説明

表示装置及び表示方法

【課題】各光源が発光する色成分に着目をして、消費電力を低減しつつ、適切な画質の映像を提供することが可能になる表示装置及び表示方法を提供するものである。
【解決手段】入力された映像信号から検出された第1の色成分に対して、光源から出力する第2の色成分を算定する算定部と、算定部により算定された第2の色成分に応じて、入力された映像信号の色成分を色補正して第3の色成分に設定する補正部とを備え、第2の色成分と第3の色成分を組み合わせた場合に、第1の色成分と略一致し、且つ、第2の色成分は、第1の色成分と比較して、光源の消費電力量が減少する色成分であることを特徴とする表示装置である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バックライトを利用した表示装置及び表示方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
光変調素子として液晶表示素子(液晶パネル)を用いた液晶表示装置は、背面に照明光源を備え、その光源から照射される光の透過率を液晶パネルによって制御することで、任意の画像の表示を実現している。
【0003】
これらの表示装置には、表示輝度のダイナミックレンジの拡大や消費電力の低下などを目的とし、表示画面を複数の分割領域に分割し、それぞれの領域に対して少なくともひとつずつの光源を配置し、分割領域ごとに光源の輝度を制御する構成を用いているものがある。このような構成の表示装置では、各分割領域の光源の輝度は、その領域内に表示される映像の特徴に応じて制御される。
ここで、各分割領域内の輝度を設定する方法として、消費電力の低減を図りつつ画質の向上を図ることを目的として、各分割領域における表示輝度を検出し、各光源の発光輝度を各分割領域に対応して配置されていない他の光源の当該領域に対する影響を含めて検出した表示輝度に基づいて算出し、発光輝度と表示画面の各部における表示輝度の最適値とのずれ量に基づいて表示部の各画素に対する補正量を算出する技術が知られている(例えば、特許文献1等)。
【0004】
さらには、別の各分割領域内の輝度を設定する方法として、画像表示装置の表示輝度範囲を理想の範囲に拡大し、かつ、画像品質も確保することを目的として、複数の領域に対応する画像信号の輝度分布を算出して領域毎の照明光の明るさを決定する輝度分布算出手段と、前記輝度分布算出手段の決定に基づいて前記照明手段の領域毎の照明光を制御する照明制御手段を採用する構成が知られている(例えば、特許文献2等)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−034251号公報
【特許文献2】特開2005−258403号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述した特許文献1及び特許文献2のいずれも入力映像信号に対して、各光源の発光輝度を制御するものであり、さらなる消費電力の低減のために、それらの各光源が発光する色成分の制御については検討が行われていない。
【0007】
そこで、本願発明は、従来の検討が行われていない各光源が発光する色成分に着目をして、消費電力を低減しつつ、適切な画質の映像を提供することが可能になる表示装置及び表示方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決するために、本願発明においては、入力された映像信号を表示する表示パネルと表示パネルを背面から照射する複数の光源とにより構成された表示装置であって、光源により照射される第1の領域における、入力された映像信号の第1の色成分を検出する検出部と、検出部で検出された第1の色成分に対して、光源から出力する第2の色成分を算定する算定部と、算定部により算定された第2の色成分に応じて、入力された映像信号の色成分を色補正して第3の色成分に設定する補正部とを備え、算定部により算定された光源から出力される第2の色成分と補正部により色補正された第3の色成分を組み合わせた場合に、検出部により検出された第1の色成分と略一致し、且つ、算定部により算定される第2の色成分は、第1の色成分と比較して、光源の消費電力量が減少する色成分であることを特徴とする表示装置である。
【0009】
この構成により、本願発明においては、入力された映像信号の色成分を変更することにより、各光源の消費電力を低減することが可能となり、さらに、その色成分の変更に対応して入力された映像信号の色補正を行うことにより、ユーザーには入力された映像信号と同じ色成分の映像信号を提供することが可能になるものである。
【0010】
また、本願発明においては、算定部により算定された第2の色成分及び光源の構成に基づいて、光源を駆動する駆動信号を生成する駆動部と、駆動部により生成された駆動信号から光源において照射される第4の色成分を推定する推定部とを備え、補正部は、推定部において推定された第4の色成分に応じて、入力された映像信号の色成分を色補正して第5の色成分に設定する補正部を備えることを特徴とする表示装置である。
【0011】
この構成により、本願発明においては、表示装置を平面から照射する各構成の構成に応じた各光源の実際の色成分に基づいて、入力された映像信号の色補正を行うことにより、さらに、ユーザーには入力された映像信号と同じ色成分の映像信号を提供することが可能になるものである。
【0012】
また、本願発明においては、第1の領域の各周辺領域における、入力された映像信号の第6の色成分を検出する第2の検出部と、第2の検出部により検出された第6の色成分に対して、光源から出力する第7の色成分を算定する第2の算定部と、算定部により算定された第2の色成分と前記第2の算定部により算定された第7の色成分とに応じて、第1の領域において、入力された映像信号の色成分を色補正して第8の色成分に設定する第2の補正部とを備え、算定部により算定された前記光源から出力される第2の色成分と第2の補正部により色補正された第8の色成分を組み合わせた場合に、検出部により検出された第1の色成分と略一致し、且つ、算定部により算定される第2の色成分は、第1の色成分と比較して、光源の消費電力量が減少する値に設定され、さらに、第2の補正部においては、第1の領域を構成する複数の構成領域ごとに、第2の色成分と前記第7の色成分との構成領域における寄与度に基づいて色成分を設定することを特徴とする表示装置である。
