表示処理プログラム、表示処理方法、および情報処理装置
【課題】表示ページの一覧性を確保しつつページのオブジェクトの視認性と操作性を向上させる。
【解決手段】表示処理プログラムは、ページに表示される複数のオブジェクトのそれぞれに対するユーザからのアクセス度合に応じてページにおける複数のオブジェクトのそれぞれの仮の表示倍率を求め、複数のオブジェクトの仮の表示倍率に従って、複数のオブジェクトのそれぞれの仮の表示サイズを決定し、仮の表示サイズの複数のオブジェクトを含む表示領域(52’)のサイズを求め(806)、その表示領域のサイズに対するページの表示サイズの比率に基づいて複数のオブジェクトの調整倍率を求め(824)、調整倍率に従って複数のオブジェクトの表示サイズを調整して表示ページにその調整された表示サイズで複数のオブジェクトを表示する(830,834,746,710)処理を含む。
【解決手段】表示処理プログラムは、ページに表示される複数のオブジェクトのそれぞれに対するユーザからのアクセス度合に応じてページにおける複数のオブジェクトのそれぞれの仮の表示倍率を求め、複数のオブジェクトの仮の表示倍率に従って、複数のオブジェクトのそれぞれの仮の表示サイズを決定し、仮の表示サイズの複数のオブジェクトを含む表示領域(52’)のサイズを求め(806)、その表示領域のサイズに対するページの表示サイズの比率に基づいて複数のオブジェクトの調整倍率を求め(824)、調整倍率に従って複数のオブジェクトの表示サイズを調整して表示ページにその調整された表示サイズで複数のオブジェクトを表示する(830,834,746,710)処理を含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のオブジェクトを含むページの表示処理に関する。
【背景技術】
【0002】
少なくとも1つのコンテンツを表す複数のオブジェクトを含む1つのウェブ・ページについて、個々のユーザによって操作対象のオブジェクトが異なることがある。ウェブ・ページの使い勝手を向上させるために、各オブジェクト毎の操作回数に応じて或るオブジェクトを含む特定の部分を拡大表示する技術がある。
【0003】
既知の或る画像表示装置は、その画面に、複数のオブジェクトの情報を含む所定の情報に基づくページまたは画像を表示する。画像表示装置は、そのページの設定された表示範囲と所定の情報とに基づいて、そのページのその表示範囲に対応する部分を表示する。画像表示装置は、所定の操作を受付けると、その対応する部分に配置されるオブジェクトを順次指示する。その対応する部分に配置されるオブジェクトの指示回数が所定の条件を充足すると、画像表示装置は、その表示範囲を別の表示範囲に変更し、そのページのその別の表示範囲に対応する部分を表示する。画像表示装置は、そのページの表示において、フォーカス移動の回数が或る閾値を超えるオブジェクトをその回数に応じて拡大表示するようにそのページの調整倍率を変更してズームインする。そのオブジェクトからそのページ内の別のオブジェクトへのフォーカス移動の回数が或る閾値を超えた場合、画像表示装置は、拡大表示されるそのオブジェクトとその移動先のその別のオブジェクトの両方が表示されるように、そのページの調整倍率を小さく変更してズームアウトする。それによって、フォーカス移動によってオブジェクトを選択するユーザ・インタフェースにおいて、ユーザの使い勝手が向上する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−226597号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
既知の画像表示装置では、複数のオブジェクトを含むページ内でのフォーカス移動の状況またはオブジェクト毎の操作頻度に基づいて、そのページを表示する場合に表示するオブジェクト部分とその表示サイズとを決定する。
【0006】
発明者は、既知の画像表示装置では、ページの表示範囲を変えることなく、各オブジェクトの操作回数に応じてそのページにおける各オブジェクトの表示サイズを相対的に変更または拡大縮小することはできない、と認識した。発明者は、ページの一覧性を確保しつつ、そのページの或るオブジェクトを相対的に拡大して表示すると、そのページの操作性が高くなる、と認識した。
【0007】
実施形態の目的は、表示されるページの一覧性を確保しつつページ上のオブジェクトの視認性およびページの操作性を高くすることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
実施形態の一観点によれば、ページに表示される複数のオブジェクトのそれぞれに対するユーザからのアクセス度合を格納する記憶部を参照して、その複数のオブジェクトのそれぞれのそのアクセス度合に応じてそのページにおけるその複数のオブジェクトのそれぞれの仮の表示倍率を求め、その複数のオブジェクトのそれぞれのその仮の表示倍率に従って、その複数のオブジェクトのそれぞれの仮の表示サイズを決定し、それぞれのその仮の表示サイズを有するその複数のオブジェクトを含む表示領域のサイズを求め、その表示領域のサイズに対するそのページの表示サイズの比率に基づいて、その複数のオブジェクトの調整倍率を求め、その調整倍率に従ってその複数のオブジェクトの表示サイズを調整して、表示ページにその調整された表示サイズでその複数のオブジェクトを表示する処理を、情報処理装置に実行させるための表示制御プログラムが提供される。
【発明の効果】
【0009】
実施形態の一観点によれば、表示されるページの一覧性を確保しつつページ上のオブジェクトの視認性およびページの操作性を高くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は、実施形態による情報処理機器の概略的な構成(configuration)の例を示している。
【図2】図2は、情報処理機器のプロセッサの概略的な構成(configuration)の例を示している。
【図3】図3は、サーバ装置のプロセッサの概略的な構成(configuration)の例を示している。
【図4】図4は、実施形態の情報処理機器またはサーバ装置に適用可能なソフトウェアの構造の例を示している。
【図5】図5Aは、アプリケーションのページ・フォームにおける表示オブジェクトの配置の例を示している。図5Bは、ページ・フォームにおける複数の表示オブジェクトの階層構造およびリンク関係を示している。
【図6】図6A〜6Dは、アプリケーション・ページ描画基盤モジュールによって使用されるデータベースに格納される複数のテーブルの例を示している。
【図7】図7は、アプリケーションが起動されたときに情報処理機器またはサーバ装置のプロセッサによって実行される準備処理のための処理のフローチャートの例を示している。
【図8】図8は、アプリケーション・ページ描画基盤およびアプリケーション・ランタイムに従ってプロセッサによって実行されるアプリケーションのページにおける入力操作イベントに関するデータの収集のための処理のフローチャートの例を示している。
【図9】図9は、図8におけるイベント情報収集処理のステップの具体的なフローチャートの例を示している。
【図10】図10は、図9におけるアクセス度合の集計処理のステップの具体的なフローチャートの例を示している。
【図11】図11は、アプリケーションおよびアプリケーション・ページ描画基盤モジュールに従って情報処理機器またはサーバ装置のプロセッサによって実行されるアプリケーションのページ表示のための処理のフローチャートの例を示している。
【図12A】図12Aおよび12Bは、図11におけるページ予備処理のステップの具体的なフローチャートの例を示している。
【図12B】(図12Aで説明)
【図13】図13は、図12Bにおけるエリア拡大処理のステップの具体的なフローチャートを示している。
【図14】図14は、図12Bにおけるページ調整処理のステップの具体的なフローチャートを示している。
【図15A】図15A〜15Eは、初期サイズのページに対するエリア拡大処理からページ調整処理までのページの各エリアのサイズおよび位置の変化の例を説明するためのものである。
【図15B】(図15Aで説明)
【図15C】(図15Aで説明)
【図15D】(図15Aで説明)
【図15E】(図15Aで説明)
【図16】図16は、アプリケーション・ページ描画基盤モジュールに従って情報処理機器またはサーバ装置のプロセッサによって実行されるエリア・アクセス度合のテーブル(図6B)における累積的アクセス度合を手動で設定するためのフローチャートの例を示している。
【図17】図17は、表示部に表示されるアクセス度合の手動設定のための画面を示している。
【発明を実施するための形態】
【0011】
発明の目的および利点は、請求の範囲に具体的に記載された構成要素および組み合わせによって実現され達成される。
前述の一般的な説明および以下の詳細な説明は、典型例および説明のためのものであって、本発明を限定するためのものではない、と理解される。
【0012】
本発明の非限定的な実施形態を、図面を参照して説明する。図面において、同様のコンポーネントおよび要素には同じ参照番号が付されている。
【0013】
発明者は、既知の画像表示装置では、ページの表示範囲を変えることなく、各オブジェクトの操作回数に応じてそのページにおける或るオブジェクトの表示サイズを他のオブジェクトに対して相対的に変更しまたは拡大縮小することはできない、と認識した。発明者は、ページ全体の一覧性を確保しつつ、そのページの或る部分またはオブジェクトを他の部分またはオブジェクトに対して相対的に拡大して表示すると、その或る部分またはオブジェクトが見やすくなりそのページの操作の効率が良くなる、と認識した。
【0014】
実施形態の目的は、表示されるページ全体の一覧性を確保しつつページ上の或るオブジェクトの視認性およびページの操作性を他のオブジェクトに対して相対的に高くすることである。
【0015】
図1は、実施形態による情報処理機器10の概略的な構成(configuration)の例を示している。
【0016】
図1において、情報処理機器10は、情報処理装置であり、プロセッサ102、メモリ104、入出力インタフェース(I/O)110、内部バス、等を含む例えばパーソナル・コンピュータのようなコンピュータまたは携帯端末のような装置であってもよい。そのような携帯端末は、例えば、タブレット端末またはスマートフォンであってもよい。プロセッサ102は、コンピュータ用のCPU(Central Processing Unit)であってもよい。プロセッサ102およびメモリ104は、入出力インタフェース110に結合されている。メモリ104には、例えば、主記憶装置および半導体メモリ等が含まれる。
【0017】
情報処理機器10は、さらに、入出力インタフェース(I/O)110に結合された、表示装置(DSP)122、入力部または入力装置126、記録媒体読み取り用のドライブ128、およびデータベースを含むハードディスク・ドライブ(HDD)のような記憶装置130を含んでいる。入力部126は、例えば、キーボード、マウスまたはタッチパッドのようなポインティング・デバイス、タブレット、タッチパネル、カメラとモーションセンサによるジェスチャー認識デバイス、等を含んでいてもよい。
【0018】
ドライブ128は、ソフトウェアが記録された例えば光ディスクのような記録媒体129を読み取るために設けられている。そのソフトウェアは、例えば、OS(オペレーティング・システム)、データベース管理システム(DBMS)、アプリケーション・ランタイム・モジュール、アプリケーション開発用フレームワーク、アプリケーション・ページ描画基盤モジュール、アプリケーション・プログラム、等を含んでいてもよい。そのアプリケーション・プログラムは、表示部122のスクリーン画面に、ユーザによる入力操作対象となる複数のエリアを表す複数のオブジェクトを含むページを表示するものであってもよい。
【0019】
プロセッサ102は、メモリ104および/または記憶装置130に格納された上述のソフトウェアまたはその一部に従って動作するものであってもよい。上述のソフトウェアは、記録媒体129に格納されていて、ドライブ128によって記録媒体129から読み出されて情報処理機器10にインストールされてもよい。また、代替形態として、プロセッサ102は、上述のソフトウェアの機能の少なくとも一部を含む例えば集積回路として実装された専用のプロセッサであってもよい。プロセッサ102は、例えば、データベース管理システムを除く上述のソフトウェアの機能を実行してもよい。
【0020】
情報処理機器10は、さらに、入出力インタフェース(I/O)110に結合された、ネットワーク・インタフェース(NW I/F)144を含んでいてもよい。情報処理機器10は、ネットワーク・インタフェース144を介し、さらに外部ネットワーク5を介して、サーバ装置30に接続されてもよい。
【0021】
ネットワーク5は、例えば、LAN(Local Area Network)、インターネット、公衆交換電話網(PSTN)、パケット交換網(PSN)、ISDN(Integrated Services Digital Network)、移動体通信網、および/または専用回線を含んでいてもよい。
【0022】
サーバ装置30は、情報処理装置であり、例えば、プロセッサ302、メモリ304、ネットワーク・インタフェース(NW I/F)344、内部バス、等を含むコンピュータであってもよい。プロセッサ302は、コンピュータ用のCPU(Central Processing Unit)であってもよい。メモリ304には、例えば、主記憶装置および半導体メモリ等が含まれる。サーバ装置30は、さらに、内部バスに結合された記録媒体読み取り用のドライブ328、およびデータベースを含むハードディスク・ドライブ(HDD)のような記憶装置330を含んでいる。ドライブ328は、ソフトウェアが記録された例えば光ディスクのような記録媒体329を読み取るために設けられている。そのソフトウェアは、前述したのと同様に、例えば、OS、データベース管理システム(DBMS)、アプリケーション・ランタイム・モジュール、アプリケーション開発用フレームワーク、アプリケーション・ページ描画基盤モジュール、アプリケーション・プログラム、等を含んでいてもよい。
【0023】
プロセッサ302は、メモリ304および/または記憶装置330に格納された上述のソフトウェアまたはその一部に従って動作するものであってもよい。上述のソフトウェアは、記録媒体329に格納されていて、ドライブ328によって記録媒体329から読み出されてサーバ装置30にインストールされてもよい。また、代替形態として、プロセッサ302は、上述のソフトウェアの機能の少なくとも一部を含む例えば集積回路として実装された専用のプロセッサであってもよい。プロセッサ302は、例えば、上述のソフトウェアの中のデータベース管理システムの機能だけを担当し実行してもよい。サーバ装置30は、ネットワーク・インタフェース344を介し、さらに外部ネットワーク5を介して、情報処理機器10に接続されている。
【0024】
代替形態として、情報処理機器10のプロセッサ102は、サーバ装置30との間での入力操作と表示画面のデータを送受信する機能と、受信した表示画面を表示する機能とを少なくとも有し、シンクライアント(thin-client)として動作してもよい。この場合、サーバ装置30は、上述のソフトウェアの全ての機能を実行し、情報処理機器10からユーザの入力操作データを受信し、アプリケーションの表示画面の画像データを情報処理機器10に送信する。
【0025】
図2は、情報処理機器10のプロセッサ102の概略的な構成(configuration)の例を示している。プロセッサ102は、制御部1020を含み、さらに、アプリケーション部1022、アプリケーション・ページ描画基盤部1030、およびその他の処理部1060を含みまたはその一部を含んでいてもよい。そのアプリケーション・ページ描画基盤部1030は、例えば、イベント情報収集部1032、アクセス度合集計部1034、ページ予備処理部1038、アクセス度合設定部1050およびその他の処理部1056を含んでいてもよい。ページ予備処理部1038は、エリア拡大部1040、およびページ調整部1042を含んでいてもよい。処理部1060は、例えば、OS、データベース管理システム(DBMS)、アプリケーション・ランタイム・モジュール、アプリケーション開発用フレームワークの機能を実行するものであってもよい。制御部1020は、アプリケーション部1022、アプリケーション・ページ描画基盤部1030および処理部1060に制御信号を供給して、これらの要素の動作を制御してもよい。
【0026】
情報処理機器10がサーバ装置30と通信する場合には、プロセッサ102は、サーバ装置30との間で情報を送受信するための送受信部1012を少なくとも含んでいてもよい。情報処理機器10がシンクライアントとして機能する場合には、プロセッサ102は、送受信部1012、入力処理部1014、および表示処理部1016を少なくとも含んでいてもよい。この場合、入力処理部1014は、ユーザによる入力部126の入力操作に応じて入力情報を生成し一時的に格納する。送受信部1012は、入力情報をサーバ装置30へ送信し、サーバ装置30からアプリケーションの表示画面情報を受信する。表示処理部1016は、サーバ装置30から受信したアプリケーションの表示画面情報を復号し処理してアプリケーションの表示画面を再生成して表示部122に表示する。制御部1020は、さらに、送受信部1012、入力処理部1014および表示処理部1016に制御信号を供給して、これらの要素の動作を制御してもよい。
【0027】
図3は、サーバ装置30のプロセッサ302の概略的な構成(configuration)の例を示している。プロセッサ302は、制御部3020を含み、さらに、アプリケーション部1022、アプリケーション・ページ描画基盤部1030、およびその他の処理部1060を含みまたはその一部を含んでいてもよい。そのアプリケーション・ページ描画基盤部1030は、図2の要素1032〜1056と同様の要素を含んでいてもよい。処理部1060は、例えば、OS、データベース管理システム(DBMS)、アプリケーション・ランタイム・モジュール、アプリケーション開発用フレームワークの機能を実行するものであってもよい。制御部3020は、アプリケーション部1022、アプリケーション・ページ描画基盤部1030および処理部1060に制御信号を供給して、これらの要素の動作を制御してもよい。
【0028】
情報処理機器10がサーバ装置30と通信する場合には、プロセッサ302は、情報処理機器10との間で情報を送受信するための送受信部3012を少なくとも含んでいてもよい。情報処理機器10がシンクライアントとして機能する場合には、プロセッサ302は、送受信部3012、入力受付部3014、および表示処理部3016を含んでいる。この場合、送受信部3012は、情報処理機器10から入力情報を受信し、生成されたアプリケーションの表示画面情報を情報処理機器10へ送信する。入力受付部3014は、受信した入力情報を受け付けて、処理部1060(OS、等)、アプリケーション・ページ描画基盤部1030、および/またはアプリケーション部1022に渡す。表示処理部3016は、生成されたアプリケーションの表示画面情報を処理して符号化して、送信用のアプリケーションの表示画面の画像データを生成する。制御部3020は、さらに、送受信部3012、入力受付部3014および表示処理部3016に制御信号を供給して、これらの要素の動作を制御してもよい。
【0029】
図4は、実施形態の情報処理機器10またはサーバ装置30に適用可能なソフトウェアの構造の例を示している。
【0030】
図4において、ソフトウェアは、OS、その上にアプリケーション・ランタイムおよびデータベース管理システム(DBMS)、アプリケーション・ランタイム上にアプリケーション開発フレームワーク、その上にアプリケーション・ページ描画基盤、その上に1つ以上のアプリケーションを含んでいる。アプリケーション・ページ描画基盤(アプリケーション画面描画基盤とも称する)は、アプリケーション開発フレームワークおよびアプリケーション・ランタイムを介して、データベース管理システムおよびそのデータベースにアクセスする。アプリケーション・ページ描画基盤は、アプリケーションで表示されるページまたは画面の描画に必要な情報を、データベースから取り出しまたはデータベースに格納し更新する。アプリケーション・ページ描画基盤は、プロセッサ102上で、OS、その上のデータベース管理システムおよびアプリケーション・ランタイム、およびアプリケーション・ランタイム上のアプリケーション開発フレームワーク上で、プログラムの形態で実装され動作してもよい。各アプリケーションは、プロセッサ102上で、OS、アプリケーション・ランタイム、アプリケーション開発フレームワークおよびアプリケーション・ページ描画基盤の上で、プログラムの形態で実装され、動作してもよい。
【0031】
