表示パネル、画面編集方法及び画面編集プログラム
【課題】画面表示に関するデータ処理の専門知識を有することなく、ユーザレベルで容易且つ任意の画面に対して部分的なレイアウト編集を行うことができる表示パネル、画面編集方法及び画面編集プログラムを提供する。
【解決手段】デバイス機能に応じた表示用データと表示用レイアウトデータとを関連付けして格納したROM8と、各データを利用して画面生成部9で生成された固定的HTML文に基づいてデバイス機能画面を表示する表示部10と、デバイス機能画面を利用してデバイス機能を操作すると共にデバイス機能画面のレイアウトを編集する操作部11と、デバイス機能画面のレイアウトを編集するためのレイアウト編集画面を表示すると共にレイアウト編集後の表示用レイアウトデータを編集前の表示用レイアウトデータに置き換えて任意の表示レイアウトに適合したHTML文を生成する表示制御部12とを備えている。
【解決手段】デバイス機能に応じた表示用データと表示用レイアウトデータとを関連付けして格納したROM8と、各データを利用して画面生成部9で生成された固定的HTML文に基づいてデバイス機能画面を表示する表示部10と、デバイス機能画面を利用してデバイス機能を操作すると共にデバイス機能画面のレイアウトを編集する操作部11と、デバイス機能画面のレイアウトを編集するためのレイアウト編集画面を表示すると共にレイアウト編集後の表示用レイアウトデータを編集前の表示用レイアウトデータに置き換えて任意の表示レイアウトに適合したHTML文を生成する表示制御部12とを備えている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デバイス機能を操作するための操作画面のレイアウトを編集可能とした表示パネル、画面編集方法及び画面編集プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、複写機や複合機等の画像形成装置には、デバイス機能を操作するための操作画面としてタッチパネル方式の表示画面(表示部)を備えた表示パネルを設置したものが周知である。
【0003】
また、この表示パネルは、画像形成装置のモード機能(デバイス機能)等に応じて複数種類の操作画面を表示画面に切換表示するのが一般的である。
【0004】
さらに、表示パネルは、表示画面上に画像形成装置本体機能(モード等のデバイス機能)と対応する画面要素として、タッチスイッチ用や機能認識用の図形や文字等を表示すると共に、色や形状等を用いてオペレータの認識を容易としている。
【0005】
これにより、表示画面上に表示されたこれらの図形のうち、タッチスイッチ機能としての表示部分をオペレータが操作することによって、その操作に応じて操作対象となるデバイス機能を特定することができる。
【0006】
また、表示パネルは、上述したタッチスイッチ用や機能認識用の図形や文字等を表示画面に表示するに際して、デバイス機能の指令信号や表示画面の切替信号等に対応する表示用データと、この表示用データに対応して表示画面に所定のレイアウトで図形や文字等で表示する表示用レイアウトデータとに基づいて生成された固定的HTML文を利用して表示する。
【0007】
尚、表示用データと表示用レイアウトデータとは、互いに関連付けされた状態で画像形成処理に関する制御プログラムと共にROM(記憶部)に記憶されている。
【0008】
一方、モード選択等によって切換表示された表示画面上の表示は、例えば、メインスイッチをONした直後に表示されるメイン画面を基準として表示されるため、表示画面上に表示される情報量に拘らず、スイッチボタン等は一定の大きさで表示されているのが一般的であった。
【0009】
従って、表示画面上の表示状態が少ない情報量であるにも拘らず、小さいスイッチボタン等で表示されていると、その操作がし難いという問題が生じていた。
【0010】
そこで、文書データを物理ページにレイアウトする際に、文書データから特定データとして最小文字サイズを検出し、その検出された特定データをレイアウトするための変倍率を算出し、文書データに対して物理ページへのレイアウトが可能となるように変倍率に基づく変換を施した状態で表示画面に表示する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0011】
また、ユーザ端末からのアクセス要求に基づいて、そのユーザ端末に対して画像形成装置の操作画面の基本フォーマットの画面を表示すると共に、その基本フォーマットの画面を利用したユーザの入力操作に基づいて操作画面の編集処理を行ない、ユーザの編集内容に応じた編集画面をユーザ端末に表示することにより、画像形成装置の画面レイアウトを編集できる技術も知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0012】
さらに、操作画面の表示をホスト装置上でブラウザ表示するために操作画面の表示データをブラウザ表示データに変換するブラウザ表示データ変換手段と、変換したブラウザ表示データを記述するためのフォーマットを所定の簡易フォーマットに変換する簡易フォーマット変換手段と、変換した簡易フォーマットによるブラウザ表示データに対してホスト装置上によって行われた編集に基づいてブラウザ表示データを編集する編集手段と、編集した後の簡易フォーマットによるブラウザ表示データに基づいて変換した操作画面の表示データにより操作画面を表示する操作画面変換手段とを有する技術も知られている(例えば、特許文献3参照)。
【特許文献1】特開2002−91946号公報
【特許文献2】特開2003−150971号公報
【特許文献3】特開2005−228106号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
ところが、上記の如く構成された表示パネルにあっては、ユーザレベルで容易且つ任意の画面に対して部分的なレイアウト編集を可能とするものではなく、操作性を向上し得るものではなかった。
【0014】
そこで、本発明は、上記事情を考慮し、画面表示に関するデータ処理の専門知識を有することなく、ユーザレベルで容易且つ任意の画面に対して部分的なレイアウト編集を行うことができる表示パネル、画面編集方法及び画面編集プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の表示パネルは、デバイス機能に応じた一つ以上の表示用データと表示用レイアウトデータとを互いに関連付けして格納した記憶部と、デバイス機能に応じた前記表示用データと前記表示用レイアウトデータとを利用して固定的HTML文を生成する画面生成部と、該画面生成部で生成された固定的HTML文に基づいてデバイス機能画面を表示する表示部と、前記表示部に表示された前記デバイス機能画面を利用してデバイス機能を操作すると共に前記デバイス機能画面のレイアウトを編集する操作部と、該操作部を利用して前記デバイス機能画面のレイアウトを編集するためのレイアウト編集用データに基づいてレイアウト編集画面を前記デバイス機能画面に表示すると共にレイアウト編集後の表示用レイアウトデータを前記編集前の表示用レイアウトデータに置き換えて任意の表示レイアウトに適合したHTML文を生成する表示制御部と、を備えていることを特徴とする。
【0016】
この際、前記レイアウト編集画面は、前記デバイス機能画面の編集対象となる表示群の直近に表示されるのが好ましい。
【0017】
