説明

表示位置決定プログラム、該プログラムを記録した記録媒体、表示位置決定装置および表示位置決定方法

【課題】表示画面内の空き領域が少ない状態でも、適切な表示位置にバルーン図形を表示することにより、作業負担の軽減化および作業時間の短縮化を図ること。
【解決手段】表示対象となる部品群の中から部品Ob3を選択し、表示画面Dに対する表示占有率を部品Ob1〜Ob3ごとに取得し、表示画面D内の部品群が表示されていない非表示領域に、選択された部品Ob3に関するバルーン図形B3が表示可能か否かを判断し、非表示領域に表示不能と判断された場合、取得された表示占有率が所定の閾値以上となる部品Ob1を検索し、部品Ob3に関するバルーン図形B3の表示領域を、検索された部品Ob1の表示領域内に決定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、表示対象となる部品に関するバルーン図形の表示位置を決定する表示位置決定プログラム、該プログラムを記録した記録媒体、表示位置決定装置および表示位置決定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、表示画面上に精密機械などの対象物を表示することで、ユーザの作業を支援するアプリケーションが提供されている。このアプリケーションによれば、表示画面上で、対象物の拡大表示、縮小表示、回転表示などの画面操作をおこなうことができる。
【0003】
さらに、表示画面上の対象物を構成する各部品に、部品名や部品IDなどの注釈情報をバルーン表示する技術が提供されている。また、下記特許文献1,2には、各部品の注釈情報をバルーン表示する場合に、他の表示対象との干渉を避けて表示する技術が記載されている。
【0004】
【特許文献1】特開2000−305973号公報
【特許文献2】特開平04−230579号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した特許文献1,2に記載の従来技術によれば、他の表示対象との干渉が避けられない場合には、バルーン表示することができないという問題があった。特に、表示画面上の特定の箇所を注視するときに表示対象を拡大表示すると、表示画面内の空き領域が少なくなるため、バルーン表示することが難しい。
【0006】
また、バルーン表示されていない表示対象の注釈情報を確認するには、カーソルを表示対象に合わせてプロパティを表示させたり、縮小表示することで空き領域を確保する必要があり、手間や時間がかかるという問題があった。特に、数千〜数万点の部品によって構成される機械の中から対象部品を特定する場合、作業者の作業負担および作業工数が増大し、作業時間の長時間化を招くという問題があった。
【0007】
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、表示画面内の空き領域が少ない状態でも、適切な表示位置にバルーン表示することにより、作業負担の軽減化および作業時間の短縮化を図ることができる表示位置決定プログラム、該プログラムを記録した記録媒体、表示位置決定装置および表示位置決定方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この表示位置決定プログラム、該プログラムを記録した記録媒体、表示位置決定装置および表示位置決定方法は、表示対象となる部品群の中から第1の部品を選択し、表示画面に対する表示占有率を前記部品ごとに取得し、前記表示画面内の前記部品群が表示されていない非表示領域に、選択された第1の部品に関するバルーン図形が表示可能か否かを判断し、前記非表示領域に表示不能と判断された場合、取得された表示占有率に基づいて、前記部品群の中から第2の部品を検索し、前記第1の部品に関するバルーン図形の表示領域を、検索された第2の部品の表示領域内に決定することを要件とする。
【0009】
この表示位置決定プログラム、該プログラムを記録した記録媒体、表示位置決定装置および表示位置決定方法によれば、表示画面内の空き領域が少なくなった場合に、特定の表示占有率の第2の部品の表示領域内に第1の部品に関するバルーン図形を表示することができる。
【発明の効果】
【0010】
この表示位置決定プログラム、該プログラムを記録した記録媒体、表示位置決定装置および表示位置決定方法によれば、表示画面内の空き領域が少ない状態でも、適切な表示位置にバルーン図形を表示することにより、作業負担の軽減化および作業時間の短縮化を図ることができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下に添付図面を参照して、この表示位置決定プログラム、該プログラムを記録した記録媒体、表示位置決定装置および表示位置決定方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。本明細書において、表示位置決定プログラムは表示位置決定装置にインストールされたプログラムである。
【0012】
まず、本実施の形態の概要について説明する。本実施の形態では、表示対象の注釈(たとえば、部品名、部品ID)などを表示するバルーン図形の表示位置を適切に決定する。具体的には、表示対象の拡大/回転表示などの操作入力にともなって、画面内の空き領域が少なくなった状態でも、バルーン表示を適切におこなう手法を提案する。
【0013】
また、本実施の形態では、CAD(Computer Aided Design)ツールなどの設計支援ソフトを用いて設計された機械部品の設計データを表示位置決定装置の表示画面上に表示する場合を例に挙げて説明する。
【0014】
(本実施の形態の概要)
まず、本実施の形態の概要について説明する。図1は、従来の問題点を示す説明図である。図1において、表示画面100には、拡大表示前の画面例110と、拡大表示後の画面例120とが表示されている。拡大表示前の画面例110では、表示対象の部品101a〜101eとともに、各部品101a〜101eに関するバルーン図形102a〜102eが表示画面100に表示されている。
【0015】
一方、拡大表示後の画面例120では、部品101aと部品101eの一部分が表示画面100に表示されている。また、部品101a,101eに関するバルーン図形102a,102eが非表示となっている。従来のバルーン表示では、バルーン図形が他の表示対象と重なる場合には、バルーン図形を非表示とする表示制御がおこなわれる。
