表示装置
【課題】 逆視現象を抑制した表示装置を提供する。
【解決手段】 第1基板12と、第1基板12と対向するように配置された第2基板14と、第1基板12と第2基板14との間に挟持された液晶層LQと、マトリクス状に配置された表示画素PXを含む表示部DYPと、を備えた表示パネルPNLと、表示部DYPを照明する照明装置BLと、マトリクス状に配置された表示画素PXの列に沿って配置された複数の凸レンズ20を含むレンチキュラーレンズLENと、を備え、表示パネルPNLの厚さ方向DWと視認方向とが成す角度θと輝度との関係は、ステップ状に変化するように構成されている。
【解決手段】 第1基板12と、第1基板12と対向するように配置された第2基板14と、第1基板12と第2基板14との間に挟持された液晶層LQと、マトリクス状に配置された表示画素PXを含む表示部DYPと、を備えた表示パネルPNLと、表示部DYPを照明する照明装置BLと、マトリクス状に配置された表示画素PXの列に沿って配置された複数の凸レンズ20を含むレンチキュラーレンズLENと、を備え、表示パネルPNLの厚さ方向DWと視認方向とが成す角度θと輝度との関係は、ステップ状に変化するように構成されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子機器に搭載される表示装置として、液晶表示装置や有機EL表示装置が普及している。液晶表示装置は、軽量、薄型、低消費電力などの特徴を生かして、パーソナルコンピュータ、情報携帯端末、テレビジョン、あるいはカーナビゲーションシステム等の表示装置として広く利用されている。
【0003】
この表示装置は、一つの二次元情報を表示するに留まらず、立体(三次元)情報を表示可能な表示装置が提案されている。立体表示可能な表示装置は、右目用と左目用との映像を別途用意し、さまざまな手段で、右目用の映像を右目に、左目用の映像を左目に届くように構成される。
【0004】
立体表示可能な表示装置についてさまざまな方式が提案されている。視差バリア方式は、液晶表示パネルの表示部前面にバリア用の液晶表示パネルを配置し、その遮光部と透過部とで右目により視認される画素と左目により視認される画素とを切り替える。レンチキュラーレンズ方式では、液晶表示パネルの表示部前面に設置したレンチキュラーレンズの集光性を利用して右目に見える映像と左目に見える映像とを切り替える。
【0005】
また、時分割駆動によって左右それぞれの方向に照明装置から出射される光を振り分けることで光の指向性を切り替える方式も提案されている。この方式によれば、空間解像度、もしくは開口率を減少させることなく複数の画面を表示することや、立体情報を表示することができる。
【0006】
なお、これらは2視差のデータを表示するものであるが、3つ以上の映像データを使用する多視差方式の立体表示装置も提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2006−276569号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、立体情報を表示可能な表示装置の構成によっては、右目用の映像が左目に、または、左目用の映像が右目に視認される場合があった。もし、両目とも逆の映像が視認される場合には、逆視と呼ばれる立体情報として画面から飛び出すべきものがへこんで見える状況になる。この逆視現象は、利用者に非常に不快感や疲労感を与える原因となっていた。したがって、立体表示可能な表示装置では、この逆視現象を極力少なくすべきである。
【0009】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、立体表示を行なう際に逆視現象を抑制した表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
実施形態に係る表示装置は、第1基板と、前記第1基板と対向するように配置された第2基板と、前記第1基板と前記第2基板との間に挟持された液晶層と、マトリクス状に配置された表示画素を含む表示部と、を備えた表示パネルと、前記表示部を照明する照明装置と、マトリクス状に配置された表示画素の列に沿って配置された複数の凸レンズを含むレンチキュラーレンズと、を備え、前記表示パネルの厚さ方向と視認方向とが成す角と輝度との関係は、ステップ状に変化するように構成されている。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】実施形態に係る表示装置の一構成例を概略的に示す図である。
【図2】第1実施形態に係る表示装置の表示パネルの一構成例を説明するための図である。
【図3】第1実施形態に係る表示装置の画面に対する角度と輝度との関係の一例を説明するための図である。
【図4】第1実施形態に係る表示装置の画面からの視距離が異なる場合の、角度と輝度との関係の一例を説明するための図である。
【図5】第2実施形態に係る表示装置の表示パネルの一構成例を説明するための図である。
【図6】第2実施形態に係る表示装置の表意パネルの一構成例を説明するための図である。
【図7】第2実施形態に係る表示装置の画面に対する角度と輝度との関係の一例を説明するための図である。
【図8】第3実施形態に係る表示装置の立体視領域の一例について説明するための図である。
【図9】第3実施形態に係る表示装置の表示パネルの一構成例を概略的に示す図である。
【図10】左目用のバックライトの輝度を低下させた場合の立体視の特性の一例について説明するための図である。
【図11】第1比較例に係る表示装置の立体視領域の一例について説明するための図である。
【図12】第1比較例に係る表示装置の画面からの視距離が異なる場合の、角度と輝度との関係の一例を説明するための図である。
【図13】第2比較例に係る表示装置の立体視領域の一例について説明するための図である。
【図14】第2比較例に係る表示装置の表示パネルの一構成例を説明するための図である。
【図15】第2比較例に係る表示装置の画面に対する角度と輝度との関係の一例を説明するための図である。
【図16】第2比較例に係る表示装置の画面からの視距離が異なる場合の、角度と輝度との関係の一例を説明するための図である。
【図17】第2比較例に係る表示装置の画面からの視距離が異なる場合の、角度と輝度との関係の一例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、実施形態に係る表示装置ついて、図面を参照して説明する。
【0013】
図1に、第1実施形態に係る表示装置の一構成例を概略的に示す。本実施形態に係る表示装置は、液晶表示パネルPNLと、液晶表示パネルPNLの表示部DYPを照明する照明装置BLと、表示部DYP上に配置されたレンチキュラーレンズと、液晶表示パネルと照明装置BLとの間に配置された複数の光学シートST1、ST2と、を備えている。光学シートST1、ST2は、集光シート、拡散シート等である。
【0014】
液晶表示パネルPNLは、アレイ基板12と、アレイ基板12と対向するように配置された対向基板14と、アレイ基板12と対向基板14との間に挟持された液晶層LQ(図2に示す)と、マトリクス状に配置された表示画素PXを含む表示部DYPと、を備えている。
【0015】