【0013】
この構成により、本願発明においては、画面を複数の領域に分割し、対象領域及びその対象領域の周辺領域の色成分を考慮して、入力された映像信号を、その対象領域内において色補正を行うことにより、より精度の高い映像信号の色補正を行うことが可能になり、ユーザーにはより高品位な映像信号を提供することが可能になるものである。
【発明の効果】
【0014】
本願発明は、これらの構成により、各光源の色成分を変更することにより消費電力を低減しつつ、入力された映像信号を補正することにより、入力された映像信号と表示装置から出力される映像信号の色成分を略一致させることが可能になるものである。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の表示装置の構成を示す図
【図2】本発明の表示装置の処理の概念を示す図
【図3】本発明のバックライトユニットの消費電力を示す図
【図4】本発明の信号補正部の処理の概念を示す図
【図5】本発明の信号補正部で使用するガンマ係数を示す図
【図6】本発明の表示装置の構成を示す図
【図7】本発明の表示装置の構成を示す図
【図8】本発明の駆動部の処理の概念を示す図
【図9】本発明の推定部の処理の概念を示す図
【図10】本発明の信号補正部の処理の概念を示す図
【図11】本発明の表示装置の構成を示す図
【図12】本発明の第1の領域の構成を示す図
【図13】本発明の色成分の補間の処理を示す図
【図14】本発明の信号補正部の構成を示す図
【図15】本発明の表示装置の構成を示す図
【発明を実施するための形態】
【0016】
(実施の形態1)
<1、表示装置の全体構成>
最初に、図1の本願発明の表示装置の全体構成を示すブロック図を参照しながら、本願発明の表示装置の各構成について詳細に説明する。図1に示すように、本願発明の表示装置は、入力映像を表示する表示パネル100と、その表示パネル100の駆動を制御するパネル駆動部102と、表示パネル100の背面に設置され、複数のLEDにより構成されたバックライトユニット104と、そのバックライトユニット104を、表示パネル100を概念的に複数の領域に分割し、領域ごとにLEDを駆動する駆動部106と、入力された映像信号から対象領域における第1の色成分を検出する領域内特徴量検出部108と、領域内特徴検出部108において検出された色成分からLEDから出力する第2の色成分を算定する算定部110、算定部110から出力された第2の色成分に応じて、入力された映像信号の色成分を補正する信号補正部112とにより構成されている。
<1−1、表示パネル100及びパネル駆動部102について>
表示パネル100は、図示してはいないが、複数のゲート線、複数のソース線、スイッチング素子及び複数の画素セルを備え、複数のソース線及び複数のゲート線の交点にマトリクス状に複数の画素が配置され、水平方向の1ラインの画素から1走査ラインが構成される。
複数のソース線にはパネル駆動部102から画素信号が供給され、複数のゲート線には表示パネル駆動部102から走査信号となるゲートパルスが供給され、各画素に対応する液晶層に信号電圧が与えられることにより透過率が制御される。ここで、表示パネル100は、図1に点線で示したように、表示部が複数の分割領域に分割されている。
【0017】
なお、表示パネル100については、IPS(In Plane Switching)方式の他にVA(Vertical Alignment)方式や紫外線を液晶分子に照射するUV2A(Ultraviolet induced multi-domain Vertical Alignment)方式等のいずれの方式であっても適用可能である。
【0018】
なお、表示パネル100を概念的に複数の対象領域に分割する方法としては、水平方向での分割又は垂直方向での分割のみならず、垂直及び水平方向により分割することも可能である。また、表示パネル100としては、液晶パネルのみならず、バックライトユニットを必要とするパネルであれば、本発明を適用することが可能である。
<1−2、バックライトユニット104及びバックライト駆動部106について>
バックライトユニット110は、表示パネル100に対して画像を表示させるための照明光を背面から照射する機能を有する。バックライトユニット110は、表示パネル100と同じく複数の領域に分割されている。
各対象領域はそれぞれ、表示パネル100上で同じ位置にある対象領域を照明する。各対象領域には少なくともひとつの光源を持つ。光源としては、単色の白色LED、二色の黄色、青色LED、RGB三色のLED採用している。
各対象領域に属するLEDは、バックライト駆動部106によって駆動される。各対象領域ごとの色成分は、後述する算定部110により算定された第2の色成分に基づいて、バックライト駆動部106によってそれぞれ独立に駆動される。また、図示されていないが、各対象領域はそれぞれバックライト駆動部106と制御線で結ばれている。
なお、図1においては、記載されていないが、表示パネル100とバックライトユニット104との間に拡散シートを設けることにより、バックライトユニット104のLEDから照射される光を均一化する構成を採用することも可能である。
<1−3、領域内特徴量検出部108、算定部110、信号補正部112について>
まず、最初に領域内特徴量検出部108の構成について説明する。この領域内特徴量検出部108においては、上述した表示パネル100において分割された各領域における映像信号に対して、その領域内の第1の色成分の特徴量を検出する。具体的には、各領域における平均の色成分や各領域におけるRGBごとの最大値や白との色差の最大値等、さまざまな色成分に関する特徴量を検出することが可能である。また、この領域内特徴量検出部108は、入力された映像信号がRGB、YUV等さまざまなフォーマットの映像信号に適用可能である。このような処理により、領域内特徴量検出部108においては、後述する算定部110に対して、分割された各領域の色成分を出力することが可能になる。
【0019】
