表示装置、表示方法、コンピュータプログラム、及び記録媒体
【課題】特殊な構造を必要とせず、より簡単な操作によって、いわゆるめくり表示におけるめくり速度及びめくり方向を調整することができ、利用者の操作性を向上させる表示装置を提供する。
【解決手段】ページ単位の画像からなる電子書籍のコンテンツが表示される表示部6と、表示部6の表示画面上の位置指定を受け付ける位置受付部8とを備え、位置受付部8が受け付けた位置指定に基づき、該電子書籍をめくり表示する書籍データ表示装置100において、前記画像の端部にて受け付けた位置指定に係る2点の相互関係に基づき、前記めくり表示の速度及び方向を決定するように構成する。
【解決手段】ページ単位の画像からなる電子書籍のコンテンツが表示される表示部6と、表示部6の表示画面上の位置指定を受け付ける位置受付部8とを備え、位置受付部8が受け付けた位置指定に基づき、該電子書籍をめくり表示する書籍データ表示装置100において、前記画像の端部にて受け付けた位置指定に係る2点の相互関係に基づき、前記めくり表示の速度及び方向を決定するように構成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ページ単位の画像からなる画像群を順次表示する表示装置、表示方法及びコンピュータプログラム、並びに該コンピュータプログラムを記録してある記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタルコンテンツを再生できるさまざまな携帯型情報端末が普及している。その中でも、いわゆる電子書籍をインストールして、場所と時間を選ばず読書を楽しむことができる携帯型情報端末が広く普及されつつある。
【0003】
例えば、特許文献1では、前進用のページ送りスイッチと、後進用のページ戻しスイッチとを、指以外の身体の一部で操作しても誤操作しない程度の距離を置いて配置し、指(手)以外の身体の一部を用いてもページ捲りを行うことができ、手又は指が不自由である人でもページ捲り操作ができる電子書籍本体が開示されている。
【0004】
また、特許文献2では、情報を表示するための可撓可能に構成されたフレキシブルな表示部と、該表示部に内蔵され、該表示部の曲げに応じた曲げ量を検知する曲げセンサと、該曲げセンサの検知出力に応じて前記表示部に表示される情報のスクロール速度を制御する画像表示制御部とを有し、前記表示部の曲げ量に応じたスクロール速度で情報のページめくり表示を行う情報表示端末装置が開示されている。
【0005】
また、特許文献3では、筐体と、該筐体の表面に設けた表示パネルと、該筐体の表面の両端に設けた弾性変形する可曲部とを備えており、利用者は前記表示パネルの表示を更新させたい場合、何れかの可曲部を曲げる操作を行い、この際の可曲部の曲がり量に基づいて、前記表示パネルの表示が更新される表示装置が開示されている。
【0006】
また、特許文献4では、画面上に表示情報を表示させるにおいて、ページの厚みを表示するモードと、ページの厚みを表示しないモードとを設けることにより、本の厚み又はページ位置等の情報を紙媒体の書籍と同様に把握することができ、書籍等のコンテンツの理解及び学習等にてより自然な取り扱いを可能とした情報表示装置が開示されている。
【0007】
また、特許文献5では、表示部に接触した指の接触圧力、接触面積、接触位置を検出する指入力検出部と、検出された指の接触圧力、接触面積、接触位置、指の移動方向に基づき、頁めくり入力、連続ページめくり入力、しおり挿入、しおり挿入箇所参照入力等を判断する指入力判断部と、頁画像の更新制御を行うページ画像更新制御部と、しおりの挿入、参照処理を行うしおり処理部と、表示部に表示する画像を生成する画像生成部とを備え、頁めくり等の操作入力を使い勝手のよいヒューマンインターフェースを実現できる電子ブックが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2008−176737号公報
【特許文献2】特開2009−205565号公報
【特許文献3】特開2004−185331号公報
【特許文献4】特開2006−53605号公報
【特許文献5】特開2000−163193号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上述した特許文献1の電子書籍本体、特許文献2の情報表示端末装置及び特許文献3の表示装置においては、夫々ページおくりスイッチを設け、可撓可能に構成されたフレキシブルな表示部を備え、又は筐体の両端に弾性変形する可曲部を設ける等、目的とする効果を得るためには、特殊の構造が必要とされるので、コストがかかるという問題がある。
【0010】
更に、特許文献1から特許文献5の何れにおいても、めくり操作の速度及びめくり操作の方向の調整に関しては工夫されていない。
【0011】
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ページ単位の画像からなる画像群が表示される表示部と、該表示部の表示画面上の位置指定を受け付ける位置受付手段とを備え、該位置受付手段が受け付けた位置指定に基づき、該画像群を順次表示する表示装置において、前記画像の端部にて受け付けた位置指定に係る2点の相互関係に基づき、前記順次表示の速度及び表示順を決定することにより、特殊な構造を必要とせず、簡単な操作によって、いわゆるめくり表示(順次表示)におけるめくり速度及びめくり方向(表示順)を調整することができ、利用者の操作性を向上させる表示装置、表示方法及びコンピュータプログラム、並びに該コンピュータプログラムを記録してある記録媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明に係る表示装置は、ページ単位の画像からなる画像群が表示される表示部と、該表示部の表示画面上の位置指定を受け付ける位置受付手段とを備え、該位置受付手段が受け付けた位置指定に基づき、該画像群を順次表示する表示装置において、前記位置受付手段は画像の端部にて2点の位置指定を受け付け、該2点の相互関係に基づき、前記順次表示の速度及び表示順を決定する決定手段を備えることを特徴とする。
【0013】
本発明にあっては、前記位置受付手段は画像の端部にて2点の位置指定を受け付けた場合、前記決定手段が該2点の相互関係に基づき、前記画像群の順次表示における速度及び表示順を決定する。
【0014】
本発明に係る表示装置は、前記決定手段は、先の位置指定に係る第1点と、後の位置指定に係る第2点との距離に基づき、前記順次表示の速度を決定する速度決定手段を備えることを特徴とする。
【0015】
本発明にあっては、前記決定手段は前記速度決定手段を備えており、該速度決定手段は前記第1点と前記第2点との間の距離を求め、該距離に基づき、前記画像群の順次表示における速度を決定する。
【0016】
本発明に係る表示装置は、前記速度決定手段は、前記第1点の後の位置指定に係る点が複数である場合、最後の位置指定に係る点を前記第2点として、前記順次表示の速度を決定するように構成されていることを特徴とする。
【0017】
本発明にあっては、前記速度決定手段は、例えば、前記第1点の後に位置指定を受け付けた点が複数である場合、最後に受け付けた位置指定に係る点を前記第2点として、前記第1点と前記第2点との間の距離を求め、該距離に基づき、前記画像群の順次表示における速度を決定する。
【0018】
本発明に係る表示装置は、前記決定手段は、先の位置指定に係る第1点と、後の位置指定に係る第2点との間の時間間隔に基づき、前記順次表示の速度を決定する速度決定手段を備えることを特徴とする。
【0019】
本発明にあっては、前記決定手段が前記速度決定手段を備え、該速度決定手段は、前記第1点の位置指定を受け付けてから、前記第2点の位置指定を受け付けるまでの時間間隔に基づき、前記画像群の順次表示の速度を決定する。
【0020】
本発明に係る表示装置は、前記速度決定手段は、複数の位置指定を受け付けた場合、最後の位置指定に係る2点を夫々第1点と第2点とし、前記順次表示の速度を決定するように構成されていることを特徴とする。
【0021】
本発明にあっては、前記速度決定手段は、複数の位置指定を受け付けた場合、最後に受け付けた位置指定に係る2点を夫々第1点と第2点とし、前記第1点の位置指定を受け付けてから、前記第2点の位置指定を受け付けるまでの時間間隔に基づき、前記画像群の順次表示の速度を決定する。
【0022】
本発明に係る表示装置は、前記画像群の各画像にはページ番号が付されており、前記決定手段は、前記第1点及び第2点を表す座標のX値同士又はY値同士の大小に基づき、ページ順か又は逆ページ順かの表示順の決定を行う表示順決定手段を備えることを特徴とする。
【0023】
本発明にあっては、前記決定手段は前記表示順決定手段を備えており、該表示順決定手段は前記第1点及び第2点を表す座標のX値同士又はY値同士を比較して大小を決定し、該決定の結果に基づき、前記画像群の順次表示をページ順にするか又は逆ページ順にするかの表示順を決定する。
【0024】
本発明に係る表示装置は、前記表示順決定手段は、前記第1点の後の位置指定に係る点が複数である場合、最後の位置指定に係る点を前記第2点として、前記表示順の決定を行うように構成されていることを特徴とする。
【0025】
本発明にあっては、前記表示順決定手段は、前記第1点の後に受け付けた位置指定に係る点が複数である場合、最後の位置指定に係る点を前記第2点として、前記第1点及び第2点を表す座標のX値同士又はY値同士を比較して大小を決定し、該決定の結果に基づき、前記画像群の順次表示をページ順にするか又は逆ページ順にするかの表示順を決定する。
【0026】
本発明に係る表示方法は、ページ単位の画像からなる画像群が表示される表示部と、該表示部の表示画面上の位置指定を受け付ける位置受付手段とを備える表示装置にて、該位置受付手段が受け付けた位置指定に基づき、該画像群を順次表示する表示方法において、前記位置受付手段を介して画像の端部にて2点の位置指定を受け付けるステップと、先の位置指定に係る第1点と、後の位置指定に係る第2点との距離に基づき、前記順次表示の速度を決定するステップとを含むことを特徴とする。
【0027】
本発明に係るコンピュータプログラムは、ページ単位の画像からなる画像群が表示される表示部と、該表示部の表示画面上の位置指定を受け付ける位置受付手段とを備える表示装置を構成するコンピュータに、該位置受付手段が受け付けた位置指定に基づき、該画像群を順次表示させるコンピュータプログラムにおいて、コンピュータに、前記位置受付手段を介して画像の端部にて2点の位置指定を受付させるステップと、コンピュータに、先の位置指定に係る第1点と、後の位置指定に係る第2点との距離に基づき、前記順次表示の速度を決定させるステップとを実行させることを特徴とする。
【0028】
本発明にあっては、前記位置受付手段を介して前記画像の端部にて2点の位置指定が受け付けられた場合、先に受け付けた位置指定に係る第1点と、後に受け付けた位置指定に係る第2点との間の距離が求められ、求められた距離に基づき、前記画像群の順次表示における速度を決定される。
【0029】
本発明に係る表示方法は、前記画像群の各画像にはページ番号が付されており、前記第1点及び第2点を表す座標のX値同士又はY値同士の大小に基づき、ページ順か又は逆ページ順かの表示順を決定するステップを含むことを特徴とする。
【0030】
本発明に係るコンピュータプログラムは、前記画像群の各画像にはページ番号が付されており、コンピュータに、前記第1点及び第2点を表す座標のX値同士又はY値同士の大小に基づき、ページ順か又は逆ページ順かの表示順を決定させるステップを実行させることを特徴とする。
【0031】
本発明にあっては、前記第1点及び第2点を表す座標のX値同士又はY値同士の比較によって大小が決定され、該決定の結果に基づき、前記画像群の順次表示をページ順にするか又は逆ページ順にするかの表示順が決定される。
【0032】
本発明に係る記録媒体は、前述の発明のコンピュータプログラムを記録してあることを特徴とする。
【0033】
本発明にあっては、前記記録媒体に前述のコンピュータプログラムを記録する。コンピュータが前記記録媒体からコンピュータプログラムを読み出して、前述の表示装置及び表示方法がコンピュータにより実現される。
【発明の効果】
【0034】
本発明によれば、前記画像の端部にて受け付けた位置指定に係る2点の相互関係に基づき、前記順次表示の速度及び表示順を決定するので、特殊な構造を必要とせず、簡単な操作によって、いわゆるめくり表示(順次表示)におけるめくり速度及びめくり方向(表示順)を調整することができ、利用者の操作性を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の実施の形態1の書籍データ表示装置の要部構成を示す機能ブロック図である。
【図2】実際の本におけるページめくり様子を説明する説明図である。
【図3】実際の本におけるページめくり様子を説明する説明図である。
【図4】利用者が本発明の実施の形態1の書籍データ表示装置を片手で把持している状態を示す模式図である。
【図5】本発明の実施の形態1の書籍データ表示装置における、めくり表示の速度の決定を説明する説明図である。
【図6】本発明の実施の形態1の書籍データ表示装置における、めくり表示の速度の決定を説明する説明図である。
【図7】本発明の実施の形態1の書籍データ表示装置における、めくり表示の速度の決定を説明する説明図である。