【0016】
ここでは、拡大表示された結果、表示画面100内の空き領域が少なくなり、部品101a,101eに関するバルーン図形102a,102eを表示すると、部品101aまたは部品101eと重なってしまうため、バルーン図形102a,102eは非表示となっている。
【0017】
このような場合、たとえば、部品101aの注釈をユーザが確認するためには、縮小表示することで画面例120から画面例110に戻り、バルーン図形102aを再度表示させる作業が必要となり、面倒な手間や時間がかかってしまう。
【0018】
一般に、表示占有率が大きい部品(たとえば、部品101e)は、拡大表示された時点で何の部品であることが明らかであることが多い。しかし、このような部品は、表示画面を占有するため、他の部品(たとえば、部品101a)のバルーン表示の邪魔となり、上述した問題を引き起こす原因となる。
【0019】
そこで、本実施の形態では、拡大表示などにともなってバルーン表示できない場合に、表示画面内の表示占有率が大きい部品の表示領域を空き領域とみなすことで、新たな空き領域を確保する。これにより、従来の手法では表示できなかったバルーン図形を、表示占有率が大きい部品の表示領域内に表示することができる。
【0020】
(表示位置決定装置のハードウェア構成)
つぎに、本実施の形態にかかる表示位置決定装置のハードウェア構成について説明する。図2は、表示位置決定装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0021】
図2において、表示位置決定装置200は、CPU(Central Processing Unit)201と、ROM(Read Only Memory)202と、RAM(Random Access Memory)203と、磁気ディスクドライブ204と、磁気ディスク205と、光ディスクドライブ206と、光ディスク207と、ディスプレイ208と、I/F(インターフェース)209と、キーボード210と、マウス211と、スキャナ212と、プリンタ213と、を備えている。また、各構成部はバス220によってそれぞれ接続されている。
【0022】
ここで、CPU201は、表示位置決定装置200の全体の制御を司る。ROM202は、ブートプログラムなどのプログラムを記憶している。RAM203は、CPU201のワークエリアとして使用される。磁気ディスクドライブ204は、CPU201の制御にしたがって磁気ディスク205に対するデータのリード/ライトを制御する。磁気ディスク205は、磁気ディスクドライブ204の制御で書き込まれたデータを記憶する。また、磁気ディスク205として、ハードディスク、フレキシブルディスクなどを採用することができる。
【0023】
光ディスクドライブ206は、CPU201の制御にしたがって光ディスク207に対するデータのリード/ライトを制御する。光ディスク207は、光ディスクドライブ206の制御で書き込まれたデータを記憶したり、光ディスク207に記憶されたデータをコンピュータ装置に読み取らせたりする。
【0024】
また、光ディスク207として、CD(Compact Disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、MO(Magneto Optical)、メモリーカードなどを採用することができる。ディスプレイ208は、カーソル、アイコンあるいはツールボックスをはじめ、文書、画像、機能情報などのデータを表示する。このディスプレイ208は、たとえば、CRT(Cathode Ray Tube)、TFT(Thin Film Transistor)液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどを採用することができる。
【0025】
I/F209は、通信回線を通じてインターネットなどのネットワーク214に接続され、このネットワーク214を介して他のコンピュータ装置に接続される。そして、I/F209は、ネットワーク214と内部のインターフェースを司り、外部装置からのデータの入出力を制御する。I/F209には、たとえば、モデムやLAN(Local Area Network)アダプタなどを採用することができる。
【0026】
キーボード210は、文字、数字、各種指示などの入力のためのキーを備え、データの入力をおこなう。また、タッチパネル式の入力パッドやテンキーなどであってもよい。マウス211は、カーソルの移動や範囲選択、あるいはウィンドウの移動やサイズの変更などをおこなう。ポインティングデバイスとして同様に機能を備えるものであれば、トラックボールやジョイスティックなどであってもよい。
【0027】
スキャナ212は、画像を光学的に読み取りコンピュータ装置内に画像データを取り込む。なお、スキャナ212は、OCR(Optical Character Reader)機能を持たせてもよい。また、プリンタ213は、画像データや文書データを印刷する。プリンタ213には、たとえば、レーザプリンタやインクジェットプリンタを採用することができる。
【0028】
(表示画面の画面例)
つぎに、表示位置決定装置200に表示される表示画面の画面例について説明する。図3は、表示画面の画面例を示す説明図(その1)である。図3において、表示画面Dには、部品Ob1〜Ob3とともに、各部品Ob1〜Ob3に関するバルーン図形B1〜B3が表示されている。各バルーン図形B1〜B3には、各部品Ob1〜Ob3の部品IDが注釈として表示されている。
【0029】
ここでは、表示画面D内の部品群が表示されていない非表示領域(空き領域)に、すべてのバルーン図形B1〜B3が表示されている。なお、表示画面Dは、たとえば、図2に示したディスプレイ208によってその機能を実現することができる。
【0030】
(部品情報テーブルの保持内容)
つぎに、図2に示した表示位置決定装置200がアクセス可能な部品情報テーブルTについて説明する。ここでは、部品情報テーブルTに、図3に示した表示画面Dの画面例を示す部品情報が保持されている場合について説明する。
【0031】