表示画素PXは、第1画像を表示させる第1画素PXLと、第2画像を表示させる第2画素PXRとを備えている。第1画素PXLと第2画素PXRとは行方向において交互に並んで配置されている。また第1画素PXLと第2画素PXRとは列方向にそれぞれ並んで配置されている。
【0016】
表示部DYPにおいて、アレイ基板12は、透明絶縁性基板(図示せず)の上層において各表示画素PXに対応してマトリクス状に配置された画素電極と、画素電極の配列する行に沿って延びる複数の走査線GLと、画素電極の配列する列に沿って延びる複数の信号線SLと、走査線GLと信号線SLとが交差する位置近傍に配置された画素スイッチ(図示せず)と、を備えている。
【0017】
画素スイッチは、例えばスイッチング素子として薄膜トランジスタを備えている。薄膜トランジスタのゲート電極は、対応する走査線GLと電気的に接続されている(あるいは一体に形成されている)。薄膜トランジスタのソース電極は、対応する信号線SLと電気的に接続されている(あるいは一体に形成されている)。薄膜トランジスタのドレイン電極は、対応する画素電極と電気的に接続されている(あるいは一体に形成されている)。
【0018】
表示部DYPの周囲の領域において、アレイ基板12は、複数の走査線GLおよび複数の信号線SLを駆動する駆動回路(図示せず)を備えている。アレイ基板12の端部には、外部からの信号を供給する配線基板16が電気的に接続されている。駆動回路は、複数の走査線GLを順次駆動して画素スイッチのソース−ドレイン間を導通させ、外部から供給された映像信号を対応する信号線SLに印加して画素電極に映像信号を書き込むように構成されている。
【0019】
対向基板14は、透明絶縁性基板(図示せず)の上層に複数の画素電極と対向するように配置された対向電極(図示せず)と、信号線SLおよび走査線GLに対向するように格子状に配置された遮光層BMを備えている。遮光層は、例えば黒色に着色された樹脂層である。
【0020】
カラー表示タイプの液晶表示装置は、カラーフィルタ層(図示せず)、を備えている。カラーフィルタ層は、アレイ基板12の透明絶縁性基板上あるいは、対向基板14の透明絶縁性基板上に配置されている。カラーフィルタ層は、赤色の主波長の光を透過する赤色着色層と、緑色の主波長の光を透過する緑色着色層と、青色の主波長の光を透過する青色着色層と、を備えている。赤色着色層と緑色着色層と青色着色層とのそれぞれは、走査線GLが延びる方向に沿って並ぶ表示画素PXに対応して配置されている。
【0021】
アレイ基板12と対向基板14との液晶層LQと接する側の表面には、一対の配向膜(図示せず)が配置されている。配向膜は、液晶層LQに含まれる液晶分子の配向状態を規定するように表面に所定の配向処理が成されている。本実施形態に係る表示装置は、配向膜の表面が互いに略平行な方向にラビング処理がなされた、OCBモードの液晶表示装置である。
【0022】
照明装置BLは、光源(図示せず)と、光源から出射された光が入射され表示部DYPに向けて光を出射する導光体(図示せず)と、を備えている。
【0023】
レンチキュラーレンズLENは、液晶表示パネルPNLの第1画素PXL列を透過した光を左側(L側、第1方向D1)に、第2画素PXR列を透過した光を右側(R側、第2方向D2)に振り分けるように配置されている。レンチキュラーレンズLENは、信号線SLが延びる方向に凸面が連続したレンズ20が、走査線GLが延びる方向に並んで配置されている。各レンズ20は、一対の第1画素PXL列と第2画素PXR列とに対向するように配置されている。
【0024】
図2に、液晶表示パネルPNLとレンチキュラーレンズLENとの一構成例を概略的に示す。本実施形態では、レンチキュラーレンズLENは、液晶層LQに焦点が合うように構成されている。
【0025】
図3に、液晶表示パネルPNLの厚さ方向DWと視認方向との角度θと、視認される輝度との関係の一例を示す。なお、視認方向とは、左右(LR)方向と厚さ方向DWとにより規定される平面において、利用者の視点と表示部DYPの左右(LR)方向における中心(Center)とを通る方向である。なお、図3には、利用者の左目からの視認方向の角度θを点PL、右目からの視認方向の角度θを点PRで示している。
【0026】
レンチキュラーレンズLENの焦点を液晶層LQに合わせると、左目(L側)で視認される画像と、右目(R側)で視認される画像との輝度が、角度θに対してステップ状に変化する。すなわち、レンチキュラーレンズLENの焦点を液晶層LQに合わせると、利用者の視点が左右方向に移動した際に、焦点は画素内を移動するのみであって、左側画像および右側画像の明るさが変化しない。このとき、液晶表示パネルPNLの厚さ方向DWと視認方向とが成す角度θが±4°以下の範囲において、輝度が90%以上となることが望ましい。また、液晶表示パネルPNLの厚さ方向DWと視認方向とが成す角度θが±10°以上の範囲において、第1方向(左側)D1に振り分けられた光の輝度と、第2方向(右側)D2に振り分けられた光の輝度とが切り替わるように構成されることが望ましい。
【0027】
ここで、逆視とは、三次元表示を行なった際に、右目に入る映像の比率が左目用画像の方が右目用画像よりも大きく、かつ、左目に入る映像の比率が右目用画像の方が左目用画像よりも大きい状態とする。
【0028】
図10は、時分割で照明装置から出射される光の指向性を左右に切り替えて表示する方式で、左右一方の光量を下げて、三次元映像がどの時点で見えなくなるかを観察した一例を示すものである。
【0029】
最初は、左右均等の光量で表示されており、それぞれ一定量の他方成分、クロストークが存在する。ただし、多少クロストークがあっても、映像が二重像に見えるだけで、立体感は阻害されない。左側の光量を下げていくと、光量が80%乃至20%までは二重像が強くなったが、立体感は阻害されなかった。左側の光量が20%となった場合には、立体感が破綻し、右側画像のクロストーク量と正規光量が逆転した。
【0030】
つまり、立体感は非常にクリティカルな現象であり、相対的に非正規光量が正規光量を上回ることが条件になる。これは、両目に同じ情報が視認されたときと同じである。逆視は、両目共に非正規光(右目に左目用画像かつ左目に右目用画像)が強く入る状態であり、飛び出して見えるべきものが、へこんで見える状態である。
【0031】
図4に、表示部DYPからの視距離が異なる場合の、角度θと輝度との関係の一例を示す。なお、図4の角度θと輝度と関係において、各視距離における左目からの視認方向の角度θに対応する位置を点PL、右目からの視認方向の角度θに対応する位置を点PRで示している。また、視距離とは、利用者の左目および右目間の中心位置から液晶表示パネルPNLの表示部DYPまでの距離である。
【0032】
図4に示すように、左側で視認される画像と右側で視認される画像との輝度が、角度θに対してステップ状に変化することによって、液晶表示パネルPNLの表示部DYPから距離が離れてもクロストークが増加することがない。すなわち、本実施形態に係る液晶表示装置では、表示部DYPから距離が離れても非正規光量が正規光量を上回ることがなく、逆視となることが回避され、立体表示を行なう際に逆視現象を抑制した表示装置を提供することができる。
【0033】
次に、第2実施形態に係る表示装置について図面を参照して説明する。なお、以下の複数の実施形態および比較例の説明において、上述の第1実施形態に係る表示装置と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0034】
