説明

表示制御装置および表示制御方法、並びにプログラム

【課題】ユーザの所望の静止画像からスライドショー表示を行う。
【解決手段】静止画用表示ボタンは、静止画像の表示に関する指令を受け付ける。記録読出制御部72は、静止画像の表示中に、静止画像のスライドショー表示の指令が受け付けられた場合、複数の静止画像の画像データである静止画像データが、撮影順に記録されている記録部73から、その表示中の静止画像に対応する静止画像データの次の静止画像データから、静止画像データを連続して読み出す。出力制御部96は、表示中の静止画像に続けて、記録読出制御部72により読み出される静止画像データに対応する静止画像を連続してディスプレイ部55に表示させることにより、スライドショー表示を行う。本発明は、例えばビデオカメラに適用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示制御装置および表示制御方法、並びにプログラムに関し、特に、ユーザの所望の静止画像からスライドショー表示を行うことができるようにした表示制御装置および表示制御方法、並びにプログラム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、動画像と静止画像の両方を撮影可能なビデオカメラ、即ち従来のビデオカメラとデジタルスチルカメラの双方の機能を有するビデオカメラなどが普及してきている。
【0003】
また、撮影の結果得られた複数の静止画像を表示する場合、静止画像を所定の順に連続して表示する、いわゆるスライドショー表示を行うデジタルスチルカメラやパーソナルコンピュータなどの装置も普及してきている。このような装置において、ユーザは、メニューの項目の中から、スライドショー表示の項目を選択したり、スライドショー表示を指令するために設けられた専用のボタンを操作する(例えば、特許文献1参照)ことにより、スライドショー表示を指令する。
【0004】
図1を参照して、メニューの項目の中からスライドショー表示の項目を選択することにより、スライドショー表示を指令する場合について説明する。
【0005】
なお、図1の例において、画面1は、タッチパネル上に表示されているものとし、画面1に表示される静止画像は、撮影順に記録されているものとする。
【0006】
図1の画面1には、記録されている静止画像のうち、ユーザにより表示対象として指定された静止画像が表示される。また、図1の画面1の下部には、停止ボタン11、逆送りボタン12、および順送りボタン13が表示される。
【0007】
停止ボタン11は、画面1の表示を停止するときに、操作(押下)される。逆送りボタン12は、画面1に表示中の静止画像を撮影する直前に撮影された静止画像を、表示対象として選択するときに、操作される。順送りボタン13は、画面1に表示中の静止画像を撮影した直後に撮影された静止画像を、表示対象として選択するときに、操作される。
【0008】
図1の画面1にはまた、右上部にメニュー(Menu)ボタン14が表示されている。メニューボタン14は、スライドショー表示の項目を含むメニューの各種の項目を選択するときに、操作される。
【0009】
ユーザは、スライドショー表示を指令する場合、メニューボタン14を操作し、メニューの各種の項目を選択するためのボタンを表示させる。そして、ユーザは、そのボタンの中から、スライドショー表示の項目を選択するためのボタンを操作し、スライドショー表示を指令する。
【0010】
このように、ユーザがスライドショー表示を指令する場合、メニューボタン14を操作した後、さらにスライドショー表示の項目を選択する必要があり、操作が煩雑である。従って、ユーザは、スライドショー表示の機能をあまり利用していなかった。
【0011】
なお、図1では、各ボタンがタッチパネル上に表示された、即ち各ボタンがタッチパネル上に設けられたが、各ボタンは装置に設けられるようにしてもよい。
【0012】
次に、図2を参照して、スライドショー表示を指令するために設けられた専用のボタンを操作することにより、スライドショー表示を指令する場合について説明する。
【0013】
図2の例では、装置の筐体の所定の面30に、スライドショーボタン31が設けられている。このスライドショーボタン31は、スライドショー表示を指令するときに操作される。ユーザは、スライドショー表示を指令する場合、スライドショーボタン31を操作する。
【0014】
なお、図2では、スライドショーボタン31は、装置に設けられるようにしたが、タッチパネル上に設けられるようにしてもよい。
【0015】
【特許文献1】特開2003−288068号公報(図8)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
しかしながら、ユーザによりスライドショー表示が指令された場合、上述したスライドショー表示を行う装置は、スライドショー表示の対象とする、所定の順に記憶された複数の静止画像を、先頭から順にスライドショー表示させる。
【0017】
従って、このような装置では、所定の順に記憶された複数の静止画像を、途中から順にスライドショー表示させたいといったユーザの要望に応えることはできなかった。
【0018】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、ユーザの所望の静止画像からスライドショー表示を行うことができるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明の一側面の表示制御装置は、複数の静止画像の画像データである静止画像データが、所定の順に記録されている記録媒体から、前記静止画像データを読み出す読出手段と、前記読出手段により読み出された静止画像データに対応する静止画像を表示させる表示制御手段と、前記静止画像の表示に関する指令を受け付ける静止画像用受付手段とを備え、前記読出手段は、前記静止画像の表示中に、前記静止画像用受付手段により、前記静止画像のスライドショー表示の指令が受け付けられた場合、その表示中の静止画像に対応する静止画像データの次の静止画像データから、前記静止画像データを連続して読み出し、前記表示制御手段は、前記静止画像の表示中に、前記静止画像用受付手段により、前記静止画像のスライドショー表示の指令が受け付けられた場合、その表示中の静止画像に続けて、前記読出手段により読み出される静止画像データに対応する静止画像を連続して表示させることにより、前記スライドショー表示を行う。
【0020】
前記表示制御手段は、前記静止画像とともに、前記静止画像用受付手段を表示させることができる。
【0021】
動画像の表示に関する指令を受け付ける動画像用受付手段をさらに設け、前記記録媒体は、前記静止画像データと、前記動画像の画像データである動画像データが、所定の順に複数記録されており、前記読出手段は、前記静止画像の表示中に、前記静止画像用受付手段により、前記静止画像のスライドショー表示の指令が受け付けられた場合、その表示中の静止画像に対応する静止画像データの次の静止画像データまたは動画像データから、前記静止画像データまたは前記動画像データを連続して読み出し、前記表示制御手段は、前記静止画像の表示中に、前記静止画像用受付手段により、前記静止画像のスライドショー表示の指令が受け付けられた場合、その表示中の静止画像に続けて、前記読出手段により読み出される静止画像データに対応する静止画像、または動画像データに対応する動画像を連続して表示させることにより、スライドショー表示を行い、かつ前記静止画像とともに、前記静止画像用受付手段を表示させ、前記動画像とともに、前記静止画像用受付手段と同一の配置で前記動画像用受付手段を表示させることができる。
