説明

表示入力装置

【課題】スイッチ配列を容易に変更することができる表示入力装置を提供する。
【解決手段】表示入力装置1は、主に、表示部14と、表示部14上に設けられ、なされた操作に基づく検出信号を出力するタッチセンサ部12と、タッチセンサ部12から出力された検出信号に基づいてなされた操作を判定する判定部24と、判定部24により行われた画像の配置を変更する操作の判定に基づいて、複数の画像の少なくとも1つの画像の配置を変更して表示部14に表示させる表示画像を生成する表示画像生成部26と、判定部24により行われた画像を選択する第1の操作の判定に基づいて、表示部14に表示させる、第1の画像に割り付けられた機能一覧画像を生成する機能一覧生成部28と、を備えて概略構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示入力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の技術として、スイッチの配列を変更することができる車両用スイッチ装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
この車両用スイッチ装置は、入力する電圧のパターンからスイッチ配列を認識するCPU(Central Processing Unit)と、CPUと接続され、電圧Vccが入力されるスイッチ群と、一方端がCPUと接続され、他方端がスイッチを介してグランドに接続された認識回路と、スイッチ群のスイッチと対応する複数の補機と、を備えている。CPU、スイッチ群及び認識回路は、フレキシブル基板(FPC)上に設けられている。
【0004】
Vccとして1Vが入力する場合、認識回路の配線に穴を開けて認識回路のスイッチとグランドとの接続を切断することで、CPUには、1V、0V、0Vのような電圧のパターンが入力される。CPUは、このパターンからスイッチの配列を認識し、スイッチ群と補機との接続関係を変更する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−280521号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、従来の車両用スイッチ装置は、スイッチ群と補機との接続関係を変更することはできるが、スイッチ群の配列を変更するものではない。近年、車両に搭載される電子機器を操作可能なスイッチが増える傾向にあるため、どのようなスイッチ配列が操作し易いのかは、実機に近いものを作成して実験せざるを得ず、手間とコストがかかることが問題となっている。
【0007】
従って、本発明の目的は、スイッチ配列を容易に変更することができる表示入力装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様は、複数の画像を表示する表示部と、表示部上に設けられ、なされた操作に基づく検出信号を出力する検出部と、検出部から出力された検出信号に基づいてなされた操作を判定する判定部と、判定部により行われた画像の配置を変更する操作の判定に基づいて、複数の画像の少なくとも1つの画像の配置を変更して表示部に表示させる表示画像を生成する表示画像生成部と、判定部により行われた画像を選択する第1の操作の判定に基づいて、表示部に表示させる、第1の画像に割り付けられた機能一覧画像を生成する機能一覧生成部と、判定部により行われた機能一覧画像から選択された第1の機能画像を移動させる第2の操作の判定に基づいて、第1の機能画像が重ねられた第2の画像に、第1の機能画像に割り付けられた機能を関連付ける機能情報を生成する機能情報生成部と、機能情報に基づいて、第1の画像になされた操作が第2の画像に割り付けられた機能に反映するように制御する制御部と、を備えた表示入力装置を提供する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、スイッチ配列を容易に変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1(a)は、実施の形態に係る表示入力装置が搭載された車両内の概略図であり、(b)は、表示入力装置のブロック図である。
【図2A】図2A(a)〜図2A(c)は、本実施の形態に係る表示入力装置の動作を説明するための概略図である。
【図2B】図2B(d)〜図2B(f)は、本実施の形態に係る表示入力装置の動作を説明するための概略図である。
【図3A】図3A(a)〜図3A(c)は、本実施の形態に係る表示入力装置の動作を説明するための概略図である。
【図3B】図3B(d)〜図3B(f)は、本実施の形態に係る表示入力装置の動作を説明するための概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(実施の形態の要約)
