説明

表示装置及びその制御方法

【課題】明るさが互いに異なる複数の画像データを含む画像ファイルによる画像と、単一の画像データを含む画像ファイルによる画像とをそれぞれ適切な表示方法で1画面に同時に表示することのできる技術を提供する。
【解決手段】本発明の表示装置は、複数のフレームメモリ、入力された画像ファイルが、単一の画像データを含む第1画像ファイルであるか、明るさが互いに異なる複数の画像データを含む第2画像ファイルであるかを判定する手段、第1画像ファイルが入力された場合に、単一の画像データを複数のフレームメモリのそれぞれに書き込み、第2画像ファイルが入力された場合に、第2画像ファイルに含まれる複数の画像データを、それぞれ、複数のフレームメモリに書き込む手段、複数のフレームメモリを順番に切り替えながら、フレームメモリに書き込まれた全ての画像データを読み出して表示する手段、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ダイナミックレンジの広い画像を得る方法が知られている。
例えば、特許文献1には、適正露光の画像と、露光を変えた画像を合成することにより、ダイナミックレンジの広い画像を得る装置が開示されている。
特許文献2には、撮像時間の異なる画像を合成することにより、ダイナミックレンジの広い画像を得る装置が開示されている。
【0003】
また、明るさが互いに異なる少なくとも2つの画像(濃淡画像)を、毎秒120回程の早さで順番に繰り返し表示すると、表示装置で処理できる階調数よりも多い階調数の画像を表示しているように見せることができる。この表示方法を、HDR(High Dynamic Range)表示と呼ぶ。
HDR表示を行うためには、少なくとも2つの濃淡画像が必要である。以後、これらの濃淡画像のデータ(明るさが互いに異なる複数の画像データ)を含む画像ファイルをHDRファイルと呼ぶ。
【0004】
一方、ビットマップ画像データやJPEG画像データなどのような、単一の画像データを含む画像ファイル(非HDRファイル)による画像の表示方法は、HDR表示とは異なる。そのため、HDRファイルによる画像と非HDRファイルによる画像とをそれぞれ適切な表示方法で1画面に同時に表示することは課題となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平8−214211号公報
【特許文献2】特開2003−46857号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、明るさが互いに異なる複数の画像データを含む画像ファイルによる画像と、単一の画像データを含む画像ファイルによる画像とをそれぞれ適切な表示方法で1画面に同時に表示することのできる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の表示装置は、複数のフレームメモリと、入力された画像ファイルが、単一の画像データを含む第1画像ファイルであるか、明るさが互いに異なる複数の画像データを含む第2画像ファイルであるかを判定する判定手段と、第1画像ファイルが入力された場合に、単一の画像データを複数のフレームメモリのそれぞれに書き込み、第2画像ファイルが入力された場合に、第2画像ファイルに含まれる複数の画像データを、それぞれ、複数のフレームメモリに書き込む書き込み手段と、複数のフレームメモリを順番に切り替えながら、フレームメモリに書き込まれた全ての画像データを読み出して表示する表示手段と、を有することを特徴とする。
【0008】
また、本発明の表示装置は、フレームメモリと、入力された画像ファイルが、単一の画像データを含む第1画像ファイルであるか、明るさが互いに異なる複数の画像データを含む第2画像ファイルであるかを判定する判定手段と、第1画像ファイルが入力された場合
に、単一の画像データをフレームメモリに書き込み、第2画像ファイルが入力された場合に、第2画像ファイルに含まれる複数の画像データのいずれかをフレームメモリに書き込む書き込み手段と、フレームメモリに書き込まれた全ての画像データを繰り返し読み出して表示する表示手段と、を有し、書き込み手段は、第2画像ファイルが入力された場合に、第2画像ファイルに含まれる複数の画像データのうち、フレームメモリに書き込まれる画像データを、表示手段による読み出しのタイミングと同期して順番に切り替えることを特徴とする。
【0009】
本発明の表示装置の制御方法は、複数のフレームメモリを有する表示装置の制御方法であって、入力された画像ファイルが、単一の画像データを含む第1画像ファイルであるか、明るさが互いに異なる複数の画像データを含む第2画像ファイルであるかを判定する判定ステップと、第1画像ファイルが入力された場合に、単一の画像データを複数のフレームメモリのそれぞれに書き込み、第2画像ファイルが入力された場合に、第2画像ファイルに含まれる複数の画像データを、それぞれ、複数のフレームメモリに書き込む書き込みステップと、複数のフレームメモリを順番に切り替えながら、フレームメモリに書き込まれた全ての画像データを読み出して表示する表示ステップと、を有することを特徴とする。
【0010】
