説明

表示装置、表示方法およびプログラム

【課題】省電力化と操作者の使い勝手の向上との両立を図る。
【解決手段】表示装置1は、階層的に配置した複数の表示媒体10−1〜10−nと、記憶部30と、制御部40とを有し、各表示媒体10−1〜10−nには光センサ11が配置され、制御部40は、各光センサ11の外来光の検出結果に基づいて、表示媒体10−1〜10−nの捲り状況を検出するとともに、表示媒体10−1〜10−nを選択的にオンにして、オンにした表示媒体に情報を表示させ、最前面の表示媒体の表示をオンにすると共に、最前面の表示媒体の下層に位置する表示媒体のうち、少なくとも先頭の表示媒体の表示をオンにする。操作者が最前面の表示媒体のみを捲った場合、新たに最前面に位置する表示媒体は既に表示がオンになっているため、情報が遅れて表示されることがなく、操作者の使い勝手が向上する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報を表示する表示装置、表示方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、情報を表示する表示装置として、複数の薄い表示媒体から構成され、複数の表示媒体の各々に情報を表示するものが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
なお、本明細書では、表示装置を閉じた状態で一番上位にある表示媒体、または、操作者に面して一番上位にある表示媒体を最上層とし、逆方向にある表示媒体を下層にあると定義する。また、表示装置を開いた状態で、表示媒体の情報を表示する表示部の全面が操作者から視認可能となる表面上に位置する表示媒体を最前面と定義する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−58081号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に開示された表示装置において、複数の表示媒体の表示を全てオンにする場合、消費電力の増大が懸念される。
【0006】
そこで、省電力化の観点で、複数の表示媒体のうち最前面に位置する表示媒体のみ表示をオンすることが考えられる。
【0007】
しかし、最前面の表示媒体のみ表示をオンする場合、その最前面の表示媒体を操作者が捲った段階では、新たに最前面に位置する表示媒体は表示がオフとされており、その後に表示がオンになって情報が表示されることになるため、情報の表示が遅くなり、操作者の使い勝手が悪い。
【0008】
このように、特許文献1に開示された表示装置においては、省電力化と操作者の使い勝手の向上との両立を図ることができないという問題点がある。
【0009】
そこで、本発明の目的は、上述した課題を解決することができる表示装置、表示方法およびプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の表示装置は、
階層的に配置した複数の表示媒体と、
最前面の表示媒体の表示をオンにすると共に、該最前面の表示媒体の下層に位置する表示媒体のうち、少なくとも先頭の表示媒体の表示をオンにする制御部と、を有する。
【0011】
本発明の表示方法は、
階層的に配置した複数の表示媒体を有する表示装置による表示方法であって、
最前面の表示媒体の表示をオンにし、
前記最前面の表示媒体の下層に位置する表示媒体のうち、少なくとも先頭の表示媒体の表示をオンにする。
【0012】
本発明のプログラムは、
階層的に配置した複数の表示媒体を有する表示装置に、
最前面の表示媒体の表示をオンにする手順と、
前記最前面の表示媒体の下層に位置する表示媒体のうち、少なくとも先頭の表示媒体の表示をオンにする手順と、を実行させる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、階層的に配置した複数の表示媒体を有する表示装置において、最前面の表示媒体の表示をオンにすると共に、最前面の表示媒体の下層に位置する表示媒体のうち、少なくとも先頭の表示媒体の表示をオンにする。
【0014】
そのため、操作者が最前面の表示媒体のみを捲った場合、新たに最前面に位置する表示媒体は既に表示がオンになっているため、情報が遅れて表示されることがなく、操作者の使い勝手が向上する。
【0015】
また、最前面の表示媒体の下層に位置する表示媒体のうちの先頭以外の表示媒体については、任意の表示媒体の表示をオフとすることで、省電力化も図れる。
【0016】
したがって、省電力化と操作者の使い勝手の向上との両立を図ることができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の一実施形態の表示装置の外観図である。
【図2】図1に示した表示装置の機能ブロック図である。
【図3】図1に示した表示装置の動作例1の流れを説明するフローチャートである。
