、表示パネルインタフェース37と、レジスタ38とを含んでいる。画像データライト回路32は、メインライトパスコントローラ33と、サブライトパスコントローラ34と、比較器35とを含んでいる。
【0027】
本実施形態においては、メモリ36が、ダブルバッファ動作を行うために、1フレーム分の画像データを格納する領域Aと、1フレーム分の画像データを格納する領域Bとを有している。また、通常のダブルバッファ動作を行うダブルバッファモードの他に、表示パネル50に表示される画像における一部の領域(ダブルバッファ・パーシャル・アップデイト領域)のみについてメモリ36のダブルバッファ動作を行うことが可能なダブルバッファ・パーシャル・アップデイトモードが設けられている。ここで、ダブルバッファ・パーシャル・アップデイト領域は、動画のように頻繁に更新が行われる画像を表示するために予め指定される領域であり、以下においては「指定領域」ともいう。
【0028】
ダブルバッファ・パーシャル・アップデイトモードにおいて、表示コントローラ30は、ダブルバッファ・パーシャル・アップデイト・イネーブル信号(以下においては、単に「イネーブル信号」という)が「1」に活性化されているときに、ダブルバッファ・パーシャル・アップデイト領域のみについてメモリ36のダブルバッファ動作を行い(ダブルバッファ・パーシャル・アップデイト動作)、イネーブル信号が「0」に非活性化されているときに、メモリ36の領域Aと領域Bとに同一の画像データを書き込む。
【0029】
ホストCPU20は、モード設定信号によって、表示コントローラ30をダブルバッファ・パーシャル・アップデイトモード又はダブルバッファモードに設定し、ダブルバッファ・パーシャル・アップデイトモードにおいて、イネーブル信号によって、表示コントローラ30の動作を切り換える。ホストCPU20は、各種の設定値を設定するための制御信号CNTをホストインタフェース31に出力する。
【0030】
また、ホストCPU20は、例えば、チューナ10がテレビジョン放送を受信して出力する画像データを入力し、また、アンテナマークや電池マーク等の各種の表示マークを表す画像データを生成して、テレビジョン放送の動画と表示マークの画像とを同時に表示パネル50に表示させるために、それらの画像を表す画像データDATAを、ホストインタフェース31に出力する。
【0031】
ホストインタフェース31は、ホストCPU20から入力される制御信号CNTに従って、各種の設定値をレジスタ38に格納する。モード設定信号及びイネーブル信号も、設定値としてレジスタ38に格納される。また、ホストインタフェース31は、ホストCPU20から入力される画像データDATAを、画像データライト回路32のメインライトパスコントローラ33及びサブライトパスコントローラ34に出力する。
【0032】
イネーブル信号が「0」である場合には、画像データライト回路32のメインライトパスコントローラ33及びサブライトパスコントローラ34が、1フレーム分の画像データをメモリ36の領域Aと領域Bとに同時に書き込むことにより、1フレーム分の画像データを更新する。
【0033】
ダブルバッファ・パーシャル・アップデイト動作を行うために、メモリ36の領域A及び領域Bにおいて、動画のように頻繁に更新が行われる画像を表す画像データが格納される領域(メモリにおける指定領域)が、表示パネル50に表示される画像における指定領域に対応して予め指定される。画像における指定領域を表す指定領域パラメータは、ホストCPU20が制御信号を用いてレジスタ38に設定しても良いし、表示コントローラ30の製造時にレジスタ38内の不揮発性メモリ又はRAMに設定しても良い。指定領域パラメータは、例えば、指定領域の位置及びサイズを表している。
【0034】
ダブルバッファ・パーシャル・アップデイト動作を行う際に、ホストCPU20は、画像データDATAと共に、画像データDATAによって表される画像の画素領域を表す画素領域パラメータPARAを、ホストインタフェース31に出力する。画素領域パラメータPARAは、例えば、画素領域の位置及びサイズを表している。
【0035】
ホストインタフェース31は、ホストCPU20から入力された画像データDATA及び画素領域パラメータPARAを、画像データライト回路32のメインライトパスコントローラ33及びサブライトパスコントローラ34に出力し、画素領域パラメータPARAをレジスタ38に格納する。