次に、算定部110の構成について説明する。この算定部110においては、領域内特徴量検出部108から出力された第1の色成分に基づいて、バックライトユニット104においてLEDの発光する第2の色成分を算定する。ここで、算定部110においては、バックライトユニット104のLEDにおける消費電力を、バックライトユニット104のLEDが入力された映像信号の第1の色成分と比較して、低減することが可能な第2の色成分に決定される。なお、任意の画質を得ることを目的として、色成分について演算処理を行うことも可能である。
【0020】
次に、信号補正部112の構成について説明する。この信号補正部112においては、算定部により算定されたバックライトユニット104のLEDが発光する第2の色成分に応じて、入力された映像信号の色成分を補正して第1の色成分を第3の色成分に色補正する。ここで、以下に詳述するように、算定部により算定されたバックライトユニット104のLEDが発光する第2の色成分と、この信号補正部112により色補正された第3の色成分とを組み合わせた場合には、領域内特徴量検出部108により検出された第1の色成分と略一致するように、RGBごとに第3の色成分が決定される。具体的な補正方法としては、入力された映像信号の第1の色成分に対してゲインをかける方法やガンマ補正を行う方法等が考えられ、その具体的な方法についてはこれらに限定されるものではない。
【0021】
なお、上述した領域内特徴量検出部108、算定部110、信号補正部112の処理の概念を、図2を参照しながら説明する。図2(A)は、従来の表示装置における処理を概念的に示したものであり、図2(B)は、本願発明の表示装置における処理を概念的に示したものである。図2(A)(B)の左図は、肌色を表示する際の表示パネル100から出力される映像信号のRGBごとの信号レベルを示しており、図2(A)(B)の中央図は、肌色を表示する際のバックライトユニット104から出力されるRGBごとのバックライトレベルを示しており、図2(A)(B)の右図は、肌色を表示する際の表示パネル100からの出力とバックライトユニット104からの出力とを合計した表示装置としてユーザーに出力されるRGBごとの信号レベルを示している。
【0022】
図2(A)中央図に示すように、従来のバックライトユニット104においては、RGBが同じような比率で出力されており白色が表示されている。これに対して、本願発明においては、図2(B)中央図に示すように、バックライトユニット104の色成分は、図2(A)の中央図と比較してバックライトが赤色に近づくように制御がなされている。さらに、図2(A)左図に示すように、従来の表示パネル100においては、肌色が出力されるようにRGBの色成分が制御されている。これに対して、本願発明においては、図2(B)左図に示すように、表示パネル100の色成分は、GB成分を増加させることにより、シアン方向に補正がかけられた色成分に制御されている。これらを組み合わせた場合には、図2(A)(B)右図に示すとおり、図2(A)の従来の表示装置の場合であっても図2(B)の本願発明の表示装置の場合であってもいずれの場合であっても同じ肌色の色成分の映像信号を出力することが可能になる。
【0023】
このような制御を行うことにより、図2(B)の場合は、図2(A)の場合と比較して、バックライトのレベルを低減することが可能になり、これにより各光源の消費電力を低減させることが可能になり、さらに、それと同時に映像信号を補正することにより、入力された映像信号に忠実な色成分を表現することが可能になるものである。
<1−4、算定部110について>
次に、算定部110の構成について、図3を参照しながら、詳細に説明する。図3は、バックライトユニット104が白色を表示している場合(左図)、バックライトユニット104が赤色を表示している場合(右図)、バックライトユニット104が白色と赤色の中間色を表示している場合(中央図)のRGBごとのバックライトの信号レベルを表示しており、さらに、それらの消費電力の大小を示している。
【0024】
この図から明らかなように、バックライトユニット104の消費電力を低減するためには、バックライトユニット104の発光色をなるべく白色から遠い色に設定する方が効果的であることが分かる。従って、算定部110においては、領域内特徴量検出部108において検出した第1の色成分をできる限り白色から遠い色となる第2の色成分を算定する。
但し、あまりに白色から遠い色に設定した場合には、上述した信号補正部112で映像信号の色成分を第3の色成分に補正した場合であっても、算定部110により算定された第2の色成分と組み合わせた場合に、入力された映像信号の第1の色成分が表現できない場合が考えられる。そこで、本願発明の算定部110のおいては、算定部110により算定された第2の色成分は、上述した信号補正部112により補正された第3の色成分と組み合わせることにより、領域内特徴量検出部108において検出した第1の色成分を表示可能な範囲で、領域内特徴量検出部108で検出した第1の色成分と比較して、バックライトユニット104の光源の消費電力を低減する値に設定することが必要となる。
具体的な算定部110の処理としては、対象領域の平均色をバックライトユニット104の光源の色として設定する方法や対象領域のRGBごとの最大値をバックライトユニット104の光源の色として設定する方法等が考えられる。対象領域の平均色をバックライトユニット104の光源の色として設定する方法の場合には、対象領域の平均色が白色から遠い色であるほど消費電力を低減することが可能になる一方、平均の反対色が対象領域にある場合には、その色を適切に表示することが困難となる。これに対して、対象領域のRGBごとの最大値をバックライトユニット104の光源の色として設定する場合には、反対色が対象領域にある場合でも、上述した信号補正部112における色補正により正しい色成分を表示することが可能になる。
<1−5、信号補正部112について>
次に、信号補正部112の構成について、図4及び図5を参照しながら、詳細に説明する。図4は、信号補正部112の処理を概念的に示したものであり、一方、図5は、信号補正部112の処理の一例である入力された映像信号にゲインをかける場合に、バックライトユニット104の光源の発光値とゲインの値との関係を示したものである。
【0025】
