表示装置、映像装置、メニュー画面表示方法、および映像表示システム
【課題】操作する装置のメニュー画面を直観的に選択可能な表示装置、映像装置、メニュー画面表示方法、および映像表示システムを得る。
【解決手段】表示装置(表示機器10)は、映像を立体的に表示する表示部15と、接続された1または複数の映像装置(アンプ20および録画再生機器30A)用の各メニュー画面と自装置用のメニュー画面とを、互いに異なる立体度(OSD立体度)をもって表示部に表示させる制御を行う表示制御部(制御部18)とを備える。
【解決手段】表示装置(表示機器10)は、映像を立体的に表示する表示部15と、接続された1または複数の映像装置(アンプ20および録画再生機器30A)用の各メニュー画面と自装置用のメニュー画面とを、互いに異なる立体度(OSD立体度)をもって表示部に表示させる制御を行う表示制御部(制御部18)とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、OSDによるメニュー画面を生成する機能を有する表示装置および映像装置、そのような表示装置と映像装置とを含んで構築される映像表示システム、ならびにそのような映像表示システムに適用されるメニュー画面表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、薄型のテレビジョン受像機の普及に伴い、このようなテレビジョン受像機(表示装置)と録画再生装置等の外部装置(映像装置)との連携を簡単かつスムースにするリンク機能が充実してきている。特に最近では、Blu-ray Disc(登録商標)レコーダの普及により、ハイビジョン放送をそのままの高画質で録画保存することが当たり前となりつつある。リンク機能はこれを非常に扱いやすくするための必須機能ともいえる。
【0003】
上記のリンク機能の名称は各社によって様々であるが、その基本的な規格はHDMI(登録商標)を用いたHDMI−CEC(High Definition Multimedia Interface - Consumer Electronics Control)である。これは、HDMIケーブルを介してCECプロトコル準拠の制御信号を伝送し、装置間の連携動作を実現するものである。これにより、面倒なリモコンの持ち替えや複雑なボタン操作から解放され、簡単な操作で映像や音声を楽しむことができる。
【0004】
HDMI−CECの規格にはメーカ間で統一された共通コマンドを用いた基本的な装置間制御機能と、各メーカが自由に開発できる固有コマンドを用いた独自の装置間制御機能とがあり、この固有コマンドを用いた様々な機能が各社より提案されている。
【0005】
一方、近年、電子機器の高機能化に伴い、電子機器の設定をOSD(On-Screen Display)により行う方法が普及し、表示装置と映像装置においてもこの方法が当たり前になってきている。この方法では、表示装置にメニュー画面を表示させ、そのメニュー画面に従って装置の設定を行うことにより、よりわかりやすい装置設定が実現できるとともに、上下左右を示すボタンや決定ボタンなどの基本的なボタンのみを用いて、多くの種類の設定を行うことができるようになっている。
【0006】
このメニュー画面をHDMI−CECを用いて制御する技術に関して、様々な提案がなされている。例えば、特許文献1には、映像装置と表示装置のメニュー表示に関する技術が開示されている。この技術では、映像装置にメニュー表示を指示した場合において、映像装置と表示装置との間でHDMI−CECを用いてコントロール信号を伝送することにより、表示装置の入力切換をその映像装置にあわせ、その映像装置のメニュー画面を表示するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2008−92208号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、表示装置と映像装置を、それぞれのリモコンで操作する場合には、装置の数と同数のリモコンを操作する必要があり不便である。そこで、複数の装置を操作するためのボタンを配置した1つのリモコンを用いて、これらの装置を操作できるようにすることが望まれている。この場合には、例えば、表示装置がリモコンから制御信号を受信し、HDMI−CECの機能を用いて、その制御信号を操作の対象となる映像装置に対して送信する方法が考えられる。
【0009】
この場合、リモコンには、複数の装置を操作するためのボタンがそれぞれ配置されるが、リモコン上に配置できるボタンの数は、リモコンのサイズやデザインなどにより制約され、多くのボタンを配置することは難しい。そこで、例えば、上下左右を示すボタン、ホームボタン、オプションボタン、決定ボタンなど、多くの表示装置や映像装置で使用されるボタンを共用することにより、ボタンの数をある程度削減可能である。しかしながら、この場合には、OSDによるメニュー画面を操作する際、まず、操作する装置を選択してその装置のメニュー画面を表示して、これらの共用ボタンをどの装置の操作に使用するかを決めたうえで、これらのボタンを操作する必要がある。操作する装置を選択する際には、例えば表示装置に接続された映像装置の一覧を表示させ、その中から操作する装置を選択するため、装置を常に意識する必要があり、必ずしも直観的に使いやすいものではなかった。
【0010】
ところで、近年、立体視表示を実現できる表示装置が注目を集めている。そのような表示装置で、OSDによるメニュー画面をどのように表示するかについての具体的提案はない。
【0011】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、操作する装置のメニュー画面を直観的に選択可能な表示装置、映像装置、メニュー画面表示方法、および映像表示システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の表示装置は、表示部と、表示制御部とを備えている。表示部は、映像を立体的に表示するものである。表示制御部は、接続された1または複数の映像装置用の各メニュー画面と自装置用のメニュー画面とを、互いに異なる立体度をもって表示部に表示させる制御を行うものである。
【0013】
本発明の映像装置は、受信部と、送信部とを備えている。受信部は、表示装置用のメニュー画面と自装置用のメニュー画面とを、互いに異なる立体度をもって表示する表示装置からメニュー情報要求信号を受信するものである。送信部は、表示装置に対してメニュー情報を送信するものである。
【0014】
本発明のメニュー画面表示方法は、1または複数の映像装置用の各メニュー画面と表示装置用のメニュー画面とを、互いに異なる立体度をもって表示させ、1または複数の映像装置用のメニュー画面および自装置用のメニュー画面の中からいずれか1つを選択する選択操作を受け付け、その選択された装置用のメニュー画面を、選択されたことがわかるように表示するものである。
【0015】
本発明の映像表示システムは、表示装置と、表示装置に接続された1または複数の映像装置とを備えている。表示装置は、映像を立体的に表示する表示部と、1または複数の映像装置用の各メニュー画面と自装置用のメニュー画面とを、互いに異なる立体度をもって表示部に表示させる制御を行う表示制御部とを有している。映像装置は、表示装置からメニュー情報要求信号を受信する受信部と、表示装置に対してメニュー情報を送信する送信部とを有している。
【0016】
本発明の表示装置、映像装置、メニュー画面表示方法、および映像表示システムでは、互いに立体度の異なる複数のメニュー画面が、同時に立体的に表示される。ユーザは、表示された複数のメニュー画面の中から、その立体度に基づいてメニュー画面を選択する。
【0017】
本発明の表示装置では、表示制御部は、例えば、1または複数の映像装置用のメニュー画面および自装置用のメニュー画面の中からいずれか1つを選択する選択操作を受け付け、その選択された装置用のメニュー画面を、選択されたことがわかるように表示部に表示するように制御を行うことが望ましい。さらに、表示装置は、例えば、メニュー画面を生成するメニュー画面生成部を備えていることが望ましい。さらに、表示装置は、例えば、映像装置に対してメニュー情報要求信号を送信する送信部と、その映像装置からメニュー情報を受信する受信部とを備えていることが望ましい。この場合、例えば、メニュー情報はメニュー画面であってもよい。さらに、表示装置は、例えば、自装置および映像装置の装置アドレスと、各装置用のメニュー画面の立体度とを装置情報として保持する装置情報保持部を備え、メニュー画面生成部は、装置情報に基づいてメニュー画面を生成することが望ましい。この場合、送信部は、例えば、装置情報に基づいて、映像装置に対してメニュー情報要求信号を送信することが望ましい。
【0018】
制御部は、例えば、リモコン装置からメニュー画面選択信号を受信するたびに、複数のメニュー画面のうち、選択されていたメニュー画面の次に立体度が大きいあるいは小さい他のメニュー画面を選択するものであってもよい。もしくは、制御部は、例えば、リモコン装置からメニュー画面選択信号を受信するたびに、複数のメニュー画面のそれぞれの立体度を巡回させ、その立体度が一番大きいメニュー画面を選択するものであってもよい。
【0019】
本発明の映像装置は、さらに、例えば、メニュー画面を生成するメニュー画面生成部を備えていてもよい。この場合、例えば、メニュー情報はメニュー画面であってもよい。
【発明の効果】
【0020】
本発明の表示装置、映像装置、メニュー画面表示方法、および映像表示システムによれば、互いに立体度の異なる複数のメニュー画面を表示するようにしたので、ユーザは、操作する装置のメニュー画面を、その立体度に基づいて直観的に選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の実施の形態に係る映像表示システムの一構成例を表すブロック図である。
【図2】第1の実施の形態に係る表示部の一構成例および一動作例を表す説明図である。
【図3】第1の実施の形態に係るリモコンの一構成例を表す平面図である
【図4】第1の実施の形態に係る機器情報管理テーブルの一構成例を表す表である。
【図5】第1の実施の形態に係る表示機器および映像機器の接続例を表す説明図である。
【図6】第1の実施の形態に係る映像表示システムの一動作例を表す流れ図である。
【図7】第1の実施の形態に係る映像表示システムの一動作例を表す説明図である。
【図8】第2の実施の形態に係る映像表示システムの一動作例を表す流れ図である。
【図9】第2の実施の形態に係る映像表示システムの一動作例を表す説明図である。
【図10】第2の実施の形態に係る映像表示システムの一動作例を表す他の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施の形態
2.第2の実施の形態
【0023】
<1.第1の実施の形態>
[構成例]
(全体構成例)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る映像表示システムの一構成例を表すものである。なお、本発明の実施の形態に係る表示装置、映像装置、およびメニュー画面表示方法は、本実施の形態により具現化されるので、併せて説明する。
【0024】
映像表示システム1は、表示機器10と、アンプ20と、録画再生機器30A,30Bとを備えている。なお、映像表示システムは、この構成に限定されるものではなく、アンプ20や録画再生機器30A,30Bに代えて、もしくはこれらとともに、再生機器や、ビデオカメラ、外部チューナなどを備えていてもよい。以下では、アンプ20と録画再生機器30Aなどを総称して、適宜映像機器と呼ぶものとする。
【0025】
(表示機器10)
表示機器10は、映像情報に、OSDによる立体的なメニュー画面を重ねて表示する立体視表示機器である。表示機器10は、端子T1,T2は、HDMI送受信部11と、チューナ部12と、OSD生成部13と、映像処理部14と、表示部15と、RC(リモートコントロール)受信部16と、メモリ17と、制御部18とを備えている。
【0026】
端子T1,T2は、HDMI規格に準拠したコネクタを用いて構成されたものであり、これらの端子には、映像機器としてのアンプ20および録画再生機器30Bがそれぞれ接続されている。詳細は後述するが、端子T1,T2に接続されたこれらの映像機器には、その端子T1,T2に応じた物理アドレスが割り当てられるようになっている。なお、この例では表示機器10は2つの端子T1,T2を備えているが、これに限定されるものではなく、端子は1つでもよいし、3つ以上でもよい。
【0027】
HDMI送受信部11は、端子T1を介して接続されたアンプ20や、端子T2を介して接続された録画再生機器30Bから映像信号を受信するとともに、これらの映像機器との間で、機器が連携して動作するためのCEC制御信号をやりとりするものである。受信する映像信号は、後述するように、これらの映像機器の立体的なメニュー画面に関する映像情報を含むものである。HDMI送受信部11は、端子T1,T2において受信した映像信号のうちの一方を選択し、選択した映像信号を映像処理部14に供給するようになっている。CEC制御信号は、具体的には、後述するように、アンプ20や録画再生機器30Bがそれぞれの論理アドレスを取得する際や、表示機器10がこれらの映像機器に対してメニュー画面の生成依頼を行う際などに使用されるものである。
【0028】
チューナ部12は、アンテナ19で受信した放送波に対して所定の受信処理やデコード処理等を行うことにより、映像信号および音声信号などを復元生成し、その映像信号を映像処理部14に供給するものである。
【0029】
OSD生成部13は、表示機器10の様々な設定を行うため、あるいは表示機器10を操作するための、映像情報に重ねて表示されるメニュー画面を生成する機能を有している。このメニュー画面は、後述する表示部において立体画像として表示されるものである。すなわち、OSD生成部13は、互いに視差がある左眼用画像および右眼用画像からなるメニュー画面を生成するものである。その際、OSD生成部13は、後述するように、機器情報管理テーブルTAの、表示機器10のOSD立体度に基づいて、視差を設定するようになっている。
【0030】
映像処理部14は、チューナ部12、HDMI送受信部11、OSD生成部13から供給された映像信号に基づいて表示部15に映像を表示させるための各種の映像処理や制御を行うものである。具体的には、映像処理部14は、チューナ部12から供給された映像信号およびHDMI送受信部11から供給された映像信号のうちの一方を選択し、選択した映像情報上にOSD生成部13から供給されるメニュー画面を重ね合わせ、その後にガンマ処理などの映像処理を行う。映像処理部14は、これらの処理により生成された、互いに視差がある左眼用画像および右眼用画像を、表示部15に供給するようになっている。
【0031】
表示部15は、映像処理部14から供給された信号に基づいて立体視表示を行うものである。
【0032】
図2は、表示部15の一構成例および一動作例を表すものである。表示部15は、表示デバイス5を備えている。表示デバイス5は、例えば液晶表示パネルなどにより構成され、左眼用画像Lと右眼用画像Rとを交互に時分割表示するものである。観察者9は、表示デバイス5に表示された左眼用画像Lおよび右眼用画像Rを、シャッタ眼鏡60を通して見ることにより、立体的な映像として認識するようになっている。シャッタ眼鏡60は、観察者9が身につける眼鏡型のシャッタ装置であり、左眼用シャッタ6Lおよび右眼用シャッタ6Rを有している。これらの左眼用シャッタ6Lおよび右眼用シャッタ6Rは、例えば液晶シャッタなどの遮光シャッタにより構成されている。これらの左眼用シャッタ6Lおよび右眼用シャッタ6Rにおける遮光状態(開状態および閉状態)は、表示部15に含まれるシャッタ制御部(図示せず)から供給されるシャッタ制御信号CTLにより制御されるようになっている。
【0033】
