説明

表示システム、表示装置、受信装置および表示領域選択方法

【課題】表示された多数の領域から目的の領域を選択する際のボタン操作の簡素化を図ることができる表示システム等を提供すること。
【解決手段】表示システムのリモコンは複数のカラーボタンを備えて複数のカラーボタンはそれぞれ異なる色を備え、受信装置の表示部は複数の領域を表示して複数の領域はそれぞれ複数のカラーボタンと同じ色を備え、複数のカラーボタンのいずれか一つが操作された場合、操作されたカラーボタンと同じ色を備える領域が選択され、選択された領域を複数の領域に分けられるときは当該領域のみが表示されるように表示部の表示を更新する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示機構におけるボタン操作による入力制御技術に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的なリモコンによる操作を受け付けることが可能なデジタルTV映像の受像機本体、PC(パーソナル・コンピュータ)および家電機器等の受信装置側では、リモコン側でユーザがボタン押下げ操作を行うとリモコン側の制御部が適切なコードに変換してリモコン側の送信部が受信装置側に送信し、リモコンのコードを受信装置側の受信部が受け取り、受信装置側の制御部が適切なイベントに変換して受信装置側の表示制御部に渡し、イベントに応じて受信装置側の表示部を制御する。
【0003】
図8に上記のリモコン側および受信装置側の構成の一例を示す。
【0004】
また、地上デジタル放送では、従来のアナログ放送における文字放送に双方向性、オンデマンド型のマルチメディアサービスなど新規のサービスを付加したデータ放送があり、このデータ放送は、電波産業界ARIBで規格化され、データ放送の詳細は、ARIB規格書(ARIB STD B・24 デジタル放送におけるデータ放送符号化方式と伝送方式)に規定されている。
規格では、リモコンのカラーボタンが4色分定められ、データ放送画面にて操作することが規定されているが、カラーボタンの使用用途までは規定されていない。
【0005】
リモコンのカラーボタンの使用用途の一例としては、SWKB(ソフトウェアキーボード)等の多数の領域が表示される場合において、文字や変換・削除、入力切り替え等の大きな領域の移動にのみ利用し、最終的には十字ボタンや決定ボタンとの組み合わせで操作する手法があった。すなわち、カラーボタンを「カナ切り替え」等のショートカットキーとして割り当て、十字ボタンで選択対象の領域を示すフォーカスを移動し、決定ボタンで選択対象の領域に割り当てられた文字やアクションを決定するのである。
【0006】
関連技術として、リモコンのカラーボタンを領域に割り当てる技術が開示されている。その構成は、デジタル放送のユーザはリモコンのカラーボタンによる選択方法に慣れているので、特別なボタンや知識を必要とせず、マルチ画面を操作可能とすべく、マルチ画面において、各画面のふちに赤、青、緑、黄のいずれかの色をつけておき、リモコンにて操作する場合、各画面に対応したカラーボタンを押して画面選択をした後に、選択された画面のチャンネル、音量などのキーを押す(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2004−336414号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、キーの数が多いSWKB等では多数の領域が表示され、リモコンの十字ボタンのみで選択するには、目的のキーを選択するのに何度も操作しなければならなく、また、特許文献1の技術では、より細かく絞り込んで選択する必要があるので操作の簡素化には不十分である。
【0009】
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたもので、表示された多数の領域から目的の領域を選択する際のボタン操作の簡素化を図ることができる表示システム、表示装置、受信装置および表示領域選択方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の表示システムは、表示部を備える受信装置と、前記受信装置を操作するリモコンと、からなる表示システムであって、
