説明

表示装置、表示方法、および、表示プログラム

【課題】操作性が高い表示装置を提供する。
【解決手段】複数の画像の撮像場所を含む地図を表示部に表示する地図表示手段(表示処
理モジュール37)と、複数の画像の撮像場所を結ぶ経路に沿ってあるいは準じてトラッ
クを地図上に表示するトラック表示手段(作成処理モジュール35)と、スライドショー
表示時に、表示中の画像の撮像場所に対応するトラック上の位置にスライダを表示するス
ライダ表示手段(作成処理モジュール35)とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置、表示方法、および、表示プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
複数の画像を予め定められた順序に応じてスライドショー表示する情報処理装置が特許
文献1に開示されている。
【特許文献1】特開2004−219810号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、特許文献1に示す情報処理装置では、スライダバーの位置によって、複数の
画像中において現在再生中の画像を示す。しかしながら、当該技術では、現在再生中の画
像の位置が、スライダバーの相対的な位置のみによって示されるため、例えば、次に表示
される画像がどのような画像であるかを推定したり、あるいは、表示される画像がどこで
撮像された画像かを推定したりすることができないという問題点がある。
また、このようなスライドバーを操作して所望の画像を検索する場合には、当該画像の
再生位置を正確に把握しておく必要がある。このため、操作性が低いという問題点がある

本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、操作性が高い表示装置、表示方
法、および、表示プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するために、本発明は、複数の画像を所定の順序でスライドショー表示
する表示装置において、前記複数の画像の撮像場所を含む地図を表示部に表示する地図表
示手段と、前記複数の画像の前記撮像場所を結ぶ経路に沿ってあるいは準じてトラックを
前記地図上に表示するトラック表示手段と、前記スライドショー表示時に、表示中の画像
の撮像場所に対応する前記トラック上の位置にスライダを表示するスライダ表示手段と、
を有することを特徴とする。
上記構成によれば、地図表示手段が複数の画像の撮像場所を含む地図を表示部に表示し
、トラック表示手段が複数の画像の撮像場所を結ぶ経路に沿ってあるいは準じてトラック
を地図上に表示し、スライダ表示手段がスライドショー表示時に、表示中の画像の撮像場
所に対応するトラック上の位置にスライダを表示する。このため、画像の撮像場所を結ぶ
経路に応じて表示されたトラック上を、画像の再生に応じてスライダが移動表示されるの
で、操作性が高い表示装置を提供することができる。
【0005】
また、本発明は、上記発明において、前記スライダがユーザによって移動された場合に
は、移動後のスライダの位置に対応する画像を表示することを特徴とする。
上記構成によれば、スライダがユーザによって移動された場合には、移動後のスライダ
の位置に対応する画像が表示される。このため、地図を参酌しながら、画像を検索できる
ことから、操作性が高い表示装置を提供することができる。
【0006】
また、本発明は、上記発明において、前記トラックは、前記複数の画像の撮像場所を示
す座標をノードとし、これら複数のノードを結ぶ曲線を補間処理によって求めることを特
徴とする。
上記構成によれば、トラックは、複数の画像の撮像場所を示す座標をノードとし、これ
ら複数のノードを結ぶ曲線を補間処理によって求められる。このため、補間処理によって
滑らかなトラックを得ることができることから、スライダを移動する際にも滑らかな移動
が可能となって操作性を向上できる。
【0007】
また、本発明は、上記発明において、前記地図上に前記撮像場所を示すアイコンを表示
するアイコン表示手段を有することを特徴とする。
上記構成によれば、アイコン表示手段が地図上に撮像場所を示すアイコンを表示する。
このため、撮像場所をアイコンとして知ることができるので、アイコンを参照することに
より、所望の画像を簡易に検索することができる。
【0008】
また、本発明は、複数の画像を所定の順序でスライドショー表示する表示方法において
、前記複数の画像の撮像場所を含む地図を表示部に表示する地図表示ステップと、前記複
数の画像の前記撮像場所を結ぶ経路に沿ってあるいは準じてトラックを前記地図上に表示
するトラック表示ステップと、前記スライドショー表示時に、表示中の画像の撮像場所に
対応する前記トラック上の位置にスライダを表示するスライダ表示ステップと、を有する
ことを特徴とする。
上記方法によれば、地図表示ステップが複数の画像の撮像場所を含む地図を表示部に表
示し、トラック表示ステップが複数の画像の撮像場所を結ぶ経路に沿ってあるいは準じて
トラックを地図上に表示し、スライダ表示ステップがスライドショー表示時に、表示中の
画像の撮像場所に対応するトラック上の位置にスライダを表示する。このため、画像の撮
像場所を結ぶ経路に応じて表示されたトラック上を、画像の再生に応じてスライダが移動
表示されるので、操作性が高い表示装置を提供することができる。
【0009】
また、本発明は、複数の画像を所定の順序でスライドショー表示する表示プログラムに
おいて、前記複数の画像の撮像場所を含む地図を表示部に表示する地図表示手段、前記複
数の画像の前記撮像場所を結ぶ経路に沿ってあるいは準じてトラックを前記地図上に表示
するトラック表示手段、前記スライドショー表示時に、表示中の画像の撮像場所に対応す
る前記トラック上の位置にスライダを表示するスライダ表示手段、としてコンピュータを
機能させることを特徴とする。
上記プログラムによれば、地図表示手段が複数の画像の撮像場所を含む地図を表示部に
表示し、トラック表示手段が複数の画像の撮像場所を結ぶ経路に沿ってあるいは準じてト
ラックを地図上に表示し、スライダ表示手段がスライドショー表示時に、表示中の画像の
撮像場所に対応するトラック上の位置にスライダを表示する。このため、画像の撮像場所
を結ぶ経路に応じて表示されたトラック上を、画像の再生に応じてスライダが移動表示さ
れるので、操作性が高い表示プログラムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、以下では、本発明の
表示方法および表示プログラムは、表示装置の動作および表示装置を制御するプログラム