【図8】本発明の実施の形態1の書籍データ表示装置における、めくり表示の方向の決定を説明する説明図である。
【図9】本発明の実施の形態1の書籍データ表示装置における、めくり表示の方向の決定を説明する説明図である。
【図10】本発明の実施の形態1の書籍データ表示装置において、めくり表示の速度を決定する処理を示すフローチャートである。
【図11】本発明の実施の形態1の書籍データ表示装置において、めくり表示の方向を決定する処理を示すフローチャートである。
【図12】本発明の実施の形態1の書籍データ表示装置において、めくり表示の速度を決定する処理を示すフローチャートである。
【図13】本発明の実施の形態2の書籍データ表示装置の要部構成を示す機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下に、本発明の実施の形態に係る表示装置、表示方法及びコンピュータプログラムを、いわゆる電子ブックの機能を有する書籍データ表示装置に適用した場合を例として、図面に基づいて詳述する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1の書籍データ表示装置100の要部構成を示す機能ブロック図である。書籍データ表示装置100はCPU1、ROM2及びRAM3を備えている。
【0037】
ROM2には各種の制御プログラム、演算用のパラメータのうちの基本的に固定のデータ等が予め格納されており、RAM3はデータを一時的に記憶し、記憶順、記憶位置等に関係なく読み出すことが可能である。また、RAM3は、例えば、ROM2から読み出されたプログラム、該プログラムを実行することにより発生する各種データ、該実行の際適宜変化するパラメータ等を記憶する。
【0038】
CPU1は、ROM2に予め格納されている制御プログラムをRAM3上にロードして実行することによって、バスNを介して下記の各種ハードウェアの制御を行い、装置全体を本発明の書籍データ表示装置100として動作させる。また、CPU1は、後述する位置受付部8を介して、利用者から処理の指示の入力を受け付ける。
【0039】
本発明の実施の形態1の書籍データ表示装置100は、記憶部4と、I/F(Inter Face)5と、表示部6と、表示制御部7と、位置受付部8と、めくり表示決定部9と、計時部10とを更に備えている。
【0040】
記憶部4は、例えば、フラッシュメモリ、EEPROM、HDD、MRAM(磁気抵抗メモリ)、FeRAM(強誘電体メモリ)、又は、OUM等の不揮発性の記憶媒体により構成されている。また、記憶部4には書籍データが記憶されている。該書籍データは複数の画像からなる電子書籍のコンテンツデータであり、表示制御部7は該書籍データに基づき、表示部6に電子書籍のコンテンツ(画像群)を表示する。
【0041】
前記書籍データは、I/F5を介して外部の通信ネットワークから書籍データをダウンロードするか、又は図示しない可搬型の記録媒体に記録された書籍データを読み込み、書籍データを記憶部4で記憶する。
【0042】
表示部6は、例えば、LCD又はEL(Electroluminescence)パネル等からなり、電子書籍のコンテンツが表示される。また、表示部6の表示画面は位置受付部8によって覆われている。
【0043】
表示制御部7は、DSP(Digital Signal Processor)のようなプロセッサにより構成され、表示部6への画像表示を制御する。例えば、CPU1の指示に応じて表示部6に表示すべき画像の画像データを生成する。詳しくは、表示制御部7は前記書籍データに基づき、表示部6に表示すべき電子書籍のコンテンツの画像データを生成し、生成された画像データに基づく画像(電子書籍のコンテンツ)を表示部6に表示する。
【0044】
また、表示制御部7は、めくり表示決定部9による決定結果(めくり表示の速度及び方向)に基づき、表示部6の画面上にて、表示された電子書籍の画面ページ(コンテンツ)をページ順又は逆ページ順に捲る、アニメーション表示を行い、現実の本のページめくりを疑似的に実現するめくり表示を行う。
【0045】
図2及び図3は実際の本におけるページめくり様子を説明する説明図である。例えば、実際に本が両開き状態である場合において、右ページを1ページ捲って次の左ページ及び右ページをあける場合、現の右ページが捲られ、現の右ページ(次の左ページ)の耳の縁が現の左ページの耳の縁へ接近移動することにつれて、現の左ページ及び右ページの可視面積が減少する一方、次の左ページ及び右ページの可視面積は増加する。
【0046】
前記めくり表示は、このように、本を1ページずつ捲るような視覚的効果を演出する公知の技術である。例えば、利用者が、表示部6の画面を、実際の本を捲るように指先にてめくる操作をした場合、現の右ページ又は次の左ページ(画像)の耳の縁が現の左ページ(画像)の耳の縁へ接近移動することに伴い、夫々のページにおける可視面積変化の処理と、該可視面積への表示画像の切替を施すものである。
【0047】
位置受付部8は、いわゆるタッチパネルであり、表示部6の表示画面を覆うように設けられている。位置受付部8は利用者のタッチ操作により表示部6の表示画面上における位置指定を受け付ける。利用者の指先のタッチ操作による圧力の変化を検知し、又は静電気による電気信号を検知して、利用者の指先の接触点に対応する表示部6の表示画面上の座標を検出し、該座標を特定する信号を発生する。また、位置受付部8は、これに限るものでなく、ポインティングデバイス(例えば、スタイラスペン)等による構成であっても良い。
【0048】
例えば、利用者が、位置受付部8上をタッチしてから所定距離をドラッグして指先を離した場合、位置受付部8は、タッチした位置に係る一の点(第1点)と、離した位置に係る他の点(第2点)の位置指定を受け付ける。このようにして、利用者から受け付けた位置指定に係る2つの点の座標を特定する信号は、位置受付部8によって、CPU1及びめくり表示決定部9に送出される。
【0049】
CPU1は、位置受付部8から取得した前記座標を特定する信号に基づき、位置受付部8を介して利用者から所定の指定(例えば、めくり表示)を受け付けたものと認識する。
【0050】
めくり表示決定部9は位置受付部8が受け付けた位置指定に係る2つの点の相互関係に基づき、表示制御部7によるめくり表示における、めくり表示の速度(順次表示の速度)と、めくり表示の方向(順次表示の表示順)とを決定する。すなわち、めくり表示決定部9は前記2つの点の間の位置関係、又は位置指定の時間関係に基づき、めくり表示における、めくり表示の速度及び方向を決定する。上述したように、1ページずつ捲るような場合でなく、実際の本をパラパラとめくるようなめくり表示における、めくり表示の速度及び方向を決定する。
【0051】
詳しくは、めくり表示決定部9は速度決定部91を備えており、速度決定部91は位置受付部8から取得した前記座標を特定する信号に基づき、前記電子書籍のページ順又は逆ページ順にめくり表示をする際における、めくり表示の速度、換言すれば、めくり速度を決定する。
【0052】
また、めくり表示決定部9は表示順決定部92を備えており、表示順決定部92は位置受付部8から取得した前記座標を特定する信号に基づき、前記電子書籍をめくり表示する際において、該電子書籍のページ順にめくり表示するか、又は逆ページ順にめくり表示するかを決定する。
【0053】
以下において、本発明の実施の形態1の書籍データ表示装置100における、めくり表示の速度及び方向の決定について詳しく説明する。図4は利用者が本発明の実施の形態1の書籍データ表示装置100を片手で把持している状態を示す模式図である。めくり表示をする場合、利用者は親指先にて、図4に示すように、表示部6(位置受付部8)の一部をタッチ操作することにより行う。詳しくは、利用者は親指にて表示部6に表示されている電子書籍の画像ページの横方向(図面視)の端部をタッチ操作する。
【0054】
図5から図7は本発明の実施の形態1の書籍データ表示装置100における、めくり表示の速度の決定を説明する説明図である。斯かる図面は、電子書籍の両開き状態を示しており、図中には、親指を点線にて示している。また、説明の便宜上、ページ順にめくり表示する場合を例として説明する。
【0055】
例えば、利用者が親指にて電子書籍の右画像ページRの端部の「1」点(第1点)をタッチし、そのまま外側の「2」点(第2点)までスライドさせてから、親指を離せず、停止する操作を行う。斯かる場合、位置受付部8は、「1」点及び「2」点に対応する座標を求め、該座標を表す信号を速度決定部91に送る。
【0056】
速度決定部91は位置受付部8から「1」点及び「2」点の座標を表す信号を受信し、これら座標に基づき、「1」点及び「2」点の間の距離を求める。
【0057】
一方、記憶部4内の一部の領域には、位置受付部8が受け付けた位置指定に係る2つの点の間の距離と、めくり表示の速度とを対応付けて記憶している。例えば、上述したような、1ページずつ捲るめくり表示の場合を1倍速とした場合、パラパラと捲るめくり表示の場合は、前記距離に応じて2倍速、4倍速等に対応付けられている。
【0058】
「1」点及び「2」点の間の距離を求めた速度決定部91は、求められた距離に対応するめくり表示の速度を記憶部4から読み出し、めくり表示の速度として決定する。例えば、速度決定部91によって決定されためくり表示の速度が2倍速である場合、1ページずつ捲るめくり表示の場合(図2又は図3参照)より2倍速にて、パラパラとページを捲るようなめくり表示を行う(図6参照)。
【0059】
一方、利用者は、今現に行われているめくり表示の速度より早いめくり表示を希望する場合が想定される。斯かる場合、利用者は親指をそのままより外側にスライドさせ、「3」点にて止める。この際、親指はタッチしたままである。すなわち、利用者は、「1」点からの距離をより広げるように親指を移動させる。
【0060】
このような利用者の操作があった場合、位置受付部8は「3」点(第2点)に対応する座標を求め、該座標を表す信号を速度決定部91に送る。今回、速度決定部91は位置受付部8から「3」点の座標を表す信号を受信し、「1」点及び「3」点の間の距離を求める。
【0061】
速度決定部91は、求められた「1」点と「3」点との間の距離に対応するめくり表示の速度を記憶部4から読み出し、めくり表示の速度として決定する。例えば、速度決定部91によって決定されためくり表示の速度が4倍速である場合、2倍速にてめくり表示の場合(図6参照)より、早い速度にてパラパラとページを捲るようなめくり表示を行う(図7参照)。
【0062】
例えば、4倍速のめくり表示の場合においては、2倍速のめくり表示より、めくられているようなアニメーション表示がされる画像ページ(例えば、図6中、40ページ〜47ページ)の数を2倍に増やし、各画像ページへの画像の切替間隔を1/2倍にする等の処理を施し、現実の本のページをパラパラとめくっているかのように、ページめくりを疑似的に実現する。
【0063】
一方、利用者は、今現に行われているめくり表示の速度より遅いめくり表示を希望する場合が想定される。斯かる場合、利用者は親指をそのまま内側にスライドさせ、例えば、「3」点から「2」点まで戻して止める。すなわち、利用者は、「1」点からの距離を縮めるように親指を移動させる。
【0064】
このような利用者の操作があった場合、位置受付部8は再び「2」点(第2点)に対応する座標を求めて該座標を表す信号を速度決定部91に送り、速度決定部91は「1」点及び「2」点の間の距離を求め、当該距離に対応するめくり表示の速度を記憶部4から読み出し、めくり表示の速度として決定する。
【0065】
すなわち、速度決定部91は、先に受け付けた位置指定に係る点(第1点)と、後に受け付けた位置指定に係る点の中、最後に受け付けた位置指定に係る点(第2点)との間の距離に基づき、めくり表示の速度を決定する。一方、利用者が親指を表示部6(位置受付部8)から離した場合、めくり表示は終了する。
【0066】
以上に記載したように、本発明の実施の形態1の書籍データ表示装置100は、利用者が親指を電子書籍(画像ページ)の端部にタッチした後、スライドする簡単な操作によって、めくり表示の速度を連続的に加減することができる。
【0067】
従って、本発明の実施の形態1の書籍データ表示装置100においては、実施の本と同様、ページをパラパラとめくりながら、無作為にて所望の情報を探し出すことができ、より実際の本に近い感覚を利用者にもたらせることができる。
【0068】
図8又は図9は本発明の実施の形態1の書籍データ表示装置100における、めくり表示の方向の決定を説明する説明図である。斯かる図面は、電子書籍の両開き状態を示しており、図中には、親指を点線にて示している。また、説明の便宜上、めくり表示の速度は考慮しないものとする。
【0069】
例えば、利用者が親指にて電子書籍の右画像ページRの端部の「1」点(第1点)をタッチし、そのまま外側の「2」点(第2点)までスライドさせてから、親指を離せず、停止する操作を行う。斯かる場合、位置受付部8は、「1」点及び「2」点に対応する座標を求め、該座標を表す信号を表示順決定部92に送る。
【0070】
