表示装置
【課題】データファイルのタイトル情報を一覧にしたタイトルリストを表示したときにおいてデータファイルの秘匿性を確保することができる表示装置を提供する。
【解決手段】複数のデータファイルのタイトル情報又は当該タイトル情報に対応する情報を含むリスト情報を取得する情報取得手段と、この情報取得手段により取得したリスト情報に基づいて、データファイルのタイトル情報を一覧にしたタイトルリストを表示手段に表示する表示制御手段とを備え、リスト情報には、データファイル毎にセキュリティ設定の情報が含まれ、表示制御手段は、タイトルリストを表示手段に表示するときに、セキュリティ設定の情報に基づき、セキュリティ設定がされていると判定したデータファイルはそのタイトル情報に代えて所定情報を表示する。
【解決手段】複数のデータファイルのタイトル情報又は当該タイトル情報に対応する情報を含むリスト情報を取得する情報取得手段と、この情報取得手段により取得したリスト情報に基づいて、データファイルのタイトル情報を一覧にしたタイトルリストを表示手段に表示する表示制御手段とを備え、リスト情報には、データファイル毎にセキュリティ設定の情報が含まれ、表示制御手段は、タイトルリストを表示手段に表示するときに、セキュリティ設定の情報に基づき、セキュリティ設定がされていると判定したデータファイルはそのタイトル情報に代えて所定情報を表示する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に関する。詳細には、データファイルのタイトル情報を一覧にしたタイトルリストを表示することができる表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、記憶手段に複数記憶されているデータファイルの中から、いずれかのデータファイルを読み出してそのデータファイルに応じた画像を表示させる電子ブック等の表示装置が知られている。
【0003】
かかる表示装置においては、記憶手段にどのようなデータファイルが記憶されているかをユーザに示すために、記憶手段に記憶されたデータファイルのタイトル情報を一覧にしたタイトルリストを表示手段に表示させる機能がある。
【0004】
タイトルリストの表示方法として、累積表示時間が長いものから順に並び替えて表示したり、ユーザによる操作内容に応じて並び替えて表示するなど、ユーザにとって重要と思われるデータファイルの順に表示させるなどの工夫が為されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−287133号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上記のような表示装置においては、一時的な貸し出しや紛失等によりその所有者以外の者が使用する場合があり、所有者は秘匿したいデータファイルを暗号化するなどして記憶手段に記憶しておくことが一般的である。
【0007】
また、保護設定を行っていないデータファイルの所定ページを縮小イメージでサムネイルアイコン化して表示する一方、保護設定したデータファイルは保護状態であることを示すアイコンで表示する表示装置も提案されている(特開2001−51987号公報参照)。
【0008】
しかしながら、データファイルを暗号化したり或は保護状態であることを示すアイコンを表示した場合であってもそのタイトル情報までは保護されず、従って、上記タイトルリストを表示した際にそのタイトル情報からどのようなデータファイルが記憶手段に記憶されているかが推測される恐れが高い。
【0009】
本発明は、上述したような課題に鑑みてなされたものであり、データファイルのタイトル情報を一覧にしたタイトルリストを表示したときにおいてデータファイルの秘匿性を確保することができる表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、表示手段と、複数のデータファイルのタイトル情報又は当該タイトル情報に対応する情報を含むリスト情報を取得する情報取得手段と、前記情報取得手段により取得したリスト情報に基づいて、前記データファイルのタイトル情報を一覧にしたタイトルリストを前記表示手段に表示する表示制御手段と、を備えた表示装置において、前記リスト情報には、前記データファイル毎にセキュリティ設定の情報が含まれ、前記表示制御手段は、前記タイトルリストを前記表示手段に表示するときに、前記セキュリティ設定の情報に基づき、セキュリティ設定がされていると判定したデータファイルはそのタイトル情報に代えて所定情報を表示することとした。
【0011】
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載の表示装置において、前記リスト情報は、前記データファイル毎にファイルIDとセキュリティ設定の情報とが関連付けられ、前記データファイルは、ファイルデータと、ファイルID及びタイトル情報とが含まれるプロパティ情報とを有しており、前記情報取得手段は、前記データファイル及び前記リスト情報を記憶した記憶媒体から記憶媒体ドライブを介して前記データファイル及び前記リスト情報を取得し、前記表示制御手段は、前記セキュリティ設定の情報に基づき前記セキュリティ設定がされていないと判定したデータファイルのファイルIDと一致するファイルIDを有するデータファイルに含まれるタイトル情報を取得する一方、前記セキュリティ設定がされていると判定したデータファイルはそのタイトル情報に代えて前記所定情報を取得して、前記タイトルリストを生成し、表示することを特徴とする。
【0012】
また、請求項3に係る発明は、請求項2に記載の表示装置において、前記セキュリティ設定されたデータファイルのタイトル情報を表示するための解除情報を入力するための入力手段を備え、前記セキュリティ設定がされたデータファイルのタイトル情報は暗号化されて前記記憶媒体に記憶されており、前記表示制御手段は、前記入力手段により解除情報が入力された後に前記タイトルリストを表示する際は、前記セキュリティ設定がされたデータファイルのタイトル情報を復号化して、前記セキュリティ設定がされたデータファイルのタイトル情報を取得し、前記セキュリティ設定がされたデータファイルのタイトル情報を含む前記タイトルリストを生成して表示することを特徴とする。
【0013】
また、請求項4に係る発明は、請求項1に記載の表示装置において、前記表示手段に表示されたタイトルリストからデータファイルを選択する選択手段を備え、前記表示制御手段は、前記選択手段で選択されたデータファイルがセキュリティ設定がされていると判定したデータファイルであるときには、当該データファイルに含まれるファイルデータの表示を規制することを特徴とする。
【0014】
また、請求項5に係る発明は、請求項4に記載の表示装置において、前記セキュリティ設定がされたデータファイルのファイルデータを表示するための解除情報を入力するための入力手段を備え、前記セキュリティ設定がされたデータファイルは、暗号化されており、前記表示制御手段は、前記選択手段で選択されたデータファイルがセキュリティ設定がされていると判定したデータファイルであるときには、前記解除情報の入力を促す表示を行い、その後、前記入力手段から前記解除情報が入力されたときに、前記選択されたデータファイルのファイルデータを復号化して表示することを特徴とする。
【0015】
また、請求項6に係る発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の表示装置において、前記リスト情報には、前記データファイルを格納するフォルダに関する情報を含み、さらに、前記フォルダに関する情報には当該フォルダのセキュリティ設定の情報が含まれ、前記表示制御手段は、前記フォルダのタイトル情報を含む前記タイトルリストを前記表示手段に表示するときに、セキュリティ設定がされているフォルダはタイトル情報に代えて所定情報を表示することを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、セキュリティ設定がされていないデータファイルはそのタイトル情報をタイトルリストに表示する一方、セキュリティ設定がされているデータファイルはそのタイトル情報に代えて所定情報をタイトルリストに表示するため、データファイルの秘匿性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の一実施形態に係る表示装置の外観図である。
【図2】フォルダ及びデータファイルの階層状態を示す図である。
【図3】フォルダのタイトルリストを表示する動作を説明するための図である。
【図4】閲覧履歴のタイトルリストを表示する動作を説明するための図である。
【図5】表示装置の構成図である。
【図6】トップフォルダファイルのデータ構造を示す図である。
【図7】フォルダファイルのデータ構造を示す図である。
【図8】ドキュメントファイルのデータ構造を示す図である。
【図9】フォルダ及びデータファイルの階層状態を示す図である。
【図10】閲覧履歴ファイルのデータ構造を示す図である。
【図11】閲覧履歴ファイルの更新を説明するための図である。
【図12】表示装置のメイン制御処理の流れを示す説明図である。
【図13】図12に示すメインフォルダ処理の流れを示す説明図である。
【図14】図12に示すリスト選択処理の流れを示す説明図である。
【図15】図12に示す閲覧履歴表示処理の流れを示す説明図である。
【図16】図12に示す閲覧履歴選択処理の流れを示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。
【0019】
[1.表示装置の概要]
まず、図1〜図4を参照して、本実施形態の表示装置1の外観及び主な動作について説明する。
【0020】
表示装置1は、平面視方形状で薄型の装置であり、図1に示すように、その正面には、表示手段として略A4サイズの大きさの表示部2が設けられている。この表示部2は、例えば電気泳動表示パネルや液晶パネル(LCD)などで構成することができる。
【0021】
この表示部2の右側には、表示装置1の状態を示すLED3と、各種操作ボタンを備えた操作部4とが配置されている。操作部4には、電源ボタン5a、メニューボタン5b、ドキュメント閉じるボタン5c、拡大ボタン5d、ページ送りボタン5f,5g,領域選択ボタン6(6a〜6m)が含まれる。
【0022】
そして、表示装置1のユーザは、操作部4を操作して表示部2に表示するデータファイルの選択、表示、作成などを行うことができる。本実施形態の表示装置1で扱うことができる「データファイル」として、文字や図形などからなるドキュメントを表示させるためのデータファイル(以下、「ドキュメントファイル」と呼ぶ。)、写真、CGなどのグラフィック画像を表示させるためのデータファイルなどがあるが、これに限られるものではない。なお、以下においては、説明を容易にするためにデータファイルとしてドキュメントファイルを例に挙げて説明することとする。
【0023】
表示装置1の右側面には、メモリカード8を挿入するためのメモリカードインタフェース(I/F)16が設けられている。表示装置1では、メモリカード8に記憶されているドキュメントファイルなどをメモリカードI/F16を介して読み込んで表示部2に表示させることができる。
【0024】
メモリカード8には、例えば、トップフォルダを頂点として図2に示すような階層構造でドキュメントファイル及びフォルダの情報ファイル(以下、「フォルダファイル」と呼ぶ。)が記憶されており、一部のドキュメントファイル(ドキュメント2〜4)及びフォルダファイル(サブフォルダ1)にはセキュリティ設定がされている。
【0025】
ドキュメントファイルには、ドキュメントデータ本体に加え、ファイルIDであるドキュメントID、タイトル情報などの情報を有するプロパティ情報が含まれている(後述の図9参照)。なお、セキュリティ設定がされているドキュメントファイルは、ドキュメントIDを除き、暗号化されてメモリカード8に記憶されている。なお、暗号化の方式として、例えばDESやIDEAなどを用いることができる。また、少なくともドキュメントデータ本体とタイトル情報とは別々に暗号化されてメモリカード8に記憶されており、ドキュメントデータ本体とタイトル情報とは個別に復号化して読み出すことが可能となっている。
【0026】
一方、フォルダファイルはフォルダ毎に一つあり、フォルダを識別するためのフォルダIDに加え、当該フォルダに含まれるドキュメントファイルを識別するためのドキュメントIDやフォルダファイルを識別するためのフォルダIDなどが含まれており、さらにこれらのファイル毎にセキュリティ設定の有無の情報(以下、「セキュリティ設定情報」と呼ぶ。)が含まれている(後述の図7,8参照)。
【0027】
このフォルダファイルは、フォルダに含まれるドキュメントファイルやフォルダファイルのそれぞれのタイトル情報を一覧としたタイトルリスト(フォルダ内タイトルリスト)を表示する際には、リスト情報として機能することになる。
【0028】
すなわち、表示装置1は、タイトルリストを生成する対象フォルダ(トップフォルダやサブフォルダ)のフォルダファイルをメモリカード8からリスト情報として取得し、この取得した情報に基づいて、トップフォルダやサブフォルダにあるドキュメントファイルやフォルダファイルの各タイトル情報を取得して、ドキュメントファイルやフォルダファイルのタイトル情報を一覧にしたタイトルリストを生成して、表示部2に表示する。
【0029】
表示装置1は、タイトルリストを生成するとき、対象フォルダのフォルダファイルに含まれるドキュメントIDと一致するドキュメントIDが付与されたドキュメントファイルに含まれるタイトル情報をメモリカード8から取得する。また、対象フォルダのフォルダファイルに含まれるフォルダIDと一致するフォルダIDが付与されたフォルダファイルに含まれるタイトル情報をメモリカード8から取得する。
【0030】
このとき、表示装置1は、対象フォルダのフォルダファイルにおいてセキュリティ設定情報が「セキュリティ設定有」を示す情報であるドキュメントファイルはそのタイトル情報の取得を行わない。同様に、取得したフォルダファイルにおいてセキュリティ設定情報が「セキュリティ設定有」を示す情報であるフォルダファイルはそのタイトル情報の取得を行わない。
【0031】
そして、表示装置1は、セキュリティ設定がされていないドキュメントファイル及びフォルダファイルについてはそのタイトル情報をタイトルリストに含め、セキュリティ設定がされているドキュメントファイル及びフォルダファイルについては所定情報(例えば、「セキュリティドキュメント」、「セキュリティフォルダ」といった文字列)をタイトルリストに含めるようにして、タイトルリストを生成する。
【0032】
ここで、図3を参照して、表示装置1によりメモリカード8に記憶したドキュメントファイルを閲覧するときの操作及びそのときの処理について具体的に説明する。この処理は、表示装置1の後述するCPU10が制御部として行う処理である。
【0033】
トップフォルダやサブフォルダのフォルダファイルやドキュメントファイルの内容を表示する場合、ユーザは、まずメニューボタン5bを操作して表示部2にメニュー画面(図1参照)を表示させ、その後、領域選択ボタン6aを操作する。
【0034】
かかる操作により、図3(a)に示すように、表示装置1の制御部は、トップフォルダ内のドキュメントファイル及びフォルダファイルのタイトル情報を一覧にしたタイトルリストを表示部2に表示する。このタイトルリストは、上述したように、セキュリティ設定がされていないファイルに対してはそのファイルに付されたタイトル情報が表示され、セキュリティ設定がされている情報に対しては設定がされている旨の情報がタイトル情報として表示される。ここでは、セキュリティ設定がされているドキュメントファイルに対しては「セキュリティドキュメント」がタイトル情報として表示され、セキュリティ設定がされているフォルダファイルに対しては「セキュリティフォルダ」がタイトル情報として表示される。
【0035】
この状態で、例えば、領域選択ボタン6を操作して「セキュリティフォルダ」を選択すると、表示装置1の制御部は、図3(b)に示すように、セキュリティフォルダ内の情報を表示するための解除情報として暗証番号の入力を促す暗証番号入力画面を表示部2に表示する。
【0036】
この画面でユーザが領域選択ボタン6を操作して暗証番号を入力すると、表示装置1の制御部は、この暗証番号を復号キーとして表示装置1内の揮発性メモリ(後述のRAM12。以下同様)に記憶し、上記選択した「セキュリティフォルダ」のフォルダIDと一致するフォルダファイルのうち少なくともそのタイトル情報の復号化を試みる。この復号化の処理において、表示装置1は、復号化が成功してフォルダファイルに含まれるファイル(ドキュメントファイルやフォルダファイル)のタイトル情報等が取得可能になったとき、表示装置1の制御部はそれらのタイトル情報を表示部2にタイトルリストとして表示する(図3(c)参照)。なお、入力された暗証番号が正しくない場合には、ファイルの表示が規制される。
【0037】
この画面で、ユーザが領域選択ボタン6を操作して、例えば、セキュリティ設定されたサブフォルダ1内のドキュメント3を選択すると、表示装置1の制御部は、メモリカード8に記憶したドキュメント3のドキュメントデータ本体を上記揮発性メモリに記憶した復号キーを用いて復号化して揮発性メモリに格納し、表示部2に表示する(図3(d)参照)。ドキュメント4を選択した場合にも同様な処理となる。なお、ドキュメントデータ本体が複数ページのデータからなる場合には、ドキュメントデータ本体を一括して暗号化及び復号化を行うのではなく、ページのデータ毎に暗号化を行い、表示するために必要なページのみを復号化することが望ましく、このように必要なデータだけを必要なときに復号化処理に行うことで、復号化処理や表示処理等の高速化を図ることができる。
【0038】
