説明

表示装置の表示情報検索システム、表示装置、表示装置のプログラム、及び、検索用装置のプログラム

【課題】不揮発性表示部を備えた表示装置は、検索ワードなどの検索条件を入力して表示情報の検索を行うということに関しては不向きである。そこで本発明は、不揮発性表示部を備えた表示装置で検索条件を入力することなく、利用者が所望の表示情報の検索を行うことができる表示情報検索システムを提供することを目的とする。
【解決手段】利用者は携帯電話50を利用して、表示装置100に記憶されている特定のコンテンツ、もしくは、特定のコンテンツの特定のページを表示情報として検索することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置の表示情報検索システム、表示装置、表示装置のプログラム、及び、検索用装置のプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、電力の供給が絶たれても画像の表示が維持される表示装置が知られている(例えば、特許文献1)。このような表示装置は、電気泳動型の表示素子やコレステリック液晶等を備えた不揮発性表示部を有する。このような不揮発性表示部は画像の書きかえを行う場合は電力を消費するが、書きかえた後の画像の表示を維持するためには電力を消費しない。よって、不揮発性表示部を備えた表示装置は、電力の消費を抑えることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−197953号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
不揮発性表示部を備えた表示装置において、QWERTY配列のキーボード等を備えた表示装置が知られている。このような表示装置において、上述のキーボード等のデバイスを用いたグラフィカルユーザインターフェースにより所定の検索ワード等の検索条件を利用者に入力させ、表示装置のメモリに記憶されており表示装置で表示可能な表示情報を利用者が検索できるものがある。
【0005】
しかしながら、キーボード等のデバイスを用いたグラフィカルユーザインターフェースを利用して検索ワード等の検索条件を入力させる場合、不揮発性表示部に表示する画像を頻繁に書きかえる必要がある。利用者がキーボードを用いて文字を入力する都度、その入力された文字を表示させるために不揮発性表示部の画像を更新させる必要があるからである。このように画像を頻繁に書きかえると、電力の消費を抑えることができるという不揮発性表示部を備えた表示装置の利点が阻害される恐れがある。このように不揮発性表示部を備えた表示装置は、検索ワードなどの検索条件を入力して表示情報の検索を行うということに関しては不向きである。
【0006】
そこで本発明は、不揮発性表示部を備えた表示装置で検索条件を入力することなく、利用者が所望の表示情報の検索を行うことができる表示情報検索システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の課題を解決するため請求項1に記載の表示情報検索システムは、表示情報を記憶する表示装置と、前記表示装置に記憶された表示情報を検索するための検索条件を入力する検索用装置とを備えた表示情報検索システムであって、前記検索用装置は、操作部と、像を表示する表示部と、前記表示装置と通信を行う第一通信部と、前記表示装置に記憶された表示情報を検索条件に基づいて検索するための情報である検索用情報を記憶する第一記憶部と、前記操作部を介して利用者に入力される検索条件を取得する検索条件取得部と、前記検索条件取得部により取得した検索条件に合致する表示情報を、前記第一記憶部に記憶された検索用情報に基づいて検索する検索部と、前記検索部で検索した検索結果である表示情報のリストを前記表示部に表示する検索結果表示部と、前記検索結果表示部により表示したリストから操作部を介して選択された表示情報を特定する表示情報特定部と、表示情報特定部により特定された表示情報を表示する指示を、第一通信部を介して前記表示装置に送信する表示指示送信部と、を備え、前記表示装置は、電力の供給が断たれても像の表示が維持される不揮発性表示部と、前記検索用装置と通信を行う第二通信部と、複数の表示情報を記憶する第二記憶部と、前記第二通信部を介して受信した指示が示す表示情報を前記不揮発性表示部に表示させる表示情報表示部と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
請求項1に記載の表示情報検索システムによれば、利用者は、検索用装置に検索条件を入力することにより所望の表示情報の検索を行うことができるため、利用者は不揮発性表示部をそなえた表示装置に検索条件を入力することなく、利用者が所望の表示情報の検索を行うことができる。
【0009】
また、請求項2に記載の表示情報検索システムは、請求項1に記載の表示情報検索システムが有する特徴に加え、前記検索用装置の表示指示送信部は、前記第一記憶部に記憶された検索用情報の内容を判別する判別情報を、前記指示とともに送信し、前記表示装置は、検索用情報を記憶する第三記憶部と、前記指示とともに受信した判別情報と、前記第三記憶部に記憶されている検索用情報の内容を判別する判別情報とが一致するか否かを判断する一致判断部を備え、前記表示情報表示部は、前記一致判断部が一致すると判断した場合に、前記指示に従って表示情報を表示することを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載の表示情報検索システムによれば、請求項1に記載の表示情報検索システムが有する効果に加え、前記表示情報表示部は、受信した判別情報が表示装置の判別情報と一致する場合に、前記指示に従って表示情報を表示するので、表示装置の検索用情報と同一の検索用情報に基づいて検索された表示情報を表示することができる。
【0011】
また、請求項3に記載の表示情報検索システムは、請求項2に記載の表示情報検索システムが有する特徴に加え、前記表示装置は、一致しないと判断した場合に、エラー表示を前記不揮発性表示部に表示させるエラー表示部を備えたことを特徴とする。
【0012】
請求項3に記載の表示情報検索システムによれば、請求項2に記載の表示情報検索システムが有する効果に加え、表示装置の記憶する表示情報に基づいて求められた検索用情報と同一の検索用情報に基づいて検索できなかった場合に、表示装置にエラー表示が表示されるため、利用者はエラーの発生を確認することができる。
【0013】
また、請求項4に記載の表示情報検索システムは、請求項2に記載の表示情報検索システムが有する特徴に加え、前記表示装置は、前記一致判断部が一致しないと判断した場合に、前記第三記憶部に記憶されている検索用情報を、前記第二通信部を介して前記検索用装置に送信する検索用情報送信部と、を備え、前記検索用装置は、前記第一記憶部に記憶されている検索用情報を、前記検索用情報送信部により送信された検索用情報に更新する検索用情報更新部を備えたことを特徴とする。
【0014】
請求項4に記載の表示情報検索システムによれば、請求項2に記載の表示情報検索システムが有する効果に加え、表示装置の記憶する表示情報に基づいて求められた検索用情報と同一の検索用情報に基づいて検索できなかった場合に、検索用装置の記憶する検索用情報が更新される。このため、次回から表示装置の記憶する表示情報に基づいて求められる検索用情報と同一の検索用情報に基づいて、検索を行うことができる。
【0015】
また、請求項5に記載の表示装置は、請求項1に記載の表示装置であって、電力の供給が断たれても像の表示が維持される不揮発性表示部と、前記検索用装置と通信を行う第二通信部と、複数の表示情報を記憶する第二記憶部と、前記第二通信部を介して受信した指示が示す表示情報を前記不揮発性表示部に表示させる表示情報表示部と、を備えたことを特徴とする。
【0016】
また、請求項6に記載の表示装置のプログラムは、請求項1に記載の表示装置であって、電力の供給が断たれても像の表示が維持される不揮発性表示部と、前記検索用装置と通信を行う第二通信部と、複数の表示情報を記憶する第二記憶部と、を備えた表示装置のコンピュータに、前記第二通信部を介して受信した指示が示す表示情報を前記不揮発性表示部に表示させる表示情報表示ステップを実行させることを特徴とする。
【0017】
また、請求項7に記載の検索用装置のプログラムは、請求項1に記載の検索用装置であって、操作部と、像を表示する表示部と、前記表示装置と通信を行う第一通信部と、前記表示装置に記憶された表示情報を検索条件に基づいて検索するための情報である検索用情報を記憶する第一記憶部と、を備えた検索用装置のコンピュータに、前記操作部を介して利用者に入力される検索条件を取得する検索条件取得ステップと、前記検索条件取得部により取得した検索条件に合致する表示情報を、前記第一記憶部に記憶された検索用情報に基づいて検索する検索ステップと、前記検索部で検索した検索結果である表示情報のリストを前記表示部に表示する検索結果表示ステップと、前記検索結果表示部により表示したリストから操作部を介して選択された表示情報を特定する表示情報特定ステップと、表示情報特定部により特定された表示情報を表示する指示を、第一通信部を介して前記表示装置に送信する表示指示送信ステップと、を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