前記リモコンは複数のカラーボタンを備え、
前記複数のカラーボタンはそれぞれ異なる色を備え、
前記受信装置の表示部は、複数の領域を表示し、
前記複数の領域はそれぞれ前記複数のカラーボタンのうちのいずれか一つのカラーボタンと同じ色を備え、
前記複数のカラーボタンのうちのいずれか一つが操作された場合、該操作されたカラーボタンと同じ色を備える領域が選択され、
選択された前記領域を複数の領域に分けることができるときは前記領域のみが表示されるように前記表示部の表示を更新することを特徴とする。
【0011】
本発明の表示装置は、操作部は複数のカラーボタンを備え、
前記複数のカラーボタンはそれぞれ異なる色を備え、
表示部は、複数の領域を表示し、
前記複数の領域はそれぞれ前記複数のカラーボタンのうちのいずれか一つのカラーボタンと同じ色を備え、
前記操作部の前記複数のカラーボタンのうちのいずれか一つが操作された場合、該操作されたカラーボタンと同じ色を備える領域が選択され、
選択された前記領域を複数の領域に分けることができるときは前記領域のみが表示されるように前記表示部の表示を更新することを特徴とする。
【0012】
本発明の受信装置は、複数のカラーボタンを備え、前記複数のカラーボタンはそれぞれ異なる色を備えるリモコンにより操作される受信装置であって、
複数の領域を表示し、前記複数の領域はそれぞれ前記複数のカラーボタンのうちのいずれか一つのカラーボタンと同じ色を備える表示部を有し、
前記複数のカラーボタンのうちのいずれか一つが操作された場合、該操作されたカラーボタンと同じ色を備える領域が選択され、
選択された前記領域を複数の領域に分けることができるときは前記領域のみが表示されるように前記表示部の表示を更新することを特徴とする。
【0013】
本発明の表示領域選択方法は、表示部が、複数のカラーボタンを備えて前記複数のカラーボタンはそれぞれ異なる色を備える操作部の前記複数のカラーボタンのうちのいずれか一つのカラーボタンと同じ色をそれぞれ備える複数の領域を表示するステップと、
前記複数のカラーボタンのうちのいずれか一つが操作された場合、該操作されたカラーボタンと同じ色を備える領域が選択され、選択された前記領域を複数の領域に分けることができるときは前記領域のみが表示されるように前記表示部の表示を更新するステップとを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、表示された多数の領域から目的の領域を選択する際のボタン操作の簡素化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施の形態に係る表示システムの構成図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るリモコンの操作ボタンの配置の一例を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る受信装置に表示されるSWKBの一例を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態に係るSWKBを説明する図である。
【図5】本発明の実施の形態に係るリモコン操作による処理動作を示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施の形態に係るリモコン操作による処理動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施の形態に係るリモコン操作による処理動作を示すフローチャートである。
【図8】従来のリモコン側および受信装置側の構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0017】
本実施の形態における表示システムは、図1に示すようにリモコン1と受信装置2とから構成されている。
本実施の形態における受信装置2は、スピーカ201、表示機構としてのディスプレイ202、映像記録用ハードディスク203、受信装置全体を制御するマイクロプロセッサ204、データを一時記憶するメモリ205、データを表示するためのグラフィックコントローラ206、リモコン1からの赤外線信号等を受ける受光部207および受光部207で受けた信号を復調するコマンド変換部208等の既知の構成を備えている情報処理装置である。