として説明する。
【0011】
(A)実施の形態の構成の説明
図1は、本発明を適用した実施形態に係る表示装置の概略構成を示す図である。図1に
示すように、表示装置10は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read
Only Memory)12、記憶装置13、RAM(Random Access Memory)14、画像処理部
15、I/F(Interface)16、バス17、表示部18、および、入力装置19を主要
な構成要素としている。
【0012】
ここで、CPU11は、ROM12または記憶装置13に格納されているプログラムに
応じて各種演算処理を実行するとともに、装置の各部を制御する。ROM12は、CPU
11が実行するプログラムおよびその他のデータを格納している半導体メモリである。記
憶装置13は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)またはEEPROM(Electrically
Erasable and Programmable ROM)等によって構成され、CPU11が実行するプログラ
ムまたはデータを格納している。なお、図1の例では、プログラム13aのみを例示して
いるが、実際には、これ以外にも各種のデータ等が格納されている。RAM14は、CP
U11が実行対象とするプログラムやデータを一時的に格納する半導体メモリである。画
像処理部15は、CPU11から供給された描画命令に基づいて描画処理を実行し、得ら
れた画像を映像信号に変換して表示部18に供給して表示させる。I/F16は、入力装
置19から供給される情報を入力するとともに、図示せぬ周辺機器が接続された場合には
当該周辺機器との間で情報を授受する。バス17は、CPU11、ROM12、記憶装置
13、RAM14、画像処理部15、および、I/F16を相互に接続し、これらの間で
情報の授受を可能とするための信号線群である。表示部18は、例えば、LCD(Liquid
Crystal Display)またはCRT(Cathode Ray Tube)等の表示デバイスによって構成さ
れ、画像処理部15から出力される映像信号に対応する画像を表示する。入力装置19は
、例えば、キーボードまたはマウスによって構成され、ユーザの操作に応じた情報を生成
して出力する。
【0013】
つぎに、図2を参照して、図1に示す記憶装置13に格納されているプログラム13a
が実行されることにより、ソフトウエアとしてのプログラム13aと、ハードウエアとし
てのCPU11その他が協働することにより実現される機能ブロック群について説明する
。図2に示すように、プログラム13aが実行されることにより実現される機能ブロック
群30としては、画像データ入力モジュール31、格納モジュール32、操作情報入力モ
ジュール33、登録処理モジュール34、作成処理モジュール35、実行処理モジュール
36、および、表示処理モジュール37を有している。
ここで、画像データ入力モジュール31は、例えば、I/F16に周辺機器としてのデ
ジタルカメラが接続された場合に、ユーザの指示に応じて、当該デジタルカメラから画像
データを入力するモジュールである。格納モジュール32は、地図データ32a、画像デ
ータ32b、テーブル32c、および、表示データ32dその他を格納する。ここで、地
図データ32aは、縮尺の異なる複数の地図を有している。それぞれの縮尺の地図は、標
高線を示す情報、道路を示す情報、ランドマークを示す情報、および、緯度経度を示す情
報等を有している。画像データ32bは、画像データ入力モジュール31から入力された
画像データであり、スライドショーが実行された際に表示される。画像データには、撮像
場所を示す緯度、経度、および、高度等の撮像場所情報および撮像日時を示す撮像日時情
報が含まれている。なお、撮像場所情報は、デジタルカメラが有するGPS(Global Pos
itioning System)に基づいて測位され、画像データのヘッダ等に格納される。撮像日時
情報は、デジタルカメラが有するタイマによって生成され、同じく画像データのヘッダ等
に格納される。テーブル32cは、スライドショーを実行する際に必要な情報が画像毎に
格納されて構成される。表示データ32dは、スライドショーを実行する際に、表示部1
8に表示する情報であり、地図データその他に基づいて生成される情報である。
【0014】
操作情報入力モジュール33は、入力装置19をユーザが操作した場合に、入力装置1
9から出力される情報を入力するモジュールである。登録処理モジュール34は、スライ
ドショーの対象となる画像データを登録する処理およびその他の処理を実行するモジュー
ルである。作成処理モジュール35は、スライドショーの際に表示される地図にトラック
バーを表示するための情報を作成する処理およびその他の処理を実行するモジュールであ
る。実行処理モジュール36は、スライドショーを実行するためのモジュールである。表
示処理モジュール37は、スライドショーが実行された場合に、画像その他の情報を表示
部18に表示するモジュールである。
【0015】
(B)実施の形態の動作の概要説明
つぎに、本実施の形態の動作の概要について説明する。図3は、本実施の形態の動作の
概要を説明するための図である。この図に示すように、本実施の形態では、スライドショ
ーによって画像データ32bに含まれる複数の画像を再生する際に、画像が撮像された場
所である撮像場所を含む地図を表示する。当該地図には、撮像場所を示す複数のアイコン
70および撮像場所を結ぶトラック53上を移動するスライダ54によって画像の再生位
置を示すトラックバー50が表示される。トラック53の始点と終点にはアイコン51,
52がそれぞれ表示されている。
本実施の形態では、スライドショーが開始されると、複数の画像が表示部18に順次表
示されるとともに、表示されている画像に対応するトラック53上の位置にスライダ54
が移動して表示される。このようなスライダ54の位置および地図を参照することにより
、画像が撮像された位置を知ることができる。また、スライダ54をユーザが移動させる
ことにより、所望の画像を検索して表示させることができる。
【0016】
図4および図5は、表示部18に表示される地図の種類を示す例である。図4に示すよ
うに、地図データ32aとしては、縮尺が異なる複数の地図(図4の例では3種類の地図
)を有している。縮尺が小さい広域の地図は、より広い範囲を表示することができるので
、全体を俯瞰する場合に表示される。また、縮尺が大きい詳細な地図は、より狭い範囲を
表示することができるので、部分の詳細を参照する際に表示される。なお、図4の例では
