説明

表示装置、制御方法及びプログラム

【課題】映像出力装置に映像コンテンツの選択状態を通知する手段がない場合でも、表示装置が表示する映像(コンテンツ)を切換え可能にすることを目的とする。
【解決手段】記憶されたコンテンツと表示中のコンテンツとを比較するコンテンツ比較手段と、コンテンツ比較手段で記憶されたコンテンツと表示中のコンテンツとが同じであると判断された場合、記憶された表示位置と表示中のコンテンツの表示位置とを比較する表示位置比較手段と、表示位置比較手段で、記憶された表示位置と表示中のコンテンツの表示位置とが異なると判断された場合、表示するコンテンツを切換える制御手段と、を有することによって課題を解決する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置、制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、テレビ等の表示装置として、各種ネットワークを通して複数の映像出力装置と接続可能なものが普及しつつある。ネットワークを通して、映像出力装置の映像コンテンツデータを表示装置に送信することで、表示装置で映像出力装置の映像コンテンツを閲覧することができる。また、操作コマンドは限定されるが、表示装置に入力された操作コマンドを、ネットワークを通して映像出力装置に送信し、映像出力装置を操作することができる。
映像コンテンツ閲覧システムの1例として、特許文献1に記載の映像受信システムが考案されている。(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−304220号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の映像受信システムでは、以下のような課題がある。
まず、上記映像受信システムの動作を説明する。上記映像受信システムでは、テレビに映像出力装置Aと映像出力装置Bとが接続されている。テレビに映像出力装置Aの最後の映像コンテンツが表示されている状態である。映像出力装置Aが、次の映像コンテンツを選択する信号を受信する。表示中のコンテンツが最後の映像コンテンツなので、映像出力装置Aは、テレビに最後の映像コンテンツであることを通知する。最後のコンテンツであると通知されたテレビは、映像出力装置Bに表示を切換える。テレビに映像出力装置Bの最初のコンテンツが表示される。
つまり、上記映像受信システムに接続される映像出力装置には、映像コンテンツの選択状態を通知する手段が必要である。
したがって、上記映像受信システムは、映像コンテンツの選択状態を通知する手段がない映像出力装置には、対応できない課題がある。
【0005】
本発明はこのような問題点に鑑みなされたもので、映像出力装置に映像コンテンツの選択状態を通知する手段がない場合でも、表示装置が表示する映像(コンテンツ)を切換え可能にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そこで、本発明の表示装置は、記憶されたコンテンツと表示中のコンテンツとを比較するコンテンツ比較手段と、前記コンテンツ比較手段で記憶されたコンテンツと表示中のコンテンツとが同じであると判断された場合、記憶された表示位置と表示中のコンテンツの表示位置とを比較する表示位置比較手段と、前記表示位置比較手段で、記憶された表示位置と表示中のコンテンツの表示位置とが異なると判断された場合、表示するコンテンツを切換える制御手段と、を有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、映像出力装置に映像コンテンツの選択状態を通知する手段がない場合でも、表示装置が表示する映像(コンテンツ)を切換え可能にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】映像表示システムのシステム構成の一例を示す図である。
【図2】表示装置のリモコンの構成図である。
【図3】記憶部に記憶されるデータテーブルの一例を示す図である。
【図4】従来の表示装置での表示画面の画面遷移を説明するための図である。
【図5】実施形態1における表示画面の画面遷移を説明するための図である。
【図6】実施形態1における制御フローチャートである。
