被印刷物を印刷する印刷機及びこれを用いた印刷方法
【課題】ロール材等のロール形態の被印刷物と枚葉材の被印刷物の双方の被印刷物に対応することができる印刷機及びこれを用いた印刷方法を得る。
【解決手段】 回転可能な筒状の曲面体3を備えた被印刷物を印刷する印刷機1であって、前記印刷機1は、ロール形態の被印刷物100、叉は、所定の大きさに断裁された枚葉形態の被印刷物200の双方に適用可能である。曲面体3は、曲面体3の外表面上に被印刷物を吸着させる吸着手段と、被印刷物が枚葉形態の被印刷物である場合に、枚葉形態の被印刷物の先端部を把持するための把持手段とを備えている。
【解決手段】 回転可能な筒状の曲面体3を備えた被印刷物を印刷する印刷機1であって、前記印刷機1は、ロール形態の被印刷物100、叉は、所定の大きさに断裁された枚葉形態の被印刷物200の双方に適用可能である。曲面体3は、曲面体3の外表面上に被印刷物を吸着させる吸着手段と、被印刷物が枚葉形態の被印刷物である場合に、枚葉形態の被印刷物の先端部を把持するための把持手段とを備えている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被印刷物を印刷する印刷機及びこれを用いた印刷方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来においてロール材等のロール形態の被印刷物を印刷する印刷機や、断裁されたいわゆる枚葉材の被印刷物を印刷する印刷機が知られている(例えば、特許文献1、2参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−101676号公報
【特許文献2】特開2009−184141号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のロール材等のロール形態の被印刷物を印刷する印刷機及び枚葉材の被印刷物を印刷する印刷機は、高い生産性の長所を持つ反面、生産のフレキシビリティが低く製造可能な適用範囲が限定される印刷機が一般的である。すなわち、被印刷物としては、ロール材だけではなく、断裁された枚葉材もあるが、従来のロール形態の被印刷物を印刷する印刷機は、被印刷物がロール材だけに限定されており、枚葉材には対応していないという問題を有しており、同様に、従来の枚葉材の被印刷物を印刷する印刷機は、被印刷物が枚葉材だけに限定されており、ロール材には対応していないという問題を有する。
【0005】
本発明は、上述のような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、ロール材等のロール形態の被印刷物と枚葉材の被印刷物の双方の被印刷物に対応することができる印刷機及びこれを用いた印刷方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、回転可能な筒状の曲面体を備えた被印刷物を印刷する印刷機であって、前記印刷機は、ロール形態の被印刷物、叉は、所定の大きさに断裁された枚葉形態の被印刷物の双方に適用可能であることを特徴とする印刷機を提供する。
【0007】
前記曲面体は、前記曲面体の外表面上に前記被印刷物を吸着させる吸着手段と、前記被印刷物が枚葉形態の被印刷物である場合に、前記枚葉形態の被印刷物の先端部を把持するための把持手段とを備え、前記被印刷物がロール形態の被印刷物である場合には、前記吸着手段によって前記曲面体の外表面上に吸着された曲面状態のロール形態の被印刷物を前記曲面体と共に回転させながら印刷を行い、前記被印刷物が枚葉形態の被印刷物である場合には、前記吸着手段によって前記曲面体の外表面上に吸着された曲面状態の枚葉形態の被印刷物を、その先端部を前記把持手段によって把持した状態で前記曲面体と共に回転させながら印刷を行うようになっている。
【0008】
また、前記把持手段は、前記曲面体の外表面の一部に形成された凹部内に収納可能に前記曲面体に設けられており、前記被印刷物がロール形態の被印刷物である場合には、前記把持手段は、前記凹部内に収納される。また、前記把持手段は、手動によって前記凹部内に収納されることができる。
【0009】
また、前記曲面体に対して上方に離間配置されたスクリーン版を更に備え、前記印刷は、前記スクリーン版によって行われるようになっている。
【0010】
また、前記曲面体の前記被印刷物の搬送方向の上流側に、前記被印刷物が枚葉形態の被印刷物である場合に前記枚葉形態の被印刷物の後端を保持して該印刷物の位置決めを行う位置決め手段を更に備える。