、縮尺の異なる3種類の地図を示しているが、2種類であっても、4種類以上であっても
よい。
【0017】
図5は、広域地図と詳細地図の表示例を示している。図5(A)は、広域地図の表示例
であり、この表示例では、トラックバー50の全体が俯瞰できるように表示がされている
。また、トラック53の近傍には、撮像場所を示すアイコン70が表示されている。
図5(B)は、図5(A)において、破線で囲まれた領域を拡大表示した場合の表示例
である。すなわち、図5(B)では、図5(A)の破線で囲まれた領域に対応する詳細地
図が表示されている。また、図5(A)では、アイコン70は、1つだけ表示されている
が、図5(B)では複数のアイコン70が表示されている。縮尺が小さい広域地図では、
アイコン70同士が近接したり、重なったりして視認性が低下するため、本実施の形態で
は、縮尺の小さい地図を表示する際には、互いに近接する複数のアイコン70をまとめて
表示する。これにより、複数のアイコン70が近接したり、重なったりすることにより、
視認性が低下することを防止する。
【0018】
(C)実施の形態の詳細な動作の説明
つぎに、本発明の実施の形態の詳細な動作について説明する。図6は、本発明の実施の
形態において実行される処理の一例を説明するフローチャートである。このフローチャー
トの処理が開始されると、以下のステップが実行される。すなわち、ステップS10では
、登録処理モジュール34は、図示せぬ初期設定画面を表示部18に表示し、初期設定項
目の入力を受ける。なお、初期設定画面では、例えば、BGM(Back Ground Music)と
して使用する音楽ファイルを選択したり、スライドショー再生時に画像を切り換える際の
演出効果(エフェクト)を選択したりすることができる。なお、演出効果としては、例え
ば、現在表示されている画像をフェードアウトし、新たな画像をフェードインして表示す
る等である。
【0019】
ステップS11では、登録処理モジュール34は、処理を開始するか否かを判定し、処
理を開始する場合にはステップS12に進み、それ以外の場合には同様の処理を繰り返す
。例えば、ユーザが入力装置19を操作して、処理を開始する指示を行った場合には、ス
テップS12に進み、それ以外の場合には指示がなされるまで同様の処理を繰り返す。
ステップS12では、図7を参照して後述する「スライドショー登録処理」を実行する
。スライドショー登録処理では、スライドショー表示しようとする画像が選択されるとと
もに、それぞれの画像とともに表示される地図が生成されて登録される。
ステップS13では、図9を参照して後述する「スライドショー作成処理」を実行する
。スライドショー作成処理では、スライドショーにおいて画像とともに表示される地図に
対してトラックバー50を付加する。
ステップS14では、図10を参照して後述する「スライドショー実行処理」を実行す
る。スライドショー実行処理では、ステップS12およびステップS13において生成さ
れたスライドショーが実行され、画像がスライドショー表示されるとともに、表示されて
いる画像の撮像場所に応じてトラックバー50のスライダ54が移動される。
【0020】
つぎに、図7を参照して、図6のステップS12に示すスライドショー登録処理の詳細
について説明する。図7に示すフローチャートの処理が開始されると、以下のステップが
実行される。すなわち、ステップS30では、画像データ入力モジュール31は、スライ
ドショー表示の対象となる画像の選択を受ける。すなわち、ユーザが、図示せぬデジタル
カメラをI/F16に対してUSB(Universal Serial Bus)接続ケーブル等により接続
し、入力装置19を操作して、スライドショー表示の対象となる画像を1枚選択したとす
ると、画像データ入力モジュール31は、選択された画像データをデジタルカメラから読
み出して、格納モジュール32に画像データ32bとして格納する。
【0021】
ステップS31では、登録処理モジュール34は、操作情報入力モジュール33から、
各画像と併せて表示するコメントの入力を受ける。なお、コメントとして入力する情報と
しては、例えば、テキスト情報があり、各画像の内容を示す文字列(例えば、後述する図
11に示す「○○峠の××杉の傍らにて。」)が入力される。
ステップS32では、登録処理モジュール34は、ステップS30において選択された
画像のヘッダ等に格納されている撮像情報を取得する。なお、このとき撮像情報として取
得される情報としては、ファイル名、撮像日時、経度、緯度、および、高度等の情報があ
る。ここで、ファイル名は、画像データファイルに付与された名称である。撮像日時は、
画像データが撮像された日時を示す情報である。経度、緯度、および、高度は、画像が撮
像された撮像場所の経度、緯度、および、高度を示す。
【0022】
ステップS33では、登録処理モジュール34は、ステップS31で入力されたコメン
トを格納モジュール32に格納するとともに、ステップS32で取得された撮像情報を、
テーブル32cに登録する。図8は、テーブル32cの一例を示す図である。この例では
、テーブル32cには、「再生順序」、「ファイル名」、「撮像日時」、「経度」、「緯
度」、「高度」、「経路」、「付加情報」、「地図縮尺」、および、「スライダ位置」が
登録されている。ここで、「再生順序」は、スライドショー実行時における画像の再生順
序を示している。「ファイル名」は、画像データファイルに付与された名称であり、ステ
ップS32において取得された情報である。「撮像日時」は、画像が撮像された日時を示
す情報であり、ステップS32において取得された情報である。「経度」、「緯度」、お
よび、「高度」は、画像の撮像場所の経度、緯度、および、高度を示す情報であり、ステ
ップS32において取得された情報である。「経路」は、画像が属する経路を示しており
、この情報は後述する図9の処理によって生成される。「付加情報」は、ステップS31
において入力されたコメントが格納されたファイルのファイル名を示す。「地図縮尺」は
、スライドショー実行時において、当該画像が表示される際に併せて表示される地図の縮
尺を示す。なお、表示される地図の縮尺は、後述するように、当該画像の撮像場所を中心
とする所定の領域内において撮像された他の画像の枚数の多寡によって決定される。すな
わち、撮像場所を中心とする所定の領域内において撮像された他の画像の枚数が多い場合
には、縮尺の大きい詳細地図が表示され、枚数が少ない場合には、縮尺の小さい広域地図
が表示される。「スライダ位置」は、スライドショー実行時において、当該画像が表示さ
れる際のスライダ54のトラック53上における位置を示している。すなわち、スライド