図2において、(A)は左眼用画像Lを表示したときの動作を示し、(B)は右眼用画像Rを表示したときの動作を示す。表示デバイス5が左眼用画像Lを表示しているとき、シャッタ眼鏡60では、図2(A)に示したように、左眼用シャッタ6Lが開状態となるとともに、右眼用シャッタ6Rが閉状態となる。このとき、観察者9は左眼9Lで左眼用画像Lを見る。一方、表示デバイス5が右眼用画像Rを表示しているとき、シャッタ眼鏡60では、図2(B)に示したように、左眼用シャッタ6Lが閉状態となるとともに、右眼用シャッタ6Rが開状態となる。このとき、観察者9は右眼9Rで右眼用画像Rを見る。これらの動作を交互に繰り返すと、左眼用画像Lと右眼用画像Rとの間には視差があるため、観察者9は、これらの一連の画像からなる映像を奥行きのある立体的な映像として認識することができる。
【0034】
RC受信部16は、リモートコントロール機器40(後述)からのリモコン制御信号を受信して、そのリモコン制御信号を制御部18に送る機能を有している。
【0035】
図3は、リモートコントロール機器40の一構成例を表すものである。リモートコントロール機器40は、表示機器10や、表示機器10に接続される映像機器(アンプ20、録画再生機器30A,30B)の操作を行うためのものである。リモートコントロール機器40は、奥ボタン41と、手前ボタン42とを有している。奥ボタン41および手前ボタン42は、後述するように、表示部15に表示された、互いにOSD立体度の異なる複数の機器の立体的なメニュー画面から、操作するメニュー画面をその立体度に基づいて選択するために使用されるものである。奥ボタン41および手前ボタン42が押されることにより、リモートコントロール機器40は、それぞれに対応するメニュー画面選択信号を表示機器10に対して送信するようになっている。なお、複数のメニュー画面を同時に表示させる方法としては、例えば、奥ボタン41または手前ボタン42を押すようにしてもよいし、奥ボタン41や手前ボタン42とは異なるボタン(例えばオプションボタンなど)を押すようにしてもよい。このとき、リモートコントロール機器40は、表示機器10に対してメニュー画面表示要求信号を送信する。また、例えば、リモートコントロール機器40に配置される、各機器固有のボタンを押すことにより、それぞれ別々にメニュー画面を表示し、結果として複数のメニュー画面を同時に表示するようにしてもよい。
【0036】
メモリ17は、表示機器10が様々な処理を行う際に必要な情報を記憶しておくものである。具体的には、メモリ17は、後述するように、例えば、表示機器10および表示機器10に接続された映像機器(アンプ20および録画再生機器30A,30B)を管理するための機器情報管理テーブルTAを記憶している。また、メモリ17は、後述するように、表示部15に複数の機器の立体的なメニュー画面が表示された場合において、現在選択され操作可能となっているメニュー画面のOSD立体度を記憶するようになっている。
【0037】
制御部18は、HDMI送受信部11、OSD生成部13、映像処理部14、表示部15、RC受信部16、メモリ17が連携して動作するように制御する機能を有している。また、制御部18は、HDMI送受信部11が受信したCEC制御信号に基づいてこれらの回路ブロックを制御し、映像装置(アンプ20および録画再生機器30A,30B)を制御するためのCEC制御信号を生成する機能も有している。
【0038】
(録画再生機器30A,30B、アンプ20)
録画再生機器30Aは、例えば、DVD(登録商標)レコーダや、Blu-ray Discレコーダなどであり、映像情報を再生して出力するものである。なお、録画再生機器30Bは、録画再生機器30Aと同様な構成であるため、ここでは、録画再生機器30Aに対してのみ説明する。
【0039】
録画再生機器30Aは、記録再生部31と、OSD生成部32と、映像処理部33と、HDMI送受信部34と、メモリ35と、制御部36とを備えている。
【0040】
記録再生部31は、DVD、Blu-ray Disc、ハードディスクなどの記録ドライブであり、映像情報を録画し、あるいは、録画された映像情報を再生する機能を有している。
【0041】
OSD生成部32は、表示機器10の映像処理部14と同様に、録画再生機器30Aの様々な設定を行うため、あるいは録画再生機器30Aを操作するための、映像情報に重ねて表示される立体的なメニュー画面を生成する機能を有している。その際、OSD生成部32は、後述するように、割り当てられメモリ35に記憶されたOSD立体度に基づいて、視差を設定するようになっている。
【0042】
映像処理部33は、記録再生部31およびOSD生成部32から供給された映像信号に対して、各種の映像処理や制御を行うものである。具体的には、映像処理部33は、記録再生部31から供給された映像情報の上にOSD生成部32から供給されるメニュー画面を重ね合わせるとともに、所定の映像処理を行うようになっている。
【0043】
HDMI送受信部34は、映像処理部33から供給された、立体的なメニュー画面を含む映像情報を、アンプ20を介して表示機器10に送信するとともに、アンプ20および表示機器10との間で、機器が連携して動作するためのCEC制御信号をやりとりするものである。
【0044】
メモリ35は、録画再生機器30Aが様々な処理を行う際に必要な情報を記憶しておくものである。具体的には、メモリ35は、例えば、録画再生機器30Aの物理アドレス、論理アドレス、およびOSD立体度(後述)などを記憶するようになっている。
【0045】
制御部36は、記録再生部31、OSD生成部32、映像処理部33、HDMI送受信部34、メモリ35、制御部36が連携して動作するように制御する機能を有している。 また、制御部36は、HDMI送受信部34が受信したCEC制御信号に基づいてこれらの回路ブロックを制御し、アンプ20および表示装置10を制御するためのCEC制御信号を生成する機能も有している。
【0046】
アンプ20は、例えば、ホームシアタ等で使用される、いわゆるオーディオビジュアルアンプであり、映像信号の入出力ができるとともに、入力される映像信号に対する入力セレクタの機能を有するものである。アンプ20は、端子T11,T12と、HDMI送受信部21と、OSD生成部22と、映像処理部23と、HDMI送受信部24と、メモリ25と、制御部26とを備えている。
【0047】
端子T11,T12は、表示機器10の端子T1,T2と同様に、HDMI規格に準拠したコネクタを用いて構成されたものである。この例では、端子T11にのみ、映像機器として録画再生機器30Aが接続されている。詳細は後述するが、端子T11に接続された録画再生機器30Aには、その端子T11に応じた物理アドレスが割り当てられるようになっている。なお、この例では、端子T12には映像装置が接続されていないが、これに限定されるものではなく、録画再生機器などの映像装置が接続されていてもよい。
【0048】
HDMI送受信部21は、表示機器10のHDMI送受信部11と同様に、端子T11を介して接続された録画再生機器30Aから映像信号を受信するとともに、この録画再生機器30Aとの間で、機器が連携して動作するためのCEC制御信号をやりとりするものである。受信する映像信号は、この録画再生機器30Aの立体的なメニュー画面に関する映像情報を含むものである。HDMI送受信部21は、端子T11,T12において受信した映像信号のうちの一方を選択し、選択した映像信号を映像処理部23に供給するようになっている。
【0049】
OSD生成部22、映像処理部23、HDMI送受信部24、メモリ25、および制御部26は、録画再生機器30Aにおける、対応するブロックと同様の機能を有している。すなわち、OSD生成部22は、割り当てられメモリ25に記憶されたOSD立体度に基づいて、映像情報に重ねて表示される立体的なメニュー画面を生成する機能を有している。映像処理部23は、HDMI送受信部21から供給された映像情報の上にOSD生成部22から供給されるメニュー画面を重ね合わせるとともに、所定の映像処理を行うものである。HDMI送受信部24は、映像処理部23から供給された、立体的なメニュー画面を含む映像情報を表示機器10に送信するとともに、この表示機器10との間で、機器が連携して動作するためのCEC制御信号をやりとりするものである。メモリ25は、アンプ20の物理アドレス、論理アドレス、およびOSD立体度など、アンプ20が様々な処理を行う際に必要な情報を記憶しておくものである。制御部26は、HDMI送受信部21,24、OSD生成部22、映像処理部23、メモリ25、制御部26が連携して動作するように制御する機能を有している。また、制御部26は、HDMI送受信部21,24が受信したCEC制御信号に基づいてこれらの回路ブロックを制御し、録画再生機器30Aおよび表示装置10を制御するためのCEC制御信号を生成する機能も有している。
【0050】
(機器情報管理テーブルTA)
図4は、機器情報管理テーブルTAを表すものである。機器情報管理テーブルTAは、表示機器10のメモリ17に記憶されており、映像表示システム1を構成している表示機器10および映像機器の機器情報を示している。機器情報管理テーブルTAは、各機器の物理アドレス、論理アドレス、およびOSD立体度から構成される。以下に、具体的な各機器の接続例を参照して、これらを詳細に説明する。
【0051】
図5は、映像表示システム1の各機器の接続例を表すものである。なお、図5に示した接続例は、図1に示した映像表示システム1の構成例と対応している。
【0052】
物理アドレスは、映像表示システム1に接続された各機器を特定するためのものである。各機器の物理アドレスは、その機器が接続されている上位の機器の端子に応じて割り当てられるようになっている。具体的には、例えば、表示機器10の端子T1に接続されたアンプ20の物理アドレスは(1.0.0.0)が割り当てられ、端子T2に接続された録画再生機器30Bの物理アドレスは(2.0.0.0)が割り当てられる。すなわち、物理アドレスの最初の桁が、表示機器10の端子T1,T2に対応するようになっている。また、アンプ20の端子T11に接続された録画再生機器30Aの物理アドレスは(1.1.0.0)が割り当てられる。すなわち、物理アドレスの1番目の桁が、表示装置10の端子T1に対応するとともに、物理アドレスの2番目の桁が、アンプ20の端子T11に対応するようになっている。なお、表示機器10の物理アドレスは(0.0.0.0)である。機器情報管理テーブルTAには、このようにして割り当てられた各機器の物理アドレスが記録されるようになっている。
【0053】
論理アドレスは、映像表示システム1に接続された各機器の種類を特定するためのものである。つまり、各機器の論理アドレスは、その機器の種類に応じたものであり、その機器が映像表示システム1に接続されたときに割り当てられるようになっている。具体的には、まず最初に、表示機器10のみからなる映像表示システムに、その表示機器10の端子T1を介してアンプ20を接続する場合、アンプ20は、映像表示システムに対して、自らの機器の種類(AMP)に“1”を付した“AMP1”が論理アドレスとして既に使用されているかどうかを、CEC制御信号を用いて問い合わせる。この場合、“AMP1”は、映像表示システムにおいて論理アドレスとして使用されていないため、アンプ20に対して論理アドレス“AMP1”が割り当てられる。次に、表示機器10およびアンプ20からなる映像表示システムに、アンプ20の端子T11を介して録画再生機器30Aを接続する場合には、アンプ20の場合と同様に、自らの機器の種類(Recorder)に“1”を付した“Recorder1”が論理アドレスとして割り当てられる。次に、表示機器10、アンプ20、録画再生機器30Aからなる映像表示システムに、表示機器10の端子T2を介して録画再生機器30Bを接続する場合、録画再生機器30Bは、映像表示システムに対して、まず、自らの機器の種類(Recorder)に“1”を付した“Recorder1”が既に論理アドレスとして使用されているかどうかを、CEC制御信号を用いて問い合わせる。この場合、論理アドレス“Recorder1”は既に録画再生機器30Aに割り当てられているため、録画再生機器30Bは、その旨の連絡を受け、次に、自らの機器の種類(Recorder)に“2”を付した“Recorder2”が既に論理アドレスとして使用されているかどうかを、CEC制御信号を用いて問い合わせる。この場合、“Recorder2”は、映像表示システムにおいて論理アドレスとして使用されていないため、録画再生機器30Bに対して論理アドレス“Recorder2”が割り当てられる。機器情報管理テーブルTAには、このようにして割り当てられた各機器の論理アドレスが記録されるようになっている。
【0054】
OSD立体度は、各機器がOSDによる立体的なメニュー画面を生成する際に使用する、そのメニュー画面の立体的に見える度合いを示すものである。OSD立体度は、この例では、その値が大きいほど、そのメニュー画面が手前に表示されるようになっている。表示機器10のOSD立体度と、表示機器10の入力として選択された端子に直接的および間接的に接続された全ての映像機器のOSD立体度とは、互いに異なるようになっている。例えば、図5に示した映像表示システム1の接続例において、表示機器10の端子T1が入力として選択されている場合、表示機器10のOSD立体度と、アンプ20のOSD立体度と、録画再生機器30AのOSD立体度とは、互いに異なるようになっている。これにより、後述するように、表示機器10の画面上に、表示機器10、アンプ20、および録画再生機器30Aの立体的なメニュー画面が同時に表示された場合でも、ユーザは、そのOSD立体度の違いにより、各メニュー画面がそれぞれ別の機器のものであることを直観的に認識できるようになっている。
【0055】
OSD立体度の割り当ては、例えば、上述した論理アドレスの割り当て方法と同様に、その機器を映像表示システムに接続したときに、映像表示システムに対してCEC制御信号を用いて問い合わせることにより行うようにすることができる。機器情報管理テーブルTAには、このようにして割り当てられた各機器のOSD立体度が記録されるようになっている。
【0056】
この構成により、表示機器10では、後述するように、互いにOSD立体度の異なる複数の立体的なメニュー画面が表示された場合において、リモートコントロール機器40から供給されるメニュー画面選択信号に基づいて、制御部18は、機器情報管理テーブルTAのOSD立体度を用いて、メニュー画面を選択する。そして、制御部18およびHDMI送受信部11は、そのメニュー画面を強調表示させるためのCEC制御信号を生成し、そのメニュー画面に係る機器(例えばアンプ20)に対して送信する。そのCEC制御信号を受信したアンプ20では、OSD生成部22が強調表示したメニュー画面を生成する。これによって、表示機器10では、複数の機器の立体的なメニュー画面のうち、ユーザが選択したアンプ20のメニュー画面が強調表示されるようになっている。
【0057】
ここで、表示機器10は、本発明における「表示装置」の一具体例に対応する。OSD立体度は、本発明における「立体度」の一具体例に対応する。制御部18は、本発明における「表示制御部」の一具体例に対応する。OSD生成部13は、本発明における表示装置の「メニュー画面生成部」の一具体例に対応する。HDMI送受信部11は、本発明における表示装置の「送信部」および「受信部」の一具体例に対応する。物理アドレスおよび論理アドレスは、本発明における「装置アドレス」の一具体例に対応する。機器情報管理テーブルTAは、本発明における「装置情報」の一具体例に対応する。メモリ17は、本発明における「装置情報保持部」の一具体例に対応する。リモートコントロール機器40は、本発明における「リモコン装置」の一具体例に対応する。
【0058】
アンプ20および録画再生機器30Aは、本発明における「映像装置」の一具体例に対応する。HDMI送受信部21,24,34は、本発明における映像装置の「送信部」および「受信部」の一具体例に対応する。OSD生成部22,32は、本発明における映像装置の「メニュー画面生成部」の一具体例に対応する。