【0036】
画像データライト回路32の比較器35は、ホストCPU20からホストインタフェース31に入力された画素領域パラメータPARAによって表される画素領域を、レジスタ38に格納されている指定領域パラメータによって表される指定領域と比較して、比較結果を表すダブルバッファ・オン信号DBONを出力する。画素領域が指定領域内である場合には、ダブルバッファ・オン信号DBONが「1」(ハイレベル)とされ、画素領域が指定領域外である場合には、ダブルバッファ・オン信号DBONが「0」(ローレベル)とされる。なお、画素領域が指定領域と等しい場合にも、画素領域が指定領域内であるとして、ダブルバッファ・オン信号DBONが「1」(ハイレベル)とされる。
【0037】
イネーブル信号が「1」であり、かつ、ダブルバッファ・オン信号DBONが「1」である場合には、画像データライト回路32のメインライトパスコントローラ33が、指定領域内の画像(動画等)を表す画像データDATA1を、メモリ36の領域Aの一部と領域Bの一部とに1つのフレーム毎に交互に書き込む(図1における破線)。これにより、メモリ36の領域A及び領域Bに格納されている画像データが部分的に更新され、画像データDATA1については、メモリ36のダブルバッファ動作が行われる。ここで、画像データライト回路32は、指定領域内の画像を表す画像データが書き込まれている領域が領域Aであるか領域Bであるかを表すA/B選択信号を生成し、A/B選択信号を表示パネルインタフェース37に出力する。なお、ダブルバッファモードにおいては、1フレーム分の画像データの全てについて、ダブルバッファ動作が行われる。
【0038】
一方、イネーブル信号が「1」であり、かつ、ダブルバッファ・オン信号DBONが「0」である場合には、画像データライト回路32のメインライトパスコントローラ33及びサブライトパスコントローラ34が、指定領域外の画像(アンテナマークや電池マーク等)を表す画像データDATA2を、メモリ36の領域Aの一部と領域Bの一部とに並列的に(例えば、同時に)書き込む。これにより、メモリ36の領域A及び領域Bに格納されている画像データが部分的に更新される。従って、ホストCPU20は、アンテナマークや電池マーク等の画像を更新するときだけ画像データDATA2を表示コントローラ30に送信すれば良いので、データ転送頻度を抑制して消費電力を低減することができる。
【0039】
表示パネルインタフェース37は、画像データリード回路を兼ねており、発振回路40から供給されるクロック信号CLKに基づいて、水平同期信号及び垂直同期信号等を生成すると共に、垂直同期信号に同期して、画像データをメモリ36の領域Aと領域Bとから少なくとも1つのフレーム毎に交互に読み出す(図1における破線)。ここで、表示パネルインタフェース37は、A/B選択信号に基づいて、メモリ36の領域Aと領域Bとの内で、画像データの書き込みが行われていない方の領域から画像データを読み出す。
【0040】
さらに、表示パネルインタフェース37は、読み出された画像データを水平同期信号及び垂直同期信号等と共に表示パネル50に供給する。これにより、表示パネル50において、画像データDATA1によって表される動画等と画像データDATA2によって表されるアンテナマーク又は電池マーク等とを含む画像が表示される。
【0041】
図2は、図1に示す表示コントローラのメモリにおける記憶領域の割り当てを説明するための図である。図2に示すように、メモリ36は、ダブルバッファ動作を行うために、1フレーム分の画像データを格納する領域Aと、1フレーム分の画像データを格納する領域Bとを有している。領域Aにおいて、MSA1はメモリ領域の先頭アドレスを表しており、MAOは1ラインにおけるメモリ領域のサイズ(バイト数)を表しており、MVSはメモリ領域のライン数を表している。また、領域Bにおいて、MSA2はメモリ領域の先頭アドレスを表しており、MAOは1ラインにおけるメモリ領域のサイズ(バイト数)を表しており、MVSはメモリ領域のライン数を表している。
【0042】
メモリ36の領域A及び領域Bにおいて、指定領域61a及び指定領域61bがそれぞれ指定されている。指定領域61a及び指定領域61bの指定は、例えば、指定領域の先頭位置(PXSP、PYSP)、及び、指定領域のサイズ(PIHS、PIVS)を、レジスタ38に設定することにより行われる。