不揮発性表示部を備えた表示装置で検索条件を入力することなく、利用者が所望の表示情報の検索を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】検索システム1の概略図である。
【図2】携帯電話50と、表示装置100との状態の遷移を表す状態遷移図である。
【図3】携帯電話50の外観を示す外観図である。
【図4】携帯電話50のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図5】内蔵メモリ部61に設けられる記憶領域の構成を示す概念図である。
【図6】検索インデックスファイルのデータ構造を示す概念図である。
【図7】コンテンツリストの一例を示す概念図である。
【図8】表示装置100の外観を示す外観図である。
【図9】表示装置100のハードウェアの構成を示すブロック図である。
【図10】メモリカード120に設けられる記憶領域の構成を示す概念図である。
【図11】RAM102に設けられる記憶領域を示した概念図である。
【図12】検索アプリ処理のフローチャートである。
【図13】検索インデックス更新処理のフローチャートである。
【図14】コンテンツ検索処理のフローチャートである。
【図15】ページ検索処理のフローチャートである。
【図16】検索処理のフローチャートである。
【図17】表示装置処理のフローチャートである。
【図18】検索インデックス取得要求受信処理のフローチャートである。
【図19】表示指示情報受信処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に、本発明が適用される第一実施形態における検索システム1について説明する。
【0021】
<検索システム1の概要>
先ず、検索システム1の概要について図1を参照して説明する。検索システム1は、携帯電話50と、表示装置100とを備える。表示装置100に記憶されている表示情報を、利用者は携帯電話50を利用して検索することができる。表示装置100は、検索対象である表示情報として、複数ページの画像群から構成されるコンテンツを複数記憶している。利用者は携帯電話50を利用して、表示装置100に記憶されている特定のコンテンツ、もしくは、特定のコンテンツの特定のページを表示情報として検索することができる。コンテンツの電子データであるコンテンツデータのデータ構造は独自形式のデータ構造である。コンテンツデータは、Word(登録商標)、Excel(登録商標)、PDF(登録商標)等のその他の形式の電子データを、PCの変換用のアプリケーションプログラムにて上述の独自形式に変換され、後述のメモリカード120に記録されたものである。
【0022】
利用者が所望の表示情報を検索する場合、表示情報検索システム1は次のように動作する。先ず、利用者は、表示情報を検索するための検索条件を携帯電話50に入力する。検索条件を入力された携帯電話50は、入力された検索条件に合致する表示情報のリストを利用者に提示する。利用者は提示されたリストの中から所望の表示情報の選択を決定することにより、携帯電話50は選択された表示情報を表示させる指示を表示装置100に対して行う。表示装置100は、指示された表示情報を表示する。これにより利用者は表示装置100において、所望の表示情報を閲覧することができる。
【0023】
このような表示情報検索システムの動作の一例について図2を参照して説明する。図2は、携帯電話50と、表示装置100との状態の遷移を表す状態遷移図である。先ず、利用者は携帯電話50にインストールされている検索用アプリケーションプログラムを起動する。検索用アプリケーションプログラムを起動すると、携帯電話50はメニュー選択画面を表示する。メニュー選択画面においては、“(1)コンテンツ検索”、“(2)ページ検索”、“(3)検索インデックス更新”等の複数のメニュー項目が表示される。
【0024】
利用者が“(1)コンテンツ検索”のメニュー項目の選択を決定すると、携帯電話50は検索ワードを入力するための検索ワード入力画面を表示する。
【0025】
検索ワード入力画面において、利用者が検索ワードを入力して検索を実行する指示を入力すると、携帯電話50は検索実行中画面を表示して検索を開始する。携帯電話50は、検索ワードに基づいてコンテンツを検索するための検索インデックスファイルを予め記憶している。携帯電話50は、検索インデックスファイルを用いて検索ワードに合致するコンテンツを検索する。
【0026】
携帯電話50は、検索が終了すると、検索結果を表示するための検索結果表示画面を表示する。検索結果表示画面には入力された検索ワードに合致したコンテンツのタイトルのリストが表示される。以下の説明においてこのコンテンツのタイトルのリストをタイトルリストと称す。
【0027】
利用者が、表示されたタイトルリストの中から所望のコンテンツの選択の決定を行うと、携帯電話50は、選択されたコンテンツを表示させる指示を表示装置100に送信する。携帯電話50から受信した指示に基づいて、表示装置100は指示されたコンテンツの1ページ目の画像を表示する。これにより利用者は表示装置100において所望のコンテンツを閲覧することができる。次に、表示情報検索システム1の各構成の詳細を説明する。
【0028】
<携帯電話50の説明>
携帯電話50は、オペレーションシステム(OS)を搭載しており、利用者が好みのアプリケーションプログラムをインストールすることが可能なスマートフォンである。携帯電話50は、携帯電話網に接続して通信を行う電話通信機能のほかに、外部の装置と通信を行う外部装置通信機能を有する。携帯電話50は、この外部装置通信機能を利用して表示装置100と通信を行う。
【0029】
図3は、携帯電話50の外観を示す外観図である。図3に示すように携帯電話50は、利用者が所定の入力操作を行うための操作部54と、動画像や静止画像や文字等を表示するための表示部55と、着信音や受話音声の音響出力行うスピーカ部56と、利用者の発話音声を集音するためのマイクロフォン部57とを備える。
【0030】
図4を参照して携帯電話50のハードウェア構成について説明する。携帯電話50は、CPU51、RAM52、ROM53、操作部54、表示部55、スピーカ部56、マイクロフォン部57、バイブレーション部58、電話通信部59、外部装置通信部60、内蔵メモリ部61を備える。RAM52、ROM53、操作部54、表示部55、スピーカ部56、マイクロフォン部57、バイブレーション部58、電話通信部59、外部装置通信部60、内蔵メモリ部61はそれぞれ、バス62を介してCPU51と接続されている。
【0031】
CPU51はOSやアプリケーションプログラムに基づいて後述の検索アプリ処理等を実行し、携帯電話50の周辺機器を制御する。RAM52は、CPU51が後述の各処理を実行する際に必要なデータを一時的に記憶する揮発性の記憶装置である。ROM53は、OS等を記憶した不揮発性の記憶装置である。操作部54は、十字キー、決定キー、キャンセルキー、文字入力キーなどの複数のキーを備え、利用者の入力操作を検知してCPU51にどのような入力操作がおこなわれたかを通知する。表示部55は、CPU51からの指示に従って、所定の画像を表示する。スピーカ部56は、着信音や通話相手の発話音声を出力する。マイクロフォン部57は、利用者の発話音声等を集音する。バイブレーション部58はCPU51の指示に従って、携帯電話50の筐体を振動させて発着信などを利用者に知らせる。電話通信部59は、CPU51からの指示に従って、携帯電話網の基地局との間で無線通信を行う。外部装置通信部60は、CPU51からの指示に従って、表示装置100などの外部装置との間で通信を行う。この外部装置通信部60は、具体的には、Blutooth(登録商標)に代表されるような近距離無線通信を行うものであってもよいし、USBインターフェースのように有線で通信を行うためのものであっても良い。尚、以下の説明において外部装置通信部60はBlutoothによる通信を行うものとして説明する。内臓メモリ部61は後述の検索インデックスファイルやアプリケーションプログラム等を記憶する不揮発性の記憶装置である。
【0032】
次に内蔵メモリ部61に設けられる記憶領域の構成について図5を参照して説明する。内臓メモリ部61には、検索インデックスファイルを記憶するための検索インデックス記憶領域611と、コンテンツリストを記憶するためのコンテンツリスト記憶領域612とを有する。
【0033】
検索インデックス記憶領域611に記憶される検索インデックスファイルは、検索ワードに基づいてコンテンツまたはコンテンツのページの候補を抽出するために用いる情報である。検索インデックスファイルは予め検索インデックス記憶領域611に記憶されている。検索インデックス記憶領域611には、複数の検索インデックスファイルが記憶されている。記憶されている検索インデックスファイルには、コンテンツを検索する際に用いられる検索インデックスファイルと、コンテンツの特定のページを検索する際に用いられる検索インデックスファイルとがある。ページを検索するために用いられる検索インデックスファイルは、コンテンツ毎に複数の検索インデックスファイルが記憶されている。
【0034】