実施の形態に係る表示入力装置は、複数の画像を表示する表示部と、表示部上に設けられ、なされた操作に基づく検出信号を出力する検出部と、検出部から出力された検出信号に基づいてなされた操作を判定する判定部と、判定部により行われた画像の配置を変更する操作の判定に基づいて、複数の画像の少なくとも1つの画像の配置を変更して表示部に表示させる表示画像を生成する表示画像生成部と、判定部により行われた画像を選択する第1の操作の判定に基づいて、表示部に表示させる、第1の画像に割り付けられた機能一覧画像を生成する機能一覧生成部と、判定部により行われた機能一覧画像から選択された第1の機能画像を移動させる第2の操作の判定に基づいて、第1の機能画像が重ねられた第2の画像に、第1の機能画像に割り付けられた機能を関連付ける機能情報を生成する機能情報生成部と、機能情報に基づいて、第1の画像になされた操作が第2の画像に割り付けられた機能に反映するように制御する制御部と、を備える。
【0012】
[実施の形態]
(表示入力装置1の構成)
図1(a)は、実施の形態に係る表示入力装置が搭載された車両内の概略図であり、(b)は、表示入力装置のブロック図である。なお、実施の形態に係る各図において、部品と部品との比率は、実際の比率とは異なる場合がある。
【0013】
この表示入力装置1は、例えば、車両6に搭載されたオーディオ装置、空調装置及びナビゲーション装置等の電子機器の操作、及び文字等の入力を行うことができるものである。表示入力装置1は、例えば、図1(a)に示すように、運転席と助手席の間であり、垂直方向に設けられたセンターコンソール60に配置されている。なお、表示入力装置1の配置は、これに限定されず、例えば、メータパネル62等のサブモニタとして配置されても良い。
【0014】
この表示入力装置1は、主に、複数の画像を表示する表示部14と、表示部14上に設けられ、なされた操作に基づく検出信号を出力する検出部としてのタッチセンサ部12と、タッチセンサ部12から出力された検出信号に基づいてなされた操作を判定する判定部24と、判定部24により行われた画像の配置を変更する操作の判定に基づいて、複数の画像の少なくとも1つの画像の配置を変更して表示部14に表示させる表示画像を生成する表示画像生成部26と、判定部24により行われた画像を選択する第1の操作の判定に基づいて、表示部14に表示させる、第1の画像に割り付けられた機能一覧画像を生成する機能一覧生成部28と、判定部24により行われた機能一覧画像から選択された第1の機能画像を移動させる第2の操作の判定に基づいて、第1の機能画像が重ねられた第2の画像に、第1の機能画像に割り付けられた機能を関連付ける機能情報300を生成する機能情報生成部30と、機能情報300に基づいて、第1の画像になされた操作が第2の画像に割り付けられた機能に反映するように制御する制御部32と、を備えて概略構成されている。
【0015】
・タッチセンサ部12の構成
タッチセンサ部12は、例えば、操作者の体の一部(例えば、指)や専用のペンでカバーレンズ120の検出面121に触れた場合、触れた検出面121上の位置を検出するタッチセンサである。操作者は、例えば、検出面121に操作を行うことにより、接続された電子機器の操作及び入力を行うことが可能となる。タッチセンサ部12としては、例えば、周知の抵抗膜方式、赤外線方式、SAW方式、静電容量方式等のタッチパネルを用いることが可能である。
【0016】
本実施の形態に係るタッチセンサ部12は、例えば、検出面121に指が近づくことによる、第1の電極122及び第2の電極123と指との距離に反比例した電流の変化を検出信号として出力する静電容量方式のタッチセンサである。
【0017】
このタッチセンサ部12は、例えば、図1(b)に示すように、カバーレンズ120と、第1の電極122及び第2の電極123と、を備えて概略構成されている。
【0018】
カバーレンズ120は、例えば、PET(Polyethylene terephthalate)又はガラスを用いて、板状に形成される。
【0019】
第1の電極122及び第2の電極123は、例えば、ITO(スズドープ酸化インジウム:Indium Tin Oxide)を用いて、カバーレンズ120に形成される。
【0020】
第1の電極122及び第2の電極123は、例えば、図1(b)に示すように、紙面の縦方向及び横方向に沿って並んでいる。本実施の形態では、図1(b)の紙面の横方向をx軸、縦方向をy軸とし、タッチセンサ部12の左上を原点としている。
【0021】
x軸方向には、例えば、m個の第2の電極123が等間隔で並んでいる。このmは、例えば、正の整数である。この第2の電極123は、例えば、タッチ検出部125と接続され、タッチ検出部125は、クロック信号に応じて順番に第2の電極123に接続して静電容量を読み出す。
【0022】
y軸方向には、例えば、n個の第1の電極122が等間隔で並んでいる。このnは、例えば、正の整数である。この第1の電極122は、例えば、駆動部124と接続され、駆動部124は、クロック信号生成部36が生成するクロック信号に応じて順番に電圧を供給する。この電圧は、例えば、図1(b)に示すように、車両6の電源より供給、或いは、表示入力装置1の動作に必要な電圧に調整されて供給される。