【0059】
[動作および作用]
続いて、本実施の形態の映像表示システム1の動作および作用について説明する。
【0060】
(全体動作概要)
まず、映像表示システム1の全体動作を説明する。ここでは、全体動作の一例として、録画再生機器30Aおいて映像情報を再生し、その映像情報を表示機器10で表示する場合の例を示す。
【0061】
録画再生機器30Aでは、まず、記録再生部31が、映像情報を再生する。OSD生成部32は、メモリ35に記憶された、録画再生機器30Aに割り当てられたOSD立体度に基づいて、立体的なメニュー画面を生成する。映像処理部33は、記録再生部31から供給された映像情報の上にOSD生成部32から供給されたメニュー画面を重ね合わせ、所定の映像処理を行う。HDMI送受信部34は、映像処理部33から供給された、立体的なメニュー画面を含む映像情報をアンプ20に送信する。制御部35は、これらのブロックが連携して動作を行うように制御する。
【0062】
アンプ20では、HDMI送受信部21が録画再生機器30Aから供給される映像情報を受信する。OSD生成部22は、メモリ25に記憶された、アンプ20に割り当てられたOSD立体度に基づいて、立体的なメニュー画面を生成する。映像処理部23は、HDMI送受信部21から供給された映像情報の上にOSD生成部22から供給されたメニュー画面を重ね合わせ、所定の映像処理を行う。HDMI送受信部24は、映像処理部23から供給された、立体的なメニュー画面を含む映像情報を表示機器10に送信する。制御部26は、これらのブロックが連携して動作を行うように制御する。
【0063】
表示機器10では、HDMI送受信部11がアンプ20から供給される映像情報を選択し受信する。OSD生成部13は、メモリ17に記憶された機器情報管理テーブルTAの、表示機器10に割り当てられたOSD立体度に基づいて、立体的なメニュー画面を生成する。映像処理部14は、HDMI送受信部11から供給された映像情報を選択し、その映像情報の上にOSD生成部13から供給されたメニュー画面を重ね合わせ、所定の映像処理を行う。表示部15は、映像処理部14から供給された信号に基づいて立体視表示を行う。RC受信部16は、リモートコントロール機器40からのリモコン制御信号を受信して、その信号を制御部18に送る。制御部18は、これらのブロックが連携して動作を行うように制御する。
【0064】
(詳細動作)
図6は、映像表示システム1に複数のメニュー画面を表示させ、その中から操作するメニュー画面を選択する場合の流れ図を表すものである。映像表示システム1では、表示装置10が、互いにOSD立体度の異なる複数の立体的なメニュー画面を表示した後、ユーザに、リモートコントロール機器40を用いて、各メニュー画面のOSD立体度に基づいてメニュー画面を選択させる。表示装置10は、ユーザの操作に基づいて、OSD立体度を用いて、メニュー画面を特定して選択し、そのメニュー画面に対して強調表示を行う。なお、この例では、各機器には、物理アドレス、論理アドレス、およびOSD立体度が既に割り当てられているとする。すなわち、機器情報管理テーブルTAは既に生成され、メモリ17に記憶されており、各機器のメモリには、その機器に割り当てられた物理アドレス、論理アドレス、およびOSD立体度が記憶されているとする。以下に、フローの各ステップを詳細に説明する。
【0065】
まず、表示機器10は、リモートコントロール装置40から、メニュー画面表示要求信号を受信する(ステップS1)。具体的には、ユーザが、例えば、リモートコントロール装置40の奥ボタン41または手前ボタン42を押すことにより、リモートコントロール装置40はメニュー画面表示要求信号を送信し、表示機器10のRC受信部16がその信号を受信する。
【0066】
次に、表示機器10は、メニュー画面を生成するとともに、映像機器に対してメニュー画面生成要求信号を送信する(ステップS2)。具体的には、表示機器10では、まず、OSD生成部13が、メモリ17に記憶された機器情報管理テーブルTAの、表示機器10に割り当てられたOSD立体度に基づいて、立体的なメニュー画面を生成する。そして、制御部18が、メモリ17に記憶された機器情報管理テーブルTAに基づいて、表示機器10の入力として選択された端子(例えば端子T1)に直接的および間接的に接続された全ての映像機器(録画再生機器30Aおよびアンプ20)に対するメニュー画面生成要求信号を生成し、HDMI送受信部11が、この要求信号をCEC制御信号として送信する。
【0067】
次に、録画再生機器30Aおよびアンプ20は、メニュー画面を生成し映像出力を行う(ステップS3)。具体的には、録画再生機器30Aでは、OSD生成部13が、メモリ35に記憶された、録画再生機器30Aに割り当てられたOSD立体度に基づいて、立体的なメニュー画面を生成する。そして、映像処理部33は、記録再生部31から供給される映像情報上にこのメニュー画面を重ね合わせ、HDMI送受信部34が、その映像情報をアンプ20に対して送信する。同様に、アンプ20では、OSD生成部22が、メモリ25に記憶された、アンプ20に割り当てられたOSD立体度に基づいて、立体的なメニュー画面を生成し、映像処理部33は、HDMI送受信部21を介して録画再生機器30Aから供給された映像情報上にこのメニュー画面を重ね合わせ、HDMI送受信部24がその映像情報を表示機器10に対して送信する。
【0068】
次に、表示機器10は、表示機器10および映像機器のメニュー画面を表示する(ステップS4)。具体的には、表示機器10では、映像処理部14が、HDMI送受信部11を介してアンプ20から供給された映像情報上に、ステップS2において生成された表示機器10のメニュー画面を重ね合わせ、表示部15がその映像情報を表示する。これにより、表示部15には、録画再生機器30Aの記録再生部31が再生する映像情報上に、互いにOSD立体度が異なる、録画再生機器30A、アンプ20、および表示機器10の各機器のメニュー画面が同時に表示されるようになる。
【0069】
図7は、表示機器10に表示されたメニュー画面の表示例を表すものであり、(A)は、表示装置10のメニュー画面が選択されている場合を示し、(B)は、アンプ20のメニュー画面が選択されている場合を示す。図7に示したように、表示機器10には、表示機器10のメニュー画面M10と、アンプ20のメニュー画面M20と、録画再生機器30Aのメニュー画面M30Aとが表示されている。メニュー画面M10,M20,M30Aは、例えば、画面内で重なって表示されないようにあらかじめ設定されている。これらのメニュー画面M10,M20,M30Aは、図4に示した機器情報管理テーブルTAに基づいて表示されている。すなわち、例えば、表示装置10(論理アドレス:“TV”)は、OSD立体度が“5”であるので、図7に示したように、そのメニュー画面M10が最も手前に表示されている。一方、例えば、録画再生機器30A(論理アドレス:“Recorder1”)は、OSD立体度が“1”であるので、図7に示したように、そのメニュー画面M30Aが、最も奥に表示されている。図7(A)では、表示装置10のメニュー画面M10が強調表示されている。つまり、メニュー画面M10が選択され操作可能であることを示している。
【0070】
次に、表示機器10は、リモートコントロール装置40から、メニュー画面選択信号を受信する(ステップS5)。具体的には、ユーザが、リモートコントロール装置40の奥ボタン41または手前ボタン42を押すことにより、リモートコントロール装置40はメニュー画面選択信号を送信し、表示機器10のRC受信部16がその信号を受信する。
【0071】
次に、表示機器10は、メニュー画面選択信号に基づいてメニュー画面を選択する(ステップS6)。具体的には、表示機器10の制御部18は、メモリ17に記憶されている、現在選択され操作可能となっているメニュー画面のOSD立体度と、メモリ17に記憶されている機器情報管理テーブルTAと、ステップS5においてリモートコントロール装置40より受信したメニュー画面選択信号に基づいて、メニュー画面を特定して選択する。これにより、表示機器10は、その選択したメニュー画面を操作可能な状態とする。
【0072】
例として、図7(A)に示したように、表示機器10に表示されているメニュー画面のうち、表示装置10のメニュー画面M10が選択(強調表示)され操作可能となっている場合について、詳細に説明する。この場合、図4に示したように、表示装置10(論理アドレス:“TV”)のメニュー画面M10のOSD立体度が“5”であるので、メモリ17には、このOSD立体度“5”が記憶されている。ここで、ユーザが、リモートコントロール機器40を操作し、例えば奥ボタン41を押すと、表示機器10の制御部18は、機器情報管理テーブルTAを用いて、現在表示されている、表示機器10(論理アドレス:“TV”)、アンプ20(論理アドレス:“AMP1”)、および録画再生機器30A(論理アドレス:“Recorder1”)の3つのメニュー画面のうち、そのOSD立体度が、現在選択されているメニュー画面のOSD立体度の次に小さいものを調べる。すなわち、制御部18は、表示装置10のメニュー画面M10のOSD立体度“5”の次に小さい、アンプ20のメニュー画面M20(OSD立体度:“3”)を選択する。
【0073】
一方、ユーザが手前ボタン41を押した場合には、表示機器10の制御部18は、現在表示されている3つのメニュー画面のうち、そのOSD立体度が、現在選択されているメニュー画面のOSD立体度の次に大きいものを調べ、そのメニュー画面を選択する。
【0074】
なお、例えば図7(A)では、3つのメニュー画面のうち、OSD立体度が一番大きいメニュー画面M10が既に選択されているため、さらにユーザが手前ボタン42を押しても、制御部18は、現在選択されているメニュー画面のOSD立体度の次に大きいものを見つけることができない。この場合には、制御部18は、手前ボタン42が押されても何の応答もしないようにしてもよい。あるいは、制御部18は、このような場合に手前ボタン42が押されたときには、現在表示されている3つのメニュー画面のうち、そのOSD立体度が一番小さなものを調べ、そのメニュー画面を選択するようにしてもよい。
【0075】
次に、表示機器10は、選択したメニュー画面が表示機器10のものであるかどうかを判定する(ステップS7)。具体的には、表示機器10の制御部18は、ステップS6において選択したメニュー画面が、表示機器10のものであるかどうかを判定する。そのメニュー画面が表示機器10のものである場合にはステップS8に進み、表示機器10のものでない場合には、ステップS9に進む。
【0076】
ステップS7において、メニュー画面が表示機器10のものである場合には、表示機器10は、強調したメニュー画面を生成する(ステップS8)。具体的には、表示機器10のOSD生成部13は、例えば、メニュー画面の色や枠線などを変更することにより、強調したメニュー画面を生成する。なお、メニュー画面の強調は、色や線の太さなどの静的なものに限定されるものではなく、例えば、メニュー画面を点滅表示するなどの動的なものであってもよい。その後、ステップS11に進む。
【0077】
ステップS7において、メニュー画面が表示機器10のものでない場合には、表示機器10は、対象となる映像機器に強調メニュー画面生成要求信号を送信する(ステップS9)。具体的には、表示機器10の制御部18は、ステップS6において選択したメニュー画面を生成した映像機器(アンプ20または録画再生機器30A)に対して、強調したメニュー画面の生成を指示する強調メニュー画面生成要求信号を生成し、HDMI送受信部11が、その要求信号をCEC制御信号として送信する。
【0078】
次に、映像機器は、強調したメニュー画面を生成し、映像出力を行う(ステップS10)。具体的には、例えば、ステップS9において、録画再生機器30Aに対して強調メニュー画面生成要求信号が送信された場合には、録画再生機器30AのOSD生成部32が、強調したメニュー画面を生成する。そして、映像処理部33は、記録再生部31より供給された映像情報上にこのメニュー画面を重ね合わせた映像情報を生成し、HDMI送受信部34は、この映像情報を、アンプ20を介して表示機器10に対して送信する。また、例えば、ステップS9において、アンプ20に対して強調メニュー画面生成要求信号が送信された場合には、アンプ20のOSD生成部22が、強調したメニュー画面を生成する。そして、映像処理部23は、HDMI送受信部21より供給された映像情報上にこのメニュー画面を重ね合わせた映像情報を生成し、HDMI送受信部24は、この映像情報を表示機器10に対して送信する。
【0079】
次に、表示機器10は、表示機器10および映像機器のメニュー画面を再表示する(ステップS11)。具体的には、表示機器10の映像処理部14は、HDMI送受信部11を介してアンプ20から供給された映像情報上に、表示機器10のメニュー画面を重ね合わせ、表示部15がその映像情報を表示する。これにより、表示機器10では、図7(B)に示したように、ステップS4において表示された画面(図7(A))とは異なるメニュー画面が強調表示されるようになる。
【0080】
以上でこのフローは終了する。この後、ユーザは、強調表示されたメニュー画面に対して操作を行うことができる。具体的には、表示装置10は、例えば、ユーザがリモートコントロール装置40の上下左右を示すボタンを押した場合には、それに対応するCEC制御信号を、ステップS6において選択したメニュー画面を生成した表示装置10もしくは映像装置に送る。また、他の機器のメニュー画面を選択する場合には、ステップS5に戻り、再度リモートコントロール機器40を操作すればよい。
【0081】
映像表示システム1では、OSDによるメニュー画面を操作する際に、ユーザは、まず、互いにOSD立体度の異なる複数のメニュー画面を表示させ、リモートコントロール機器40の奥ボタン41および手前ボタン42を押してその立体度を選択することにより、表示されたメニュー画面の中からメニュー画面を選択する。つまり、従来のように、表示された表示機器や映像機器の一覧から選択する場合に比べて、より直観的にメニュー画面を選択し操作することができる。
【0082】
例えば、OSDによるメニュー画面により、録画再生機器30Aの再生を開始する場合、従来では、ユーザは、まず映像機器の一覧から録画再生機器30Aを選択し、OSDによるメニュー画面を表示させたうえで、操作を行う必要があった。一方、映像表示システム1では、ユーザは、まず、例えば図7(A)に示したような互いにOSD立体度の異なるメニュー画面を表示させ、その後リモートコントロール機器40の奥ボタン41を2回押すことにより、録画再生機器30Aのメニュー画面M30Aを選択することができる。つまり、機器の選択という作業を意識せず、直観的にメニュー画面を選択することができる。
【0083】
[効果]
以上のように本実施の形態では、複数の機器のメニュー画面を同時に表示し、その中からメニュー画面を選択するようにしたので、機器を意識することなくその機器のメニュー画面を選択することができる。
【0084】
本実施の形態では、互いにOSD立体度が異なるようにして同時に表示させた複数のメニュー画面から、そのOSD立体度を用いて、奥ボタンおよび手前ボタンによりメニュー画面を選択するようにしたので、メニュー画面を直観的に選択することができる。
【0085】
本実施の形態では、表示機器のメモリに、各機器のアドレスとともにOSD立体度を機器情報管理テーブルとして記憶し管理するようにしたので、立体度に基づいて、メニュー画面およびそのメニュー画面を生成した機器を特定することができる。
【0086】
上記実施の形態では、操作する機器のメニュー画面を強調するようにしたが、これに限定されるものではなく、これに代えて、例えば、操作しないメニュー画面を薄く表示することにより、操作する機器のメニュー画面を相対的に強調するようにしてもよい。