OSは、例えば、マイクロソフト社のウィンドウズ(登録商標)(Windows(登録商標))、またはアップル社のMac OS(登録商標)、等であってもよい。データベース管理システムは、例えば、マイクロソフト社のSQL Server、等であってもよい。アプリケーション・ランタイム・モジュールは、アプリケーション・プログラムを実行するのに必要なソフトウェア・モジュールであり、例えば、マイクロソフト社の“.NET Framework”であってもよい。アプリケーション開発フレームワークは、アプリケーションに共通する基本的なプログラム構造または機能セットを実装したプログラムであり、RIA開発フレームワークであってもよく、例えば、マイクロソフト社の“Silverlight”(シルバーライト)(登録商標)または“WPF”であってもよい。RIAは、リッチ・インターネット・アプリケーション(Rich Internet Application)を表し、ユーザ・インタフェースにFlash、Java(登録商標)アプレット、Ajax、等を用いて作成されたウェブ・アプリケーションを表す。RIAは、HTMLやCSSのみで記述されたページより操作性および表現力に優れている。アプリケーション・ページ描画基盤モジュールは、例えば、マイクロソフト社の“.NET C#”または“Visual Basic”(ヴィジュアルベーシック)(登録商標)に基づいて実装されてもよい。アプリケーションは、例えば、業務用のアプリケーションまたはウェブ・アプリケーションであってもよい。
【0032】
図5Aは、アプリケーション1022のページ・フォームAにおける表示オブジェクトの配置の例を示している。図5Bは、ページ・フォームAにおける複数の表示オブジェクトの階層構造およびリンク関係を示している。
【0033】
表示ページ・フォームAは、アプリケーションの表示に用いられる、表示部122の表示画面、ウィンドウ、またはウェブ・ページのフォームであってもよい。ページのサイズまたは寸法は、表示部122のスクリーン画面より大きくても、同じでも、または小さくてもよい。ページが表示部122のスクリーン画面より大きい場合には、例えば入力部126を用いてスクロールしまたは移動させることによってページ全体を見ることができる。
【0034】
図5Aにおいて、ページ・フォームAのページ50は、このページ・フォームAに関連付けられ、下位の表示オブジェクトが表示される最大面積のベースエリアまたはベースパネルを表す表示オブジェクト502を含んでいる。表示オブジェクト502のベースエリア上に、それぞれのエリア(領域)またはパネル(A〜C)を表す複数の表示オブジェクト512〜532が配置される。
【0035】
表示オブジェクト512のエリア(A)上のそれぞれの異なる位置に、複数のラベル(LBL_A1、LBL_A2)の表示オブジェクト5122、5126、およびその隣に入力用の複数のテキスト欄(TXT_A1、TXT_A2)の表示オブジェクト5124、5128が配置される。表示オブジェクト522のエリア(B)上のそれぞれの位置に、複数のラベル(LBL_B1、LBL_B2)の表示オブジェクト5222、5226、およびその隣に入力用の複数のチェック・ボックス(CHK_B1、CHK_B2)の表示オブジェクト5224、5228が配置される。ラベルは、画像および/またはテキストを含んでいてもよい。表示オブジェクト532のエリア(C)上のそれぞれの位置にクリック操作用の複数のソフトウェア・ボタン(BTN_C1、BTN_C2)の表示オブジェクト5322、5324が配置される。ソフトウェア・ボタンは、画像および/またはテキストを含んでいてもよい。
【0036】
図5Bにおいて、アプリケーション1022は、ページ・フォームまたは画面フォームA〜Cをルートとした階層構造で構成されている。アプリケーション1022に対して、使用される異なる複数のページ・フォームA〜Cが関連付けられている。ページ・フォームA〜Cのそれぞれのページ50〜54に、それぞれのベースエリアを表す表示オブジェクト502、504、506がリンクしまたは関連付けられている。
【0037】
例えば、ベースエリアの表示オブジェクト502に、複数のエリアを表す表示オブジェクト512、522、532がリンクしまたは関連付けられている。エリア(A)の表示オブジェクト512に、複数のラベル(LBL_A1、LBL_A2)および複数のテキスト(TXT_A1、TXT_A2)を表す表示オブジェクト5122〜5128がリンクしまたは関連付けられている。エリア(B)の表示オブジェクト522に、複数のラベル(LBL_B1、LBL_B2)および複数のチェック・ボックス(CHK_B1、CHK_B2)を表す表示オブジェクト5222〜5228がリンクしまたは関連付けられている。エリア(C)の表示オブジェクト532に、複数のソフトウェア・ボタン(BTN_C1、BTN_C2)を表す表示オブジェクト5322、5324がリンクしまたは関連付けられている。
【0038】
各表示オブジェクトは、例えば、表示オブジェクトの識別情報(ID)、そのリンク先の表示オブジェクトに対する幾何学的関係またはローカル座標、および表示オブジェクトの、表示形状定義データ、色定義のような表示属性データ、および表示データを含んでいてもよい。表示形状定義データは、表示オブジェクトのエリアの縦横の初期サイズを含んでいる。表示データは、例えば、ラベル画像、テキスト欄、チェック・ボックス画像またはソフトウェア・ボタン画像に関するデータを含んでいてもよい。
【0039】
この場合、ページ50〜54、ベースエリア502〜504、エリア512〜532、
ラベル、テキスト、チェック・ボックス、ソフトウェア・ボタンを表す表示オブジェクト5122〜5324は、例えば、高さおよび幅を有する長方形状の領域を持っていてもよい。例えば、ベースエリア502およびエリア512〜532を表すオブジェクトの左上頂点の位置は、ページ・フォームAのページ50の左上頂点を原点とする二次元(x,y)座標で表される。例えば、ラベル画像、テキスト欄、チェック・ボックス画像、ソフトウェア・ボタン画像、等を表すオブジェクト5122〜5324の左上頂点の位置は、それぞれが対応付けられた各エリア5112〜532の左上頂点を原点とする(x,y)座標で表される。
【0040】
ベースエリアまたはパネル502、504、およびエリアまたはパネル512〜532は、アプリケーション開発フレームワーク、例えばSilverlight(登録商標)のパネル・コントロールによって制御することができる。
【0041】
アプリケーションは、例えば、業務用のアプリケーションであっても、または店頭のメニューまたはカタログのようなディジタル・サイネージ(電子看板)であってもよい。
【0042】
図6A〜6Dは、図4においてアプリケーション・ページ描画基盤のモジュール(1030)によって使用されるデータベースに格納される複数のテーブルの例を示している。
図6A〜6Dのテーブルは、図1の記憶装置130または330における図4のデータベースに格納される。
【0043】
図6Aは、監視対象イベントまたは被監視イベントのテーブルの例を示している。監視対象イベントのテーブルは、例えば、ユーザによる入力操作に関するイベントのイベントID(識別情報)に対する、イベント種別(タイプ)、アクセス度合への換算単位、換算単位に基づく換算後のアクセス度合のデータを含んでいる。
【0044】
イベント種別には、1つのエリアにおける、例えば、エリア滞在時間、マウス移動長、クリック回数、また、タッチパネル上でのタッチ回数、フリック回数、ジェスチャー回数、等が含まれてもよい。イベント種別には、入力装置としてのジェスチャー認識デバイス(キネクト)等のセンサによる位置、動き、音声のようなユーザの表現の認識データが含まれてもよい。換算単位は、各イベント種別毎の入力操作に関する検出値またはアクセス値をアクセス度合に換算する場合の、アクセス度合に換算される検出値またはアクセス値の最小の単位を表す。換算後のアクセス度合は、換算単位の入力操作の検出値またはアクセス値に対して付与されるアクセス度合またはアクセス度数を表す。カメラとモーションセンサによる
【0045】
例えば、イベント種別としてのエリア滞在時間は、ページにおける1つエリアにおいてユーザによって操作されるカーソルが滞在した時間を表し、検出されたエリア滞在時間がその1つの換算単位(例えば10秒)分に達する毎に、アクセス度合5(ポイント)が付与される。
例えば、イベント種別としてのマウス移動長は、ページ中の1つエリアにおけるユーザによって操作されるマウス・カーソルの通過したピクセルの数を表し、検出されたマウス移動長がその1つの換算単位(例えば30ピクセル)分に達する毎に、アクセス度合3(ポイント)が付与される。
例えば、イベント種別としてのクリック回数は、1つエリアにおいてユーザによって行われるクリック操作の回数を表し、検出されたクリック回数がその1つの換算単位(例えば10回)分に達する毎に、アクセス度合5(ポイント)が付与される。
【0046】
このように、各エリアに対する異なる単位の相異なるイベント種別の入力操作の量をアクセス度合に換算することによって、異なるイベント種別の入力操作の量を操作に関する共通の尺度で評価することができる。その共通の尺度のアクセス度合に従って、複数のエリアおよびその他のオブジェクトを相対的に拡大し縮小して表示することができる。
【0047】
図6Bは、各ユーザのエリア・アクセス度合のテーブルの例を示している。エリア・アクセス度合のテーブルは、例えば、或るユーザID(識別情報)に対する、ページIDまたは画面ID(識別情報)、エリア名、未換算アクセス値のイベントID、未換算アクセス値、累積的または合計のアクセス度合のデータを含んでいる。未換算アクセス値は、アプリケーションが起動されまたは終了する度に初期値“0”(ゼロ)にリセットまたは初期化されてもよい。
【0048】
未換算アクセス値は、各エリアにおける入力操作の値または量が換算単位に満たない即ち未だアクセス度合に換算されていないイベント種別の残余の量または値(エリア・アクセス値)を表す。
【0049】
例えば、ページID“GYOMU01”のページにおけるエリア名“AREA12”は、イベント種別“エリア滞在時間”に関して、未換算アクセス値“7秒”、累積的アクセス度合“25”(ポイント)を有する。
例えば、ページID“GYOMU01”のページにおけるエリア名“AREA01”は、イベント種別“マウス移動長”に関して、未換算アクセス値“20”(ピクセル)、累積的アクセス度合“10”(ポイント)を有する。
例えば、ページID“GYOMU02”のページにおけるエリア名“AREA05”は、イベント種別“クリック回数”に関して、未換算アクセス値“7”(回)、累積的アクセス度合“3”(ポイント)を有する。
【0050】
図6Cは、拡大処理のためのアクション(処理)のアクション定義のテーブルの例を示している。
【0051】
アクション定義のテーブルは、例えば、各アクションの定義IDに対する、拡大表示を開始するための拡大開始閾値(ポイント)、拡大表示の閾値の増分値(ステップ)(拡大閾値増分値)(ポイント)、各拡大閾値増分値毎の拡大率の増分値(拡大率増分値)(%)、最大(上限)拡大率(%)を含んでいてもよい。
【0052】
例えば、アクション“ACT01”は、拡大開始閾値50(ポイント)、拡大閾値増分値10(ポイント)、拡大率増分値7(%)、最大拡大率240(%)を含んでいる。
例えば、アクション“ACT02”は、拡大開始閾値75(ポイント)、拡大閾値増分値20(ポイント)、拡大率増分値5(%)、最大拡大率150(%)を含んでいる。
例えば、アクション“ACT03”は、拡大開始閾値100(ポイント)、拡大閾値増分値10(ポイント)、拡大率増分値2.5(%)、最大拡大率100(%)を含んでいてもよい。
【0053】
図6Dは、各ページに対して適用されるアクション(動作)定義のテーブルの例を示している。ページに対するアクション定義のテーブルは、例えば、ページIDまたは画面IDに対応付けられたアクション定義の定義ID(識別情報)を含んでいてもよい。
【0054】
例えば、ページID“GYOMU01”は定義ID“ACT03”に対応付けられている。例えば、ページID“GYOMU02”は定義ID“ACT02”に対応付けられている。例えば、ページID“GYOMU03”は定義ID“ACT01”に対応付けられている。
【0055】
図6A〜6Dのテーブルにおける各値またはパラメータは、後で説明するように、ユーザによって設定されてもよい。
【0056】
以下、情報処理機器10のプロセッサ102によって実行される処理について説明する。但し、情報処理機器10をクライアントとして、サーバ装置30のプロセッサ302によってその処理の少なくとも一部が実行されてもよい。データベースがサーバ装置30の記憶装置330中に格納されている場合は、サーバ装置30またはそのプロセッサ302によってデータベースが管理される。この場合、プロセッサ102は、データベース中のデータまたは情報を取り出して処理するために、そのデータまたは情報をサーバ装置30に要求してサーバ装置30から受信する。
【0057】
図7は、アプリケーションが起動されたときに情報処理機器10のプロセッサ102またはサーバ装置30のプロセッサ302によって実行される、図8のイベント情報収集の準備処理のための処理のフローチャートの例を示している。
【0058】
情報処理機器10上でユーザによってアプリケーションが起動されて表示部122に最初の画面が表示されるときに、図7のフローチャートが最初に実行される。表示部122に表示されるページは、アプリケーションの初期画面であっても、後で説明する図11〜14の拡大および調整処理が実行される前のアプリケーションの初期状態のページであっても、または図11〜14の拡大および調整処理が行われた後のページであってもよい。
【0059】
図7を参照すると、ステップ502において、プロセッサ102(またはその処理部1056)は、アプリケーション・ページ描画基盤の機能を用いて、記憶装置130または330中のデータベース中の監視対象イベント・テーブル(図6A)から所要の項目の情報を取得する。所要の項目は、例えば、イベントID、イベント種別、換算単位、換算後のアクセス度合の情報であってもよい。
【0060】
ステップ504において、プロセッサ102(または処理部1056)は、例えばOSおよびアプリケーション等から、現在のユーザIDと、表示されるアプリケーションのページのページIDとを取得する。それによって、表示ページ上の各エリアへアクセスするユーザによる入力操作のイベントを監視するための準備が完了する。
【0061】
図8は、アプリケーション・ランタイムおよびアプリケーション・ページ描画基盤に従ってプロセッサ102によって実行されるアプリケーションのページにおける入力操作イベントに関するデータの収集のための処理のフローチャートの例を示している。この処理は、イベント駆動型の処理である。
【0062】
図8を参照すると、ステップ512において、プロセッサ102(またはそのイベント情報収集部1032)は、アプリケーション・ランタイムの機能を用いて、入力操作イベントが発生する度に、アプリケーション・ページ描画基盤におけるイベント情報収集処理を呼び出す。イベントの捕捉およびイベント情報の内容は、例えば、マイクロソフト社の.NET Frameworkのようなアプリケーション・ランタイムの仕様に基づくものであってもよい。ステップ514において、プロセッサ102(またはイベント情報収集部1032)はイベント情報収集処理を実行する。
【0063】
ステップ516において、プロセッサ102(またはアプリケーション部1022)は、入力操作イベントに基づいてアプリケーションの通常の処理を実行する。そのイベントに対応するアプリケーションの処理が実行された後、手順は図8のルーチンを出る。プロセッサ102(またはイベント情報収集部1032)は、アプリケーション・ランタイムの機能を用いて次の入力操作イベントの発生を待つ(ステップ512)。
【0064】
図9は、図8におけるステップ514(イベント情報収集処理)の具体的なフローチャートの例を示している。
【0065】
図9を参照すると、ステップ602において、プロセッサ102(またはイベント情報収集部1032)は、入力操作に関するイベント、即ちユーザ入力操作が発生したかどうかを判定する。入力操作に関するイベントが発生していないと判定された場合は、手順は図9のルーチンを出る。
【0066】
ステップ602において入力操作に関するイベントが発生したと判定された場合は、ステップ604において、プロセッサ102(またはイベント情報収集部1032)は、情報処理機器10の入力処理部1014またはサーバ装置30の入力受付部3014からイベントのデータを受け取る。この受け取りの処理は、アプリケーション・ランタイム・モジュールおよびOSを介して行われてもよい。入力操作に関するイベントのデータは、例えば、入力操作のイベント種別、エリア名またはエリア識別情報、イベント種別のエリア・アクセス値または検出値、等に関するデータを含んでいる。
【0067】
イベント種別のエリア・アクセス値は、例えば、イベント種別がエリア滞在時間の場合には、1つのエリア(例、512、522、532)に滞在した時間または秒数、または最初と最後の時刻を表す。イベント種別のエリア・アクセス値は、例えば、イベント種別がマウス移動長の場合には、1つのエリアにおけるマウス・カーソルが通過したピクセル数を表す。イベント種別のエリア・アクセス値は、例えば、イベント種別がクリック回数の場合には、1つのエリアにおけるマウスのクリック操作の回数を表す。
【0068】
ステップ606において、プロセッサ102(またはイベント情報収集部1032)は、受け取ったイベントのデータのイベント種別に基づいて、監視対象イベントのテーブル(図6A)を検索する。ステップ608において、プロセッサ102(またはイベント情報収集部1032)は、受け取ったイベントのイベント種別が監視対象イベントのテーブル中に存在するかどうかを判定する。そのイベント種別がそのテーブル中に存在しない、即ち監視対象でないと判定された場合は、手順はステップ602に戻る。そのイベント種別がそのテーブル中に存在すると判定された場合は、手順はステップ610に進む。
【0069】
ステップ610において、プロセッサ102(またはイベント情報収集部1032)は、現在のイベント種別の受け取ったエリア・アクセス値を、換算単位に達しない前回までの未換算アクセス値に加算して記憶装置130または330の監視対象イベントのテーブルに格納し更新する。但し、未換算アクセス値のアプリケーションの起動時の初期値は“0”(ゼロ)である。
【0070】
例えば、イベント種別がエリア滞在時間であり換算単位が10秒の場合、前回までの未換算アクセス値すなわちエリア滞在時間6秒に、今回のエリア・アクセス値すなわちエリア滞在時間7秒を加算して、合計の未換算アクセス値すなわちエリア滞在時間13秒が得られる。この場合、未換算アクセス値は換算単位に達している。
例えば、イベント種別がマウス移動長であり換算単位が30ピクセルの場合、前回までの未換算アクセス値すなわちマウス移動長20ピクセルに、今回のエリア・アクセス値すなわちマウス移動長15ピクセルを加算して、合計の未換算アクセス値すなわちマウス移動長35ピクセルが得られる。この場合、未換算アクセス値は換算単位に達している。
例えば、イベント種別がクリック回数であり換算単位が10回の場合、前回までの未換算アクセス値すなわちクリック回数7回に、今回のエリア・アクセス値すなわちクリック回数6回を加算して、合計の未換算アクセス値すなわちクリック回数13回が得られる。この場合、未換算アクセス値は換算単位に達している。
【0071】
ステップ612において、プロセッサ102(またはイベント情報収集部1032)は、合計のまたは累積的な未換算アクセス値が換算単位以上かどうかを判定する。未換算アクセス値が換算単位以上であると判定された場合には、手順はステップ614に進む。未換算アクセス値が換算単位以上でないと判定された場合には、手順はステップ602に戻る。
【0072】
ステップ614において、プロセッサ102(またはイベント情報収集部1032)は、アクセス度合の集計処理を実行する。その後、手順はステップ602に戻る。
【0073】
図10は、図9におけるステップ614(アクセス度合の集計処理)の具体的なフローチャートの例を示している。
【0074】
図10を参照すると、ステップ522において、プロセッサ102(またはイベント情報収集部1032)は、監視対象イベントのテーブル(図6A)から監視対象イベント(ID)のアクセス値の換算単位およびそれに対応する換算後のアクセス度合を取得する。
【0075】
ステップ624において、プロセッサ102(またはイベント情報収集部1032)は、累積的な未換算アクセス値から少なくとも1つまたは1回の換算単位分を減算する。次いで、プロセッサ102(またはイベント情報収集部1032)は、エリア・アクセス度合のテーブル(図6B)においてイベント種別の累積的アクセス度合を、減算した換算単位数分の換算後のアクセス度合だけ加算し更新する。例えば、エリア滞在時間の未換算アクセス値“13秒”から1つの換算単位“10秒”が減算されて、それに対応する換算後のアクセス度合5(ポイント)が累積的アクセス度合に加算される。
