説明

表示端末装置、データ表示方法、表示処理プログラム

【課題】操作者に対し、待ち時間による不快感を与えない快適なスライドショーを提供する。
【解決手段】スライドショー表示の対象となる複数の表示データ中に、表示端末装置100で展開不能な表示データが含まれる場合に、サーバ200から表示アプリケーションを取得するのに要する取得時間を決定した後、その取得時間に基づいて、展開不能データを後回しにして展開可能データを先に表示しつつ、その表示している間に展開不能データ用の表示アプリケーションの取得が完了するように、表示制御情報テーブルにおける複数の表示データの表示順序を決定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の表示データをスライドショー形式で表示する表示端末装置、データ表示方法、及び表示処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
表示データを表示する表示端末装置が知られている。この表示端末装置は、表示データを表示可能に展開するための所定の表示アプリケーションをアプリケーション記憶手段に記憶しており、当該表示アプリケーションを用いて表示データを表示可能に展開し、表示手段で表示する。このため、表示しようとする表示データが、アプリケーション記憶手段に記憶された表示アプリケーションを用いて展開できない展開不能データである場合には、当該表示データの表示を行うことができない。
【0003】
そこで、外部サーバより展開不能データの展開に必要な表示アプリケーションを取得する表示端末装置が提唱されている(例えば、特許文献1参照)。この表示端末装置では、表示しようとする表示データが展開不能データである場合、外部サーバより展開不能データの展開に必要な表示アプリケーションをダウンロードし、当該表示アプリケーションを用いて表示データを表示可能に展開し、表示手段で表示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−337904号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記従来技術では、表示アプリケーションのダウンロードが完了して初めて、展開不能データの表示が可能となる。したがって、表示アプリケーションをダウンロードする間、操作者は表示データを見ることはできず、待つ必要がある。特に、表示端末装置で複数の表示データを例えばスライドショー形式で表示するような場合にあっては、スライドショーが途中で中断されることとなり、操作者に対し待ち時間による不快感を与える結果となってしまう。
【0006】
本発明の目的は、操作者に対し、待ち時間による不快感を与えない快適なスライドショーを提供することができる表示端末装置、データ表示方法、及び表示処理プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、第1発明の表示端末装置は、複数の表示データを記憶したデータ記憶手段と、前記表示データを表示するための表示手段と、前記データ記憶手段に記憶された前記複数の表示データのうちスライドショー表示の対象となる表示データの識別情報と各識別情報に対応した表示データの表示順序又は表示時間とを含む、表示制御情報を記憶するための制御情報記憶手段と、前記表示データを表示可能に展開するための表示アプリケーションを記憶するためのアプリケーション記憶手段と、前記データ記憶手段に記憶された表示データを、前記表示アプリケーションを用いて表示可能に展開するデータ展開手段と、スライドショー表示の実行開始を操作者が指示可能な操作手段と、前記操作手段より前記スライドショー表示の実行開始が指示された場合に、前記表示制御情報に前記識別情報が含まれる前記複数の表示データそれぞれの特定の識別子に基づき、当該複数の表示データに、前記データ展開手段が前記表示アプリケーションを用いて展開できる展開可能データ以外の展開不能データが含まれるかどうかを判定するデータ判定手段と、前記データ判定手段により前記複数の表示データに前記展開不能データが含まれると判定された場合、当該展開不能データの展開に必要な表示アプリケーションを取得するアプリケーション取得手段と、前記アプリケーション取得手段による前記表示アプリケーションの取得に要する取得時間を決定する取得時間決定手段と、前記データ判定手段により前記複数の表示データに前記展開不能データが含まれると判定された場合、前記取得時間決定手段により決定された前記取得時間に基づいて、前記表示制御情報における複数の前記表示データの表示順序又は表示時間を決定する表示決定手段とを有し、前記表示手段は、前記表示決定手段が決定した表示順序又は表示時間に従って、前記展開可能データ及び前記展開不能データを含む前記表示データの表示を行うことを特徴とする。
【0008】
本願第1発明の表示端末装置においては、スライドショー表示の対象となる複数の表示データの識別情報と表示順序又は表示時間とが、表示制御情報として制御情報記憶手段に記憶されている。操作者がスライドショー表示の実行開始を操作手段により指示すると、データ判定手段が、表示制御情報に識別情報が含まれる複数の表示データそれぞれの特定の識別子に基づき、複数の表示データ中に展開不能データが含まれるかどうかを判定する。
【0009】
ここで、展開可能データは、アプリケーション記憶手段に記憶された表示アプリケーションを用いてデータ展開手段が展開することができるが、展開不能データは、アプリケーション記憶手段に記憶された表示アプリケーションではデータ展開手段は展開することができない。したがって、上記データ判定手段により展開不能データが含まれると判定された場合には、いずれかのタイミングで、当該展開不能データを展開するための表示アプリケーションをアプリケーション取得手段により取得する必要がある。
【0010】
本願第1発明においては、このような場合に、取得時間決定手段が上記表示アプリケーションの取得に要する取得時間を決定した後、表示決定手段が、その取得時間に基づいて、表示制御情報における複数の表示データの表示順序又は表示時間を決定する。そして、表示手段で、表示決定手段が決定した表示順序又は表示時間に従って、展開可能データ及び展開不能データを含む表示データの表示を行う。
【0011】
これにより、例えば、展開不能データを後回しにして展開可能データを先に表示しつつ、その表示している間に展開不能データ用の表示アプリケーションの取得が完了するように、表示順序を決定可能となる。また例えば、先に表示する展開可能データの表示時間を延長して設定することで、その表示している間に、後から表示する展開不能データ用の表示アプリケーションの取得が完了するように、表示時間を決定することも可能である。
【0012】
上記のようにすることで、アプリケーション取得手段による展開不能データ用の表示アプリケーションの取得を、展開可能データを用いたスライドショーの実行中に行うことができる。これにより、操作者に対し、待ち時間による不快感を与えない快適なスライドショーを提供することができる。
【0013】
第2発明の表示端末装置は、上記第1発明において、前記表示決定手段は、少なくとも1つの前記展開可能データを前記表示手段が表示している間に、前記展開不能データの展開に必要な表示アプリケーションの取得が完了するように、前記表示制御情報における複数の前記表示データの表示順序又は表示時間を決定し、前記表示手段は、前記表示決定手段が決定した表示順序又は表示時間に従って、前記展開可能データ及び前記展開不能データを含む前記表示データの表示を行い、前記アプリケーション取得手段は、前記表示決定手段が決定した表示順序又は表示時間に従って前記表示手段が前記展開可能データを表示している間に、前記展開不能データを表示可能に展開するための表示アプリケーションを取得することを特徴とする。
【0014】
これにより、展開不能データを表示可能に展開するための表示アプリケーションの取得を、少なくとも1つの展開可能データを用いたスライドショーの実行中に行うことができる。これにより、操作者に対し、待ち時間による不快感を与えない快適なスライドショーを提供することができる。
【0015】
第3発明の表示端末装置は、上記第2発明において、前記データ記憶手段に記憶された前記複数の表示データのうちスライドショー表示の対象となる表示データの識別情報を、所定の初期順序に沿って配列した、初期制御情報を記憶した初期情報記憶手段と、前記初期情報記憶手段に記憶された前記初期制御情報に含まれる複数の前記識別情報を順次読み込む読み込み手段とを有し、前記表示決定手段は、前記読み込み手段により読み込まれた前記識別情報に係わる表示データが前記展開可能データである場合には、当該読み込まれた順序と同等である前記表示データの表示順序を付与し、前記読み込み手段により読み込まれた前記識別情報に係わる表示データが前記展開不能データである場合には、前記展開可能データを前記表示手段が表示している間に当該展開不能データの展開に必要な表示アプリケーションの取得が完了するように、当該読み込まれた順序よりも後回しとなる前記表示データの表示順序を付与し、前記制御情報記憶手段は、前記表示決定手段により前記表示順序が付与された前記複数の識別情報を、当該付与された表示順序で含む、前記表示制御情報を記憶することを特徴とする。
【0016】
これにより、初期制御情報において所定の初期順序に沿って配列された表示データの識別情報が、展開不能データを後回しにして展開可能データを先に表示しつつ、その表示している間に展開不能データ用の表示アプリケーションの取得が完了するように順序変更され、表示制御情報に組み込まれる。この結果、表示手段が表示制御情報に基づきスライドショー表示を実行する際に、展開不能データ用の表示アプリケーションの取得を、展開可能データを用いたスライドショーの実行中に確実に行うことができる。
【0017】
第4発明の表示端末装置は、上記第2発明において、前記データ記憶手段に記憶された前記複数の表示データのうちスライドショー表示の対象となる表示データの識別情報を、所定の初期順序に沿って配列した、初期制御情報を記憶した初期情報記憶手段と、前記初期情報記憶手段に記憶された前記初期制御情報に含まれる複数の前記識別情報を順次読み込む読み込み手段とを有し、前記表示決定手段は、前記読み込み手段により読み込まれた前記識別情報に係わる表示データが前記展開不能データである場合には、当該読み込まれた順序よりも前の順序で読み込まれた、前記展開可能データに係わる少なくとも1つの識別情報に対し、当該少なくとも1つの識別情報に係わる展開可能データを前記表示手段が表示している間に前記読み込まれた識別情報に係わる展開不能データの展開に必要な表示アプリケーションの取得が完了するように、固定的に定められた表示時間よりも延長された表示時間を付与し、前記制御情報記憶手段は、前記表示決定手段により、前記固定的に定められた表示時間又は前記延長された表示時間が付与された前記複数の識別情報を含む、前記表示制御情報を記憶することを特徴とする。
【0018】
これにより、各表示データに対する表示時間が、延長された表示時間で先に展開可能データを表示している間に展開不能データ用の表示アプリケーションが取得完了するように設定され、表示制御情報に組み込まれる。この結果、表示手段が表示制御情報に基づきスライドショー表示を実行する際に、展開不能データ用の表示アプリケーションの取得を、展開可能データを用いたスライドショーの実行中に確実に行うことができる。
【0019】
第5発明の表示端末装置は、上記第3又は第4発明において、前記読み込み手段により読み込まれた前記識別情報に係わる表示データが前記展開不能データであった場合に、前記取得時間決定手段により決定された、当該展開不能データの展開に必要な表示アプリケーションの取得に要する前記取得時間が、予め定められた閾値以下であるかどうかを判定する、取得時間判定手段と、前記取得時間判定手段により、前記取得時間が前記閾値よりも大きいと判定された場合には、当該展開不能データに係わる識別情報を、前記表示制御情報に含まれないように除外する第1除外処理手段とを有することを特徴とする。
【0020】
これにより、展開するための表示アプリケーションの取得時間が過度に長く、当該表示アプリケーションの取得を展開可能データを用いたスライドショーの実行中に行えないような展開不能データを、表示対象から除外することができる。この結果、操作者に対し、待ち時間による不快感を確実に与えないようにすることができる。
【0021】
第6発明の表示端末装置は、上記第3乃至第5発明のいずれかにおいて、前記読み込み手段により読み込まれた前記識別情報に係わる表示データが前記展開不能データであった場合に、当該展開不能データの展開に必要な表示アプリケーションが、前記表示端末装置の仕様に適合するかどうかを判定する、適合判定手段と、前記適合判定手段により、前記展開不能データの展開に必要な表示アプリケーションが、前記表示端末装置の仕様に適合しないと判定された場合には、当該展開不能データに係わる識別情報を、前記表示制御情報に含まれないように除外する第2除外処理手段とを有することを特徴とする。
【0022】
これにより、展開するための表示アプリケーションに対し表示端末装置のスペックが対応しておらず、スライドショーの実行中に展開することができない展開不能データを、表示対象から除外することができる。この結果、操作者に対し、待ち時間による不快感を確実に与えないようにすることができる。
【0023】
第7発明の表示端末装置は、上記第3乃至第6発明のいずれかにおいて、前記表示手段が、前記表示決定手段により前記表示順序又は前記表示時間が付与された複数の識別情報を含む前記表示制御情報に従った前記表示データの表示を完了した後に、前記アプリケーション取得手段で取得した表示アプリケーションの削除処理を行う、アプリケーション削除手段を有することを特徴とする。
【0024】
展開不能データを展開するために取得した表示アプリケーションを、当該データの展開完了後に削除処理することにより、恒常的にメモリやストレージを占有することがなくなる。この結果、表示端末装置に備えられる記憶領域を節約することができる。
【0025】