また、前記表示制御部は、前記操作部にて作成したレイアウト編集後の表示用レイアウトデータから動的HTML文を生成したうえで、該動的HTML文と前記固定的HTML文とで実際に前記表示部で表示するHTML文を生成するのが好ましい。
【0018】
また、前記表示制御部は、生成した前記HTML文又は前記動的HTML文を、前記操作部にて前記任意の表示用レイアウトデータを作成した作成者に対応付けして前記記憶部に記憶することが好ましい。
【0019】
さらに、本発明の画面編集方法は、ユーザによって操作されたデバイス機能に対応した固定的HTML文を生成する固定的HTML文生成ステップと、生成された固定的HTML文に基づいてデバイス機能画面を表示する表示ステップと、デバイス機能画面のレイアウトを編集するためのレイアウト編集画面を表示するレイアウト編集画面表示ステップと、レイアウト編集中の表示用レイアウトデータを一時的に格納する一時格納ステップと、レイアウト編集後の表示用レイアウトデータを格納する格納ステップと、レイアウト編集後の表示用レイアウト情報を利用して動的HTML文を生成する動的HTML文生成ステップと、固定的HTML文に変えて動的HTML文生成ステップに基づいてレイアウト編集後の新たなデバイス機能画面を表示する編集後表示ステップと、を含むことを特徴とする。
【0020】
また、本発明の画面編集プログラムは、請求項4に記載の各ステップをコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0021】
本発明の表示パネル、画面編集方法及び画面編集プログラムは、画面表示に関するデータ処理の専門知識を有することなく、レイアウト編集用のレイアウト編集画面をデバイス機能画面に表示することにより、ユーザレベルで容易且つ任意の画面に対して部分的なレイアウト編集を容易に行うことができ、しかも、レイアウト編集を行わない通常操作時には、不要なレイアウト編集のためのスイッチボタン等を表示していないことから、表示エリアの有効利用を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
次に、本発明の一実施形態に係る表示パネルを画像形成装置に適用して説明する。
【0023】
図1は本発明の一実施形態に係る表示パネルを備えた画像形成装置の正面図、図2は本発明の一実施形態に係る表示パネルにおける表示例の説明図、図3は本発明の一実施形態に係る表示パネルにおける他の表示例の説明図、図4は本発明の一実施形態に係る表示パネルにおけるさらに他の表示例の説明図、図5は本発明の一実施形態に係る表示方法を適用した表示パネルの表示に関するブロック構成図、図6は本発明の一実施形態に係る表示パネルにおけるレイアウト編集操作中の表示例の説明図、図7は本発明の一実施形態に係る表示パネルにおけるレイアウト編集操作中の他の表示例の説明図、図8は本発明の一実施形態に係る表示パネルにおけるレイアウト編集決定直前の表示例の説明図、図9は本発明の一実施形態に係る表示パネルにおけるレイアウト編集決定直前の他の表示例の説明図、図10は本発明の一実施形態に係る表示パネルに適用されるレイアウト編集タグ例の説明図、図11は本発明の一実施形態に係る表示パネルに適用される動的HTML文例の説明図、図12は本発明の一実施形態に係る表示パネルに適用されるレイアウトファイル例の説明図、図13は本発明の一実施形態に係る表示パネルに適用されるレイアウト編集制御ルーチン1のフロー図、図14は本発明の一実施形態に係る表示パネルに適用されるレイアウト編集制御ルーチン2のフロー図、図15は本発明の一実施形態に係る表示パネルに適用されるレイアウト編集制御ルーチン3のフロー図、図16は本発明の一実施形態に係る表示パネルに適用されるレイアウト後の表示状態の保存選択画面の説明図である。
【0024】
図1において、画像形成装置(複合機)1は、装置本体2の正面から引き出し可能な給紙カセット3,4と、複写機・ファクシミリ・スキャナの各種機能として原稿を読み取る際に使用する自動原稿送り装置(ADF)5と、タッチパネル方式の表示パネル6と、テンキー等の操作ボタン群7とを備えている。
【0025】
表示パネル6には、操作・設定用等のアプリケーション画面(デバイス機能画面)が表示可能となっている。
【0026】
この際、表示パネル6に表示されるアプリケーション画面は、機能項目(例えば、種別やPC等)を一つの群として、その群毎にレイアウト編集をすることができる。
【0027】
例えば、図2に示すように、画像形成装置1の表示パネル6の表示サイズに余裕がある場合等には(図2の上段参照)、そのボタンスイッチ群等の一部の表示サイズをレイアウト編集(図2の下段参照)することができる。また、表示パネル6に表示されるアプリケーション画面は、図3に示すように、画像形成装置1の表示パネル6の表示サイズに余裕がある場合等には(図3の上段参照)、そのボタンスイッチ群等の一部の表示位置をレイアウト編集(図3の下段参照)することができる。尚、図2の下段に示した表示状態と図3の下段に示した表示状態とを組み合わせ、表示サイズと表示位置とを編集することも可能である。同様に、図4に示すように、画像形成装置1の表示パネル6の表示サイズに余裕がある場合等には(図4の上段参照)、その機能項目(PC)群の一部の表示サイズをレイアウト編集(図4の下段参照)することができる。
【0028】
図5は、本発明の一実施形態に係る表示方法を適用した表示パネル6の表示に関するブロック構成図である。
【0029】
表示パネル6は、デバイス機能(アプリケーション)に応じた複数の表示用データと表示用レイアウトデータとを互いに関連付けして格納した記憶部としてのROM8と、デバイス機能に応じた表示用データと表示用レイアウトデータとを利用して固定的HTML文を生成する画面生成部9と、画面生成部9で生成された固定的HTML文に基づいてデバイス機能画面を表示する表示部10と、表示部10に表示されたデバイス機能画面を利用してデバイス機能を操作すると共にデバイス機能画面のレイアウトを編集するパネルスイッチ機能からなる操作部11と、操作部11を利用してデバイス機能画面のレイアウトを編集するためのレイアウト編集用データに基づいてレイアウト編集画面をデバイス機能画面に表示すると共にレイアウト編集後の表示用レイアウトデータを編集前の表示用レイアウトデータに置き換えて任意の表示レイアウトに適合したHTML文を生成する表示制御部12と、これらを制御する制御回路部13とを備えている。
【0030】
この制御回路部13は、操作部11(又は操作ボタン群7)からの操作信号に応じた固定的HTML文を画面生成部9で生成し、その固定的HTML文を表示部10に出力する。
【0031】
画面生成部9は、Servlet/JSP文を表示用データとして利用して固定的HTML文を生成するもので、そのServlet/JSP文はデバイス機能毎(表示画面毎)にROM8に格納されている。また、画面生成部9は、表示用レイアウトデータとしてのスタイルシートを利用して上述した表示用データとで固定的HTML文を生成する。
【0032】