【0022】
前記記録媒体は、前記静止画像データと、前記動画像の画像データである動画像データが、所定の順に複数記録されており、前記読出手段は、前記静止画像の表示中に、前記静止画像用受付手段により、前記静止画像のスライドショー表示の指令が受け付けられた場合、その表示中の静止画像に対応する静止画像データの次の静止画像データまたは動画像データから、前記静止画像データまたは前記動画像データを連続して読み出し、前記表示制御手段は、前記静止画像の表示中に、前記静止画像用受付手段により、前記静止画像のスライドショー表示の指令が受け付けられた場合、その表示中の静止画像に続けて、前記読出手段により読み出される静止画像データに対応する静止画像、または動画像データに対応する動画像を連続して表示させることにより、スライドショー表示を行い、前記静止画用受付手段は、前記動画像の表示に関する指令も受け付けることができる。
【0023】
本発明の一側面の表示制御方法は、静止画像の表示に関する指令を受け付け、前記静止画像の表示中に、前記静止画像のスライドショー表示の指令が受け付けられた場合、複数の前記静止画像の画像データである静止画像データが、所定の順に記録されている記録媒体から、その表示中の静止画像に対応する静止画像データの次の静止画像データから、前記静止画像データを連続して読み出し、前記静止画像の表示中に、前記静止画像のスライドショー表示の指令が受け付けられた場合、その表示中の静止画像に続けて、前記記録媒体から読み出される静止画像データに対応する静止画像を連続して表示させることにより、前記スライドショー表示を行うステップを含む。
【0024】
本発明の一側面のプログラムは、静止画像の表示に関する指令を受け付け、前記静止画像の表示中に、前記静止画像のスライドショー表示の指令が受け付けられた場合、複数の前記静止画像の画像データである静止画像データが、所定の順に記録されている記録媒体から、その表示中の静止画像に対応する静止画像データの次の静止画像データから、前記静止画像データを連続して読み出し、前記静止画像の表示中に、前記静止画像のスライドショー表示の指令が受け付けられた場合、その表示中の静止画像に続けて、前記記録媒体から読み出される静止画像データに対応する静止画像を連続して表示させることにより、前記スライドショー表示を行うステップを含む処理をコンピュータに実行させる。
【0025】
本発明の一側面においては、静止画像の表示に関する指令が受け付けられ、前記静止画像の表示中に、前記静止画像のスライドショー表示の指令が受け付けられた場合、複数の前記静止画像の画像データである静止画像データが、所定の順に記録されている記録媒体から、その表示中の静止画像に対応する静止画像データの次の静止画像データから、前記静止画像データが連続して読み出され、前記静止画像の表示中に、前記静止画像のスライドショー表示の指令が受け付けられた場合、その表示中の静止画像に続けて、前記記録媒体から読み出される静止画像データに対応する静止画像を連続して表示させることにより、前記スライドショー表示が行われる。
【発明の効果】
【0026】
以上のように、本発明の一側面によれば、画像を表示させることができる。
【0027】
また、本発明の一側面によれば、ユーザの所望の静止画像からスライドショー表示を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下に本発明の実施の形態を説明するが、本発明の構成要件と、明細書又は図面に記載の実施の形態との対応関係を例示すると、次のようになる。この記載は、本発明をサポートする実施の形態が、明細書又は図面に記載されていることを確認するためのものである。従って、明細書又は図面中には記載されているが、本発明の構成要件に対応する実施の形態として、ここには記載されていない実施の形態があったとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件に対応するものではないことを意味するものではない。逆に、実施の形態が構成要件に対応するものとしてここに記載されていたとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件以外の構成要件には対応しないものであることを意味するものでもない。
【0029】
本発明の一側面の表示制御装置は、第1に、
複数の静止画像の画像データである静止画像データが、所定の順に記録されている記録媒体(例えば、図4の記録部73)から、前記静止画像データを読み出す読出手段(例えば、図4の記録読出制御部72)と、
前記読出手段により読み出された静止画像データに対応する静止画像を表示させる表示制御手段(例えば、図4の出力制御部86)と、
前記静止画像の表示に関する指令を受け付ける静止画像用受付手段(例えば、図6の停止ボタン161、逆送りボタン162、スライドショーボタン163、順送りボタン164、およびメニューボタン165からなる静止画用ボタン)と
を備え、
前記読出手段は、前記静止画像の表示中に、前記静止画像用受付手段により、前記静止画像のスライドショー表示の指令が受け付けられた場合、その表示中の静止画像に対応する静止画像データの次の静止画像データから、前記静止画像データを連続して読み出し(例えば、図9のステップS21の処理)、
前記表示制御手段は、前記静止画像の表示中に、前記静止画像用受付手段により、前記静止画像のスライドショー表示の指令が受け付けられた場合、その表示中の静止画像に続けて、前記読出手段により読み出される静止画像データに対応する静止画像を連続して表示させることにより、前記スライドショー表示を行う(例えば、図9のステップS24の処理)。
【0030】
本発明の一側面の表示制御装置は、第2に、
動画像の表示に関する指令を受け付ける動画像用受付手段(例えば、図7の停止ボタン171、巻き戻しボタン172、再生/一時停止ボタン173、早送りボタン174、およびメニューボタン175からなる動画用ボタン)
をさらに備え、
前記記録媒体は、前記静止画像データと、前記動画像の画像データである動画像データが、所定の順に複数記録されており、
前記読出手段は、前記静止画像の表示中に、前記静止画像用受付手段により、前記静止画像のスライドショー表示の指令が受け付けられた場合、その表示中の静止画像に対応する静止画像データの次の静止画像データまたは動画像データから、前記静止画像データまたは前記動画像データを連続して読み出し(例えば、図9のステップS21の処理)、
前記表示制御手段は、前記静止画像の表示中に、前記静止画像用受付手段により、前記静止画像のスライドショー表示の指令が受け付けられた場合、その表示中の静止画像に続けて、前記読出手段により読み出される静止画像データに対応する静止画像、または動画像データに対応する動画像を連続して表示させることにより、スライドショー表示を行い、かつ前記静止画像とともに、前記静止画像用受付手段を表示させ、前記動画像とともに、前記静止画像用受付手段と同一の配置で前記動画像用受付手段を表示させる(例えば、図9のステップS24またはS26の処理)。
【0031】
本発明の一側面の表示制御方法またはプログラムは、
静止画像の表示に関する指令を受け付け(例えば、図9のステップS27)
前記静止画像の表示中に、前記静止画像のスライドショー表示の指令が受け付けられた場合、複数の前記静止画像の画像データである静止画像データが、所定の順に記録されている記録媒体から、その表示中の静止画像に対応する静止画像データの次の静止画像データから、前記静止画像データを連続して読み出し(例えば、図9のステップS21)、