表示順決定部92は位置受付部8から「1」点及び「2」点の座標を表す信号を受信し、これら座標に基づき、「1」点のX座標値(又はY座標)と、「2」点のX座標値(又はY座標)との間の大小を判定する。例えば、後に受け付けた位置指定に係る点のX座標値が、先に受け付けた位置指定に係る点のX座標値より大きい場合、表示順決定部92はめくり表示の方向をページ順の表示に決定する。一方、後に受け付けた位置指定に係る点のX座標値が、先に受け付けた位置指定に係る点のX座標値より小さい場合、表示順決定部92はめくり表示の方向を逆ページ順の表示に決定する。
【0071】
本例においては、先に受け付けた位置指定に係る点が「1」点であり、後に受け付けた位置指定に係る点が「2」点であるので、「2」点のX座標値が「1」点のX座標値より大きい。従って、表示順決定部92は、めくり表示の方向をページ順の表示に決定する。斯かる場合、図6に示すように、現実の本をページ順にパラパラとめくっているかのように、ページめくりを疑似的に実現する。
【0072】
一方、利用者が親指にて電子書籍の右画像ページRの端部の「1」点(第1点)をタッチし、親指をそのまま内側の「3」点(第2点)までスライドさせた場合は、後に受け付けた位置指定に係る点(「3」点)のX座標値が、先に受け付けた位置指定に係る点(「1」点)のX座標値より小さいので、表示順決定部92はめくり表示の方向を逆ページ順の表示に決定する。斯かる場合、図9に示すように、現実の本を逆ページ順にパラパラとめくっているかのように、ページめくりを疑似的に実現する。
【0073】
一方、上述したように、利用者が親指にて電子書籍の右画像ページRの端部の「1」点(第1点)をタッチし、親指をそのまま一旦外側の「2」点(第2点)までスライドさせた後、所定時間が経過してから、更にそのまま親指を内外側にスライドさせ、「3」点にて止める場合も想定できる。
【0074】
斯かる場合、位置受付部8が「3」点に対応する座標を求め、該座標を表す信号を表示順決定部92に送り、表示順決定部92は該信号を受信してこれら座標に基づき、「1」点のX座標値と「3」点のX座標値との間の大小を判定し、めくり表示の方向を決定する。
【0075】
この場合、後に受け付けた位置指定に係る点(「3」点)のX座標値が、先に受け付けた位置指定に係る点(「1」点)のX座標値より小さいので、表示順決定部92はめくり表示の方向を逆ページ順の表示に決定することになる。
【0076】
従って、図6に示すように、電子書籍をページ順にパラパラとめくるめくり表示をしている途中で、「3」点へのスライド操作が行われ、図9に示すように、逆ページ順にパラパラとめくるめくり表示に処理が変わる。
【0077】
すなわち、表示順決定部92は、先に受け付けた位置指定に係る点(第1点)のX座標値(又はY座標)と、後に受け付けた位置指定に係る点の中、最後に受け付けた位置指定に係る点(第2点)のX座標値(又はY座標)との間の大小に基づき、めくり表示の方向を決定する。
【0078】
以上の説明においては、右画像ページRの端部をタッチ操作する場合を例として説明したが、これに限るものでなく、左画像ページLの端部でのタッチ操作の場合においても同様である。
【0079】
図10は本発明の実施の形態1の書籍データ表示装置100において、めくり表示の速度を決定する処理を示すフローチャートである。以下の説明は図5を参考にして行い、説明の便宜上、先に受け付けた位置指定に係る点を第1点とし、後に受け付けた位置指定に係る点を第2点とする。また、以下の説明において、めくり表示の方向については考慮しないものとする。
【0080】
利用者が位置受付部8(表示部6)上の所定点をタッチ操作した場合、位置受付部8は該所定点の位置指定を受け付ける。位置受付部8は利用者から受け付けた位置指定に係る前記所定点の座標を表す信号をCPU1に送出する。CPU1は、位置受付部8から取得した信号に基づき、前記所定点のタッチ操作が、表示部6に表示された画像ページの端部でのタッチ操作であるか否かを判定する(S101)。
【0081】
CPU1は表示部6に表示された画像ページの端部でのタッチ操作でないと判定した場合(S101:NO)、利用者によって画像ページの端部でのタッチ操作が行われるまで待機する。
【0082】
一方、CPU1が表示部6に表示された画像ページの端部でのタッチ操作であると判定した場合(S101:YES)、位置受付部8は該タッチ操作に係る前記所定点(例えば、図5の「1」点)を第1点として位置指定を受け付ける(S102)。
【0083】
利用者が図5の「1」点にてタッチ操作をした後、例えば、図5の「2」点までスライドする操作を行い、利用者の親指が図5の「2」点にて停止した場合、CPU1は計時部10に計時を指示する。
【0084】
CPU1は計時部10による計時結果に基づき、利用者の親指が図5の「2」点にて停止してから所定時間が経過したか否かを判定する(S103)。
【0085】
CPU1は利用者の親指が図5の「2」点にて停止してから所定時間が経過していないと判定した場合(S103:NO)、所定時間が経過するまで待機する。
【0086】
一方、CPU1が利用者の親指が図5の「2」点にて停止してから所定時間が経過したと判定した場合(S103:YES)、位置受付部8は図5の「2」点を第2点として位置指定を受け付ける(S104)。
【0087】
このようにして、利用者から受け付けた位置指定に係る第1点及び第2点の座標を表す信号は、位置受付部8によって、めくり表示決定部9(速度決定部91)に送出される。
【0088】
速度決定部91は位置受付部8から第1点及び第2点の座標を表す信号を受信し、これら座標に基づき、第1点及び第2点の間の距離を求める(S105)。
【0089】
第1点及び第2点の間の距離を求めた速度決定部91は、求められた距離に対応するめくり表示の速度を記憶部4から読み出し(S106)、読み出した速度を表示制御部7によるめくり表示の速度として決定する(S107)。斯かる処理については、上述したとおりであり、詳しい説明を省略する。
【0090】
次いで、表示制御部7は、速度決定部91によって決定されためくり表示の速度に基づき、めくり表示を行い(S108)、現実の本をパラパラとページをめくっているかのように、ページめくりを疑似的に実現する。
【0091】
この後、CPU1は位置受付部8から取得した信号に基づき、利用者の親指のスライド操作が再びあったか否かを判定する(S109)。
【0092】
例えば、利用者が図5の「2」点から「3」点まで更に親指をスライドさせ、CPU1が利用者の親指のスライド操作が再びあったと判定した場合(S109:YES)、処理をS103に戻す。以降、該スライド操作によって新たに第2点の位置指定が受け付けられる。すなわち、図5の「3」点を新たな第2点とする位置指定が受け付けられる。
【0093】
一方、CPU1は利用者の親指のスライド操作がなかったと判定した場合(S109:NO)、位置受付部8から取得した信号に基づき、利用者が親指を表示部6(位置受付部8)から離したか否かを判定する(S110)。
【0094】
CPU1は利用者が親指を表示部6(位置受付部8)から離したと判定した場合(S110:YES)、処理を終了する。
【0095】
一方、CPU1は利用者が親指を表示部6(位置受付部8)から離していないと判定した場合(S110:NO)、処理をS109に戻す。
【0096】
図11は本発明の実施の形態1の書籍データ表示装置100において、めくり表示の方向を決定する処理を示すフローチャートである。以下の説明は図8を参考にして行い、説明の便宜上、先に受け付けた位置指定に係る点を第1点とし、後に受け付けた位置指定に係る点を第2点とする。また、以下の説明において、めくり表示の方向については考慮しないものとする。
【0097】
利用者が位置受付部8(表示部6)上の所定点をタッチ操作した場合、位置受付部8は該所定点の位置指定を受け付ける。斯かる際、CPU1は、位置受付部8から取得した信号に基づき、前記所定点のタッチ操作が、表示部6に表示された画像ページの端部でのタッチ操作であるか否かを判定する(S201)。
【0098】
CPU1は表示部6に表示された画像ページの端部でのタッチ操作でないと判定した場合(S201:NO)、利用者によって画像ページの端部でのタッチ操作が行われるまで待機する。一方、CPU1が表示部6に表示された画像ページの端部でのタッチ操作であると判定した場合(S201:YES)、位置受付部8は該タッチ操作に係る前記所定点(例えば、図8の「1」点)を第1点として位置指定を受け付ける(S202)。
【0099】
利用者が図8の「1」点にてタッチ操作をした後、例えば、図8の「2」点までスライドする操作を行い、利用者の親指が図8の「2」点にて停止した場合、CPU1は計時部10に計時を指示する。
【0100】
CPU1は計時部10による計時結果に基づき、利用者の親指が図8の「2」点にて停止してから所定時間が経過したか否かを判定する(S203)。
【0101】
CPU1は利用者の親指が図8の「2」点にて停止してから所定時間が経過していないと判定した場合(S203:NO)、所定時間が経過するまで待機する。一方、CPU1によって利用者の親指が図8の「2」点にて停止してから所定時間が経過したと判定した場合(S203:YES)、位置受付部8は図8の「2」点を第2点として位置指定を受け付ける(S204)。
【0102】
このようにして、利用者から受け付けた位置指定に係る第1点及び第2点の座標を表す信号は、位置受付部8によって、めくり表示決定部9(表示順決定部92)に送出される。
【0103】
表示順決定部92は位置受付部8から第1点及び第2点の座標を表す信号を受信し、例えば、第1点のX座標値と、第2点のX座標値との間の大小を判定する(S205)。
【0104】
また、表示順決定部92は、該大小の判定の結果に基づき、表示制御部7によるめくり表示の方向を決定する(S206)。例えば、第2点のX座標値が、第1点のX座標値より大きい場合、表示順決定部92はめくり表示の方向をページ順の表示に決定する。一方、第2点のX座標値が、第1点のX座標値より小さい場合、表示順決定部92はめくり表示の方向を逆ページ順の表示に決定する。
【0105】
次いで、表示制御部7は、表示順決定部92によって決定されためくり表示の方向に基づき、めくり表示を行い(S207)、現実の本をパラパラとページをめくっているかのように、ページめくりを疑似的に実現する。
【0106】
この後、CPU1は位置受付部8から取得した信号に基づき、利用者の親指のスライド操作が再びあったか否かを判定する(S208)。
【0107】
例えば、利用者が図8の「2」点から「3」点まで更に親指をスライドさせ、CPU1が利用者の親指のスライド操作が再びあったと判定した場合(S208:YES)、処理をS203に戻す。以降、該スライド操作によって新たに第2点の位置指定が受け付けられる。すなわち、図8の「3」点を新たな第2点とする位置指定が受け付けられる。
【0108】
一方、CPU1は利用者の親指のスライド操作がなかったと判定した場合(S208:NO)、位置受付部8から取得した信号に基づき、利用者が親指を表示部6(位置受付部8)から離したか否かを判定する(S209)。
【0109】
CPU1は利用者が親指を表示部6(位置受付部8)から離したと判定した場合(S209:YES)、処理を終了する。一方、CPU1は利用者が親指を表示部6(位置受付部8)から離していないと判定した場合(S209:NO)、処理をS208に戻す。
【0110】
以上の記載においては、先に受け付けた位置指定に係る点と、後に受け付けた位置指定に係る点との2つの点の間の距離に基づき、めくり表示の速度が決定される場合を例として説明したがこれに限るものでない。例えば、前記2つの点の間における、時間間隔に基づき、めくり表示の速度が決定されるように構成しても良い。すなわち、先に受け付けた位置指定から、その後の位置指定の受け付けまでの時間間隔に基づき、めくり表示の速度が決定される。
【0111】
以下、先に受け付けた位置指定に係る点と、後に受け付けた位置指定に係る点との2つの点の間における、位置指定を受け付ける時間間隔に基づき、めくり表示の速度を決定する処理について説明する。説明は図6に基づき行い、説明の便宜上、図6において、「1」点から「2」点まで0.5秒かけてスライドして一旦停止し、所定時間後、再び「2」点から「3」点まで1秒かけてスライドしたものとする。また、当該スライド操作の際、スライド開始点と、スライド終了点との2つの点の位置指定を受け付け、該2つの点の間の時間間隔に基づき、めくり表示の速度を決定する。
【0112】
例えば、利用者が親指にて電子書籍の右画像ページRの端部の「1」点(第1点)をタッチし、そのまま外側の「2」点(第2点)までスライドさせてから、親指を離せず、停止する操作を行う。該スライドの開始の際、位置受付部8はスライド開始点の「1」点に係る位置指定を受け付ける。位置受付部8が該位置指定を受け付けた場合、CPU1は計時部10に計時開始を指示する。また、前記スライドの終了の際、位置受付部8はスライド終了点の「2」点に係る位置指定を受け付ける。位置受付部8が該位置指定を受け付けた場合、CPU1は計時部10に計時終了を指示する。計時部10による計時結果は速度決定部91に送られる。計時部10による計時結果、すなわち、「1」点と「2」点との間の時間間隔は、上述したように、0.5秒である。
【0113】
速度決定部91は計時部10から計時結果、すなわち、「1」点及び「2」点の間での
位置指定の受け付けにおける時間間隔を受信し、これに基づき、めくり表示の速度を決定する。
【0114】