表示制御部12は、HDD14(ROM8でも良い)に格納したレイアウト編集用データを呼び出すと共に編集確定後のレイアウト編集用データをレイアウトファイルとしてユーザ情報と関連付けしてHDD14に格納するレイアウト処理部15と、レイアウト処理部15で取得したレイアウト編集用データに基づいて図6〜図9に示したレイアウト編集画面10aやレイアウト編集対象画面10bを表示するためのレイアウト編集画面用HTML文を一時動的HTML文として生成する動的HTML処理部16と、動的HTML処理部16で生成された一時動的HTML文並びに後述する動的HTML文を利用して固定的HTML文から実際に表示部10で表示するHTML文を生成するHTMLサーバ17とを備えている。尚、レイアウト編集過程での表示部10に表示されているHTML文は、RAM18に一時レイアウトデータとして格納される。尚、図10は、レイアウト編集対象画面10bを表示するためのレイアウト編集画面用HTML文を生成するためのレイアウト編集用タグの一例を示し、図11はそのレイアウト編集用タグを利用して動的HTML処理部16で生成された動的HTML文の一例を示す。また、制御回路部13がレイアウト編集タグの処理をすることができない場合、レイアウト編集タグはコメントとして処理される。
【0033】
具体的に、表示制御部12は、表示画面としての表示部10に、画面生成部9で生成した固定的HTML文のみを用いて、図2〜図4の各上段に示したデバイス機能画面を表示する。また、表示制御部12は、表示部10に、画面生成部9で生成した固定的HTML文と動的HTML処理部16で生成したレイアウト編集後の動的HTML文とを用いて、図2〜図4の各下段に示したレイアウトを編集後のデバイス機能・選択画面を表示する。さらに、表示制御部12は、そのレイアウト編集操作途中において、表示部10に、画面生成部9で生成した固定的HTML文と動的HTML処理部16で生成したレイアウト編集用の一時動的HTML文とを用いて、図6及び図7の上段に示したレイアウト編集画面10aを表示部10に表示したうえで、レイアウト編集対象画面10bを表示してユーザにレイアウト編集を行わせることにより、図8及び図9に示したようなレイアウト編集過程の画面をデバイス機能・選択画面に表示する。
【0034】
この際、ROM8には、デバイス機能画面毎の固定的HTML文を画面生成部9で生成するための表示用データとレイアウトデータとが格納されている。尚、ROM8には、画像形成処理全般に係わる制御プログラムと、本発明のレイアウト編集を含めた表示制御プログラムと、が格納されている。従って、ROM8は、これら各プログラムを実行する制御回路部13とでマイクロコンピュータを構成している。
【0035】
また、HDD14は、本発明のレイアウト編集に係わるデータベースの機能を果たしており、レイアウト編集用データが格納されている他、編集後のレイアウトファイルと、そのレイアウトファイルの所有者としてのユーザ情報とがテーブル形式で互いに関連付けして格納されている。尚、レイアウト編集用データは、直接編集するデータではないため、デバイス機能画面毎のデータをROM8に予め格納していても良い。
【0036】
RAM18は、例えば、図8,図9に示したレイアウト編集過程にある表示部10での現在表示状態に対応するHTML文をそのまま或いは、動的THML文のみを一時的に格納し、その編集操作がなされる度に現在表示状態に対応するHTML文或いは、動的THML文のみを上書(格納)する。従って、レイアウト編集が終了した場合には、その確定時のHTML文或いは動的HTML文をレイアウト処理部15にフィードバックし、CSS等のレイアウトデータ(レイアウトファイル、図12参照)としてHDD14に格納する。
【0037】
尚、レイアウトファイルは、図12に示すように、ツリー構造で表される。例えば、XMLファイルである。レイアウトファイルは、ユーザ毎に、編集したレイアウトデータを保持する。また、レイアウトファイルは、フォーム部品をテーブルのセルとして管理する。これにより、アプリケーションとしては、インストールパッケージにレイアウトファイルが含まれている場合、指定された記憶装置(HDD14)にレイアウトファイルをコピーする。また、インストールパッケージにレイアウトファイルが含まれていない場合、指定された記憶装置(HDD14)にレイアウトファイルを作成する。開発者は、作成されたレイアウトファイルを、製品のインストールパッケージに含ませることができる。
【0038】
次に、本発明のレイアウト編集例を図13〜図15のフロー図を参照しつつ説明する。尚、図13〜図15では、表示の関係から、以下の各ステップを括弧付きの数字で示す。また、図13〜図15のアプリケーション欄は制御回路部13による処理を示す。
【0039】
(表示画面への表示)
制御回路部13は、ユーザによりメインSWをONする(ステップ1)等の所定の初期操作がなされると、画像形成処理に関するアプリケーションプログラムを起動すると同時に、例えば、初期画面等を表示部10に表示するためのプログラムを起動する。
【0040】
また、制御回路部13は、これらの起動を実行したうえで、リクエストのクエリ情報を上述したレイアウト編集タグの存在から参照し、画面生成部9に対して通常モードの表示画面となる固定的HTML文を要求する(ステップ2)。尚、レイアウト編集タグを識別できなかった場合には以降をスルーして通常モード画面(固定的HTML文のみの標準画面)を表示部に表示する(ステップ7)。
【0041】
一方、表示制御部12は、例えば、画像形成装置1に設置のカードリーダ(図示せず)から社員証等に記憶されたユーザ情報を取得し(ステップ3)、HDD14に既にレイアウト編集済みのレイアウトファイルが存在するか否かを判定し(ステップ4)、既にレイアウト編集済みのレイアウトファイルが存在する場合にはそのレイアウト編集済みのレイアウトファイルに基づいて動的HTML文を生成し(ステップ5)、その動的HTML文を利用したHTML文を生成して表示部10にユーザ固有の表示画面(例えば、図2,図3の各下段)を表示し(ステップ7)、既にレイアウト編集済みのレイアウトファイルが存在しない場合には画面生成部9で固定的HTML文を作成し(ステップ6)、その固定的HTML文のみを利用して通常モード画面(標準画面)を表示部10に表示する(ステップ7)。
【0042】
尚、通常モードと編集モードとの切り替えは、制御回路部13がクエリ情報を参照することで行われる。例えば、リクエストが、「XXXX.html?mode=edit」だった場合、編集モードの画面が表示される。リクエストが、「XXXX.html?mode=normal」だった場合、通常モード画面が表示される。
【0043】
(レイアウト編集)
レイアウト編集時には、制御回路部13は、ユーザにより操作部11(又は操作ボタン群7)を利用してレイアウト編集モードの選択操作がなされると(ステップ11)、本発明のレイアウト編集制御に係わるアプリケーションプログラム(AP)を起動すると同時に、表示制御部12に編集モードへの切り替えを通知する(ステップ12)。
【0044】
この通知を受けて、表示制御部12は、編集モード画面としてレイアウト編集画面10aを編集対象の直近に添えて表示部10に表示する(ステップ13)。
【0045】
ここで、制御回路部13は、ユーザが操作部11を用いて所望の編集操作を実行すると(ステップ14)、その編集内容を識別して表示制御部12に編集内容を通知する(ステップ15)。
【0046】
この通知を受けて、表示制御部12は、制御回路部13を介してRAM18に編集内容を一時記憶させた後(ステップ16)に、その編集内容に応じたレイアウト編集画面10aやレイアウト編集対象画面10bを表示部10に表示する(ステップ17)。
【0047】
以降、上述したステップ14からステップ17までのルーチンが繰り返される。
【0048】
(レイアウト編集登録)