【0043】
一方、ホストCPU20からホストインタフェース31に入力されたパラメータPARAによって表される画素領域62a及び画素領域62bは、例えば、画素領域の先頭位置(XSP、YSP)、及び、画素領域のサイズ(IHS、IVS)によって表される。以上において、指定領域又は画素領域の先頭位置及びサイズは、画素(ピクセル)単位で表すことができる。
【0044】
画像データライト回路32の比較器35は、ホストCPU20からホストインタフェース31に入力された画素領域パラメータPARAによって表される画素領域の位置及びサイズを、レジスタ38に格納されている指定領域パラメータによって表される指定領域の位置及びサイズと比較して、画素領域が指定領域内であるか否かを判定する。例えば、以下の条件(1)〜(4)が満たされる場合に、画素領域が指定領域内であると判定され、それ以外の場合に、画素領域が指定領域外であると判定される。
XSP≧PXSP ・・・(1)
YSP≧PYSP ・・・(2)
XSP+IHS≦PXSP+PIHS ・・・(3)
YSP+IVS≦PYSP+PIVS ・・・(4)
【0045】
図3は、図1に示す表示コントローラにおける画像データの書き込みタイミングと読み出しタイミングとの関係を示す図である。図3に示すように、画像データライト回路32は、指定領域内の画像を表す画像データの書き込みを、メモリ36の領域Aと領域Bとに対して、1つのフレーム毎に交互に行う。画像データライト回路32は、指定領域内の画像を表す画像データが書き込まれている領域が領域Aであるか領域Bであるかを表すA/B選択信号を生成し、A/B選択信号を表示パネルインタフェース37に出力する。表示パネルインタフェース37は、A/B選択信号に基づいて、メモリ36の領域Aと領域Bとの内で、画像データの書き込みが行われていない方の領域から画像データを読み出す。
【0046】
図3においては、画像データの読み出し速度が画像データの書き込み速度よりも大きい場合が示されている。その場合には、メモリ36の領域Aから1フレーム分の画像データが複数回読み出された後に、メモリ36の領域Bから1フレーム分の画像データが複数回読み出され、そのような動作が繰り返される。即ち、メモリ36の領域Aと領域Bとから、複数のフレーム毎に交互に画像データが読み出される。
【0047】
一方、画像データの読み出し速度が画像データの書き込み速度と等しい場合には、メモリ36の領域Aから1フレーム分の画像データが1回読み出された後に、メモリ36の領域Bから1フレーム分の画像データが1回読み出され、そのような動作が繰り返される。即ち、メモリ36の領域Aと領域Bとから、1つのフレーム毎に交互に画像データが読み出される。
【0048】
次に、図1に示す表示コントローラがダブルバッファ・パーシャル・アップデイトモードにおいて実施する画像表示方法について説明する。
まず、第1のステップにおいて、ホストCPU20は、イネーブル信号を「0」に非活性化して、1フレーム分の画像データをホストインタフェース31に出力し、画像データライト回路32は、1フレーム分の画像データをメモリ36の領域Aと領域Bとに並列的に書き込む。これにより、メモリ36の領域Aと領域Bとの両方に、同じ画像データが格納される。
【0049】
第2のステップにおいて、ホストCPU20は、画像において、動画のように頻繁に画像更新が行われる領域を指定領域として指定する。指定領域の指定は、例えば、指定領域の先頭位置(PXSP、PYSP)及びサイズ(PIHS、PIVS)を表すパラメータを、レジスタ38に設定することにより行われる。
【0050】
第3のステップにおいて、ホストCPU20は、イネーブル信号を「1」に活性化して、画像データDATAと共に、画像データDATAによって表される画像が表示される画素領域を表す画素領域パラメータPARAを、ホストインタフェース31に出力する。パラメータPARAは、例えば、画素領域の先頭位置(XSP、YSP)及びサイズ(IHS、IVS)を表している。ホストインタフェース31は、画像データDATA及び画素領域パラメータPARAを、ホストCPU20から入力する。
【0051】