図4は、部品情報テーブルの保持内容の一例を示す説明図(その1)である。図4において、部品情報テーブルTには、部品群を構成する部品ごとに、部品ID、バルーンID、部品座標、表示占有率、表示面積、表示個数、バルーン面積および表示履歴に関する部品情報400−1〜400−6が保持されている。
【0032】
部品IDは、部品Ob1〜Ob6を識別する識別子である。バルーンIDは、バルーン図形B1〜B6を識別する識別子である。部品座標は、部品Ob1〜Ob6間の相対位置を特定するための座標位置である。ここでは、X軸とY軸とからなる座標平面上の座標位置(各部品Ob1〜Ob6の中心座標)として表現されている。
【0033】
表示占有率は、表示画面内の全表示領域に占める各部品Ob1〜Ob6の表示領域の割合である。表示面積は、各部品Ob1〜Ob6が表示された表示領域の面積である。表示個数は、各部品Ob1〜Ob6の表示領域内に表示されたバルーン図形の個数である。バルーン面積は、部品Ob1〜Ob6に関するバルーン図形B1〜B6の表示面積である。
【0034】
表示履歴は、バルーン図形B1〜B6が表示済みか否かを特定するフラグである。表示済みの場合には「ON」となり、未表示の場合には「OFF」となる。ここで、部品Ob1を例に挙げると、部品座標は(X1−1,Y1−1)、表示占有率は60[%]、表示面積は30[cm2]、バルーン図形の表示個数は0[個]、バルーン図形B1の表示面積は2[cm2]、表示履歴は「ON」となっている。
【0035】
この部品情報テーブルTの保持内容は、たとえば、拡縮/回転表示などの操作入力を受け付ける都度、部品Ob1〜Ob6とバルーン図形B1〜B6とに関する表示情報(たとえば、CADデータ)をもとに更新される。部品情報テーブルTは、たとえば、表示位置決定装置200のROM302や磁気ディスク305などの記憶部によりその機能を実現する。
【0036】
(表示位置決定装置の機能的構成)
つぎに、表示位置決定装置の機能的構成について説明する。図5は、表示位置決定装置の機能的構成を示すブロック図である。図5において、表示位置決定装置200は、表示部501と、選択部502と、取得部503と、判断部504と、検索部505と、決定部506と、表示制御部507と、を備えている。
【0037】
これら各機能501〜507は、表示位置決定装置200のROM302やRAM303などの記憶部に記憶された当該機能501〜507に関するプログラムをCPUに実行させることにより、または、入出力I/Fにより、当該機能を実現することができる。また、各機能501〜507からの出力データは上記記憶部に保持される。また、図5中矢印で示した接続先の機能は、接続元の機能からの出力データを記憶部から読み込んで、当該機能に関するプログラムをCPUに実行させるものとする。
【0038】
まず、表示部501は、部品群を表示画面Dに表示する機能を有する。部品とは、表示対象となる2次元または3次元の形状データであり、たとえば、電化製品、自動車、航空機などの機械を構成する物体である。より具体的には、たとえば、ネジ、バネ、ボルト、ナットなどの機械部品であってもよく、また、抵抗器、ダイオード、トランジスタなどの電子部品であってもよい。
【0039】
選択部502は、表示対象となる部品群の中から第1の部品を選択する機能を有する。表示対象となる部品群とは、表示画面Dのフレーム内に表示される部品であり、フレームから外れる部品は含まない。選択部502は、たとえば、部品情報テーブルTを参照して、部品群の中から任意に選ばれた部品を選択することとしてもよく、また、特定の部品を優先的に選択することとしてもよい。なお、特定の部品を優先的に選択する手法については後述する。
【0040】
また、選択部502による選択処理は、部品の拡縮/回転表示などの操作入力を受け付けると、その都度実行される。このとき、未選択の部品がなくなるまで部品群の中から部品を繰り返し選択することとなる。なお、上記操作入力は、たとえば、図2に示したキーボード210やマウス211をユーザが操作することで入力される。
【0041】
取得部503は、表示画面Dに対する表示占有率を部品ごとに取得する機能を有する。表示占有率とは、表示画面全体の表示領域に占める各部品の表示領域の割合である。具体的には、たとえば、図4に示した部品情報テーブルTを参照して、各部品Ob1〜Ob3の表示占有率を取得する。
【0042】
各部品Ob1〜Ob6の表示占有率は、拡縮/回転表示などの操作入力を受け付ける都度再計算されて部品情報テーブルTに保持される。なお、表示占有率の算出処理は、表示位置決定装置200において実行してもよく、また、外部のコンピュータ装置において実行してもよい。
【0043】
判断部504は、表示画面D内の部品群が表示されていない非表示領域に、選択部502によって選択された第1の部品に関するバルーン図形が表示可能か否かを判断する機能を有する。バルーン図形とは、部品名や部品IDなどの注釈を表示するための図形である。バルーン図形の形状、大きさは任意に設定可能である。
【0044】
なお、表示画面D内の部品群が表示されていない非表示領域(空き領域)に、各部品に関するバルーン図形を表示する具体的な処理内容については、既存技術のため説明を省略する。ここでは、判断部504は、バルーン表示に関する既存の配置アルゴリズムを用いて、第1の部品に関するバルーン図形が空き領域に配置可能か否かを判断することで、該バルーン図形を表示可能か否か判断することとなる。
【0045】
検索部505は、判断部504によって非表示領域に表示不能と判断された場合、取得部503によって取得された表示占有率に基づいて、部品群の中から第2の部品を検索する機能を有する。具体的には、たとえば、取得部503によって取得された表示占有率に基づいて、部品群の中から特定の表示占有率の第2の部品を検索することとしてもよい。
【0046】
特定の表示占有率とは、部品群の表示占有率を相対評価または絶対評価することで特定される表示占有率である。たとえば、部品群の中から表示占有率が最大の部品を検索することとしてもよく、また、表示占有率が大きい上位複数個の部品のうち任意の部品を検索することとしてもよい。
【0047】
また、検索部505は、取得部503によって取得された表示占有率が所定の閾値以上となる第2の部品を部品群の中から検索することとしてもよい。所定の閾値は、予め任意に設定されて記憶部に保持されている(たとえば、50[%]以上)。なお、表示占有率が所定の閾値以上となる部品が複数存在する場合は、それら複数の部品の中から任意の部品を選択することとしてもよい。