図4(A)は、上述した算定部110により算定された第2の色成分に基づいてバックライトユニット104において出力されるRGBの値を示している。次に、図4(B)は、バックライトユニット104が図4(A)に示したRGBの値を出力する場合に、信号補正部112で入力された映像信号に対してかけるゲインの値をRGBごとに示したものである。次に、図4(C)は、信号補正部104に入力される、表示装置に入力された映像信号のRGBの値を示している。次に、図4(D)は、図4(B)と図4(C)とをかけあわせた場合、つまり、入力された映像信号に対してゲインをかけたRGBの値を示している。これが、信号補正部112から出力する第3の色成分を有するRGB信号となり、この値に基づいて、上述したパネル駆動部102において表示パネル100を駆動する駆動信号を生成することとなる。
【0026】
次に、図5を参照しながら、ゲインの特性について説明する。図5に示すように、バックライトレベルが高い場合(輝度が高い場合)には、ゲインを1倍に設定しておき、一方、バックライトレベルが低い場合(輝度が低い場合)には、ゲインを大きく設定する。なお、信号補正部112においては、図5をルックアップテーブルとして備える構成や図5を数式で近似することにより算出する方法等さまざまな方法を採用することが可能である。
【0027】
なお、信号補正部112における信号補正方法として、本実施の形態においては、入力された映像信号に対してゲインをかける方法について説明したが、本願発明はこれに限定されるものではなく、例えば、ガンマ補正を行う際のガンマカーブを変更する等の方法により入力された映像信号の補正を行うことも可能である。
【0028】
以上のような構成により、各光源の色成分を変更することにより消費電力を低減しつつ、入力された映像信号を補正することにより、入力された映像信号と表示装置から出力される映像信号の色成分を略一致させることが可能になるものである。
【0029】
なお、上述した表示装置の構成に加えて、図6に示すように、領域内特徴量検出部108により検出された第1の色成分に対して、各色成分ごとに、予めバックライトユニット104の各光源から出力する第2の色成分及び信号補正部112において、入力された映像信号を色補正して出力する第3の色成分を設定したテーブルを予め記憶部を備えておき、この記憶部に記憶された第2の色成分及び第3の色成分に基づいて、算定部110における第2の色成分の算定を行い、信号補正部112における第3の色成分に色補正を行う構成を採用することも可能である。
【0030】
このような構成により、各光源の色成分を変更することにより消費電力を低減しつつ、入力された映像信号を補正することにより、入力された映像信号と表示装置から出力される映像信号の色成分を略一致させることが可能になるとともに、表示装置の信号処理を容易にさらに短時間で処理を行うことが可能になるものである。
(実施の形態2)
上述した実施の形態1では、算定部において、領域内特徴検出部108において検出された色成分から、LEDから出力する第2の色成分を算定し、補正部においてその第2の色成分に応じて、入力された映像信号の色成分を色補正して第3の色成分において補正する内容について説明した。しかしながら、実際には、バックライトユニット104の構成により、第2の色成分がそのまま各光源において表現されない場合があり、本実施の形態2においては、この場合の処理を示したものである。
<2、表示装置の全体構成>
次に、図7の本願発明の表示装置の全体構成を示すブロック図を参照しながら、本願発明の実施の形態2における表示装置の各構成について詳細に説明する。図7に示すように、本願発明の表示装置は、入力映像を表示する表示パネル100と、その表示パネル100の駆動を制御するパネル駆動部102と、表示パネル100の背面に設置され、複数のLEDにより構成されたバックライトユニット104と、そのバックライトユニット104を、表示パネル100を概念的に複数の領域に分割し、算定部110から出力された第2の色成分及びバックライトユニット104の構成に基づいて、領域ごとにLEDを駆動する駆動部200と、入力された映像信号から対象領域における第1の色成分を検出する領域内特徴量検出部108と、領域内特徴検出部108において検出された色成分からLEDから出力する第2の色成分を算定する算定部110、算定部110から出力された第2の色成分及びバックライトユニット104の構成に基づいて駆動部200から出力される駆動信号に基づいて、実際にバックライトユニット104の各光源から出力される第4の色成分を推定する推定部202と、推定部202から出力された第4の色成分に基づいて、入力された映像信号の色成分を第5の色成分に補正する信号補正部204により構成されている。
なお、実施の形態1で重複する構成については、その説明を省略し、実施の形態2における特有の構成である駆動部200、推定部202及び信号補正部204の構成を中心に説明する。
<2−1、駆動部200について>
まず、駆動部200の構成について、図8を参照しながら説明する。この駆動部200においては、算定部110において算定された第2の色成分に対して、その色成分を表現するために、バックライトユニット104を構成する各光源に対する駆動信号を生成する。なお、この際、本願発明の駆動部200においては、バックライトユニット104を構成する各光源が3色のLEDにより構成されているのか、2色のLEDにより構成されているのか、単色のLEDにより構成されているのか、さらには、4色以上のLEDにより構成されているのかによりその処理を変更することとなる。以下詳細に説明する。
図8(A)は、バックライトユニット104を構成する光源が、例えば、赤色、緑色、青色の3色のLEDにより構成されている場合の処理を示しており、図8(B)は、バックライトユニット104を構成する光源が、例えば、黄色と青色の2色のLEDにより構成されている場合の処理を示しており、図8(C)は、バックライトユニット104を構成する光源が、例えば、白色のLEDのみにより構成されている場合の処理を示している。なお、これ以外の構成として、図示していないが、例えば、赤色、緑色、青色と白色の4色のLEDの構成を採用することも可能である。
【0031】
最初に図8(A)のバックライトユニット104を構成する光源が3色のLEDにより構成されている場合の処理について説明する。この3色のLEDでは、RGB3色のLEDを用いて白色等の色成分を表現することが可能である。また、RGBごとのLEDの発光輝度を調整することにより、任意の輝度や、色の発光を表現することが可能になる。