詳しくは、記憶部4内の一部の領域には、位置受付部8が受け付けた位置指定に係る2つの点の間の時間間隔と、すなわち、計時部10による計時結果と、めくり表示の速度とを対応付けて記憶している。例えば、該計時結果と、めくり表示の速度とは相互比例し、計時結果が短い程、めくり表示の速度は速い。速度決定部91は計時部10から計時結果を取得した場合、該計時結果に対応するめくり表示の速度を記憶部4から読み出し、めくり表示の速度として決定する。
【0115】
一方、利用者は、今現に行われているめくり表示の速度より遅いめくり表示を希望する場合が想定される。斯かる場合、利用者は親指を「2」点からゆっくりスライドさせ、例えば、「3」点にて止める。この際、親指はタッチしたままである。この際におけるスライド時間、すなわち、「2」点と「3」点との間の時間間隔は、上述したように、1秒である。
【0116】
この場合のスライドの開始の際、位置受付部8が「2」点に係る位置指定を受け付け、CPU1は計時部10に計時開始を指示する。また、該スライドの終了の際、位置受付部8は「2」点に係る位置指定を受け付け、CPU1は計時部10に計時終了を指示する。計時部10による計時結果は速度決定部91に送られる。
【0117】
速度決定部91は計時部10から計時結果を取得した場合、該計時結果に対応するめくり表示の速度を記憶部4から読み出し、めくり表示の速度として決定する。本例においては、計時部10による計時結果は1秒であるので、0.5秒である上記の場合に比べて遅いめくり表示の速度が決定される。
【0118】
一方、例えば、利用者が親指を再び「3」点から「2」点までスライドさせた場合が生じ得る。例えば、斯かる場合のスライド時間、すなわち、「3」点と「2」点との間の時間間隔が0.5秒である場合、速度決定部91は再び0.5秒の計時結果に対応するめくり表示の速度を記憶部4から読み出し、めくり表示の速度として決定する。
【0119】
すなわち、速度決定部91が位置指定に係る2つの点の間の時間間隔に基づき、めくり表示の速度を決定する場合において、受け付けた位置指定に係る点が複数ある場合、最後に受け付けた位置指定に係る2つの点の間の時間間隔に基づき、めくり表示の速度を決定する。
【0120】
図12は本発明の実施の形態1の書籍データ表示装置100において、めくり表示の速度を決定する処理を示すフローチャートである。以下の説明は図5を参考にして行い、説明の便宜上、先に受け付けた位置指定に係る点を第1点とし、後に受け付けた位置指定に係る点を第2点とする。また、以下の説明において、めくり表示の方向については考慮しないものとする。
【0121】
利用者が位置受付部8(表示部6)上の所定点をタッチ操作した場合、位置受付部8は該所定点の位置指定を受け付ける。斯かる際、CPU1は、位置受付部8から取得した信号に基づき、前記所定点のタッチ操作が、表示部6に表示された画像ページの端部でのタッチ操作であるか否かを判定する(S301)。
【0122】
CPU1は表示部6に表示された画像ページの端部でのタッチ操作でないと判定した場合(S301:NO)、利用者によって画像ページの端部でのタッチ操作が行われるまで待機する。一方、CPU1が表示部6に表示された画像ページの端部でのタッチ操作であると判定した場合(S301:YES)、位置受付部8は該タッチ操作に係る前記所定点(例えば、図5の「1」点)を第1点として位置指定を受け付ける(S302)。この際、CPU1は計時部10に第1計時の開始を指示する。
【0123】
利用者が図5の「1」点にてタッチ操作をした後、例えば、図5の「2」点までスライドする操作を行い、利用者の親指が図5の「2」点にて停止した場合、CPU1は計時部10に第1計時の終了を指示し、新たに第2計時の開示を指示する。
【0124】
CPU1は計時部30による第2計時の結果に基づき、利用者の親指が図5の「2」点にて停止してから所定時間が経過したか否かを判定する(S303)。
【0125】
CPU1は利用者の親指が図5の「2」点にて停止してから所定時間が経過していないと判定した場合(S303:NO)、所定時間が経過するまで待機する。一方、CPU1が利用者の親指が図5の「2」点にて停止してから所定時間が経過したと判定した場合(S303:YES)、位置受付部8は図5の「2」点を第2点として位置指定を受け付ける(S304)。
【0126】
この際、計時部10による第1計時の結果が速度決定部91に送られ、速度決定部91は計時部10から第1計時の結果、すなわち、図5の「1」点及び「2」点の間における時間間隔を取得する(S305)。
【0127】
速度決定部91は計時部10から第1計時の結果を取得した場合、該計時の結果に対応するめくり表示の速度を記憶部4から読み出し(S306)、読み出した速度を表示制御部7によるめくり表示の速度として決定する(S307)。斯かる処理については、上述したとおりであり、詳しい説明を省略する。
【0128】
次いで、表示制御部7は、速度決定部91によって決定されためくり表示の速度に基づき、めくり表示を行う(S308)。
【0129】
この後、CPU1は位置受付部8から取得した信号に基づき、利用者の親指のスライド操作が再びあったか否かを判定する(S309)。例えば、利用者が図5の「2」点から「3」点まで更に親指をスライドさせ、CPU1が利用者の親指のスライド操作が再びあったと判定した場合(S309:YES)、処理をS302に戻す。以降、該スライド操作によって新たに第1点及び第2点の位置指定が受け付けられる。すなわち、図5の「2」点を新たな第1点とし、図5の「3」点を新たな第2点とする位置指定が受け付けられる。
【0130】
一方、CPU1は利用者の親指のスライド操作がなかったと判定した場合(S309:NO)、位置受付部8から取得した信号に基づき、利用者が親指を表示部6(位置受付部8)から離したか否かを判定する(S310)。
【0131】
CPU1は利用者が親指を表示部6(位置受付部8)から離したと判定した場合(S310:YES)、処理を終了する。一方、CPU1は利用者が親指を表示部6(位置受付部8)から離していないと判定した場合(S310:NO)、処理をS309に戻す。
【0132】
なお、以上においては、2つの点の間の時間間隔に基づき、すなわち、先に受け付けた位置指定から、その後の位置指定の受け付けまでの時間間隔に基づき、めくり表示の速度が決定される場合について説明したが、これに限るものでない。例えば、前記2つの点に係る座標及び前記時間間隔に基づき、前記2つの点の間のスライド速度を求め、求められたスライド速度に基づき、めくり表示の速度が決定されるように構成しても良い。
【0133】
(実施の形態2)
図13は本発明の実施の形態2の書籍データ表示装置100の要部構成を示す機能ブロック図である。実施の形態2の書籍データ表示装置100は、動作を行うためのコンピュータプログラムが、I/F5を介してCD−ROM等の可搬型記録媒体Aで提供することも可能であるように構成されている。さらに、実施の形態2の書籍データ表示装置100は、前記コンピュータプログラムを、図示しない外部装置から通信部11を介してダウンロードすることも可能であるように構成されている。以下に、その内容を説明する。
【0134】
実施の形態2の書籍データ表示装置100は外装(又は内装)の記録媒体読み取り装置(図示せず)を備えており、該記録媒体読み取り装置に、位置受付手段を介して画像の端部にて2点の位置指定を受付させ、先の位置指定に係る第1点と、後の位置指定に係る第2点との距離に基づき、画像群の順次表示の速度を決定させ、第1点及び第2点を表す座標のX値同士又はY値同士の大小に基づき、ページ順か又は逆ページ順かの表示順を決定させるプログラム等が記録された可搬型記録媒体Aを挿入して、例えば、CPU1がROM2にこのプログラムをインストールする。かかるプログラムはRAM3にロードして実行される。これにより、実施の形態1の本発明の書籍データ表示装置100として機能する。
【0135】
前記記録媒体としては、いわゆるプログラムメディアであっても良く、磁気テープ及びカセットテープ等のテープ系、フレキシブルディスク及びハードディスク等の磁気ディスク並びにCD−ROM/MO/MD/DVD等の光ディスクのディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM、EPROM、EEPROM、フラッシュROM等による半導体メモリを含めた固定的にプログラムコードを担持する媒体であっても良い。
【0136】
通信部11を介してネットワークからプログラムコードをダウンロードするように流動的にプログラムコードを担持する媒体であっても良い。なお、このように通信ネットワークからプログラムをダウンロードする場合には、そのダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納しておくか、あるいは別な記録媒体からインストールされるものであっても良い。なお、本発明は、前記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
【0137】
実施の形態1と同様の部分については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【符号の説明】
【0138】
1 CPU
2 ROM
3 RAM
4 記憶部
6 表示部
7 表示制御部
8 位置受付部
9 めくり表示決定部(決定手段)
91 速度決定部(速度決定手段)
92 表示順決定部(表示順決定手段)
100 書籍データ表示装置
【技術分野】
【0001】
本発明は、ページ単位の画像からなる画像群を順次表示する表示装置、表示方法及びコンピュータプログラム、並びに該コンピュータプログラムを記録してある記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタルコンテンツを再生できるさまざまな携帯型情報端末が普及している。その中でも、いわゆる電子書籍をインストールして、場所と時間を選ばず読書を楽しむことができる携帯型情報端末が広く普及されつつある。
【0003】
例えば、特許文献1では、前進用のページ送りスイッチと、後進用のページ戻しスイッチとを、指以外の身体の一部で操作しても誤操作しない程度の距離を置いて配置し、指(手)以外の身体の一部を用いてもページ捲りを行うことができ、手又は指が不自由である人でもページ捲り操作ができる電子書籍本体が開示されている。
【0004】
また、特許文献2では、情報を表示するための可撓可能に構成されたフレキシブルな表示部と、該表示部に内蔵され、該表示部の曲げに応じた曲げ量を検知する曲げセンサと、該曲げセンサの検知出力に応じて前記表示部に表示される情報のスクロール速度を制御する画像表示制御部とを有し、前記表示部の曲げ量に応じたスクロール速度で情報のページめくり表示を行う情報表示端末装置が開示されている。
【0005】
また、特許文献3では、筐体と、該筐体の表面に設けた表示パネルと、該筐体の表面の両端に設けた弾性変形する可曲部とを備えており、利用者は前記表示パネルの表示を更新させたい場合、何れかの可曲部を曲げる操作を行い、この際の可曲部の曲がり量に基づいて、前記表示パネルの表示が更新される表示装置が開示されている。
【0006】
また、特許文献4では、画面上に表示情報を表示させるにおいて、ページの厚みを表示するモードと、ページの厚みを表示しないモードとを設けることにより、本の厚み又はページ位置等の情報を紙媒体の書籍と同様に把握することができ、書籍等のコンテンツの理解及び学習等にてより自然な取り扱いを可能とした情報表示装置が開示されている。
【0007】
また、特許文献5では、表示部に接触した指の接触圧力、接触面積、接触位置を検出する指入力検出部と、検出された指の接触圧力、接触面積、接触位置、指の移動方向に基づき、頁めくり入力、連続ページめくり入力、しおり挿入、しおり挿入箇所参照入力等を判断する指入力判断部と、頁画像の更新制御を行うページ画像更新制御部と、しおりの挿入、参照処理を行うしおり処理部と、表示部に表示する画像を生成する画像生成部とを備え、頁めくり等の操作入力を使い勝手のよいヒューマンインターフェースを実現できる電子ブックが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2008−176737号公報
【特許文献2】特開2009−205565号公報
【特許文献3】特開2004−185331号公報
【特許文献4】特開2006−53605号公報
【特許文献5】特開2000−163193号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上述した特許文献1の電子書籍本体、特許文献2の情報表示端末装置及び特許文献3の表示装置においては、夫々ページおくりスイッチを設け、可撓可能に構成されたフレキシブルな表示部を備え、又は筐体の両端に弾性変形する可曲部を設ける等、目的とする効果を得るためには、特殊の構造が必要とされるので、コストがかかるという問題がある。
【0010】
更に、特許文献1から特許文献5の何れにおいても、めくり操作の速度及びめくり操作の方向の調整に関しては工夫されていない。
【0011】
