説明

表示装置

【課題】複数種類の表示パネルへの画像書き込みを、1つの駆動機器を用いて行うことが可能な表示装置を提供する。
【解決手段】表示装置は、信号の入出力を行うインターフェース部を有する駆動機器と、それぞれが、駆動機器と別体として設けられると共に、駆動機器とインターフェース部を介して接続可能な複数種類の表示パネルとを備える。複数種類の表示パネルはそれぞれ、自己の識別情報を提示する識別用端子部を有し、駆動機器は、複数種類の表示パネルのいずれかの表示パネルが接続された場合に、その接続された駆動対象表示パネルの識別用端子部に対する信号入出力結果に基づいて、駆動対象表示パネルの識別情報を取得し、取得した入力識別情報に基づいて、駆動対象表示パネルに対応した画像信号を出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、表示パネルとその駆動部とが互いに分離可能に構成された表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、表示装置では、画像表示を行う表示パネルと、その表示パネルに対応した画像信号の生成等の信号処理を行う駆動部(信号処理部)とは、一体化されたディスプレイモジュールとして形成されている。例えば、表示パネルの背面にフレキシブルプリント基板(FPC:Flexible printed circuits)等を介して、上記のような駆動部が配設されている。
【0003】
ところが、近年では、表示パネルを駆動部分と分離して(別モジュールとして)取り扱うことが可能な表示装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。このような表示装置では、駆動機器が表示パネルとの接続を行うインターフェース部を有しており、表示パネルへ画像信号の書き込みを行う際には、表示パネルを駆動機器へ一時的に接続することが可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−138137号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のような、表示パネルを駆動機器(信号処理部)から分離して取り扱うことが可能な表示装置において、サイズや解像度(画面解像度)等が互いに異なる複数種類の表示パネルへの画像書き込みを、1つの駆動機器を用いて行うことができる表示装置の実現が望まれている。
【0006】
本開示はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、複数種類の表示パネルへの画像書き込みを、1つの駆動機器を用いて行うことが可能な表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の表示装置は、信号の入出力を行うインターフェース部を有する駆動機器と、それぞれが、駆動機器と別体として設けられると共に、駆動機器とインターフェース部を介して接続可能な複数種類の表示パネルとを備えている。複数種類の表示パネルはそれぞれ、自己の識別情報を提示する識別用端子部を有し、駆動機器は、複数種類の表示パネルのいずれかの表示パネルが接続された場合に、その接続された駆動対象表示パネルの識別用端子部に対する信号入出力結果に基づいて、駆動対象表示パネルの識別情報を取得し、取得した入力識別情報に基づいて、駆動対象表示パネルに対応した画像信号を駆動対象表示パネルへ出力するものである。
【0008】
本開示の表示装置では、駆動機器と別体として設けられると共に、駆動機器とインターフェース部を介して接続可能な複数種類の表示パネルが、自己の識別情報を提示する識別用端子部を有する。駆動機器は、駆動対象表示パネルの識別用端子部に対する信号入出力結果に基づいて、駆動対象表示パネルの識別情報(入力識別情報)を取得する。この入力識別情報に基づいて、駆動対象表示パネルに対応した画像信号がインターフェース部を介して駆動対象表示パネルへ出力される。
【発明の効果】
【0009】
本開示の表示装置によれば、駆動機器と別体として設けられると共に、駆動機器とそのインターフェース部を介して接続可能な複数種類の表示パネルが、自己の識別情報を提示する識別用端子部を有する。これにより、駆動機器では、入力識別情報に基づいて、複数種類の表示パネルのうちの駆動対象表示パネルに対応した画像信号を、駆動対象表示パネルに出力することができる。よって、複数種類の表示パネルへの画像書き込みを、1つの駆動機器を用いて行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本開示の一実施形態に係る表示装置の外観構成を表す模式図である。
【図2】図1に示した表示装置(表示パネル)のユーザ使用例を表す模式図である。
【図3】図1に示した表示パネルの画素駆動回路の一例を表す模式図である。
【図4】図1に示した駆動機器の機能ブロック図である。
【図5】図1に示した表示パネルの端子部の構成を表す平面図である。
【図6】図5に示した端子部の識別用端子部の詳細構成を説明するための模式図である。
【図7】図6に示した識別用端子部の他の構成例を表す模式図である。
【図8】駆動機器におけるパネル識別処理(解像度設定処理)を表すフローチャートである。
【図9】(A),(B)は、表示パネル接続から画像データ書き換えまでの動作を表す模式図である。
【図10】(A),(B)は、変形例1に係る識別用端子部の構成を表す平面図である。
【図11】変形例2に係る識別用端子部の構成およびインターフェース部の概略構成を表す平面図である。
【図12】変形例2に係る識別用端子部の構成およびインターフェース部の概略構成を表す平面図である。
【図13】変形例3に係る識別用端子部の構成を表す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示における実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。尚、説明は以下の順序で行う。

