説明

表示処理装置及び表示処理方法

【課題】コンテンツ同士を関連性に応じて配置した情報を配信する表示処理装置を提供する。
【解決手段】検索キーとなるコンテンツであるキーコンテンツの選択操作を受け付ける操作受付手段と、前記キーコンテンツ及びこれ以外の他のコンテンツそれぞれについて利用者が作成した情報を取得する取得手段と、前記キーコンテンツ及び前記他のコンテンツそれぞれの関連度を前記利用者が作成した情報に基づいて算出する関連度算出手段と、前記利用者が作成した情報または、前記キーコンテンツ及び前記他のコンテンツ固有のコンテンツ内容情報に基づいて前記キーコンテンツ及び前記他のコンテンツを説明する表示情報を生成する表示情報生成手段と、前記表示情報を、算出された前記関連度に基づいて所定の位置に配置した一覧情報を表示するように制御する表示制御手段とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示画面を生成する表示処理装置、表示情報配信装置及び表示処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、AV(Audiovisual)機器のコンテンツ保存能力の拡大や機器内に留まらない機器間又はネットワーク上に存在するコンテンツとのシームレス性の拡大などにより、ユーザがアクセス可能なコンテンツ数は急速に増加してきている。
【0003】
ユーザは、膨大な量のコンテンツの中から所望のコンテンツを取得する必要がある。その場合、ユーザはタイトル等のキーワードに基づいて所望のコンテンツを取得する。
【0004】
特許文献1には、選択された処理対象コンテンツの特性と処理対象コンテンツ以外の他のコンテンツの特性との類似度に基づいて、仮想空間内に関連度に応じて離間させた位置に可視化コンテンツを配置して表示する映像表示装置について開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−80580号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1では、口コミ(利用者が作成した情報)に基づいてコンテンツ同士の関連性を算出したり、コンテンツの情報として口コミ(利用者が作成した情報)を利用したりすることができなかった。
【0007】
そこで、この発明は、口コミ(利用者が作成した情報)に基づくコンテンツ同士の関連性に応じて配置した情報を生成する表示処理装置、表示情報配信装置及び表示処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決し目的を達成するために、本発明の表示処理装置は、検索キーとなるコンテンツであるキーコンテンツの選択操作を受け付ける操作受付手段と、前記キーコンテンツ及びこれ以外の他のコンテンツそれぞれについて利用者が作成した情報を取得する取得手段と、前記キーコンテンツ及び前記他のコンテンツそれぞれの関連度を前記利用者が作成した情報に基づいて算出する関連度算出手段と、前記利用者が作成した情報または、前記キーコンテンツ及び前記他のコンテンツ固有のコンテンツ内容情報に基づいて前記キーコンテンツ及び前記他のコンテンツを説明する表示情報を生成する表示情報生成手段と、前記表示情報を、算出された前記関連度に基づいて所定の位置に配置した一覧情報を表示するように制御する表示制御手段とを備える。
【0009】
さらに、本発明の表示情報配信装置は、検索キーとなるコンテンツであるキーコンテンツの選択操作を受け付ける操作受付手段と、前記キーコンテンツ及びこれ以外の他のコンテンツそれぞれについて利用者が作成した情報を取得する取得手段と、前記キーコンテンツ及び前記他のコンテンツそれぞれの関連度を前記利用者が作成した情報に基づいて算出する関連度算出手段と、前記利用者が作成した情報または、前記キーコンテンツ及び前記他のコンテンツ固有のコンテンツ内容情報に基づいて前記キーコンテンツ及び前記他のコンテンツを説明する表示情報を生成する表示情報生成手段と、前記表示情報を、算出された前記関連度に基づいて所定の位置に配置した一覧情報を配信する配信手段とを備える。
【0010】
さらに、本発明の表示処理方法は、検索キーとなるコンテンツであるキーコンテンツの選択操作を受け付け、前記キーコンテンツ及びこれ以外の他のコンテンツそれぞれについて利用者が作成した情報を取得し、前記キーコンテンツ及び前記他のコンテンツそれぞれの関連度を前記利用者が作成した情報に基づいて算出し、前記利用者が作成した情報または、前記キーコンテンツ及び前記他のコンテンツ固有のコンテンツ内容情報に基づいて前記キーコンテンツ及び前記他のコンテンツを説明する表示情報を生成し、前記表示情報を、算出された前記関連度に基づいて所定の位置に配置した一覧情報を表示するように制御する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、口コミ(利用者が作成した情報)をコンテンツ同士の関連性の算出に利用し、算出された関連性に応じてコンテンツを配置した情報を生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施形態にかかる表示処理装置の構成を示すブロック図。
【図2】TV番組をコンテンツとした場合におけるメタデータの一例を示す説明図。
【図3】コンテンツ内容情報の表示位置の一例を示す画面図。
【図4】表示情報の表示を説明する表示画面図。
【図5】利用者作成情報の表示位置の一例を示す表示画面図。
【図6】表示情報の表示動作を詳細に説明するフローチャート。
【図7】コンテンツ表示情報の他の表示例を示す表示画面。
【図8】コンテンツ表示情報の他の表示例を示す表示画面。
【図9】コンテンツ表示情報の他の表示例を示す表示画面。
【図10】コンテンツ表示情報の他の表示例を示す表示画面。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下に添付図面を参照して、表示処理装置の最良の実施形態を詳細に説明する。なお、以下の実施形態においては、表示処理装置をテレビジョン(TV: Television)に適用した例を示すが、これに限定されることなく、表示装置などにおいて映像等を表示できるものであれば、適用することができる。本実施形態の表示処理装置は、概略的には、ユーザが複数のコンテンツから検索のキーとなるキーコンテンツ及びそのキーコンテンツに関連するコンテンツの検索を行う場合、ユーザにより当該キーコンテンツが選択されると、そのキーコンテンツとともにキーコンテンツに関連する複数のコンテンツを表示するものである。
【0014】