前記静止画像の表示中に、前記静止画像のスライドショー表示の指令が受け付けられた場合、その表示中の静止画像に続けて、前記記録媒体から読み出される静止画像データに対応する静止画像を連続して表示させることにより、前記スライドショー表示を行う(例えば、図9のステップS24)
ステップを含む。
【0032】
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0033】
図3は、本発明を適用したビデオカメラ50の外観構成例を示す斜視図である。
【0034】
図3のビデオカメラ50の筐体51の正面(図中、奥側の面)には、被写体からの光を通過させるレンズ部52が設けられている。また、筐体51の上面には、左側にビューファインダ53が設けられ、右側に静止画撮影ボタン54が設けられている。ビューファインダ53には、レンズ部52を通過した光に対応する静止画像または動画像が表示される。また、静止画撮影ボタン54は、被写体を静止画像として撮影するときに操作される。
【0035】
筐体51の左側面には、液晶ディスプレイなどよりなる表示部とタッチパネル(いずれも図示せず)が重畳して構成されるディスプレイ部55が設けられている。液晶ディスプレイ部55には、レンズ部52を通過した光に対応する静止画像または動画像、操作用のボタンなどが表示される。このように、ディスプレイ部55には、タッチパネルが重畳されるので、ユーザは、ディスプレイ部55に表示される操作用のボタンを操作すればよく、ビデオカメラ50は、ユーザに簡単かつ感覚的な操作を提供することができる。
【0036】
また、筐体51の右側面には、電源ボタン56が設けられている。電源ボタン56は、ビデオカメラ50の電源をオンするときに操作される。
【0037】
さらに、筐体51の背面(図中、手前側の面)には、動画撮影ボタン57が設けられている。動画撮影ボタン57は、被写体を動画像として撮影するとき、または、その撮影を終了するときに操作される。
【0038】
図4は、図3のビデオカメラ50の構成例を示す図である。
【0039】
図4のビデオカメラ50は、カメラ部60、記録読出処理部70、および制御部80から構成される。
【0040】
カメラ部60は、光学ブロック61、カメラ制御部62、信号変換器63、撮像信号処理部64、音声入力部65、および音声信号処理部66から構成される。
【0041】
光学ブロック61は、図3のレンズ部52、図示せぬ絞り調整機構、フォーカス調整機構、ズーム機構、シャッタ機構、フラッシュ機構、手ぶれ補正機構などにより構成され、カメラ制御部62により制御される。光学ブロック61は、被写体により反射された光を信号変換器63に供給する。
【0042】
カメラ制御部62は、制御部80のCPU(Central Processing Unit)81の制御により、光学ブロック61を制御する。信号変換器63は、例えばCCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子により構成され、その撮像素子の受光面に、光学ブロック61からの光を結像させる。信号変換器63は、CPU81から供給される、撮像のタイミングを表すタイミング信号に応じて、受光面に結像されている被写体の像を撮像信号に変換し、撮像信号処理部64に供給する。
【0043】
撮像信号処理部64は、CPU81の制御により、撮像信号に対してガンマ補正、AGC(Auto Gain Control)、A/D(Analog/Digital)変換などの処理を行い、その結果得られるデジタルデータである動画像または静止画像の画像データを、記録読出処理部70に供給する。音声入力部65は、撮影時の被写体の周囲の音声を取得し、その結果得られる音声信号を音声信号処理部66に供給する。
【0044】
音声信号処理部66は、CPU81の制御により、音声信号に対して補正、AGC、A/D変換などの処理を行い、その結果得られるデジタルデータである音声データを、記録読出処理部70に供給する。
【0045】
記録読出処理部70は、符号化/復号回路71、記録読出制御部72、記録部73、およびバッファメモリ74から構成される。
【0046】
符号化/復号回路71は、CPU81の制御により、カメラ部60の撮像信号処理部64から供給される静止画像の画像データ(以下、静止画像データ)を、JPEG(Joint Photographic Experts Group)などの所定の符号化方式で符号化する。そして、符号化/復号回路71は、符号化の結果得られる静止画像データを、記録読出制御部72または制御部80のメモリカードI/F87に供給する。
【0047】
また、符号化/復号回路71は、CPU81の制御により、撮像信号処理部64から供給される動画像の画像データ(以下、動画像データという)と音声信号処理部66から供給される音声データとを、バッファメモリ74に一時的に保持させながら、MPEG2(Moving Picture Experts Group phase 2)などの所定の符号化方式で符号化する。そして、符号化/復号回路71は、符号化の結果得られる動画像データ(音声付き動画像データ)を、記録読出制御部72またはメモリカードI/F87に供給する。
【0048】
なお、以下では、静止画像データと動画像データを区別する必要がない場合、それらをまとめて画像データという。また、静止画像と動画像を区別する必要がない場合、それらをまとめて画像という。
【0049】
さらに、符号化/復号回路71は、CPU81の制御により、記録読出制御部72またはメモリカードI/F87から供給される画像データを復号し、その結果得られる静止画像データ、または動画像データと音声データを、制御部80の出力制御部86に供給する。また、符号化/復号回路71は、復号の結果得られる静止画像データまたは動画像データを、CPU81に供給する。
【0050】
記録読出制御部72は、CPU81の制御により、時計回路88から供給される現在の日時を表す時間情報を、符号化/復号回路71からの静止画像データと動画像データ(音声付き動画像データ)に付加し、その時間情報が付加された画像データを、撮影順(時間情報が表す日時の順)に記録部73に記録させる。さらに、記録読出制御部72は、CPU81の制御により、記録部73から画像データを読み出して、符号化/復号回路71に供給する。
【0051】
記録部73は、例えば、DVD(Digital Versatile Disk)、ハードディスクなどにより構成され、画像データ、CPU81により実行されるプログラムなどを記録する。このプログラムは、例えば、メモリカード93からインストールされる。バッファメモリ74は、例えばSDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)などにより構成され、画像データを一時的に保持する。
【0052】
制御部80は、CPU81、ROM(Read Only Memory)83、RAM(Random Access Memory)84、操作入力I/F(Interface)85、出力制御部86、メモリカードI/F87、および時計回路88から構成され、それぞれがバス82を介して接続されている。なお、CPU81、ROM83、およびRAM84は、マイクロコンピュータにより構成されてもよい。
【0053】