第4のステップにおいて、画像データライト回路32の比較器35が、第3のステップにおいてホストCPU20からホストインタフェース31に入力された画素領域パラメータPARAによって表される画素領域を、レジスタ38に格納されている指定領域パラメータによって表される指定領域と比較する。
【0052】
画素領域が指定領域内である場合には、画像データライト回路32のメインライトパスコントローラ33が、指定領域内の画像(動画等)を表す画像データDATA1を、メモリ36の領域Aの一部と領域Bの一部とに1つのフレーム毎に交互に書き込む。これにより、画像データDATA1については、メモリ36のダブルバッファ動作が行われる。
【0053】
画素領域が指定領域外である場合には、画像データライト回路32のメインライトパスコントローラ33及びサブライトパスコントローラ34が、指定領域外の画像(アンテナマークや電池マーク等)を表す画像データDATA2を、メモリ36の領域Aの一部と領域Bの一部とに並列的に書き込む。
【0054】
第5のステップにおいて、表示パネルインタフェース37が、垂直同期信号に同期して、画像データをメモリ36の領域Aと領域Bとから少なくとも1つのフレーム毎に交互に読み出す。ここで、表示パネルインタフェース37は、A/B選択信号に基づいて、メモリ36の領域Aと領域Bとの内で、画像データの書き込みが行われていない方の領域から画像データを読み出す。
【0055】
表示パネルインタフェース37は、読み出された画像データを水平同期信号及び垂直同期信号等と共に表示パネル50に供給する。これにより、表示パネル50において、画像データDATA1によって表される動画等と画像データDATA2によって表されるアンテナマーク又は電池マーク等とを含む画像が表示される。
【0056】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図4は、本発明の第2の実施形態に係る表示コントローラを用いる電子機器の回路構成を示すブロック図である。第2の実施形態に係る表示コントローラ30aにおいては、画像データライト回路32aによる画像データの書き込み動作と、表示パネルインタフェース37aによる画像データの読み出し動作とが、第1の実施形態におけるのと異なっており、その他の点に関しては、第1の実施形態と同様である。
【0057】
イネーブル信号が「0」である場合には、画像データライト回路32aのメインライトパスコントローラ33a及びサブライトパスコントローラ34aが、1フレーム分の画像データをメモリ36の領域Aと領域Bとに同時に書き込むことにより、1フレーム分の画像データを更新する。
【0058】
ダブルバッファ・パーシャル・アップデイト動作を行う際に、画像データライト回路32aの比較器35は、ホストCPU20からホストインタフェース31に入力された画素領域パラメータPARAによって表される画素領域を、レジスタ38に格納されている指定領域パラメータによって表される指定領域と比較して、比較結果を表すダブルバッファ・オン信号DBONを出力する。画素領域が指定領域内である場合には、ダブルバッファ・オン信号DBONが「1」(ハイレベル)とされ、画素領域が指定領域外である場合には、ダブルバッファ・オン信号DBONが「0」(ローレベル)とされる。
【0059】
イネーブル信号が「1」であり、かつ、ダブルバッファ・オン信号DBONが「1」である場合には、画像データライト回路32aのメインライトパスコントローラ33aが、指定領域内の画像(動画等)を表す画像データDATA1を、メモリ36の領域Aの一部と領域Bの一部とに1つのフレーム毎に交互に書き込む(図4における破線)。これにより、メモリ36の領域A及び領域Bに格納されている画像データが部分的に更新され、画像データDATA1については、メモリ36のダブルバッファ動作が行われる。ここで、画像データライト回路32aは、指定領域内の画像を表す画像データが書き込まれている領域が領域Aであるか領域Bであるかを表すA/B選択信号を生成し、A/B選択信号を表示パネルインタフェース37に出力する。なお、ダブルバッファモードにおいては、1フレーム分の画像データの全てについて、ダブルバッファ動作が行われる。
【0060】