【0087】
<2.第2の実施の形態>
次に、本発明の第2の実施の形態に係る映像表示システム2について説明する。本実施の形態は、表示された複数の機器のメニュー画面の中からメニュー画面を選択したときの表示方法が、上記第1の実施の形態と異なるものである。すなわち、上記第1の実施の形態(図7)では、選択されたメニュー画面は、OSD立体度を維持したまま強調表示されるようにしたが、これに代えて、本実施の形態では、OSD立体度を変更することにより、選択されたメニュー画面が最も手前に表示されるようにしている。映像表示システム2の構成は、図1に示した第1の実施の形態に係る映像表示システム1と同様であるが、制御部18が、リモートコントロール機器40からメニュー画面選択信号を受信する度に、メモリ17に記憶された機器情報管理テーブルTAのOSD立体度を変更するようになっている。なお、上記第1の実施の形態に係る映像表示システム1と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0088】
図8は、映像表示システム1に複数のメニュー画面を表示させ、その中から操作したいメニュー画面を選択する場合の流れ図を表すものである。以下に、フローの各ステップを詳細に説明する。
【0089】
まず、表示機器10は、リモートコントロール装置40から、メニュー画面表示要求信号を受信し(ステップS21)、メニュー画面を生成するとともに、映像機器に対してメニュー画面生成要求を送信する(ステップS22)。そして、録画再生機器30Aおよびアンプ20は、メニュー画面を生成し映像出力を行い(ステップS23)、表示機器10は、表示機器10および映像機器のメニュー画面を表示する(ステップS24)。これらの動作は、図6に示したステップS1〜S4の動作と同様である。
【0090】
図9は、表示機器10に表示されたメニュー画面の表示例を表すものであり、(A)は、表示装置10のメニュー画面M10が選択されている場合を示し、(B)は、アンプ20のメニュー画面M20が選択されている場合を示し、(C)は、録画再生機器30Aのメニュー画面M30Aが選択されている場合を示す。図9(A)に示したメニュー画面M10,M20,M30Aは、図4に示した機器情報管理テーブルTAに基づいて表示されている。本実施の形態では、最も手前に表示されるメニュー画面が、操作可能なメニュー画面になっている。すなわち、図9(A)は、表示装置10のメニュー画面M10が操作可能であることを示している。
【0091】
次に、表示機器10は、リモートコントロール機器40からメニュー画面選択信号を受信する(ステップS25)。具体的には、図6に示したステップS5と同様に、ユーザが、リモートコントロール装置40の奥ボタン41または手前ボタン42を押すことにより、リモートコントロール装置40はメニュー画面選択信号を送信し、表示機器10のRC受信部16がその信号を受信する。
【0092】
次に、表示機器10は、機器情報管理テーブルTAのOSD立体度を設定し、メニュー画面を選択する(ステップS26)。具体的には、表示機器10の制御部18は、メモリ17に記憶された機器情報管理テーブルTAのOSD立体度を、ステップ25においてリモートコントロール装置40より受信したメニュー画面選択信号に基づいて書き換える。そして、OSD立体度が最も大きいメニュー画面、すなわち最も手前に表示されるメニュー画面を特定して選択する。これにより、表示機器10は、その選択されたメニュー画面を操作可能な状態とする。
【0093】
例として、図9(A)に示したように、表示機器10に表示されているメニュー画面のうち、表示装置10のメニュー画面M10が選択されている場合について、詳細に説明する。この場合、表示機器10は、リモートコントロール機器40からメニュー画面選択信号を受信すると、表示機器10の制御部18は、現在表示されている、表示機器10、アンプ20、および録画再生機器30Aの3つのメニュー画面のOSD立体度をそれぞれ巡回するように変更し、機器情報管理テーブルTAを書き換える。すなわち、図9(A)に示した状態において、ユーザが、リモートコントロール機器40の手前ボタン42を押すと、図10(A)に示したように、アンプ20(論理アドレス:“AMP1”)のOSD立体度が“3”から“5”に変更され、録画再生機器30A(論理アドレス:“Recorder1”)のOSD立体度が“1”から“3”に変更され、ともに手前に表示されるように設定される。また、図9(A)において最も手前に表示されていた表示機器10(論理アドレス:“TV”)のメニュー画面のOSD立体度は“5”から“1”に変更され、一番奥に表示されるように設定される。このようにして、表示機器10は、最も手前に表示するように設定されたアンプ20を選択する。
【0094】
一方、図9(A)に示した状態において、ユーザが、リモートコントロール機器40の奥ボタン41を押すと、図10(B)に示したように、表示装置10(論理アドレス:“TV”)のOSD立体度が“5”から“3”に変更され、アンプ20(論理アドレス:“AMP1”)のOSD立体度が“3”から“1”に変更され、ともに一つ奥に表示されるように設定される。また、図9(A)において最も奥に表示されていた録画再生機器30A(論理アドレス:“Recorder1”)のメニュー画面のOSD立体度は“1”から“5”に変更され、一番手前に表示されるように設定される。このようにして、表示機器10は、最も手前に表示するように設定された録画再生機器30Aを選択する。
【0095】
次に、表示機器10は、変更されたOSD立体度に基づいてメニュー画面を生成する(ステップS27)。具体的には、表示機器10のOSD生成部13は、メモリ17に記憶された機器情報管理テーブルTAのOSD立体度に基づいて、立体的なメニュー画面を生成する。
【0096】
次に、表示機器10は、メニュー画面を表示している全ての映像機器に対してメニュー画面生成要求信号を送信する(ステップS28)。具体的には、表示機器10では、制御部18が、表示機器10の入力として選択された端子に直接的および間接的に接続された全ての映像機器に対して、機器情報管理テーブルTAの各機器のOSD立体度とともに、メニュー画面生成要求信号を生成する。そして、HDMI送受信部11が、その映像機器に対してそれらの信号をCEC制御信号として送信する。この例では、HDMI送受信部11は、端子T1を介して、アンプ20および録画再生機器30Aに対して、これらの機器のOSD立体度とともに、メニュー画面生成要求信号を送信する。
【0097】
次に、映像機器は、受信したOSD立体度に基づいて立体的なメニュー画面を生成し、映像出力を行う(ステップS29)。具体的には、録画再生機器30Aでは、OSD生成部32が、受信したOSD立体度に基づいて立体的なメニュー画面を生成する。そして、映像処理部33は、記録再生部31より供給された映像情報上にこのメニュー画面を重ね合わせた映像情報を生成し、HDMI送受信部34は、この映像情報を、アンプ20を介して表示機器10に対して送信する。また、アンプ20では、OSD生成部22が、受信したOSD立体度に基づいて立体的なメニュー画面を生成する。そして、映像処理部23は、HDMI送受信部21より供給された映像情報上にこのメニュー画面を重ね合わせた映像情報を生成し、HDMI送受信部24は、この映像情報を表示機器10に対して送信する。
【0098】
次に、表示機器10は、表示機器10および映像機器のメニュー画面再表示を行う(ステップS30)。具体的には、図6のステップS11と同様に、表示機器10の映像処理部14は、HDMI送受信部11を介してアンプ20から供給された映像情報上に、表示機器10のメニュー画面を重ね合わせ、表示部15がその映像情報を表示する。これにより、表示機器10では、図9(B)および図9(C)に示したように、ステップS24において表示された画面(図9(A))とは異なるOSD立体度でメニュー画面が表示されるようになる。図9(B)に示した画面は、図10(A)に示した機器情報管理テーブルTAに対応するものである。すなわち、図9(B)では、例えば、OSD立体度が一番大きいアンプ20(論理アドレス:“AMP1”)のメニュー画面M20が最も手前になるように表示されている。同様に、図9(C)に示した画面は、図10(B)に示した機器情報管理テーブルTAに対応するものである。すなわち、図9(C)では、例えば、OSD立体度が一番大きい録画再生機器30A(論理アドレス:“Recorder1”)のメニュー画面M30Aが最も手前になるように表示されている。
【0099】
以上でこのフローは終了する。この後、ユーザは、最も手前に表示されたメニュー画面に対して操作を行うことができる。具体的には、表示装置10は、例えば、ユーザがリモートコントロール装置40の上下左右を示すボタンを押した場合には、それに対応するCEC制御信号を、ステップS26において選択したメニュー画面を生成し表示装置10もしくは映像装置に送る。また、他の機器のメニュー画面を選択する場合には、ステップS25に戻り、再度リモートコントロール機器40を操作すればよい。
【0100】
[効果]
本実施の形態では、奥ボタンおよび手前ボタンを押す度に、各メニュー画面のOSD立体度を変更し、最も手前に表示されたメニュー画面を操作可能にしたので、操作する機器のメニュー画面を直観的に選択できる。その他の効果は、上記第1の実施の形態の場合と同様である。
【0101】
以上、いくつかの実施の形態および変形例を挙げて本発明を説明したが、本発明はこれらの実施の形態等には限定されず、種々の変形が可能である。
【0102】
例えば、上記の各実施の形態では、リモートコントロール機器40に奥ボタン41および手前ボタン42を設けたが、これに限定されるものではなく、これに代えて、例えば、奥ボタン41もしくは手前ボタン42の一方のみを設けてもよい。この場合でも、例えば奥ボタン41を複数回押すことにより、操作したいメニュー画面を選択することができ、上記の各実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0103】
また、例えば、上記の各実施の形態では、全ての映像機器が、上述したようなOSDによる立体的なメニュー画面を生成する仕組みを有するとしたが、これに限定されるものではなく、一部の映像機器がこの機能を有していなくてもよい。この場合でも、その映像機器以外については上述した制御が可能であり、上記の各実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0104】
また、例えば、上記の各実施の形態では、各映像機器において、その映像機器のメニュー画面を生成し表示機器に送信するようにしたが、これに限定されるものではなく、これに代えて、例えば、各映像機器は、最終的に表示されるメニュー画面のテキスト情報のみを表示機器に送信し、表示機器がそれらに基づいて立体的なメニュー画面を生成するようにしてもよい。この場合、図1において、アンプ20では、OSD生成部22が必要なく、制御部26がメニュー画面用のテキスト情報を生成し、HDMI送受信部24がその情報を表示機器10に送信する。同様に、録画再生機器30Aでは、OSD生成部32が必要なく、制御部36がメニュー画面用のテキスト情報を生成し、HDMI送受信部34がその情報をアンプ20を介して表示機器10に送信する。表示機器10では、HDMI送受信部11がそれらのテキスト情報を受信し、その情報に基づいてOSD生成部13が、表示機器10、アンプ20、および録画再生機器30Aのメニュー画面を生成する。この場合でも、上記の各実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0105】
また、例えば、上記の各実施の形態では、映像機器と表示装置10とをHDMIにより接続したが、これに限定されるものではなく、同様の機能を有する他の方法により接続してもよい。
【符号の説明】
【0106】
1,2…映像表示システム、5…表示デバイス、10…表示機器、11,21,24,34…HDMI送受信部、12…チューナ部、13,22,32…OSD生成部、14,23,33…映像処理部、15…表示部、16…RC受信部、17,25,35…メモリ、18,26,36…制御部、19…アンテナ、20…アンプ、30A,30B…録画再生機器、31…記録再生部、40…リモートコントロール機器、41…奥ボタン、42…手前ボタン、CTL…シャッタ制御信号、M10,M20,M30A…メニュー画面、T1,T2,T11,T12…端子、TA…機器情報管理テーブル。
【技術分野】
【0001】
本発明は、OSDによるメニュー画面を生成する機能を有する表示装置および映像装置、そのような表示装置と映像装置とを含んで構築される映像表示システム、ならびにそのような映像表示システムに適用されるメニュー画面表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、薄型のテレビジョン受像機の普及に伴い、このようなテレビジョン受像機(表示装置)と録画再生装置等の外部装置(映像装置)との連携を簡単かつスムースにするリンク機能が充実してきている。特に最近では、Blu-ray Disc(登録商標)レコーダの普及により、ハイビジョン放送をそのままの高画質で録画保存することが当たり前となりつつある。リンク機能はこれを非常に扱いやすくするための必須機能ともいえる。
【0003】
上記のリンク機能の名称は各社によって様々であるが、その基本的な規格はHDMI(登録商標)を用いたHDMI−CEC(High Definition Multimedia Interface - Consumer Electronics Control)である。これは、HDMIケーブルを介してCECプロトコル準拠の制御信号を伝送し、装置間の連携動作を実現するものである。これにより、面倒なリモコンの持ち替えや複雑なボタン操作から解放され、簡単な操作で映像や音声を楽しむことができる。
【0004】
HDMI−CECの規格にはメーカ間で統一された共通コマンドを用いた基本的な装置間制御機能と、各メーカが自由に開発できる固有コマンドを用いた独自の装置間制御機能とがあり、この固有コマンドを用いた様々な機能が各社より提案されている。
【0005】
一方、近年、電子機器の高機能化に伴い、電子機器の設定をOSD(On-Screen Display)により行う方法が普及し、表示装置と映像装置においてもこの方法が当たり前になってきている。この方法では、表示装置にメニュー画面を表示させ、そのメニュー画面に従って装置の設定を行うことにより、よりわかりやすい装置設定が実現できるとともに、上下左右を示すボタンや決定ボタンなどの基本的なボタンのみを用いて、多くの種類の設定を行うことができるようになっている。
【0006】
このメニュー画面をHDMI−CECを用いて制御する技術に関して、様々な提案がなされている。例えば、特許文献1には、映像装置と表示装置のメニュー表示に関する技術が開示されている。この技術では、映像装置にメニュー表示を指示した場合において、映像装置と表示装置との間でHDMI−CECを用いてコントロール信号を伝送することにより、表示装置の入力切換をその映像装置にあわせ、その映像装置のメニュー画面を表示するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2008−92208号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、表示装置と映像装置を、それぞれのリモコンで操作する場合には、装置の数と同数のリモコンを操作する必要があり不便である。そこで、複数の装置を操作するためのボタンを配置した1つのリモコンを用いて、これらの装置を操作できるようにすることが望まれている。この場合には、例えば、表示装置がリモコンから制御信号を受信し、HDMI−CECの機能を用いて、その制御信号を操作の対象となる映像装置に対して送信する方法が考えられる。