CPU81は、記録部73またはROM83に記録されているプログラムにしたがって、各部を制御し、各種の処理を実行する。具体的には、例えば、CPU81は、後述する操作入力部91から操作入力I/F85を介して入力される撮影の指令に応じて、タイミング信号を生成し、バス82を介して信号変換器63に供給する。
【0054】
また、CPU81は、操作入力部91から供給される画像の表示の指令に応じて、記録読出制御部72と符号化/復号回路71を制御し、その画像の画像データを記録部73から、記録読出制御部72、符号化/復号回路71、およびバス82を介して、出力制御部86に供給させるとともに、ROM83から、静止画像の表示に関する指令を受け付けるボタン(以下、静止画用ボタンという)を表示させるための静止画用表示データ101、または動画像の表示に関する指令を受け付けるボタン(以下、動画用ボタンという)を表示させるための動画用表示データ102を読み出し、出力制御部86に供給する。
【0055】
これにより、出力部92には、静止画像とともに、静止画用ボタンが表示されたり、動画像とともに、動画用ボタンが表示される。
【0056】
さらに、CPU81は、符号化/復号回路71から供給される静止画像データ、または動画像データのうちの、例えば先頭の画像データに基づいて、静止画像データであるサムネイル画像データを作成し、出力制御部86に供給する。
【0057】
ROM83には、静止画用表示データ101、動画用表示データ102、CPU81が実行するプログラムなどが記憶される。RAM84には、CPU81の処理により得られるデータなどが適宜記憶される。操作入力I/F85には、操作入力部91と出力部92が接続される。操作入力I/F85は、操作入力部91と出力部92から供給される指令を、バス82を介してCPU81に供給する。
【0058】
出力制御部86は、符号化/復号回路71から供給される静止画像データ、または動画像データと音声データを出力部92に供給するとともに、CPU81から供給される静止画用表示データ101または動画用表示データ102を、出力部92に供給する。また、出力制御部86は、CPU81から供給されサムネイル画像データを出力部92に供給する。
【0059】
メモリカードI/F87には、必要に応じてメモリカード93が装着される。メモリカードI/F87は、CPU81の制御により、符号化/復号回路71からの画像データをメモリカード93に記録させる。また、メモリカードI/F87は、CPU81の制御により、メモリカード93から画像データを読み出し、符号化/復号回路71に供給する。時計回路88は、現在の日時を計時し、その日時を表す時間情報を、バス82を介して記録読出制御部72に供給する。
【0060】
操作入力部91は、図3の静止画撮影ボタン54、電源ボタン56、動画撮影ボタン57などから構成される。操作入力部91は、ユーザの操作に対応する指令を受け付け、その指令を操作入力I/F85に供給する。
【0061】
出力部92は、図3のビューファインダ53、ディスプレイ部55、図示せぬスピーカなどにより構成される。ビューファインダ53は、出力制御部86から供給される静止画像データまたは動画像データに対応する画像を表示する。また、ディスプレイ部55は、出力制御部86からの静止画像データまたは動画像データに対応する画像とともに、静止画用表示データ101に対応する静止画用アイコンまたは動画用表示データ102に対応する動画像用アイコンを表示する。
【0062】
また、ディスプレイ部55は、出力制御部86からのサムネイル画像データに対応するサムネイル画像を表示する。さらに、スピーカは、出力制御部86から供給される音声データに対応する音声を出力する。また、ディスプレイ部55は、ユーザのタッチパネルに対する操作を受け付け、その操作に対応する指令を操作入力I/F85に供給する。
【0063】
なお、図4では、静止画用表示データ101と動画用表示データ102がROM83に記憶されるものとしたが、記録部73に記録されてもよい。この場合、静止画用表示データ101と動画用表示データ102は、予め記録部73に記録されているようにしてもよいし、メモリカード93に記録されている静止画用表示データ101と動画用表示データ102が読み出されて、記録部73に記録されるようにしてもよい。
【0064】
また、以下では、説明の便宜上、カメラ部60により撮影された結果得られる画像データが記録部73に記録されるものとする。
【0065】
図5は、図4の記録部73に記録されている画像データに対応する画像が、ディスプレイ部55に表示される場合の画面の例を示している。
【0066】
図5の例では、画面150には、記録部73に記録されている画像データに対応する6枚のサムネイル画像151−1乃至151−6が3(縦)×2(横)に並べてインデックス表示される。サムネイル画像151−1、およびサムネイル画像151−3乃至サムネイル画像151−5は、静止画像データに対応するサムネイル画像であり、サムネイル画像151−2とサムネイル画像151−6は、動画像データに対応するサムネイル画像である。
【0067】
なお、以下では、サムネイル画像151−1乃至151−6を個々に区別する必要がない場合、それらをまとめてサムネイル画像151という。
【0068】
また、サムネイル画像151は、そのサムネイル画像151に対応する画像データに付加された時間情報が表す日時の早い順、即ち撮影順に、左上から右方向に並べられ、右下のサムネイル画像151−6が、6枚のサムネイル画像151−1乃至151−6のうち、撮影順が最後の画像に対応するサムネイル画像151となるように、並べられている。
【0069】
画面150にはまた、6枚のサムネイル画像151の左側に上ボタン152Aと下ボタン152Bが表示される。上ボタン152A(に対応するタッチパネルの位置)は、いま表示中の6枚のサムネイル画像151を撮影する直前に撮影(取得)された、6枚の画像に対応するサムネイル画像を、インデックス表示させるときに、操作(押下)される。下ボタン152Bは、いま表示中の6枚のサムネイル画像151に対応する画像を撮影した直後に撮影された、6枚の画像に対応するサムネイル画像を、インデックス表示させるときに操作される。
【0070】
ユーザは、画面150にインデックス表示されている6枚のサムネイル画像151のうちの、所望のサムネイル画像151(に対応するディスプレイ部55上の位置)を指などでタッチ(押下)する。
【0071】
例えば、ユーザが、静止画像データに対応するサムネイル画像151(図6の例では、サムネイル画像151−1)を、そのサムネイル画像151を押下することにより選択した場合、図6に示す画面がディスプレイ部55に表示される。
【0072】
図6の画面160には、サムネイル画像151−1に対応する静止画像が表示されるとともに、静止画用ボタンが表示される。具体的には、画面160の下部に、停止ボタン161、逆送りボタン162、スライドショーボタン163、および順送りボタン164が、静止画用ボタンとして表示されるとともに、画面160の右上部に、メニュー(Menu)ボタン165が静止画用ボタンとして表示される。
【0073】
停止ボタン161は、画面160の表示を停止するときに、操作される。逆送りボタン162は、いま画面160に表示中の静止画像を撮影する直前に撮影された画像を、表示対象として選択するときに、操作される。スライドショーボタン163は、いま画面160に表示中の静止画像から、撮影順に画像を連続して表示させるスライドショー表示を開始するか、またはスライドショー表示を停止するとき、操作される。即ち、スライドショーボタン163は、ユーザからのスライドショー表示の開始または指令を受け付ける。
【0074】