ここで、図6(A)、(B)を参照し、検索インデックスファイルのデータ構造について説明する。検索インデックスファイルは、インデックスIDとインデックス情報とを備える。インデックスIDは検索インデックスファイルを識別するための情報である。インデックスIDは4桁の数字からなる情報である。コンテンツを検索するために用いられる検索インデックスファイルのインデックスIDには、「0000」を用いる。ページを検索するために用いられる検索インデックスファイルのインデックスIDには「0001」〜「9999」までの、9999個の数字を用いる。尚、「0001」〜「9999」までのインデックスIDは、その検索インデックスファイルが対応するコンテンツのコンテンツIDと一致する。従って、インデックスIDを見れば、その検索インデックスファイルがどのコンテンツのページを検索するためのものであるかを判断できる。
【0035】
インデックス情報は、検索ワードに対応するコンテンツ、もしくは、検索ワードに対応するページ番号を示す情報である。図6(A)に示すように、インデックスIDが「0000」の検索インデックスファイルには、各検索ワードに対してそれぞれの検索ワードに関係するコンテンツのコンテンツIDが対応付けられている。また、インデックスIDが「0001」〜「9999」までの検索インデックスファイルには、各検索ワードに対してその検索ワードに関係するページ番号が対応付けられている。
【0036】
コンテンツリスト記憶領域612に記憶されるコンテンツリストは、表示装置100に記憶されているコンテンツのコンテンツIDと、コンテンツのタイトルとを示す情報である。コンテンツIDはコンテンツを識別するためのIDであり、コンテンツタイトルはそのコンテンツのタイトルを示す情報である。図7に、コンテンツリスト記憶領域に記憶されるコンテンツリストの一例を示す。図7に示すように、コンテンツリストには、コンテンツIDとそのコンテンツのタイトルとが対応付けられている。
【0037】
<表示装置100の説明>
次に、表示装置100について説明する。図8に示すように、表示装置100は不揮発性表示パネル106と、操作部150とを備える。
【0038】
不揮発性表示パネル106には、表示装置100で表示可能な所定形式の画像のコンテンツや、表示するコンテンツを選択するための選択画面や、表示装置100で実行可能なメニュー項目を選択するためのメニュー画面等の各種画像が表示される。
【0039】
不揮発性表示パネル106としては、電気泳動型の表示素子やコレステリック液晶等を備えた表示パネルを用いることができる。以下の説明において、本実施形態における不揮発性表示パネル106は、電気泳動型の表示素子を備えた表示パネルであるものとして説明する。
【0040】
不揮発性表示パネル106の画像は、後述の表示コントローラ105(図9参照)により書きかえられる。不揮発性表示パネル106に表示された画像は、不揮発性表示パネル106または表示コントローラ105への電力の供給が断たれても、表示されたまま維持される。このような表示装置100は画像の表示の維持のために電力を必要としないため、画像の書きかえ後は、不揮発性表示パネル106や表示コントローラ105への電力の供給を停止することにより電力消費を抑えることができる。したがって、画像の表示の維持に電力が消費される従来のLCD(Liquid Crystal Display)パネルや、PDP(Plasma Display Panel)などの自発光型の表示パネルを備えた表示装置に比べ、消費電力が少ないという特徴がある。
【0041】
操作部150は、利用者が電源のオン、または、電源のオフを指示する際に押下する源キー151と、表示装置100の電源オン中に利用者が所定の指示を入力するための複数の操作キー158とを有する。表示装置100は、操作キー158として、メニューキー152と、閉じるキー153と、前キー155と、次キー156と、13個の選択キー157とを備える。
【0042】
次に、表示装置100のハードウェアの構成について図9を参照して説明する。図9は表示装置100のハードウェアの構成を示したブロック図である。表示装置100は、CPU101と、RAM102と、ROM103と、表示コントローラ105と、不揮発性表示パネル106と、メモリカードインターフェース109と、メモリカード120と、通信部130と、操作部150とを備える。CPU101と、RAM102と、ROM103と、表示コントローラ105と、メモリカードインターフェース109と、通信部130と、操作部150とはそれぞれバス110を介して接続されている。
【0043】
CPU101は、ROM103に記憶されたファームウェアに従って、表示装置100の各周辺機器を制御する。尚、本実施形態においては、表示装置100の周辺機器は、ROM103に記憶されたファームウェアによって制御されるものとして説明するが、OSとアプリケーションプログラムとによって制御されるようにしてもよい。
【0044】
RAM102は、CPU101が各処理を実行する際に必要なデータを一時的に記憶する揮発性の記憶装置である。
【0045】
ROM103は、後述の表示装置処理を実行するためのファームウェアを記憶している不揮発性の記憶装置である。
【0046】
メモリカードインターフェース109は、CPU101からの指示に従って、表示装置100に装着されたメモリカード120からデータの読み出し、および、メモリカード120へのデータの書き込みを行う。
【0047】
メモリカード120は、表示装置100で表示可能なコンテンツの画像データを記憶する。メモリカード120は、一つのコンテンツに対して、1ページ分の画像のデータを複数備えている。メモリカード120は、表示装置100に着脱可能に備えられている。尚、本実施形態においては検索対象であるコンテンツデータを記憶する記憶部としてメモリカード120を例に挙げて説明するが、本発明はこれに限られるものではない。表示装置100がフラッシュメモリー等の内臓メモリを備えていれば、そこにコンテンツデータが記憶されていても良い。
【0048】
本実施形態における不揮発性表示パネル106は、周知のアクティブマトリクス方式の電気泳動型の表示パネルである。不揮発性表示パネル106は、表示面側の透明基板と、透明基板に対向する位置に設けられた背面基板とを有する。透明基板と背面基板との間に電気泳動型の表示素子が設けられている。不揮発性表示パネル106は、不揮発性表示パネル106の各ゲートラインへゲート信号を出力するためのゲートドライバ(図示外)と、不揮発性表示パネル106の各ソースラインへソース信号を出力するためのソースドライバ(図示外)とを備える。
【0049】
表示コントローラ105は、ゲートドライバによるゲート信号の出力とソースドライバによるソース信号の出力とを制御して画像の書きかえ動作を実行する。表示コントローラ105は、CPU101から受信する画像の書きかえ指示に従って、書きかえる画像に応じたゲート信号とソース信号とを出力する指示をゲートドライバ及びソースドライバに出力する。これにより不揮発性表示パネル106の各画素電極には電気泳動型の表示素子を制御する駆動電圧が印加され、不揮発性表示パネル106に表示された画像は書きかえられる。
【0050】
通信部130は、CPU101からの指示に従って、表示装置100などの外部装置との間で通信を行う。具体的には、Blutooth(登録商標)に代表されるような近距離無線通信を行うものであってもよいし、USBインターフェースのように有線で通信を行うためのものであっても良い。尚、以下の説明において通信部130はBlutoothによる通信を行うものとして説明する。
【0051】
操作部150は、上述したように電源キー151と、複数の操キー158とを備える。操作部150は押下された操作キー158に応じた信号をCPU101に出力する。これによりCPU101は、利用者によりいずれのキーが操作されたかを判断することができる。
【0052】
表示装置100のメモリカード120に設けられる記憶領域の構成を図10を参照して説明する。メモリカード120には、検索インデックス記憶領域121と、コンテンツリスト記憶領域122と、コンテンツデータ記憶領域123とを備える。コンテンツデータ記憶領域123は、表示装置100で表示するコンテンツのデータであるコンテンツデータを記憶する領域である。コンテンツデータ記憶領域123に記憶されるコンテンツデータは、コンテンツIDと、コンテンツのタイトルや、データの作成日時等の属性情報と、複数ページの画像データ等から構成される。検索インデックス記憶領域121は、検索インデックスファイルを記憶する領域である。コンテンツリスト記憶領域122は、コンテンツリストを記憶する領域である。
【0053】
検索インデックス記憶領域121には予め検索インデックスファイルが記憶されている。検索インデックスファイルの作成若しくは更新は、例えば、PCの変換アプリケーションプログラムによるデータ形式の変換時に行われれば良い。この場合、検索インデックスファイルに登録される検索ワードは、データ変換時に変換前の電子データから出現頻度の高いワードが自動抽出され、それが検索ワードとして登録される形態が考えられる。若しくは、利用者が特定のコンテンツに対応する検索ワードを登録したい場合に、利用者がコンテンツを指定し検索ワードを入力した場合に、指定されたコンテンツに入力された検索ワードが登録される形態であってもよい。検索インデックスファイルの作成及び更新がどのような形態で実現されるかに関しては、本願発明の要旨に直接かかわるものではないので、ここでは単に予め表示装置100が記憶しているものとして説明する。
【0054】
表示装置100のプログラム実行中にRAM102に設けられる記憶領域について図11を用いて説明する。図11は、RAM102に設けられる記憶領域を示した概念図である。RAM102には、表示画像情報記憶領域204が設けられる。
【0055】