上記目的を達成するために、第8発明のデータ表示方法は、表示端末装置が複数の表示データをスライドショー形式で表示するためのデータ表示方法であって、スライドショー表示の実行開始が指示された場合に、表示対象となる複数の表示データそれぞれの特定の識別子に基づき、当該複数の表示データに、既に取得済みの表示アプリケーションを用いて展開できる展開可能データ以外の展開不能データが含まれるかどうかを判定するデータ判定手順と、前記データ判定手順で前記複数の表示データに前記展開不能データが含まれると判定された場合、当該展開不能データの展開に必要な表示アプリケーションの取得に要する取得時間を決定する取得時間決定手順と、前記取得時間決定手順で決定された前記取得時間に基づいて、前記複数の表示データの表示順序又は表示時間を決定する表示決定手順と、前記表示決定手順で決定された前記表示順序又は前記表示時間に沿い、少なくとも1つの前記展開可能データを表示している間に、前記展開不能データの展開に必要な表示アプリケーションの取得を行う、データ表示・アプリケーション取得手順とを有することを特徴とする。
【0026】
本願第8発明のデータ表示方法においては、操作者がスライドショー表示の実行開始を指示すると、表示端末装置は、データ判定手順で、表示対象となる複数の表示データ中に展開不能データが含まれるかどうかを判定する。
【0027】
ここで、展開可能データは、既に表示端末装置が取得済みの表示アプリケーションを用いて展開することができるが、展開不能データは、表示端末装置が取得済みの表示アプリケーションでは展開することができない。したがって、上記データ判定手順で展開不能データが含まれると判定された場合には、いずれかのタイミングで、当該展開不能データを展開するための表示アプリケーションを取得する必要がある。
【0028】
本願第8発明においては、このような場合に、表示端末装置は、取得時間決定手順で上記表示アプリケーションの取得に要する取得時間を決定した後、表示決定手順で、その取得時間に基づいて、複数の表示データの表示順序又は表示時間を決定する。これにより、展開不能データ用の表示アプリケーションの取得を、展開可能データを用いたスライドショーの実行中に行うことができる。これにより、操作者に対し、待ち時間による不快感を与えない快適なスライドショーを提供することができる。
【0029】
上記目的を達成するために、第9発明の表示処理プログラムは、スライドショー表示の実行開始が指示された場合に、表示対象となる複数の表示データそれぞれの特定の識別子に基づき、当該複数の表示データに、既に取得済みの表示アプリケーションを用いて展開できる展開可能データ以外の展開不能データが含まれるかどうかを判定するデータ判定手順と、前記データ判定手順で前記複数の表示データに前記展開不能データが含まれると判定された場合、当該展開不能データの展開に必要な表示アプリケーションの取得に要する取得時間を決定する取得時間決定手順と、前記取得時間決定手順で決定された前記取得時間に基づいて、前記複数の表示データの表示順序又は表示時間を決定する表示決定手順と、前記表示決定手順で決定された前記表示順序又は前記表示時間に沿い、少なくとも1つの前記展開可能データを表示している間に、前記展開不能データの展開に必要な表示アプリケーションの取得を行う、データ表示・アプリケーション取得手順とを、通信機能を備えた表示端末装置に備えられた演算手段に実行させる。
【0030】
本願第9発明の表示処理プログラムが演算手段で実行される表示端末装置においては、操作者がスライドショー表示の実行開始を指示すると、データ判定手順で、表示対象となる複数の表示データ中に展開不能データが含まれるかどうかが判定される。
【0031】
ここで、展開可能データは、既に表示端末装置が取得済みの表示アプリケーションを用いて展開することができるが、展開不能データは、表示端末装置が取得済みの表示アプリケーションでは展開することができない。したがって、上記データ判定手順で展開不能データが含まれると判定された場合には、いずれかのタイミングで、当該展開不能データを展開するための表示アプリケーションを取得する必要がある。
【0032】
本願第9発明の表示処理プログラムが実行される表示端末装置においては、このような場合に、取得時間決定手順で上記表示アプリケーションの取得に要する取得時間が決定された後、表示決定手順で、その取得時間に基づいて、複数の表示データの表示順序又は表示時間が決定される。これにより、展開不能データ用の表示アプリケーションの取得を、展開可能データを用いたスライドショーの実行中に行うことができる。これにより、操作者に対し、待ち時間による不快感を与えない快適なスライドショーを提供することができる。
【発明の効果】
【0033】
本発明によれば、操作者に対し、待ち時間による不快感を与えない快適なスライドショーを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本実施形態の表示端末装置を有するスライドショー表示システムの全体構成を表すシステム構成図である。
【図2】スライドショー表示システムのシステム全体の機能構成を概念的に表す機能ブロック図である。
【図3】表示端末装置の制御回路によって実行される制御内容を表すフローチャートである。
【図4】ステップS100の表示アプリ一覧取得処理の詳細内容を表すフローチャートである。
【図5】ステップS200の表示制御情報設定処理の詳細内容を表すフローチャートである。
【図6】ステップS300のデータ表示処理の詳細内容を表すフローチャートである。
【図7】ステップS400の表示アプリ取得処理の詳細内容を表すフローチャートである。
【図8】サーバのテーブル記憶部に記憶された表示アプリ一覧情報テーブルの一例を表す図である。
【図9】表示端末装置のテーブル記憶部に記憶されたデータテーブルの一例を表す図である。
【図10】表示端末装置のテーブル記憶部に記憶された表示制御情報テーブルの一例を表す図である。
【図11】表示端末装置のテーブル記憶部に記憶された保留データテーブルの一例を表す図である。
【図12】表示端末装置のテーブル記憶部に記憶された表示アプリ取得順テーブルの一例を表す図である。
【図13】表示時間を変更する変形例における、ステップS500の表示制御情報設定処理の詳細内容を表すフローチャートである。
【図14】表示時間を変更する変形例における、表示端末装置のテーブル記憶部に記憶された表示制御情報テーブルの一例を表す図である。
【図15】表示時間を変更する変形例における、表示端末装置のテーブル記憶部に記憶された保留データテーブルの一例を表す図である。
【図16】データテーブルを予めソートする変形例における、表示端末装置の制御回路によって実行される制御内容を表すフローチャートである。
【図17】ステップS15によりソートされた状態のデータテーブルの一例を表す図である。
【図18】データテーブルを予めソートする変形例における、表示端末装置の制御回路によって実行される他の制御内容を表すフローチャートである。
【図19】ステップS15Aによりソートされた状態のデータテーブルの一例を表す図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
【0036】
図1を用いて、本実施形態の表示端末装置100を有するスライドショー表示システム1の全体構成について説明する。
【0037】
この図1において、スライドショー表示システム1は、例えばJPEG形式やGIF形式等の複数の表示データをスライドショー形式で表示するための表示システムである。このスライドショー表示システム1は、表示端末装置100と、サーバ200とを有している。表示端末装置100とサーバ200とは、例えばLAN、無線LAN等の有線あるいは無線のネットワークNWを介して情報入出力可能に接続されている。
【0038】
表示端末装置100は、例えばPCであり、液晶ディスプレイ等である表示部101及びマウスやキーボード等で構成される操作部102を備えている。詳細は後述するが、この表示端末装置100には、所定のデータ形式である表示データを表示可能に展開するための複数の表示アプリケーションがインストールされている。そして、操作者が操作部102を用いてスライドショー表示の実行開始を指示すると、表示端末装置100はデータ記憶部105(後述の図2参照)に記憶された表示データを表示アプリケーションを用いて展開し、表示部101において複数の表示データをスライドショー形式で表示することが可能となっている。
【0039】
なお、上記表示部101及び操作部102が、特許請求の範囲に記載の表示手段及び操作手段をそれぞれ構成する。
【0040】
次に図2を用いて、スライドショー表示システム1のシステム全体の機能構成を説明する。
【0041】
この図2において、表示端末装置100は、各種表示データを表示するための上記表示部101と、スライドショー表示の実行開始を操作者が指示可能な上記操作部102と、サーバ200との間でネットワークNWを介して行われるネットワーク通信の制御を行うネットワーク通信制御部103と、上記表示部101及びネットワーク通信制御部103を含む表示端末装置100全体の動作を制御する制御回路104とを有する。
【0042】
制御回路104は、いわゆるマイクロコンピュータであり、詳細な図示を省略するが、中央演算処理装置であるCPU、ROM、及びRAM等から構成されている。この制御回路104は、RAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記憶されたプログラム、例えば後述の図3乃至図7に示すデータ表示方法を演算手段としてのCPUに実行させる表示処理プログラムに従って、信号処理を行う。
【0043】
また表示端末装置100は、データ記憶部105と、テーブル記憶部106と、アプリケーション記憶部107とを有している。これらの記憶部105,106,107は、例えばハードディスクや大容量メモリ等で構成されており、上記制御回路104はこれら記憶部105,106,107に対し情報の読み出し/書き込みが可能である。データ記憶部105には、スライドショー表示を行う複数の表示データが記憶されている。テーブル記憶部106には各種のテーブルが記憶されている。このテーブル記憶部106に記憶されたテーブルには、データ記憶部105に記憶された複数の表示データのうちスライドショー表示の対象となる表示データのデータIDと、各データIDに対応した表示データの表示順序とを含む、表示制御情報テーブル(後述の図10参照)が含まれる。なお、本実施形態では、各表示データの表示時間は予め定められた共通の時間となるように固定的に設定されている。また、上記表示制御情報テーブルが、特許請求の範囲に記載の表示制御情報に相当する。
【0044】
またアプリケーション記憶部107には、所定のデータ形式である表示データを表示可能に展開するための複数の表示アプリケーションが記憶されている。制御回路104は、上記表示制御情報テーブルに設定された表示順序に従ってデータ記憶部105から表示データを順次読み出し、アプリケーション記憶部107に記憶された表示アプリケーションを用いてスライドショー表示を実行する。
【0045】
サーバ200は、表示端末装置100との間でネットワークNWを介して行われるネットワーク通信の制御を行うネットワーク通信制御部201と、サーバ200全体の制御を行う制御回路202とを有している。またサーバ200は、テーブル記憶部203と、アプリケーション記憶部204とを有している。アプリケーション記憶部204には、所定のデータ形式である表示データを表示可能に展開するための複数の表示アプリケーションが記憶されている。この表示アプリケーションは、例えばインターネット上で無償配布されているアプリケーションや、有償の場合には必要に応じて必要ライセンス数だけ購入されたアプリケーション等で構成されている。
【0046】
テーブル記憶部203には、上記アプリケーション記憶部204に記憶された全ての表示アプリケーションのアプリIDと各アプリIDに対応した拡張子、アプリ有無フラグ、及び取得時間とを含む、表示アプリ一覧情報テーブル(後述の図8参照)が記憶されている。この表示アプリ一覧情報テーブルは、操作者が、どの拡張子を表示する表示アプリケーションを表示端末装置100が持っているかというアプリ保持の有無や、取得するための時間を管理するためのものである。操作者がスライドショーを実行する前に表示端末装置100にアクセスした際に、サーバ200側と表示端末装置100側の情報および通信回線の情報より「アプリ有無フラグ」と「取得時間」が計算され、この表示アプリ一覧情報テーブルのデータが作成される。なお、表示アプリ一覧情報テーブルは、表示端末装置100のテーブル記憶部106に記憶してもよい。上記アプリ有無フラグは、アプリケーション記憶部204に記憶された表示アプリケーションのうち、どれが表示端末装置100のアプリケーション記憶部107に記憶されているか否かを識別するためのフラグである。また上記取得時間は、表示端末装置100において複数の表示データにアプリケーション記憶部107に記憶された表示アプリケーションでは展開不能な表示データが含まれる場合に、制御回路104が当該表示データの展開に必要な表示アプリケーションを、ネットワークNWを介してサーバ200より取得するのに要する時間である。この取得時間は、各表示アプリケーションのデータサイズと、表示端末装置100とサーバ200とのデータ通信速度とに基づき定められているが、表示端末装置100とサーバ200との通信環境等に応じて随時算出して決定するようにしてもよい。
【0047】
なお、上記データ記憶部105、テーブル記憶部106、及びアプリケーション記憶部107が、特許請求の範囲に記載のデータ記憶手段、制御情報記憶手段、及びアプリケーション記憶手段をそれぞれ構成する。また、表示データのデータIDが、特許請求の範囲に記載の識別情報に相当する。さらに、上記拡張子が特許請求の範囲に記載の識別子に相当する。
【0048】
以上のような構成であるスライドショー表示システム1において、スライドショー表示を行う際には、表示端末装置100の制御回路104は、まずサーバ200のテーブル記憶部203より上記表示アプリ一覧情報テーブルを取得する。次に、当該アプリ一覧情報テーブルに含まれる各アプリIDに対応した拡張子と、表示制御情報テーブルにデータIDが含まれる複数の表示データそれぞれの拡張子とに基づき、当該複数の表示データにアプリケーション記憶部107に記憶された表示アプリケーションを用いて展開できる表示データ以外の展開不能な表示データが含まれるかどうかを判定する。そして、複数の表示データに展開不能な表示データが含まれる場合、当該表示データの展開に必要な表示アプリケーションをネットワークNWを介してサーバ200より取得する。このとき制御回路104は、当該取得する表示アプリケーションの取得時間に基づき、表示制御情報テーブルにおける複数の表示データの表示順序を決定する。このようにすることで、表示端末装置100で展開不能な表示データ用の表示アプリケーションの取得を、表示端末装置100で展開可能な表示データを用いたスライドショーの実行中に行うことが可能となっている。以下、この詳細内容について説明する。なお、以下の説明においては、適宜、表示端末装置100で展開不能な表示データを「展開不能データ」と、表示端末装置100で展開可能な表示データを「展開可能データ」と称する。