はじめに、表示処理装置100の機能構成について説明する。図1は、実施形態にかかる表示処理装置100の構成を示すブロック図である。図1に示すように、表示処理装置100は、表示部170と、放送受信モジュール108と、映像再生モジュール107と、IPTV(Internet Protocol Television)接続モジュール180とを備えており、IPTVサーバ200とネットワークを介して接続されている。また、表示処理装置100は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やCPU(Central Processing Unit)等の処理装置、表示処理装置100の動作を制御する所定のプログラムが格納されたROM(Read Only Memory)や当該処理装置のワーク領域となるRAM(Random Access Memory)等の記憶装置を備えており(何れも図示せず)、当該処理装置と起憶装置に格納されたプログラムとの協働により、電子番組表記憶部150と録画番組記憶部160と、リモコン操作受付モジュール101、メタデータ検索モジュール102、メタデータ取得モジュール103、関連度算出モジュール104、表示情報生成モジュール105、表示制御モジュール106、映像再生モジュール107との各機能部を実現する。
【0015】
IPTVサーバ200は、IPを利用してテレビ番組や映画などの映像を配信するサービスを提供するサーバであり、表示処理装置100からの要求により、当該映像等のコンテンツ、該コンテンツのメタデータを配信する。IPTV接続モジュール180は、表示処理装置100とIPTVサーバとを接続するインターフェースである。
【0016】
電子番組表記憶部150は、電子番組表(EPG: Electronic Program Guide)を管理・配信している外部サーバから取得した電子番組表を記憶するHDD(Hard Disk Drive)やメモリ等の記憶媒体である。具体的には、インターネットなどのネットワーク網に接続されたサービス提供者のサーバ装置から、通信モジュール(不図示)を介してTV、CATV(Cable Television)、CS(Communication Satellite)放送、BS(Broadcasting Satellite)放送などの電子番組表を取得し、取得した電子番組表を記憶している。ここで、電子番組表には、現在から未来のある時点(例えば、1週間後)までに放送される番組に関する情報が含まれているものとする。
【0017】
録画番組記憶部160は、映像等のコンテンツを記憶するHDDやメモリ等の記憶媒体である。例えば、表示処理装置100がHDDを備えたTVである場合は、録画番組記憶部160は、TV番組等を録画した映像のコンテンツを記憶することになる。また、DVD(Digital Versatile Disk)の映像や、ビデオカメラで撮像した映像等をコンテンツとしてもよい。
【0018】
また、録画番組記憶部160は、コンテンツ毎に当該コンテンツに関するメタデータを関連付けて記憶している。ここで「メタデータ」とは、各コンテンツに固有の特性を示した情報群であって、コンテンツ作成者が付与した各コンテンツのタイトルや放送日時等が含まれる。例えば、コンテンツがTV番組の場合には、TV番組のタイトル、チャンネルや放送日時、出演者、番組内容、ジャンル等の情報(番組情報)、代表画像がメタデータとなり、コンテンツとともこのメタデータが提供され、録画番組記憶部160に記憶される。
【0019】
表示部170は、文字や画像を表示する液晶画面(LCD: Liquid Crystal Display)などであり、受信したTV番組などのコンテンツや記憶されているコンテンツ、電子番組表などを表示するものである。また、表示部170は、ユーザがコンテンツの検索を行うために、後述する表示情報生成モジュール105により生成されたコンテンツの内容を表わす表示情報を表示する。
【0020】
放送受信モジュール108は、TV放送により放送された映像のコンテンツ(TV番組)を、アンテナやケーブル(不図示)を介して受信するものである。
【0021】
映像再生モジュール107は、ユーザが再生を所望する映像のコンテンツ、すなわち放送受信モジュール108により受信したTV番組などのコンテンツ、IPTV接続モジュール180を介してIPTVサーバ200から取得した映像のコンテンツ、または録画番組記憶部160に記憶されている映像のコンテンツを取得して、取得したコンテンツをデコード(再生)して表示制御モジュール106に送出するものである。
【0022】
また、映像再生モジュール107は、電子番組表記憶部150に記憶されている電子番組表を表示制御モジュール106に送出するものである。
【0023】
表示制御モジュール106は、表示制御手段として機能するものであり、映像再生モジュール107により送出されたコンテンツや電子番組表を表示部170に再生表示するものである。
【0024】
リモコン操作受付モジュール101は、操作受付手段として機能するものであり、ユーザによりリモコン90に備えられた操作ボタンが押下されたことを認識し、操作を受け付けるものである。例えば、ユーザが複数のコンテンツから所望のコンテンツを検索し、さらにそのコンテンツと関連するコンテンツを検索する場合、表示部170に表示された電子番組表に表示された複数のコンテンツから検索の中心(キー)となるコンテンツ(キーコンテンツ)を、ユーザがリモコン90に備えられた操作ボタンで選択すると、リモコン操作受付モジュール101は、このキーコンテンツの選択操作、すなわちコンテンツの検索を行う旨の操作を受け付ける。また、再生中のコンテンツをキーコンテンツとしてもよく、その場合には、ユーザがコンテンツの再生中にリモコン90に備えられた操作ボタンを押下した場合、リモコン操作受付モジュール101は、その再生中のコンテンツをキーコンテンツとする選択操作、すなわちコンテンツの検索を行う旨の操作を受け付ける。
【0025】
ここで、表示処理装置100は利用者作成情報管理サーバ201と接続されている。利用者作成情報管理サーバ201は、コンテンツに対して不特定多数の利用者が作成した情報(利用者作成情報と称す)を格納する。利用者作成情報は、例えば、コンテンツに対する感想や、意見、質問などの口コミである。利用者作成情報は、インターネット上のウェブページに書き込まれたコンテンツに対するあらゆるテキスト文字データを含む。利用者作成情報管理サーバ201は、表示処理装置100には含まれない。
【0026】
