説明

表示装置、表示システムおよび表示方法

【課題】 端末装置からの指定に応じて所望の位置に文字を表示する場合により見やすくかつ低負荷で文字を表示することが可能な表示装置等を提供すること。
【解決手段】 表示装置であるプロジェクター100が、端末装置である携帯電話200から、文字と当該文字の表示指定位置を示す文字情報を受信する受信部110と、文字の表示不能領域を示す表示可能領域データ122を記憶する記憶部120と、文字情報、表示可能領域データ122に基づき、表示指定位置に応じた文字の表示方法を決定する決定部130と、決定部130による決定、表示可能領域データ122、文字情報に基づき、表示方法に応じて文字を含む文字画像を生成する表示側画像生成部140と、当該文字画像を投写する投写部190を含んで構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置、表示システムおよび表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
プロジェクター等の表示装置に対し、PC(Personal Computer)等の端末装置がLAN等のネットワークを介して画像情報を送信し、表示装置が当該画像情報に基づいて画像を表示するシステムが実現されている。しかし、画像情報の場合、データ量が多いため、通信負荷が高くなる。その上、端末装置が携帯電話等の処理能力が低い端末装置である場合、画像の全体を生成して送信するためには処理負荷が高くなる上、画面も小さいため画像の全体を表示することは困難である。例えば、画像の一部にテロップ等の文字を表示する場合、端末装置が文字と当該文字の表示指定位置を示す情報を表示装置に送信することが考えられる。例えば、特開2000−347974号公報では、いわゆるチャットを行う際に、ユーザーが指定した位置にユーザーを示すアバターとユーザーが入力したメッセージを表示することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−347974号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記公報の手法の場合、入力文字が既存の画像と重なったり、複数のユーザーによって指定された位置が重複してしまったりすることにより、入力文字が見づらくなってしまう。
【0005】
本発明にかかるいくつかの態様は、上記課題を解決することにより、端末装置からの指定に応じて所望の位置に文字を表示する場合により見やすくかつ低負荷で文字を表示することが可能な表示装置、表示システムおよび表示方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の態様の1つである表示装置は、端末装置から、文字と、当該文字の表示指定位置とを示す文字情報を受信する受信部と、前記文字の表示可能領域または表示不能領域を示す表示可能領域データを記憶する記憶部と、前記文字情報と、前記表示可能領域データとに基づき、前記表示指定位置に応じた前記文字の表示方法を決定する決定部と、当該決定部による決定と、前記表示可能領域データと、前記文字情報とに基づき、前記表示方法に応じて前記文字を含む文字画像を生成する表示側画像生成部と、当該文字画像を表示する表示側表示部と、を含むことを特徴とする。
【0007】
また、本発明の態様の1つである表示システムは、前記表示装置と、前記端末装置と、を含み、前記端末装置は、前記文字の入力および前記表示指定位置の指定を受け付ける受付部と、前記文字情報を前記表示装置へ向け送信する送信部と、を含むことを特徴とする。
【0008】
また、本発明の態様の1つである表示方法は、文字の表示可能領域または表示不能領域を示す表示可能領域データを記憶する記憶部を含む表示装置における表示方法であって、前記表示装置は、端末装置から、文字と、当該文字の表示指定位置とを示す文字情報を受信し、前記文字情報と、前記表示可能領域データとに基づき、前記表示指定位置に応じた前記文字の表示方法を決定し、当該決定と、前記表示可能領域データと、前記文字情報とに基づき、前記表示方法に応じて前記文字を含む文字画像を生成し、当該文字画像を表示することを特徴とする。
【0009】
本発明によれば、表示装置等は、画像情報ではなく文字情報を受信し、文字情報と表示可能領域データを用いて表示指定位置に応じた文字の表示方法を決定することができるため、端末装置からの指定に応じて所望の位置に文字を表示する場合により見やすくかつ低負荷で文字を表示することができる。