図3(d)に示すようにドキュメント3,4の内容を表示した後は、ドキュメント閉じるボタン5cを操作することで、図3(c)に示す状態に戻ることができる。また、図3(c)に示す表示状態で、ユーザが領域選択ボタン6a(戻るボタン)を操作することで、トップフォルダに対するタイトルリストを表示部2に表示する状態(図3(a)参照)に戻ることができる。なお、図3(c)の表示状態から図3(a)の表示状態へ移行する際に、図3(e)に示すようなセキュリティ解除を中止した旨(すなわち、再び暗証番号を入力しないとサブフォルダ1のフォルダファイルやドキュメントファイルの内容が閲覧できない旨)を通知(セキュリティロック通知)する表示を数秒間だけ表示部2に行い、セキュリティ状態をセキュリティロック状態とする。また、このとき、表示装置1の制御部は、復号キーを表示装置1内の揮発性メモリから消去し、セキュリティ状態をセキュリティロック状態とする。
【0039】
一方、トップフォルダに対するタイトルリストを表示部2に表示した状態(図3(a)参照)で、例えば、領域選択ボタン6hを操作して「セキュリティドキュメント」を選択すると、表示装置1の制御部は、図3(f)に示すように、暗証番号の入力を促す暗証番号入力画面を表示部2に表示する。
【0040】
この画面でユーザが領域選択ボタン6を操作して暗証番号を入力すると、表示装置1の制御部は、この暗証番号を復号キーとして上記選択した「セキュリティドキュメント」のドキュメントIDと一致するドキュメントファイルの復号化を試みる。この復号化の処理において、表示装置1は、復号化が成功した場合、復号化したドキュメントファイルを揮発性メモリに記憶し、表示部2に表示する(図3(g)参照)。このとき、表示装置1の制御部は、セキュリティ状態をセキュリティロック解除状態とし、復号キーを表示装置1内の揮発性メモリに記憶しておく。一方、表示装置1の制御部は、「セキュリティドキュメント」に対応するドキュメントファイルの復号化の処理において、復号化が成功せずにドキュメントデータ本体等が取得できないときには、入力された暗証番号が間違いである旨を通知する表示を表示部2に行う。このように入力された暗証番号が正しくない場合には、ドキュメントファイルの表示が規制される。なお、ドキュメントデータ本体が複数ページのデータからなる場合には、ドキュメントデータ本体を一括して暗号化及び復号化を行うのではなく、ページのデータ毎に暗号化を行い、表示するために必要なページのみを復号化することが望ましい。
【0041】
図3(g)に示すようにドキュメント2の内容を表示した後は、ユーザが領域選択ボタン6a(戻るボタン)を操作することで、トップフォルダに対するタイトルリストを表示部2に表示する状態(図3(a)参照)に戻ることができる。なお、図3(g)の表示状態から図3(a)の表示状態へ移行する際に、図3(e)に示すようなセキュリティ解除を中止した旨(すなわち、再び暗証番号を入力しないとドキュメントファイルの内容が閲覧できない旨)を通知(セキュリティロック通知)する表示を数秒間だけ表示部2に行い、セキュリティ状態をセキュリティロック状態とする。また、このとき、表示装置1の制御部は、表示装置1内の揮発性メモリから復号キーを消去し、セキュリティ状態をセキュリティロック状態とする。
【0042】
このように実施形態に係る表示装置1では、各フォルダ(トップフォルダやサブフォルダ)にあるドキュメントファイルやフォルダファイルのタイトル情報を一覧にしたタイトルリストを表示部2に表示する際に、セキュリティ設定がされているドキュメントファイルやフォルダファイルに関してはそのタイトル情報ではなく所定情報をタイトルリストに表示する。従って、タイトルリストを表示したときにおいてデータファイルの秘匿性を確保することができる。
【0043】
なお、上述においては、フォルダファイルに各ファイルのタイトル情報を取得するためのファイルID(ドキュメントIDやフォルダID)を含め、このファイルIDに基づいてドキュメントファイルやフォルダファイルからそのタイトル情報を取得するようにしたが、フォルダファイルに各ファイルのタイトル情報を含めるようにしてもよい。
【0044】
また、上述においては、フォルダファイルに各ファイルのセキュリティ設定情報を含め、このセキュリティ設定情報に基づいてドキュメントファイルやフォルダファイルがセキュリティ設定されているか否かを判定することとしたがこれに限られない。例えば、フォルダファイルにはセキュリティ設定情報を含ませない一方、ファイルID(ドキュメントIDやファイルID)毎にセキュリティ設定情報を関連付けたセキュリティ設定ファイルを別途設け、ファイルIDに対応するセキュリティ設定情報をこのセキュリティ設定ファイルから取得するようにしてもよい。この場合、フォルダファイルとセキュリティ設定ファイルとでリスト情報が構成されることになる。
【0045】
上述では、各フォルダにあるドキュメントファイルやフォルダファイルのタイトル情報を一覧にしたタイトルリストを表示部2に表示する際の動作について説明したが、さらに、本実施形態の表示装置1では、リスト情報として閲覧履歴ファイルの内容を表示する際にも同様にセキュリティ設定がされているドキュメントファイルについてはそのタイトル情報ではなく所定情報をタイトルリストに表示するようにしている。
【0046】
すなわち、表示装置1では、例えば、図3(d),(g)に示すように、ドキュメントファイルの内容を表示部2に表示したとき、その表示履歴を閲覧履歴ファイルとして表示装置1内の揮発性メモリに記憶するようにしている。そして、表示装置1内の揮発性メモリに記憶した閲覧履歴ファイルをリスト情報として、閲覧したドキュメントファイルのタイトル情報を一覧としたタイトルリスト(閲覧履歴タイトルリスト)を表示部2に表示する。
【0047】
閲覧履歴ファイルは、ユーザが閲覧したドキュメントファイル毎のドキュメントID及びセキュリティ設定情報が含まれており(後述の図10参照)、表示装置1の制御部は、セキュリティ設定情報が「セキュリティ設定有」を示す情報であるときドキュメントファイルにはセキュリティ設定がされていると判定して、このドキュメントファイルのタイトル情報の取得を行わない。一方、セキュリティ設定情報が「セキュリティ設定無」を示す情報であるときドキュメントファイルにセキュリティ設定がされていないと判定して、このドキュメントファイルのタイトル情報の取得をメモリカード8に記憶したドキュメントIDが一致するドキュメントファイルから取得して行う。
【0048】
ここで、図4を参照して、表示装置1により閲覧履歴ファイルの内容を表示するときの操作及びそのときの処理について具体的に説明する。この処理は、表示装置1の後述するCPU10が制御部として行う処理である。
【0049】
閲覧履歴ファイルの内容を表示する場合、ユーザは、まずメニューボタン5bを操作して表示部2にメニュー画面(図1参照)を表示させ、その後、領域選択ボタン6bを操作する。
【0050】
かかる操作により、図4(a)に示すように、表示装置1の制御部は、閲覧履歴ファイルにドキュメントIDが含まれるドキュメントファイルのタイトル情報を一覧にしたタイトルリストを表示部2に表示する。このとき、表示装置1の制御部は、セキュリティ設定がされているドキュメントファイルに関しては所定のタイトル情報(ここでは、「セキュリティドキュメント」の文字列)を、セキュリティ設定がされていないドキュメントファイルに関しては当該ドキュメントに固有のタイトル情報を含むようにタイトルリストを生成し、表示部2に表示させる。
【0051】
この状態で、例えば、ユーザが領域選択ボタン6を操作して「セキュリティドキュメント」を選択すると、表示装置1の制御部は、図4(b)に示すように、セキュリティドキュメントの情報を表示するための解除情報として暗証番号の入力を促す暗証番号入力画面を表示部2に表示する。
【0052】
この画面でユーザが領域選択ボタン6を操作して暗証番号を入力すると、表示装置1の制御部は、この暗証番号を復号キーとして上記選択した「セキュリティドキュメント」のドキュメントIDと一致するドキュメントファイルの復号化を試みる。この復号化の処理において、表示装置1は、復号化が成功した場合、復号化したドキュメントファイルを揮発性メモリに記憶し、表示部2に表示する(図4(c)参照)。このとき、表示装置1の制御部は、セキュリティ状態をセキュリティロック解除状態とし、復号キーを表示装置1内の揮発性メモリに記憶しておく。一方、「セキュリティドキュメント」に対応するドキュメントファイルの復号化の処理において、表示装置1の制御部は、復号化が成功せずにドキュメントデータ本体等が取得できないときには、入力された暗証番号が間違いである旨を通知する表示を表示部2に行う。なお、ドキュメントデータ本体が複数ページのデータからなる場合には、ドキュメントデータ本体を一括して暗号化及び復号化を行うのではなく、ページのデータ毎に暗号化を行い、表示するために必要なページのみを復号化することが望ましい。
【0053】
図4(c)に示すようにドキュメント2の内容を表示した後は、ユーザがメニューボタン5bを操作し(図4(d)参照)、その後、領域選択ボタン6cを操作することで、閲覧履歴ファイルにドキュメントIDが含まれるドキュメントファイルのタイトル情報を一覧にしたタイトルリストを表示部2に表示した状態に戻ることができる(図4(e)参照)。このとき、セキュリティロック解除状態であるため、図4(e)に示すように、閲覧履歴ファイルに含まれるドキュメントIDを有するドキュメントファイルのタイトルを列挙したタイトルリストを表示部2に表示する。
【0054】
その後、ユーザが操作部4を操作して、セキュリティ設定がされていないドキュメントファイルの閲覧を選択すると、図4(f)に示すようなセキュリティ解除を中止した旨(すなわち、閲覧履歴ファイルに含まれるドキュメントIDを有するドキュメントファイルのうちセキュリティ設定がされているドキュメントファイルは再び暗証番号を入力しないとその内容が閲覧できない旨)を通知(セキュリティロック通知)する表示を数秒間だけ表示部2に行って、選択したドキュメントファイルの内容を表示部2に表示する。このとき、表示装置1の制御部は、表示装置1内の揮発性メモリから復号キーを消去し、セキュリティ状態をセキュリティロック状態とする。
【0055】
このように実施形態に係る表示装置1では、閲覧履歴があるドキュメントファイルのタイトルを一覧にしたタイトルリストを表示部2に表示する際に、セキュリティ設定がされているドキュメントファイルのタイトル情報に代えて所定情報をタイトルリストに表示する。従って、タイトルリストを表示したときにおいてデータファイルの秘匿性を確保することができる。
【0056】
なお、上述においては、閲覧履歴ファイルにドキュメントファイルのタイトル情報を取得するためのドキュメントIDを含め、このドキュメントIDに基づいてドキュメントファイルからそのタイトル情報を取得するようにしたが、閲覧履歴ファイルにドキュメントファイルのタイトル情報を含めるようにしてもよい。
【0057】
また、上述においては、閲覧履歴ファイルに各ドキュメントファイルのセキュリティ設定情報を含め、このセキュリティ設定情報に基づいてドキュメントファイルがセキュリティ設定されているか否かを判定することとしたがこれに限られない。例えば、閲覧履歴ファイルにはセキュリティ設定情報を含ませない一方、ドキュメントID毎にセキュリティ設定情報を関連付けたセキュリティ設定ファイルを別途設け、ドキュメントIDに対応するセキュリティ設定情報をこのセキュリティ設定ファイルから取得するようにしてもよい。この場合、閲覧履歴ファイルとセキュリティ設定ファイルとでリスト情報が構成されることになる。
【0058】
[2.表示装置の具体的構成]
次に、上述した表示装置1の具体的構成の例を挙げてより具体的にその構成及び動作を説明する。
【0059】
[2.1 表示装置の全体構成]
まず、図5を参照して、表示装置1の電気的構成について説明する。
【0060】
図5に示すように、表示装置1には、表示部2、LED3、操作部4、バッテリ7、メモリカード8、CPU10、ROM11、RAM12、表示コントローラ14、充電コントローラ15、メモリカードI/F16が設けられている。
【0061】
ROM11には各種情報及び表示装置1を動作させるプログラムが記憶されており、CPU10は、このプログラムをROM11から読み出して実行することにより上述した制御部として機能することで、情報取得手段、表示制御手段等として動作し、表示装置1の全体の制御を司る。RAM12は各種のデータ(例えば、復号化したドキュメントファイルやフォルダファイル)を一時的に記憶するメモリであり、CPU10による制御処理時に用いられる。なお、プログラムをROM11に予め記憶させておくのではなく、メモリカードI/F16を介して、メモリカード8などの記憶媒体からプログラムを取り出してROM11に記憶するようにしてもよい。この場合、メモリカード8にはプログラムが記憶され、また、ROM11としてフラッシュメモリなどを用いる。
【0062】
表示コントローラ14は、表示部2への表示内容やLED3への表示内容を制御する。例えば、表示部2が上述した電気泳動表示パネルのときには、この表示コントローラ14には、当該表示パネルの画素電極への電圧印加を行うTFTを動作させる後述のゲートドライバ及びソースドライバを制御するためのFPGA、パネル駆動に必要な電源生成部(DC−DCコンバータなど)等が備えられている。
【0063】
また、表示装置1は、図示しない外部電源から電力供給を受けていない場合には、バッテリ7の電力で駆動される。バッテリ7又は外部電源からの電力供給経路は、CPU10に対するものと、ROM11,RAM12,表示コントローラ14といった周辺装置に対するものとの2系統ある。そして、充電コントローラ15は外部電源からバッテリ7への充電を制御する。
【0064】
また、メモリカード8には、図示しないパーソナルコンピュータ(以下、「PC」とする。)にインストールされた専用ソフトウェア等によって、各種の情報が書き込まれており、メモリカードI/F16は、メモリカード8から情報の読み取り、書き込みを制御する。CPU10は、メモリカードI/F16を制御してメモリカード8からドキュメントファイルやフォルダファイルなどの情報を読み取り、メモリカード8へ閲覧履歴ファイルを書き込む。
【0065】
本実施形態では、メモリカード8には、予めフォルダファイル(トップフォルダ、メインフォルダ、サブフォルダなどのフォルダファイル)、ドキュメントファイル及び閲覧履歴ファイルが記憶されているものとして説明する。なお、フォルダファイル及びドキュメントファイルはPCから当該PCに接続されたメモリカードI/F(図示せず)を介してメモリカード8に記憶されるものであり、閲覧履歴ファイルは表示装置1によりメモリカードI/F16を介してメモリカード8に記憶されるものである。
【0066】
なお、以下においては、メモリカード8に図6に示すような階層構造をもった各種フォルダファイル(トップフォルダ、メインフォルダ、サブフォルダ1〜3)及びドキュメントファイル(ドキュメント1〜4)が記憶されているものとして説明する。
【0067】
フォルダファイルには、図7及び図8に示すように、フォルダのフォルダID、フォルダのタイトル情報、フォルダ格納個数の情報、ドキュメント格納個数の情報、フォルダ情報、ドキュメント情報などが含まれている。フォルダ情報としてフォルダIDとセキュリティ設定情報とが含まれ、ドキュメント情報としてドキュメントIDとセキュリティ設定情報とが含まれる。
【0068】
図7に示すフォルダファイルはトップフォルダファイルであり、そのタイトル情報として「トップフォルダ」が設定され、フォルダ格納個数を「4」、ドキュメント格納個数を「2」とし、4つのフォルダ情報、2つのドキュメント情報を有している。また、図8に示すフォルダファイルはサブフォルダ1に対応するフォルダファイルであり、そのタイトル情報として「サブフォルダ1」が設定され、フォルダ格納個数を「0」、ドキュメント格納個数を「2」とし、2つのドキュメント情報を有している。
【0069】
ドキュメントファイルには、図9に示すように、プロパティ情報とドキュメントデータ本体とが含まれている。ドキュメントデータ本体は表示部2に表示するドキュメントそのもののデータであり、表示部2に表示するドキュメントの各ページのデータが含まれる。また、プロパティ情報として、ドキュメントID、タイトル情報、ドキュメントの総ページ数、閲覧日時(表示部2に表示した日時)、最終閲覧ページ番号(最終に表示部2に表示したページ番号)などの情報が含まれている。
【0070】
閲覧履歴ファイルには、図10に示すように、閲覧履歴登録個数と閲覧ドキュメント情報とが含まれ、閲覧ドキュメント情報には閲覧したドキュメントファイル(以下、「閲覧ドキュメント」とも呼ぶ。)のドキュメントID、セキュリティ設定情報が含まれる。
【0071】
この閲覧履歴ファイルは、ドキュメントファイルが表示部2に表示される毎に更新され、最後に表示したドキュメントファイルに関する閲覧ドキュメント情報から順番に並ぶように設定される。例えば、図11(a)に示すような順番で閲覧ドキュメント情報が配置されている状態で、例えばドキュメント3を閲覧すると、図11(b)に示すように、ドキュメント3のドキュメントID等を含む閲覧ドキュメント情報が最新の閲覧ドキュメント情報になるように並び替えられることになる。つまり、閲覧履歴ファイルに同じドキュメント情報が2つ以上格納されることはない。
【0072】
なお、フォルダファイルやドキュメントファイルはPCにより生成されるものとして説明したが、表示装置1内で生成可能としてもよい。
【0073】
[2.2 表示装置1の具体的動作]
次に、本実施形態における表示装置1の具体的動作について図12〜図16を参照して説明する。なお、以下においては、タイトルリストに関する処理を主に説明し、その他の処理については説明を省略することとする。図12は表示部2のメイン制御処理の流れを示す説明図である。このメイン制御処理は、ユーザが電源ボタン5aを操作したときに開始される処理である。