【0011】
また、前記ロール形態の被印刷物と前記枚葉形態の被印刷物のどちらか一方を前記印刷機に供給することができる供給手段を更に備える。
【0012】
さらに、本発明は、請求項1乃至7のうちのいずれか一つに記載の印刷機を用いてロール形態の被印刷物叉は枚葉形態の被印刷物を印刷する印刷方法を提供する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、ロール材等のロール形態の被印刷物と枚葉材の被印刷物の双方の被印刷物に対応することができるため、印刷機の生産性を高めることができる。また、枚葉形態の被印刷物の後端を保持して該印刷物の位置決めを行う位置決め手段を備えているため、被印刷物の厚みや質量によって位置決め精度が不安定にならず、印刷精度を高くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1は、本発明にかかるロール形態の被印刷物を印刷する印刷機の実施の形態を示す概略図である。
【図2】図2は、本発明にかかる枚葉形態の被印刷物を印刷する印刷機の実施の形態を示す概略図である。
【図3】図3は、本発明にかかる印刷機の別の実施の形態を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明にかかる被印刷物を印刷する印刷機及びこれを用いた印刷方法を実施するための最良の形態について図面を参照しながら述べる。本発明にかかる印刷機は、回転可能な筒状の曲面体を備えた被印刷物を印刷する印刷機であって、ロール形態の被印刷物、叉は、所定の大きさに断裁された枚葉形態の被印刷物の双方に適用可能である印刷機である。図1には、ロール形態の被印刷物に適用した印刷機の概略図を示し、図2には、所定の大きさに断裁された枚葉形態の被印刷物に適用した印刷機の概略図を示している。
【0016】
図1及び図2に示されるように、印刷機1は、この印刷機1の、被印刷物の搬送方向の上流側(図1及び図2において印刷機1の右側)に配置された供給手段2を有している。供給手段2には、ロール形態の被印刷物100と枚葉形態の被印刷物200が適宜収容されており、供給手段2は、この収容されたロール形態の被印刷物100と枚葉形態の被印刷物200のどちらか一方を印刷機1に供給する。ロール形態の被印刷物100は、その一端部が巻き出しローラー21に取り付けられて巻回されて供給手段2に収容されている。一方、枚葉形態の被印刷物200は、積層された状態で供給手段2に収容されている。また、供給手段2には、枚葉形態の被印刷物200を印刷機1側に搬送するためのコンベヤ20が設けられている。このコンベヤ20は、ロール形態の被印刷物100を印刷機1に供給する場合には、この供給に干渉しない位置に例えば手動によって収納することができるようになっている。図示のコンベヤ20は、折り畳むことが可能な構成になっており、図1には、折り畳まれて収納された状態を示し、図2には、枚葉形態の被印刷物200を印刷機1に供給する状態を示している。
【0017】
印刷機1は、図示しない駆動手段によって回転可能な筒状の曲面体(シリンダー)3を備えており、この曲面体3の外表面上に供給手段2から供給されたロール形態の被印刷物100叉は枚葉形態の被印刷物200が載置されて印刷が行われる。曲面体3は、曲面体3の外表面上に被印刷物100叉は200を吸着させる吸着手段(図示せず)と、被印刷物が枚葉形態の被印刷物200である場合に、この枚葉形態の被印刷物200の先端部を把持するための把持手段としてのグリッパー4とを備えている。
【0018】
吸着手段は、曲面体3の外表面上に被印刷物100叉は200を曲面状態に吸着させるためのものであり、この吸着と同時に曲面体3が上述の駆動源によって回転駆動されて印刷が行われる。この吸着手段は、例えば、第1吸引口と、第2吸引口と、バルブ体とで主に構成することができる。第1吸引口は、曲面体3の外表面に複数形成することができ、第2吸引口は、曲面体3の一側面部にその周方向に一定の間隔をおいて複数形成することができ、この各第2吸引口は、第1吸引口と連通している。バルブ体は、第2吸引口を吸引源に連結させており、曲面体3の一側端面叉は両側端面に対して摺接するように設けられている。従って、回転可能な曲面体3上に搬送された被印刷物100叉は200は、上述の吸着手段によって曲面体3の外表面上において吸着された曲面状態にされる。このような構成にすることにより、被印刷物100叉は200の伸び誤差の発生を防止することができ、良好で高精度な印刷を行うことができる。なお、吸着手段は、上記構成に限らず、例えば、曲面体3の外表面上に設けられた静電吸着層で構成することができる。