表示画像情報記憶領域204には、後述の表示装置処理にて表示画像情報が記憶される。表示画像情報は、表示中の画像がどのような画像であるかを示す情報である。
【0056】
表示装置100の画像の書きかえ動作の一例を説明する。表示装置100は、利用者に押下された操作キー158の種類と表示中の画像とに応じて、表示中の画像を書きかえる。
【0057】
表示装置100に表示される画面の種類としては、メニュー項目の一覧を表示したメニュー表示画面、表示するコンテンツを選択するためのコンテンツ選択画面、コンテンツの各ページを1ページずつ表示するコンテンツ表示画面等がある。
【0058】
メニュー表示画面では、表示装置100で実行可能なメニュー項目の一覧であるメニューリストが表示される。メニュー表示画面では、選択キー157のひとつに対応する位置に一つのメニュー項目が表示される。利用者は選択したいメニュー項目に対応する位置の選択キー157を押下することにより、所望のメニュー項目の選択を決定することができる。メニュー表示画面では、「コンテンツ選択」、「設定変更」等の様々なメニュー項目が表示される。利用者が「コンテンツ選択」に対応する選択キー157を押下した場合には、コンテンツ選択画面が表示される。
【0059】
コンテンツ選択画面では、選択キー157のそれぞれに対応する位置にコンテンツのタイトルが一つずつ表示される。選択キー157が押下された場合はコンテンツ表示画面に切り替わり、押下された選択キー157に対応する位置に表示されていたタイトルのコンテンツを表示する。コンテンツ選択画像を表示中に閉じるキー153が押下された場合は、メニュー表示画面が再度表示される。また、メニューキー152が押下された場合も、メニュー表示画面に書きかえられる。
【0060】
コンテンツ表示画面では、利用者に選択されたコンテンツの各ページの画像が1ページ毎に表示される。コンテンツ表示画面では、次キー156が押下された場合、表示中のページが次のページに書きかえられる。また、前キー155が押下された場合、表示中のページが前のページに書きかえられる。閉じるキー153が押下された場合は、コンテンツ選択画面に書きかえられる。また、メニューキー152が押下された場合はメニュー表示画面に書きかえられる。
【0061】
このように、表示装置100は表示中の画像と押下された操作キー158に応じて表示する画像を切り替える。CPU101は、表示画像記憶領域204に記憶されている表示画像情報と、利用者に押下されたキーの識別とにもとづいて、表示装置処理のプログラムのアルゴリズムに従って次の画像に書きかえる指示を表示コントローラ105に対して実行する。尚、表示装置100は画像を書きかえられる度に、表示画像情報記憶領域204の表示画像情報を表示中の画像のものに更新する。
【0062】
表示画像情報は、表示中の画面の種類を特定するための画面種類情報と、その画面の種類に応じて表示中の画像を特定するための各種の情報とから構成される。例えば、コンテンツ表示画面の表示中は、画面種類情報の他に、表示中のコンテンツを特定するコンテンツIDと、表示中のページを特定するページ番号とが表示画像情報記憶領域204に記憶される。また、メニュー画面表示中の場合は、画面種類情報の他に、何ページ目のメニューリストを表示中であるかを示す情報が表示画像情報記憶領域204に記憶される。
【0063】
<携帯電話50の動作についての説明>
次に携帯電話50の動作について、図12に示すフローチャートを参照して説明する。利用者が検索アプリケーションプログラムを起動する操作を行うと、CPU51は検索アプリケーションプログラムとOSとに従って検索アプリ処理を開始する。
【0064】
検索アプリ処理を開始すると、CPU51は表示部55にメニュー画面(図2参照)を表示させる(S50)。メニュー画面には、“(1)コンテンツ検索”、“(2)ページ検索”、“(3)検索インデックス更新”等の複数のメニュー項目が表示される。
【0065】
メニュー画面を表示させた後、CPU51は、メニュー項目の選択を決定する操作を受け付ける(S51)。このとき利用者は操作部54の十字キーを操作することにより、表示されたメニュー項目の中から所望のメニュー項目を選択する。利用者が選択中のメニュー項目を識別できるように、CPU51は十字キーの操作に応じて選択中のメニュー項目と他のメニュー項目との表示態様が異なるように表示部55に表示させる。操作部54の決定キーの押下が行われた場合に、CPU51は選択中のメニュー項目を、利用者により選択が決定されたメニュー項目として受け付ける。
【0066】
このようにメニュー項目の選択の決定を受け付けた後、受け付けたメニュー項目が“(3)検索インデックス更新”であるか否かを判断する(S52)。受け付けたメニュー項目が“(3)検索インデックス更新”である場合は(S52:YES)、後述の検索インデックス更新処理を行う(S53)。
【0067】
受け付けたメニュー項目が“(3)検索インデックス更新”でない場合は(S52:NO)、受け付けたメニュー項目が“(1)コンテンツ検索”であるか否かを判断する(S53)。受け付けたメニュー項目が“(1)コンテンツ検索”である場合は(S54:YES)、後述のコンテンツ検索処理を行う(S55)。
【0068】
受け付けたメニュー項目が“(1)コンテンツ検索”でない場合は(S54:NO)、受け付けたメニュー項目が“(2)ページ検索処理”であるか否かを判断する(S56)。受け付けたメニュー項目が“(2)ページ検索処理”である場合は(S56:YES)、後述のページ検索処理を行う(S57)。
【0069】
受け付けたメニュー項目が“(2)ページ検索処理”でない場合は(S56:NO)、上述のS51で受け付けたその他のメニュー項目に応じた処理を行う(S58)。
【0070】
その後、利用者により検索アプリを終了する操作が行われたか否かを判断する(S59)。利用者により検索アプリを終了する操作が行われている場合は(S59:YES)、CPU51は検索アプリ処理を終了する。
【0071】
次に、図13を参照して検索インデックス更新処理について説明する。検索インデックス更新処理は、内蔵メモリ部61の検索インデックス記憶領域611に記憶されている検索インデックスファイルの更新、削除、追加、及びコンテンツリスト記憶領域612に記憶されているコンテンツリストの更新等を行うための処理である。検索インデックス更新処理では、CPU51は、表示装置100に検索インデックスファイルの更新等が必要か否かを問い合わせる。検索インデックスファイルの更新等が必要な場合は、検索インデックス記憶領域611に記憶されている検索インデックスファイルの更新等を行う。
【0072】
先ず、検索インデックス更新処理を開始すると、CPU51は、表示部55に検索インデックス更新画面(図2参照)を表示する(S60)。検索インデックス更新画面は、検索インデックスの更新を行っている最中である旨を利用者に報知する画面である。
【0073】
検索インデックス更新画面を表示させた後、CPU51は、外部装置通信部60を介して、表示装置100に対してBleutoothの接続要求を送信し、Bluetooth接続を開始する(S61)。
【0074】
Bluetooth接続開始後、検索インデックス記憶領域611に記憶されている検索インデックスファイルのハッシュ値を算出する(S62)。ハッシュ値は所定のハッシュ関数に従って算出される。ハッシュ値の算出は検索インデックスファイル毎に行う。検索インデックス記憶領域611には、複数の検索インデックスファイルが記憶されているので、ハッシュ値も複数算出される。
【0075】
ハッシュ値を算出後、CPU51は、検索インデックス取得要求とハッシュ値情報とを表示装置100に送信する(S63)。ハッシュ値情報は、インデックスIDと、そのインデックスIDが示す検索インデックスファイルのハッシュ値とを組にした情報である。ハッシュ値情報は、インデックスIDとハッシュ値との組の情報を検索インデックスファイルの数だけ備えた情報である。例えば、インデックス記憶領域611に5つの検索インデックスファイルが記憶されている場合、ハッシュ値情報は5組のインデックスIDとハッシュ値の情報を有する。
【0076】
検索インデックス取得要求を受信した表示装置100は、検索インデックス取得要求と共に受信したハッシュ値情報に基づいて、携帯電話50の検索インデックスファイルの更新等が必要か否かを判断する。そして表示装置100はその判断に応じた応答情報を携帯電話50に送信する。応答情報には、検索インデックスファイルの更新等が必要か否かを示す情報、特定の検索インデックスファイルを削除する指示の情報、特定の検索インデックスファイルを追加する指示の情報、特定の検索インデックスファイルを更新する指示の情報、コンテンツリストを更新する指示の情報等が含まれる。この表示装置100の処理については後述する。
【0077】
検索インデックス取得要求を送信後、CPU51は表示装置100から上述の応答情報を受信したか否かを判断する(S64)。応答情報を受信していない場合は(S64:NO)、応答情報を受信するまで待機する。応答情報を受信している場合は(S64:YES)、受信した応答情報に基づいて、検索インデックスファイルの更新等が必要か否かを判断する(S65)。応答情報が検索インデックスファイルの更新等が必要ない旨を示す場合(S65:NO)、Bluetooth接続を切断し(S67)、検索インデックス更新処理を終了する。
【0078】