表示処理装置100は、利用者作成情報保管部190、利用者作成情報取得モジュール191を備える。利用者作成情報取得モジュール191は、利用者作成情報取得手段として機能する。利用者作成情報取得モジュール191は、利用者作成情報管理サーバ201から利用者作成情報を取得する。利用者作成情報保管部190は、利用者作成情報取得モジュール191で取得した利用者作成情報を記憶する。
【0027】
メタデータ取得モジュール103は、リモコン操作受付モジュール101により、キーコンテンツの選択操作を受け付けた場合、取得可能な全てのコンテンツ(キーコンテンツ及びキーコンテンツ以外の他のコンテンツ)のメタデータを取得するものである。取得可能なコンテンツとは、例えば、例えば録画番組記憶部160等に記憶されているコンテンツ、放送受信モジュール108及びIPTV接続モジュール180を介して取得する現在時刻以降のコンテンツである。取得可能なコンテンツは、表示処理装置100で取得できるコンテンツであればよい。具体的には、例えば、メタデータ取得モジュール103は、コンテンツのメタデータを録画番組記憶部160から取得し、管理する。また、メタデータ取得モジュール103は、IPTVサーバ200に対してコンテンツのメタデータを要求して、該メタデータを取得し、管理する。さらに、メタデータ取得モジュール103は、電子番組表記憶部150に記憶されている電子番組表からコンテンツのメタデータを取得し、管理する。さらに、メタデータ取得モジュール103は、利用者作成情報記憶部190に記憶されているコンテンツに対する利用者作成情報を取得し、メタデータとして管理する。
【0028】
メタデータ検索モジュール102は、リモコン操作受付モジュール101により、キーンテンツの選択操作を受け付けた場合、メタデータ取得モジュール103により取得したコンテンツのメタデータから、キーコンテンツのメタデータを検索し、検索したキーコンテンツのメタデータを関連度算出モジュール104に送出する。さらに、メタデータ検索モジュール102は、メタデータ取得モジュール103により取得したキーコンテンツのメタデータから、関連度算出モジュール104によりメタデータとの関連度を算出する対象となる他のコンテンツのメタデータを検索し、検索した他のコンテンツのメタデータを関連度算出モジュール104に送出する。
【0029】
また、メタデータ検索モジュール102は、リモコン操作受付モジュール101により、キーコンテンツの選択操作を受け付けた場合、メタデータ取得モジュール103により取得した全てのコンテンツのメタデータを表示情報生成モジュール105に送出する。
【0030】
関連度算出モジュール104は、関連度算出手段として機能するものであり、メタデータ検索モジュール102から送出された選択されたキーコンテンツのメタデータと他のコンテンツのメタデータとに基づいて、キーコンテンツに対する他のコンテンツ各々の関連度を、メタデータに含まれる項目、例えば、タイトル、チャンネルごとに算出するものである。具体的に、関連度RMの算出は、下記式(1)を用いて算出する。関連度算出モジュール104は、キーコンテンツが選択される度に、キーコンテンツに対する他のコンテンツ各々の関連度を算出する。
【数1】

【0031】
上記式(1)において、Nはメタデータ取得モジュール103で取得可能なメタデータの総数を意味している。また、キーコンテンツに対応するメタデータM11(n)、いずれかの他のコンテンツに対応するメタデータM21(n)の「(n)」は、メタデータ取得モジュール103で取得されるn番目のメタデータを意味している。また、fa(M11(n)、M21(n))は、メタデータM11(n)とM21(n)との関連度をRMとして返す関数であり、Waは重みを示す値(n=1、…、N)である。
【0032】
ここでメタデータとして取得される情報は上述の通り多岐に渡るが、以下、説明を簡略化するため、メタデータは{録画日時、コンテンツのタイトル、チャンネル、ジャンル、出演者リスト}の5つの集合である(N=5)とし、これら5つのメタデータを先頭からn=1、2、…、5であるとして説明を進める。
【0033】
すると、キーコンテンツに対する他のコンテンツの関連度RMは、下記に示した5つの関連度RM〜RMの重み付き線形和で表すことができる。
【0034】
RM=fa(メタデータM11の録画日時、メタデータM21の録画日時)
RM=fa(メタデータM11のタイトル、メタデータM21のタイトル)
RM=fa(メタデータM11のチャンネル、メタデータM21のチャンネル)
RM=fa(メタデータM11のジャンル、メタデータM21のジャンル)
RM=fa(メタデータM11の出演者リスト、メタデータM21の出演者リスト)
faは例えば、録画日時が近い程大きな値をとり、遠くなる程小さな値を取る関数である。具体的には、例えば、MO1/|rec_data(M11)−rec_data(M21)|等の関係式を用いることができる。ここで、rec_data(x)は、xの録画日時を一意の整数化する関数であり、ある基準日時を0として、そこからの経過秒数などに整数化する関数である。またMO1は任意の定数であり、|X|はXの大きさを示す関数であり、典型的には絶対値である。
【0035】
なお、ここでは、fa(M11、M21)=g(rec_data(M11)一rec_data(M21))とした場合、g(x)=MO1/||x||という関数であるgを用いた例を示したが、これに限定されるものではない。L2ノルムなどを使用するようなg、例えば、g(x)=MO1/||x||のようなものであってもよい。この場合、||x||は、xを構成するそれぞれの要素の差の自乗合計の平方根をとったものとなる。
【0036】
また、g(x)は、シグモイド関数等を用いてもよいし、ガンマ関数等を用いてもよい。なお、上記ではメタデータM11とM21が近い時に大きな値をとるような例を示したが、これに限定されるものではない。逆に小さな値をとるように構成することとしてもよい。また、特定の条件の時に大きな値をとるような関数gを用いることもできる。
【0037】
faは例えば、メタデータM11とM21とのタイトル文字列に同様の文字列が多く含まれている程大きな値をとるような関数で実現される。例えば、M11のタイトルが“あいうえお”、M21のタイトルが“かきうえこ”ならば、間の“うえ”の2文字が両者に含まれている。一方、“あいうえお”と“かきくけお”の場合は、1文字が両者に含まれているため、前者の方がfaの値が大きくなる。なお、番組内容に含まれるキーワードにより関連度を判断する場合も、タイトルと同様に算出することが可能である。
【0038】
以上では単純に両者に含まれている文字数の比較による例を示したが、これに限定されるものではない。例えば、先頭からの共通の文字数が多い方をより大きな値をとるようにする、であるとか、共通の文字が無くても、同様の概念を含むものならば共通と見なすとかといったような条件をさらに加えることとしてもよい。後者の例としては、例えば、“野球”と“ベースボール”を同様とみなし、これらがそれぞれに含まれている場合は、共通文字列が含まれていると見なすなどといったようなものである。