【0018】
図2は、本実施の形態のリモコン1の操作ボタンの配置の一例を示す図である。
電源ボタン、地上データ放送ボタン、BS放送ボタン、CS放送ボタン、チャンネル(数字)ボタン、データ放送を切り替えるボタン、方向ボタン、決定ボタン、音量ボタン、戻るボタン、青(図中では縦縞模様で表示)、赤(図中では横縞模様で表示)、緑(図中では左下斜線模様で表示)、黄(図中では右下斜線模様で表示)の4色のカラーボタンを備える。なお、地上デジタル放送ではカラーボタンの4色の横並び順は規定されており本実施の形態ではその例にならったが、4色以上の色に応じたカラーボタンが増設される態様であってもよい。
【0019】
図3は、本実施の形態の受信装置2のディスプレイ202に表示されるSWKBの一例を示す図である。50音等の文字キー、変換や削除、切り替え等のキーを備えている。上欄に入力されたひらがなが変換キーで漢字に変換されている。
【0020】
次に、図4および図5〜図7のフローチャートを参照して本実施の形態の動作を詳細に説明する。
【0021】
図4を参照すると、受信装置2のディスプレイ202に表示される初期画面のSWKBには入力欄と、「1」〜「36」の数字のキーがある。「1」〜「36」の数字のキーは、青(図中では縦縞模様で表示)、赤(図中では横縞模様で表示)、緑(図中では左下斜線模様で表示)、黄(図中では右下斜線模様で表示)の4色の背景の領域にブロック化されている。すなわち、「1」〜「24」の数字のキーは、青色の領域、また、「25」〜「29」の数字のキーは、赤色の領域、また、「26」〜「33」の数字のキーは、緑色の領域、また、「34」〜「36」の数字のキーは、黄色の領域にブロック化されている。
ここでは、リモコン1の4色のカラーボタンの配置順と対応させてSWKBのブロック化の色の配置順も左から青、赤、緑、黄としてユーザの操作の容易化を図っているが、配置順はこれに限らず任意であってよい。
なお、初期画面でフォーカスは任意の領域にあってよいが、一例として「1」の数字のキーにある。
【0022】
リモコン1の4色のカラーボタンのカラー数と対応させた4色に限らず任意の数の色であってよく、また、SWKBのキーに割り当てられた入力予測等の機能別に色を分けてブロック化してもよい。
【0023】
図4の初期画面のSWKBに対するリモコン操作により、図5のフローチャートのような処理がなされる。
【0024】
図5を参照すると、まず、ユーザのリモコン1の入力操作に応じて、リモコン1からの赤外線信号を受ける受信装置2の受光部207で受けた信号をコマンド変換部208で復調してマイクロプロセッサ204によりカラーボタンが押下げされた操作であるか否かを判定する(S501)。
【0025】
カラーボタンが押下げされた操作である場合、マイクロプロセッサ204により押下操作されたカラーボタンのカラーに相当する色の領域は1キー相当であるか否かを判定する(S502)。1キー相当でない場合(S502/No)、フォーカスを押下操作されたカラーボタンのカラーに相当する色の一番左上の領域等に移動し(S503)、SWKBの領域を押下操作されたカラーボタンのカラーに相当する色の領域のみに絞り込んだ絞込画面を色と当該色の領域とを更新して再描写する(S504)。
【0026】
一方、1キー相当である場合(S502/Yes)、当該キーに割り当てられた数字をディスプレイ202に表示されたSWKBの入力欄に入力する(S505)。その後、SWKBの領域を初期化して初期画面のSWKBの表示とする(S506)。以上の処理を繰り返す。
【0027】
具体的にユーザがSWKBで「8」の数字のキーを入力する場合を図4を参照して説明する。
初期画面のSWKBでは、「1」〜「36」の数字のキーは、リモコン1の4色のカラーボタンのカラー数と対応させた青、赤、緑、黄の4色の領域にブロック化され、「1」〜「24」の数字のキーは、青色の領域にある。したがって「8」の数字のキーは青色の領域にあるので、まずユーザはリモコン1の4色のカラーボタンのうち青色のカラーボタンを押下げ操作し、この押下操作が上記のステップS501で判定される。