1.実施の形態(表示パネルに、2進数の識別情報を提示する識別用端子部を設けた例)
2.変形例1(識別用端子部の他の例)
3.変形例2(識別用端子部の他の例)
4.変形例3(識別用端子部の他の例)
【0012】
<実施の形態>
図1は、本発明の一実施の形態に係る表示装置1の外観構成を表したものである。表示装置1は、画像信号に基づいて画像情報を表示するパネル部分(表示パネル10A,10B)と、その表示用の画像信号を生成する信号処理部分(駆動機器20)とを、互いに分離可能な別モジュールとして備えたものである。表示パネル10A,10Bは、画面解像度(以下、単に解像度という)が互いに異なる(種類の異なる)表示パネルである。
【0013】
表示パネル10A,10Bは、表示部11A,11Bと後述の端子部12A,12Bとからなる。各表示部11A,11Bは、不揮発性(記憶性)表示素子、例えば電気泳動素子、あるいは例えばコレステリック液晶等の不揮発性液晶を有する液晶表示素子を、画素(後述の画素PXL)として含んでいる。表示パネル10A,10Bでは、このような不揮発性表示素子が用いられることにより、画像信号に対応する電圧が印加され(画像信号が書き込まれ)、一度画像が表示されると、その後、電圧を印加し続けなくとも、その画像を表示し続けることができる。本実施の形態では、これらの表示パネル10A,10Bと駆動機器20とが、互いに分離可能となっているが、駆動機器20において生成された画像信号を表示パネル10A,10Bに書き込む際には、各表示パネル10A,10Bと駆動機器20とを一時的に接続できるようになっている。
【0014】
これにより、例えば、表示パネル10Aを駆動機器20に接続して、ある画像情報(画像情報R)についての画像信号を表示パネル10Aに書き込み、画像情報Rを表示させると、図2に示したように、表示パネル10Aを駆動機器20から分離しても、その画像情報Rを表示し続けることができ、画像情報Rを表示した状態で表示パネル10Aをユーザ2が自由に持ち運ぶことが可能である。また、画像情報Rの表示中は、表示パネル10Aにおいて電源が不要である(あるいは微量で済む)ため、非不揮発性(非記憶性)表示素子を用いた場合に比べ消費電力を低減することができる。このような表示パネル10Aは、例えば、いわゆる電子ペーパー(e-paper)や電子ブック(e-book)として好適に利用される。表示パネル10A,10Bが、例えば電子ペーパーや電子ブックとして利用される場合には、薄型で、かつフレキシブルな材料により構成されていることが望ましい。
【0015】
図3に、表示パネル10A(10B)の表示駆動回路を示す。このように、表示パネル10A(表示パネル10Bも同様)では、基板110上の表示領域110Aに複数の画素PXLがマトリクス状に設けられている。この表示領域110Aの周辺領域には、各画素PXLの駆動ドライバとして、垂直走査回路(Yドライバ)112Aおよび水平走査回路(Xドライバ)112Bが配設されている。垂直走査回路112Aは、垂直走査信号Df1に従って各画素PXLを選択し駆動するものである。水平走査回路112Bは、画像信号Dpに対してD/A(デジタル/アナログ)変換を施すと共に、そのD/A変換後の画像信号を、水平走査信号Df2に従って各画素PXLへ出力するものである。この表示パネル10Aに用いられる基板110は、例えばプラスチック等のフレキシブルな材料から構成されることが望ましい。但し、垂直走査回路112Aおよび水平走査回路112Bは、基板110上に直に形成されていてもよいし、COF(chip on film)あるいはTCP(Tape carrier package)等の実装手法により基板110上に接続されていてもよい。
【0016】
このような表示パネル10A,10Bは、表示部11A,11Bの周辺領域から張り出して、端子部12A,12Bを備えている。端子部12A,12Bは、駆動機器20(詳細には後述のインターフェース部26に設けられたパネル接続端子26a)との接続用に使用されるものである。これらの端子部12A,12Bは、例えばパネル基板上に接着されたフレキシブルプリント基板上に配設されている。これらの端子部12A,12Bの詳細構成については後述する。
【0017】
駆動機器20は、複数種類の表示パネル(ここでは、表示パネル10A,10B)のうち、接続された表示パネル(駆動対象表示パネル)に対して画像表示用信号Doutを出力するものであり、その駆動対象表示パネルに対して画像書き込み(画像書き換え)を行うものである。駆動機器20は、例えばその筐体の一部にスロット(差し込み用溝)を有しており、このスロット内にパネル接続端子26aを有している。これにより、表示パネル10Aの端子部12Aまたは表示パネル10Bの端子部12Bを駆動機器20のスロットに差し込むことで、表示パネル10A(または表示パネル10B)と駆動機器20とが電気的に接続される。本実施の形態では、この駆動機器20が、駆動対象表示パネルの識別情報(識別情報Din,入力識別情報)を取得し、この取得した識別情報Dinに基づいて、画像表示用信号Doutを生成、出力する。
【0018】
図4は、駆動機器20の機能ブロック構成を表したものである。駆動機器20は、制御部21、電源回路22、パネル識別部23、記憶部24、信号処理部25およびインターフェース部26を備えている。制御部21は、駆動機器20全体の制御を行うCPU(Central Processing Unit)であり、例えばマイクロプロセッサから構成されている。電源回路22は、制御部21の制御に基づいて、各部に電源の供給を行うものであり、例えば1次電池または2次電池を含んで構成されている。記憶部24は、外部から入力された画像信号(画像信号D0)を保持するフレームメモリである。この記憶部24に保持された画像信号D0は、制御部21の制御に応じて信号処理部25に出力されるようになっている。尚、ここでは、パネル識別部23を、制御部21および信号処理部25と別ブロックとして記載しているが、このパネル識別部23は、制御部21の一部あるいは信号処理部25の一部から構成されていてもよい。