次に、制御回路部13は、ユーザにより操作部11(又は操作ボタン群7)を利用してレイアウト編集モードのキャンセル操作や終了操作(例えば、レイアウト編集画面10aの終了ボタンの押圧操作)がなされると(ステップ21)、表示制御部12に編集モード終了を通知する(ステップ22)。
【0049】
この通知を受けて、表示制御部12は、図16に示すように、表示部10にレイアウト保存確認画面10cを表示する(ステップ23)。
【0050】
制御回路部13は、ユーザにより保存確認画面10cの保存選択操作がなされると(ステップ24)、その保存選択操作が『保存する』を選択したユーザ(レイアウト編集をしたユーザ)が既存のユーザか否かを識別(ステップ25)したうえで、新規ユーザの場合にはHDD14にユーザ情報を格納したうえで(ステップ26)、その既存ユーザ又は新規ユーザのユーザ情報を関連付けしてレイアウト編集した動的HTML文をHDD14に格納する(ステップ27)。
【0051】
さらに、制御回路部13は、レイアウト編集後には、そのままレイアウト編集後の表示画面を表示しても良いし、一旦、通常モード画面を表示するように表示制御部12に通常モード画面要求を通知する(ステップ28)。
【0052】
この通知を受けて、表示制御部12は、通常モード画面を表示部10に表示させ(ステップ29)、一連のレイアウト編集モードを終了する。
【0053】
このように、本発明の表示パネル6によれば、任意のデバイス機能画面を、その一部分のみを任意に編集可能としたことにより、使用勝手をユーザレベルで容易に変更することができる。
【0054】
尚、上記実施の形態では、ユーザ単位で任意のスイッチボタンの大きさ等をレイアウト編集可能としたものを開示したが、例えば、操作履歴を記憶し、同一表示画面上での操作回数の多いスイッチボタンと操作回数の少ないスイッチボタンのレイアウト表示(例えば、大きさ)を自動的に編集し、ユーザ単位若しくはユーザに拘らず、編集した表示用レイアウトデータをHDD14に記憶しても良い。
【0055】
このように、本発明の表示パネル2にあっては、画面表示に関するデータ処理の専門知識を有することなく、レイアウト編集用のレイアウト編集用のレイアウト編集画面10aやレイアウト編集対象画面10bをデバイス機能画面としての表示部10に表示することにより、ユーザレベルで容易且つ任意のデバイス機能画面に対して部分的なレイアウト編集を容易に行うことができ、しかも、レイアウト編集を行わない通常操作時には、不要なレイアウト編集のためのスイッチボタン等を表示していないことから、表示エリアの有効利用を図ることができる。
【0056】
ところで、上記実施の形態では、本発明の表示パネル、画面編集方法及び画面編集プログラムを画像形成装置1の表示パネル6に適用して説明したが、各種表示パネル全般に適用することができることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明の一実施形態に係る表示パネルを備えた画像形成装置の正面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る表示パネルにおける表示例の説明図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る表示パネルにおける他の表示例の説明図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る表示パネルにおけるさらに他の表示例の説明図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る表示方法を適用した表示パネルの表示に関するブロック構成図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る表示パネルにおけるレイアウト編集操作中の表示例の説明図である。
【図7】本発明の一実施形態に係る表示パネルにおけるレイアウト編集操作中の他の表示例の説明図である。
【図8】本発明の一実施形態に係る表示パネルにおけるレイアウト編集決定直前の表示例の説明図である。
【図9】本発明の一実施形態に係る表示パネルにおけるレイアウト編集決定直前の他の表示例の説明図である。
【図10】本発明の一実施形態に係る表示パネルに適用されるレイアウト編集タグ例の説明図である。
【図11】本発明の一実施形態に係る表示パネルに適用される動的HTML文例の説明図である。
【図12】本発明の一実施形態に係る表示パネルに適用されるレイアウトファイル例の説明図である。
【図13】本発明の一実施形態に係る表示パネルに適用されるレイアウト編集制御ルーチン1のフロー図である。
【図14】本発明の一実施形態に係る表示パネルに適用されるレイアウト編集制御ルーチン2のフロー図である。
【図15】本発明の一実施形態に係る表示パネルに適用されるレイアウト編集制御ルーチン3のフロー図である。
【図16】本発明の一実施形態に係る表示パネルに適用されるレイアウト後の表示状態の保存選択 画面の説明図である。
【符号の説明】
【0058】
6…表示パネル
8…ROM
9…画面生成部
10…表示部
11…操作部
12…表示制御部
【技術分野】
【0001】
本発明は、デバイス機能を操作するための操作画面のレイアウトを編集可能とした表示パネル、画面編集方法及び画面編集プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、複写機や複合機等の画像形成装置には、デバイス機能を操作するための操作画面としてタッチパネル方式の表示画面(表示部)を備えた表示パネルを設置したものが周知である。
【0003】
また、この表示パネルは、画像形成装置のモード機能(デバイス機能)等に応じて複数種類の操作画面を表示画面に切換表示するのが一般的である。
【0004】
さらに、表示パネルは、表示画面上に画像形成装置本体機能(モード等のデバイス機能)と対応する画面要素として、タッチスイッチ用や機能認識用の図形や文字等を表示すると共に、色や形状等を用いてオペレータの認識を容易としている。
【0005】
これにより、表示画面上に表示されたこれらの図形のうち、タッチスイッチ機能としての表示部分をオペレータが操作することによって、その操作に応じて操作対象となるデバイス機能を特定することができる。
【0006】
また、表示パネルは、上述したタッチスイッチ用や機能認識用の図形や文字等を表示画面に表示するに際して、デバイス機能の指令信号や表示画面の切替信号等に対応する表示用データと、この表示用データに対応して表示画面に所定のレイアウトで図形や文字等で表示する表示用レイアウトデータとに基づいて生成された固定的HTML文を利用して表示する。
【0007】
尚、表示用データと表示用レイアウトデータとは、互いに関連付けされた状態で画像形成処理に関する制御プログラムと共にROM(記憶部)に記憶されている。
【0008】
一方、モード選択等によって切換表示された表示画面上の表示は、例えば、メインスイッチをONした直後に表示されるメイン画面を基準として表示されるため、表示画面上に表示される情報量に拘らず、スイッチボタン等は一定の大きさで表示されているのが一般的であった。
【0009】
従って、表示画面上の表示状態が少ない情報量であるにも拘らず、小さいスイッチボタン等で表示されていると、その操作がし難いという問題が生じていた。
【0010】