例えば、画面160にサムネイル画像151−1に対応する静止画像が表示されており、スライドショー表示が行われていない場合に、ユーザが、スライドショーボタン163を操作すると、いま画面160に表示中のサムネイル画像151−1に対応する静止画像に続けて、サムネイル画像151−2に対応する動画像、サムネイル画像151−3に対応する静止画像、サムネイル画像151−4に対応する静止画像、サムネイル画像151−5に対応する静止画像、サムネイル画像151−6に対応する動画像・・・の順に、画像が連続して表示される。
【0075】
順送りボタン164は、いま画面160に表示中の静止画像を撮影した直後に撮影された画像を、表示対象として選択するときに、操作される。また、メニューボタン165は、メニューの各種の項目を選択するときに、操作される。
【0076】
なお、逆送りボタン162または順送りボタン164により表示対象として選択された画像が静止画像である場合、その静止画像が表示された画面160が表示され、動画像である場合、その動画像が表示された、後述する図7の画面170が表示される。
【0077】
以上のように、ディスプレイ部55には、静止画像とともに、スライドショーボタン163が表示されるので、図1に示したように、メニューボタン14を操作した後、さらにスライドショー表示の項目を選択する必要がある従来の場合に比べて、ユーザは、スライドショー表示の開始および停止を容易に指令することができる。
【0078】
一方、図5の画面150において、ユーザが、動画像データに対応するサムネイル画像151(図7の例では、サムネイル画像151−2)を、そのサムネイル画像151を押下することにより選択した場合、図7に示す画面がディスプレイ部55に表示される。
【0079】
図7の画面170には、サムネイル画像151−2に対応する動画像が表示されるとともに、動画用ボタンが表示される。具体的には、画面170の下部に、停止ボタン171、巻き戻しボタン172、再生/一時停止ボタン173、および早送りボタン174が、動画用ボタンとして表示されるとともに、画面170の右上部に、メニュー(Menu)ボタン175が動画用ボタンとして表示される。
【0080】
停止ボタン171は、画面170の表示を停止するときに、操作される。巻き戻しボタン172は、いま画面170に表示中の動画像を、その時点から巻き戻し再生するときに、操作される。ここで、再生とは、動画像を、ある時点から順方向に、通常の速度で表示させることをいい、巻き戻し再生とは、ある時点から逆方向に、通常の速度より速い速度で表示させることをいう。また、後述する早送り再生とは、ある時点から順方向に、通常の速度より速い速度で表示させることをいう。
【0081】
ユーザにより巻き戻しボタン172が操作され、動画像の先頭まで巻き戻し再生された後、停止ボタン171または再生/一時停止ボタン173が操作されない場合、動画像を撮影する直前に撮影された画像が表示される。具体的には、動画像を撮影する直前に撮影された画像が静止画像である場合、その静止画像が表示された画面160(図6)が表示され、動画像である場合、画面170において、その動画像が巻き戻し再生される。
【0082】
再生/一時停止ボタン173は、いま画面170に一時停止されている動画像を、その時点から再生するとき、または、いま行われている巻き戻し再生、再生、および早送り再生を停止するときに操作される。早送りボタン174は、いま画面170に表示中の動画像を、その時点から早送り再生するときに、操作される。
【0083】
ユーザにより再生/一時停止ボタン173または早送りボタン174が操作され、動画像の終端まで再生または早送り再生された後、停止ボタン171または再生/一時停止ボタン173が操作されない場合、動画像を撮影した直後に撮影された画像が表示される。具体的には、動画像を撮影した直後に撮影された画像が静止画像である場合、その静止画像が表示された画面160(図6)が表示され、動画像である場合、画面170において、その動画像が再生または早送り再生される。
【0084】
また、メニューボタン175は、メニューの各種の項目を選択するときに、操作される。
【0085】
なお、図6に示した静止画用ボタンの配置と、図7に示した動画用ボタンの配置は、同一となっている。即ち、停止ボタン161と停止ボタン171、逆送りボタン162と巻き戻しボタン172、スライドショーボタン163と再生/一時停止ボタン173、順送りボタン164と早送りボタン174、メニューボタン165とメニューボタン175が、それぞれディスプレイ部55の画面上で同一の位置に配置されるようになっている。
【0086】
これにより、静止画像の表示時と動画像の表示時の、ユーザの操作感を同一にすることができる。その結果、ユーザの操作性を向上させることができる。
【0087】
次に、図8を参照して、図4のビデオカメラ50が、記録部73に記録されている画像を表示する表示処理について説明する。この表示処理は、例えば、図5の画面150において、ユーザがサムネイル画像151のいずれか1つを押下することにより、サムネイル画像151を選択したとき、開始される。
【0088】
ステップS1において、CPU81は、ディスプレイ部55から操作入力I/F85を介して供給される、ユーザにより選択されたサムネイル画像151に対応する画像の表示の指令に応じて、その画像が静止画像であるかどうかを判定する。
【0089】
ステップS1において、ユーザにより選択されたサムネイル画像151に対応する画像が静止画像であると判定された場合、ステップS2に進み、記録読出制御部72は、CPU81の制御により、記録部73から、その静止画像の静止画像データを読み出し、符号化/復号回路71を介して出力制御部86に供給する。
【0090】
ステップS2の処理後は、ステップS3に進み、CPU81は、ROM83から静止画用表示データ101を読み出し、出力制御部86に供給して、ステップS4に進む。ステップS4において、出力制御部86は、符号化/復号回路71から供給される静止画像データと、CPU81から供給される静止画用表示データ101をディスプレイ部55に供給し、静止画像とともに、静止画用ボタンを、ディスプレイ部55に表示させる。その結果、ディスプレイ部55には、図6に示した画面160が表示される。
【0091】
一方、ステップS1において、ユーザにより選択されたサムネイル画像151に対応する画像が静止画像ではない、即ち、ユーザにより選択されたサムネイル画像151に対応する画像は動画像であると判定された場合、ステップS5に進み、記録読出制御部72は、CPU81の制御により、記録部73から、その動画像の動画像データを読み出し、符号化/復号回路71を介して出力制御部86に供給する。
【0092】
ステップS5の処理後は、ステップS6に進み、CPU81は、ROM83から動画用表示データ102を読み出し、出力制御部86に供給して、ステップS7に進む。ステップS7において、出力制御部86は、符号化/復号回路71から供給される動画像データと、CPU81から供給される動画用表示データ102とをディスプレイ部55に供給し、動画像を再生するとともに、動画用ボタンを、ディスプレイ部55に表示させる。その結果、ディスプレイ部55には、図7に示した画面170が表示される。
【0093】
次に、図9を参照して、図4のビデオカメラ50がスライドショー表示を行うスライドショー表示処理について説明する。このスライドショー表示処理は、例えば、スライドショー表示が開始されていない場合に、図6の画面160において、ユーザによりスライドショーボタン163が操作されたとき、開始される。