【0019】
パネル識別部23は、制御部21の制御に応じて、インターフェース部26に接続された駆動対象表示パネルの種類を識別し、識別した駆動対象表示パネルに適した解像度を設定する演算処理回路である。具体的には、ここでは、インターフェース部26から識別情報Dinを取得し、この識別情報Dinに基づいて、予め定められたルックアップテーブル23aを参照することにより、駆動対象表示パネルの種類に適した解像度を設定(選択)する。ルックアップテーブル23aでは、接続が想定される複数種類の表示パネルのその種類毎の識別情報(表示パネルの種類を特定するID(Identification)情報)と、それら複数種類の表示パネルのそれぞれに適した解像度とが、対応付けられて保持されている。本実施の形態では、2種類の表示パネル10A,10Bの識別情報と、各表示パネル10A,10Bに適した解像度とがそれぞれ対応付けられてルックアップテーブル23aに保持されている。尚、このパネル識別部23が、本開示の「設定部」の一具体例に相当する。
【0020】
信号処理部25は、例えば解像度変換回路25aおよびタイミングコントローラ25bを有しており、記憶部24に保持された画像信号D0の解像度を変換すると共にその解像度に応じた周波数(水平走査周波数および垂直走査周波数)を設定する演算処理部である。具体的には、解像度変換回路25aが、解像度情報Dr1に基づいて、画像信号D0の解像度を駆動対象の表示パネルに適した解像度へ変換する。タイミングコントローラ25bは、この変換後の解像度に応じて周波数を設定する。
【0021】
インターフェース部26は、複数種類の表示パネルそれぞれとのインターフェースとして機能するものである。このインターフェース部26は、上述したパネル接続端子26aを有しており、パネル接続端子26aを介して駆動対象表示パネルに対する信号入出力を行うものである。具体的には、識別情報Dinを入力信号として受け取る一方、画像表示用信号Doutを出力信号として送出する。このインターフェース部26は、また、2値またはそれ以上の電気信号を生成し、これらを選択的に駆動対象表示パネルへ出力するための電圧生成回路(図示せず)と、パネル接続端子26aを介して電気信号を検出し、識別情報を取得する電圧検出回路26bとを有している。これにより、インターフェース部26では、端子部12A(12B)の一部に設けられた識別用端子部124(詳細は後述)の所定の端子に対して所定の電気信号(V1,V2)を入力すると共に、識別用端子部124の所定の端子から電気信号を検出し、識別情報Diを取得(生成)するようになっている。
【0022】
(端子部12A,12Bの詳細構成)
表示パネル10A,10Bに設けられた端子部12A,12Bは、詳細には以下のような構成となっている。図5に、端子部12A(端子部12Bも同様)の平面構成について示す。このように、端子部12Aは、例えばFPC(フレキシブルプリント基板)120上に各種信号の入出力を行うための複数の端子部が設けられたものである。例えば、端子部12Aは、画像信号用端子部121、タイミング信号用端子部122、電源用端子部123および識別用端子部124を有している。画像信号用端子部121およびタイミング信号用端子部122は、画像書き込み(書き換え)時に、駆動機器20から供給される画像表示用信号Dout(後述)を受け取るための端子部である。
【0023】
識別用端子部124は、複数種類の表示パネルのその種類を識別するために設けられた端子部であり、表示パネルの各種類の識別情報を提示(表現)可能となっている。この識別用端子部124は、複数の端子からなり、これらの複数の端子の電気的な接続関係(電気的に接続されているか、あるいは非接続であるか。以下、「電気的接続関係」「接続関係」という)に応じて識別情報が設定されている。その一部の端子が駆動機器20側から信号を受け取るための入力用端子であり、他の端子が駆動機器20側へ信号を出力するための出力用端子となっている。
【0024】
図6は、識別用端子部124の詳細構成について表したものである。識別用端子部124は、例えば複数の入力用端子(ここでは、2つの入力用端子124a,124b)と、複数の出力用端子(ここでは3つの出力用端子124c,124d,124e)とを含んでいる。識別用端子部124では、上記3つの出力用端子124c,124d,124eがそれぞれ、入力用端子124a,124bのいずれかと電気的に接続されている。例えば、図6に示した例では、出力用端子124c,124eが入力用端子124aに電気的に接続され、出力用端子124dが入力用端子124bに電気的に接続されている。
【0025】
このような電気的接続関係を有する識別用端子部124に対し、駆動機器20からインターフェース部26を介して入力用端子124a,124bのそれぞれに互いに異なる電気信号V1,V2が入力されるようになっている。電気信号V1,V2は、互いに異なっていればよいが、例えば一方(電気信号V1)が参照電位Vcc(例えば+3V)に対応し、他方(電気信号V2)がグランド(GND)電位(例えば0V)に対応している。出力用端子124c,124d,124eでは、上記のように入力用端子124a,124bのどちらかと電気的に接続されていることから、電気信号V1,V2のどちらかに対応する信号を出力するようになっている。
【0026】
例えば、出力用端子124cの出力信号s1は電気信号V1、出力用端子124dの出力信号s2は電気信号V2、出力用端子124eの出力信号s3は電気信号V1となる。このようにして出力用端子124c〜124eから得られる出力信号s1〜s3の組み合わせが、識別情報Diとして駆動機器20により取得される。