【0010】
また、前記文字情報は、前記文字の言語種別を示す言語種別情報を含み、前記決定部は、前記言語種別情報に基づき、前記言語種別に応じた前記文字の表示方法を決定してもよい。これによれば、表示装置等は、言語種別に応じて文字の表示方法を決定することができるため、例えば、縦書きに対応した言語の場合は縦書きで表示し、横書きのみに対応した言語の場合は横書きで表示すること等を決定することができる。
【0011】
また、前記表示指定位置は、表示指定領域を示し、前記決定部は、前記表示指定領域が縦長の領域であって、かつ、前記言語種別が縦書きに対応した言語である場合、前記言語種別に応じた前記文字の表示方法として、前記文字を縦書きで表示することを決定してもよい。これによれば、表示装置等は、表示指定領域の形状と言語種別に応じて適切な表示を行うことができる。
【0012】
また、前記文字情報は、前記文字または前記文字の背景の透過率に関する指定を示す透過情報を含み、前記決定部は、前記透過情報に基づき、前記透過率に応じた前記文字の表示方法を決定してもよい。これによれば、表示装置等は、例えば、透過率に応じて、文字や背景を透過させた状態で表示することにより、より見やすく文字を表示することができる。
【0013】
また、前記表示装置は、前記表示可能領域データを更新する更新部を含んでもよい。これによれば、表示装置等は、例えば、複数のユーザーによって複数の文字が入力される場合であっても、それぞれの文字を見やすく表示することができる。
【0014】
また、前記端末装置は、文字指定画像を生成する端末側画像生成部と、前記文字指定画像を表示する端末側表示部と、を含み、前記文字指定画像は、前記文字の入力および前記表示指定位置の指定を受け付けるための画像であってもよい。これによれば、ユーザーは、文字指定画像を見ながら文字の入力等を行うことができるため、表示システムは、ユーザーの利便性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】第1の実施例における携帯電話とプロジェクターの機能ブロック図である。
【図2】第1の実施例における表示手順を示すフローチャートである。
【図3】第1の実施例における文字指定画像の一例を示す図である。
【図4】第1の実施例における文字画像の一例を示す図である。
【図5】第1の実施例における文字画像の他の一例を示す図である。
【図6】第2の実施例における文字指定画像の一例を示す図である。
【図7】第2の実施例における文字画像の一例を示す図である。
【図8】第3の実施例における表示システムの一例を示す図である。
【図9】第3の実施例におけるプロジェクターの機能ブロック図である。
【図10】第3の実施例における文字画像の一例を示す図である。
【図11】第3の実施例における文字画像の他の一例を示す図である。
【図12】第3の実施例における文字画像の他の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明をプロジェクターに適用した実施例について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下に示す実施例は、特許請求の範囲に記載された発明の内容を何ら限定するものではない。また、以下の実施例に示す構成のすべてが、特許請求の範囲に記載された発明の解決手段として必須であるとは限らない。
【0017】
(第1の実施例)
図1は、第1の実施例における携帯電話200とプロジェクター100の機能ブロック図である。端末装置の一種である携帯電話200は、ユーザーの入力文字等を示す文字情報を、有線または無線の伝送路を介してプロジェクター100へ向け送信し、表示装置の一種であるプロジェクター100は、当該文字情報等を用いて入力文字等を示す文字画像を表示する機能を有している。より具体的には、携帯電話200は、ユーザーによる文字の入力および当該文字の表示指定位置の指定を受け付ける受付部210と、上記文字の入力および上記表示指定位置の指定を受け付けるための文字指定画像等を生成する端末側画像生成部240と、文字指定画像等を表示する端末側表示部290と、上記文字情報をプロジェクター100へ向け送信する送信部220を含んで構成されている。
【0018】