【0094】
ステップS21において、CPU81は、ディスプレイ部55から操作入力I/F85を介して供給される、ユーザによるスライドショーボタン163の操作に対応するスライドショー表示の指令に応じて、記録読出制御部72を制御し、いま画面160に表示中の静止画像の静止画像データの、次の画像データを記録部73から読み出し、その画像データを符号化/復号回路71を介して出力制御部86に供給する。
【0095】
ステップS21の処理後は、ステップS22に進み、CPU81は、ステップS21で読み出された画像データが静止画像データであるかどうかを判定し、その画像データが静止画像データであると判定された場合、ステップS23に進む。
【0096】
ステップS23において、CPU81は、ROM83から静止画用表示データ101を読み出し、出力制御部86に供給して、ステップS24に進む。ステップS24において、出力制御部86は、符号化/復号回路71から供給される静止画像データと、CPU81から供給される静止画用表示データ101とをディスプレイ部55に供給し、静止画像とともに、静止画用ボタンを、ディスプレイ部55に表示させる。その結果、ディスプレイ部55には、図6に示した画面160が表示される。
【0097】
一方、ステップS22において、読み出された画像データが静止画像データではない、即ち読み出された画像データが動画像データであると判定された場合、ステップS25に進み、CPU81は、ROM83から動画用表示データ102を読み出し、出力制御部86に供給して、ステップS26に進む。
【0098】
ステップS26において、出力制御部86は、符号化/復号回路71から供給される動画像データと、CPU81から供給される動画用表示データ102とをディスプレイ部55に供給し、動画像を再生するとともに、動画用ボタンを、ディスプレイ部55に表示させる。その結果、ディスプレイ部55には、図7に示した画面170が表示される。
【0099】
ステップS24またはステップS26の処理後は、ステップS27に進み、ディスプレイ部55は、スライドショー表示を停止するかどうか、即ち停止ボタン161または停止ボタン171、もしくはスライドショーボタン163または再生/一時停止ボタン173が操作されたかどうかを判定し、これらのいずれかが操作されたと判定した場合、即ちスライドショー表示を停止すると判定した場合、処理は終了する。なお、停止ボタン161または停止ボタン171が操作されたと判定された場合、スライドショー表示処理の終了後に、出力制御部86は、画面160または画面170の表示を停止する。
【0100】
一方、ステップS27において、スライドショー表示を停止しないと判定された場合、ステップS28に進み、CPU81は、記録読出制御部72を制御し、直前のステップS21で読み出された画像データの次の画像データが、記録部73に記録されているかどうかを判定する。
【0101】
ステップS28において、次の画像データが記録されていると判定された場合、ステップS21に戻り、上述した処理を繰り返す。その結果、静止画像と動画像の両方が、ディスプレイ部55にスライドショー表示される。
【0102】
また、ステップS28において、次の画像データが記録されていないと判定された場合、即ちいま表示(再生)されている画像が最後の撮影の結果得られた画像である場合、処理は終了する。
【0103】
以上のように、ビデオカメラ50は、スライドショーボタン163が操作された場合に、表示中の静止画像から、スライドショー表示を開始するので、ユーザは、所望の静止画像の表示中にスライドショーボタン163を操作することにより、所望の静止画像からスライドショー表示を行うことができる。また、ユーザは、動画像の再生の指令と同様の感覚で、スライドショー表示を指令することができる。
【0104】
次に、図10乃至図14を参照して、本発明を適用したビデオカメラの他の実施の形態について説明する。
【0105】
図10は、本発明を適用したビデオカメラの他の実施の形態の構成例を示すブロック図である。
【0106】
図10のビデオカメラ200は、カメラ部60、記録読出処理部70、および制御部210から構成されており、ディスプレイ部55に表示される画像が静止画像であるか、または動画像であるかにかかわらず、画像とともに、静止画像と動画像の表示に関する指令を受け付ける共通のボタン(以下、共通ボタンという)をディスプレイ部55に表示させる。なお、図4と同一のものには同一の符号を付してあり、説明は繰り返しになるので省略する。
【0107】
図10の制御部210には、図4の制御部80のROM83の代わりに、ROM221が設けられている。
【0108】
ROM221には、共通ボタンを表示させるための共通表示データ221、CPU81が実行するプログラムなどが記憶される。
【0109】
次に、図11を参照して、図10のディスプレイ部55に表示された図5の画面150において、ユーザにより、所望のサムネイル画像151が押下された場合に、ディスプレイ部55に表示される画面の例について説明する。
【0110】
図11の画面230には、サムネイル画像151に対応する画像が表示されるとともに、共通ボタンが表示される。具体的には、画面230の下部に、停止ボタン231、逆送り/巻き戻しボタン232、スライドショー/再生/一時停止ボタン233、および順送り/早送りボタン234が、共通ボタンとして表示されるとともに、画面230の右上部に、メニュー(Menu)ボタン235が共通ボタンとして表示される。
【0111】
停止ボタン231は、図6の停止ボタン161と図7の停止ボタン171の両方の機能を備えており、逆送り/巻き戻しボタン232は、逆送りボタン162と巻き戻しボタン172の両方の機能を備えている。また、スライドショー/再生/一時停止ボタン233は、スライドショーボタン163と再生/一時停止ボタン173の両方の機能を備えており、順送り/早送りボタン234は、順送りボタン164と早送りボタン174の両方の機能を備えている。さらに、メニューボタン235は、メニューボタン165と175の両方の機能を備えている。
【0112】
なお、上述したように、ディスプレイ部55には、静止画像と動画像の表示に関する指令を受け付ける共通ボタンが、画像とともに表示されるので、ユーザにより共通ボタンが操作された場合、CPU81は、ディスプレイ部55から供給される、その操作に対応する指令に応じて、共通ボタンとともに表示されている画像が静止画像であるか、または動画像であるかを判定し、その判定結果に基づいて、指令に対応する処理を行う。
【0113】
次に、図12を参照して、図10のビデオカメラ200が、記録部73に記録されている画像を表示する表示処理について説明する。この表示処理は、例えば、図5の画面150において、ユーザがサムネイル画像151のいずれか1つを押下することにより、サムネイル画像151を選択したとき、開始される。
【0114】
ステップS41において、記録読出制御部72は、CPU81の制御により、記録部73から、ユーザにより選択されたサムネイル画像151に対応する画像の画像データを読み出し、その画像データを、符号化/復号回路71を介して出力制御部86に供給する。
【0115】
ステップS41の処理後は、ステップS42に進み、CPU81は、ROM83から共通表示データ221を読み出し、出力制御部86に供給して、ステップS43に進む。ステップS43において、出力制御部86は、符号化/復号回路71から供給される画像データと、CPU81から供給される共通表示データ221とをディスプレイ部55に供給し、画像とともに、共通ボタンをディスプレイ部55に表示させる。その結果、ディスプレイ部55には、図11に示した画面160が表示される。
