表示装置を有する時計
【課題】情報を読み取りやすい方法で表示する表示装置を備えた腕時計を提供する。
【解決手段】腕時計1は少なくとも2つのアナログ表示要素51、52およびデジタル表示手段を含み、これらのアナログ表示要素51,52およびデジタル表示手段は、制御システムによって独立して制御される。腕時計1は、第1の通常操作モードで、使用者に、タイムベースを備える制御システムによって駆動する少なくとも2つのアナログ表示要素51、52による時間を指示し、第2の、特別操作モードで、使用者が、制御手段を介して少なくとも1つの機能を選択し、制御手段によって選択した少なくとも1つの機能に関連する少なくとも1つの値またはパラメータをデジタル表示手段上に表示し、選択した機能に関連する値またはパラメータの向かい側に少なくとも1つのアナログ表示要素51,52を移動させることを可能とするように構成される。
【解決手段】腕時計1は少なくとも2つのアナログ表示要素51、52およびデジタル表示手段を含み、これらのアナログ表示要素51,52およびデジタル表示手段は、制御システムによって独立して制御される。腕時計1は、第1の通常操作モードで、使用者に、タイムベースを備える制御システムによって駆動する少なくとも2つのアナログ表示要素51、52による時間を指示し、第2の、特別操作モードで、使用者が、制御手段を介して少なくとも1つの機能を選択し、制御手段によって選択した少なくとも1つの機能に関連する少なくとも1つの値またはパラメータをデジタル表示手段上に表示し、選択した機能に関連する値またはパラメータの向かい側に少なくとも1つのアナログ表示要素51,52を移動させることを可能とするように構成される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御システムを配置したケースを有する腕時計に関するものであり、この制御システムは、タイムベースを含み、そしていくつかの機能を果たすように構成される。腕時計は、また、少なくとも2つのアナログ表示要素およびデジタル表示手段を含み、これらは前記制御システムによって独立して制御される。腕時計は、更に、前記制御システムに働きかける制御手段を含む。
【背景技術】
【0002】
先行技術文献によれば、いくつかの表示装置を有する腕時計が公知である。この表示装置は、針および少なくとも1つのLCD画面を含んでおり、このLCD画面は、例えば、腕時計の目盛板の下に配置される。この場合、LCD画面を、目盛板内にあけた開口を通して見ることができる。これにより、このような腕時計では、針によって時間情報を、そしてLCD画面によって他の情報を表示することが可能となる。周知の変形例として、いくつかの情報を表示するために、2つのLCD画面を有する腕時計がある。
【0003】
しかしながら、これらの腕時計には、情報を読み取るのが非常に複雑であるという欠点がある。実際、これらの腕時計の1つまたは複数のLCD画面は、大量の情報を同時に表示するので、使用者は、使用している機能を1つまたは複数の表示画面から直観的に判断することができない。それで、これによって、使用者は、腕時計を取り扱う際、および使用可能な様々な機能の中から希望する機能を選択する際に混乱し、そして、様々な表示情報を読み取る際に混乱する。
【0004】
また先行技術文献によれば、針およびLCD画面を有し接触感知時計用クリスタルガラスを備えた腕時計も公知である。この腕時計は、いくつかの機能を果たすように構成されている。通常操作モードで、目盛板上の表示を介して時間情報を示すために針を用いる。第2の操作モードで、使用者は、腕時計機能の1つを選ぶことができる。そうするために、使用者は、接触感知クリスタルガラス上で1本の指を動かして機能を選択する。利用可能な様々な機能に関する指示は、目盛板、クリスタルガラスのフランジ部またはベゼル上に配置される。希望する機能表示上のクリスタルガラスを押すか、またはこれに触れることにより、該機能を選択する。これにより、針が動いて、前記の選択した機能に関する指示を指し示す。そして、LCD画面は、選択した機能に関連する結果を表示する。
【0005】
しかしながら、この腕時計または時計の欠点は、いくつかの異なる情報を同時に表示できないことである。実際、温度のような情報を圧力のような情報と同時に表示することができない。また平均値、瞬間値または他のデータなどの種々の温度データを同時に表示することもできない。これに加えて、階層的な情報、すなわち表示されている一部の情報に付随する機能およびメニューを表示できないという事実もある。
【0006】
さらにこの時計は、限定された数の機能を有するに過ぎないというさらなる欠点を有する。実際、さまざまな機能のリストは、時計目盛板、目盛板フランジまたはベゼル上に表示される。これらの構成要素の表面積は限られており、したがって、機能の数は構成要素上のこの利用可能な表面積に応じて結果的に限定される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、使用者が、同時に、および読み取りやすい直感的な方法で、いくつかの情報を知ることを可能にする表示を備えた腕時計を提案することによって、上述の欠点を克服することである。
【0008】
したがって、本発明は前掲の腕時計に関し、腕時計は、第1の通常操作モードで、使用者に、タイムベースを備える制御システムによって駆動される少なくとも2つのアナログ表示要素を介して時間指示を提供するように構成されることと、第2の特別操作モードで、使用者が、制御手段を介して少なくとも1つの機能を選択し、デジタル表示手段上に、制御手段によって選択した少なくとも1つの機能に関連する少なくとも1つの値またはパラメータを表示し、選択した機能に関連する値またはパラメータの向かい側に少なくとも1つのアナログ表示手段を移動させることを可能にすることとを特徴とする。
【0009】
この時計の有利な実施形態は、従属請求項2〜16の主題を形成する。
【0010】
第1の、有利な実施形態において、腕時計は、第2の特別操作モードで、使用者が、制御手段を介して少なくとも1つの機能を選択し、デジタル表示手段上に腕時計の指示および制御手段によって選択した少なくとも1つの機能に関連する少なくとも1つの値またはパラメータを表示し、選択した機能の指示の向かい側にアナログ表示手段の1つ、および選択した機能に関連するパラメータの値の向かい側にその他のアナログ表示要素を移動させることを可能とするように構成される。
【0011】
第2の有利な実施形態において、デジタル表示手段は、前記腕時計の目盛板の上に配置された、または穴をあけた目盛板もしくは半透明の目盛板の下に配置されたいくつかのデジタル表示セクタを含み、各表示セクタは、第2の操作モードで、前記腕時計の機能の1つの指示、または選択した機能に関連する値もしくはパラメータを表示するように構成される。
【0012】
第3の有利な実施形態において、デジタル表示手段は、目盛板の周縁部に時間記号のように配置された少なくとも12個のデジタル表示セクタを含む。
【0013】
別の有利な実施形態において、デジタル表示手段は、目盛板の周縁部に配置された少なくとも12個のデジタル表示セクタによって形成した円内に配置された少なくとも1つのデジタル表示セクタを更に含む。
【0014】
別の有利な実施形態において、前記腕時計は、3つの針を含む。腕時計の第2の操作モードで、第1のアナログ表示要素は選択した機能の指示の方向を指し示すために提供され、第2のアナログ表示要素は、選択した機能に関連する第1の値または第1のパラメータの方向を指し示すために使用され、第3のアナログ表示要素は、選択した機能に関連する第2の値または第2のパラメータの方向を指し示すために使用される。
【0015】
別の有利な実施形態において、第3のアナログ表示要素は、第1または第2のアナログ表示要素に重なるように構成される。
【0016】
別の有利な実施形態において、機能は種々のメニューにグループ化されている。腕時計は3つのアナログ表示要素を含み、腕時計の第2の操作モードで、第1のアナログ表示要素は選択したメニューの1つの指示の方向を指し示し、第2のアナログ表示要素は選択した機能の指示の方向を指し示し、および第3のアナログ表示要素は選択した機能に関連する値またはパラメータの方向を指し示すために使用される。
【0017】
別の有利な実施形態において、各デジタル表示セクタは、第2の色の背景上に第1の色で情報を表示するように構成され、第2の色は腕時計目盛板の色と同じであってもよい。
【0018】
別の有利な実施形態において、デジタル表示セクタの形状、数、大きさ、第1および第2の色または位置は選択したメニューまたは機能に従って変化する。
【0019】
別の有利な実施形態において、アナログ表示要素は針である。
【0020】
別の有利な実施形態において、アナログ表示要素は円板である。
【0021】
別の有利な実施形態において、デジタル表示手段は、その上にいくつかのデジタル表示セクタが形成された単一の基板の形をとる。
【0022】
別の有利な実施形態において、デジタル表示セクタは、穴をあけた目盛板によって形成される。
【0023】
別の有利な実施形態において、デジタル表示手段は、各々がデジタル表示セクタを形成しているいくつかの基板の形をとる。
【0024】
別の有利な実施形態において、腕時計は、第2の、特別操作モードで使用者に少なくとも2つのアナログ表示要素を介して時間指示を提供し続けるように構成される。
【0025】
本発明の利点の1つは、使用者が、いくつかの情報を、素早くそして直観的に、階層的な方法で、視覚化することができることである。実際に、アナログ表示とデジタル表示を組み合わせることは、デジタル表示の柔軟性を、針や円板による簡単な情報表示と共に使用できることを意味している。実際に、アナログ表示、例えば、針などを有する腕時計には、多数の種々の情報を表示できないという欠点がある。もし表示しようとしたら、多数の針が必要となり、腕時計は読み取ることができなくなるからである。反対に、デジタル表示は、多くの情報を順次表示することができる。デジタル画面は、全体的に柔軟であり、希望する機能に従って様々な目盛を使用することができるからである。
【0026】
別の利点は、様々な情報を、階層化可能でき、その結果、携帯可能な対象物のすべての機能が、呼び出ししやすく、読み込みやすく、そして見つけ出しやすくなることである。実際、種々のメニューで様々な機能を階層化することによって、使用者が希望する機能を見つけることがさらに容易になる。
【0027】
本発明の別の利点は、腕時計の魅力が高まることである。実際に、例えば、腕時計目盛板と同じ色の第2の色の背景上に第1の選択した色で情報を表示しているLCD画面を有することが可能である。例えば、腕時計目盛板が黒の場合、情報が暗い背景上に明るい色で見えるように、LCD画面または表示画面を構成する。これはまた、数多く存在する可能性のあるLCD画面を可能な限り多機能的に組合わせ使用することである。
【0028】
本発明は、また、上記の腕時計を操作する方法に関し、その方法は、
a)タイムベースを備えた制御システムによって2つの針が駆動されて、時間指示を提供する第1の通常操作モードから、第2の特別操作モードに、制御手段の作動を介して変化するステップと、
b)第2の操作モードで、デジタル表示手段を介して、腕時計が果たすことができる機能に関する指示を自動的に表示するステップと、
c)第1の表示要素が、所望の機能の指示の方向に自動的に移動された状態で、制御手段を作動させることによって所望の機能を選択するステップと、
d)第2のアナログ表示要素が、表示した値またはパラメータの方向に自動的に移動された状態で、デジタル表示手段を介して、選択した機能に関連する少なくとも1つの値またはパラメータを表示するステップと、を含むことを特徴とする。
【0029】
この方法の1つの利点は、簡素な外観であるが、いくつかの情報を素早くおよび容易で信頼性が高い方法で表示できる腕時計を、使用者が所有することができることである。実際に、2つの操作モードは、一方では、前記腕時計は、従来の腕時計のように普通の時間を表示することができ、他方では、第2の操作モードで、様々な機能を使用することもできることを意味する。これによって、目盛板が複雑になることおよび情報が読み取りにくくなることが避けられる。
【0030】
この方法の有利な実施形態は、従属請求項18〜23の主題を形成する。
【0031】
本発明の第1の実施形態において、デジタル表示手段は、腕時計の目盛板の周縁部に配列されるいくつかのデジタル表示セクタを含み、第2の操作モードで、各デジタル表示セクタは機能の1つの指示の1つまたは選択した機能に関連する1つの値もしくはパラメータを表示することとを特徴とする。
【0032】
本発明の第2の実施形態において、この方法は、ステップc)とステップd)との間に、選択した機能を示すデジタル表示セクタを除いて、前記デジタル表示セクタのすべての内容を消去することからなるステップを含み、値の範囲は、ステップd)において、前もって消去または消滅したデジタル表示セクタのいくつかによって示され、第2の針は選択した機能に関連する値の方向に移動される。
【0033】
本発明の別の実施形態において、腕時計の機能は、種々のメニューにグループ化され、この方法は、
a)タイムベースを備えた制御システムによって2つのアナログ表示要素が駆動されて、時間指示を提供する第1の通常操作モードから、第2の特別操作モードに、制御手段の作動を介して変化するステップと、
b)第2の操作モードで、デジタル表示手段を介して、腕時計が果たすことができる機能に関する指示を自動的に表示するステップと、
c)第1のアナログ表示要素が、選択したメニューの方向に同時に移動する状態で、制御手段を作動させることによって所望のメニューを選択するステップと、
d)デジタル表示手段を介して、腕時計が果たすことができる、メニューにグループ化した機能に関する指示を自動的に表示するステップと、
e)第2のアナログ表示要素が、所望の機能の指示の方向に自動的に移動させられた状態で、制御手段を作動させることによって、所望の機能を選択するステップと、
f)第3のアナログ表示要素が表示した値またはパラメータの方向に自動的に移動された状態で、デジタル表示手段を介して、選択した機能に関連する少なくとも1つの値またはパラメータを自動的に表示するステップと、を含む。
【0034】
本発明の別の実施形態において、この方法は、ステップc)とステップd)との間に、選択したメニューを示すセクタを除いて、デジタル表示セクタのすべての内容を消去することからなるステップを含み、ステップd)において、選択したメニューでグループ化した機能は、前もって消去または消滅したあるデジタル表示セクタによって表示され、第2のアナログ表示要素は選択した機能の方向に移動され、また、この方法は、ステップe)とステップf)との間に、選択したメニューおよび選択した機能を示すデジタル表示セクタを除くデジタル表示セクタのすべての内容を消去することからなるステップを含み、ステップf)において、値の範囲は、前もって消去または消滅したあるデジタル表示セクタによって表示され、第3のアナログ表示要素は、選択した機能に関連する値の方向に移動される。