また、プロジェクター100は、携帯電話200から文字情報を受信する受信部110と、表示不能領域(表示可能領域でもよい)を示す表示可能領域データ122等を記憶する記憶部120と、表示可能領域データ122等に基づいて表示指定位置に応じた文字の表示方法を決定する決定部130と、決定部130の決定等に応じて文字画像等を生成する表示側画像生成部140と、文字画像等を表示する表示側表示部の一種である投写部190を含んで構成されている。
【0019】
なお、プロジェクター100および携帯電話200は、以下のハードウェアを用いてこれらの各部として機能してもよい。例えば、プロジェクター100は、受信部110は無線通信ユニット等、記憶部120はRAM等、決定部130はCPU等、表示側画像生成部140は画像処理回路等、投写部190はランプ、液晶パネル、液晶駆動回路、レンズ等を用いてもよい。また、例えば、携帯電話200は、受付部210は操作ボタン、CPU等、送信部220は無線通信ユニット等、端末側画像生成部240は画像処理回路等、端末側表示部290は液晶パネル、液晶駆動回路等を用いてもよい。
【0020】
次に、第1の実施例における文字画像の表示手順について説明する。図2は、第1の実施例における表示手順を示すフローチャートである。ここでは、学校の授業において、先生がプロジェクター100を用いて漢字の問題を出題し、解答を、携帯電話200を用いて入力してプロジェクター100に投写させる例について説明する。
【0021】
まず、先生は、プロジェクター100を操作して漢字の問題を示す画像を投写する。次に、先生は、携帯電話200の操作ボタンを操作し、携帯電話200に対して解答を入力するために文字指定画像の表示指示を行う。受付部210は表示指示を受け付け、端末側画像生成部240は、当該表示指示に応じて文字指定画像を生成し、端末側表示部290は、当該文字指定画像を表示する(ステップS1)。
【0022】
図3は、第1の実施例における文字指定画像400の一例を示す図である。文字指定画像400は、例えば、表示文字を入力させるための文字入力欄画像、文字画像における表示位置を指定させるための表示位置指定ボタン画像、入力文字等をプロジェクター100に送信させるための送信ボタン画像等を示す画像である。
【0023】
先生は、例えば、文字指定画像400が表示された状態で、携帯電話200を操作することにより、文字入力欄に「解答 発揮」と入力し、表示位置指定ボタン画像で左のボタン画像を指定し、送信ボタンを押す操作を行う。受付部210は、文字の入力と表示位置等の指定を受け付ける(ステップS2)。
【0024】
受付部210は、送信ボタンを押す操作が行われたかどうかを判定し(ステップS3)、送信ボタンを押す操作が行われた場合は文字の入力内容と表示位置等を示す文字情報を送信部220に送信させる。
【0025】
プロジェクター100の受信部110は、携帯電話200から文字情報を受信する(ステップP1)。決定部130は、文字情報、表示可能領域データ122に基づき、表示指定位置に応じて文字の表示方法を決定する(ステップP2)。
【0026】
表示側画像生成部140は、決定部130による決定、表示可能領域データ122、文字情報に基づき、文字画像を生成し(ステップP3)、投写部190は、当該文字画像をスクリーン等に投写する(ステップP4)。
【0027】
図4は、第1の実施例における文字画像500の一例を示す図である。また、図5は、第1の実施例における文字画像501の他の一例を示す図である。例えば、図4の文字画像500では、問題文を囲む矩形の領域が表示不能領域600として設定され、文字画像500の左側の一部の領域が表示指定領域610として設定されている。なお、わかりやすくするため、2点鎖線と1点鎖線を用いて領域を示しているが、これらの領域を示す線は、実際には表示されないものである。また、図5の文字画像501では、問題文を囲む矩形の領域とイラストを囲む矩形の領域とが合成された領域が表示不能領域601として設定され、文字画像501の左側の一部の領域が表示指定領域611として設定されている。
【0028】
