説明

表示制御方法、表示装置および電子機器

【課題】文書中の一のページを表示しつつ、他のページを容易に探せるようにする。
【解決手段】電子機器は、文書の各ページのサムネイル画像と、ユーザーが選択して開いている選択ページの画像(選択画像P)を生成する。サムネイル画像については、ページの上下の辺と交差する仮想の回転軸を中心に回転させ、且つ、ページの上辺より上方の視点から俯瞰した時のページの見え方と同じに見えるように各ページのサムネイル画像を変形させる。電子機器は、選択画像Pを表示領域の全体に配置し、且つ、変形されたサムネイル画像群P11を表示領域の右から左へページ番号の昇順で選択画像Pの下部に重ねて配置した画像を表示する。サムネイル画像群P11においては、ユーザーが選択ページとは別に注目しているページのサムネイル画像P3は、前後のページのサムネイル画像との間隔を広くして表示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示制御方法、表示装置および電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
複数のページで構成される文書を表示する技術として、例えば特許文献1,2に開示された技術がある。特許文献1に開示された電子書籍表示装置は、一つの画面内に5つのページのサムネイルを階段状に配置し、中央に位置するページは、他のページより大きく表示する。また、この電子書籍表示装置は、例えば、1ページ目から5ページ目までが表示され、中央に3ページ目が表示されている場合、上方向指示キーが操作されると、サムネイルを一段階上へスクロールさせ、1ページ目の表示を消去し、新たに6ページ目を表示する。また特許文献2に開示された画像処理装置は、画面内にマトリクス状にページのサムネイル画像を表示し、画面内に全てのページを表示しきれない場合には画面をスクロールさせることにより表示しきれなかったページのサムネイル画像を表示する。そしてユーザーがページの一覧からページを指定すると、指定されたページのみを拡大して表示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−313485号公報
【特許文献2】特開2008−301502号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、例えば文書を読む場合、読んでいたページをそのまま開きながら、読んでいたページとは別のページを探したい場合がある。この場合、例えば紙の本であると、読んでいたページに指を挟んでそのまま開きながらページを捲って別のページを探すということもできる。しかしながら、特許文献1に開示された電子書籍表示装置の場合、他のページを探す場合にはページをスクロールさせるしかなく、見ているページをそのまま表示しながら、見ているページから離れたページの内容を表示して探すことはできない。また、特許文献2に開示されている画像処理装置の場合、指定して見ているページから離れたページを見る際には、再び一覧表示をした後で新たにページを指定することとなり、見ているページをそのまま表示しながら、見ているページから離れたページの内容を表示して探すことはできない。
【0005】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、その目的の1つは、文書中の一のページを表示しつつ、他のページを容易に探せるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明に係る表示制御方法は、複数のページを有する一の文書の各ページのサムネイル画像を表示部に表示させる表示制御方法であって、前記複数のページの各サムネイル画像を、隣り合うサムネイル画像と部分的に重なるようにページの順番に基づいて予め定められた方向に並べ、少なくとも前記複数のページにおいて選択されている第1選択ページのサムネイル画像を最前面に配置し、前記第1選択ページ以外で選択されている第2選択ページのサムネイル画像と、当該第2選択ページの前または後のページのサムネイル画像との間隔を、当該第2選択ページの選択前の間隔より広い間隔で配置した画像を生成する表示画像生成工程と、前記表示画像生成工程で生成された画像を前記表示部に表示させる表示工程とを有する。
本発明によれば、文書中で選択されている一の第1選択ページのサムネイル画像を最前面に表示しつつ、第1ページ以外で選択されている第2選択ページのサムネイル画像については、前または後のページのサムネイル画像と選択前と比較して間隔を空けて表示されるので、第2選択ページのサムネイル画像の内容を把握し易くなり、第1選択ページ以外のページを容易に探すことが可能となる。
【0007】
本発明においては、前記複数のページの各サムネイル画像は、該ページを仮想空間内に設けられた水平面に立て、該ページの横方向の辺と交差する仮想の回転軸を中心に該仮想空間内の予め定められた基準位置から回転させ、且つ、該仮想空間内において該ページを俯瞰した画像であってもよい。
この構成によれば、ページのサムネイル画像は、水平面に立てたページを俯瞰した時の画像となり、ページの上部が視認されるので、複数のページのサムネイル画像を重ねて表示しても、第1選択ページ以外のページについて内容を把握し易くなる。
【0008】
また、本発明においては、前記第2選択ページのサムネイル画像の回転角度は、当該第2選択ページの前後のページのサムネイル画像の回転角度より小さくてもよい。
この構成によれば、第2選択ページのサムネイル画像の回転角度が、第2選択ページの前後のページのサムネイル画像の回転角度より小さくなるため、第2選択ページについて内容を把握し易くなる。
【0009】
また、本発明においては、前記サムネイル画像より大きく前記第1選択ページを平面視した画像を、前記複数のページの各サムネイル画像と共に表示してもよい。
この構成によれば、第1選択ページが、サムネイル画像より大きく表示されるため、第1選択ページの詳細を把握することができる。
【0010】
また、本発明においては、前記表示部は、複数の走査線と、複数のデータ線と、前記複数の走査線と前記複数のデータ線との各交差に対応して設けられた画素を有し、前記画素へ電圧を複数回印加する書き込み動作により前記画素の階調を変更し、前記表示部に新たに表示する画像を表す画像データと、進行中の前記書き込み動作によって当該表示部に表示される予定の画像を示す予定画像データとを比較し、前記複数の画素において階調を変更する画素を判断する判断工程と、前記判断工程において階調を変更する画素と判断された画素が前記書き込み動作中ではない場合には、前記画像データの定める階調となるように当該画素に対して前記書き込み動作を開始し、前記判断工程において階調を変更する画素と判断された画素が前記書き込み動作中である場合には、進行中の書き込み動作が終了した後、前記画像データの定める階調となるように当該画素に対して前記書き込み動作を開始する更新工程とを有する構成であってもよい。
この構成によれば、階調を変更する画素であって書き込み動作中ではない画素については直ぐに書き込み動作が開始されるため、体感的な表示速度を向上することとなる。
【0011】
また、本発明に係る表示装置は、複数のページを有する一の文書の各ページのサムネイル画像を表示する表示部と、前記複数のページの各サムネイル画像を、隣り合うサムネイル画像と部分的に重なるようにページの順番に基づいて予め定められた方向に並べ、少なくとも前記複数のページにおいて選択されている第1選択ページのサムネイル画像を最前面に配置し、前記第1選択ページ以外で選択されている第2選択ページのサムネイル画像と、当該第2選択ページの前または後のページのサムネイル画像との間隔を、当該第2選択ページの選択前の間隔より広い間隔で配置した画像を生成する表示画像生成部と、前記表示画像生成工程で生成された画像を前記表示部に表示させるコントローラーを有する
この表示装置によれば、文書中で選択されている一の第1選択ページのサムネイル画像を最前面に表示しつつ、第1ページ以外で選択されている第2選択ページのサムネイル画像については、前または後のページのサムネイル画像と選択前と比較して間隔を空けて表示されるので、第2選択ページのサムネイル画像の内容を把握し易くなり、第1選択ページ以外のページを容易に探すことが可能となる。