応答情報に検索インデックスファイルの更新等が必要である旨を示す情報が含まれている場合(S65:YES)、検索インデックス情報の更新等の処理を行う(S66)。具体的には、応答情報に特定の検索インデックスファイルを削除する指示の情報が含まれている場合、検索インデックス記憶領域611に記憶されている検索インデックスファイルの中から、特定の検索インデックスファイルを削除する。また、応答情報に特定の検索インデックスファイルを追加する指示の情報が含まれている場合、検索インデックス記憶領域611に特定の検索インデックスファイルを追加する。また、応答情報に特定の検索インデックスファイルを更新する指示の情報が含まれている場合、検索インデックス記憶領域611に記憶されている特定の検索インデックスファイルを更新する。また、応答情報にコンテンツリストを更新する指示の情報が含まれている場合は、コンテンツリスト記憶領域612に記憶されているコンテンツリストを更新する。
【0079】
このように、S65に検索インデックスファイルの更新等の処理をした後、Bluetooth接続を切断し(S67)、検索インデックス更新処理を終了する。
【0080】
次に、図14を参照してコンテンツ検索処理について説明する。コンテンツ検索処理は、上述の検索アプリ処理のS54において、“(1)コンテンツ検索”のメニュー項目の選択が決定されたと判断され(S54:YES)、S55に移行したときに開始される(図12参照)。
【0081】
コンテンツ検索処理を開始すると、CPU51は、コンテンツ検索画面(図2参照)を表示部55に表示させる(S70)。コンテンツ検索画面では、検索ワードを入力するための入力ボックスが表示される。
【0082】
次に、利用者による検索ワードの入力を受け付ける(S71)。ここでは、利用者は操作部54の文字入力キーを操作することにより検索ワードの入力を行う。CPU51は、操作部54の文字入力キーの操作に応じて入力ボックスに表示している文字列を順次更新する。CPU51は、操作部54の決定キーが操作された場合に、入力ボックスに入力されている文字列を検索ワードとして受け付ける。
【0083】
検索ワードを受け付けた後、CPU51は、検索処理を行う(S72)。検索処理の詳細は後述するが、検索処理では、受け付けた検索ワードに合致するコンテンツの件数の算出と、検索ワードに合致するコンテンツのタイトルリストを作成する。
【0084】
検索処理を行ったあと、CPU51は検索結果が存在するか否かを判断する(S73)。S72で算出した件数が0件の場合は(S73:NO)、S70へ移行し、利用者に再度検索ワードを入力させる。S72で算出した件数が1件以上の場合は(S73:YES)、CPU51は、作成したコンテンツのタイトルリストに基づいてコンテンツのタイトルの一覧を検索結果として表示部55に表示させる(S74)。コンテンツのタイトルリストとともにS72で算出した件数も表示させる。
【0085】
検索結果を表示部55に表示させた後、検索結果のタイトルリストの中から利用者が所望のコンテンツの選択を決定する操作等を受け付ける(S75)。ここでは、利用者は操作部54の十字キーを操作することによりコンテンツの選択を行う。CPU51は、操作部54の十字キーの操作に応じて、選択中のコンテンツのタイトルを他のコンテンツのタイトルとは異なる表示態様で表示させる。尚、選択中のコンテンツが所望のコンテンツである場合は、利用者は操作部54の決定キーを操作して、コンテンツの選択を決定する。また、コンテンツのタイトルの一覧の中に所望のコンテンツがない場合は、利用者は操作部54のキャンセルキーを操作する。
【0086】
利用者の操作を受け付けた後、CPU51は、利用者の操作がコンテンツの選択を決定する操作であったか、もしくは、キャンセルキーの操作であったかを判断する(S76)。
【0087】
操作部54の決定キーが操作されたと判断した場合(S76:YES)、表示装置100にたいして接続要求を送信し、表示装置100とBluetooth接続を開始する(S77)。
【0088】
操作部54の決定キーが操作されていない場合、即ちキャンセルキーの押下であった場合(S76:NO)、タイトルの一覧の中に所望のコンテンツがないので、S70へ移行し、利用者に再び検索ワードの入力を促す。
【0089】
S77において、Bluetooth接続を開始したあと、CPU51は、利用者が選択を決定したコンテンツを抽出する際に利用した検索インデックスファイルのハッシュ値を算出する(S78)。コンテンツ検索処理では、インデックスIDが「0000」の検索インデックスファイルを利用しているので、インデックスIDが「0000」の検索インデックスファイルのハッシュ値を算出する。
【0090】
ハッシュ値を算出したあと、CPU51は、表示指示情報とハッシュ値情報と表示装置100に送信する(S79)。表示指示情報は、表示装置100に対して利用者に選択が決定されたコンテンツを表示させる指示を示す情報である。ハッシュ値情報は、上述のようにインデックスIDとそのインデックスIDが示す検索インデックスファイルのハッシュ値とからなる情報である。S79で送信するハッシュ値情報は、インデックスIDが「0000」のインデックスIDとその検索インデックスファイルのハッシュ値との組の情報である。
【0091】
詳細は後述するが、表示指示情報を受信した表示装置100は、表示指示情報とともに受信したハッシュ値情報に基づいて、エラー情報を送信するか否か判断する。表示装置100に記憶されていない検索インデックスファイルのインデックスIDを、受信したハッシュ値情報が含む場合は、表示装置100はエラー情報を携帯電話50に送信する。また、受信したハッシュ値情報のインデックスIDが、表示装置100に記憶されている検索インデックスファイルのインデックスIDと一致している場合であっても、ハッシュ値情報のハッシュ値と表示情報100に記憶されている検索インデックスファイルに基づいて算出されたハッシュ値とが異なる場合はエラー情報を送信する。尚、インデックスIDとハッシュ値との両方が一致する場合は、表示装置100は表示指示情報に基づいて利用者に選択されたコンテンツの1ページ目の画像を表示して、携帯電話50にたいしてBleutoothの切断要求を送信する。
【0092】
表示指示情報とハッシュ値情報とを表示装置100に送信したあと、CPU51は、表示装置100からBluetoothの切断要求を受信するか否かを判断する(S80)。
【0093】
Bluetoothの切断要求を受信した場合は(S80:YES)、Bluetooth接続を切断し(S81)、コンテンツ検索処理を終了する。
【0094】
Bluetoothの切断要求を受信していないと判断した場合は(S80:NO)、CPU51は表示装置100からエラー情報を受信するか否かを判断する(S82)。エラー情報を受信していないと判断した場合は(S82:NO)、S80へ移行する。エラー情報を受信したと判断した場合は(S82:YES)、Bluetooth接続を切断し(S83)、上述の検索インデックス更新処理(図12、S53)へ移行する。
【0095】
次に、図15を参照してページ検索処理について説明する。ページ検索処理は、上述の検索アプリ処理のS56において、“(2)ページ検索”のメニュー項目の選択が決定されたと判断した場合(S56:YES)に開始される(図12参照)。
【0096】
ページ検索処理を開始すると、CPU51は、ページ検索画面(図2参照)を表示部55に表示させる(S170)。ページ検索画面では、検索ワードを入力するための入力ボックスが表示される。
【0097】
次に、利用者による検索ワードの入力を受け付ける(S171)。ここでは、利用者は操作部54の文字入力キーを操作することにより検索ワードの入力を行う。CPU51は、操作部54の文字入力キーの操作に応じて入力ボックスに表示している文字列を順次更新する。CPU51は、操作部54の決定キーが操作された場合に、入力ボックスに入力されている文字列を検索ワードとして受け付ける。
【0098】
検索ワードを受け付けた後、CPU51は、検索処理を行う(S172)。検索処理の詳細は後述するが、検索処理では、受け付けた検索ワードに合致するページの件数の算出と、検索ワードに合致するページのリストを作成する。このページのリストは、そのページを含むコンテンツのタイトルとそのページのページ番号との情報を含む。以下の説明においてこの情報をページの識別情報と称す。
【0099】
検索処理を行ったあと、CPU51は検索結果が存在するか否かを判断する(S173)。S172で算出した件数が0件の場合は(S173:NO)、S170へ移行し、利用者に再度検索ワードを入力させる。S172で算出した件数が1件以上の場合は(S173:YES)、CPU51は、作成したページのリストに基づいて、抽出されたページの識別情報を並べて表示させた一覧を検索結果として表示部55に表示させる(S174)。ページの一覧とともにS172で算出した件数も表示させる。
【0100】
検索結果を表示部55に表示させた後、検索結果のリストの中から利用者が所望のページを選択を決定する操作等を受け付ける(S175)。ここでは、利用者は操作部54の十字キーを操作することによりページの選択を行う。CPU51は、操作部54の十字キーの操作に応じて、選択中のページの識別情報を他のページの識別情報とは異なる表示態様で表示させる。尚、選択中のページが所望のページである場合、利用者は操作部54の決定キーを押下する。また、ページの識別情報の一覧の中に所望のページがない場合は、利用者は操作部54のキャンセルキーを操作する。