ショー実行時には、画像の再生に同期してスライダ54がトラック53上を移動していく
が、「スライダ位置」は各画像が表示されている際のスライダ54の表示位置を示す。な
お、「地図縮尺」および「スライダ位置」は後述する図9の処理によって求められ、テー
ブル32cに格納される。
【0023】
ステップS34では、登録処理モジュール34は、各縮尺の地図に対して、撮像場所を
示すアイコン70を付加する。より詳細には、登録処理モジュール34は、ステップS3
2において取得した撮像情報の経度、緯度、および、高度を参照し、各縮尺の地図上にお
いて該当する地点を特定する。そして、特定した地点に対してアイコン70を付加する。
なお、このとき、既に付加されているアイコン70が近接する地点に存在する場合には、
新たな付加を中止する。具体的には、例えば、既存のアイコン70と新たに付加しようと
するアイコン70の少なくとも一部が重なる場合には、新たなアイコン70を付加すると
視認性が低下するので、新たなアイコンは付加しない。このような処理により、図5(B
)に示す縮尺が大きい地図の場合において、アイコン70の距離が所定の距離以上離れて
いるときには、複数のアイコン70が付加される。一方、図5(A)に示すように、縮尺
が小さい地図において、アイコン70の距離が所定の距離以上離れていない場合には、複
数のアイコンが1つのアイコン70によって代表して表示される。
【0024】
ステップS35では、登録処理モジュール34は、新たな画像を追加する処理を繰り返
すか否かを判定し、処理を繰り返す場合(ステップS35;Yes)にはステップS30
に戻って前述の場合と同様の処理を繰り返し、それ以外の場合(ステップS35;No)
にはステップS36に進む。例えば、ユーザが入力装置19を操作して、画像の選択を終
了する指示を行った場合には、Noと判定してステップS36に進む。
【0025】
ステップS36では、登録処理モジュール34は、テーブル32cから処理対象となる
画像を1つ選択する。そして、ステップS37では、ステップS36で選択した画像の撮
像場所を示す経度および緯度をテーブル32cから取得し、当該撮像場所を中心とした所
定の領域(例えば、撮像場所を中心とする半径100mの円形領域)内において撮像され
た画像の枚数(密度)を計算する。具体的には、処理対象としてファイル名が「F000
001」の画像が選択された場合には、経度「E135.15.25」および緯度「N3
5.11.31」を中心とする半径100mの領域内において撮像された他の画像の全て
がテーブル32cから検索される。この検索の結果、処理対象の画像を含めて3枚の画像
が領域内において撮像された場合には、枚数は“3”と計算される。
【0026】
ステップS38では、登録処理モジュール34は、ステップS37で求めた画像の枚数
に基づいて、スライドショー時において画像とともに表示される地図の縮尺を決定する。
具体的には、例えば、地図が図4に示すように3種類(S01〜S03)である場合にお
いて、ステップS37で求めた画像の枚数が“2”未満であるときにはS01の地図が選
択され、画像の枚数が“2”以上かつ“5”未満であるときにはS02の地図が選択され
、画像の枚数が“5”以上であるときにはS03の地図が選択される。このように、密度
が高い場合に縮尺が大きい地図を選択するのは、画像の密度が高い領域はユーザの関心が
高い領域であると考えられるので、縮尺が大きい地図を表示することにより、より詳細な
情報を得ることができるためである。
【0027】
ステップS39では、登録処理モジュール34は、ステップS38で選択された地図の
種類を示す情報をテーブル32cに登録する。この結果、図8の「地図縮尺」に、画像毎
に「S01」、「S02」、または、「S03」のいずれかが選択されて登録される。
【0028】
ステップS40では、登録処理モジュール34は、処理を繰り返すか否かを判定し、全
ての画像に対する処理が終了していないので処理を繰り返すと判定した場合(ステップS
40;Yes)にはステップS36に戻って前述の場合と同様の処理を繰り返し、それ以
外の場合(ステップS40;No)には処理を終了する。
以上の処理により、スライドショーの表示対象となる画像が選択されて画像データ32
bとして格納モジュール32に格納される。また、画像の撮像情報が取得されたテーブル
32cに格納されるとともに、各縮尺の地図に対して撮像場所を示すアイコン70が付加
される。さらに、撮像場所を中心とする所定の領域内における画像の枚数が計算され、ス
ライドショー時において画像とともに表示される地図の縮尺が決定されてテーブル32c
に格納される。
【0029】
つぎに、図9を参照して、トラックバー50を地図に付加する処理について説明する。
このフローチャートの処理が実行されると、以下のステップが実行される。すなわち、ス
テップS60では、作成処理モジュール35は、テーブル32cから各画像の経度および
緯度を示す情報を読み込む。つづくステップS61では、作成処理モジュール35は、ス
ライドショーの対象となる全画像の情報の読み込みが終了したか否かを判定し、全ての画
像の情報の読み込みが終了したと判定した場合(ステップS61;Yes)にはステップ
S62に進み、それ以外の場合(ステップS61;No)にはステップS60に戻って同
様の処理を繰り返す。
【0030】
ステップS62では、作成処理モジュール35は、読み込まれた経度および緯度を示す
情報によって示される地点をノードとし、これら複数のノードを結ぶ曲線(経路)を補間
処理によって求める。なお、補間処理としては、例えば、エルミート補間、スプライン補
間、その他の補間処理を用いることができる。また、撮像場所の密度が高い場所について
は、それら複数の撮像場所の代表値をノードとするようにしてもよい。
【0031】
ステップS63では、作成処理モジュール35は、ステップS62において生成された
経路に基づいてトラックバー50のトラック53を作成する。より詳細には、作成処理モ
ジュール35は、ステップS62において生成された経路を、それぞれの地図の縮尺に応
じて拡大または縮小するとともに、アイコン51,52を始点および終点に付加する。な
お、トラック53とアイコン70が重なる場合には、これらが重ならないように、トラッ
ク53の位置を微調整するようにしてもよい。
【0032】
ステップS64では、作成処理モジュール35は、ステップS63で作成されたトラッ
クを各縮尺の地図に対して付加する。この結果、それぞれの地図には、図3に示すような
、トラック53およびアイコン51,52が付加される。なお、このようにしてトラック