【図4】図2に示した記憶部が記憶するテーブルを示す図である。
【図5】図1に示した表示装置の動作例1の具体例を説明する図である。
【図6】図1に示した表示装置の動作例2の流れを説明するフローチャートである。
【図7】図1に示した表示装置の動作例2の具体例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。
(1)本実施形態の構成
図1は、本実施形態の表示装置1の外観図である。
【0019】
図1に示すように、本実施形態の表示装置1は、階層的に重ねた表示媒体10−1〜10−n(以下、どの表示媒体か特定しないときは表示媒体10と称す)と、束ねた表示媒体10−1〜10−n個々の一辺を保持する保持部20と、を有している。なお、図1においては、nを5とし、表示媒体10が5つである場合を例に挙げて示しているが、nは2以上の自然数であれば良い。
【0020】
表示媒体10−1〜10−nは、画像や文字等の情報を表示する表示部を有する表示媒体であり、例えば、電子ペーパー等である。なお、情報を表示する表示部は、表面、裏面少なくともいずれか一方の面上に実装されていれば良い。
【0021】
また、表示媒体10−1〜10−nは、上述した表示部を有する他、表示面側の右隅に配置された光センサ11を有しており、表示媒体10が最前面に位置しているときに、この光センサ11で外来光を検出する。なお、光センサ11の位置は、右隅に限定されず、表示媒体10が最前面に位置しているときに外来光を検出可能な位置に配置されていれば良い。また、光センサ11は、表示部内に内包されていても良い。
【0022】
保持部20は、表示媒体10−1〜10−n個々を着脱可能であり、かつ、見開き可能に表示媒体10−1〜10−nを保持することも可能とする。
【0023】
図2は、本実施形態の表示装置1の機能ブロック図である。
【0024】
図2に示すように、本実施形態の表示装置は、表示媒体10−1〜10−nと、記憶部30と、制御部40と、を有している。なお、記憶部30および制御部40は、図1に示した保持部20の内部に設けられている。
【0025】
表示媒体10−1〜10−nは、上述のように、光センサ11が配置される。
【0026】
記憶部30は、表示媒体10−1〜10−nに表示する情報を記憶する。
【0027】
制御部40は、表示媒体10−1〜10−nに配置された各光センサ11の外来光の検出結果に基づいて、光センサ11で外来光を検出した表示媒体10を、最前面に位置していると判断する。
【0028】
また、制御部40は、表示媒体10−1〜10−nに配置された各光センサ11の外来光の検出結果に基づいて、表示媒体10−1〜10−nの捲り状況を検出する。
【0029】
例えば、制御部40は、表示媒体10−1〜10−nの捲り状況として、同時に捲られた表示媒体10の枚数を検出する。例えば、制御部40は、表示媒体10−1の光センサ11で外来光が検出された後に、表示媒体10−2の光センサ11で外来光が検出された場合、表示媒体10−1のみが捲られたと判断する。また、表示媒体10−1の光センサ11で外来光が検出された後に、表示媒体10−3の光センサ11で外来光が検出された場合、表示媒体10−1,10−2が同時にまとめて捲られたと判断する。
【0030】
また、制御部40は、表示媒体10−1〜10−nの捲り状況として、表示媒体10−1〜10−nの捲り速度を検出する。例えば、制御部40は、不図示の時計部が出力する現在時刻の時刻情報を用いて、表示媒体10−1〜10−nの捲り速度として、単位時間当たりに捲られた表示媒体10の枚数を検出する。
【0031】
また、制御部40は、表示媒体10−1〜10−nを選択的にオンにして、オンにした表示媒体10に情報を表示させる。
【0032】
本実施形態においては、制御部40は、最前面の表示媒体10の表示をオンにすると共に、最前面の表示媒体10の下層に位置する表示媒体10のうち、少なくとも先頭の表示媒体10の表示をオンにする。
【0033】
ここで、表示媒体10の表示のオフとは、概念的には、情報を表示しているオン状態と比較して、相対的に輝度が低い状態を言うものとする。例えば、表示媒体10を液晶パネルとバックライトとで構成する場合は、バックライトを点灯している状態がオン、消灯している状態がオフとなる。
【0034】
そのため、操作者が最前面の表示媒体10のみを捲った場合、新たに最前面に位置する表示媒体10は既に表示がオンになっているため、情報が遅れて表示されることがなく、操作者の使い勝手が向上する。
【0035】
また、最前面の表示媒体10の下層に位置する表示媒体10のうちの先頭以外の任意の表示媒体10の表示をオフとすることで、省電力化も図れる。
【0036】
したがって、省電力化と操作者の使い勝手の向上との両立を図ることができる。
【0037】