【0019】
曲面体3の外表面の一部には、曲面体3の(図1及び図2において紙面に対して直交する方向に伸びた)中心軸に沿って伸びた凹部5が形成されており、この凹部5内に、把持手段としてのグリッパー4や、図示しない爪当て金や前見当などが配置されている。このグリッパー4は、凹部5内で回動可能に支持されており、グリッパー4の先端は、曲面体3の外表面上に配置された枚葉形態の被印刷物200の先端部を把持する方向に向いている。グリッパー4の先端は、曲面体3の外表面上に配置された枚葉形態の被印刷物200の先端部を把持するために、曲面体3の外表面からその半径方向外方に突出している。また、グリッパー4は、凹部5内に適宜の手段によって収納可能になるように曲面体3に設けられており、被印刷物がロール形態の被印刷物100である場合には、グリッパー4は、例えば、手動によって凹部5内に収納されるようになっている。なお、爪当て金は、凹部5内でグリッパー4の先端と接触する位置に配置されており、また、前見当は、曲面体3の中心軸に沿った方向(図1及び図2において紙面に対して直交する方向)において適当な間隔をおいて爪当て金の側端部に配置されている。
【0020】
また、印刷機1は、曲面体3に対して上方に離間配置されたスクリーン版6を更に備え、印刷は、このスクリーン版6によって行われるようになっている。スクリーン版6には、印刷パターンに対応した網目が形成されており、スクリーン版6の外周には矩形状のスクリーン枠7が設けられている。また、スクリーン版6の上方には、スキージ8、スクレイパー9などが配置されている。
【0021】
また、印刷機1は、曲面体3の被印刷物100叉は200の搬送方向の上流側(図1及び図2において曲面体3の右側)に、供給手段2から供給された被印刷物100叉は200を曲面体3側に搬送する搬送コンベヤ10を有している。搬送コンベヤ10は、後述する位置決めプレート12が突出することができるようにスリット(図示しない)が形成されている。この搬送コンベヤ10には、被印刷物が枚葉形態の被印刷物200である場合にこの枚葉形態の被印刷物200の後端を保持して該印刷物の位置決めを行う位置決め手段11が設けられている。図2に示すように、位置決め手段11は、印刷される枚葉形態の被印刷物200の後端を保持してこの被印刷物200の搬送方向の位置決めを画定する位置決めプレート12を有しており、この位置決めプレート12は、リンク機構13等の適宜の手段によって上述のスリットを介して搬送コンベヤ10上に突出可能となっていると共に、搬送コンベヤ10の下方に退避可能となっている。図2において実線で示す位置決めプレート12は、搬送コンベヤ10上に突出した状態を示し、搬送コンベヤ10の下方に退避状態は同図において点線で示している。また、図1には図面の便宜上、位置決めプレート12及びリンク機構13を含む位置決め手段11を省略している。
【0022】
また、位置決めプレート12は、リンク機構13等の適宜の手段によって被印刷物200の搬送方向に平行に沿ってスライド移動可能となっており、様々な寸法の枚葉形態の被印刷物200に対応することができる。また、被印刷物がロール形態の被印刷物100である場合には、図2において点線で示すように位置決めプレート12は、搬送コンベヤ10の下方に常に退避した状態に配置されている。
【0023】
印刷機1は、曲面体3の被印刷物100叉は200の搬送方向の下流側(図1及び図2において曲面体3の左側)に、ロール形態の被印刷物100を印刷機1の下流側へ搬送する搬送ローラー14と、枚葉形態の被印刷物200を印刷機1の下流側へ搬送する搬送コンベヤ15とを有している。図示のように搬送コンベヤ15は、その一端側に配置されたプーリー軸を中心にして回動させることができるようになっており、被印刷物が枚葉形態の被印刷物200である場合には図2において実線で示す状態で被印刷物200を印刷機1の下流側へ搬送し、被印刷物がロール形態の被印刷物100である場合には、この被印刷物100の搬送ローラー14による搬送に干渉しないように図2において点線で示した状態に配置される。なお、搬送ローラー14をロール形態の被印刷物100を搬送させるために利用することも可能である。
【0024】