【0074】
表示装置1のCPU10は、メイン制御処理を開始すると、表示装置1の起動処理を行う(ステップS1)。この起動処理により、RAM12等が初期化されると共に、ROM11からプログラムが読み出されて実行状態となり、上記情報取得手段、表示制御手段等としての機能を実行な可能な状態となる。
【0075】
次に、CPU10は、情報取得手段として機能して、メモリカードI/F16を介してメモリカード8から閲覧履歴ファイルを読み出してRAM12に記憶する(ステップS2)。なお、メモリカード8に閲覧履歴ファイルが記憶されていない場合には、CPU10は予めROM11に格納されたデフォルトの閲覧履歴ファイル(閲覧履歴登録個数が「0」のファイル)をRAM12に記憶することになる。
【0076】
次に、CPU10は、フォルダに含まれるドキュメントファイルやフォルダファイルのタイトル情報を一覧にしたタイトルリストを表示部2に表示しているか否かを判定する(ステップS3)。この処理において、CPU10は、タイトルリストを表示部2に表示していると判定すると(ステップS3:YES)、処理をステップS4に移行し、タイトルリストを表示部2に表示していないと判定すると(ステップS3:NO)、処理をステップS6に移行する。
【0077】
ステップS4において、CPU10は、ユーザによる領域選択ボタン6の操作により、表示部2に表示しているタイトルリストのタイトル情報が選択されたか否かを判定する。この処理において、タイトル情報が選択されたと判定すると(ステップS4:YES)、CPU10は、ファイル表示処理を行う(ステップS5)。この「ファイル表示処理」は、図14に示すステップS50〜S63の処理であり、後で詳述する。一方、タイトル情報が選択されていないと判定すると(ステップS4:NO)、CPU10は、処理を後述するステップS7に移行する。
【0078】
また、ステップS6において、CPU10は、フォルダ表示選択がされたか否かを判定する。具体的には、ユーザによるメニューボタン5bや領域選択ボタン6などの操作により、トップフォルダの内容を表示部2に表示する選択がされたときにフォルダ表示選択がされたと判定する。この処理において、フォルダ表示選択がされたと判定すると(ステップS6:YES)、CPU10は、フォルダのリスト表示処理を行う(ステップS9)。この「フォルダのリスト表示処理」は、図13に示すステップS20〜S44の処理であり、後で詳述する。一方、フォルダ表示選択がされていないと判定すると(ステップS6:NO)、CPU10は、処理をステップS7に移行する。
【0079】
ステップS7において、CPU10は、閲覧履歴表示選択がされたか否かを判定する。具体的には、ユーザによるメニューボタン5bや領域選択ボタン6などの操作により、閲覧履歴ファイルの内容を表示部2に表示する選択がされたときに閲覧履歴選択がされたと判定する。この処理において、閲覧履歴表示選択がされたと判定すると(ステップS7:YES)、CPU10は、閲覧履歴表示処理を行う(ステップS8)。この閲覧履歴表示処理は、図15に示すステップS70〜S81に示す処理であり、後で詳述する。一方、閲覧履歴表示選択がされていないと判定すると(ステップS7:NO)、CPU10は、処理をステップS10へ移行する。
【0080】
ステップS10において、CPU10は、閲覧履歴表示中か否かを判定する。すなわち、閲覧履歴ファイルの内容が表示部2に表示されている状態か否かを判定する。この処理において、閲覧履歴表示中であると判定すると(ステップS10:YES)、CPU10は、閲覧ドキュメントが選択されたか否かを判定する(ステップS11)。具体的には、CPU10は、ユーザによる領域選択ボタン6などの操作により、閲覧履歴があるドキュメントファイルとして表示部2にタイトル情報が表示されたドキュメントファイルのいずれかが選択されたときに、閲覧ドキュメントが選択されたと判定する。この処理において、閲覧ドキュメントが選択されたと判定すると(ステップS11:YES)、CPU10は、閲覧ドキュメント表示処理を行う(ステップS12)。この閲覧ドキュメント表示処理は、図16に示すステップS90〜S100に示す処理であり、後で詳述する。一方、閲覧ドキュメントが選択されていないと判定すると(ステップS11:NO)、CPU10は処理をステップS13に移行する。
【0081】
ステップS13において、CPU10は、表示装置1を電源OFFにするか否かを判定する。例えば、表示装置1の操作部4が操作されない状態が所定時間(例えば、3分間)継続したときや電源ボタン5aが操作されたときに、電源OFFにすべきと判定する。表示装置1を電源OFFにすべきと判定すると(ステップS13:YES)、CPU10は、RAM12に記憶している閲覧履歴ファイルをメモリカード8に書き込んで記憶する(ステップS14)。なお、メモリカード8に閲覧履歴ファイルが記憶されているときには、この閲覧履歴ファイルを消去して、RAM12に記憶している閲覧履歴ファイルをメモリカード8に書き込む。一方、電源OFFにすべきではないと判定すると(ステップS13:NO)、CPU10は、処理をステップS3に戻す。
【0082】
次に、ステップS9に示す「フォルダのリスト表示処理」について、図13を参照して説明する。
【0083】
この処理を開始すると、CPU10は、情報取得手段として機能して、メモリカード8内に記憶したトップフォルダのフォルダファイルをメモリカードI/F16を介してメモリカード8から読み出してRAM12の所定領域に記憶する(ステップS20)。ここでは、トップフォルダのフォルダファイルにはファイル名「0000.FLP」が付されており、このファイル名からトップフォルダのフォルダファイルを検出して読み出す。
【0084】
次に、CPU10は、トップフォルダのフォルダファイルからタイトル情報を読み出す(ステップS21)。ここでは、トップフォルダのフォルダファイルにはタイトル情報として「トップフォルダ」の文字列が含まれている(図7参照)。
【0085】
次に、CPU10は、トップフォルダのフォルダファイルからフォルダ格納個数の情報を読み出し(ステップS22)、フォルダ格納個数が「1」以上であるか否かを判定する(ステップS23)。フォルダ格納個数が「1」であると判定すると(ステップS23:YES)、CPU10は、カウンタのカウント値Mを「1」に設定する(ステップS24)。その後、CPU10は、トップフォルダのフォルダファイルに含まれるフォルダ情報のうちM番目のフォルダ情報を読み出し(ステップS25)、このフォルダ情報に含まれるセキュリティ設定情報が「セキュリティ設定有」を示すものであるか否かを判定する(ステップS26)。この処理において、「セキュリティ設定有」を示すものであると判定すると(ステップS26:YES)、CPU10は処理をステップS31に移行し、「セキュリティ設定有」を示すものではなく、「セキュリティ設定無」を示すものであると判定すると(ステップS26:NO)、CPU10は処理をステップS27に移行する。
【0086】
ステップS27において、CPU10は、M番目のフォルダ情報に含まれるフォルダIDと一致するフォルダIDを有するフォルダファイルに含まれるタイトル情報をメモリカード8から読み出してRAM12のタイトルリスト用領域にタイトルリストの情報として記憶し(ステップS28)、カウンタのカウント値Mに「1」を加算する(ステップS29)。
【0087】
また、ステップS31において、CPU10は、表示装置1のセキュリティ状態がセキュリティロック状態であるか否かを判定する。この処理において、セキュリティロック状態でないと判定すると(ステップS31:NO)、CPU10は、処理をステップS27に移行する。一方、セキュリティロック状態であると判定すると(ステップS31:YES)、CPU10は、M番目のフォルダ情報に含まれるフォルダIDと一致するフォルダIDを有するフォルダファイルのタイトル情報として、ROM11に記憶している所定情報(「セキュリティフォルダ」の文字列)を読み出し、RAM12のタイトルリスト用領域にタイトルリストの情報として記憶し(ステップS32)、処理をステップS29に移行する。
【0088】
ステップS29の処理が終了すると、CPU10は、フォルダ格納個数分の処理が終了したか否かを判定する(ステップS30)。このとき、CPU10はカウンタのカウント値Mがフォルダ格納個数と同じになっているときに、フォルダ格納個数分の処理が終了したと判定する。この処理において、CPU10は、フォルダ格納個数分の処理が終了していないと判定すると(ステップS30:NO)、処理をステップS25に戻し、フォルダ格納個数分の処理が終了したと判定すると(ステップS30:YES)、処理をステップS33へ移行する。
【0089】
ステップS33において、CPU10は、トップフォルダのフォルダファイルからドキュメント格納個数の情報を読み出し、ドキュメント格納個数が「1」以上であるか否かを判定する(ステップS34)。ドキュメント格納個数が「1」であると判定すると(ステップS34:YES)、CPU10は、カウンタのカウント値Nを「1」に設定する(ステップS35)。その後、CPU10は、トップフォルダのフォルダファイルに含まれるドキュメント情報のうちN番目のドキュメント情報を読み出し(ステップS36)、このドキュメント情報に含まれるセキュリティ設定情報が「セキュリティ設定有」を示すものであるか否かを判定する(ステップS37)。この処理において、「セキュリティ設定有」を示すものであると判定すると(ステップS37:YES)、CPU10は処理をステップS42に移行し、「セキュリティ設定有」を示すものではなく、「セキュリティ設定無」を示すものであると判定すると(ステップS37:NO)、CPU10は処理をステップS38に移行する。
【0090】
ステップS38において、CPU10は、N番目のドキュメント情報に含まれるドキュメントIDと一致するドキュメントIDを有するドキュメントファイルのプロパティ情報に含まれるタイトル情報をメモリカード8から読み出してRAM12のタイトルリスト用所定領域に記憶し(ステップS39)、カウンタのカウント値Nに「1」を加算する(ステップS40)。
【0091】
また、ステップS42において、CPU10は、表示装置1のセキュリティ状態がセキュリティロック状態であるか否かを判定する。この処理において、セキュリティロック状態ではないと判定すると(ステップS42:NO)、CPU10は、処理をステップS38に移行する。一方、セキュリティロック状態であると判定すると(ステップS42:YES)、CPU10は、N番目のドキュメント情報に含まれるドキュメントIDと一致するドキュメントIDを有するドキュメントファイルのタイトル情報として、ROM11に記憶している所定情報(「セキュリティドキュメント」の文字列)を読み出し、タイトルリストの情報としてRAM12のタイトルリスト用領域に記憶し(ステップS43)、処理をステップS40に移行する。
【0092】
ステップS40の処理が終了すると、CPU10は、ドキュメント格納個数分の処理が終了したか否かを判定する(ステップS41)。このとき、CPU10はカウンタのカウント値Nがドキュメント格納個数と同じになっているときに、ドキュメント格納個数分の処理が終了したと判定する。この処理において、CPU10は、ドキュメント格納個数分の処理が終了していないと判定すると(ステップS41:NO)、処理をステップS36に戻し、ドキュメント格納個数分の処理が終了したと判定すると(ステップS41:YES)、RAM12のタイトルリスト用領域に記憶したタイトルリストの情報に基づいてタイトルリストを表示部2に表示して(ステップS44)、「フォルダのリスト表示処理」を終了する。
【0093】
次に、ステップS5に示す「ファイル表示処理」について、図14を参照して説明する。この「ファイル表示処理」は、CPU10が表示制御手段として機能して実行されるものである。
【0094】
この処理を開始すると、CPU10は、表示部2に表示しているタイトルリストを生成するために用いたフォルダファイルに含まれるセキュリティ設定情報のうち、ステップS4において選択されたと判定したファイル(以下、「選択ファイル」と呼ぶ。)のセキュリティ設定情報が「セキュリティ設定有」を示すものであるか否かを判定する(ステップS50)。この処理において、「セキュリティ設定有」を示すものであると判定すると(ステップS50:YES)、CPU10は処理をステップS51に移行し、「セキュリティ設定有」を示すものではなく、「セキュリティ設定無」を示すものであると判定すると(ステップS50:NO)、CPU10は処理をステップS55に移行する。
【0095】
ステップS51において、CPU10は、表示装置1のセキュリティ状態がセキュリティロック状態であるか否かを判定する。この処理において、セキュリティロック状態ではないと判定すると(ステップS51:NO)、CPU10は、処理をステップS58に移行する。一方、セキュリティロック状態であると判定すると(ステップS51:YES)、CPU10は、暗証番号入力画面を表示部2に表示してユーザに暗証番号の入力を促す(ステップS52)。そして、ユーザが領域選択ボタン6により暗証番号の入力操作を行うと、その入力した暗証番号が一致するか否かを判定する(ステップS53)。なお、暗証番号が一致するか否かは選択ファイルが復号化できるか否かで判定するが、復号判定用情報をドキュメント情報やフォルダ情報に含ませ、或いはメモリカード8の所定領域に復号判定用情報を記憶して、ユーザが入力した暗証番号で復号判定用情報が正常に復号できるかにより暗証番号が一致するか否かを判定するようにしてもよい。この処理において、暗証番号が一致すると判定すると(ステップS53:YES)、CPU10は、RAM12に復号キーを記憶すると共に、表示装置1のセキュリティ状態をセキュリティロック解除状態に設定して(ステップS54)、処理をステップS58に移行する。
【0096】
また、ステップS55において、表示装置1のセキュリティ状態がセキュリティロック状態であるか否かを判定する。この処理において、セキュリティロック状態ではないと判定すると(ステップS55:NO)、CPU10は、RAM12に記憶した復号キーを消去すると共に、表示装置1のセキュリティ状態をセキュリティロック状態に設定して(ステップS56)、セキュリティロック通知を数秒間行い(ステップS57)、処理をステップS58へ移行する。このセキュリティロック通知は、図3(e)に示すような画面を表示部2に表示することによって行われる。一方、セキュリティロック状態であると判定すると(ステップS55:YES)、CPU10は処理をステップS58へ移行する。
【0097】
ステップS58において、CPU10は、選択ファイルがフォルダファイルであるのか否かを判定する。この処理において、CPU10は、選択ファイルがフォルダファイルであると判定すると(ステップS58:YES)、処理をステップS59に移行し、選択ファイルがフォルダファイルではなくドキュメントファイルであると判定すると(ステップS58:NO)、処理をステップS62に移行する。
【0098】
ステップS59において、CPU10は、情報取得手段として機能して、選択ファイルであるフォルダファイルをメモリカード8から読み出してRAM12の所定領域に記憶する。このとき、選択ファイルであるフォルダファイルがセキュリティ設定されているときには、RAM12に記憶した復号キーによりそのフォルダファイルを復号化してRAM12に記憶する。その後、RAM12に記憶したフォルダファイルに含まれるタイトル情報を読み出しタイトルリストの情報としてタイトルリスト用領域に記憶して(ステップS60)、このタイトルリストの情報に基づいてタイトルリストを表示部2に表示して(ステップS61)、「ファイル表示処理」を終了する。
【0099】
また、ステップS62において、CPU10は、情報取得手段として機能して、選択ファイルであるドキュメントファイルをメモリカード8から読み出してRAM12の所定領域に記憶する。このとき、選択ファイルであるドキュメントファイルがセキュリティ設定されているときには、RAM12に記憶した復号キーによりそのドキュメントファイルを復号化してRAM12に記憶する。その後、RAM12に記憶したドキュメントファイルのドキュメントデータ本体を読み出して表示部2に表示して(ステップS63)、「ファイル表示処理」を終了する。
【0100】
次に、ステップS8に示す「閲覧履歴表示処理」について、図15を参照して説明する。この「閲覧履歴表示処理」は、CPU10が表示制御手段として機能して実行されるものである。
【0101】
この処理を開始すると、CPU10は、まずRAM12に記憶した閲覧履歴ファイルから閲覧履歴登録個数の情報を読み出し(ステップS70)、閲覧履歴登録個数が「1」以上であるか否かを判定する(ステップS71)。閲覧履歴登録個数が「1」であると判定すると(ステップS71:YES)、CPU10は、カウンタのカウント値Xを「1」に設定する(ステップS72)。その後、CPU10は、閲覧履歴ファイルに含まれる閲覧ドキュメント情報のうちX番目の閲覧ドキュメント情報を読み出し(ステップS73)、この閲覧ドキュメント情報に含まれるセキュリティ設定情報が「セキュリティ設定有」を示すものであるか否かを判定する(ステップS74)。この処理において、「セキュリティ設定有」を示すものであると判定すると(ステップS74:YES)、CPU10は処理をステップS79に移行し、「セキュリティ設定有」を示すものではなく、「セキュリティ設定無」を示すものであると判定すると(ステップS74:NO)、CPU10は処理をステップS75に移行する。
【0102】