【0039】
また、メインの文字列が同じで、サブの文字列が異なる場合には、これらは共通のシリーズのコンテンツであることが多いため、このような場合には、よりfaの値を大きくするなどといったこともあり得る。例えば、“あいうえお♯2”と、“あいうえお♯3”は、同じドラマコンテンツの異なる回であるとみなせるため、このような場合には、faの値を2倍するなどといったようなものである。なお、以上での説明はあくまでも一例であり、暖昧検索などの公知の技術を用いたり、正規表現による検索などの公知の技術を用いたりすることで、以上で説明したよりも高度な比較を行うことが可能となる。
【0040】
faは例えば、メタデータM11とM21とのチャンネルが同じ場合は大きな値をとるような関数である。単純には、チャンネルが同じ場合は、値MO2を、そうでない場合には値0をとる関数として実現できる。ここで、MO2は任意の定数である。さらに拡張して、同系列のチャンネルの場合には、別の値をとるようにしてもよい。例えば、同じ系列局の場合には、値MO2/2を返す関数とすることとしてもよい。また、同系列だが放送メディアが異なるような場合には、MO2/4を返す関数とすることとしてもよい。なお、以上で説明した態様はあくまでも一例であり、任意の関数を用いることが可能である。
【0041】
faは例えば、メタデータM11とM21とのジャンルが同じ場合は大きな値をとるような関数である。例えば、M11とM21とが双方とも「スポーツ」というジャンルの場合、値MO3を、そうでない場合には値0を取り、さらに、M21がM11のサブジャンルである場合、例えば、M11のジャンノレが「スポーツ」、M21のジャンルが「野球」である場合には、O3/2を取るような関数とすることとしてもよい。また、M11のジャンルとM21のジャンルが直接同じでなくとも双方の親となるジャンルが同じとなる場合、例えば、M11のジャンルが「野球」、M21のジャンルが「サッカー」の場合には、双方の親ジャンルは「スポーツ」で同じであるため、MO3/4を取るといった関数とすることとしてもよい。なお、以上で説明した態様はあくまでも一例であり、任意の関数を用いることが可能である。
【0042】
faはfaと同様である。例えば、メタデータM11とM21との登場人物リストが夫々「WW、XX、YY」、「XX、YY、ZZ」の場合には、共通の登場人物は2人となるため、2×MO2を取り(ここでMO4は任意の定数値)、共通の登場人物が居ない場合には0を取るような関数を用いることができる。また、登場人物にはグループも含まれるため、ある登場人物KKがグループXXのメンバであった場合、「VV、MM、XX」、「KK、YY、ZZ」のようなメタデータM11、M21があったときに、M11にはグループXXが出演、すなわち、このメンバのKKも出演、M21にはグループXXは出演していないが、メンバであるKKは出演しているため、このような場合には、MO4/2を返すようにすることとしてもよい。
【0043】
同様に、登場グループや登場人物の関係が定義される場合、例えば、グループXXとグループYYは同じ所属事務所であるなどといったような場合には、MO4/4を返すといったようにも拡張することとしてもよい。この場合、人物とグループ間の関係又は各人物、グループの所属する所属事務所間の関係は、メタデータ内に定義されている態様としてもよいし、外部のサーバ(情報サイト)から取得する態様としてもよい。
【0044】
なお、以上では、登場人物リストに登場する人に対して関連度の区別をしない例を示したが、これに限定されるものではない。登場人物リストに出現する順番によって、さらに重み付けされる態様としてもよい。例えば、メタデータM11の1番目に出てくる人との比較の場合は算出した関連度はそのままとし、2番目ならば関連度を1/2、3番目なら1/3とするといったように出現する順番に応じて重み付けを変化させることとしてもよい。また、メタデータM11での順番とM21での順番を両方とも加味する態様としてもよい。例えば、メタデータM11の2番目の人物と、メタデータM21の3番目の人物とを比較する場合、メタデータM11の2番目ならば1/2、メタデータM21の3番目ならば1/3となるため、トータルの関連度を1/2×1/3=1/6とするようにしてもよい。また、メタデータとして、主演などの情報を用いて、主演者に対する関連度の重み付けを変えるようにしてもよい。例えば、主演の場合には算出した関連度を2倍するといったように重み付けを変化させることができる。
【0045】
表示情報生成モジュール105は、表示情報生成手段として機能するものであり、メタデータ検索モジュール102から送出されたキーコンテンツのメタデータ及び他のコンテンツのメタデータから、キーコンテンツ及び他のコンテンツの内容を表わす表示情報を生成するものである。具体的には、例えば、表示情報生成モジュール105は、コンテンツが録画番組記憶部160に記憶された映像データのメタデータに基づいて、当該映像データの代表画像にタイトル等を付随させることで、表示部170に表示可能とした表示情報を生成する。また、例えば、表示情報生成モジュール105は、コンテンツがIPTVサーバ200から取得した映像データのメタデータに基づいて、当該映像データの代表画像にタイトル等を付随させることで、表示部170に表示可能とした表示情報を生成する。また、例えば、表示情報生成モジュール105は、電子番組表記憶部150に記憶された電子番組表に基づいて、TV番組のタイトル、放送日時、チャンネル、番組内容等を、表示部170に表示可能とした表示情報を生成する。コンテンツ固有のメタデータに基づく表示情報をコンテンツ内容情報と称す。さらに、表示情報生成モジュール105は、利用者作成情報管理サーバ201から取得したメタデータである利用者作成情報に基づいて、コンテンツに対する感想等を表示部170に表示可能とした表示情報も生成する。
【0046】
ここで、表示情報の詳細について説明する。図2は、コンテンツの内容を表わすコンテンツ表示情報の一例を示す図である。図2は、例えば、録画番組記憶部160に記憶された映像データのメタデータに基づいて生成されたキーコンテンツ内容情報C1である。同図に示すように、キーコンテンツ内容情報C1は、C1−1にそのコンテンツの代表画像が表示され、C1−2にそのコンテンツ(映像)のタイトル「L358△*6」が表示されている。
【0047】