次に、ロール形態の被印刷物100に対して印刷する場合の動作について説明する。図1に示すように、供給手段2の巻き出しローラー21に取り付けられて巻回されたロール形態の被印刷物100が印刷機1側に供給されると、搬送コンベヤ10によって曲面体3の外表面上に搬送されて順次印刷が行われる。まず、被印刷物100が曲面体3の外表面上に搬送されると、曲面体3は、吸着手段によって曲面体3の外表面上に曲面状態で被印刷物100を吸着すると同時に上述の駆動源によって回転駆動される。そして、この回転駆動と同調しながら、曲面体3の外表面上に曲面状態に配置された被印刷物100に対し、スクリーン枠7に取り付けられた、印刷パターンに対応したスクリーン版6(刷版)とスクリーン枠7の上方に配置されたスキージ8やスクレイパー9などを用いて印刷が行われ、この印刷後、ロール形態の被印刷物100は搬送ローラー14によって印刷機1の下流側へ搬送される。
【0025】
このように、被印刷物がロール形態の被印刷物100である場合には、吸着手段によって曲面体3の外表面上に吸着された曲面状態のロール形態の被印刷物100を曲面体3と共に回転させながら印刷が行われ、グリッパー4は、例えば、手動によって凹部5内に完全に収納された状態(すなわちグリッパー4の先端が曲面体3の外表面からその半径方向外方に突出しない状態)であり、また、位置決めプレート12は、搬送コンベヤ10の下方に常に退避した状態(図2において点線で示す状態)に配置されている。さらに、コンベヤ20は、ロール形態の被印刷物100の印刷機1への供給に対して干渉しない位置に折り畳まれて収納された状態(図1において実線で示された状態)であり、同様に、搬送コンベヤ15は、被印刷物100の搬送ローラー14による搬送に干渉しないように図1において実線で示した状態に配置されている。
【0026】
次に、枚葉形態の被印刷物200に対して印刷する場合の動作について説明する。図2に示すように、供給手段2のコンベヤ20によって枚葉形態の被印刷物200が印刷機1側に供給されると、搬送コンベヤ10によって曲面体3の外表面上に搬送されて順次印刷が行われる。まず、被印刷物200が曲面体3側に搬送されると、曲面体3の外表面上において被印刷物200の先端が前見当(図示せず)に当接することによって被印刷物200の先端部が位置決めされると共に、位置決め手段11の位置決めプレート12に対して図示しない適宜の制御手段によって被印刷物200の搬送方向の位置決め(すなわち印刷される被印刷物200の寸法に対応するための位置決めプレート12の位置決め)が行われて搬送コンベヤ10上に突出し被印刷物200の後端を保持してこの被印刷物200の搬送方向の位置決めを画定し、この二つの位置決め後に、グリッパー4によって被印刷物200の先端部が把持される。その後、曲面体3は、吸着手段によって曲面体3の外表面上に曲面状態で被印刷物200を吸着すると同時にグリッパー4と共に上述の駆動源によって回転駆動される。そして、この回転駆動と同調しながら、曲面体3の外表面上に曲面状態に配置された被印刷物200に対し、スクリーン枠7に取り付けられた、印刷パターンに対応したスクリーン版6(刷版)とスクリーン枠7の上方に配置されたスキージ8やスクレイパー9などを用いて印刷が行われ、この印刷後、枚葉形態の被印刷物200は搬送コンベヤ15によって印刷機1の下流側へ搬送される。
【0027】
このように、被印刷物が枚葉形態の被印刷物200である場合には、吸着手段によって曲面体3の外表面上に吸着された曲面状態の枚葉形態の被印刷物200を、その先端部を把持手段としてのグリッパー4によって把持した状態で曲面体3と共に回転させながら印刷が行われる。また、位置決め手段11の位置決めプレート12によって、印刷される枚葉形態の被印刷物200の後端を保持してこの被印刷物200の搬送方向の位置決めを画定するため、被印刷物200の厚みや質量によって位置決め精度が不安定にならず、印刷精度を高くすることが可能である。
【0028】
なお、図1及び図2に示す上記実施の形態では、供給手段2がロール形態の被印刷物100と枚葉形態の被印刷物200の双方を一体に収容するタイプであるが、これに限定されない。例えば、図3に示すように、供給手段2は、ロール形態の被印刷物100用の供給部22と、枚葉形態の被印刷物200用の供給部23とに分離したタイプにすることができる。この場合、供給部22及び/叉は供給部23は、移動用ローラーを備えることができ、図3に示す実施の形態では、供給部22と供給部23の双方が移動用ローラーを備えている。そして、ロール形態の被印刷物100を印刷機1に供給する場合には、この供給に干渉しない位置に例えば手動によって供給部23を移動(図3において矢印で示す右方向)させるようにする。また、図3に示すように、供給部22と供給部23の双方に移動用ローラーを備えておけば供給部22及び供給部23の位置設定を容易に行うことができる。