ステップS75において、CPU10は、X番目の閲覧ドキュメント情報に含まれるドキュメントIDと一致するドキュメントIDを有するドキュメントファイルに含まれるタイトル情報をメモリカード8から読み出してRAM12のタイトルリスト用領域に記憶し、(ステップS76)、カウンタのカウント値Xに「1」を加算する(ステップS77)。
【0103】
また、ステップS79において、CPU10は、表示装置1のセキュリティ状態がセキュリティロック状態であるか否かを判定する。この処理において、セキュリティロック状態ではないと判定すると(ステップ79:NO)、CPU10は、処理をステップS75に移行する。一方、セキュリティロック状態であると判定すると(ステップS79:YES)、CPU10は、X番目のドキュメント情報に含まれるドキュメントIDと一致するドキュメントIDを有するドキュメントファイルのタイトル情報として、ROM11に記憶している所定情報(「セキュリティドキュメント」の文字列)を読み出し、RAM12のタイトルリスト用領域にタイトルリストの情報として記憶し(ステップS80)、処理をステップS77に移行する。
【0104】
ステップS77の処理が終了すると、CPU10は、閲覧履歴登録個数分の処理が終了したか否かを判定する(ステップS78)。このとき、CPU10はカウンタのカウント値Xが閲覧履歴登録個数と同じになっているときに、閲覧履歴登録個数分の処理が終了したと判定する。この処理において、CPU10は、閲覧履歴登録個数分の処理が終了していないと判定すると(ステップS78:NO)、処理をステップS73に戻し、閲覧履歴登録個数分の処理が終了したと判定すると(ステップS78:YES)、RAM12のタイトルリスト用領域に記憶したタイトルリストの情報に基づいてタイトルリストを表示部2に表示して(ステップS79)、「閲覧履歴表示処理」を終了する。
【0105】
次に、ステップS12に示す「閲覧ドキュメント表示処理」について、図16を参照して説明する。
【0106】
この処理を開始すると、CPU10は、閲覧履歴ファイルに含まれる閲覧ドキュメント情報のうち、ステップS11において選択されたと判定した閲覧ドキュメント情報(以下、「選択ドキュメント」と呼ぶ。)のセキュリティ設定情報が「セキュリティ設定有」を示すものであるか否かを判定する(ステップS90)。この処理において、「セキュリティ設定有」を示すものであると判定すると(ステップS90:YES)、CPU10は処理をステップS91に移行し、「セキュリティ設定有」を示すものではなく、「セキュリティ設定無」を示すものであると判定すると(ステップS90:NO)、CPU10は処理をステップS95に移行する。
【0107】
ステップS91において、CPU10は、表示装置1のセキュリティ状態がセキュリティロック状態であるか否かを判定する。この処理において、セキュリティロック状態ではないと判定すると(ステップS91:NO)、CPU10は、処理をステップS98に移行する。一方、セキュリティロック状態であると判定すると(ステップS91:YES)、CPU10は、暗証番号入力画面を表示部2に表示してユーザに暗証番号の入力を促す(ステップS92)。そして、ユーザが領域選択ボタン6により暗証番号の入力操作を行うと、その入力した暗証番号が一致するか否かを判定する(ステップS93)。なお、暗証番号が一致するか否かは選択ドキュメントのドキュメントファイルが復号化できるか否かで判定するが、復号判定用情報をドキュメント情報に含ませ、或いはメモリカード8の所定領域に復号判定用情報を記憶して、ユーザが入力した暗証番号で復号判定用情報が正常に復号できるかにより暗証番号が一致するか否かを判定するようにしてもよい。この処理において、暗証番号が一致すると判定すると(ステップS93:YES)、CPU10は、表示装置1のセキュリティ状態をセキュリティロック解除状態に設定して(ステップS94)、処理をステップS98に移行する。
【0108】
また、ステップS95において、表示装置1のセキュリティ状態がセキュリティロック状態であるか否かを判定する。この処理において、セキュリティロック状態ではないと判定すると(ステップS95:NO)、CPU10は、RAM12に記憶した復号キーを消去すると共に、表示装置1のセキュリティ状態をセキュリティロック状態に設定して(ステップS96)、セキュリティロック通知を数秒間行い(ステップS97)、処理をステップS98へ移行する。このセキュリティロック通知は、図4(f)に示すような画面を表示部2に表示することによって行われる。一方、セキュリティロック状態であると判定すると(ステップS95:YES)、CPU10は処理をステップS98へ移行する。
【0109】
ステップS98において、CPU10は、情報取得手段として機能して、選択ドキュメントのドキュメントファイルをメモリカード8から読み出してRAM12の所定領域に記憶する。このとき、選択ドキュメントであるドキュメントファイルがセキュリティ設定されているときには、RAM12に記憶した復号キーによりそのドキュメントファイルを復号化してRAM12に記憶する。その後、閲覧履歴ファイルにおける最新の閲覧ドキュメント情報をこの選択ドキュメントのドキュメントファイルとして、このドキュメントファイルのドキュメントIDなどを閲覧履歴ファイルにおける最新の閲覧ドキュメント情報とする(ステップS99)。
【0110】
ステップS99の処理が終了すると、CPU10は、RAM12から選択ドキュメントのドキュメントデータ本体を読み出して表示部2に表示して(ステップS100)、「閲覧ドキュメント表示処理」を終了する。
【0111】
本発明を、上述してきた実施形態を通して説明したが、本実施形態の表示装置1によれば、以下の効果が期待できる。
【0112】
(1)表示手段(表示部2)と、複数のデータファイル(フォルダファイル、ドキュメントファイル)のタイトル情報又は当該タイトル情報に対応する情報(ドキュメントID、フォルダID)を含むリスト情報(フォルダファイル、閲覧履歴ファイル)を取得する情報取得手段(CPU10)と、この取得したリスト情報に基づいて、前記データファイルのタイトル情報を一覧にしたタイトルリストを表示手段に表示する表示制御手段(CPU10)とを備え、リスト情報には、前記データファイル毎にセキュリティ設定の情報(セキュリティ設定情報)が含まれ、前記表示制御手段は、タイトルリストを表示手段に表示するときに、セキュリティ設定の情報に基づき、セキュリティ設定がされていると判定したデータファイルはそのタイトル情報に代えて所定情報(例えば、「セキュリティフォルダ」の文字列や「セキュリティドキュメント」の文字列)を表示するようにしたので、タイトルリストを表示したときにおいてデータファイルの秘匿性を確保することができる。
【0113】
(2)リスト情報(フォルダファイル、閲覧履歴ファイル)は、データファイル(ドキュメントファイル)毎にファイルID(ドキュメントID、フォルダID)とセキュリティ設定の情報とが関連付けられ、前記データファイルは、ファイルデータ(ドキュメントデータ本体、ドキュメント情報及びファイル情報)と、ファイルID(ドキュメントID、フォルダID)及びタイトル情報とが含まれるプロパティ情報とを有しており、情報取得手段(CPU10)は、データファイル及びリスト情報を記憶した記憶媒体(メモリカード8)から記憶媒体ドライブ(メモリカードI/F16)を介してデータファイル及びリスト情報を取得し、制御部(表示制御手段)は、セキュリティ設定の情報に基づきセキュリティ設定がされていないと判定したデータファイルのファイルIDと一致するファイルIDを有するデータファイルに含まれるタイトル情報を取得する一方、セキュリティ設定がされていると判定したデータファイルはそのタイトル情報に代えて所定情報(セキュリティドキュメント)を取得して、タイトルリストを生成し、表示するようにしたので、セキュリティ設定がされていると判定したデータファイルをリスト情報に含まれる情報のみで判定することができ高速処理を可能としつつも、リスト情報の情報量を低減して必要な記憶容量の低減を図ることができる。しかも、リスト情報にはタイトル情報が含まれていないことから、このリスト情報が漏洩等した場合であってもタイトル情報の秘匿性を確保することができる。また、記憶した記憶媒体からデータファイル及びリスト情報を取得することができるので、表示するデータファイルの変更を容易に行うことができる。
【0114】
(3)セキュリティ設定されたデータファイル(フォルダファイル、ドキュメントファイル)のタイトル情報を表示するための解除情報(暗証番号)を入力するための入力手段(操作部4)を備え、セキュリティ設定がされたデータファイルのタイトル情報は暗号化されて記憶媒体(メモリカード8)に記憶されており、表示制御手段(CPU10)は、入力手段により解除情報が入力された後にタイトルリストを表示する際は、セキュリティ設定がされたデータファイルのタイトル情報を復号化して、セキュリティ設定がされたデータファイルのタイトル情報を取得し、セキュリティ設定がされたデータファイルのタイトル情報を含むタイトルリストを生成して表示する。従って、データファイルのタイトル情報が暗号化されて記憶媒体に記憶されていることから、リスト情報に加えてデータファイルが漏洩等した場合であってもタイトル情報の秘匿性を確保することができる。また、解除情報を入力する前であっても、リスト情報のセキュリティ設定の情報からセキュリティ設定されているものは所定のタイトル情報を表示することから、タイトル情報を復号化しなくとも図3(a)や図4(a)のようなタイトルリストの表示が可能となる。
【0115】
(4)表示手段(表示部2)に表示されたタイトルリストからデータファイル(ドキュメントファイル、フォルダファイル)を選択する選択手段(操作部4)を備え、表示制御手段(CPU10)は、選択手段で選択されたデータファイルがセキュリティ設定がされていると判定したデータファイルであるときには、当該データファイルに含まれるファイルデータ(ドキュメントデータ本体、ドキュメント情報、ファイル情報)の表示を規制するようにしたので、セキュリティ設定がされたデータファイルの秘匿性を確保することができる。
【0116】
(5)セキュリティ設定がされたデータファイルのファイルデータ(ドキュメントファイル、フォルダファイル)を表示するための解除情報を入力するための入力手段(操作部4)を備え、情報取得手段(CPU10)は、データファイル及びリスト情報を記憶した記憶媒体(メモリカード8)から記憶媒体ドライブ(メモリカードI/F16)を介してデータファイル及びリスト情報を取得し、セキュリティ設定がされたデータファイルは、記憶媒体に暗号化されて記憶されており、表示制御手段(CPU10)は、入力手段で選択されたデータファイルがセキュリティ設定がされていると判定したデータファイルであるときには、解除情報である暗証番号の入力を促す表示を行い、その後、入力手段から前記解除情報が入力されたときに、前記選択されたデータファイルのファイルデータを復号化して表示するようにしたので、データファイルが記憶されたメモリカード8などの記憶媒体が悪意の第三者に取得されたときであっても、ファイルデータは暗号化されているためその秘匿性を確保することができる。また、復号キーは揮発性メモリ(RAM12)に一時的に記憶され、その後セキュリティロック状態になったときに消去され、また電源OFFになったにも消去されることから、より秘匿性を向上させることができる。さらに、記憶した記憶媒体からデータファイル及びリスト情報を取得することができるので、表示するデータファイルの変更を容易に行うことができる。
【0117】
(6)リスト情報(フォルダファイル)には、データファイル(フォルダファイル、ドキュメントファイル)を格納するフォルダに関する情報(フォルダ情報)を含み、さらに、このフォルダに関する情報には当該フォルダのセキュリティ設定の情報が含まれ、表示制御手段(CPU10)は、フォルダのタイトル情報を含むタイトルリストを表示手段に表示するときに、セキュリティ設定がされているフォルダはタイトル情報に代えて所定情報(例えば、「セキュリティフォルダ」の文字列)を表示するようにしたので、ドキュメント単位だけではなくフォルダ単位でもその秘匿性を担保することができ、より秘匿性を向上させることができる。
【0118】
以上、本発明の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0119】
例えば、セキュリティ設定がされているドキュメントファイルやフォルダファイルのタイトル情報に代えた所定情報として、セキュリティドキュメントやセキュリティフォルダなどのような文字列を用いることとしたが、図形等を用いるようにしてもよい。
【0120】
また、上述においては復号化に用いる暗証番号をトップフォルダ内のフォルダファイルやドキュメントファイルで共通とした例を説明したが、各ファイルに個別に暗証番号を設定することができるようにしてもよい。このとき、閲覧ドキュメント情報に応じたドキュメントファイルのうちセキュリティ設定がされているドキュメントファイルを選択する毎に暗証番号の入力が要求されて、その入力によりセキュリティロック解除状態となり、そのドキュメントファイルを閉じる毎にセキュリティロック解除状態からセキュリティロック状態に移行することになる。
【0121】
また、上述においては着脱可能なメモリカード8に閲覧履歴ファイルやデータファイル(ドキュメントファイルやフォルダファイル)を格納した例を説明したが、表示装置1内に十分な容量の不揮発性メモリを搭載し、この不揮発性メモリに閲覧履歴ファイルやデータファイルに記憶するようにしてもよい。
【0122】
また、上述においては、ユーザに入力される暗証番号を復号キーとして用いることとしたが、これに限られない。例えば、ユーザに入力される暗証番号(第一鍵)と表示装置1のROM11等に記憶した情報(第二鍵)とで復号キー(第一鍵+第二鍵)を生成してもよい。例えば、暗証番号を「1234」とし、表示装置1に記憶した情報を「5678」とすると、「12345678」が復号キーになる。
【符号の説明】
【0123】
1 表示装置
2 表示部
3 表示部
4 操作部
8 メモリカード
10 CPU
11 ROM
12 RAM
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に関する。詳細には、データファイルのタイトル情報を一覧にしたタイトルリストを表示することができる表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、記憶手段に複数記憶されているデータファイルの中から、いずれかのデータファイルを読み出してそのデータファイルに応じた画像を表示させる電子ブック等の表示装置が知られている。
【0003】
かかる表示装置においては、記憶手段にどのようなデータファイルが記憶されているかをユーザに示すために、記憶手段に記憶されたデータファイルのタイトル情報を一覧にしたタイトルリストを表示手段に表示させる機能がある。
【0004】
タイトルリストの表示方法として、累積表示時間が長いものから順に並び替えて表示したり、ユーザによる操作内容に応じて並び替えて表示するなど、ユーザにとって重要と思われるデータファイルの順に表示させるなどの工夫が為されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−287133号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上記のような表示装置においては、一時的な貸し出しや紛失等によりその所有者以外の者が使用する場合があり、所有者は秘匿したいデータファイルを暗号化するなどして記憶手段に記憶しておくことが一般的である。
【0007】
また、保護設定を行っていないデータファイルの所定ページを縮小イメージでサムネイルアイコン化して表示する一方、保護設定したデータファイルは保護状態であることを示すアイコンで表示する表示装置も提案されている(特開2001−51987号公報参照)。
【0008】
しかしながら、データファイルを暗号化したり或は保護状態であることを示すアイコンを表示した場合であってもそのタイトル情報までは保護されず、従って、上記タイトルリストを表示した際にそのタイトル情報からどのようなデータファイルが記憶手段に記憶されているかが推測される恐れが高い。
【0009】
本発明は、上述したような課題に鑑みてなされたものであり、データファイルのタイトル情報を一覧にしたタイトルリストを表示したときにおいてデータファイルの秘匿性を確保することができる表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、表示手段と、複数のデータファイルのタイトル情報又は当該タイトル情報に対応する情報を含むリスト情報を取得する情報取得手段と、前記情報取得手段により取得したリスト情報に基づいて、前記データファイルのタイトル情報を一覧にしたタイトルリストを前記表示手段に表示する表示制御手段と、を備えた表示装置において、前記リスト情報には、前記データファイル毎にセキュリティ設定の情報が含まれ、前記表示制御手段は、前記タイトルリストを前記表示手段に表示するときに、前記セキュリティ設定の情報に基づき、セキュリティ設定がされていると判定したデータファイルはそのタイトル情報に代えて所定情報を表示することとした。
【0011】
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載の表示装置において、前記リスト情報は、前記データファイル毎にファイルIDとセキュリティ設定の情報とが関連付けられ、前記データファイルは、ファイルデータと、ファイルID及びタイトル情報とが含まれるプロパティ情報とを有しており、前記情報取得手段は、前記データファイル及び前記リスト情報を記憶した記憶媒体から記憶媒体ドライブを介して前記データファイル及び前記リスト情報を取得し、前記表示制御手段は、前記セキュリティ設定の情報に基づき前記セキュリティ設定がされていないと判定したデータファイルのファイルIDと一致するファイルIDを有するデータファイルに含まれるタイトル情報を取得する一方、前記セキュリティ設定がされていると判定したデータファイルはそのタイトル情報に代えて前記所定情報を取得して、前記タイトルリストを生成し、表示することを特徴とする。