【0012】
なお、本発明は、表示装置のみならず、当該表示装置を有する電子機器としても概念することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施形態に係る電子機器の外観を示した図。
【図2】電子機器のハードウェア構成を示したブロック図。
【図3】表示部1の断面を示した図。
【図4】表示部1の回路の構成を説明するための図。
【図5】画素駆動回路の構成を説明するための図。
【図6】ページおよびサムネイルの表示に係る機能の構成を示したブロック図。
【図7】電子機器が実行する処理の流れを示したフローチャート。
【図8】電子機器が実行する処理の流れを示したフローチャート。
【図9】電子機器が実行する処理の流れを示したフローチャート。
【図10】サムネイル画像を変形させる処理を説明するための図。
【図11】表示部に表示される画像を示した図。
【図12】表示部に表示される画像を示した図。
【図13】表示部に表示される画像を示した図。
【図14】表示部に表示される画像を示した図。
【図15】表示部に表示される画像を示した図。
【図16】コントローラー2で実現する機能の構成を示したブロック図。
【図17】コントローラー2が行う処理の流れを示したフローチャート。
【図18】画像の書き換え動作を説明するための図。
【図19】画像の書き換え動作を説明するための図。
【図20】画像の書き換え動作を説明するための図。
【図21】画像の書き換え動作を説明するための図。
【図22】画像の書き換え動作を説明するための図。
【図23】画像の書き換え動作を説明するための図。
【図24】画像の書き換え動作を説明するための図。
【図25】画像の書き換え動作を説明するための図。
【図26】画像の書き換え動作を説明するための図。
【図27】画像の書き換え動作を説明するための図。
【図28】画像の書き換え動作を説明するための図。
【図29】画像の書き換え動作を説明するための図。
【図30】画像の書き換え動作を説明するための図。
【図31】画像の書き換え動作を説明するための図。
【図32】画像の書き換え動作を説明するための図。
【図33】画像の書き換え動作を説明するための図。
【図34】表示部に表示される画像を示した図。
【図35】表示部に表示されるサムネイル画像を示した図。
【図36】表示部に表示される画像を示した図。
【図37】表示部に表示される画像を示した図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[実施形態]
図1は、本発明の一実施形態に係る電子機器1000の外観を示した図である。電子機器1000は、文書の一例である電子書籍を閲覧するための装置(所謂電子ブックリーダー)であり、電子書籍のページや電子書籍の各ページを縮小したサムネイルを表示する。つまり、電子機器1000は、画像を表示する表示装置の一例である。電子機器1000は、画像を表示する表示部1を備えている。また、電子機器1000は、ユーザーに操作される操作部として、ボタン9A〜9Fを備えている。
【0015】
図2は、電子機器1000のハードウェア構成を示したブロック図である。図2に示したように電子機器1000の各部は、バスBUSに接続されている。電子機器1000の各部は、バスBUSを介して各部間で信号のやり取りを行う。
表示部1は、メモリー性を有する表示素子を有しており、表示素子に電圧が印加されていなくても表示した画像が維持される表示デバイスである。本実施形態においては、表示部1は、電気泳動粒子を有する表示素子を有しており白黒の画像を表示する。
【0016】
図3は、表示部1の断面を示した図である。また、図4は、表示部1の回路の構成を説明するための図である。表示部1は、図3に示したように大別して第1基板10、電気泳動層20、第2基板30によって構成されている。第1基板10は、絶縁性及び可撓性を有する基板11上に回路の層が形成された基板である。基板11は、本実施形態においてはポリカーボネートで形成されている。なお、基板11としては、ポリカーボネートに限定されることなく、軽量性、可撓性、弾性及び絶縁性を有する樹脂材料を用いることができる。また、基板11は、可撓性を持たないガラスで形成されていてもよい。基板11の表面には、接着層11aが設けられ、接着層11aの表面には回路層12が積層されている。
【0017】
回路層12は、横方向に配列された複数の走査線64と、各走査線と電気的に絶縁を保つように設けられ縦方向に配列された複数のデータ線65を有している。また、回路層12は、走査線64とデータ線65との交差のそれぞれに対応して、画素電極13a(第1電極)と、TFT(Thin Film Transistor)で構成された画素駆動回路とを有している。
【0018】
電気泳動層20は、バインダー22と、バインダー22によって固定された複数のマイクロカプセル21で構成されており、画素電極13a上に形成されている。なお、マイクロカプセル21と画素電極13aとの間には、接着剤により形成された接着層を設けてもよい。
【0019】
バインダー22としては、マイクロカプセル21との親和性が良好で電極との密着性が優れ、且つ絶縁性を有するものであれば特に制限はない。マイクロカプセル21内には、分散媒と電気泳動粒子が格納されている。マイクロカプセル21を構成する材料としては、アラビアゴム・ゼラチン系の化合物やウレタン系の化合物等の柔軟性を有するものを用いるのが好ましい。
【0020】
分散媒としては、水、アルコール系溶媒(メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、オクタノール、メチルセルソルブなど)、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチルなど)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)、脂肪族炭化水素(ぺンタン、ヘキサン、オクタンなど)、脂環式炭化水素(シクロへキサン、メチルシクロへキサンなど)、芳香族炭化水素(ベンゼン、トルエン、長鎖アルキル基を有するベンゼン類(キシレン、ヘキシルベンゼン、ヘブチルベンゼン、オクチルベンゼン、ノニルベンゼン、デシルベンゼン、ウンデシルベンゼン、ドデシルベンゼン、トリデシルベンゼン、テトラデシルベンゼンなど))、ハロゲン化炭化水素(塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタンなど)、カルボン酸塩などのいずれかを用いることができ、また、分散媒は、その他の油類であってもよい。また、これらの物質は単独又は混合して分散媒に用いることができ、さらに界面活性剤などを配合して分散媒としてもよい。
【0021】
電気泳動粒子は、分散媒中で電界によって移動する性質を有する粒子(高分子あるいはコロイド)である。本実施形態においては白の電気泳動粒子と黒の電気泳動粒子がマイクロカプセル21内に格納されている。黒の電気泳動粒子は、例えば、アニリンブラックやカーボンブラック等の黒色顔料からなる粒子であり、本実施形態では正に帯電されている。白の電気泳動粒子は、例えば、二酸化チタンや酸化アルミニウム等の白色顔料からなる粒子であり、本実施形態では負に帯電されている。
【0022】
第2基板30は、フィルム31と、フィルム31の下面に形成された透明電極層32(第2電極)で構成されている。フィルム31は、電気泳動層20の封止及び保護の役割を担うものであり、例えばポリエチレンテレフタレートのフィルムである。フィルム31は、透明で絶縁性を有している。透明電極層32は、例えば、酸化インジウム膜(ITO膜)などの透明な導電膜で構成されている。
【0023】
次に、表示部1が備える回路について説明する。図4に示した表示領域55には、縦方向に沿って平行に配列された複数のデータ線65と、横方向に沿って平行に配列された複数の走査線64が設けられている。また、表示領域55には、データ線65と走査線64との交差に対応して画素駆動回路が設けられている。
【0024】