【0076】
また、プロセッサ102(またはイベント情報収集部1032)は、未換算アクセス値から換算単位数分の値を減算して未換算アクセス値を更新する。例えば、エリア滞在時間の未換算アクセス値“13秒”から1つの換算単位“10秒”が減算されて、未換算アクセス値が“3秒”に更新される。その後、手順は図10のサブルーチンを出る。
【0077】
このようにして、プロセッサ102(またはイベント情報収集部1032)は、図5Bの監視対象イベントのテーブルにおける各エリア512〜532のようなエリア毎の累積的アクセス度合を決定し更新する。そのエリア毎の累積的アクセス度合は、その値に応じて、次回のそのアプリケーション・ページの表示または表示更新において各エリアの表示サイズの表示倍率または拡大または縮小の度合を調整するのに使用することができる。
【0078】
図11は、アプリケーションおよびアプリケーション・ページ描画基盤モジュールに従って情報処理機器10のプロセッサ102またはサーバ装置30のプロセッサ302によって実行されるアプリケーションのページ表示のための処理のフローチャートの例を示している。情報処理機器10上でユーザによってアプリケーションが起動されたとき、またはアプリケーションの起動中に表示の更新または表示への遷移が行われたときに、図11〜13のフローチャートに従ってアプリケーションのページを表示するための処理が行われる。
【0079】
図11を参照すると、ステップ702において、ユーザによってアプリケーションが起動されると、ページの表示、表示の更新または表示への遷移を要求するイベントが発生する。そのイベントの発生に応答して、プロセッサ102(または処理部1060)は、OSからアプリケーション・ランタイムの機能を用いてページ・フォームのデータを生成する。ページ・フォームは、画面、ウィンドウまたはウェブ・ページのフォームであってもよい。
【0080】
ステップ704において、プロセッサ102(または処理部1060)は、そのページの表示が、ページの部分拡大表示処理を含んでいるかまたはページ予備処理を伴うかどうかを判定する。その表示がページの部分拡大表示処理を含んでいると判定された場合は、プロセッサ102(または処理部1060)は、そのページ・フォームの生成の後でページ予備処理を呼び出す。その表示がページの部分拡大表示を含んでいないと判定された場合は、手順はステップ708に進む。
【0081】
ステップ706において、プロセッサ102(またはページ予備理部1038)は、アプリケーション・ページ描画基盤の機能を用いてページ予備処理を実行する。それによって、後で説明するように、表示しようとするページにおいて、ページ(50)に全てのエリア(512〜532)を含んだ状態で、アクセス度合に応じて或るエリアのサイズが相対的に拡大されまたは縮小された倍率で生成されて配置される。
【0082】
ステップ708において、プロセッサ102(またはアプリケーション部1022)は、アプリケーションとして実装されたページ表示処理を実行する。ステップ710において、プロセッサ102(または処理部1060)は、アプリケーション開発フレームワークの機能を用いて、表示部122の拡大縮小後のページまたは画面のレイアウトを自動調整し、メモリ104のページ領域にページまたは画面の画像を描画して表示する。その後、手順は図11のルーチンを出る。その後、アプリケーションの通常の処理が実行され、その期間に例えば図8のような入力操作イベントに関するデータの収集のための処理が実行されてもよい。但し、処理がサーバ装置30のプロセッサ302によって実行される場合には、メモリ104の代わりにサーバ装置30のメモリ304が使用される。
【0083】
図12Aおよび12Bは、図11におけるステップ706(ページ予備処理)の具体的なフローチャートの例を示している。
【0084】
図12Aを参照すると、ステップ722において、プロセッサ102(またはページ予備処理部1038)は、例えばOSおよびアプリケーション等から現在のユーザIDと、アプリケーションの表示しようとするページのページIDを取得する。
【0085】
ステップ724において、プロセッサ102(またはページ予備処理部1038)は、ページに対して適用されるアクション定義のテーブル(図6D)から、その表示しようとするページのページIDに対応するアクション定義の定義IDを取得する。
【0086】
ステップ726において、プロセッサ102(またはページ予備処理部1038)は、その取得された定義IDに基づいてアクション定義のテーブル(図6C)から、エリア拡大処理に使用するためのそのページに対応するデータを取得する。
【0087】
ステップ728において、プロセッサ102(またはページ予備処理部1038)は、ユーザIDとページIDに基づいてエリア・アクセス度合のテーブル(図6B)からエリア毎の累積的アクセス度合を取得する。
【0088】
ステップ730において、プロセッサ102(またはページ予備処理部1038)は、OSからアプリケーション・ランタイムを介して、ページ・フォームのデータを取得しそのページのサイズ(縦横の寸法)を取得する。ページ・フォームのデータは、記憶装置130または330のデータベースに格納されている。ページのサイズは、例えば、縦横のピクセル数で表されていてもよい。
【0089】
ステップ732において、プロセッサ102(またはページ予備処理部1038)は、さらに、OSからアプリケーション・ランタイムを介して、ページ・フォームのデータを取得しそのベースエリアとその全てのエリアのエリア名またはエリアIDを取得する。そのエリア名またはエリアIDは、ステップ730で取得したページ・フォームのデータから取り出されてもよい。
【0090】
図12Bを参照すると、プロセッサ102(またはページ予備処理部1038)は、ベースエリアについてそのエリア数分だけステップ734〜744のループ処理を実行する。
【0091】
ステップ736において、プロセッサ102(またはページ予備処理部1038)は、エリア・アクセス度合のテーブル(図6B)から1つのエリア名のデータを取得する。
【0092】
ステップ738において、プロセッサ102(またはページ予備処理部1038)は、取得した累積的アクセス度合を、アクション定義のテーブル(図6C)中の対応する拡大開始閾値と比較する。
【0093】
ステップ740において、プロセッサ102(またはページ予備処理部1038)は、累積的アクセス度合が拡大開始閾値以上かどうかを判定する。累積的アクセス度合が拡大開始閾値以上であると判定された場合は、手順はステップ742に進む。累積的アクセス度合が拡大開始閾値以上でない、即ち拡大開始閾値未満であると判定された場合は、手順はステップ734に戻る。
【0094】
ステップ742において、プロセッサ102(またはページ予備処理部1038のエリア拡大部1040)は、エリア拡大の処理を実行する。それによって、表示しようとするページにおいて、拡大開始閾値以上のアクセス度合に応じて、エリアのサイズが拡大された倍率で生成されて配置される。
【0095】
ベースエリアの全てのエリアについてステップ734〜744が実行された後、ステップ746において、プロセッサ102(またはページ予備処理部1038のページ調整部1042)は、ページまたは画面の表示のための調整処理を実行する。それによって、表示しようとするページにおいて、アクセス度合に応じて或るエリアのサイズが相対的に拡大されまたは縮小された倍率で生成されて配置され、各エリアの配置が調整される。それによって、全てのエリアが1つのページに表示でき、アクセス度合の高いエリアが見やすくかつ操作しやすくなり、アクセス度合の低いエリアが必要に応じてアクセスできるような形態で維持される。
【0096】
図13は、図12Bにおけるステップ742(エリア拡大処理)の具体的なフローチャートを示している。
【0097】
図13を参照すると、ステップ802において、プロセッサ102(またはエリア拡大部1040)は、ページ・フォームのデータから現在の1つのエリアのサイズ、即ち拡大前の初期のサイズを取得する。そのサイズは、例えば、縦横のピクセル数で表されていてもよい。
【0098】
ステップ804において、プロセッサ102(またはエリア拡大部1040)は、ページまたはそのベースエリアにおける現在のエリアの位置座標、例えばエリアの左上頂点の座標(x,y)を取得する。そのサイズは、例えば、xおよびy方向のピクセル位置で表されていてもよい。
【0099】
ステップ806において、プロセッサ102(またはエリア拡大部1040)は、現在のエリアについて、累積的アクセス度合(図6B)と、拡大開始閾値、拡大閾値増分値および拡大率増分値(図6C)とに基づいて、現在のエリアの仮の倍率(表示倍率)または拡大率Mを算出する。この場合、仮の倍率Mは1より大きいまたは1以上の値(>1または≧1)であってもよい。拡大されないエリアの仮の倍率Mは1と見なすことができる。
【0100】
次いで、プロセッサ102(またはエリア拡大部1040)は、アプリケーション・ランタイムを介して、現在のエリアの算出された仮の倍率Mを、記憶装置130または330またはメモリ104に一時的に格納する。あるいは、プロセッサ102(またはエリア拡大部1040)は、記憶装置130または330またはメモリ104に格納されているそのエリアの仮の倍率Mを、現在のエリアの算出された新しい仮の倍率Mで更新してもよい。
【0101】
例えば、エリアの累積的アクセス度合が80、拡大開始閾値が50、拡大閾値増分値が10、および拡大率増分値が7%の場合、エリアの仮の倍率または拡大率Mは、次のように計算される。
仮の倍率または拡大率M=(80−50)/10×7=21%。
【0102】
ステップ808において、プロセッサ102(またはエリア拡大部1040)は、現在のエリアの元のまたは初期のサイズとその仮の倍率または拡大率Mとに基づいて、拡大後のエリアの仮のサイズ(表示サイズ)(縦横の寸法)を算出する。拡大されないエリアのサイズは、初期のサイズであり、これを仮のサイズと見なすこともできる。プロセッサ102(またはエリア拡大部1040)は、アプリケーション・ランタイムを介して、拡大後のエリアの仮のサイズを、記憶装置130または330またはメモリ104に一時的に格納する。あるいは、プロセッサ102(またはエリア拡大部1040)は、記憶装置130または330またはメモリ104に格納されているそのエリアの仮のサイズを、そのエリアの新しい仮のサイズで更新してもよい。
【0103】
それと並行して同様に、そのエリアにおけるラベル、テキスト、チェック・ボックスおよび/またはソフトウェア・ボタンを表す表示オブジェクトについて、仮のサイズおよび位置が計算されてもよい。即ち、プロセッサ102(またはエリア拡大部1040)は、エリアの仮のサイズを算出する際、そのエリアにおける各表示オブジェクトの初期のサイズおよび位置と仮の倍率または拡大率Mに基づいて、そのエリアにおけるその表示オブジェクトの拡大後の仮のサイズおよび位置を算出してもよい。この場合、記憶装置130または330またはメモリ104において、その表示オブジェクトの仮のサイズおよび位置が、エリアの仮のサイズと同様に、格納されまたは更新される。
【0104】
例えば、エリアの元の即ち初期のサイズが縦80ピクセルおよび横150ピクセル、および拡大率Mが21%の場合、拡大後のエリアの仮のサイズは次のように計算される。
拡大後のエリアの縦のサイズ(高さ)=80×1.21=96.8ピクセル、
拡大後のエリアの横のサイズ(幅)=150×1.21=181.5ピクセル。
ここで、小数点以下の端数は、四捨五入しても、切り捨てても、または切り上げてもよい。
【0105】
ステップ810において、プロセッサ102(またはエリア拡大部1040)は、ベースエリアにおける現在のエリアの頂点の座標、例えば左上頂点の座標を基準点(中心)にして、その算出された仮の倍率Mまたは仮のサイズに従って現在のエリアのサイズを拡大する。この段階では、拡大されたエリアは、その右側および下側にある隣接エリアとの間で空間的に重なることがある。
【0106】
それと並行して同様に、プロセッサ102(またはエリア拡大部1040)は、エリアのサイズを拡大する際に、そのエリアにおけるその表示オブジェクトの拡大後の仮のサイズおよび位置に従って、そのエリアにおけるその表示オブジェクトを拡大してもよい。
【0107】
このようにして、ステップ802〜810(ステップ742)において、拡大開始閾値以上のアクセス度合のエリアに対してサイズを拡大する処理が行われる。
【0108】
図14は、図12Bにおけるステップ746(ページ調整処理)の具体的なフローチャートを示している。
【0109】
図14を参照すると、ステップ822において、プロセッサ102(またはページ調整部1042)は、上述の拡大されたエリアを含む全てのエリアについて、隣接するエリアが互いに重ならないように各エリアの位置座標を移動させ、例えば右および下方向に移動させて調整する。次いで、プロセッサ102(またはページ調整部1042)は、その重なりのない全てのエリアを包含または包囲する、より小さい面積の第1の仮の領域(表示領域)を仮の拡大ベースエリアとして決定する。次いで、プロセッサ102(またはページ調整部1042)は、その重なりのない全てのエリアおよびその第1の仮の領域を包含または包囲する、より小さい面積の第2の仮の領域(表示領域)を仮の拡大ページとして決定する。
【0110】
第1の仮の領域または仮の拡大ベースエリアは、元のベースエリアの初期のサイズに対して、縦と横の方向に、相似形で同じ倍率かまたは異なる倍率になるようにそのサイズを決定してもよい。また、第2の仮の領域または仮の拡大ページは、元のページの初期のサイズに対して、縦と横の方向に、相似形で同じ倍率かまたは異なる倍率になるようにそのサイズを決定してもよい。
【0111】
このようにして、ページ中に配置される全てのエリアは、第1の仮の領域または第2の仮の領域の縦と横のサイズの範囲内に収まる。但し、第1または第2の仮の領域は、元のベースエリアまたはページのサイズに対して縦と横の方向に相似形で同じ倍率のサイズを有する場合には、第1または第2の仮の領域における縦方向の下側と横方向の右側のいずれかに空白領域を形成し得る。
【0112】
プロセッサ102(またはページ調整部1042)は、その拡大後のエリア、第1の仮の領域または仮の拡大ベースエリア、第2の仮の領域または仮の拡大ページの各サイズを、記憶装置130または330またはメモリ104に一時的に格納する。その各サイズの格納または更新は、アプリケーション・ランタイムおよびOSを介して行われてもよい。
【0113】
次いで、プロセッサ102(またはページ調整部1042)は、記憶装置130または330またはメモリ104から上述の第2の仮の領域または仮の拡大ページのサイズを取得し決定する。そのサイズの取得は、OSからアプリケーション・ランタイムを介して行われてもよい。
【0114】
ステップ824において、プロセッサ102(またはページ調整部1042)は、第2の仮の領域または仮の拡大ページのサイズに対する、エリア拡大処理前のページの初期サイズの比率Rを算出する。ページの初期サイズは、図12Aのステップ730において取得したものである。その比率Rは、エリア拡大処理前後のページの2つのサイズの間の2つの縦(高さ)の比率と2つの横(幅)の比率とが異なる場合には、縦の比率Rvと横の比率Rhが異なっていてもよい。或いは、比率Rは、エリア拡大処理前後のページの2つのサイズの間の2つの縦(高さ)の比率と2つの横(幅)の比率とが異なる場合に、縦の比率と横の比率のいずれか一方の比率であってもよく、即ちそのいずれか小さいほうの比率または大きいほうの比率であってもよい。後で明らかになるように、そのいずれの比率を選択するかによって、表示サイズ調整後の最終的に表示されるページの表示効果は多少異なる。プロセッサ102(またはページ調整部1042)は、その比率Rを、そのページにおける全てのエリアの表示用の調整倍率または縮小率Rとして決定する。
【0115】
ステップ826において、プロセッサ102(またはページ調整部1042)は、ページのベースエリアについてそのエリア数分だけステップ826〜832のループ処理を実行する。
【0116】
ステップ828において、プロセッサ102(またはページ調整部1042)は、拡大されたエリアと拡大されないエリアの全てのエリアのサイズまたは仮のサイズを取得する。そのために、プロセッサ102(またはページ調整部1042)は、OSからアプリケーション・ランタイムを介して、記憶装置130または330またはメモリ104に格納されたエリアの初期のサイズおよび仮のサイズまたは仮の倍率Mを取得する。
【0117】
ステップ830において、プロセッサ102(またはページ調整部1042)は、そのエリア拡大前後のページと第2の仮の領域または仮の拡大ページのサイズの比率R、即ち上述の表示用の調整倍率または縮小率R(Rv、Rh)に基づいて、各エリアのサイズを算出し変更しまたは縮小する。各エリアは、仮の拡大ベースエリアにおける現在のエリアの頂点の座標、例えば左上頂点の座標を基準点(中心)にして、その調整倍率または縮小率Rに従って現在のエリアのサイズ(表示サイズ)が縮小される。
【0118】
その際に、プロセッサ102(またはページ調整部1042)は、表示用の調整倍率または縮小率R(Rv、Rh)に基づいて、各エリアと同様に、各エリアにおけるその表示オブジェクトのサイズおよび位置を変更し縮小してもよい。
【0119】
そのために、プロセッサ102(またはページ調整部1042)は、各エリアのサイズまたは仮のサイズに表示用の調整倍率R(Rv、Rh)を乗算して、エリアのそれぞれの縮小され変更されたサイズを算出する。拡大されたエリアについては、その初期サイズにその仮の倍率Mを乗算し(=仮のサイズ)、それに表示用の調整倍率R(Rv、Rh)を乗算して、変更されたサイズを算出してもよい。あるいは、プロセッサ102(またはページ調整部1042)は、各エリアの仮の倍率Mに調整倍率R(Rv、Rh)を乗算して、各エリアの元の初期サイズに対する表示倍率S(Sv、Sh)を求め、各エリアの初期サイズに表示倍率Sを乗算して、エリアの表示サイズを算出してもよい。各エリアにおけるその表示オブジェクトのサイズおよび位置についても、そのエリアと同様の形態で算出してもよい。この段階では、縮小された各エリアは、その隣接エリアとの間に空白が生じてもよい。
【0120】
ステップ826〜832のループを出た後、手順はステップ834に進む。ステップ834において、プロセッサ102(またはページ調整部1042)は、隣接エリアの間隔が離れずまたは隣接エリアが接近するように、ベースエリアの左上頂点に向けて垂直方向および水平方向に縮小後のエリアの位置座標を移動させ調整する。
【0121】
次いで、プロセッサ102(またはページ調整部1042)は、縮小後の全てのエリアをより小さい面積で包囲するように、ベースエリアの表示サイズを算出し調整し変更する。また、プロセッサ102(またはページ調整部1042)は、縮小後の全てのエリアおよびベースエリアをより小さい面積で包囲するように、ページの表示サイズを算出し調整し変更する。
【0122】
ページの調整後のサイズは、ページの初期サイズと同じであってもよい。また、ベースエリアの調整後のサイズは、ベースエリアの初期サイズであってもよい。それによって、調整後のページの操作性は、初期ページの操作性と概して同じにすることができる。
【0123】
あるいは、ページの調整後の縦と横のサイズは、その一方のサイズがその初期サイズと同じで、その他方のサイズがその初期サイズと異なってもよく、例えば大きくてもまたは小さくてもよい。また、ベースエリアの縦と横のサイズは、その一方がその初期サイズと同じで、その他方がその初期サイズと異なってもよく、例えば大きくてもまたは小さくてもよい。それによって、調整後のページは、縦と横の一方の方向について、初期ページの操作感覚で操作することができる。調整後のページの縦と横の一方のサイズがその初期サイズより小さい場合には、初期ページより小さい空間でそのページを操作することができる。調整後のページの縦と横の一方のサイズがその初期サイズより大きい場合には、初期ページより大きい空間でより各エリアがより大きく表示された状態でそのページを操作することができる。
【0124】
プロセッサ102(またはページ調整部1042)は、さらに、隣接するエリアの間に余分な隙間が生じないようにそれぞれの縮小されたエリアを縦(下)方向および/または横(右)方向に引き伸ばし調整してもよい。その際、各エリアにおけるその表示オブジェクトのサイズおよび配置は変更してもまたは変更しなくてもよい。その後、手順は図14のルーチンを出る。
【0125】