上述の第1実施形態に係る表示装置において、焦点が遮光層BM上に至ると透過率が低下する。そのため、映像が局所的に暗く表示され、例えば白ベタを表示した際には黒帯が発生することがあった。このとき、レンチキュラーレンズLENの焦点を液晶層LQからずらすと黒帯をぼかして表示することができるが、角度θに対する輝度変化がサインカーブに近づき、逆視現象を回避することが困難になる。そこで、本実施形態では、レンチキュラーレンズLENの焦点を液晶層LQに合わせたことは第1実施形態と同様であるが、表示画素PXの構造が異なっている。
【0035】
図5に、本実施形態に係る表示装置の液晶表示パネルPNLの一構成例を概略的に示す。液晶表示パネルPNLの表示部DYPは、行方向の左側(L側、第1側)から右側(R側、第1側)に交互に第1画素PXLと第2画素PXRとが列方向に並んで配置されている。
【0036】
アレイ基板12は、絶縁性基板の上層において第1画素PXLに配置された画素電極PELと、第2画素PXRに配置された画素電極PERと、を備えている。左側(L側)から右側(R側)に向かう方向に並んで配置された第2画素PXRと第1画素PXLとの間には、2本の信号線SLが配置されている。第2画素PXRの画素電極PERには、行方向における右側(第2側)に配置された信号線SLから映像信号が供給される。第1画素PXLの画素電極PELには、行方向における左側(第1側)に配置された信号線SLから映像信号が供給される。
【0037】
この場合、左側から右側に向かう方向に並んで配置された第1画素PXLと第2画素PXRとの間の領域には、信号線SLが配置されないため、画素間の領域の幅を小さくすることができる。
【0038】
図6に、本実施形態に係る表示装置の表示パネルPNLの一構成例を示す。対向基板14は、2本の信号線SLと対向するように配置された第1遮光層BMAと、第1画素PXLの画素電極PELと第2画素PXRの画素電極PERとの間の領域(第1画素PXLの右側(第2側)第2画素PXRの左側(第1側)との間の領域)と対向するように配置された第2遮光層BMBと、を備えている。
【0039】
ここで、上記のように、左側から右側に向かう方向に並んで配置された第1画素PXLと第2画素PXRとの間の領域の幅を小さくしているため、第2遮光層BMBは第1実施形態における遮光層BMよりも走査線GLが延びる方向における幅を小さくすることができる。一方、第1遮光層BMAは、第1実施形態における遮光層BMよりも走査線GLが延びる方向における幅が大きくなる。
【0040】
ここで、対となる右目用画像と左目用画像とが表示される第1画素PXLと第2画素PXRとの間(正規画素間)で黒帯が発生すると、立体表示の表示品位が低下する。一方、逆視が発生する方向、すなわち、左側から右側に向かう方向に並ぶ第2画素PXRと第1画素PXLとの間(非正規画素間)には黒帯が発生しても立体表示の表示品位が低下することがなく、逆視方向では、右目用画像を表示する第2画素PXRと左目用画像を表示する第1画素PXLとの距離を離して逆視現象を発生させず、平面表示とすることも効果的である。
【0041】
本実施形態では、正規画素間で画素電極をできるだけ近接させ、遮光層BMBの走査線GLが延びる方向の幅も小さくする、もしくは正規画素間の遮光層をなしにする(遮光層BMBを設けない)。一方、非正規画素間の遮光層BMAは走査線GLが延びる方向の幅を第1実施形態よりも大きくする。
【0042】
図7に、本実施形態に係る表示装置の画面に対する角度θと輝度との関係の一例を示す。液晶表示パネルPNLを上記のように構成することによって、正規画素間で輝度が低下することにより黒帯の発生を抑制するともに、非正規画素間での逆視現象が生じることを回避することができる。すなわち、本実施形態によれば、立体表示を行なう際に逆視現象をさらに抑制した表示装置を提供することができる。
【0043】
次に、第3実施形態に係る表示装置について図面を参照して説明する。
【0044】
図8に、本実施形態に係る表示装置の立体視領域A1の一例を示す。本実施形態のコンセプトは、逆視に見える領域がない又は少ないことにある。利用者の右目と左目とにそれぞれ、右目用、左目用の映像が入力されれば立体に認識できる。すなわち、立体視領域は、右目映像と左目映像の間の角度に存在する。
【0045】
本実施形態に係る表示装置は、液晶表示パネルPNLの画素構造を特殊なものにすることなく、立体表示を行なう際に、左目用画像を表示する第1画素PXLと、右目用画像を表示する第2画素PXRと、黒画像を表示する画素(第3画素)とを設けることで、逆視現象が生じることを抑制する。
【0046】
すなわち、本実施形態では立体視領域A1間を広くして、利用者が立体視領域A1から外れた角度θから液晶表示パネルPNLの表示部DYPを見た場合には、一方の目に非正規側の映像が視認され、もう一方の目には黒画像が視認されることになり、利用者にとっては表示部DYPに二次元映像が表示されているように見える。この場合、逆視現象が生じないため、利用者の疲労を軽減することができる。
【0047】
図9に、本実施形態に係る表示装置の液晶表示パネルPNLの一構成例を概略的に示す。液晶表示パネルPNLは、表示画素PXが、立体表示を行なう際に左目用画像を表示する第1画素PXLと、右目用画像を表示する第2画素PXRと、黒画像を表示する黒画素とを備え、左側(L側)から右側(R側)へ向かう方向において、黒画素、第1画素PXL、第2画素PXRの順に周期的に並んで配置されている。
【0048】
アレイ基板12は、絶縁性基板上において、黒画素に配置された画素電極PEBと、第1画素PXLに配置された画素電極PELと、第2画素PXRに配置された画素電極PERと、を備えている。信号線SLは、画素電極PEB、PEL、PERが配列する列に沿って配置されている。
【0049】
画素電極PEBはその左側に配置された信号線SLから画素スイッチTを介して黒表示に対応した映像信号が供給される。画素電極PELはその左側に配置された信号線SLから画素スイッチTを介して左目用画像に対応する映像信号が供給される。画素電極PERはその左側に配置された信号線SLから画素スイッチTを介して右目用画像に対応する映像信号が供給される。
【0050】
対向基板14は、絶縁性基板の上層において、信号線SLに対向するように配置された遮光層BMを備えている。
【0051】
レンチキュラーレンズLENは、液晶表示パネルPNLの第1画素PXLを透過した光を左側(L側)に、第2画素PXRを透過した光を右側(R側)に振り分けるように配置されている。レンチキュラーレンズLENは、信号線SLが延びる方向に凸面が連続したレンズ20が、走査線GLが延びる方向に並んで配置されている。各レンズ20は、左右方向における端部20Eが黒画素の列と対向するとともに、一対の第1画素PXLの列と第2画素PXRの列とに対向するように配置されている。本実施形態では、レンチキュラーレンズLENは、液晶層LQに焦点が合うように構成されている。
【0052】
上記のように、黒画素を配置することによって、立体視領域A1間を広くすることにより、逆視現象が生じることを抑制することができる。さらに、アレイ基板12の構成は上述の第1実施形態と同様にすることができ、汎用性を高くするとともに、製造コストの安価に抑えることが可能となる。すなわち、本実施形態によれば、立体表示を行なう際に逆視現象をさらに抑制した表示装置を提供することができる。