【0027】
また、本実施の形態では、インターフェース部26により、出力信号s1〜s3において、例えば電気信号V1に対応する出力が“1”に、電気信号V2に対応する出力が“0(ゼロ)”にそれぞれ置き換えられる((s1,s2,s3)=(1,0,1))。これにより、識別情報Dinが、計3個のデータ配列からなる2進数の識別情報(3ビット(bit)の識別情報)として取得される。即ち、この例では、識別情報Dinとして“101”が取得される。
【0028】
図7(A)〜(D)に、上記と同様の2つの入力用端子124a,124bと、3つの出力用端子124c〜124eとを有する識別用端子部の他の接続構成例(一例)について示す。例えば図7(A)の例では、出力用端子124c〜124eの全てが入力用端子124bに接続されており、識別情報Dinとして“000”が取得される。図7(B)の例では、出力用端子124eが入力用端子124aに、出力用端子124c,124dが入力用端子124bにそれぞれ接続されており、識別情報Dinとして“001”が取得される。同様の原理により、図7(C)の例では“010”が取得され、図7(D)の例では“111”が取得される。このように、識別用端子部124では、入力用端子124a,124bと出力用端子124c〜124eとの接続関係に応じて、様々な識別情報を設定可能である。例えば、上記のように、2つの入力用端子124a,124bと3つの出力用端子124c〜124eとを用いた場合には、計8(=23)通りの識別情報を表すことができる。つまり、8種類の表示パネルの識別が可能となる。
【0029】
尚、ここでは、入力用端子が2つ、出力用端子が3つである場合を例に挙げたが、入力用端子および出力用端子のそれぞれの個数はこれらに限定されるものではない。例えば、出力用端子を2つあるいは4つ以上としてもよい。即ち、n(nは2以上の整数)個の出力用端子(第1〜第nの出力用端子)を設けた場合、これらn個の出力用端子を、2つの入力用端子のどちらかに電気的に接続させることにより、n個のデータ配列からなる2進数の情報(nビットの識別情報)を設定可能となる。また、これにより識別可能な表示パネルは2n種類となる。更に、入力用端子の個数を3つ以上に設定して、各入力用端子に互いに異なる電気信号(3値以上)を入力してもよい。
【0030】
(作用、効果)
本実施の形態の表示装置1では、次のようにして、表示パネル10A(または10B)の画像書き換え動作がなされる。
【0031】
図8は、駆動機器20による駆動処理(パネル識別、画像書き換え処理)のフローチャートである。図9(A),(B)は、そのような駆動処理を模式的に表したものである。駆動機器20では、複数種類の表示パネル(表示パネル10A,10B)のうちのいずれかの表示パネル(駆動対象表示パネル)が、インターフェース部26を介して接続されると、その駆動対象表示パネルから識別情報Dinを自動的に取得する(ステップS1)。次いで、取得した識別情報Dinに基づいてパネル識別(解像度の設定)を行う(ステップS2)。このパネル識別ステップでは、駆動対象表示パネルが表示パネル10A,10Bのどちらであるかを判別し、その駆動対象表示パネルに適した解像度を設定する。このようにして設定された解像度に基づいて画像表示用信号Doutを生成し(ステップS3)、この画像表示用信号Doutを駆動対象表示パネルへ出力する(ステップS4)。以下、各ステップS1〜S4の具体的な処理動作について説明する。
【0032】
(識別情報Dinの取得:ステップS1)
まず、駆動機器20に対し、インターフェース部26(詳細にはパネル接続端子26a)を介して駆動対象表示パネルが接続されると、インターフェース部26は、駆動対象表示パネルから識別情報Dinを取得する。この際、まず、インターフェース部26は、駆動対象表示パネルの端子部(端子部12Aまたは端子部12B)の一部を構成する識別用端子部124(図5および図6参照)に対して、次のような信号入力動作および信号読み出し動作を行う。即ち、インターフェース部26は、識別用端子部124のうちの入力用端子124aに対して電気信号V1を、入力用端子124bに対して電気信号V2をそれぞれ入力する。識別用端子部124では、出力用端子124c〜124eが入力用端子124a,124bのどちらかと電気的に接続されていることから、出力用端子124c〜124eから、電気信号V1,V2のいずれかが出力信号s1〜s3として出力される(インターフェース部26が出力信号s1〜s3を読み出す)。
【0033】
このようにして読み出された出力信号s1〜s3において、インターフェース部26は、上述のように、電気信号V1を“1”に、電気信号V2を“0”にそれぞれ置き換える処理を行う。これにより、所定のビット数(ここでは3ビット)の識別情報Dinを取得する。このようにして、駆動対象表示パネルの識別情報Dinを自動的に取得する。取得された識別情報Dinは、パネル識別部23へ出力される。
【0034】
(パネル識別/解像度設定:ステップS2)
続いて、パネル識別部23は、入力された識別情報Dinに基づき、駆動対象表示パネルが表示パネル10A,10Bのどちらであるのかを判別し、駆動対象表示パネルに適した解像度を設定する。具体的には、パネル識別部23に予め定められたルックアップテーブル23aを参照して、識別情報Dinが表示パネル10A,10Bのどちらを特定するものであるのかを判定すると共に、その識別情報に対応付けられている解像度の情報を読み出す。
【0035】
例えば、表示パネル10Aを特定する識別情報Daとして“101”が、表示パネル10Bを特定する識別情報Dbとして“010”がそれぞれ割り当てられている場合、入力された識別情報Dinが“101”を示すのであれば、駆動対象表示パネルが表示パネル10Aであると判定する。そして、この識別情報Da(表示パネル10A)に対応付けられている解像度を読み出し、これを駆動対象表示パネルの解像度として設定(選択)する。あるいは、入力された識別情報Dinが“010”を示すのであれば、駆動対象表示パネルが表示パネル10Bであると判定する。そして、識別情報Db(表示パネル10B)に対応付けられている解像度を読み出し、これを駆動対象表示パネルの解像度として設定(選択)する。