【0048】
また、取得部503は、表示画面D上の表示位置を部品ごとに取得する機能を有する。表示画面D上の表示位置は、たとえば、各部品の部品座標から特定することができる。部品座標についても、上述した表示占有率と同様に、部品情報テーブル400を参照することで取得することができる。
【0049】
また、検索部505は、取得部503によって取得された表示位置に基づいて、部品群の中から、第1の部品の表示位置から所定範囲内に位置する第2の部品を検索する機能を有する。所定範囲は、予め任意に設定されて記憶部に保持されている。所定範囲としては、たとえば、表示画面の横サイズの半分程度の大きさの値に設定する。
【0050】
所定範囲内に位置する第2の部品を検索する目的は、第2の部品の表示領域内に第1の部品に関するバルーン図形を表示することである。このため、第1の部品と第2の部品との距離が離れすぎると、バルーン図形の引き出し線が長くなり、視認性を低下させる原因となる。このため、所定範囲としては、視認性を損なわない程度の距離に設定することが望ましい。
【0051】
また、所定範囲内となる部品は、たとえば、第1の部品の部品座標と、表示対象となる他の部品の部品座標との直線距離を算出することで特定することができる。なお、所定範囲内の部品が複数存在する場合は、それら複数の部品の中から最も近傍に位置している部品を検索することとしてもよい。
【0052】
決定部506は、第1の部品に関するバルーン図形の表示領域を、検索部505によって検索された第2の部品の表示領域内に決定する機能を有する。具体的には、たとえば、第2の部品の表示領域を空き領域とみなして既存の配置アルゴリズムを適用することで、第1の部品に関するバルーン図形の表示領域を決定する。
【0053】
なお、詳細は後述するが、検索部505によって検索された第2の部品の表示領域内にバルーン図形が表示不能の場合(たとえば、既に他のバルーン図形が表示されて空き領域が少なくなっている)、部品群のうち検索済みの部品を除く残余の部品の中から第2の部品を再検索することとしてもよい。
【0054】
表示制御部507は、表示部501を制御して、第1の部品に関するバルーン図形を、決定部506に決定された表示領域内に表示する機能を有する。これにより、表示画面D内の空き領域に表示不能な第1の部品に関するバルーン図形を、第2の部品の表示領域内に表示することができる。
【0055】
また、取得部503は、各部品に関するバルーン図形の表示履歴を取得する機能を有する。表示履歴とは、ユーザによる一連の操作途中において、各部品に関するバルーン図形が1度でも表示されたか否かを特定するための情報である。表示履歴についても、上述した表示占有率、表示位置と同様に、部品情報テーブルTを参照することで取得することができる。
【0056】
また、判断部504は、取得部503によって取得された表示履歴に基づいて、検索部505によって検索された第2の部品に関するバルーン図形が表示済みか否かを判断する機能を有する。具体的には、第2の部品の表示履歴が「ON」の場合には表示済みと判断し、表示履歴が「OFF」の場合には未表示と判断する。
【0057】
また、決定部506は、判断部504によって未表示と判断された場合、第2の部品の表示領域を決定対象から除外する機能を有する。換言すれば、第2の部品に関するバルーン図形が表示済みであった場合には、第1の部品に関するバルーン図形の表示領域を第2の部品の表示領域内に決定することとなる。
【0058】
一般に、一度もバルーン表示されていない部品は、その部品が何であるのかをユーザが把握していないことが多い。このような場合、その部品の表示領域内に他の部品に関するバルーン図形を表示すると、誤認識を引き起こしてしまう可能性があるため、初回のバルーン表示時には、他の部品に関するバルーン図形を表示しないこととする。
【0059】
なお、判断部504による表示履歴の判断処理は、検索部505による検索処理に先立って実行されることとしてもよい。この場合、検索部505により第2の部品を検索する検索対象から、バルーン図形が未表示の部品を除外することとしてもよい。これにより、判断部504によって非表示領域に表示不能と判断された時点で、検索部505による検索処理が実行されることを防ぐことができる。
【0060】
また、判断部504は、第1の部品の表示領域内に当該第1の部品に関するバルーン図形が表示可能か否かを判断する機能を有する。具体的には、たとえば、第1の部品に関するバルーン図形が非表示領域に表示不能であった場合に、第1の部品(自部品)の表示領域内にバルーン図形が表示可能か否かを判断することとしてもよい。
【0061】
また、決定部506は、判断部504によって第1の部品の表示領域内に表示可能と判断された場合、第1の部品に関するバルーン図形の表示領域を当該第1の部品の表示領域内に決定する機能を有する。この場合、表示制御部507は、表示部501を制御して、第1の部品に関するバルーン図形を、当該第1の部品の表示領域内に表示することとなる。これにより、表示画面D内の空き領域に表示不能な第1の部品に関するバルーン図形を、当該第1の部品の表示領域内に表示することができる。
【0062】
また、選択部502は、表示対象となる部品群の中から、各部品の表示位置と表示位置Dの中心位置との直線距離が最短となる部品を選択することとしてもよい。部品の表示位置と表示位置Dの中心位置との直線距離は、部品の部品座標と表示位置Dの中心座標とから算出することができる。これにより、各部品の表示位置が表示画面Dの中心位置に近い部品を優先的に選択することとなる。上述したように、本実施の形態では、表示画面Dの空き領域に表示不能なバルーン図形を、表示占有率が大きい第2の部品の表示領域を空き領域としてバルーン図形を表示することとなる。
【0063】
ところが、第2の部品の表示領域内が、バルーン図形の表示領域として既に決定されていると、空き領域が少なくなり、新たなバルーン図形の表示領域として決定することができない場合がある。また、一般に表示画面Dの中心付近に表示される部品は、ユーザにとって重要である可能性が高い。そこで、表示画面Dの中心位置に近い部品から優先的に選択することで、重要である可能性が高い部品に関するバルーン図形が優先的に決定されるようにしてもよい。