【0053】
次に、第1比較例に係る表示装置について図面を参照して説明する。
【0054】
図11に、本比較例に係る表示装置の立体視領域A1の一例を示す。本比較例に係る表示装置では、時分割で照明装置から出射される光の指向性を左右に切り替えて表示する方式を採用している。
【0055】
図11に示すように、時分割で照明装置の指向性を切り替える方式では、液晶表示パネルPNLの表示部DYPに向かって左側(L側)と右側(R側)とで表示するデータを時分割で切り替える特性になる。
【0056】
図12に、本比較例に係る表示装置の画面からの視距離が異なる場合の、角度θと輝度との関係の一例を示す。図12に示すように、正面から見た場合には液晶表示パネルPNLの表示部DYPからの距離に関わらず左右の映像の輝度が等しく、利用者は立体映像を視認することができる。
【0057】
一方、利用者が左右方向にずれた位置から表示部DYPを見た場合には、二次元映像しか視認されず、逆視現象が生じることがない。したがって、逆視のない表示装置ではあるが、立体視領域A1が正面のみに限られる。このため、モバイル機器など、可搬型で視認位置を調整できる機器に適用する場合には逆視現象を回避することができる。
【0058】
しかし、この方式の表示装置は、照明装置の構成が特殊となり、偏光変換素子であるDBEFや拡散板を使用することができず、電力効率が悪くなることがあった。
【0059】
次に、第2比較例に係る表示装置について、図面を参照して説明する。
【0060】
図13に、本比較例に係る表示装置の立体視領域A1と、逆視領域A2と、の一例を示す。利用者の右目と左目との中心と液晶表示パネルPNLの表示部DYPとの間を結ぶ線が、逆視領域A2を通る場合に、逆視現象が生じる。
【0061】
図14に、本比較例に係る表示装置の表示パネルの一構成例を示す。本比較例では、レンチキュラーレンズLENの焦点を液晶層LQとずらした位置に合わせている。
【0062】
図14に示すように、液晶層LQとずらした位置にレンチキュラーレンズLENの焦点を合わせると、角度θに対する輝度の特性はサインカーブを描くように変化する。図15に、本比較例に係る表示装置の、表示部DYPに対する角度θと輝度との特性の一例を示す。
【0063】
図16に示すように、レンチキュラーレンズLENの焦点の位置を調整して液晶表示パネルPNLの表示部DYPから40cm離れた場所で最適に見えるように設計すると、20cm離れた位置ではピーク位置から目の位置が離れ、逆視になる。観察距離が離れると、クロストークが増加する。また横(LR)方向に移動すると、近い距離で逆視現象が発生する。
【0064】
図17に示すように、レンチキュラーレンズLENの焦点の位置を調整して液晶表示パネルPNLの表示部DYPから20cm離れた場所で最適に見えるように設計した場合、40cm離れた場合ではかなりのクロストークが発生する。しかし、立体視領域A1の幅が図16に示す場合よりも大きくなるため、横(LR)方向の移動に対する逆視角度(逆視現象が生じるときの角度θ)は大きくなる。上記のように、角度θ依存の周期を大きくすると逆視現象は発生しにくくなるが、クロストークが発生して立体表示の表示品位が低下した。
【0065】
なお、例えば、モバイル電子機器に搭載される表示装置では、視認距離が20cm以上60cm以下において、逆視現象を回避することが望ましい。
【0066】
上記のように、第1乃至第3実施形態に係る表示装置によれば、逆視現象が少ない表示装置を提供することができる。
【0067】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0068】
例えば、上述の第1乃至第3実施形態に係る表示装置はOCBモードの液晶表示装置であったが、TNモードの液晶表示装置や、FFSモードやIPSモードの横電界を利用して液晶の配向状態を制御する液晶表示装置であっても良い。これらの液晶表示装置であっても、レンチキュラーレンズの焦点を液晶層に合わせて輝度特性をステップ状とすることによって、上述の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0069】
さらに、有機EL表示装置であっても良い。有機EL表示装置の場合でも、レンチキュラーレンズの焦点を適切に調整することにより、輝度特性をステップ状にすることによって上述の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0070】
PNL…液晶表示パネル(表示パネル)、DYP…表示部、BL…照明装置、LQ…液晶層、PX…表示画素、PXL…第1画素、PXR…第2画素、GL…走査線、SL…信号線、BM…遮光層、LEN…レンチキュラーレンズ、DW…厚さ方向、θ…角度、PEL、PER、PEB…画素電極、BMA…第1遮光層、BMB…第2遮光層、A1…立体視領域、A2…逆視領域、T…画素スイッチ、12…アレイ基板(第1基板)、14…対向基板(第2基板)、16…配線基板、20…レンズ(凸レンズ)、20E…端部。
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子機器に搭載される表示装置として、液晶表示装置や有機EL表示装置が普及している。液晶表示装置は、軽量、薄型、低消費電力などの特徴を生かして、パーソナルコンピュータ、情報携帯端末、テレビジョン、あるいはカーナビゲーションシステム等の表示装置として広く利用されている。
【0003】
この表示装置は、一つの二次元情報を表示するに留まらず、立体(三次元)情報を表示可能な表示装置が提案されている。立体表示可能な表示装置は、右目用と左目用との映像を別途用意し、さまざまな手段で、右目用の映像を右目に、左目用の映像を左目に届くように構成される。
【0004】
立体表示可能な表示装置についてさまざまな方式が提案されている。視差バリア方式は、液晶表示パネルの表示部前面にバリア用の液晶表示パネルを配置し、その遮光部と透過部とで右目により視認される画素と左目により視認される画素とを切り替える。レンチキュラーレンズ方式では、液晶表示パネルの表示部前面に設置したレンチキュラーレンズの集光性を利用して右目に見える映像と左目に見える映像とを切り替える。
【0005】
また、時分割駆動によって左右それぞれの方向に照明装置から出射される光を振り分けることで光の指向性を切り替える方式も提案されている。この方式によれば、空間解像度、もしくは開口率を減少させることなく複数の画面を表示することや、立体情報を表示することができる。
【0006】
なお、これらは2視差のデータを表示するものであるが、3つ以上の映像データを使用する多視差方式の立体表示装置も提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2006−276569号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、立体情報を表示可能な表示装置の構成によっては、右目用の映像が左目に、または、左目用の映像が右目に視認される場合があった。もし、両目とも逆の映像が視認される場合には、逆視と呼ばれる立体情報として画面から飛び出すべきものがへこんで見える状況になる。この逆視現象は、利用者に非常に不快感や疲労感を与える原因となっていた。したがって、立体表示可能な表示装置では、この逆視現象を極力少なくすべきである。