【0028】
次に、青色の領域には、「1」〜「24」の数字のキーがあるので、押下操作されたカラーボタンのカラーに相当する青色の領域は1キー相当でないと、上記のステップS502で判定される。
【0029】
そして、フォーカスを押下操作されたカラーボタンのカラーに相当する青色の一番左上の領域、すなわち「1」の数字のキーに移動する。図4では初期画面から「1」〜「24」の数字のキーのみが表示されている第一の絞込画面において「1」の数字のキーにフォーカスが移動していることである。これが上記のステップS503に相当する。
【0030】
さらに、第一の絞込画面のSWKBでは、「1」〜「24」の数字のキーは、赤、緑、黄の3色の領域にブロック化され、色と当該色の領域とを更新して再描写される。すなわち「1」〜「8」の数字のキーは、赤色の領域、また、「9」〜「16」の数字のキーは、緑色の領域、また、「17」〜「24」の数字のキーは、黄色の領域にある。これが上記のステップS504に相当する。
なお、2回目以降のカラーボタン押下げによる領域選択では直前(ここでは1回目)に選択されたカラー(ここでは青色)以外の色と当該色の領域とを更新して再描写することで、ユーザが誤って直前(ここでは1回目)に選択されたカラーのカラーボタンを連続押下げしてしまうことを回避することができる。
また、色と当該色の領域とを更新して再描写する際に、3の倍数等で領域を分けて均等にブロック化してもよく、後述する混合色も含めて選択できる5色(隣り合う2色を優先したケース)に応じて領域を分けてブロック化してもよい。
【0031】
第一の絞込画面のSWKBでは、「1」〜「8」の数字のキーは、赤色の領域にある。したがって「8」の数字のキーは赤色の領域にあるので、次にユーザはリモコン1の4色のカラーボタンのうち赤色のカラーボタンを押下げ操作し、この押下操作が上記のステップS501で再び判定される。
【0032】
次に、赤色の領域には、「1」〜「8」の数字のキーがあるので、押下操作されたカラーボタンのカラーに相当する赤色の領域は1キー相当でないと、上記のステップS502で再び判定される。
【0033】
そして、フォーカスを押下操作されたカラーボタンのカラーに相当する赤色の一番左上の領域、すなわち「1」の数字のキーに移動する。図4では第二の絞込画面において「1」の数字のキーにフォーカスが移動していることである。これが上記のステップS503に相当する。
【0034】
さらに、第二の絞込画面のSWKBでは、「1」〜「8」の数字のキーは、青、緑の2色の領域にブロック化され、色と当該色の領域とを更新して再描写される。すなわち「1」〜「4」の数字のキーは、青色の領域、また、「5」〜「8」の数字のキーは、緑色の領域にある。これが上記のステップS504に相当する。
なお、2回目以降のカラーボタン押下げによる領域選択では直前(ここでは2回目)に選択されたカラー(ここでは赤色)以外の色と当該色の領域とを更新して再描写することで、ユーザが誤って直前(ここでは2回目)に選択されたカラーのカラーボタンを連続押下げしてしまうことを回避することができる。
【0035】
第二の絞込画面のSWKBでは、「5」〜「8」の数字のキーは、緑色の領域にある。したがって「8」の数字のキーは緑色の領域にあるので、次にユーザはリモコン1の4色のカラーボタンのうち緑色のカラーボタンを押下げ操作し、この押下操作が上記のステップS501で再び判定される。
【0036】
次に、緑色の領域には、「5」〜「8」の数字のキーがあるので、押下操作されたカラーボタンのカラーに相当する緑色の領域は1キー相当でないと、上記のステップS502で再び判定される。
【0037】
そして、フォーカスを押下操作されたカラーボタンのカラーに相当する緑色の一番左上の領域、すなわち「5」の数字のキーに移動する。図4では第三の絞込画面において「5」の数字のキーにフォーカスが移動していることである。これが上記のステップS503に相当する。
【0038】