また、本発明の表示装置の制御方法は、フレームメモリを有する表示装置の制御方法であって、入力された画像ファイルが、単一の画像データを含む第1画像ファイルであるか、明るさが互いに異なる複数の画像データを含む第2画像ファイルであるかを判定する判定ステップと、第1画像ファイルが入力された場合に、単一の画像データをフレームメモリに書き込み、第2画像ファイルが入力された場合に、第2画像ファイルに含まれる複数の画像データのいずれかをフレームメモリに書き込む書き込みステップと、フレームメモリに書き込まれた全ての画像データを繰り返し読み出して表示する表示ステップと、を有し、書き込みステップでは、第2画像ファイルが入力された場合に、第2画像ファイルに含まれる複数の画像データのうち、フレームメモリに書き込まれる画像データを、表示ステップでの読み出しのタイミングと同期して順番に切り替えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、明るさが互いに異なる複数の画像データを含む画像ファイルによる画像と、単一の画像データを含む画像ファイルによる画像とをそれぞれ適切な表示方法で1画面に同時に表示することのできる技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施例1に係る表示装置の機能構成を示すブロック図。
【図2】非HDRファイルとHDRファイルの構成を示す図。
【図3】実施例1に係る表示装置における画像の表示方法を示す図。
【図4】実施例1に係る表示装置における処理の流れを示すフローチャート。
【図5】実施例2に係る表示装置の機能構成を示すブロック図。
【図6】実施例2に係る表示装置における画像の表示方法を示す図。
【図7】実施例2に係る表示装置における処理の流れを示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0013】
<実施例1>
以下に、本発明の実施例1に係る表示装置及びその制御方法について説明する。図1は、本実施例に係る表示装置100の機能構成の一例を示すブロック図である。
【0014】
取り外し可能な記録媒体101、HDD(Hard Disk Drive)102、メモリ103は画像ファイルを記憶可能な記録部である。
CPU104は、上記記録部(例えば、ユーザが指定した記録部)からシステムバス109を介して画像ファイル(ユーザが指定した画像ファイル)を読み込む。CPU104は、読み込んだ画像ファイル(入力された画像ファイル)が、非HDRファイル(第1画像ファイル)であるか、HDRファイル(第2画像ファイル)であるかを判定する。そして、判定結果に基づいて、画像ファイルに含まれる画像データをシステムバス109を介して、フレームメモリ105やフレームメモリ106に書き込む。また、CPU104は、システムバス109を介して制御信号を出力することにより、上述した記録部や後述する表示制御部107を制御する。非HDRファイルやHDRファイルについては後述する。
表示制御部107は、フレームメモリ105やフレームメモリ106から画像データを読み出し、表示部108に出力する。表示部108は、入力された画像データに基づく画像を表示する。また、表示制御部107は、所定の画像データ(本実施例では単一色の画像のデータ)を表示部108に出力する。それにより、表示部108に、フレームメモリに記録された画像データに基づく画像を表示させないようにすることができる。なお、表示部108としては、電子放出素子を有するディスプレイ、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイなどを適用すればよい。
【0015】
図2は、非HDRファイルとHDRファイルの構成の一例を示す図である。
HDRファイル200は、HDR表示を行うために必要なファイルである。HDRファイル200は、明るさが互いに異なる複数の画像データ(画像データ202,203)を含む。画像データ202,203は、例えば、互いに異なる露光時間で撮影することによって得られるデータである。以下、画像データ202を、短い露光時間で撮影することによって得られるデータ(濃い画像データ)、画像データ203を、長い露光時間で撮影することによって得られるデータ(淡い画像データ)として説明する。なお、HDRファイル200は、複数の画像データの他に、サムネイル画像のデータ、適正濃度の画像のデータなどを含んでいてもよい。
【0016】
非HDRファイル206は、HDR表示に対応していないファイルである。非HDRファイル206は、単一の画像データ205を含む。なお、非HDRファイル206は、単一の画像データの他に、サムネイル画像のデータなどを含んでもよい。
【0017】
次に、本実施例に係る表示装置における、HDRファイルによる画像と非HDRファイルによる画像とを1画面に同時に表示する際の処理の流れについて説明する。
図3は、本実施例において、HDRファイルによる画像と非HDRファイルによる画像とを同時に表示する際の、フレームメモリ105およびフレームメモリ106に書き込まれる画像データと、表示部108で表示される画像の一例を示す図である。