【0012】
また、請求項3に係る発明は、請求項2に記載の表示装置において、前記セキュリティ設定されたデータファイルのタイトル情報を表示するための解除情報を入力するための入力手段を備え、前記セキュリティ設定がされたデータファイルのタイトル情報は暗号化されて前記記憶媒体に記憶されており、前記表示制御手段は、前記入力手段により解除情報が入力された後に前記タイトルリストを表示する際は、前記セキュリティ設定がされたデータファイルのタイトル情報を復号化して、前記セキュリティ設定がされたデータファイルのタイトル情報を取得し、前記セキュリティ設定がされたデータファイルのタイトル情報を含む前記タイトルリストを生成して表示することを特徴とする。
【0013】
また、請求項4に係る発明は、請求項1に記載の表示装置において、前記表示手段に表示されたタイトルリストからデータファイルを選択する選択手段を備え、前記表示制御手段は、前記選択手段で選択されたデータファイルがセキュリティ設定がされていると判定したデータファイルであるときには、当該データファイルに含まれるファイルデータの表示を規制することを特徴とする。
【0014】
また、請求項5に係る発明は、請求項4に記載の表示装置において、前記セキュリティ設定がされたデータファイルのファイルデータを表示するための解除情報を入力するための入力手段を備え、前記セキュリティ設定がされたデータファイルは、暗号化されており、前記表示制御手段は、前記選択手段で選択されたデータファイルがセキュリティ設定がされていると判定したデータファイルであるときには、前記解除情報の入力を促す表示を行い、その後、前記入力手段から前記解除情報が入力されたときに、前記選択されたデータファイルのファイルデータを復号化して表示することを特徴とする。
【0015】
また、請求項6に係る発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の表示装置において、前記リスト情報には、前記データファイルを格納するフォルダに関する情報を含み、さらに、前記フォルダに関する情報には当該フォルダのセキュリティ設定の情報が含まれ、前記表示制御手段は、前記フォルダのタイトル情報を含む前記タイトルリストを前記表示手段に表示するときに、セキュリティ設定がされているフォルダはタイトル情報に代えて所定情報を表示することを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、セキュリティ設定がされていないデータファイルはそのタイトル情報をタイトルリストに表示する一方、セキュリティ設定がされているデータファイルはそのタイトル情報に代えて所定情報をタイトルリストに表示するため、データファイルの秘匿性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の一実施形態に係る表示装置の外観図である。
【図2】フォルダ及びデータファイルの階層状態を示す図である。
【図3】フォルダのタイトルリストを表示する動作を説明するための図である。
【図4】閲覧履歴のタイトルリストを表示する動作を説明するための図である。
【図5】表示装置の構成図である。
【図6】トップフォルダファイルのデータ構造を示す図である。
【図7】フォルダファイルのデータ構造を示す図である。
【図8】ドキュメントファイルのデータ構造を示す図である。
【図9】フォルダ及びデータファイルの階層状態を示す図である。
【図10】閲覧履歴ファイルのデータ構造を示す図である。
【図11】閲覧履歴ファイルの更新を説明するための図である。
【図12】表示装置のメイン制御処理の流れを示す説明図である。
【図13】図12に示すメインフォルダ処理の流れを示す説明図である。
【図14】図12に示すリスト選択処理の流れを示す説明図である。
【図15】図12に示す閲覧履歴表示処理の流れを示す説明図である。
【図16】図12に示す閲覧履歴選択処理の流れを示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。
【0019】
[1.表示装置の概要]
まず、図1〜図4を参照して、本実施形態の表示装置1の外観及び主な動作について説明する。
【0020】
表示装置1は、平面視方形状で薄型の装置であり、図1に示すように、その正面には、表示手段として略A4サイズの大きさの表示部2が設けられている。この表示部2は、例えば電気泳動表示パネルや液晶パネル(LCD)などで構成することができる。
【0021】
この表示部2の右側には、表示装置1の状態を示すLED3と、各種操作ボタンを備えた操作部4とが配置されている。操作部4には、電源ボタン5a、メニューボタン5b、ドキュメント閉じるボタン5c、拡大ボタン5d、ページ送りボタン5f,5g,領域選択ボタン6(6a〜6m)が含まれる。
【0022】
そして、表示装置1のユーザは、操作部4を操作して表示部2に表示するデータファイルの選択、表示、作成などを行うことができる。本実施形態の表示装置1で扱うことができる「データファイル」として、文字や図形などからなるドキュメントを表示させるためのデータファイル(以下、「ドキュメントファイル」と呼ぶ。)、写真、CGなどのグラフィック画像を表示させるためのデータファイルなどがあるが、これに限られるものではない。なお、以下においては、説明を容易にするためにデータファイルとしてドキュメントファイルを例に挙げて説明することとする。
【0023】
表示装置1の右側面には、メモリカード8を挿入するためのメモリカードインタフェース(I/F)16が設けられている。表示装置1では、メモリカード8に記憶されているドキュメントファイルなどをメモリカードI/F16を介して読み込んで表示部2に表示させることができる。
【0024】
メモリカード8には、例えば、トップフォルダを頂点として図2に示すような階層構造でドキュメントファイル及びフォルダの情報ファイル(以下、「フォルダファイル」と呼ぶ。)が記憶されており、一部のドキュメントファイル(ドキュメント2〜4)及びフォルダファイル(サブフォルダ1)にはセキュリティ設定がされている。
【0025】
ドキュメントファイルには、ドキュメントデータ本体に加え、ファイルIDであるドキュメントID、タイトル情報などの情報を有するプロパティ情報が含まれている(後述の図9参照)。なお、セキュリティ設定がされているドキュメントファイルは、ドキュメントIDを除き、暗号化されてメモリカード8に記憶されている。なお、暗号化の方式として、例えばDESやIDEAなどを用いることができる。また、少なくともドキュメントデータ本体とタイトル情報とは別々に暗号化されてメモリカード8に記憶されており、ドキュメントデータ本体とタイトル情報とは個別に復号化して読み出すことが可能となっている。
【0026】
一方、フォルダファイルはフォルダ毎に一つあり、フォルダを識別するためのフォルダIDに加え、当該フォルダに含まれるドキュメントファイルを識別するためのドキュメントIDやフォルダファイルを識別するためのフォルダIDなどが含まれており、さらにこれらのファイル毎にセキュリティ設定の有無の情報(以下、「セキュリティ設定情報」と呼ぶ。)が含まれている(後述の図7,8参照)。
【0027】
このフォルダファイルは、フォルダに含まれるドキュメントファイルやフォルダファイルのそれぞれのタイトル情報を一覧としたタイトルリスト(フォルダ内タイトルリスト)を表示する際には、リスト情報として機能することになる。
【0028】
すなわち、表示装置1は、タイトルリストを生成する対象フォルダ(トップフォルダやサブフォルダ)のフォルダファイルをメモリカード8からリスト情報として取得し、この取得した情報に基づいて、トップフォルダやサブフォルダにあるドキュメントファイルやフォルダファイルの各タイトル情報を取得して、ドキュメントファイルやフォルダファイルのタイトル情報を一覧にしたタイトルリストを生成して、表示部2に表示する。
【0029】
表示装置1は、タイトルリストを生成するとき、対象フォルダのフォルダファイルに含まれるドキュメントIDと一致するドキュメントIDが付与されたドキュメントファイルに含まれるタイトル情報をメモリカード8から取得する。また、対象フォルダのフォルダファイルに含まれるフォルダIDと一致するフォルダIDが付与されたフォルダファイルに含まれるタイトル情報をメモリカード8から取得する。
【0030】
このとき、表示装置1は、対象フォルダのフォルダファイルにおいてセキュリティ設定情報が「セキュリティ設定有」を示す情報であるドキュメントファイルはそのタイトル情報の取得を行わない。同様に、取得したフォルダファイルにおいてセキュリティ設定情報が「セキュリティ設定有」を示す情報であるフォルダファイルはそのタイトル情報の取得を行わない。
【0031】
そして、表示装置1は、セキュリティ設定がされていないドキュメントファイル及びフォルダファイルについてはそのタイトル情報をタイトルリストに含め、セキュリティ設定がされているドキュメントファイル及びフォルダファイルについては所定情報(例えば、「セキュリティドキュメント」、「セキュリティフォルダ」といった文字列)をタイトルリストに含めるようにして、タイトルリストを生成する。
【0032】
ここで、図3を参照して、表示装置1によりメモリカード8に記憶したドキュメントファイルを閲覧するときの操作及びそのときの処理について具体的に説明する。この処理は、表示装置1の後述するCPU10が制御部として行う処理である。
【0033】
トップフォルダやサブフォルダのフォルダファイルやドキュメントファイルの内容を表示する場合、ユーザは、まずメニューボタン5bを操作して表示部2にメニュー画面(図1参照)を表示させ、その後、領域選択ボタン6aを操作する。
【0034】
かかる操作により、図3(a)に示すように、表示装置1の制御部は、トップフォルダ内のドキュメントファイル及びフォルダファイルのタイトル情報を一覧にしたタイトルリストを表示部2に表示する。このタイトルリストは、上述したように、セキュリティ設定がされていないファイルに対してはそのファイルに付されたタイトル情報が表示され、セキュリティ設定がされている情報に対しては設定がされている旨の情報がタイトル情報として表示される。ここでは、セキュリティ設定がされているドキュメントファイルに対しては「セキュリティドキュメント」がタイトル情報として表示され、セキュリティ設定がされているフォルダファイルに対しては「セキュリティフォルダ」がタイトル情報として表示される。
【0035】
この状態で、例えば、領域選択ボタン6を操作して「セキュリティフォルダ」を選択すると、表示装置1の制御部は、図3(b)に示すように、セキュリティフォルダ内の情報を表示するための解除情報として暗証番号の入力を促す暗証番号入力画面を表示部2に表示する。
【0036】
この画面でユーザが領域選択ボタン6を操作して暗証番号を入力すると、表示装置1の制御部は、この暗証番号を復号キーとして表示装置1内の揮発性メモリ(後述のRAM12。以下同様)に記憶し、上記選択した「セキュリティフォルダ」のフォルダIDと一致するフォルダファイルのうち少なくともそのタイトル情報の復号化を試みる。この復号化の処理において、表示装置1は、復号化が成功してフォルダファイルに含まれるファイル(ドキュメントファイルやフォルダファイル)のタイトル情報等が取得可能になったとき、表示装置1の制御部はそれらのタイトル情報を表示部2にタイトルリストとして表示する(図3(c)参照)。なお、入力された暗証番号が正しくない場合には、ファイルの表示が規制される。
【0037】
この画面で、ユーザが領域選択ボタン6を操作して、例えば、セキュリティ設定されたサブフォルダ1内のドキュメント3を選択すると、表示装置1の制御部は、メモリカード8に記憶したドキュメント3のドキュメントデータ本体を上記揮発性メモリに記憶した復号キーを用いて復号化して揮発性メモリに格納し、表示部2に表示する(図3(d)参照)。ドキュメント4を選択した場合にも同様な処理となる。なお、ドキュメントデータ本体が複数ページのデータからなる場合には、ドキュメントデータ本体を一括して暗号化及び復号化を行うのではなく、ページのデータ毎に暗号化を行い、表示するために必要なページのみを復号化することが望ましく、このように必要なデータだけを必要なときに復号化処理に行うことで、復号化処理や表示処理等の高速化を図ることができる。
【0038】
図3(d)に示すようにドキュメント3,4の内容を表示した後は、ドキュメント閉じるボタン5cを操作することで、図3(c)に示す状態に戻ることができる。また、図3(c)に示す表示状態で、ユーザが領域選択ボタン6a(戻るボタン)を操作することで、トップフォルダに対するタイトルリストを表示部2に表示する状態(図3(a)参照)に戻ることができる。なお、図3(c)の表示状態から図3(a)の表示状態へ移行する際に、図3(e)に示すようなセキュリティ解除を中止した旨(すなわち、再び暗証番号を入力しないとサブフォルダ1のフォルダファイルやドキュメントファイルの内容が閲覧できない旨)を通知(セキュリティロック通知)する表示を数秒間だけ表示部2に行い、セキュリティ状態をセキュリティロック状態とする。また、このとき、表示装置1の制御部は、復号キーを表示装置1内の揮発性メモリから消去し、セキュリティ状態をセキュリティロック状態とする。
【0039】
一方、トップフォルダに対するタイトルリストを表示部2に表示した状態(図3(a)参照)で、例えば、領域選択ボタン6hを操作して「セキュリティドキュメント」を選択すると、表示装置1の制御部は、図3(f)に示すように、暗証番号の入力を促す暗証番号入力画面を表示部2に表示する。
【0040】
この画面でユーザが領域選択ボタン6を操作して暗証番号を入力すると、表示装置1の制御部は、この暗証番号を復号キーとして上記選択した「セキュリティドキュメント」のドキュメントIDと一致するドキュメントファイルの復号化を試みる。この復号化の処理において、表示装置1は、復号化が成功した場合、復号化したドキュメントファイルを揮発性メモリに記憶し、表示部2に表示する(図3(g)参照)。このとき、表示装置1の制御部は、セキュリティ状態をセキュリティロック解除状態とし、復号キーを表示装置1内の揮発性メモリに記憶しておく。一方、表示装置1の制御部は、「セキュリティドキュメント」に対応するドキュメントファイルの復号化の処理において、復号化が成功せずにドキュメントデータ本体等が取得できないときには、入力された暗証番号が間違いである旨を通知する表示を表示部2に行う。このように入力された暗証番号が正しくない場合には、ドキュメントファイルの表示が規制される。なお、ドキュメントデータ本体が複数ページのデータからなる場合には、ドキュメントデータ本体を一括して暗号化及び復号化を行うのではなく、ページのデータ毎に暗号化を行い、表示するために必要なページのみを復号化することが望ましい。
【0041】
図3(g)に示すようにドキュメント2の内容を表示した後は、ユーザが領域選択ボタン6a(戻るボタン)を操作することで、トップフォルダに対するタイトルリストを表示部2に表示する状態(図3(a)参照)に戻ることができる。なお、図3(g)の表示状態から図3(a)の表示状態へ移行する際に、図3(e)に示すようなセキュリティ解除を中止した旨(すなわち、再び暗証番号を入力しないとドキュメントファイルの内容が閲覧できない旨)を通知(セキュリティロック通知)する表示を数秒間だけ表示部2に行い、セキュリティ状態をセキュリティロック状態とする。また、このとき、表示装置1の制御部は、表示装置1内の揮発性メモリから復号キーを消去し、セキュリティ状態をセキュリティロック状態とする。
【0042】
このように実施形態に係る表示装置1では、各フォルダ(トップフォルダやサブフォルダ)にあるドキュメントファイルやフォルダファイルのタイトル情報を一覧にしたタイトルリストを表示部2に表示する際に、セキュリティ設定がされているドキュメントファイルやフォルダファイルに関してはそのタイトル情報ではなく所定情報をタイトルリストに表示する。従って、タイトルリストを表示したときにおいてデータファイルの秘匿性を確保することができる。
【0043】
なお、上述においては、フォルダファイルに各ファイルのタイトル情報を取得するためのファイルID(ドキュメントIDやフォルダID)を含め、このファイルIDに基づいてドキュメントファイルやフォルダファイルからそのタイトル情報を取得するようにしたが、フォルダファイルに各ファイルのタイトル情報を含めるようにしてもよい。
【0044】
また、上述においては、フォルダファイルに各ファイルのセキュリティ設定情報を含め、このセキュリティ設定情報に基づいてドキュメントファイルやフォルダファイルがセキュリティ設定されているか否かを判定することとしたがこれに限られない。例えば、フォルダファイルにはセキュリティ設定情報を含ませない一方、ファイルID(ドキュメントIDやファイルID)毎にセキュリティ設定情報を関連付けたセキュリティ設定ファイルを別途設け、ファイルIDに対応するセキュリティ設定情報をこのセキュリティ設定ファイルから取得するようにしてもよい。この場合、フォルダファイルとセキュリティ設定ファイルとでリスト情報が構成されることになる。
【0045】
上述では、各フォルダにあるドキュメントファイルやフォルダファイルのタイトル情報を一覧にしたタイトルリストを表示部2に表示する際の動作について説明したが、さらに、本実施形態の表示装置1では、リスト情報として閲覧履歴ファイルの内容を表示する際にも同様にセキュリティ設定がされているドキュメントファイルについてはそのタイトル情報ではなく所定情報をタイトルリストに表示するようにしている。
【0046】