【0064】
なお、第1の部品に関するバルーン図形の表示領域が未決定の場合(空き領域および自部品の表示領域内に表示不能、第2の部品が未検索)には、第1の部品に関するバルーン図形は非表示となる。
【0065】
ここで、上記判断部504により、第1または第2の部品の表示領域内にバルーン図形が表示可能か否かを判断する具体的な処理内容について説明する。まず、図3に示した画面例を拡大表示することで更新された更新後の部品情報テーブルTの保持内容について説明する。
【0066】
図6は、部品情報テーブルの保持内容の一例を示す説明図(その2)である。図6において、部品情報テーブルTには、部品Ob1〜Ob6ごとの部品情報600−1〜600−6が保持されている。以下、判断部504は、この部品情報テーブルTの保持内容に基づいて、第1または第2の部品の表示領域内にバルーン図形が表示可能か否かを判断する。
【0067】
具体的には、たとえば、下記式(1)を用いることにより、対象部品(第1または第2の部品)の表示領域内にバルーン図形が表示可能か否かを判断することができる。ここでは、下記式(1)の不等式が成立すると表示可能、成立しないと表示不能と判断する。ただし、S1は対象部品の表示面積、S2は対象部品の表示領域内に表示されている全バルーン図形の表示面積、S3は対象部品に関するバルーン図形の表示面積である。
【0068】
S1−S2>S3 ・・・(1)
【0069】
上記式(1)内のS2は、バルーン図形の表示面積がすべての部品間で共通の場合には、その表示面積に、対象部品の表示領域内に表示されているバルーン図形の個数を掛け合わせた値となる。また、バルーン図形の表示面積が部品間で異なる場合には、各部品に関するバルーン図形の表示面積を足し合わせた値となる。
【0070】
ここで、部品2を例に挙げて、部品2(第1の部品)の表示領域内に該部品2に関するバルーン図形B2が表示可能か否かを判断する。図6に示した部品情報600−2を参照して、部品2の表示面積、全バルーン図形の表示面積(バルーン面積×バルーン個数)、バルーン図形B2の表示面積を上記式(1)に代入すると『3−(2×0)>1』が成立する。
【0071】
さらに、既存の配置アルゴリズムを用いて、部品2とバルーン図形B2との干渉チェックをおこなう。なぜなら、部品2の表示面積が大きい場合であっても、部品2の形状によってはバルーン図形B2を表示不能となるため、それをチェックする。ここで、干渉しないと判断された場合、部品2の表示領域内にバルーン図形B2が表示可能であると判断する。
【0072】
つぎに、部品3を例に挙げて、部品1(第2の部品)の表示領域内に該部品3(第1の部品)に関するバルーン図形B3が表示可能か否かを判断する。図6に示した部品情報600−1,600−3を参照して、部品1の表示面積、全バルーン図形の表示面積、バルーン図形B3の表示面積を上記式(1)に代入すると『35−(2×0)>1』が成立する。
【0073】
さらに、既存の配置アルゴリズムを用いて、部品1とバルーン図形B3との干渉チェックをおこない、干渉しないと判断された場合、部品1の表示領域内にバルーン図形B3が表示可能であると判断する。なお、部品1の表示領域内にバルーン図形B3が表示されると、部品情報600−1の表示個数が「0」から「1」に更新される。
【0074】
ここで、図3に示した画面例が拡大表示された画面例について説明する。図7は、表示画面の画面例を示す説明図(その2)である。図7において、表示画面Dには、部品Ob1〜Ob3とともに、各部品Ob1〜Ob3に関するバルーン図形B1〜B3が表示されている。
【0075】
具体的には、部品Ob1に関するバルーン図形B1は、表示画面D内の部品群が表示されていない非表示領域(空き領域)に表示されている。また、部品Ob2に関するバルーン図形B2は、部品Ob2(自部品)の表示領域内に表示されている。また、部品3に関するバルーン図形B3は、部品1の表示領域内に表示されている。
【0076】
このように、表示画面D内の空き領域が少ない場合であっても、従来では非表示となる部品Ob2に関するバルーン図形B2を自部品の表示領域内に、部品3に関するバルーン図形B3を表示占有率が大きい部品1(表示占有率:70[%])の表示領域内に表示することができる。
【0077】
つぎに、第1の部品に関するバルーン図形が、第1の部品の表示位置から所定範囲内の第2の部品の表示領域内に表示された画面例について説明する。第1の部品の表示位置から所定範囲内の第2の部品を検索する検索処理は、たとえば、自部品にバルーン図形を表示不能でかつ表示占有率が所定の閾値以上となる第2の部品が検索されなかった場合などに実行される。
【0078】
まず、図7に示した画面例を縮小表示することで更新された更新後の部品情報テーブルTの保持内容について説明する。図8は、部品情報テーブルの保持内容の一例を示す説明図(その3)である。図8において、部品情報テーブルTには、部品Ob1〜Ob6ごとの部品情報800−1〜800−6が保持されている。
【0079】
ここで表示占有率についての所定の閾値が60[%]に設定されているとする。図8に示した部品情報800−1〜800−6によれば、表示占有率が所定の閾値以上となる部品は存在しない。この場合、表示画面Dの画面例は、図9に示す画面例のようになる。
【0080】
図9は、表示画面の画面例を示す説明図(その3)である。図9において、表示画面Dには、部品Ob1〜Ob6とともに、各部品Ob1〜Ob6に関するバルーン図形B1〜B6が表示されている。具体的には、部品Ob1〜Ob3に関するバルーン図形B1〜B3は、表示画面D内の部品群が表示されていない非表示領域(空き領域)に表示されている。
【0081】
また、部品Ob4,Ob6に関するバルーン図形B4,B6は、それぞれ自部品(部品Ob4,Ob6)の表示領域内に表示されている。また、部品5に関するバルーン図形B5は、自部品に表示不能でかつ表示占有率が所定の閾値以上となる部品が検索されなかったため、部品5の表示位置から所定範囲内の部品4の表示領域内に表示されている。
【0082】
このように、表示画面D内の空き領域が少ない場合でかつ表示占有率が所定の閾値以上となる部品が存在しない場合であっても、従来では非表示となる部品Ob5に関するバルーン図形B5を、部品Ob5の所定範囲内に位置する部品4の表示領域内に表示することができる。