【図7】実施形態2における制御フローチャートである。
【図8】実施形態3における表示画面の画面遷移を説明するための図である。
【図9】実施形態3における制御フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
<実施形態1>
図1は、映像表示システムのシステム構成の一例を示す図である。ここでは、表示装置(コンピュータ)に複数のデジタルカメラがコンテンツ出力装置の一例として接続されている場合を説明する。
本実施形態の映像表示システムには、表示装置101、デジタルカメラA201a、デジタルカメラB201bが含まれる。表示装置101、デジタルカメラA201a、デジタルカメラB201bは、HDMI(High Definition Multimedia Interface)規格のケーブルで接続されている。デジタルカメラA201aは、表示装置101のHDMI1のポートにHDMIケーブル301aで接続されている。デジタルカメラB201bは、HDMI2のポートにHDMIケーブル301bで接続されている。デジタルカメラA201aは、第一のコンテンツ出力装置の一例である。デジタルカメラB201bは、第二のコンテンツ出力装置の一例である。
HDMI規格は、映像データを、各色の原色データとして、1画素単位で個別に伝送する規格である(以下画素をピクセルと称する)。HDMI規格では、音声データについても、映像データのブランキング期間に、映像データの伝送ラインを使用して伝送するようにしてある。HDMI規格で伝送される原色データは、赤、緑、青の3つの原色データである。
各色の1ピクセルのデータは、基本的に8ビット単位で伝送する構成としてある。水平同期信号や垂直同期信号等の同期信号についても、それぞれの同期信号が配置されるタイミングに送信される。また、映像表示システムには、映像データのピクセルクロックの伝送ラインと、制御データの伝送ラインと、についても設けられている。このように、デジタルカメラA201a及びデジタルカメラB201bは、非圧縮のデジタル映像データをピクセル単位で表示装置101にデータ伝送する。
【0010】
図1の101は表示装置で、外部から入力された映像、画像又は音声を表示する。
102は、表示装置101の映像比較部で、記憶部108で記憶された基準となる映像と、表示中の映像とを比較するものである。
103は、表示装置101の映像表示順の位置比較部で、記憶部108で記憶された基準となる映像の表示順の位置と、現在表示している表示順の位置とを比較する。
104は、表示装置101の入力ポート切換え部で、映像比較部102及び位置比較部103の比較結果に応じた制御部106からの指示でデジタルI/F部109の入力ポートを切換える。
401は、表示装置101のリモコンで、ユーザが表示装置101の操作、又は表示装置101を経由してデジタルカメラA201a、デジタルカメラB201bを操作するものである。
105は、表示装置101のリモコン受信部で、リモコン401からの信号を受信する。
106は、表示装置101の制御部で、表示装置全体を制御するものであり、例えばCPUである。
107は、表示装置101の演算部で、デジタルIF部109に入力された映像を圧縮し、画像データとする。本実施形態では演算部107は、JPEG方式で圧縮を行うものとする。演算部107の一例としては例えばDSPである。
108は、表示装置101の記憶部で、基準となる映像の演算部107で圧縮された画像データ及び表示順の位置を記憶するものである。記憶部108は、記憶装置の一例である。
109は、表示装置101のデジタルインターフェース(IF)部で、デジタルカメラ等の外部機器から、映像又は音声を受信することができる。更に、デジタルIF部109は、表示装置101と外部機器との間で、制御信号の双方向通信が可能である。
110は、表示装置101の表示部であり、デジタルIF部109より出力される映像及び音声を、表示装置の画面に表示する。
【0011】
201a、bは、デジタルカメラやビデオであり、ユーザにより撮影された映像や写真が保存されている。なお、本実施形態では201a、bは、デジタルカメラとする。
202a、bは、デジタルカメラ201の制御部で、デジタルカメラ全体を制御するものであり、例えばCPUである。