が付加された地図は、表示データ32dとして格納モジュール32に格納される。
【0033】
ステップS65では、作成処理モジュール35は、テーブル32cから処理対象となる
画像を選択する。そして、ステップS66では、作成処理モジュール35は、選択した画
像に関する経度、緯度、および、地図縮尺をテーブル32cから取得する。
つぎに、ステップS67において、作成処理モジュール35は、対象となる画像を表示
している際において、トラック53上におけるスライダ54の表示位置を決定する。より
詳細には、作成処理モジュール35は、経度および緯度に基づいて求められる地図上の地
点とトラック53の各点との距離を求め、当該距離が最小になる位置をスライダ54の表
示位置に決定する。なお、その際、トラック53のスケールは、地図毎に異なるので、「
地図縮尺」を示す情報を参照して計算を行う。
ステップS68では、作成処理モジュール35は、ステップS67で算出したスライダ
の表示位置を示す情報を、テーブル32cに「スライダ位置」として登録する。具体的に
は、図8の例では、例えば、1番目の情報の場合には、スライダ位置として座標情報であ
る「20,250」が格納される。
ステップS69では、作成処理モジュール35は、処理を繰り返すか否かを判定し、全
ての画像に対する処理が終了していないので処理を繰り返すと判定した場合(ステップS
69;Yes)にはステップS65に戻って前述の場合と同様の処理を繰り返し、それ以
外の場合(ステップS69;No)には処理を終了する。
【0034】
以上の処理により、トラックバー50が生成されて地図に付加されるとともに、各画像
が表示されている際のトラック53上におけるスライダ54の表示位置が計算されてテー
ブル32cに登録される。
【0035】
つぎに、図10を参照して、スライドショー再生時における動作について説明する。図
10に示すフローチャートの処理が開始されると、以下のステップが実行される。すなわ
ち、ステップS90では、実行処理モジュール36は、再生対象となる画像をテーブル3
2cから選択する。具体的には、実行処理モジュール36は、テーブル32cにおける現
在の表示位置を示す情報(例えば、図8の「再生順序」を示す情報)を有しており、当該
情報を参照してテーブル32cから再生対象となる画像を選択する。例えば、1回目の処
理である場合には、テーブル32cの1番目に格納されているファイル名が「F0000
01」である画像が選択される。
【0036】
ステップS91では、実行処理モジュール36は、画像と同時に表示する地図を選択す
る。より詳細には、実行処理モジュール36は、ステップS90で選択した画像に対応す
る地図縮尺を、テーブル32cから取得する。例えば、1回目の処理である場合には、テ
ーブル32cから「S01」が取得される。
【0037】
ステップS92では、実行処理モジュール36は、ステップS91で選択された地図に
対応する地図データ(地図にトラックバー50およびアイコン70が付加されたデータ)
を、格納モジュール32に格納されている表示データ32dから取得し、表示処理モジュ
ール37に供給する。この結果、表示処理モジュール37は、供給された地図データを表
示部18に表示する。
【0038】
ステップS93では、実行処理モジュール36は、対象となる画像のスライダ位置をテ
ーブルから取得する。具体的には、例えば、1回目の処理である場合には、テーブルの第
1番目から「20,250」が取得される。
つづくステップS94では、実行処理モジュール36は、ステップS93で取得したス
ライダ位置を、表示処理モジュール37に供給する。表示処理モジュール37は、供給さ
れたスライダ位置に基づいて、スライダ54をトラック53上に表示させる。
以上の処理により、図11に示すように、表示部18の領域18aには、地図、トラッ
クバー50、および、複数のアイコン70が表示される。この例では、トラック53とし
てS字形状を有する曲線が表示され、曲線の始点と終点にはアイコン51,52が表示さ
れている。トラック53の周辺には撮像場所を示す複数のアイコン70が表示されている
。複数のアイコン70のうち、現在、表示対象となっている画像に対応するアイコン(左
下のアイコン)はハイライト表示されている。また、トラック53上には、再生されてい
る画像に対応する位置にスライダ54が表示されている。なお、ハイライト表示とは、ア
イコン70の表示形態を他のアイコン70と変化させることであり、例えば、点滅表示し
たり、表示色を変更したり、表示形状を変更したりする方法がある。これ以外の方法であ
ってもよい。
【0039】
ステップS95では、実行処理モジュール36は、表示中の画像を新たな画像に切り換
える処理を実行する。すなわち実行処理モジュール36は、テーブル32cを参照して、
新たな画像を画像データ32bから取得し、表示処理モジュール37に供給する。表示処
理モジュール37は、図6のステップS10の初期設定によって設定された演出効果(エ
フェクト)に基づいて、現在表示中の画像を、供給された新たな画像に切り換える。具体
的には、現在表示中の画像をフェードアウト表示し、新たな画像をフェードイン表示する
。この結果、表示部18の領域18bには、画像が表示される。図11の例では、人物と
複数の樹木とが撮像された画像が表示されている。
【0040】
ステップS96では、実行処理モジュール36は、ステップS95で新たに表示された
画像に対応するコメントのファイル名をテーブル32cから取得し、当該ファイル名に対
応するファイルを格納モジュール32から読み出して表示処理モジュール37に供給する
。表示処理モジュール37は、供給されたコメントを表示部18に表示する。この結果、
表示部18の領域18cには、図11に示すようなコメントが表示される。この例では、
コメントとして「○○峠の××杉の傍らにて。」が表示されている。
【0041】
ステップS97では、実行処理モジュール36は、スライダ54がユーザによって操作
されたか否かを判定し、操作された場合(ステップS97;Yes)にはステップS99
に進み、それ以外の場合(ステップS97;No)にはステップS98に進む。より詳細
には、表示部18に表示された情報を参照しながら、ユーザが入力装置19を操作し、ス
ライダ54を移動させる操作を行った場合には、実行処理モジュール36は、スライダ5
4が操作されたと判定してステップS99に進む。なお、操作がされていない場合には、
ステップS98に進む。
【0042】
ステップS98では、実行処理モジュール36は、スライドショー表示の対象となる全
ての画像の再生が終了したか否かを判定し、終了していないと判定した場合(ステップS