【0101】
CPU51は、上述の利用者の操作に基づいて一覧からページの選択を決定するか否かを判断する(S176)。
【0102】
操作部54の決定キーが操作されたと判断した場合(S176:YES)、表示装置100にたいして接続要求を送信し、表示装置100とBluetooth接続を開始する(S177)。
【0103】
操作部54の決定キーが操作されていない場合、即ち、キャンセルキーが押下された場合(S176:NO)、一覧の中に所望のページがないので、S170へ移行し、利用者に再び検索ワードの入力を促す。
【0104】
S177において、Bluetooth接続を開始したあと、CPU51は、利用者が選択を決定したページを抽出する際に利用した検索インデックスファイルのハッシュ値を算出する(S178)。ページ検索処理では、インデックスIDが「0001」〜「9999」までの検索インデックスファイルを利用するので、インデックスIDが「0001」以上の検索インデックスファイルの中で、利用者が選択したページを抽出する際に用いた検索インデックスファイルのハッシュ値を算出する。
【0105】
ハッシュ値を算出したあと、CPU51は、表示指示情報とハッシュ値情報と表示装置100に送信する(S179)。表示指示情報は、表示装置100に対して利用者に選択されたページを表示させる指示を示す情報である。ハッシュ値情報は、上述のようにインデックスIDとそのインデックスIDが示す検索インデックスファイルのハッシュ値とからなる情報である。S179で送信するハッシュ値情報は、利用者が選択を決定したページを抽出する際に利用した検索インデックスファイルのインデックスIDとその検索インデックスファイルのハッシュ値との組をハッシュ値情報として表示装置100に送信する。
【0106】
詳細は後述するが、表示指示情報を受信した表示装置100は、表示指示情報とともに受信したハッシュ値情報に基づいて、エラー情報を送信するか否か判断する。表示装置100に記憶されていない検索インデックスファイルのインデックスIDを、受信したハッシュ値情報が含む場合は、表示装置100はエラー情報を携帯電話50に送信する。また、受信したハッシュ値情報のインデックスIDが、表示装置100に記憶されている検索インデックスファイルのインデックスIDと一致している場合であっても、ハッシュ値情報のハッシュ値と表示情報100に記憶されている検索インデックスファイルに基づいて算出されたハッシュ値とが異なる場合はエラー情報を送信する。尚、インデックスIDとハッシュ値との両方が一致する場合は、表示装置100は表示指示情報に基づいて利用者に選択されたページの画像を表示して、携帯電話50にたいしてBleutoothの切断要求を送信する。
【0107】
表示指示情報とハッシュ値情報とを表示装置100に送信したあと、CPU51は、表示装置100からBluetoothの切断要求を受信するか否かを判断する(S180)。
【0108】
Bluetoothの切断要求を受信した場合は(S180:YES)、Bluetooth接続を切断し(S181)、ページ検索処理を終了する。
【0109】
Bluetoothの切断要求を受信していないと判断した場合は(S180:NO)、CPU51は表示装置100からエラー情報を受信するか否かを判断する(S182)。エラー情報を受信していないと判断した場合は(S182:NO)、S80へ移行する。エラー情報を受信したと判断した場合は(S182:YES)、Bluetooth接続を切断し(S183)、上述の検索インデックス更新処理(図12、S53)へ移行する。
【0110】
次に図16を参照し検索処理について説明する。検索処理を開始するとCPU51は、検索中画面(図2参照)を表示部55に表示させる(S90)。検索中画面は、現在検索処理の実行中である旨を利用者に報知するための画面である。
【0111】
検索中画面を表示させた後、CPU51は、利用者に入力された検索ワードに合致するコンテンツもしくはページを検索する(S91)。具体的には、利用者に入力された検索ワードに合致するコンテンツ、もしくは、検索ワードに合致するページを、検索インデックス記憶領域611に記憶された検索インデックスファイルから抽出する。
【0112】
コンテンツ検索処理においては、インデックスIDが「0000」の検索インデックスファイルを用いて、コンテンツを抽出する。例えば図6(A)に示す検索インデックスファイルを用いて「SEV」という検索ワードに基づいて、抽出する場合は、コンテンツIDが「0606」、「0607」、及び、「0608」の3つのコンテンツを抽出することになる。
【0113】
ページ検索処理においては、インデックスIDが「0001」以上の検索インデックスファイルを用いて、ページを抽出する。例えば図6(B)に示す、インデックスIDが「0606」の検索インデックスファイルを用いて「印刷」という検索ワードに基づいて、抽出する場合は、ページ番号が51のページとページ番号が52のページとが抽出されることになる。尚、インデックスIDはコンテンツIDと一致するため、いずれのコンテンツのページであるかも識別することができる。また、他のインデックスIDの検索インデックスファイルにも、「印刷」という検索ワードが登録されている場合は、その検索インデックスファイルからもページの抽出を行う。
【0114】
コンテンツ、若しくは、ページを抽出した後、CPU51は、入力された検索ワードでヒットした検索対象の件数の算出し、ヒットした検索対象のリストを作成する(S92)。
【0115】
検索対象がコンテンツである場合、S91で抽出したコンテンツのコンテンツIDと、コンテンツリスト記憶領域612に記憶されているコンテンツリストに基づいて、コンテンツのタイトルリストを作成する。例えば図7に示すコンテンツリストを用いて、「0606」、「0607」、及び、「0608」の3つのコンテンツIDに基づいてコンテンツのタイトルリストを作成する場合は、「SEVマニュアル」、「SEV-PCマニュアル」、及び、「SEV機能仕様書」の3つのタイトルを備えたタイトルリストが作成される。また、ヒット件数として3件が算出される。尚、S91で抽出されたコンテンツIDが一つもない場合は、ヒット件数として0件が算出され、タイトルリストとしてNULL値が設定される。
【0116】
検索対象がページである場合、S91で抽出したページのページ番号と、そのページの抽出に用いた検索インデックスファイルのインデックスIDから求められるコンテンツIDと、コンテンツリスト記憶領域612に記憶されているコンテンツリストに基づいて、抽出したページの識別情報のリストが作成される。たとえば、「印刷」の検索ワードが図6に示す「0606」のインデックスIDの検索インデックスファイルにのみ登録されており、「印刷」という検索ワードで利用者が検索を行った場合、ページの識別情報のリストは次のようになる。「SEVマニュアル:51ページ」、「SEVマニュアル:52ページ」の2つのページの識別情報からなるリストが作成される。尚、S91で抽出されたページが一つもない場合は、ヒット件数として0件が算出され、ページのリストとしてNULL値が設定される。
【0117】
このように、コンテンツのタイトルリスト、もしくは、ページの識別情報のリストを作成後、上述のコンテンツ検索処理のS73、若しくは、上述のページ検索処理のS173へ移行する(図14、図15参照)。
【0118】
<表示装置100の動作についての説明>
次に、表示装置100の詳細な動作について、フローチャートを用いて説明する。電源キー151が押下されると、表示装置100の電源からCPU101に電力の供給が開始され、CPU101は図17に示す表示装置処理を開始する。
【0119】
表示装置処理を開始するとCPU101は、起動処理を実行する(S101)。起動処理では、CPU101は各周辺機器を起動し、周辺機器の動作チェックを行う。そして、不揮発性表示パネル106にメニュー画面を表示させる。そして表示画像記憶領域204に表示画像情報を記憶させる。このとき、記憶される表示画像情報としては、画面の種類がメニュー画面であることを特定する表示画面情報が記憶される。
【0120】
S101で起動処理を行った後、CPU101は、利用者が、操作キー158を操作したか否かを判断する(S102)。利用者が操作キー158を操作したと判断した場合は(S102:YES)、CPU101は、利用者に操作された操作キー158に応じた画像に書き換える指示を表示コントローラ105に対して行う(S103)。ここでは、RAM102の表示画像情報記憶領域204に記憶されている表示画像情報と、利用者に押下された操作キーの種別とに対応する画像に書きかえる。書きかえる画像のデータはあらかじめROM103に記憶されている画像のデータを用いる。もしくは、コンテンツの表示中は、メモリカードI/F109を介してメモリカード120から取得したに記憶されているコンテンツの画像データを用いる。
【0121】
表示コントローラ105に画像の書きかえの指示を行った後、CPU101は、現在表示中の画像、即ち、書きかえた後の画像に対応する表示画像情報を表示画像情報記憶領域204に記憶し(S104)、S112へ移行する。
【0122】
利用者が操作キーを操作していないと判断した場合は(S102:NO)、CPU101は、表示装置100からBluetooth接続の接続要求を受信したか否かを判断する(S105)。Bluetooth接続の接続要求を受信していないと判断した場合(S105:NO)、S102に移行する。
【0123】
