説明

表示装置

【課題】従来のPOP用品においては、表示機能を高めるうえでのさらなる開発が求められていた。
【解決手段】商品陳列棚やショーケース等の各種構造体に取付ける広告装置に付加する表示装置であって、広告装置A1に取付ける本体部1に、電力による発光部2を設けた表示装置とすることで、発光部2により同広告装置A1をより目立たせることができ、消費者の関心を惹き付けて、宣伝広告機能のさらなる向上に貢献することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品陳列棚等の構造体に取付けた広告装置に付加して用いられる表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、商品やサービスの宣伝広告を省スペースで行うことができ、消費者の購買意欲を喚起するためのものとして、いわゆるPOP用品が種々開発されている。POP用品には、例えば、商品陳列棚等の構造体において、宣伝広告を記載したプレートやシート類を固定保持するものや、商品名を記載したカード類を動作可能に保持してより目立つようにしたものがあり、とくに後者のものはアイキャッチャーとも呼ばれている。
【0003】
また、近年では、商品陳列棚等の構造体に取付けて、TV画面により商品の宣伝広告を行う電子広告装置も実用化されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2001−67551号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のように、POP用品としては既に様々なものが実用化されているが、広告類の表示は極めて多種多様であることから、この種の装置に対する要望が留まることはなく、表示機能を高めるうえでのさらなる開発が求められている。
【0005】
本発明は、上記従来の状況に鑑みて成されたものであって、商品類の広告装置に付加することで同広告装置をより目立たせることができる表示装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の表示装置は、陳列棚やショーケース等の各種構造体に取付ける商品類の広告装置に付加するものであって、広告装置に取付ける本体部に、電力による発光部を設けた構成としており、上記構成をもって従来の課題を解決するための手段としている。
【発明の効果】
【0007】
本発明の表示装置によれば、商品類の広告装置に付加することで同広告装置をより目立たせることができ、消費者の関心を惹き付けて、宣伝広告機能のさらなる向上に貢献することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
図1及び図2は、本発明の表示装置の一実施形態を説明する図である。
図1に示す表示装置は、商品類の広告装置A1に付加するものであって、広告装置A1に取付ける本体部1に、電力による発光部2を備えており、この実施形態では、複数の本体部すなわち広告装置A1の左右に取付ける一対の本体部1,1を備えている。
【0009】
この実施形態の広告装置A1は、ケースBに、TV画面Pや外部端子を配列した凹状の接続部Cのほか、受信機、制御回路、スピーカー及び音量調整部などを備えたものである。
【0010】
これに対して、表示装置の本体部1は、水平断面が半円形状を成していて、広告装置Aの側部への取付面となる平坦面1aと、その反対側となる湾曲面1bを有し、湾曲面1bの頂部に発光部2を備えている。この実施形態の発光部2は、竪に一定間隔で配置した複数(図示例では5個)の発光ダイオード2aである。発光ダイオード2aを用いることにより、長期にわたって小電力で充分な明度の発光が可能となる。
【0011】
また、本体部1は、その下端部に、後記する接続コード3や接続端子4を備えると共に、図示しない内部には、発光部2、接続コード3及び接続端子4を電気的に接続する制御回路が収容してある。制御回路は、発光部2の動作制御も行う。
【0012】
さらに、表示装置は、先述の如く一対の本体部1,1を備えていると共に、一方の本体部1に接続して発光部2に電力を供給するアダプタ付電源コード5と、本体部1,1同士の間で送電する第一の接続コード6と、広告装置Aに電力を供給する第二の接続コード7を備えている。なお、図示例では、両本体部1,1に第一の接続コード6を接続し、一方の本体部1に第二の接続コード7が接続してあるが、これらのコード6,7は夫々着脱可能にすることもできる。
【0013】
上記の表示装置は、広告装置A1の側面に本体部1の平坦面1aを取付ける。これにより、表示装置は、広告装置A1の少なくとも横方向に向けて発光部2を配置した状態となる。なお、広告装置Aへの本体部1の取付手段は、とくに限定されるものではなく、適宜形態の係脱可能な構造を設けても良いし、ねじ類や接着剤などを用いても良く、より望ましくは着脱可能な手段が良い。
【0014】
上記構成を備えた表示装置は、図2に示すように広告装置A1を商品陳列棚Mに固定した状態において、発光部2を点灯又は点滅させたり、各発光ダイオード2aを順に点滅させたりすることで、広告装置A1をより目立たせることができる。
【0015】