ところで、表示制御モジュール106は、上述したようにリモコン操作受付モジュール101がユーザからコンテンツの検索を行う旨の操作を受け付けた場合、ユーザが検索を行うための、キーコンテンツ表示情報とキーコンテンツに関連性を持つ他のコンテンツ表示情報とを一覧表示した一覧情報(類似コンテンツリスト)を表示部170に表示するように制御する。
【0048】
図3は、コンテンツ表示情報の表示位置を説明する表示画面図である。ここでは、類似コンテンツリストにおけるコンテンツ表示情報について図2に示すコンテンツ内容情報を用いた例である。例えば表示部170に表示された電子番組表300に表示された複数のコンテンツから検索の中心(キー)となるコンテンツ(キーコンテンツ)を、ユーザがリモコン90に備えられた操作ボタンで選択すると、リモコン操作受付モジュール101はコンテンツの検索を行う旨の操作を受け付ける。
【0049】
表示部170は、図3に示すように、ユーザがリモコン90に備えられた操作ボタンでコンテンツ内容情報を配置した類似コンテンツリストの表示を選択すると、キーコンテンツ内容情報とキーコンテンツに関連性を持つ他のコンテンツ内容情報とを一覧表示した類似コンテンツリストを表示する。
【0050】
類似コンテンツリストは、キーコンテンツ内容情報を所望の位置に配置するとともに、当該キーコンテンツ内容情報の位置を中心に同心形状に形成された複数の多角形の辺または頂点上の位置に他のコンテンツ内容情報を配置したリストである。さらに、類似コンテンツリストは、リモコン90に備えられた操作ボタン、例えば十字キーの操作ボタンによる操作方向に沿う形状で、他のコンテンツ内容情報をそれぞれ配置している。また、他のコンテンツ内容情報は、中心から放射方向に向けて項目ごとに分別された所定領域に、中心近傍から関連度の高い順に、それぞれ配置される。また、類似コンテンツリストは、キーコンテンツ内容情報の表示サイズを最大とし、中心近傍から離れるに従って他のコンテンツ内容情報の表示サイズを小さくして表示される。
【0051】
表示制御モジュール106は、キーコンテンツ内容情報C1を所望の位置に配置し、キーコンテンツ内容情報C1を中心にX軸正方向、X軸負方向、Y軸正方向、Y軸負方向の4軸(軸1〜4)を設定し、選択されたキーコンテンツのメタデータに含まれている項目を各軸に割り当てて配置する。
【0052】
例えば、メタデータに含まれる項目としては、TV番組(コンテンツ)の「タイトル」、出演者を示す「人物」、番組内容に含まれる検索を行う際の「キーワード」、TV番組の「ジャンル」などを割り当てる。この各軸に割り当てた項目は、ユーザがキーコンテンツに関連する他のコンテンツを検索する際の指標として用いることができる。他の項目としては、コンテンツの作成時期、配給元であってもよい。
【0053】
軸(項目)の配置方向をユーザの選択操作により切り替えるようにしても良い。具体的には、ユーザが切り替えられるように、軸の配置選択用メニューをリモコン90に設ける。例えば、多角形配置に表示する方式の場合、ユーザがメニュー画面のY軸の負方向に割り当てられている“人物”軸をY軸の正方向に割り当て直すことができるなど、である。そして、リモコン90の操作によってユーザが軸として表示する項目の配置位置の選択メニューを表示制御モジュール106を介して表示部170に表示させ、選択メニューから軸の配置位置を選択し、軸の配置位置の変更をリモコン90に備えられたボタンから実行する。このようにすることで、ユーザが軸方向を見やすい位置に自由に再配置することができる。
【0054】
表示制御モジュール106は、図4に示すように、各項目を示す各軸をそれぞれ含む任意の角度、例えば軸を含む90度で、中心にあるキーコンテンツの内容情報C1から放射方向に向けて領域を区切ることで、各軸を含む所定の領域(領域1〜4)を生成する。したがって、複数の軸(軸1〜4)を含む所定の領域(領域1〜4)は、関連度の算出にかかる複数の項目ごとの、当該項目に対応付けられて配置される表示情報を示す提示範囲である。表示制御モジュール106は、表示部170に類似コンテンツリストを表示する際、複数の項目を表示すると共に複数の軸を表示してもよい。
【0055】
このとき、表示制御モジュール106は、図3に示すように、他のコンテンツ表示情報を、キーコンテンツ内容情報C1が配置されている中心近傍から外側に向かって、キーコンテンツとの関連度の高い順に配置する。
【0056】
表示制御モジュール106は、このようにしてキーコンテンツ内容情報C1と他のコンテンツ内容情報を配置した類似コンテンツリストを生成し、生成した類似コンテンツリストを表示部170に表示する。なお、キーコンテンツ内容情報及び他のコンテンツ内容情報の配置位置及び表示サイズは、予め表示制御モジュール106が記憶しており、キーコンテンツに対する関連度を算出した後に、他のコンテンツ内容情報を所定の表示サイズにして順番に配置していく。
【0057】
類似コンテンツリストでは、キーコンテンツ内容情報C1を中心位置として、他のコンテンツ内容情報は上側が「タイトル」、右側が「人物」、下側が「キーワード」、左側が「ジャンル」の項目で関連付けられて中心近傍から外側に向けて配置されている。
【0058】
これにより、キーコンテンツを中心として、関連度の指標に対応した軸の概念で関連コンテンツを配置する表示方式の場合、どの軸のコンテンツであるかを一見して判別しやすくすることができる。
【0059】
このように、検索のキーとなるキーコンテンツ内容情報の位置を中心に同心形状に形成された複数の多角形の辺または頂点上であって、操作ボタンによる操作方向に沿う形状で、中心近傍から関連度の高い順に、他のコンテンツ内容情報をそれぞれ配置した類似コンテンツリストを表示することで、ユーザはリモコン90からの操作により、膨大なコンテンツからキーコンテンツに関連するコンテンツを容易に検索できることになる。
【0060】
表示制御モジュール106は、スクロールモジュール109を備えており、さらに以下の機能を備えている。リモコン操作受付モジュール101によりリモコン90の操作ボタンが押下されることで、注目するコンテンツである注目コンテンツ内容情報を指示する指示操作を受け付けた場合、スクロールモジュール109は、その操作方向に類似コンテンツリストを所定の表示範囲で移動させる。このとき、表示制御モジュール106は、スクロールモジュール109のスクロールによる類似コンテンツリストの移動量に関わらず、キーコンテンツ内容情報の表示範囲内への表示を維持する。また、表示制御モジュール106は、操作ボタンからの操作により指示されて注目コンテンツとなった他のコンテンツ内容情報の表示サイズを、指示されていない他のコンテンツ内容情報の表示サイズより大きくして表示する。
【0061】