【0049】
次に図3を用いて、表示端末装置100の制御回路104によって実行される制御内容を説明する。
【0050】
まずステップS10では、制御回路104は、スライドショー表示の実行開始指示がなされたか否かを操作部102からの入力信号に基づき判定する。開始指示がなされるまで本判定を繰り返し、開始指示がなされた場合には判定が満たされてステップS100に移る。
【0051】
次にステップS100では、制御回路104は、サーバ200より表示アプリ一覧情報テーブルを取得する表示アプリ一覧取得処理を実行する。この表示アプリ一覧取得処理の詳細については、後述する。
【0052】
ステップS200では、制御回路104は、表示データの表示順序を規定する表示制御情報テーブルを設定する表示制御情報設定処理を実行する。この表示制御情報設定処理の詳細については、後述する。
【0053】
次に、制御回路104は、ステップS300のデータ表示処理とステップS400の表示アプリ取得処理とを同時に並行して実行する。データ表示処理は、上記表示制御情報設定処理により設定された表示制御情報テーブルに従って複数の表示データを表示する処理である。また、表示アプリ取得処理は、表示データの展開に必要な表示アプリケーションをサーバ200より取得する処理である。このような同時並行処理は、例えばコンピュータのOS等でしばしば行われる「マルチタスク処理」と同様の公知の手法により、1つのCPUに行わせることができる。これらのデータ表示処理及び表示アプリ取得処理の詳細については、後述する。
【0054】
その後、ステップS20では、制御回路104は、表示制御情報テーブルに従った表示データのスライドショー表示を完了した後に、上記表示アプリ取得処理においてサーバ200より取得しアプリケーション記憶部107に記憶した表示アプリケーションを、アプリケーション記憶部107より削除する。そして、本フローチャートを終了する。
【0055】
なお、上記ステップ20は、特許請求の範囲に記載のアプリケーション削除手段として機能する。また上記ステップ300及びステップS400は、特許請求の範囲に記載のデータ表示・アプリケーション取得手順に相当する。
【0056】
次に図4を用いて、上記ステップS100の表示アプリ一覧取得処理の詳細内容を説明する。
【0057】
まずステップS110では、制御回路104は、ネットワーク通信制御部103の通信制御に基づき、ネットワークNWを介してサーバ200にアクセスする。
【0058】
次にステップS120では、制御回路104は、サーバ200のテーブル記憶部203より表示アプリ一覧情報テーブルを取得する。前述したように、この表示アプリ一覧情報テーブルでは、アプリケーション記憶部204に記憶された全ての表示アプリケーションのアプリIDと、各アプリIDに対応した拡張子、アプリ有無フラグ、及び取得時間とが関連付けられている。
【0059】
次にステップS130では、制御回路104は、取得した表示アプリ一覧情報テーブルを、テーブル記憶部106に記憶する。そして、本サブルーチンを終了する。
【0060】
次に図5を用いて、上記ステップS200の表示制御情報設定処理の詳細内容を説明する。
【0061】
まずステップS205では、制御回路104は、テーブル記憶部106に記憶されたデータテーブルから1件のデータを読み込む。この1件のデータとは、テーブル上の1レコードに対応するデータのことである。以下、この図5におけるフローチャートの説明において、後述する保留データテーブルから読み込んだデータと区別するために、ここで読み込んだ1件のデータを適宜「データA」と呼称する。なお、データテーブルは、データ記憶部105に記憶された複数の表示データのデータIDと、各データIDに対応したデータ名、拡張子、及びその他のデータとを関連付けて所定の初期順序に沿って配列したものであり(後述の図9参照)、予めテーブル記憶部106に記憶されている。
【0062】
なお、上記データテーブルは、特許請求の範囲に記載の初期制御情報に相当し、データテーブルが記憶されたテーブル記憶部106が、初期情報記憶手段を構成する。
【0063】
次にステップS210では、制御回路104は、上記読み込んだデータAに対応する表示データを表示可能に展開するための表示アプリケーションが、アプリケーション記憶部107に存在するか否かを判定する。この判定は、前述のステップS100においてサーバ200より取得しテーブル記憶部106に記憶した表示アプリ一覧情報テーブルを参照し、データAに含まれる拡張子と同じ拡張子であるアプリIDに対応するアプリ有無フラグを参照することにより行われる。データAに対応する表示アプリケーションがアプリケーション記憶部107に存在する場合には、判定が満たされてステップS215に移る。
【0064】
ステップS215では、制御回路104は、テーブル記憶部106に記憶された表示制御情報テーブルに、データAに対応するデータIDを表示時間と共に追加する。この表示時間は、前述したように各表示データに対し共通の時間となるように固定的に設定されている。その後、後述のステップS245に移る。
【0065】
一方、上記ステップS210において、データAに対応する表示アプリケーションがアプリケーション記憶部107に存在しない場合には、判定が満たされずにステップS220に移る。
【0066】
ステップS220では、制御回路104は、データAに対応する表示データの展開に必要な表示アプリケーションの取得に要する取得時間が、予め定められた閾値以下であるかどうかを判定する。この判定は、前述のステップS100においてサーバ200より取得しテーブル記憶部106に記憶した表示アプリ一覧情報テーブルを参照し、データAに含まれる拡張子と同じ拡張子であるアプリIDに対応する取得時間と、閾値とを比較することにより行われる。取得時間が閾値より大きい場合には、表示アプリケーションの取得時間が過度に長く、当該取得をスライドショーの実行中に行えないものとみなし、判定が満たされずに後述のステップS285に移る。一方、取得時間が閾値以下である場合には、判定が満たされてステップS225に移る。
【0067】
ステップS225では、制御回路104は、データAに対応する表示データの展開に必要な表示アプリケーションが、表示端末装置100の仕様に適合するかどうかを判定する。該当する表示アプリケーションが表示端末装置100の仕様に適合していない場合には、表示アプリケーションに対し表示端末装置100のスペックが対応しておらず、スライドショーの実行中にデータAに対応する表示データを展開することができないとみなし、判定が満たされずに後述のステップS285に移る。一方、該当する表示アプリケーションが表示端末装置100の仕様に適合している場合には、判定が満たされてステップS230に移る。
【0068】
ステップS230では、制御回路104は、データAに対応する表示データの展開に必要な表示アプリケーションが、テーブル記憶部106に記憶された表示アプリ取得順テーブルに登録されているか否かを判定する。なお、表示アプリ取得順テーブルは、前述したステップS400の表示アプリ取得処理において取得する表示アプリケーションの種類と取得順を規定するものであり(後述の図12参照)、テーブル記憶部203に記憶されている。該当する表示アプリケーションが表示アプリ取得順テーブルに登録されている場合には、判定が満たされて後述のステップS240に移る。一方、該当する表示アプリケーションが表示アプリ取得順テーブルに登録されていない場合には、判定が満たされずにステップS235に移る。
【0069】
ステップS235では、制御回路104は、テーブル記憶部106に記憶された表示アプリ取得順テーブルに、データAに対応する表示アプリケーションの拡張子及びアプリIDを追加する。
【0070】
ステップS240では、制御回路104は、テーブル記憶部106に記憶された保留データテーブルに、データAに対応するデータIDを表示時間と共に追加する。なお、保留データテーブルは、前述したステップS215において表示制御情報テーブルに追加するまでの間、データAを保留しておくためのものであり(後述の図11参照)、テーブル記憶部203に記憶されている。その後、ステップS245に移る。
【0071】
ステップS245では、制御回路104は、テーブル記憶部106に記憶された保留データテーブルを参照し、当該保留データテーブルにデータが存在しているか否かを判定する。保留データテーブルにデータが存在していない場合には、判定が満たされずに後述のステップS285に移る。一方、保留データテーブルにデータが存在している場合には、判定が満たされてステップS250に移る。
【0072】
ステップS250では、制御回路104は、テーブル記憶部203に記憶された保留データテーブルから1件のデータを読み込む。この1件のデータとは、テーブル上の1レコードに対応するデータのことである。以下、この図5におけるフローチャートの説明において、データテーブルから読み込んだ前述のデータAと区別するために、ここで読み込んだ1件のデータを適宜「データB」と呼称する。
【0073】
ステップS255では、制御回路104は、テーブル記憶部106に記憶された表示制御情報テーブルを参照し、当該表示制御情報テーブルに登録されているデータの表示時間の合計を算出する。以下、この図5におけるフローチャートの説明において、この算出した合計時間を適宜「時間A」と呼称する。
【0074】
ステップS260では、制御回路104は、前述のステップS100においてサーバ200より取得しテーブル記憶部106に記憶した表示アプリ一覧情報テーブルを参照し、上記読み込んだデータBに対応する表示データを表示可能に展開するための表示アプリケーションをサーバ200から取得するための取得時間を取得する。以下、この図5におけるフローチャートの説明において、この取得した取得時間を適宜「時間B」と呼称する。なお、前述したように表示端末装置100とサーバ200との通信環境等に応じてこの取得時間を随時算出して決定してもよい。
【0075】
ステップS265では、制御回路104は、上記ステップS255で算出した時間Aが上記ステップS260で取得した時間B以上であるか否かを判定する。時間Aが時間B未満である場合には、表示端末装置100で表示可能な展開可能データを用いたスライドショーの実行中に、表示端末装置100で表示不能な展開不能データ用の表示アプリケーションの取得を行うことが不可能であるとみなし、判定が満たされずに後述のステップS280に移る。一方、時間Aが時間B以上である場合には、展開可能データを用いたスライドショーの実行中に、展開不能データ用の表示アプリケーションの取得を行うことが可能であるとみなし、判定が満たされてステップS270に移る。
【0076】
ステップS270では、制御回路104は、テーブル記憶部106に記憶された表示制御情報テーブルに、データBに対応するデータIDを表示時間と共に追加する。
【0077】
ステップS275では、制御回路104は、データBに対応するデータIDと表示時間を保留データテーブルより削除する。
【0078】
ステップS280では、制御回路104は、テーブル記憶部106に記憶された保留データテーブルを参照し、当該保留データテーブルに未処理のデータが存在するか否かを判定する。未処理のデータが存在する場合には、判定が満たされて先のステップS250に戻る。一方、未処理のデータが存在しない場合には、判定が満たされずに次のステップS285に移る。
【0079】
ステップS285では、制御回路104は、テーブル記憶部106に記憶されたデータテーブルを参照し、当該データテーブルに未処理のデータが存在するか否かを判定する。未処理のデータが存在する場合には、判定が満たされて先のステップS205に戻る。一方、未処理のデータが存在しない場合には、判定が満たされずに本サブルーチンを終了する。
【0080】
なお、上記表示制御情報設定処理において、データテーブルに含まれる全てのデータについてステップS205〜ステップS285の処理がなされることにより、ステップS210では、データ記憶部105に記憶された複数の表示データに、アプリケーション記憶部107に記憶された表示アプリケーションを用いて展開できる展開可能データ以外の展開不能データが含まれるかどうかが判定されることになる。したがって、ステップS210は、特許請求の範囲に記載のデータ判定手段として機能すると共に、データ判定手順に相当する。またステップS260は、取得時間決定手段として機能すると共に、取得時間決定手順に相当する。
【0081】
さらに、ステップS210において複数の表示データに展開不能データが含まれると判定された場合に、ステップS270では、表示アプリケーションの取得時間に基づいて表示制御情報テーブルにデータIDが追加され、表示制御情報テーブルにおける複数の表示データの表示順序が決定される。よって、ステップS210は、特許請求の範囲に記載の表示決定手段として機能すると共に、表示決定手順に相当する。また、ステップS265において表示制御情報テーブルに登録されているデータの表示時間の合計が対応する表示アプリケーションをサーバ200から取得するための取得時間以上となる場合に、ステップS270で表示順序を決定する。よって、ステップS270では、展開可能データが表示部101で表示されている間に、展開不能データの展開に必要な表示アプリケーションの取得が完了するように、表示制御情報テーブルにおける複数の表示データの表示順序が決定されることになる。
【0082】
また、ステップS205は、特許請求の範囲に記載の読み込み手段として機能し、ステップS220は取得時間判定手段として機能する。また、このステップS220は、取得時間が閾値よりも大きいと判定された場合に、その後のステップS270において当該展開不能データに係わるデータIDが表示制御情報テーブルに登録されるのを除外する機能をも果たすため、特許請求の範囲に記載の第1除外処理手段としても機能する。
【0083】