図5は、画素駆動回路の構成を説明するための図である。なお、本実施形態では、各走査線64を区別するために、図4に示した走査線を上から順に1、2、3、・・・、(m−1)、m行目という呼び方をする場合がある。また同様に、各データ線65を区別するために、図4に示したデータ線を左から順に1、2、3、・・・、(n−1)、n列目という呼び方をする場合がある。
【0025】
図5においては、1行目の走査線64と1列目のデータ線65との交差に対応した画素駆動回路を示している。他のデータ線65と走査線64との交差についても同じ画素駆動回路が設けられているが、各画素駆動回路の構成は同じであるため、ここでは、代表して1行目のデータ線と1列目の走査線との交差に対応した画素駆動回路について説明し、他の画素駆動回路については説明を省略する。
画素駆動回路では、トランジスタ61のゲートが走査線64に接続され、トランジスタ61のソースがデータ線65に接続されている。また、トランジスタ61のドレインが画素電極13aに接続されている。画素電極13aは、透明電極層32と対向し、画素電極13aと透明電極層32との間には電気泳動層20が挟まれている。この一の画素電極13aと透明電極層32との間にあるマイクロカプセル21が表示部1において一の画素となる。なお、画素駆動回路においては、電気泳動層20と並列に保持容量63が接続されている。また、透明電極層32の電位は予め定められた電位Vcomにされている。
【0026】
走査線駆動回路53は、表示領域55の各走査線64と接続されており、1、2、・・・、m行目の走査線64に走査信号Y1、Y2、・・・、Ymを供給する。具体的には、走査線駆動回路53は、走査線64を1、2、・・・、m行目という順番で選択し、選択した走査線64の走査信号の電圧を選択電圧VH(Hレベル)とし、選択されていない走査線の走査信号の電圧を非選択電圧VL(Lレベル)とする。
【0027】
データ線駆動回路54は、表示領域の各データ線と接続されており、1、2、・・・、n列目のデータ線65にデータ信号X1、X2、・・・、Xnを供給する。電位が選択電圧VHとなっている走査線64に接続されている画素駆動回路に対しては、データ線65からデータ信号が供給される。具体的には、走査線64がHレベルとなると、当該走査線64にゲートが接続されたトランジスタ61がオン状態になり、画素電極13aがデータ線65に接続される。このため、走査線64がHレベルであるときに、データ線65にデータ信号を供給すると、当該データ信号は、オン状態になったトランジスタ61を介して画素電極13aに印加される。走査線64がLレベルになると、トランジスタ61はオフ状態になるが、データ信号によって画素電極13aに印加された電圧は、保持容量63に蓄積され、画素電極13aの電位及び透明電極層32の電位との電位差(電圧)に応じて電気泳動粒子が移動する。
例えば、透明電極層32の電位Vcomに対して画素電極13aの電位が+15Vである場合、負に帯電している白の電気泳動粒子が画素電極13a側に移動し、正に帯電している黒の電気泳動粒子が透明電極層32側に移動して画素が黒の表示となる。また、透明電極層32の電位Vcomに対して画素電極13aの電位が−15Vである場合、正に帯電している黒の電気泳動粒子が画素電極13a側に移動し、負に帯電している白の電気泳動粒子が透明電極層32側に移動して画素が白の表示となる。
【0028】
なお、以下の説明においては、走査線駆動回路53が1行目の走査線を選択してからY行目の走査線の選択が終了するまでの期間を「フレーム期間」又は単に「フレーム」と称する。各走査線64は、1フレームに一回づつ選択され、各画素駆動回路には1フレームに一回づつデータ信号が供給される。
【0029】
図2に戻り、コントローラー2は、表示領域55に画像を表示させるための信号や、表示部1を駆動するための各種信号を出力するものである。制御部3は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を備えたマイクロコンピュータであり、ROMに記憶されたプログラムに従って電子機器1000の各部を制御する。また、制御部3は、VRAM(Video RAM)4にアクセスし、各種データをVRAM4に書き込む。VRAM4は、表示部1に表示させる画像を示す画像データを記憶するメモリーである。RAM5は、表示部1に画像を表示させるために用いられるデータを記憶する。RAM5に記憶されるデータについては後述する。記憶部8は、不揮発性メモリーであり、電子書籍を表す書籍データを記憶する。なお、記憶部8は、複数の異なる書籍データを記憶することができる。操作部9は、図1に示したボタン9A〜9Fを備える。このボタンが操作されると、操作されたボタンを示す信号が制御部3へ送られる。制御部3は、操作部9から送られた信号を取得し、操作されたボタンを特定する。制御部3は、特定したボタンに応じて、電子書籍のページを送る処理、ページを戻す処理、サムネイルを表示する処理などを行う。なお、表示部1、コントローラー2、制御部3を合わせた部分を表示装置と定義することもできる。あるいは、表示部1、コントローラー2、制御部3、VRAM4、RAM5を合わせた部分を表示装置と定義することもできる。
【0030】
図6は、電子機器1000において電子書籍のページおよびサムネイルの表示に係る機能の構成を示したブロック図である。サムネイル生成部1102は、表示制御部1101から供給されるデータに基づいて、書籍データが表す書籍の各ページのサムネイル画像を生成する。選択画像生成部1103は、表示制御部1101から供給されるデータに基づいて、電子書籍においてユーザーが選択して開いているページの画像(以下、第1選択画像と称する)を生成する。表示画像生成部1104は、サムネイル生成部1102が生成したサムネイル画像と、選択画像生成部1103が生成した第1選択画像を取得し、取得した画像を用いて表示部1に表示させる画像を生成する。
表示制御部1101は、操作部9において操作されたボタンを示す信号を取得する。また、表示制御部1101は、取得した信号に応じて記憶部8から書籍データを読み出し、読み出した書籍データに含まれている各ページのデータをサムネイル生成部1102へ供給する。また、表示制御部1101は、電子書籍においてユーザーが選択して開いているページのデータを書籍データから抽出して選択画像生成部1103へ供給する。
【0031】
図7〜9は、電子機器1000で実行される処理の流れを示したフローチャートである。以下、図7〜9を用いて電子機器1000の動作について説明する。
まず、操作部9において、記憶部8に記憶されている複数の書籍データの中から一つを選択する操作が行われると、表示制御部1104は、選択された書籍データを記憶部8から読み出す(図7:ステップS100)。表示制御部1101は、ユーザーが選択して開いているページ(以下、第1選択ページと称する)の番号を表す第1選択ページデータを有している。表示制御部1101は、書籍データの読み出しが終了すると、第1選択ページで特定されるページのデータを書籍データから抽出し、抽出したデータを選択画像生成部1103へ供給し、第1選択ページデータを表示画像生成部1104へ供給する(ステップS101)。例えば、第1選択ページデータの値が「16」である場合、表示制御部1101は、16ページ目のデータを書籍データから抽出して選択画像生成部1103へ供給する。選択画像生成部1103は、供給されたデータが表すページの画像を生成し、生成した第1選択画像を表示画像生成部1104へ供給する(ステップS102)。
【0032】
また、表示制御部1101は、ユーザーがサムネイル画像において選択しているページ(以下、第2選択ページと称する)の番号を表す第2選択ページデータを有している。表示制御部1101は、書籍データが表す書籍の各ページのデータをサムネイル生成部1102へ供給し、第2選択ページデータを表示画像生成部1104へ供給する(ステップS103)。サムネイル生成部1102は、供給されたデータが表す各ページのサムネイル画像を生成し、生成したサムネイル画像を表示画像生成部1104へ供給する(ステップS104)。
【0033】
表示画像生成部1104は、表示部1に表示させる画像として、供給された第1選択画像とサムネイル画像を配置した画像を生成する。なお、サムネイル画像については、一のページを水平面に対して垂直に立て、該一のページをページの上下の辺と交差する仮想の回転軸を中心に回転させ、且つ、ページの上辺より上方の視点から見た時(俯瞰した時)のページの見え方と同じに見えるように各ページのサムネイル画像を変形させる(ステップS105)。