【符号の説明】
【0029】
1 印刷機
2 供給手段
3 曲面体
4 グリッパー
5 凹部
6 スクリーン版
7 スクリーン枠
8 スキージ
9 スクレイパー
10 搬送コンベヤ
11 位置決め手段
12 位置決めプレート
13 リンク機構
14 搬送ローラー
15 搬送コンベヤ
20 コンベヤ
21 巻き出しローラー
22 供給部
23 供給部
100 ロール形態の被印刷物
200 枚葉形態の被印刷物
【技術分野】
【0001】
本発明は、被印刷物を印刷する印刷機及びこれを用いた印刷方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来においてロール材等のロール形態の被印刷物を印刷する印刷機や、断裁されたいわゆる枚葉材の被印刷物を印刷する印刷機が知られている(例えば、特許文献1、2参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−101676号公報
【特許文献2】特開2009−184141号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のロール材等のロール形態の被印刷物を印刷する印刷機及び枚葉材の被印刷物を印刷する印刷機は、高い生産性の長所を持つ反面、生産のフレキシビリティが低く製造可能な適用範囲が限定される印刷機が一般的である。すなわち、被印刷物としては、ロール材だけではなく、断裁された枚葉材もあるが、従来のロール形態の被印刷物を印刷する印刷機は、被印刷物がロール材だけに限定されており、枚葉材には対応していないという問題を有しており、同様に、従来の枚葉材の被印刷物を印刷する印刷機は、被印刷物が枚葉材だけに限定されており、ロール材には対応していないという問題を有する。
【0005】
本発明は、上述のような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、ロール材等のロール形態の被印刷物と枚葉材の被印刷物の双方の被印刷物に対応することができる印刷機及びこれを用いた印刷方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、回転可能な筒状の曲面体を備えた被印刷物を印刷する印刷機であって、前記印刷機は、ロール形態の被印刷物、叉は、所定の大きさに断裁された枚葉形態の被印刷物の双方に適用可能であることを特徴とする印刷機を提供する。
【0007】
前記曲面体は、前記曲面体の外表面上に前記被印刷物を吸着させる吸着手段と、前記被印刷物が枚葉形態の被印刷物である場合に、前記枚葉形態の被印刷物の先端部を把持するための把持手段とを備え、前記被印刷物がロール形態の被印刷物である場合には、前記吸着手段によって前記曲面体の外表面上に吸着された曲面状態のロール形態の被印刷物を前記曲面体と共に回転させながら印刷を行い、前記被印刷物が枚葉形態の被印刷物である場合には、前記吸着手段によって前記曲面体の外表面上に吸着された曲面状態の枚葉形態の被印刷物を、その先端部を前記把持手段によって把持した状態で前記曲面体と共に回転させながら印刷を行うようになっている。
【0008】
また、前記把持手段は、前記曲面体の外表面の一部に形成された凹部内に収納可能に前記曲面体に設けられており、前記被印刷物がロール形態の被印刷物である場合には、前記把持手段は、前記凹部内に収納される。また、前記把持手段は、手動によって前記凹部内に収納されることができる。
【0009】
また、前記曲面体に対して上方に離間配置されたスクリーン版を更に備え、前記印刷は、前記スクリーン版によって行われるようになっている。
【0010】
また、前記曲面体の前記被印刷物の搬送方向の上流側に、前記被印刷物が枚葉形態の被印刷物である場合に前記枚葉形態の被印刷物の後端を保持して該印刷物の位置決めを行う位置決め手段を更に備える。
【0011】
また、前記ロール形態の被印刷物と前記枚葉形態の被印刷物のどちらか一方を前記印刷機に供給することができる供給手段を更に備える。
【0012】