【0009】
この場合、リモコンには、複数の装置を操作するためのボタンがそれぞれ配置されるが、リモコン上に配置できるボタンの数は、リモコンのサイズやデザインなどにより制約され、多くのボタンを配置することは難しい。そこで、例えば、上下左右を示すボタン、ホームボタン、オプションボタン、決定ボタンなど、多くの表示装置や映像装置で使用されるボタンを共用することにより、ボタンの数をある程度削減可能である。しかしながら、この場合には、OSDによるメニュー画面を操作する際、まず、操作する装置を選択してその装置のメニュー画面を表示して、これらの共用ボタンをどの装置の操作に使用するかを決めたうえで、これらのボタンを操作する必要がある。操作する装置を選択する際には、例えば表示装置に接続された映像装置の一覧を表示させ、その中から操作する装置を選択するため、装置を常に意識する必要があり、必ずしも直観的に使いやすいものではなかった。
【0010】
ところで、近年、立体視表示を実現できる表示装置が注目を集めている。そのような表示装置で、OSDによるメニュー画面をどのように表示するかについての具体的提案はない。
【0011】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、操作する装置のメニュー画面を直観的に選択可能な表示装置、映像装置、メニュー画面表示方法、および映像表示システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の表示装置は、表示部と、表示制御部とを備えている。表示部は、映像を立体的に表示するものである。表示制御部は、接続された1または複数の映像装置用の各メニュー画面と自装置用のメニュー画面とを、互いに異なる立体度をもって表示部に表示させる制御を行うものである。
【0013】
本発明の映像装置は、受信部と、送信部とを備えている。受信部は、表示装置用のメニュー画面と自装置用のメニュー画面とを、互いに異なる立体度をもって表示する表示装置からメニュー情報要求信号を受信するものである。送信部は、表示装置に対してメニュー情報を送信するものである。
【0014】
本発明のメニュー画面表示方法は、1または複数の映像装置用の各メニュー画面と表示装置用のメニュー画面とを、互いに異なる立体度をもって表示させ、1または複数の映像装置用のメニュー画面および自装置用のメニュー画面の中からいずれか1つを選択する選択操作を受け付け、その選択された装置用のメニュー画面を、選択されたことがわかるように表示するものである。
【0015】
本発明の映像表示システムは、表示装置と、表示装置に接続された1または複数の映像装置とを備えている。表示装置は、映像を立体的に表示する表示部と、1または複数の映像装置用の各メニュー画面と自装置用のメニュー画面とを、互いに異なる立体度をもって表示部に表示させる制御を行う表示制御部とを有している。映像装置は、表示装置からメニュー情報要求信号を受信する受信部と、表示装置に対してメニュー情報を送信する送信部とを有している。
【0016】
本発明の表示装置、映像装置、メニュー画面表示方法、および映像表示システムでは、互いに立体度の異なる複数のメニュー画面が、同時に立体的に表示される。ユーザは、表示された複数のメニュー画面の中から、その立体度に基づいてメニュー画面を選択する。
【0017】
本発明の表示装置では、表示制御部は、例えば、1または複数の映像装置用のメニュー画面および自装置用のメニュー画面の中からいずれか1つを選択する選択操作を受け付け、その選択された装置用のメニュー画面を、選択されたことがわかるように表示部に表示するように制御を行うことが望ましい。さらに、表示装置は、例えば、メニュー画面を生成するメニュー画面生成部を備えていることが望ましい。さらに、表示装置は、例えば、映像装置に対してメニュー情報要求信号を送信する送信部と、その映像装置からメニュー情報を受信する受信部とを備えていることが望ましい。この場合、例えば、メニュー情報はメニュー画面であってもよい。さらに、表示装置は、例えば、自装置および映像装置の装置アドレスと、各装置用のメニュー画面の立体度とを装置情報として保持する装置情報保持部を備え、メニュー画面生成部は、装置情報に基づいてメニュー画面を生成することが望ましい。この場合、送信部は、例えば、装置情報に基づいて、映像装置に対してメニュー情報要求信号を送信することが望ましい。
【0018】
制御部は、例えば、リモコン装置からメニュー画面選択信号を受信するたびに、複数のメニュー画面のうち、選択されていたメニュー画面の次に立体度が大きいあるいは小さい他のメニュー画面を選択するものであってもよい。もしくは、制御部は、例えば、リモコン装置からメニュー画面選択信号を受信するたびに、複数のメニュー画面のそれぞれの立体度を巡回させ、その立体度が一番大きいメニュー画面を選択するものであってもよい。
【0019】
本発明の映像装置は、さらに、例えば、メニュー画面を生成するメニュー画面生成部を備えていてもよい。この場合、例えば、メニュー情報はメニュー画面であってもよい。
【発明の効果】
【0020】
本発明の表示装置、映像装置、メニュー画面表示方法、および映像表示システムによれば、互いに立体度の異なる複数のメニュー画面を表示するようにしたので、ユーザは、操作する装置のメニュー画面を、その立体度に基づいて直観的に選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の実施の形態に係る映像表示システムの一構成例を表すブロック図である。
【図2】第1の実施の形態に係る表示部の一構成例および一動作例を表す説明図である。
【図3】第1の実施の形態に係るリモコンの一構成例を表す平面図である
【図4】第1の実施の形態に係る機器情報管理テーブルの一構成例を表す表である。
【図5】第1の実施の形態に係る表示機器および映像機器の接続例を表す説明図である。
【図6】第1の実施の形態に係る映像表示システムの一動作例を表す流れ図である。
【図7】第1の実施の形態に係る映像表示システムの一動作例を表す説明図である。
【図8】第2の実施の形態に係る映像表示システムの一動作例を表す流れ図である。
【図9】第2の実施の形態に係る映像表示システムの一動作例を表す説明図である。
【図10】第2の実施の形態に係る映像表示システムの一動作例を表す他の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施の形態
2.第2の実施の形態
【0023】
<1.第1の実施の形態>
[構成例]
(全体構成例)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る映像表示システムの一構成例を表すものである。なお、本発明の実施の形態に係る表示装置、映像装置、およびメニュー画面表示方法は、本実施の形態により具現化されるので、併せて説明する。
【0024】
映像表示システム1は、表示機器10と、アンプ20と、録画再生機器30A,30Bとを備えている。なお、映像表示システムは、この構成に限定されるものではなく、アンプ20や録画再生機器30A,30Bに代えて、もしくはこれらとともに、再生機器や、ビデオカメラ、外部チューナなどを備えていてもよい。以下では、アンプ20と録画再生機器30Aなどを総称して、適宜映像機器と呼ぶものとする。
【0025】
(表示機器10)
表示機器10は、映像情報に、OSDによる立体的なメニュー画面を重ねて表示する立体視表示機器である。表示機器10は、端子T1,T2は、HDMI送受信部11と、チューナ部12と、OSD生成部13と、映像処理部14と、表示部15と、RC(リモートコントロール)受信部16と、メモリ17と、制御部18とを備えている。
【0026】
端子T1,T2は、HDMI規格に準拠したコネクタを用いて構成されたものであり、これらの端子には、映像機器としてのアンプ20および録画再生機器30Bがそれぞれ接続されている。詳細は後述するが、端子T1,T2に接続されたこれらの映像機器には、その端子T1,T2に応じた物理アドレスが割り当てられるようになっている。なお、この例では表示機器10は2つの端子T1,T2を備えているが、これに限定されるものではなく、端子は1つでもよいし、3つ以上でもよい。
【0027】
HDMI送受信部11は、端子T1を介して接続されたアンプ20や、端子T2を介して接続された録画再生機器30Bから映像信号を受信するとともに、これらの映像機器との間で、機器が連携して動作するためのCEC制御信号をやりとりするものである。受信する映像信号は、後述するように、これらの映像機器の立体的なメニュー画面に関する映像情報を含むものである。HDMI送受信部11は、端子T1,T2において受信した映像信号のうちの一方を選択し、選択した映像信号を映像処理部14に供給するようになっている。CEC制御信号は、具体的には、後述するように、アンプ20や録画再生機器30Bがそれぞれの論理アドレスを取得する際や、表示機器10がこれらの映像機器に対してメニュー画面の生成依頼を行う際などに使用されるものである。
【0028】
チューナ部12は、アンテナ19で受信した放送波に対して所定の受信処理やデコード処理等を行うことにより、映像信号および音声信号などを復元生成し、その映像信号を映像処理部14に供給するものである。
【0029】
OSD生成部13は、表示機器10の様々な設定を行うため、あるいは表示機器10を操作するための、映像情報に重ねて表示されるメニュー画面を生成する機能を有している。このメニュー画面は、後述する表示部において立体画像として表示されるものである。すなわち、OSD生成部13は、互いに視差がある左眼用画像および右眼用画像からなるメニュー画面を生成するものである。その際、OSD生成部13は、後述するように、機器情報管理テーブルTAの、表示機器10のOSD立体度に基づいて、視差を設定するようになっている。
【0030】
映像処理部14は、チューナ部12、HDMI送受信部11、OSD生成部13から供給された映像信号に基づいて表示部15に映像を表示させるための各種の映像処理や制御を行うものである。具体的には、映像処理部14は、チューナ部12から供給された映像信号およびHDMI送受信部11から供給された映像信号のうちの一方を選択し、選択した映像情報上にOSD生成部13から供給されるメニュー画面を重ね合わせ、その後にガンマ処理などの映像処理を行う。映像処理部14は、これらの処理により生成された、互いに視差がある左眼用画像および右眼用画像を、表示部15に供給するようになっている。
【0031】
表示部15は、映像処理部14から供給された信号に基づいて立体視表示を行うものである。
【0032】
図2は、表示部15の一構成例および一動作例を表すものである。表示部15は、表示デバイス5を備えている。表示デバイス5は、例えば液晶表示パネルなどにより構成され、左眼用画像Lと右眼用画像Rとを交互に時分割表示するものである。観察者9は、表示デバイス5に表示された左眼用画像Lおよび右眼用画像Rを、シャッタ眼鏡60を通して見ることにより、立体的な映像として認識するようになっている。シャッタ眼鏡60は、観察者9が身につける眼鏡型のシャッタ装置であり、左眼用シャッタ6Lおよび右眼用シャッタ6Rを有している。これらの左眼用シャッタ6Lおよび右眼用シャッタ6Rは、例えば液晶シャッタなどの遮光シャッタにより構成されている。これらの左眼用シャッタ6Lおよび右眼用シャッタ6Rにおける遮光状態(開状態および閉状態)は、表示部15に含まれるシャッタ制御部(図示せず)から供給されるシャッタ制御信号CTLにより制御されるようになっている。
【0033】
図2において、(A)は左眼用画像Lを表示したときの動作を示し、(B)は右眼用画像Rを表示したときの動作を示す。表示デバイス5が左眼用画像Lを表示しているとき、シャッタ眼鏡60では、図2(A)に示したように、左眼用シャッタ6Lが開状態となるとともに、右眼用シャッタ6Rが閉状態となる。このとき、観察者9は左眼9Lで左眼用画像Lを見る。一方、表示デバイス5が右眼用画像Rを表示しているとき、シャッタ眼鏡60では、図2(B)に示したように、左眼用シャッタ6Lが閉状態となるとともに、右眼用シャッタ6Rが開状態となる。このとき、観察者9は右眼9Rで右眼用画像Rを見る。これらの動作を交互に繰り返すと、左眼用画像Lと右眼用画像Rとの間には視差があるため、観察者9は、これらの一連の画像からなる映像を奥行きのある立体的な映像として認識することができる。
【0034】
RC受信部16は、リモートコントロール機器40(後述)からのリモコン制御信号を受信して、そのリモコン制御信号を制御部18に送る機能を有している。
【0035】
図3は、リモートコントロール機器40の一構成例を表すものである。リモートコントロール機器40は、表示機器10や、表示機器10に接続される映像機器(アンプ20、録画再生機器30A,30B)の操作を行うためのものである。リモートコントロール機器40は、奥ボタン41と、手前ボタン42とを有している。奥ボタン41および手前ボタン42は、後述するように、表示部15に表示された、互いにOSD立体度の異なる複数の機器の立体的なメニュー画面から、操作するメニュー画面をその立体度に基づいて選択するために使用されるものである。奥ボタン41および手前ボタン42が押されることにより、リモートコントロール機器40は、それぞれに対応するメニュー画面選択信号を表示機器10に対して送信するようになっている。なお、複数のメニュー画面を同時に表示させる方法としては、例えば、奥ボタン41または手前ボタン42を押すようにしてもよいし、奥ボタン41や手前ボタン42とは異なるボタン(例えばオプションボタンなど)を押すようにしてもよい。このとき、リモートコントロール機器40は、表示機器10に対してメニュー画面表示要求信号を送信する。また、例えば、リモートコントロール機器40に配置される、各機器固有のボタンを押すことにより、それぞれ別々にメニュー画面を表示し、結果として複数のメニュー画面を同時に表示するようにしてもよい。
【0036】
メモリ17は、表示機器10が様々な処理を行う際に必要な情報を記憶しておくものである。具体的には、メモリ17は、後述するように、例えば、表示機器10および表示機器10に接続された映像機器(アンプ20および録画再生機器30A,30B)を管理するための機器情報管理テーブルTAを記憶している。また、メモリ17は、後述するように、表示部15に複数の機器の立体的なメニュー画面が表示された場合において、現在選択され操作可能となっているメニュー画面のOSD立体度を記憶するようになっている。
【0037】
制御部18は、HDMI送受信部11、OSD生成部13、映像処理部14、表示部15、RC受信部16、メモリ17が連携して動作するように制御する機能を有している。また、制御部18は、HDMI送受信部11が受信したCEC制御信号に基づいてこれらの回路ブロックを制御し、映像装置(アンプ20および録画再生機器30A,30B)を制御するためのCEC制御信号を生成する機能も有している。
【0038】
(録画再生機器30A,30B、アンプ20)
録画再生機器30Aは、例えば、DVD(登録商標)レコーダや、Blu-ray Discレコーダなどであり、映像情報を再生して出力するものである。なお、録画再生機器30Bは、録画再生機器30Aと同様な構成であるため、ここでは、録画再生機器30Aに対してのみ説明する。
【0039】
録画再生機器30Aは、記録再生部31と、OSD生成部32と、映像処理部33と、HDMI送受信部34と、メモリ35と、制御部36とを備えている。
【0040】
記録再生部31は、DVD、Blu-ray Disc、ハードディスクなどの記録ドライブであり、映像情報を録画し、あるいは、録画された映像情報を再生する機能を有している。
【0041】
OSD生成部32は、表示機器10の映像処理部14と同様に、録画再生機器30Aの様々な設定を行うため、あるいは録画再生機器30Aを操作するための、映像情報に重ねて表示される立体的なメニュー画面を生成する機能を有している。その際、OSD生成部32は、後述するように、割り当てられメモリ35に記憶されたOSD立体度に基づいて、視差を設定するようになっている。