さらに、第三の絞込画面のSWKBでは、「5」〜「8」の数字のキーは、青、紫、赤、黄の4色の領域にブロック化され、色と当該色の領域とを更新して再描写される。すなわち「5」の数字のキーは、青色の領域、また、「6」の数字のキーは、紫色の領域、また、「7」の数字のキーは、赤色の領域、また、「8」の数字のキーは、黄色の領域にある。これが上記のステップS504に相当する。
なお、2回目以降のカラーボタン押下げによる領域選択では直前(ここでは3回目)に選択されたカラー(ここでは緑色)以外の色と当該色の領域とを更新して再描写することで、ユーザが誤って直前(ここでは3回目)に選択されたカラーのカラーボタンを連続押下げしてしまうことを回避することができる。
【0039】
選択肢が色の数を超える場合、すなわち、選択肢としての「5」〜「8」の数字のキーは4つあるのに対して、直前(ここでは3回目)に選択されたカラー(ここでは緑色)以外の色が青、赤、黄の3色しかない場合、リモコン1の4色のカラーボタンのうち2色を重ねた混合色を用いて選択可能な領域の色の数を増加することであってもよい。2色を重ねた混合色は一般常識で直感的に理解しやすい例えば、青+赤=紫(図中では縦横縞模様で表示)、緑+黄=黄緑緑(図中では右下・左下斜線模様で表示)、青+緑=青緑(図中では縦縞・左下斜線模様で表示)等とすることで得られる。上記の第三の絞込画面のSWKBでは、青+赤=紫が用いられている。なお、混合色はリモコン1の4色のカラーボタンのうち該当する2色のカラーボタンを同時に押下操作することで入力可能であってよい。ボタン1つ以上離れた2つのボタンは同時に押下げしにくいおそれがあるので隣り合う2色を優先することであってもよい。
図4の「25」〜「29」の数字のキーや「30」〜「33」の数字のキーについて想定した第一の絞込画面のSWKBにも混合色が用いられている。例えば、「28」の数字のキーを入力したいときは、リモコン1の4色のカラーボタンのうち緑色および黄色の2色のカラーボタンを同時に押下操作する。
【0040】
第三の絞込画面のSWKBでは、「8」の数字のキーは、黄色の領域にあるので、次にユーザはリモコン1の4色のカラーボタンのうち黄色のカラーボタンを押下げ操作し、この押下操作が上記のステップS501で再び判定される。
【0041】
次に、黄色の領域には、「8」の数字のキーのみがあるので、押下操作されたカラーボタンのカラーに相当する黄色の領域は1キー相当であると、上記のステップS502で判定される。
【0042】
そこで、当該キーに割り当てられた数字「8」をディスプレイ202に表示されたSWKBの入力欄に入力する。従って、最後に押下操作された黄色のカラーボタンは決定ボタン類似の機能を果たすこととなる。これが上記のステップS505に相当する。
【0043】
その後、SWKBの領域を初期化して初期画面のSWKBの表示とする。これが上記のステップS506に相当する。
【0044】
上記の操作結果により、ユーザがSWKBで「8」の数字のキーを入力する場合、順に、青、赤、緑、黄のリモコン1のカラーボタンを押下操作することが必要であるので、合計4回のボタン押下操作となる。これに対して、従来の「1」の数字のキーのフォーカスを右方向キーを3回押下操作し、「2」の数字のキー、「3」の数字のキー、「4」の数字のキーに移動した後に、下方向キーを1回押下操作し、「8」の数字のキーに移動し、さらに決定ボタンの押下操作により「8」の数字のキーを入力するのでは合計5回のボタン押下操作が必要であるので、1回分ボタン押下操作が削減され簡素化されている。なお、初期画面のフォーカスが「1」の数字のキーでなければさらに押下操作が削減され簡素化される効果が生じる場合もある。
【0045】
なお、絞込画面で最初にフォーカスされる領域に入力したい数字のキーが存在した場合等は、決定ボタン等の押下操作で入力可能としてもよい。
【0046】
また、上記の図4の第三の絞込画面のSWKBで「6」の数字のキーを入力したい場合等には、2色のカラーボタンを同時に押下操作するのでなく、最初にフォーカスされる「5」の数字のキーからフォーカスを右方向ボタンの押下操作で「6」の数字のキーに移動させて決定ボタン等の押下操作で入力可能としてもよい。なお、方向ボタンの押下操作に移ったタイミングでSWKBのカラーの領域を初期化して初期画面のSWKBの表示とすることであってもよい。方向ボタンを使用した時点ですでに目的のキーの近くまで絞り込めている状態でありこの段階で絞り込み表示は不要と考えられる場合があり、また、途中で絞り込みを一発操作で初期化するニーズにも応えられるからである。