【0035】
本発明の別の実施形態において、アナログ表示要素は針である。
【0036】
本発明の別の実施形態において、アナログ表示要素は円板である。
【0037】
本発明による腕時計の目的、利点および特徴は、本発明の実施形態の、単に非限定例として与えられ、添付図面で示される下記の詳細な説明の中でより明白になるであろう。添付図面は以下に示す。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明による腕時計の構成要素を概略的に示す図である。
【図2】本発明による腕時計制御システムを概略的に示す図である。
【図3】本発明による腕時計の簡略化された上面図である。
【図4a】本発明による腕時計の第1の実施形態を示す図である。
【図4b】本発明による腕時計の第1の実施形態を示す図である。
【図4c】本発明による腕時計の第1の実施形態を示す図である。
【図5a】本発明による腕時計の第1の実施形態の第1の変形例を示す図である。
【図5b】本発明による腕時計の第1の実施形態の第1の変形例を示す図である。
【図6a】本発明による腕時計の第1の実施形態の第1の代替例を示す図である。
【図6b】本発明による腕時計の第1の実施形態の第1の代替例を示す図である。
【図7a】本発明による腕時計の第1の実施形態の第2の代替例を示す図である。
【図7b】本発明による腕時計の第1の実施形態の第2の代替例を示す図である。
【図7c】本発明による腕時計の第1の実施形態の第2の代替例を示す図である。
【図8】本発明による腕時計の第2の実施形態を示す図である。
【図9】本発明による腕時計の第2の実施形態の第1の代替例を示す図である。
【図10a】本発明による腕時計の第2の実施形態の第2の代替例を示す図である。
【図10b】本発明による腕時計の第2の実施形態の第2の代替例を示す図である。
【図10c】本発明による腕時計の第2の実施形態の第2の代替例を示す図である。
【図11a】本発明による腕時計の第2の実施形態の第2の代替例の第1の変形例を示す図である。
【図11b】本発明による腕時計の第2の実施形態の第2の代替例の第1の変形例を示す図である。
【図11c】本発明による腕時計の第2の実施形態の第2の代替例の第1の変形例を示す図である。
【図11d】本発明による腕時計の第2の実施形態の第2の代替例の第1の変形例を示す図である。
【図12a】本発明による腕時計の第2の実施形態のこの第2の代替例の第2の変形例を示す図である。
【図12b】本発明による腕時計の第2の実施形態のこの第2の代替例の第2の変形例を示す図である。
【図12c】本発明による腕時計の第2の実施形態のこの第2の代替例の第2の変形例を示す図である。
【図12d】本発明による腕時計の第2の実施形態のこの第2の代替例の第2の変形例を示す図である。
【図13】本発明による腕時計の第2の実施形態の第2の代替例の第3の変形例を示す図である。
【図14】本発明による腕時計の第3の実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
図1は、本発明による腕時計の概略図である。この腕時計1は、制御システム3が配置された腕時計ケース2を含む。この制御システム3は、アナログ表示手段5およびデジタル表示手段4を制御する。制御システム3は、腕時計ケース2の外側に一般に配置される制御手段6によって制御することができる。GPSまたは計器として作動する腕時計に本発明を実装可能であることが明らかになるであろう。
【0040】
図2に示す制御システム3は、腕時計1の機能を制御するプロセッサまたはCPU31を含む。このプロセッサ31は、日時のような時間表示を出力するために、タイムベースまたは発振回路32と結合される。プロセッサ31は、RAMメモリまたはROMメモリのような記憶手段とも結合される。タイムベース32によって出力される時間表示は、アナログ表示制御手段34またはデジタル表示制御手段33を介して、それぞれアナログ表示手段5に、またはデジタル表示手段4に伝達される。これらの制御手段33、34は、プロセッサ31によってもたらされた情報を変換し、該情報をアナログ/デジタル表示手段へ転送するように構成される。
【0041】
しかしながら、表示できる情報は、時間情報、すなわち時間または日付だけではない。
実際、制御システム3は、いくつかのセンサを含むことができ、そのセンサとは、例えば腕時計内に配置され、少なくとも1つの物理パラメータの測定を実行する役割を有する3つのセンサ35、36、37である。例えば、温度を測定するように構成された1つのセンサ、圧力を測定するように構成され1つのセンサ、そして地球磁場を測定するように構成された1つのセンサを想定することができる。これらのセンサ35、36、37は、プロセッサ31が管理する。
【0042】
これらのセンサ35、36、37は、制御手段6を介して使用者が制御するようになっている。図1および2に示す制御手段6は、例えば3つのボタン61、62および63を含む。制御手段6は、使用者が制御システム3に対して動作して、腕時計1を設定する、またはその機能を起動させることができるように、プロセッサ31に対して動作する。3つのボタン61、62および63を、接触感知インタフェースで置き換える、または仕上げることも想定できる。この接触感知インタフェースは、例えば、デジタル表示手段の向かい側に配置される容量性または抵抗性の円板の形をとるので、使用者は、デジタル表示手段の向かい側に配置される容量性または抵抗性の円板を押すか触るかして該手段を選択する。さらに、メニューまたは機能などの様々な情報を選ぶための選択手段として使用する回転ベゼルを含む制御手段6も想定できる。
【0043】
センサ35、36および37の1つを起動すると、このセンサは所望の測定を行ない、測定結果をプロセッサ31に伝達する。プロセッサ31は、この情報をデコードそして処理し、その情報をアナログ表示手段5またはデジタル表示手段4に伝達する。アナログ表示手段5またはデジタル表示手段4が自動的に変更されることは、このように明らかである。
【0044】
すべての機能を管理すること、および読み取りやすく直観的な表示を達成することを可能にするため、アナログ表示手段5およびデジタル表示手段4は、互いに協働するように構成される。したがって、腕時計1の目盛板7は、例えば、図3に示すように構成される。本発明のアナログ表示手段5は、アナログ表示要素を有する。このアナログ表示要素は、針の形をとっているが、円板の形をとってもよい。以下の説明では、アナログ表示要素は針とする。好ましくは、3つの針51、52および53は、時間、分および秒をそれぞれ表示するために提供される。これらの針51、52および53を、アナログ表示制御手段34が制御する電動モータが駆動する。これにより、針51、52および53は互いに独立して動くことが可能になる。しかしながら、3つの針51、52および53を駆動するためには、ただ1つのモーターしか使用できない。互いに独立して針を駆動するためには、結合システムを使用する。
【0045】
デジタル表示手段4は、少なくとも1つのデジタル・インジケータ41またはデジタル表示セクタという形をとる。本実施形態において、目盛板7は、例えばLCDタイプの12個のデジタル・インジケータ41を有している。これらの12個のデジタル・インジケータ41は、1時間に1回転する円を示すように目盛板7の周縁部に配置されている。これらのLCDインジケータ41は、デジタル表示制御手段33によって制御され、その結果、各インジケータ41は独立して制御可能となる。もちろん、インジケータ41の数および技術は、この実施形態に限定されない。さらに、インジケータ41を個別に製作、すなわち、各インジケータ41を別個のの基板から製作することも想定できる。また、インジケータ41は同一の基板から製作するが、情報を表示する各エリアに対する独立したアドレス方式を有することが可能である。この基板の表面積は、基板を載せる腕時計1の円板7の表面積と同じであってもよい。
【0046】
さらに、これらのインジケータまたはデジタル表示セクタ41は、それらの存在が使用者にできるだけ目立たないように配置することもできる。これを達成するために、インジケータまたはデジタル表示セクタ41は、第2の色の背景上に第1の色で情報を示すように構成される。第2の背景色は、腕時計の目盛板の色と同一にしてカモフラージュしてある。第1の色は、第2の色と対比され、引き立つ。例えば、目盛板が黒い場合、第2の色は黒、そして、第1の色は黄色、ベージュまたは白などの明るい色とする。そうすれば、インジケータまたはデジタル表示セクタ41の存在は気づかれないか、またはほとんど気づかれない。
【0047】
第1の通常操作モードでは、制御システム3によって、腕時計が図4aに示すように通常の腕時計のように作動する。つまり、腕時計は使用者に時間を知らせる。これを達成するために、各デジタル表示装置41は、腕時計1の目盛板7が1時間に1回転する円を模倣するように、1と12との間の数を示す。針51、52および53は、プロセッサ31が出力した時間データに従ってインジケータ41を指し示す。この表示を改良したものには12時間〜24時間表示があり、その表示は、1日の第1番目の部分では、1時から12時までの時間を表示し、その後、1日の第2番目の部分では、正午から真夜中までの時間を表示するインジケータ41を有することを特徴とする。この12時間〜24時間表示は、インジケータ41は、時間が1時から12時までのこの時間内であるときには、1時から12時までの1時間に1回転する円を表示することを特徴とする。そして、インジケータ41は、時間が13時から24時までのこの時間内であるときには、13時から24時までの1時間に1回転する円を表示する。
【0048】
腕時計1は、第2の特別操作モードで、使用者が統合機能を使用することができるように構成される。第1のステップで、使用者は、制御手段6に対して動作し、この第2の操作モードを起動する。特に、制御手段6は、ボタン62は時間をセットするために使用し、ボタン61および63を第2の操作モードを起動し様々な機能を選択/起動するように構成される。
【0049】
第1の実施形態で、第1のステップを形成する制御手段6を介したこの操作を行なうことで、表示を変更する。この変更によって、インジケータ41がすべて消える。この変更は、図4bで見ることができ、そこで、第2のステップでは、LCDインジケータ41は、[fonc3]、[fonc2]、そして、fonc1]の間で利用可能な様々な機能を自動的に表示する。なお、LCDインジケータの位置は、例えば、5時、6時および7時の時間指示の位置に一致している。次に、使用者は制御手段6に対して動作し、希望機能を選択する。図4bの例において、使用者が機能を選択するとき、時針51は自動的に移動し、選択した機能を指す。この場合には、時針51は機能[fonc3]を指している。
【0050】
図4cに示す第3のステップで、他のインジケータ41、すなわちLCDインジケータ41は値 [val 1]〜 [val 9]の連続的な範囲を自動的に表示する。ここで、他のインジケータ41の位置は、例えば、8時から4時までの時間指示に相当している。この値[val]の範囲は、使用する機能によって定められる。例えば、温度機能および23.5°Cの測定温度の場合、LCD画面は、21℃から29℃の間の範囲を表示する。ここで、21℃は、値〔val1〕を指示するインジケータ41によって表示され、29℃は、値〔val9〕を指示するインジケータ41によって表示される。そして、分針52は自動的に移動し、測定値を指す。この場合、前記針52は、値[val 3]と[val 4]との間を指す。これにより、使用者は選択した機能および測定値を直ちに見ることができる。機能[fonc]を表示しているインジケータ41は、ある色の背景を有すること、そして、値[val]を示しているインジケータ41は、機能[fonc]を表示しているインジケータ41の背景とは異なった色を有することが想定できる。これはインジケータ41間の識別性を改善する。この構成は、当業者によって記載され、または考案されるすべての変形例において採用される可能性があり、そして、実際値[val]間を識別するのに応用される可能性がある。
【0051】
秒針53は使わないので、自動的に動かし、分針52と重ね、情報を読み取るときに不都合が生じないようにすることが想定できる。
【0052】
測定値を表示する単一のインジケータ41でなく、値〔val〕の範囲を有する利点は、一連の測定がある場合に、読取りが簡単になることである。実際に、一連の測定で関連する値[val]がわずかに変動するだけである場合、比較的広い範囲の値[val]をとっておけば、測定値を指示する針53の位置のみを変更すればよいことになる。したがって、表示はより直観的であり、そして、使用者は変動を直ちに知ることができる。温度測定の例において、測定値が23.5℃、および値の範囲が21℃および29℃の状態では、第2の測定が24℃の値を指示し、第3の測定が24.5℃を指示する場合、インジケータ41が表示する情報は変えないでおくことが可能である。
【0053】
図5aに示すこの第1の実施形態の第1の変形例において、インジケータ41は、前述したのと同じ配置に構成される。原理は同一のままであり、第2のステップは使用者が機能[fonc]を選択できることにあり、時針51は自動的に移動し選択した機能[fonc]を指し示し、このケースでは、例えば、時針51は、機能[fonc3]を指し示している。
【0054】
しかしながら、第2のステップと第3のステップとの間で、選択しなかった機能〔fonc〕を表示するインジケータ41、すなわち図5bに示す例において機能[fonc1]および[fonc2]を表示するインジケータ41は、自動的に消去される、または消滅する。これは、機能[fonc]に関連する値の範囲[val]を表示するためのインジケータ41の数を増やすことができることを意味する。その結果、この範囲はより多くの数のインジケータ41を含み、値〔val〕は、所望であれば、より広いまたは詳細な範囲を提供する。
【0055】
これは、第3のステップで、あらかじめ消去された、または消滅したインジケータ41は、値の範囲[val1]〜[val11]を自動的に表示することを意味する。使用者による動作なしでも、分針52は移動し測定値〔Val〕を指し示す。この場合、針52は、値[val6]と[val7]との間を指し示す。インジケータ41は、それらが関連する機能[fonc]によって決まる種々の背景色を有することが可能である。これは、各インジケータ41が特定の背景色を有する機能[fonc]を表示している状態で、機能[fonc]に容易にリンクできることを意味する。一般に、情報の各カテゴリを、該カテゴリを表す定められた背景色で表示することも可能である。