そこで、文書データを物理ページにレイアウトする際に、文書データから特定データとして最小文字サイズを検出し、その検出された特定データをレイアウトするための変倍率を算出し、文書データに対して物理ページへのレイアウトが可能となるように変倍率に基づく変換を施した状態で表示画面に表示する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0011】
また、ユーザ端末からのアクセス要求に基づいて、そのユーザ端末に対して画像形成装置の操作画面の基本フォーマットの画面を表示すると共に、その基本フォーマットの画面を利用したユーザの入力操作に基づいて操作画面の編集処理を行ない、ユーザの編集内容に応じた編集画面をユーザ端末に表示することにより、画像形成装置の画面レイアウトを編集できる技術も知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0012】
さらに、操作画面の表示をホスト装置上でブラウザ表示するために操作画面の表示データをブラウザ表示データに変換するブラウザ表示データ変換手段と、変換したブラウザ表示データを記述するためのフォーマットを所定の簡易フォーマットに変換する簡易フォーマット変換手段と、変換した簡易フォーマットによるブラウザ表示データに対してホスト装置上によって行われた編集に基づいてブラウザ表示データを編集する編集手段と、編集した後の簡易フォーマットによるブラウザ表示データに基づいて変換した操作画面の表示データにより操作画面を表示する操作画面変換手段とを有する技術も知られている(例えば、特許文献3参照)。
【特許文献1】特開2002−91946号公報
【特許文献2】特開2003−150971号公報
【特許文献3】特開2005−228106号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
ところが、上記の如く構成された表示パネルにあっては、ユーザレベルで容易且つ任意の画面に対して部分的なレイアウト編集を可能とするものではなく、操作性を向上し得るものではなかった。
【0014】
そこで、本発明は、上記事情を考慮し、画面表示に関するデータ処理の専門知識を有することなく、ユーザレベルで容易且つ任意の画面に対して部分的なレイアウト編集を行うことができる表示パネル、画面編集方法及び画面編集プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の表示パネルは、デバイス機能に応じた一つ以上の表示用データと表示用レイアウトデータとを互いに関連付けして格納した記憶部と、デバイス機能に応じた前記表示用データと前記表示用レイアウトデータとを利用して固定的HTML文を生成する画面生成部と、該画面生成部で生成された固定的HTML文に基づいてデバイス機能画面を表示する表示部と、前記表示部に表示された前記デバイス機能画面を利用してデバイス機能を操作すると共に前記デバイス機能画面のレイアウトを編集する操作部と、該操作部を利用して前記デバイス機能画面のレイアウトを編集するためのレイアウト編集用データに基づいてレイアウト編集画面を前記デバイス機能画面に表示すると共にレイアウト編集後の表示用レイアウトデータを前記編集前の表示用レイアウトデータに置き換えて任意の表示レイアウトに適合したHTML文を生成する表示制御部と、を備えていることを特徴とする。
【0016】
この際、前記レイアウト編集画面は、前記デバイス機能画面の編集対象となる表示群の直近に表示されるのが好ましい。
【0017】
また、前記表示制御部は、前記操作部にて作成したレイアウト編集後の表示用レイアウトデータから動的HTML文を生成したうえで、該動的HTML文と前記固定的HTML文とで実際に前記表示部で表示するHTML文を生成するのが好ましい。
【0018】
また、前記表示制御部は、生成した前記HTML文又は前記動的HTML文を、前記操作部にて前記任意の表示用レイアウトデータを作成した作成者に対応付けして前記記憶部に記憶することが好ましい。
【0019】
さらに、本発明の画面編集方法は、ユーザによって操作されたデバイス機能に対応した固定的HTML文を生成する固定的HTML文生成ステップと、生成された固定的HTML文に基づいてデバイス機能画面を表示する表示ステップと、デバイス機能画面のレイアウトを編集するためのレイアウト編集画面を表示するレイアウト編集画面表示ステップと、レイアウト編集中の表示用レイアウトデータを一時的に格納する一時格納ステップと、レイアウト編集後の表示用レイアウトデータを格納する格納ステップと、レイアウト編集後の表示用レイアウト情報を利用して動的HTML文を生成する動的HTML文生成ステップと、固定的HTML文に変えて動的HTML文生成ステップに基づいてレイアウト編集後の新たなデバイス機能画面を表示する編集後表示ステップと、を含むことを特徴とする。
【0020】
また、本発明の画面編集プログラムは、請求項4に記載の各ステップをコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0021】
本発明の表示パネル、画面編集方法及び画面編集プログラムは、画面表示に関するデータ処理の専門知識を有することなく、レイアウト編集用のレイアウト編集画面をデバイス機能画面に表示することにより、ユーザレベルで容易且つ任意の画面に対して部分的なレイアウト編集を容易に行うことができ、しかも、レイアウト編集を行わない通常操作時には、不要なレイアウト編集のためのスイッチボタン等を表示していないことから、表示エリアの有効利用を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
次に、本発明の一実施形態に係る表示パネルを画像形成装置に適用して説明する。
【0023】
図1は本発明の一実施形態に係る表示パネルを備えた画像形成装置の正面図、図2は本発明の一実施形態に係る表示パネルにおける表示例の説明図、図3は本発明の一実施形態に係る表示パネルにおける他の表示例の説明図、図4は本発明の一実施形態に係る表示パネルにおけるさらに他の表示例の説明図、図5は本発明の一実施形態に係る表示方法を適用した表示パネルの表示に関するブロック構成図、図6は本発明の一実施形態に係る表示パネルにおけるレイアウト編集操作中の表示例の説明図、図7は本発明の一実施形態に係る表示パネルにおけるレイアウト編集操作中の他の表示例の説明図、図8は本発明の一実施形態に係る表示パネルにおけるレイアウト編集決定直前の表示例の説明図、図9は本発明の一実施形態に係る表示パネルにおけるレイアウト編集決定直前の他の表示例の説明図、図10は本発明の一実施形態に係る表示パネルに適用されるレイアウト編集タグ例の説明図、図11は本発明の一実施形態に係る表示パネルに適用される動的HTML文例の説明図、図12は本発明の一実施形態に係る表示パネルに適用されるレイアウトファイル例の説明図、図13は本発明の一実施形態に係る表示パネルに適用されるレイアウト編集制御ルーチン1のフロー図、図14は本発明の一実施形態に係る表示パネルに適用されるレイアウト編集制御ルーチン2のフロー図、図15は本発明の一実施形態に係る表示パネルに適用されるレイアウト編集制御ルーチン3のフロー図、図16は本発明の一実施形態に係る表示パネルに適用されるレイアウト後の表示状態の保存選択画面の説明図である。
【0024】
図1において、画像形成装置(複合機)1は、装置本体2の正面から引き出し可能な給紙カセット3,4と、複写機・ファクシミリ・スキャナの各種機能として原稿を読み取る際に使用する自動原稿送り装置(ADF)5と、タッチパネル方式の表示パネル6と、テンキー等の操作ボタン群7とを備えている。