【0036】
このようにして設定された駆動対象表示パネルの解像度情報Drは、信号処理部25へ出力される。
【0037】
(画像表示用信号Doutの生成:ステップS3)
次に、信号処理部25は、入力された解像度情報Drに基づいて、出力用の画像表示用信号Doutを生成する。具体的には、解像度変換回路25aが、記憶部24から入力される画像信号D0の解像度を、解像度情報Drに基づいて、駆動対象表示パネルに適した解像度に変換する。タイミングコントローラ25bは、その変換後の解像度に応じて周波数を設定し、駆動対象表示パネルに適したタイミング信号Df(水平走査信号Df1,垂直走査信号Df2)を生成する。尚、この信号処理部25は、上記解像度変換および周波数設定以外にも、例えばγ補正処理、階調補正処理等の各種信号処理を行ってもよい。このようにして駆動対象表示パネルに対応して生成された画像信号Dpおよびタイミング信号Df(Df1,Df2)が、画像表示用信号Doutとしてインターフェース部26へ出力される。
【0038】
(画像表示用信号Doutの出力:ステップS4)
この後、インターフェース部26は、信号処理部25から入力された画像表示用信号Doutを、パネル接続用端子26aを介して駆動対象表示パネルへ出力する。この際、画像表示用信号Doutのうちの画像信号Dpは、端子部12A(または端子部12B)の画像信号用端子部121を介して、駆動対象表示パネルの水平走査回路112Bへ供給される。一方、タイミング信号Dfのうち垂直走査信号Df1は、タイミング信号用端子部122を介して、垂直走査回路112Aに供給され、水平走査信号Df2は、タイミング信号用端子部122を介して、水平走査回路112Bに供給される。尚、この画像表示用信号Doutは、上記画像信号Dpおよびタイミング信号Dfに加えて、電源回路22から出力される表示用電源を含んでいる。この表示用電源は、電源用端子部123を介して駆動対象表示パネルへ供給される。
【0039】
(画像書き込み(書き換え)動作)
上記のようにして、画像表示用信号Doutが駆動対象表示パネルへ出力されると、駆動対象表示パネルでは、入力された画像表示用信号Doutに基づいて、表示部11A(または表示部11B)に画像情報が表示される。具体的には、駆動対象表示パネルでは、垂直走査回路112Aが、垂直走査信号Df1に従って、各画素PXLに接続された走査線WSLに走査信号を順次供給すると共に、水平走査回路112Bが、水平走査信号Df2に従って、画像信号Dpを所定の信号線DTLに供給する。これにより、画像信号Dpが供給された信号線DTLと走査信号が供給された走査線WSLとの交差点に位置する画素PXLが選択され、その画素PXLに駆動電圧が印加される。このようにして、駆動対象表示パネルへ画像の書き込み(書き換え)がなされる。
【0040】
このような駆動機器20のパネル識別(解像度設定)動作、画像信号生成動作および画像信号出力動作により、表示装置1のユーザは、駆動対象表示パネル(使用対象表示パネル)の解像度を、書き込み(書き換え)の都度設定することなく、駆動機器20に接続するだけで、自動的に画像の書き込みを行うことができる。
【0041】
例えば、ユーザは、画像情報R1aを表示中の表示パネル10Aに対して画像書き込み(書き換え)を行う場合には、図9(A)に示したように、その表示パネル10Aを駆動機器20のスロット(パネル接続端子26a)に差し込むだけでよい。これにより、駆動機器20によって自動的に、上述したような駆動処理(パネル識別/解像度設定処理)がなされ、新たな画像情報R2aが表示パネル10Aに書き込まれる(画像情報R1aから画像情報R2aに書き換えられる)。即ち、表示パネル10Aにおいて、その解像度に応じた画像情報R2aの書き込み(書き換え)が可能となる。同様に、ユーザは、画像情報R1bを表示中の表示パネル10Bに対して画像書き込み(書き換え)を行う場合には、図9(B)に示したように、その表示パネル10Bを駆動機器20のスロット(パネル接続端子26a)に差し込むだけで、表示パネル10Bの解像度に応じた画像情報R2bの書き込み(書き換え)を行うことができる。
【0042】
以上のように、本実施の形態の表示装置1では、複数種類の表示パネル(表示パネル10A,10B)が、駆動機器20とそのインターフェース部26を介して接続可能であると共に、信号入出力結果に応じて自己の識別情報を提示する識別用端子部124を有している。駆動機器20が、これらの表示パネル10A,10Bのうちの駆動対象表示パネルの識別用端子部124に対する信号入出力結果に基づいて識別情報Dinを取得することにより、駆動対象表示パネルに対応した画像信号Dpを駆動対象表示パネルへ出力することができる。よって、複数種類の表示パネルへの画像書き込みを、1つの駆動機器20を用いて行うことが可能となる。
【0043】
また、本実施の形態では、画像の書き込み(書き換え)を行う際に、駆動対象表示パネルの解像度を、ユーザが設定することなく自動認識することができる。よって、使用時のユーザの負担が軽減され、ユーザビリティを向上することができる。
【0044】
あるいは、表示パネルの解像度情報を取得する手法としては、ユーザ設定(外部入力)の他にも、解像度情報を表示パネルのメモリーに予め保持しておき、画像書き込みの際に、この解像度情報を読み出して駆動機器側へ送る手法がある。このような手法では、表示パネルに解像度情報保持のためのメモリーを設ける必要があるが、本実施の形態では、このようなメモリーが不要であるため、コスト削減およびIC実装面積削減につながる。
【0045】