【0083】
(表示位置決定装置の表示位置決定処理手順)
つぎに、本実施の形態にかかる表示位置決定装置200の表示位置決定処理手順について説明する。図10−1および図10−2は、表示位置決定装置の表示位置決定処理手順の一例を示すフローチャートである。図10−1のフローチャートにおいて、まず、表示画面Dに表示された部品群に対する拡縮/回転表示に関する操作入力を受け付けたか否かを判断する(ステップS1001)。
【0084】
ここで、操作入力を受け付けるのを待って(ステップS1001:No)、受け付けた場合(ステップS1001:Yes)、取得部503により、部品情報テーブルTから部品ごとの部品情報を取得する。(ステップS1002)。そして、選択部502により、表示対象となる部品群の中から第1の部品を選択する(ステップS1003)。
【0085】
このあと、判断部504により、表示画面D内の部品群が表示されていない非表示領域に、選択部502によって選択された第1の部品に関するバルーン図形が表示可能か否かを判断する(ステップS1004)。ここで、非表示領域に表示可能と判断された場合(ステップS1004:Yes)、図10−2に示すステップS1014に移行して、決定部506により、第1の部品に関するバルーン図形の表示領域を非表示領域内に決定する(ステップS1014)。
【0086】
また、ステップS1004において、第1の部品に関するバルーン図形が非表示領域に表示不能と判断された場合(ステップS1004:No)、判断部504により、取得部503によって取得された部品情報に基づいて、第1の部品の表示領域内に当該第1の部品に関するバルーン図形が表示可能か否かを判断する(ステップS1005)。
【0087】
ここで、第1の部品の表示領域内に表示可能と判断された場合(ステップS1005:Yes)、図10−2に示すステップS1014に移行して、決定部506により、第1の部品に関するバルーン図形の表示領域を当該第1の部品の表示領域内に決定する(ステップS1014)。
【0088】
また、ステップS1005において、第1の部品の表示領域内に表示不能と判断された場合(ステップS1005:No)、取得部503によって取得された部品情報に基づいて、表示占有率が所定の閾値以上となる第2の部品を部品群の中から検索する(ステップ1006)。
【0089】
ここで、表示占有率が所定の閾値以上となる第2の部品が検索された場合(ステップS1007:Yes)、取得部503によって取得された部品情報に基づいて、ステップS1006において検索された第2の部品に関するバルーン図形が表示済みか否かを判断する(ステップS1008)。
【0090】
そして、第2の部品に関するバルーン図形が表示済みと判断された場合(ステップS1008:Yes)、判断部504により、取得部503によって取得された部品情報に基づいて、第2の部品の表示領域内に第1の部品に関するバルーン図形が表示可能か否かを判断する(ステップS1009)。
【0091】
ここで、第2の部品の表示領域内に表示可能と判断された場合(ステップS1009:Yes)、図10−2に示すステップS1014に移行して、決定部506により、第1の部品に関するバルーン図形の表示領域を、ステップS1006において検索された第2の部品の表示領域内に決定する(ステップS1014)。
【0092】
また、ステップS1009において、第2の部品の表示領域内に表示不能と判断された場合(ステップS1009:No)、表示占有率が所定の閾値以上となる部品のうち検索されていない未検索の部品があるか否かを判断し(ステップS1010)、未検索の部品がある場合(ステップS1010:Yes)、ステップS1006に戻り、未検索の部品の中から表示占有率が所定の閾値以上となる第2の部品を検索する。
【0093】
一方、未検索の部品がない場合には(ステップS1010:No)、図10−2に示すステップS1016に移行する。
【0094】
また、ステップS1007において、表示占有率が所定の閾値以上となる第2の部品が検索されなかった場合(ステップS1007:No)、あるいは、ステップS1008において、第2の部品に関するバルーン図形が未表示と判断された場合(ステップS1008:No)、図10−2に示すステップS1011に移行して、検索部505により、取得部503によって取得された部品情報に基づいて、部品群の中から第1の部品の表示位置から所定範囲内に位置する第2の部品を検索する(ステップS1011)。
【0095】
ここで、第1の部品の表示位置から所定範囲内に位置する第2の部品が検索されなかった場合(ステップS1012:No)、ステップS1016に移行する。
【0096】
一方、第1の部品の表示位置から所定範囲内に位置する第2の部品が検索された場合(ステップS1012:Yes)、判断部504により、取得部503によって取得された部品情報に基づいて、ステップS1011において検索された第2の部品の表示領域内に第1の部品に関するバルーン図形が表示可能か否かを判断する(ステップS1013)。
【0097】
ここで、第2の部品の表示領域内に表示可能と判断された場合(ステップS1013:Yes)、決定部506により、第1の部品に関するバルーン図形の表示領域を、ステップS1011において検索された第2の部品の表示領域内に決定する(ステップS1014)。
【0098】
このあと、部品群の中から選択されていない未選択の部品があるか否かを判断し(ステップS1016)、未選択の部品がある場合(ステップS1016:Yes)、図10−1に示したステップS1003に戻って一連の処理を繰り返す。
【0099】
また、ステップS1013において、第2の部品の表示領域内に表示不能と判断された場合(ステップS1013:No)、第1の部品の表示位置から所定範囲内に位置する部品のうち検索されていない未検索の部品があるか否かを判断する(ステップS1015)。
【0100】
ここで、未検索の部品がある場合(ステップS1015:Yes)、ステップS1011に戻り、未検索の部品の中から第1の部品の表示位置から所定範囲内に位置する第2の部品を検索する(ステップS1011)。一方、未検索の部品がない場合には(ステップS1015:No)、ステップS1016に移行する。
【0101】