Bluetooth接続の接続要求を受信したと判断した場合(S105:YES)、CPU101は、表示装置100とBluetooth接続を行う(S106)。
【0124】
Bluetooth接続を行ったあと、CPU101は、表示装置100から検索インデックス取得要求を受信したか否かを判断する(S107)。検索インデックス取得要求を受信したと判断した場合(S107:YES)、CPU101は、後述の検索インデックス取得要求受信処理を行い(S108)、S112へ移行する。
【0125】
検索インデックス取得要求を受信していないと判断した場合(S107:NO)、CPU101は、表示装置100から表示指示情報を受信したか否かを判断する(S109)。
【0126】
表示指示情報を受信したと判断した場合は(S109:YES)、CPU101は、後述の表示指示情報受信処理を行い(S110)、S112へ移行する。
【0127】
表示指示情報を受信していないと判断した場合は(S109:NO)、CPU101はその他の処理を行い(S111)、S112へ移行する。
【0128】
S112では、CPU101は、利用者により電源キー151が押下されたか否かを判断する(S112)。電源キー151が押下されていないと判断した場合は(S112:NO)、S102へ移行する。電源キー151が押下されたと判断した場合は(S112:YES)、停止処理を実行する(S113)。停止処理では、表示中の画像を消去して白紙の状態にする指示を表示コントローラ105に対して行う。そして、周辺機器を停止させ、電力制御部107に対してCPU101及び周辺機器への電力供給を停止させる指示を出力し、表示装置処理を終了する。
【0129】
次に、図18を参照して、検索インデックス取得要求受信処理について説明する。表示装置処理のS107において、検索インデックス取得要求を受信したと判断した場合(S107:YES)、CPU101は検索インデックス取得要求受信処理を開始する。
【0130】
検索インデックス取得要求受信処理を開始すると、CPU101は、検索インデックス取得要求とともに受信したハッシュ値情報に含まれるインデックスIDに過不足がなく、ハッシュ値も表示装置100に記憶されている検索インデックスファイルのハッシュ値と一致しているか否かを判断する(S122)。CPU101は、検索インデックス記憶領域121に記憶されている検索インデックスファイルのインデックスIDと、受信したハッシュ値情報に含まれるインデックスIDとを比較することで、携帯電話50の検索インデックスファイルの過不足を判断する。また、検索インデックス記憶領域121に記憶されている検索インデックスファイルのハッシュ値をそれぞれ算出し、算出したハッシュ値と、受信したハッシュ値情報に含まれるハッシュ値とを比較することで、ハッシュ値が一致するか否かを判断する。
【0131】
受信したIDに過不足がなくハッシュ値も一致する場合は(S122:YES)、CPU101は、検索インデックスファイルの更新等が不要である旨の応答情報を携帯電話50へ送信する(S123)。
【0132】
受信したIDに過不足がある、もしくは、ハッシュ値が一致しない場合は(S122:NO)、CPU101は、検索インデックスファイルの更新等が必要である旨の応答情報を携帯電話50へ送信する(S124)。
【0133】
尚、受信したハッシュ値情報の中に、検索インデックス記憶領域121に記憶されていない検索インデックスファイルのインデックスIDが含まれている場合、携帯電話50は不要な検索インデックスファイルを記憶していることになる。この場合、そのインデックスIDの検索インデックスファイルを削除する指示を応答情報として携帯電話50に送信する。この際、携帯電話50に記憶されているコンテンツリストも更新させる必要があるので、表示装置100は、コンテンツリスト記憶領域122に記憶されているコンテンツリストも応答情報として携帯電話50に送信する。
【0134】
受信したハッシュ値情報の中に含まれていないインデックスIDの検索インデックスファイルが検索インデックス記憶領域121に記憶されている場合、携帯電話50には必要な検索インデックスファイルが記憶されていないことになる。よって、この場合、表示装置100は、受信したハッシュ値情報の中に含まれていないインデックスIDの検索インデックスファイルを応答情報として携帯電話50に送信する。尚、携帯電話50のコンテンツリストも更新する必要があるため、コンテンツリスト記憶領域122に記憶されているコンテンツリストを携帯電話50へ送信する。
【0135】
また、受信したハッシュ値情報のハッシュ値と検索インデックス記憶領域121に記憶されている検索インデックス情報に基づいて算出されたハッシュ値とが異なる場合は、携帯電話50には古い検索インデックスファイルが記憶されていることになる。よって、この場合、CPU101は、ハッシュ値の異なったものについて、表示装置100に記憶されている検索インデックスファイルを応答情報として携帯電話50に送信する。
【0136】
応答情報を送信したあと、CPU101は、携帯電話50とBluetooth接続の切断を行い(S125)、検索インデックス取得要求受信処理を終了する。
【0137】
次に、図19を参照し、表示指示情報受信処理について説明する。表示装置処理のS109において、表示指示情報を受信したと判断した場合(S109:YES),CPU101は表示指示情報受信処理を開始する。
【0138】
表示指示情報受信処理を開始すると、CPU101は、表示指示情報とともに受信したハッシュ値情報に含まれるインデックスIDの検索インデックスファイルが、メモリカード120の検索インデックス記憶領域121に含まれるか否かを判断する(S131)。
【0139】
受信したインデックスIDの検索インデックスファイルが、検索インデックス記憶領域121に記憶されている場合は(S131:YES)、受信したハッシュ値情報に含まれるハッシュ値と、検索インデックス記憶領域121に記憶されている検索インデックスファイルに基づいて算出したハッシュ値とが一致するか否かを判断する(S132)。
【0140】
受信したハッシュ値とメモリカード120に記憶されているハッシュ値とが一致する場合(S132:YES)、CPU101は、利用者が選択した画像の表示を行う(S133)。受信した表示指示情報が、利用者が選択したコンテンツを表示させる旨の指示である場合は、そのコンテンツの1ページ目の画像を表示する。また、受信した表示指示情報が、利用者が選択したページを表示させる旨の指示である場合は、そのページの画像を表示させる。
【0141】
利用者が選択した画像に不揮発性表示パネル106の画像を書き換えた後、CPU101は、書きかえた後の画像に対応する表示画像情報を表示画像情報記憶領域204に記憶する(S134)。
【0142】
書きかえた後の画像に対応する表示画像情報を表示画像情報記憶領域204に記憶したあと、CPU101は、携帯電話50に対してBluetooth接続の切断要求を送信し、Blutooth接続を切断して(S137)、表示指示情報受信処理を終了する。
【0143】
受信したインデックスIDの検索インデックスファイルが、検索インデックス記憶領域121に記憶されていない場合は(S131:NO)、もしくは、受信したハッシュ値とメモリカード120に記憶されているハッシュ値とが一致しない場合(S132:NO)、CPU101は、表示コントローラ105に対してエラー画面表示を行わせる指示を出力する(S135)。エラー画面は、利用者に、利用者が選択した画像が表示できない旨のメッセージを表示する画面である。CPU101は、エラー画面を一定時間表示させた後、エラー画面を表示する前に表示していた元の画面に、不揮発性表示パネル106の表示を戻す。
【0144】
エラー画面表示を行わせた後、CPU101は、携帯電話50に対してエラー情報を送信し(S136)、携帯電話50とのBluetooth接続を切断し(S137)、表示指示情報受信処理を終了する。
【0145】
上述の説明において表示装置100が主に、特許請求の範囲に記載の、表示装置に相当する。携帯電話50が主に、特許請求の範囲に記載の、検索用装置に相当する。操作部54が主に、特許請求の範囲に記載の、操作部に相当する。表示部55が主に、特許請求の範囲に記載の、表示部に相当する。外部装置通信部60が主に、特許請求の範囲に記載の、第一通信部に相当する。内臓メモリ部61が主に、特許請求の範囲に記載の、第一記憶部に相当する。図14のS71を行うCPU51が主に、特許請求の範囲に記載の、検索条件取得部に相当する。図14のS72を行うCPU51が主に、特許請求の範囲に記載の、検索部に相当する。図14のS74を行うCPU51が主に、特許請求の範囲に記載の、検索結果表示部に相当する。図14のS75を行うCPU51が主に、特許請求の範囲に記載の、表示情報特定部に相当する。図14のS79を行うCPU51が主に、特許請求の範囲に記載の、表示指示送信部に相当する。不揮発性表示パネル106及び表示コントローラ105が主に、特許請求の範囲に記載の、不揮発性表示部に相当する。通信部130が主に、特許請求の範囲に記載の、第二通信部に相当する。メモリカード120及びメモリカードI/F109が主に、特許請求の範囲に記載の、第二記憶部に相当する。図19のS133を行うCPU101が主に、特許請求の範囲に記載の、表示情報表示部に相当する。メモリカード120及びメモリカードI/F109が主に、特許請求の範囲に記載の、第三記憶部に相当する。図19のS132を行うCPU101が主に、特許請求の範囲に記載の、一致判断部に相当する。図19のS135を行うCPU101が主に、特許請求の範囲に記載の、エラー表示部に相当する。図18のS126を行うCPU101が主に、特許請求の範囲に記載の、検索用情報送信部に相当する。図13のS66を行うCPU51が主に、特許請求の範囲に記載の、検索用情報更新部に相当する。