図4は、本実施例において、HDRファイルによる画像と非HDRファイルによる画像とを同時に表示する際の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0018】
まず、S300において、CPU104が、表示制御部107に2つの画像を1画面に同時に表示することを指示する。そして、図3の時刻t1に示すように、表示制御部107は表示部108にフレームメモリに記録された画像データに基づく画像を表示させないように動作する。例えば、表示制御部107が、表示部108に黒画面などの単色の画像や、処理中であることを明示するような所定の画像を表示するための画像データを出力する。
【0019】
次に、S301において、CPU104が、ユーザが指定した記録部から画像ファイル(ユーザが指定した画像ファイル)を読み込む。そして、S302において、CPU104が、読み込んだ画像ファイルがHDRファイル200か非HDRファイル206かを判定する。
【0020】
読み込んだ画像ファイルがHDRファイル200である場合には(S302:yes)、CPU104が、HDRファイルに含まれる複数の画像データを、それぞれ、複数のフレームメモリに書き込む。
具体的には、S303において、CPU104が、フレームメモリ105に濃い画像データ202を書き込む。
そして、S304において、CPU104が、フレームメモリ106に淡い画像データ203を書き込む。なお、S304の処理とS303の処理の順番は逆であってもよい。
読み込んだ画像ファイルが非HDRファイル206である場合には(S302:no)、CPU104が、非HDRファイルに含まれる単一の画像データを複数のフレームメモリのそれぞれに書き込む。
具体的には、S305,S306において、CPU104が、フレームメモリ105,106に、それぞれ、画像データ205を書き込む。
【0021】
フレームメモリ105,106への書き込み処理後(S303とS304の処理後、または、S305とS306の処理後)、S307において、CPU104は表示対象の全ての画像データがフレームメモリ105,106に書き込まれたか否かを判定する。表示対象の全ての画像データがフレームメモリ105,106に書き込まれていない場合には(S307:no)、S301に戻る。表示対象の全ての画像データのフレームメモリ105,106への書き込みが完了したら(S307:yes)、S308へ進む。
ここでは、2つの画像を1画面に同時に表示するため、S301〜S307の処理を2度繰り返す。図3の例では、1つ目の画像ファイルとしてHDRファイル200が読み込まれる。そして、時刻t2にフレームメモリ105へ濃い画像データ202が書き込まれ、時刻t3にフレームメモリ106へ淡い画像データ203が書き込まれる。その後、2つ目の画像ファイルとして非HDRファイル206が読み込まれ、時刻t4にフレームメモリ105,106へ画像データ205が書き込まれる。また、図3の例では、時刻t3まで黒画面が表示される。
【0022】
S308では、表示制御部107が、複数のフレームメモリを順番に切り替えながら、フレームメモリに書き込まれた全ての画像データを読み出して、表示部108に出力する。表示部108は、入力された画像データに基づく画像を表示する。図3の例では、フレームメモリ105,106から交互に画像データを読み出す(図3の時刻t5、t6)。その結果、濃い画像データ202に基づく画像と画像データ205に基づく画像とからなる画像と、淡い画像データ203に基づく画像と画像データ205に基づく画像とからなる画像とが交互に表示される。即ち、上述したフレームメモリの切り替えが、例えば、毎秒120回行われるとすると、HDRファイル200については、濃い画像データ202に基づく画像と淡い画像データ203に基づく画像が毎秒120回交互に表示される(HDR表示される)。一方、非HDRファイル206については、同じ画像(画像データ205に基づく画像)が繰り返し表示される。それにより、HDRファイルによる画像と非HDRファイルによる画像とを同時に表示する際に、HDRファイルについてはHDR表示をし、非HDRファイルについては一般的な表示方法で表示することができる。
【0023】
なお、本実施例ではHDRファイルが2つの画像データを含む場合について説明したが、HDRファイルには3つ以上の画像データが含まれていてもよい。また、表示装置が有するフレームメモリの数は、HDRファイルに含まれる画像データの数以上であればよい。
【0024】
<実施例2>
次に、本発明の実施例2に係る表示装置及びその制御方法について説明する。なお、実施例1と同様の構成については同じ符号を付し、説明は省略する。図5は、本実施例に係
る表示装置400の機能構成の一例を示すブロック図である。図5に示すように、本実施例に係る表示装置400は、1つのフレームメモリ105を有する。
【0025】
以下、本実施例に係る表示装置における、HDRファイルによる画像と非HDRファイルによる画像とを同時に表示する際の処理の流れについて説明する。特に、本実施例に係る表示装置におけるCPU404及び表示制御部107の機能について説明する。