図15A〜15Eは、初期サイズのページに対するエリア拡大処理からページ調整処理までのページ・フォームBのページ52の各エリア5402〜5418のサイズおよび位置の変化の例を説明するためのものである。但し、図15A〜15Dのページ画像は、理論上または計算上のものであって、実際にメモリ上に描画されなくてよい。最終的に、図15Eのページ画像がメモリ104のページ領域に描画されればよい。図15A、15Eの表示ページは、業務アプリケーション用の、或る項目を入力して受注情報を検索するための概略的なページまたは画面の例を示している。
【0126】
図15Aは、図12Aのステップ730および802において取得された初期のページ・フォームBのページ画像の例を示している。図15Aのページ画像は、図6Bのエリア・アクセス度合のテーブルにおける累積的アクセス度合が全て0(ゼロ)の場合のページ画像でもある。図15Aにおいて、ページ・フォームBのページ52のベースエリア504上に、例えば、エリア5402、5404、5406、5412、5414、5416、5418が初期の倍率(1)またはサイズで配置されている。ページ52のエリア5402〜5418は、その隣接エリア間に、例えば太い破線で示されたエリア境界を有する。図15Aにおいて、エリア58は、ページ52のページ名称を表すためのページ52に固定され拡大縮小されないエリアであってもよい。
【0127】
図15Bは、図12Bのステップ742(図13)のエリア拡大処理において累積的アクセス度合に従って拡大されたサイズを有するエリア5404、5414、5416を含むページ52の例を示している。
【0128】
エリア5404、5414、5416の各々のサイズの仮の倍率または拡大率Mが、エリア・アクセス度合のテーブル(図6B)中の累積的アクセス度合と、アクション定義のテーブル(図6C)における拡大開始閾値、拡大閾値増分値および拡大率増分値とに従って、算出される。エリア5404、5414、5416の各々は、その仮の倍率または拡大率Mに従って、左上の頂点を中心にして右下の方向にサイズが拡大される。各エリア5404、5414、5416における複数の表示オブジェクトも、その仮のサイズおよび位置について、同様に拡大される。
【0129】
エリア5404は、例えば、累積的アクセス度合“115”と、定義ID“ACT02”における拡大開始閾値“75”、拡大閾値増分値“20毎”および拡大率増分値“5%”とに従って((115−75)/20×5%)、10%だけ拡大される。エリア5414、5416は、例えば、累積的アクセス度合の値“70”と、定義ID“ACT02”における拡大開始閾値“135”、拡大閾値増分値“20毎”および拡大率増分値“5%”とに従って((135−75)/20×5%)、15%だけ拡大される。
【0130】
この段階では、図15Bにおいて、拡大されたエリア5404、5414、5416の各々は、位置が調整されていないので、それぞれの右側および/または下側の隣接エリアと空間的に重なっている。
【0131】
図15Cは、図12Bのステップ746(図14のステップ822)において、エリア拡大処理後のエリア5402〜5418および第1の仮の領域を包囲するよう決定された第2の仮の領域または仮の拡大ページ53(外側の破線)の例を示している。
【0132】
第1の仮の領域または仮の拡大ベースエリア505も、エリア拡大処理後のエリア5402〜5418を包囲するように決定される。第2の仮の領域または仮の拡大ページ53は、第1の仮の領域またはベースエリア505を包含する。この場合、エリア5402〜5418は、隣接エリアが空間的に重ならずかつ接近するように位置が移動され調整されている。第2の仮の領域または仮の拡大ページ53は、第1の仮の領域または仮の拡大ベースエリア505の全てのエリア5402〜5418を、より小さい面積で包囲するように拡大されたサイズを有する。第2の仮の領域またはページ53は、初期のページ52と同じ縦横比を持っていてもまたは異なる縦横比を持っていてもよい。
【0133】
図15Dは、図12Bのステップ746(図14のステップ830、834)において図15Cの第2の仮の領域または仮の拡大ページ53およびエリア5402〜5418を、初期ページ52の縦または横の一方または双方のサイズに収まるように縮小したページ52’の例を示している。
【0134】
縮小後のページ52’におけるベースエリア504、エリア5402〜5418の各サイズは、図15Cの第2の仮の領域または仮の拡大ページ53におけるサイズから縦横に同じ調整倍率または縮小率R(Rv=Rh)で縮小されている。エリア5402〜5418は、さらに、隣接エリアが接近するように位置が移動され調整される。ベースエリア504のサイズは、縮小後の全てのエリア5402〜5418をより小さい面積で包囲するように、サイズを算出し調整し変更してもよい。ページ52’のサイズは、ベースエリア504および縮小後の全てのエリア5402〜5418をより小さい面積で包囲するように、サイズを算出し調整し変更してもよい。図15Dにおいて、エリア5404、5414、5416は図15Aにおける初期サイズから拡大され、他のエリア5402、5406、5412、5418は図15Aにおける初期サイズから縮小されている。各エリア5402〜5418における複数の表示オブジェクトも、それぞれのエリアと同様に、サイズおよび位置について、同様に縮小される。
【0135】
図15Eは、図12Bのステップ746(図14のステップ834)においてサイズ調整後のページ52’におけるベースエリア504および各エリア5402〜5418を見やすくサイズ調整した後の表示ページ52’の画像の例を示している。
【0136】
図15Eにおいて、ベースエリア504はエリア5402〜5418を包囲するように、また、各エリア5402〜5418は、隣接エリアとの間に余分な隙間が生じないように、隣接するエリアと接近する位置まで、それぞれ縦および/または横方向に引き伸ばされまたは拡大される。
【0137】
図15Eにおいて、各エリア5402〜5416には、初期のサイズまたは仮のサイズが縮小された1つ以上のラベルが配置されている。また、各エリア5402〜5406、5414、5416には、初期のサイズまたは仮のサイズが縮小された1つ以上のテキスト欄が配置されている。また、各エリア5412、5416には、初期のサイズまたは仮のサイズが縮小された複数のチェック・ボックスが配置されている。エリア5418には、初期のサイズまたは仮のサイズが縮小された複数のソフトウェア・ボタンが配置されている。エリア5414において、ユーザによるアクセス例として、テキスト欄に入力されたテキストと、マウス・カーソルの軌跡5440とが示されている。エリア5416において、ユーザのアクセスの例として、チェック・ボックス(B)に入力されたチェック記号が示されている。
【0138】
図15Eのページ52’は、より高いアクセス度合のエリア504、5414、5416は拡大表示されるので視認性と操作性が高くなり、一方、低いアクセス度合のエリアも同時に表示されアクセスできる状態を維持する。表示ページ52’は、初期ページ52と同じサイズを有する場合には、全体的に概して同様の空間的感覚で見て操作することができる。表示ページ52’は、初期ページ52と同じ幅または高さを有し、初期ページ52より大きい高さまたは幅を有する場合には、余分にスクロールまたは移動させることによって全体を見ることができる。表示ページ52’は、初期ページ52と同じ幅または高さを有し、初期ページ52より小さい高さまたは幅を有する場合には、初期ページ52より小さい空間で全体を見て操作することができる。
【0139】
実施形態において、ページは、画面、ウィンドウ、ウェブ・ページ、または表示部122のスクリーン画面であってもよい。従って、ページのサイズは、表示部122のスクリーン画面のサイズと同じでも、または異なっていてもよい。ページは、例えば、表示部122のスクリーン画面中に1つのウィンドウで表示される1つのページであってもよい。ページが表示部122のスクリーン画面より大きい場合には、例えば入力部126を用いて画面をスクロールまたは移動するによってページ全体を見ることができる。
【0140】
図16は、アプリケーション・ページ描画基盤モジュールに従って情報処理機器10のプロセッサ102またはサーバ装置30のプロセッサ302によって実行されるエリア・アクセス度合のテーブル(図6B)における累積的アクセス度合を手動で設定するためのフローチャートの例を示している。
【0141】
図17は、表示部122に表示されるアクセス度合の手動設定のためのアクセス度合設定画面を示している。
【0142】
ユーザが情報処理機器10上でエリア・アクセス度合のテーブル(図6B)における累積的アクセス度合を手動で設定するためのアプリケーションを起動すると、アプリケーション・ページ描画基盤モジュールが呼び出され、例えば図17のアクセス度合設定画面が表示される。ユーザは、入力部126を操作して、アクセス度合設定画面において、アクセス度合を設定しようとするページ・フォームのページID(例、GYOMU01)およびユーザIDを入力し、ソフトウェア・ボタン“検索”をクリックして検索を実行する。
【0143】
図16を参照すると、ステップ852において、プロセッサ102(またはそのアクセス度合設定部1050)は、ユーザによって入力されたページIDおよびユーザIDに基づいてエリア・アクセス度合のテーブル(図6B)を検索する。
【0144】
ステップ854において、プロセッサ102(またはアクセス度合設定部1050)は、入力されたユーザIDに関するページIDのページ・フォームの全てのエリア名のリストを表示する。その際、アクセス度合が設定可能なエリア名のみのリストを表示してもよい。
【0145】
ステップ856において、プロセッサ102(またはアクセス度合設定部1050)は、ユーザの入力部126によるエリアの選択に従って、アクセス度合を設定するエリア名を選択する。
【0146】
ステップ858において、プロセッサ102(またはアクセス度合設定部1050)は、ユーザの入力部126の操作に従って、選択されたエリアの現在の累積的アクセス度合を表示する。
【0147】
ステップ860において、プロセッサ102(またはアクセス度合設定部1050)は、ユーザの入力部126のキー入力操作に従って、累積的アクセス度合の値を変更する。次いで、プロセッサ102(またはアクセス度合設定部1050)は、ソフトウェア・ボタン“登録”の押下に応答してエリア・アクセス度合のテーブル(図6B)の累積的アクセス度合の値を更新する。その後、手順は図16のルーチンを出る。
【0148】
その後、情報処理機器10上でユーザによってアプリケーションが起動されたときに、図11〜13のフローチャートに従ってアプリケーションのページが表示され、手動で設定された累積的アクセス度合に従って、各累積的アクセス度合に対応するそれぞれのエリアが相対的に拡大表示される。さらに、それと並行して、図7〜10のフローチャートに従って、累積的アクセス度合が更新されてもよい。
【0149】
このように累積的アクセス度合を予め設定することによって、アプリケーションの実際の過去の使用履歴に関係なく、想定される使用条件に応じて、累積的アクセス度合を固定的に設定しまたは初期値として0(ゼロ)以外の値に設定することができる。また、累積的アクセス度合をアプリケーション別、ページ別、ユーザ別に予め設定することによって、アプリケーション・ページのエリアの相対的な拡大表示を、アプリケーション別、ページ別、ユーザ別に予め設定することができる。
【0150】
アクセス度合と同様に、アプリケーション・ページ描画基盤モジュールに従って情報処理機器10のプロセッサ102またはサーバ装置30のプロセッサ302によって、図6A〜6Dの各テーブルにおける各値を別の設定または保守画面で設定し変更することができるようにしてもよい。例えば、図6Aにおけるイベント種別、換算単位、換算後のアクセス度合、図6Cにおける拡大開始閾値、拡大閾値増分値、最大拡大率、図6DにおけるページIDに対する定義IDも、ユーザによって、設定できるようにしてよい。
【0151】
一方、エリア・アクセス度合のテーブル(図6B)における累積的アクセス度合を、例えば一週間毎または一カ月毎のように定期的に、または或る最大の設定値に達する度に、初期値(0)にリセットしてもまたは或る比率(例えば、1/3、1/2、2/3)で減少させてもよい。それによって、ユーザによるアプリケーション・ページのエリアのアクセス形態の変化に合わせて、アプリケーション・ページのエリアの相対的な拡大表示の形態を定期的に徐々に変化させることができる。
【0152】
実施形態によれば、ページまたは画面の広い領域の一覧性または視認性を確保しつつ、そのページまたは画面の或る部分またはオブジェクトを相対的に拡大して表示することができ、そのページまたは画面の操作の効率が高くなる。また、実施形態によれば、累積的アクセス度合がアプリケーション別、ページ別、ユーザ別に設定されるので、各ユーザの使用形態に適したアプリケーション・ページの表示を実現することができる。
【0153】
実施形態によれば、アプリケーション・ページ描画基盤モジュールにエリアの相対的拡大機能を構築することができる。従って、それぞれのアプリケーションに大きな改変または追加部分を加えることなく、アプリケーション・ページ描画基盤モジュールを用いて、ページ表示を含む様々なアプリケーションを実装しまたは動作させることができる。
【0154】
ここで挙げた全ての例および条件的表現は、発明者が技術促進に貢献した発明および概念を読者が理解するのを助けるためのものであり、ここで具体的に挙げたそのような例および条件に限定することなく解釈され、また、明細書におけるそのような例の編成は本発明の優劣を示すこととは関係ない、と理解される。本発明の実施形態を詳細に説明したが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、それに対して種々の変更、置換および変形を施すことができる、と理解される。
【0155】
以上の実施例を含む実施形態に関して、さらに以下の付記を開示する。
(付記1) ページに表示される複数のオブジェクトのそれぞれに対するユーザからのアクセス度合を格納する記憶部を参照して、前記複数のオブジェクトのそれぞれの前記アクセス度合に応じて前記ページにおける前記複数のオブジェクトのそれぞれの仮の表示倍率を求め、
前記複数のオブジェクトのそれぞれの前記仮の表示倍率に従って、前記複数のオブジェクトのそれぞれの仮の表示サイズを決定し、それぞれの前記仮の表示サイズを有する前記複数のオブジェクトを含む表示領域のサイズを求め、
前記表示領域のサイズに対する前記ページの表示サイズの比率に基づいて、前記複数のオブジェクトの調整倍率を求め、
前記調整倍率に従って前記複数のオブジェクトの表示サイズを調整して、表示ページに前記調整された表示サイズで前記複数のオブジェクトを表示する
処理を情報処理装置に実行させる表示処理プログラム。
(付記2) さらに、ユーザの操作による、表示された前記複数のオブジェクトのいずれかのオブジェクトへのアクセスに応じて、前記記憶部における前記アクセスされたオブジェクトのアクセス度合を更新する処理を前記情報処理装置に実行させる、付記1に記載の表示処理プログラム。
(付記3) さらに前記調整倍率と前記ページの初期の表示サイズとに従って前記表示ページのサイズを調整する処理を前記情報処理装置に実行させる、付記1または2に記載の表示処理プログラム。
(付記4) 前記複数のオブジェクトの表示サイズの調整は、互いに重ならずかつ間に余分な隙間ができないように、前記調整倍率の前記複数のオブジェクトの表示サイズおよび位置を調整することを含むものである、付記1乃至3のいずれかに記載の表示処理プログラム。
(付記5) 前記表示ページの縦と横の一方のサイズは、前記ページの初期の表示サイズのものと同じであることを特徴とする、付記1乃至4のいずれかに記載の表示処理プログラム。
(付記6) ページに表示される複数のオブジェクトのそれぞれに対するユーザからのアクセス度合を格納する記憶部を参照して、前記複数のオブジェクトのそれぞれの前記アクセス度合に応じて前記ページにおける前記複数のオブジェクトのそれぞれの仮の表示倍率を求め、
前記複数のオブジェクトのそれぞれの前記仮の表示倍率に従って、前記複数のオブジェクトのそれぞれの仮の表示サイズを決定し、それぞれの前記仮の表示サイズを有する前記複数のオブジェクトを含む表示領域のサイズを求め、
前記表示領域のサイズに対する前記ページの表示サイズの比率に基づいて、前記複数のオブジェクトの調整倍率を求め、
前記調整倍率に従って前記複数のオブジェクトの表示サイズを調整して、表示ページに前記調整された表示サイズで前記複数のオブジェクトを表示する
処理を、情報処理装置が実行する表示処理方法。
(付記7) ページに表示される複数のオブジェクトのそれぞれに対するユーザからのアクセス度合を格納する記憶部と、
前記記憶部を参照して、前記複数のオブジェクトのそれぞれの前記アクセス度合に応じて前記ページにおける前記複数のオブジェクトのそれぞれの仮の表示倍率を求め、前記複数のオブジェクトのそれぞれの前記仮の表示倍率に従って、前記複数のオブジェクトのそれぞれの仮の表示サイズを決定し、それぞれの前記仮の表示サイズを有する前記複数のオブジェクトを含む表示領域のサイズを求める拡大部と、
前記表示領域のサイズに対する前記ページの表示サイズの比率に基づいて、前記複数のオブジェクトの調整倍率を求め、前記調整倍率に従って前記複数のオブジェクトの表示サイズを調整して、表示ページに前記調整された表示サイズで前記複数のオブジェクトを表示する調整部と、
を含む情報処理装置。
【符号の説明】
【0156】
5 ネットワーク
10 情報処理機器
102 プロセッサ
104 メモリ
122 表示部
128 入力部
130 記憶装置
30 サーバ装置
302 プロセッサ
304 メモリ
330 記憶装置
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のオブジェクトを含むページの表示処理に関する。
【背景技術】
【0002】
少なくとも1つのコンテンツを表す複数のオブジェクトを含む1つのウェブ・ページについて、個々のユーザによって操作対象のオブジェクトが異なることがある。ウェブ・ページの使い勝手を向上させるために、各オブジェクト毎の操作回数に応じて或るオブジェクトを含む特定の部分を拡大表示する技術がある。
【0003】
既知の或る画像表示装置は、その画面に、複数のオブジェクトの情報を含む所定の情報に基づくページまたは画像を表示する。画像表示装置は、そのページの設定された表示範囲と所定の情報とに基づいて、そのページのその表示範囲に対応する部分を表示する。画像表示装置は、所定の操作を受付けると、その対応する部分に配置されるオブジェクトを順次指示する。その対応する部分に配置されるオブジェクトの指示回数が所定の条件を充足すると、画像表示装置は、その表示範囲を別の表示範囲に変更し、そのページのその別の表示範囲に対応する部分を表示する。画像表示装置は、そのページの表示において、フォーカス移動の回数が或る閾値を超えるオブジェクトをその回数に応じて拡大表示するようにそのページの調整倍率を変更してズームインする。そのオブジェクトからそのページ内の別のオブジェクトへのフォーカス移動の回数が或る閾値を超えた場合、画像表示装置は、拡大表示されるそのオブジェクトとその移動先のその別のオブジェクトの両方が表示されるように、そのページの調整倍率を小さく変更してズームアウトする。それによって、フォーカス移動によってオブジェクトを選択するユーザ・インタフェースにおいて、ユーザの使い勝手が向上する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−226597号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
既知の画像表示装置では、複数のオブジェクトを含むページ内でのフォーカス移動の状況またはオブジェクト毎の操作頻度に基づいて、そのページを表示する場合に表示するオブジェクト部分とその表示サイズとを決定する。
【0006】
発明者は、既知の画像表示装置では、ページの表示範囲を変えることなく、各オブジェクトの操作回数に応じてそのページにおける各オブジェクトの表示サイズを相対的に変更または拡大縮小することはできない、と認識した。発明者は、ページの一覧性を確保しつつ、そのページの或るオブジェクトを相対的に拡大して表示すると、そのページの操作性が高くなる、と認識した。
【0007】
実施形態の目的は、表示されるページの一覧性を確保しつつページ上のオブジェクトの視認性およびページの操作性を高くすることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