さらに、本発明は、請求項1乃至7のうちのいずれか一つに記載の印刷機を用いてロール形態の被印刷物叉は枚葉形態の被印刷物を印刷する印刷方法を提供する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、ロール材等のロール形態の被印刷物と枚葉材の被印刷物の双方の被印刷物に対応することができるため、印刷機の生産性を高めることができる。また、枚葉形態の被印刷物の後端を保持して該印刷物の位置決めを行う位置決め手段を備えているため、被印刷物の厚みや質量によって位置決め精度が不安定にならず、印刷精度を高くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1は、本発明にかかるロール形態の被印刷物を印刷する印刷機の実施の形態を示す概略図である。
【図2】図2は、本発明にかかる枚葉形態の被印刷物を印刷する印刷機の実施の形態を示す概略図である。
【図3】図3は、本発明にかかる印刷機の別の実施の形態を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明にかかる被印刷物を印刷する印刷機及びこれを用いた印刷方法を実施するための最良の形態について図面を参照しながら述べる。本発明にかかる印刷機は、回転可能な筒状の曲面体を備えた被印刷物を印刷する印刷機であって、ロール形態の被印刷物、叉は、所定の大きさに断裁された枚葉形態の被印刷物の双方に適用可能である印刷機である。図1には、ロール形態の被印刷物に適用した印刷機の概略図を示し、図2には、所定の大きさに断裁された枚葉形態の被印刷物に適用した印刷機の概略図を示している。
【0016】
図1及び図2に示されるように、印刷機1は、この印刷機1の、被印刷物の搬送方向の上流側(図1及び図2において印刷機1の右側)に配置された供給手段2を有している。供給手段2には、ロール形態の被印刷物100と枚葉形態の被印刷物200が適宜収容されており、供給手段2は、この収容されたロール形態の被印刷物100と枚葉形態の被印刷物200のどちらか一方を印刷機1に供給する。ロール形態の被印刷物100は、その一端部が巻き出しローラー21に取り付けられて巻回されて供給手段2に収容されている。一方、枚葉形態の被印刷物200は、積層された状態で供給手段2に収容されている。また、供給手段2には、枚葉形態の被印刷物200を印刷機1側に搬送するためのコンベヤ20が設けられている。このコンベヤ20は、ロール形態の被印刷物100を印刷機1に供給する場合には、この供給に干渉しない位置に例えば手動によって収納することができるようになっている。図示のコンベヤ20は、折り畳むことが可能な構成になっており、図1には、折り畳まれて収納された状態を示し、図2には、枚葉形態の被印刷物200を印刷機1に供給する状態を示している。
【0017】
印刷機1は、図示しない駆動手段によって回転可能な筒状の曲面体(シリンダー)3を備えており、この曲面体3の外表面上に供給手段2から供給されたロール形態の被印刷物100叉は枚葉形態の被印刷物200が載置されて印刷が行われる。曲面体3は、曲面体3の外表面上に被印刷物100叉は200を吸着させる吸着手段(図示せず)と、被印刷物が枚葉形態の被印刷物200である場合に、この枚葉形態の被印刷物200の先端部を把持するための把持手段としてのグリッパー4とを備えている。
【0018】
吸着手段は、曲面体3の外表面上に被印刷物100叉は200を曲面状態に吸着させるためのものであり、この吸着と同時に曲面体3が上述の駆動源によって回転駆動されて印刷が行われる。この吸着手段は、例えば、第1吸引口と、第2吸引口と、バルブ体とで主に構成することができる。第1吸引口は、曲面体3の外表面に複数形成することができ、第2吸引口は、曲面体3の一側面部にその周方向に一定の間隔をおいて複数形成することができ、この各第2吸引口は、第1吸引口と連通している。バルブ体は、第2吸引口を吸引源に連結させており、曲面体3の一側端面叉は両側端面に対して摺接するように設けられている。従って、回転可能な曲面体3上に搬送された被印刷物100叉は200は、上述の吸着手段によって曲面体3の外表面上において吸着された曲面状態にされる。このような構成にすることにより、被印刷物100叉は200の伸び誤差の発生を防止することができ、良好で高精度な印刷を行うことができる。なお、吸着手段は、上記構成に限らず、例えば、曲面体3の外表面上に設けられた静電吸着層で構成することができる。
【0019】