【0009】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、立体表示を行なう際に逆視現象を抑制した表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
実施形態に係る表示装置は、第1基板と、前記第1基板と対向するように配置された第2基板と、前記第1基板と前記第2基板との間に挟持された液晶層と、マトリクス状に配置された表示画素を含む表示部と、を備えた表示パネルと、前記表示部を照明する照明装置と、マトリクス状に配置された表示画素の列に沿って配置された複数の凸レンズを含むレンチキュラーレンズと、を備え、前記表示パネルの厚さ方向と視認方向とが成す角と輝度との関係は、ステップ状に変化するように構成されている。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】実施形態に係る表示装置の一構成例を概略的に示す図である。
【図2】第1実施形態に係る表示装置の表示パネルの一構成例を説明するための図である。
【図3】第1実施形態に係る表示装置の画面に対する角度と輝度との関係の一例を説明するための図である。
【図4】第1実施形態に係る表示装置の画面からの視距離が異なる場合の、角度と輝度との関係の一例を説明するための図である。
【図5】第2実施形態に係る表示装置の表示パネルの一構成例を説明するための図である。
【図6】第2実施形態に係る表示装置の表意パネルの一構成例を説明するための図である。
【図7】第2実施形態に係る表示装置の画面に対する角度と輝度との関係の一例を説明するための図である。
【図8】第3実施形態に係る表示装置の立体視領域の一例について説明するための図である。
【図9】第3実施形態に係る表示装置の表示パネルの一構成例を概略的に示す図である。
【図10】左目用のバックライトの輝度を低下させた場合の立体視の特性の一例について説明するための図である。
【図11】第1比較例に係る表示装置の立体視領域の一例について説明するための図である。
【図12】第1比較例に係る表示装置の画面からの視距離が異なる場合の、角度と輝度との関係の一例を説明するための図である。
【図13】第2比較例に係る表示装置の立体視領域の一例について説明するための図である。
【図14】第2比較例に係る表示装置の表示パネルの一構成例を説明するための図である。
【図15】第2比較例に係る表示装置の画面に対する角度と輝度との関係の一例を説明するための図である。
【図16】第2比較例に係る表示装置の画面からの視距離が異なる場合の、角度と輝度との関係の一例を説明するための図である。
【図17】第2比較例に係る表示装置の画面からの視距離が異なる場合の、角度と輝度との関係の一例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、実施形態に係る表示装置ついて、図面を参照して説明する。
【0013】
図1に、第1実施形態に係る表示装置の一構成例を概略的に示す。本実施形態に係る表示装置は、液晶表示パネルPNLと、液晶表示パネルPNLの表示部DYPを照明する照明装置BLと、表示部DYP上に配置されたレンチキュラーレンズと、液晶表示パネルと照明装置BLとの間に配置された複数の光学シートST1、ST2と、を備えている。光学シートST1、ST2は、集光シート、拡散シート等である。
【0014】
液晶表示パネルPNLは、アレイ基板12と、アレイ基板12と対向するように配置された対向基板14と、アレイ基板12と対向基板14との間に挟持された液晶層LQ(図2に示す)と、マトリクス状に配置された表示画素PXを含む表示部DYPと、を備えている。
【0015】
表示画素PXは、第1画像を表示させる第1画素PXLと、第2画像を表示させる第2画素PXRとを備えている。第1画素PXLと第2画素PXRとは行方向において交互に並んで配置されている。また第1画素PXLと第2画素PXRとは列方向にそれぞれ並んで配置されている。
【0016】
表示部DYPにおいて、アレイ基板12は、透明絶縁性基板(図示せず)の上層において各表示画素PXに対応してマトリクス状に配置された画素電極と、画素電極の配列する行に沿って延びる複数の走査線GLと、画素電極の配列する列に沿って延びる複数の信号線SLと、走査線GLと信号線SLとが交差する位置近傍に配置された画素スイッチ(図示せず)と、を備えている。
【0017】
画素スイッチは、例えばスイッチング素子として薄膜トランジスタを備えている。薄膜トランジスタのゲート電極は、対応する走査線GLと電気的に接続されている(あるいは一体に形成されている)。薄膜トランジスタのソース電極は、対応する信号線SLと電気的に接続されている(あるいは一体に形成されている)。薄膜トランジスタのドレイン電極は、対応する画素電極と電気的に接続されている(あるいは一体に形成されている)。
【0018】
表示部DYPの周囲の領域において、アレイ基板12は、複数の走査線GLおよび複数の信号線SLを駆動する駆動回路(図示せず)を備えている。アレイ基板12の端部には、外部からの信号を供給する配線基板16が電気的に接続されている。駆動回路は、複数の走査線GLを順次駆動して画素スイッチのソース−ドレイン間を導通させ、外部から供給された映像信号を対応する信号線SLに印加して画素電極に映像信号を書き込むように構成されている。
【0019】
対向基板14は、透明絶縁性基板(図示せず)の上層に複数の画素電極と対向するように配置された対向電極(図示せず)と、信号線SLおよび走査線GLに対向するように格子状に配置された遮光層BMを備えている。遮光層は、例えば黒色に着色された樹脂層である。
【0020】
カラー表示タイプの液晶表示装置は、カラーフィルタ層(図示せず)、を備えている。カラーフィルタ層は、アレイ基板12の透明絶縁性基板上あるいは、対向基板14の透明絶縁性基板上に配置されている。カラーフィルタ層は、赤色の主波長の光を透過する赤色着色層と、緑色の主波長の光を透過する緑色着色層と、青色の主波長の光を透過する青色着色層と、を備えている。赤色着色層と緑色着色層と青色着色層とのそれぞれは、走査線GLが延びる方向に沿って並ぶ表示画素PXに対応して配置されている。
【0021】
アレイ基板12と対向基板14との液晶層LQと接する側の表面には、一対の配向膜(図示せず)が配置されている。配向膜は、液晶層LQに含まれる液晶分子の配向状態を規定するように表面に所定の配向処理が成されている。本実施形態に係る表示装置は、配向膜の表面が互いに略平行な方向にラビング処理がなされた、OCBモードの液晶表示装置である。
【0022】
照明装置BLは、光源(図示せず)と、光源から出射された光が入射され表示部DYPに向けて光を出射する導光体(図示せず)と、を備えている。
【0023】
レンチキュラーレンズLENは、液晶表示パネルPNLの第1画素PXL列を透過した光を左側(L側、第1方向D1)に、第2画素PXR列を透過した光を右側(R側、第2方向D2)に振り分けるように配置されている。レンチキュラーレンズLENは、信号線SLが延びる方向に凸面が連続したレンズ20が、走査線GLが延びる方向に並んで配置されている。各レンズ20は、一対の第1画素PXL列と第2画素PXR列とに対向するように配置されている。
【0024】
図2に、液晶表示パネルPNLとレンチキュラーレンズLENとの一構成例を概略的に示す。本実施形態では、レンチキュラーレンズLENは、液晶層LQに焦点が合うように構成されている。