【0056】
時を示す針51および分を示す針52の2つの針を使用する、この第1の実施形態の第1の代替例において、2つの値情報を表示することが可能である。これを行うため、目盛板7は、図6aに示されるように中央インジケータ41aを更に含む。この中央インジケータ41aは、選択した機能を表示するために用い、そして2つの効果がある。実際、一旦機能[fonc]を選択したならば、その機能が図6bに示すように中央インジケータ41aに表示されるので、まず、前記機能を識別しやすくすることができる。第2に、この配置では、すべてのインジケータ41を値[val]を表示するのに使用することが可能になる。そして、時針51および分針52の2つの針は移動し、例えば希望値と測定値などの相違する情報を表示するのに使用される。続いて、秒針53は分針52に重なってもよい。
【0057】
図7aで示す第2の代替例において、2つの異なる機能[fonc]に対する少なくとも2つの値情報を表示することが可能である。これを行うため、目盛板7は、第1の機能[fonc_1]および第2の機能[fonc_2]を表示するための2つの中央インジケータ41aおよび41bを有する。事実、機能[fonc]は、インジケータ41にまず、表示される。使用者は、第1の機能[fonc]を選択し、そして、続いてインジケータ41aに、図7bに示すようにその機能[fonc]が表示される。その後、使用者は第2の機能[fonc]を選択し、その機能[fonc]は図7cに示すようにインジケータ41bに表示される。それから、インジケータ41は、2つのグループに分けられる。これらの2つのグループは、各々が、値[val]の範囲を形成し、機能[fonc_3]用の値[val1]〜[val6]および機能[fonc_1]用の値[valA]〜[valF]をそれぞれ有する機能[fonc]にリンクする。時針51および分針52の各々は値[val]にリンクし、機能[fonc]にリンクした計算結果および/または測定結果を表示する。
針51は機能[fonc1]にリンクし、そして、針52は機能[fonc3]にリンクする。それ故、各々の機能[fonc]に関連するインジケータ41が互いに識別され得ることは、考えようとすれば想定できるはずである。1つの解決策は、異なった背景色を用いてそれらを区別することにある。続いて、秒針53は移動し、図7cに示すように分針52に重なることができる。
【0058】
第2の実施形態では、3つの針51、52および53を使用する。
【0059】
まず、この秒針53は、図8に示すように選択した機能[fonc]にリンクした別の値[val]を指し示すために使用する。例えば、この秒針53は、以前の測定値[val]、または閾値もしくは希望値を指し示すために使用することができる。それから、インジケータ41が表示する範囲の目盛は、選択した機能[fonc]に関連するこの新しい値を考慮に入れるために、使用者が動作を加えなくても変更される。変形例において、使っていない機能[fonc]を表示しているインジケータ41は消去される。これにより、値[val]がより大きい範囲を得ることができ、希望に応じてより幅広いまたはより正確な範囲を得ることができることになる。
【0060】
図9に示す第1の代替例において、第1実施形態の第1の代替例と同じ方法で3つの値情報[val]を表示することが可能である。これを行うため、目盛板7は、中央インジケータ41aを更に含む。この中央インジケータ41aは、選択した機能[fonc]を表示するために使用する。インジケータ41を、値[val]を示すために使用する一方、3つの針51、52および53を、例えば、希望値、測定値および平均値が、それぞれ[val3]、[val5]、および[val8]と[val9]との間に含まれる値[val]となるような、種々の情報を表示するために使用する。
【0061】
この第2の実施形態の第2の代替例において、この第3の秒針53は追加の情報を表示できる。実際、腕時計に組込まれた様々な機能[fonc]は、種々のメニュー[menu]に配列される。「メニュー」は、少なくとも一つの共通基準に従って分類される種々の機能[fonc]の1つのグループを意味する。例えば、機能は使用センサ35、36、37に従って一緒にグループ化できる。
【0062】
図10aに示す第2のステップは、希望メニュー[menu]の選択からなる。これを行うため、位置が、例えば7時、8時、9時および10時の時間表示に相当するLCDインジケータ41は、種々のメニュー[menu]を自動的に表示する。時針51は自動的に移動し、使用者が制御手段6を介して選択したメニュー[menu]を指し示す。図10aでは、メニュー[menu1]が指し示されている。
【0063】
図10bに示す第3のステップで、他のインジケータ41、すなわちLCDインジケータ41を、選択したメニュー[menu]に関連する機能[fonc]の表示のために用いる。このインジケータ41の位置は11時〜6時に相当する。それから、使用者は希望する機能[fonc]を選択し、その後、分針52はこの機能[fonc]を指し示すために移動する。
【0064】
図10cに示す第4のステップでは、秒針53は、選択した機能[fonc]が起動したとき測定した値[val]を表示するために用いる。これを行うため、この針53は、目盛板7またはベゼルに印刷される目盛である場合がある値の目盛に沿って自動的に移動する。図10cで示すケースでは、使用者は機能[fonc6]をメニュー[menu1]から選択している。
【0065】
第2の代替例の第1の変形例によれば、図11aに示す第2のステップは、第2の代替例のステップと同一であり、すなわち、使用者は希望するメニュー[menu]を選択し、時針51は自動的にこのメニュー[menu]を指し示す。
【0066】
図11bに示す第3のステップで、インジケータ41は、メニュー[menu]を表示するためには使用せず、選択したメニュー[menu]に関連する機能[fonc]を表示するために使用する。使用者は希望する機能[fonc]を選択し、その結果的、分針52は移動してこの機能[fonc]を指し示す。
【0067】
第3のステップと第4のステップとの間に、選択したメニュー[menu]を示しているインジケータ41および選択した機能[fonc]を示しているインジケータ41を除くすべてのインジケータ41は、図11cに示すように自動的に消去される、または消滅する。それから、選択した機能[fonc]を示しているインジケータ41は自動的に消去され、その内容は、選択したメニュー[menu]を示しているインジケータの隣のインジケータ41へ移される。分針52は、自動的に移動し、このインジケータ41を指し示す。選択したメニュー[menu]を示しているインジケータ41、および選択した機能[fonc]を示しているインジケータ41は、このように互いに隣にあることになる。
【0068】
図11dに示す第4のステップで、前もって消去されたインジケータ41は、選択した機能に関連する値[val]の範囲を表示するために使用する。それから、秒針53の動きは、選択した機能が起動するとき測定した値[val]を使用者に示すために、機能[fonc]に関連するセンサに従って制御システム3によって制御される。
【0069】
第2の代替例の第2の変形例によれば、図12aに示す第2のステップは第1の変形例のステップと同じであり、すなわち、使用者は希望するメニュー[menu]を選択し、時針53は自動的にそのメニュー[menu]を指し示す。
【0070】
第2のステップと第3のステップとの間で、選択したメニュー[menu]を示しているインジケータ41を除くインジケータ41は、図12bに示すように、すべて自動的に消去または消滅される。
【0071】
図12cに示す第3のステップで、前もって消去または消滅したインジケータ41は、選択したメニュー[menu]に関連する機能[fonc]を表示するために使用する。それ故、11の機能[fonc]を選択できる。それから、使用者は希望する機能[fonc]を選択し、そして、結果的に、分針52は移動し、この機能[fonc]を指し示す。第2のステップと第3のステップとの間の中間ステップは、さらに多くの機能[fonc]を表示することを可能にする。
【0072】
第3のステップと第4のステップとの間で、選択したメニュー[menu]を示しているインジケータ41および選択した機能[fonc]を示しているインジケータ41を除くすべてのインジケータ41は、制御システム3によって消去される、または消滅する。その後、選択した機能[fonc]を示しているインジケータ41は消去され、その内容は、選択したメニュー[menu]を示しているインジケータの隣のインジケータ41へ移される。続いて、分針52は自動的に移動し、このインジケータ41を指し示す。選択したメニュー[menu]を示しているインジケータ41、および選択した機能[fonc]を示しているインジケータ41は、このように互いに隣にあることになる。
【0073】
図12dに示す第4のステップで、前もって消去されたインジケータ41を選択した機能に関連する値[val]の範囲を表示するために使用する。秒針53は、選択した機能[fonc]を起動するとき測定した値[val]を使用者に示すように自動的に移動する。
【0074】
この第2の変形例は、有用な情報だけを表示し結果的に読みやすさを改良する。
【0075】
図13に示す第3の変形例において、少なくとも2つの値情報を示すことが可能である。これを行うため、第1実施形態の第1の代替例の原理が用いられ、目盛板7は少なくとも一つの中央インジケータ41aを更に含む。一旦メニュー[menu]を選択すると、この中央インジケータ41aはメニュー[menu]を示すために使用される。そして、インジケータ41は、希望する機能[fonc]を選択するために使用され、針51はこのインジケータ41を自動的に指し示す状態になっている。その後、他のインジケータ41のすべてを、値[val]を表示するために使用する。その他の2つの針52、53は、例えば、希望値および測定値などの種々の情報を示すために使用する。目盛板7は、選択したメニュー[menu]および選択した機能[fonc]を表示するための2つの中央インジケータ41aおよび41bを含むこともまた想定可能である。それ故、3つの針51、52および53は、様々な情報を表示するために使用される。
【0076】
第4の変形例では、時間を表示しながら、機能にリンクした少なくとも1つの値情報を表示可能である。これを達成するために、目盛板7は、選択したメニュー[menu]および選択した機能[fonc]を表示するための2つの中央インジケータ41aおよび41bを含む。それから、インジケータ41は、この機能[fonc]にリンクした値[val]の範囲を表示するために使用する。それから、秒針53は、この機能[fonc]の実行の結果として生じる値を自動的に指し示すために用いる。それから、2つの針51、52は、それぞれ、時間および分を表示するために使用する。
【0077】
図14の第3の実施形態によれば、時計1は第4の針54を含む。この針54は、通常操作モードで、図14に示すように第2のタイムゾーンのインジケータとして使用できる。この第2の操作モードで、この秒針は、いくつかの役割を果たす。
【0078】
まず、針54は、機能に関連する値[val]を示すために使用することができる。第1の実施形態を参照すると、使用者は、使用した機能を示している針51、および前記機能に関連する値を示すための3つの針52、53および54を有している。
【0079】
第2実施形態の第2の代替例を参照すると、機能がメニューに配列されているので、使用者は、選択したメニュー[menu]および選択した機能[fonc]を示すための2つの針51、52、および選択した機能[fonc]に関連する値を示している2つの針53、54を有することになる。針54は、最大値、最小値、平均値、希望値または他の値を表している値[val]を示してよい。2つの針53、54は、10進値を表示できると想定することができる。従って、1つの針は単位番号を指し示す一方、もう1つの針は10進値を指し示す。
【0080】
第2に、この針54は、サブ・メニュー〔s―menu〕または機能[fonc]を示すために使用できる。「サブ・メニュー」は、同じグループの機能[fonc]のより小さいグループへの分配を意味し、各グループはそれぞれ独自の基準を有している。時計の機能は、メニュー〔menu〕およびサブ・メニュー〔s―menu〕で分類可能であり、より完全な階層系を可能とする。それ故、メニュー[menu]、サブ・メニュー〔s―menu〕および機能[fonc]を示すために3つの貼り51、52、および53が必要であり、そして、機能に関連する値[val]を示すために、針54が必要である。この構成において、使用しないインジケータ41を段階的に消去するまたは消滅させる原理は使用可能であり、新しい情報を読みやすさを改良しながら表示可能である。
【0081】
このように、時計は、まず、さまざまなメニュー〔menu〕を表示するように構成される。使用者は、選択したメニュー[menu]に関連したサブ・メニュー〔s―menu〕を表示させるメニュー[menu]を選択する。一旦サブ・メニュー〔s―menu〕を選択すると、選択したメニュー[menu]でもサブ・メニュー〔s―menu〕でもない情報を表示しているインジケータ41は消去される。表示は変更され、選択したメニュー[menu]およびサブ・メニュー〔s―menu〕に関するこの情報は、隣接するインジケータ41のうちの1つに表示される。
選択したサブ・メニュー〔s―menu〕に関連する機能[fonc]は、残りのインジケータ41に自動的に表示される。使用者は、希望する機能[fonc]を選択すると、表示が変更される。この自動変更は、使っていないインジケータ41、すなわち選択しなかった機能[fonc]を表示しているインジケータ41を消去することによるものである。選択した機能[fonc]の表示は、選択したメニュー[menu]を表示しているインジケータ41、または選択したサブ・メニュー〔s―menu〕を表示しているインジケータ41の隣のインジケータ41へ移される。この表示変更によって、インジケータ41は値[val]の範囲を自由に表示できるようになる。最後に利用可能な針54によって、選択した機能に関連する値を使用者に示すことができる。
【0082】
このように、この第4の針54は追加情報を表示することが可能で、したがって可能な機能数を増やすことが可能であることは明白であろう。同様に、この第4の針54は、各々が値を有している2つの機能[fonc]の表示を可能にする。例えば、腕時計1は、1つの色で瞬間的な温度および他の色で平均温度を表示することができ、その結果情報を明瞭に読取ることができる。