決定部130は、図4に示す例では、表示指定領域610が縦長の領域であり、表示不能領域600と重複せず、デフォルトの言語が日本語であり、縦書きに対応した言語であるため、表示指定領域610に上から下の方向に文字情報で示される文字列を表示することを決定する。また、決定部130は、図5に示す例では、表示指定領域611が縦長の領域であるが、表示不能領域601と重複しており、表示可能な領域が横長の領域であると判定し、デフォルトの言語が日本語であり、横書きにも対応した言語であるため、表示指定領域611の表示可能な領域に左から右の方向に文字情報で示される文字列を表示することを決定する。
【0029】
以上のように、本実施例によれば、プロジェクター100は、画像情報ではなく文字情報を受信し、文字情報と表示可能領域データ122を用いて表示指定位置に応じた文字の表示方法を決定することができるため、携帯電話200からの指定に応じて所望の位置に文字を表示する場合により見やすくかつ低負荷で文字を表示することができる。また、プロジェクター100は、表示指定領域610、611の形状と言語種別に応じて横書きだけでなく、縦書きにも対応して適切な表示を行うことができる。さらに、本実施例によれば、ユーザーは、文字指定画像400を見ながら文字の入力等を行うことができるため、プロジェクター100と携帯電話200で構成される表示システムは、ユーザーの利便性を向上させることができる。
【0030】
(第2の実施例)
プロジェクター100は、入力文字や当該入力文字の背景に対する透過率の指定に応じて入力文字等を透過させた画像を投写することも可能である。
【0031】
図6は、第2の実施例における文字指定画像401の一例を示す図である。また、図7は、第2の実施例における文字画像502の一例を示す図である。文字指定画像401は、上述した文字指定画像400の項目に加え、入力文字の透過率に関する選択肢を示す項目と、当該入力文字の背景の透過率に関する選択肢を示す項目を含む。ここでは、当該選択肢として、透過(透過率100%)、半透過(透過率50%)、非透過(透過率0%)の3種類があるものとする。
【0032】
先生は、例えば、文字指定画像401が表示された状態で、携帯電話200を操作することにより、文字入力欄に「解答 発揮」と入力し、表示位置指定ボタン画像で下のボタン画像を指定し、入力文字の透過率に関する選択肢で「半透過」を選択し、当該入力文字の背景の透過率に関する選択肢で「透過」を選択したものとする。
【0033】
文字画像502では、問題文の背景にあるイラストが大きいため、表示不能領域602が表示指定領域612の半分を超える領域と重複している。決定部130は、このような場合であっても、入力文字の透過率に関する選択肢で「半透過」が選択された場合は表示可能であると判定し、表示指定領域612の左上から右に向かって入力文字を表示することを決定する。これにより、プロジェクター100は、図7に示すように、問題文の背景にあるイラスト上に入力文字を半透過の状態で表示する文字画像502を投写することができる。
【0034】
以上のように、本実施例によれば、プロジェクター100は、入力文字や当該入力文字の背景を透過させた状態で表示することにより、より見やすく入力文字を表示することができる上、表示可能な領域が少ない場合であっても入力文字を表示することができる。
【0035】
(第3の実施例)
上述した実施例では、プロジェクターは、1台の携帯電話200からの文字情報を受信したが、ほぼ同時に複数の携帯電話200からの文字情報を受信し、1つの文字画像に複数のユーザーの入力文字を表示することも可能である。
【0036】
図8は、第3の実施例における表示システムの一例を示す図である。ここでは、プロジェクター101は、3台の携帯電話200−1〜200−3から無線で文字情報を受信可能であるものとする。
【0037】
図9は、第3の実施例におけるプロジェクター101の機能ブロック図である。プロジェクター101は上述したプロジェクター100とほぼ同様の構成であるが、記憶部121が表示可能領域データ122に加え、表示指定領域を示す表示指定領域データ124、文字情報を示す入力文字データ126を記憶し、プロジェクター101が表示可能領域データ122、表示指定領域データ124、入力文字データ126を更新する更新部150を含んでいる点で、プロジェクター101はプロジェクター100の構成と異なっている。なお、更新部150は、例えば、CPU等であってもよい。
【0038】
図10は、第3の実施例における文字画像503の一例を示す図である。また、図11は、第3の実施例における文字画像504の他の一例を示す図である。また、図12は、第3の実施例における文字画像504の他の一例を示す図である。ここでは、3人のユーザーが携帯電話200を用いて議題についてコメントを入力し、プロジェクター101が当該コメントを元の画像に重ねて投写するものとする。