なお、制御部40は、最前面の表示媒体10の下層に位置する表示媒体10のうちの先頭以外の表示媒体10の表示のオン/オフについては、表示媒体10−1〜10−nの捲り状況に基づき決定するが、詳細は後述する。
(2)本実施形態の動作
以下、本実施形態の表示装置1の動作について説明する。なお、以下では、表示媒体10は、表示装置1が閉状態であるときに、操作者から向かって見える方である表面に表示部を配置するものとし、裏面には表示部を実装しないものとして説明を進める。
(2−1)動作例1
図3は、本実施形態の表示装置1の動作例1の流れを説明するフローチャートである。なお、図3において、最前面の表示媒体10は表示がオンとなっているものとする。
【0038】
図3に示すように、まず、制御部40は、表示媒体10−1〜10−nに配置された各光センサ11の外来光の検出結果に基づいて、最前面の表示媒体10を特定する(ステップS11)。
【0039】
続いて、制御部40は、表示媒体10−1〜10−nに配置された各光センサ11の外来光の検出結果と、不図示の時計部が出力する時刻情報に基づいて、表示媒体10−1〜10−nの捲り速度として、ステップS11で特定した表示媒体10が最前面に位置する直前の単位時間当たりに捲られた表示媒体10の枚数を検出する(ステップS12)。
【0040】
続いて、制御部40は、ステップS12で検出した、直前の単位時間当たりに捲られた表示媒体10の枚数を基に、操作者の捲り速度を判断する。すなわち、制御部40は、最前面の表示媒体10の下層に位置する表示媒体10のうち、先頭からどこまでの表示媒体10の表示をオンするか決定する(ステップS13)。
【0041】
ここで、操作者の捲り速度が早い場合、事前に下層より下の方の表示媒体10まで表示をオンにしておかないと、表示媒体10を捲った時点で最前面に位置する表示媒体10の表示がオフになっている可能性がある。この場合、その後にその表示媒体10の表示をオンすることになるため、情報の表示が遅くなり、操作者の使い勝手が悪くなる。
【0042】
そこで、動作例1においては、捲り速度が速くなるほど、最前面の表示媒体10の下層の、表示をオンする表示媒体10の枚数が多くなるよう設定されたテーブルを記憶部30に予め記憶させておく。このテーブルの一例を図4に示す。なお、図4において、捲り速度は、単位時間(x秒)当たりに捲られた表示媒体10の枚数として示されている。また、図4の数値は一例であって、これに限定されるものではない。
【0043】
そのため、ステップS13においては、制御部40は、ステップS12で検出した、直前の単位時間当たりに捲られた表示媒体10の枚数を、記憶部30に記憶されたテーブルと照合して、最前面の表示媒体10の下層に位置する表示媒体10について、先頭からどこまでの表示媒体10の表示をオンするか決定する。
【0044】
その後、制御部40は、最前面の表示媒体10の下層に位置する表示媒体10のうち、ステップS13で決定した表示媒体10の表示をオンし、それ以外の表示媒体10の表示をオフする(ステップS14)。
【0045】
以下、動作例1について具体例を挙げて説明する。
【0046】
ここでは、図5に示すように、表示装置1において、nを30とし、30枚の表示媒体10−1〜10−30が設けられているものとする。また、現時点では最前面に表示媒体10−10が位置しており、表示媒体10−10が最前面に位置する直前のx秒間には4枚の表示媒体10−6〜10−9が捲られていたものとする。
【0047】
この場合、制御部40は、まず、記憶部30に記憶されたテーブルを参照して、直前のx秒間に表示媒体10が4枚捲られている場合、最前面の表示媒体10の下層の5枚分の表示媒体10の表示をオンすることを確認する。
【0048】
そのため、制御部40は、最前面の表示媒体10−10の下層に位置する表示媒体10−11〜10−30のうち、先頭の表示媒体10−11から5枚分の表示媒体10−11〜10−15の表示をオンにし、これ以外の表示媒体10−16〜10−30の表示をオフにする。
【0049】
なお、動作例1においては、表示媒体10は、表面に表示部を配置し、裏面には表示部を実装しないと仮定しているため、最前面の表示媒体10は1つのみ存在するが、表裏の両面に表示部を実装する場合、最前面の表示媒体10は2つ存在し、これら2つの表示媒体10がステップS11で特定される。この場合、ステップS11で特定された2つの表示媒体10の各々について、ステップ12以降の処理が行われる。この場合、捲り方向に位置する表示媒体10に対しては、表示オンとし、捲り方向に位置しない下層の表示媒体10に対しては、表示オンとしない設定を予めしておく必要がある。
(2−2)動作例2
図6は、本実施形態の表示装置1の動作例2の流れを説明するフローチャートである。なお、図6において、最前面の表示媒体10は表示がオンとなっているものとする。
【0050】