【0083】
この第3の実施形態に対する代替例において、時計は、2つの異なった機能[fonc]のための少なくとも2つの値情報[val]を表示するように構成される場合がある。これを行うため、目盛板7は、第1の機能[fonc1]および第2の機能[fonc2]を表示するために用いる2つのインジケータ41を含む。それから、他のインジケータ41は、2つのグループに分かれ、その各々は機能[fonc]にリンクする値[val]の範囲を形成する。針51、52の各々は、機能[fonc]を表示しているインジケータ41のうちの1つの方を指し示す。それから、針53および53は、各々、値[val]の範囲の値の方を自動的に指し示し、機能[fonc]に結びついた結果を表示する。一般に、第2の操作モードで、時間および分の表示は維持されることは想定可能である。したがって、時針51および分針52は、時間および分を示すために使用する。それから、使用者は、機能を選択することができ、そして、それから、秒針53は自動的に移動し、測定値[val]を示す。この値[val]は、インジケータ41によって表示する値[val]の範囲内に含まれる。この最も簡単なケースにおいて、第1のオペレーティングモードにおいて1時間に1回転する円を表示するインジケータ41は、さまざまな機能[fonc]を表示するために、第2の操作モードが起動する間は消去される。一旦機能を選択すると、それから、インジケータ41は値[val]の範囲を表示する。他のケースにおいて、デジタル表示手段4は、2つのインジケータ41の2つの系列のインジケータ41を含む。すなわち、第1の系列は1時間に1回転する円を表示するため、第2の系列は値[val]の範囲を表示するためのものである。
【0084】
当業者にとって明白な、様々な変更および/または改良および/または組合せが、添付の請求の範囲によって画定される本発明の範囲内において、以上に述べた本発明の各種実施形態に対して可能であることは明白である。
【0085】
時計は、12個以上のインジケータ41を含んでもよいことも明白であろう。それ故、時計は、例えば16個のインジケータ41を含み、12個が1時間に1回転する円を、および他の4個を1時間に1回転する円の内側の円上に配列される。好ましくは、その円の半径は、時針51の半径に等しい。種々の円に配置される様々なインジケータ41を有することができるのは明白であろう。インジケータの各円は、針の半径の1つに等しい半径を有する。もちろん、インジケータ41は1時間に1回転する円に対しては異なった方法で配置されるのは明白であろう。インジケータ41を、円の形で配置されるが、目盛板の中心に対して中心をずらして配置することも可能である。インジケータ41は、目盛板の中心に対して中心をずらして配置し、針51、52および53は、目盛板の中心ではない他のところに配置することも可能である。好ましくは、針51、52および53は、インジケータ41によって形成される円の中心に配置し、そして、インジケータ41の円の半径が針52および53の1つの長さに等しい。
【0086】
通常操作モードから特別操作モードへの変更の間、時間指示はメモリに記憶されることもまた明白である。特別操作モードはもはや実行されておらず、操作モードが再び通常モードになるとき、時間指示は再び表示される。この時間指示は、プロセッサ31によって好ましくは自動的に更新される。
【0087】
インジケータの背景色は、1つのインジケータからもう1つのインジケータに変化する場合もあり、様々な情報を記号および/または色によって表す場合がある。さらに、第1の操作モードから第2の操作モードへの変更のための制御手段6を作動させ、インジケータ41上の情報の言語を変更することができる。そして、アラビア語、中国語、日本語またはローマ字または想像できる限りのあらゆる言語で表示される情報を見ることを想定できる。
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御システムを配置したケースを有する腕時計に関するものであり、この制御システムは、タイムベースを含み、そしていくつかの機能を果たすように構成される。腕時計は、また、少なくとも2つのアナログ表示要素およびデジタル表示手段を含み、これらは前記制御システムによって独立して制御される。腕時計は、更に、前記制御システムに働きかける制御手段を含む。
【背景技術】
【0002】
先行技術文献によれば、いくつかの表示装置を有する腕時計が公知である。この表示装置は、針および少なくとも1つのLCD画面を含んでおり、このLCD画面は、例えば、腕時計の目盛板の下に配置される。この場合、LCD画面を、目盛板内にあけた開口を通して見ることができる。これにより、このような腕時計では、針によって時間情報を、そしてLCD画面によって他の情報を表示することが可能となる。周知の変形例として、いくつかの情報を表示するために、2つのLCD画面を有する腕時計がある。
【0003】
しかしながら、これらの腕時計には、情報を読み取るのが非常に複雑であるという欠点がある。実際、これらの腕時計の1つまたは複数のLCD画面は、大量の情報を同時に表示するので、使用者は、使用している機能を1つまたは複数の表示画面から直観的に判断することができない。それで、これによって、使用者は、腕時計を取り扱う際、および使用可能な様々な機能の中から希望する機能を選択する際に混乱し、そして、様々な表示情報を読み取る際に混乱する。
【0004】
また先行技術文献によれば、針およびLCD画面を有し接触感知時計用クリスタルガラスを備えた腕時計も公知である。この腕時計は、いくつかの機能を果たすように構成されている。通常操作モードで、目盛板上の表示を介して時間情報を示すために針を用いる。第2の操作モードで、使用者は、腕時計機能の1つを選ぶことができる。そうするために、使用者は、接触感知クリスタルガラス上で1本の指を動かして機能を選択する。利用可能な様々な機能に関する指示は、目盛板、クリスタルガラスのフランジ部またはベゼル上に配置される。希望する機能表示上のクリスタルガラスを押すか、またはこれに触れることにより、該機能を選択する。これにより、針が動いて、前記の選択した機能に関する指示を指し示す。そして、LCD画面は、選択した機能に関連する結果を表示する。
【0005】
しかしながら、この腕時計または時計の欠点は、いくつかの異なる情報を同時に表示できないことである。実際、温度のような情報を圧力のような情報と同時に表示することができない。また平均値、瞬間値または他のデータなどの種々の温度データを同時に表示することもできない。これに加えて、階層的な情報、すなわち表示されている一部の情報に付随する機能およびメニューを表示できないという事実もある。
【0006】
さらにこの時計は、限定された数の機能を有するに過ぎないというさらなる欠点を有する。実際、さまざまな機能のリストは、時計目盛板、目盛板フランジまたはベゼル上に表示される。これらの構成要素の表面積は限られており、したがって、機能の数は構成要素上のこの利用可能な表面積に応じて結果的に限定される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、使用者が、同時に、および読み取りやすい直感的な方法で、いくつかの情報を知ることを可能にする表示を備えた腕時計を提案することによって、上述の欠点を克服することである。
【0008】
したがって、本発明は前掲の腕時計に関し、腕時計は、第1の通常操作モードで、使用者に、タイムベースを備える制御システムによって駆動される少なくとも2つのアナログ表示要素を介して時間指示を提供するように構成されることと、第2の特別操作モードで、使用者が、制御手段を介して少なくとも1つの機能を選択し、デジタル表示手段上に、制御手段によって選択した少なくとも1つの機能に関連する少なくとも1つの値またはパラメータを表示し、選択した機能に関連する値またはパラメータの向かい側に少なくとも1つのアナログ表示手段を移動させることを可能にすることとを特徴とする。
【0009】
この時計の有利な実施形態は、従属請求項2〜16の主題を形成する。
【0010】
第1の、有利な実施形態において、腕時計は、第2の特別操作モードで、使用者が、制御手段を介して少なくとも1つの機能を選択し、デジタル表示手段上に腕時計の指示および制御手段によって選択した少なくとも1つの機能に関連する少なくとも1つの値またはパラメータを表示し、選択した機能の指示の向かい側にアナログ表示手段の1つ、および選択した機能に関連するパラメータの値の向かい側にその他のアナログ表示要素を移動させることを可能とするように構成される。
【0011】
第2の有利な実施形態において、デジタル表示手段は、前記腕時計の目盛板の上に配置された、または穴をあけた目盛板もしくは半透明の目盛板の下に配置されたいくつかのデジタル表示セクタを含み、各表示セクタは、第2の操作モードで、前記腕時計の機能の1つの指示、または選択した機能に関連する値もしくはパラメータを表示するように構成される。
【0012】
第3の有利な実施形態において、デジタル表示手段は、目盛板の周縁部に時間記号のように配置された少なくとも12個のデジタル表示セクタを含む。
【0013】
別の有利な実施形態において、デジタル表示手段は、目盛板の周縁部に配置された少なくとも12個のデジタル表示セクタによって形成した円内に配置された少なくとも1つのデジタル表示セクタを更に含む。
【0014】
別の有利な実施形態において、前記腕時計は、3つの針を含む。腕時計の第2の操作モードで、第1のアナログ表示要素は選択した機能の指示の方向を指し示すために提供され、第2のアナログ表示要素は、選択した機能に関連する第1の値または第1のパラメータの方向を指し示すために使用され、第3のアナログ表示要素は、選択した機能に関連する第2の値または第2のパラメータの方向を指し示すために使用される。
【0015】
別の有利な実施形態において、第3のアナログ表示要素は、第1または第2のアナログ表示要素に重なるように構成される。
【0016】
別の有利な実施形態において、機能は種々のメニューにグループ化されている。腕時計は3つのアナログ表示要素を含み、腕時計の第2の操作モードで、第1のアナログ表示要素は選択したメニューの1つの指示の方向を指し示し、第2のアナログ表示要素は選択した機能の指示の方向を指し示し、および第3のアナログ表示要素は選択した機能に関連する値またはパラメータの方向を指し示すために使用される。
【0017】
別の有利な実施形態において、各デジタル表示セクタは、第2の色の背景上に第1の色で情報を表示するように構成され、第2の色は腕時計目盛板の色と同じであってもよい。
【0018】
別の有利な実施形態において、デジタル表示セクタの形状、数、大きさ、第1および第2の色または位置は選択したメニューまたは機能に従って変化する。
【0019】
別の有利な実施形態において、アナログ表示要素は針である。
【0020】
別の有利な実施形態において、アナログ表示要素は円板である。
【0021】
別の有利な実施形態において、デジタル表示手段は、その上にいくつかのデジタル表示セクタが形成された単一の基板の形をとる。
【0022】
別の有利な実施形態において、デジタル表示セクタは、穴をあけた目盛板によって形成される。
【0023】
別の有利な実施形態において、デジタル表示手段は、各々がデジタル表示セクタを形成しているいくつかの基板の形をとる。
【0024】
別の有利な実施形態において、腕時計は、第2の、特別操作モードで使用者に少なくとも2つのアナログ表示要素を介して時間指示を提供し続けるように構成される。
【0025】
本発明の利点の1つは、使用者が、いくつかの情報を、素早くそして直観的に、階層的な方法で、視覚化することができることである。実際に、アナログ表示とデジタル表示を組み合わせることは、デジタル表示の柔軟性を、針や円板による簡単な情報表示と共に使用できることを意味している。実際に、アナログ表示、例えば、針などを有する腕時計には、多数の種々の情報を表示できないという欠点がある。もし表示しようとしたら、多数の針が必要となり、腕時計は読み取ることができなくなるからである。反対に、デジタル表示は、多くの情報を順次表示することができる。デジタル画面は、全体的に柔軟であり、希望する機能に従って様々な目盛を使用することができるからである。
【0026】
別の利点は、様々な情報を、階層化可能でき、その結果、携帯可能な対象物のすべての機能が、呼び出ししやすく、読み込みやすく、そして見つけ出しやすくなることである。実際、種々のメニューで様々な機能を階層化することによって、使用者が希望する機能を見つけることがさらに容易になる。
【0027】
本発明の別の利点は、腕時計の魅力が高まることである。実際に、例えば、腕時計目盛板と同じ色の第2の色の背景上に第1の選択した色で情報を表示しているLCD画面を有することが可能である。例えば、腕時計目盛板が黒の場合、情報が暗い背景上に明るい色で見えるように、LCD画面または表示画面を構成する。これはまた、数多く存在する可能性のあるLCD画面を可能な限り多機能的に組合わせ使用することである。
【0028】
本発明は、また、上記の腕時計を操作する方法に関し、その方法は、
a)タイムベースを備えた制御システムによって2つの針が駆動されて、時間指示を提供する第1の通常操作モードから、第2の特別操作モードに、制御手段の作動を介して変化するステップと、
b)第2の操作モードで、デジタル表示手段を介して、腕時計が果たすことができる機能に関する指示を自動的に表示するステップと、
c)第1の表示要素が、所望の機能の指示の方向に自動的に移動された状態で、制御手段を作動させることによって所望の機能を選択するステップと、
d)第2のアナログ表示要素が、表示した値またはパラメータの方向に自動的に移動された状態で、デジタル表示手段を介して、選択した機能に関連する少なくとも1つの値またはパラメータを表示するステップと、を含むことを特徴とする。
【0029】
この方法の1つの利点は、簡素な外観であるが、いくつかの情報を素早くおよび容易で信頼性が高い方法で表示できる腕時計を、使用者が所有することができることである。実際に、2つの操作モードは、一方では、前記腕時計は、従来の腕時計のように普通の時間を表示することができ、他方では、第2の操作モードで、様々な機能を使用することもできることを意味する。これによって、目盛板が複雑になることおよび情報が読み取りにくくなることが避けられる。
【0030】
この方法の有利な実施形態は、従属請求項18〜23の主題を形成する。
【0031】
本発明の第1の実施形態において、デジタル表示手段は、腕時計の目盛板の周縁部に配列されるいくつかのデジタル表示セクタを含み、第2の操作モードで、各デジタル表示セクタは機能の1つの指示の1つまたは選択した機能に関連する1つの値もしくはパラメータを表示することとを特徴とする。
【0032】