加えて、本実施の形態では、表示パネル10A,10Bのそれぞれに識別用端子部124を設け、この識別用端子部124における入力用端子部124a,124bと出力用端子部124c〜124eとの接続関係を利用して、パネル識別を行う。ここで、識別情報を取得する手法としては、例えば表示パネルのメモリーに自己の識別情報を予め保持しておき、画像書き込みの際に、この識別情報を読み出して駆動機器側へ送る手法がある。このような手法では、識別情報保持のためのメモリーを設ける必要があるが、本実施の形態では、このようなメモリーが不要であるため、上記と同様、コスト削減およびIC実装面積削減につながる。
【0046】
また、本実施の形態では、表示パネル10A(10B)に不揮発性表示素子を用いることにより、表示パネル10A(10B)にメモリICを設ける必要がなくなるため、この点においても、コスト削減およびIC実装面積削減につながる。
【0047】
尚、上記実施の形態では、複数種類の表示パネルとして、2種類の表示パネル10A,10Bを例示して説明を行ったが、上記実施の形態において識別可能な表示パネルの種類は、この2種類に限定されるものではない。上述したように、識別用端子部の電気的接続関係に応じて、図6に示した例でも8種類の識別が可能であり、端子数を増やせば、より多くの種類の表示パネルの識別が可能である。
【0048】
次に、上記実施の形態の変形例(変形例1,2)について説明する。以下では、上記実施の形態と同様の構成要素については同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0049】
<変形例1>
図10(A),(B)は、変形例1に係る識別用端子部(識別用端子部125)の平面構成を表したものである。この識別用端子部125は、1つの入力用端子125aと1つの出力用端子125bから構成され、これらの入力用端子125aおよび出力用端子125bの電気的な接続関係(接続状態)に応じて識別情報が提示されるようになっている。具体的には、図10(A)に示したように、入力用端子125aおよび出力用端子125bを、互いに電気的に接続させ(図中のC1)、入力用端子125aへ入力される電気信号V3が、出力用端子125bから出力可能な構成とする。あるいは、図10(B)に示したように、入力用端子125aおよび出力用端子125bを、互いに電気的に非接続とし(図中のC2)、入力用端子125aへ入力される電気信号V3(例えば交流電圧)が、出力用端子125bから出力されないような構成とする。
【0050】
本変形例では、上記構成により、識別用端子部125への入力信号に対する出力信号として計2種類のパターンの電気信号が得られ、各出力信号が識別情報Dinとして、インターフェース部26へ出力される。即ち、本変形例では、1つの入力用端子125aと1つの出力用端子125bとを用いて、2種類の識別情報を設定でき、これにより2種類の表示パネルを識別可能となる。
【0051】
このように、識別対象となる表示パネルの種類が2種類に限定される場合には、上記実施の形態のように入力用端子および出力用端子をそれぞれ複数設けなくともよい。より簡易な構成により2種類の表示パネルを識別可能となる。
【0052】
<変形例2>
図11および図12は、変形例2に係る識別用端子部(識別用端子部126)の平面構成を、駆動機器20のインターフェース部26の概略構成と共に表したものである。尚、各図では、識別用端子部126とパネル接続端子26aとの接続状態をスイッチSW1に置き換えて示している。本変形例では、パネル側の識別用端子部126において、予め参照電位(例えば電位Vcc)に接続された端子126aと、検出用端子126bとから構成され、これらの端子126aおよび検出用端子126bの接続状態に応じて識別情報が提示される。具体的には、図11に示したように、端子126aおよび検出用端子126bを、互いに電気的に接続させ(図中のC1)、検出用端子126bから電位Vccを駆動機器20の電圧検出回路26bにおいて検出可能な構成とする。あるいは、図12に示したように、端子126aおよび検出用端子126bを、互いに電気的に非接続とし(図中のC2)、電位Vccが駆動機器20の電圧検出回路26bにおいて検出されないような構成とする。尚、この場合には、電圧検出回路26bでは、グランド電位が検出される。
【0053】
本変形例のように、駆動機器20側から識別用端子部126にパネル識別のための電気信号を入力するのではなく、識別用端子部126の一部(端子126a)を予め所定の電位に接続しておき、この端子126aと検出用端子126bとの接続状態に基づいて識別情報が得られるようにしてもよい。
【0054】
また、上記変形例2では、検出用端子126bを1つとしているが、検出用端子126bを複数設けるようにしてもよい。この場合にも、それらの複数の検出用端子126bと端子126aとの各接続状態に応じて、上記実施の形態において説明したような3種類以上の識別情報を得ることができる。
【0055】
<変形例3>
図13は、変形例3に係る識別用端子部のレイアウト例を表したものである。上記実施の形態では、識別用端子部124を含む端子部12A(12B)を、表示パネル10A(10B)の周辺領域に接続されたフレキシブルプリント基板上に設けたが、この識別用端子部124は、表示パネル10A(10B)を構成する基板110上に設けられていてもよい。例えば、本変形例では、基板110上には、上述のように複数の画素(PXL)を含む画素エリア110Aが形成され、その周辺領域にドライバIC112(垂直走査回路112A,水平走査回路112B)が配設されている。識別用端子部124は、画素エリア110Aの周辺領域に設けられている。表示用端子部113(上述の画素信号用端子部121,タイミング信号用端子部122および表示電源用端子部123)についても、基板110上にドライバIC112と共に形成されている。これらの識別用端子部124および表示用端子部113のそれぞれに配線接続されてフレキシブルプリント基板FPCが接着されており、このフレキシブルプリント基板FPCが、駆動機器20のインターフェース部26に接続されるようになっている。このように、識別用端子部124は、表示パネル10A(10B)の基板110上に直に設けられていてもよい。