【0025】
図3に、液晶表示パネルPNLの厚さ方向DWと視認方向との角度θと、視認される輝度との関係の一例を示す。なお、視認方向とは、左右(LR)方向と厚さ方向DWとにより規定される平面において、利用者の視点と表示部DYPの左右(LR)方向における中心(Center)とを通る方向である。なお、図3には、利用者の左目からの視認方向の角度θを点PL、右目からの視認方向の角度θを点PRで示している。
【0026】
レンチキュラーレンズLENの焦点を液晶層LQに合わせると、左目(L側)で視認される画像と、右目(R側)で視認される画像との輝度が、角度θに対してステップ状に変化する。すなわち、レンチキュラーレンズLENの焦点を液晶層LQに合わせると、利用者の視点が左右方向に移動した際に、焦点は画素内を移動するのみであって、左側画像および右側画像の明るさが変化しない。このとき、液晶表示パネルPNLの厚さ方向DWと視認方向とが成す角度θが±4°以下の範囲において、輝度が90%以上となることが望ましい。また、液晶表示パネルPNLの厚さ方向DWと視認方向とが成す角度θが±10°以上の範囲において、第1方向(左側)D1に振り分けられた光の輝度と、第2方向(右側)D2に振り分けられた光の輝度とが切り替わるように構成されることが望ましい。
【0027】
ここで、逆視とは、三次元表示を行なった際に、右目に入る映像の比率が左目用画像の方が右目用画像よりも大きく、かつ、左目に入る映像の比率が右目用画像の方が左目用画像よりも大きい状態とする。
【0028】
図10は、時分割で照明装置から出射される光の指向性を左右に切り替えて表示する方式で、左右一方の光量を下げて、三次元映像がどの時点で見えなくなるかを観察した一例を示すものである。
【0029】
最初は、左右均等の光量で表示されており、それぞれ一定量の他方成分、クロストークが存在する。ただし、多少クロストークがあっても、映像が二重像に見えるだけで、立体感は阻害されない。左側の光量を下げていくと、光量が80%乃至20%までは二重像が強くなったが、立体感は阻害されなかった。左側の光量が20%となった場合には、立体感が破綻し、右側画像のクロストーク量と正規光量が逆転した。
【0030】
つまり、立体感は非常にクリティカルな現象であり、相対的に非正規光量が正規光量を上回ることが条件になる。これは、両目に同じ情報が視認されたときと同じである。逆視は、両目共に非正規光(右目に左目用画像かつ左目に右目用画像)が強く入る状態であり、飛び出して見えるべきものが、へこんで見える状態である。
【0031】
図4に、表示部DYPからの視距離が異なる場合の、角度θと輝度との関係の一例を示す。なお、図4の角度θと輝度と関係において、各視距離における左目からの視認方向の角度θに対応する位置を点PL、右目からの視認方向の角度θに対応する位置を点PRで示している。また、視距離とは、利用者の左目および右目間の中心位置から液晶表示パネルPNLの表示部DYPまでの距離である。
【0032】
図4に示すように、左側で視認される画像と右側で視認される画像との輝度が、角度θに対してステップ状に変化することによって、液晶表示パネルPNLの表示部DYPから距離が離れてもクロストークが増加することがない。すなわち、本実施形態に係る液晶表示装置では、表示部DYPから距離が離れても非正規光量が正規光量を上回ることがなく、逆視となることが回避され、立体表示を行なう際に逆視現象を抑制した表示装置を提供することができる。
【0033】
次に、第2実施形態に係る表示装置について図面を参照して説明する。なお、以下の複数の実施形態および比較例の説明において、上述の第1実施形態に係る表示装置と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0034】
上述の第1実施形態に係る表示装置において、焦点が遮光層BM上に至ると透過率が低下する。そのため、映像が局所的に暗く表示され、例えば白ベタを表示した際には黒帯が発生することがあった。このとき、レンチキュラーレンズLENの焦点を液晶層LQからずらすと黒帯をぼかして表示することができるが、角度θに対する輝度変化がサインカーブに近づき、逆視現象を回避することが困難になる。そこで、本実施形態では、レンチキュラーレンズLENの焦点を液晶層LQに合わせたことは第1実施形態と同様であるが、表示画素PXの構造が異なっている。
【0035】
図5に、本実施形態に係る表示装置の液晶表示パネルPNLの一構成例を概略的に示す。液晶表示パネルPNLの表示部DYPは、行方向の左側(L側、第1側)から右側(R側、第1側)に交互に第1画素PXLと第2画素PXRとが列方向に並んで配置されている。
【0036】
アレイ基板12は、絶縁性基板の上層において第1画素PXLに配置された画素電極PELと、第2画素PXRに配置された画素電極PERと、を備えている。左側(L側)から右側(R側)に向かう方向に並んで配置された第2画素PXRと第1画素PXLとの間には、2本の信号線SLが配置されている。第2画素PXRの画素電極PERには、行方向における右側(第2側)に配置された信号線SLから映像信号が供給される。第1画素PXLの画素電極PELには、行方向における左側(第1側)に配置された信号線SLから映像信号が供給される。
【0037】
この場合、左側から右側に向かう方向に並んで配置された第1画素PXLと第2画素PXRとの間の領域には、信号線SLが配置されないため、画素間の領域の幅を小さくすることができる。
【0038】
図6に、本実施形態に係る表示装置の表示パネルPNLの一構成例を示す。対向基板14は、2本の信号線SLと対向するように配置された第1遮光層BMAと、第1画素PXLの画素電極PELと第2画素PXRの画素電極PERとの間の領域(第1画素PXLの右側(第2側)第2画素PXRの左側(第1側)との間の領域)と対向するように配置された第2遮光層BMBと、を備えている。
【0039】
ここで、上記のように、左側から右側に向かう方向に並んで配置された第1画素PXLと第2画素PXRとの間の領域の幅を小さくしているため、第2遮光層BMBは第1実施形態における遮光層BMよりも走査線GLが延びる方向における幅を小さくすることができる。一方、第1遮光層BMAは、第1実施形態における遮光層BMよりも走査線GLが延びる方向における幅が大きくなる。
【0040】
ここで、対となる右目用画像と左目用画像とが表示される第1画素PXLと第2画素PXRとの間(正規画素間)で黒帯が発生すると、立体表示の表示品位が低下する。一方、逆視が発生する方向、すなわち、左側から右側に向かう方向に並ぶ第2画素PXRと第1画素PXLとの間(非正規画素間)には黒帯が発生しても立体表示の表示品位が低下することがなく、逆視方向では、右目用画像を表示する第2画素PXRと左目用画像を表示する第1画素PXLとの距離を離して逆視現象を発生させず、平面表示とすることも効果的である。
【0041】
本実施形態では、正規画素間で画素電極をできるだけ近接させ、遮光層BMBの走査線GLが延びる方向の幅も小さくする、もしくは正規画素間の遮光層をなしにする(遮光層BMBを設けない)。一方、非正規画素間の遮光層BMAは走査線GLが延びる方向の幅を第1実施形態よりも大きくする。
【0042】