すなわち、表示装置1では、例えば、図3(d),(g)に示すように、ドキュメントファイルの内容を表示部2に表示したとき、その表示履歴を閲覧履歴ファイルとして表示装置1内の揮発性メモリに記憶するようにしている。そして、表示装置1内の揮発性メモリに記憶した閲覧履歴ファイルをリスト情報として、閲覧したドキュメントファイルのタイトル情報を一覧としたタイトルリスト(閲覧履歴タイトルリスト)を表示部2に表示する。
【0047】
閲覧履歴ファイルは、ユーザが閲覧したドキュメントファイル毎のドキュメントID及びセキュリティ設定情報が含まれており(後述の図10参照)、表示装置1の制御部は、セキュリティ設定情報が「セキュリティ設定有」を示す情報であるときドキュメントファイルにはセキュリティ設定がされていると判定して、このドキュメントファイルのタイトル情報の取得を行わない。一方、セキュリティ設定情報が「セキュリティ設定無」を示す情報であるときドキュメントファイルにセキュリティ設定がされていないと判定して、このドキュメントファイルのタイトル情報の取得をメモリカード8に記憶したドキュメントIDが一致するドキュメントファイルから取得して行う。
【0048】
ここで、図4を参照して、表示装置1により閲覧履歴ファイルの内容を表示するときの操作及びそのときの処理について具体的に説明する。この処理は、表示装置1の後述するCPU10が制御部として行う処理である。
【0049】
閲覧履歴ファイルの内容を表示する場合、ユーザは、まずメニューボタン5bを操作して表示部2にメニュー画面(図1参照)を表示させ、その後、領域選択ボタン6bを操作する。
【0050】
かかる操作により、図4(a)に示すように、表示装置1の制御部は、閲覧履歴ファイルにドキュメントIDが含まれるドキュメントファイルのタイトル情報を一覧にしたタイトルリストを表示部2に表示する。このとき、表示装置1の制御部は、セキュリティ設定がされているドキュメントファイルに関しては所定のタイトル情報(ここでは、「セキュリティドキュメント」の文字列)を、セキュリティ設定がされていないドキュメントファイルに関しては当該ドキュメントに固有のタイトル情報を含むようにタイトルリストを生成し、表示部2に表示させる。
【0051】
この状態で、例えば、ユーザが領域選択ボタン6を操作して「セキュリティドキュメント」を選択すると、表示装置1の制御部は、図4(b)に示すように、セキュリティドキュメントの情報を表示するための解除情報として暗証番号の入力を促す暗証番号入力画面を表示部2に表示する。
【0052】
この画面でユーザが領域選択ボタン6を操作して暗証番号を入力すると、表示装置1の制御部は、この暗証番号を復号キーとして上記選択した「セキュリティドキュメント」のドキュメントIDと一致するドキュメントファイルの復号化を試みる。この復号化の処理において、表示装置1は、復号化が成功した場合、復号化したドキュメントファイルを揮発性メモリに記憶し、表示部2に表示する(図4(c)参照)。このとき、表示装置1の制御部は、セキュリティ状態をセキュリティロック解除状態とし、復号キーを表示装置1内の揮発性メモリに記憶しておく。一方、「セキュリティドキュメント」に対応するドキュメントファイルの復号化の処理において、表示装置1の制御部は、復号化が成功せずにドキュメントデータ本体等が取得できないときには、入力された暗証番号が間違いである旨を通知する表示を表示部2に行う。なお、ドキュメントデータ本体が複数ページのデータからなる場合には、ドキュメントデータ本体を一括して暗号化及び復号化を行うのではなく、ページのデータ毎に暗号化を行い、表示するために必要なページのみを復号化することが望ましい。
【0053】
図4(c)に示すようにドキュメント2の内容を表示した後は、ユーザがメニューボタン5bを操作し(図4(d)参照)、その後、領域選択ボタン6cを操作することで、閲覧履歴ファイルにドキュメントIDが含まれるドキュメントファイルのタイトル情報を一覧にしたタイトルリストを表示部2に表示した状態に戻ることができる(図4(e)参照)。このとき、セキュリティロック解除状態であるため、図4(e)に示すように、閲覧履歴ファイルに含まれるドキュメントIDを有するドキュメントファイルのタイトルを列挙したタイトルリストを表示部2に表示する。
【0054】
その後、ユーザが操作部4を操作して、セキュリティ設定がされていないドキュメントファイルの閲覧を選択すると、図4(f)に示すようなセキュリティ解除を中止した旨(すなわち、閲覧履歴ファイルに含まれるドキュメントIDを有するドキュメントファイルのうちセキュリティ設定がされているドキュメントファイルは再び暗証番号を入力しないとその内容が閲覧できない旨)を通知(セキュリティロック通知)する表示を数秒間だけ表示部2に行って、選択したドキュメントファイルの内容を表示部2に表示する。このとき、表示装置1の制御部は、表示装置1内の揮発性メモリから復号キーを消去し、セキュリティ状態をセキュリティロック状態とする。
【0055】
このように実施形態に係る表示装置1では、閲覧履歴があるドキュメントファイルのタイトルを一覧にしたタイトルリストを表示部2に表示する際に、セキュリティ設定がされているドキュメントファイルのタイトル情報に代えて所定情報をタイトルリストに表示する。従って、タイトルリストを表示したときにおいてデータファイルの秘匿性を確保することができる。
【0056】
なお、上述においては、閲覧履歴ファイルにドキュメントファイルのタイトル情報を取得するためのドキュメントIDを含め、このドキュメントIDに基づいてドキュメントファイルからそのタイトル情報を取得するようにしたが、閲覧履歴ファイルにドキュメントファイルのタイトル情報を含めるようにしてもよい。
【0057】
また、上述においては、閲覧履歴ファイルに各ドキュメントファイルのセキュリティ設定情報を含め、このセキュリティ設定情報に基づいてドキュメントファイルがセキュリティ設定されているか否かを判定することとしたがこれに限られない。例えば、閲覧履歴ファイルにはセキュリティ設定情報を含ませない一方、ドキュメントID毎にセキュリティ設定情報を関連付けたセキュリティ設定ファイルを別途設け、ドキュメントIDに対応するセキュリティ設定情報をこのセキュリティ設定ファイルから取得するようにしてもよい。この場合、閲覧履歴ファイルとセキュリティ設定ファイルとでリスト情報が構成されることになる。
【0058】
[2.表示装置の具体的構成]
次に、上述した表示装置1の具体的構成の例を挙げてより具体的にその構成及び動作を説明する。
【0059】
[2.1 表示装置の全体構成]
まず、図5を参照して、表示装置1の電気的構成について説明する。
【0060】
図5に示すように、表示装置1には、表示部2、LED3、操作部4、バッテリ7、メモリカード8、CPU10、ROM11、RAM12、表示コントローラ14、充電コントローラ15、メモリカードI/F16が設けられている。
【0061】
ROM11には各種情報及び表示装置1を動作させるプログラムが記憶されており、CPU10は、このプログラムをROM11から読み出して実行することにより上述した制御部として機能することで、情報取得手段、表示制御手段等として動作し、表示装置1の全体の制御を司る。RAM12は各種のデータ(例えば、復号化したドキュメントファイルやフォルダファイル)を一時的に記憶するメモリであり、CPU10による制御処理時に用いられる。なお、プログラムをROM11に予め記憶させておくのではなく、メモリカードI/F16を介して、メモリカード8などの記憶媒体からプログラムを取り出してROM11に記憶するようにしてもよい。この場合、メモリカード8にはプログラムが記憶され、また、ROM11としてフラッシュメモリなどを用いる。
【0062】
表示コントローラ14は、表示部2への表示内容やLED3への表示内容を制御する。例えば、表示部2が上述した電気泳動表示パネルのときには、この表示コントローラ14には、当該表示パネルの画素電極への電圧印加を行うTFTを動作させる後述のゲートドライバ及びソースドライバを制御するためのFPGA、パネル駆動に必要な電源生成部(DC−DCコンバータなど)等が備えられている。
【0063】
また、表示装置1は、図示しない外部電源から電力供給を受けていない場合には、バッテリ7の電力で駆動される。バッテリ7又は外部電源からの電力供給経路は、CPU10に対するものと、ROM11,RAM12,表示コントローラ14といった周辺装置に対するものとの2系統ある。そして、充電コントローラ15は外部電源からバッテリ7への充電を制御する。
【0064】
また、メモリカード8には、図示しないパーソナルコンピュータ(以下、「PC」とする。)にインストールされた専用ソフトウェア等によって、各種の情報が書き込まれており、メモリカードI/F16は、メモリカード8から情報の読み取り、書き込みを制御する。CPU10は、メモリカードI/F16を制御してメモリカード8からドキュメントファイルやフォルダファイルなどの情報を読み取り、メモリカード8へ閲覧履歴ファイルを書き込む。
【0065】
本実施形態では、メモリカード8には、予めフォルダファイル(トップフォルダ、メインフォルダ、サブフォルダなどのフォルダファイル)、ドキュメントファイル及び閲覧履歴ファイルが記憶されているものとして説明する。なお、フォルダファイル及びドキュメントファイルはPCから当該PCに接続されたメモリカードI/F(図示せず)を介してメモリカード8に記憶されるものであり、閲覧履歴ファイルは表示装置1によりメモリカードI/F16を介してメモリカード8に記憶されるものである。
【0066】
なお、以下においては、メモリカード8に図6に示すような階層構造をもった各種フォルダファイル(トップフォルダ、メインフォルダ、サブフォルダ1〜3)及びドキュメントファイル(ドキュメント1〜4)が記憶されているものとして説明する。
【0067】
フォルダファイルには、図7及び図8に示すように、フォルダのフォルダID、フォルダのタイトル情報、フォルダ格納個数の情報、ドキュメント格納個数の情報、フォルダ情報、ドキュメント情報などが含まれている。フォルダ情報としてフォルダIDとセキュリティ設定情報とが含まれ、ドキュメント情報としてドキュメントIDとセキュリティ設定情報とが含まれる。
【0068】
図7に示すフォルダファイルはトップフォルダファイルであり、そのタイトル情報として「トップフォルダ」が設定され、フォルダ格納個数を「4」、ドキュメント格納個数を「2」とし、4つのフォルダ情報、2つのドキュメント情報を有している。また、図8に示すフォルダファイルはサブフォルダ1に対応するフォルダファイルであり、そのタイトル情報として「サブフォルダ1」が設定され、フォルダ格納個数を「0」、ドキュメント格納個数を「2」とし、2つのドキュメント情報を有している。
【0069】
ドキュメントファイルには、図9に示すように、プロパティ情報とドキュメントデータ本体とが含まれている。ドキュメントデータ本体は表示部2に表示するドキュメントそのもののデータであり、表示部2に表示するドキュメントの各ページのデータが含まれる。また、プロパティ情報として、ドキュメントID、タイトル情報、ドキュメントの総ページ数、閲覧日時(表示部2に表示した日時)、最終閲覧ページ番号(最終に表示部2に表示したページ番号)などの情報が含まれている。
【0070】
閲覧履歴ファイルには、図10に示すように、閲覧履歴登録個数と閲覧ドキュメント情報とが含まれ、閲覧ドキュメント情報には閲覧したドキュメントファイル(以下、「閲覧ドキュメント」とも呼ぶ。)のドキュメントID、セキュリティ設定情報が含まれる。
【0071】
この閲覧履歴ファイルは、ドキュメントファイルが表示部2に表示される毎に更新され、最後に表示したドキュメントファイルに関する閲覧ドキュメント情報から順番に並ぶように設定される。例えば、図11(a)に示すような順番で閲覧ドキュメント情報が配置されている状態で、例えばドキュメント3を閲覧すると、図11(b)に示すように、ドキュメント3のドキュメントID等を含む閲覧ドキュメント情報が最新の閲覧ドキュメント情報になるように並び替えられることになる。つまり、閲覧履歴ファイルに同じドキュメント情報が2つ以上格納されることはない。
【0072】
なお、フォルダファイルやドキュメントファイルはPCにより生成されるものとして説明したが、表示装置1内で生成可能としてもよい。
【0073】
[2.2 表示装置1の具体的動作]
次に、本実施形態における表示装置1の具体的動作について図12〜図16を参照して説明する。なお、以下においては、タイトルリストに関する処理を主に説明し、その他の処理については説明を省略することとする。図12は表示部2のメイン制御処理の流れを示す説明図である。このメイン制御処理は、ユーザが電源ボタン5aを操作したときに開始される処理である。
【0074】
表示装置1のCPU10は、メイン制御処理を開始すると、表示装置1の起動処理を行う(ステップS1)。この起動処理により、RAM12等が初期化されると共に、ROM11からプログラムが読み出されて実行状態となり、上記情報取得手段、表示制御手段等としての機能を実行な可能な状態となる。
【0075】
次に、CPU10は、情報取得手段として機能して、メモリカードI/F16を介してメモリカード8から閲覧履歴ファイルを読み出してRAM12に記憶する(ステップS2)。なお、メモリカード8に閲覧履歴ファイルが記憶されていない場合には、CPU10は予めROM11に格納されたデフォルトの閲覧履歴ファイル(閲覧履歴登録個数が「0」のファイル)をRAM12に記憶することになる。
【0076】
次に、CPU10は、フォルダに含まれるドキュメントファイルやフォルダファイルのタイトル情報を一覧にしたタイトルリストを表示部2に表示しているか否かを判定する(ステップS3)。この処理において、CPU10は、タイトルリストを表示部2に表示していると判定すると(ステップS3:YES)、処理をステップS4に移行し、タイトルリストを表示部2に表示していないと判定すると(ステップS3:NO)、処理をステップS6に移行する。
【0077】
ステップS4において、CPU10は、ユーザによる領域選択ボタン6の操作により、表示部2に表示しているタイトルリストのタイトル情報が選択されたか否かを判定する。この処理において、タイトル情報が選択されたと判定すると(ステップS4:YES)、CPU10は、ファイル表示処理を行う(ステップS5)。この「ファイル表示処理」は、図14に示すステップS50〜S63の処理であり、後で詳述する。一方、タイトル情報が選択されていないと判定すると(ステップS4:NO)、CPU10は、処理を後述するステップS7に移行する。
【0078】
また、ステップS6において、CPU10は、フォルダ表示選択がされたか否かを判定する。具体的には、ユーザによるメニューボタン5bや領域選択ボタン6などの操作により、トップフォルダの内容を表示部2に表示する選択がされたときにフォルダ表示選択がされたと判定する。この処理において、フォルダ表示選択がされたと判定すると(ステップS6:YES)、CPU10は、フォルダのリスト表示処理を行う(ステップS9)。この「フォルダのリスト表示処理」は、図13に示すステップS20〜S44の処理であり、後で詳述する。一方、フォルダ表示選択がされていないと判定すると(ステップS6:NO)、CPU10は、処理をステップS7に移行する。
【0079】
ステップS7において、CPU10は、閲覧履歴表示選択がされたか否かを判定する。具体的には、ユーザによるメニューボタン5bや領域選択ボタン6などの操作により、閲覧履歴ファイルの内容を表示部2に表示する選択がされたときに閲覧履歴選択がされたと判定する。この処理において、閲覧履歴表示選択がされたと判定すると(ステップS7:YES)、CPU10は、閲覧履歴表示処理を行う(ステップS8)。この閲覧履歴表示処理は、図15に示すステップS70〜S81に示す処理であり、後で詳述する。一方、閲覧履歴表示選択がされていないと判定すると(ステップS7:NO)、CPU10は、処理をステップS10へ移行する。
【0080】
ステップS10において、CPU10は、閲覧履歴表示中か否かを判定する。すなわち、閲覧履歴ファイルの内容が表示部2に表示されている状態か否かを判定する。この処理において、閲覧履歴表示中であると判定すると(ステップS10:YES)、CPU10は、閲覧ドキュメントが選択されたか否かを判定する(ステップS11)。具体的には、CPU10は、ユーザによる領域選択ボタン6などの操作により、閲覧履歴があるドキュメントファイルとして表示部2にタイトル情報が表示されたドキュメントファイルのいずれかが選択されたときに、閲覧ドキュメントが選択されたと判定する。この処理において、閲覧ドキュメントが選択されたと判定すると(ステップS11:YES)、CPU10は、閲覧ドキュメント表示処理を行う(ステップS12)。この閲覧ドキュメント表示処理は、図16に示すステップS90〜S100に示す処理であり、後で詳述する。一方、閲覧ドキュメントが選択されていないと判定すると(ステップS11:NO)、CPU10は処理をステップS13に移行する。
【0081】
ステップS13において、CPU10は、表示装置1を電源OFFにするか否かを判定する。例えば、表示装置1の操作部4が操作されない状態が所定時間(例えば、3分間)継続したときや電源ボタン5aが操作されたときに、電源OFFにすべきと判定する。表示装置1を電源OFFにすべきと判定すると(ステップS13:YES)、CPU10は、RAM12に記憶している閲覧履歴ファイルをメモリカード8に書き込んで記憶する(ステップS14)。なお、メモリカード8に閲覧履歴ファイルが記憶されているときには、この閲覧履歴ファイルを消去して、RAM12に記憶している閲覧履歴ファイルをメモリカード8に書き込む。一方、電源OFFにすべきではないと判定すると(ステップS13:NO)、CPU10は、処理をステップS3に戻す。
【0082】