【0056】
以上、実施の形態および変形例を挙げて説明したが、本開示内容は上記実施の形態に限定されるものではなく、種々変形可能である。例えば、上記実施の形態等では、表示パネルが不揮発性表示素子を備える例について説明したが、このような不揮発性表示素子に代えて、非記憶性の表示素子と、その表示状態を維持するための小規模な電源とを併せ持つ構成としてもよい。
【0057】
また、上記実施の形態等では、駆動機器のパネル識別部において、パネル識別により解像度を設定する場合について説明したが、このような解像度に限定されず、駆動対象表示パネルにおける表示画像がモノクロかカラーかを判別するようにしてもよく、この判別と解像度設定を組み合わせて用いてもよい。モノクロ画像およびカラー画像を判別する場合には、例えば、パネル識別部23において、モノクロ画像またはカラー画像であるかについての情報を、各表示パネルの識別情報と対応付けて保持しておけばよい。そして、この判別結果を信号処理部25へ出力し、信号処理部25においてその判別結果に応じた信号処理を行うようにすればよい。
【0058】
加えて、上記実施の形態等では、表示パネルがフレキシブルな電子ペーパーである場合を例示したが、本開示の表示パネルは必ずしもフレキシブル性を有していなくともよく、リジットなものであってもよい。但し、本開示内容は、例えばプラスチック基板等を用いて構成されるフレキシブルディスプレイにおいて、特に有用である。
【0059】
尚、本開示の表示装置および電子機器は、以下の(1)〜(13)に記載したような構成であってもよい。
(1)信号の入出力を行うインターフェース部を有する駆動機器と、それぞれが、前記駆動機器と別体として設けられると共に、前記駆動機器と前記インターフェース部を介して接続可能な複数種類の表示パネルとを備え、前記複数種類の表示パネルはそれぞれ、自己の識別情報を提示する識別用端子部を有し、前記駆動機器は、前記複数種類の表示パネルのいずれかの表示パネルが接続された場合に、その接続された駆動対象表示パネルの識別用端子部に対する信号入出力結果に基づいて、前記駆動対象表示パネルの識別情報を取得し、取得した入力識別情報に基づいて、前記駆動対象表示パネルに対応した画像信号を前記駆動対象表示パネルへ出力する表示装置。
(2)前記表示パネルは、不揮発性表示素子を含む上記(1)に記載の表示装置。
(3)前記識別用端子部は、前記インターフェース部からの信号入力用の1または複数の入力用端子と、前記インターフェース部への信号出力用の1または複数の出力用端子とを有し、各入力用端子と各出力用端子との電気的な接続関係に応じて、前記表示パネルの種類毎の識別情報が設定されている上記(1)または(2)に記載の表示装置。
(4)前記識別用端子部は、複数の入力用端子を有すると共に、複数の出力用端子としての第1〜第n(nは2以上の整数)の出力用端子を有し、前記表示パネルの種類毎に、前記第1〜第nの出力用端子はそれぞれ、前記複数の入力用端子のいずれかと電気的に接続されている上記(3)に記載の表示装置。
(5)前記インターフェース部は、前記複数の入力用端子のそれぞれに互いに異なる電気信号を入力することにより、前記第1〜第nの出力用端子の各出力信号の組み合わせに基づいて、前記入力識別情報を取得する上記(1)〜(4)のいずれかに記載の表示装置。
(6)前記識別用端子部は2つの入力用端子を有し、前記インターフェース部は、前記2つの入力用端子の一方の入力用端子に第1の電気信号、他方の入力用端子に第2の電気信号をそれぞれ印加し、前記第1〜第nの出力用端子の各出力信号において、前記第1の電気信号に対応する場合には“1”に、前記第2の電気信号に対応する場合には“0”にそれぞれ置き換え、前記入力識別情報をnビット(bit)の信号として取得する上記(5)に記載の表示装置。
(7)前記表示パネルが2種類である場合、前記識別用端子部は、前記入力用端子および前記出力用端子をそれぞれ1つずつ有し、一方の種類の表示パネルの識別用端子部では、前記入力用端子および前記出力用端子が電気的に接続され、他方の種類の表示パネルの識別用端子部では、前記入力用端子および前記出力用端子が電気的に非接続となっている上記(1)〜(3)のいずれかに記載の表示装置。
(8)前記識別用端子部は、予め所定の電位に接続された端子と、前記インターフェース部と電気的に接続可能な1または複数の検出用端子とを有し、前記端子と各検出用端子との電気的な接続関係に応じて、前記表示パネルの種類毎の識別情報が設定されている上記(1)または(2)に記載の表示装置。
(9)前記駆動機器は、前記入力識別情報に基づいて、前記駆動対象表示パネルに対応した解像度を設定する設定部と、予め保持された画像信号あるいは外部入力された画像信号の解像度を、前記設定部により設定された解像度に変換することにより、前記駆動対象表示パネルに対応した画像信号を生成し、生成した画像信号を前記インターフェース部へ出力する信号処理部とを備えた上記(1)〜(8)のいずれかに記載の表示装置。
(10)前記設定部は、前記表示パネルの種類毎の識別情報とそれぞれの解像度とを対応付けて保持するルックアップテーブルを有し、前記ルックアップテーブルを参照して前記入力識別情報に対応する解像度を設定する上記(9)に記載の表示装置。
(11)前記識別用端子部は、前記表示パネルに接続されるフレキシブルプリント基板(FPC:Flexible printed circuits)上に設けられている上記(1)〜(10)のいずれかに記載の表示装置。
(12)前記識別用端子部は、前記表示パネルの一部を構成する基板上に設けられている上記(1)〜(11)のいずれかに記載の表示装置。