【0025】
表示パネル6には、操作・設定用等のアプリケーション画面(デバイス機能画面)が表示可能となっている。
【0026】
この際、表示パネル6に表示されるアプリケーション画面は、機能項目(例えば、種別やPC等)を一つの群として、その群毎にレイアウト編集をすることができる。
【0027】
例えば、図2に示すように、画像形成装置1の表示パネル6の表示サイズに余裕がある場合等には(図2の上段参照)、そのボタンスイッチ群等の一部の表示サイズをレイアウト編集(図2の下段参照)することができる。また、表示パネル6に表示されるアプリケーション画面は、図3に示すように、画像形成装置1の表示パネル6の表示サイズに余裕がある場合等には(図3の上段参照)、そのボタンスイッチ群等の一部の表示位置をレイアウト編集(図3の下段参照)することができる。尚、図2の下段に示した表示状態と図3の下段に示した表示状態とを組み合わせ、表示サイズと表示位置とを編集することも可能である。同様に、図4に示すように、画像形成装置1の表示パネル6の表示サイズに余裕がある場合等には(図4の上段参照)、その機能項目(PC)群の一部の表示サイズをレイアウト編集(図4の下段参照)することができる。
【0028】
図5は、本発明の一実施形態に係る表示方法を適用した表示パネル6の表示に関するブロック構成図である。
【0029】
表示パネル6は、デバイス機能(アプリケーション)に応じた複数の表示用データと表示用レイアウトデータとを互いに関連付けして格納した記憶部としてのROM8と、デバイス機能に応じた表示用データと表示用レイアウトデータとを利用して固定的HTML文を生成する画面生成部9と、画面生成部9で生成された固定的HTML文に基づいてデバイス機能画面を表示する表示部10と、表示部10に表示されたデバイス機能画面を利用してデバイス機能を操作すると共にデバイス機能画面のレイアウトを編集するパネルスイッチ機能からなる操作部11と、操作部11を利用してデバイス機能画面のレイアウトを編集するためのレイアウト編集用データに基づいてレイアウト編集画面をデバイス機能画面に表示すると共にレイアウト編集後の表示用レイアウトデータを編集前の表示用レイアウトデータに置き換えて任意の表示レイアウトに適合したHTML文を生成する表示制御部12と、これらを制御する制御回路部13とを備えている。
【0030】
この制御回路部13は、操作部11(又は操作ボタン群7)からの操作信号に応じた固定的HTML文を画面生成部9で生成し、その固定的HTML文を表示部10に出力する。
【0031】
画面生成部9は、Servlet/JSP文を表示用データとして利用して固定的HTML文を生成するもので、そのServlet/JSP文はデバイス機能毎(表示画面毎)にROM8に格納されている。また、画面生成部9は、表示用レイアウトデータとしてのスタイルシートを利用して上述した表示用データとで固定的HTML文を生成する。
【0032】
表示制御部12は、HDD14(ROM8でも良い)に格納したレイアウト編集用データを呼び出すと共に編集確定後のレイアウト編集用データをレイアウトファイルとしてユーザ情報と関連付けしてHDD14に格納するレイアウト処理部15と、レイアウト処理部15で取得したレイアウト編集用データに基づいて図6〜図9に示したレイアウト編集画面10aやレイアウト編集対象画面10bを表示するためのレイアウト編集画面用HTML文を一時動的HTML文として生成する動的HTML処理部16と、動的HTML処理部16で生成された一時動的HTML文並びに後述する動的HTML文を利用して固定的HTML文から実際に表示部10で表示するHTML文を生成するHTMLサーバ17とを備えている。尚、レイアウト編集過程での表示部10に表示されているHTML文は、RAM18に一時レイアウトデータとして格納される。尚、図10は、レイアウト編集対象画面10bを表示するためのレイアウト編集画面用HTML文を生成するためのレイアウト編集用タグの一例を示し、図11はそのレイアウト編集用タグを利用して動的HTML処理部16で生成された動的HTML文の一例を示す。また、制御回路部13がレイアウト編集タグの処理をすることができない場合、レイアウト編集タグはコメントとして処理される。
【0033】
具体的に、表示制御部12は、表示画面としての表示部10に、画面生成部9で生成した固定的HTML文のみを用いて、図2〜図4の各上段に示したデバイス機能画面を表示する。また、表示制御部12は、表示部10に、画面生成部9で生成した固定的HTML文と動的HTML処理部16で生成したレイアウト編集後の動的HTML文とを用いて、図2〜図4の各下段に示したレイアウトを編集後のデバイス機能・選択画面を表示する。さらに、表示制御部12は、そのレイアウト編集操作途中において、表示部10に、画面生成部9で生成した固定的HTML文と動的HTML処理部16で生成したレイアウト編集用の一時動的HTML文とを用いて、図6及び図7の上段に示したレイアウト編集画面10aを表示部10に表示したうえで、レイアウト編集対象画面10bを表示してユーザにレイアウト編集を行わせることにより、図8及び図9に示したようなレイアウト編集過程の画面をデバイス機能・選択画面に表示する。
【0034】
この際、ROM8には、デバイス機能画面毎の固定的HTML文を画面生成部9で生成するための表示用データとレイアウトデータとが格納されている。尚、ROM8には、画像形成処理全般に係わる制御プログラムと、本発明のレイアウト編集を含めた表示制御プログラムと、が格納されている。従って、ROM8は、これら各プログラムを実行する制御回路部13とでマイクロコンピュータを構成している。
【0035】
また、HDD14は、本発明のレイアウト編集に係わるデータベースの機能を果たしており、レイアウト編集用データが格納されている他、編集後のレイアウトファイルと、そのレイアウトファイルの所有者としてのユーザ情報とがテーブル形式で互いに関連付けして格納されている。尚、レイアウト編集用データは、直接編集するデータではないため、デバイス機能画面毎のデータをROM8に予め格納していても良い。
【0036】
RAM18は、例えば、図8,図9に示したレイアウト編集過程にある表示部10での現在表示状態に対応するHTML文をそのまま或いは、動的THML文のみを一時的に格納し、その編集操作がなされる度に現在表示状態に対応するHTML文或いは、動的THML文のみを上書(格納)する。従って、レイアウト編集が終了した場合には、その確定時のHTML文或いは動的HTML文をレイアウト処理部15にフィードバックし、CSS等のレイアウトデータ(レイアウトファイル、図12参照)としてHDD14に格納する。
【0037】
尚、レイアウトファイルは、図12に示すように、ツリー構造で表される。例えば、XMLファイルである。レイアウトファイルは、ユーザ毎に、編集したレイアウトデータを保持する。また、レイアウトファイルは、フォーム部品をテーブルのセルとして管理する。これにより、アプリケーションとしては、インストールパッケージにレイアウトファイルが含まれている場合、指定された記憶装置(HDD14)にレイアウトファイルをコピーする。また、インストールパッケージにレイアウトファイルが含まれていない場合、指定された記憶装置(HDD14)にレイアウトファイルを作成する。開発者は、作成されたレイアウトファイルを、製品のインストールパッケージに含ませることができる。
【0038】