図6に示すように、まず、制御部40は、表示媒体10−1〜10−nに配置された各光センサ11の外来光の検出結果に基づいて、最前面の表示媒体10を特定する(ステップS21)。
【0051】
続いて、制御部40は、表示媒体10−1〜10−nに配置された各光センサ11の外来光の検出結果に基づいて、直近の表示媒体10の捲り時に、同時に捲られた表示媒体10の枚数を検出する(ステップS22)。
【0052】
続いて、制御部40は、ステップS22で検出した、直近に同時に捲られた表示媒体10の枚数を基に、最前面の表示媒体10の下層に位置する表示媒体10のうち、捲り方向に位置する先頭からどこまでの表示媒体10の表示をオンするか決定する(ステップS23)。
【0053】
ここで、操作者は、表示媒体10を繰り返し捲る場合、直近に捲った枚数と同じ枚数分の表示媒体10を再度捲る可能性があると考えられる。
【0054】
そのため、ステップS23においては、制御部40は、最前面の表示媒体10の下層に位置する表示媒体10のうち、先頭の表示媒体10から、捲り方向に位置する直近に同時に捲られた表示媒体10と同枚数分の表示媒体10までを、表示をオンにすると決定する。
【0055】
ただし、表示媒体10−1が最前面に位置している場合は、直近に表示媒体10が捲られることはあり得ない。そのため、この場合は、その下層に位置する表示媒体10−2〜10−30のうち、先頭の表示媒体10−2のみ表示をオンするものとする。
【0056】
その後、制御部40は、最前面の表示媒体10の下層に位置する表示媒体10のうち、ステップS23で決定した表示媒体10の表示をオンし、それ以外の表示媒体10の表示をオフする(ステップS24)。
【0057】
以下、動作例2について具体例を挙げて説明する。
【0058】
ここでは、図7に示すように、表示装置1において、nを30とし、30枚の表示媒体10−1〜10−30が設けられているものとする。また、現時点では最前面に表示媒体10−10が位置しており、直近には3枚の表示媒体10−7〜10−9が同時にまとめて捲られていたものとする。
【0059】
この場合、制御部40は、最前面の表示媒体10−10の下層に位置する表示媒体10−11〜10−30のうち、先頭の表示媒体10−11から3枚分の表示媒体10−11〜10−13の表示をオンにし、これ以外の表示媒体10−14〜10−30の表示をオフにする。
【0060】
なお、直近に複数の表示媒体10が同時にまとめて捲られていた場合、その捲られた複数の表示媒体10については、省電力化の観点から、表示を全てオフにすることも考えられる。しかし、その捲られた複数の表示媒体10のうち先頭の表示媒体10については、元々最前面に位置していて、操作者が閲覧していたと考えられるため、操作者が表示媒体10を元に戻して再度閲覧する可能性がある。ただし、表示媒体10を元に戻した時点で、その表示媒体10がオフであると、その後に表示をオンすることになるため、情報の表示が遅くなり、操作者の使い勝手が悪くなる。
【0061】
そこで、本実施形態においては、直近に複数の表示媒体10が同時にまとめて捲られていた場合、その捲られた複数の表示媒体10のうち、先頭の表示媒体10の表示をオンにし、先頭の表示媒体10以外の表示媒体10の表示をオフにしても良い。
【0062】
例えば、図7においては、直近に3枚の表示媒体10−7〜10−9が同時にまとめて捲られているため、先頭の表示媒体10−7の表示をオンにし、これ以外の表示媒体10−8〜10−9の表示をオフにする。
【0063】
また、本実施形態においては、直近に1枚の表示媒体10のみが捲られていた場合、操作者の使い勝手の観点から、その捲られた表示媒体10の表示をオンにしても良い。
【0064】
なお、動作例2においては、表示媒体10は、表面に表示部を配置し、裏面には表示部を実装しないと仮定しているため、最前面の表示媒体10は1つのみ存在するが、表裏の両面に表示部を実装する場合、最前面の表示媒体10は2つ存在し、これら2つの表示媒体10がステップS21で特定される。この場合、ステップS21で特定された2つの表示媒体10の各々について、ステップ22以降の処理が行われる。この場合、捲り方向に位置する表示媒体10に対しては、表示オンとし、捲り方向に位置しない下層の表示媒体10に対しては、表示オンとしない設定を予めしておく必要がある。
【0065】
上述したように本実施形態においては、制御部40は、最前面の表示媒体10の表示をオンにすると共に、最前面の表示媒体10の下層に位置する表示媒体10のうち、少なくとも先頭の表示媒体10の表示をオンにする。
【0066】
そのため、操作者が最前面の表示媒体10のみを捲った場合、新たに最前面に位置する表示媒体10は既に表示がオンになっているため、情報が遅れて表示されることがなく、操作者の使い勝手が向上する。
【0067】
また、最前面の表示媒体10の下層に位置する表示媒体10のうちの先頭以外の任意の表示媒体10の表示をオフとすることで、省電力化も図れる。