本発明の第2の実施形態において、この方法は、ステップc)とステップd)との間に、選択した機能を示すデジタル表示セクタを除いて、前記デジタル表示セクタのすべての内容を消去することからなるステップを含み、値の範囲は、ステップd)において、前もって消去または消滅したデジタル表示セクタのいくつかによって示され、第2の針は選択した機能に関連する値の方向に移動される。
【0033】
本発明の別の実施形態において、腕時計の機能は、種々のメニューにグループ化され、この方法は、
a)タイムベースを備えた制御システムによって2つのアナログ表示要素が駆動されて、時間指示を提供する第1の通常操作モードから、第2の特別操作モードに、制御手段の作動を介して変化するステップと、
b)第2の操作モードで、デジタル表示手段を介して、腕時計が果たすことができる機能に関する指示を自動的に表示するステップと、
c)第1のアナログ表示要素が、選択したメニューの方向に同時に移動する状態で、制御手段を作動させることによって所望のメニューを選択するステップと、
d)デジタル表示手段を介して、腕時計が果たすことができる、メニューにグループ化した機能に関する指示を自動的に表示するステップと、
e)第2のアナログ表示要素が、所望の機能の指示の方向に自動的に移動させられた状態で、制御手段を作動させることによって、所望の機能を選択するステップと、
f)第3のアナログ表示要素が表示した値またはパラメータの方向に自動的に移動された状態で、デジタル表示手段を介して、選択した機能に関連する少なくとも1つの値またはパラメータを自動的に表示するステップと、を含む。
【0034】
本発明の別の実施形態において、この方法は、ステップc)とステップd)との間に、選択したメニューを示すセクタを除いて、デジタル表示セクタのすべての内容を消去することからなるステップを含み、ステップd)において、選択したメニューでグループ化した機能は、前もって消去または消滅したあるデジタル表示セクタによって表示され、第2のアナログ表示要素は選択した機能の方向に移動され、また、この方法は、ステップe)とステップf)との間に、選択したメニューおよび選択した機能を示すデジタル表示セクタを除くデジタル表示セクタのすべての内容を消去することからなるステップを含み、ステップf)において、値の範囲は、前もって消去または消滅したあるデジタル表示セクタによって表示され、第3のアナログ表示要素は、選択した機能に関連する値の方向に移動される。
【0035】
本発明の別の実施形態において、アナログ表示要素は針である。
【0036】
本発明の別の実施形態において、アナログ表示要素は円板である。
【0037】
本発明による腕時計の目的、利点および特徴は、本発明の実施形態の、単に非限定例として与えられ、添付図面で示される下記の詳細な説明の中でより明白になるであろう。添付図面は以下に示す。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明による腕時計の構成要素を概略的に示す図である。
【図2】本発明による腕時計制御システムを概略的に示す図である。
【図3】本発明による腕時計の簡略化された上面図である。
【図4a】本発明による腕時計の第1の実施形態を示す図である。
【図4b】本発明による腕時計の第1の実施形態を示す図である。
【図4c】本発明による腕時計の第1の実施形態を示す図である。
【図5a】本発明による腕時計の第1の実施形態の第1の変形例を示す図である。
【図5b】本発明による腕時計の第1の実施形態の第1の変形例を示す図である。
【図6a】本発明による腕時計の第1の実施形態の第1の代替例を示す図である。
【図6b】本発明による腕時計の第1の実施形態の第1の代替例を示す図である。
【図7a】本発明による腕時計の第1の実施形態の第2の代替例を示す図である。
【図7b】本発明による腕時計の第1の実施形態の第2の代替例を示す図である。
【図7c】本発明による腕時計の第1の実施形態の第2の代替例を示す図である。
【図8】本発明による腕時計の第2の実施形態を示す図である。
【図9】本発明による腕時計の第2の実施形態の第1の代替例を示す図である。
【図10a】本発明による腕時計の第2の実施形態の第2の代替例を示す図である。
【図10b】本発明による腕時計の第2の実施形態の第2の代替例を示す図である。
【図10c】本発明による腕時計の第2の実施形態の第2の代替例を示す図である。
【図11a】本発明による腕時計の第2の実施形態の第2の代替例の第1の変形例を示す図である。
【図11b】本発明による腕時計の第2の実施形態の第2の代替例の第1の変形例を示す図である。
【図11c】本発明による腕時計の第2の実施形態の第2の代替例の第1の変形例を示す図である。
【図11d】本発明による腕時計の第2の実施形態の第2の代替例の第1の変形例を示す図である。
【図12a】本発明による腕時計の第2の実施形態のこの第2の代替例の第2の変形例を示す図である。
【図12b】本発明による腕時計の第2の実施形態のこの第2の代替例の第2の変形例を示す図である。
【図12c】本発明による腕時計の第2の実施形態のこの第2の代替例の第2の変形例を示す図である。
【図12d】本発明による腕時計の第2の実施形態のこの第2の代替例の第2の変形例を示す図である。
【図13】本発明による腕時計の第2の実施形態の第2の代替例の第3の変形例を示す図である。
【図14】本発明による腕時計の第3の実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
図1は、本発明による腕時計の概略図である。この腕時計1は、制御システム3が配置された腕時計ケース2を含む。この制御システム3は、アナログ表示手段5およびデジタル表示手段4を制御する。制御システム3は、腕時計ケース2の外側に一般に配置される制御手段6によって制御することができる。GPSまたは計器として作動する腕時計に本発明を実装可能であることが明らかになるであろう。
【0040】
図2に示す制御システム3は、腕時計1の機能を制御するプロセッサまたはCPU31を含む。このプロセッサ31は、日時のような時間表示を出力するために、タイムベースまたは発振回路32と結合される。プロセッサ31は、RAMメモリまたはROMメモリのような記憶手段とも結合される。タイムベース32によって出力される時間表示は、アナログ表示制御手段34またはデジタル表示制御手段33を介して、それぞれアナログ表示手段5に、またはデジタル表示手段4に伝達される。これらの制御手段33、34は、プロセッサ31によってもたらされた情報を変換し、該情報をアナログ/デジタル表示手段へ転送するように構成される。
【0041】
しかしながら、表示できる情報は、時間情報、すなわち時間または日付だけではない。
実際、制御システム3は、いくつかのセンサを含むことができ、そのセンサとは、例えば腕時計内に配置され、少なくとも1つの物理パラメータの測定を実行する役割を有する3つのセンサ35、36、37である。例えば、温度を測定するように構成された1つのセンサ、圧力を測定するように構成され1つのセンサ、そして地球磁場を測定するように構成された1つのセンサを想定することができる。これらのセンサ35、36、37は、プロセッサ31が管理する。
【0042】
これらのセンサ35、36、37は、制御手段6を介して使用者が制御するようになっている。図1および2に示す制御手段6は、例えば3つのボタン61、62および63を含む。制御手段6は、使用者が制御システム3に対して動作して、腕時計1を設定する、またはその機能を起動させることができるように、プロセッサ31に対して動作する。3つのボタン61、62および63を、接触感知インタフェースで置き換える、または仕上げることも想定できる。この接触感知インタフェースは、例えば、デジタル表示手段の向かい側に配置される容量性または抵抗性の円板の形をとるので、使用者は、デジタル表示手段の向かい側に配置される容量性または抵抗性の円板を押すか触るかして該手段を選択する。さらに、メニューまたは機能などの様々な情報を選ぶための選択手段として使用する回転ベゼルを含む制御手段6も想定できる。
【0043】
センサ35、36および37の1つを起動すると、このセンサは所望の測定を行ない、測定結果をプロセッサ31に伝達する。プロセッサ31は、この情報をデコードそして処理し、その情報をアナログ表示手段5またはデジタル表示手段4に伝達する。アナログ表示手段5またはデジタル表示手段4が自動的に変更されることは、このように明らかである。
【0044】
すべての機能を管理すること、および読み取りやすく直観的な表示を達成することを可能にするため、アナログ表示手段5およびデジタル表示手段4は、互いに協働するように構成される。したがって、腕時計1の目盛板7は、例えば、図3に示すように構成される。本発明のアナログ表示手段5は、アナログ表示要素を有する。このアナログ表示要素は、針の形をとっているが、円板の形をとってもよい。以下の説明では、アナログ表示要素は針とする。好ましくは、3つの針51、52および53は、時間、分および秒をそれぞれ表示するために提供される。これらの針51、52および53を、アナログ表示制御手段34が制御する電動モータが駆動する。これにより、針51、52および53は互いに独立して動くことが可能になる。しかしながら、3つの針51、52および53を駆動するためには、ただ1つのモーターしか使用できない。互いに独立して針を駆動するためには、結合システムを使用する。
【0045】
デジタル表示手段4は、少なくとも1つのデジタル・インジケータ41またはデジタル表示セクタという形をとる。本実施形態において、目盛板7は、例えばLCDタイプの12個のデジタル・インジケータ41を有している。これらの12個のデジタル・インジケータ41は、1時間に1回転する円を示すように目盛板7の周縁部に配置されている。これらのLCDインジケータ41は、デジタル表示制御手段33によって制御され、その結果、各インジケータ41は独立して制御可能となる。もちろん、インジケータ41の数および技術は、この実施形態に限定されない。さらに、インジケータ41を個別に製作、すなわち、各インジケータ41を別個のの基板から製作することも想定できる。また、インジケータ41は同一の基板から製作するが、情報を表示する各エリアに対する独立したアドレス方式を有することが可能である。この基板の表面積は、基板を載せる腕時計1の円板7の表面積と同じであってもよい。
【0046】
さらに、これらのインジケータまたはデジタル表示セクタ41は、それらの存在が使用者にできるだけ目立たないように配置することもできる。これを達成するために、インジケータまたはデジタル表示セクタ41は、第2の色の背景上に第1の色で情報を示すように構成される。第2の背景色は、腕時計の目盛板の色と同一にしてカモフラージュしてある。第1の色は、第2の色と対比され、引き立つ。例えば、目盛板が黒い場合、第2の色は黒、そして、第1の色は黄色、ベージュまたは白などの明るい色とする。そうすれば、インジケータまたはデジタル表示セクタ41の存在は気づかれないか、またはほとんど気づかれない。
【0047】
第1の通常操作モードでは、制御システム3によって、腕時計が図4aに示すように通常の腕時計のように作動する。つまり、腕時計は使用者に時間を知らせる。これを達成するために、各デジタル表示装置41は、腕時計1の目盛板7が1時間に1回転する円を模倣するように、1と12との間の数を示す。針51、52および53は、プロセッサ31が出力した時間データに従ってインジケータ41を指し示す。この表示を改良したものには12時間〜24時間表示があり、その表示は、1日の第1番目の部分では、1時から12時までの時間を表示し、その後、1日の第2番目の部分では、正午から真夜中までの時間を表示するインジケータ41を有することを特徴とする。この12時間〜24時間表示は、インジケータ41は、時間が1時から12時までのこの時間内であるときには、1時から12時までの1時間に1回転する円を表示することを特徴とする。そして、インジケータ41は、時間が13時から24時までのこの時間内であるときには、13時から24時までの1時間に1回転する円を表示する。
【0048】
腕時計1は、第2の特別操作モードで、使用者が統合機能を使用することができるように構成される。第1のステップで、使用者は、制御手段6に対して動作し、この第2の操作モードを起動する。特に、制御手段6は、ボタン62は時間をセットするために使用し、ボタン61および63を第2の操作モードを起動し様々な機能を選択/起動するように構成される。
【0049】
第1の実施形態で、第1のステップを形成する制御手段6を介したこの操作を行なうことで、表示を変更する。この変更によって、インジケータ41がすべて消える。この変更は、図4bで見ることができ、そこで、第2のステップでは、LCDインジケータ41は、[fonc3]、[fonc2]、そして、fonc1]の間で利用可能な様々な機能を自動的に表示する。なお、LCDインジケータの位置は、例えば、5時、6時および7時の時間指示の位置に一致している。次に、使用者は制御手段6に対して動作し、希望機能を選択する。図4bの例において、使用者が機能を選択するとき、時針51は自動的に移動し、選択した機能を指す。この場合には、時針51は機能[fonc3]を指している。
【0050】
図4cに示す第3のステップで、他のインジケータ41、すなわちLCDインジケータ41は値 [val 1]〜 [val 9]の連続的な範囲を自動的に表示する。ここで、他のインジケータ41の位置は、例えば、8時から4時までの時間指示に相当している。この値[val]の範囲は、使用する機能によって定められる。例えば、温度機能および23.5°Cの測定温度の場合、LCD画面は、21℃から29℃の間の範囲を表示する。ここで、21℃は、値〔val1〕を指示するインジケータ41によって表示され、29℃は、値〔val9〕を指示するインジケータ41によって表示される。そして、分針52は自動的に移動し、測定値を指す。この場合、前記針52は、値[val 3]と[val 4]との間を指す。これにより、使用者は選択した機能および測定値を直ちに見ることができる。機能[fonc]を表示しているインジケータ41は、ある色の背景を有すること、そして、値[val]を示しているインジケータ41は、機能[fonc]を表示しているインジケータ41の背景とは異なった色を有することが想定できる。これはインジケータ41間の識別性を改善する。この構成は、当業者によって記載され、または考案されるすべての変形例において採用される可能性があり、そして、実際値[val]間を識別するのに応用される可能性がある。
【0051】
秒針53は使わないので、自動的に動かし、分針52と重ね、情報を読み取るときに不都合が生じないようにすることが想定できる。
【0052】