そして、ステップS1016において、未選択の部品がない場合(ステップS1016:No)、表示制御部507により、表示部501を制御して、決定部506によって決定された決定結果に基づいて、第1の部品に関するバルーン図形を表示画面Dに表示して(ステップS1017)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
【0102】
以上説明したように、本実施の形態によれば、表示画面D内の空き領域がバルーン図形を表示できない程度に少ない場合には、特定の表示占有率の第2の部品の表示領域を空き領域としてみなすことができる。これにより、表示画面D内の空き領域が少ない状態であっても、第1の部品に関するバルーン図形を、特定の表示占有率の第2の部品の表示領域内に表示することができる。
【0103】
さらに、特定の表示占有率の部品が存在しない場合には、第1の部品の所定範囲内に位置する第2の部品の表示領域を新たな空き領域とみなすことができる。これにより、特定の表示占有率の部品が存在しない場合であっても、第1の部品に関するバルーン図形を、第1の部品の所定範囲内に位置する第2の部品の表示領域内に表示することができる。
【0104】
このことから、この表示位置決定プログラム、該プログラムを記録した記録媒体、表示位置決定装置および表示位置決定方法によれば、表示画面D内の空き領域が少ない状態でも、適切な表示位置にバルーン図形を表示することが可能となり、作業負担の軽減化および作業時間の短縮化を図ることができるという効果を奏する。
【0105】
なお、本実施の形態で説明した表示位置決定方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。
【0106】
上述した実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
【0107】
(付記1)コンピュータを、
表示対象となる部品群の中から第1の部品を選択する選択手段、
表示画面に対する表示占有率を前記部品ごとに取得する取得手段、
前記表示画面内の前記部品群が表示されていない非表示領域に、前記選択手段によって選択された第1の部品に関するバルーン図形が表示可能か否かを判断する判断手段、
前記判断手段によって前記非表示領域に表示不能と判断された場合、前記取得手段によって取得された表示占有率に基づいて、前記部品群の中から第2の部品を検索する検索手段、
前記第1の部品に関するバルーン図形の表示領域を、前記検索手段によって検索された第2の部品の表示領域内に決定する決定手段、
として機能させることを特徴とする表示位置決定プログラム。
【0108】
(付記2)前記検索手段は、
前記取得手段によって取得された表示占有率に基づいて、前記部品群の中から特定の表示占有率の第2の部品を検索することを特徴とする付記1に記載の表示位置決定プログラム。
【0109】
(付記3)前記検索手段は、
前記取得手段によって取得された表示占有率が所定の閾値以上となる第2の部品を前記部品群の中から検索することを特徴とする付記2に記載の表示位置決定プログラム。
【0110】
(付記4)前記取得手段は、
さらに、前記表示画面上の表示位置を前記部品ごとに取得し、
前記検索手段は、
前記取得手段によって取得された表示位置に基づいて、前記部品群の中から、前記第1の部品の表示位置から所定範囲内に位置する第2の部品を検索することを特徴とする付記1〜3のいずれか一つに記載の表示位置決定プログラム。
【0111】
(付記5)前記取得手段は、
さらに、前記各部品に関するバルーン図形の表示履歴を取得し、
前記判断手段は、
前記取得手段によって取得された表示履歴に基づいて、前記検索手段によって検索された第2の部品に関するバルーン図形が表示済みか否かを判断し、
前記決定手段は、
前記判断手段によって未表示と判断された場合、前記第2の部品の表示領域を決定対象から除外することを特徴とする付記1〜4のいずれか一つに記載の表示位置決定プログラム。
【0112】
(付記6)前記コンピュータを、
前記判断手段(以下、「第1の判断手段」という)によって前記非表示領域に表示不能と判断された場合、前記第1の部品の表示領域内に当該第1の部品に関するバルーン図形が表示可能か否かを判断する第2の判断手段として機能させ、
前記決定手段は、
前記第2の判断手段によって前記第1の部品の表示領域内に表示可能と判断された場合、前記第1の部品に関するバルーン図形の表示領域を当該第1の部品の表示領域内に決定することを特徴とする付記1〜5のいずれか一つに記載の表示位置決定プログラム。
【0113】
(付記7)前記決定手段は、
前記判断手段によって前記非表示領域に表示可能と判断された場合、前記第1の部品に関するバルーン図形の表示領域を前記非表示領域内に決定することを特徴とする付記1〜6のいずれか一つに記載の表示位置決定プログラム。
【0114】
(付記8)前記選択手段は、
前記表示対象となる部品群の中から、当該部品の表示位置と前記表示画面の中心位置との直線距離が最短となる部品を選択することを特徴とする付記1〜7のいずれか一つに記載の表示位置決定プログラム。
【0115】
(付記9)付記1〜8のいずれか一つに記載の表示位置決定プログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な記録媒体。
【0116】
(付記10)表示対象となる部品群の中から第1の部品を選択する選択手段と、
表示画面に対する表示占有率を前記部品ごとに取得する取得手段と、
前記表示画面内の前記部品群が表示されていない非表示領域に、前記選択手段によって選択された第1の部品に関するバルーン図形が表示可能か否かを判断する判断手段と、
前記判断手段によって前記非表示領域に表示不能と判断された場合、前記取得手段によって取得された表示占有率に基づいて、前記部品群の中から第2の部品を検索する検索手段と、
前記第1の部品に関するバルーン図形の表示領域を、前記検索手段によって検索された第2の部品の表示領域内に決定する決定手段と、
を備えることを特徴とする表示位置決定装置。
【0117】
(付記11)表示対象となる部品群の中から第1の部品を選択する選択工程と、
表示画面に対する表示占有率を前記部品ごとに取得する取得工程と、
前記表示画面内の前記部品群が表示されていない非表示領域に、前記選択工程によって選択された第1の部品に関するバルーン図形が表示可能か否かを判断する判断工程と、