【0042】
映像処理部33は、記録再生部31およびOSD生成部32から供給された映像信号に対して、各種の映像処理や制御を行うものである。具体的には、映像処理部33は、記録再生部31から供給された映像情報の上にOSD生成部32から供給されるメニュー画面を重ね合わせるとともに、所定の映像処理を行うようになっている。
【0043】
HDMI送受信部34は、映像処理部33から供給された、立体的なメニュー画面を含む映像情報を、アンプ20を介して表示機器10に送信するとともに、アンプ20および表示機器10との間で、機器が連携して動作するためのCEC制御信号をやりとりするものである。
【0044】
メモリ35は、録画再生機器30Aが様々な処理を行う際に必要な情報を記憶しておくものである。具体的には、メモリ35は、例えば、録画再生機器30Aの物理アドレス、論理アドレス、およびOSD立体度(後述)などを記憶するようになっている。
【0045】
制御部36は、記録再生部31、OSD生成部32、映像処理部33、HDMI送受信部34、メモリ35、制御部36が連携して動作するように制御する機能を有している。 また、制御部36は、HDMI送受信部34が受信したCEC制御信号に基づいてこれらの回路ブロックを制御し、アンプ20および表示装置10を制御するためのCEC制御信号を生成する機能も有している。
【0046】
アンプ20は、例えば、ホームシアタ等で使用される、いわゆるオーディオビジュアルアンプであり、映像信号の入出力ができるとともに、入力される映像信号に対する入力セレクタの機能を有するものである。アンプ20は、端子T11,T12と、HDMI送受信部21と、OSD生成部22と、映像処理部23と、HDMI送受信部24と、メモリ25と、制御部26とを備えている。
【0047】
端子T11,T12は、表示機器10の端子T1,T2と同様に、HDMI規格に準拠したコネクタを用いて構成されたものである。この例では、端子T11にのみ、映像機器として録画再生機器30Aが接続されている。詳細は後述するが、端子T11に接続された録画再生機器30Aには、その端子T11に応じた物理アドレスが割り当てられるようになっている。なお、この例では、端子T12には映像装置が接続されていないが、これに限定されるものではなく、録画再生機器などの映像装置が接続されていてもよい。
【0048】
HDMI送受信部21は、表示機器10のHDMI送受信部11と同様に、端子T11を介して接続された録画再生機器30Aから映像信号を受信するとともに、この録画再生機器30Aとの間で、機器が連携して動作するためのCEC制御信号をやりとりするものである。受信する映像信号は、この録画再生機器30Aの立体的なメニュー画面に関する映像情報を含むものである。HDMI送受信部21は、端子T11,T12において受信した映像信号のうちの一方を選択し、選択した映像信号を映像処理部23に供給するようになっている。
【0049】
OSD生成部22、映像処理部23、HDMI送受信部24、メモリ25、および制御部26は、録画再生機器30Aにおける、対応するブロックと同様の機能を有している。すなわち、OSD生成部22は、割り当てられメモリ25に記憶されたOSD立体度に基づいて、映像情報に重ねて表示される立体的なメニュー画面を生成する機能を有している。映像処理部23は、HDMI送受信部21から供給された映像情報の上にOSD生成部22から供給されるメニュー画面を重ね合わせるとともに、所定の映像処理を行うものである。HDMI送受信部24は、映像処理部23から供給された、立体的なメニュー画面を含む映像情報を表示機器10に送信するとともに、この表示機器10との間で、機器が連携して動作するためのCEC制御信号をやりとりするものである。メモリ25は、アンプ20の物理アドレス、論理アドレス、およびOSD立体度など、アンプ20が様々な処理を行う際に必要な情報を記憶しておくものである。制御部26は、HDMI送受信部21,24、OSD生成部22、映像処理部23、メモリ25、制御部26が連携して動作するように制御する機能を有している。また、制御部26は、HDMI送受信部21,24が受信したCEC制御信号に基づいてこれらの回路ブロックを制御し、録画再生機器30Aおよび表示装置10を制御するためのCEC制御信号を生成する機能も有している。
【0050】
(機器情報管理テーブルTA)
図4は、機器情報管理テーブルTAを表すものである。機器情報管理テーブルTAは、表示機器10のメモリ17に記憶されており、映像表示システム1を構成している表示機器10および映像機器の機器情報を示している。機器情報管理テーブルTAは、各機器の物理アドレス、論理アドレス、およびOSD立体度から構成される。以下に、具体的な各機器の接続例を参照して、これらを詳細に説明する。
【0051】
図5は、映像表示システム1の各機器の接続例を表すものである。なお、図5に示した接続例は、図1に示した映像表示システム1の構成例と対応している。
【0052】
物理アドレスは、映像表示システム1に接続された各機器を特定するためのものである。各機器の物理アドレスは、その機器が接続されている上位の機器の端子に応じて割り当てられるようになっている。具体的には、例えば、表示機器10の端子T1に接続されたアンプ20の物理アドレスは(1.0.0.0)が割り当てられ、端子T2に接続された録画再生機器30Bの物理アドレスは(2.0.0.0)が割り当てられる。すなわち、物理アドレスの最初の桁が、表示機器10の端子T1,T2に対応するようになっている。また、アンプ20の端子T11に接続された録画再生機器30Aの物理アドレスは(1.1.0.0)が割り当てられる。すなわち、物理アドレスの1番目の桁が、表示装置10の端子T1に対応するとともに、物理アドレスの2番目の桁が、アンプ20の端子T11に対応するようになっている。なお、表示機器10の物理アドレスは(0.0.0.0)である。機器情報管理テーブルTAには、このようにして割り当てられた各機器の物理アドレスが記録されるようになっている。
【0053】
論理アドレスは、映像表示システム1に接続された各機器の種類を特定するためのものである。つまり、各機器の論理アドレスは、その機器の種類に応じたものであり、その機器が映像表示システム1に接続されたときに割り当てられるようになっている。具体的には、まず最初に、表示機器10のみからなる映像表示システムに、その表示機器10の端子T1を介してアンプ20を接続する場合、アンプ20は、映像表示システムに対して、自らの機器の種類(AMP)に“1”を付した“AMP1”が論理アドレスとして既に使用されているかどうかを、CEC制御信号を用いて問い合わせる。この場合、“AMP1”は、映像表示システムにおいて論理アドレスとして使用されていないため、アンプ20に対して論理アドレス“AMP1”が割り当てられる。次に、表示機器10およびアンプ20からなる映像表示システムに、アンプ20の端子T11を介して録画再生機器30Aを接続する場合には、アンプ20の場合と同様に、自らの機器の種類(Recorder)に“1”を付した“Recorder1”が論理アドレスとして割り当てられる。次に、表示機器10、アンプ20、録画再生機器30Aからなる映像表示システムに、表示機器10の端子T2を介して録画再生機器30Bを接続する場合、録画再生機器30Bは、映像表示システムに対して、まず、自らの機器の種類(Recorder)に“1”を付した“Recorder1”が既に論理アドレスとして使用されているかどうかを、CEC制御信号を用いて問い合わせる。この場合、論理アドレス“Recorder1”は既に録画再生機器30Aに割り当てられているため、録画再生機器30Bは、その旨の連絡を受け、次に、自らの機器の種類(Recorder)に“2”を付した“Recorder2”が既に論理アドレスとして使用されているかどうかを、CEC制御信号を用いて問い合わせる。この場合、“Recorder2”は、映像表示システムにおいて論理アドレスとして使用されていないため、録画再生機器30Bに対して論理アドレス“Recorder2”が割り当てられる。機器情報管理テーブルTAには、このようにして割り当てられた各機器の論理アドレスが記録されるようになっている。
【0054】
OSD立体度は、各機器がOSDによる立体的なメニュー画面を生成する際に使用する、そのメニュー画面の立体的に見える度合いを示すものである。OSD立体度は、この例では、その値が大きいほど、そのメニュー画面が手前に表示されるようになっている。表示機器10のOSD立体度と、表示機器10の入力として選択された端子に直接的および間接的に接続された全ての映像機器のOSD立体度とは、互いに異なるようになっている。例えば、図5に示した映像表示システム1の接続例において、表示機器10の端子T1が入力として選択されている場合、表示機器10のOSD立体度と、アンプ20のOSD立体度と、録画再生機器30AのOSD立体度とは、互いに異なるようになっている。これにより、後述するように、表示機器10の画面上に、表示機器10、アンプ20、および録画再生機器30Aの立体的なメニュー画面が同時に表示された場合でも、ユーザは、そのOSD立体度の違いにより、各メニュー画面がそれぞれ別の機器のものであることを直観的に認識できるようになっている。
【0055】
OSD立体度の割り当ては、例えば、上述した論理アドレスの割り当て方法と同様に、その機器を映像表示システムに接続したときに、映像表示システムに対してCEC制御信号を用いて問い合わせることにより行うようにすることができる。機器情報管理テーブルTAには、このようにして割り当てられた各機器のOSD立体度が記録されるようになっている。
【0056】
この構成により、表示機器10では、後述するように、互いにOSD立体度の異なる複数の立体的なメニュー画面が表示された場合において、リモートコントロール機器40から供給されるメニュー画面選択信号に基づいて、制御部18は、機器情報管理テーブルTAのOSD立体度を用いて、メニュー画面を選択する。そして、制御部18およびHDMI送受信部11は、そのメニュー画面を強調表示させるためのCEC制御信号を生成し、そのメニュー画面に係る機器(例えばアンプ20)に対して送信する。そのCEC制御信号を受信したアンプ20では、OSD生成部22が強調表示したメニュー画面を生成する。これによって、表示機器10では、複数の機器の立体的なメニュー画面のうち、ユーザが選択したアンプ20のメニュー画面が強調表示されるようになっている。
【0057】
ここで、表示機器10は、本発明における「表示装置」の一具体例に対応する。OSD立体度は、本発明における「立体度」の一具体例に対応する。制御部18は、本発明における「表示制御部」の一具体例に対応する。OSD生成部13は、本発明における表示装置の「メニュー画面生成部」の一具体例に対応する。HDMI送受信部11は、本発明における表示装置の「送信部」および「受信部」の一具体例に対応する。物理アドレスおよび論理アドレスは、本発明における「装置アドレス」の一具体例に対応する。機器情報管理テーブルTAは、本発明における「装置情報」の一具体例に対応する。メモリ17は、本発明における「装置情報保持部」の一具体例に対応する。リモートコントロール機器40は、本発明における「リモコン装置」の一具体例に対応する。
【0058】
アンプ20および録画再生機器30Aは、本発明における「映像装置」の一具体例に対応する。HDMI送受信部21,24,34は、本発明における映像装置の「送信部」および「受信部」の一具体例に対応する。OSD生成部22,32は、本発明における映像装置の「メニュー画面生成部」の一具体例に対応する。
【0059】
[動作および作用]
続いて、本実施の形態の映像表示システム1の動作および作用について説明する。
【0060】
(全体動作概要)
まず、映像表示システム1の全体動作を説明する。ここでは、全体動作の一例として、録画再生機器30Aおいて映像情報を再生し、その映像情報を表示機器10で表示する場合の例を示す。
【0061】
録画再生機器30Aでは、まず、記録再生部31が、映像情報を再生する。OSD生成部32は、メモリ35に記憶された、録画再生機器30Aに割り当てられたOSD立体度に基づいて、立体的なメニュー画面を生成する。映像処理部33は、記録再生部31から供給された映像情報の上にOSD生成部32から供給されたメニュー画面を重ね合わせ、所定の映像処理を行う。HDMI送受信部34は、映像処理部33から供給された、立体的なメニュー画面を含む映像情報をアンプ20に送信する。制御部35は、これらのブロックが連携して動作を行うように制御する。
【0062】
アンプ20では、HDMI送受信部21が録画再生機器30Aから供給される映像情報を受信する。OSD生成部22は、メモリ25に記憶された、アンプ20に割り当てられたOSD立体度に基づいて、立体的なメニュー画面を生成する。映像処理部23は、HDMI送受信部21から供給された映像情報の上にOSD生成部22から供給されたメニュー画面を重ね合わせ、所定の映像処理を行う。HDMI送受信部24は、映像処理部23から供給された、立体的なメニュー画面を含む映像情報を表示機器10に送信する。制御部26は、これらのブロックが連携して動作を行うように制御する。
【0063】
表示機器10では、HDMI送受信部11がアンプ20から供給される映像情報を選択し受信する。OSD生成部13は、メモリ17に記憶された機器情報管理テーブルTAの、表示機器10に割り当てられたOSD立体度に基づいて、立体的なメニュー画面を生成する。映像処理部14は、HDMI送受信部11から供給された映像情報を選択し、その映像情報の上にOSD生成部13から供給されたメニュー画面を重ね合わせ、所定の映像処理を行う。表示部15は、映像処理部14から供給された信号に基づいて立体視表示を行う。RC受信部16は、リモートコントロール機器40からのリモコン制御信号を受信して、その信号を制御部18に送る。制御部18は、これらのブロックが連携して動作を行うように制御する。
【0064】
(詳細動作)
図6は、映像表示システム1に複数のメニュー画面を表示させ、その中から操作するメニュー画面を選択する場合の流れ図を表すものである。映像表示システム1では、表示装置10が、互いにOSD立体度の異なる複数の立体的なメニュー画面を表示した後、ユーザに、リモートコントロール機器40を用いて、各メニュー画面のOSD立体度に基づいてメニュー画面を選択させる。表示装置10は、ユーザの操作に基づいて、OSD立体度を用いて、メニュー画面を特定して選択し、そのメニュー画面に対して強調表示を行う。なお、この例では、各機器には、物理アドレス、論理アドレス、およびOSD立体度が既に割り当てられているとする。すなわち、機器情報管理テーブルTAは既に生成され、メモリ17に記憶されており、各機器のメモリには、その機器に割り当てられた物理アドレス、論理アドレス、およびOSD立体度が記憶されているとする。以下に、フローの各ステップを詳細に説明する。
【0065】
まず、表示機器10は、リモートコントロール装置40から、メニュー画面表示要求信号を受信する(ステップS1)。具体的には、ユーザが、例えば、リモートコントロール装置40の奥ボタン41または手前ボタン42を押すことにより、リモートコントロール装置40はメニュー画面表示要求信号を送信し、表示機器10のRC受信部16がその信号を受信する。
【0066】
次に、表示機器10は、メニュー画面を生成するとともに、映像機器に対してメニュー画面生成要求信号を送信する(ステップS2)。具体的には、表示機器10では、まず、OSD生成部13が、メモリ17に記憶された機器情報管理テーブルTAの、表示機器10に割り当てられたOSD立体度に基づいて、立体的なメニュー画面を生成する。そして、制御部18が、メモリ17に記憶された機器情報管理テーブルTAに基づいて、表示機器10の入力として選択された端子(例えば端子T1)に直接的および間接的に接続された全ての映像機器(録画再生機器30Aおよびアンプ20)に対するメニュー画面生成要求信号を生成し、HDMI送受信部11が、この要求信号をCEC制御信号として送信する。