【0034】
図10は、サムネイル画像を変形させる処理を説明するための図である。サムネイル生成部1102から供給される各サムネイル画像は、ページを平面視した画像であり、図10(b)に示したように、縦方向の長さをL、横方向の長さをSとし、縦方向の辺が表示領域の縦方向と平行であり、横方向の辺が表示領域の横方向と平行な画像である。表示画像生成部1104は、ページを表す各サムネイル画像を変形し、各ページについて、図10(a)に示したように、ページを仮想空間内の水平面Nに立て、ページの上下の辺と交差してページの縦方向の辺に沿った仮想の回転軸Mを中心にして、ページの横方向が表示領域の横方向に平行な基準位置から回転角θで回転させ、且つ、仮想空間内においてページの上辺より上の視点からページを俯角φで見下ろしている(俯瞰している)画像を生成する。なお、ページを回転させていない場合、ページの横方向が表示領域の横方向に平行な状態であり、回転角θは0°である。また、俯角φは予め定められた角度となっている。また、回転軸Mは、ページの縦方向の辺に沿って平行である構成に限定されるものではなく、ページの横方向の辺と交差する構成であってもよい。
【0035】
具体的には、まず表示画像生成部1104は、サムネイル生成部1102から供給された、ページを正面から見た画像(図10(b))に対して、図10(c)に示したように、横幅を変化させないようにしつつ、縦方向の変形を加え、図10(b)の画像の右辺を左辺に対してS・sinθ・tanφだけずらす。次に、図10(d)に示したように、図10(c)の画像をcosθの倍率で横方向に縮小する。この結果、横幅はは、S・cosθとなる。そして、最後に図10(e)に示したように、図10(d)の画像をcosθの倍率で縦方向に縮小する。
【0036】
これにより、ページを仮想の回転軸Mを中心にして回転角θで回転させ、且つ、ページの上辺より上の視点からページを俯角φで見下ろした時の画像が得られる。なお、回転角は、第1選択ページデータで特定される第1選択ページについては予め定められた回転角θ1にされ、第1選択ページの一つ前のページについては、予め定められた回転角−θ1にされる。また、第1選択ページ以外のページについては、第1選択ページからページ番号が離れるにつれて回転角は徐々に大きな角度にされ、第1選択ページより後のページの回転角は、本実施形態においては、θ1<θ<90°の範囲にされ、第1選択ページより前のページの回転角は、本実施形態においては、−θ1>−θ>−90°の範囲にされる。
【0037】
表示画像生成部1104は、サムネイル画像の変形が終了すると、表示部1に表示する画像を生成する表示画像生成工程となる(ステップS106)。具体的には、図11に示したように、供給された第1選択画像Pを表示領域の全体に配置し、且つ、変形されたサムネイル画像群P11を表示領域の右から左へページ番号の昇順で第1選択画像Pの下部に重ねて配置した画像を生成する。なお、図11においては、図面が繁雑になるのを防ぐため、画像中の各ページに記述されている文字を「・」で表している。また、サムネイル画像群P11において、第1選択ページのサムネイル画像はサムネイル画像P2である。ここで、表示画像生成部1104は、変形後のサムネイル画像については、図11に示したように隣り合うサムネイル画像と部分的に重ね、第1選択ページのサムネイル画像から離れるにつれてサムネイル画像間の間隔が狭くなるように配置する。また、第1選択ページのサムネイル画像と第1選択ページの一つ前のページのサムネイル画像については、ページの全面が見えるように配置する。また、表示画像生成部1104は、第2選択ページデータが表すページのサムネイル画像の内容が閲覧できるように、第2選択ページのサムネイル画像と第2選択ページの前後のページのサムネイル画像との間隔を広くする。なお、表示画像生成部1104は、第1選択ページと第2選択ページが同じである場合、第2選択ページと第2選択ページの前後のページとの間隔を広くする処理を行わず、図11に示した画像となる。
【0038】
表示画像生成部1104は、第1選択ページの画像とサムネイル画像を配置した画像を生成すると、生成した画像をコントローラー2へ供給する。コントローラー2は、画像を表示する表示工程となり、供給された画像が表示されるように表示部1を制御する。これにより、表示部1は、図11に示した画像を表示する(ステップS107)。図11に示した画像が表示されると、第1選択ページについては、表示部1の表示領域全体に表示されるため第1選択ページを読むことができる。また、第1選択ページ以外のページについては、サムネイル画像が表示されるため、ユーザーは、各ページの概要を知ることができる。また、サムネイル画像においては、紙の本と同様に第1選択ページを開いているように表示されるため、ユーザーは、電子書籍において、どのあたりのページを読んでいるのか知ることができる。
【0039】
次に、電子書籍のページを送る操作とページを戻す操作が行われた時の動作について説明する。表示制御部1101は、ボタン9Fが押下されると第1選択ページデータの値に1を加算し、ボタン9Eが押下されると第1選択ページデータの値から1を減算する(図8:ステップS200)。表示制御部1101は、第1選択ページデータの値を変更すると、第1選択ページデータで特定されるページのデータを書籍データから抽出し、抽出したデータを選択画像生成部1103へ供給し、第1選択ページデータを表示画像生成部1104へ供給する(ステップS201)。
【0040】
例えば、図11においては16ページ目が第1選択ページとなっているが、この状態からボタン9Fが押下されて、第1選択ページが21ページ目となった場合、表示制御部1101は、21ページ目のデータを書籍データから抽出して選択画像生成部1103へ供給する。選択画像生成部1103は、21ページ目のデータが供給されると、供給されたデータに基づいて21ページ目の画像を生成し、生成した画像を表示画像生成部1104へ供給する(ステップS202)。
【0041】
また、表示制御部1101は、書籍データが表す書籍の各ページのデータをサムネイル生成部1102へ供給し、第2選択ページデータを表示画像生成部1104へ供給する(ステップS203)。サムネイル生成部1102は、供給されたデータが表す各ページのサムネイル画像を生成し、生成したサムネイル画像を表示画像生成部1104へ供給する(ステップS204)。表示画像生成部1104は、供給されたサムネイル画像を変形させ、第1選択ページデータで特定される21ページ目のサムネイル画像については回転角度をθ1とした画像を生成し、20ページ目のサムネイル画像については回転角度を−θ1とした画像を生成する。また、第1選択ページ以外のページのサムネイル画像については、21ページ目から離れるにつれて回転角度を徐々に大きくしてサムネイル画像を生成する(ステップS205)。
表示画像生成部1104が、第1選択ページの画像と変形後のサムネイル画像を配置した画像を生成し(ステップS206)、生成した画像をコントローラー2へ供給すると、図12に示したように21ページ目のサムネイル画像が回転角度θ1で表示された画像が表示部1に表示される(ステップS207)。
【0042】
また、図11に示した状態からボタン9Eが押下されて、第1選択ページが11ページ目となった場合、表示制御部1101は、11ページ目のデータを書籍データから抽出して選択画像生成部1103へ供給する。選択画像生成部1103は、11ページ目のデータが供給されると、供給されたデータに基づいて11ページ目の画像を生成し、生成した画像を表示画像生成部1104へ供給する。また、表示画像生成部1104は、11ページ目のサムネイル画像については回転角度をθ1とした画像を生成し、10ページ目のサムネイル画像については回転角度を−θ1とした画像を生成する。また、第1選択ページ以外のページのサムネイル画像については、11ページ目から離れるにつれて回転角度を徐々に大きくしてサムネイル画像を生成する。