前記判断工程によって前記非表示領域に表示不能と判断された場合、前記取得工程によって取得された表示占有率に基づいて、前記部品群の中から第2の部品を検索する検索工程と、
前記第1の部品に関するバルーン図形の表示領域を、前記検索工程によって検索された第2の部品の表示領域内に決定する決定工程と、
を含んだことを特徴とする表示位置決定方法。
【図面の簡単な説明】
【0118】
【図1】従来の問題点を示す説明図である。
【図2】表示位置決定装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】表示画面の画面例を示す説明図(その1)である。
【図4】部品情報テーブルの保持内容の一例を示す説明図(その1)である。
【図5】表示位置決定装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図6】部品情報テーブルの保持内容の一例を示す説明図(その2)である。
【図7】表示画面の画面例を示す説明図(その2)である。
【図8】部品情報テーブルの保持内容の一例を示す説明図(その3)である。
【図9】表示画面の画面例を示す説明図(その3)である。
【図10−1】表示位置決定装置の表示位置決定処理手順の一例を示すフローチャート(その1)である。
【図10−2】表示位置決定装置の表示位置決定処理手順の一例を示すフローチャート(その2)である。
【符号の説明】
【0119】
200 表示位置決定装置
501 表示部
502 選択部
503 取得部
504 判断部
505 検索部
506 決定部
507 表示制御部
D 表示画面
T 部品情報テーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
表示対象となる部品群の中から第1の部品を選択する選択手段、
表示画面に対する表示占有率を前記部品ごとに取得する取得手段、
前記表示画面内の前記部品群が表示されていない非表示領域に、前記選択手段によって選択された第1の部品に関するバルーン図形が表示可能か否かを判断する判断手段、
前記判断手段によって前記非表示領域に表示不能と判断された場合、前記取得手段によって取得された表示占有率に基づいて、前記部品群の中から第2の部品を検索する検索手段、
前記第1の部品に関するバルーン図形の表示領域を、前記検索手段によって検索された第2の部品の表示領域内に決定する決定手段、
として機能させることを特徴とする表示位置決定プログラム。
【請求項2】
前記検索手段は、
前記取得手段によって取得された表示占有率に基づいて、前記部品群の中から特定の表示占有率の第2の部品を検索することを特徴とする請求項1に記載の表示位置決定プログラム。
【請求項3】
前記検索手段は、
前記取得手段によって取得された表示占有率が所定の閾値以上となる第2の部品を前記部品群の中から検索することを特徴とする請求項2に記載の表示位置決定プログラム。
【請求項4】
前記取得手段は、
さらに、前記表示画面上の表示位置を前記部品ごとに取得し、
前記検索手段は、
前記取得手段によって取得された表示位置に基づいて、前記部品群の中から、前記第1の部品の表示位置から所定範囲内に位置する第2の部品を検索することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の表示位置決定プログラム。
【請求項5】
前記取得手段は、
さらに、前記各部品に関するバルーン図形の表示履歴を取得し、
前記判断手段は、
前記取得手段によって取得された表示履歴に基づいて、前記検索手段によって検索された第2の部品に関するバルーン図形が表示済みか否かを判断し、
前記決定手段は、
前記判断手段によって未表示と判断された場合、前記第2の部品の表示領域を決定対象から除外することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の表示位置決定プログラム。
【請求項6】
前記コンピュータを、
前記判断手段(以下、「第1の判断手段」という)によって前記非表示領域に表示不能と判断された場合、前記第1の部品の表示領域内に当該第1の部品に関するバルーン図形が表示可能か否かを判断する第2の判断手段として機能させ、
前記決定手段は、
前記第2の判断手段によって前記第1の部品の表示領域内に表示可能と判断された場合、前記第1の部品に関するバルーン図形の表示領域を当該第1の部品の表示領域内に決定することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の表示位置決定プログラム。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか一つに記載の表示位置決定プログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な記録媒体。
【請求項8】
表示対象となる部品群の中から第1の部品を選択する選択手段と、
表示画面に対する表示占有率を前記部品ごとに取得する取得手段と、
前記表示画面内の前記部品群が表示されていない非表示領域に、前記選択手段によって選択された第1の部品に関するバルーン図形が表示可能か否かを判断する判断手段と、
前記判断手段によって前記非表示領域に表示不能と判断された場合、前記取得手段によって取得された表示占有率に基づいて、前記部品群の中から第2の部品を検索する検索手段と、
前記第1の部品に関するバルーン図形の表示領域を、前記検索手段によって検索された第2の部品の表示領域内に決定する決定手段と、
を備えることを特徴とする表示位置決定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10−1】
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【図10−2】
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【公開番号】特開2009−237953(P2009−237953A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−83923(P2008−83923)
【出願日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】