実施形態の一観点によれば、ページに表示される複数のオブジェクトのそれぞれに対するユーザからのアクセス度合を格納する記憶部を参照して、その複数のオブジェクトのそれぞれのそのアクセス度合に応じてそのページにおけるその複数のオブジェクトのそれぞれの仮の表示倍率を求め、その複数のオブジェクトのそれぞれのその仮の表示倍率に従って、その複数のオブジェクトのそれぞれの仮の表示サイズを決定し、それぞれのその仮の表示サイズを有するその複数のオブジェクトを含む表示領域のサイズを求め、その表示領域のサイズに対するそのページの表示サイズの比率に基づいて、その複数のオブジェクトの調整倍率を求め、その調整倍率に従ってその複数のオブジェクトの表示サイズを調整して、表示ページにその調整された表示サイズでその複数のオブジェクトを表示する処理を、情報処理装置に実行させるための表示制御プログラムが提供される。
【発明の効果】
【0009】
実施形態の一観点によれば、表示されるページの一覧性を確保しつつページ上のオブジェクトの視認性およびページの操作性を高くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は、実施形態による情報処理機器の概略的な構成(configuration)の例を示している。
【図2】図2は、情報処理機器のプロセッサの概略的な構成(configuration)の例を示している。
【図3】図3は、サーバ装置のプロセッサの概略的な構成(configuration)の例を示している。
【図4】図4は、実施形態の情報処理機器またはサーバ装置に適用可能なソフトウェアの構造の例を示している。
【図5】図5Aは、アプリケーションのページ・フォームにおける表示オブジェクトの配置の例を示している。図5Bは、ページ・フォームにおける複数の表示オブジェクトの階層構造およびリンク関係を示している。
【図6】図6A〜6Dは、アプリケーション・ページ描画基盤モジュールによって使用されるデータベースに格納される複数のテーブルの例を示している。
【図7】図7は、アプリケーションが起動されたときに情報処理機器またはサーバ装置のプロセッサによって実行される準備処理のための処理のフローチャートの例を示している。
【図8】図8は、アプリケーション・ページ描画基盤およびアプリケーション・ランタイムに従ってプロセッサによって実行されるアプリケーションのページにおける入力操作イベントに関するデータの収集のための処理のフローチャートの例を示している。
【図9】図9は、図8におけるイベント情報収集処理のステップの具体的なフローチャートの例を示している。
【図10】図10は、図9におけるアクセス度合の集計処理のステップの具体的なフローチャートの例を示している。
【図11】図11は、アプリケーションおよびアプリケーション・ページ描画基盤モジュールに従って情報処理機器またはサーバ装置のプロセッサによって実行されるアプリケーションのページ表示のための処理のフローチャートの例を示している。
【図12A】図12Aおよび12Bは、図11におけるページ予備処理のステップの具体的なフローチャートの例を示している。
【図12B】(図12Aで説明)
【図13】図13は、図12Bにおけるエリア拡大処理のステップの具体的なフローチャートを示している。
【図14】図14は、図12Bにおけるページ調整処理のステップの具体的なフローチャートを示している。
【図15A】図15A〜15Eは、初期サイズのページに対するエリア拡大処理からページ調整処理までのページの各エリアのサイズおよび位置の変化の例を説明するためのものである。
【図15B】(図15Aで説明)
【図15C】(図15Aで説明)
【図15D】(図15Aで説明)
【図15E】(図15Aで説明)
【図16】図16は、アプリケーション・ページ描画基盤モジュールに従って情報処理機器またはサーバ装置のプロセッサによって実行されるエリア・アクセス度合のテーブル(図6B)における累積的アクセス度合を手動で設定するためのフローチャートの例を示している。
【図17】図17は、表示部に表示されるアクセス度合の手動設定のための画面を示している。
【発明を実施するための形態】
【0011】
発明の目的および利点は、請求の範囲に具体的に記載された構成要素および組み合わせによって実現され達成される。
前述の一般的な説明および以下の詳細な説明は、典型例および説明のためのものであって、本発明を限定するためのものではない、と理解される。
【0012】
本発明の非限定的な実施形態を、図面を参照して説明する。図面において、同様のコンポーネントおよび要素には同じ参照番号が付されている。
【0013】
発明者は、既知の画像表示装置では、ページの表示範囲を変えることなく、各オブジェクトの操作回数に応じてそのページにおける或るオブジェクトの表示サイズを他のオブジェクトに対して相対的に変更しまたは拡大縮小することはできない、と認識した。発明者は、ページ全体の一覧性を確保しつつ、そのページの或る部分またはオブジェクトを他の部分またはオブジェクトに対して相対的に拡大して表示すると、その或る部分またはオブジェクトが見やすくなりそのページの操作の効率が良くなる、と認識した。
【0014】
実施形態の目的は、表示されるページ全体の一覧性を確保しつつページ上の或るオブジェクトの視認性およびページの操作性を他のオブジェクトに対して相対的に高くすることである。
【0015】
図1は、実施形態による情報処理機器10の概略的な構成(configuration)の例を示している。
【0016】
図1において、情報処理機器10は、情報処理装置であり、プロセッサ102、メモリ104、入出力インタフェース(I/O)110、内部バス、等を含む例えばパーソナル・コンピュータのようなコンピュータまたは携帯端末のような装置であってもよい。そのような携帯端末は、例えば、タブレット端末またはスマートフォンであってもよい。プロセッサ102は、コンピュータ用のCPU(Central Processing Unit)であってもよい。プロセッサ102およびメモリ104は、入出力インタフェース110に結合されている。メモリ104には、例えば、主記憶装置および半導体メモリ等が含まれる。
【0017】
情報処理機器10は、さらに、入出力インタフェース(I/O)110に結合された、表示装置(DSP)122、入力部または入力装置126、記録媒体読み取り用のドライブ128、およびデータベースを含むハードディスク・ドライブ(HDD)のような記憶装置130を含んでいる。入力部126は、例えば、キーボード、マウスまたはタッチパッドのようなポインティング・デバイス、タブレット、タッチパネル、カメラとモーションセンサによるジェスチャー認識デバイス、等を含んでいてもよい。
【0018】
ドライブ128は、ソフトウェアが記録された例えば光ディスクのような記録媒体129を読み取るために設けられている。そのソフトウェアは、例えば、OS(オペレーティング・システム)、データベース管理システム(DBMS)、アプリケーション・ランタイム・モジュール、アプリケーション開発用フレームワーク、アプリケーション・ページ描画基盤モジュール、アプリケーション・プログラム、等を含んでいてもよい。そのアプリケーション・プログラムは、表示部122のスクリーン画面に、ユーザによる入力操作対象となる複数のエリアを表す複数のオブジェクトを含むページを表示するものであってもよい。
【0019】
プロセッサ102は、メモリ104および/または記憶装置130に格納された上述のソフトウェアまたはその一部に従って動作するものであってもよい。上述のソフトウェアは、記録媒体129に格納されていて、ドライブ128によって記録媒体129から読み出されて情報処理機器10にインストールされてもよい。また、代替形態として、プロセッサ102は、上述のソフトウェアの機能の少なくとも一部を含む例えば集積回路として実装された専用のプロセッサであってもよい。プロセッサ102は、例えば、データベース管理システムを除く上述のソフトウェアの機能を実行してもよい。
【0020】
情報処理機器10は、さらに、入出力インタフェース(I/O)110に結合された、ネットワーク・インタフェース(NW I/F)144を含んでいてもよい。情報処理機器10は、ネットワーク・インタフェース144を介し、さらに外部ネットワーク5を介して、サーバ装置30に接続されてもよい。
【0021】
ネットワーク5は、例えば、LAN(Local Area Network)、インターネット、公衆交換電話網(PSTN)、パケット交換網(PSN)、ISDN(Integrated Services Digital Network)、移動体通信網、および/または専用回線を含んでいてもよい。
【0022】
サーバ装置30は、情報処理装置であり、例えば、プロセッサ302、メモリ304、ネットワーク・インタフェース(NW I/F)344、内部バス、等を含むコンピュータであってもよい。プロセッサ302は、コンピュータ用のCPU(Central Processing Unit)であってもよい。メモリ304には、例えば、主記憶装置および半導体メモリ等が含まれる。サーバ装置30は、さらに、内部バスに結合された記録媒体読み取り用のドライブ328、およびデータベースを含むハードディスク・ドライブ(HDD)のような記憶装置330を含んでいる。ドライブ328は、ソフトウェアが記録された例えば光ディスクのような記録媒体329を読み取るために設けられている。そのソフトウェアは、前述したのと同様に、例えば、OS、データベース管理システム(DBMS)、アプリケーション・ランタイム・モジュール、アプリケーション開発用フレームワーク、アプリケーション・ページ描画基盤モジュール、アプリケーション・プログラム、等を含んでいてもよい。
【0023】
プロセッサ302は、メモリ304および/または記憶装置330に格納された上述のソフトウェアまたはその一部に従って動作するものであってもよい。上述のソフトウェアは、記録媒体329に格納されていて、ドライブ328によって記録媒体329から読み出されてサーバ装置30にインストールされてもよい。また、代替形態として、プロセッサ302は、上述のソフトウェアの機能の少なくとも一部を含む例えば集積回路として実装された専用のプロセッサであってもよい。プロセッサ302は、例えば、上述のソフトウェアの中のデータベース管理システムの機能だけを担当し実行してもよい。サーバ装置30は、ネットワーク・インタフェース344を介し、さらに外部ネットワーク5を介して、情報処理機器10に接続されている。
【0024】
代替形態として、情報処理機器10のプロセッサ102は、サーバ装置30との間での入力操作と表示画面のデータを送受信する機能と、受信した表示画面を表示する機能とを少なくとも有し、シンクライアント(thin-client)として動作してもよい。この場合、サーバ装置30は、上述のソフトウェアの全ての機能を実行し、情報処理機器10からユーザの入力操作データを受信し、アプリケーションの表示画面の画像データを情報処理機器10に送信する。
【0025】
図2は、情報処理機器10のプロセッサ102の概略的な構成(configuration)の例を示している。プロセッサ102は、制御部1020を含み、さらに、アプリケーション部1022、アプリケーション・ページ描画基盤部1030、およびその他の処理部1060を含みまたはその一部を含んでいてもよい。そのアプリケーション・ページ描画基盤部1030は、例えば、イベント情報収集部1032、アクセス度合集計部1034、ページ予備処理部1038、アクセス度合設定部1050およびその他の処理部1056を含んでいてもよい。ページ予備処理部1038は、エリア拡大部1040、およびページ調整部1042を含んでいてもよい。処理部1060は、例えば、OS、データベース管理システム(DBMS)、アプリケーション・ランタイム・モジュール、アプリケーション開発用フレームワークの機能を実行するものであってもよい。制御部1020は、アプリケーション部1022、アプリケーション・ページ描画基盤部1030および処理部1060に制御信号を供給して、これらの要素の動作を制御してもよい。
【0026】
情報処理機器10がサーバ装置30と通信する場合には、プロセッサ102は、サーバ装置30との間で情報を送受信するための送受信部1012を少なくとも含んでいてもよい。情報処理機器10がシンクライアントとして機能する場合には、プロセッサ102は、送受信部1012、入力処理部1014、および表示処理部1016を少なくとも含んでいてもよい。この場合、入力処理部1014は、ユーザによる入力部126の入力操作に応じて入力情報を生成し一時的に格納する。送受信部1012は、入力情報をサーバ装置30へ送信し、サーバ装置30からアプリケーションの表示画面情報を受信する。表示処理部1016は、サーバ装置30から受信したアプリケーションの表示画面情報を復号し処理してアプリケーションの表示画面を再生成して表示部122に表示する。制御部1020は、さらに、送受信部1012、入力処理部1014および表示処理部1016に制御信号を供給して、これらの要素の動作を制御してもよい。
【0027】
図3は、サーバ装置30のプロセッサ302の概略的な構成(configuration)の例を示している。プロセッサ302は、制御部3020を含み、さらに、アプリケーション部1022、アプリケーション・ページ描画基盤部1030、およびその他の処理部1060を含みまたはその一部を含んでいてもよい。そのアプリケーション・ページ描画基盤部1030は、図2の要素1032〜1056と同様の要素を含んでいてもよい。処理部1060は、例えば、OS、データベース管理システム(DBMS)、アプリケーション・ランタイム・モジュール、アプリケーション開発用フレームワークの機能を実行するものであってもよい。制御部3020は、アプリケーション部1022、アプリケーション・ページ描画基盤部1030および処理部1060に制御信号を供給して、これらの要素の動作を制御してもよい。
【0028】
情報処理機器10がサーバ装置30と通信する場合には、プロセッサ302は、情報処理機器10との間で情報を送受信するための送受信部3012を少なくとも含んでいてもよい。情報処理機器10がシンクライアントとして機能する場合には、プロセッサ302は、送受信部3012、入力受付部3014、および表示処理部3016を含んでいる。この場合、送受信部3012は、情報処理機器10から入力情報を受信し、生成されたアプリケーションの表示画面情報を情報処理機器10へ送信する。入力受付部3014は、受信した入力情報を受け付けて、処理部1060(OS、等)、アプリケーション・ページ描画基盤部1030、および/またはアプリケーション部1022に渡す。表示処理部3016は、生成されたアプリケーションの表示画面情報を処理して符号化して、送信用のアプリケーションの表示画面の画像データを生成する。制御部3020は、さらに、送受信部3012、入力受付部3014および表示処理部3016に制御信号を供給して、これらの要素の動作を制御してもよい。
【0029】
図4は、実施形態の情報処理機器10またはサーバ装置30に適用可能なソフトウェアの構造の例を示している。
【0030】
図4において、ソフトウェアは、OS、その上にアプリケーション・ランタイムおよびデータベース管理システム(DBMS)、アプリケーション・ランタイム上にアプリケーション開発フレームワーク、その上にアプリケーション・ページ描画基盤、その上に1つ以上のアプリケーションを含んでいる。アプリケーション・ページ描画基盤(アプリケーション画面描画基盤とも称する)は、アプリケーション開発フレームワークおよびアプリケーション・ランタイムを介して、データベース管理システムおよびそのデータベースにアクセスする。アプリケーション・ページ描画基盤は、アプリケーションで表示されるページまたは画面の描画に必要な情報を、データベースから取り出しまたはデータベースに格納し更新する。アプリケーション・ページ描画基盤は、プロセッサ102上で、OS、その上のデータベース管理システムおよびアプリケーション・ランタイム、およびアプリケーション・ランタイム上のアプリケーション開発フレームワーク上で、プログラムの形態で実装され動作してもよい。各アプリケーションは、プロセッサ102上で、OS、アプリケーション・ランタイム、アプリケーション開発フレームワークおよびアプリケーション・ページ描画基盤の上で、プログラムの形態で実装され、動作してもよい。
【0031】
OSは、例えば、マイクロソフト社のウィンドウズ(登録商標)(Windows(登録商標))、またはアップル社のMac OS(登録商標)、等であってもよい。データベース管理システムは、例えば、マイクロソフト社のSQL Server、等であってもよい。アプリケーション・ランタイム・モジュールは、アプリケーション・プログラムを実行するのに必要なソフトウェア・モジュールであり、例えば、マイクロソフト社の“.NET Framework”であってもよい。アプリケーション開発フレームワークは、アプリケーションに共通する基本的なプログラム構造または機能セットを実装したプログラムであり、RIA開発フレームワークであってもよく、例えば、マイクロソフト社の“Silverlight”(シルバーライト)(登録商標)または“WPF”であってもよい。RIAは、リッチ・インターネット・アプリケーション(Rich Internet Application)を表し、ユーザ・インタフェースにFlash、Java(登録商標)アプレット、Ajax、等を用いて作成されたウェブ・アプリケーションを表す。RIAは、HTMLやCSSのみで記述されたページより操作性および表現力に優れている。アプリケーション・ページ描画基盤モジュールは、例えば、マイクロソフト社の“.NET C#”または“Visual Basic”(ヴィジュアルベーシック)(登録商標)に基づいて実装されてもよい。アプリケーションは、例えば、業務用のアプリケーションまたはウェブ・アプリケーションであってもよい。
【0032】
図5Aは、アプリケーション1022のページ・フォームAにおける表示オブジェクトの配置の例を示している。図5Bは、ページ・フォームAにおける複数の表示オブジェクトの階層構造およびリンク関係を示している。
【0033】
表示ページ・フォームAは、アプリケーションの表示に用いられる、表示部122の表示画面、ウィンドウ、またはウェブ・ページのフォームであってもよい。ページのサイズまたは寸法は、表示部122のスクリーン画面より大きくても、同じでも、または小さくてもよい。ページが表示部122のスクリーン画面より大きい場合には、例えば入力部126を用いてスクロールしまたは移動させることによってページ全体を見ることができる。
【0034】
図5Aにおいて、ページ・フォームAのページ50は、このページ・フォームAに関連付けられ、下位の表示オブジェクトが表示される最大面積のベースエリアまたはベースパネルを表す表示オブジェクト502を含んでいる。表示オブジェクト502のベースエリア上に、それぞれのエリア(領域)またはパネル(A〜C)を表す複数の表示オブジェクト512〜532が配置される。
【0035】
表示オブジェクト512のエリア(A)上のそれぞれの異なる位置に、複数のラベル(LBL_A1、LBL_A2)の表示オブジェクト5122、5126、およびその隣に入力用の複数のテキスト欄(TXT_A1、TXT_A2)の表示オブジェクト5124、5128が配置される。表示オブジェクト522のエリア(B)上のそれぞれの位置に、複数のラベル(LBL_B1、LBL_B2)の表示オブジェクト5222、5226、およびその隣に入力用の複数のチェック・ボックス(CHK_B1、CHK_B2)の表示オブジェクト5224、5228が配置される。ラベルは、画像および/またはテキストを含んでいてもよい。表示オブジェクト532のエリア(C)上のそれぞれの位置にクリック操作用の複数のソフトウェア・ボタン(BTN_C1、BTN_C2)の表示オブジェクト5322、5324が配置される。ソフトウェア・ボタンは、画像および/またはテキストを含んでいてもよい。
【0036】
図5Bにおいて、アプリケーション1022は、ページ・フォームまたは画面フォームA〜Cをルートとした階層構造で構成されている。アプリケーション1022に対して、使用される異なる複数のページ・フォームA〜Cが関連付けられている。ページ・フォームA〜Cのそれぞれのページ50〜54に、それぞれのベースエリアを表す表示オブジェクト502、504、506がリンクしまたは関連付けられている。
【0037】
例えば、ベースエリアの表示オブジェクト502に、複数のエリアを表す表示オブジェクト512、522、532がリンクしまたは関連付けられている。エリア(A)の表示オブジェクト512に、複数のラベル(LBL_A1、LBL_A2)および複数のテキスト(TXT_A1、TXT_A2)を表す表示オブジェクト5122〜5128がリンクしまたは関連付けられている。エリア(B)の表示オブジェクト522に、複数のラベル(LBL_B1、LBL_B2)および複数のチェック・ボックス(CHK_B1、CHK_B2)を表す表示オブジェクト5222〜5228がリンクしまたは関連付けられている。エリア(C)の表示オブジェクト532に、複数のソフトウェア・ボタン(BTN_C1、BTN_C2)を表す表示オブジェクト5322、5324がリンクしまたは関連付けられている。