98;No)にはステップS90に戻って前述の場合と同様の処理を繰り返し、それ以外
の場合(ステップS98;Yes)には処理を終了する。
以上に説明したように、ステップS90〜S98の処理が繰り返されることにより、画
像が表示部18に順次表示されるとともに、地図およびコメントが表示される。また、領
域18aに表示される地図は、画像の密度に応じて縮尺が選択されるとともに、トラック
53の対応する位置にスライダ54が表示される。
【0043】
図12は、図11の次に表示される画面の一例である。この例では、領域18bには、
図11とは異なる画像が表示されている。すなわち、この例では、人物と鳥居が撮像され
た画像が表示されている。また、領域18cには、領域18bに表示された画像に関する
コメントとして「△△神社の××鳥居と共に。」が表示されている。また、領域18aに
は、図11の場合よりも縮尺が大きい詳細な地図が表示されている。より詳細には、図1
1の左から2番目のアイコン70に対応する2つのアイコン70が表示され、これら2つ
のアイコンのうち、より左側に位置するアイコン70がハイライト表示されている。なお
、図12中のこれら2つのアイコン70は、図11では近接して配置されることから、1
つのアイコン70として表示されている。また、スライダ54は、ハイライト表示された
アイコン70の下に表示されている。
【0044】
図13は、図12の次に表示される画面の一例である。この例では、領域18bには、
図12とは異なる画像が表示されている。すなわち、この例では、2人の人物と鳥居が撮
像された画像が表示されている。また、領域18cには、領域18bに表示された画像に
関するコメントとして「△△神社の××鳥居にて夫婦で。」が表示されている。また、領
域18aには、図12と同じ縮尺の地図が表示され、図12においてハイライト表示され
ているアイコン70の右隣のアイコン70がハイライト表示されている。また、ハイライ
ト表示されたアイコン70の下にスライダ54が表示されている。
【0045】
図14は、図13の次に表示される画面の一例である。この例では、領域18bには、
図13とは異なる画像が表示されている。すなわち、この例では、人物と家屋が撮像され
た画像が表示されている。また、領域18cには、領域18bに表示された画像に関する
コメントとして「旧○×邸にて。」が表示されている。また、領域18aには、図13よ
りも縮尺が大きい詳細な地図が表示されている。より詳細には、図13の領域18aの右
側に近接して表示されている3つのアイコン70に対応する6つのアイコン70が表示さ
れ、これら6つのアイコンのうち、一番下に位置するアイコン70がハイライト表示され
ている。また、ハイライト表示されたアイコン70の左側にスライダ54が表示されてい
る。
【0046】
これらの図11〜図14に示すように、スライドショーが開始されると、領域18bに
画像が順次表示されるとともに、それに応じたコメントが領域18cに表示される。また
、領域18aには、テーブルに格納されている地図縮尺に対応する地図が表示されるとと
もに、トラックバー50が表示される。トラックバー50に表示されているスライダ54
は、撮像場所に近いトラック53上の所定の位置に表示される。これにより、地図上にお
ける撮像場所を知ることができる。また、画像が複数撮像された場所については、ユーザ
の注目度が高いと判断されることから、縮尺の大きい地図が表示され、詳細な情報を地図
から得ることができる。また、縮尺の大きい地図を表示することにより、アイコン70を
実際の画像の枚数に近い数だけ表示することができる。
【0047】
ところで、ステップS97において、スライダ54が操作されたと判定された場合には
、ステップS99に進む。ステップS99では、実行処理モジュール36は、入力装置1
9から入力された操作情報を操作情報入力モジュール33を介して取得し、移動後のスラ
イダ54の位置(例えば、座標値)を取得する。
ステップS100では、実行処理モジュール36は、ステップS99において取得した
スライダ位置に対応する画像をテーブル32cから検索する。具体的には、実行処理モジ
ュール36は、ステップS99で取得したスライダ位置に最も近い、スライダ位置をテー
ブル32cから検索する。そして、ステップS90に進む。ステップS90では、ステッ
プS100で選択された画像に対応する画像がテーブル32cから選択される。なお、ス
テップS91以降の処理は、前述した場合と同様である。
ステップS97,S99,S100およびステップS90以降の処理によれば、ユーザ
がスライダ54を操作して移動させた場合には、移動後のスライダ54の位置に対応する
画像が選択され、領域18bに表示されるとともに、領域18aおよび領域18cには、
対応する地図およびコメントが表示される。より具体的には、図13に示す画面において
、スライダ54が左から2番目のアイコン70の位置まで移動された場合(戻された場合
)には、左から2番目のアイコンに対応する画像が対象として選択された後、図12に示
す画面が表示されることになる。なお、スライダ54が領域18aに表示されている範囲
外に移動された場合には、新たな領域に対応する地図が表示され、表示された新たな地図
上に存在するトラック53に沿ってスライダ54を移動することができる。なお、表示さ
れる地図の縮尺は、移動後のスライダ54の位置に対応する画像を求め、当該画像に関連
付けされた地図縮尺に基づいて決定するようにしてもよい。あるいは、スライダ54が操
作された時点で表示されている地図の縮尺に固定するようにしてもよい。さらに、ユーザ
の操作に応じて地図の縮尺を変更できるようにしてもよい。
【0048】
つぎに、図15を参照して、図10のステップS92とステップS93の間において実
行される処理の一例について説明する。なお、図15の処理は、図6のステップS10に
示す初期設定において、「コメントに含まれるキーワードに対応する地図情報を表示する
機能」がオンの状態にされた場合に実行される処理である。図15に示すフローチャート
の処理が実行されると、以下のステップが実行される。すなわち、実行処理モジュール3
6は、ステップS120において、ステップS92において表示された地図が詳細地図で
あるか否かを判定し、詳細地図が表示されている場合(ステップS120;Yes)には
ステップS121に進み、それ以外の場合(ステップS120;No)には処理を終了す
る。例えば、図4に示す「S02」または「S03」が表示されている場合には、ステッ
プS121に進む。なお、「S03」が表示されている場合にのみステップS121に進
むようにしてもよいし、あるいは、どのような場合にステップS121に進むかをユーザ