また、ステップS225は、特許請求の範囲に記載の適合判定手段として機能する。またこのステップS225は、展開不能データの展開に必要な表示アプリケーションが表示端末装置100の仕様に適合しないと判定された場合に、その後のステップS270において当該展開不能データに係わるデータIDが表示制御情報テーブルに登録されるのを除外する機能をも果たすため、特許請求の範囲に記載の第2除外処理手段としても機能する。
【0084】
また、ステップS275は、特許請求の範囲に記載のアプリケーション削除手段として機能する。
【0085】
次に図6を用いて、上記ステップS300のデータ表示処理の詳細内容を説明する。
【0086】
まず、ステップS310では、制御回路104は、テーブル記憶部106に記憶された表示制御情報テーブルから1件のデータを読み込む。この1件のデータとは、テーブル上の1レコードに対応するデータのことであり、この場合にはデータIDと表示時間が含まれている。
【0087】
次にステップS320では、制御回路104は、上記読み込んだ1件のデータに対応する表示データをデータ記憶部105より読み出すと共に、当該表示データに対応する表示アプリケーションをアプリケーション記憶部107より読み出し、当該表示アプリケーションを用いて表示データを展開し、表示部101において表示する。
【0088】
次にステップS330では、制御回路104は、表示データの表示開始からの経過時間が上記読み込んだ1件のデータに含まれる表示時間に達したか否かを判定する。経過時間が表示時間に達するまで本判定を繰り返し、経過時間が表示時間に達したら判定が満たされてステップS340に移る。
【0089】
ステップS340では、制御回路104は、テーブル記憶部106に記憶された表示制御情報テーブルを参照し、上記ステップS310で読み込んだデータの次のデータが表示制御情報テーブル上に存在するか否かを判定する。次のデータが存在する場合には、判定が満たされて先のステップS310に戻る。一方、次のデータが存在しない場合には、判定が満たされずに本サブルーチンを終了する。
【0090】
以上の制御により、制御回路104は、表示制御情報テーブルに設定された表示順序に従ってデータ記憶部105から表示データを順次読み出し、アプリケーション記憶部107に記憶された表示アプリケーションを用いてスライドショー表示を実行する。
【0091】
なお、上記において、ステップS320は、特許請求の範囲に記載のデータ展開手段として機能する。
【0092】
次に図7を用いて、上記ステップS400の表示アプリ取得処理の詳細内容を説明する。
【0093】
まず、ステップS410では、制御回路104は、テーブル記憶部106に記憶された表示アプリ取得順テーブルから1件のデータを読み込む。この1件のデータとは、テーブル上の1レコードに対応するデータのことであり、この場合には拡張子とアプリIDとが含まれている。
【0094】
次にステップS420では、制御回路104は、ネットワーク通信制御部103の通信制御に基づき、ネットワークNWを介してサーバ200にアクセスし、アプリケーション記憶部204より、上記読み込んだ1件のデータに含まれるアプリIDに対応する表示アプリケーションを取得し、アプリケーション記憶部107に記憶する。
【0095】
次にステップS430では、制御回路104は、テーブル記憶部106に記憶された表示アプリ取得順テーブルを参照し、上記ステップS410で読み込んだデータの次のデータが表示アプリ取得順テーブル上に存在するか否かを判定する。次のデータが存在する場合には、判定が満たされて先のステップS410に戻る。一方、次のデータが存在しない場合には、判定が満たされずに本サブルーチンを終了する。
【0096】
なお、上記ステップS400の表示アプリ取得処理では、前述のステップS200の表示制御情報設定処理において、ステップS210の判定が満たされずにステップS235で表示アプリ取得順テーブルにデータが登録されている場合、言い換えればステップS210で複数の表示データに展開不能な表示データが含まれると判定された場合に、表示アプリケーションの取得が行われ、表示アプリ取得順テーブルにデータが登録されていない場合には表示アプリケーションの取得が行われない。したがって、上述したステップS400の表示アプリ取得処理は、特許請求の範囲に記載のアプリケーション取得手段として機能する。
【0097】
次に、図8乃至図12に示す具体例を用いて以上説明した制御内容について説明する。なお、図10及び図12に示す表示制御情報テーブル及び表示アプリ取得順テーブルは、ステップS200の表示制御情報設定処理が終了した時点での状態を表しており、図11に示す保留データテーブルは、ステップS200の表示制御情報設定処理中に当該テーブルに登録される全データを説明のために表している。したがって、ステップS200の表示制御情報設定処理の開始時には、図10乃至図12に示す各テーブルは何も登録されていない状態となっている。一方、図8及び図9に示す表示アプリ一覧情報テーブル及びデータテーブルは、図に示す状態で予め登録されている。
【0098】
表示端末装置100において、操作者によりスライドショー表示の実行開始指示がなされると、図3に示すステップS10の判定が満たされてステップS100に移り、図4に示す表示アプリ一覧取得処理において、図8に示す表示アプリ一覧情報テーブルがサーバ200より取得され、表示端末装置100のテーブル記憶部106に記憶される。
【0099】
次に、図5に示すステップS200の表示制御情報設定処理が実行される。まずステップS205において、図9に示すデータテーブルのうち1段目のレコードであるデータID「DATA0001」に係るデータが読み込まれ、次のステップS210において、当該読み込んだデータに対応する表示データを表示可能に展開するための表示アプリケーションが、アプリケーション記憶部107に存在するか否かが判定される。ここでは、データID「DATA0001」に対応する拡張子は「jpg」であり、図8に示す表示アプリ一覧情報テーブルを参照すると、拡張子「jpg」のアプリID「AP0001」に対応するアプリ有無フラグが「有」となっていることから、当該表示アプリケーションは表示端末装置100のアプリケーション記憶部107に存在する。よって、ステップS210の判定は満たされてステップS215に移る。
【0100】
ステップS215では、図10に示す表示制御情報テーブルの表示順序1番目に、上記読み込んだデータに対応するデータID「DATA0001」が表示時間と共に追加される。なお、上述したように図10はデータテーブルの全データについて表示制御情報設定処理が終了した状態の表示制御情報テーブルを表しているが、この時点では表示順序1番目のデータID「DATA0001」に係るレコード部分のみが登録された状態となっている。また、図に示す例では各表示データの表示時間が「3」秒に設定されている。
【0101】
次のステップS245では、保留データテーブルにデータが存在しているか否かが判定されるが、この時点では保留データテーブルにデータは登録されていないため、判定が満たされずにステップS285に移る。ステップS285では、データテーブルに未処理のデータが存在するか否かが判定されるが、この時点ではデータID「DATA0001」に係るデータ以外は未処理であるため、判定が満たされてステップS205に戻る。
【0102】
このステップS205において、図9に示すデータテーブルのうち2段目のレコードであるデータID「DATA0002」に係るデータが読み込まれ、次のステップS210において、当該読み込んだデータに対応する表示アプリケーションが表示端末装置100に存在するか否かが判定される。ここでは、データID「DATA0002」に対応する拡張子は前述と同様の「jpg」であり、当該表示アプリケーションは表示端末装置100のアプリケーション記憶部107に存在することから、ステップS210の判定は満たされてステップS215に移る。
【0103】
ステップS215では、図10に示す表示制御情報テーブルの表示順序2番目に、上記読み込んだデータに対応するデータID「DATA0002」が表示時間と共に追加される。これにより、表示制御情報テーブルにはデータID「DATA0001」及び「DATA0002」に係る2つのレコードが登録された状態となる。そして、この時点では保留データテーブルにデータは登録されていないため、次のステップS245の判定が満たされずにステップS285に移り、データテーブルに未処理のデータが存在するため、ステップS285の判定が満たされて再びステップS205に戻る。
【0104】
このステップS205において、図9に示すデータテーブルのうち3段目のレコードであるデータID「DATA0003」に係るデータが読み込まれ、次のステップS210において、当該読み込んだデータに対応する表示アプリケーションが表示端末装置100に存在するか否かが判定される。ここでは、データID「DATA0003」に対応する拡張子は「gif」であり、図8に示す表示アプリ一覧情報テーブルを参照すると、拡張子「gif」のアプリID「AP0004」に対応するアプリ有無フラグが「無」となっていることから、当該表示アプリケーションは表示端末装置100のアプリケーション記憶部107に存在しない。よって、ステップS210の判定は満たされずにステップS220に移る。
【0105】
ステップS220では、上記読み込まれたデータに対応する表示アプリケーションの取得に要する取得時間が、予め定められた閾値以下であるかどうかが判定される。ここでは、図8に示す表示アプリ一覧情報テーブルよりアプリID「AP0004」の取得時間は「14」秒となっており、これは閾値以下であるものとする。よって、判定が満たされてステップS225に移る。このステップS225では、上記読み込まれたデータに対応する表示アプリケーションが、表示端末装置100の仕様に適合するかどうかが判定される。ここでは、アプリID「AP0004」に対応する表示アプリケーションは表示端末装置100の仕様に適合するものとする。よって、判定が満たされてステップS230に移る。
【0106】
ステップS230では、表示アプリ取得順テーブルにアプリID「AP0004」に対応する表示アプリケーションが登録されているか否かが判定される。この時点では表示アプリ取得順テーブルには未だデータが登録されていないため、判定が満たされずにステップS235に移る。このステップS235では、表示アプリ取得順テーブルに、対応する表示アプリケーションの拡張子「gif」及びアプリID「AP0004」が追加される。なお、上述したように図12は表示制御情報設定処理が終了した状態の表示アプリ取得順テーブルを表しているが、この時点ではアプリID「AP0004」に係るレコード部分のみが登録された状態となっている。
【0107】
次のステップS240では、保留データテーブルに、対応するデータID「DATA0003」が表示時間「3」秒と共に追加される。なお、上述したように図11ではステップS200の表示制御情報設定処理中に登録される全データが登録された状態の保留データテーブルを表しているが、この時点ではデータID「DATA0003」に係るレコード部分のみが登録された状態となっている。
【0108】
次のステップS245では、上記ステップS240において保留データテーブルにデータが登録されているので、判定が満たされてステップS250に移る。このステップS250では、保留データテーブルから1件のデータ、すなわち上記ステップS240において登録されたデータID「DATA0003」に係るレコード部分のデータが読み込まれる。
【0109】
次のステップS255では、表示制御情報テーブルに登録されているデータの表示時間の合計が算出される。この時点では、表示制御情報テーブルには前述したようにデータID「DATA0001」及び「DATA0002」に係る2つのレコードが登録された状態となっているので、表示時間の合計は「3+3=6」秒となる。次のステップS260では、表示アプリ一覧情報テーブルを参照して対応する表示アプリケーションをサーバ200から取得するための取得時間が取得される。ここでは、アプリID「AP0004」に対応する表示アプリケーションの取得時間「14」秒が取得される。
【0110】
次のステップS265では、上記表示時間の合計「3+3=6」秒が表示アプリの取得時間「14」秒以上であるか否かが判定される。ここでは判定が満たされないため、ステップS280に移る。この時点では保留データテーブルにデータID「DATA0003」に係るデータ以外は登録されていないため、ステップS280の判定が満たされずにステップS285に移り、データテーブルに未処理のデータが存在するため、ステップS285の判定が満たされて再びステップS205に戻る。
【0111】
このステップS205において、図9に示すデータテーブルのうち4段目のレコードであるデータID「DATA0004」に係るデータが読み込まれ、次のステップS210において、当該読み込んだデータに対応する表示アプリケーションが表示端末装置100に存在するか否かが判定される。ここでは、データID「DATA0004」に対応する拡張子は上述と同様の「gif」であり、当該表示アプリケーションは表示端末装置100のアプリケーション記憶部107に存在しないことから、ステップS210の判定は満たされずにステップS220に移る。
【0112】
上述と同様にステップS220及びステップS225の判定は満たされ、ステップS230に移る。この時点において、表示アプリ取得順テーブルには拡張子「gif」及びアプリID「AP0004」に対応する表示アプリケーションが登録されているので、判定が満たされてステップS240に移る。このステップS240では、保留データテーブルに、対応するデータID「DATA0004」が表示時間「3」秒と共に追加される。これにより、保留データテーブルにはデータID「DATA0003」及び「DATA0004」に係る2つのレコードが登録された状態となる。
【0113】
この時点で保留データテーブルにはデータが存在するので、次のステップS245の判定は満たされてステップS250に移り、保留データテーブルから1件のデータ、すなわち1段目のレコード部分であるデータID「DATA0003」に係るデータが読み込まれる。表示制御情報テーブルの登録内容は上述と変わっていないので、登録データの表示時間の合計は「3+3=6」秒となる。この合計時間はアプリID「AP0004」に対応する表示アプリケーションの取得時間「14」秒以上ではないため、ステップS265の判定が満たされずにステップS280に移る。