【0116】
次に、図13を参照して、図10のビデオカメラ200がスライドショー表示を行うスライドショー表示処理について説明する。このスライドショー表示処理は、例えば、スライドショー表示が開始されていない場合に、図11の画面230において、静止画像の表示中に、ユーザによりスライドショー/再生/一時停止ボタン233が操作されたとき、開始される。
【0117】
ステップS61において、CPU81は、ディスプレイ部55から操作入力I/F85を介して供給される、ユーザによるスライドショー/再生/一時停止ボタン233の操作に対応するスライドショー表示の指令に応じて、記録読出制御部72を制御し、いま画面230に表示中の静止画像の静止画像データの、次の画像データを記録部73から読み出し、その画像データを符号化/復号回路71を介して出力制御部86に供給する。
【0118】
ステップS61の処理後は、ステップS62に進み、CPU81は、ROM211から共通表示データ221を読み出し、出力制御部86に供給して、ステップS63に進む。ステップS63において、出力制御部86は、符号化/復号回路71から供給される画像データと、CPU81から供給される共通表示データ221とを、ディスプレイ部55に供給し、画像とともに、共通ボタンを、ディスプレイ部55に表示させる。その結果、ディスプレイ部55には、図11に示した画面230が表示される。
【0119】
ステップS63の処理後は、ステップS64に進み、ディスプレイ部55は、スライドショー表示を停止するかどうか、即ち停止ボタン230またはスライドショー/再生/一時停止ボタン233が操作されたかどうかを判定し、これらのいずれかが操作されたと判定した場合、即ちスライドショー表示を停止すると判定した場合、処理は終了する。なお、停止ボタン230が操作されたと判定された場合、スライドショー表示処理の終了後に、出力制御部86は、画面230の表示を停止する。
【0120】
一方、ステップS64において、スライドショー表示を停止しないと判定された場合、ステップS65に進み、CPU81は、記録読出制御部72を制御し、直前のステップS61で読み出された画像データの次の画像データが、記録部73に記録されているかどうかを判定する。
【0121】
ステップS65において、次の画像データが記録されていると判定された場合、ステップS61に戻り、上述した処理を繰り返す。
【0122】
また、ステップS65において、次の画像データが記録されていないと判定された場合、処理は終了する。
【0123】
なお、上述した説明では、1つの画像データに対応する画像の表示時に、その画像とともに、共通ボタンが表示されたが、図14に示すように、インデックス表示時に、画像とともに、共通ボタンが表示されるようにしてもよい。
【0124】
図14の画面250は、図5の画面150に、カーソル251と共通ボタンを表示することにより構成される。
【0125】
即ち、図14の画面250では、6枚のサムネイル画像151のうち、ユーザにより選択されたサムネイル画像151に、カーソル251が配置される。
【0126】
また、図14の画面250では、共通ボタンとして、停止ボタン252、逆移動ボタン253、スライドショーボタン254、および順移動ボタン255が、共通ボタンとして表示される。
【0127】
停止ボタン252は、画面250の表示を停止するときに、操作される。逆移動ボタン253は、いまカーソル251が配置されている、サムネイル画像151に対応する画像を撮影する直前に撮影された画像のサムネイル画像151に、カーソル251を移動させるとき、操作される。例えば、カーソル251がサムネイル画像151−2に配置されている場合に、ユーザにより逆移動ボタン253が操作されると、カーソル251は、サムネイル画像151−1に配置される。
【0128】
スライドショーボタン254は、いまカーソル251が配置されている画像151からのスライドショー表示を指令するときに、操作される。順移動ボタン255は、いまカーソル251が配置されている、サムネイル画像151に対応する画像を撮影した直後に撮影された、画像のサムネイル画像151に、カーソル251を移動させるとき、操作される。例えば、カーソル251がサムネイル画像151−2に配置されている場合、ユーザにより順移動ボタン255が操作されると、カーソル251にサムネイル画像151−3が配置される。
【0129】
以上のように、ビデオカメラ200は、静止画用ボタンと動画用ボタンの両方の機能を備える共有ボタンを表示させるので、ROM211に記憶させる、ボタンを表示させるための表示データのデータ量を削減することができる。
【0130】
また、ビデオカメラ200は、ユーザにより選択されたサムネイル画像151に対応する画像が静止画像であるかどうかを判定する必要がなくなり、表示処理の処理速度を向上させることができる。
【0131】
なお、上述した説明では、ディスプレイ部55がタッチパネルを用いて構成されるものとしたが、タッチパネルは必須の構成要件ではない。即ち、例えば、ディスプレイ部55に表示される操作用のボタンを、操作入力部91を用いて操作するようにしてもよい。
【0132】
また、上述した説明では、ディスプレイ部55上に各種のボタン(動画用ボタン、静止画用ボタン、共通ボタン)を表示させることにより、ビデオカメラ50(200)に、各種のボタンが設けられたが、各種のボタンは、ビデオカメラ50(200)の筐体51に設けられるようにしてもよい。
【0133】
共通ボタンが筐体51に設けられる場合、動画用ボタンと静止画用ボタンが筐体51に設けられる場合に比べて、筐体51に設けられるボタンの数を削減することができる。また、ディスプレイ部55上に各種のボタンが設けられる場合、筐体51に設けられる場合に比べて、ビデオカメラ50の製造コストを削減することができる。
【0134】
さらに、上述した説明では、記録部73に記録されている画像データに対応する画像をディスプレイ部55に表示させるようにしたが、メモリカード93に記録されている画像データに対応する画像を、ディスプレイ部55に表示させる場合においても、同様の処理が行われる。
【0135】
また、記録部73とメモリカード93の両方に記録されている画像データに対応する画像を、ディスプレイ部55に表示させるようにしてもよい。この場合、CPU81は、記録部73とメモリカード93の両方に記録されている画像データを、その画像データに付加された時刻情報が表す日時順、即ち撮影順にソートする。その結果、出力部92は、記録部73とメモリカード93の両方に記録されている画像データに対応する画像を、撮影順に表示することができる。
【0136】
また、上述した説明では、図5の画面150において、動画像に対応するサムネイル画像151が選択された場合、図7の画面170または図11の画面230において動画像が再生されるようにしたが、動画像の先頭の画像だけが表示されるようにしてもよい。
【0137】
本発明は、ビデオカメラに限らず、例えば、デジタルスチルカメラ、パーソナルコンピュータ、携帯電話機などの画像を表示する機能を有する装置に適用することができる。
【0138】
なお、本明細書において、プログラム記録媒体に格納されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【0139】