【0038】
各表示オブジェクトは、例えば、表示オブジェクトの識別情報(ID)、そのリンク先の表示オブジェクトに対する幾何学的関係またはローカル座標、および表示オブジェクトの、表示形状定義データ、色定義のような表示属性データ、および表示データを含んでいてもよい。表示形状定義データは、表示オブジェクトのエリアの縦横の初期サイズを含んでいる。表示データは、例えば、ラベル画像、テキスト欄、チェック・ボックス画像またはソフトウェア・ボタン画像に関するデータを含んでいてもよい。
【0039】
この場合、ページ50〜54、ベースエリア502〜504、エリア512〜532、
ラベル、テキスト、チェック・ボックス、ソフトウェア・ボタンを表す表示オブジェクト5122〜5324は、例えば、高さおよび幅を有する長方形状の領域を持っていてもよい。例えば、ベースエリア502およびエリア512〜532を表すオブジェクトの左上頂点の位置は、ページ・フォームAのページ50の左上頂点を原点とする二次元(x,y)座標で表される。例えば、ラベル画像、テキスト欄、チェック・ボックス画像、ソフトウェア・ボタン画像、等を表すオブジェクト5122〜5324の左上頂点の位置は、それぞれが対応付けられた各エリア5112〜532の左上頂点を原点とする(x,y)座標で表される。
【0040】
ベースエリアまたはパネル502、504、およびエリアまたはパネル512〜532は、アプリケーション開発フレームワーク、例えばSilverlight(登録商標)のパネル・コントロールによって制御することができる。
【0041】
アプリケーションは、例えば、業務用のアプリケーションであっても、または店頭のメニューまたはカタログのようなディジタル・サイネージ(電子看板)であってもよい。
【0042】
図6A〜6Dは、図4においてアプリケーション・ページ描画基盤のモジュール(1030)によって使用されるデータベースに格納される複数のテーブルの例を示している。
図6A〜6Dのテーブルは、図1の記憶装置130または330における図4のデータベースに格納される。
【0043】
図6Aは、監視対象イベントまたは被監視イベントのテーブルの例を示している。監視対象イベントのテーブルは、例えば、ユーザによる入力操作に関するイベントのイベントID(識別情報)に対する、イベント種別(タイプ)、アクセス度合への換算単位、換算単位に基づく換算後のアクセス度合のデータを含んでいる。
【0044】
イベント種別には、1つのエリアにおける、例えば、エリア滞在時間、マウス移動長、クリック回数、また、タッチパネル上でのタッチ回数、フリック回数、ジェスチャー回数、等が含まれてもよい。イベント種別には、入力装置としてのジェスチャー認識デバイス(キネクト)等のセンサによる位置、動き、音声のようなユーザの表現の認識データが含まれてもよい。換算単位は、各イベント種別毎の入力操作に関する検出値またはアクセス値をアクセス度合に換算する場合の、アクセス度合に換算される検出値またはアクセス値の最小の単位を表す。換算後のアクセス度合は、換算単位の入力操作の検出値またはアクセス値に対して付与されるアクセス度合またはアクセス度数を表す。カメラとモーションセンサによる
【0045】
例えば、イベント種別としてのエリア滞在時間は、ページにおける1つエリアにおいてユーザによって操作されるカーソルが滞在した時間を表し、検出されたエリア滞在時間がその1つの換算単位(例えば10秒)分に達する毎に、アクセス度合5(ポイント)が付与される。
例えば、イベント種別としてのマウス移動長は、ページ中の1つエリアにおけるユーザによって操作されるマウス・カーソルの通過したピクセルの数を表し、検出されたマウス移動長がその1つの換算単位(例えば30ピクセル)分に達する毎に、アクセス度合3(ポイント)が付与される。
例えば、イベント種別としてのクリック回数は、1つエリアにおいてユーザによって行われるクリック操作の回数を表し、検出されたクリック回数がその1つの換算単位(例えば10回)分に達する毎に、アクセス度合5(ポイント)が付与される。
【0046】
このように、各エリアに対する異なる単位の相異なるイベント種別の入力操作の量をアクセス度合に換算することによって、異なるイベント種別の入力操作の量を操作に関する共通の尺度で評価することができる。その共通の尺度のアクセス度合に従って、複数のエリアおよびその他のオブジェクトを相対的に拡大し縮小して表示することができる。
【0047】
図6Bは、各ユーザのエリア・アクセス度合のテーブルの例を示している。エリア・アクセス度合のテーブルは、例えば、或るユーザID(識別情報)に対する、ページIDまたは画面ID(識別情報)、エリア名、未換算アクセス値のイベントID、未換算アクセス値、累積的または合計のアクセス度合のデータを含んでいる。未換算アクセス値は、アプリケーションが起動されまたは終了する度に初期値“0”(ゼロ)にリセットまたは初期化されてもよい。
【0048】
未換算アクセス値は、各エリアにおける入力操作の値または量が換算単位に満たない即ち未だアクセス度合に換算されていないイベント種別の残余の量または値(エリア・アクセス値)を表す。
【0049】
例えば、ページID“GYOMU01”のページにおけるエリア名“AREA12”は、イベント種別“エリア滞在時間”に関して、未換算アクセス値“7秒”、累積的アクセス度合“25”(ポイント)を有する。
例えば、ページID“GYOMU01”のページにおけるエリア名“AREA01”は、イベント種別“マウス移動長”に関して、未換算アクセス値“20”(ピクセル)、累積的アクセス度合“10”(ポイント)を有する。
例えば、ページID“GYOMU02”のページにおけるエリア名“AREA05”は、イベント種別“クリック回数”に関して、未換算アクセス値“7”(回)、累積的アクセス度合“3”(ポイント)を有する。
【0050】
図6Cは、拡大処理のためのアクション(処理)のアクション定義のテーブルの例を示している。
【0051】
アクション定義のテーブルは、例えば、各アクションの定義IDに対する、拡大表示を開始するための拡大開始閾値(ポイント)、拡大表示の閾値の増分値(ステップ)(拡大閾値増分値)(ポイント)、各拡大閾値増分値毎の拡大率の増分値(拡大率増分値)(%)、最大(上限)拡大率(%)を含んでいてもよい。
【0052】
例えば、アクション“ACT01”は、拡大開始閾値50(ポイント)、拡大閾値増分値10(ポイント)、拡大率増分値7(%)、最大拡大率240(%)を含んでいる。
例えば、アクション“ACT02”は、拡大開始閾値75(ポイント)、拡大閾値増分値20(ポイント)、拡大率増分値5(%)、最大拡大率150(%)を含んでいる。
例えば、アクション“ACT03”は、拡大開始閾値100(ポイント)、拡大閾値増分値10(ポイント)、拡大率増分値2.5(%)、最大拡大率100(%)を含んでいてもよい。
【0053】
図6Dは、各ページに対して適用されるアクション(動作)定義のテーブルの例を示している。ページに対するアクション定義のテーブルは、例えば、ページIDまたは画面IDに対応付けられたアクション定義の定義ID(識別情報)を含んでいてもよい。
【0054】
例えば、ページID“GYOMU01”は定義ID“ACT03”に対応付けられている。例えば、ページID“GYOMU02”は定義ID“ACT02”に対応付けられている。例えば、ページID“GYOMU03”は定義ID“ACT01”に対応付けられている。
【0055】
図6A〜6Dのテーブルにおける各値またはパラメータは、後で説明するように、ユーザによって設定されてもよい。
【0056】
以下、情報処理機器10のプロセッサ102によって実行される処理について説明する。但し、情報処理機器10をクライアントとして、サーバ装置30のプロセッサ302によってその処理の少なくとも一部が実行されてもよい。データベースがサーバ装置30の記憶装置330中に格納されている場合は、サーバ装置30またはそのプロセッサ302によってデータベースが管理される。この場合、プロセッサ102は、データベース中のデータまたは情報を取り出して処理するために、そのデータまたは情報をサーバ装置30に要求してサーバ装置30から受信する。
【0057】
図7は、アプリケーションが起動されたときに情報処理機器10のプロセッサ102またはサーバ装置30のプロセッサ302によって実行される、図8のイベント情報収集の準備処理のための処理のフローチャートの例を示している。
【0058】
情報処理機器10上でユーザによってアプリケーションが起動されて表示部122に最初の画面が表示されるときに、図7のフローチャートが最初に実行される。表示部122に表示されるページは、アプリケーションの初期画面であっても、後で説明する図11〜14の拡大および調整処理が実行される前のアプリケーションの初期状態のページであっても、または図11〜14の拡大および調整処理が行われた後のページであってもよい。
【0059】
図7を参照すると、ステップ502において、プロセッサ102(またはその処理部1056)は、アプリケーション・ページ描画基盤の機能を用いて、記憶装置130または330中のデータベース中の監視対象イベント・テーブル(図6A)から所要の項目の情報を取得する。所要の項目は、例えば、イベントID、イベント種別、換算単位、換算後のアクセス度合の情報であってもよい。
【0060】
ステップ504において、プロセッサ102(または処理部1056)は、例えばOSおよびアプリケーション等から、現在のユーザIDと、表示されるアプリケーションのページのページIDとを取得する。それによって、表示ページ上の各エリアへアクセスするユーザによる入力操作のイベントを監視するための準備が完了する。
【0061】
図8は、アプリケーション・ランタイムおよびアプリケーション・ページ描画基盤に従ってプロセッサ102によって実行されるアプリケーションのページにおける入力操作イベントに関するデータの収集のための処理のフローチャートの例を示している。この処理は、イベント駆動型の処理である。
【0062】
図8を参照すると、ステップ512において、プロセッサ102(またはそのイベント情報収集部1032)は、アプリケーション・ランタイムの機能を用いて、入力操作イベントが発生する度に、アプリケーション・ページ描画基盤におけるイベント情報収集処理を呼び出す。イベントの捕捉およびイベント情報の内容は、例えば、マイクロソフト社の.NET Frameworkのようなアプリケーション・ランタイムの仕様に基づくものであってもよい。ステップ514において、プロセッサ102(またはイベント情報収集部1032)はイベント情報収集処理を実行する。
【0063】
ステップ516において、プロセッサ102(またはアプリケーション部1022)は、入力操作イベントに基づいてアプリケーションの通常の処理を実行する。そのイベントに対応するアプリケーションの処理が実行された後、手順は図8のルーチンを出る。プロセッサ102(またはイベント情報収集部1032)は、アプリケーション・ランタイムの機能を用いて次の入力操作イベントの発生を待つ(ステップ512)。
【0064】
図9は、図8におけるステップ514(イベント情報収集処理)の具体的なフローチャートの例を示している。
【0065】
図9を参照すると、ステップ602において、プロセッサ102(またはイベント情報収集部1032)は、入力操作に関するイベント、即ちユーザ入力操作が発生したかどうかを判定する。入力操作に関するイベントが発生していないと判定された場合は、手順は図9のルーチンを出る。
【0066】
ステップ602において入力操作に関するイベントが発生したと判定された場合は、ステップ604において、プロセッサ102(またはイベント情報収集部1032)は、情報処理機器10の入力処理部1014またはサーバ装置30の入力受付部3014からイベントのデータを受け取る。この受け取りの処理は、アプリケーション・ランタイム・モジュールおよびOSを介して行われてもよい。入力操作に関するイベントのデータは、例えば、入力操作のイベント種別、エリア名またはエリア識別情報、イベント種別のエリア・アクセス値または検出値、等に関するデータを含んでいる。
【0067】
イベント種別のエリア・アクセス値は、例えば、イベント種別がエリア滞在時間の場合には、1つのエリア(例、512、522、532)に滞在した時間または秒数、または最初と最後の時刻を表す。イベント種別のエリア・アクセス値は、例えば、イベント種別がマウス移動長の場合には、1つのエリアにおけるマウス・カーソルが通過したピクセル数を表す。イベント種別のエリア・アクセス値は、例えば、イベント種別がクリック回数の場合には、1つのエリアにおけるマウスのクリック操作の回数を表す。
【0068】
ステップ606において、プロセッサ102(またはイベント情報収集部1032)は、受け取ったイベントのデータのイベント種別に基づいて、監視対象イベントのテーブル(図6A)を検索する。ステップ608において、プロセッサ102(またはイベント情報収集部1032)は、受け取ったイベントのイベント種別が監視対象イベントのテーブル中に存在するかどうかを判定する。そのイベント種別がそのテーブル中に存在しない、即ち監視対象でないと判定された場合は、手順はステップ602に戻る。そのイベント種別がそのテーブル中に存在すると判定された場合は、手順はステップ610に進む。
【0069】
ステップ610において、プロセッサ102(またはイベント情報収集部1032)は、現在のイベント種別の受け取ったエリア・アクセス値を、換算単位に達しない前回までの未換算アクセス値に加算して記憶装置130または330の監視対象イベントのテーブルに格納し更新する。但し、未換算アクセス値のアプリケーションの起動時の初期値は“0”(ゼロ)である。
【0070】
例えば、イベント種別がエリア滞在時間であり換算単位が10秒の場合、前回までの未換算アクセス値すなわちエリア滞在時間6秒に、今回のエリア・アクセス値すなわちエリア滞在時間7秒を加算して、合計の未換算アクセス値すなわちエリア滞在時間13秒が得られる。この場合、未換算アクセス値は換算単位に達している。
例えば、イベント種別がマウス移動長であり換算単位が30ピクセルの場合、前回までの未換算アクセス値すなわちマウス移動長20ピクセルに、今回のエリア・アクセス値すなわちマウス移動長15ピクセルを加算して、合計の未換算アクセス値すなわちマウス移動長35ピクセルが得られる。この場合、未換算アクセス値は換算単位に達している。
例えば、イベント種別がクリック回数であり換算単位が10回の場合、前回までの未換算アクセス値すなわちクリック回数7回に、今回のエリア・アクセス値すなわちクリック回数6回を加算して、合計の未換算アクセス値すなわちクリック回数13回が得られる。この場合、未換算アクセス値は換算単位に達している。
【0071】
ステップ612において、プロセッサ102(またはイベント情報収集部1032)は、合計のまたは累積的な未換算アクセス値が換算単位以上かどうかを判定する。未換算アクセス値が換算単位以上であると判定された場合には、手順はステップ614に進む。未換算アクセス値が換算単位以上でないと判定された場合には、手順はステップ602に戻る。
【0072】
ステップ614において、プロセッサ102(またはイベント情報収集部1032)は、アクセス度合の集計処理を実行する。その後、手順はステップ602に戻る。
【0073】
図10は、図9におけるステップ614(アクセス度合の集計処理)の具体的なフローチャートの例を示している。
【0074】
図10を参照すると、ステップ522において、プロセッサ102(またはイベント情報収集部1032)は、監視対象イベントのテーブル(図6A)から監視対象イベント(ID)のアクセス値の換算単位およびそれに対応する換算後のアクセス度合を取得する。
【0075】
ステップ624において、プロセッサ102(またはイベント情報収集部1032)は、累積的な未換算アクセス値から少なくとも1つまたは1回の換算単位分を減算する。次いで、プロセッサ102(またはイベント情報収集部1032)は、エリア・アクセス度合のテーブル(図6B)においてイベント種別の累積的アクセス度合を、減算した換算単位数分の換算後のアクセス度合だけ加算し更新する。例えば、エリア滞在時間の未換算アクセス値“13秒”から1つの換算単位“10秒”が減算されて、それに対応する換算後のアクセス度合5(ポイント)が累積的アクセス度合に加算される。
【0076】
また、プロセッサ102(またはイベント情報収集部1032)は、未換算アクセス値から換算単位数分の値を減算して未換算アクセス値を更新する。例えば、エリア滞在時間の未換算アクセス値“13秒”から1つの換算単位“10秒”が減算されて、未換算アクセス値が“3秒”に更新される。その後、手順は図10のサブルーチンを出る。
【0077】
このようにして、プロセッサ102(またはイベント情報収集部1032)は、図5Bの監視対象イベントのテーブルにおける各エリア512〜532のようなエリア毎の累積的アクセス度合を決定し更新する。そのエリア毎の累積的アクセス度合は、その値に応じて、次回のそのアプリケーション・ページの表示または表示更新において各エリアの表示サイズの表示倍率または拡大または縮小の度合を調整するのに使用することができる。
【0078】
図11は、アプリケーションおよびアプリケーション・ページ描画基盤モジュールに従って情報処理機器10のプロセッサ102またはサーバ装置30のプロセッサ302によって実行されるアプリケーションのページ表示のための処理のフローチャートの例を示している。情報処理機器10上でユーザによってアプリケーションが起動されたとき、またはアプリケーションの起動中に表示の更新または表示への遷移が行われたときに、図11〜13のフローチャートに従ってアプリケーションのページを表示するための処理が行われる。
【0079】
図11を参照すると、ステップ702において、ユーザによってアプリケーションが起動されると、ページの表示、表示の更新または表示への遷移を要求するイベントが発生する。そのイベントの発生に応答して、プロセッサ102(または処理部1060)は、OSからアプリケーション・ランタイムの機能を用いてページ・フォームのデータを生成する。ページ・フォームは、画面、ウィンドウまたはウェブ・ページのフォームであってもよい。
【0080】
ステップ704において、プロセッサ102(または処理部1060)は、そのページの表示が、ページの部分拡大表示処理を含んでいるかまたはページ予備処理を伴うかどうかを判定する。その表示がページの部分拡大表示処理を含んでいると判定された場合は、プロセッサ102(または処理部1060)は、そのページ・フォームの生成の後でページ予備処理を呼び出す。その表示がページの部分拡大表示を含んでいないと判定された場合は、手順はステップ708に進む。
【0081】
ステップ706において、プロセッサ102(またはページ予備理部1038)は、アプリケーション・ページ描画基盤の機能を用いてページ予備処理を実行する。それによって、後で説明するように、表示しようとするページにおいて、ページ(50)に全てのエリア(512〜532)を含んだ状態で、アクセス度合に応じて或るエリアのサイズが相対的に拡大されまたは縮小された倍率で生成されて配置される。
【0082】
ステップ708において、プロセッサ102(またはアプリケーション部1022)は、アプリケーションとして実装されたページ表示処理を実行する。ステップ710において、プロセッサ102(または処理部1060)は、アプリケーション開発フレームワークの機能を用いて、表示部122の拡大縮小後のページまたは画面のレイアウトを自動調整し、メモリ104のページ領域にページまたは画面の画像を描画して表示する。その後、手順は図11のルーチンを出る。その後、アプリケーションの通常の処理が実行され、その期間に例えば図8のような入力操作イベントに関するデータの収集のための処理が実行されてもよい。但し、処理がサーバ装置30のプロセッサ302によって実行される場合には、メモリ104の代わりにサーバ装置30のメモリ304が使用される。
【0083】
図12Aおよび12Bは、図11におけるステップ706(ページ予備処理)の具体的なフローチャートの例を示している。
【0084】
図12Aを参照すると、ステップ722において、プロセッサ102(またはページ予備処理部1038)は、例えばOSおよびアプリケーション等から現在のユーザIDと、アプリケーションの表示しようとするページのページIDを取得する。
【0085】
ステップ724において、プロセッサ102(またはページ予備処理部1038)は、ページに対して適用されるアクション定義のテーブル(図6D)から、その表示しようとするページのページIDに対応するアクション定義の定義IDを取得する。
【0086】