このような3色のLEDにより構成されている場合には、入力された映像信号から領域内特徴量検出部108によりRGBの色成分を検出し、算定部110により算定されたRGBの色情報からなる第2の色成分に対して、そのまま3色のLEDでこの第2の色成分の値を表現することが可能となる。但し、より好ましい色再現を行うため(特定色の強調等)、バックライトユニット104を構成する各光源の色成分を変更することも可能である。
【0032】
次に、図8(B)のバックライトユニット104を構成する光源が2色のLEDにより構成されている場合の処理について説明する。この2色のLEDでは、青色と黄色の2色のLEDを用いて白色等の色成分を表現することが可能である。但し、黄色のLEDとしては、緑色のLEDに赤色蛍光体を追加することにより、緑色及び赤色の光を発光することが可能なものを用いる。また、各色ごとのLEDの発光輝度を調整することにより、2色の混色によって得られる色に限って、任意の輝度や、色の発光を表現することが可能になる。
【0033】
このような2色のLEDにより構成されている場合には、入力された映像信号から領域内特徴量検出部108によりRGBの色成分を検出し、算定部110により算定されたRGBの色情報からなる第2の色成分に対して、青色、黄色それぞれの色成分に変換を行う。但し、この場合には、2色のLEDでは、限られた範囲の色成分しか表現することができないため、出来る限りバックライトユニット104から出力される色成分と第2の色成分とが一番近い色成分となるように変換を行なう。
【0034】
次に、図8(C)のバックライトユニット104を構成する光源が単色のLEDにより構成されている場合の処理について説明する。この単色のLEDでは、LEDに印加する電流(電圧)の大きさによって色成分を制御し、さらに、点灯期間を示す点灯dutyと合わせてLEDを制御することにより、任意の輝度及び色温度の発光を得るものである。
【0035】
このような単色のLEDにより構成されている場合には、入力された映像信号から領域内特徴量検出部108によりRGBの色成分を検出し、算定部110により算定されたRGBの色情報からなる第2の色成分に対して、LEDの電流値及びduty値に変換を行う。但し、単色のLEDでは、限られた範囲の色成分しか表現することができないため、出来る限りバックライトバックライトユニット104から出力される色成分と第2の色成分とが一番近い色成分となるように変換を行なう。また、duty値は、光源から発光される輝度を考慮して、暗くなりすぎない範囲で低く設定するものとする。
【0036】
このように、本願発明においては、バックライトユニット104を構成する各光源がいかなる構成を採用した場合であっても、この駆動部200の処理により、入力された映像信号の第2の色成分から、バックライトユニット104を構成する各光源の構成に応じた適切な色成分からなる駆動信号を生成することが可能になるものである。
【0037】
なお、これらの駆動部200の処理については、ルックアップテーブルを採用する方法や数式を用いて計算する方法、直線近似した変換式で変換する方法等、さまざま方法を採用することが可能となる。
<2−2、推定部202について>
次に、推定部202の構成について、図9を参照しながら説明する。上述したように、駆動部200においては、算定部110により算定された第2の色成分及びバックライトユニット104の光源の構成に基づいて、光源を駆動することにより、第2の色成分と実際に光源から照射される第4の色成分とは異なる場合が生じる。後述するように、この第2の色成分と第4の色成分との差分を信号補正部204において補間する必要がある。その前提として、推定部202により、実際に光源から照射される第4の色成分を推定する必要がある。以下、詳細に説明する。
【0038】
図9(A)は、上述した図8(A)に対応しており、バックライトユニット104を構成する光源が、例えば、赤色、緑色、青色の3色のLEDにより構成されている場合の処理を示しており、図9(B)は、上述した図8(B)に対応しており、バックライトユニット104を構成する光源が、例えば、黄色と青色の2色のLEDにより構成されている場合の処理を示しており、図9(C)は、上述した図8(C)に対応しており、バックライトユニット104を構成する光源が、例えば、白色のLEDのみにより構成されている場合の処理を示している。なお、これ以外の構成として、図示していないが、例えば、赤色、緑色、青色と白色の4色のLEDの構成を採用することも可能である。
【0039】
最初に、図9(A)のバックライトユニット104を構成する光源が3色のLEDにより構成されている場合の処理について説明する。この場合には、上述したように算定部110により算定された第2の色成分とバックライトユニット104の光源から実際に出力される第4の色成分とは一致するため、第2の色成分がそのまま実際の発光の推定値となる。
【0040】
次に、図9(B)のバックライトユニット104を構成する光源が2色のLEDにより構成されている場合の処理について説明する。まず、黄色と青色のLEDの発光の混色により得られる色成分を求める。次に、図9(B)の右図に示すとおり、RGB3色で構成されていると仮定した場合のRGBごとの輝度を推定する。なお、具体的な方法としては、ルックアップテーブルで処理する方法や加法混色を計算する方法等さまざまな方法を採用することが可能である。図9(B)の左図と図9(B)の右図とを比較すると明らかなように、図9(B)の左図が示す第2の色成分と図9(B)の右図が示す第4の色成分とは、各RGBにおいてその色成分が変更されていることが分かる。
【0041】
次に、図9(C)のバックライトユニット104を構成する光源が単色のLEDにより構成されている場合の処理について説明する。この場合には、白色のLEDの発光により得られる色成分を求める。次に、2色の場合と同様に、図9(C)の右図に示すとおり、RGB3色で構成されていると仮定した場合のRGBごとの輝度を推定する。なお、具体的な方法としては、ルックアップテーブルで処理する方法や加法混色を計算する方法等さまざまな方法を採用することが可能である。また、2色の場合と同様に、図9(C)の左図と図9(C)の右図とを比較すると明らかなように、図9(C)の左図が示す第2の色成分と図9(C)の右図が示す第4の色成分とは、各RGBにおいてその色成分が変更されていることが分かる。