【0023】
y軸に平行に並べられた第2の電極123は、例えば、x軸に平行に並べられた第1の電極122よりも検出面121に近い層に形成されている。また、第1の電極122は、例えば、第2の電極123と電気的に絶縁されている。
【0024】
ここで、x軸の座標は、xに下付きの数字(1〜m)を付して、左から右に向かってx〜xと示すものとする。また、y軸の座標は、yに下付きの数字(1〜n)を付して、上から下に向かってy〜yと示すものとする。
【0025】
具体的には、駆動部124は、例えば、yの第1の電極122〜yの第1の電極122の順番で電圧を供給する。また、タッチ検出部125は、例えば、xの第2の電極123〜xの第2の電極123の順番に静電容量を読み出すように構成されている。
【0026】
タッチ検出部125は、例えば、読み出した各第2の電極123の静電容量の値(静電容量値)に基づいて、座標値(xの静電容量値、yの静電容量値、t)を生成し、検出信号としてセンサコントローラ34に出力するように構成されている。なお、時間tは、例えば、クロック信号が出力された時刻を示している。
【0027】
・表示部14の構成
表示部14は、例えば、TFT(Thin Film Transistor)型等の周知の液晶ディスプレイである。この表示部14は、例えば、マイクロコンピュータ20の表示コントローラ22に接続され、表示コントローラ22から出力される表示信号に基づいて表示画面140に画像を表示させる。
【0028】
・マイクロコンピュータ20の構成
マイクロコンピュータ20は、例えば、プログラムに従って、取得したデータに演算、加工等を行うCPU、半導体メモリであるRAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)等から構成される。このROMには、例えば、CPUが動作するためのプログラム等が格納されている。RAMは、例えば、一時的に演算結果等を格納する記憶領域として用いられる。
【0029】
マイクロコンピュータ20は、例えば、図1(b)に示すように、表示コントローラ22と、判定部24と、表示画像生成部26と、機能一覧生成部28と、機能情報生成部30と、制御部32と、センサコントローラ34と、クロック信号生成部36と、を備えて概略構成されている。
【0030】
表示コントローラ22は、例えば、表示画像生成部26から出力された表示画像情報260に基づいて表示信号を生成し、表示信号に基づいた画像を表示部14に表示させるように構成されている。
【0031】
判定部24は、例えば、タッチセンサ部12のタッチ検出部125から取得した検出信号に基づいた座標値から、指が接触、又は近づいた座標を算出する。この座標の算出方法は、例えば、加重平均を用いた方法等の周知の方法が用いられる。そして、判定部24は、算出した少なくとも1つの座標の時間変化から、タッチ操作、タップ操作、スライド操作、ジェスチャ操作、長押操作、ドラッグアンドドロップ操作及びフリック操作等の操作を判定する。
【0032】
タッチ操作とは、例えば、指で検出面121に接触する操作を示す。タップ操作は、タッチ操作よりも短い時間で検出面121に接触する操作、言い換えれば、検出面121を叩くような操作を示す。また、タップ操作は、予め定められた時間内に複数回繰り返すことで、回数に応じた異なる機能を実行させることができる。例えば、1回のタップ操作は、マウスで行うクリックに相当する。また、例えば、連続する2回のタップ操作(ダブルタップ操作)は、マウスで行うダブルクリックに相当する。
【0033】
スライド操作とは、例えば、指を検出面121に接触させたまま移動させる操作を示す。
【0034】
ジェスチャ操作とは、例えば、指の軌跡が予め定められた形状と相似であるとき、その形状に割り付けられた機能を実行させる操作を示す。ジェスチャ操作の判定は、例えば、パターンマッチングを用いた方法等の周知の方法が用いられる。
【0035】
長押操作とは、表示画面140に表示される画像(例えばアイコン)に対応する検出面121上を、予め定められた時間よりも長く接触し続ける操作である。この長押操作の判定は、例えば、マイクロコンピュータ20又はメモリ38に記憶された操作時間に関するしきい値と、長押操作が継続する時間と、を比較することにより行われる。判定部24は、例えば、操作がアイコン上になされ、かつ、操作が継続する時間がしきい値を超えるとき、長押操作がなされていると判定する。なお、以下では、タッチセンサ部12を介したアイコンの操作を、特に断らない場合は、「タッチセンサ部12を介した」等の記載を省略し、単に「アイコンになされたタッチ操作」等の記載を行う。表示入力装置1は、例えば、この長押操作等によって選択されたアイコンをアニメーション表示させたり、反転表示させたりしても良い。
【0036】