一方、イネーブル信号が「1」であり、かつ、ダブルバッファ・オン信号DBONが「0」である場合には、画像データライト回路32aのメインライトパスコントローラ33aが、指定領域外の画像(アンテナマークや電池マーク等)を表す画像データDATA2を、メモリ36の領域Aの一部に書き込む。これにより、メモリ36の領域Aに格納されている画像データが部分的に更新される。
【0061】
表示パネルインタフェース37aは、画像データリード回路を兼ねており、発振回路40から供給されるクロック信号CLKに基づいて、水平同期信号及び垂直同期信号等を生成すると共に、垂直同期信号に同期して、指定領域の画像を表す画像データをメモリ36の領域Aの一部と領域Bの一部とから少なくとも1つのフレーム毎に交互に読み出す(図4における破線)。ここで、表示パネルインタフェース37aは、A/B選択信号に基づいて、メモリ36の領域Aと領域Bとの内で、画像データの書き込みが行われていない方の領域から画像データを読み出す。また、表示パネルインタフェース37aは、指定領域以外の領域の画像を表す画像データをメモリ36の領域Aの一部から読み出す。従って、ホストCPU20は、アンテナマークや電池マーク等の画像を更新するときだけ画像データDATA2を表示コントローラ30に送信すれば良いので、データ転送頻度を抑制して消費電力を低減することができる。
【0062】
さらに、表示パネルインタフェース37aは、読み出された画像データを水平同期信号及び垂直同期信号等と共に表示パネル50に供給する。これにより、表示パネル50において、画像データDATA1によって表される動画等と画像データDATA2によって表されるアンテナマーク又は電池マーク等とを含む画像が表示される。
【0063】
次に、図4に示す表示コントローラがダブルバッファ・パーシャル・アップデイトモードにおいて実施する画像表示方法について説明する。
まず、第1のステップにおいて、ホストCPU20は、イネーブル信号を「0」に非活性化して、1フレーム分の画像データをホストインタフェース31に出力し、画像データライト回路32aは、1フレーム分の画像データをメモリ36の領域Aと領域Bとに並列的に書き込む。これにより、メモリ36の領域Aと領域Bとの両方に、同じ画像データが格納される。
【0064】
第2のステップにおいて、ホストCPU20は、画像において、動画のように頻繁に画像更新が行われる領域を指定領域として指定する。指定領域の指定は、例えば、指定領域の先頭位置(PXSP、PYSP)及びサイズ(PIHS、PIVS)を表すパラメータを、レジスタ38に設定することにより行われる。
【0065】
第3のステップにおいて、ホストCPU20は、イネーブル信号を「1」に活性化して、画像データDATAと共に、画像データDATAによって表される画像が表示される画素領域を表す画素領域パラメータPARAを、ホストインタフェース31に出力する。パラメータPARAは、例えば、画素領域の先頭位置(XSP、YSP)及びサイズ(IHS、IVS)を表している。ホストインタフェース31は、画像データDATA及び画素領域パラメータPARAを、ホストCPU20から入力する。
【0066】
第4のステップにおいて、画像データライト回路32aの比較器35が、第3のステップにおいてホストCPU20からホストインタフェース31に入力された画素領域パラメータPARAによって表される画素領域を、レジスタ38に格納されている指定領域パラメータによって表される指定領域と比較する。
【0067】
画素領域が指定領域内である場合には、画像データライト回路32aのメインライトパスコントローラ33aが、指定領域内の画像(動画等)を表す画像データDATA1を、メモリ36の領域Aの一部と領域Bの一部とに1つのフレーム毎に交互に書き込む。これにより、画像データDATA1については、メモリ36のダブルバッファ動作が行われる。
【0068】
画素領域が指定領域外である場合には、画像データライト回路32aのメインライトパスコントローラ33aが、指定領域外の画像(アンテナマークや電池マーク等)を表す画像データDATA2を、メモリ36の領域Aの一部に書き込む。
【0069】