【0042】
このように、本願発明においては、バックライトユニット104を構成する各光源がいかなる構成を採用した場合であっても、それぞれのバックライトユニット104の各光源から実際に出力される第4の色成分を推定部202において検出することが可能になり、この第4の色成分に基づいて、後述する信号補正部204において、より適切な色補正を行うことが可能になるものである。
<2−3、信号補正部204について>
次に、信号補正部204の構成について、図10を参照しながら説明する。図10は、信号補正部204の処理を概念的に示したものである。
【0043】
図10(A)は、上述した推定部202により推定されたバックライトユニット104から実際に出力される第4の色成分によるRGBの値を示している。次に、図10(B)は、バックライトユニット104が図10(A)に示したRGBの値を出力する場合に、信号補正部204において、入力された映像信号に対してかけるゲインの値をRGBごとに示したものである。次に、図10(C)は、信号補正部204に入力される、表示装置に入力された映像信号のRGBの値を示している。次に、図10(D)は、図10(B)と図10(C)とをかけあわせた場合、つまり、入力された映像信号に対して、バックライトユニット104から実際に出力される第4の色成分を推定することにより算出されたゲインをかけたRGBの値を示している。これが、信号補正部204から出力する第5の色成分を有するRGB信号となり、この値に基づいて、上述したパネル駆動部102において表示パネル100を駆動する駆動信号を生成することとなる。
【0044】
このように、本願発明においては、バックライトユニット104を構成する各光源がいかなる構成を採用した場合であっても、この駆動部200の処理により、入力された映像信号の第2の色成分から、バックライトユニット104を構成する各光源の構成に応じた適切な色成分からなる駆動信号を生成するとともに、実際に、その各光源により入力された映像信号の第2の色成分と異なる色成分を出力する場合であっても、入力された映像信号の色補正を行うことにより、ユーザーに違和感を与えることを防止しつつ、消費電力を低減することが可能になるものである。
(実施の形態3)
上述した実施の形態1では、算定部において、領域内特徴検出部108において検出された色成分から、LEDから出力する第2の色成分を算定し、補正部においてその第2の色成分に応じて、入力された映像信号の色成分を色補正して第3の色成分において色補正を行う構成について説明した。
【0045】
また、上述した実施の形態2では、バックライトユニット104を構成する各光源がいかなる構成を採用した場合であっても、この駆動部200の処理により、入力された映像信号の第2の色成分から、バックライトユニット104を構成する各光源の構成に応じた適切な第4の色成分からなる駆動信号を生成することにより、実際に、その各光源により入力された映像信号の第2の色成分と異なる色成分を出力する場合であっても、入力された映像信号の色補正を行う構成について説明した。
【0046】
しかしながら、実施の形態1及び2においては、上述した領域内特徴検出部108においては、画面を複数の領域に分割して、その一つである第1の領域についての処理についてのみ説明した。
本実施の形態3においては、さらに、その第1の領域内において、第1の領域の周辺を構成する周辺領域による影響を考慮して、さらに高品位な映像信号をユーザーに提供する処理について説明する。
<3、表示装置の全体構成について>
次に、図11の本願発明の表示装置の全体構成を示すブロック図を参照しながら、本願発明の実施の形態3における表示装置の各構成について詳細に説明する。図11に示すように、本願発明の表示装置は、入力映像を表示する表示パネル100と、その表示パネル100の駆動を制御するパネル駆動部102と、表示パネル100の背面に設置され、複数のLEDにより構成されたバックライトユニット104と、そのバックライトユニット104を、算定部110から出力された第2の色成分及び第2の算定部302から出力された第7の色成分に基づいて、領域ごとにLEDを駆動する駆動部200と、入力された映像信号から対象領域となる第1の領域における第1の色成分を検出する領域内特徴量検出部108と、入力された映像信号から第1の領域の各周辺領域における第6の色成分を検出する第2の領域内特徴量検出部300と、領域内特徴検出部108において検出された色成分からLEDにおいて出力する第2の色成分を算定する算定部110と、第2の領域内特徴量検出部300において検出された色成分からLEDにおいて出力する第7の色成分を算定する第2の算定部302と、算定部110により算定された第2の色成分と第2の算定部302により算定された第7の色成分とに応じて、第1の領域において、入力された映像信号の色成分を色補正して第8の色成分に設定する第2の信号補正部304とにより構成されている。
このような構成において、算定部より算定された光源から出力される第2の色成分と第2の信号補正部304により色補正された第8の色成分とを組み合わせた場合に、領域内特徴量検出部108で検出された第1の色成分と色成分が略一致し、且つ、算定部により算定された第2の色成分は、第1の色成分と比較して、光源の消費電力量が減少する値に設定されている。さらに、第2の信号補正部304においては、第1の領域を構成する複数の構成領域ごとに、第2の色成分と第7の色成分との構成領域に対する寄与度に基づいて色成分を設定する。
なお、実施の形態1又は実施の形態2で重複する構成については、その説明を省略し、実施の形態3における特有の構成である信号補正部304の構成を中心に説明する。
<3−1、第1の領域について>
最初に、図12を参照しながら、第1の領域について詳細に説明する。上述した画面を分割した一つの領域である第1の領域は、図12に示すように、概念的には、複数の構成領域に分割することが可能である。これらの構成領域は、第1の領域の中心に位置する構成領域と第1の領域の周辺領域との境界付近に位置する構成領域とでは、第1の領域の周辺領域との境界付近ほど、他の領域において発光された色成分の影響を受けやすくなる。