【0114】
ステップS280では、保留データテーブルには未処理のデータID「DATA0004」に係るデータが存在するため、判定が満たされてステップS250に戻る。これにより、ステップS250において保留データテーブルから次の1件のデータ、すなわち2段目のレコード部分であるデータID「DATA0004」に係るデータが読み込まれる。そして、当該データID「DATA0004」に係るデータについて、再びステップ255以降の処理が実行される。該当する表示アプリケーションの取得時間が同じであることから上述と同様の結果となり、再びステップS280に移る。この時点では保留データテーブルに未処理のデータは存在しないため、ステップS280の判定が満たされずにステップS285に移り、データテーブルに未処理のデータが存在するため、ステップS285の判定が満たされて再びステップS205に戻る。
【0115】
このステップS205において、図9に示すデータテーブルのうち5段目のレコードであるデータID「DATA0005」に係るデータが読み込まれ、次のステップS210において、当該読み込んだデータに対応する表示アプリケーションが表示端末装置100に存在するか否かが判定される。ここでは、データID「DATA0005」に対応する拡張子は前述と同様の「jpg」であり、当該表示アプリケーションは表示端末装置100に存在する。よって、ステップS210の判定は満たされてステップS215に移る。
【0116】
ステップS215では、図10に示す表示制御情報テーブルの表示順序3番目に、上記読み込んだデータに対応するデータID「DATA0005」が表示時間と共に追加される。これにより、表示制御情報テーブルにはデータID「DATA0001」、「DATA0002」及び「DATA0005」に係る3つのレコードが登録された状態となる。そして、この時点で保留データテーブルにデータが存在するため、次のステップS245の判定が満たされてステップS250に移る。
【0117】
ステップS250では、保留データテーブルからデータID「DATA0003」に係るデータが読み込まれる。次のステップS255では、この時点での登録データの表示時間の合計「3+3+3=9」秒が算出される。この合計時間はアプリID「AP0004」に対応する表示アプリケーションの取得時間「14」秒以上ではないため、ステップS265の判定が満たされずにステップS280に移る。そして、保留データテーブルに登録されたもう一方のデータID「DATA0004」に係るデータについてもステップS250〜ステップS280の処理が再度実行され、ステップS285に移る。データテーブルに未処理のデータが存在するため、ステップS285の判定が満たされて再びステップS205に戻る。
【0118】
このステップS205において、図9に示すデータテーブルのうち6段目のレコードであるデータID「DATA0006」に係るデータが読み込まれ、次のステップS210において、当該読み込んだデータに対応する表示アプリケーションが表示端末装置100に存在するか否かが判定される。ここでは、データID「DATA0006」に対応する拡張子は「pdf」であり、図8に示す表示アプリ一覧情報テーブルを参照すると、拡張子「pdf」のアプリID「AP0007」に対応するアプリ有無フラグが「有」となっていることから、当該表示アプリケーションは表示端末装置100のアプリケーション記憶部107に存在する。よって、ステップS210の判定は満たされてステップS215に移る。
【0119】
ステップS215では、図10に示す表示制御情報テーブルの表示順序4番目に、上記読み込んだデータに対応するデータID「DATA0006」が表示時間と共に追加される。これにより、表示制御情報テーブルにはデータID「DATA0001」、「DATA0002」、「DATA0005」及び「DATA0006」に係る4つのレコードが登録された状態となる。そして、この時点で保留データテーブルにデータが存在するため、次のステップS245の判定が満たされてステップS250に移る。
【0120】
ステップS250では、保留データテーブルからデータID「DATA0003」に係るデータが読み込まれる。次のステップS255では、この時点での登録データの表示時間の合計「3+3+3+3=12」秒が算出される。この合計時間はアプリID「AP0004」に対応する表示アプリケーションの取得時間「14」秒以上ではないため、ステップS265の判定が満たされずにステップS280に移る。そして、保留データテーブルに登録されたもう一方のデータID「DATA0004」に係るデータについてもステップS250〜ステップS280の処理が再度実行され、ステップS285に移る。データテーブルに未処理のデータが存在するため、ステップS285の判定が満たされて再びステップS205に戻る。
【0121】
このステップS205において、図9に示すデータテーブルのうち7段目のレコードであるデータID「DATA0007」に係るデータが読み込まれ、次のステップS210において、当該読み込んだデータに対応する表示アプリケーションが表示端末装置100に存在するか否かが判定される。ここでは、データID「DATA0007」に対応する拡張子は「j2k」であり、図8に示す表示アプリ一覧情報テーブルを参照すると、拡張子「j2k」のアプリID「AP0006」に対応するアプリ有無フラグが「無」となっていることから、当該表示アプリケーションは表示端末装置100のアプリケーション記憶部107に存在しない。したがって、ステップS210の判定は満たされずにステップS220に移る。
【0122】
上述と同様にステップS220及びステップS225の判定は満たされ、ステップS230に移る。表示アプリ取得順テーブルには、拡張子「j2k」及びアプリID「AP0006」に対応する表示アプリケーションは登録されていないので、判定が満たされずにステップS235に移る。このステップS235では、表示アプリ取得順テーブルに、対応する表示アプリケーションの拡張子「j2k」及びアプリID「AP0006」が追加される。これにより、表示アプリ取得順テーブルは、拡張子「gif」と拡張子「j2k」に係る2つのレコードが登録された状態、すなわち図12に示す状態となる。
【0123】
次のステップS240では、保留データテーブルに、対応するデータID「DATA0007」が表示時間「3」秒と共に追加される。これにより、保留データテーブルは、データID「DATA0003」、「DATA0004」及び「DATA0007」に係る3つのレコードが登録された状態、すなわち図11に示す状態となる。
【0124】
この時点で保留データテーブルにはデータが存在するので、次のステップS245の判定は満たされてステップS250に移り、保留データテーブルからデータID「DATA0003」に係るデータが読み込まれる。表示制御情報テーブルの登録内容は上述と変わっていないので、登録データの表示時間の合計は「3+3+3+3=12」秒となる。この合計時間はアプリID「AP0004」に対応する表示アプリケーションの取得時間「14」秒以上ではないため、ステップS265の判定が満たされずにステップS280に移る。
【0125】
ステップS280では、保留データテーブルには未処理のデータID「DATA0004」及び「DATA0007」に係るデータが存在するため、判定が満たされてステップS250に戻る。そして、次のデータID「DATA0004」に係るデータについて、再び上記ステップS250〜ステップS280の処理が実行される。アプリID「AP0004」に対応する表示アプリケーションの取得時間は「14」秒であり、登録データの表示時間の合計「3+3+3+3=12」秒より長いため、上記と同様の結果となり、再びステップS280に移る。
【0126】
ステップS280では、保留データテーブルには未処理のデータID「DATA0007」に係るデータが存在するため、判定が満たされてステップS250に戻る。そして、次のデータID「DATA0007」に係るデータについて、再び上記ステップS250〜ステップS280の処理が実行される。アプリID「AP0006」に対応する表示アプリケーションの取得時間は「15」秒であり、登録データの表示時間の合計「3+3+3+3=12」秒より長いため、上記と同様の結果となり、再びステップS280に移る。
【0127】
この時点では保留データテーブルに未処理のデータは存在しないため、ステップS280の判定が満たされずにステップS285に移り、データテーブルに未処理のデータが存在するため、ステップS285の判定が満たされて再びステップS205に戻る。
【0128】
このステップS205において、図9に示すデータテーブルのうち8段目のレコードであるデータID「DATA0008」に係るデータが読み込まれ、次のステップS210において、当該読み込んだデータに対応する表示アプリケーションが表示端末装置100に存在するか否かが判定される。ここでは、データID「DATA0008」に対応する拡張子は前述と同様の「jpg」であり、当該表示アプリケーションは表示端末装置100に存在することから、ステップS210の判定は満たされてステップS215に移る。
【0129】
ステップS215では、図10に示す表示制御情報テーブルの表示順序5番目に、上記読み込んだデータに対応するデータID「DATA0008」が表示時間と共に追加される。これにより、表示制御情報テーブルにはデータID「DATA0001」、「DATA0002」、「DATA0005」、「DATA0006」及び「DATA0008」に係る5つのレコードが登録された状態となる。そして、この時点で保留データテーブルにデータが存在するため、次のステップS245の判定が満たされてステップS250に移る。
【0130】
ステップS250では、保留データテーブルからデータID「DATA0003」に係るデータが読み込まれる。次のステップS255では、この時点での登録データの表示時間の合計「3+3+3+3+3=15」秒が算出される。この合計時間はアプリID「AP0004」に対応する表示アプリケーションの取得時間「14」秒以上であるため、ステップS265の判定が満たされてステップS270に移る。
【0131】
ステップS270では、表示制御情報テーブルの表示順序6番目に、上記保留データテーブルから読み込んだデータに対応するデータID「DATA0003」が表示時間と共に追加される。そして、次のステップS275では、当該データID「DATA0003」と表示時間が保留データテーブルより削除される。
【0132】
次のステップS280では、保留データテーブルには未処理のデータID「DATA0004」及び「DATA0007」に係るデータが存在するため、判定が満たされてステップS250に戻る。データID「DATA0004」については、データID「DATA0003」と拡張子が同じであることから、ステップS255において算出される登録データの表示時間の合計が上記と同様の結果となり、その結果ステップS265の判定が満たされて、ステップS270において対応するデータID「DATA0004」が表示制御情報テーブルの表示順序7番目に表示時間と共に追加される。そして、次のステップS275において当該データID「DATA0004」と表示時間が保留データテーブルより削除される。これにより、保留データテーブルは、データID「DATA0007」に係る1つのレコードのみが登録された状態となる。
【0133】
次のステップS280では、この時点で保留データテーブルには未処理のデータID「DATA0007」に係るデータが存在するため、判定が満たされて再びステップS250に戻る。「DATA0007」に係るデータについては、上記データID「DATA0003」や「DATA0004」と拡張子が異なることから、ステップS255において算出される登録データの表示時間の合計が異なる結果となる。すなわち、ここでは表示制御情報テーブルに新たに登録されたデータID「DATA0003」及び「DATA0004」の2件分の表示時間の合計「3+3=6」秒が算出される。この表示時間の合計「3+3=6」秒は、アプリID「AP0006」に対応する表示アプリケーションの取得時間「15」秒以上ではないため、ステップS265の判定が満たされずに再びステップS280に移る。この時点では保留データテーブルに未処理のデータは存在しないため、ステップS280の判定が満たされずにステップS285に移り、データテーブルに未処理のデータが存在するため、ステップS285の判定が満たされて再びステップS205に戻る。
【0134】
その後、図9に示すデータテーブルのうち9段目及び10段目のレコードであるデータID「DATA0009」及び「DATA0010」に係るデータについては、いずれのデータに対応する表示アプリケーションについても表示端末装置100に存在するため、ステップS215において順次該当するデータIDが表示制御情報テーブルの表示順序8番目及び9番目に表示時間と共に追加される。この間、表示制御情報テーブルに登録されたデータの表示時間の合計は、保留データテーブルに登録されたアプリID「AP0006」に対応する表示アプリケーションの取得時間「15」秒以上とはならないため、ステップS265の判定は満たされない。
【0135】
そして、図9に示すデータテーブルのうち11段目のレコードであるデータID「DATA0011」に係るデータの処理の際に、ステップS215において該当するデータIDが表示制御情報テーブルの表示順序10番目に表示時間と共に追加されると、表示制御情報テーブルに登録されたデータの表示時間の合計が「3+3+3+3+3=15」秒となり、保留データテーブルに登録されたアプリID「AP0006」に対応する表示アプリケーションの取得時間「15」秒以上となる。これにより、上記と同様にして、ステップS270において対応するデータID「DATA0011」が表示制御情報テーブルの表示順序11番目に表示時間と共に追加される。そして、次のステップS275において当該データID「DATA0011」と表示時間が保留データテーブルより削除される。これにより、保留データテーブルはデータが空の状態となる。
【0136】