(13)前記表示パネルは電子ペーパーである上記(1)〜(12)のいずれかに記載の表示装置。
【符号の説明】
【0060】
1…表示装置、10A,10B…表示パネル、11A,11B…表示部、12A,12B…端子部、110…基板、110A…画素エリア、112A…垂直走査回路、112B…水平走査回路、120…フレキシブルプリント基板、121…画像信号用端子部、122…タイミング用信号、123…電源用端子部、124〜126…識別用端子部、124a,124b,125a…入力用端子、124c〜124e,125b…出力用端子、125a…端子、126b…検出用端子、20…駆動機器、21…制御部、22…電源回路、23…パネル識別部、23a…ルックアップテーブル、24…記憶部、25…信号処理部、26…インターフェース部、26a…パネル接続端子、26b…電圧検出回路、Din…識別情報、D0,Dp…画像信号、Dr…解像度情報、Df…タイミング信号、Df1…垂直走査信号、Df2…水平走査信号、Dout…画像表示用信号、V1〜V3…電気信号、s1〜s3…出力信号。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
信号の入出力を行うインターフェース部を有する駆動機器と、
それぞれが、前記駆動機器と別体として設けられると共に、前記駆動機器と前記インターフェース部を介して接続可能な複数種類の表示パネルと
を備え、
前記複数種類の表示パネルはそれぞれ、自己の識別情報を提示する識別用端子部を有し、
前記駆動機器は、
前記複数種類の表示パネルのいずれかの表示パネルが接続された場合に、その接続された駆動対象表示パネルの識別用端子部に対する信号入出力結果に基づいて、前記駆動対象表示パネルの識別情報を取得し、
取得した入力識別情報に基づいて、前記駆動対象表示パネルに対応した画像信号を前記駆動対象表示パネルへ出力する
表示装置。
【請求項2】
前記表示パネルは、不揮発性表示素子を含む
請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記識別用端子部は、前記インターフェース部からの信号入力用の1または複数の入力用端子と、前記インターフェース部への信号出力用の1または複数の出力用端子とを有し、
各入力用端子と各出力用端子との電気的な接続関係に応じて、前記表示パネルの種類毎の識別情報が設定されている
請求項2記載の表示装置。
【請求項4】
前記識別用端子部は、複数の入力用端子を有すると共に、複数の出力用端子としての第1〜第n(nは2以上の整数)の出力用端子を有し、
前記表示パネルの種類毎に、前記第1〜第nの出力用端子はそれぞれ、前記複数の入力用端子のいずれかと電気的に接続されている
請求項3に記載の表示装置。
【請求項5】
前記インターフェース部は、前記複数の入力用端子のそれぞれに互いに異なる電気信号を入力することにより、前記第1〜第nの出力用端子の各出力信号の組み合わせに基づいて、前記入力識別情報を取得する
請求項2に記載の表示装置。
【請求項6】
前記識別用端子部は2つの入力用端子を有し、
前記インターフェース部は、
前記2つの入力用端子の一方の入力用端子に第1の電気信号、他方の入力用端子に第2の電気信号をそれぞれ印加し、
前記第1〜第nの出力用端子の各出力信号において、前記第1の電気信号に対応する場合には“1”に、前記第2の電気信号に対応する場合には“0”にそれぞれ置き換え、前記入力識別情報をnビット(bit)の信号として取得する
請求項5に記載の表示装置。
【請求項7】
前記表示パネルが2種類である場合、
前記識別用端子部は、前記入力用端子および前記出力用端子をそれぞれ1つずつ有し、
一方の種類の表示パネルの識別用端子部では、前記入力用端子および前記出力用端子が電気的に接続され、
他方の種類の表示パネルの識別用端子部では、前記入力用端子および前記出力用端子が電気的に非接続となっている
請求項3に記載の表示装置。
【請求項8】
前記識別用端子部は、予め所定の電位に接続された端子と、前記インターフェース部と電気的に接続可能な1または複数の検出用端子とを有し、
前記端子と各検出用端子との電気的な接続関係に応じて、前記表示パネルの種類毎の識別情報が設定されている
請求項2記載の表示装置。
【請求項9】
前記駆動機器は、
前記入力識別情報に基づいて、前記駆動対象表示パネルに対応した解像度を設定する設定部と、
予め保持された画像信号あるいは外部入力された画像信号の解像度を、前記設定部により設定された解像度に変換することにより、前記駆動対象表示パネルに対応した画像信号を生成し、生成した画像信号を前記インターフェース部へ出力する信号処理部と
を備えた
請求項1に記載の表示装置。
【請求項10】
前記設定部は、
前記表示パネルの種類毎の識別情報とそれぞれの解像度とを対応付けて保持するルックアップテーブルを有し、
前記ルックアップテーブルを参照して前記入力識別情報に対応する解像度を設定する
請求項9に記載の表示装置。
【請求項11】
前記識別用端子部は、前記表示パネルに接続されるフレキシブルプリント基板(FPC:Flexible printed circuits)上に設けられている
請求項1に記載の表示装置。
【請求項12】
前記識別用端子部は、前記表示パネルの一部を構成する基板上に設けられている
請求項1に記載の表示装置。
【請求項13】
前記表示パネルは電子ペーパーである
請求項1に記載の表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2013−97269(P2013−97269A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−241514(P2011−241514)
【出願日】平成23年11月2日(2011.11.2)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】