次に、ステップS9に示す「フォルダのリスト表示処理」について、図13を参照して説明する。
【0083】
この処理を開始すると、CPU10は、情報取得手段として機能して、メモリカード8内に記憶したトップフォルダのフォルダファイルをメモリカードI/F16を介してメモリカード8から読み出してRAM12の所定領域に記憶する(ステップS20)。ここでは、トップフォルダのフォルダファイルにはファイル名「0000.FLP」が付されており、このファイル名からトップフォルダのフォルダファイルを検出して読み出す。
【0084】
次に、CPU10は、トップフォルダのフォルダファイルからタイトル情報を読み出す(ステップS21)。ここでは、トップフォルダのフォルダファイルにはタイトル情報として「トップフォルダ」の文字列が含まれている(図7参照)。
【0085】
次に、CPU10は、トップフォルダのフォルダファイルからフォルダ格納個数の情報を読み出し(ステップS22)、フォルダ格納個数が「1」以上であるか否かを判定する(ステップS23)。フォルダ格納個数が「1」であると判定すると(ステップS23:YES)、CPU10は、カウンタのカウント値Mを「1」に設定する(ステップS24)。その後、CPU10は、トップフォルダのフォルダファイルに含まれるフォルダ情報のうちM番目のフォルダ情報を読み出し(ステップS25)、このフォルダ情報に含まれるセキュリティ設定情報が「セキュリティ設定有」を示すものであるか否かを判定する(ステップS26)。この処理において、「セキュリティ設定有」を示すものであると判定すると(ステップS26:YES)、CPU10は処理をステップS31に移行し、「セキュリティ設定有」を示すものではなく、「セキュリティ設定無」を示すものであると判定すると(ステップS26:NO)、CPU10は処理をステップS27に移行する。
【0086】
ステップS27において、CPU10は、M番目のフォルダ情報に含まれるフォルダIDと一致するフォルダIDを有するフォルダファイルに含まれるタイトル情報をメモリカード8から読み出してRAM12のタイトルリスト用領域にタイトルリストの情報として記憶し(ステップS28)、カウンタのカウント値Mに「1」を加算する(ステップS29)。
【0087】
また、ステップS31において、CPU10は、表示装置1のセキュリティ状態がセキュリティロック状態であるか否かを判定する。この処理において、セキュリティロック状態でないと判定すると(ステップS31:NO)、CPU10は、処理をステップS27に移行する。一方、セキュリティロック状態であると判定すると(ステップS31:YES)、CPU10は、M番目のフォルダ情報に含まれるフォルダIDと一致するフォルダIDを有するフォルダファイルのタイトル情報として、ROM11に記憶している所定情報(「セキュリティフォルダ」の文字列)を読み出し、RAM12のタイトルリスト用領域にタイトルリストの情報として記憶し(ステップS32)、処理をステップS29に移行する。
【0088】
ステップS29の処理が終了すると、CPU10は、フォルダ格納個数分の処理が終了したか否かを判定する(ステップS30)。このとき、CPU10はカウンタのカウント値Mがフォルダ格納個数と同じになっているときに、フォルダ格納個数分の処理が終了したと判定する。この処理において、CPU10は、フォルダ格納個数分の処理が終了していないと判定すると(ステップS30:NO)、処理をステップS25に戻し、フォルダ格納個数分の処理が終了したと判定すると(ステップS30:YES)、処理をステップS33へ移行する。
【0089】
ステップS33において、CPU10は、トップフォルダのフォルダファイルからドキュメント格納個数の情報を読み出し、ドキュメント格納個数が「1」以上であるか否かを判定する(ステップS34)。ドキュメント格納個数が「1」であると判定すると(ステップS34:YES)、CPU10は、カウンタのカウント値Nを「1」に設定する(ステップS35)。その後、CPU10は、トップフォルダのフォルダファイルに含まれるドキュメント情報のうちN番目のドキュメント情報を読み出し(ステップS36)、このドキュメント情報に含まれるセキュリティ設定情報が「セキュリティ設定有」を示すものであるか否かを判定する(ステップS37)。この処理において、「セキュリティ設定有」を示すものであると判定すると(ステップS37:YES)、CPU10は処理をステップS42に移行し、「セキュリティ設定有」を示すものではなく、「セキュリティ設定無」を示すものであると判定すると(ステップS37:NO)、CPU10は処理をステップS38に移行する。
【0090】
ステップS38において、CPU10は、N番目のドキュメント情報に含まれるドキュメントIDと一致するドキュメントIDを有するドキュメントファイルのプロパティ情報に含まれるタイトル情報をメモリカード8から読み出してRAM12のタイトルリスト用所定領域に記憶し(ステップS39)、カウンタのカウント値Nに「1」を加算する(ステップS40)。
【0091】
また、ステップS42において、CPU10は、表示装置1のセキュリティ状態がセキュリティロック状態であるか否かを判定する。この処理において、セキュリティロック状態ではないと判定すると(ステップS42:NO)、CPU10は、処理をステップS38に移行する。一方、セキュリティロック状態であると判定すると(ステップS42:YES)、CPU10は、N番目のドキュメント情報に含まれるドキュメントIDと一致するドキュメントIDを有するドキュメントファイルのタイトル情報として、ROM11に記憶している所定情報(「セキュリティドキュメント」の文字列)を読み出し、タイトルリストの情報としてRAM12のタイトルリスト用領域に記憶し(ステップS43)、処理をステップS40に移行する。
【0092】
ステップS40の処理が終了すると、CPU10は、ドキュメント格納個数分の処理が終了したか否かを判定する(ステップS41)。このとき、CPU10はカウンタのカウント値Nがドキュメント格納個数と同じになっているときに、ドキュメント格納個数分の処理が終了したと判定する。この処理において、CPU10は、ドキュメント格納個数分の処理が終了していないと判定すると(ステップS41:NO)、処理をステップS36に戻し、ドキュメント格納個数分の処理が終了したと判定すると(ステップS41:YES)、RAM12のタイトルリスト用領域に記憶したタイトルリストの情報に基づいてタイトルリストを表示部2に表示して(ステップS44)、「フォルダのリスト表示処理」を終了する。
【0093】
次に、ステップS5に示す「ファイル表示処理」について、図14を参照して説明する。この「ファイル表示処理」は、CPU10が表示制御手段として機能して実行されるものである。
【0094】
この処理を開始すると、CPU10は、表示部2に表示しているタイトルリストを生成するために用いたフォルダファイルに含まれるセキュリティ設定情報のうち、ステップS4において選択されたと判定したファイル(以下、「選択ファイル」と呼ぶ。)のセキュリティ設定情報が「セキュリティ設定有」を示すものであるか否かを判定する(ステップS50)。この処理において、「セキュリティ設定有」を示すものであると判定すると(ステップS50:YES)、CPU10は処理をステップS51に移行し、「セキュリティ設定有」を示すものではなく、「セキュリティ設定無」を示すものであると判定すると(ステップS50:NO)、CPU10は処理をステップS55に移行する。
【0095】
ステップS51において、CPU10は、表示装置1のセキュリティ状態がセキュリティロック状態であるか否かを判定する。この処理において、セキュリティロック状態ではないと判定すると(ステップS51:NO)、CPU10は、処理をステップS58に移行する。一方、セキュリティロック状態であると判定すると(ステップS51:YES)、CPU10は、暗証番号入力画面を表示部2に表示してユーザに暗証番号の入力を促す(ステップS52)。そして、ユーザが領域選択ボタン6により暗証番号の入力操作を行うと、その入力した暗証番号が一致するか否かを判定する(ステップS53)。なお、暗証番号が一致するか否かは選択ファイルが復号化できるか否かで判定するが、復号判定用情報をドキュメント情報やフォルダ情報に含ませ、或いはメモリカード8の所定領域に復号判定用情報を記憶して、ユーザが入力した暗証番号で復号判定用情報が正常に復号できるかにより暗証番号が一致するか否かを判定するようにしてもよい。この処理において、暗証番号が一致すると判定すると(ステップS53:YES)、CPU10は、RAM12に復号キーを記憶すると共に、表示装置1のセキュリティ状態をセキュリティロック解除状態に設定して(ステップS54)、処理をステップS58に移行する。
【0096】
また、ステップS55において、表示装置1のセキュリティ状態がセキュリティロック状態であるか否かを判定する。この処理において、セキュリティロック状態ではないと判定すると(ステップS55:NO)、CPU10は、RAM12に記憶した復号キーを消去すると共に、表示装置1のセキュリティ状態をセキュリティロック状態に設定して(ステップS56)、セキュリティロック通知を数秒間行い(ステップS57)、処理をステップS58へ移行する。このセキュリティロック通知は、図3(e)に示すような画面を表示部2に表示することによって行われる。一方、セキュリティロック状態であると判定すると(ステップS55:YES)、CPU10は処理をステップS58へ移行する。
【0097】
ステップS58において、CPU10は、選択ファイルがフォルダファイルであるのか否かを判定する。この処理において、CPU10は、選択ファイルがフォルダファイルであると判定すると(ステップS58:YES)、処理をステップS59に移行し、選択ファイルがフォルダファイルではなくドキュメントファイルであると判定すると(ステップS58:NO)、処理をステップS62に移行する。
【0098】
ステップS59において、CPU10は、情報取得手段として機能して、選択ファイルであるフォルダファイルをメモリカード8から読み出してRAM12の所定領域に記憶する。このとき、選択ファイルであるフォルダファイルがセキュリティ設定されているときには、RAM12に記憶した復号キーによりそのフォルダファイルを復号化してRAM12に記憶する。その後、RAM12に記憶したフォルダファイルに含まれるタイトル情報を読み出しタイトルリストの情報としてタイトルリスト用領域に記憶して(ステップS60)、このタイトルリストの情報に基づいてタイトルリストを表示部2に表示して(ステップS61)、「ファイル表示処理」を終了する。
【0099】
また、ステップS62において、CPU10は、情報取得手段として機能して、選択ファイルであるドキュメントファイルをメモリカード8から読み出してRAM12の所定領域に記憶する。このとき、選択ファイルであるドキュメントファイルがセキュリティ設定されているときには、RAM12に記憶した復号キーによりそのドキュメントファイルを復号化してRAM12に記憶する。その後、RAM12に記憶したドキュメントファイルのドキュメントデータ本体を読み出して表示部2に表示して(ステップS63)、「ファイル表示処理」を終了する。
【0100】
次に、ステップS8に示す「閲覧履歴表示処理」について、図15を参照して説明する。この「閲覧履歴表示処理」は、CPU10が表示制御手段として機能して実行されるものである。
【0101】
この処理を開始すると、CPU10は、まずRAM12に記憶した閲覧履歴ファイルから閲覧履歴登録個数の情報を読み出し(ステップS70)、閲覧履歴登録個数が「1」以上であるか否かを判定する(ステップS71)。閲覧履歴登録個数が「1」であると判定すると(ステップS71:YES)、CPU10は、カウンタのカウント値Xを「1」に設定する(ステップS72)。その後、CPU10は、閲覧履歴ファイルに含まれる閲覧ドキュメント情報のうちX番目の閲覧ドキュメント情報を読み出し(ステップS73)、この閲覧ドキュメント情報に含まれるセキュリティ設定情報が「セキュリティ設定有」を示すものであるか否かを判定する(ステップS74)。この処理において、「セキュリティ設定有」を示すものであると判定すると(ステップS74:YES)、CPU10は処理をステップS79に移行し、「セキュリティ設定有」を示すものではなく、「セキュリティ設定無」を示すものであると判定すると(ステップS74:NO)、CPU10は処理をステップS75に移行する。
【0102】
ステップS75において、CPU10は、X番目の閲覧ドキュメント情報に含まれるドキュメントIDと一致するドキュメントIDを有するドキュメントファイルに含まれるタイトル情報をメモリカード8から読み出してRAM12のタイトルリスト用領域に記憶し、(ステップS76)、カウンタのカウント値Xに「1」を加算する(ステップS77)。
【0103】
また、ステップS79において、CPU10は、表示装置1のセキュリティ状態がセキュリティロック状態であるか否かを判定する。この処理において、セキュリティロック状態ではないと判定すると(ステップ79:NO)、CPU10は、処理をステップS75に移行する。一方、セキュリティロック状態であると判定すると(ステップS79:YES)、CPU10は、X番目のドキュメント情報に含まれるドキュメントIDと一致するドキュメントIDを有するドキュメントファイルのタイトル情報として、ROM11に記憶している所定情報(「セキュリティドキュメント」の文字列)を読み出し、RAM12のタイトルリスト用領域にタイトルリストの情報として記憶し(ステップS80)、処理をステップS77に移行する。
【0104】
ステップS77の処理が終了すると、CPU10は、閲覧履歴登録個数分の処理が終了したか否かを判定する(ステップS78)。このとき、CPU10はカウンタのカウント値Xが閲覧履歴登録個数と同じになっているときに、閲覧履歴登録個数分の処理が終了したと判定する。この処理において、CPU10は、閲覧履歴登録個数分の処理が終了していないと判定すると(ステップS78:NO)、処理をステップS73に戻し、閲覧履歴登録個数分の処理が終了したと判定すると(ステップS78:YES)、RAM12のタイトルリスト用領域に記憶したタイトルリストの情報に基づいてタイトルリストを表示部2に表示して(ステップS79)、「閲覧履歴表示処理」を終了する。
【0105】
次に、ステップS12に示す「閲覧ドキュメント表示処理」について、図16を参照して説明する。
【0106】
この処理を開始すると、CPU10は、閲覧履歴ファイルに含まれる閲覧ドキュメント情報のうち、ステップS11において選択されたと判定した閲覧ドキュメント情報(以下、「選択ドキュメント」と呼ぶ。)のセキュリティ設定情報が「セキュリティ設定有」を示すものであるか否かを判定する(ステップS90)。この処理において、「セキュリティ設定有」を示すものであると判定すると(ステップS90:YES)、CPU10は処理をステップS91に移行し、「セキュリティ設定有」を示すものではなく、「セキュリティ設定無」を示すものであると判定すると(ステップS90:NO)、CPU10は処理をステップS95に移行する。
【0107】
ステップS91において、CPU10は、表示装置1のセキュリティ状態がセキュリティロック状態であるか否かを判定する。この処理において、セキュリティロック状態ではないと判定すると(ステップS91:NO)、CPU10は、処理をステップS98に移行する。一方、セキュリティロック状態であると判定すると(ステップS91:YES)、CPU10は、暗証番号入力画面を表示部2に表示してユーザに暗証番号の入力を促す(ステップS92)。そして、ユーザが領域選択ボタン6により暗証番号の入力操作を行うと、その入力した暗証番号が一致するか否かを判定する(ステップS93)。なお、暗証番号が一致するか否かは選択ドキュメントのドキュメントファイルが復号化できるか否かで判定するが、復号判定用情報をドキュメント情報に含ませ、或いはメモリカード8の所定領域に復号判定用情報を記憶して、ユーザが入力した暗証番号で復号判定用情報が正常に復号できるかにより暗証番号が一致するか否かを判定するようにしてもよい。この処理において、暗証番号が一致すると判定すると(ステップS93:YES)、CPU10は、表示装置1のセキュリティ状態をセキュリティロック解除状態に設定して(ステップS94)、処理をステップS98に移行する。
【0108】
また、ステップS95において、表示装置1のセキュリティ状態がセキュリティロック状態であるか否かを判定する。この処理において、セキュリティロック状態ではないと判定すると(ステップS95:NO)、CPU10は、RAM12に記憶した復号キーを消去すると共に、表示装置1のセキュリティ状態をセキュリティロック状態に設定して(ステップS96)、セキュリティロック通知を数秒間行い(ステップS97)、処理をステップS98へ移行する。このセキュリティロック通知は、図4(f)に示すような画面を表示部2に表示することによって行われる。一方、セキュリティロック状態であると判定すると(ステップS95:YES)、CPU10は処理をステップS98へ移行する。
【0109】
ステップS98において、CPU10は、情報取得手段として機能して、選択ドキュメントのドキュメントファイルをメモリカード8から読み出してRAM12の所定領域に記憶する。このとき、選択ドキュメントであるドキュメントファイルがセキュリティ設定されているときには、RAM12に記憶した復号キーによりそのドキュメントファイルを復号化してRAM12に記憶する。その後、閲覧履歴ファイルにおける最新の閲覧ドキュメント情報をこの選択ドキュメントのドキュメントファイルとして、このドキュメントファイルのドキュメントIDなどを閲覧履歴ファイルにおける最新の閲覧ドキュメント情報とする(ステップS99)。
【0110】