【0067】
次に、録画再生機器30Aおよびアンプ20は、メニュー画面を生成し映像出力を行う(ステップS3)。具体的には、録画再生機器30Aでは、OSD生成部13が、メモリ35に記憶された、録画再生機器30Aに割り当てられたOSD立体度に基づいて、立体的なメニュー画面を生成する。そして、映像処理部33は、記録再生部31から供給される映像情報上にこのメニュー画面を重ね合わせ、HDMI送受信部34が、その映像情報をアンプ20に対して送信する。同様に、アンプ20では、OSD生成部22が、メモリ25に記憶された、アンプ20に割り当てられたOSD立体度に基づいて、立体的なメニュー画面を生成し、映像処理部33は、HDMI送受信部21を介して録画再生機器30Aから供給された映像情報上にこのメニュー画面を重ね合わせ、HDMI送受信部24がその映像情報を表示機器10に対して送信する。
【0068】
次に、表示機器10は、表示機器10および映像機器のメニュー画面を表示する(ステップS4)。具体的には、表示機器10では、映像処理部14が、HDMI送受信部11を介してアンプ20から供給された映像情報上に、ステップS2において生成された表示機器10のメニュー画面を重ね合わせ、表示部15がその映像情報を表示する。これにより、表示部15には、録画再生機器30Aの記録再生部31が再生する映像情報上に、互いにOSD立体度が異なる、録画再生機器30A、アンプ20、および表示機器10の各機器のメニュー画面が同時に表示されるようになる。
【0069】
図7は、表示機器10に表示されたメニュー画面の表示例を表すものであり、(A)は、表示装置10のメニュー画面が選択されている場合を示し、(B)は、アンプ20のメニュー画面が選択されている場合を示す。図7に示したように、表示機器10には、表示機器10のメニュー画面M10と、アンプ20のメニュー画面M20と、録画再生機器30Aのメニュー画面M30Aとが表示されている。メニュー画面M10,M20,M30Aは、例えば、画面内で重なって表示されないようにあらかじめ設定されている。これらのメニュー画面M10,M20,M30Aは、図4に示した機器情報管理テーブルTAに基づいて表示されている。すなわち、例えば、表示装置10(論理アドレス:“TV”)は、OSD立体度が“5”であるので、図7に示したように、そのメニュー画面M10が最も手前に表示されている。一方、例えば、録画再生機器30A(論理アドレス:“Recorder1”)は、OSD立体度が“1”であるので、図7に示したように、そのメニュー画面M30Aが、最も奥に表示されている。図7(A)では、表示装置10のメニュー画面M10が強調表示されている。つまり、メニュー画面M10が選択され操作可能であることを示している。
【0070】
次に、表示機器10は、リモートコントロール装置40から、メニュー画面選択信号を受信する(ステップS5)。具体的には、ユーザが、リモートコントロール装置40の奥ボタン41または手前ボタン42を押すことにより、リモートコントロール装置40はメニュー画面選択信号を送信し、表示機器10のRC受信部16がその信号を受信する。
【0071】
次に、表示機器10は、メニュー画面選択信号に基づいてメニュー画面を選択する(ステップS6)。具体的には、表示機器10の制御部18は、メモリ17に記憶されている、現在選択され操作可能となっているメニュー画面のOSD立体度と、メモリ17に記憶されている機器情報管理テーブルTAと、ステップS5においてリモートコントロール装置40より受信したメニュー画面選択信号に基づいて、メニュー画面を特定して選択する。これにより、表示機器10は、その選択したメニュー画面を操作可能な状態とする。
【0072】
例として、図7(A)に示したように、表示機器10に表示されているメニュー画面のうち、表示装置10のメニュー画面M10が選択(強調表示)され操作可能となっている場合について、詳細に説明する。この場合、図4に示したように、表示装置10(論理アドレス:“TV”)のメニュー画面M10のOSD立体度が“5”であるので、メモリ17には、このOSD立体度“5”が記憶されている。ここで、ユーザが、リモートコントロール機器40を操作し、例えば奥ボタン41を押すと、表示機器10の制御部18は、機器情報管理テーブルTAを用いて、現在表示されている、表示機器10(論理アドレス:“TV”)、アンプ20(論理アドレス:“AMP1”)、および録画再生機器30A(論理アドレス:“Recorder1”)の3つのメニュー画面のうち、そのOSD立体度が、現在選択されているメニュー画面のOSD立体度の次に小さいものを調べる。すなわち、制御部18は、表示装置10のメニュー画面M10のOSD立体度“5”の次に小さい、アンプ20のメニュー画面M20(OSD立体度:“3”)を選択する。
【0073】
一方、ユーザが手前ボタン41を押した場合には、表示機器10の制御部18は、現在表示されている3つのメニュー画面のうち、そのOSD立体度が、現在選択されているメニュー画面のOSD立体度の次に大きいものを調べ、そのメニュー画面を選択する。
【0074】
なお、例えば図7(A)では、3つのメニュー画面のうち、OSD立体度が一番大きいメニュー画面M10が既に選択されているため、さらにユーザが手前ボタン42を押しても、制御部18は、現在選択されているメニュー画面のOSD立体度の次に大きいものを見つけることができない。この場合には、制御部18は、手前ボタン42が押されても何の応答もしないようにしてもよい。あるいは、制御部18は、このような場合に手前ボタン42が押されたときには、現在表示されている3つのメニュー画面のうち、そのOSD立体度が一番小さなものを調べ、そのメニュー画面を選択するようにしてもよい。
【0075】
次に、表示機器10は、選択したメニュー画面が表示機器10のものであるかどうかを判定する(ステップS7)。具体的には、表示機器10の制御部18は、ステップS6において選択したメニュー画面が、表示機器10のものであるかどうかを判定する。そのメニュー画面が表示機器10のものである場合にはステップS8に進み、表示機器10のものでない場合には、ステップS9に進む。
【0076】
ステップS7において、メニュー画面が表示機器10のものである場合には、表示機器10は、強調したメニュー画面を生成する(ステップS8)。具体的には、表示機器10のOSD生成部13は、例えば、メニュー画面の色や枠線などを変更することにより、強調したメニュー画面を生成する。なお、メニュー画面の強調は、色や線の太さなどの静的なものに限定されるものではなく、例えば、メニュー画面を点滅表示するなどの動的なものであってもよい。その後、ステップS11に進む。
【0077】
ステップS7において、メニュー画面が表示機器10のものでない場合には、表示機器10は、対象となる映像機器に強調メニュー画面生成要求信号を送信する(ステップS9)。具体的には、表示機器10の制御部18は、ステップS6において選択したメニュー画面を生成した映像機器(アンプ20または録画再生機器30A)に対して、強調したメニュー画面の生成を指示する強調メニュー画面生成要求信号を生成し、HDMI送受信部11が、その要求信号をCEC制御信号として送信する。
【0078】
次に、映像機器は、強調したメニュー画面を生成し、映像出力を行う(ステップS10)。具体的には、例えば、ステップS9において、録画再生機器30Aに対して強調メニュー画面生成要求信号が送信された場合には、録画再生機器30AのOSD生成部32が、強調したメニュー画面を生成する。そして、映像処理部33は、記録再生部31より供給された映像情報上にこのメニュー画面を重ね合わせた映像情報を生成し、HDMI送受信部34は、この映像情報を、アンプ20を介して表示機器10に対して送信する。また、例えば、ステップS9において、アンプ20に対して強調メニュー画面生成要求信号が送信された場合には、アンプ20のOSD生成部22が、強調したメニュー画面を生成する。そして、映像処理部23は、HDMI送受信部21より供給された映像情報上にこのメニュー画面を重ね合わせた映像情報を生成し、HDMI送受信部24は、この映像情報を表示機器10に対して送信する。
【0079】
次に、表示機器10は、表示機器10および映像機器のメニュー画面を再表示する(ステップS11)。具体的には、表示機器10の映像処理部14は、HDMI送受信部11を介してアンプ20から供給された映像情報上に、表示機器10のメニュー画面を重ね合わせ、表示部15がその映像情報を表示する。これにより、表示機器10では、図7(B)に示したように、ステップS4において表示された画面(図7(A))とは異なるメニュー画面が強調表示されるようになる。
【0080】
以上でこのフローは終了する。この後、ユーザは、強調表示されたメニュー画面に対して操作を行うことができる。具体的には、表示装置10は、例えば、ユーザがリモートコントロール装置40の上下左右を示すボタンを押した場合には、それに対応するCEC制御信号を、ステップS6において選択したメニュー画面を生成した表示装置10もしくは映像装置に送る。また、他の機器のメニュー画面を選択する場合には、ステップS5に戻り、再度リモートコントロール機器40を操作すればよい。
【0081】
映像表示システム1では、OSDによるメニュー画面を操作する際に、ユーザは、まず、互いにOSD立体度の異なる複数のメニュー画面を表示させ、リモートコントロール機器40の奥ボタン41および手前ボタン42を押してその立体度を選択することにより、表示されたメニュー画面の中からメニュー画面を選択する。つまり、従来のように、表示された表示機器や映像機器の一覧から選択する場合に比べて、より直観的にメニュー画面を選択し操作することができる。
【0082】
例えば、OSDによるメニュー画面により、録画再生機器30Aの再生を開始する場合、従来では、ユーザは、まず映像機器の一覧から録画再生機器30Aを選択し、OSDによるメニュー画面を表示させたうえで、操作を行う必要があった。一方、映像表示システム1では、ユーザは、まず、例えば図7(A)に示したような互いにOSD立体度の異なるメニュー画面を表示させ、その後リモートコントロール機器40の奥ボタン41を2回押すことにより、録画再生機器30Aのメニュー画面M30Aを選択することができる。つまり、機器の選択という作業を意識せず、直観的にメニュー画面を選択することができる。
【0083】
[効果]
以上のように本実施の形態では、複数の機器のメニュー画面を同時に表示し、その中からメニュー画面を選択するようにしたので、機器を意識することなくその機器のメニュー画面を選択することができる。
【0084】
本実施の形態では、互いにOSD立体度が異なるようにして同時に表示させた複数のメニュー画面から、そのOSD立体度を用いて、奥ボタンおよび手前ボタンによりメニュー画面を選択するようにしたので、メニュー画面を直観的に選択することができる。
【0085】
本実施の形態では、表示機器のメモリに、各機器のアドレスとともにOSD立体度を機器情報管理テーブルとして記憶し管理するようにしたので、立体度に基づいて、メニュー画面およびそのメニュー画面を生成した機器を特定することができる。
【0086】
上記実施の形態では、操作する機器のメニュー画面を強調するようにしたが、これに限定されるものではなく、これに代えて、例えば、操作しないメニュー画面を薄く表示することにより、操作する機器のメニュー画面を相対的に強調するようにしてもよい。
【0087】
<2.第2の実施の形態>
次に、本発明の第2の実施の形態に係る映像表示システム2について説明する。本実施の形態は、表示された複数の機器のメニュー画面の中からメニュー画面を選択したときの表示方法が、上記第1の実施の形態と異なるものである。すなわち、上記第1の実施の形態(図7)では、選択されたメニュー画面は、OSD立体度を維持したまま強調表示されるようにしたが、これに代えて、本実施の形態では、OSD立体度を変更することにより、選択されたメニュー画面が最も手前に表示されるようにしている。映像表示システム2の構成は、図1に示した第1の実施の形態に係る映像表示システム1と同様であるが、制御部18が、リモートコントロール機器40からメニュー画面選択信号を受信する度に、メモリ17に記憶された機器情報管理テーブルTAのOSD立体度を変更するようになっている。なお、上記第1の実施の形態に係る映像表示システム1と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0088】
図8は、映像表示システム1に複数のメニュー画面を表示させ、その中から操作したいメニュー画面を選択する場合の流れ図を表すものである。以下に、フローの各ステップを詳細に説明する。
【0089】
まず、表示機器10は、リモートコントロール装置40から、メニュー画面表示要求信号を受信し(ステップS21)、メニュー画面を生成するとともに、映像機器に対してメニュー画面生成要求を送信する(ステップS22)。そして、録画再生機器30Aおよびアンプ20は、メニュー画面を生成し映像出力を行い(ステップS23)、表示機器10は、表示機器10および映像機器のメニュー画面を表示する(ステップS24)。これらの動作は、図6に示したステップS1〜S4の動作と同様である。
【0090】
図9は、表示機器10に表示されたメニュー画面の表示例を表すものであり、(A)は、表示装置10のメニュー画面M10が選択されている場合を示し、(B)は、アンプ20のメニュー画面M20が選択されている場合を示し、(C)は、録画再生機器30Aのメニュー画面M30Aが選択されている場合を示す。図9(A)に示したメニュー画面M10,M20,M30Aは、図4に示した機器情報管理テーブルTAに基づいて表示されている。本実施の形態では、最も手前に表示されるメニュー画面が、操作可能なメニュー画面になっている。すなわち、図9(A)は、表示装置10のメニュー画面M10が操作可能であることを示している。
【0091】
次に、表示機器10は、リモートコントロール機器40からメニュー画面選択信号を受信する(ステップS25)。具体的には、図6に示したステップS5と同様に、ユーザが、リモートコントロール装置40の奥ボタン41または手前ボタン42を押すことにより、リモートコントロール装置40はメニュー画面選択信号を送信し、表示機器10のRC受信部16がその信号を受信する。
【0092】
次に、表示機器10は、機器情報管理テーブルTAのOSD立体度を設定し、メニュー画面を選択する(ステップS26)。具体的には、表示機器10の制御部18は、メモリ17に記憶された機器情報管理テーブルTAのOSD立体度を、ステップ25においてリモートコントロール装置40より受信したメニュー画面選択信号に基づいて書き換える。そして、OSD立体度が最も大きいメニュー画面、すなわち最も手前に表示されるメニュー画面を特定して選択する。これにより、表示機器10は、その選択されたメニュー画面を操作可能な状態とする。
【0093】
例として、図9(A)に示したように、表示機器10に表示されているメニュー画面のうち、表示装置10のメニュー画面M10が選択されている場合について、詳細に説明する。この場合、表示機器10は、リモートコントロール機器40からメニュー画面選択信号を受信すると、表示機器10の制御部18は、現在表示されている、表示機器10、アンプ20、および録画再生機器30Aの3つのメニュー画面のOSD立体度をそれぞれ巡回するように変更し、機器情報管理テーブルTAを書き換える。すなわち、図9(A)に示した状態において、ユーザが、リモートコントロール機器40の手前ボタン42を押すと、図10(A)に示したように、アンプ20(論理アドレス:“AMP1”)のOSD立体度が“3”から“5”に変更され、録画再生機器30A(論理アドレス:“Recorder1”)のOSD立体度が“1”から“3”に変更され、ともに手前に表示されるように設定される。また、図9(A)において最も手前に表示されていた表示機器10(論理アドレス:“TV”)のメニュー画面のOSD立体度は“5”から“1”に変更され、一番奥に表示されるように設定される。このようにして、表示機器10は、最も手前に表示するように設定されたアンプ20を選択する。