ステップ726において、プロセッサ102(またはページ予備処理部1038)は、その取得された定義IDに基づいてアクション定義のテーブル(図6C)から、エリア拡大処理に使用するためのそのページに対応するデータを取得する。
【0087】
ステップ728において、プロセッサ102(またはページ予備処理部1038)は、ユーザIDとページIDに基づいてエリア・アクセス度合のテーブル(図6B)からエリア毎の累積的アクセス度合を取得する。
【0088】
ステップ730において、プロセッサ102(またはページ予備処理部1038)は、OSからアプリケーション・ランタイムを介して、ページ・フォームのデータを取得しそのページのサイズ(縦横の寸法)を取得する。ページ・フォームのデータは、記憶装置130または330のデータベースに格納されている。ページのサイズは、例えば、縦横のピクセル数で表されていてもよい。
【0089】
ステップ732において、プロセッサ102(またはページ予備処理部1038)は、さらに、OSからアプリケーション・ランタイムを介して、ページ・フォームのデータを取得しそのベースエリアとその全てのエリアのエリア名またはエリアIDを取得する。そのエリア名またはエリアIDは、ステップ730で取得したページ・フォームのデータから取り出されてもよい。
【0090】
図12Bを参照すると、プロセッサ102(またはページ予備処理部1038)は、ベースエリアについてそのエリア数分だけステップ734〜744のループ処理を実行する。
【0091】
ステップ736において、プロセッサ102(またはページ予備処理部1038)は、エリア・アクセス度合のテーブル(図6B)から1つのエリア名のデータを取得する。
【0092】
ステップ738において、プロセッサ102(またはページ予備処理部1038)は、取得した累積的アクセス度合を、アクション定義のテーブル(図6C)中の対応する拡大開始閾値と比較する。
【0093】
ステップ740において、プロセッサ102(またはページ予備処理部1038)は、累積的アクセス度合が拡大開始閾値以上かどうかを判定する。累積的アクセス度合が拡大開始閾値以上であると判定された場合は、手順はステップ742に進む。累積的アクセス度合が拡大開始閾値以上でない、即ち拡大開始閾値未満であると判定された場合は、手順はステップ734に戻る。
【0094】
ステップ742において、プロセッサ102(またはページ予備処理部1038のエリア拡大部1040)は、エリア拡大の処理を実行する。それによって、表示しようとするページにおいて、拡大開始閾値以上のアクセス度合に応じて、エリアのサイズが拡大された倍率で生成されて配置される。
【0095】
ベースエリアの全てのエリアについてステップ734〜744が実行された後、ステップ746において、プロセッサ102(またはページ予備処理部1038のページ調整部1042)は、ページまたは画面の表示のための調整処理を実行する。それによって、表示しようとするページにおいて、アクセス度合に応じて或るエリアのサイズが相対的に拡大されまたは縮小された倍率で生成されて配置され、各エリアの配置が調整される。それによって、全てのエリアが1つのページに表示でき、アクセス度合の高いエリアが見やすくかつ操作しやすくなり、アクセス度合の低いエリアが必要に応じてアクセスできるような形態で維持される。
【0096】
図13は、図12Bにおけるステップ742(エリア拡大処理)の具体的なフローチャートを示している。
【0097】
図13を参照すると、ステップ802において、プロセッサ102(またはエリア拡大部1040)は、ページ・フォームのデータから現在の1つのエリアのサイズ、即ち拡大前の初期のサイズを取得する。そのサイズは、例えば、縦横のピクセル数で表されていてもよい。
【0098】
ステップ804において、プロセッサ102(またはエリア拡大部1040)は、ページまたはそのベースエリアにおける現在のエリアの位置座標、例えばエリアの左上頂点の座標(x,y)を取得する。そのサイズは、例えば、xおよびy方向のピクセル位置で表されていてもよい。
【0099】
ステップ806において、プロセッサ102(またはエリア拡大部1040)は、現在のエリアについて、累積的アクセス度合(図6B)と、拡大開始閾値、拡大閾値増分値および拡大率増分値(図6C)とに基づいて、現在のエリアの仮の倍率(表示倍率)または拡大率Mを算出する。この場合、仮の倍率Mは1より大きいまたは1以上の値(>1または≧1)であってもよい。拡大されないエリアの仮の倍率Mは1と見なすことができる。
【0100】
次いで、プロセッサ102(またはエリア拡大部1040)は、アプリケーション・ランタイムを介して、現在のエリアの算出された仮の倍率Mを、記憶装置130または330またはメモリ104に一時的に格納する。あるいは、プロセッサ102(またはエリア拡大部1040)は、記憶装置130または330またはメモリ104に格納されているそのエリアの仮の倍率Mを、現在のエリアの算出された新しい仮の倍率Mで更新してもよい。
【0101】
例えば、エリアの累積的アクセス度合が80、拡大開始閾値が50、拡大閾値増分値が10、および拡大率増分値が7%の場合、エリアの仮の倍率または拡大率Mは、次のように計算される。
仮の倍率または拡大率M=(80−50)/10×7=21%。
【0102】
ステップ808において、プロセッサ102(またはエリア拡大部1040)は、現在のエリアの元のまたは初期のサイズとその仮の倍率または拡大率Mとに基づいて、拡大後のエリアの仮のサイズ(表示サイズ)(縦横の寸法)を算出する。拡大されないエリアのサイズは、初期のサイズであり、これを仮のサイズと見なすこともできる。プロセッサ102(またはエリア拡大部1040)は、アプリケーション・ランタイムを介して、拡大後のエリアの仮のサイズを、記憶装置130または330またはメモリ104に一時的に格納する。あるいは、プロセッサ102(またはエリア拡大部1040)は、記憶装置130または330またはメモリ104に格納されているそのエリアの仮のサイズを、そのエリアの新しい仮のサイズで更新してもよい。
【0103】
それと並行して同様に、そのエリアにおけるラベル、テキスト、チェック・ボックスおよび/またはソフトウェア・ボタンを表す表示オブジェクトについて、仮のサイズおよび位置が計算されてもよい。即ち、プロセッサ102(またはエリア拡大部1040)は、エリアの仮のサイズを算出する際、そのエリアにおける各表示オブジェクトの初期のサイズおよび位置と仮の倍率または拡大率Mに基づいて、そのエリアにおけるその表示オブジェクトの拡大後の仮のサイズおよび位置を算出してもよい。この場合、記憶装置130または330またはメモリ104において、その表示オブジェクトの仮のサイズおよび位置が、エリアの仮のサイズと同様に、格納されまたは更新される。
【0104】
例えば、エリアの元の即ち初期のサイズが縦80ピクセルおよび横150ピクセル、および拡大率Mが21%の場合、拡大後のエリアの仮のサイズは次のように計算される。
拡大後のエリアの縦のサイズ(高さ)=80×1.21=96.8ピクセル、
拡大後のエリアの横のサイズ(幅)=150×1.21=181.5ピクセル。
ここで、小数点以下の端数は、四捨五入しても、切り捨てても、または切り上げてもよい。
【0105】
ステップ810において、プロセッサ102(またはエリア拡大部1040)は、ベースエリアにおける現在のエリアの頂点の座標、例えば左上頂点の座標を基準点(中心)にして、その算出された仮の倍率Mまたは仮のサイズに従って現在のエリアのサイズを拡大する。この段階では、拡大されたエリアは、その右側および下側にある隣接エリアとの間で空間的に重なることがある。
【0106】
それと並行して同様に、プロセッサ102(またはエリア拡大部1040)は、エリアのサイズを拡大する際に、そのエリアにおけるその表示オブジェクトの拡大後の仮のサイズおよび位置に従って、そのエリアにおけるその表示オブジェクトを拡大してもよい。
【0107】
このようにして、ステップ802〜810(ステップ742)において、拡大開始閾値以上のアクセス度合のエリアに対してサイズを拡大する処理が行われる。
【0108】
図14は、図12Bにおけるステップ746(ページ調整処理)の具体的なフローチャートを示している。
【0109】
図14を参照すると、ステップ822において、プロセッサ102(またはページ調整部1042)は、上述の拡大されたエリアを含む全てのエリアについて、隣接するエリアが互いに重ならないように各エリアの位置座標を移動させ、例えば右および下方向に移動させて調整する。次いで、プロセッサ102(またはページ調整部1042)は、その重なりのない全てのエリアを包含または包囲する、より小さい面積の第1の仮の領域(表示領域)を仮の拡大ベースエリアとして決定する。次いで、プロセッサ102(またはページ調整部1042)は、その重なりのない全てのエリアおよびその第1の仮の領域を包含または包囲する、より小さい面積の第2の仮の領域(表示領域)を仮の拡大ページとして決定する。
【0110】
第1の仮の領域または仮の拡大ベースエリアは、元のベースエリアの初期のサイズに対して、縦と横の方向に、相似形で同じ倍率かまたは異なる倍率になるようにそのサイズを決定してもよい。また、第2の仮の領域または仮の拡大ページは、元のページの初期のサイズに対して、縦と横の方向に、相似形で同じ倍率かまたは異なる倍率になるようにそのサイズを決定してもよい。
【0111】
このようにして、ページ中に配置される全てのエリアは、第1の仮の領域または第2の仮の領域の縦と横のサイズの範囲内に収まる。但し、第1または第2の仮の領域は、元のベースエリアまたはページのサイズに対して縦と横の方向に相似形で同じ倍率のサイズを有する場合には、第1または第2の仮の領域における縦方向の下側と横方向の右側のいずれかに空白領域を形成し得る。
【0112】
プロセッサ102(またはページ調整部1042)は、その拡大後のエリア、第1の仮の領域または仮の拡大ベースエリア、第2の仮の領域または仮の拡大ページの各サイズを、記憶装置130または330またはメモリ104に一時的に格納する。その各サイズの格納または更新は、アプリケーション・ランタイムおよびOSを介して行われてもよい。
【0113】
次いで、プロセッサ102(またはページ調整部1042)は、記憶装置130または330またはメモリ104から上述の第2の仮の領域または仮の拡大ページのサイズを取得し決定する。そのサイズの取得は、OSからアプリケーション・ランタイムを介して行われてもよい。
【0114】
ステップ824において、プロセッサ102(またはページ調整部1042)は、第2の仮の領域または仮の拡大ページのサイズに対する、エリア拡大処理前のページの初期サイズの比率Rを算出する。ページの初期サイズは、図12Aのステップ730において取得したものである。その比率Rは、エリア拡大処理前後のページの2つのサイズの間の2つの縦(高さ)の比率と2つの横(幅)の比率とが異なる場合には、縦の比率Rvと横の比率Rhが異なっていてもよい。或いは、比率Rは、エリア拡大処理前後のページの2つのサイズの間の2つの縦(高さ)の比率と2つの横(幅)の比率とが異なる場合に、縦の比率と横の比率のいずれか一方の比率であってもよく、即ちそのいずれか小さいほうの比率または大きいほうの比率であってもよい。後で明らかになるように、そのいずれの比率を選択するかによって、表示サイズ調整後の最終的に表示されるページの表示効果は多少異なる。プロセッサ102(またはページ調整部1042)は、その比率Rを、そのページにおける全てのエリアの表示用の調整倍率または縮小率Rとして決定する。
【0115】
ステップ826において、プロセッサ102(またはページ調整部1042)は、ページのベースエリアについてそのエリア数分だけステップ826〜832のループ処理を実行する。
【0116】
ステップ828において、プロセッサ102(またはページ調整部1042)は、拡大されたエリアと拡大されないエリアの全てのエリアのサイズまたは仮のサイズを取得する。そのために、プロセッサ102(またはページ調整部1042)は、OSからアプリケーション・ランタイムを介して、記憶装置130または330またはメモリ104に格納されたエリアの初期のサイズおよび仮のサイズまたは仮の倍率Mを取得する。
【0117】
ステップ830において、プロセッサ102(またはページ調整部1042)は、そのエリア拡大前後のページと第2の仮の領域または仮の拡大ページのサイズの比率R、即ち上述の表示用の調整倍率または縮小率R(Rv、Rh)に基づいて、各エリアのサイズを算出し変更しまたは縮小する。各エリアは、仮の拡大ベースエリアにおける現在のエリアの頂点の座標、例えば左上頂点の座標を基準点(中心)にして、その調整倍率または縮小率Rに従って現在のエリアのサイズ(表示サイズ)が縮小される。
【0118】
その際に、プロセッサ102(またはページ調整部1042)は、表示用の調整倍率または縮小率R(Rv、Rh)に基づいて、各エリアと同様に、各エリアにおけるその表示オブジェクトのサイズおよび位置を変更し縮小してもよい。
【0119】
そのために、プロセッサ102(またはページ調整部1042)は、各エリアのサイズまたは仮のサイズに表示用の調整倍率R(Rv、Rh)を乗算して、エリアのそれぞれの縮小され変更されたサイズを算出する。拡大されたエリアについては、その初期サイズにその仮の倍率Mを乗算し(=仮のサイズ)、それに表示用の調整倍率R(Rv、Rh)を乗算して、変更されたサイズを算出してもよい。あるいは、プロセッサ102(またはページ調整部1042)は、各エリアの仮の倍率Mに調整倍率R(Rv、Rh)を乗算して、各エリアの元の初期サイズに対する表示倍率S(Sv、Sh)を求め、各エリアの初期サイズに表示倍率Sを乗算して、エリアの表示サイズを算出してもよい。各エリアにおけるその表示オブジェクトのサイズおよび位置についても、そのエリアと同様の形態で算出してもよい。この段階では、縮小された各エリアは、その隣接エリアとの間に空白が生じてもよい。
【0120】
ステップ826〜832のループを出た後、手順はステップ834に進む。ステップ834において、プロセッサ102(またはページ調整部1042)は、隣接エリアの間隔が離れずまたは隣接エリアが接近するように、ベースエリアの左上頂点に向けて垂直方向および水平方向に縮小後のエリアの位置座標を移動させ調整する。
【0121】
次いで、プロセッサ102(またはページ調整部1042)は、縮小後の全てのエリアをより小さい面積で包囲するように、ベースエリアの表示サイズを算出し調整し変更する。また、プロセッサ102(またはページ調整部1042)は、縮小後の全てのエリアおよびベースエリアをより小さい面積で包囲するように、ページの表示サイズを算出し調整し変更する。
【0122】
ページの調整後のサイズは、ページの初期サイズと同じであってもよい。また、ベースエリアの調整後のサイズは、ベースエリアの初期サイズであってもよい。それによって、調整後のページの操作性は、初期ページの操作性と概して同じにすることができる。
【0123】
あるいは、ページの調整後の縦と横のサイズは、その一方のサイズがその初期サイズと同じで、その他方のサイズがその初期サイズと異なってもよく、例えば大きくてもまたは小さくてもよい。また、ベースエリアの縦と横のサイズは、その一方がその初期サイズと同じで、その他方がその初期サイズと異なってもよく、例えば大きくてもまたは小さくてもよい。それによって、調整後のページは、縦と横の一方の方向について、初期ページの操作感覚で操作することができる。調整後のページの縦と横の一方のサイズがその初期サイズより小さい場合には、初期ページより小さい空間でそのページを操作することができる。調整後のページの縦と横の一方のサイズがその初期サイズより大きい場合には、初期ページより大きい空間でより各エリアがより大きく表示された状態でそのページを操作することができる。
【0124】
プロセッサ102(またはページ調整部1042)は、さらに、隣接するエリアの間に余分な隙間が生じないようにそれぞれの縮小されたエリアを縦(下)方向および/または横(右)方向に引き伸ばし調整してもよい。その際、各エリアにおけるその表示オブジェクトのサイズおよび配置は変更してもまたは変更しなくてもよい。その後、手順は図14のルーチンを出る。
【0125】
図15A〜15Eは、初期サイズのページに対するエリア拡大処理からページ調整処理までのページ・フォームBのページ52の各エリア5402〜5418のサイズおよび位置の変化の例を説明するためのものである。但し、図15A〜15Dのページ画像は、理論上または計算上のものであって、実際にメモリ上に描画されなくてよい。最終的に、図15Eのページ画像がメモリ104のページ領域に描画されればよい。図15A、15Eの表示ページは、業務アプリケーション用の、或る項目を入力して受注情報を検索するための概略的なページまたは画面の例を示している。
【0126】
図15Aは、図12Aのステップ730および802において取得された初期のページ・フォームBのページ画像の例を示している。図15Aのページ画像は、図6Bのエリア・アクセス度合のテーブルにおける累積的アクセス度合が全て0(ゼロ)の場合のページ画像でもある。図15Aにおいて、ページ・フォームBのページ52のベースエリア504上に、例えば、エリア5402、5404、5406、5412、5414、5416、5418が初期の倍率(1)またはサイズで配置されている。ページ52のエリア5402〜5418は、その隣接エリア間に、例えば太い破線で示されたエリア境界を有する。図15Aにおいて、エリア58は、ページ52のページ名称を表すためのページ52に固定され拡大縮小されないエリアであってもよい。
【0127】
図15Bは、図12Bのステップ742(図13)のエリア拡大処理において累積的アクセス度合に従って拡大されたサイズを有するエリア5404、5414、5416を含むページ52の例を示している。
【0128】
エリア5404、5414、5416の各々のサイズの仮の倍率または拡大率Mが、エリア・アクセス度合のテーブル(図6B)中の累積的アクセス度合と、アクション定義のテーブル(図6C)における拡大開始閾値、拡大閾値増分値および拡大率増分値とに従って、算出される。エリア5404、5414、5416の各々は、その仮の倍率または拡大率Mに従って、左上の頂点を中心にして右下の方向にサイズが拡大される。各エリア5404、5414、5416における複数の表示オブジェクトも、その仮のサイズおよび位置について、同様に拡大される。
【0129】
エリア5404は、例えば、累積的アクセス度合“115”と、定義ID“ACT02”における拡大開始閾値“75”、拡大閾値増分値“20毎”および拡大率増分値“5%”とに従って((115−75)/20×5%)、10%だけ拡大される。エリア5414、5416は、例えば、累積的アクセス度合の値“70”と、定義ID“ACT02”における拡大開始閾値“135”、拡大閾値増分値“20毎”および拡大率増分値“5%”とに従って((135−75)/20×5%)、15%だけ拡大される。
【0130】
この段階では、図15Bにおいて、拡大されたエリア5404、5414、5416の各々は、位置が調整されていないので、それぞれの右側および/または下側の隣接エリアと空間的に重なっている。
【0131】
図15Cは、図12Bのステップ746(図14のステップ822)において、エリア拡大処理後のエリア5402〜5418および第1の仮の領域を包囲するよう決定された第2の仮の領域または仮の拡大ページ53(外側の破線)の例を示している。
【0132】
第1の仮の領域または仮の拡大ベースエリア505も、エリア拡大処理後のエリア5402〜5418を包囲するように決定される。第2の仮の領域または仮の拡大ページ53は、第1の仮の領域またはベースエリア505を包含する。この場合、エリア5402〜5418は、隣接エリアが空間的に重ならずかつ接近するように位置が移動され調整されている。第2の仮の領域または仮の拡大ページ53は、第1の仮の領域または仮の拡大ベースエリア505の全てのエリア5402〜5418を、より小さい面積で包囲するように拡大されたサイズを有する。第2の仮の領域またはページ53は、初期のページ52と同じ縦横比を持っていてもまたは異なる縦横比を持っていてもよい。
【0133】
図15Dは、図12Bのステップ746(図14のステップ830、834)において図15Cの第2の仮の領域または仮の拡大ページ53およびエリア5402〜5418を、初期ページ52の縦または横の一方または双方のサイズに収まるように縮小したページ52’の例を示している。
【0134】