測定値を表示する単一のインジケータ41でなく、値〔val〕の範囲を有する利点は、一連の測定がある場合に、読取りが簡単になることである。実際に、一連の測定で関連する値[val]がわずかに変動するだけである場合、比較的広い範囲の値[val]をとっておけば、測定値を指示する針53の位置のみを変更すればよいことになる。したがって、表示はより直観的であり、そして、使用者は変動を直ちに知ることができる。温度測定の例において、測定値が23.5℃、および値の範囲が21℃および29℃の状態では、第2の測定が24℃の値を指示し、第3の測定が24.5℃を指示する場合、インジケータ41が表示する情報は変えないでおくことが可能である。
【0053】
図5aに示すこの第1の実施形態の第1の変形例において、インジケータ41は、前述したのと同じ配置に構成される。原理は同一のままであり、第2のステップは使用者が機能[fonc]を選択できることにあり、時針51は自動的に移動し選択した機能[fonc]を指し示し、このケースでは、例えば、時針51は、機能[fonc3]を指し示している。
【0054】
しかしながら、第2のステップと第3のステップとの間で、選択しなかった機能〔fonc〕を表示するインジケータ41、すなわち図5bに示す例において機能[fonc1]および[fonc2]を表示するインジケータ41は、自動的に消去される、または消滅する。これは、機能[fonc]に関連する値の範囲[val]を表示するためのインジケータ41の数を増やすことができることを意味する。その結果、この範囲はより多くの数のインジケータ41を含み、値〔val〕は、所望であれば、より広いまたは詳細な範囲を提供する。
【0055】
これは、第3のステップで、あらかじめ消去された、または消滅したインジケータ41は、値の範囲[val1]〜[val11]を自動的に表示することを意味する。使用者による動作なしでも、分針52は移動し測定値〔Val〕を指し示す。この場合、針52は、値[val6]と[val7]との間を指し示す。インジケータ41は、それらが関連する機能[fonc]によって決まる種々の背景色を有することが可能である。これは、各インジケータ41が特定の背景色を有する機能[fonc]を表示している状態で、機能[fonc]に容易にリンクできることを意味する。一般に、情報の各カテゴリを、該カテゴリを表す定められた背景色で表示することも可能である。
【0056】
時を示す針51および分を示す針52の2つの針を使用する、この第1の実施形態の第1の代替例において、2つの値情報を表示することが可能である。これを行うため、目盛板7は、図6aに示されるように中央インジケータ41aを更に含む。この中央インジケータ41aは、選択した機能を表示するために用い、そして2つの効果がある。実際、一旦機能[fonc]を選択したならば、その機能が図6bに示すように中央インジケータ41aに表示されるので、まず、前記機能を識別しやすくすることができる。第2に、この配置では、すべてのインジケータ41を値[val]を表示するのに使用することが可能になる。そして、時針51および分針52の2つの針は移動し、例えば希望値と測定値などの相違する情報を表示するのに使用される。続いて、秒針53は分針52に重なってもよい。
【0057】
図7aで示す第2の代替例において、2つの異なる機能[fonc]に対する少なくとも2つの値情報を表示することが可能である。これを行うため、目盛板7は、第1の機能[fonc_1]および第2の機能[fonc_2]を表示するための2つの中央インジケータ41aおよび41bを有する。事実、機能[fonc]は、インジケータ41にまず、表示される。使用者は、第1の機能[fonc]を選択し、そして、続いてインジケータ41aに、図7bに示すようにその機能[fonc]が表示される。その後、使用者は第2の機能[fonc]を選択し、その機能[fonc]は図7cに示すようにインジケータ41bに表示される。それから、インジケータ41は、2つのグループに分けられる。これらの2つのグループは、各々が、値[val]の範囲を形成し、機能[fonc_3]用の値[val1]〜[val6]および機能[fonc_1]用の値[valA]〜[valF]をそれぞれ有する機能[fonc]にリンクする。時針51および分針52の各々は値[val]にリンクし、機能[fonc]にリンクした計算結果および/または測定結果を表示する。
針51は機能[fonc1]にリンクし、そして、針52は機能[fonc3]にリンクする。それ故、各々の機能[fonc]に関連するインジケータ41が互いに識別され得ることは、考えようとすれば想定できるはずである。1つの解決策は、異なった背景色を用いてそれらを区別することにある。続いて、秒針53は移動し、図7cに示すように分針52に重なることができる。
【0058】
第2の実施形態では、3つの針51、52および53を使用する。
【0059】
まず、この秒針53は、図8に示すように選択した機能[fonc]にリンクした別の値[val]を指し示すために使用する。例えば、この秒針53は、以前の測定値[val]、または閾値もしくは希望値を指し示すために使用することができる。それから、インジケータ41が表示する範囲の目盛は、選択した機能[fonc]に関連するこの新しい値を考慮に入れるために、使用者が動作を加えなくても変更される。変形例において、使っていない機能[fonc]を表示しているインジケータ41は消去される。これにより、値[val]がより大きい範囲を得ることができ、希望に応じてより幅広いまたはより正確な範囲を得ることができることになる。
【0060】
図9に示す第1の代替例において、第1実施形態の第1の代替例と同じ方法で3つの値情報[val]を表示することが可能である。これを行うため、目盛板7は、中央インジケータ41aを更に含む。この中央インジケータ41aは、選択した機能[fonc]を表示するために使用する。インジケータ41を、値[val]を示すために使用する一方、3つの針51、52および53を、例えば、希望値、測定値および平均値が、それぞれ[val3]、[val5]、および[val8]と[val9]との間に含まれる値[val]となるような、種々の情報を表示するために使用する。
【0061】
この第2の実施形態の第2の代替例において、この第3の秒針53は追加の情報を表示できる。実際、腕時計に組込まれた様々な機能[fonc]は、種々のメニュー[menu]に配列される。「メニュー」は、少なくとも一つの共通基準に従って分類される種々の機能[fonc]の1つのグループを意味する。例えば、機能は使用センサ35、36、37に従って一緒にグループ化できる。
【0062】
図10aに示す第2のステップは、希望メニュー[menu]の選択からなる。これを行うため、位置が、例えば7時、8時、9時および10時の時間表示に相当するLCDインジケータ41は、種々のメニュー[menu]を自動的に表示する。時針51は自動的に移動し、使用者が制御手段6を介して選択したメニュー[menu]を指し示す。図10aでは、メニュー[menu1]が指し示されている。
【0063】
図10bに示す第3のステップで、他のインジケータ41、すなわちLCDインジケータ41を、選択したメニュー[menu]に関連する機能[fonc]の表示のために用いる。このインジケータ41の位置は11時〜6時に相当する。それから、使用者は希望する機能[fonc]を選択し、その後、分針52はこの機能[fonc]を指し示すために移動する。
【0064】
図10cに示す第4のステップでは、秒針53は、選択した機能[fonc]が起動したとき測定した値[val]を表示するために用いる。これを行うため、この針53は、目盛板7またはベゼルに印刷される目盛である場合がある値の目盛に沿って自動的に移動する。図10cで示すケースでは、使用者は機能[fonc6]をメニュー[menu1]から選択している。
【0065】
第2の代替例の第1の変形例によれば、図11aに示す第2のステップは、第2の代替例のステップと同一であり、すなわち、使用者は希望するメニュー[menu]を選択し、時針51は自動的にこのメニュー[menu]を指し示す。
【0066】
図11bに示す第3のステップで、インジケータ41は、メニュー[menu]を表示するためには使用せず、選択したメニュー[menu]に関連する機能[fonc]を表示するために使用する。使用者は希望する機能[fonc]を選択し、その結果的、分針52は移動してこの機能[fonc]を指し示す。
【0067】
第3のステップと第4のステップとの間に、選択したメニュー[menu]を示しているインジケータ41および選択した機能[fonc]を示しているインジケータ41を除くすべてのインジケータ41は、図11cに示すように自動的に消去される、または消滅する。それから、選択した機能[fonc]を示しているインジケータ41は自動的に消去され、その内容は、選択したメニュー[menu]を示しているインジケータの隣のインジケータ41へ移される。分針52は、自動的に移動し、このインジケータ41を指し示す。選択したメニュー[menu]を示しているインジケータ41、および選択した機能[fonc]を示しているインジケータ41は、このように互いに隣にあることになる。
【0068】
図11dに示す第4のステップで、前もって消去されたインジケータ41は、選択した機能に関連する値[val]の範囲を表示するために使用する。それから、秒針53の動きは、選択した機能が起動するとき測定した値[val]を使用者に示すために、機能[fonc]に関連するセンサに従って制御システム3によって制御される。
【0069】
第2の代替例の第2の変形例によれば、図12aに示す第2のステップは第1の変形例のステップと同じであり、すなわち、使用者は希望するメニュー[menu]を選択し、時針53は自動的にそのメニュー[menu]を指し示す。
【0070】
第2のステップと第3のステップとの間で、選択したメニュー[menu]を示しているインジケータ41を除くインジケータ41は、図12bに示すように、すべて自動的に消去または消滅される。
【0071】
図12cに示す第3のステップで、前もって消去または消滅したインジケータ41は、選択したメニュー[menu]に関連する機能[fonc]を表示するために使用する。それ故、11の機能[fonc]を選択できる。それから、使用者は希望する機能[fonc]を選択し、そして、結果的に、分針52は移動し、この機能[fonc]を指し示す。第2のステップと第3のステップとの間の中間ステップは、さらに多くの機能[fonc]を表示することを可能にする。
【0072】
第3のステップと第4のステップとの間で、選択したメニュー[menu]を示しているインジケータ41および選択した機能[fonc]を示しているインジケータ41を除くすべてのインジケータ41は、制御システム3によって消去される、または消滅する。その後、選択した機能[fonc]を示しているインジケータ41は消去され、その内容は、選択したメニュー[menu]を示しているインジケータの隣のインジケータ41へ移される。続いて、分針52は自動的に移動し、このインジケータ41を指し示す。選択したメニュー[menu]を示しているインジケータ41、および選択した機能[fonc]を示しているインジケータ41は、このように互いに隣にあることになる。
【0073】
図12dに示す第4のステップで、前もって消去されたインジケータ41を選択した機能に関連する値[val]の範囲を表示するために使用する。秒針53は、選択した機能[fonc]を起動するとき測定した値[val]を使用者に示すように自動的に移動する。
【0074】
この第2の変形例は、有用な情報だけを表示し結果的に読みやすさを改良する。
【0075】
図13に示す第3の変形例において、少なくとも2つの値情報を示すことが可能である。これを行うため、第1実施形態の第1の代替例の原理が用いられ、目盛板7は少なくとも一つの中央インジケータ41aを更に含む。一旦メニュー[menu]を選択すると、この中央インジケータ41aはメニュー[menu]を示すために使用される。そして、インジケータ41は、希望する機能[fonc]を選択するために使用され、針51はこのインジケータ41を自動的に指し示す状態になっている。その後、他のインジケータ41のすべてを、値[val]を表示するために使用する。その他の2つの針52、53は、例えば、希望値および測定値などの種々の情報を示すために使用する。目盛板7は、選択したメニュー[menu]および選択した機能[fonc]を表示するための2つの中央インジケータ41aおよび41bを含むこともまた想定可能である。それ故、3つの針51、52および53は、様々な情報を表示するために使用される。
【0076】
第4の変形例では、時間を表示しながら、機能にリンクした少なくとも1つの値情報を表示可能である。これを達成するために、目盛板7は、選択したメニュー[menu]および選択した機能[fonc]を表示するための2つの中央インジケータ41aおよび41bを含む。それから、インジケータ41は、この機能[fonc]にリンクした値[val]の範囲を表示するために使用する。それから、秒針53は、この機能[fonc]の実行の結果として生じる値を自動的に指し示すために用いる。それから、2つの針51、52は、それぞれ、時間および分を表示するために使用する。
【0077】
図14の第3の実施形態によれば、時計1は第4の針54を含む。この針54は、通常操作モードで、図14に示すように第2のタイムゾーンのインジケータとして使用できる。この第2の操作モードで、この秒針は、いくつかの役割を果たす。
【0078】
まず、針54は、機能に関連する値[val]を示すために使用することができる。第1の実施形態を参照すると、使用者は、使用した機能を示している針51、および前記機能に関連する値を示すための3つの針52、53および54を有している。
【0079】
第2実施形態の第2の代替例を参照すると、機能がメニューに配列されているので、使用者は、選択したメニュー[menu]および選択した機能[fonc]を示すための2つの針51、52、および選択した機能[fonc]に関連する値を示している2つの針53、54を有することになる。針54は、最大値、最小値、平均値、希望値または他の値を表している値[val]を示してよい。2つの針53、54は、10進値を表示できると想定することができる。従って、1つの針は単位番号を指し示す一方、もう1つの針は10進値を指し示す。
【0080】
第2に、この針54は、サブ・メニュー〔s―menu〕または機能[fonc]を示すために使用できる。「サブ・メニュー」は、同じグループの機能[fonc]のより小さいグループへの分配を意味し、各グループはそれぞれ独自の基準を有している。時計の機能は、メニュー〔menu〕およびサブ・メニュー〔s―menu〕で分類可能であり、より完全な階層系を可能とする。それ故、メニュー[menu]、サブ・メニュー〔s―menu〕および機能[fonc]を示すために3つの貼り51、52、および53が必要であり、そして、機能に関連する値[val]を示すために、針54が必要である。この構成において、使用しないインジケータ41を段階的に消去するまたは消滅させる原理は使用可能であり、新しい情報を読みやすさを改良しながら表示可能である。