203a、bは、デジタルカメラ201の記憶部で、ユーザにより撮影された映像や写真が保存する。本実施形態では、203aに、写真a、写真b、写真c、が、203bに、写真d、写真e、写真f、が保存されている。
204a、bは、デジタルカメラ201のデジタルIF部で、映像、画像又は音声を送信することができる。更に、204a、bは、接続された機器間で制御信号を双方向に通信することができる。
205a、bは、デジタルカメラ201の映像出力部で、デジタルIF部204で受けた制御信号をもとに、記憶部203に記憶されている映像を出力する。
【0012】
図2は、表示装置のリモコンの構成図である。
401は、リモコンで、ユーザが表示装置の操作を行う為に使用するものである。402は、アップボタンである。ユーザ等にアップボタン402が押下されることにより、リモコン401は、接続されているデジタルカメラ201から出力される画像のスクロールアップを指示する信号を表示装置101に出力する。403は、ダウンボタンである。ユーザ等にダウンボタン403が押下されることにより、リモコン401は、接続されているデジタルカメラ201から出力される画像のスクロールダウンを指示する信号を表示装置101に出力する。404は、ON/OFFボタンである。ユーザ等にON/OFFボタン404が押下されることにより、リモコン401は、電源のON、OFFを指示する信号を表示装置101に出力する。405は、チャネル選択ボタンである。ユーザ等にチャネル選択ボタン405が押下されることにより、リモコン401は、選択されたチャンネルを識別する信号を表示装置101に出力する。
リモコン401のアップボタン402が押下されることにより、リモコン受信部105は、制御部106にスクロールアップ要求を出す。また、リモコン401のダウンボタン403が押下されることにより、リモコン受信部105は、制御部106にスクロールダウン要求を出す。
【0013】
図3は、記憶部に記憶されるデータテーブルの一例を示す図である。
まず、データテーブルには、表示装置101によって、立ち上げ時、又は入力ポートが切換わる毎に、種別として初期画面画像である表示順の位置が記録される。更に、データテーブルには、表示装置101によって、それに対応する画面の画像情報が記録される。図3では001.JPGという静止画画像(記録画像)が画像情報として記録されている例が示されている。またアップボタン402によってスクロールアップ方向に遷移させた後に、ダウンボタン403によりスクロールダウン方向に遷移させた際、データテーブルには、表示装置101によって、種別としてアップ方向折り返し画面画像である表示順の位置が記録される。更にデータテーブルには、表示装置101によって、それに対応する画面の画像情報が記録される。図3では002.JPGという静止画画像(記録画像)が画像情報として記録されている例が示されている。またダウンボタン403によってスクロールダウン方向に遷移させた後に、アップボタン402によりスクロールアップ方向に遷移させた際、データテーブルには、表示装置101によって、種別としてダウン方向折り返し画面画像である表示順の位置が記録される。更にデータテーブルには、表示装置101によって、それに対応する画面の画像情報が記録される。図3では003.JPGという静止画画像(記録画像)が画像情報として記録されている例が示されている。画面の遷移がある毎に、映像比較部102にて記録されている画像とデジタルカメラ201から入力された映像(画像)と、が比較される。画像が一致すると、位置比較部103にて、記録されている表示順の位置と、現在、表示中の画像の表示順の位置と、が比較される。
【0014】
図4は、従来の表示装置での表示画面の画面遷移を説明するための図である。
表示順の位置は、出力されている表示画像の切換え順番の位置を示している。初めの画面での表示順の位置は0とする。テレビのリモコンのアップボタンが押されると、画面が1つスクロールされ、表示順の位置は+1となる。更にアップボタンが押されると、表示順の位置は+2となる。表示順の位置が0の状態で、テレビのリモコンのダウンボタンが押されると、画面が逆方向に1つスクロールされ、表示順の位置は−1となる。