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ページ単位の画像からなる画像群が表示される表示部と、該表示部の表示画面上の位置指定を受け付ける位置受付手段とを備え、該位置受付手段が受け付けた位置指定に基づき、該画像群を順次表示する表示装置において、前記画像の端部にて受け付けた位置指定に係る2点の相互関係に基づき、前記順次表示の速度及び表示順を決定することにより、特殊な構造を必要とせず、簡単な操作によって、いわゆるめくり表示(順次表示)におけるめくり速度及びめくり方向(表示順)を調整することができ、利用者の操作性を向上させる表示装置、表示方法及びコンピュータプログラム、並びに該コンピュータプログラムを記録してある記録媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明に係る表示装置は、ページ単位の画像からなる画像群が表示される表示部と、該表示部の表示画面上の位置指定を受け付ける位置受付手段とを備え、該位置受付手段が受け付けた位置指定に基づき、該画像群を順次表示する表示装置において、前記位置受付手段は画像の端部にて2点の位置指定を受け付け、該2点の相互関係に基づき、前記順次表示の速度及び表示順を決定する決定手段を備えることを特徴とする。
【0013】
本発明にあっては、前記位置受付手段は画像の端部にて2点の位置指定を受け付けた場合、前記決定手段が該2点の相互関係に基づき、前記画像群の順次表示における速度及び表示順を決定する。
【0014】
本発明に係る表示装置は、前記決定手段は、先の位置指定に係る第1点と、後の位置指定に係る第2点との距離に基づき、前記順次表示の速度を決定する速度決定手段を備えることを特徴とする。
【0015】
本発明にあっては、前記決定手段は前記速度決定手段を備えており、該速度決定手段は前記第1点と前記第2点との間の距離を求め、該距離に基づき、前記画像群の順次表示における速度を決定する。
【0016】
本発明に係る表示装置は、前記速度決定手段は、前記第1点の後の位置指定に係る点が複数である場合、最後の位置指定に係る点を前記第2点として、前記順次表示の速度を決定するように構成されていることを特徴とする。
【0017】
本発明にあっては、前記速度決定手段は、例えば、前記第1点の後に位置指定を受け付けた点が複数である場合、最後に受け付けた位置指定に係る点を前記第2点として、前記第1点と前記第2点との間の距離を求め、該距離に基づき、前記画像群の順次表示における速度を決定する。
【0018】
本発明に係る表示装置は、前記決定手段は、先の位置指定に係る第1点と、後の位置指定に係る第2点との間の時間間隔に基づき、前記順次表示の速度を決定する速度決定手段を備えることを特徴とする。
【0019】
本発明にあっては、前記決定手段が前記速度決定手段を備え、該速度決定手段は、前記第1点の位置指定を受け付けてから、前記第2点の位置指定を受け付けるまでの時間間隔に基づき、前記画像群の順次表示の速度を決定する。
【0020】
本発明に係る表示装置は、前記速度決定手段は、複数の位置指定を受け付けた場合、最後の位置指定に係る2点を夫々第1点と第2点とし、前記順次表示の速度を決定するように構成されていることを特徴とする。
【0021】
本発明にあっては、前記速度決定手段は、複数の位置指定を受け付けた場合、最後に受け付けた位置指定に係る2点を夫々第1点と第2点とし、前記第1点の位置指定を受け付けてから、前記第2点の位置指定を受け付けるまでの時間間隔に基づき、前記画像群の順次表示の速度を決定する。
【0022】
本発明に係る表示装置は、前記画像群の各画像にはページ番号が付されており、前記決定手段は、前記第1点及び第2点を表す座標のX値同士又はY値同士の大小に基づき、ページ順か又は逆ページ順かの表示順の決定を行う表示順決定手段を備えることを特徴とする。
【0023】
本発明にあっては、前記決定手段は前記表示順決定手段を備えており、該表示順決定手段は前記第1点及び第2点を表す座標のX値同士又はY値同士を比較して大小を決定し、該決定の結果に基づき、前記画像群の順次表示をページ順にするか又は逆ページ順にするかの表示順を決定する。
【0024】
本発明に係る表示装置は、前記表示順決定手段は、前記第1点の後の位置指定に係る点が複数である場合、最後の位置指定に係る点を前記第2点として、前記表示順の決定を行うように構成されていることを特徴とする。
【0025】
本発明にあっては、前記表示順決定手段は、前記第1点の後に受け付けた位置指定に係る点が複数である場合、最後の位置指定に係る点を前記第2点として、前記第1点及び第2点を表す座標のX値同士又はY値同士を比較して大小を決定し、該決定の結果に基づき、前記画像群の順次表示をページ順にするか又は逆ページ順にするかの表示順を決定する。
【0026】
本発明に係る表示方法は、ページ単位の画像からなる画像群が表示される表示部と、該表示部の表示画面上の位置指定を受け付ける位置受付手段とを備える表示装置にて、該位置受付手段が受け付けた位置指定に基づき、該画像群を順次表示する表示方法において、前記位置受付手段を介して画像の端部にて2点の位置指定を受け付けるステップと、先の位置指定に係る第1点と、後の位置指定に係る第2点との距離に基づき、前記順次表示の速度を決定するステップとを含むことを特徴とする。
【0027】
本発明に係るコンピュータプログラムは、ページ単位の画像からなる画像群が表示される表示部と、該表示部の表示画面上の位置指定を受け付ける位置受付手段とを備える表示装置を構成するコンピュータに、該位置受付手段が受け付けた位置指定に基づき、該画像群を順次表示させるコンピュータプログラムにおいて、コンピュータに、前記位置受付手段を介して画像の端部にて2点の位置指定を受付させるステップと、コンピュータに、先の位置指定に係る第1点と、後の位置指定に係る第2点との距離に基づき、前記順次表示の速度を決定させるステップとを実行させることを特徴とする。
【0028】
本発明にあっては、前記位置受付手段を介して前記画像の端部にて2点の位置指定が受け付けられた場合、先に受け付けた位置指定に係る第1点と、後に受け付けた位置指定に係る第2点との間の距離が求められ、求められた距離に基づき、前記画像群の順次表示における速度を決定される。
【0029】
本発明に係る表示方法は、前記画像群の各画像にはページ番号が付されており、前記第1点及び第2点を表す座標のX値同士又はY値同士の大小に基づき、ページ順か又は逆ページ順かの表示順を決定するステップを含むことを特徴とする。
【0030】
本発明に係るコンピュータプログラムは、前記画像群の各画像にはページ番号が付されており、コンピュータに、前記第1点及び第2点を表す座標のX値同士又はY値同士の大小に基づき、ページ順か又は逆ページ順かの表示順を決定させるステップを実行させることを特徴とする。
【0031】
本発明にあっては、前記第1点及び第2点を表す座標のX値同士又はY値同士の比較によって大小が決定され、該決定の結果に基づき、前記画像群の順次表示をページ順にするか又は逆ページ順にするかの表示順が決定される。
【0032】
本発明に係る記録媒体は、前述の発明のコンピュータプログラムを記録してあることを特徴とする。
【0033】
本発明にあっては、前記記録媒体に前述のコンピュータプログラムを記録する。コンピュータが前記記録媒体からコンピュータプログラムを読み出して、前述の表示装置及び表示方法がコンピュータにより実現される。
【発明の効果】
【0034】
本発明によれば、前記画像の端部にて受け付けた位置指定に係る2点の相互関係に基づき、前記順次表示の速度及び表示順を決定するので、特殊な構造を必要とせず、簡単な操作によって、いわゆるめくり表示(順次表示)におけるめくり速度及びめくり方向(表示順)を調整することができ、利用者の操作性を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の実施の形態1の書籍データ表示装置の要部構成を示す機能ブロック図である。
【図2】実際の本におけるページめくり様子を説明する説明図である。
【図3】実際の本におけるページめくり様子を説明する説明図である。
【図4】利用者が本発明の実施の形態1の書籍データ表示装置を片手で把持している状態を示す模式図である。
【図5】本発明の実施の形態1の書籍データ表示装置における、めくり表示の速度の決定を説明する説明図である。
【図6】本発明の実施の形態1の書籍データ表示装置における、めくり表示の速度の決定を説明する説明図である。
【図7】本発明の実施の形態1の書籍データ表示装置における、めくり表示の速度の決定を説明する説明図である。
【図8】本発明の実施の形態1の書籍データ表示装置における、めくり表示の方向の決定を説明する説明図である。
【図9】本発明の実施の形態1の書籍データ表示装置における、めくり表示の方向の決定を説明する説明図である。
【図10】本発明の実施の形態1の書籍データ表示装置において、めくり表示の速度を決定する処理を示すフローチャートである。
【図11】本発明の実施の形態1の書籍データ表示装置において、めくり表示の方向を決定する処理を示すフローチャートである。
【図12】本発明の実施の形態1の書籍データ表示装置において、めくり表示の速度を決定する処理を示すフローチャートである。
【図13】本発明の実施の形態2の書籍データ表示装置の要部構成を示す機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下に、本発明の実施の形態に係る表示装置、表示方法及びコンピュータプログラムを、いわゆる電子ブックの機能を有する書籍データ表示装置に適用した場合を例として、図面に基づいて詳述する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1の書籍データ表示装置100の要部構成を示す機能ブロック図である。書籍データ表示装置100はCPU1、ROM2及びRAM3を備えている。
【0037】
ROM2には各種の制御プログラム、演算用のパラメータのうちの基本的に固定のデータ等が予め格納されており、RAM3はデータを一時的に記憶し、記憶順、記憶位置等に関係なく読み出すことが可能である。また、RAM3は、例えば、ROM2から読み出されたプログラム、該プログラムを実行することにより発生する各種データ、該実行の際適宜変化するパラメータ等を記憶する。
【0038】
CPU1は、ROM2に予め格納されている制御プログラムをRAM3上にロードして実行することによって、バスNを介して下記の各種ハードウェアの制御を行い、装置全体を本発明の書籍データ表示装置100として動作させる。また、CPU1は、後述する位置受付部8を介して、利用者から処理の指示の入力を受け付ける。
【0039】
本発明の実施の形態1の書籍データ表示装置100は、記憶部4と、I/F(Inter Face)5と、表示部6と、表示制御部7と、位置受付部8と、めくり表示決定部9と、計時部10とを更に備えている。
【0040】
記憶部4は、例えば、フラッシュメモリ、EEPROM、HDD、MRAM(磁気抵抗メモリ)、FeRAM(強誘電体メモリ)、又は、OUM等の不揮発性の記憶媒体により構成されている。また、記憶部4には書籍データが記憶されている。該書籍データは複数の画像からなる電子書籍のコンテンツデータであり、表示制御部7は該書籍データに基づき、表示部6に電子書籍のコンテンツ(画像群)を表示する。
【0041】
前記書籍データは、I/F5を介して外部の通信ネットワークから書籍データをダウンロードするか、又は図示しない可搬型の記録媒体に記録された書籍データを読み込み、書籍データを記憶部4で記憶する。
【0042】
表示部6は、例えば、LCD又はEL(Electroluminescence)パネル等からなり、電子書籍のコンテンツが表示される。また、表示部6の表示画面は位置受付部8によって覆われている。
【0043】
表示制御部7は、DSP(Digital Signal Processor)のようなプロセッサにより構成され、表示部6への画像表示を制御する。例えば、CPU1の指示に応じて表示部6に表示すべき画像の画像データを生成する。詳しくは、表示制御部7は前記書籍データに基づき、表示部6に表示すべき電子書籍のコンテンツの画像データを生成し、生成された画像データに基づく画像(電子書籍のコンテンツ)を表示部6に表示する。
【0044】
また、表示制御部7は、めくり表示決定部9による決定結果(めくり表示の速度及び方向)に基づき、表示部6の画面上にて、表示された電子書籍の画面ページ(コンテンツ)をページ順又は逆ページ順に捲る、アニメーション表示を行い、現実の本のページめくりを疑似的に実現するめくり表示を行う。
【0045】
図2及び図3は実際の本におけるページめくり様子を説明する説明図である。例えば、実際に本が両開き状態である場合において、右ページを1ページ捲って次の左ページ及び右ページをあける場合、現の右ページが捲られ、現の右ページ(次の左ページ)の耳の縁が現の左ページの耳の縁へ接近移動することにつれて、現の左ページ及び右ページの可視面積が減少する一方、次の左ページ及び右ページの可視面積は増加する。
【0046】
前記めくり表示は、このように、本を1ページずつ捲るような視覚的効果を演出する公知の技術である。例えば、利用者が、表示部6の画面を、実際の本を捲るように指先にてめくる操作をした場合、現の右ページ又は次の左ページ(画像)の耳の縁が現の左ページ(画像)の耳の縁へ接近移動することに伴い、夫々のページにおける可視面積変化の処理と、該可視面積への表示画像の切替を施すものである。
【0047】