図6は、本実施例において、HDRファイルによる画像と非HDRファイルによる画像とを同時に表示する際の、フレームメモリ105に書き込まれる画像データと、表示部108で表示される画像の一例を示す図である。
図7は、本実施例において、HDRファイルによる画像と非HDRファイルによる画像とを同時に表示する際の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0026】
まず、S600において、CPU404が、表示制御部407に2つの画像を1画面に同時に表示することを指示する。そして、図6の時刻t1に示すように、表示制御部407は表示部108にフレームメモリに記録された画像データに基づく画像を表示させないように動作する。
【0027】
次に、S601において、CPU404が、ユーザが指定した記録部から画像ファイル(ユーザが指定した画像ファイル)を読み込む。そして、S602において、CPU404が、読み込んだ画像ファイルがHDRファイル200か非HDRファイル206かを判定する。
【0028】
読み込んだ画像ファイルがHDRファイル200である場合には(S602:yes)、S603へ進む。S603では、CPU404が、HDRファイルに含まれる複数の画像データのいずれか(本実施例では濃い画像データ202)をフレームメモリ105へ書き込む(図6の時刻t2)。
読み込んだ画像ファイルが非HDRファイル206である場合には(S602:no)、S604へ進む。S604では、CPU404が、非HDRファイルに含まれる単一の画像データ205をフレームメモリ105へ書き込む(図6の時刻t3)。
【0029】
(S603またはS604の)次に、S605において、CPU404は表示対象の全ての画像データがフレームメモリ105に書き込まれたか否かを判定する。表示対象の全ての画像データがフレームメモリ105に書き込まれていない場合には(S605:no)、S601に戻る。表示対象の全ての画像データのフレームメモリ105への書き込みが完了したら(S605:yes)、S606へ進む。
ここでは、2つの画像を1画面に同時に表示するため、S601〜S605の処理を2度繰り返す。図6の例では、1つ目の画像ファイルとしてHDRファイル200が読み込まれる。そして、時刻t2にフレームメモリ105へ濃い画像データ202が書き込まれる。その後、2つ目の画像ファイルとして非HDRファイル206が読み込まれ、時刻t3にフレームメモリ105へ画像データ205が書き込まれる。また、図6の例では、時刻t3まで黒画面が表示される。
【0030】
S606では、表示制御部407が、フレームメモリ105に書き込まれた全ての画像データを読み出して、表示部108に出力する。表示部108は入力された画像データに基づく画像を表示する(図6の時刻t4)。具体的には、濃い画像データ202に基づく画像と画像データ205に基づく画像とからなる画像が表示される。
そして、S607において、CPU404が、フレームメモリ105に書き込まれた画像データに基づく画像の表示が行われた回数をカウントする。本実施例では、カウント値(FI)の初期値を0とする。そして、S607において、FIの値に1が加算される。
次に、S608において、画像の表示を終了するか否か(例えば、ユーザから画像の表
示の終了が指示された否か)を判定する。画像の表示を終了しない場合には(S608:no)、S700に進む。
【0031】
S700では、CPU404が、記憶部から表示対象のHDRファイル200を読み出す。そして、S701において、CPU404が、FIの値が偶数か否かを判定する。FIの値が偶数である場合には(S701:yes)、S702へ進み、奇数である場合には(S701:no)、S703へ進む。
【0032】
S702では、CPU404が、フレームメモリ105に書き込まれた淡い画像データ203を、濃い画像データ202に書き替え、S606へ進む。
S703では、CPU404が、フレームメモリ105に書き込まれた濃い画像データ202を、淡い画像データ203に書き替え、S606へ進む。
図6の時刻t5では、IFの値は奇数であるため、S606において、淡い画像データ203に基づく画像と画像データ205に基づく画像とからなる画像が表示される。
【0033】
このように、本実施例では、フレームメモリ105に書き込まれた全ての画像データが繰り返し読み出されて表示される。また、HDRファイルについては、HDRファイルに含まれる複数の画像データのうち、フレームメモリ105に書き込まれる画像データが、表示制御部407による読み出しのタイミングと同期して順番に切り替えられる。即ち、表示制御部407による読み出しが、例えば、毎秒120回行われるとすると、HDRファイル200については、濃い画像データ202に基づく画像と淡い画像データ203に基づく画像が毎秒120回交互に表示される(HDR表示される)。一方、非HDRファイル206については、(FIの値によらず)同じ画像(画像データ205に基づく画像)が繰り返し表示される。それにより、HDRファイルによる画像と非HDRファイルによる画像とを同時に表示する際に、HDRファイルについてはHDR表示をし、非HDRファイルについては一般的な表示方法で表示することができる。
【0034】