初めに、表示装置の画面には、デジタルカメラAの映像コンテンツaが表示されている。ユーザが、リモコンのアップボタンを押すと、画面が1つスクロールされ、デジタルカメラAの映像コンテンツbが表示される。更に、ユーザが、アップボタンを押すと、画面が1つスクロールされ、デジタルカメラAの映像コンテンツcが表示される。更に、ユーザが、アップボタンを押すと、デジタルカメラAの映像コンテンツaが表示される。
また、ユーザが、ダウンボタンを押すと、デジタルカメラAの映像コンテンツcが、更にユーザが、ダウンボタンを押すと、デジタルカメラAの映像コンテンツbが表示される。
【0015】
図5は、実施形態1における表示画面の画面遷移を説明するための図である。
初めに、表示装置101の画面には、デジタルカメラA201aの映像コンテンツaが表示されている。この画面は記憶部108に記憶される。また、このときの表示順の位置0も、記憶部108に記憶される。
ユーザが、リモコン401のアップボタン402を押すと、画面が1つスクロールされ、デジタルカメラA201aの映像コンテンツbが表示される。更に、ユーザが、アップボタン402を押すと、画面が1つスクロールされ、デジタルカメラA201aの映像コンテンツcが表示される。
更に、ユーザが、アップボタン402を押すと、表示装置101は、画面に表示する映像入力を、デジタルカメラB201bが接続されているポートへ切換える。そして、表示装置101の画面には、デジタルカメラB201bの最初の映像コンテンツである、映像コンテンツdが表示される。このとき、ユーザが、アップボタン402を押すと、デジタルカメラA201aの最後の映像コンテンツである、映像コンテンツcが表示される。
【0016】
図6は、実施形態1における制御フローチャートである。
S701では、表示装置101は、現在、入力ポートHDMI1にて接続されているデジタルカメラA201aから入力される初期画面を演算部107にて圧縮する(初期画面圧縮)。本実施形態ではJPEG方式で圧縮するものとする。
S702では、表示装置101は、圧縮された初期画面を静止画として記憶部108に記憶する(コンテンツ記憶)。
S703では、表示装置101は、初期画面の表示順の位置を記憶部108に記憶する(表示位置記憶)。初期画面では表示装置101は、0を記憶する。
S704では、表示装置101は、アップ若しくはダウン操作が行われたかを判定する。Yesの場合、表示装置101は、S705へ進む。Noの場合、表示装置101は、アップ、ダウン操作があるまで待機する。
S705では、表示装置101は、デジタルカメラA201aから入力される表示画面を演算部107にて圧縮する(表示画面圧縮)。圧縮方式及び圧縮率はS701と同じである。
S706では、表示装置101は、映像比較部102にて、S705で圧縮された表示画面と、S702で記憶された初期画面とが同じであるか判定する(コンテンツ比較)。表示装置101は、判定にはピクセルマッチング法を用いる。Yesの場合、表示装置101は、S707へ進む。Noの場合、表示装置101は、表示部110に入力された映像を表示して、S704へ進む。
S707では、表示装置101は、位置比較部103にて、S703で記憶部108に記憶された初期画面の表示順の位置と、現在の表示順の位置とが異なるかを判定する(表示位置比較)。Yesの場合、表示装置101は、S208へ進む。Noの場合、表示装置101は、S204へ進む。
S708では、表示装置101は、入力ポート切換え部104にて、入力ポートをHDMI1からHDMK2へ切換え、表示部110に表示される映像を、デジタルカメラB201bの出力画像に切換える。
【0017】
<実施形態2>
本実施形態と実施形態1とでは、表示画面(表示中の画像)と記憶部108で記憶された画像とが、同じであるか否かを判定する方法が異なる。本実施形態の表示装置101は、まず高圧縮、つまり情報量が少ない画像を用いて判断を行う。その後、高圧縮画像で同じであると判定された場合のみ、低圧縮、つまり情報量が多い画像を用いて、判定する。詳細は以下で説明する。
表示装置101は、初めに、高圧縮な画像を用いて、表示中の画面と記憶された画像とが同じであるかの判定を行うことで、処理時間を大幅に短縮することができる。しかし、高圧縮な画像は、画像情報が多く欠落しており、判定の精度が低下する問題がある。よって、表示装置101は、高圧縮な画像で判定した後に、低圧縮な画像を用いて判定することで、判定の精度を改善する。