【0047】
図4のSWKBに対するリモコン操作により、図6のフローチャートのような処理がなされる。
図6を参照すると、まず、ユーザのリモコン1の入力操作に応じて、リモコン1からの赤外線信号を受ける受信装置2の受光部207で受けた信号をコマンド変換部208で復調してマイクロプロセッサ204により戻るボタンが押下げされた操作であるか否かを判定する(S601)。
【0048】
戻るボタンが押下げされた操作である場合、マイクロプロセッサ204によりメモリ205に記憶されていた1段階前の絞込画面の色と当該色の領域とに更新して再描写する(S602)。これによりユーザの便宜が図られる。
【0049】
また、図4のSWKBに対するリモコン操作により、図7のフローチャートのような処理がなされる。
図7を参照すると、まず、ユーザのリモコン1の入力操作に応じて、リモコン1からの赤外線信号を受ける受信装置2の受光部207で受けた信号をコマンド変換部208で復調してマイクロプロセッサ204により方向ボタンが押下げされた操作であるか否かを判定する(S701)。
【0050】
方向ボタンが押下げされた操作である場合、フォーカスを押下操作された方向ボタンの方向へ1領域分移動し(S702)、SWKBの領域を初期化して初期画面のSWKBの表示とする(S703)。ユーザはもう領域による絞込みは不要であるので方向ボタンを操作したと考えられるので初期画面に戻すのである。
【0051】
上記の本実施の形態によれば、SWKBに対し、カラーボタンと同じ色の背景の領域割り当て、背景と同じ色のカラーボタンを押下することで、フォーカスの移動と領域の絞込みを行い、カラーボタンのみを使って目的のキーを簡単に選択できる。従来どおりの方向ボタンによる操作もできるようにし、ユーザがカラーボタンとの組合せで好みの手順で絞込みができる。また、一度押下したカラーボタンを連続で押下できない(しても意味がない)ような絞込み手順とすることで、連続的なボタン押下による誤操作を防止することができる。さらに、カラーの特徴を活かし、色を重ねることにより選択肢を増やし、カラーボタンとの配置と整合させることで、視覚的にも直感的な操作ができる。
【0052】
また、本発明の他の実施の形態として、複数のカラーボタンの代わりに図2に示す「1」〜「12」の数字ボタンを用いて上記と同様の絞込み操作を行ってもよく、また、複数のカラーボタンと数字ボタンとの組合せにより上記と同様の絞込み操作を行ってもよい。
【0053】
また、本発明の他の実施の形態として、上記の実施の形態における表示システムのリモコン1および受信装置2の機能を併せ持つ情報処理装置がある。リモコン1側に機能を集約した場合には表示部付き携帯端末のような装置であってよく、また、受信装置2側に機能を集約した場合にはTV受信機等の表示枠や台座に設けられたボタンを押下げするような装置であってよい。
【0054】
なお、上述する各実施の形態は、本発明の好適な実施の形態であり、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更実施が可能である。
【符号の説明】
【0055】
1 リモコン
2 受信装置
201 スピーカ
202 ディスプレイ
203 映像記録用ハードディスク
204 マイクロプロセッサ
205 メモリ
206 グラフィックコントローラ
207 受光部
208 コマンド変換部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部を備える受信装置と、前記受信装置を操作するリモコンと、からなる表示システムであって、
前記リモコンは複数のカラーボタンを備え、
前記複数のカラーボタンはそれぞれ異なる色を備え、
前記受信装置の表示部は、複数の領域を表示し、
前記複数の領域はそれぞれ前記複数のカラーボタンのうちのいずれか一つのカラーボタンと同じ色を備え、
前記複数のカラーボタンのうちのいずれか一つが操作された場合、該操作されたカラーボタンと同じ色を備える領域が選択され、