位置受付部8は、いわゆるタッチパネルであり、表示部6の表示画面を覆うように設けられている。位置受付部8は利用者のタッチ操作により表示部6の表示画面上における位置指定を受け付ける。利用者の指先のタッチ操作による圧力の変化を検知し、又は静電気による電気信号を検知して、利用者の指先の接触点に対応する表示部6の表示画面上の座標を検出し、該座標を特定する信号を発生する。また、位置受付部8は、これに限るものでなく、ポインティングデバイス(例えば、スタイラスペン)等による構成であっても良い。
【0048】
例えば、利用者が、位置受付部8上をタッチしてから所定距離をドラッグして指先を離した場合、位置受付部8は、タッチした位置に係る一の点(第1点)と、離した位置に係る他の点(第2点)の位置指定を受け付ける。このようにして、利用者から受け付けた位置指定に係る2つの点の座標を特定する信号は、位置受付部8によって、CPU1及びめくり表示決定部9に送出される。
【0049】
CPU1は、位置受付部8から取得した前記座標を特定する信号に基づき、位置受付部8を介して利用者から所定の指定(例えば、めくり表示)を受け付けたものと認識する。
【0050】
めくり表示決定部9は位置受付部8が受け付けた位置指定に係る2つの点の相互関係に基づき、表示制御部7によるめくり表示における、めくり表示の速度(順次表示の速度)と、めくり表示の方向(順次表示の表示順)とを決定する。すなわち、めくり表示決定部9は前記2つの点の間の位置関係、又は位置指定の時間関係に基づき、めくり表示における、めくり表示の速度及び方向を決定する。上述したように、1ページずつ捲るような場合でなく、実際の本をパラパラとめくるようなめくり表示における、めくり表示の速度及び方向を決定する。
【0051】
詳しくは、めくり表示決定部9は速度決定部91を備えており、速度決定部91は位置受付部8から取得した前記座標を特定する信号に基づき、前記電子書籍のページ順又は逆ページ順にめくり表示をする際における、めくり表示の速度、換言すれば、めくり速度を決定する。
【0052】
また、めくり表示決定部9は表示順決定部92を備えており、表示順決定部92は位置受付部8から取得した前記座標を特定する信号に基づき、前記電子書籍をめくり表示する際において、該電子書籍のページ順にめくり表示するか、又は逆ページ順にめくり表示するかを決定する。
【0053】
以下において、本発明の実施の形態1の書籍データ表示装置100における、めくり表示の速度及び方向の決定について詳しく説明する。図4は利用者が本発明の実施の形態1の書籍データ表示装置100を片手で把持している状態を示す模式図である。めくり表示をする場合、利用者は親指先にて、図4に示すように、表示部6(位置受付部8)の一部をタッチ操作することにより行う。詳しくは、利用者は親指にて表示部6に表示されている電子書籍の画像ページの横方向(図面視)の端部をタッチ操作する。
【0054】
図5から図7は本発明の実施の形態1の書籍データ表示装置100における、めくり表示の速度の決定を説明する説明図である。斯かる図面は、電子書籍の両開き状態を示しており、図中には、親指を点線にて示している。また、説明の便宜上、ページ順にめくり表示する場合を例として説明する。
【0055】
例えば、利用者が親指にて電子書籍の右画像ページRの端部の「1」点(第1点)をタッチし、そのまま外側の「2」点(第2点)までスライドさせてから、親指を離せず、停止する操作を行う。斯かる場合、位置受付部8は、「1」点及び「2」点に対応する座標を求め、該座標を表す信号を速度決定部91に送る。
【0056】
速度決定部91は位置受付部8から「1」点及び「2」点の座標を表す信号を受信し、これら座標に基づき、「1」点及び「2」点の間の距離を求める。
【0057】
一方、記憶部4内の一部の領域には、位置受付部8が受け付けた位置指定に係る2つの点の間の距離と、めくり表示の速度とを対応付けて記憶している。例えば、上述したような、1ページずつ捲るめくり表示の場合を1倍速とした場合、パラパラと捲るめくり表示の場合は、前記距離に応じて2倍速、4倍速等に対応付けられている。
【0058】
「1」点及び「2」点の間の距離を求めた速度決定部91は、求められた距離に対応するめくり表示の速度を記憶部4から読み出し、めくり表示の速度として決定する。例えば、速度決定部91によって決定されためくり表示の速度が2倍速である場合、1ページずつ捲るめくり表示の場合(図2又は図3参照)より2倍速にて、パラパラとページを捲るようなめくり表示を行う(図6参照)。
【0059】
一方、利用者は、今現に行われているめくり表示の速度より早いめくり表示を希望する場合が想定される。斯かる場合、利用者は親指をそのままより外側にスライドさせ、「3」点にて止める。この際、親指はタッチしたままである。すなわち、利用者は、「1」点からの距離をより広げるように親指を移動させる。
【0060】
このような利用者の操作があった場合、位置受付部8は「3」点(第2点)に対応する座標を求め、該座標を表す信号を速度決定部91に送る。今回、速度決定部91は位置受付部8から「3」点の座標を表す信号を受信し、「1」点及び「3」点の間の距離を求める。
【0061】
速度決定部91は、求められた「1」点と「3」点との間の距離に対応するめくり表示の速度を記憶部4から読み出し、めくり表示の速度として決定する。例えば、速度決定部91によって決定されためくり表示の速度が4倍速である場合、2倍速にてめくり表示の場合(図6参照)より、早い速度にてパラパラとページを捲るようなめくり表示を行う(図7参照)。
【0062】
例えば、4倍速のめくり表示の場合においては、2倍速のめくり表示より、めくられているようなアニメーション表示がされる画像ページ(例えば、図6中、40ページ〜47ページ)の数を2倍に増やし、各画像ページへの画像の切替間隔を1/2倍にする等の処理を施し、現実の本のページをパラパラとめくっているかのように、ページめくりを疑似的に実現する。
【0063】
一方、利用者は、今現に行われているめくり表示の速度より遅いめくり表示を希望する場合が想定される。斯かる場合、利用者は親指をそのまま内側にスライドさせ、例えば、「3」点から「2」点まで戻して止める。すなわち、利用者は、「1」点からの距離を縮めるように親指を移動させる。
【0064】
このような利用者の操作があった場合、位置受付部8は再び「2」点(第2点)に対応する座標を求めて該座標を表す信号を速度決定部91に送り、速度決定部91は「1」点及び「2」点の間の距離を求め、当該距離に対応するめくり表示の速度を記憶部4から読み出し、めくり表示の速度として決定する。
【0065】
すなわち、速度決定部91は、先に受け付けた位置指定に係る点(第1点)と、後に受け付けた位置指定に係る点の中、最後に受け付けた位置指定に係る点(第2点)との間の距離に基づき、めくり表示の速度を決定する。一方、利用者が親指を表示部6(位置受付部8)から離した場合、めくり表示は終了する。
【0066】
以上に記載したように、本発明の実施の形態1の書籍データ表示装置100は、利用者が親指を電子書籍(画像ページ)の端部にタッチした後、スライドする簡単な操作によって、めくり表示の速度を連続的に加減することができる。
【0067】
従って、本発明の実施の形態1の書籍データ表示装置100においては、実施の本と同様、ページをパラパラとめくりながら、無作為にて所望の情報を探し出すことができ、より実際の本に近い感覚を利用者にもたらせることができる。
【0068】
図8又は図9は本発明の実施の形態1の書籍データ表示装置100における、めくり表示の方向の決定を説明する説明図である。斯かる図面は、電子書籍の両開き状態を示しており、図中には、親指を点線にて示している。また、説明の便宜上、めくり表示の速度は考慮しないものとする。
【0069】
例えば、利用者が親指にて電子書籍の右画像ページRの端部の「1」点(第1点)をタッチし、そのまま外側の「2」点(第2点)までスライドさせてから、親指を離せず、停止する操作を行う。斯かる場合、位置受付部8は、「1」点及び「2」点に対応する座標を求め、該座標を表す信号を表示順決定部92に送る。
【0070】
表示順決定部92は位置受付部8から「1」点及び「2」点の座標を表す信号を受信し、これら座標に基づき、「1」点のX座標値(又はY座標)と、「2」点のX座標値(又はY座標)との間の大小を判定する。例えば、後に受け付けた位置指定に係る点のX座標値が、先に受け付けた位置指定に係る点のX座標値より大きい場合、表示順決定部92はめくり表示の方向をページ順の表示に決定する。一方、後に受け付けた位置指定に係る点のX座標値が、先に受け付けた位置指定に係る点のX座標値より小さい場合、表示順決定部92はめくり表示の方向を逆ページ順の表示に決定する。
【0071】
本例においては、先に受け付けた位置指定に係る点が「1」点であり、後に受け付けた位置指定に係る点が「2」点であるので、「2」点のX座標値が「1」点のX座標値より大きい。従って、表示順決定部92は、めくり表示の方向をページ順の表示に決定する。斯かる場合、図6に示すように、現実の本をページ順にパラパラとめくっているかのように、ページめくりを疑似的に実現する。
【0072】
一方、利用者が親指にて電子書籍の右画像ページRの端部の「1」点(第1点)をタッチし、親指をそのまま内側の「3」点(第2点)までスライドさせた場合は、後に受け付けた位置指定に係る点(「3」点)のX座標値が、先に受け付けた位置指定に係る点(「1」点)のX座標値より小さいので、表示順決定部92はめくり表示の方向を逆ページ順の表示に決定する。斯かる場合、図9に示すように、現実の本を逆ページ順にパラパラとめくっているかのように、ページめくりを疑似的に実現する。
【0073】
一方、上述したように、利用者が親指にて電子書籍の右画像ページRの端部の「1」点(第1点)をタッチし、親指をそのまま一旦外側の「2」点(第2点)までスライドさせた後、所定時間が経過してから、更にそのまま親指を内外側にスライドさせ、「3」点にて止める場合も想定できる。
【0074】
斯かる場合、位置受付部8が「3」点に対応する座標を求め、該座標を表す信号を表示順決定部92に送り、表示順決定部92は該信号を受信してこれら座標に基づき、「1」点のX座標値と「3」点のX座標値との間の大小を判定し、めくり表示の方向を決定する。
【0075】
この場合、後に受け付けた位置指定に係る点(「3」点)のX座標値が、先に受け付けた位置指定に係る点(「1」点)のX座標値より小さいので、表示順決定部92はめくり表示の方向を逆ページ順の表示に決定することになる。
【0076】
従って、図6に示すように、電子書籍をページ順にパラパラとめくるめくり表示をしている途中で、「3」点へのスライド操作が行われ、図9に示すように、逆ページ順にパラパラとめくるめくり表示に処理が変わる。
【0077】
すなわち、表示順決定部92は、先に受け付けた位置指定に係る点(第1点)のX座標値(又はY座標)と、後に受け付けた位置指定に係る点の中、最後に受け付けた位置指定に係る点(第2点)のX座標値(又はY座標)との間の大小に基づき、めくり表示の方向を決定する。
【0078】
以上の説明においては、右画像ページRの端部をタッチ操作する場合を例として説明したが、これに限るものでなく、左画像ページLの端部でのタッチ操作の場合においても同様である。
【0079】
図10は本発明の実施の形態1の書籍データ表示装置100において、めくり表示の速度を決定する処理を示すフローチャートである。以下の説明は図5を参考にして行い、説明の便宜上、先に受け付けた位置指定に係る点を第1点とし、後に受け付けた位置指定に係る点を第2点とする。また、以下の説明において、めくり表示の方向については考慮しないものとする。
【0080】
利用者が位置受付部8(表示部6)上の所定点をタッチ操作した場合、位置受付部8は該所定点の位置指定を受け付ける。位置受付部8は利用者から受け付けた位置指定に係る前記所定点の座標を表す信号をCPU1に送出する。CPU1は、位置受付部8から取得した信号に基づき、前記所定点のタッチ操作が、表示部6に表示された画像ページの端部でのタッチ操作であるか否かを判定する(S101)。
【0081】
CPU1は表示部6に表示された画像ページの端部でのタッチ操作でないと判定した場合(S101:NO)、利用者によって画像ページの端部でのタッチ操作が行われるまで待機する。
【0082】
一方、CPU1が表示部6に表示された画像ページの端部でのタッチ操作であると判定した場合(S101:YES)、位置受付部8は該タッチ操作に係る前記所定点(例えば、図5の「1」点)を第1点として位置指定を受け付ける(S102)。
【0083】
利用者が図5の「1」点にてタッチ操作をした後、例えば、図5の「2」点までスライドする操作を行い、利用者の親指が図5の「2」点にて停止した場合、CPU1は計時部10に計時を指示する。
【0084】
CPU1は計時部10による計時結果に基づき、利用者の親指が図5の「2」点にて停止してから所定時間が経過したか否かを判定する(S103)。
【0085】
CPU1は利用者の親指が図5の「2」点にて停止してから所定時間が経過していないと判定した場合(S103:NO)、所定時間が経過するまで待機する。
【0086】
一方、CPU1が利用者の親指が図5の「2」点にて停止してから所定時間が経過したと判定した場合(S103:YES)、位置受付部8は図5の「2」点を第2点として位置指定を受け付ける(S104)。
【0087】