図7に、本実施形態に係る表示装置の画面に対する角度θと輝度との関係の一例を示す。液晶表示パネルPNLを上記のように構成することによって、正規画素間で輝度が低下することにより黒帯の発生を抑制するともに、非正規画素間での逆視現象が生じることを回避することができる。すなわち、本実施形態によれば、立体表示を行なう際に逆視現象をさらに抑制した表示装置を提供することができる。
【0043】
次に、第3実施形態に係る表示装置について図面を参照して説明する。
【0044】
図8に、本実施形態に係る表示装置の立体視領域A1の一例を示す。本実施形態のコンセプトは、逆視に見える領域がない又は少ないことにある。利用者の右目と左目とにそれぞれ、右目用、左目用の映像が入力されれば立体に認識できる。すなわち、立体視領域は、右目映像と左目映像の間の角度に存在する。
【0045】
本実施形態に係る表示装置は、液晶表示パネルPNLの画素構造を特殊なものにすることなく、立体表示を行なう際に、左目用画像を表示する第1画素PXLと、右目用画像を表示する第2画素PXRと、黒画像を表示する画素(第3画素)とを設けることで、逆視現象が生じることを抑制する。
【0046】
すなわち、本実施形態では立体視領域A1間を広くして、利用者が立体視領域A1から外れた角度θから液晶表示パネルPNLの表示部DYPを見た場合には、一方の目に非正規側の映像が視認され、もう一方の目には黒画像が視認されることになり、利用者にとっては表示部DYPに二次元映像が表示されているように見える。この場合、逆視現象が生じないため、利用者の疲労を軽減することができる。
【0047】
図9に、本実施形態に係る表示装置の液晶表示パネルPNLの一構成例を概略的に示す。液晶表示パネルPNLは、表示画素PXが、立体表示を行なう際に左目用画像を表示する第1画素PXLと、右目用画像を表示する第2画素PXRと、黒画像を表示する黒画素とを備え、左側(L側)から右側(R側)へ向かう方向において、黒画素、第1画素PXL、第2画素PXRの順に周期的に並んで配置されている。
【0048】
アレイ基板12は、絶縁性基板上において、黒画素に配置された画素電極PEBと、第1画素PXLに配置された画素電極PELと、第2画素PXRに配置された画素電極PERと、を備えている。信号線SLは、画素電極PEB、PEL、PERが配列する列に沿って配置されている。
【0049】
画素電極PEBはその左側に配置された信号線SLから画素スイッチTを介して黒表示に対応した映像信号が供給される。画素電極PELはその左側に配置された信号線SLから画素スイッチTを介して左目用画像に対応する映像信号が供給される。画素電極PERはその左側に配置された信号線SLから画素スイッチTを介して右目用画像に対応する映像信号が供給される。
【0050】
対向基板14は、絶縁性基板の上層において、信号線SLに対向するように配置された遮光層BMを備えている。
【0051】
レンチキュラーレンズLENは、液晶表示パネルPNLの第1画素PXLを透過した光を左側(L側)に、第2画素PXRを透過した光を右側(R側)に振り分けるように配置されている。レンチキュラーレンズLENは、信号線SLが延びる方向に凸面が連続したレンズ20が、走査線GLが延びる方向に並んで配置されている。各レンズ20は、左右方向における端部20Eが黒画素の列と対向するとともに、一対の第1画素PXLの列と第2画素PXRの列とに対向するように配置されている。本実施形態では、レンチキュラーレンズLENは、液晶層LQに焦点が合うように構成されている。
【0052】
上記のように、黒画素を配置することによって、立体視領域A1間を広くすることにより、逆視現象が生じることを抑制することができる。さらに、アレイ基板12の構成は上述の第1実施形態と同様にすることができ、汎用性を高くするとともに、製造コストの安価に抑えることが可能となる。すなわち、本実施形態によれば、立体表示を行なう際に逆視現象をさらに抑制した表示装置を提供することができる。
【0053】
次に、第1比較例に係る表示装置について図面を参照して説明する。
【0054】
図11に、本比較例に係る表示装置の立体視領域A1の一例を示す。本比較例に係る表示装置では、時分割で照明装置から出射される光の指向性を左右に切り替えて表示する方式を採用している。
【0055】
図11に示すように、時分割で照明装置の指向性を切り替える方式では、液晶表示パネルPNLの表示部DYPに向かって左側(L側)と右側(R側)とで表示するデータを時分割で切り替える特性になる。
【0056】
図12に、本比較例に係る表示装置の画面からの視距離が異なる場合の、角度θと輝度との関係の一例を示す。図12に示すように、正面から見た場合には液晶表示パネルPNLの表示部DYPからの距離に関わらず左右の映像の輝度が等しく、利用者は立体映像を視認することができる。
【0057】
一方、利用者が左右方向にずれた位置から表示部DYPを見た場合には、二次元映像しか視認されず、逆視現象が生じることがない。したがって、逆視のない表示装置ではあるが、立体視領域A1が正面のみに限られる。このため、モバイル機器など、可搬型で視認位置を調整できる機器に適用する場合には逆視現象を回避することができる。
【0058】
しかし、この方式の表示装置は、照明装置の構成が特殊となり、偏光変換素子であるDBEFや拡散板を使用することができず、電力効率が悪くなることがあった。
【0059】
次に、第2比較例に係る表示装置について、図面を参照して説明する。
【0060】
図13に、本比較例に係る表示装置の立体視領域A1と、逆視領域A2と、の一例を示す。利用者の右目と左目との中心と液晶表示パネルPNLの表示部DYPとの間を結ぶ線が、逆視領域A2を通る場合に、逆視現象が生じる。
【0061】
図14に、本比較例に係る表示装置の表示パネルの一構成例を示す。本比較例では、レンチキュラーレンズLENの焦点を液晶層LQとずらした位置に合わせている。
【0062】
図14に示すように、液晶層LQとずらした位置にレンチキュラーレンズLENの焦点を合わせると、角度θに対する輝度の特性はサインカーブを描くように変化する。図15に、本比較例に係る表示装置の、表示部DYPに対する角度θと輝度との特性の一例を示す。
【0063】
図16に示すように、レンチキュラーレンズLENの焦点の位置を調整して液晶表示パネルPNLの表示部DYPから40cm離れた場所で最適に見えるように設計すると、20cm離れた位置ではピーク位置から目の位置が離れ、逆視になる。観察距離が離れると、クロストークが増加する。また横(LR)方向に移動すると、近い距離で逆視現象が発生する。
【0064】
図17に示すように、レンチキュラーレンズLENの焦点の位置を調整して液晶表示パネルPNLの表示部DYPから20cm離れた場所で最適に見えるように設計した場合、40cm離れた場合ではかなりのクロストークが発生する。しかし、立体視領域A1の幅が図16に示す場合よりも大きくなるため、横(LR)方向の移動に対する逆視角度(逆視現象が生じるときの角度θ)は大きくなる。上記のように、角度θ依存の周期を大きくすると逆視現象は発生しにくくなるが、クロストークが発生して立体表示の表示品位が低下した。
【0065】
なお、例えば、モバイル電子機器に搭載される表示装置では、視認距離が20cm以上60cm以下において、逆視現象を回避することが望ましい。
【0066】
上記のように、第1乃至第3実施形態に係る表示装置によれば、逆視現象が少ない表示装置を提供することができる。