その後、図9に示すデータテーブルのうち12段目のレコードであるデータID「DATA0012」に係るデータについて、同様の処理が行われる。当該データID「DATA0012」に対応する拡張子は上述と同様の「gif」であり、当該表示アプリケーションは表示端末装置100のアプリケーション記憶部107に存在しないことから、ステップS240において、保留データテーブルに、対応するデータID「DATA0012」が表示時間「3」秒と共に追加される。その後、データID「DATA0012」は前述のデータID「DATA0003」と拡張子が同じであることから、ステップS255において算出される登録データの表示時間の合計がデータID「DATA0003」と同様の結果となり、その結果ステップS265の判定が満たされる。そして、ステップS270において対応するデータID「DATA0012」が表示制御情報テーブルの表示順序12番目に表示時間と共に追加される。その後、ステップS285の判定が満たされて再びステップS205に戻る。
【0137】
さらにその後、図9に示すデータテーブルのうち13段目のレコードであるデータID「DATA0013」に係るデータについては、対応する表示アプリケーションが表示端末装置100に存在するため、ステップS215において該当するデータIDが表示制御情報テーブルの表示順序13番目に表示時間と共に追加される。以上の結果、表示制御情報テーブル及び表示アプリ取得順テーブルは、図10及び図12に示す状態となる。
【0138】
その後は、図6に示すステップS300のデータ表示処理と、図7に示すステップS400の表示アプリ取得処理とが、同時に実行される。すなわち、データ表示処理では、上記表示制御情報設定処理により設定された表示制御情報テーブルの表示順序に従って複数の表示データが表示される。また表示アプリ取得処理では、上記表示制御情報設定処理により設定された表示アプリ取得順テーブルの取得順序に従って表示アプリケーションがサーバ200より取得される。その結果、表示制御情報テーブルにおいて、表示順序1番目から5番目までの展開可能データが表示されている間に、データID「DATA0003」及び「DATA0004」の拡張子「gif」に係る表示アプリケーションを取得することができ、操作者に待ち時間を与えることなく6番目及び7番目の展開不能データを表示することができる。さらに、表示可能となったこれら6番目及び7番目の展開不能データと、8番目から10番目までの展開可能データが表示されている間に、データID「DATA0007」の拡張子「j2k」に係る表示アプリケーションを取得することができ、操作者に待ち時間を与えることなく11番目の展開不能データを表示することができる。
【0139】
以上説明した実施形態の表示端末装置100においては、スライドショー表示の対象となる複数の表示データのデータIDと表示順序とが、表示制御情報テーブルとしてテーブル記憶部106に記憶されている。操作者がスライドショー表示の実行開始を操作部102により指示すると、制御回路104がステップS210においてサーバ200より取得した表示アプリ一覧情報テーブルを参照し、表示制御情報テーブルにデータIDが含まれる複数の表示データそれぞれの拡張子に基づき、複数の表示データ中に表示端末装置100で展開不能な表示データが含まれるかどうかを判定する。
【0140】
ここで、展開可能データは、アプリケーション記憶部107に記憶された表示アプリケーションを用いて表示可能に展開することができるが、展開不能データは、アプリケーション記憶部107に記憶された表示アプリケーションでは表示可能に展開することができない。したがって、展開不能な表示データが含まれると判定された場合には、いずれかのタイミングで、当該展開不能データを展開するための表示アプリケーションを取得する必要がある。
【0141】
本実施形態においては、このような場合に、表示端末装置100の制御回路104が、ステップS260において上記表示アプリケーションの取得に要する取得時間を決定した後、ステップS270においてその取得時間に基づいて表示制御情報テーブルにおける複数の表示データの表示順序を決定する。これにより、展開不能データを後回しにして展開可能データを先に表示しつつ、その表示している間に展開不能データ用の表示アプリケーションの取得が完了するように、表示順序を決定することができる。このようにすることで、展開不能データ用の表示アプリケーションの取得を、展開可能データを用いたスライドショーの実行中に行うことができる。これにより、操作者に対し、待ち時間による不快感を与えない快適なスライドショーを提供することができる。
【0142】
また、本実施形態では特に、表示端末装置100の制御回路104が、ステップS270において、展開可能データが表示部101で表示されている間に、展開不能データの展開に必要な表示アプリケーションの取得が完了するように、表示制御情報テーブルにおける複数の表示データの表示順序を決定する。これにより、展開不能データを表示可能に展開するための表示アプリケーションの取得を、少なくとも1つの展開可能データを用いたスライドショーの実行中に行うことができる。これにより、操作者に対し、待ち時間による不快感を与えない快適なスライドショーを提供することができる。
【0143】
また、本実施形態では特に、ステップS200の表示制御情報設定処理において、データテーブルにおいて所定の初期順序に沿って配列された表示データのデータIDが、展開不能データを後回しにして展開可能データを先に表示しつつ、その表示している間に展開不能データ用の表示アプリケーションの取得が完了するように順序変更され、表示制御情報テーブルに組み込まれる。この結果、表示部101が表示制御情報テーブルに基づきスライドショー表示を実行する際に、展開不能データ用の表示アプリケーションの取得を、展開可能データを用いたスライドショーの実行中に確実に行うことができる。
【0144】
また、本実施形態では特に、制御回路104がステップS220において、表示データの展開に必要な表示アプリケーションの取得に要する取得時間が予め定められた閾値以下であるかどうかを判定する。これにより、展開するための表示アプリケーションの取得時間が過度に長く、当該表示アプリケーションの取得を展開可能データを用いたスライドショーの実行中に行えないような展開不能データを、表示対象から除外することができる。この結果、操作者に対し、待ち時間による不快感を確実に与えないようにすることができる。
【0145】
また、本実施形態では特に、制御回路104がステップS225において、表示データの展開に必要な表示アプリケーションが表示端末装置100の仕様に適合するかどうかを判定する。これにより、展開するための表示アプリケーションに対し表示端末装置100のスペックが対応しておらず、スライドショーの実行中に展開することができない展開不能データを、表示対象から除外することができる。この結果、操作者に対し、待ち時間による不快感を確実に与えないようにすることができる。
【0146】
また、本実施形態では特に、制御回路104がステップS275において、展開不能データを展開するためにサーバ200より取得した表示アプリケーションを、当該データの展開完了後に削除処理する。これにより、取得した表示アプリケーションが恒常的に表示端末装置100のメモリやストレージを占有することがなくなる。この結果、表示端末装置100に備えられる記憶領域を節約することができる。
【0147】
なお、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を順を追って説明する。
【0148】
(1)表示時間を変更する場合
上記実施形態においては、スライドショー表示の対象となる複数の表示データの表示順序を変更することで、操作者に対し待ち時間による不快感を与えないようにしたが、例えばスライドショー表示が順序が確定されたプレゼンテーションであったり、成長アルバムのように物語性を有するようなものである場合には、表示順序を変更したくないというニーズが考えられる。このような場合には、表示順序を変更せずに表示時間を変更するようにしてもよい。
【0149】
図13を用いて、本変形例におけるステップS500の表示制御情報設定処理の詳細内容を説明する。なお、本変形例の表示端末装置100の制御回路104によって実行される、このステップS500の表示制御情報設定処理以外の制御内容は、前述の実施形態における図3及び図4並びに図6及び図7に示すものと同様である。このとき、図3に示す制御内容はステップS200を以下に説明するステップS500に置き換えたものとなる。
【0150】
まずステップS505では、制御回路104は、テーブル記憶部106に記憶されたデータテーブルから1件のデータを読み込む。以下、この図13におけるフローチャートの説明において、ここで読み込んだ1件のデータを適宜「データC」と呼称する。
【0151】
次にステップS510では、制御回路104は、上記読み込んだデータCに対応する表示データを表示可能に展開するための表示アプリケーションが、アプリケーション記憶部107に存在するか否かを判定する。データCに対応する表示アプリケーションがアプリケーション記憶部107に存在する場合には、判定が満たされて後述のステップS560に移る。一方、データCに対応する表示アプリケーションがアプリケーション記憶部107に存在しない場合には、判定が満たされずにステップS515に移る。
【0152】
ステップS515では、制御回路104は、データCに対応する表示データの展開に必要な表示アプリケーションの取得に要する取得時間が、予め定められた閾値以下であるかどうかを判定する。取得時間が閾値より大きい場合には、表示アプリケーションの取得時間が過度に長く、当該取得をスライドショーの実行中に行えないものとみなし、判定が満たされずに後述のステップS565に移る。一方、取得時間が閾値以下である場合には、判定が満たされてステップS520に移る。
【0153】
ステップS520では、制御回路104は、データCに対応する表示データの展開に必要な表示アプリケーションが、表示端末装置100の仕様に適合するかどうかを判定する。該当する表示アプリケーションが表示端末装置100の仕様に適合していない場合には、判定が満たされずに後述のステップS565に移る。一方、該当する表示アプリケーションが表示端末装置100の仕様に適合している場合には、判定が満たされてステップS525に移る。
【0154】
ステップS525では、制御回路104は、データCに対応する表示データの展開に必要な表示アプリケーションが、テーブル記憶部106に記憶された表示アプリ取得順テーブルに登録されているか否かを判定する。該当する表示アプリケーションが表示アプリ取得順テーブルに登録されている場合には、判定が満たされて後述のステップS560に移る。一方、該当する表示アプリケーションが表示アプリ取得順テーブルに登録されていない場合には、判定が満たされずにステップS530に移る。
【0155】
ステップS530では、制御回路104は、テーブル記憶部106に記憶された表示アプリ取得順テーブルに、データCに対応する表示アプリケーションの拡張子及びアプリIDを追加する。
【0156】
ステップS535では、制御回路104は、前述のステップS100においてサーバ200より取得しテーブル記憶部106に記憶した表示アプリ一覧情報テーブルを参照し、上記読み込んだデータCに対応する表示データを表示可能に展開するための表示アプリケーションをサーバ200から取得するための取得時間を取得する。以下、この図13におけるフローチャートの説明において、この取得した取得時間を適宜「時間C」と呼称する。なお、前述したように表示端末装置100とサーバ200との通信環境等に応じてこの取得時間を随時算出して決定してもよい。
【0157】
ステップS540では、制御回路104は、上記取得した時間Cを、この時点で保留データテーブルに登録されているデータ数で除算することにより、平均表示時間を算出する。以下、この図13におけるフローチャートの説明において、この算出した平均表示時間を適宜「時間D」と呼称する。
【0158】
ステップS545では、制御回路104は、保留データテーブルに登録されている全てのデータに対し、各々の表示時間のフィールドに上記算出した時間Dを登録する。これにより、各表示データの表示時間が時間Dに設定される。
【0159】
ステップS550では、制御回路104は、保留データテーブルに登録されている全てのデータを、表示制御情報テーブルに追加する。そして、次のステップS555では、制御回路104は、保留データテーブルに登録されている全てのデータを削除する。
【0160】
次のステップS560では、制御回路104は、テーブル記憶部106に記憶された保留データテーブルに、データCに対応するデータIDを表示時間と共に追加する。
【0161】
ステップS565では、制御回路104は、テーブル記憶部106に記憶されたデータテーブルを参照し、当該データテーブルに未処理のデータが存在するか否かを判定する。未処理のデータが存在する場合には、判定が満たされて先のステップS505に戻る。一方、未処理のデータが存在しない場合には、判定が満たされずに次のステップS570に移る。
【0162】
ステップS570では、制御回路104は、この時点で保留データテーブルに登録されている全てのデータに対し、各々の表示時間のフィールドに基本表示時間を登録する。この基本表示時間とは、各表示データに対し予め初期設定された共通の表示時間である。
【0163】
ステップS575では、制御回路104は、上記ステップ550と同様に、保留データテーブルに登録されている全てのデータを、表示制御情報テーブルに追加する。そして、次のステップS580では、制御回路104は、上記ステップ555と同様に、保留データテーブルに登録されている全てのデータを削除する。これにより、本サブルーチンを終了する。
【0164】
次に、図14及び図15に示す具体例を用いて以上説明した制御内容について説明する。図14及び図15に示す表示制御情報テーブル及び保留データテーブルは、前述したようにステップS500の表示制御情報設定処理の開始時には何も登録されていない状態となっている。なお、表示アプリ一覧情報テーブル、データテーブル、及び表示アプリ取得順テーブルについては、前述の図8、図9、及び図12に示すものと同様として説明する。
【0165】
表示端末装置100において、操作者によりスライドショー表示の実行開始指示がなされると、図3に示すステップS10の判定が満たされてステップS100に移り、図4に示す表示アプリ一覧取得処理において、図8に示す表示アプリ一覧情報テーブルがサーバ200より取得され、表示端末装置100のテーブル記憶部106に記憶される。
【0166】