また、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0140】
【図1】従来のスライドショー表示の指令方法の一例について説明する図である。
【図2】従来のスライドショー表示の指令方法の他の一例について説明する図である。
【図3】本発明を適用したビデオカメラの外観構成例を示す斜視図である。
【図4】図3のビデオカメラの構成例を示す図である。
【図5】インデックス表示の画面の例を示す図である。
【図6】静止画像を表示する画面の例を示す図である。
【図7】動画像を表示する画面の例を示す図である。
【図8】図4のビデオカメラの表示処理について説明するフローチャートである。
【図9】図4のビデオカメラのスライドショー表示処理について説明するフローチャートである。
【図10】本発明を適用したビデオカメラの他の実施の形態の構成例を示すブロック図である。
【図11】図10のビデオカメラにおいて画像を表示する画面の例を示す図である。
【図12】図10のビデオカメラの表示処理について説明するフローチャートである。
【図13】図10のビデオカメラのスライドショー表示処理について説明するフローチャートである。
【図14】図10のビデオカメラにおいて画像を表示する画面の他の例を示す図である。
【符号の説明】
【0141】
50 ビデオカメラ, 53 ビューファインダ, 55 ディスプレイ部, 70記録読出処理部, 72 記録読出制御部, 73 記録部, 81 CPU, 83 ROM, 84 RAM, 86 出力制御部, 92 出力部, 93 メモリカード, 101 静止画用表示データ, 102 動画用表示データ, 161 停止ボタン, 162 逆送りボタン, 163 スライドショーボタン, 164 順送りボタン, 165 メニューボタン, 171 停止ボタン, 172 巻き戻しボタン, 173 再生/一時停止ボタン, 174 早送りボタン, 175 メニューボタン, 211 ROM, 221 共通表示データ, 231 停止ボタン, 232 逆送り/巻き戻しボタン, 233 スライドショー/再生/一時停止ボタン, 234 順送り/早送りボタン, 235 メニューボタン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の静止画像の画像データである静止画像データが、所定の順に記録されている記録媒体から、前記静止画像データを読み出す読出手段と、
前記読出手段により読み出された静止画像データに対応する静止画像を表示させる表示制御手段と、
前記静止画像の表示に関する指令を受け付ける静止画像用受付手段と
を備え、
前記読出手段は、前記静止画像の表示中に、前記静止画像用受付手段により、前記静止画像のスライドショー表示の指令が受け付けられた場合、その表示中の静止画像に対応する静止画像データの次の静止画像データから、前記静止画像データを連続して読み出し、
前記表示制御手段は、前記静止画像の表示中に、前記静止画像用受付手段により、前記静止画像のスライドショー表示の指令が受け付けられた場合、その表示中の静止画像に続けて、前記読出手段により読み出される静止画像データに対応する静止画像を連続して表示させることにより、前記スライドショー表示を行う
表示制御装置。
【請求項2】
前記表示制御手段は、前記静止画像とともに、前記静止画像用受付手段を表示させる
請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項3】
動画像の表示に関する指令を受け付ける動画像用受付手段
をさらに備え、
前記記録媒体は、前記静止画像データと、前記動画像の画像データである動画像データが、所定の順に複数記録されており、
前記読出手段は、前記静止画像の表示中に、前記静止画像用受付手段により、前記静止画像のスライドショー表示の指令が受け付けられた場合、その表示中の静止画像に対応する静止画像データの次の静止画像データまたは動画像データから、前記静止画像データまたは前記動画像データを連続して読み出し、
前記表示制御手段は、前記静止画像の表示中に、前記静止画像用受付手段により、前記静止画像のスライドショー表示の指令が受け付けられた場合、その表示中の静止画像に続けて、前記読出手段により読み出される静止画像データに対応する静止画像、または動画像データに対応する動画像を連続して表示させることにより、スライドショー表示を行い、かつ前記静止画像とともに、前記静止画像用受付手段を表示させ、前記動画像とともに、前記静止画像用受付手段と同一の配置で前記動画像用受付手段を表示させる
請求項2に記載の表示制御装置。
【請求項4】
前記記録媒体は、前記静止画像データと、前記動画像の画像データである動画像データが、所定の順に複数記録されており、
前記読出手段は、前記静止画像の表示中に、前記静止画像用受付手段により、前記静止画像のスライドショー表示の指令が受け付けられた場合、その表示中の静止画像に対応する静止画像データの次の静止画像データまたは動画像データから、前記静止画像データまたは前記動画像データを連続して読み出し、
前記表示制御手段は、前記静止画像の表示中に、前記静止画像用受付手段により、前記静止画像のスライドショー表示の指令が受け付けられた場合、その表示中の静止画像に続けて、前記読出手段により読み出される静止画像データに対応する静止画像、または動画像データに対応する動画像を連続して表示させることにより、スライドショー表示を行い、
前記静止画用受付手段は、前記動画像の表示に関する指令も受け付ける
請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項5】
静止画像の表示に関する指令を受け付け、
前記静止画像の表示中に、前記静止画像のスライドショー表示の指令が受け付けられた場合、複数の前記静止画像の画像データである静止画像データが、所定の順に記録されている記録媒体から、その表示中の静止画像に対応する静止画像データの次の静止画像データから、前記静止画像データを連続して読み出し、
前記静止画像の表示中に、前記静止画像のスライドショー表示の指令が受け付けられた場合、その表示中の静止画像に続けて、前記記録媒体から読み出される静止画像データに対応する静止画像を連続して表示させることにより、前記スライドショー表示を行う
ステップを含む表示制御方法。
【請求項6】
静止画像の表示に関する指令を受け付け、
前記静止画像の表示中に、前記静止画像のスライドショー表示の指令が受け付けられた場合、複数の前記静止画像の画像データである静止画像データが、所定の順に記録されている記録媒体から、その表示中の静止画像に対応する静止画像データの次の静止画像データから、前記静止画像データを連続して読み出し、
前記静止画像の表示中に、前記静止画像のスライドショー表示の指令が受け付けられた場合、その表示中の静止画像に続けて、前記記録媒体から読み出される静止画像データに対応する静止画像を連続して表示させることにより、前記スライドショー表示を行う
ステップを含む処理をコンピュータに実行させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2007−178839(P2007−178839A)
【公開日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−378839(P2005−378839)
【出願日】平成17年12月28日(2005.12.28)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】