が設定できるようにしてもよい。
【0049】
ステップS121では、実行処理モジュール36は、表示対象の画像に対応するコメン
トをテーブル32cの「付加情報」を参照して取得する。例えば、図12の表示例では、
コメント「△△神社の××鳥居と共に。」が取得される。
つづくステップS122では、実行処理モジュール36は、ステップS121で取得し
たコメントから、例えば、形態素解析処理を利用して、キーワードを抽出する。図12の
例では、コメント「△△神社の××鳥居と共に。」から、キーワードとして「△△神社」
および「××鳥居」が抽出される。
ステップS123では、実行処理モジュール36は、格納モジュール32に格納されて
いる図示せぬ周辺情報データから、ステップS122で取得したキーワードに対応する情
報を検索によって取得する。例えば、いまの例では、キーワード「△△神社」に対応する
情報として、「△△神社本殿」および「△△神社神楽殿」ならびにこれらの所在位置を示
す情報(緯度および経度)が取得される。
ステップS124では、実行処理モジュール36は、検索結果を表示処理モジュール3
7に供給する。表示処理モジュール37は、供給された情報を領域18aに表示されてい
る地図に重ねて表示する。図16は、前述した例に対応する画面の表示例である。図16
の表示例では、領域18aに表示されている地図に、「△△神社本殿」と「△△神社神楽
殿」が表示されている。このような表示を参照することにより、ユーザは、現在表示中の
画像に関連がある情報を地図上において参照することができる。なお、図16の例では、
地図記号および文字列を表示するようにしたが、例えば、画像情報またはテキスト情報を
表示するようにしてもよい。具体的には、図16の例では、△△神社の沿革等を説明する
テキスト情報を新たな領域を設けて表示したり、△△神社の本殿の画像を同様に新たな領
域を設けて表示したりするようにしてもよい。
【0050】
以上に説明したように、本発明の実施の形態によれば、地図上にトラックバー50を表
示し、スライドショーに合わせてスライダ54を移動表示するようにしたので、スライダ
54を参照することで、画像が撮像された場所を知ることができる。また、撮像された場
所の周辺の情報を地図から参酌することが可能になる。
【0051】
また、本発明の実施の形態では、地図上に表示されたトラックバー50のスライダ54
を移動させることにより、領域18bに表示されている画像を選択できるようにした。こ
のため、ユーザは、地図を参照しながら、撮像場所に対応する位置にスライダ54を移動
させることにより、所望の画像を簡単に見つけることが可能になる。
【0052】
また、本発明の実施の形態では、撮像場所をノードとし、これら複数のノードを結ぶ曲
線を、補間処理によって求めるようにした。このため、撮像場所を結ぶ滑らかな曲線を簡
単に求めることができる。また、このような滑らかな曲線をトラック53として用いるこ
とにより、スライダ54を滑らかに移動させることができるため、操作性を向上させるこ
とができる。
【0053】
また、本発明の実施の形態では、地図上に撮像場所を示すアイコン70を表示するよう
にするとともに、表示されている画像に対応するアイコン70をハイライト表示するよう
にしたので、撮像場所を明確にすることができるとともに、現在表示されている画像の撮
像場所をより正確に知ることができる。
【0054】
(D)変形実施の態様
なお、上述した実施の形態は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、本発明の
範囲内で任意に変形および応用が可能であることは勿論である。
例えば、以上では、本発明の表示装置をパーソナルコンピュータ等に適用した場合を例
に挙げて説明したが、本発明は、これ以外にも多くの機器に適用することができる。具体
的には、例えば、デジタルカメラ、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)
、ゲーム機器、および、その他表示部を有する電子機器に対して本発明を適用することが
できる。
【0055】
また、以上の実施の形態では、説明を簡略化するために、トラックバー50を地図に予
め付加した情報を保持し、これを必要に応じて表示するようにしたが、トラックバー50
と地図を別々のデータとして保持し、表示時においてこれらを重畳して表示するようにし
てもよい。
また、以上の実施の形態では、トラック53は、曲線として描画するようにしたが、撮
像場所を結ぶ折れ線として表示するようにしてもよい。その場合、撮像場所が近接して複
数存在する場合には、これらの撮像場所の間に折れ線がジグザグに表示されることになる
ので、撮像場所が近接して存在する場合には、これらの代表的な場所に基づいて折れ線を
描画するようにしてもよい。
【0056】
また、以上の実施の形態では、縮尺の異なる3種類の地図を利用するようにしたが、2
種類の地図でも、4種類以上の地図を利用するようにしてもよい。あるいは、地図データ
をベクトルデータとして保持し、任意に指定された縮尺に基づいて地図を描画するように
してもよい。また、任意ではなく、予め定められた複数の縮尺の中から選択された縮尺に
基づいて描画するようにしてもよい。
【0057】
また、以上の実施の形態では、撮像場所を示すアイコン70としては、常に同じ形状の
アイコンを使用するようにしたが、例えば、当該アイコンが代表する撮像場所の数に応じ
て、アイコンの表示形態を変更するようにしてもよい。例えば、代表する撮像場所の数に
応じてアイコンの表示サイズを増減するようにしたり、代表する撮像場所の数に応じた数
字をアイコンの周辺に表示したりするようにしてもよい。
【0058】
また、以上の実施の形態では、経度および緯度のみを用いて、高度については利用しな
いようにしたが、例えば、高度に関する情報を用いて三次元的な地図およびトラックバー
を表示するようにしてもよい。そのような表示形態によれば、高度に関する情報を表示画
面から参酌することにより、撮像場所の状況をより的確に把握することができる。例えば
、山の頂上で撮像した画像の場合では、スライダはトラックの高さ方向のピーク付近に位
置することから、山の頂上等の高い位置で撮像されたことを理解することができる。
【0059】
なお、上記の処理機能は、コンピュータによって実現することができる。その場合、表
示装置が有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプログラムを
コンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。処理