第5のステップにおいて、表示パネルインタフェース37aが、垂直同期信号に同期して、指定領域の画像を表す画像データをメモリ36の領域Aの一部と領域Bの一部とから少なくとも1つのフレーム毎に交互に読み出す(図4における破線)。ここで、表示パネルインタフェース37aは、A/B選択信号に基づいて、メモリ36の領域Aと領域Bとの内で、画像データの書き込みが行われていない方の領域から画像データを読み出す。また、表示パネルインタフェース37aは、垂直同期信号に同期して、指定領域以外の領域の画像を表す画像データをメモリ36の領域Aの一部から読み出す。
【0070】
表示パネルインタフェース37aは、読み出された画像データを水平同期信号及び垂直同期信号等と共に表示パネル50に供給する。これにより、表示パネル50において、画像データDATA1によって表される動画等と画像データDATA2によって表されるアンテナマーク又は電池マーク等とを含む画像が表示される。
【符号の説明】
【0071】
10 チューナ、 20 ホストCPU、 30、30a 表示コントローラ、 31 ホストインタフェース、 32、32a 画像データライト回路、 33、33a メインライトパスコントローラ、 34、34a サブライトパスコントローラ、 35 比較器、 36 メモリ、 37、37a 表示パネルインタフェース、 38 レジスタ、 40 発振回路、 50 表示パネル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示パネルに画像を表示させる表示コントローラであって、
画像データ及び該画像データによって表される画像の画素領域を表すパラメータを外部から入力する第1のインタフェースと、
画像データを格納する第1の領域及び第2の領域を有するメモリと、
予め指定された指定領域を表すパラメータを格納するレジスタと、
前記第1のインタフェースに入力されたパラメータによって表される画素領域を予め指定された指定領域と比較して、該画素領域が指定領域内である場合に、前記第1のインタフェースに入力された画像データを前記メモリの第1の領域の一部と第2の領域の一部とに1つのフレーム毎に交互に書き込み、該画素領域が指定領域外である場合に、前記第1のインタフェースに入力された画像データを前記メモリの第1の領域の一部と第2の領域の一部とに並列的に書き込む画像データライト回路と、
画像データを前記メモリの第1の領域と第2の領域とから少なくとも1つのフレーム毎に交互に読み出して、画像データを表示パネルに供給する第2のインタフェースと、
を具備する表示コントローラ。
【請求項2】
前記画像データライト回路が、
前記第1のインタフェースに入力されたパラメータによって表される画素領域を予め指定された指定領域と比較して、該画素領域が指定領域内である場合に第1の比較結果を出力し、該画素領域が指定領域内でない場合に第2の比較結果を出力する比較器と、
前記比較器が第1の比較結果を出力する場合に、前記第1のインタフェースに入力された画像データを前記メモリの第1の領域の一部と第2の領域の一部とに1つのフレーム毎に交互に書き込み、前記比較器が第2の比較結果を出力する場合に、前記第1のインタフェースに入力された画像データを前記メモリの第1の領域の一部に書き込むメインライトパスコントローラと、
前記比較器が第2の比較結果を出力する場合に、前記第1のインタフェースに入力された画像データを前記メモリの第2の領域の一部に書き込むサブライトパスコントローラと、
を含む、請求項1記載の表示コントローラ。
【請求項3】
前記比較器が第2の比較結果を出力する場合に、前記メインライトパスコントローラが、前記第1のインタフェースに入力された画像データを前記メモリの第1の領域の一部に書き込み、同時に、前記サブライトパスコントローラが、前記第1のインタフェースに入力された画像データを前記メモリの第2の領域の一部に書き込む、請求項2記載の表示コントローラ。
【請求項4】
表示パネルに画像を表示させる表示コントローラであって、
画像データ及び該画像データによって表される画像の画素領域を表すパラメータを外部から入力する第1のインタフェースと、
画像データを格納する第1の領域及び第2の領域を有するメモリと、
予め指定された指定領域を表すパラメータを格納するレジスタと、
前記第1のインタフェースに入力されたパラメータによって表される画素領域を予め指定された指定領域と比較して、該画素領域が指定領域内である場合に、前記第1のインタフェースに入力された画像データを前記メモリの第1の領域の一部と第2の領域の一部とに1つのフレーム毎に交互に書き込み、該画素領域が指定領域外である場合に、前記第1のインタフェースに入力された画像データを前記メモリの第1の領域の一部に書き込む画像データライト回路と、