【0047】
例えば、図12に示すように、構成領域a、b,c,d,f,g,h,iは、いずれも他の周辺領域と接しており、他の周辺領域と接していない構成領域eとの他の周辺領域からの光の影響は異なる。
【0048】
そこで、本願発明においては、第1の領域の中心からの各構成領域の位置に応じて、第1の領域に設定された色成分を構成領域を補正することにより、より細かく色成分を設定することが可能になるものである。以下、具体的な処理について詳細に説明する。
<3−2、信号補正部304について>
信号補正部304の具体的な処理について、図13及び図14を参照しながら説明する。なお、図14に示すように、信号補正部304は、複数の補間部400から424により構成されている。
まず、補間部400、402、404を用いて、Rの色成分の補間について説明する。第1の領域及び第2の領域の色成分と水平方向の座標値であるxを入力し、図13のB地点における色成分を補間する。同様に、補間部402において第3の領域及び第4の領域の色成分と水平方向の座標値であるxを入力し、図13のA地点における色成分を補間する。さらに、補間部404において、A地点における色成分とB地点における色成分と垂直方向の座標値であるyを入力し、図13における推定対象画素の色成分を補間する。同様に、補間部410、412、414を用いて、Gの色成分の補間を行い、さらに、補間部420、422、424を用いて、Bの色成分の補間を行う。
つまり、第2の信号補正部304においては、第1の領域を構成する複数の構成領域について第1の領域から配置された光源からの第2の色成分の色分布及び第1の領域の周辺領域に配置された光源からの第7の色成分に応じて寄与度を決定して、各構成領域の色成分を設定する。
また、別の表現方法としては、第2の信号補正部304においては、第1の領域を構成する複数の構成領域について、第1の領域に配置された光源からの距離と、第1の領域の周辺領域に配置された光源からの距離に応じて寄与度を決定して、各構成慮域の色成分を設定する。
このような構成により、第1の領域を構成する複数の構成領域のいずれの位置であっても、第1の領域及び各周辺領域の色成分の寄与度に応じて、第1の領域を構成する複数の構成領域の色成分を設定することが可能になるものである。
なお、図15に示したように、上述した実施の形態2及び実施の形態3とを組み合わせた構成を採用することも可能である。具体的には、算定部により算定された第2の色成分と第2の算定部により算定された第7の色成分及び光源の構成に基づいて、光源を駆動する駆動信号を生成する第2の駆動部500と、第2の駆動部500により生成された駆動信号から光源において照射される第9の色成分を推定する第2の推定部502と、第2の推定部502により推定された第9の色成分に応じて、入力された映像信号の色成分を色補正して第10の色成分に設定した第2の信号補正部504とにより構成されている。
この構成により、バックライトユニット104を構成する各光源がいかなる構成を採用した場合であっても、ユーザーに違和感を与えることを防止しつつ、消費電力を低減することが可能になるとともに、第1の領域の中心からの各構成領域の位置に応じて、第1の領域に設定された色成分を構成領域を補正することにより、より細かく色成分を設定することが可能になるものである。
【産業上の利用可能性】
【0049】
入力された映像信号を表示する表示パネルと表示パネルを背面から照射する複数の光源とにより構成された表示装置において、消費電力を低減した表示装置及び表示方法として有用である。
【符号の説明】
【0050】
100 表示パネル
102 パネル駆動部
104 バックライトユニット
106 バックライト駆動部
108 領域内特徴量検出部
110 算定部
112 信号補正部
150 記憶部
200 バックライト駆動部
202 推定部
204 信号補正部
300 領域内特徴量検出部
302 算定部
304 信号補正部
400 補間部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力された映像信号を表示する表示パネルと前記表示パネルを背面から照射する複数の光源とにより構成された表示装置であって、
前記光源により照射される第1の領域における、入力された映像信号の第1の色成分を検出する検出部と、
前記検出部で検出された第1の色成分に対して、前記光源から出力する第2の色成分を算定する算定部と、
前記算定部により算定された第2の色成分に応じて、入力された映像信号の色成分を色補正して第3の色成分に設定する補正部とを備え、
前記算定部により算定された前記光源から出力される第2の色成分と前記補正部により色補正された第3の色成分を組み合わせた場合に、前記検出部により検出された第1の色成分と略一致し、且つ、前記算定部により算定される第2の色成分は、前記第1の色成分と比較して、前記光源の消費電力量が減少する色成分であることを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記算定部により算定された第2の色成分は、白色以外の色成分に設定されることを特徴とする請求項1記載の表示装置。
【請求項3】
前記算定部により算定された第2の色成分は、前記補正部により設定される第3の色成分と組み合わせることにより、前記検出部により検出された第1の色成分の全てが表示可能な範囲で、前記第1の色成分と比較して、前記光源の消費電力量が減少する値に設定されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記表示装置は、さらに、
前記検出部により検出された第1の色成分に対して、各色成分ごとに、予め前記光源から出力する第2の色成分及び入力された映像信号を色補正して出力する第3の色成分を設定したテーブルを記憶する記憶部を備え、
前記記憶部に記憶された第2の色成分及び第3の色成分に基づいて、前記算定部は第2の色成分の算定を行い、前記補正部は、第3の色成分に補正することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の表示装置。
【請求項5】
前記表示装置は、さらに、