【0081】
このように、時計は、まず、さまざまなメニュー〔menu〕を表示するように構成される。使用者は、選択したメニュー[menu]に関連したサブ・メニュー〔s―menu〕を表示させるメニュー[menu]を選択する。一旦サブ・メニュー〔s―menu〕を選択すると、選択したメニュー[menu]でもサブ・メニュー〔s―menu〕でもない情報を表示しているインジケータ41は消去される。表示は変更され、選択したメニュー[menu]およびサブ・メニュー〔s―menu〕に関するこの情報は、隣接するインジケータ41のうちの1つに表示される。
選択したサブ・メニュー〔s―menu〕に関連する機能[fonc]は、残りのインジケータ41に自動的に表示される。使用者は、希望する機能[fonc]を選択すると、表示が変更される。この自動変更は、使っていないインジケータ41、すなわち選択しなかった機能[fonc]を表示しているインジケータ41を消去することによるものである。選択した機能[fonc]の表示は、選択したメニュー[menu]を表示しているインジケータ41、または選択したサブ・メニュー〔s―menu〕を表示しているインジケータ41の隣のインジケータ41へ移される。この表示変更によって、インジケータ41は値[val]の範囲を自由に表示できるようになる。最後に利用可能な針54によって、選択した機能に関連する値を使用者に示すことができる。
【0082】
このように、この第4の針54は追加情報を表示することが可能で、したがって可能な機能数を増やすことが可能であることは明白であろう。同様に、この第4の針54は、各々が値を有している2つの機能[fonc]の表示を可能にする。例えば、腕時計1は、1つの色で瞬間的な温度および他の色で平均温度を表示することができ、その結果情報を明瞭に読取ることができる。
【0083】
この第3の実施形態に対する代替例において、時計は、2つの異なった機能[fonc]のための少なくとも2つの値情報[val]を表示するように構成される場合がある。これを行うため、目盛板7は、第1の機能[fonc1]および第2の機能[fonc2]を表示するために用いる2つのインジケータ41を含む。それから、他のインジケータ41は、2つのグループに分かれ、その各々は機能[fonc]にリンクする値[val]の範囲を形成する。針51、52の各々は、機能[fonc]を表示しているインジケータ41のうちの1つの方を指し示す。それから、針53および53は、各々、値[val]の範囲の値の方を自動的に指し示し、機能[fonc]に結びついた結果を表示する。一般に、第2の操作モードで、時間および分の表示は維持されることは想定可能である。したがって、時針51および分針52は、時間および分を示すために使用する。それから、使用者は、機能を選択することができ、そして、それから、秒針53は自動的に移動し、測定値[val]を示す。この値[val]は、インジケータ41によって表示する値[val]の範囲内に含まれる。この最も簡単なケースにおいて、第1のオペレーティングモードにおいて1時間に1回転する円を表示するインジケータ41は、さまざまな機能[fonc]を表示するために、第2の操作モードが起動する間は消去される。一旦機能を選択すると、それから、インジケータ41は値[val]の範囲を表示する。他のケースにおいて、デジタル表示手段4は、2つのインジケータ41の2つの系列のインジケータ41を含む。すなわち、第1の系列は1時間に1回転する円を表示するため、第2の系列は値[val]の範囲を表示するためのものである。
【0084】
当業者にとって明白な、様々な変更および/または改良および/または組合せが、添付の請求の範囲によって画定される本発明の範囲内において、以上に述べた本発明の各種実施形態に対して可能であることは明白である。
【0085】
時計は、12個以上のインジケータ41を含んでもよいことも明白であろう。それ故、時計は、例えば16個のインジケータ41を含み、12個が1時間に1回転する円を、および他の4個を1時間に1回転する円の内側の円上に配列される。好ましくは、その円の半径は、時針51の半径に等しい。種々の円に配置される様々なインジケータ41を有することができるのは明白であろう。インジケータの各円は、針の半径の1つに等しい半径を有する。もちろん、インジケータ41は1時間に1回転する円に対しては異なった方法で配置されるのは明白であろう。インジケータ41を、円の形で配置されるが、目盛板の中心に対して中心をずらして配置することも可能である。インジケータ41は、目盛板の中心に対して中心をずらして配置し、針51、52および53は、目盛板の中心ではない他のところに配置することも可能である。好ましくは、針51、52および53は、インジケータ41によって形成される円の中心に配置し、そして、インジケータ41の円の半径が針52および53の1つの長さに等しい。
【0086】
通常操作モードから特別操作モードへの変更の間、時間指示はメモリに記憶されることもまた明白である。特別操作モードはもはや実行されておらず、操作モードが再び通常モードになるとき、時間指示は再び表示される。この時間指示は、プロセッサ31によって好ましくは自動的に更新される。
【0087】
インジケータの背景色は、1つのインジケータからもう1つのインジケータに変化する場合もあり、様々な情報を記号および/または色によって表す場合がある。さらに、第1の操作モードから第2の操作モードへの変更のための制御手段6を作動させ、インジケータ41上の情報の言語を変更することができる。そして、アラビア語、中国語、日本語またはローマ字または想像できる限りのあらゆる言語で表示される情報を見ることを想定できる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御システム(3)が配置されたケース(2)を含み、
また、少なくとも2つのアナログ表示要素(51、52)およびデジタル表示手段(4)を含み、
更に、前記制御システムに対して動作する制御手段(6)を有する、腕時計(1)において、
前記制御システム(3)は、タイムベース(32)を含み、かついくつかの機能を果たすことができるように構成され、
前記アナログ表示要素(51、52)および前記デジタル表示手段(4)は、前記制御システムによって独立して制御されている、腕時計(1)であって
第1の通常操作モードで、使用者に、前記タイムベースを備える前記制御システム(3)によって駆動される少なくとも2つの前記アナログ表示要素(51、52)を介して時間指示を提供するように構成されることと、
第2の特別操作モードで、使用者が、前記制御手段を介して少なくとも1つの前記機能[fonc]を選択し、前記デジタル表示手段(4)上に前記制御手段によって選択した少なくとも1つの前記機能に関連する少なくとも1つの値またはパラメータ([val])を表示し、選択した前記機能に関連する前記値またはパラメータの向かい側に少なくとも1つの前記アナログ表示要素を移動させることができるように構成されることと、
を特徴とする、腕時計(1)。
【請求項2】
第2の特別操作モードで、使用者が、前記制御手段を介して少なくとも1つの前記機能を選択し、前記デジタル表示手段(4)上に前記腕時計機能の指示および前記制御手段によって選択した前記少なくとも1つの機能に関連する少なくとも1つの値またはパラメータを表示し、前記選択した機能の指示の向かい側に前記アナログ表示手段の1つ、および前記選択した機能に関連する前記値またはパラメータの向かい側にその他のアナログ表示要素を移動させることを可能とするように構成されることを特徴とする、請求項1に記載の腕時計。
【請求項3】
前記デジタル表示手段は、前記腕時計の目盛板の上に配置された、または穴をあけた目盛板もしくは半透明の目盛板の下に配置された、いくつかのデジタル表示セクタを含み、前記各表示セクタは、前記第2の操作モードで、前記腕時計の前記機能のうちの1つによる指示、または選択した機能に関連する値もしくはパラメータを表示するように構成されることを特徴とする、請求項1または2に記載の腕時計。
【請求項4】
前記デジタル表示手段は、前記目盛板の周縁部に時間記号のように配置された少なくとも12個の前記デジタル表示セクタを含むことを特徴とする請求項3に記載の腕時計。
【請求項5】
前記デジタル表示手段は、前記目盛板の周縁部に配置された少なくとも12個の前記デジタル表示セクタによって形成した円内に配置され少なくとも1つの前記デジタル表示セクタを更に含むことを特徴とする、請求項4に記載の腕時計。
【請求項6】
3つの針(51、52、53)を含むことと、
前記腕時計の前記第2の操作モードで、第1のアナログ表示要素(51)は、選択した機能の指示の方向を指し示すために構成されることと、第2のアナログ表示要素(52)は、選択した機能に関連する第1の値または第1のパラメータの方向を指し示すために使用されることと、第3のアナログ表示要素(53)は、前記選択した機能に関連する第2の値または第2のパラメータの方向を指し示すために使用されることと、を特徴とする、請求項1〜5のうちいずれか1項に記載の腕時計。
【請求項7】
前記第3のアナログ表示要素(53)は、前記第1のアナログ表示要素(51)または前記第2のアナログ表示要素(52)に重なるように構成されることを特徴とする、請求項6に記載の腕時計。
【請求項8】
前記機能は種々のメニューにグループ化されていることと、
前記腕時計は3つのアナログ表示要素(51、51、53)を含み、前記腕時計の前記第2の操作モードで、第1のアナログ表示要素(51)は、選択したメニューの指示の方向を指し示し、第2のアナログ表示要素(52)は、選択した機能の指示の方向を指し示し、および第3のアナログ表示要素(53)は、前記選択した機能に関連する値またはパラメータの方向を指し示すために使用することと、を特徴とする、請求項1〜5のうちいずれか1項に記載の腕時計。
【請求項9】
各前記デジタル表示セクタ(41)は、第2の色の背景上に第1の色で情報を表示するように構成され、前記第2の色は前記腕時計目盛板の色と同じであってもよいことを特徴とする、請求項3〜8のうちいずれか1項に記載の腕時計。
【請求項10】
前記デジタル表示セクタの形状、数、大きさ、第1および第2の色または位置は、前記選択したメニューまたは機能に従って変化することを特徴とする、請求項9に記載の腕時計。
【請求項11】
前記アナログ表示要素は、針であることを特徴とする、請求項1〜10のうちいずれか1項に記載の腕時計。
【請求項12】
前記アナログ表示要素は、円板であることを特徴とする、請求項1〜11のうちいずれか1項に記載の腕時計。
【請求項13】
前記デジタル表示手段は、その上にいくつかの前記デジタル表示セクタが形成された単一の基板の形をとることを特徴とする、請求項1〜12のうちいずれか1項に記載の腕時計。
【請求項14】
前記デジタル表示セクタは、穴をあけた前記目盛板によって形成されることを特徴とする、請求項13に記載の腕時計。
【請求項15】
前記デジタル表示手段は、いくつかの基板の形をとり、前記いくつかの基板の各々はデジタル表示セクタを形成することを特徴とする、請求項1〜11のうちいずれか1項に記載の腕時計。
【請求項16】
前記腕時計は、前記第2の特別操作モードで、使用者に少なくとも前記2つのアナログ表示要素(51、52)を介して時間指示を提供し続けるように構成されることを特徴とする、請求項1に記載の腕時計。
【請求項17】
制御システム(3)が配置されたケース(2)を含み、
また、少なくとも2つのアナログ表示要素(51,52)およびデジタル表示手段(4)を含み、
更に、前記制御システムに対して動作する制御手段(6)を有する、腕時計(1)において、
前記制御システム(3)は、タイムベース(32)を含み、かついくつかの機能を果たすことができるように構成され、
前記アナログ表示要素(51,52)および前記デジタル表示手段(4)は、前記制御システムによって独立して制御されている、腕時計(1)のための操作方法であって:
a)前記タイムベースを備える前記制御システムによって前記2つの針が駆動されて時間指示を提供する第1の通常操作モードから、第2の特別操作モードに、前記制御手段の作動を介して変化するステップと、
b)前記第2の操作モードで、前記デジタル表示手段を介して、前記腕時計が果たすことができる前記機能に関する指示([val])を自動的に表示するステップと、
c)前記第1の表示要素(51)が前記所望の機能の指示の方向に自動的に移動された状態で、前記制御手段を作動させることによって、前記所望の機能を選択するステップと、
d)前記第2のアナログ表示要素(52)が前記表示した値またはパラメータの方向に自動的に移動された状態で、前記デジタル表示手段を介して、前記選択した機能に関連する少なくとも1つの値またはパラメータを自動的に表示するステップと、
を含むことを特徴とする、方法。
【請求項18】
前記デジタル表示手段(41)は、前記腕時計の目盛板の周縁部に配置されるいくつかのデジタル表示セクタを含むことと、
前記第2の操作モードで、各デジタル表示セクタは前記機能のうちの1つによる1つの指示、または前記選択した機能に関連する1つの値もしくはパラメータを表示することと、を特徴とする、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記ステップc)と前記ステップd)との間に、前記選択した機能を示す前記デジタル表示セクタを除いて、前記デジタル表示セクタのすべての内容を消去することからなるステップを含むことと、
前記ステップd)において、値の範囲は前もって消去または消滅したデジタル表示セクタのいくつかによって示され、前記第2の針(52)は前記選択した機能に関連する前記値の方向に移動されることと、を特徴とする請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記腕時計(1)の機能は、種々のメニューにグループ化され、かつ前記方法は、
a)前記タイムベース(32)を備えた前記制御システム(3)によって前記2つのアナログ表示要素(51、52)が駆動されて時間指示を提供する第1の通常操作モードから、第2の特別操作モードに、前記制御手段(6)の作動を介して変化するステップと、
b)前記第2の操作モードで、前記デジタル表示手段を介して、前記腕時計が果たすことができる前記機能に関する指示を自動的に表示するステップと、
c)第1のアナログ表示要素(51)が前記選択したメニューの方向に同時に移動する状態で、前記制御手段を作動させることによって、前記所望のメニューを選択するステップと、