長押操作は、一例として、アイコンの配置を変更する操作で用いる。この操作は、まず、配置を変更したいアイコンに長押操作を行い、続いて、検出面121に触れたまま、目的の位置までドラッグ操作を行い、続いて、ドロップ操作を行うことで行われる。このドラッグ操作とは、アイコンを選択したまま目的の位置までスライド操作を行うことであり、ドロップ操作とは、目的の位置でアイコンの選択を解除する操作(例えば、検出面121に対する接触を解除する操作)を行うことである。また、ドラッグアンドドロップ操作とは、このドラッグ操作及びドロップ操作を続けて行うことである。
【0037】
フリック操作とは、検出面121を指ではじくような操作である。このフリック操作は、例えば、本のページをめくる動作を模しており、フリック操作の方向に応じて前後のページが表示される。
【0038】
・表示画像生成部26の構成
表示画像生成部26は、例えば、判定部24により行われた画像の配置を変更する操作の判定に基づいて、複数の画像の少なくとも1つの画像の配置を変更し、表示部14に表示させる表示画像を生成するように構成されている。表示画像生成部26は、例えば、表示部14に表示させる表示画像の情報である表示画像情報260を生成して表示コントローラ22に出力する。なお、表示画像情報260は、例えば、表示画面140の全域に表示される背景画像の情報を含む。この背景画像は、例えば、いくつかの操作を組み合わせて行うことにより変更可能である。
【0039】
・機能一覧生成部28の構成
機能一覧生成部28は、例えば、判定部24により行われた画像を選択する第1の操作の判定に基づいて、表示部14に表示させる、第1の画像に割り付けられた機能一覧画像を生成するように構成されている。この画像を選択する第1の操作とは、例えば、長押操作である。操作者が複数の機能が割り付けられたアイコンに対して長押操作を行うとき、機能一覧生成部28は、例えば、メモリ38に格納された接続機器情報380に基づいて、当該アイコンに割り付けられた機能一覧の情報である機能一覧情報280を生成して表示コントローラ22に出力する。表示コントローラ22は、機能一覧情報280に基づいて表示信号を生成し、機能一覧を含む表示画像を表示部14に表示させる。
【0040】
ここで、機能一覧生成部28の変形例として、機能一覧に含まれる機能は、どのアイコンにも共通する機能であっても良い。つまり、アイコンの配置を変更する際、表示入力装置1は、どのアイコンを長押しても、同じ機能一覧を表示させるように、構成されても良い。
【0041】
・機能情報生成部30の構成
機能情報生成部30は、例えば、判定部24により行われた機能一覧画像から選択された第1の機能画像を移動させる第2の操作の判定に基づいて、第1の機能画像が重ねられた第2の画像に、第1の機能画像に割り付けられた機能を関連付ける機能情報300を生成するように構成されている。この第1の機能画像を移動させる第2の操作は、例えば、ドラッグアンドドロップ操作である。例えば、操作者が、選択した第1の画像に割り付けられた第1の機能画像を選択し、第2の画像に重ねることで、第2の画像に第1の機能画像に割り付けられた機能を割り付けることができる。
【0042】
また、機能一覧生成部28が、第2の画像に基づく機能一覧画像を生成し、機能情報生成部30が、選択された第1の画像の第1の機能画像に割り付けられた機能と、選択された第2の画像の第2の機能画像に割り付けられた機能と、を関連付けた機能情報300を生成するように構成されている。
【0043】
また、判定部24は、第1の画像の第1の操作がなされた領域を判定し、機能情報生成部30は、さらに、第1の画像の領域を関連付ける機能情報300を生成するように構成されている。
【0044】
つまり、判定部24は、例えば、第1の画像の第1の操作がなされた領域を判定し、この領域と、第2の画像の第2の機能画像に割り付けられた機能と、を関連付ける機能情報300を生成する。例えば、機能情報生成部30は、第1の領域に上方向の矢印画像が配置され、第2の領域に下方向の矢印画像が配置された画像において、第1の領域に値を上昇させる機能、第2の領域に値を下降させる機能、を関連付けた機能情報300を生成することができる。
【0045】
・制御部32の構成
制御部32は、例えば、機能情報300に基づいて、第1の画像になされた操作が第2の画像に割り付けられた機能に反映するように制御するように構成されている。また、制御部32は、例えば、マイクロコンピュータ20の各部を制御する。
【0046】
・センサコントローラ34の構成
センサコントローラ34は、例えば、タッチセンサ部12を制御する。具体的には、供給する電圧の制御、供給時間の制御、静電容量の読み出しのタイミングの制御等を行うように構成されている。
【0047】
・クロック信号生成部36の構成
クロック信号生成部36は、例えば、表示入力装置1の動作に必要なクロック信号を生成し、各部に供給している。
【0048】
・メモリ38の構成