【0018】
図7は、実施形態2における制御フローチャートである。
S801では、表示装置101は、入力ポートHDMI1にて接続されているデジタルカメラA201aから入力される初期画面を多重解像度圧縮する。本実施形態では、圧縮方式は離散ウェーブレット変換とする。また、基底関数としてHaar関数を用いるものとする。
S802では、表示装置101は、S801で圧縮された画像を記憶する。表示装置101は、圧縮率は1/16、1/64の2つを記憶部108に記憶する。
S803では、表示装置101は、初期画面の表示順の位置を記憶部108に記憶する。初期画面では表示装置101は、0を記憶する。
S804では、表示装置101は、アップ若しくはダウン操作が行われたかを判定する。Yesの場合、表示装置101は、S805へ進む。Noの場合、表示装置101は、アップ、ダウン操作があるまで待機する。
S805では、表示装置101は、デジタルカメラA201aから入力される表示画面を演算部107にて多重解像度圧縮する。圧縮方式及び圧縮率はS801と同じである。
S806では、表示装置101は、映像比較部102にて、S805で圧縮された圧縮率が1/64の表示画面と、S802で記憶された圧縮率が1/64の初期画面とが、同じであるか判定する。Yesの場合、表示装置101は、S807へ進む。Noの場合、表示装置101は、S804へ進む。
S807では、表示装置101は、映像比較部102にて、S805で圧縮された圧縮率が1/16の表示画面と、S802で記憶された圧縮率が1/16の初期画面とが、同じであるか判定する。Yesの場合、表示装置101は、S808へ進む。Noの場合、表示装置101は、S804へ進む。
S808では、表示装置101は、位置比較部103にて、S803で記憶部108に記憶された初期画面の表示順の位置と、現在の表示順の位置とが異なるかを判定する。Yesの場合、表示装置101は、S809へ進む。Noの場合、表示装置101は、表示部110に入力された映像を表示して、S804へ進む。
S809では、表示装置101は、入力ポート切換え部104にて、入力ポートをHDMI1からHDMK2へ切換え、表示部110に表示される映像を、デジタルカメラB201bの出力画像に切換える。
【0019】
<実施形態3>
本実施形態と実施形態1との違いは、初期画面だけでなく、逆方向に画面遷移したときの表示画像と、逆方向に画面遷移したときの表示順の位置も記憶し、判定処理を行うことである。逆方向に画面遷移した時の表示画像も記憶し、判定に加えることで、次のデジタルカメラ201に切換えるまでの、映像コンテンツの重複表示を防止することができる。よって、複数のデジタルカメラ201の映像コンテンツを、効率的に閲覧することができる。詳細は以下で説明する。
図8は、実施形態3における表示画面の画面遷移を説明するための図である。
初めに、表示装置101の表示部110には、デジタルカメラA201aの映像コンテンツaが表示されている。この画面は、記憶部108で記憶される。また、このときの表示順の位置0も、記憶部108で記憶される。
ユーザが、リモコン401のダウンボタン403を押すと、デジタルカメラA201aの映像コンテンツcが表示される。その後、ユーザが、アップボタン402を押すと、画面が先程とは逆の方向に1つ遷移し、デジタルカメラA201aの映像コンテンツaが表示される。このとき、遷移方向が逆になっているので、表示されているデジタルカメラA201aの映像コンテンツcの画像と、表示順の位置−1とが記憶部108に記憶される。
その後、ユーザが、アップボタン402を押すと、デジタルカメラA201aの映像コンテンツbが表示される。更に、ユーザが、アップボタン402を押すと、デジタルカメラA201aの映像コンテンツcの映像信号が、テレビに入力される。ここで、入力される映像信号は、記憶されている画像であるカメラAの映像コンテンツcと等しくなる。更に、この時点での表示順の位置は+2であり、記憶されている−1とは異なる。よって、表示装置101は、画面に表示する映像入力を、デジタルカメラB201bが接続されているHDMI2へ切換える。そして、表示装置101の画面には、デジタルカメラB201bの最初の映像コンテンツである、映像コンテンツdが表示される。このとき、ユーザが、ダウンボタン403を押すと、デジタルカメラA201aの映像コンテンツbが表示される。