表示画像生成部1104が、第1選択ページの画像と変形後のサムネイル画像を配置した画像を生成し、生成した画像をコントローラー2へ供給すると、図13に示したように11ページ目のサムネイル画像が回転角度θ1で表示された画像が表示部1に表示される。このように、第1選択ページが変更されるとサムネイル画像が変化するので、ユーザーは、書籍においてどのページを選択しているのか容易に知ることができる。
【0043】
次に、第2選択ページを送る操作と第2選択ページを戻す操作が行われた時の動作について説明する。表示制御部1101は、サムネイル画像が表示されている状態でボタン9Dが押下されると第2選択ページデータの値に1を加算し、ボタン9Cが押下されると第2選択ページデータの値から1を減算する(図9:ステップS301)。表示制御部1101は、第2選択ページデータの値を変更すると、書籍データが表す書籍の各ページのデータをサムネイル生成部1102へ供給し、第2選択ページデータを表示画像生成部1104へ供給する(ステップS301)。
【0044】
サムネイル生成部1102は、供給されたデータが表す各ページのサムネイル画像を生成し、生成したサムネイル画像を表示画像生成部1104へ供給する(ステップS302)。表示画像生成部1104は、供給されたサムネイル画像を変形させる(ステップS303)
例えば、図11に示した状態からボタン9Dが押下されて、第2選択ページが21ページ目となった場合、値が「21」となった第2選択ページデータが表示制御部1101から表示画像生成部1104へ供給される。表示画像生成部1104は、値が「21」である第2選択ページデータを取得すると、21ページ目と20ページ目、および21ページ目と22ページ目のサムネイル画像の間隔については、21ページ目のサムネイル画像の内容が閲覧できるように広げてサムネイル画像を配置する。表示画像生成部1104が、第1選択ページの画像とサムネイル画像を配置した画像を生成し(ステップS304)、生成した画像をコントローラー2へ供給すると、図14に示したように第2選択ページである21ページ目のサムネイル画像P3と、このページの前後のページのサムネイル画像との間隔が広げられた画像が表示部1に表示される(ステップS305)。
【0045】
また、図11に示した状態からボタン9Dが押下されて、第2選択ページが10ページ目となった場合、値が「10」となった第2選択ページデータが表示制御部1101から表示画像生成部1104へ供給される。表示画像生成部1104は、値が「10」である第2選択ページデータを取得すると、10ページ目と11ページ目、および10ページ目と9ページ目のサムネイル画像の間隔については、10ページ目のサムネイル画像の内容が閲覧できるように広げてサムネイル画像を配置する。表示画像生成部1104が、第1選択ページの画像とサムネイル画像を配置した画像を生成し、生成した画像をコントローラー2へ供給すると、図15に示したように10ページ目のサムネイル画像と、このページの前後のページのサムネイル画像との間隔が広げられた画像が表示部1に表示される。
【0046】
このように、サムネイル画像においては、第2選択ページが変更されると第2選択ページのサムネイル画像の内容が閲覧できるように第2選択ページと第2選択ページの前後のページとの間隔が広くなるので、ユーザーは、第1選択ページを閲覧しつつ、第1選択ページ以外のページの内容を容易に知ることが可能となり、第1選択ページを見ながら他のページを探すことができる。
【0047】
次に、本実施形態において表示部1を制御する特徴的な構成について説明する。本実施形態においては、各画素の表示状態を白(低濃度)から黒(高濃度)又は黒から白へ変化させる際には、1フレームだけで画素駆動回路を駆動して表示状態を変化させるのではなく、複数フレームに渡って画素へ電圧を印加する書き込み動作により表示状態を変化させる。これは、表示状態を白から黒へ変化させるに際し、1フレームだけ電気泳動粒子に電位差を与えても黒の電気泳動粒子が完全には表示側に移動しきらず、表示状態が完全な黒とはならないためである。このことは、表示状態を黒から白へ変化させる場合の白の電気泳動粒子についても同様である。よって、例えば、画素の表示状態を白から黒へ変化させる場合、画素に黒を表示させるためのデータ信号を複数フレームに渡って画素駆動回路へ供給し、画素の表示状態を黒から白へ変化させる場合には、画素に白を表示させるためのデータ信号を複数フレームに渡って供給する。
【0048】
図16は、表示部1を制御するコントローラー2において画像の表示に係る機能を示したブロック図である。コントローラー2においては、書き換え判断部201、書込状態判断部202、書込制御部203、データ更新部204、及び予定画像更新部205がある。なお、これらの各ブロックは、ハードウェアにより実現されてもよく、コントローラー2にCPUを設け、このCPUでプログラムを実行することにより各ブロックが実現されるようにしてもよい。また、本実施形態においては、RAM5において、書込データ記憶領域6と予定画像データ記憶領域7が設けられる。
【0049】
書き換え判断部201は、VRAM4に記憶されている画像データと、予定画像データ記憶領域7に記憶されている画像データとを比較し、両者が異なるか否か判断するブロックである。書込状態判断部202は、書込データ記憶領域6に記憶されているデータを参照し、画素を黒から白または白から黒へ変化させるための書き換え動作が進行中か否か判断するブロックである。なお、書込データ記憶領域6には、各画素について黒から白へ表示状態を変更する動作が進行中であるか否かを示すデータ(第1書込データ)を記憶する白書込データ記憶領域6Aと、各画素について白から黒へ表示状態を変更する動作が進行中であるか否かを示すデータ(第2書込データ)を記憶する黒書込データ記憶領域6Bとが設けられている。
【0050】
書込制御部203は、画素電極13aに対してデータ信号が供給されるように走査線駆動回路53とデータ線駆動回路54を制御するブロックである。データ更新部204は、白書込データ記憶領域6Aと黒書込データ記憶領域6Bにデータを書き込むブロックである。予定画像更新部205は、予定画像データ記憶領域7に記憶されている画像データをVRAM4に記憶されている画像データで上書きするブロックである。
【0051】
次に、画像の書き換えの動作について図17〜図33を用いて説明する。なお、図18〜図33においては、画像Aは、表示部1において表示されている画像を示している。また、画素Pijは、一つの画素を表している。ここで、添字のiは、行列に配置された画素の行番号を表し、jは、列番号を表しており、以下、画素を特定して説明する場合、例えば1行1列目の画素は画素P11と称する。なお、画像Aにおいては、各画素について階調を容易に理解できるように黒から白までの8段階の階調を0から7までの数字で示しているが実際にはこの数字は表示されない。また、表示部1においては、画素はm本の走査線64とn本のデータ線65の交差毎に存在するが、図面が繁雑になるのを防ぐために、図18〜図33においては、表示部1の一部にある4行4列の画素P11〜P44について図示している。
また、図18〜図33においては、VRAM4において画素P11〜P44に対応する記憶領域Aijの内容、予定画像データ記憶領域7において画素P11〜P44に対応する記憶領域Bijの内容、白書込データ記憶領域6Aにおいて画素P11〜P44に対応する記憶領域Cijの内容、及び黒書込データ記憶領域6Bにおいて画素P11〜P44に対応する記憶領域Dijの内容を図示している。なお、各記憶領域の添字のi及びjは、行列に配置された記憶領域の行番号を表し、jは、列番号を表している。例えば、記憶領域を特定して説明する場合、例えば1行1列目の記憶領域Aijは記憶領域A11と称する。
【0052】
VRAM4の記憶領域A11〜A44には、表示部1に表示する画像の各画素の階調が記憶され、予定画像データ記憶領域7の記憶領域B11〜B44には、表示部1に表示させる予定の画像について各画素の階調が記憶される。白書込データ記憶領域6Aの記憶領域C11〜C44には、画素P11〜P44を白にするまでに必要な電圧の印加回数が第1書込データとして記憶され、黒書込データ記憶領域6Bの記憶領域D11〜D44には、画素P11〜P44を黒にするまでに必要な電圧の印加回数が第2書込データとして記憶される。なお、第1書込データ及び第2書込データは、0でなければ画素に対する書き換え動作が進行中であることを表し、0であれば画素に対する書き換え動作が終了していることを表す。