次に、図13に示すステップS500の表示制御情報設定処理が実行される。まずステップS505において、図9に示すデータテーブルのうち1段目のレコードであるデータID「DATA0001」に係るデータが読み込まれ、次のステップS510において、当該読み込んだデータに対応する表示データを表示可能に展開するための表示アプリケーションが、アプリケーション記憶部107に存在するか否かが判定される。前述したように、データID「DATA0001」に対応する拡張子は「jpg」であり、これに対応する表示アプリケーションは表示端末装置100のアプリケーション記憶部107に存在する。よって、ステップS510の判定は満たされてステップS560に移る。
【0167】
ステップS560では、図15に示す保留データテーブルに、上記読み込んだデータに対応するデータID「DATA0001」が表示時間と共に追加される。なお、図15では表示時間が変更された状態を示しているが、この時点では上述した基本表示時間が登録される。本変形例では、基本表示時間は「2」秒に設定されている。
【0168】
次のステップS565では、データテーブルに未処理のデータが存在するか否かが判定される。この時点ではデータID「DATA0001」に係るデータ以外は未処理であるため、判定が満たされてステップS505に戻る。
【0169】
このステップS505において、図9に示すデータテーブルのうち2段目のレコードであるデータID「DATA0002」に係るデータが読み込まれ、同様の処理が行われる。データID「DATA0002」に対応する拡張子は上記と同様の「jpg」であるため、上述と同様に、ステップS560において図15に示す保留データテーブルに、上記読み込んだデータに対応するデータID「DATA0002」が表示時間と共に追加される。これにより、保留データテーブルにはデータID「DATA0001」及び「DATA0002」に係る2件のデータが登録された状態となる。その後、ステップS565の判定が満たされてステップS505に戻る。
【0170】
このステップS505において、図9に示すデータテーブルのうち3段目のレコードであるデータID「DATA0003」に係るデータが読み込まれ、次のステップS510において、当該読み込んだデータに対応する表示アプリケーションが表示端末装置100に存在するか否かが判定される。前述したように、データID「DATA0003」に対応する拡張子は「gif」であり、対応する表示アプリケーションは表示端末装置100のアプリケーション記憶部107に存在しない。よって、ステップS510の判定は満たされずにステップS515に移る。
【0171】
前述と同様にステップS515及びステップS520の判定は満たされ、ステップS525に移る。このステップS525では、表示アプリ取得順テーブルにアプリID「AP0004」に対応する表示アプリケーションが登録されているか否かが判定されるが、この時点では表示アプリ取得順テーブルには未だデータが登録されていないため、判定が満たされずにステップS530に移る。このステップS530では、表示アプリ取得順テーブルに、対応する表示アプリケーションの拡張子「gif」及びアプリID「AP0004」が追加される。
【0172】
次のステップS535では、表示アプリ一覧情報テーブルを参照して対応する表示アプリケーションをサーバ200から取得するための取得時間が取得される。ここでは、アプリID「AP0004」に対応する表示アプリケーションの取得時間「14」秒が取得される。
【0173】
次のステップS540では、取得した時間「14」秒を、この時点で保留データテーブルに登録されているデータ数「2」で除算することにより、平均表示時間「7」秒が算出される。そして、ステップS545において、保留データテーブルに登録されている全てのデータに対し、各々の表示時間のフィールドに上記算出した時間「7」秒を登録する。これにより、各々の表示時間は基本表示時間の「2」秒から「7」秒に延長され、保留データテーブルは図15に示す状態となる。
【0174】
次のステップS550では、保留データテーブルの全てのデータ内容を表示制御情報テーブルに追加する。これにより、表示制御情報テーブルの表示順序1番目及び2番目に、データID「DATA0001」及び「DATA0002」がそれぞれ表示時間「7」秒と共に登録される。そしてステップS555では、保留データテーブルの全てのデータが削除される。
【0175】
次のステップS560では、保留データテーブルに、対応するデータID「DATA0003」が基本表示時間「2」秒と共に追加される。その後、ステップS565の判定が満たされてステップS505に戻る。
【0176】
このステップS505において、図9に示すデータテーブルのうち4段目のレコードであるデータID「DATA0004」に係るデータが読み込まれる。当該データID「DATA0004」に対応する拡張子は「gif」であり、対応する表示アプリケーションは表示端末装置100のアプリケーション記憶部107に存在しないことから、ステップS510の判定は満たされずにステップS515に移る。
【0177】
前述と同様にステップS515及びステップS520の判定は満たされ、ステップS525に移る。この時点で、表示アプリ取得順テーブルにアプリID「AP0004」に対応する表示アプリケーションが登録されているため、判定が満たされてステップS560に移る。このステップS560では、保留データテーブルに、対応するデータID「DATA0004」が基本表示時間「2」秒と共に追加される。その後、ステップS565の判定が満たされてステップS505に戻る。
【0178】
その後、図9に示すデータテーブルのうち5段目及び6段目のレコードであるデータID「DATA0005」及び「DATA0006」に係るデータについては、いずれのデータに対応する表示アプリケーションについても表示端末装置100に存在するため、ステップS560において保留データテーブルにデータID「DATA0005」及び「DATA0006」が順次基本表示時間「2」秒と共に追加される。これにより、保留データテーブルにはデータID「DATA0003」、「DATA0004」、「DATA0005」及び「DATA0006」に係る4件のデータが登録された状態となる。その後、ステップS565の判定が満たされてステップS505に戻る。
【0179】
このステップS505において、図9に示すデータテーブルのうち7段目のレコードであるデータID「DATA0007」に係るデータが読み込まれる。当該データID「DATA0004」に対応する拡張子は「j2k」であり、対応する表示アプリケーションは表示端末装置100のアプリケーション記憶部107に存在しないことから、ステップS510の判定は満たされずにステップS515に移る。
【0180】
前述と同様にステップS515及びステップS520の判定は満たされ、ステップS525に移る。このステップS525では、表示アプリ取得順テーブルに拡張子は「j2k」に対応するアプリID「AP0007」の表示アプリケーションが登録されているか否かが判定されるが、この時点では登録されていないため、判定が満たされずにステップS530に移る。このステップS530では、表示アプリ取得順テーブルに、対応する表示アプリケーションの拡張子「j2k」及びアプリID「AP0007」が追加される。
【0181】
次のステップS535では、表示アプリ一覧情報テーブルを参照して対応する表示アプリケーションをサーバ200から取得するための取得時間が取得される。ここでは、アプリID「AP0007」に対応する表示アプリケーションの取得時間「15」秒が取得される。
【0182】
次のステップS540では、取得した時間「15」秒を、この時点で保留データテーブルに登録されているデータ数「4」で除算することにより、平均表示時間「4」秒が算出される。このとき、割り切れない場合には切り上げされる。そして、ステップS545において、保留データテーブルに登録されている全てのデータに対し、各々の表示時間のフィールドに上記算出した時間「4」秒を登録する。これにより、各々の表示時間は基本表示時間の「2」秒から「4」秒に延長される。
【0183】
次のステップS550では、保留データテーブルの全てのデータ内容を表示制御情報テーブルに追加する。これにより、表示制御情報テーブルの表示順序3番目乃至6番目に、データID「DATA0003」、「DATA0004」、「DATA0005」及び「DATA0006」がそれぞれ表示時間「4」秒と共に登録される。そしてステップS555では、保留データテーブルの全てのデータが削除される。
【0184】
次のステップS560では、保留データテーブルに、対応するデータID「DATA0007」が基本表示時間「2」秒と共に追加される。その後、ステップS565の判定が満たされてステップS505に戻る。
【0185】
その後、図9に示すデータテーブルのうち8段目乃至11段目のレコードであるデータID「DATA0008」乃至「DATA0011」に係るデータについては、いずれのデータに対応する表示アプリケーションについても表示端末装置100に存在するため、ステップS560において保留データテーブルにデータID「DATA0008」乃至「DATA0011」が順次基本表示時間「2」秒と共に追加される。その後、ステップS565の判定が満たされてステップS505に戻る。
【0186】
その後、図9に示すデータテーブルのうち12段目のレコードであるデータID「DATA0012」に係るデータについては、拡張子は「gif」であり対応する表示アプリケーションは表示端末装置100のアプリケーション記憶部107に存在しないことから、ステップS510の判定は満たされずにステップS515に移る。そして、表示アプリ取得順テーブルにアプリID「AP0004」に対応する表示アプリケーションが登録されているため、ステップS525の判定が満たされてステップS560に移る。このステップS560では、保留データテーブルに、対応するデータID「DATA0012」が基本表示時間「2」秒と共に追加される。その後、ステップS565の判定が満たされてステップS505に戻る。
【0187】
その後、図9に示すデータテーブルのうち13段目のレコードであるデータID「DATA0013」に係るデータについては、対応する表示アプリケーションが表示端末装置100に存在するため、ステップS560において保留データテーブルにデータID「DATA0013」が順次基本表示時間「2」秒と共に追加される。
【0188】
以上により、データテーブルに登録された全データについて処理が終了したことから、次のステップS565の判定が満たされずにステップS570に移る。このステップS570では、この時点で保留データテーブルに登録されている全てのデータに対し、各々の表示時間のフィールドに基本表示時間の「2」秒が登録される。次のステップS575では、保留データテーブルの全てのデータ内容を表示制御情報テーブルに追加する。これにより、表示制御情報テーブルは図14に示す状態となる。そしてステップS580では、保留データテーブルの全てのデータが削除される。
【0189】
上記において、ステップS505は、特許請求の範囲に記載の読み込み手段として機能する。またステップS545では、上記S505において読み込まれたデータに係わる表示データが展開不能データである場合に、当該読み込まれた順序よりも前の順序で読み込まれ保留データテーブルに登録された展開可能データに係わるデータIDに対し、当該データIDに係わる展開可能データを表示部101が表示している間に上記読み込まれたデータに関わる展開不能データの展開に必要な表示アプリケーションの取得が完了するように、固定的に定められた平均表示時間よりも延長された表示時間を付与される。したがって、ステップS545は、特許請求の範囲に記載の表示決定手段として機能すると共に、表示決定手順に相当する。
【0190】
またステップS510は、特許請求の範囲に記載のデータ判定手段として機能すると共に、データ判定手順に相当する。またステップS535は、取得時間決定手段として機能すると共に、取得時間決定手順に相当する。またステップS515は取得時間判定手段として機能すると共に、第1除外処理手段としても機能する。またステップS520は、特許請求の範囲に記載の適合判定手段として機能すると共に、第2除外処理手段としても機能する。
【0191】
以上説明した変形例の表示端末装置100においては、スライドショー表示の対象となる複数の表示データのデータIDと表示時間とが、表示制御情報テーブルとしてテーブル記憶部106に記憶されている。そして、複数の表示データ中に表示端末装置100で展開不能な表示データが含まれる場合に、表示端末装置100の制御回路104が、ステップS535において上記表示アプリケーションの取得に要する取得時間を決定した後、ステップS545においてその取得時間に基づいて表示制御情報テーブルにおける複数の表示データの表示時間を決定する。これにより、先に表示する展開可能データの表示時間を延長して設定することで、その表示している間に、後から表示する展開不能データ用の表示アプリケーションの取得が完了するように、表示時間を決定することができる。このようにすることで、展開不能データ用の表示アプリケーションの取得を、展開可能データを用いたスライドショーの実行中に行うことができる。これにより、操作者に対し、待ち時間による不快感を与えない快適なスライドショーを提供することができる。
【0192】
また本変形例においては、各表示データに対する基本表示時間が、延長された表示時間で先に展開可能データを表示している間に展開不能データ用の表示アプリケーションが取得完了するように設定され、表示制御情報テーブルに組み込まれる。この結果、表示部101が表示制御情報テーブルに基づきスライドショー表示を実行する際に、展開不能データ用の表示アプリケーションの取得を、展開可能データを用いたスライドショーの実行中に確実に行うことができる。
【0193】
(2)データテーブルを予めソートする場合
以上においては、データテーブルに登録されたデータに対しそのまま表示制御情報処理を行うようにしたが、予めデータテーブルに対し所定の条件を具備するように並び替えた上で表示制御情報処理を行うようにしてもよい。この所定の条件としては、例えば表示端末装置100に存在する表示アプリケーションに係る拡張子でソートしてもよいし、また例えば取得時間が短い表示アプリケーションに係る拡張子でソートしてもよい。またこれ以外の条件でソートしてもよい。
【0194】
図16を用いて、本変形例の表示端末装置100の制御回路104によって実行される制御内容を説明する。この図16は、上述した表示端末装置100に存在する表示アプリケーションに係る拡張子でソートする場合を示している。