ステップS99の処理が終了すると、CPU10は、RAM12から選択ドキュメントのドキュメントデータ本体を読み出して表示部2に表示して(ステップS100)、「閲覧ドキュメント表示処理」を終了する。
【0111】
本発明を、上述してきた実施形態を通して説明したが、本実施形態の表示装置1によれば、以下の効果が期待できる。
【0112】
(1)表示手段(表示部2)と、複数のデータファイル(フォルダファイル、ドキュメントファイル)のタイトル情報又は当該タイトル情報に対応する情報(ドキュメントID、フォルダID)を含むリスト情報(フォルダファイル、閲覧履歴ファイル)を取得する情報取得手段(CPU10)と、この取得したリスト情報に基づいて、前記データファイルのタイトル情報を一覧にしたタイトルリストを表示手段に表示する表示制御手段(CPU10)とを備え、リスト情報には、前記データファイル毎にセキュリティ設定の情報(セキュリティ設定情報)が含まれ、前記表示制御手段は、タイトルリストを表示手段に表示するときに、セキュリティ設定の情報に基づき、セキュリティ設定がされていると判定したデータファイルはそのタイトル情報に代えて所定情報(例えば、「セキュリティフォルダ」の文字列や「セキュリティドキュメント」の文字列)を表示するようにしたので、タイトルリストを表示したときにおいてデータファイルの秘匿性を確保することができる。
【0113】
(2)リスト情報(フォルダファイル、閲覧履歴ファイル)は、データファイル(ドキュメントファイル)毎にファイルID(ドキュメントID、フォルダID)とセキュリティ設定の情報とが関連付けられ、前記データファイルは、ファイルデータ(ドキュメントデータ本体、ドキュメント情報及びファイル情報)と、ファイルID(ドキュメントID、フォルダID)及びタイトル情報とが含まれるプロパティ情報とを有しており、情報取得手段(CPU10)は、データファイル及びリスト情報を記憶した記憶媒体(メモリカード8)から記憶媒体ドライブ(メモリカードI/F16)を介してデータファイル及びリスト情報を取得し、制御部(表示制御手段)は、セキュリティ設定の情報に基づきセキュリティ設定がされていないと判定したデータファイルのファイルIDと一致するファイルIDを有するデータファイルに含まれるタイトル情報を取得する一方、セキュリティ設定がされていると判定したデータファイルはそのタイトル情報に代えて所定情報(セキュリティドキュメント)を取得して、タイトルリストを生成し、表示するようにしたので、セキュリティ設定がされていると判定したデータファイルをリスト情報に含まれる情報のみで判定することができ高速処理を可能としつつも、リスト情報の情報量を低減して必要な記憶容量の低減を図ることができる。しかも、リスト情報にはタイトル情報が含まれていないことから、このリスト情報が漏洩等した場合であってもタイトル情報の秘匿性を確保することができる。また、記憶した記憶媒体からデータファイル及びリスト情報を取得することができるので、表示するデータファイルの変更を容易に行うことができる。
【0114】
(3)セキュリティ設定されたデータファイル(フォルダファイル、ドキュメントファイル)のタイトル情報を表示するための解除情報(暗証番号)を入力するための入力手段(操作部4)を備え、セキュリティ設定がされたデータファイルのタイトル情報は暗号化されて記憶媒体(メモリカード8)に記憶されており、表示制御手段(CPU10)は、入力手段により解除情報が入力された後にタイトルリストを表示する際は、セキュリティ設定がされたデータファイルのタイトル情報を復号化して、セキュリティ設定がされたデータファイルのタイトル情報を取得し、セキュリティ設定がされたデータファイルのタイトル情報を含むタイトルリストを生成して表示する。従って、データファイルのタイトル情報が暗号化されて記憶媒体に記憶されていることから、リスト情報に加えてデータファイルが漏洩等した場合であってもタイトル情報の秘匿性を確保することができる。また、解除情報を入力する前であっても、リスト情報のセキュリティ設定の情報からセキュリティ設定されているものは所定のタイトル情報を表示することから、タイトル情報を復号化しなくとも図3(a)や図4(a)のようなタイトルリストの表示が可能となる。
【0115】
(4)表示手段(表示部2)に表示されたタイトルリストからデータファイル(ドキュメントファイル、フォルダファイル)を選択する選択手段(操作部4)を備え、表示制御手段(CPU10)は、選択手段で選択されたデータファイルがセキュリティ設定がされていると判定したデータファイルであるときには、当該データファイルに含まれるファイルデータ(ドキュメントデータ本体、ドキュメント情報、ファイル情報)の表示を規制するようにしたので、セキュリティ設定がされたデータファイルの秘匿性を確保することができる。
【0116】
(5)セキュリティ設定がされたデータファイルのファイルデータ(ドキュメントファイル、フォルダファイル)を表示するための解除情報を入力するための入力手段(操作部4)を備え、情報取得手段(CPU10)は、データファイル及びリスト情報を記憶した記憶媒体(メモリカード8)から記憶媒体ドライブ(メモリカードI/F16)を介してデータファイル及びリスト情報を取得し、セキュリティ設定がされたデータファイルは、記憶媒体に暗号化されて記憶されており、表示制御手段(CPU10)は、入力手段で選択されたデータファイルがセキュリティ設定がされていると判定したデータファイルであるときには、解除情報である暗証番号の入力を促す表示を行い、その後、入力手段から前記解除情報が入力されたときに、前記選択されたデータファイルのファイルデータを復号化して表示するようにしたので、データファイルが記憶されたメモリカード8などの記憶媒体が悪意の第三者に取得されたときであっても、ファイルデータは暗号化されているためその秘匿性を確保することができる。また、復号キーは揮発性メモリ(RAM12)に一時的に記憶され、その後セキュリティロック状態になったときに消去され、また電源OFFになったにも消去されることから、より秘匿性を向上させることができる。さらに、記憶した記憶媒体からデータファイル及びリスト情報を取得することができるので、表示するデータファイルの変更を容易に行うことができる。
【0117】
(6)リスト情報(フォルダファイル)には、データファイル(フォルダファイル、ドキュメントファイル)を格納するフォルダに関する情報(フォルダ情報)を含み、さらに、このフォルダに関する情報には当該フォルダのセキュリティ設定の情報が含まれ、表示制御手段(CPU10)は、フォルダのタイトル情報を含むタイトルリストを表示手段に表示するときに、セキュリティ設定がされているフォルダはタイトル情報に代えて所定情報(例えば、「セキュリティフォルダ」の文字列)を表示するようにしたので、ドキュメント単位だけではなくフォルダ単位でもその秘匿性を担保することができ、より秘匿性を向上させることができる。
【0118】
以上、本発明の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0119】
例えば、セキュリティ設定がされているドキュメントファイルやフォルダファイルのタイトル情報に代えた所定情報として、セキュリティドキュメントやセキュリティフォルダなどのような文字列を用いることとしたが、図形等を用いるようにしてもよい。
【0120】
また、上述においては復号化に用いる暗証番号をトップフォルダ内のフォルダファイルやドキュメントファイルで共通とした例を説明したが、各ファイルに個別に暗証番号を設定することができるようにしてもよい。このとき、閲覧ドキュメント情報に応じたドキュメントファイルのうちセキュリティ設定がされているドキュメントファイルを選択する毎に暗証番号の入力が要求されて、その入力によりセキュリティロック解除状態となり、そのドキュメントファイルを閉じる毎にセキュリティロック解除状態からセキュリティロック状態に移行することになる。
【0121】
また、上述においては着脱可能なメモリカード8に閲覧履歴ファイルやデータファイル(ドキュメントファイルやフォルダファイル)を格納した例を説明したが、表示装置1内に十分な容量の不揮発性メモリを搭載し、この不揮発性メモリに閲覧履歴ファイルやデータファイルに記憶するようにしてもよい。
【0122】
また、上述においては、ユーザに入力される暗証番号を復号キーとして用いることとしたが、これに限られない。例えば、ユーザに入力される暗証番号(第一鍵)と表示装置1のROM11等に記憶した情報(第二鍵)とで復号キー(第一鍵+第二鍵)を生成してもよい。例えば、暗証番号を「1234」とし、表示装置1に記憶した情報を「5678」とすると、「12345678」が復号キーになる。
【符号の説明】
【0123】
1 表示装置
2 表示部
3 表示部
4 操作部
8 メモリカード
10 CPU
11 ROM
12 RAM
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示手段と、
複数のデータファイルのタイトル情報又は当該タイトル情報に対応する情報を含むリスト情報を取得する情報取得手段と、
前記情報取得手段により取得したリスト情報に基づいて、前記データファイルのタイトル情報を一覧にしたタイトルリストを前記表示手段に表示する表示制御手段と、を備えた表示装置において、
前記リスト情報には、前記データファイル毎にセキュリティ設定の情報が含まれ、
前記表示制御手段は、前記タイトルリストを前記表示手段に表示するときに、前記セキュリティ設定の情報に基づき、セキュリティ設定がされていると判定したデータファイルはそのタイトル情報に代えて所定情報を表示することを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記リスト情報は、前記データファイル毎にファイルIDとセキュリティ設定の情報とが関連付けられ、
前記データファイルは、ファイルデータと、ファイルID及びタイトル情報とが含まれるプロパティ情報とを有しており、
前記情報取得手段は、前記データファイル及び前記リスト情報を記憶した記憶媒体から記憶媒体ドライブを介して前記データファイル及び前記リスト情報を取得し、
前記表示制御手段は、前記セキュリティ設定の情報に基づき前記セキュリティ設定がされていないと判定したデータファイルのファイルIDと一致するファイルIDを有するデータファイルに含まれるタイトル情報を取得する一方、前記セキュリティ設定がされていると判定したデータファイルはそのタイトル情報に代えて前記所定情報を取得して、前記タイトルリストを生成し、表示することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記セキュリティ設定されたデータファイルのタイトル情報を表示するための解除情報を入力するための入力手段を備え、
前記セキュリティ設定がされたデータファイルのタイトル情報は暗号化されて前記記憶媒体に記憶されており、
前記表示制御手段は、前記入力手段により解除情報が入力された後に前記タイトルリストを表示する際は、前記セキュリティ設定がされたデータファイルのタイトル情報を復号化して、前記セキュリティ設定がされたデータファイルのタイトル情報を取得し、前記セキュリティ設定がされたデータファイルのタイトル情報を含む前記タイトルリストを生成して表示することを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記表示手段に表示されたタイトルリストからデータファイルを選択する選択手段を備え、
前記表示制御手段は、前記選択手段で選択されたデータファイルがセキュリティ設定がされていると判定したデータファイルであるときには、当該データファイルに含まれるファイルデータの表示を規制することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項5】
前記セキュリティ設定がされたデータファイルのファイルデータを表示するための解除情報を入力するための入力手段を備え、
前記情報取得手段は、前記データファイル及び前記リスト情報を記憶した記憶媒体から記憶媒体ドライブを介して前記データファイル及び前記リスト情報を取得し、
前記セキュリティ設定がされたデータファイルは、前記記憶媒体に暗号化されて記憶されており、
前記表示制御手段は、前記選択手段で選択されたデータファイルがセキュリティ設定がされていると判定したデータファイルであるときには、前記解除情報の入力を促す表示を行い、その後、前記入力手段から前記解除情報が入力されたときに、前記選択されたデータファイルのファイルデータを復号化して表示することを特徴とする請求項4に記載の表示装置。
【請求項6】
前記リスト情報には、前記データファイルを格納するフォルダに関する情報を含み、さらに、前記フォルダに関する情報には当該フォルダのセキュリティ設定の情報が含まれ、
前記表示制御手段は、前記フォルダのタイトル情報を含む前記タイトルリストを前記表示手段に表示するときに、セキュリティ設定がされているフォルダはタイトル情報に代えて所定情報を表示することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項1】
表示手段と、
複数のデータファイルのタイトル情報又は当該タイトル情報に対応する情報を含むリスト情報を取得する情報取得手段と、
前記情報取得手段により取得したリスト情報に基づいて、前記データファイルのタイトル情報を一覧にしたタイトルリストを前記表示手段に表示する表示制御手段と、を備えた表示装置において、
前記リスト情報には、前記データファイル毎にセキュリティ設定の情報が含まれ、
前記表示制御手段は、前記タイトルリストを前記表示手段に表示するときに、前記セキュリティ設定の情報に基づき、セキュリティ設定がされていると判定したデータファイルはそのタイトル情報に代えて所定情報を表示することを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記リスト情報は、前記データファイル毎にファイルIDとセキュリティ設定の情報とが関連付けられ、
前記データファイルは、ファイルデータと、ファイルID及びタイトル情報とが含まれるプロパティ情報とを有しており、
前記情報取得手段は、前記データファイル及び前記リスト情報を記憶した記憶媒体から記憶媒体ドライブを介して前記データファイル及び前記リスト情報を取得し、
前記表示制御手段は、前記セキュリティ設定の情報に基づき前記セキュリティ設定がされていないと判定したデータファイルのファイルIDと一致するファイルIDを有するデータファイルに含まれるタイトル情報を取得する一方、前記セキュリティ設定がされていると判定したデータファイルはそのタイトル情報に代えて前記所定情報を取得して、前記タイトルリストを生成し、表示することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記セキュリティ設定されたデータファイルのタイトル情報を表示するための解除情報を入力するための入力手段を備え、
前記セキュリティ設定がされたデータファイルのタイトル情報は暗号化されて前記記憶媒体に記憶されており、
前記表示制御手段は、前記入力手段により解除情報が入力された後に前記タイトルリストを表示する際は、前記セキュリティ設定がされたデータファイルのタイトル情報を復号化して、前記セキュリティ設定がされたデータファイルのタイトル情報を取得し、前記セキュリティ設定がされたデータファイルのタイトル情報を含む前記タイトルリストを生成して表示することを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記表示手段に表示されたタイトルリストからデータファイルを選択する選択手段を備え、
前記表示制御手段は、前記選択手段で選択されたデータファイルがセキュリティ設定がされていると判定したデータファイルであるときには、当該データファイルに含まれるファイルデータの表示を規制することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項5】
前記セキュリティ設定がされたデータファイルのファイルデータを表示するための解除情報を入力するための入力手段を備え、
前記情報取得手段は、前記データファイル及び前記リスト情報を記憶した記憶媒体から記憶媒体ドライブを介して前記データファイル及び前記リスト情報を取得し、
前記セキュリティ設定がされたデータファイルは、前記記憶媒体に暗号化されて記憶されており、
前記表示制御手段は、前記選択手段で選択されたデータファイルがセキュリティ設定がされていると判定したデータファイルであるときには、前記解除情報の入力を促す表示を行い、その後、前記入力手段から前記解除情報が入力されたときに、前記選択されたデータファイルのファイルデータを復号化して表示することを特徴とする請求項4に記載の表示装置。
【請求項6】
前記リスト情報には、前記データファイルを格納するフォルダに関する情報を含み、さらに、前記フォルダに関する情報には当該フォルダのセキュリティ設定の情報が含まれ、
前記表示制御手段は、前記フォルダのタイトル情報を含む前記タイトルリストを前記表示手段に表示するときに、セキュリティ設定がされているフォルダはタイトル情報に代えて所定情報を表示することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の表示装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2010−186348(P2010−186348A)
【公開日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−30457(P2009−30457)
【出願日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】
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