d)前記デジタル表示手段を介して、前記腕時計が果たすことができる、前記メニューにグループ化した前記機能に関する指示を自動的に表示するステップと、
e)第2のアナログ表示要素(52)が前記所望の機能の指示の方向に自動的に移動された状態で、前記制御手段を作動させることによって、前記所望の機能を選択するステップと、
f)第3のアナログ表示要素(53)が、前記表示した値またはパラメータの方向に自動的に移動された状態で、前記デジタル表示手段を介して、前記選択した機能に関連する少なくとも1つの値またはパラメータを表示するステップと、を含むことを特徴とする、請求項17に記載の方法。
【請求項21】
前記ステップc)と前記ステップd)との間に、前記選択したメニューを示す前記セクタを除いて、前記デジタル表示セクタのすべての内容を消去することからなるステップを含むことと、
前記ステップd)において、前記選択したメニューにグループ化した前記機能は、前もって消去または消滅したあるデジタル表示セクタによって表示し、前記第2のアナログ表示要素(52)は前記選択した機能の方向に移動されることと、
前記ステップe)と前記ステップf)との間に、前記選択したメニューおよび前記選択した機能を示すデジタル表示セクタを除く前記デジタル表示セクタのすべての内容を消去することからなるステップを含み、
前記ステップf)において、値の範囲は、前もって消去または消滅したあるデジタル表示セクタによって表示し、前記第3のアナログ表示要素(53)は、前記選択した機能に関連する前記値の方向に移動されることと、を特徴とする、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記アナログ表示要素は、針であることを特徴とする、請求項17〜21のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項23】
前記アナログ表示要素は、円板であることを特徴とする、請求項17〜21のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項1】
制御システム(3)が配置されたケース(2)を含み、
また、少なくとも2つのアナログ表示要素(51、52)およびデジタル表示手段(4)を含み、
更に、前記制御システムに対して動作する制御手段(6)を有する、腕時計(1)において、
前記制御システム(3)は、タイムベース(32)を含み、かついくつかの機能を果たすことができるように構成され、
前記アナログ表示要素(51、52)および前記デジタル表示手段(4)は、前記制御システムによって独立して制御されている、腕時計(1)であって
第1の通常操作モードで、使用者に、前記タイムベースを備える前記制御システム(3)によって駆動される少なくとも2つの前記アナログ表示要素(51、52)を介して時間指示を提供するように構成されることと、
第2の特別操作モードで、使用者が、前記制御手段を介して少なくとも1つの前記機能[fonc]を選択し、前記デジタル表示手段(4)上に前記制御手段によって選択した少なくとも1つの前記機能に関連する少なくとも1つの値またはパラメータ([val])を表示し、選択した前記機能に関連する前記値またはパラメータの向かい側に少なくとも1つの前記アナログ表示要素を移動させることができるように構成されることと、
を特徴とする、腕時計(1)。
【請求項2】
第2の特別操作モードで、使用者が、前記制御手段を介して少なくとも1つの前記機能を選択し、前記デジタル表示手段(4)上に前記腕時計機能の指示および前記制御手段によって選択した前記少なくとも1つの機能に関連する少なくとも1つの値またはパラメータを表示し、前記選択した機能の指示の向かい側に前記アナログ表示手段の1つ、および前記選択した機能に関連する前記値またはパラメータの向かい側にその他のアナログ表示要素を移動させることを可能とするように構成されることを特徴とする、請求項1に記載の腕時計。
【請求項3】
前記デジタル表示手段は、前記腕時計の目盛板の上に配置された、または穴をあけた目盛板もしくは半透明の目盛板の下に配置された、いくつかのデジタル表示セクタを含み、前記各表示セクタは、前記第2の操作モードで、前記腕時計の前記機能のうちの1つによる指示、または選択した機能に関連する値もしくはパラメータを表示するように構成されることを特徴とする、請求項1または2に記載の腕時計。
【請求項4】
前記デジタル表示手段は、前記目盛板の周縁部に時間記号のように配置された少なくとも12個の前記デジタル表示セクタを含むことを特徴とする請求項3に記載の腕時計。
【請求項5】
前記デジタル表示手段は、前記目盛板の周縁部に配置された少なくとも12個の前記デジタル表示セクタによって形成した円内に配置され少なくとも1つの前記デジタル表示セクタを更に含むことを特徴とする、請求項4に記載の腕時計。
【請求項6】
3つの針(51、52、53)を含むことと、
前記腕時計の前記第2の操作モードで、第1のアナログ表示要素(51)は、選択した機能の指示の方向を指し示すために構成されることと、第2のアナログ表示要素(52)は、選択した機能に関連する第1の値または第1のパラメータの方向を指し示すために使用されることと、第3のアナログ表示要素(53)は、前記選択した機能に関連する第2の値または第2のパラメータの方向を指し示すために使用されることと、を特徴とする、請求項1〜5のうちいずれか1項に記載の腕時計。
【請求項7】
前記第3のアナログ表示要素(53)は、前記第1のアナログ表示要素(51)または前記第2のアナログ表示要素(52)に重なるように構成されることを特徴とする、請求項6に記載の腕時計。
【請求項8】
前記機能は種々のメニューにグループ化されていることと、
前記腕時計は3つのアナログ表示要素(51、51、53)を含み、前記腕時計の前記第2の操作モードで、第1のアナログ表示要素(51)は、選択したメニューの指示の方向を指し示し、第2のアナログ表示要素(52)は、選択した機能の指示の方向を指し示し、および第3のアナログ表示要素(53)は、前記選択した機能に関連する値またはパラメータの方向を指し示すために使用することと、を特徴とする、請求項1〜5のうちいずれか1項に記載の腕時計。
【請求項9】
各前記デジタル表示セクタ(41)は、第2の色の背景上に第1の色で情報を表示するように構成され、前記第2の色は前記腕時計目盛板の色と同じであってもよいことを特徴とする、請求項3〜8のうちいずれか1項に記載の腕時計。
【請求項10】
前記デジタル表示セクタの形状、数、大きさ、第1および第2の色または位置は、前記選択したメニューまたは機能に従って変化することを特徴とする、請求項9に記載の腕時計。
【請求項11】
前記アナログ表示要素は、針であることを特徴とする、請求項1〜10のうちいずれか1項に記載の腕時計。
【請求項12】
前記アナログ表示要素は、円板であることを特徴とする、請求項1〜11のうちいずれか1項に記載の腕時計。
【請求項13】
前記デジタル表示手段は、その上にいくつかの前記デジタル表示セクタが形成された単一の基板の形をとることを特徴とする、請求項1〜12のうちいずれか1項に記載の腕時計。
【請求項14】
前記デジタル表示セクタは、穴をあけた前記目盛板によって形成されることを特徴とする、請求項13に記載の腕時計。
【請求項15】
前記デジタル表示手段は、いくつかの基板の形をとり、前記いくつかの基板の各々はデジタル表示セクタを形成することを特徴とする、請求項1〜11のうちいずれか1項に記載の腕時計。
【請求項16】
前記腕時計は、前記第2の特別操作モードで、使用者に少なくとも前記2つのアナログ表示要素(51、52)を介して時間指示を提供し続けるように構成されることを特徴とする、請求項1に記載の腕時計。
【請求項17】
制御システム(3)が配置されたケース(2)を含み、
また、少なくとも2つのアナログ表示要素(51,52)およびデジタル表示手段(4)を含み、
更に、前記制御システムに対して動作する制御手段(6)を有する、腕時計(1)において、
前記制御システム(3)は、タイムベース(32)を含み、かついくつかの機能を果たすことができるように構成され、
前記アナログ表示要素(51,52)および前記デジタル表示手段(4)は、前記制御システムによって独立して制御されている、腕時計(1)のための操作方法であって:
a)前記タイムベースを備える前記制御システムによって前記2つの針が駆動されて時間指示を提供する第1の通常操作モードから、第2の特別操作モードに、前記制御手段の作動を介して変化するステップと、
b)前記第2の操作モードで、前記デジタル表示手段を介して、前記腕時計が果たすことができる前記機能に関する指示([val])を自動的に表示するステップと、
c)前記第1の表示要素(51)が前記所望の機能の指示の方向に自動的に移動された状態で、前記制御手段を作動させることによって、前記所望の機能を選択するステップと、
d)前記第2のアナログ表示要素(52)が前記表示した値またはパラメータの方向に自動的に移動された状態で、前記デジタル表示手段を介して、前記選択した機能に関連する少なくとも1つの値またはパラメータを自動的に表示するステップと、
を含むことを特徴とする、方法。
【請求項18】
前記デジタル表示手段(41)は、前記腕時計の目盛板の周縁部に配置されるいくつかのデジタル表示セクタを含むことと、
前記第2の操作モードで、各デジタル表示セクタは前記機能のうちの1つによる1つの指示、または前記選択した機能に関連する1つの値もしくはパラメータを表示することと、を特徴とする、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記ステップc)と前記ステップd)との間に、前記選択した機能を示す前記デジタル表示セクタを除いて、前記デジタル表示セクタのすべての内容を消去することからなるステップを含むことと、
前記ステップd)において、値の範囲は前もって消去または消滅したデジタル表示セクタのいくつかによって示され、前記第2の針(52)は前記選択した機能に関連する前記値の方向に移動されることと、を特徴とする請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記腕時計(1)の機能は、種々のメニューにグループ化され、かつ前記方法は、
a)前記タイムベース(32)を備えた前記制御システム(3)によって前記2つのアナログ表示要素(51、52)が駆動されて時間指示を提供する第1の通常操作モードから、第2の特別操作モードに、前記制御手段(6)の作動を介して変化するステップと、
b)前記第2の操作モードで、前記デジタル表示手段を介して、前記腕時計が果たすことができる前記機能に関する指示を自動的に表示するステップと、
c)第1のアナログ表示要素(51)が前記選択したメニューの方向に同時に移動する状態で、前記制御手段を作動させることによって、前記所望のメニューを選択するステップと、
d)前記デジタル表示手段を介して、前記腕時計が果たすことができる、前記メニューにグループ化した前記機能に関する指示を自動的に表示するステップと、
e)第2のアナログ表示要素(52)が前記所望の機能の指示の方向に自動的に移動された状態で、前記制御手段を作動させることによって、前記所望の機能を選択するステップと、
f)第3のアナログ表示要素(53)が、前記表示した値またはパラメータの方向に自動的に移動された状態で、前記デジタル表示手段を介して、前記選択した機能に関連する少なくとも1つの値またはパラメータを表示するステップと、を含むことを特徴とする、請求項17に記載の方法。
【請求項21】
前記ステップc)と前記ステップd)との間に、前記選択したメニューを示す前記セクタを除いて、前記デジタル表示セクタのすべての内容を消去することからなるステップを含むことと、
前記ステップd)において、前記選択したメニューにグループ化した前記機能は、前もって消去または消滅したあるデジタル表示セクタによって表示し、前記第2のアナログ表示要素(52)は前記選択した機能の方向に移動されることと、
前記ステップe)と前記ステップf)との間に、前記選択したメニューおよび前記選択した機能を示すデジタル表示セクタを除く前記デジタル表示セクタのすべての内容を消去することからなるステップを含み、
前記ステップf)において、値の範囲は、前もって消去または消滅したあるデジタル表示セクタによって表示し、前記第3のアナログ表示要素(53)は、前記選択した機能に関連する前記値の方向に移動されることと、を特徴とする、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記アナログ表示要素は、針であることを特徴とする、請求項17〜21のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項23】
前記アナログ表示要素は、円板であることを特徴とする、請求項17〜21のうちいずれか1項に記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4a】
【図4b】
【図4c】
【図5a】
【図5b】
【図6a】
【図6b】
【図7a】
【図7b】
【図7c】
【図8】
【図9】
【図10a】
【図10b】
【図10c】
【図11a】
【図11b】
【図11c】
【図11d】
【図12a】
【図12b】
【図12c】
【図12d】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4a】
【図4b】
【図4c】
【図5a】
【図5b】
【図6a】
【図6b】
【図7a】
【図7b】
【図7c】
【図8】
【図9】
【図10a】
【図10b】
【図10c】
【図11a】
【図11b】
【図11c】
【図11d】
【図12a】
【図12b】
【図12c】
【図12d】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2013−44753(P2013−44753A)
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−183017(P2012−183017)
【出願日】平成24年8月22日(2012.8.22)
【出願人】(506425538)ザ・スウォッチ・グループ・リサーチ・アンド・ディベロップメント・リミテッド (46)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年8月22日(2012.8.22)
【出願人】(506425538)ザ・スウォッチ・グループ・リサーチ・アンド・ディベロップメント・リミテッド (46)
【Fターム(参考)】
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