【0195】
ステップS10及びステップS100は、前述の図3と同様である。
【0196】
次のステップS15では、制御回路104は、前述のステップS100においてサーバ200より取得しテーブル記憶部106に記憶した表示アプリ一覧情報テーブルを参照し、データテーブル上の各レコードに対応するデータを、当該表示データを展開可能な表示アプリケーションが表示端末装置100に存在する拡張子でソートする。
【0197】
その後のステップS200、ステップS300、ステップS400及びステップS20の処理は、前述の図3と同様であるので説明を省略する。
【0198】
次に図17を用いて、上記ステップS15によりソートされた状態のデータテーブルの一例を説明する。この図17に示すように、アプリ有無フラグが「有」である拡張子「jpg」、「pdf」、「png」に係るデータと、アプリ有無フラグが「無」である拡張子「gif」、「j2k」に係るデータとが、データテーブル上でソートされている。
【0199】
このように予めデータテーブルをソートしておくことにより、予め展開可能データをスライドショーの前段に集中させ、展開不能データを後段に集中させることができる。その結果、スライドショーにおいて表示アプリケーションの取得時間を確保しやすくなり、その後の表示制御情報設定処理での情報処理を単純化できる。
【0200】
次に図18を用いて、本変形例の表示端末装置100の制御回路104によって実行される他の制御内容を説明する。この図18は、上述した取得時間が短い表示アプリケーションに係る拡張子でソートする場合を示している。
【0201】
この図18のステップS15Aでは、制御回路104は、前述のステップS100においてサーバ200より取得しテーブル記憶部106に記憶した表示アプリ一覧情報テーブルを参照し、データテーブル上の各レコードに対応するデータを、当該表示データを展開可能な表示アプリケーションの取得時間が短い拡張子でソートする。
【0202】
その他の処理は、前述の図3と同様であるので説明を省略する。
【0203】
次に図19を用いて、上記ステップS15Aによりソートされた状態のデータテーブルの一例を説明する。この図19に示すように、取得時間が比較的短い拡張子「gif」に係るデータと、取得時間が比較的長い拡張子「j2k」に係るデータとが、データテーブル上でソートされている。
【0204】
このように予めデータテーブルをソートしておくことにより、表示アプリケーションの取得時間が比較的短い表示データを前段に集中させ、表示アプリケーションの取得時間が比較的長い表示データを後段に集中させることが可能となる。その結果、スライドショーにおいて表示アプリケーションの取得時間を確保しやすくなり、その後の表示制御情報設定処理での情報処理を単純化できる。
(3)その他
以上では、読み込んだ表示データが表示端末装置100で表示可能であるか否かの判断を当該データの拡張子に基づいて行うようにしたが、これに限らず、データのヘッダ部分を用いて判断を行ってもよい。
【0205】
また以上では、表示順序を変更する場合と、表示時間を変更する場合とを分けて説明したが、これらを適宜組み合わせた制御を行ってもよい。また、1つの表示端末装置100に両モードを備えておき、操作者がモードを切り替えていずれかの制御を行うようにしてもよい。
【0206】
また以上では、表示アプリケーションの取得時間が過度に長くなるため当該取得をスライドショーの実行中に行えないものや、表示アプリケーションに対し表示端末装置100のスペックが対応していないものについては、表示を行わないようにしたが、このような表示データが存在する場合に、例えば予め設定された表示データを表示するようにしてもよい。
【0207】
また以上では、複数の表示データをスライドショー表示する場合を一例として説明したが、画像等の表示データ以外にも、例えば複数の音楽データや複数の動画データを連続して再生するような場合にも、本発明は適用可能である。
【0208】
なお、以上において、図2中に示す矢印は信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。また、図3乃至図7、図13、図16、図18に示すフローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
【0209】
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
【0210】
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
【符号の説明】
【0211】
100 表示端末装置
101 表示部(表示手段)
102 操作部(操作手段)
105 データ記憶部(データ記憶手段)
106 テーブル記憶部(制御情報記憶手段、初期情報記憶手段)
107 アプリケーション記憶部(アプリケーション記憶手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の表示データを記憶したデータ記憶手段と、
前記表示データを表示するための表示手段と、
前記データ記憶手段に記憶された前記複数の表示データのうちスライドショー表示の対象となる表示データの識別情報と各識別情報に対応した表示データの表示順序又は表示時間とを含む、表示制御情報を記憶するための制御情報記憶手段と、
前記表示データを表示可能に展開するための表示アプリケーションを記憶するためのアプリケーション記憶手段と、
前記データ記憶手段に記憶された表示データを、前記表示アプリケーションを用いて表示可能に展開するデータ展開手段と、
スライドショー表示の実行開始を操作者が指示可能な操作手段と、
前記操作手段より前記スライドショー表示の実行開始が指示された場合に、前記表示制御情報に前記識別情報が含まれる前記複数の表示データそれぞれの特定の識別子に基づき、当該複数の表示データに、前記データ展開手段が前記表示アプリケーションを用いて展開できる展開可能データ以外の展開不能データが含まれるかどうかを判定するデータ判定手段と、
前記データ判定手段により前記複数の表示データに前記展開不能データが含まれると判定された場合、当該展開不能データの展開に必要な表示アプリケーションを取得するアプリケーション取得手段と、
前記アプリケーション取得手段による前記表示アプリケーションの取得に要する取得時間を決定する取得時間決定手段と、
前記データ判定手段により前記複数の表示データに前記展開不能データが含まれると判定された場合、前記取得時間決定手段により決定された前記取得時間に基づいて、前記表示制御情報における複数の前記表示データの表示順序又は表示時間を決定する表示決定手段とを有し、
前記表示手段は、
前記表示決定手段が決定した表示順序又は表示時間に従って、前記展開可能データ及び前記展開不能データを含む前記表示データの表示を行う
ことを特徴とする表示端末装置。
【請求項2】
請求項1記載の表示端末装置において、
前記表示決定手段は、
少なくとも1つの前記展開可能データを前記表示手段が表示している間に、前記展開不能データの展開に必要な表示アプリケーションの取得が完了するように、前記表示制御情報における複数の前記表示データの表示順序又は表示時間を決定し、
前記表示手段は、
前記表示決定手段が決定した表示順序又は表示時間に従って、前記展開可能データ及び前記展開不能データを含む前記表示データの表示を行い、
前記アプリケーション取得手段は、
前記表示決定手段が決定した表示順序又は表示時間に従って前記表示手段が前記展開可能データを表示している間に、前記展開不能データを表示可能に展開するための表示アプリケーションを取得する
ことを特徴とする表示端末装置。
【請求項3】
請求項2記載の表示端末装置において、
前記データ記憶手段に記憶された前記複数の表示データのうちスライドショー表示の対象となる表示データの識別情報を、所定の初期順序に沿って配列した、初期制御情報を記憶した初期情報記憶手段と、
前記初期情報記憶手段に記憶された前記初期制御情報に含まれる複数の前記識別情報を順次読み込む読み込み手段と
を有し、
前記表示決定手段は、
前記読み込み手段により読み込まれた前記識別情報に係わる表示データが前記展開可能データである場合には、当該読み込まれた順序と同等である前記表示データの表示順序を付与し、前記読み込み手段により読み込まれた前記識別情報に係わる表示データが前記展開不能データである場合には、前記展開可能データを前記表示手段が表示している間に当該展開不能データの展開に必要な表示アプリケーションの取得が完了するように、当該読み込まれた順序よりも後回しとなる前記表示データの表示順序を付与し、
前記制御情報記憶手段は、
前記表示決定手段により前記表示順序が付与された前記複数の識別情報を、当該付与された表示順序で含む、前記表示制御情報を記憶する
ことを特徴とする表示端末装置。
【請求項4】
請求項2記載の表示端末装置において、
前記データ記憶手段に記憶された前記複数の表示データのうちスライドショー表示の対象となる表示データの識別情報を、所定の初期順序に沿って配列した、初期制御情報を記憶した初期情報記憶手段と、
前記初期情報記憶手段に記憶された前記初期制御情報に含まれる複数の前記識別情報を順次読み込む読み込み手段と
を有し、
前記表示決定手段は、
前記読み込み手段により読み込まれた前記識別情報に係わる表示データが前記展開不能データである場合には、当該読み込まれた順序よりも前の順序で読み込まれた、前記展開可能データに係わる少なくとも1つの識別情報に対し、当該少なくとも1つの識別情報に係わる展開可能データを前記表示手段が表示している間に前記読み込まれた識別情報に係わる展開不能データの展開に必要な表示アプリケーションの取得が完了するように、固定的に定められた表示時間よりも延長された表示時間を付与し、
前記制御情報記憶手段は、
前記表示決定手段により、前記固定的に定められた表示時間又は前記延長された表示時間が付与された前記複数の識別情報を含む、前記表示制御情報を記憶する
ことを特徴とする表示端末装置。
【請求項5】
請求項3又は請求項4記載の表示端末装置において、
前記読み込み手段により読み込まれた前記識別情報に係わる表示データが前記展開不能データであった場合に、前記取得時間決定手段により決定された、当該展開不能データの展開に必要な表示アプリケーションの取得に要する前記取得時間が、予め定められた閾値以下であるかどうかを判定する、取得時間判定手段と、
前記取得時間判定手段により、前記取得時間が前記閾値よりも大きいと判定された場合には、当該展開不能データに係わる識別情報を、前記表示制御情報に含まれないように除外する第1除外処理手段と
を有することを特徴とする表示端末装置。
【請求項6】
請求項3乃至請求項5のいずれか1項記載の表示端末装置において、
前記読み込み手段により読み込まれた前記識別情報に係わる表示データが前記展開不能データであった場合に、当該展開不能データの展開に必要な表示アプリケーションが、前記表示端末装置の仕様に適合するかどうかを判定する、適合判定手段と、
前記適合判定手段により、前記展開不能データの展開に必要な表示アプリケーションが、前記表示端末装置の仕様に適合しないと判定された場合には、当該展開不能データに係わる識別情報を、前記表示制御情報に含まれないように除外する第2除外処理手段と
を有することを特徴とする表示端末装置。
【請求項7】
請求項3乃至請求項6のいずれか1項記載の表示端末装置において、
前記表示手段が、前記表示決定手段により前記表示順序又は前記表示時間が付与された複数の識別情報を含む前記表示制御情報に従った前記表示データの表示を完了した後に、前記アプリケーション取得手段で取得した表示アプリケーションの削除処理を行う、アプリケーション削除手段を有することを特徴とする表示端末装置。
【請求項8】
表示端末装置が複数の表示データをスライドショー形式で表示するためのデータ表示方法であって、
スライドショー表示の実行開始が指示された場合に、表示対象となる複数の表示データそれぞれの特定の識別子に基づき、当該複数の表示データに、既に取得済みの表示アプリケーションを用いて展開できる展開可能データ以外の展開不能データが含まれるかどうかを判定するデータ判定手順と、
前記データ判定手順で前記複数の表示データに前記展開不能データが含まれると判定された場合、当該展開不能データの展開に必要な表示アプリケーションの取得に要する取得時間を決定する取得時間決定手順と、
前記取得時間決定手順で決定された前記取得時間に基づいて、前記複数の表示データの表示順序又は表示時間を決定する表示決定手順と、
前記表示決定手順で決定された前記表示順序又は前記表示時間に沿い、少なくとも1つの前記展開可能データを表示している間に、前記展開不能データの展開に必要な表示アプリケーションの取得を行う、データ表示・アプリケーション取得手順と
を有することを特徴とするデータ表示方法。
【請求項9】
スライドショー表示の実行開始が指示された場合に、表示対象となる複数の表示データそれぞれの特定の識別子に基づき、当該複数の表示データに、既に取得済みの表示アプリケーションを用いて展開できる展開可能データ以外の展開不能データが含まれるかどうかを判定するデータ判定手順と、
前記データ判定手順で前記複数の表示データに前記展開不能データが含まれると判定された場合、当該展開不能データの展開に必要な表示アプリケーションの取得に要する取得時間を決定する取得時間決定手順と、
前記取得時間決定手順で決定された前記取得時間に基づいて、前記複数の表示データの表示順序又は表示時間を決定する表示決定手順と、
前記表示決定手順で決定された前記表示順序又は前記表示時間に沿い、少なくとも1つの前記展開可能データを表示している間に、前記展開不能データの展開に必要な表示アプリケーションの取得を行う、データ表示・アプリケーション取得手順と
を、通信機能を備えた表示端末装置に備えられた演算手段に実行させるための、表示処理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2011−158633(P2011−158633A)
【公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−19078(P2010−19078)
【出願日】平成22年1月29日(2010.1.29)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】