指定領域の画像を表す画像データを前記メモリの第1の領域の一部と第2の領域の一部とから少なくとも1つのフレーム毎に交互に読み出すと共に、指定領域以外の領域の画像を表す画像データを前記メモリの第1の領域の一部から読み出して、画像データを表示パネルに供給する第2のインタフェースと、
を具備する表示コントローラ。
【請求項5】
前記画像データライト回路が、
前記第1のインタフェースに入力されたパラメータによって表される画素領域を予め指定された指定領域と比較して、該画素領域が指定領域内である場合に第1の比較結果を出力し、該画素領域が指定領域内でない場合に第2の比較結果を出力する比較器と、
前記比較器が第1の比較結果を出力する場合に、前記第1のインタフェースに入力された画像データを前記メモリの第1の領域の一部と第2の領域の一部とに1つのフレーム毎に交互に書き込み、前記比較器が第2の比較結果を出力する場合に、前記第1のインタフェースに入力された画像データを前記メモリの第1の領域の一部に書き込むメインライトパスコントローラと、
を含む、請求項4記載の表示コントローラ。
【請求項6】
前記比較器が、前記第1のインタフェースに入力されたパラメータによって表される画素領域の位置及びサイズを、予め指定された指定領域の位置及びサイズと比較する、請求項2又は5記載の表示コントローラ。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1項記載の表示コントローラを具備する電子機器。
【請求項8】
画像データを格納する第1の領域及び第2の領域を有するメモリを用いて、表示パネルに画像を表示させる画像表示方法であって、
画像データ及び該画像データによって表される画像の画素領域を表すパラメータを外部から入力するステップ(a)と、
ステップ(a)において入力されたパラメータによって表される画素領域を予め指定された指定領域と比較して、該画素領域が指定領域内である場合に、ステップ(a)において入力された画像データを前記メモリの第1の領域の一部と第2の領域の一部とに1つのフレーム毎に交互に書き込み、該画素領域が指定領域外である場合に、ステップ(a)において入力された画像データを前記メモリの第1の領域の一部と第2の領域の一部とに並列的に書き込むステップ(b)と、
画像データを前記メモリの第1の領域と第2の領域とから少なくとも1つのフレーム毎に交互に読み出して、画像データを表示パネルに供給するステップ(c)と、
を具備する画像表示方法。
【請求項9】
画像データを格納する第1の領域及び第2の領域を有するメモリを用いて、表示パネルに画像を表示させる画像表示方法であって、
画像データ及び該画像データによって表される画像の画素領域を表すパラメータを外部から入力するステップ(a)と、
ステップ(a)において入力されたパラメータによって表される画素領域を予め指定された指定領域と比較して、該画素領域が指定領域内である場合に、ステップ(a)において入力された画像データを前記メモリの第1の領域の一部と第2の領域の一部とに1つのフレーム毎に交互に書き込み、該画素領域が指定領域外である場合に、ステップ(a)において入力された画像データを前記メモリの第1の領域の一部に書き込むステップ(b)と、
指定領域の画像を表す画像データを前記メモリの第1の領域の一部と第2の領域の一部とから少なくとも1つのフレーム毎に交互に読み出すと共に、指定領域以外の領域の画像を表す画像データを前記メモリの第1の領域の一部から読み出して、画像データを表示パネルに供給するステップ(c)と、
を具備する画像表示方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−75698(P2011−75698A)
【公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−225348(P2009−225348)
【出願日】平成21年9月29日(2009.9.29)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】