内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくこ
とができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、磁気記録装置、光ディス
ク、光磁気記録媒体、半導体メモリなどがある。磁気記録装置には、ハードディスク装置
(HDD)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープなどがある。光ディスクには、
DVD(Digital Versatile Disk)、DVD−RAM、CD−ROM(Compact Disk ROM
)、CD−R(Recordable)/RW(ReWritable)などがある。光磁気記録媒体には、M
O(Magneto-Optical disk)などがある。
【0060】
プログラムを流通させる場合には、たとえば、そのプログラムが記録されたDVD、C
D−ROMなどの可搬型記録媒体が販売される。また、プログラムをサーバコンピュータ
の記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピ
ュータにそのプログラムを転送することもできる。
【0061】
プログラムを実行するコンピュータは、たとえば、可搬型記録媒体に記録されたプログ
ラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納す
る。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムに
従った処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読
み取り、そのプログラムに従った処理を実行することもできる。また、コンピュータは、
サーバコンピュータからプログラムが転送される毎に、逐次、受け取ったプログラムに従
った処理を実行することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明の実施形態に係る表示装置のブロック図である。
【図2】プログラムが実行された場合に実現される機能ブロック図である。
【図3】画像とトラックバーの表示態様を示す図である。
【図4】地図の種類を示す図である。
【図5】撮像場所を示すアイコンとトラックバーの表示形態を示す図である。
【図6】表示装置において実行される処理を説明するフローチャートである。
【図7】図6のステップS12の詳細を説明するフローチャートである。
【図8】テーブルの詳細を説明する図である。
【図9】図6のステップS13の詳細を説明するフローチャートである。
【図10】図6のステップS14の詳細を説明するフローチャートである。
【図11】表示装置に表示される情報の一例である。
【図12】表示装置に表示される情報の一例である。
【図13】表示装置に表示される情報の一例である。
【図14】表示装置に表示される情報の一例である。
【図15】図6のステップS12,S13の間で実行される処理の一例である。
【図16】図15の処理によって表示される情報の一例である。
【符号の説明】
【0063】
10…表示装置、11…CPU、12…ROM、13…記憶装置、14…RAM、15
…画像処理装置、16…I/F、17…バス、18…表示装置、19…入力装置、31…
画像データ入力モジュール、32…格納モジュール、33…操作情報入力モジュール、3
4…登録処理モジュール(アイコン表示手段)、35…作成処理モジュール(トラック表
示手段、スライダ表示手段)、36…実行処理モジュール、37…表示処理モジュール(
地図表示手段)、50…トラックバー、51,52…アイコン、53…トラック、54…
スライダ、70…アイコン。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の画像を所定の順序でスライドショー表示する表示装置において、
前記複数の画像の撮像場所を含む地図を表示部に表示する地図表示手段と、
前記複数の画像の前記撮像場所を結ぶ経路に沿ってあるいは準じてトラックを前記地図
上に表示するトラック表示手段と、
前記スライドショー表示時に、表示中の画像の撮像場所に対応する前記トラック上の位
置にスライダを表示するスライダ表示手段と、
を有することを特徴とする表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載の表示装置において、
前記スライダがユーザによって移動された場合には、移動後のスライダの位置に対応す
る画像を表示する、
ことを特徴とする表示装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の表示装置において、
前記トラックは、前記複数の画像の撮像場所を示す座標をノードとし、これら複数のノ
ードを結ぶ曲線を補間処理によって求める、
ことを特徴とする表示装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の表示装置において、
前記地図上に前記撮像場所を示すアイコンを表示するアイコン表示手段を有する、
ことを特徴とする表示装置。
【請求項5】
複数の画像を所定の順序でスライドショー表示する表示方法において、
前記複数の画像の撮像場所を含む地図を表示部に表示する地図表示ステップと、
前記複数の画像の前記撮像場所を結ぶ経路に沿ってあるいは準じてトラックを前記地図
上に表示するトラック表示ステップと、
前記スライドショー表示時に、表示中の画像の撮像場所に対応する前記トラック上の位
置にスライダを表示するスライダ表示ステップと、
を有することを特徴とする表示方法。
【請求項6】
複数の画像を所定の順序でスライドショー表示する表示プログラムにおいて、
前記複数の画像の撮像場所を含む地図を表示部に表示する地図表示手段、
前記複数の画像の前記撮像場所を結ぶ経路に沿ってあるいは準じてトラックを前記地図
上に表示するトラック表示手段、
前記スライドショー表示時に、表示中の画像の撮像場所に対応する前記トラック上の位
置にスライダを表示するスライダ表示手段、
としてコンピュータを機能させることを特徴とする表示プログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate


【公開番号】特開2009−237241(P2009−237241A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−82870(P2008−82870)
【出願日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】