なお、本実施例ではHDRファイルが2つの画像データを含む場合について説明したが、HDRファイルには3つ以上の画像データが含まれていてもよい。
また、本実施例では、FIの値が偶数か奇数かに応じてフレームメモリ内の画像データの書き替えを行う構成としたが、どの画像データに書き替えるかの判断方法はこれに限らない。例えば、HDRファイルに3つの画像データが含まれている場合には、該3つの画像データに基づく画像が順番に表示されるようにフレームメモリ内の画像データが書き替えられればよい。
【0035】
以上述べたように、本実施形態に係る表示装置及びその制御方法によれば、HDRファイルによる画像と、非HDRファイルによる画像とをそれぞれ適切な表示方法で1画面に同時に表示することが可能となる。
なお、上記実施例1,2では、HDR表示をする際に暗い画像を先に表示する構成としたが、HDR表示をする際に表示する画像の順番はこれに限らない。例えば、明るい画像からを先に表示してもよい。明るさが異なる画像が交互に表示されれば、どのような順番で表示してもよい。
【符号の説明】
【0036】
100,400・・・表示装置 104,404・・・CPU 105,106・・・フレームメモリ 107,407・・・表示制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のフレームメモリと、
入力された画像ファイルが、単一の画像データを含む第1画像ファイルであるか、明るさが互いに異なる複数の画像データを含む第2画像ファイルであるかを判定する判定手段と、
前記第1画像ファイルが入力された場合に、前記単一の画像データを前記複数のフレームメモリのそれぞれに書き込み、前記第2画像ファイルが入力された場合に、前記第2画像ファイルに含まれる複数の画像データを、それぞれ、前記複数のフレームメモリに書き込む書き込み手段と、
前記複数のフレームメモリを順番に切り替えながら、前記フレームメモリに書き込まれた全ての画像データを読み出して表示する表示手段と、
を有することを特徴とする表示装置。
【請求項2】
フレームメモリと、
入力された画像ファイルが、単一の画像データを含む第1画像ファイルであるか、明るさが互いに異なる複数の画像データを含む第2画像ファイルであるかを判定する判定手段と、
前記第1画像ファイルが入力された場合に、前記単一の画像データを前記フレームメモリに書き込み、前記第2画像ファイルが入力された場合に、前記第2画像ファイルに含まれる複数の画像データのいずれかを前記フレームメモリに書き込む書き込み手段と、
前記フレームメモリに書き込まれた全ての画像データを繰り返し読み出して表示する表示手段と、
を有し、
前記書き込み手段は、前記第2画像ファイルが入力された場合に、前記第2画像ファイルに含まれる複数の画像データのうち、前記フレームメモリに書き込まれる画像データを、前記表示手段による読み出しのタイミングと同期して順番に切り替える
ことを特徴とする表示装置。
【請求項3】
複数のフレームメモリを有する表示装置の制御方法であって、
入力された画像ファイルが、単一の画像データを含む第1画像ファイルであるか、明るさが互いに異なる複数の画像データを含む第2画像ファイルであるかを判定する判定ステップと、
前記第1画像ファイルが入力された場合に、前記単一の画像データを前記複数のフレームメモリのそれぞれに書き込み、前記第2画像ファイルが入力された場合に、前記第2画像ファイルに含まれる複数の画像データを、それぞれ、前記複数のフレームメモリに書き込む書き込みステップと、
前記複数のフレームメモリを順番に切り替えながら、前記フレームメモリに書き込まれた全ての画像データを読み出して表示する表示ステップと、
を有することを特徴とする表示装置の制御方法。
【請求項4】
フレームメモリを有する表示装置の制御方法であって、
入力された画像ファイルが、単一の画像データを含む第1画像ファイルであるか、明るさが互いに異なる複数の画像データを含む第2画像ファイルであるかを判定する判定ステップと、
前記第1画像ファイルが入力された場合に、前記単一の画像データを前記フレームメモリに書き込み、前記第2画像ファイルが入力された場合に、前記第2画像ファイルに含まれる複数の画像データのいずれかを前記フレームメモリに書き込む書き込みステップと、
前記フレームメモリに書き込まれた全ての画像データを繰り返し読み出して表示する表示ステップと、
を有し、
前記書き込みステップでは、前記第2画像ファイルが入力された場合に、前記第2画像ファイルに含まれる複数の画像データのうち、前記フレームメモリに書き込まれる画像データを、前記表示ステップでの読み出しのタイミングと同期して順番に切り替える
ことを特徴とする表示装置の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−81199(P2011−81199A)
【公開日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−233530(P2009−233530)
【出願日】平成21年10月7日(2009.10.7)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】