選択された前記領域を複数の領域に分けることができるときは前記領域のみが表示されるように前記表示部の表示を更新することを特徴とする表示システム。
【請求項2】
選択された前記領域を複数の領域に分けることができるときは前記複数のカラーボタンのうちのいずれか一つのカラーボタンと同じ色を備える複数の領域に分けて前記表示部の表示を更新することを特徴とする請求項1記載の表示システム。
【請求項3】
前記操作されたカラーボタンの色を除く少なくとも2つ以上の色と同じ色の複数の領域に分けて前記表示部の表示を更新することを特徴とする請求項2記載の表示システム。
【請求項4】
選択された前記領域を複数の領域に分けることができないときは該領域に割り当てられた機能が選択されたとすることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の表示システム。
【請求項5】
前記受信装置の表示部は、前記カラーボタンの複数の色と同じ色、および、前記カラーボタンの複数の色のうち2以上の色を重ねたときにできる色の少なくとも2つ以上の色の複数の領域を表示し、
前記2以上の色のカラーボタンが同時に操作されると、前記2以上の色を重ねたときにできる色で表示された領域を選択することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の表示システム。
【請求項6】
前記受信装置の表示部は、表示されている領域のうち選択されている領域を示すフォーカスを表示し、該フォーカスは前記リモコンの方向ボタンおよび決定ボタンの操作に応じて動作することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の表示システム。
【請求項7】
前記受信装置の表示部に表示される複数の領域はソフトウェアキーボードであることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の表示システム。
【請求項8】
操作部は複数のカラーボタンを備え、
前記複数のカラーボタンはそれぞれ異なる色を備え、
表示部は、複数の領域を表示し、
前記複数の領域はそれぞれ前記複数のカラーボタンのうちのいずれか一つのカラーボタンと同じ色を備え、
前記操作部の前記複数のカラーボタンのうちのいずれか一つが操作された場合、該操作されたカラーボタンと同じ色を備える領域が選択され、
選択された前記領域を複数の領域に分けることができるときは前記領域のみが表示されるように前記表示部の表示を更新することを特徴とする表示装置。
【請求項9】
複数のカラーボタンを備え、前記複数のカラーボタンはそれぞれ異なる色を備えるリモコンにより操作される受信装置であって、
複数の領域を表示し、前記複数の領域はそれぞれ前記複数のカラーボタンのうちのいずれか一つのカラーボタンと同じ色を備える表示部を有し、
前記複数のカラーボタンのうちのいずれか一つが操作された場合、該操作されたカラーボタンと同じ色を備える領域が選択され、
選択された前記領域を複数の領域に分けることができるときは前記領域のみが表示されるように前記表示部の表示を更新することを特徴とする受信装置。
【請求項10】
表示部が、複数のカラーボタンを備えて前記複数のカラーボタンはそれぞれ異なる色を備える操作部の前記複数のカラーボタンのうちのいずれか一つのカラーボタンと同じ色をそれぞれ備える複数の領域を表示するステップと、
前記複数のカラーボタンのうちのいずれか一つが操作された場合、該操作されたカラーボタンと同じ色を備える領域が選択され、選択された前記領域を複数の領域に分けることができるときは前記領域のみが表示されるように前記表示部の表示を更新するステップとを有することを特徴とする表示領域選択方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−211405(P2011−211405A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−75882(P2010−75882)
【出願日】平成22年3月29日(2010.3.29)
【出願人】(302069930)NECパーソナルプロダクツ株式会社 (738)
【Fターム(参考)】