メモリ38は、例えば、半導体メモリである。このメモリ38には、接続機器情報380が格納されている。この接続機器情報380は、表示入力装置1が接続される電子機器の情報である。この電子機器の情報とは、例えば、表示画面140に表示させる画像の情報、当該画像に割り付けられた機能の情報等である。なお、メモリ38は、例えば、マイクロコンピュータ20のROM等のメモリを用いて構成されても良い。また、長押操作により表示させる機能一覧が、電子機器に依存せず共通である場合は、機能一覧に関する共通の情報が格納される。
【0049】
・通信部40の構成
通信部40は、例えば、接続された電子機器と通信可能となるように構成されている。接続機器情報380は、例えば、この通信部40を介してメモリ38に格納される。この通信部40は、例えば、有線又は無線により、電子機器と接続されている。
【0050】
以下に、本実施の形態に係る表示入力装置1の動作について、各図を参照しながら詳細に説明する。
【0051】
図2A(a)〜図2A(c)、及び図2B(d)〜図2B(f)は、本実施の形態に係る表示入力装置の動作を説明するための概略図である。操作者が、アイコンを任意の位置に配置する動作について説明する。図2A等に示す表示画像140aは、タッチセンサ部12を介して呈示される表示部14に表示された画像を示している。
【0052】
図2A(a)に示すように、操作者がアイコンの配置を変更するための機能を起動させると、表示入力装置1は、一例として、アイコン141a〜アイコン141dからなるアイコン群141と、アイコン142a〜アイコン142dからなるアイコン群142と、を表示する。なお、アイコンの配置を変更するための機能を起動させる動作は、例えば、表示入力装置1が起動した後に表示される表示画像140aに含まれるアイコンを選択決定することにより行われる。この選択決定とは、例えば、該当するアイコンにダブルタップ操作を行うことである。また、アイコン群141及びアイコン群142に含まれるアイコンは、例えば、操作対象となる電子機器を操作するスイッチである。また、アイコン群141及びアイコン群142は、一例として、割り付けられた機能は同じであるがデザインが異なるアイコンを含んでいる。
【0053】
具体的には、アイコンの配置を変更するための機能が起動した後、表示画像生成部26は、メモリ38に格納される接続機器情報380を取得し、この接続機器情報380に基づいて表示画像情報260を生成する。この生成された表示画像情報260は、アイコン群141及びアイコン群142の情報を含み、表示コントローラ22を介して表示部14に出力され、表示画像140aとして表示される。
【0054】
次に、図2A(b)に示すように、操作者は、アイコン群141及びアイコン群142から配置を変更するアイコンを選択してドラッグアンドドロップ操作を行い、表示画面140の好みの位置に配置する。図2A(b)では、一例として、アイコン141a、アイコン141d、アイコン142b及びアイコン142cが好みの位置に配置された様子を示している。
【0055】
具体的には、判定部24は、タッチ検出部125から読み出した検出信号に基づいてなされた操作を判定する。判定部24は、例えば、図2A(a)に示すアイコン141dに対して長押操作がなされ、さらに、ドラッグ操作が行われたと判定すると、表示画像生成部26は、指の移動に伴ってアイコン141dを移動させる表示画像情報260を生成し、表示コントローラ22を介して表示部14に出力する。
【0056】
次に、図2A(c)に示すように、アイコン142c(第1の画像)が複数の機能を備えている場合、操作者は、このアイコン142cに対して長押操作を行うと、アイコン142cの周囲に第1の機能一覧143が表示される。この第1の機能一覧143には、様々な機能が割り付けられた機能アイコン143a〜機能アイコン143qが含まれる。
【0057】
具体的には、判定部24は、アイコン142cに長押操作が行われたと判定すると、機能一覧生成部28は、判定結果に基づいて、アイコン142cの機能一覧情報280を生成し、表示コントローラ22を介して表示部14に出力する。
【0058】
次に、図2B(d)に示すように、操作者は、例えば、第1の機能一覧143から目的の機能アイコン143b(第1の機能画像)を、スライド操作及び長押操作により選択し、選択した機能アイコン143bにドラッグアンドドロップ操作を行って、機能を割り付けたいアイコン141a(第2の画像)上に重ねる。
【0059】
具体的には、判定部24は、検出信号に基づいてスライド操作及び長押操作を判定し、さらに、ドラッグアンドドロップ操作を判定する。
【0060】
次に、図2B(e)に示すように、アイコン141aが複数の機能を備えている場合、アイコン141aの周囲に第2の機能一覧144が表示される。この第2の機能一覧144には、様々な機能が割り付けられた機能アイコン144a〜機能アイコン144gが表示される。操作者は、スライド操作を行って目的の機能アイコン144e(第2の機能画像)上で指を止め、選択されたことを示すアニメーションが表示された後に接触を解除する。この操作により、表示入力装置1は、アイコン142cに割り付けた機能と、アイコン141aに割り付けた機能と、を関連付けることができる。