【0053】
コントローラー2は、画素の駆動を行う際に図17に示した処理を行う。まず、書込状態判断部202は、変数i,jの値を初期化して1にする(ステップS11,S12)。次に書込状態判断部202は、変数i,jで特定される画素Pijを選択する(ステップS13)。例えば、変数iの値が1であり、変数jの値が1である場合、画素P11が選択される。
次に、書込状態判断部202は、選択した画素Pijに対応する記憶領域Cijに記憶されている第1書込データと、記憶領域Dijに記憶されている第2書込データの両方が0であるか否か判断する(ステップS14)。書込状態判断部202は、選択した画素Pijについて対応する記憶領域Cijの第1書込データと記憶領域Dijの第2書込データの両方が0である場合には(ステップS14でYES)ステップS16へ移行し、第1書込データと第2書込データの一方が0以外である場合には(ステップS14でNO)ステップS15へ移行する。ステップS15へ移行すると、データ更新部204は、記憶領域Cijに記憶されている第1書込データ又は記憶領域Dijに記憶されている第2書込データのうち値が0以外のデータから1を減算する。なお、値が0となっている第1書込データ又は第2書込データについては1を減算しない。
【0054】
一方、ステップS16へ移行すると、階調の変更を判断する判断工程となり、書き換え判断部201が、記憶領域Aijに記憶されているデータと、記憶領域Bijに記憶されているデータとを比較する。ここで、書き換え判断部201は、両者が異なっている場合には(ステップS16でNO)、画素Pijを新たに表示状態を変更する画素として特定し(特定工程)、特定した画素Pijに係るデータを更新するデータ更新工程となる。
データ更新工程では、データ更新部204が、画素Pijの階調を記憶領域Aijの階調に変更するまでに必要な画素への電圧の印加回数を書込データ記憶領域6に書き込む(ステップS17)。また、予定画像更新部205が、記憶領域Bijの内容を記憶領域Aijに記憶されている内容で上書きする(ステップS18)。
【0055】
次に、コントローラー2は、ステップS19において変数jの値がデータ線の本数nと同じであるか否か判断する。ここで変数jの値がnと同じでなければ(ステップS19でNO)変数jの値に1を加え(ステップS20)、ステップS13へ移行する。変数jの値がnである場合、変数iの値が走査線の本数mと同じであるか否か判断する。ここで変数iの値がmでなければ(ステップS21でNO)変数iの値に1を加え(ステップS22)、ステップS12へ移行する。変数iの値がmである場合(ステップS21でYES)、書込制御部203が、走査線駆動回路53とデータ線駆動回路54とを制御して画素駆動回路を駆動する(ステップS23)。
【0056】
次に、図18〜図33を参照し、VRAM4に画像データが書き込まれてから画像データの画像が表示部1に表示されるまでの表示部1における表示の変化、VRAM4の内容の変化、予定画像データ記憶領域7の内容の変化、書込データ記憶領域6の内容の変化について説明する。
【0057】
表示部1の表示と、VRAM4、書込データ記憶領域6及び予定画像データ記憶領域7の状態が図18の状態となっている時に制御部3がVRAM4に画像データを書き込むと(データ書き込み工程)、画像データに応じてVRAM4の状態が図19に示した状態となる。
図19の状態でステップS13において画素P11が選択されると、ステップS14でYESと判断され、ステップS16でNOと判断される。記憶領域B11の内容が黒を表し、記憶領域A11の内容が白を表しているため、画素P11を黒から白に変更することとなり、ステップS17で、記憶領域C11に7が書き込まれ、ステップS18で記憶領域B11に記憶領域A11の内容が書き込まれて図20に示した状態となる。次に、画素P12が選択されると、ステップS14でYESと判断され、ステップS16でNOと判断される。これにより、ステップS17で、記憶領域C12に7が書き込まれ、ステップS18で記憶領域B12に記憶領域A12の内容が書き込まれて図21に示した状態となる。また、画素P33が選択されると、ステップS14でYESと判断され、ステップS16でNOと判断される。記憶領域B33の内容が白を表し、記憶領域B33の内容が黒を表しているため、画素P33を白から黒に変更することとなり、ステップS17で、記憶領域D33に7が書き込まれ、ステップS18で記憶領域B11に記憶領域A11の内容が書き込まれる。この後、画素P44まで選択されると、図22に示したように予定画像データ記憶領域7の内容はVRAM4の内容と同じとなる。また、白書込データ記憶領域6Aにおいては、記憶領域C11,C12,C21,C22に7が書き込まれ、黒書込データ記憶領域6Bにおいては、記憶領域D33,D34,D43,D44に7が書き込まれた状態となる。
【0058】
この後、ステップS23の処理が行われると、画素P11に対応する画素駆動回路(1行目の走査線64と1列目のデータ線65の交差に対応する画素駆動回路)においては、記憶領域C11の内容が0以外であるため、走査線64が選択された時に画素電極13aの電位が透明電極層32の電位Vcomに対して−15Vとなるようにデータ線65に電圧が印加される。また、画素P12,P21,P22に対応する画素駆動回路においても、記憶領域C12,C21,C22の内容が0以外であるため、走査線64が選択された時に画素電極13aの電位が透明電極層32の電位Vcomに対して−15Vとなるようにデータ線65に電圧が印加される。
また、画素P33に対応する画素駆動回路(3行目の走査線64と3列目のデータ線65の交差に対応する画素駆動回路)においては、記憶領域D33の内容が0以外であるため、走査線64が選択された時に画素電極13aの電位が透明電極層32の電位Vcomに対して+15Vとなるようにデータ線65に電圧が印加される。また、画素P34,P43,P44に対応する画素駆動回路においても、記憶領域D34,D43,D44の内容が0以外であるため、走査線64が選択された時に画素電極13aの電位が透明電極層32の電位Vcomに対して+15Vとなるようにデータ線65に電圧が印加される。
なお、他の画素については、白書込データ記憶領域6Aにおいて対応する記憶領域の内容が0であり、且つ黒書込データ記憶領域6Bにおいて対応する記憶領域の内容が0であるため、走査線64が選択された時に画素電極13aの電位と透明電極層32の電位Vcomとの差が0Vとなるようにデータ線65に電圧が印加される。このようにデータ線65に電圧が印加されると、画素において白粒子と黒粒子が移動して表示部1の表示は図23に示した状態となる。
【0059】
ステップS23の処理が終了すると、コントローラー2は、処理の流れをステップS11へ戻す。図23の状態でステップS13において画素P11が選択されると、ステップS14でNOと判断され、記憶領域C11に書き込まれている値から1が減算され、記憶領域C11の内容は6となる。次に画素P12が選択されると、ステップS14でNOと判断され、記憶領域C12に書き込まれている値から1が減算され、記憶領域C12の内容は6となる。この後、画素P44まで選択されると、図24に示したように記憶領域C11,C12,C21,C22の内容が6となり、記憶領域D33,D34,D43,D44の内容が6となる。
【0060】
図25は、図24に示した状態から2回目のステップS23の処理が行われた直後の状態を示した図である。ここで、図26に示したようにVRAM4の内容が書き換えられた場合について考える。図26の状態からステップS13において画素P21が選択されると、ステップS14でNOと判断されてステップS15で記憶領域C21に書き込まれている値から1が減算され、記憶領域C21の内容は4となる。一方、ステップS13において画素P23が選択されると、ステップS14でYESと判断され、ステップS16でNOと判断される。これにより、ステップS17で、記憶領域D23に7が書き込まれ、ステップS18で記憶領域B23に記憶領域A23の内容が書き込まれる。このように、VRAM4の内容が白から黒に書き換えられても、白への書き換えが進行中の画素については白への書き換えが進められ、書き換えが行われていない画素については黒書込データ記憶領域6Bに第2書込データが記憶される。また、図26の状態からステップS13において画素P43が選択されると、ステップS14でNOと判断されてステップS15で記憶領域D43に書き込まれている値から1が減算され、記憶領域D43の内容は4となる。このように、VRAM4の内容が黒から白に書き換えられても、黒への書き換えが進行中の画素については書き換えが進められる。