【0094】
一方、図9(A)に示した状態において、ユーザが、リモートコントロール機器40の奥ボタン41を押すと、図10(B)に示したように、表示装置10(論理アドレス:“TV”)のOSD立体度が“5”から“3”に変更され、アンプ20(論理アドレス:“AMP1”)のOSD立体度が“3”から“1”に変更され、ともに一つ奥に表示されるように設定される。また、図9(A)において最も奥に表示されていた録画再生機器30A(論理アドレス:“Recorder1”)のメニュー画面のOSD立体度は“1”から“5”に変更され、一番手前に表示されるように設定される。このようにして、表示機器10は、最も手前に表示するように設定された録画再生機器30Aを選択する。
【0095】
次に、表示機器10は、変更されたOSD立体度に基づいてメニュー画面を生成する(ステップS27)。具体的には、表示機器10のOSD生成部13は、メモリ17に記憶された機器情報管理テーブルTAのOSD立体度に基づいて、立体的なメニュー画面を生成する。
【0096】
次に、表示機器10は、メニュー画面を表示している全ての映像機器に対してメニュー画面生成要求信号を送信する(ステップS28)。具体的には、表示機器10では、制御部18が、表示機器10の入力として選択された端子に直接的および間接的に接続された全ての映像機器に対して、機器情報管理テーブルTAの各機器のOSD立体度とともに、メニュー画面生成要求信号を生成する。そして、HDMI送受信部11が、その映像機器に対してそれらの信号をCEC制御信号として送信する。この例では、HDMI送受信部11は、端子T1を介して、アンプ20および録画再生機器30Aに対して、これらの機器のOSD立体度とともに、メニュー画面生成要求信号を送信する。
【0097】
次に、映像機器は、受信したOSD立体度に基づいて立体的なメニュー画面を生成し、映像出力を行う(ステップS29)。具体的には、録画再生機器30Aでは、OSD生成部32が、受信したOSD立体度に基づいて立体的なメニュー画面を生成する。そして、映像処理部33は、記録再生部31より供給された映像情報上にこのメニュー画面を重ね合わせた映像情報を生成し、HDMI送受信部34は、この映像情報を、アンプ20を介して表示機器10に対して送信する。また、アンプ20では、OSD生成部22が、受信したOSD立体度に基づいて立体的なメニュー画面を生成する。そして、映像処理部23は、HDMI送受信部21より供給された映像情報上にこのメニュー画面を重ね合わせた映像情報を生成し、HDMI送受信部24は、この映像情報を表示機器10に対して送信する。
【0098】
次に、表示機器10は、表示機器10および映像機器のメニュー画面再表示を行う(ステップS30)。具体的には、図6のステップS11と同様に、表示機器10の映像処理部14は、HDMI送受信部11を介してアンプ20から供給された映像情報上に、表示機器10のメニュー画面を重ね合わせ、表示部15がその映像情報を表示する。これにより、表示機器10では、図9(B)および図9(C)に示したように、ステップS24において表示された画面(図9(A))とは異なるOSD立体度でメニュー画面が表示されるようになる。図9(B)に示した画面は、図10(A)に示した機器情報管理テーブルTAに対応するものである。すなわち、図9(B)では、例えば、OSD立体度が一番大きいアンプ20(論理アドレス:“AMP1”)のメニュー画面M20が最も手前になるように表示されている。同様に、図9(C)に示した画面は、図10(B)に示した機器情報管理テーブルTAに対応するものである。すなわち、図9(C)では、例えば、OSD立体度が一番大きい録画再生機器30A(論理アドレス:“Recorder1”)のメニュー画面M30Aが最も手前になるように表示されている。
【0099】
以上でこのフローは終了する。この後、ユーザは、最も手前に表示されたメニュー画面に対して操作を行うことができる。具体的には、表示装置10は、例えば、ユーザがリモートコントロール装置40の上下左右を示すボタンを押した場合には、それに対応するCEC制御信号を、ステップS26において選択したメニュー画面を生成し表示装置10もしくは映像装置に送る。また、他の機器のメニュー画面を選択する場合には、ステップS25に戻り、再度リモートコントロール機器40を操作すればよい。
【0100】
[効果]
本実施の形態では、奥ボタンおよび手前ボタンを押す度に、各メニュー画面のOSD立体度を変更し、最も手前に表示されたメニュー画面を操作可能にしたので、操作する機器のメニュー画面を直観的に選択できる。その他の効果は、上記第1の実施の形態の場合と同様である。
【0101】
以上、いくつかの実施の形態および変形例を挙げて本発明を説明したが、本発明はこれらの実施の形態等には限定されず、種々の変形が可能である。
【0102】
例えば、上記の各実施の形態では、リモートコントロール機器40に奥ボタン41および手前ボタン42を設けたが、これに限定されるものではなく、これに代えて、例えば、奥ボタン41もしくは手前ボタン42の一方のみを設けてもよい。この場合でも、例えば奥ボタン41を複数回押すことにより、操作したいメニュー画面を選択することができ、上記の各実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0103】
また、例えば、上記の各実施の形態では、全ての映像機器が、上述したようなOSDによる立体的なメニュー画面を生成する仕組みを有するとしたが、これに限定されるものではなく、一部の映像機器がこの機能を有していなくてもよい。この場合でも、その映像機器以外については上述した制御が可能であり、上記の各実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0104】
また、例えば、上記の各実施の形態では、各映像機器において、その映像機器のメニュー画面を生成し表示機器に送信するようにしたが、これに限定されるものではなく、これに代えて、例えば、各映像機器は、最終的に表示されるメニュー画面のテキスト情報のみを表示機器に送信し、表示機器がそれらに基づいて立体的なメニュー画面を生成するようにしてもよい。この場合、図1において、アンプ20では、OSD生成部22が必要なく、制御部26がメニュー画面用のテキスト情報を生成し、HDMI送受信部24がその情報を表示機器10に送信する。同様に、録画再生機器30Aでは、OSD生成部32が必要なく、制御部36がメニュー画面用のテキスト情報を生成し、HDMI送受信部34がその情報をアンプ20を介して表示機器10に送信する。表示機器10では、HDMI送受信部11がそれらのテキスト情報を受信し、その情報に基づいてOSD生成部13が、表示機器10、アンプ20、および録画再生機器30Aのメニュー画面を生成する。この場合でも、上記の各実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0105】
また、例えば、上記の各実施の形態では、映像機器と表示装置10とをHDMIにより接続したが、これに限定されるものではなく、同様の機能を有する他の方法により接続してもよい。
【符号の説明】
【0106】
1,2…映像表示システム、5…表示デバイス、10…表示機器、11,21,24,34…HDMI送受信部、12…チューナ部、13,22,32…OSD生成部、14,23,33…映像処理部、15…表示部、16…RC受信部、17,25,35…メモリ、18,26,36…制御部、19…アンテナ、20…アンプ、30A,30B…録画再生機器、31…記録再生部、40…リモートコントロール機器、41…奥ボタン、42…手前ボタン、CTL…シャッタ制御信号、M10,M20,M30A…メニュー画面、T1,T2,T11,T12…端子、TA…機器情報管理テーブル。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像を立体的に表示する表示部と、
接続された1または複数の映像装置用の各メニュー画面と自装置用のメニュー画面とを、互いに異なる立体度をもって前記表示部に表示させる制御を行う表示制御部と
を備えた表示装置。
【請求項2】
前記表示制御部は、前記1または複数の映像装置用のメニュー画面および自装置用のメニュー画面の中からいずれか1つを選択する選択操作を受け付け、その選択された装置用のメニュー画面を、選択されたことを示しつつ前記表示部に表示するように制御を行う
請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
さらに、メニュー画面を生成するメニュー画面生成部を備えた
請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
さらに、
前記映像装置に対してメニュー情報要求信号を送信する送信部と、
その映像装置からメニュー情報を受信する受信部と
を備えた
請求項3に記載の表示装置。
【請求項5】
前記メニュー情報はメニュー画面である
請求項4に記載の表示装置。
【請求項6】
さらに、自装置および前記映像装置の装置アドレスと、各装置用のメニュー画面の立体度とを装置情報として保持する装置情報保持部を備え、
前記メニュー画面生成部は、前記装置情報に基づいてメニュー画面を生成する
請求項4に記載の表示装置。
【請求項7】
前記送信部は、前記装置情報に基づいて、前記映像装置に対して前記メニュー情報要求信号を送信する
請求項6に記載の表示装置。
【請求項8】
前記制御部は、リモコン装置からメニュー画面選択信号を受信するたびに、複数のメニュー画面のうち、選択されていたメニュー画面の次に立体度が大きいあるいは小さい他のメニュー画面を選択する
請求項2に記載の表示装置。
【請求項9】
前記制御部は、リモコン装置からメニュー画面選択信号を受信するたびに、複数のメニュー画面のそれぞれの立体度を巡回させ、その立体度が一番大きいメニュー画面を選択する
請求項2に記載の表示装置。
【請求項10】
前記メニュー画面は、映像情報の上に重ねて表示されるものである
請求項1に記載の表示装置。
【請求項11】
表示装置用のメニュー画面と自装置用のメニュー画面とを、互いに異なる立体度をもって表示する前記表示装置からメニュー情報要求信号を受信する受信部と、
前記表示装置に対してメニュー情報を送信する送信部と
を備えた映像装置。
【請求項12】
さらに、メニュー画面を生成するメニュー画面生成部を備え、
前記メニュー情報はメニュー画面である
請求項11に記載の映像装置。
【請求項13】
1または複数の映像装置用の各メニュー画面と表示装置用のメニュー画面とを、互いに異なる立体度をもって表示させ、
前記1または複数の映像装置用のメニュー画面および自装置用のメニュー画面の中からいずれか1つを選択する選択操作を受け付け、その選択された装置用のメニュー画面を、選択されたことがわかるように表示する
メニュー画面表示方法。
【請求項14】
表示装置と、
前記表示装置に接続された1または複数の映像装置と
を備え、
前記表示装置は、
映像を立体的に表示する表示部と、
前記1または複数の映像装置用の各メニュー画面と自装置用のメニュー画面とを、互いに異なる立体度をもって前記表示部に表示させる制御を行う表示制御部と
を有し、
前記映像装置は、
前記表示装置からメニュー情報要求信号を受信する受信部と、
前記表示装置に対してメニュー情報を送信する送信部と
を有する
映像表示システム。
【請求項1】
映像を立体的に表示する表示部と、
接続された1または複数の映像装置用の各メニュー画面と自装置用のメニュー画面とを、互いに異なる立体度をもって前記表示部に表示させる制御を行う表示制御部と
を備えた表示装置。
【請求項2】
前記表示制御部は、前記1または複数の映像装置用のメニュー画面および自装置用のメニュー画面の中からいずれか1つを選択する選択操作を受け付け、その選択された装置用のメニュー画面を、選択されたことを示しつつ前記表示部に表示するように制御を行う
請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
さらに、メニュー画面を生成するメニュー画面生成部を備えた
請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
さらに、
前記映像装置に対してメニュー情報要求信号を送信する送信部と、
その映像装置からメニュー情報を受信する受信部と
を備えた
請求項3に記載の表示装置。
【請求項5】
前記メニュー情報はメニュー画面である
請求項4に記載の表示装置。
【請求項6】
さらに、自装置および前記映像装置の装置アドレスと、各装置用のメニュー画面の立体度とを装置情報として保持する装置情報保持部を備え、
前記メニュー画面生成部は、前記装置情報に基づいてメニュー画面を生成する
請求項4に記載の表示装置。
【請求項7】
前記送信部は、前記装置情報に基づいて、前記映像装置に対して前記メニュー情報要求信号を送信する
請求項6に記載の表示装置。
【請求項8】
前記制御部は、リモコン装置からメニュー画面選択信号を受信するたびに、複数のメニュー画面のうち、選択されていたメニュー画面の次に立体度が大きいあるいは小さい他のメニュー画面を選択する
請求項2に記載の表示装置。
【請求項9】
前記制御部は、リモコン装置からメニュー画面選択信号を受信するたびに、複数のメニュー画面のそれぞれの立体度を巡回させ、その立体度が一番大きいメニュー画面を選択する
請求項2に記載の表示装置。
【請求項10】
前記メニュー画面は、映像情報の上に重ねて表示されるものである
請求項1に記載の表示装置。
【請求項11】
表示装置用のメニュー画面と自装置用のメニュー画面とを、互いに異なる立体度をもって表示する前記表示装置からメニュー情報要求信号を受信する受信部と、
前記表示装置に対してメニュー情報を送信する送信部と
を備えた映像装置。
【請求項12】
さらに、メニュー画面を生成するメニュー画面生成部を備え、
前記メニュー情報はメニュー画面である
請求項11に記載の映像装置。
【請求項13】
1または複数の映像装置用の各メニュー画面と表示装置用のメニュー画面とを、互いに異なる立体度をもって表示させ、
前記1または複数の映像装置用のメニュー画面および自装置用のメニュー画面の中からいずれか1つを選択する選択操作を受け付け、その選択された装置用のメニュー画面を、選択されたことがわかるように表示する
メニュー画面表示方法。
【請求項14】
表示装置と、
前記表示装置に接続された1または複数の映像装置と
を備え、
前記表示装置は、
映像を立体的に表示する表示部と、
前記1または複数の映像装置用の各メニュー画面と自装置用のメニュー画面とを、互いに異なる立体度をもって前記表示部に表示させる制御を行う表示制御部と
を有し、
前記映像装置は、
前記表示装置からメニュー情報要求信号を受信する受信部と、
前記表示装置に対してメニュー情報を送信する送信部と
を有する
映像表示システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2011−250367(P2011−250367A)
【公開日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−124310(P2010−124310)
【出願日】平成22年5月31日(2010.5.31)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年5月31日(2010.5.31)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]