このようにして、利用者から受け付けた位置指定に係る第1点及び第2点の座標を表す信号は、位置受付部8によって、めくり表示決定部9(速度決定部91)に送出される。
【0088】
速度決定部91は位置受付部8から第1点及び第2点の座標を表す信号を受信し、これら座標に基づき、第1点及び第2点の間の距離を求める(S105)。
【0089】
第1点及び第2点の間の距離を求めた速度決定部91は、求められた距離に対応するめくり表示の速度を記憶部4から読み出し(S106)、読み出した速度を表示制御部7によるめくり表示の速度として決定する(S107)。斯かる処理については、上述したとおりであり、詳しい説明を省略する。
【0090】
次いで、表示制御部7は、速度決定部91によって決定されためくり表示の速度に基づき、めくり表示を行い(S108)、現実の本をパラパラとページをめくっているかのように、ページめくりを疑似的に実現する。
【0091】
この後、CPU1は位置受付部8から取得した信号に基づき、利用者の親指のスライド操作が再びあったか否かを判定する(S109)。
【0092】
例えば、利用者が図5の「2」点から「3」点まで更に親指をスライドさせ、CPU1が利用者の親指のスライド操作が再びあったと判定した場合(S109:YES)、処理をS103に戻す。以降、該スライド操作によって新たに第2点の位置指定が受け付けられる。すなわち、図5の「3」点を新たな第2点とする位置指定が受け付けられる。
【0093】
一方、CPU1は利用者の親指のスライド操作がなかったと判定した場合(S109:NO)、位置受付部8から取得した信号に基づき、利用者が親指を表示部6(位置受付部8)から離したか否かを判定する(S110)。
【0094】
CPU1は利用者が親指を表示部6(位置受付部8)から離したと判定した場合(S110:YES)、処理を終了する。
【0095】
一方、CPU1は利用者が親指を表示部6(位置受付部8)から離していないと判定した場合(S110:NO)、処理をS109に戻す。
【0096】
図11は本発明の実施の形態1の書籍データ表示装置100において、めくり表示の方向を決定する処理を示すフローチャートである。以下の説明は図8を参考にして行い、説明の便宜上、先に受け付けた位置指定に係る点を第1点とし、後に受け付けた位置指定に係る点を第2点とする。また、以下の説明において、めくり表示の方向については考慮しないものとする。
【0097】
利用者が位置受付部8(表示部6)上の所定点をタッチ操作した場合、位置受付部8は該所定点の位置指定を受け付ける。斯かる際、CPU1は、位置受付部8から取得した信号に基づき、前記所定点のタッチ操作が、表示部6に表示された画像ページの端部でのタッチ操作であるか否かを判定する(S201)。
【0098】
CPU1は表示部6に表示された画像ページの端部でのタッチ操作でないと判定した場合(S201:NO)、利用者によって画像ページの端部でのタッチ操作が行われるまで待機する。一方、CPU1が表示部6に表示された画像ページの端部でのタッチ操作であると判定した場合(S201:YES)、位置受付部8は該タッチ操作に係る前記所定点(例えば、図8の「1」点)を第1点として位置指定を受け付ける(S202)。
【0099】
利用者が図8の「1」点にてタッチ操作をした後、例えば、図8の「2」点までスライドする操作を行い、利用者の親指が図8の「2」点にて停止した場合、CPU1は計時部10に計時を指示する。
【0100】
CPU1は計時部10による計時結果に基づき、利用者の親指が図8の「2」点にて停止してから所定時間が経過したか否かを判定する(S203)。
【0101】
CPU1は利用者の親指が図8の「2」点にて停止してから所定時間が経過していないと判定した場合(S203:NO)、所定時間が経過するまで待機する。一方、CPU1によって利用者の親指が図8の「2」点にて停止してから所定時間が経過したと判定した場合(S203:YES)、位置受付部8は図8の「2」点を第2点として位置指定を受け付ける(S204)。
【0102】
このようにして、利用者から受け付けた位置指定に係る第1点及び第2点の座標を表す信号は、位置受付部8によって、めくり表示決定部9(表示順決定部92)に送出される。
【0103】
表示順決定部92は位置受付部8から第1点及び第2点の座標を表す信号を受信し、例えば、第1点のX座標値と、第2点のX座標値との間の大小を判定する(S205)。
【0104】
また、表示順決定部92は、該大小の判定の結果に基づき、表示制御部7によるめくり表示の方向を決定する(S206)。例えば、第2点のX座標値が、第1点のX座標値より大きい場合、表示順決定部92はめくり表示の方向をページ順の表示に決定する。一方、第2点のX座標値が、第1点のX座標値より小さい場合、表示順決定部92はめくり表示の方向を逆ページ順の表示に決定する。
【0105】
次いで、表示制御部7は、表示順決定部92によって決定されためくり表示の方向に基づき、めくり表示を行い(S207)、現実の本をパラパラとページをめくっているかのように、ページめくりを疑似的に実現する。
【0106】
この後、CPU1は位置受付部8から取得した信号に基づき、利用者の親指のスライド操作が再びあったか否かを判定する(S208)。
【0107】
例えば、利用者が図8の「2」点から「3」点まで更に親指をスライドさせ、CPU1が利用者の親指のスライド操作が再びあったと判定した場合(S208:YES)、処理をS203に戻す。以降、該スライド操作によって新たに第2点の位置指定が受け付けられる。すなわち、図8の「3」点を新たな第2点とする位置指定が受け付けられる。
【0108】
一方、CPU1は利用者の親指のスライド操作がなかったと判定した場合(S208:NO)、位置受付部8から取得した信号に基づき、利用者が親指を表示部6(位置受付部8)から離したか否かを判定する(S209)。
【0109】
CPU1は利用者が親指を表示部6(位置受付部8)から離したと判定した場合(S209:YES)、処理を終了する。一方、CPU1は利用者が親指を表示部6(位置受付部8)から離していないと判定した場合(S209:NO)、処理をS208に戻す。
【0110】
以上の記載においては、先に受け付けた位置指定に係る点と、後に受け付けた位置指定に係る点との2つの点の間の距離に基づき、めくり表示の速度が決定される場合を例として説明したがこれに限るものでない。例えば、前記2つの点の間における、時間間隔に基づき、めくり表示の速度が決定されるように構成しても良い。すなわち、先に受け付けた位置指定から、その後の位置指定の受け付けまでの時間間隔に基づき、めくり表示の速度が決定される。
【0111】
以下、先に受け付けた位置指定に係る点と、後に受け付けた位置指定に係る点との2つの点の間における、位置指定を受け付ける時間間隔に基づき、めくり表示の速度を決定する処理について説明する。説明は図6に基づき行い、説明の便宜上、図6において、「1」点から「2」点まで0.5秒かけてスライドして一旦停止し、所定時間後、再び「2」点から「3」点まで1秒かけてスライドしたものとする。また、当該スライド操作の際、スライド開始点と、スライド終了点との2つの点の位置指定を受け付け、該2つの点の間の時間間隔に基づき、めくり表示の速度を決定する。
【0112】
例えば、利用者が親指にて電子書籍の右画像ページRの端部の「1」点(第1点)をタッチし、そのまま外側の「2」点(第2点)までスライドさせてから、親指を離せず、停止する操作を行う。該スライドの開始の際、位置受付部8はスライド開始点の「1」点に係る位置指定を受け付ける。位置受付部8が該位置指定を受け付けた場合、CPU1は計時部10に計時開始を指示する。また、前記スライドの終了の際、位置受付部8はスライド終了点の「2」点に係る位置指定を受け付ける。位置受付部8が該位置指定を受け付けた場合、CPU1は計時部10に計時終了を指示する。計時部10による計時結果は速度決定部91に送られる。計時部10による計時結果、すなわち、「1」点と「2」点との間の時間間隔は、上述したように、0.5秒である。
【0113】
速度決定部91は計時部10から計時結果、すなわち、「1」点及び「2」点の間での
位置指定の受け付けにおける時間間隔を受信し、これに基づき、めくり表示の速度を決定する。
【0114】
詳しくは、記憶部4内の一部の領域には、位置受付部8が受け付けた位置指定に係る2つの点の間の時間間隔と、すなわち、計時部10による計時結果と、めくり表示の速度とを対応付けて記憶している。例えば、該計時結果と、めくり表示の速度とは相互比例し、計時結果が短い程、めくり表示の速度は速い。速度決定部91は計時部10から計時結果を取得した場合、該計時結果に対応するめくり表示の速度を記憶部4から読み出し、めくり表示の速度として決定する。
【0115】
一方、利用者は、今現に行われているめくり表示の速度より遅いめくり表示を希望する場合が想定される。斯かる場合、利用者は親指を「2」点からゆっくりスライドさせ、例えば、「3」点にて止める。この際、親指はタッチしたままである。この際におけるスライド時間、すなわち、「2」点と「3」点との間の時間間隔は、上述したように、1秒である。
【0116】
この場合のスライドの開始の際、位置受付部8が「2」点に係る位置指定を受け付け、CPU1は計時部10に計時開始を指示する。また、該スライドの終了の際、位置受付部8は「2」点に係る位置指定を受け付け、CPU1は計時部10に計時終了を指示する。計時部10による計時結果は速度決定部91に送られる。
【0117】
速度決定部91は計時部10から計時結果を取得した場合、該計時結果に対応するめくり表示の速度を記憶部4から読み出し、めくり表示の速度として決定する。本例においては、計時部10による計時結果は1秒であるので、0.5秒である上記の場合に比べて遅いめくり表示の速度が決定される。
【0118】
一方、例えば、利用者が親指を再び「3」点から「2」点までスライドさせた場合が生じ得る。例えば、斯かる場合のスライド時間、すなわち、「3」点と「2」点との間の時間間隔が0.5秒である場合、速度決定部91は再び0.5秒の計時結果に対応するめくり表示の速度を記憶部4から読み出し、めくり表示の速度として決定する。
【0119】
すなわち、速度決定部91が位置指定に係る2つの点の間の時間間隔に基づき、めくり表示の速度を決定する場合において、受け付けた位置指定に係る点が複数ある場合、最後に受け付けた位置指定に係る2つの点の間の時間間隔に基づき、めくり表示の速度を決定する。
【0120】
図12は本発明の実施の形態1の書籍データ表示装置100において、めくり表示の速度を決定する処理を示すフローチャートである。以下の説明は図5を参考にして行い、説明の便宜上、先に受け付けた位置指定に係る点を第1点とし、後に受け付けた位置指定に係る点を第2点とする。また、以下の説明において、めくり表示の方向については考慮しないものとする。
【0121】
利用者が位置受付部8(表示部6)上の所定点をタッチ操作した場合、位置受付部8は該所定点の位置指定を受け付ける。斯かる際、CPU1は、位置受付部8から取得した信号に基づき、前記所定点のタッチ操作が、表示部6に表示された画像ページの端部でのタッチ操作であるか否かを判定する(S301)。
【0122】
CPU1は表示部6に表示された画像ページの端部でのタッチ操作でないと判定した場合(S301:NO)、利用者によって画像ページの端部でのタッチ操作が行われるまで待機する。一方、CPU1が表示部6に表示された画像ページの端部でのタッチ操作であると判定した場合(S301:YES)、位置受付部8は該タッチ操作に係る前記所定点(例えば、図5の「1」点)を第1点として位置指定を受け付ける(S302)。この際、CPU1は計時部10に第1計時の開始を指示する。
【0123】
利用者が図5の「1」点にてタッチ操作をした後、例えば、図5の「2」点までスライドする操作を行い、利用者の親指が図5の「2」点にて停止した場合、CPU1は計時部10に第1計時の終了を指示し、新たに第2計時の開示を指示する。
【0124】
CPU1は計時部30による第2計時の結果に基づき、利用者の親指が図5の「2」点にて停止してから所定時間が経過したか否かを判定する(S303)。
【0125】
CPU1は利用者の親指が図5の「2」点にて停止してから所定時間が経過していないと判定した場合(S303:NO)、所定時間が経過するまで待機する。一方、CPU1が利用者の親指が図5の「2」点にて停止してから所定時間が経過したと判定した場合(S303:YES)、位置受付部8は図5の「2」点を第2点として位置指定を受け付ける(S304)。
【0126】
この際、計時部10による第1計時の結果が速度決定部91に送られ、速度決定部91は計時部10から第1計時の結果、すなわち、図5の「1」点及び「2」点の間における時間間隔を取得する(S305)。
【0127】
速度決定部91は計時部10から第1計時の結果を取得した場合、該計時の結果に対応するめくり表示の速度を記憶部4から読み出し(S306)、読み出した速度を表示制御部7によるめくり表示の速度として決定する(S307)。斯かる処理については、上述したとおりであり、詳しい説明を省略する。
【0128】
次いで、表示制御部7は、速度決定部91によって決定されためくり表示の速度に基づき、めくり表示を行う(S308)。
【0129】
