説明

表裏両面使用の模様編みの方法及びその編物(リバーシブルニット)

【課題】純毛毛糸、絹毛混紡毛糸等、その他各種高価な原材料で棒針編みを致しますと、手数も、作成時間数も、大変な労作です。高級編物を長持ち、させる事、汚さない事、しみ対策、洗濯回数を少なくし、風合いを失わないようにすること。
着脱に、支援の必要な年寄りでも、一人で適当に着られます様に。
旅行等に着替えが、かさばらないように。
【解決手段】表裏両面使用出来る模様編みを考案致しました。平面編みに使用、表、裏の気使い不用。立体編みには、衣類に使用、閉じ目、継ぎ目の表裏の区別を無くし、両面着用。(リバーシブルニット)
工業機械編みでも両面着用の出来る、模様編みが共通使用出来ると存じます。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
発明の詳細な説明
【背景技術】
編物は基本的に表目と裏目と有り、その組合せを繰返して編地模様になります。
衣類、その他とも原則的に表側を片面のみ使用致します。
模様の独自の配列方法を考察致しますと、表裏同模様が繰返されまして両面使用可能となります。
国内では、20年位前にリバーシブルアーガイル模様が発表されています。2重編み。元案は、私のは1枚で両面とも表模様です。平成12年頃衿巻を1枚編みました。平成18年1月衿巻を商品に仕上げる。リバーシブルマフラー 平成18年6月膝掛けを繰返し模様で編む。
【発明が解決しようとする課題】
手編みは各々1枚ずつ個人用の寸法で作成致します。1枚完成する迄の手数作成時間数とも、大変な労作です。この宝物を長持ちさせる事ができるのではないかと、面白い両面編物を思いつき追求致しました。
両面編みに可能な模様
1.市松模様、鹿の子、2 交叉模様、綱、3.引上げ、すべり目、4.護謨編み、変り護謨、5 ガータ編み、縞 6.穴明き模様(レース) 7.その他
メリヤス編みの表目裏目と、模様部分を組合せて、間隔良く交互に配列します。
平面使用の物 衿巻、肩掛、膝掛け、その他
立体使用の物 プルオーバー(セーター)カーディガン、ジャケット、ボレロ、ベスト ワンピース、帽子、チャンチャンコ、その他
【課題を解決するための手段】
手編み機、棒針編みとも衣類は、脇閉じ袖付等、表側、裏側が顕著に決まっていました。
1.脇閉じ無し、ぐるりと輪編みを使用
2.袖付なし、ラグラン袖、丸ヨーク等使用。袖付の両面使用。
3.メリヤス目2目程度の間に各模模を挟み、そのメリヤス編目は、5〜10段程度で表目裏目を向き替え、繰返す。
4.このメリヤス2目の部分をラグラン線の合せ目に当てる。減目は表目を優先順位とし、裏目を下から寄せて減目。表も裏もメリヤス表目の場合は、次の模様の顕著な方を優先的に、表目に立てる。
5.ベストの衿は、細糸で袋編みにし、終りをきれいに継ぎ合せる。
袖は衿と同じ袋編み、もしくは、護謨編みを身頃に続けて同時に編む。
6.その応用分野も上記に準ず。

【発明の効果】
上記の編物の製作デザインと、技法により表裏区別なしに両面着用出来ます。
表側を着、次ぎに残りの片面を着る。しみ等の対策になります。
年寄りは、着脱自由で、世話要らず、介護の手間が省けます。
特に、前後差も、無し、表裏も自由な、特製介護セータも考案出来ました。
両面平均的使用で、片寄る摩耗が防げます。
クリーニング1回に対して、その後濯ぎ干し程度で、2回位は、繰返し着用出来る。清潔です。
【発明を実施するための最良の形態】
【実施例1】
衿巻と膝掛け〔図1〕
表から見ましても裏から見ましても同柄、どの1区切の段から編み始めても、同じ柄に仕上ります。
【実施例2】
表側を着ましても、裏側を出して着ましても、即、この柄で出来上った作品です。両面とも表です。男女兼用セータ。〔図2〕
【実施例3】
女児袖付上衣(中袖ボレロ)旅行等に最適〔図3〕
【実施例4】
初夏のフレンチスリーブセータ。脇から上に、前後とも裏側から表目レース模様を追加致しまして、両面使用の、価値を決めました。〔図4〕
【産業上の利用可能性】
工業編物業界は、模様も複雑に出来上っています。一昨年からは、ワンピースを裾から一続きで継ぎ目無しで出来上って居ました。
簡単な織模様で尚かつ両面使用可能な商品が作り出せる思います。
製品化は、手編みの原理から、デザインしまして、簡単なものから、順に、リバーシブル使用出来ます。
【図面の簡単な説明】
【図1】衿巻き。偶数段の個所は、裏から模様編み。記号は表から表して、裏印。
【図2】ラグラン袖のセータ後身頃。模様編記号の次で減目 脇の休み目と背丈10段追加の図 ラグラン線の減目をしながら輪編みします。
【図3】リバーシブルのボレロ、裾ガータ6段、前立ガータ5目、表図の裏記号は偶数段で裏から早目にレース模様処理をします。
【図4】フレンチスリーブセータの脇の巻き目の増目6目 袖口護謨編み6目続けて編みます。次前後2枚に分けて編みます 表図の裏記号は偶数段で裏から表メリヤス目をレース模様編みします。
【符号の説明】
〔図1〕4段目の裏交叉編みは、裏側から表メリヤス目2目を左上交叉編み。
〔図3〕2段目の裏の寄せ目とレース穴は、裏側から左上寄せ目1回掛け糸1回(レース)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
平面の独自の模様配列において、表側は従来通り編み、裏側は、メリヤスあみの表目の個所で、裏側へも模様編みし、同様に柄等を並べる模様編み方法。
【請求項2】
立体の衣類等、閉じ代や袖付代の無い、両面とも表側に使用出来る仕上げ方と、請求項1に記載の模様編み方法。
【請求項3】
輪編み、丸編み等、閉じ代を作らずに、増減目をする方法と、両面とも表側に使用出来る衣類を編む、請求項1に記載の模様編み方法。
【請求項4】
機械工業生産の編物において、模様の表裏とともに、リバーシブル可能な上記のデザインと技法を並べて製品化した編物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−133047(P2009−133047A)
【公開日】平成21年6月18日(2009.6.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−341757(P2007−341757)
【出願日】平成19年11月30日(2007.11.30)
【出願人】(508016158)
【Fターム(参考)】