【0061】
図26の状態からステップS21でYESと判断されるまで処理が行われると、VRAM4と各記憶領域の状態は図27に示した状態となる。また、図27に示した状態からステップS23の処理が行われると表示部1の状態は、図28に示した状態となり、VRAM4で内容が書き換えられた部分に対応する画素について、書き換えが進行中の画素については進行中の書き換えが進められ、書き換えが行われていなかった画素については新たに画素の書き換えが開始される。
【0062】
さらに処理が進められ先に書き換えが開始された画素について、第1書込データと第2書込データの値が0になると各記憶領域と表示部1の表示は図29に示した状態となる。図29の状態からステップS13において画素P21が選択されると、ステップS14でYESと判断されてステップS16でNOと判断される。これにより、ステップS17で、記憶領域D21に7が書き込まれ、ステップS18で記憶領域B21に記憶領域A21の内容が書き込まれる。また、ステップS13において画素P41が選択されると、ステップS14でYESと判断されてステップS16でNOと判断される。これにより、ステップS17で、記憶領域C41に7が書き込まれ、ステップS18で記憶領域B41に記憶領域A41の内容が書き込まれる。この後、ステップS21でYESと判断されるまで処理が行われると、各記憶領域の内容は図30に示した状態となり、ステップS23の処理が行われると図31に示した状態となる。
【0063】
この後、処理が進めら、記憶領域の内容が図32の状態でステップS23の処理が行われると、表示部1の状態は、図32に示した状態となって画素P23,P24,P31,P32の書き換えが終了する。また、さらに処理が進められると、画素P21,P22,P43,P44の書き換えが進められ、最終的には図33に示した状態となる。
【0064】
本実施形態によれば、先に書き換えが開始された領域と新たに書き換えを行う領域とが重なっても、新たに書き換えを開始する時に書き換えが進行中でなかった部分については、書き換えが直ぐに開始されるのでユーザーには表示速度が早く感じられることとなる。
また本実施形態においては、1フレーム内である画素の画素電極13aを透明電極層32に対して電位が高くなる正極とし、同じフレーム内で他の画素の画素電極13aを透明電極層32に対して電位が低くなる負極とすることができる。つまり、1フレーム内で透明電極層32に対して正極と負極の両方の極を選択できる駆動(以下、両極駆動という)となっている。より詳しくは、1フレーム内において、階調を高濃度側に変更する画素の画素電極13aは正極とし、階調を低濃度側に変更する画素の画素電極13aは負極とする。なお、黒の電気泳動粒子が負に帯電し、白の電気泳動粒子が正に帯電している場合には、階調を高濃度側に変更する画素の画素電極13aは負極とし、階調を低濃度側に変更する画素の画素電極13aは正極とすればよい。なお、本実施形態では駆動方法は両極駆動となっているが、一フレーム期間内においては、画素を白にする電圧が画素に印加され、次の一フレーム期間内においては画素を黒にする電圧が画素に印加される片極駆動であってもよい。
【0065】
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、他の様々な形態で実施可能である。例えば、上述の実施形態を以下のように変形して本発明を実施してもよい。なお、上述した実施形態及び以下の変形例は、各々を組み合わせてもよい。
【0066】
本発明においては、電子機器1000は、電子ブックリーダーに限定されるものではなく、パーソナルコンピューター、PDA(Personal Digital Assistant)、スマートフォンなどであってもよい
パーソナルコンピューター、PDA、またはスマートフォンにおいて、電子書籍の第1選択ページの画像とサムネイル画像を表示する場合、図6に示した表示制御部1101、サムネイル生成部1102、選択画像生成部1103、および表示画像生成部1104を実現するプログラムをインストールし、このプログラムを実行することにより、電子書籍の第1選択ページの画像とサムネイル画像を表示する。
なお、このプログラムは、磁気記録媒体(磁気テープ、磁気ディスク(HDD(Hard Disk Drive)、FD(Flexible Disk))など)、光記録媒体(光ディスク(CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disk))など)、光磁気記録媒体、半導体メモリーなどのコンピュータ読取り可能な記録媒体に記憶した状態で提供し、電子機器1000にインストールしてもよい。また、通信回線を介して電子機器1000にダウンロードしてインストールしてもよい。
また、電子機器1000が備える表示部1は、マイクロカプセルを用いた電気泳動方式の表示デバイスに限定されるものではなく、液晶ディスプレイや有機EL(ElectroLuminescence)ディスプレイなど、他の表示デバイスであってもよい。
また、本発明においては、表示部1に表示する画像は、電子書籍の画像に限定されるものではなく、論文や報告書、資料などの文書の画像であってもよい。
【0067】
また本発明においては、ボタン9Bが押下されると表示されているサムネイル画像を消去し、サムネイル画像が表示されていない状態においてボタン9Aが押下されるとサムネイル画像を表示するようにしてもよい。また、サムネイル画像を消去する場合には、サムネイル画像を下方向へスクロールさせて消去してもよく、また、サムネイル画像を表示する場合には、サムネイル画像を表示領域の下端から上方向へスクロールさせてサムネイル画像を表示するようにしてもよい。また上述した実施形態においては、ユーザーにより書籍データが選択されると最初に選択ページの画像とサムネイル画像群P11が表示されるが、本発明においては、ユーザーにより書籍データが選択されて最初にページの画像を表示する時に選択画像Pのみを表示しサムネイル画像群P11を表示しないようにしてもよい。
【0068】
また本発明においては、サムネイル画像は、図34に示したようにページの上端から予め定められた範囲である上部を表示し、この上部より下の下部を表示しないようにしてもよい。また、本発明においては、サムネイル画像間の間隔を広げる際、第2選択ページが第1選択ページより後の場合、第2選択ページの前のページとの間隔を広げ、第2選択ページの後のページとの間隔を広げず、第2選択ページが第1選択ページより前の場合、第2選択ページの後のページとの間隔を広げ、第2選択ページの前のページとの間隔を広げない構成であってもよい。また、本発明においてサムネイル画像は、第1選択ページのサムネイル画像P2から離れるにつれて、ページ間の間隔が狭くなるように表示してもよい。また、上述した実施形態においては、サムネイル画像は、隣り合うサムネイル画像と重なるように表示されるが、第1選択ページから予め定められた範囲のページのサムネイル画像については、サムネイル画像が互いに重ならないように表示してもよい。
【0069】
本発明においては、サムネイル画像の大きさは、予め定められていてもよく、ユーザーの操作によりサムネイル画像の大きさを変更可能な構成としてもよい。また、電子機器1000がパーソナルコンピューターである場合、パーソナルコンピューターにおいて、画像を表示するディスプレイ装置の解像度を取得し、取得した解像度に応じてサムネイル画像の大きさを変更してもよい。また、本発明においては、第1選択ページのサムネイル画像について、その大きさを第1選択ページ以外のページのサムネイル画像の大きさより大きくしてもよい。また、本発明においては、第2選択ページのサムネイル画像についても、その大きさを第2選択ページの前後のページのサムネイル画像の大きさより大きくしてもよい。また、本発明においては、第1選択ページのサムネイル画像を最も大きくし、第1選択ページから離れたページになるにつれてサムネイル画像の大きさを小さくしてもよい。また、本発明においては、第1選択ページから予め定められた範囲内のページのサムネイル画像については、第1選択ページと同じ大きさとし、この範囲外のページのサムネイル画像については、第1選択ページのサムネイル画像より小さくしてもよい。