この後、CPU1は位置受付部8から取得した信号に基づき、利用者の親指のスライド操作が再びあったか否かを判定する(S309)。例えば、利用者が図5の「2」点から「3」点まで更に親指をスライドさせ、CPU1が利用者の親指のスライド操作が再びあったと判定した場合(S309:YES)、処理をS302に戻す。以降、該スライド操作によって新たに第1点及び第2点の位置指定が受け付けられる。すなわち、図5の「2」点を新たな第1点とし、図5の「3」点を新たな第2点とする位置指定が受け付けられる。
【0130】
一方、CPU1は利用者の親指のスライド操作がなかったと判定した場合(S309:NO)、位置受付部8から取得した信号に基づき、利用者が親指を表示部6(位置受付部8)から離したか否かを判定する(S310)。
【0131】
CPU1は利用者が親指を表示部6(位置受付部8)から離したと判定した場合(S310:YES)、処理を終了する。一方、CPU1は利用者が親指を表示部6(位置受付部8)から離していないと判定した場合(S310:NO)、処理をS309に戻す。
【0132】
なお、以上においては、2つの点の間の時間間隔に基づき、すなわち、先に受け付けた位置指定から、その後の位置指定の受け付けまでの時間間隔に基づき、めくり表示の速度が決定される場合について説明したが、これに限るものでない。例えば、前記2つの点に係る座標及び前記時間間隔に基づき、前記2つの点の間のスライド速度を求め、求められたスライド速度に基づき、めくり表示の速度が決定されるように構成しても良い。
【0133】
(実施の形態2)
図13は本発明の実施の形態2の書籍データ表示装置100の要部構成を示す機能ブロック図である。実施の形態2の書籍データ表示装置100は、動作を行うためのコンピュータプログラムが、I/F5を介してCD−ROM等の可搬型記録媒体Aで提供することも可能であるように構成されている。さらに、実施の形態2の書籍データ表示装置100は、前記コンピュータプログラムを、図示しない外部装置から通信部11を介してダウンロードすることも可能であるように構成されている。以下に、その内容を説明する。
【0134】
実施の形態2の書籍データ表示装置100は外装(又は内装)の記録媒体読み取り装置(図示せず)を備えており、該記録媒体読み取り装置に、位置受付手段を介して画像の端部にて2点の位置指定を受付させ、先の位置指定に係る第1点と、後の位置指定に係る第2点との距離に基づき、画像群の順次表示の速度を決定させ、第1点及び第2点を表す座標のX値同士又はY値同士の大小に基づき、ページ順か又は逆ページ順かの表示順を決定させるプログラム等が記録された可搬型記録媒体Aを挿入して、例えば、CPU1がROM2にこのプログラムをインストールする。かかるプログラムはRAM3にロードして実行される。これにより、実施の形態1の本発明の書籍データ表示装置100として機能する。
【0135】
前記記録媒体としては、いわゆるプログラムメディアであっても良く、磁気テープ及びカセットテープ等のテープ系、フレキシブルディスク及びハードディスク等の磁気ディスク並びにCD−ROM/MO/MD/DVD等の光ディスクのディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM、EPROM、EEPROM、フラッシュROM等による半導体メモリを含めた固定的にプログラムコードを担持する媒体であっても良い。
【0136】
通信部11を介してネットワークからプログラムコードをダウンロードするように流動的にプログラムコードを担持する媒体であっても良い。なお、このように通信ネットワークからプログラムをダウンロードする場合には、そのダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納しておくか、あるいは別な記録媒体からインストールされるものであっても良い。なお、本発明は、前記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
【0137】
実施の形態1と同様の部分については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【符号の説明】
【0138】
1 CPU
2 ROM
3 RAM
4 記憶部
6 表示部
7 表示制御部
8 位置受付部
9 めくり表示決定部(決定手段)
91 速度決定部(速度決定手段)
92 表示順決定部(表示順決定手段)
100 書籍データ表示装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ページ単位の画像からなる画像群が表示される表示部と、該表示部の表示画面上の位置指定を受け付ける位置受付手段とを備え、該位置受付手段が受け付けた位置指定に基づき、該画像群を順次表示する表示装置において、
前記位置受付手段は画像の端部にて2点の位置指定を受け付け、
該2点の相互関係に基づき、前記順次表示の速度及び表示順を決定する決定手段を備えることを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記決定手段は、
先の位置指定に係る第1点と、後の位置指定に係る第2点との距離に基づき、前記順次表示の速度を決定する速度決定手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記速度決定手段は、
前記第1点の後の位置指定に係る点が複数である場合、最後の位置指定に係る点を前記第2点として、前記順次表示の速度を決定するように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記決定手段は、
先の位置指定に係る第1点と、後の位置指定に係る第2点との間の時間間隔に基づき、前記順次表示の速度を決定する速度決定手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項5】
前記速度決定手段は、
複数の位置指定を受け付けた場合、最後の位置指定に係る2点を夫々第1点と第2点とし、前記順次表示の速度を決定するように構成されていることを特徴とする請求項4に記載の表示装置。
【請求項6】
前記画像群の各画像にはページ番号が付されており、
前記決定手段は、
前記第1点及び第2点を表す座標のX値同士又はY値同士の大小に基づき、ページ順か又は逆ページ順かの表示順の決定を行う表示順決定手段を備えることを特徴とする請求項2から5の何れか1つに記載の表示装置。
【請求項7】
前記表示順決定手段は、
前記第1点の後の位置指定に係る点が複数である場合、最後の位置指定に係る点を前記第2点として、前記表示順の決定を行うように構成されていることを特徴とする請求項6に記載の表示装置。
【請求項8】
ページ単位の画像からなる画像群が表示される表示部と、該表示部の表示画面上の位置指定を受け付ける位置受付手段とを備える表示装置にて、該位置受付手段が受け付けた位置指定に基づき、該画像群を順次表示する表示方法において、
前記位置受付手段を介して画像の端部にて2点の位置指定を受け付けるステップと、
先の位置指定に係る第1点と、後の位置指定に係る第2点との距離に基づき、前記順次表示の速度を決定するステップと
を含むことを特徴とする表示方法。
【請求項9】
前記画像群の各画像にはページ番号が付されており、
前記第1点及び第2点を表す座標のX値同士又はY値同士の大小に基づき、ページ順か又は逆ページ順かの表示順を決定するステップを含むことを特徴とする請求項8に記載の表示方法。
【請求項10】
ページ単位の画像からなる画像群が表示される表示部と、該表示部の表示画面上の位置指定を受け付ける位置受付手段とを備える表示装置を構成するコンピュータに、該位置受付手段が受け付けた位置指定に基づき、該画像群を順次表示させるコンピュータプログラムにおいて、
コンピュータに、前記位置受付手段を介して画像の端部にて2点の位置指定を受付させるステップと、
コンピュータに、先の位置指定に係る第1点と、後の位置指定に係る第2点との距離に基づき、前記順次表示の速度を決定させるステップと
を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項11】
前記画像群の各画像にはページ番号が付されており、
コンピュータに、前記第1点及び第2点を表す座標のX値同士又はY値同士の大小に基づき、ページ順か又は逆ページ順かの表示順を決定させるステップを実行させることを特徴とする請求項10に記載のコンピュータプログラム。
【請求項12】
請求項10又は請求項11に記載のコンピュータプログラムを記録してあることを特徴とするコンピュータでの読み取りが可能な記録媒体。
【請求項1】
ページ単位の画像からなる画像群が表示される表示部と、該表示部の表示画面上の位置指定を受け付ける位置受付手段とを備え、該位置受付手段が受け付けた位置指定に基づき、該画像群を順次表示する表示装置において、
前記位置受付手段は画像の端部にて2点の位置指定を受け付け、
該2点の相互関係に基づき、前記順次表示の速度及び表示順を決定する決定手段を備えることを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記決定手段は、
先の位置指定に係る第1点と、後の位置指定に係る第2点との距離に基づき、前記順次表示の速度を決定する速度決定手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記速度決定手段は、
前記第1点の後の位置指定に係る点が複数である場合、最後の位置指定に係る点を前記第2点として、前記順次表示の速度を決定するように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記決定手段は、
先の位置指定に係る第1点と、後の位置指定に係る第2点との間の時間間隔に基づき、前記順次表示の速度を決定する速度決定手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項5】
前記速度決定手段は、
複数の位置指定を受け付けた場合、最後の位置指定に係る2点を夫々第1点と第2点とし、前記順次表示の速度を決定するように構成されていることを特徴とする請求項4に記載の表示装置。
【請求項6】
前記画像群の各画像にはページ番号が付されており、
前記決定手段は、
前記第1点及び第2点を表す座標のX値同士又はY値同士の大小に基づき、ページ順か又は逆ページ順かの表示順の決定を行う表示順決定手段を備えることを特徴とする請求項2から5の何れか1つに記載の表示装置。
【請求項7】
前記表示順決定手段は、
前記第1点の後の位置指定に係る点が複数である場合、最後の位置指定に係る点を前記第2点として、前記表示順の決定を行うように構成されていることを特徴とする請求項6に記載の表示装置。
【請求項8】
ページ単位の画像からなる画像群が表示される表示部と、該表示部の表示画面上の位置指定を受け付ける位置受付手段とを備える表示装置にて、該位置受付手段が受け付けた位置指定に基づき、該画像群を順次表示する表示方法において、
前記位置受付手段を介して画像の端部にて2点の位置指定を受け付けるステップと、
先の位置指定に係る第1点と、後の位置指定に係る第2点との距離に基づき、前記順次表示の速度を決定するステップと
を含むことを特徴とする表示方法。
【請求項9】
前記画像群の各画像にはページ番号が付されており、
前記第1点及び第2点を表す座標のX値同士又はY値同士の大小に基づき、ページ順か又は逆ページ順かの表示順を決定するステップを含むことを特徴とする請求項8に記載の表示方法。
【請求項10】
ページ単位の画像からなる画像群が表示される表示部と、該表示部の表示画面上の位置指定を受け付ける位置受付手段とを備える表示装置を構成するコンピュータに、該位置受付手段が受け付けた位置指定に基づき、該画像群を順次表示させるコンピュータプログラムにおいて、
コンピュータに、前記位置受付手段を介して画像の端部にて2点の位置指定を受付させるステップと、
コンピュータに、先の位置指定に係る第1点と、後の位置指定に係る第2点との距離に基づき、前記順次表示の速度を決定させるステップと
を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項11】
前記画像群の各画像にはページ番号が付されており、
コンピュータに、前記第1点及び第2点を表す座標のX値同士又はY値同士の大小に基づき、ページ順か又は逆ページ順かの表示順を決定させるステップを実行させることを特徴とする請求項10に記載のコンピュータプログラム。
【請求項12】
請求項10又は請求項11に記載のコンピュータプログラムを記録してあることを特徴とするコンピュータでの読み取りが可能な記録媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2012−150566(P2012−150566A)
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−7227(P2011−7227)
【出願日】平成23年1月17日(2011.1.17)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年1月17日(2011.1.17)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
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