図5は、コンテンツ表示情報として利用者作成情報を表示する際の表示位置を説明する表示画面図である。キーコンテンツと他のコンテンツとの関連度の算出及び類似コンテンツリストにおけるコンテンツ表示情報の表示については、上記説明した通りである。
【0062】
表示部170は、図5に示すように、ユーザがリモコン90に備えられた操作ボタンで利用者作成情報を配置した類似コンテンツリストの表示を選択すると、キーコンテンツの利用者作成情報とキーコンテンツに関連性を持つ他のコンテンツの利用者作成情報とを一覧表示した類似コンテンツリストを表示する。
【0063】
表示部170は、図3に示すようにコンテンツ表示情報としてコンテンツ内容情報を表示した場合と同様に、図5に示すようにコンテンツ表示情報として利用者作成情報を表示する場合も軸の種類は変えなくとも良い。つまり、表示部170は、X軸正方向に「人物」、X軸負方向に「ジャンル」、Y軸正方向に「タイトル」、Y軸負方向に「キーワード」を設定している。表示部170は、各コンテンツの位置をそれぞれの軸の関連度で表示した場合と同様に各コンテンツの表示位置に各コンテンツと対応する利用者作成情報を表示する。
【0064】
図5では、ユーザが特定のドラマをキーコンテンツとして選択した場合における利用者作成情報の表示例を示している。表示部170は、中心にキーコンテンツに対応する利用者作成情報を表示する。キーコンテンツの表示領域には、ユーザが作成した特定のドラマの感想などが表示されている。他のコンテンツの利用者作成情報は、キーコンテンツと人物、タイトル、ジャンル、キーワードという軸で関連の強い順に他のコンテンツそれぞれの表示領域に表示される。キーコンテンツ及び他のコンテンツの利用者作成情報の表示領域は、図3に示すコンテンツ表示情報の表示位置であってその表示領域と同様である。
【0065】
図3及び図5を用いて説明したように、表示処理装置100は、コンテンツ表示情報としてコンテンツ内容情報を表示するモードとコンテンツ表示情報として利用者作成情報を表示するモードの少なくとも2つの類似コンテンツリストの表示モードを有する。表示制御モジュール105は、ユーザによる選択に応じてモードを切り替えて表示部170に表示してもよいし、一定時間経過する毎にモードを切り替えて表示してもよい。本実施形態によれば、表示部170は2つのモードを切り替えて表示することができるため、ユーザの利便性が向上する。
【0066】
次に、表示処理装置100によるコンテンツ表示情報の表示処理について説明する。図6は、上記説明した表示処理装置100によるコンテンツ表示情報の表示処理の流れを示すフローチャートである。
【0067】
まず、リモコン操作受付モジュール101は、リモコン90の操作ボタンから、キーコンテンツの選択操作を受け付けるまで待機する(ステップS101)。選択操作を受け付けた場合(ステップS101、YES)、メタデータ取得モジュール103は、キーコンテンツ及び他のコンテンツのメタデータを取得し、表示情報生成モジュール105は、コンテンツ内容情報及び利用者作成情報を生成する(ステップS102)。
【0068】
次に、関連度算出モジュール104は、メタデータに基づいてキーコンテンツに対する他のコンテンツ各々の関連度を算出する。そして、表示制御モジュール106は、関連度算出モジュール104で算出した関連度に基づいてキーコンテンツ及び他のコンテンツ各々の表示位置を計算する(ステップS103)。
【0069】
表示制御モジュール106は、ユーザによりコンテンツ表示情報として利用者作成情報を表示するモードが選択されているか否かを判断する(ステップS104)。利用者作成情報を表示するモードが選択されている場合(ステップS104、YES)、表示制御モジュール106は、利用者作成情報に基づいて類似コンテンツリストを作成する(ステップS105)。そして、表示制御モジュール106は、図5に示すように各利用者作成情報を指定された表示位置に表示する(ステップS106)。
【0070】
利用者作成情報を表示するモードが選択されてない場合、つまりコンテンツ内容情報を表示するモードが選択されている場合(ステップS104、NO)、表示制御モジュール106は、コンテンツ内容情報に基づいて類似コンテンツリストを作成する(ステップS107)。そして、表示制御モジュール106は、図3に示すように各コンテンツ内容情報を指定された表示位置に表示する(ステップS106)。
【0071】
図7は、コンテンツ表示情報の他の表示例を説明する図である。図7は、図3に示すコンテンツ内容情報を配置した類似コンテンツリストの表示画面上で、ユーザがリモコン90の操作ボタンで任意のコンテンツを選択した状態を示す表示画面図である。ユーザは、キーコンテンツから右方向つまりキーコンテンツと「人物」の関連度が低くなる方向にリモコン90の操作ボタンでカーソルを移動している。カーソルは、コンテンツ内容情報C35に位置している。
【0072】
表示制御モジュール106は、カーソルが位置するコンテンツ内容情報C35についてのみ、コンテンツ内容情報C35に対応する利用者作成情報を所定位置に表示する。表示制御モジュール106は、例えばコンテンツ内容情報C35の表示位置から吹き出すように利用者作成情報を類似コンテンツリストに重ね合わせて表示する。表示制御モジュール106は、コンテンツ内容情報C35以外のコンテンツ内容情報について利用者作成情報は表示しない。表示制御モジュール106は、ユーザによるリモコン90の操作に応じて、利用者作成情報に代えて電子番組表などから取得したタイトル名、番組内容など詳細など類似コンテンツリストに表示されているコンテンツ内容情報よりも詳細な情報を付加したコンテンツ内容情報を拡大して表示してもよい。
【0073】
図7に示す表示例によれば、表示部170の表示画面では情報過多とならない。ユーザは、選択したコンテンツのみについて利用者作成情報または詳細なコンテンツ内容情報を視認することができる。したがって、ユーザは、複数のコンテンツから所望のコンテンツを容易に選択できる。
【0074】
図8は、コンテンツ表示情報の他の表示例を説明する図である。図8は、図3に示すコンテンツ内容情報を配置した類似コンテンツリストの表示画面上で、ユーザがリモコン90の操作ボタンで任意のコンテンツを選択した場合に表示する利用者作成情報一覧の表示画面図である。ここでは、ユーザは、番組1のコンテンツ表示情報C35を選択している。
【0075】