【0061】
具体的には、判定部24は、アイコン141aに機能アイコン143bが重ねられたと判定すると、機能一覧生成部28は、判定結果に基づいて、アイコン141aの機能一覧情報280を生成し、表示コントローラ22を介して表示部14に出力する。表示部14は、機能一覧情報280に基づいた第2の機能一覧144を表示する。続いて、判定部24は、第2の機能一覧144の機能アイコン144eが選択されたと判定すると、機能情報生成部30は、判定結果に基づいてアイコン142cに割り付けた機能(機能アイコン143bに割り付けられた機能)と、アイコン141aに割り付けた機能(機能アイコン144eに割り付けられた機能)と、を関連付ける機能情報300を生成し、メモリ38に格納させる。
【0062】
次に、図2B(f)に示すように、操作者は、アイコンを配置させる動作を終了させると、表示入力装置1は、配置が変更されたアイコン141a、アイコン141d、アイコン142b及びアイコン142cを表示させる。
【0063】
次に、操作者が、アイコン142cに対して機能アイコン143bに応じた操作を行うと、制御部32は、機能情報300に基づいて、アイコン141aに割り付けた機能アイコン144eに割り付けられた機能を反映するように制御する操作情報を出力する。
【0064】
続いて、以下では、空調装置のスイッチ配列を好みのスイッチ配列にする動作について説明する。
【0065】
図3A(a)〜図3A(c)、及び図3B(d)〜図3B(f)は、本実施の形態に係る表示入力装置の動作を説明するための概略図である。ここでは、温度を調整するアイコン145dの上部に、機能アイコンを割り付ける場合について説明する。
【0066】
図3A(a)に示すように、操作者がアイコンの配置を変更するための機能を起動させると、表示入力装置1は、一例として、パーツ群145を含むパーツリスト画面140bを表示する。このパーツ群145は、例えば、表示入力装置1が接続された電子機器の操作が可能となるアイコンを、そのデザインを変えて並べたものである。パーツ群145に含まれるアイコンが複数の画面に渡って存在する場合、操作者は、例えば、図3A(a)に示すように、右又は左フリック操作により、画面を変更することができる。
【0067】
次に、図3A(b)に示すように、操作者は、パーツ群145から所望のアイコンをドラッグアンドドロップ操作により、スイッチ配置画面140cに配置する。スイッチ配置画面140cは、例えば、パーツリスト画面140bの前又は後の画面であり、操作者は、フリック操作により画面を切り替える。なお、パーツリスト画面140bの最初の画面が表示されているとき、左フリック操作により、スイッチ配置画面140cに画面が切り替えられる。
【0068】
ここで、図3A(b)に示すアイコン145aは、例えば、温度調整された調整風がどの吹き出し口から送出されているのかを示すアイコンである。アイコン145bは、例えば、調整風の送出量を示すアイコンである。アイコン145cは、例えば、調整風の温度を示すアイコンである。アイコン145dは、例えば、調整風の温度の上げ下げを行うためのアイコンである。アイコン145eは、例えば、調整風の送出量の大小を制御するためのアイコンである。なお、この段階では、各アイコン同士の関連付けがなされていない。
【0069】
次に、図3A(c)に示すように、操作者が、アイコン145dの上部領域146と、アイコン145cを関連付けるため、アイコン145dの上部領域146に対して長押操作を行うと、第1の機能一覧143が表示される。なお、上下左右は、図3A(c)の紙面に対しての方向となっている。なお、アイコン145dの下部領域147に機能を割り付けたい場合は、アイコン145dの下部領域147に対して長押操作を行う。
【0070】
ここで、機能アイコン143aは、一例として、検出面121をなぞりながら上方向に操作することで値を変更する機能が割り付けられている。
【0071】
機能アイコン143bは、一例として、上方向のフリック操作を行うことで値を変更する機能が割り付けられている。
【0072】
機能アイコン143cは、一例として、ワンタッチ下操作を行うことで値を変更する機能が割り付けられている。このワンタッチ下操作とは、例えば、検出面121に接触した瞬間に検出される操作である。この瞬間とは、例えば、クロック信号の間隔程度の時間である。
【0073】
機能アイコン143dは、一例として、ワンタッチ上操作を行うことで値を変更する機能が割り付けられている。このワンタッチ上操作とは、例えば、検出面121から離れた瞬間に検出される操作である。
【0074】
機能アイコン143eは、一例として、検出面121をなぞりながら右方向に操作することで値を変更する機能が割り付けられている。
【0075】
機能アイコン143fは、一例として、右方向のフリック操作を行うことで値を変更する機能が割り付けられている。
【0076】