次に、本発明のレイアウト編集例を図13〜図15のフロー図を参照しつつ説明する。尚、図13〜図15では、表示の関係から、以下の各ステップを括弧付きの数字で示す。また、図13〜図15のアプリケーション欄は制御回路部13による処理を示す。
【0039】
(表示画面への表示)
制御回路部13は、ユーザによりメインSWをONする(ステップ1)等の所定の初期操作がなされると、画像形成処理に関するアプリケーションプログラムを起動すると同時に、例えば、初期画面等を表示部10に表示するためのプログラムを起動する。
【0040】
また、制御回路部13は、これらの起動を実行したうえで、リクエストのクエリ情報を上述したレイアウト編集タグの存在から参照し、画面生成部9に対して通常モードの表示画面となる固定的HTML文を要求する(ステップ2)。尚、レイアウト編集タグを識別できなかった場合には以降をスルーして通常モード画面(固定的HTML文のみの標準画面)を表示部に表示する(ステップ7)。
【0041】
一方、表示制御部12は、例えば、画像形成装置1に設置のカードリーダ(図示せず)から社員証等に記憶されたユーザ情報を取得し(ステップ3)、HDD14に既にレイアウト編集済みのレイアウトファイルが存在するか否かを判定し(ステップ4)、既にレイアウト編集済みのレイアウトファイルが存在する場合にはそのレイアウト編集済みのレイアウトファイルに基づいて動的HTML文を生成し(ステップ5)、その動的HTML文を利用したHTML文を生成して表示部10にユーザ固有の表示画面(例えば、図2,図3の各下段)を表示し(ステップ7)、既にレイアウト編集済みのレイアウトファイルが存在しない場合には画面生成部9で固定的HTML文を作成し(ステップ6)、その固定的HTML文のみを利用して通常モード画面(標準画面)を表示部10に表示する(ステップ7)。
【0042】
尚、通常モードと編集モードとの切り替えは、制御回路部13がクエリ情報を参照することで行われる。例えば、リクエストが、「XXXX.html?mode=edit」だった場合、編集モードの画面が表示される。リクエストが、「XXXX.html?mode=normal」だった場合、通常モード画面が表示される。
【0043】
(レイアウト編集)
レイアウト編集時には、制御回路部13は、ユーザにより操作部11(又は操作ボタン群7)を利用してレイアウト編集モードの選択操作がなされると(ステップ11)、本発明のレイアウト編集制御に係わるアプリケーションプログラム(AP)を起動すると同時に、表示制御部12に編集モードへの切り替えを通知する(ステップ12)。
【0044】
この通知を受けて、表示制御部12は、編集モード画面としてレイアウト編集画面10aを編集対象の直近に添えて表示部10に表示する(ステップ13)。
【0045】
ここで、制御回路部13は、ユーザが操作部11を用いて所望の編集操作を実行すると(ステップ14)、その編集内容を識別して表示制御部12に編集内容を通知する(ステップ15)。
【0046】
この通知を受けて、表示制御部12は、制御回路部13を介してRAM18に編集内容を一時記憶させた後(ステップ16)に、その編集内容に応じたレイアウト編集画面10aやレイアウト編集対象画面10bを表示部10に表示する(ステップ17)。
【0047】
以降、上述したステップ14からステップ17までのルーチンが繰り返される。
【0048】
(レイアウト編集登録)
次に、制御回路部13は、ユーザにより操作部11(又は操作ボタン群7)を利用してレイアウト編集モードのキャンセル操作や終了操作(例えば、レイアウト編集画面10aの終了ボタンの押圧操作)がなされると(ステップ21)、表示制御部12に編集モード終了を通知する(ステップ22)。
【0049】
この通知を受けて、表示制御部12は、図16に示すように、表示部10にレイアウト保存確認画面10cを表示する(ステップ23)。
【0050】
制御回路部13は、ユーザにより保存確認画面10cの保存選択操作がなされると(ステップ24)、その保存選択操作が『保存する』を選択したユーザ(レイアウト編集をしたユーザ)が既存のユーザか否かを識別(ステップ25)したうえで、新規ユーザの場合にはHDD14にユーザ情報を格納したうえで(ステップ26)、その既存ユーザ又は新規ユーザのユーザ情報を関連付けしてレイアウト編集した動的HTML文をHDD14に格納する(ステップ27)。
【0051】
さらに、制御回路部13は、レイアウト編集後には、そのままレイアウト編集後の表示画面を表示しても良いし、一旦、通常モード画面を表示するように表示制御部12に通常モード画面要求を通知する(ステップ28)。
【0052】
この通知を受けて、表示制御部12は、通常モード画面を表示部10に表示させ(ステップ29)、一連のレイアウト編集モードを終了する。
【0053】
このように、本発明の表示パネル6によれば、任意のデバイス機能画面を、その一部分のみを任意に編集可能としたことにより、使用勝手をユーザレベルで容易に変更することができる。
【0054】
尚、上記実施の形態では、ユーザ単位で任意のスイッチボタンの大きさ等をレイアウト編集可能としたものを開示したが、例えば、操作履歴を記憶し、同一表示画面上での操作回数の多いスイッチボタンと操作回数の少ないスイッチボタンのレイアウト表示(例えば、大きさ)を自動的に編集し、ユーザ単位若しくはユーザに拘らず、編集した表示用レイアウトデータをHDD14に記憶しても良い。
【0055】
このように、本発明の表示パネル2にあっては、画面表示に関するデータ処理の専門知識を有することなく、レイアウト編集用のレイアウト編集用のレイアウト編集画面10aやレイアウト編集対象画面10bをデバイス機能画面としての表示部10に表示することにより、ユーザレベルで容易且つ任意のデバイス機能画面に対して部分的なレイアウト編集を容易に行うことができ、しかも、レイアウト編集を行わない通常操作時には、不要なレイアウト編集のためのスイッチボタン等を表示していないことから、表示エリアの有効利用を図ることができる。
【0056】
ところで、上記実施の形態では、本発明の表示パネル、画面編集方法及び画面編集プログラムを画像形成装置1の表示パネル6に適用して説明したが、各種表示パネル全般に適用することができることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明の一実施形態に係る表示パネルを備えた画像形成装置の正面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る表示パネルにおける表示例の説明図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る表示パネルにおける他の表示例の説明図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る表示パネルにおけるさらに他の表示例の説明図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る表示方法を適用した表示パネルの表示に関するブロック構成図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る表示パネルにおけるレイアウト編集操作中の表示例の説明図である。
【図7】本発明の一実施形態に係る表示パネルにおけるレイアウト編集操作中の他の表示例の説明図である。
【図8】本発明の一実施形態に係る表示パネルにおけるレイアウト編集決定直前の表示例の説明図である。