【0039】
例えば、ユーザーがコメントを入力する前の状態では、図10に示すように、文字画像503において、表示不能領域603は議題と3つの案を囲む矩形の領域であり、表示指定領域613はデフォルトの領域である。この状態で1人目のユーザーがコメントを入力した場合、更新部150は、当該ユーザーの文字情報に基づき、入力文字データ126を更新し、図11に示すように、表示不能領域604が1人目のコメントも囲むように表示可能領域データ122を更新する。これにより、1人目のユーザーがコメントを入力した場合の文字画像504において、表示不能領域604は議題と3つの案と1人目のコメントを囲む矩形の領域になり、表示指定領域614はデフォルトの領域になる。
【0040】
次に、2人目のユーザーがコメントを入力した場合、更新部150は、当該ユーザーの文字情報に基づき、入力文字データ126を更新する。デフォルトの表示指定領域614のままでは、2人目のユーザーがコメントを入力した場合、3人目のユーザーが表示指定領域614にコメントを入力できない。そこで、更新部150は、表示指定領域615を拡張するように表示指定領域データ124を更新する。具体的には、例えば、図12に示すように、2人目のユーザーがコメントを入力した場合の文字画像505において、表示不能領域605は議題と3つの案と2人のコメントを囲む矩形の領域になり、表示指定領域615は、3人目のユーザーがコメントを入力可能な空き領域を含むように、デフォルトの領域が上方向に拡張された領域になる。
【0041】
以上のように、本実施例によれば、プロジェクター101は、複数のユーザーによって複数の文字が入力される場合であっても、それぞれの文字を見やすく表示することができる。
【0042】
(その他の実施例)
なお、本発明の適用は上述した実施例に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、文字情報は、文字の入力内容を示す情報に加え、当該文字の言語種別を示す言語種別情報、当該文字の点滅の有無を示す情報、当該文字のスクロール方法(移動方向、移動速度)を示す情報、当該文字のフォントを示す情報、当該文字の大きさを示す情報、当該文字の表示停止を示す情報、当該文字の表示時間を示す情報、当該文字の表示開始日時を示す情報、または、改行コードを示す情報等を含んでもよい。
【0043】
例えば、決定部130は、文字情報に含まれる言語種別情報に基づき、当該言語種別に応じた文字の表示方法を決定してもよい。これによれば、プロジェクター100、101は、言語種別に応じて文字の表示方法を決定することができるため、例えば、縦書きに対応した言語の場合は縦書きで表示し、横書きのみに対応した言語の場合は横書きで表示すること等を決定することができる。
【0044】
また、文字情報に含まれる表示位置を示す情報は、上述した上下左右に限定されず、例えば、中央、画像全体、画像における座標位置等を示す情報であってもよい。また、決定部130は、入力文字の背景にある画像の内容に応じて入力文字の背景を透過させるか非透過にするかを決定してもよい。例えば、決定部130は、入力文字の背景にある画像が3色以下である場合は入力文字の背景を透過させ、入力文字の背景にある画像が4色以上である場合は入力文字の背景を非透過に決定してもよい。これによれば、プロジェクター100、101は元の画像の内容をできるだけ変更しないで入力文字を見やすく表示することができる。
【0045】
また、プロジェクター100、101の有するコンピューターは、情報記憶媒体に記憶されたプログラムを読み取って決定部130の処理等を実行してもよい。このような情報記憶媒体としては、例えば、CD−ROM、DVD−ROM、ROM、RAM、HDD等を適用できる。
【0046】
また、プロジェクター100、101は、液晶プロジェクター(透過型、LCOS等の反射型)に限定されず、例えば、デジタルマイクロミラーデバイスを用いたプロジェクター等であってもよい。また、プロジェクター100、101の機能を複数の装置(例えば、PCとプロジェクター等)に分散してもよい。
【0047】