【0146】
<その他の例>
尚、本発明は上述の説明のものに限られるものではない。本発明は様々な変形が考えられる。以下のその一例について説明する。
【0147】
上述の実施形態においては、検索条件の一例として検索ワードを入力させる表示情報検索システム1をあげて説明したが、本発明はこれに限らない。例えば、コンテンツの作成日時や、コンテンツの閲覧日時、コンテンツのタイトル等を検索条件として入力させる表示情報検索システムであってもよい。若しくは、これらの組み合わせを検索条件として利用者に入力させてもよい。この場合、携帯電話50は、検索インデックスファイルの代わりに、コンテンツデータの属性情報を参照して検索を行う。したがって、携帯電話50は予め検索用情報としてコンテンツデータの属性情報を、表示装置100から取得する。
【0148】
上述の実施形態においては、コンテンツデータは、1ページごとに一つの画像データを備えたデータ構造であるものとして説明したがこれに限られるものではない。たとえば、一つの大きな画像データを備え、その画像の一部分を分割して不揮発性表示パネル106に表示するようなデータ構造でもよい。この場合、表示する部分を検索対象の表示情報としてもよい。
【0149】
上述の実施形態においては、コンテンツデータは、PDF(登録商標)等の形式の汎用されている電子ファイルを、独自形式に変換したものであるとして説明した。しかし、本発明の検索対象である表示情報はこれに限られない。表示装置100が汎用されている電子ファイルを表示する機能を有し、コンテンツとしてその汎用されている電子ファイルをメモリカード120に記録していれば、その電子ファイルを検索対象として検索するようにすればよい。この場合、電子ファイルのファイル名や、そのファイルの作成日時等の属性情報を検索条件として検索することができる。また、その電子ファイルが不揮発性表示パネル106に表示する部分毎に属性情報を備えていれば、その部分を検索対象の表示情報として検索することができる。
【0150】
また、上述の実施形態においては、コンテンツデータは、PCの変換用のアプリケーションプログラムにより変換され、メモリカード120に記憶されたものであると説明したが、これに限らない。電子書籍等のコンテンツのコンテンツデータを、検索インデックスファイルに登録される検索ワードと共に、ネットワークを介してサーバからダウンロードしたものであっても良い。
【0151】
また、上述の実施形態においては、検索用装置がスマートフォンである携帯電話50であるものとして説明したが、ネットブック等のモバイル端末等を検索用装置として用いても良い。
【0152】
また、上述の実施形態においては、携帯電話50は操作部54のキー入力に利用者の検索ワードの入力を受け付けるものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。たとえば、検索用装置としてはタッチパネルを備え、利用者のタッチパネルの操作により、検索ワードの受け付けを行うものでもよい。
【0153】
また、上述の実施形態においては、検索用情報である検索インデックスファイルを携帯電話50があらかじめ備えているものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。たとえば、利用者による検索ワードの入力前に表示装置100から検索用情報を取得して、携帯電話50が検索を行う形態も考えられる。この場合、表示装置100から取得した検索用情報を一時的に記憶する携帯電話50のRAMが第一記憶部に相当する。
【符号の説明】
【0154】
50 携帯電話
51 CPU
52 RAM
53 ROM
54 操作部
55 表示部
56 スピーカ部
57 マイクロフォン部
58 バイブレーション部
59 第一通信部
60 第二通信部
61 内蔵メモリ部
62 バス
100 表示装置
101 CPU
102 RAM
103 ROM
105 表示コントローラ
106 不揮発性表示パネル
109 メモリカードインターフェース
111 バス
120 メモリカード
130 通信部
150 操作部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示情報を記憶する表示装置と、前記表示装置に記憶された表示情報を検索するための検索条件を入力する検索用装置とを備えた表示情報検索システムであって、
前記検索用装置は、
操作部と、
像を表示する表示部と、
前記表示装置と通信を行う第一通信部と、
前記表示装置に記憶された表示情報を検索条件に基づいて検索するための情報である検索用情報を記憶する第一記憶部と、
前記操作部を介して利用者に入力される検索条件を取得する検索条件取得部と、
前記検索条件取得部により取得した検索条件に合致する表示情報を、前記第一記憶部に記憶された検索用情報に基づいて検索する検索部と、
前記検索部で検索した検索結果である表示情報のリストを前記表示部に表示する検索結果表示部と、
前記検索結果表示部により表示したリストから操作部を介して選択された表示情報を特定する表示情報特定部と、
表示情報特定部により特定された表示情報を表示する指示を、第一通信部を介して前記表示装置に送信する表示指示送信部と、
を備え、
前記表示装置は、
電力の供給が断たれても像の表示が維持される不揮発性表示部と、
前記検索用装置と通信を行う第二通信部と、
複数の表示情報を記憶する第二記憶部と、
前記第二通信部を介して受信した指示が示す表示情報を前記不揮発性表示部に表示させる表示情報表示部と、
を備えたことを特徴とする表示情報検索システム。
【請求項2】
前記検索用装置の表示指示送信部は、
前記第一記憶部に記憶された検索用情報の内容を判別する判別情報を、前記指示とともに送信し、
前記表示装置は、
検索用情報を記憶する第三記憶部と、
前記指示とともに受信した判別情報と、前記第三記憶部に記憶されている検索用情報の内容を判別する判別情報とが一致するか否かを判断する一致判断部を備え、
前記表示情報表示部は、前記一致判断部が一致すると判断した場合に、前記指示に従って表示情報を表示することを特徴とする請求項1に記載の表示情報検索システム。
【請求項3】
前記表示装置は、
前記一致判断部が一致しないと判断した場合に、エラー表示を前記不揮発性表示部に表示させるエラー表示部を備えたことを特徴とする請求項2に記載の表示情報検索システム。
【請求項4】
前記表示装置は、
前記一致判断部が一致しないと判断した場合に、前記第三記憶部に記憶されている検索用情報を、前記第二通信部を介して前記検索用装置に送信する検索用情報送信部と、
を備え、
前記検索用装置は、
前記第一記憶部に記憶されている検索用情報を、前記検索用情報送信部により送信された検索用情報に更新する検索用情報更新部を
備えたことを特徴とする請求項2に記載の表示情報検索システム。
【請求項5】
請求項1に記載の表示装置であって、
電力の供給が断たれても像の表示が維持される不揮発性表示部と、
前記検索用装置と通信を行う第二通信部と、
複数の表示情報を記憶する第二記憶部と、
前記第二通信部を介して受信した指示が示す表示情報を前記不揮発性表示部に表示させる表示情報表示部と、
を備えたことを特徴とする表示装置。
【請求項6】
請求項1に記載の表示装置であって、電力の供給が断たれても像の表示が維持される不揮発性表示部と、前記検索用装置と通信を行う第二通信部と、複数の表示情報を記憶する第二記憶部と、を備えた表示装置のコンピュータに、
前記第二通信部を介して受信した指示が示す表示情報を前記不揮発性表示部に表示させる表示情報表示ステップを実行させることを特徴とする表示装置のプログラム。
【請求項7】
請求項1に記載の検索用装置であって、操作部と、像を表示する表示部と、前記表示装置と通信を行う第一通信部と、前記表示装置に記憶された表示情報を検索条件に基づいて検索するための情報である検索用情報を記憶する第一記憶部と、を備えた検索用装置のコンピュータに、
前記操作部を介して利用者に入力される検索条件を取得する検索条件取得ステップと、
前記検索条件取得部により取得した検索条件に合致する表示情報を、前記第一記憶部に記憶された検索用情報に基づいて検索する検索ステップと、
前記検索部で検索した検索結果である表示情報のリストを前記表示部に表示する検索結果表示ステップと、
前記検索結果表示部により表示したリストから操作部を介して選択された表示情報を特定する表示情報特定ステップと、
表示情報特定部により特定された表示情報を表示する指示を、第一通信部を介して前記表示装置に送信する表示指示送信ステップと、を実行させることを特徴とする検索用装置のプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2011−76400(P2011−76400A)
【公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−227701(P2009−227701)
【出願日】平成21年9月30日(2009.9.30)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】