【0020】
図9は、実施形態3における制御フローチャートである。
S901では、表示装置101は、入力ポートHDMI1にて接続されているデジタルカメラA201aから入力される初期画面を演算部107にて圧縮する。
S902では、表示装置101は、圧縮された初期画面を動画の特徴として抽出して記憶部108に記憶し、これを用いて映像(動画)の一致、不一致を検出する。
なお、映像の特徴としては映像中の直流成分、或いは低周波数成分を用いてもよい。
S903では、表示装置101は、初期画面の表示順の位置を記憶部108に記憶する。初期画面では表示装置101は、0を記憶する。
S904では、表示装置101は、アップ若しくはダウン操作が行われたかを判定する。Yesの場合、表示装置101は、S905へ進む。Noの場合、表示装置101は、アップ、ダウン操作があるまで待機する。
S905では、表示装置101は、指示された操作の方向が、1つ前に指示された操作の方向と、逆方向であるかを判定する。逆方向の場合、表示装置101は、S906へ進む。同じ方向の場合、表示装置101は、S910へ進む。
S906では、表示装置101は、表示画面を演算部107にて圧縮する。圧縮方式及び圧縮率はS901と同じである。
S907では、表示装置101は、S906で圧縮された画像を記憶部108に記憶する。
S908では、表示装置101は、表示中の画面での表示順の位置を記憶部108に記憶する。
S909では、表示装置101は、表示部110に入力された映像を表示する。
S910では、表示装置101は、表示画面を演算部107にて圧縮する。圧縮方式及び圧縮率はS901と同じである。
S911では、表示装置101は、映像比較部102にて、S910で圧縮された表示画面と、S902とS907で記憶部108に記憶された画像と、が同じであるか判定する。少なくともどちらか1つと同じ場合、表示装置101は、S912へ進む。両方とも違う場合、表示装置101は、S904へ進む。
S912では、表示装置101は、位置比較部103にて、S903とS908とで記憶部108に記憶された表示順の位置と、現在の画面での表示順の位置とが異なるか否かを判定する。S911で、S902で記憶された画像を同じと判定された場合、表示装置101は、S903で記憶された表示順の位置を判定処理に用いる。S911で、S907で記憶された画像を同じと判定された場合、表示装置101は、S908で記憶された表示順の位置を判定処理に用いる。異なる場合、表示装置101は、S913へ進む。同じ場合、表示装置101は、S904へ進む。
S913では、表示装置101は、入力ポート切換え部104にて、入力ポートをHDMI1からHDMK2へ切換え、表示部110に表示される映像を、デジタルカメラB201bの出力画像に切換える。
【0021】
<その他の実施形態>
上述した機能又はフローチャートに係る工程は、ネットワーク又は各種記憶媒体を介して取得したソフトウェア(プログラム)をパソコン等の処理装置(CPU、プロセッサ)にて実行することでも実現できる。
【0022】
以上、上述した各実施形態によれば、映像出力装置から入力される映像と映像表示順の位置とに基づいて、表示装置101が表示する映像を切換える。
したがって、表示装置101は、映像出力装置に映像コンテンツの選択状態を通知する手段がない場合でも、対応することができる。
したがって、より多くの映像出力装置の映像コンテンツを、連続的、かつ、循環的に閲覧することができる。
よって、映像出力装置に映像コンテンツの選択状態を通知する手段がない場合でも、表示装置が表示する映像(コンテンツ)を切換え可能にすることができる。
【0023】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0024】
101 表示装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶されたコンテンツと表示中のコンテンツとを比較するコンテンツ比較手段と、