前記算定部により算定された第2の色成分及び前記光源の構成に基づいて、前記光源を駆動する駆動信号を生成する駆動部と、
前記駆動部により生成された駆動信号から前記光源において照射される第4の色成分を推定する推定部とを備え、
前記推定部において推定された第4の色成分に応じて、入力された映像信号の色成分を色補正して第5の色成分に設定する補正部とを備え、
前記推定部により推定された第4の色成分と前記補正部により補正された第5の色成分を組み合わせた場合に、前記検出部により検出された第1の色成分と略一致し、且つ、前記推定部により推定される第4の色成分は、前記第1の色成分と比較して、前記光源の消費電力量が減少する色成分であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の表示装置。
【請求項6】
前記検出部は、入力された映像信号の前記第1の領域における平均の色成分又は入力された映像信号の前記第1の領域における特定色の最大の色成分の何れか一つを検出することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の表示装置。
【請求項7】
前記表示装置は、さらに、
前記第1の領域の各周辺領域における、入力された映像信号の第6の色成分を検出する第2の検出部と、
前記第2の検出部により検出された第6の色成分に対して、前記光源から出力する第7の色成分を算定する第2の算定部と、
前記算定部により算定された第2の色成分と前記第2の算定部により算定された第7の色成分とに応じて、前記第1の領域において、入力された映像信号の色成分を色補正して第8の色成分に設定する第2の補正部とを備え、
前記算定部により算定された前記光源から出力される第2の色成分と前記第2の補正部により色補正された第8の色成分を組み合わせた場合に、前記検出部により検出された第1の色成分と略一致し、且つ、前記算定部により算定される第2の色成分は、前記第1の色成分と比較して、前記光源の消費電力量が減少する値に設定され、
さらに、前記第2の補正部においては、前記第1の領域を構成する複数の構成領域ごとに、前記第2の色成分と前記第7の色成分との前記構成領域における寄与度に基づいて色成分を設定することを特徴とする表示装置。
【請求項8】
前記第2の補正部は、前記第1の領域を構成する複数の構成領域について、前記第1の領域に配置された光源からの前記第2の色成分の色分布及び前記第1の領域の周辺領域に配置された光源からの第7の色成分の色分布に応じて寄与度を決定することを特徴とする請求項7記載の表示装置。
【請求項9】
前記第2の補正部は、前記第1の領域を構成する複数の構成領域について、前記第1の領域に配置された光源からの距離と、前記第1の領域の周辺領域に配置された光源からの距離に応じて寄与度を決定することを特徴とする請求項7又は8記載の表示装置。
【請求項10】
前記表示装置は、さらに、
前記算定部により算定された第2の色成分と前記第2の算定部により算定された第7の色成分及び前記光源の構成に基づいて、前記光源を駆動する駆動信号を生成する第2の駆動部と、
前記第2の駆動部により生成された駆動信号から前記光源において照射される第9の色成分を推定する第2の推定部と、
前記第2の補正部は、前記第2の推定部により推定された第9の色成分に応じて、入力された映像信号の色成分を色補正して第10の色成分に設定することを特徴とする請求項7から9のいずれかに記載の表示装置。
【請求項11】
前記第1の領域を構成する複数の構成領域は、複数の画素又は一つの画素単位で構成されていることを特徴とする請求項7から10のいずれかに記載の表示装置。
【請求項12】
入力された映像信号を表示する表示パネルと前記表示パネルを背面から照射する複数の光源とにより構成された表示方法であって、
前記光源により照射される第1の領域における、入力された映像信号の第1の色成分を検出する検出ステップと、
前記検出ステップで検出された第1の色成分に対して、前記光源から出力する第2の色成分を算定する算定ステップと、
前記算定ステップにより算定された第2の色成分に応じて、入力された映像信号の色成分を色補正して第3の色成分に設定する補正ステップとを備え、
前記算定ステップにより算定された前記光源から出力される第2の色成分と前記補正ステップにより色補正された第3の色成分を組み合わせた場合に、前記検出ステップにより検出された第1の色成分と略一致し、且つ、前記算定ステップにより算定される第2の色成分は、前記第1の色成分と比較して、前記光源の消費電力量が減少する色成分であることを特徴とする表示方法。
【請求項13】
前記表示方法は、さらに、
前記第1の領域の各周辺領域における、入力された映像信号の第6の色成分を検出する第2の検出ステップと、
前記第2の検出ステップにより検出された第6の色成分に対して、前記光源から出力する第7の色成分を算定する第2の算定ステップと、
前記算定ステップにより算定された第2の色成分と前記第2の算定ステップにより算定された第7の色成分とに応じて、前記第1の領域において、入力された映像信号の色成分を色補正して第8の色成分に設定する第2の補正ステップとを備え、
前記算定ステップにより算定された前記光源から出力される第2の色成分と前記第2の補正ステップにより色補正された第8の色成分を組み合わせた場合に、前記検出ステップにより検出された第1の色成分と略一致し、且つ、前記算定ステップにより算定される第2の色成分は、前記第1の色成分と比較して、前記光源の消費電力量が減少する値に設定され、
さらに、前記第2の補正ステップにおいては、前記第1の領域を構成する複数の構成領域ごとに、前記第2の色成分と前記第7の色成分との前記構成領域における寄与度に基づいて色成分を設定することを特徴とする表示方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2013−47701(P2013−47701A)
【公開日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−297393(P2009−297393)
【出願日】平成21年12月28日(2009.12.28)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】