また、表示装置は、プロジェクター100、101に限定されず、例えば、テレビ、液晶ディスプレイ等であってもよい。また、端末装置は、携帯電話200に限定されず、例えば、携帯型端末装置、PC、ゲーム装置等であってもよい。
【符号の説明】
【0048】
100、101 プロジェクター(表示装置)、110 受信部、120、121 記憶部、122 表示可能領域データ、124 表示指定領域データ、126 入力文字データ、130 決定部、140 表示側画像生成部、150 更新部、190 投写部(表示側表示部)、200 携帯電話(端末装置)、210 受付部、220 送信部、240 端末側画像生成部、290 端末側表示部、400、401 文字指定画像、500〜504 文字画像、600〜604 表示不能領域、610〜614 表示指定領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置から、文字と、当該文字の表示指定位置とを示す文字情報を受信する受信部と、
前記文字の表示可能領域または表示不能領域を示す表示可能領域データを記憶する記憶部と、
前記文字情報と、前記表示可能領域データとに基づき、前記表示指定位置に応じた前記文字の表示方法を決定する決定部と、
当該決定部による決定と、前記表示可能領域データと、前記文字情報とに基づき、前記表示方法に応じて前記文字を含む文字画像を生成する表示側画像生成部と、
当該文字画像を表示する表示側表示部と、
を含む表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載の表示装置において、
前記文字情報は、前記文字の言語種別を示す言語種別情報を含み、
前記決定部は、前記言語種別情報に基づき、前記言語種別に応じて前記文字の表示方法を決定する、
表示装置。
【請求項3】
請求項2に記載の表示装置において、
前記表示指定位置は、表示指定領域を示し、
前記決定部は、前記表示指定領域が縦長の領域であって、かつ、前記言語種別が縦書きに対応した言語である場合、前記言語種別に応じた前記文字の表示方法として、前記文字を縦書きで表示することを決定する、
表示装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載の表示装置において、
前記文字情報は、前記文字または前記文字の背景の透過率に関する指定を示す透過情報を含み、
前記決定部は、前記透過情報に基づき、前記透過率に応じて前記文字の表示方法を決定する、
表示装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載の表示装置において、
前記表示可能領域データを更新する更新部を含む表示装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかに記載の前記表示装置と、
前記端末装置と、
を含み、
前記端末装置は、
前記文字の入力および前記表示指定位置の指定を受け付ける受付部と、
前記文字情報を前記表示装置へ向け送信する送信部と、
を含む表示システム。
【請求項7】
請求項6に記載の表示システムにおいて、
前記端末装置は、
文字指定画像を生成する端末側画像生成部と、
前記文字指定画像を表示する端末側表示部と、
を含み、
前記文字指定画像は、前記文字の入力および前記表示指定位置の指定を受け付けるための画像である、
表示システム。
【請求項8】
文字の表示可能領域または表示不能領域を示す表示可能領域データを記憶する記憶部を含む表示装置における表示方法であって、
前記表示装置は、
端末装置から、文字と、当該文字の表示指定位置とを示す文字情報を受信し、
前記文字情報と、前記表示可能領域データとに基づき、前記表示指定位置に応じた前記文字の表示方法を決定し、
当該決定と、前記表示可能領域データと、前記文字情報とに基づき、前記表示方法に応じて前記文字を含む文字画像を生成し、
当該文字画像を表示する、
表示方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate


【公開番号】特開2011−197711(P2011−197711A)
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−60341(P2010−60341)
【出願日】平成22年3月17日(2010.3.17)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】