前記コンテンツ比較手段で記憶されたコンテンツと表示中のコンテンツとが同じであると判断された場合、記憶された表示位置と表示中のコンテンツの表示位置とを比較する表示位置比較手段と、
前記表示位置比較手段で、記憶された表示位置と表示中のコンテンツの表示位置とが異なると判断された場合、表示するコンテンツを切換える制御手段と、
を有する表示装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記表示位置比較手段で、記憶された表示位置と表示中のコンテンツの表示位置とが異なると判断された場合、表示するコンテンツを第一のコンテンツ出力装置のコンテンツから第二のコンテンツ出力装置のコンテンツに切換える、請求項1記載の表示装置。
【請求項3】
初期画面をコンテンツとして記憶装置に記憶するコンテンツ記憶手段と、
前記初期画面の表示順の位置を表示位置として記憶装置に記憶する表示位置記憶手段と、
を更に有し、
前記コンテンツ比較手段は、前記コンテンツ記憶手段によって記憶装置に記憶されたコンテンツと表示中のコンテンツとを比較し、
前記表示位置比較手段は、前記表示位置記憶手段によって記憶装置に記憶された表示位置と表示中のコンテンツの表示順の位置である表示位置とを比較する、請求項1又は2記載の表示装置。
【請求項4】
初期画面を圧縮する初期画面圧縮手段と、
表示中の画面がスクロールされた場合、前記画面を圧縮する表示画面圧縮手段と、
を更に有し、
前記コンテンツ記憶手段は、前記初期画面圧縮手段で圧縮された初期画面をコンテンツとして記憶装置に記憶し、
前記コンテンツ比較手段は、前記コンテンツ記憶手段によって記憶装置に記憶されたコンテンツと前記表示画面圧縮手段で圧縮された表示中の画面である表示中のコンテンツとを比較する、請求項3記載の表示装置。
【請求項5】
表示中の画面のスクロールが一つ前の画面のスクロールの方向と逆であった場合、前記画面を圧縮する表示画面圧縮手段を更に有し、
前記コンテンツ記憶手段は、更に、前記表示画面圧縮手段で圧縮された画面をコンテンツとして記憶装置に記憶し、
前記表示位置記憶手段は、更に、前記画面の表示順の位置を表示位置として記憶装置に記憶し、
前記表示画面圧縮手段は、更に、表示中の画面のスクロールが一つ前の画面のスクロールの方向と同じであった場合、前記画面を圧縮し、
前記コンテンツ比較手段は、前記コンテンツ記憶手段によって記憶装置に記憶されたコンテンツと前記表示画面圧縮手段で圧縮された表示中の画面である表示中のコンテンツとを比較し、
前記表示位置比較手段は、前記表示位置記憶手段によって記憶装置に記憶された表示位置と表示中のコンテンツの表示順の位置である表示位置とを比較する、請求項3記載の表示装置。
【請求項6】
表示装置が実行する制御方法であって、
記憶されたコンテンツと表示中のコンテンツとを比較するコンテンツ比較ステップと、
前記コンテンツ比較ステップで記憶されたコンテンツと表示中のコンテンツとが同じであると判断された場合、記憶された表示位置と表示中のコンテンツの表示位置とを比較する表示位置比較ステップと、
前記表示位置比較ステップで、記憶された表示位置と表示中のコンテンツの表示位置とが異なると判断された場合、表示するコンテンツを切換える制御ステップと、
を含む制御方法。
【請求項7】
コンピュータを、
記憶されたコンテンツと表示中のコンテンツとを比較するコンテンツ比較手段と、
前記コンテンツ比較手段で記憶されたコンテンツと表示中のコンテンツとが同じであると判断された場合、記憶された表示位置と表示中のコンテンツの表示位置とを比較する表示位置比較手段と、
前記表示位置比較手段で、記憶された表示位置と表示中のコンテンツの表示位置とが異なると判断された場合、表示するコンテンツを切換える制御手段と、
して機能させる、プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−288159(P2010−288159A)
【公開日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−141626(P2009−141626)
【出願日】平成21年6月12日(2009.6.12)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】