また、上記のようにTV画面Pを有する広告装置A1は、プレート等の表示体を保持する簡易なPOP用品に比べれば、単価を大きくせざるを得ない。そこで、当該表示装置をアイキャッチャーとして付加することで、広告装置A1の充分な活用や宣伝広告機能のさらなる向上に貢献することができる。換言すれば、当該表示装置は、TV画面P等の電子機器を有する広告装置A1への適用に非常に有効である。
【0016】
さらに、表示装置は、広告装置A1に本体部1を取付けた状態で、広告装置A1の少なくとも横方向に向けて発光部2が配置してあるので、例えば、多数の商品陳列棚が通路を介して平行に配置してあるような店内レイアウトにおいて、その通路の端からでも発光部2を容易に視認することができ、消費者の関心を惹き付けるものとなる。
【0017】
さらに、表示装置は、複数の本体部1を備え、いずれか一つの本体部1に接続して発光部2に電力を供給する電源コード5と、本体部1,1同士の間で送電する接続コード6を備え、さらに、広告装置Aに電力を供給する第二の接続コード7を備えたものとしているので、当該表示装置及び広告装置A1に対する電力供給系を簡素化できると共に、各装置の増設に対処することも容易である。
【0018】
そして、当該表示装置を付加した広告装置A1は、表示装置の発光部2によって一層目立つものとなり、宣伝広告機能のさらなる向上を実現することができる。
【0019】
図3及び図4は、上記の表示装置を備えた広告装置の実施形態を説明する図である。
図3に示す広告装置A2は、図1に示す表示装置を一体化したものである。この場合には、広告装置A2の内部に、TV画面Pや発光部2に電力供給を行う制御回路を一まとめにできるので、電力供給系は電源コード5のみとなる。この広告装置A2にあっても、表示装置の発光部2によって一層目立つものとなり、宣伝広告機能のさらなる向上を実現することができる。
【0020】
図4に示す広告装置A3は、表示装置を一体化したものであって、表示装置が冷陰極管(小型蛍光灯)から成る発光部12を備えている。この広告装置A2にあっても、表示装置の発光部12により、一層明るく目立つものとなり、宣伝広告機能のさらなる向上を実現することができる。
【0021】
なお、本発明の表示装置及び広告装置は、その詳細な構成が上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の細部を適宜変更することができる。また、上記各実施形態の表示装置及び広告装置は、外部から電力を受給するものとしたが、電池を内蔵するものでも良い。
【0022】
さらに、表示装置は、電力を要する公告装置以外に適用することも可能であり、各種POP用品や商品パッケージなどを含む公告装置に付加して用いることも可能である。
【0023】
さらに、表示装置は、発光部において、光源の光を乱反射する多面体を用いることも有効である。ここで、発光部に代えて、多面体で外光を乱反射させることも考えられる。しかしながら、一般的に、商店の陳列棚には、様々な形態や様々な色彩の商品が数多く陳列されているので、多面体のみの構成よりも光源により自ら発光する構成の方がはるかに目立ち易くなり、アイキャッチャーとして非常に有効である。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の表示装置の一実施形態を説明する斜視図である。
【図2】図1に示す広告装置を陳列棚に取付けた状態を説明する斜視図である。
【図3】表示装置付の広告装置の一実施形態を説明する斜視図である。
【図4】表示装置付の広告装置の他の実施形態を説明する斜視図である。
【符号の説明】
【0025】
A1 A2 A3 広告装置
1 本体部
2 発光部
12 発光部
5 電源コード
6 7 接続コード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品類の広告装置に付加する表示装置であって、広告装置に取付ける本体部に、電力による発光部を設けたことを特徴とする表示装置。
【請求項2】
発光部が、広告装置に本体部を取付けた状態で、広告装置の少なくとも横方向に向けて配置してあることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
複数の本体部を備え、いずれか一つの本体部に接続して発光部に電力を供給する電源コードと、本体部同士の間で送電する接続コードを備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の表示装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の表示装置を備えたことを特徴とする広告装置。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の表示装置を一体化したことを特徴とする広告装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−8903(P2010−8903A)
【公開日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−170669(P2008−170669)
【出願日】平成20年6月30日(2008.6.30)
【出願人】(591135657)ワヨー株式会社 (29)
【Fターム(参考)】