【0070】
上述した実施形態においては、サムネイル画像の配置について、表示領域の右から左方向へページ番号の昇順に配置しているが、本発明においては、表示領域の右から左方向へページ番号の降順に配置してもよい。また、本発明においては、図35に示したように、第1選択ページのサムネイル画像より左側に表示されるサムネイル画像については、第1選択ページから離れるにつれて上方向にずらしながら表示し、第1選択ページの1ページ前のサムネイル画像より右側に表示されるサムネイル画像については、第1選択ページの1ページ前のサムネイル画像から離れるにつれて上方向にずらしながら表示してもよい。
【0071】
本発明においては、第2選択ページのサムネイル画像については、図36に示したように第2選択ページの前後のページサムネイル画像と比較して回転角度を小さくする構成としてもよい。また、上述した実施形態においては、第1選択ページより前のページのサムネイル画像は、回転軸Mを中心に回転させる時の回転方向が第1選択ページのサムネイル画像を回転させる時の回転方向と反対方向となっているが、本発明においては、第1選択ページより前のページのサムネイル画像についても第1選択ページのサムネイル画像を回転させる時の回転方向と同じとしてもよい。また、本発明においては、第1選択ページの回転角度θ1を0°としてもよい。また、本発明においては、各サムネイル画像の回転角度を全て同じ角度にしてもよい。また、本発明においては、第1選択ページから予め定められた範囲内にあるページのサムネイル画像については、第1選択ページのサムネイル画像と回転角度を同じとし、第1選択ページから予め定められた範囲外のサムネイル画像については、第1選択ページのサムネイル画像より回転角度を大きくしてもよい。
【0072】
本発明においては、図37に示したように第1選択ページの画像とサムネイル画像とが重ならないように第1選択ページの画像とサムネイル画像とを配置して表示してもよい。
また、上述した実施形態では、第1選択画像Pとサムネイル画像群P11の両方を同時に表示しているが、本発明においては、第1選択画像Pを表示せずにサムネイル画像群P11だけを表示するようにしてもよい。なお、サムネイル画像群P11だけを表示する場合、第1選択画像Pと共に表示する場合と比較して各サムネイル画像のサイズを大きくしてもよい。
【0073】
本発明においては、表示部1においてスタイラスペンで触れられた位置の情報を取得する位置入力装置を電子機器1000設け、この位置入力装置で得た位置情報によりスタイラスペンの位置や移動軌跡を取得し、取得した位置や移動軌跡に応じて電子機器1000の各部を制御してもよい。また、検索のキーワードを入力する機能を設け、スタイラスペンで入力されたキーワードを有するページを検索してもよい。また、検索で見つけたページを第2選択ページとし、検索で見つけた第2選択ページについて上述した実施形態と同様に前後のページとの間隔を空けて表示してもよい。なお、検索で見つける第2選択ページは複数あってもよい。
【符号の説明】
【0074】
1…表示部、2…コントローラー、3…制御部、4…VRAM、5…RAM、6…書込データ記憶領域、7…予定画像データ記憶領域、8…記憶部、9…操作部、9A〜9F…ボタン、201…書き換え判断部、202…書込状態判断部、203…書込制御部、204…データ更新部、205…予定画像更新部、1000…電子機器、1101…表示制御部、1102…サムネイル生成部、1103…選択画像生成部、1104…表示画像生成部、P…選択画面、P11…サムネイル画像群、P2,P3…サムネイル画像

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のページを有する一の文書の各ページのサムネイル画像を表示部に表示させる表示制御方法であって、
前記複数のページの各サムネイル画像を、隣り合うサムネイル画像と部分的に重なるようにページの順番に基づいて予め定められた方向に並べ、少なくとも前記複数のページにおいて選択されている第1選択ページのサムネイル画像を最前面に配置し、前記第1選択ページ以外で選択されている第2選択ページのサムネイル画像と、当該第2選択ページの前または後のページのサムネイル画像との間隔を、当該第2選択ページの選択前の間隔より広い間隔で配置した画像を生成する表示画像生成工程と、
前記表示画像生成工程で生成された画像を前記表示部に表示させる表示工程と
を有する表示制御方法。
【請求項2】
前記複数のページの各サムネイル画像は、該ページを仮想空間内に設けられた水平面に立て、該ページの横方向の辺と交差する仮想の回転軸を中心に該仮想空間内の予め定められた基準位置から回転させ、且つ、該仮想空間内において該ページを俯瞰した画像であること
を特徴とする請求項1に記載の表示制御方法。
【請求項3】
前記第2選択ページのサムネイル画像の回転角度は、当該第2選択ページの前後のページのサムネイル画像の回転角度より小さいこと
を特徴とする請求項1に記載の表示制御方法。
【請求項4】
前記サムネイル画像より大きく前記第1選択ページを平面視した画像を、前記複数のページの各サムネイル画像と共に表示することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の表示制御方法。
【請求項5】
前記表示部は、複数の走査線と、複数のデータ線と、前記複数の走査線と前記複数のデータ線との各交差に対応して設けられた画素を有し、前記画素へ電圧を複数回印加する書き込み動作により前記画素の階調を変更し、
前記表示部に新たに表示する画像を表す画像データと、進行中の前記書き込み動作によって当該表示部に表示される予定の画像を示す予定画像データとを比較し、前記複数の画素において階調を変更する画素を判断する判断工程と、
前記判断工程において階調を変更する画素と判断された画素が前記書き込み動作中ではない場合には、前記画像データの定める階調となるように当該画素に対して前記書き込み動作を開始し、前記判断工程において階調を変更する画素と判断された画素が前記書き込み動作中である場合には、進行中の書き込み動作が終了した後、前記画像データの定める階調となるように当該画素に対して前記書き込み動作を開始する更新工程と
を有することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の表示制御方法。
【請求項6】
複数のページを有する一の文書の各ページのサムネイル画像を表示する表示部と、
前記複数のページの各サムネイル画像を、隣り合うサムネイル画像と部分的に重なるようにページの順番に基づいて予め定められた方向に並べ、少なくとも前記複数のページにおいて選択されている第1選択ページのサムネイル画像を最前面に配置し、前記第1選択ページ以外で選択されている第2選択ページのサムネイル画像と、当該第2選択ページの前または後のページのサムネイル画像との間隔を、当該第2選択ページの選択前の間隔より広い間隔で配置した画像を生成する表示画像生成部と、
前記表示画像生成工程で生成された画像を前記表示部に表示させるコントローラー
を有する表示装置。
【請求項7】
請求項6に記載の表示装置を有する電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【公開番号】特開2012−164292(P2012−164292A)
【公開日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−26365(P2011−26365)
【出願日】平成23年2月9日(2011.2.9)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】