機能アイコン143gは、一例として、ピンチアウト操作を行うことで値を変更する機能が割り付けられている。このピンチアウト操作とは、例えば、2つの指を閉じて検出面121に接触した後、開く操作を示している。
【0077】
機能アイコン143hは、一例として、ピンチイン操作を行うことで値を変更する機能が割り付けられている。このピンチイン操作とは、例えば、2つの指を開いて検出面121に接触した後、閉じる操作を示している。
【0078】
機能アイコン143iは、一例として、検出面121をなぞりながら下方向に操作することで値を変更する機能が割り付けられている。
【0079】
機能アイコン143jは、一例として、下方向のフリック操作を行うことで値を変更する機能が割り付けられている。
【0080】
機能アイコン143kは、一例として、時計回りに指で円を描くジェスチャ操作を行うことで値を変更する機能が割り付けられている。
【0081】
機能アイコン143lは、一例として、反時計回りに指で円を描くジェスチャ操作を行うことで値を変更する機能が割り付けられている。
【0082】
機能アイコン143mは、一例として、検出面121をなぞりながら左方向に操作することで値を変更する機能が割り付けられている。
【0083】
機能アイコン143nは、一例として、左方向のフリック操作を行うことで値を変更する機能が割り付けられている。
【0084】
機能アイコン143oは、一例として、タップ操作を行うことで値を変更する機能が割り付けられている。
【0085】
機能アイコン143pは、一例として、長押操作を行うことで値を変更する機能が割り付けられている。
【0086】
機能アイコン143qは、一例として、ダブルタップ操作を行うことで値を変更する機能が割り付けられている。
【0087】
次に、図3B(d)に示すように、操作者は、この第1の機能一覧143から目的の機能アイコン143cを、スライド操作及び長押操作により選択し、選択した機能アイコン143cにドラッグアンドドロップ操作を行って、アイコン145c上に重ねる。
【0088】
次に、図3B(e)に示すように、機能アイコン143cをアイコン145c上に重ねると、アイコン145cの周囲に第2の機能一覧144が表示される。この第2の機能一覧144には、様々な機能が割り付けられた機能アイコン144a〜機能アイコン144gが表示される。
【0089】
ここで、機能アイコン144aは、一例として、操作がなされることにより、関連付けられた機能がオン状態となる機能が割り付けられている。
【0090】
機能アイコン144bは、一例として、操作がなされることにより、関連付けられた機能がオフ状態となる機能が割り付けられている。
【0091】
機能アイコン144cは、一例として、操作がなされる度に、関連付けられた機能がオン状態とオフ状態が切り替わる機能が割り付けられている。
【0092】
機能アイコン144dは、一例として、操作がなされることにより、関連付けられた機能に応じた値が上昇する機能が割り付けられている。
【0093】
機能アイコン144eは、一例として、操作がなされることにより、関連付けられた機能に応じた値が下降する機能が割り付けられている。
【0094】
機能アイコン144fは、一例として、操作がなされることにより、関連付けられた機能に応じた値が上昇し、最高値に達すると、最低値に戻って値を上昇させる機能が割り付けられている。
【0095】
機能アイコン144gは、一例として、操作がなされることにより、関連付けられた機能に応じた値が下降し、最低値に達すると、最高値に戻って値を下降させる機能が割り付けられている。
【0096】
操作者は、例えば、アイコン145dの上部領域146に対して機能アイコン143cに割り付けられた「ワンタッチ下操作」を行うと、アイコン145cに表示された数字が上昇するように機能の割り付けを行うため、スライド操作を行って目的の機能アイコン144d上で指を止め、選択されたことを示すアニメーションが表示された後に接触を解除する。この操作により、表示入力装置1は、アイコン145dに割り付けた機能と、アイコン145cに割り付けた機能と、を関連付けることができる。
【0097】
つまり、図3B(f)に示すように、操作者が、アイコン145dの上部領域146に対して「ワンタッチ下操作」を行うと、制御部32は、アイコン145cに表示された数字を上昇させると共に、調整風の温度を上昇させる操作情報を、通信部40を介して出力させる。
【0098】
一例として、操作者が、第1の機能一覧143から機能アイコン143pを選択し、第2の機能一覧144から機能アイコン144fを選択した場合、アイコン145dの上部領域146に対して長押操作が行われると、制御部32は、アイコン145cに表示された数字を上昇させると共に、調整風の温度を上昇させる操作情報を、通信部40を介して出力させる。
【0099】
(実施の形態の効果)
本実施の形態に係る表示入力装置1は、表示部14に表示されたアイコンを任意の位置に配置し、さらに、配置されたアイコンに機能を割り付けることができるので、スイッチ配列を容易に変更することができる。この表示入力装置1は、任意にスイッチ配列を変更することができるので、実機を作ることなく、スイッチ配列をシミュレーションして、操作し易いスイッチ配列を得ることができる。