縮小後のページ52’におけるベースエリア504、エリア5402〜5418の各サイズは、図15Cの第2の仮の領域または仮の拡大ページ53におけるサイズから縦横に同じ調整倍率または縮小率R(Rv=Rh)で縮小されている。エリア5402〜5418は、さらに、隣接エリアが接近するように位置が移動され調整される。ベースエリア504のサイズは、縮小後の全てのエリア5402〜5418をより小さい面積で包囲するように、サイズを算出し調整し変更してもよい。ページ52’のサイズは、ベースエリア504および縮小後の全てのエリア5402〜5418をより小さい面積で包囲するように、サイズを算出し調整し変更してもよい。図15Dにおいて、エリア5404、5414、5416は図15Aにおける初期サイズから拡大され、他のエリア5402、5406、5412、5418は図15Aにおける初期サイズから縮小されている。各エリア5402〜5418における複数の表示オブジェクトも、それぞれのエリアと同様に、サイズおよび位置について、同様に縮小される。
【0135】
図15Eは、図12Bのステップ746(図14のステップ834)においてサイズ調整後のページ52’におけるベースエリア504および各エリア5402〜5418を見やすくサイズ調整した後の表示ページ52’の画像の例を示している。
【0136】
図15Eにおいて、ベースエリア504はエリア5402〜5418を包囲するように、また、各エリア5402〜5418は、隣接エリアとの間に余分な隙間が生じないように、隣接するエリアと接近する位置まで、それぞれ縦および/または横方向に引き伸ばされまたは拡大される。
【0137】
図15Eにおいて、各エリア5402〜5416には、初期のサイズまたは仮のサイズが縮小された1つ以上のラベルが配置されている。また、各エリア5402〜5406、5414、5416には、初期のサイズまたは仮のサイズが縮小された1つ以上のテキスト欄が配置されている。また、各エリア5412、5416には、初期のサイズまたは仮のサイズが縮小された複数のチェック・ボックスが配置されている。エリア5418には、初期のサイズまたは仮のサイズが縮小された複数のソフトウェア・ボタンが配置されている。エリア5414において、ユーザによるアクセス例として、テキスト欄に入力されたテキストと、マウス・カーソルの軌跡5440とが示されている。エリア5416において、ユーザのアクセスの例として、チェック・ボックス(B)に入力されたチェック記号が示されている。
【0138】
図15Eのページ52’は、より高いアクセス度合のエリア504、5414、5416は拡大表示されるので視認性と操作性が高くなり、一方、低いアクセス度合のエリアも同時に表示されアクセスできる状態を維持する。表示ページ52’は、初期ページ52と同じサイズを有する場合には、全体的に概して同様の空間的感覚で見て操作することができる。表示ページ52’は、初期ページ52と同じ幅または高さを有し、初期ページ52より大きい高さまたは幅を有する場合には、余分にスクロールまたは移動させることによって全体を見ることができる。表示ページ52’は、初期ページ52と同じ幅または高さを有し、初期ページ52より小さい高さまたは幅を有する場合には、初期ページ52より小さい空間で全体を見て操作することができる。
【0139】
実施形態において、ページは、画面、ウィンドウ、ウェブ・ページ、または表示部122のスクリーン画面であってもよい。従って、ページのサイズは、表示部122のスクリーン画面のサイズと同じでも、または異なっていてもよい。ページは、例えば、表示部122のスクリーン画面中に1つのウィンドウで表示される1つのページであってもよい。ページが表示部122のスクリーン画面より大きい場合には、例えば入力部126を用いて画面をスクロールまたは移動するによってページ全体を見ることができる。
【0140】
図16は、アプリケーション・ページ描画基盤モジュールに従って情報処理機器10のプロセッサ102またはサーバ装置30のプロセッサ302によって実行されるエリア・アクセス度合のテーブル(図6B)における累積的アクセス度合を手動で設定するためのフローチャートの例を示している。
【0141】
図17は、表示部122に表示されるアクセス度合の手動設定のためのアクセス度合設定画面を示している。
【0142】
ユーザが情報処理機器10上でエリア・アクセス度合のテーブル(図6B)における累積的アクセス度合を手動で設定するためのアプリケーションを起動すると、アプリケーション・ページ描画基盤モジュールが呼び出され、例えば図17のアクセス度合設定画面が表示される。ユーザは、入力部126を操作して、アクセス度合設定画面において、アクセス度合を設定しようとするページ・フォームのページID(例、GYOMU01)およびユーザIDを入力し、ソフトウェア・ボタン“検索”をクリックして検索を実行する。
【0143】
図16を参照すると、ステップ852において、プロセッサ102(またはそのアクセス度合設定部1050)は、ユーザによって入力されたページIDおよびユーザIDに基づいてエリア・アクセス度合のテーブル(図6B)を検索する。
【0144】
ステップ854において、プロセッサ102(またはアクセス度合設定部1050)は、入力されたユーザIDに関するページIDのページ・フォームの全てのエリア名のリストを表示する。その際、アクセス度合が設定可能なエリア名のみのリストを表示してもよい。
【0145】
ステップ856において、プロセッサ102(またはアクセス度合設定部1050)は、ユーザの入力部126によるエリアの選択に従って、アクセス度合を設定するエリア名を選択する。
【0146】
ステップ858において、プロセッサ102(またはアクセス度合設定部1050)は、ユーザの入力部126の操作に従って、選択されたエリアの現在の累積的アクセス度合を表示する。
【0147】
ステップ860において、プロセッサ102(またはアクセス度合設定部1050)は、ユーザの入力部126のキー入力操作に従って、累積的アクセス度合の値を変更する。次いで、プロセッサ102(またはアクセス度合設定部1050)は、ソフトウェア・ボタン“登録”の押下に応答してエリア・アクセス度合のテーブル(図6B)の累積的アクセス度合の値を更新する。その後、手順は図16のルーチンを出る。
【0148】
その後、情報処理機器10上でユーザによってアプリケーションが起動されたときに、図11〜13のフローチャートに従ってアプリケーションのページが表示され、手動で設定された累積的アクセス度合に従って、各累積的アクセス度合に対応するそれぞれのエリアが相対的に拡大表示される。さらに、それと並行して、図7〜10のフローチャートに従って、累積的アクセス度合が更新されてもよい。
【0149】
このように累積的アクセス度合を予め設定することによって、アプリケーションの実際の過去の使用履歴に関係なく、想定される使用条件に応じて、累積的アクセス度合を固定的に設定しまたは初期値として0(ゼロ)以外の値に設定することができる。また、累積的アクセス度合をアプリケーション別、ページ別、ユーザ別に予め設定することによって、アプリケーション・ページのエリアの相対的な拡大表示を、アプリケーション別、ページ別、ユーザ別に予め設定することができる。
【0150】
アクセス度合と同様に、アプリケーション・ページ描画基盤モジュールに従って情報処理機器10のプロセッサ102またはサーバ装置30のプロセッサ302によって、図6A〜6Dの各テーブルにおける各値を別の設定または保守画面で設定し変更することができるようにしてもよい。例えば、図6Aにおけるイベント種別、換算単位、換算後のアクセス度合、図6Cにおける拡大開始閾値、拡大閾値増分値、最大拡大率、図6DにおけるページIDに対する定義IDも、ユーザによって、設定できるようにしてよい。
【0151】
一方、エリア・アクセス度合のテーブル(図6B)における累積的アクセス度合を、例えば一週間毎または一カ月毎のように定期的に、または或る最大の設定値に達する度に、初期値(0)にリセットしてもまたは或る比率(例えば、1/3、1/2、2/3)で減少させてもよい。それによって、ユーザによるアプリケーション・ページのエリアのアクセス形態の変化に合わせて、アプリケーション・ページのエリアの相対的な拡大表示の形態を定期的に徐々に変化させることができる。
【0152】
実施形態によれば、ページまたは画面の広い領域の一覧性または視認性を確保しつつ、そのページまたは画面の或る部分またはオブジェクトを相対的に拡大して表示することができ、そのページまたは画面の操作の効率が高くなる。また、実施形態によれば、累積的アクセス度合がアプリケーション別、ページ別、ユーザ別に設定されるので、各ユーザの使用形態に適したアプリケーション・ページの表示を実現することができる。
【0153】
実施形態によれば、アプリケーション・ページ描画基盤モジュールにエリアの相対的拡大機能を構築することができる。従って、それぞれのアプリケーションに大きな改変または追加部分を加えることなく、アプリケーション・ページ描画基盤モジュールを用いて、ページ表示を含む様々なアプリケーションを実装しまたは動作させることができる。
【0154】
ここで挙げた全ての例および条件的表現は、発明者が技術促進に貢献した発明および概念を読者が理解するのを助けるためのものであり、ここで具体的に挙げたそのような例および条件に限定することなく解釈され、また、明細書におけるそのような例の編成は本発明の優劣を示すこととは関係ない、と理解される。本発明の実施形態を詳細に説明したが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、それに対して種々の変更、置換および変形を施すことができる、と理解される。
【0155】
以上の実施例を含む実施形態に関して、さらに以下の付記を開示する。
(付記1) ページに表示される複数のオブジェクトのそれぞれに対するユーザからのアクセス度合を格納する記憶部を参照して、前記複数のオブジェクトのそれぞれの前記アクセス度合に応じて前記ページにおける前記複数のオブジェクトのそれぞれの仮の表示倍率を求め、
前記複数のオブジェクトのそれぞれの前記仮の表示倍率に従って、前記複数のオブジェクトのそれぞれの仮の表示サイズを決定し、それぞれの前記仮の表示サイズを有する前記複数のオブジェクトを含む表示領域のサイズを求め、
前記表示領域のサイズに対する前記ページの表示サイズの比率に基づいて、前記複数のオブジェクトの調整倍率を求め、
前記調整倍率に従って前記複数のオブジェクトの表示サイズを調整して、表示ページに前記調整された表示サイズで前記複数のオブジェクトを表示する
処理を情報処理装置に実行させる表示処理プログラム。
(付記2) さらに、ユーザの操作による、表示された前記複数のオブジェクトのいずれかのオブジェクトへのアクセスに応じて、前記記憶部における前記アクセスされたオブジェクトのアクセス度合を更新する処理を前記情報処理装置に実行させる、付記1に記載の表示処理プログラム。
(付記3) さらに前記調整倍率と前記ページの初期の表示サイズとに従って前記表示ページのサイズを調整する処理を前記情報処理装置に実行させる、付記1または2に記載の表示処理プログラム。
(付記4) 前記複数のオブジェクトの表示サイズの調整は、互いに重ならずかつ間に余分な隙間ができないように、前記調整倍率の前記複数のオブジェクトの表示サイズおよび位置を調整することを含むものである、付記1乃至3のいずれかに記載の表示処理プログラム。
(付記5) 前記表示ページの縦と横の一方のサイズは、前記ページの初期の表示サイズのものと同じであることを特徴とする、付記1乃至4のいずれかに記載の表示処理プログラム。
(付記6) ページに表示される複数のオブジェクトのそれぞれに対するユーザからのアクセス度合を格納する記憶部を参照して、前記複数のオブジェクトのそれぞれの前記アクセス度合に応じて前記ページにおける前記複数のオブジェクトのそれぞれの仮の表示倍率を求め、
前記複数のオブジェクトのそれぞれの前記仮の表示倍率に従って、前記複数のオブジェクトのそれぞれの仮の表示サイズを決定し、それぞれの前記仮の表示サイズを有する前記複数のオブジェクトを含む表示領域のサイズを求め、
前記表示領域のサイズに対する前記ページの表示サイズの比率に基づいて、前記複数のオブジェクトの調整倍率を求め、
前記調整倍率に従って前記複数のオブジェクトの表示サイズを調整して、表示ページに前記調整された表示サイズで前記複数のオブジェクトを表示する
処理を、情報処理装置が実行する表示処理方法。
(付記7) ページに表示される複数のオブジェクトのそれぞれに対するユーザからのアクセス度合を格納する記憶部と、
前記記憶部を参照して、前記複数のオブジェクトのそれぞれの前記アクセス度合に応じて前記ページにおける前記複数のオブジェクトのそれぞれの仮の表示倍率を求め、前記複数のオブジェクトのそれぞれの前記仮の表示倍率に従って、前記複数のオブジェクトのそれぞれの仮の表示サイズを決定し、それぞれの前記仮の表示サイズを有する前記複数のオブジェクトを含む表示領域のサイズを求める拡大部と、
前記表示領域のサイズに対する前記ページの表示サイズの比率に基づいて、前記複数のオブジェクトの調整倍率を求め、前記調整倍率に従って前記複数のオブジェクトの表示サイズを調整して、表示ページに前記調整された表示サイズで前記複数のオブジェクトを表示する調整部と、
を含む情報処理装置。
【符号の説明】
【0156】
5 ネットワーク
10 情報処理機器
102 プロセッサ
104 メモリ
122 表示部
128 入力部
130 記憶装置
30 サーバ装置
302 プロセッサ
304 メモリ
330 記憶装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ページに表示される複数のオブジェクトのそれぞれに対するユーザからのアクセス度合を格納する記憶部を参照して、前記複数のオブジェクトのそれぞれの前記アクセス度合に応じて前記ページにおける前記複数のオブジェクトのそれぞれの仮の表示倍率を求め、
前記複数のオブジェクトのそれぞれの前記仮の表示倍率に従って、前記複数のオブジェクトのそれぞれの仮の表示サイズを決定し、それぞれの前記仮の表示サイズを有する前記複数のオブジェクトを含む表示領域のサイズを求め、
前記表示領域のサイズに対する前記ページの表示サイズの比率に基づいて、前記複数のオブジェクトの調整倍率を求め、
前記調整倍率に従って前記複数のオブジェクトの表示サイズを調整して、表示ページに前記調整された表示サイズで前記複数のオブジェクトを表示する
処理を情報処理装置に実行させる表示処理プログラム。
【請求項2】
さらに、ユーザの操作による、表示された前記複数のオブジェクトのいずれかのオブジェクトへのアクセスに応じて、前記記憶部における前記アクセスされたオブジェクトのアクセス度合を更新する処理を前記情報処理装置に実行させる、請求項1に記載の表示処理プログラム。
【請求項3】
さらに前記調整倍率と前記ページの初期の表示サイズとに従って前記表示ページのサイズを調整する処理を前記情報処理装置に実行させる、請求項1または2に記載の表示処理プログラム。
【請求項4】
ページに表示される複数のオブジェクトのそれぞれに対するユーザからのアクセス度合を格納する記憶部を参照して、前記複数のオブジェクトのそれぞれの前記アクセス度合に応じて前記ページにおける前記複数のオブジェクトのそれぞれの仮の表示倍率を求め、
前記複数のオブジェクトのそれぞれの前記仮の表示倍率に従って、前記複数のオブジェクトのそれぞれの仮の表示サイズを決定し、それぞれの前記仮の表示サイズを有する前記複数のオブジェクトを含む表示領域のサイズを求め、
前記表示領域のサイズに対する前記ページの表示サイズの比率に基づいて、前記複数のオブジェクトの調整倍率を求め、
前記調整倍率に従って前記複数のオブジェクトの表示サイズを調整して、表示ページに前記調整された表示サイズで前記複数のオブジェクトを表示する
処理を、情報処理装置が実行する表示処理方法。
【請求項5】
ページに表示される複数のオブジェクトのそれぞれに対するユーザからのアクセス度合を格納する記憶部と、
前記記憶部を参照して、前記複数のオブジェクトのそれぞれの前記アクセス度合に応じて前記ページにおける前記複数のオブジェクトのそれぞれの仮の表示倍率を求め、前記複数のオブジェクトのそれぞれの前記仮の表示倍率に従って、前記複数のオブジェクトのそれぞれの仮の表示サイズを決定し、それぞれの前記仮の表示サイズを有する前記複数のオブジェクトを含む表示領域のサイズを求める拡大部と、
前記表示領域のサイズに対する前記ページの表示サイズの比率に基づいて、前記複数のオブジェクトの調整倍率を求め、前記調整倍率に従って前記複数のオブジェクトの表示サイズを調整して、表示ページに前記調整された表示サイズで前記複数のオブジェクトを表示する調整部と、
を含む情報処理装置。
【請求項1】
ページに表示される複数のオブジェクトのそれぞれに対するユーザからのアクセス度合を格納する記憶部を参照して、前記複数のオブジェクトのそれぞれの前記アクセス度合に応じて前記ページにおける前記複数のオブジェクトのそれぞれの仮の表示倍率を求め、
前記複数のオブジェクトのそれぞれの前記仮の表示倍率に従って、前記複数のオブジェクトのそれぞれの仮の表示サイズを決定し、それぞれの前記仮の表示サイズを有する前記複数のオブジェクトを含む表示領域のサイズを求め、
前記表示領域のサイズに対する前記ページの表示サイズの比率に基づいて、前記複数のオブジェクトの調整倍率を求め、
前記調整倍率に従って前記複数のオブジェクトの表示サイズを調整して、表示ページに前記調整された表示サイズで前記複数のオブジェクトを表示する
処理を情報処理装置に実行させる表示処理プログラム。
【請求項2】
さらに、ユーザの操作による、表示された前記複数のオブジェクトのいずれかのオブジェクトへのアクセスに応じて、前記記憶部における前記アクセスされたオブジェクトのアクセス度合を更新する処理を前記情報処理装置に実行させる、請求項1に記載の表示処理プログラム。
【請求項3】
さらに前記調整倍率と前記ページの初期の表示サイズとに従って前記表示ページのサイズを調整する処理を前記情報処理装置に実行させる、請求項1または2に記載の表示処理プログラム。
【請求項4】
ページに表示される複数のオブジェクトのそれぞれに対するユーザからのアクセス度合を格納する記憶部を参照して、前記複数のオブジェクトのそれぞれの前記アクセス度合に応じて前記ページにおける前記複数のオブジェクトのそれぞれの仮の表示倍率を求め、
前記複数のオブジェクトのそれぞれの前記仮の表示倍率に従って、前記複数のオブジェクトのそれぞれの仮の表示サイズを決定し、それぞれの前記仮の表示サイズを有する前記複数のオブジェクトを含む表示領域のサイズを求め、
前記表示領域のサイズに対する前記ページの表示サイズの比率に基づいて、前記複数のオブジェクトの調整倍率を求め、
前記調整倍率に従って前記複数のオブジェクトの表示サイズを調整して、表示ページに前記調整された表示サイズで前記複数のオブジェクトを表示する
処理を、情報処理装置が実行する表示処理方法。
【請求項5】
ページに表示される複数のオブジェクトのそれぞれに対するユーザからのアクセス度合を格納する記憶部と、
前記記憶部を参照して、前記複数のオブジェクトのそれぞれの前記アクセス度合に応じて前記ページにおける前記複数のオブジェクトのそれぞれの仮の表示倍率を求め、前記複数のオブジェクトのそれぞれの前記仮の表示倍率に従って、前記複数のオブジェクトのそれぞれの仮の表示サイズを決定し、それぞれの前記仮の表示サイズを有する前記複数のオブジェクトを含む表示領域のサイズを求める拡大部と、
前記表示領域のサイズに対する前記ページの表示サイズの比率に基づいて、前記複数のオブジェクトの調整倍率を求め、前記調整倍率に従って前記複数のオブジェクトの表示サイズを調整して、表示ページに前記調整された表示サイズで前記複数のオブジェクトを表示する調整部と、
を含む情報処理装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12A】
【図12B】
【図13】
【図14】
【図15A】
【図15B】
【図15C】
【図15D】
【図15E】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12A】
【図12B】
【図13】
【図14】
【図15A】
【図15B】
【図15C】
【図15D】
【図15E】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2013−16099(P2013−16099A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−149780(P2011−149780)
【出願日】平成23年7月6日(2011.7.6)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.FLASH
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年7月6日(2011.7.6)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.FLASH
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】
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