【0067】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0068】
例えば、上述の第1乃至第3実施形態に係る表示装置はOCBモードの液晶表示装置であったが、TNモードの液晶表示装置や、FFSモードやIPSモードの横電界を利用して液晶の配向状態を制御する液晶表示装置であっても良い。これらの液晶表示装置であっても、レンチキュラーレンズの焦点を液晶層に合わせて輝度特性をステップ状とすることによって、上述の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0069】
さらに、有機EL表示装置であっても良い。有機EL表示装置の場合でも、レンチキュラーレンズの焦点を適切に調整することにより、輝度特性をステップ状にすることによって上述の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0070】
PNL…液晶表示パネル(表示パネル)、DYP…表示部、BL…照明装置、LQ…液晶層、PX…表示画素、PXL…第1画素、PXR…第2画素、GL…走査線、SL…信号線、BM…遮光層、LEN…レンチキュラーレンズ、DW…厚さ方向、θ…角度、PEL、PER、PEB…画素電極、BMA…第1遮光層、BMB…第2遮光層、A1…立体視領域、A2…逆視領域、T…画素スイッチ、12…アレイ基板(第1基板)、14…対向基板(第2基板)、16…配線基板、20…レンズ(凸レンズ)、20E…端部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1基板と、前記第1基板と対向するように配置された第2基板と、前記第1基板と前記第2基板との間に挟持された液晶層と、マトリクス状に配置された表示画素を含む表示部と、を備えた表示パネルと、
前記表示部を照明する照明装置と、
前記表示画素の列に沿って配置された複数のレンズを含み、前記表パネルを透過する光が視認される方向を制御するレンチキュラーレンズと、を備え、
前記表示パネルの厚さ方向と視認方向とが成す角度と輝度との関係は、ステップ状に変化するように構成されている表示装置。
【請求項2】
前記レンズの焦点は、前記液晶層に合わせられている請求項1記載の表示装置。
【請求項3】
前記マトリクス状に配置された表示画素は、行方向に並んで配置された第1画素列と第2画素列とを有し、前記表示画素の周辺に遮光層が形成され、前記第2画素列と前記第1側との間の前記第2側に配置された第2遮光層と、前記第1画素列と前記第2側との間の前記第1側に配置された第1遮光層と、を備え、
前記第2遮光層の幅は前記第1遮光層の幅よりも小さいあるいは、ゼロであることを特徴とした請求項1記載の表示装置。
【請求項4】
前記第1基板は、前記第1画素列の表示画素に映像信号を書き込む第1信号線と、前記第2画素列の表示画素に映像信号を書き込む第2信号線と、を備え、
前記第2の遮光層に対応した基板上に第1信号線と第2信号線を共に配置されている請求項1記載の表示装置。
【請求項5】
前記マトリクス状に配置された表示画素は、行方向に並んで配置された第1画素列と第2画素列と第3画素列と、を備え、
前記レンズは、前記行方向における端部が前記第3画素列と対向するように配置され、
前記第3画素列の表示画素に黒表示に対応する映像信号を書き込むように構成された請求項1記載の表示装置。
【請求項6】
前記表示パネルの厚さ方向と視認方向とが成す角度が±4°以下の範囲において、輝度が90%以上である請求項1記載の表示装置。
【請求項7】
前記レンチキュラーレンズは、前記表示パネルを透過する光が視認される方向を、第1方向と前記第1方向と異なる第2方向とに振り分けるように構成され、
前記表示パネルの厚さ方向と視認方向とが成す角度が±10°以上の範囲において、前記第1方向に振り分けられた光の輝度と、前記第2方向に振り分けられた光の輝度とが切り替わるように構成された請求項1記載の表示装置。
【請求項1】
第1基板と、前記第1基板と対向するように配置された第2基板と、前記第1基板と前記第2基板との間に挟持された液晶層と、マトリクス状に配置された表示画素を含む表示部と、を備えた表示パネルと、
前記表示部を照明する照明装置と、
前記表示画素の列に沿って配置された複数のレンズを含み、前記表パネルを透過する光が視認される方向を制御するレンチキュラーレンズと、を備え、
前記表示パネルの厚さ方向と視認方向とが成す角度と輝度との関係は、ステップ状に変化するように構成されている表示装置。
【請求項2】
前記レンズの焦点は、前記液晶層に合わせられている請求項1記載の表示装置。
【請求項3】
前記マトリクス状に配置された表示画素は、行方向に並んで配置された第1画素列と第2画素列とを有し、前記表示画素の周辺に遮光層が形成され、前記第2画素列と前記第1側との間の前記第2側に配置された第2遮光層と、前記第1画素列と前記第2側との間の前記第1側に配置された第1遮光層と、を備え、
前記第2遮光層の幅は前記第1遮光層の幅よりも小さいあるいは、ゼロであることを特徴とした請求項1記載の表示装置。
【請求項4】
前記第1基板は、前記第1画素列の表示画素に映像信号を書き込む第1信号線と、前記第2画素列の表示画素に映像信号を書き込む第2信号線と、を備え、
前記第2の遮光層に対応した基板上に第1信号線と第2信号線を共に配置されている請求項1記載の表示装置。
【請求項5】
前記マトリクス状に配置された表示画素は、行方向に並んで配置された第1画素列と第2画素列と第3画素列と、を備え、
前記レンズは、前記行方向における端部が前記第3画素列と対向するように配置され、
前記第3画素列の表示画素に黒表示に対応する映像信号を書き込むように構成された請求項1記載の表示装置。
【請求項6】
前記表示パネルの厚さ方向と視認方向とが成す角度が±4°以下の範囲において、輝度が90%以上である請求項1記載の表示装置。
【請求項7】
前記レンチキュラーレンズは、前記表示パネルを透過する光が視認される方向を、第1方向と前記第1方向と異なる第2方向とに振り分けるように構成され、
前記表示パネルの厚さ方向と視認方向とが成す角度が±10°以上の範囲において、前記第1方向に振り分けられた光の輝度と、前記第2方向に振り分けられた光の輝度とが切り替わるように構成された請求項1記載の表示装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
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【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2012−58484(P2012−58484A)
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−201450(P2010−201450)
【出願日】平成22年9月8日(2010.9.8)
【出願人】(302020207)東芝モバイルディスプレイ株式会社 (2,170)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年9月8日(2010.9.8)
【出願人】(302020207)東芝モバイルディスプレイ株式会社 (2,170)
【Fターム(参考)】
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