【図9】本発明の一実施形態に係る表示パネルにおけるレイアウト編集決定直前の他の表示例の説明図である。
【図10】本発明の一実施形態に係る表示パネルに適用されるレイアウト編集タグ例の説明図である。
【図11】本発明の一実施形態に係る表示パネルに適用される動的HTML文例の説明図である。
【図12】本発明の一実施形態に係る表示パネルに適用されるレイアウトファイル例の説明図である。
【図13】本発明の一実施形態に係る表示パネルに適用されるレイアウト編集制御ルーチン1のフロー図である。
【図14】本発明の一実施形態に係る表示パネルに適用されるレイアウト編集制御ルーチン2のフロー図である。
【図15】本発明の一実施形態に係る表示パネルに適用されるレイアウト編集制御ルーチン3のフロー図である。
【図16】本発明の一実施形態に係る表示パネルに適用されるレイアウト後の表示状態の保存選択 画面の説明図である。
【符号の説明】
【0058】
6…表示パネル
8…ROM
9…画面生成部
10…表示部
11…操作部
12…表示制御部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
デバイス機能に応じた一つ以上の表示用データと表示用レイアウトデータとを互いに関連付けして格納した記憶部と、デバイス機能に応じた前記表示用データと前記表示用レイアウトデータとを利用して固定的HTML文を生成する画面生成部と、該画面生成部で生成された固定的HTML文に基づいてデバイス機能画面を表示する表示部と、前記表示部に表示された前記デバイス機能画面を利用してデバイス機能を操作すると共に前記デバイス機能画面のレイアウトを編集する操作部と、該操作部を利用して前記デバイス機能画面のレイアウトを編集するためのレイアウト編集用データに基づいてレイアウト編集画面を前記デバイス機能画面に表示すると共にレイアウト編集後の表示用レイアウトデータを前記編集前の表示用レイアウトデータに置き換えて任意の表示レイアウトに適合したHTML文を生成する表示制御部と、を備えていることを特徴とする表示パネル。
【請求項2】
前記レイアウト編集画面は、前記デバイス機能画面の編集対象となる表示群の直近に表示されることを特徴とする請求項1に記載の表示パネル。
【請求項3】
前記表示制御部は、前記操作部にて作成したレイアウト編集後の表示用レイアウトデータから動的HTML文を生成したうえで、該動的HTML文と前記固定的HTML文とで実際に前記表示部で表示するHTML文を生成することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の表示パネル。
【請求項4】
前記表示制御部は、生成した前記HTML文又は前記動的HTML文を、前記操作部にて前記任意の表示用レイアウトデータを作成した作成者に対応付けして前記記憶部に記憶することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の表示パネル。
【請求項5】
ユーザによって操作されたデバイス機能に対応した固定的HTML文を生成する固定的HTML文生成ステップと、生成された固定的HTML文に基づいてデバイス機能画面を表示する表示ステップと、デバイス機能画面のレイアウトを編集するためのレイアウト編集画面を表示するレイアウト編集画面表示ステップと、レイアウト編集中の表示用レイアウトデータを一時的に格納する一時格納ステップと、レイアウト編集後の表示用レイアウトデータを格納する格納ステップと、レイアウト編集後の表示用レイアウト情報を利用して動的HTML文を生成する動的HTML文生成ステップと、固定的HTML文に変えて動的HTML文生成ステップに基づいてレイアウト編集後の新たなデバイス機能画面を表示する編集後表示ステップと、を含むことを特徴とする画面編集方法。
【請求項6】
請求項5に記載の各ステップをコンピュータに実行させるための画面編集プログラム。
【請求項1】
デバイス機能に応じた一つ以上の表示用データと表示用レイアウトデータとを互いに関連付けして格納した記憶部と、デバイス機能に応じた前記表示用データと前記表示用レイアウトデータとを利用して固定的HTML文を生成する画面生成部と、該画面生成部で生成された固定的HTML文に基づいてデバイス機能画面を表示する表示部と、前記表示部に表示された前記デバイス機能画面を利用してデバイス機能を操作すると共に前記デバイス機能画面のレイアウトを編集する操作部と、該操作部を利用して前記デバイス機能画面のレイアウトを編集するためのレイアウト編集用データに基づいてレイアウト編集画面を前記デバイス機能画面に表示すると共にレイアウト編集後の表示用レイアウトデータを前記編集前の表示用レイアウトデータに置き換えて任意の表示レイアウトに適合したHTML文を生成する表示制御部と、を備えていることを特徴とする表示パネル。
【請求項2】
前記レイアウト編集画面は、前記デバイス機能画面の編集対象となる表示群の直近に表示されることを特徴とする請求項1に記載の表示パネル。
【請求項3】
前記表示制御部は、前記操作部にて作成したレイアウト編集後の表示用レイアウトデータから動的HTML文を生成したうえで、該動的HTML文と前記固定的HTML文とで実際に前記表示部で表示するHTML文を生成することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の表示パネル。
【請求項4】
前記表示制御部は、生成した前記HTML文又は前記動的HTML文を、前記操作部にて前記任意の表示用レイアウトデータを作成した作成者に対応付けして前記記憶部に記憶することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の表示パネル。
【請求項5】
ユーザによって操作されたデバイス機能に対応した固定的HTML文を生成する固定的HTML文生成ステップと、生成された固定的HTML文に基づいてデバイス機能画面を表示する表示ステップと、デバイス機能画面のレイアウトを編集するためのレイアウト編集画面を表示するレイアウト編集画面表示ステップと、レイアウト編集中の表示用レイアウトデータを一時的に格納する一時格納ステップと、レイアウト編集後の表示用レイアウトデータを格納する格納ステップと、レイアウト編集後の表示用レイアウト情報を利用して動的HTML文を生成する動的HTML文生成ステップと、固定的HTML文に変えて動的HTML文生成ステップに基づいてレイアウト編集後の新たなデバイス機能画面を表示する編集後表示ステップと、を含むことを特徴とする画面編集方法。
【請求項6】
請求項5に記載の各ステップをコンピュータに実行させるための画面編集プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2009−31957(P2009−31957A)
【公開日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−194035(P2007−194035)
【出願日】平成19年7月26日(2007.7.26)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年7月26日(2007.7.26)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】
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