【0100】
また、表示入力装置1は、接続された複数の電子機器に応じて、スイッチ配列を変更することができるので、ジョイスティック、スイッチ素子等から構成される操作装置と比べて、小型化が可能であり、また、コストを削減することができる。さらに、表示入力装置1は、小型化できることから、設置場所を自由に設定することができる。
【0101】
なお、上記の実施の形態に係る表示入力装置1のいくつかの機能は、例えば、CPUにより実行されるプログラムとして提供されても良いし、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)として提供されても良い。
【0102】
以上、本発明のいくつかの実施の形態を説明したが、これらの実施の形態は、一例に過ぎず、特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。これら新規な実施の形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更等を行うことができる。また、これら実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない。さらに、これら実施の形態は、発明の範囲及び要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0103】
1…表示入力装置、6…車両、12…タッチセンサ部、14…表示部、20…マイクロコンピュータ、22…表示コントローラ、24…判定部、26…表示画像生成部、28…機能一覧生成部、30…機能情報生成部、32…制御部、34…センサコントローラ、36…クロック信号生成部、38…メモリ、40…通信部、60…センターコンソール、62…メータパネル、120…カバーレンズ、121…検出面、122…第1の電極、123…第2の電極、124…駆動部、125…タッチ検出部、140…表示画面、140a…表示画像、140b…パーツリスト画面、140c…スイッチ配置画面、141…アイコン群、141a〜141d…アイコン、142…アイコン群、142a〜142d…アイコン、143…第1の機能一覧、143a〜143q…機能アイコン、144…第2の機能一覧、144a〜144g…機能アイコン、145…パーツ群、145a〜145e…アイコン、146…上部領域、147…下部領域、260…表示画像情報、280…機能一覧情報、300…機能情報、380…接続機器情報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の画像を表示する表示部と、
前記表示部上に設けられ、なされた操作に基づく検出信号を出力する検出部と、
前記検出部から出力された前記検出信号に基づいて前記なされた操作を判定する判定部と、
前記判定部により行われた画像の配置を変更する操作の判定に基づいて、前記複数の画像の少なくとも1つの画像の配置を変更して前記表示部に表示させる表示画像を生成する表示画像生成部と、
前記判定部により行われた画像を選択する第1の操作の判定に基づいて、前記表示部に表示させる、第1の画像に割り付けられた機能一覧画像を生成する機能一覧生成部と、
前記判定部により行われた前記機能一覧画像から選択された第1の機能画像を移動させる第2の操作の判定に基づいて、前記第1の機能画像が重ねられた第2の画像に、前記第1の機能画像に割り付けられた機能を関連付ける機能情報を生成する機能情報生成部と、
前記機能情報に基づいて、前記第1の画像になされた操作が前記第2の画像に割り付けられた機能に反映するように制御する制御部と、
を備えた表示入力装置。
【請求項2】
前記機能一覧生成部は、前記第2の画像に基づく機能一覧画像を生成し、
前記機能情報生成部は、選択された前記第1の画像の前記第1の機能画像に割り付けられた機能と、選択された前記第2の画像の前記第2の機能画像に割り付けられた機能と、を関連付けた機能情報を生成する請求項1に記載の表示入力装置。
【請求項3】
前記判定部は、前記第1の画像の前記第1の操作がなされた領域を判定し、
前記機能情報生成部は、さらに、前記第1の画像の前記領域を関連付ける前記機能情報を生成する請求項2に記載の表示入力装置。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【公開番号】特開2012−252494(P2012−252494A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−124296(P2011−124296)
【出願日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【出願人】(000003551)株式会社東海理化電機製作所 (3,198)
【Fターム(参考)】