【0068】
したがって、省電力化と操作者の使い勝手の向上との両立を図ることができる。
【0069】
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明の範囲内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【0070】
例えば、上記実施形態においては、光センサ11を用いて、最前面に位置している表示媒体10や、表示媒体10の捲り状況を判断したが、本発明はこれに限定されない。
【0071】
例えば、表示媒体10の捲り状況については、操作者の指やペンによる接触と、その接触位置を検出するタッチセンサ(タッチパネルを含む)を各表示媒体10に設け、タッチセンサが所定のパターンを検出しても良い。
【0072】
所定のパターンとしては、表示媒体10の端面、端面周辺の少なくとも一方が、所定時間内に接触状態から非接触状態に変化するパターンが考えられる。このパターンの場合、表示媒体10がパラパラと捲られたと判断することができる。
【0073】
また、所定のパターンとしては、複数の表示媒体10全体の前面と背面の略同じ領域が同時に接触状態になり、略同時に非接触状態に変化するパターンが考えられる。このパターンの場合、複数の表示媒体10がまとめて捲られたと判断することができる。
【0074】
また、タッチセンサによる上記の制御は、光センサ11と併用しても良い。例えば、上記の制御は、光センサ11により外来光を検出した表示媒体10が関連する場合に行う。
【0075】
なお、本発明の表示装置1にて行われる方法は、コンピュータに実行させるためのプログラムに適用してもよい。また、そのプログラムを記憶媒体に格納することも可能であり、ネットワークを介して外部に提供することも可能である。
【符号の説明】
【0076】
1 表示装置
10−1〜10−n 表示媒体
11 光センサ
20 保持部
30 記憶部
40 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
階層的に配置した複数の表示媒体と、
最前面の表示媒体の表示をオンにすると共に、該最前面の表示媒体の下層に位置する表示媒体のうち、少なくとも先頭の表示媒体の表示をオンにする制御部と、を有する表示装置。
【請求項2】
前記制御部は、
前記表示媒体の捲り状況を検出し、
前記表示媒体の捲り状況に基づいて、前記最前面の表示媒体の下層に位置する表示媒体のうち、先頭からどこまでの表示媒体の表示をオンにするか決定し、
前記最前面の表示媒体の下層に位置する表示媒体のうち、前記決定した表示媒体の表示をオンし、前記決定した表示媒体以外の表示媒体の表示をオフする、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記制御部は、
前記表示媒体の捲り状況として、単位時間当たりに捲られた前記表示媒体の数を検出し、
単位時間当たりに捲られた前記表示媒体の数に基づいて、前記最前面の表示媒体の下層に位置する表示媒体のうち、先頭からどこまでの表示媒体の表示をオンにするか決定する、請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記制御部は、
前記表示媒体の捲り状況として、同時に捲られた前記表示媒体の数を検出し、
同時に捲られた前記表示媒体の数に基づいて、前記最前面の表示媒体の下層に位置する表示媒体のうち、先頭からどこまでの表示媒体の表示をオンにするか決定する、請求項2に記載の表示装置。
【請求項5】
前記制御部は、
複数の表示媒体が同時にまとめて捲られた場合、該複数の表示媒体のうち、先頭の表示媒体の表示をオンにし、該先頭の表示媒体以外の表示媒体の表示をオフにする、請求項4に記載の表示装置。
【請求項6】
階層的に配置した複数の表示媒体を有する表示装置による表示方法であって、
最前面の表示媒体の表示をオンにし、
前記最前面の表示媒体の下層に位置する表示媒体のうち、少なくとも先頭の表示媒体の表示をオンにする、表示方法。
【請求項7】
階層的に配置した複数の表示媒体を有する表示装置に、
最前面の表示媒体の表示をオンにする手順と、
前記最前面の表示媒体の下層に位置する表示媒体のうち、少なくとも先頭の表示媒体の表示をオンにする手順と、を実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−68866(P2013−68866A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−208474(P2011−208474)
【出願日】平成23年9月26日(2011.9.26)
【出願人】(310006855)NECカシオモバイルコミュニケーションズ株式会社 (1,081)
【出願人】(303013763)NECエンジニアリング株式会社 (651)
【Fターム(参考)】