表示制御モジュール106は、表示部170の全画面に番組1のコンテンツ内容情報C35に対応する利用者作成情報を全て表示する。表示制御モジュール106は、利用者作成情報を上から順に日付順に表示しても、関連度の計算の元になったキーワードを含む利用者作成情報を優先的に表示してもよい。ユーザは、リモコン90を用いて利用者作成情報一覧から所望の利用者作成情報を選択することができる。表示部170が番組1のコンテンツ内容情報C35に対応する利用者作成情報を一画面で表示できない場合、表示制御モジュール106は、ユーザによるリモコン90の操作に応じて利用者作成情報一覧をスクロールして表示する。
【0076】
関連度の計算の元になったキーワードとは、例えばキーコンテンツ内容情報C1と番組1のコンテンツ内容情報C35それぞれのメタデータに共通して含まれる人物名(図8の例ではA子さん)である。この人物名(A子さん)が関連度の元になっている場合、表示制御モジュール106は、この人物名(A子さん)を含む利用者作成情報を優先的に上位に表示する。表示制御モジュール106は、利用者作成情報のうちこの人物名(A子さん)を強調して表示してもよい。
【0077】
図8に示す表示例によれば、ユーザは、選択したコンテンツについて複数の利用者作成情報を取得できる。ユーザは、選択したコンテンツの評判を一見して把握できるため、複数のコンテンツから所望のコンテンツを容易に選択できる。
【0078】
図9は、コンテンツ表示情報の他の表示例を説明する図である。図9は、図3に示すコンテンツ内容情報を配置した類似コンテンツリストの表示画面上で、ユーザがリモコン90の操作ボタンで任意のコンテンツを選択した場合に表示する利用者作成情報の表示画面図である。ここでは、ユーザは、番組1のコンテンツ内容情報C35を選択している。
【0079】
表示制御モジュール106は、上記説明したように関連度の計算の元になったキーワードを含む利用者作成情報のみを表示する。表示制御モジュール106は、例えばコンテンツ内容情報C35の表示位置から吹き出すように利用者作成情報を表示画面に重ね合わせて表示する。利用者作成情報の表示領域は、表示部170の表示画面全体に比べて小さい。
【0080】
図9に示す表示例によれば、有限の大きさの表示部170の表示画面で、利用者作成情報が多数ある場合であっても利用者作成情報を表示する表示領域が大きくなることを避けられる。また、重要度の高い利用者作成情報のみ表示されるため、情報過多とならず、ユーザは重要度の高い利用者作成情報を取得できる。
【0081】
また、表示制御モジュール106は、関連度の計算の元になったキーワードを含む利用者作成情報をキーワードを含まない利用者作成情報よりも優先的に表示してもよい。優先的な表示とは、例えば、キーワードを含む利用者作成情報をキーワードを含まない利用者作成情報よりも上位に表示したり、キーワードを含む利用者作成情報のうちキーワードを強調して表示することである。
【0082】
図10は、コンテンツ表示情報の他の表示例を説明する図である。図10は、ユーザがリモコン90の操作ボタンで任意のコンテンツを選択した場合に表示する利用者作成情報一覧の表示画面図である。ここでは、ユーザは、図3に示すコンテンツ内容情報を配置した類似コンテンツリストの表示画面上で、番組1のコンテンツ内容情報C35を選択している。
【0083】
表示制御モジュール106は、カーソルが位置するコンテンツ内容情報C35についてのみ、コンテンツ内容情報C35に対応する利用者作成情報を所定位置に表示する。表示制御モジュール106は、表示部170の表示画面をコンテンツ内容情報を配置した類似コンテンツリストの表示領域とコンテンツ内容情報C35に対応する利用者作成情報一覧の表示領域とに分割してそれぞれ独立させて表示する。表示制御モジュール106は、表示部170の表示画面に表示された類似コンテンツリストの表示領域の一部にコンテンツ表示情報C35に対応する利用者作成情報一覧の表示領域を重ね合わせて表示してもよい。図10では、表示制御モジュール106は、表示部170の表示画面の右側に利用者作成情報一覧を表示する。
【0084】
図10に示す表示例によれば、表示部170の表示画面における情報は過多とならない。表示部170はキーコンテンツ内容情報を中心とした類似コンテンツリスト及び利用者作成情報一覧が独立して表示するため、情報を整理して表示できる。ユーザは、利用者作成情報一覧から容易に情報を取得できるため、複数のコンテンツから所望のコンテンツを容易に選択できる。
【0085】
本実施形態によれば、キーコンテンツ内容情報の位置から関連度の高い順に他のコンテンツ内容情報をそれぞれ配置した類似コンテンツリストを表示することにより、キーコンテンツに対して異なる指標(項目)の関連性があるコンテンツ群が一度に表示される。さらに、関連度項目情報によってキーコンテンツに対する関連性の違い(関連性の違いは、例えば、登場人物が同じと言う関連度の指標で計算された人物関連グループ、タイトル名が似ているという関連度の指標で計算されたタイトル関連グループなど)が分かるように表示されているので、ユーザは、関連度の指標の違いをグループ分けして見ることができる。また、グループを格子状に表示するような方式と違い、キーコンテンツと各関連コンテンツとの距離に(関連度/時間差などの))意味を持たせることができ、多種多様のコンテンツからキーコンテンツに対する関連性のあるコンテンツを簡単に検索することができる仕組みを構築することができる。
【0086】
さらに、本実施形態によれば、主として以下のような特徴を有する。(1)ユーザは、任意のコンテンツから対応する利用者作成情報を取得できる。(2)ユーザは、表示されたコンテンツ同士の関連性を用いて、ある利用者作成情報からそれに関連した利用者作成情報を取得できる。(3)ユーザは、利用者作成情報から対応するコンテンツを取得することができる。
【0087】
上記(1)の特徴により、ユーザは、任意のコンテンツについて他のユーザがどのような感想持っているのかを知ることができる。上記(2)の特徴により、ユーザは、利用者作成情報がキーコンテンツとの関連性に応じて整理して表示されるため、探している情報、価値ある情報を容易に取得することができる。例えば、ある出演者についての他のユーザがどのような感想を持っているかを知りたいときは、キーコンテンツから人物の軸に沿って、利用者作成情報を見ればよい。ユーザは、利用者作成情報を基にして人物で関連性のあるコンテンツを容易に発見できると共にその利用者作成情報を取得できる。すなわち、ユーザは、特定の出演者の情報をより多く知ることができる。上記(3)の特徴により、ユーザは、興味のある利用者作成情報から対応するコンテンツを取得できる。ユーザは、利用者作成情報を介在させることで、コンテンツ同士の関連性だけでは見つけられなかったコンテンツを見つける事ができる。
【0088】
本実施形態の表示処理装置100で実行される処理は、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供されるプログラムで実現されてもよい。
【0089】
また、本実施形態の表示処理装置100で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施の形態の表示処理装置100で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【0090】
さらに、本実施形態は、図1に示す表示処理装置100から少なくとも表示部170を除いた表示処理装置100についても適用できる。さらに、本実施形態は、サーバ(表示情報配信装置)として機能する表示処理装置100についても適用できる。つまり、サーバとして機能する表示処理装置100は、ネットワークを介して接続された端末からの要求に応じて、コンテンツ表示情報及び/または利用者作成情報で構成される類似コンテンツリストの表示画面の情報を出力する。この場合、リモコン操作受付モジュール101は、ネットワークを介して接続された端末からユーザによるキーコンテンツの選択操作を受け付けるモジュールとして機能する。さらに、表示制御モジュール106は、ネットワークを介して接続された端末に表示画面の情報を配信する配信モジュールとしても機能する。
【0091】
なお、この発明は上記した実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を種々変形して具体化することができる。また、上記した実施の形態に開示されている複数の構成要素を適宜に組み合わせることにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除しても良いものである。さらに、異なる実施の形態に係る構成要素を適宜組み合わせても良いものである。
【符号の説明】
【0092】
90…リモコン、100…表示処理装置、102…メタデータ検索モジュール、103…メタデータ取得モジュール、104…関連度算出モジュール、105…表示情報生成モジュール、106…表示制御モジュール、150…電子番組表記憶部、160…録画番組記憶部、170…表示部、190…利用者作成情報記憶部、191…利用者作成情報取得モジュール、201…利用者作成情報管理サーバ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検索キーとなるコンテンツであるキーコンテンツの選択操作を受け付ける操作受付手段と、
前記キーコンテンツ及びこれ以外の他のコンテンツそれぞれについて利用者が作成した情報を取得する取得手段と、
前記キーコンテンツ及び前記他のコンテンツそれぞれの関連度を前記利用者が作成した情報に基づいて算出する関連度算出手段と、
前記利用者が作成した情報または、前記キーコンテンツ及び前記他のコンテンツ固有のコンテンツ内容情報に基づいて前記キーコンテンツ及び前記他のコンテンツを説明する表示情報を生成する表示情報生成手段と、
前記表示情報を、算出された前記関連度に基づいて所定の位置に配置した一覧情報を表示するように制御する表示制御手段と、
を備えることを特徴とする表示処理装置。
【請求項2】
前記表示制御手段は、前記他のコンテンツの表示情報を前記キーコンテンツの表示情報の位置から放射方向に前記関連度の高い順に配置した一覧情報を表示するように制御することを特徴とする請求項1記載の表示処理装置。
【請求項3】
前記表示制御手段は、前記キーコンテンツの表示情報の位置を中心とした前記関連度の算出にかかる複数の項目ごとに区切られた領域それぞれに前記複数の項目それぞれに関連する前記表示情報を表示するように制御することを特徴とする請求項1記載の表示処理装置。
【請求項4】
前記表示制御手段は、前記表示情報として前記利用者が作成した情報のみを表示するか前記コンテンツ内容情報のみを表示するか切り替えることを特徴とする請求項1記載の表示処理装置。
【請求項5】
前記表示制御手段は、選択されたコンテンツのみの前記利用者が作成した情報を表示するように制御することを特徴とする請求項1記載の表示処理装置。
【請求項6】
前記表示制御手段は、選択されたコンテンツの前記利用者が作成した情報を全画面表示するように制御することを特徴とする請求項1記載の表示処理装置。
【請求項7】
前記表示制御手段は、前記表示情報を前記コンテンツ内容情報とする前記一覧情報の表示領域と選択されたコンテンツの前記利用者が作成した情報の表示領域とを独立させて表示するように制御することを特徴とする請求項1記載の表示処理装置。
【請求項8】
前記表示制御手段は、前記他のコンテンツに関連する前記利用者が作成した情報のうち、前記関連度の算出の基となったキーワードを含む前記利用者作成情報を優先的に表示するように制御することを特徴とする請求項1記載の表示処理装置。
【請求項9】
検索キーとなるコンテンツであるキーコンテンツの選択操作を受け付ける操作受付手段と、
前記キーコンテンツ及びこれ以外の他のコンテンツそれぞれについて利用者が作成した情報を取得する取得手段と、
前記キーコンテンツ及び前記他のコンテンツそれぞれの関連度を前記利用者が作成した情報に基づいて算出する関連度算出手段と、
前記利用者が作成した情報または、前記キーコンテンツ及び前記他のコンテンツ固有のコンテンツ内容情報に基づいて前記キーコンテンツ及び前記他のコンテンツを説明する表示情報を生成する表示情報生成手段と、
前記表示情報を、算出された前記関連度に基づいて所定の位置に配置した一覧情報を配信する配信手段と、
を備えることを特徴とする表示情報配信装置。
【請求項10】
検索キーとなるコンテンツであるキーコンテンツの選択操作を受け付け、
前記キーコンテンツ及びこれ以外の他のコンテンツそれぞれについて利用者が作成した情報を取得し、
前記キーコンテンツ及び前記他のコンテンツそれぞれの関連度を前記利用者が作成した情報に基づいて算出し、
前記利用者が作成した情報または、前記キーコンテンツ及び前記他のコンテンツ固有のコンテンツ内容情報に基づいて前記キーコンテンツ及び前記他のコンテンツを説明する表示情報を生成し、
前記表示情報を、算出された前記関連度に基づいて所定の位置に配置した一覧情報を表示するように制御する、
ことを特徴とする表示処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−95973(P2011−95973A)
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−248832(P2009−248832)
【出願日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】