曲面体3の外表面の一部には、曲面体3の(図1及び図2において紙面に対して直交する方向に伸びた)中心軸に沿って伸びた凹部5が形成されており、この凹部5内に、把持手段としてのグリッパー4や、図示しない爪当て金や前見当などが配置されている。このグリッパー4は、凹部5内で回動可能に支持されており、グリッパー4の先端は、曲面体3の外表面上に配置された枚葉形態の被印刷物200の先端部を把持する方向に向いている。グリッパー4の先端は、曲面体3の外表面上に配置された枚葉形態の被印刷物200の先端部を把持するために、曲面体3の外表面からその半径方向外方に突出している。また、グリッパー4は、凹部5内に適宜の手段によって収納可能になるように曲面体3に設けられており、被印刷物がロール形態の被印刷物100である場合には、グリッパー4は、例えば、手動によって凹部5内に収納されるようになっている。なお、爪当て金は、凹部5内でグリッパー4の先端と接触する位置に配置されており、また、前見当は、曲面体3の中心軸に沿った方向(図1及び図2において紙面に対して直交する方向)において適当な間隔をおいて爪当て金の側端部に配置されている。
【0020】
また、印刷機1は、曲面体3に対して上方に離間配置されたスクリーン版6を更に備え、印刷は、このスクリーン版6によって行われるようになっている。スクリーン版6には、印刷パターンに対応した網目が形成されており、スクリーン版6の外周には矩形状のスクリーン枠7が設けられている。また、スクリーン版6の上方には、スキージ8、スクレイパー9などが配置されている。
【0021】
また、印刷機1は、曲面体3の被印刷物100叉は200の搬送方向の上流側(図1及び図2において曲面体3の右側)に、供給手段2から供給された被印刷物100叉は200を曲面体3側に搬送する搬送コンベヤ10を有している。搬送コンベヤ10は、後述する位置決めプレート12が突出することができるようにスリット(図示しない)が形成されている。この搬送コンベヤ10には、被印刷物が枚葉形態の被印刷物200である場合にこの枚葉形態の被印刷物200の後端を保持して該印刷物の位置決めを行う位置決め手段11が設けられている。図2に示すように、位置決め手段11は、印刷される枚葉形態の被印刷物200の後端を保持してこの被印刷物200の搬送方向の位置決めを画定する位置決めプレート12を有しており、この位置決めプレート12は、リンク機構13等の適宜の手段によって上述のスリットを介して搬送コンベヤ10上に突出可能となっていると共に、搬送コンベヤ10の下方に退避可能となっている。図2において実線で示す位置決めプレート12は、搬送コンベヤ10上に突出した状態を示し、搬送コンベヤ10の下方に退避状態は同図において点線で示している。また、図1には図面の便宜上、位置決めプレート12及びリンク機構13を含む位置決め手段11を省略している。
【0022】
また、位置決めプレート12は、リンク機構13等の適宜の手段によって被印刷物200の搬送方向に平行に沿ってスライド移動可能となっており、様々な寸法の枚葉形態の被印刷物200に対応することができる。また、被印刷物がロール形態の被印刷物100である場合には、図2において点線で示すように位置決めプレート12は、搬送コンベヤ10の下方に常に退避した状態に配置されている。
【0023】
印刷機1は、曲面体3の被印刷物100叉は200の搬送方向の下流側(図1及び図2において曲面体3の左側)に、ロール形態の被印刷物100を印刷機1の下流側へ搬送する搬送ローラー14と、枚葉形態の被印刷物200を印刷機1の下流側へ搬送する搬送コンベヤ15とを有している。図示のように搬送コンベヤ15は、その一端側に配置されたプーリー軸を中心にして回動させることができるようになっており、被印刷物が枚葉形態の被印刷物200である場合には図2において実線で示す状態で被印刷物200を印刷機1の下流側へ搬送し、被印刷物がロール形態の被印刷物100である場合には、この被印刷物100の搬送ローラー14による搬送に干渉しないように図2において点線で示した状態に配置される。なお、搬送ローラー14をロール形態の被印刷物100を搬送させるために利用することも可能である。
【0024】
次に、ロール形態の被印刷物100に対して印刷する場合の動作について説明する。図1に示すように、供給手段2の巻き出しローラー21に取り付けられて巻回されたロール形態の被印刷物100が印刷機1側に供給されると、搬送コンベヤ10によって曲面体3の外表面上に搬送されて順次印刷が行われる。まず、被印刷物100が曲面体3の外表面上に搬送されると、曲面体3は、吸着手段によって曲面体3の外表面上に曲面状態で被印刷物100を吸着すると同時に上述の駆動源によって回転駆動される。そして、この回転駆動と同調しながら、曲面体3の外表面上に曲面状態に配置された被印刷物100に対し、スクリーン枠7に取り付けられた、印刷パターンに対応したスクリーン版6(刷版)とスクリーン枠7の上方に配置されたスキージ8やスクレイパー9などを用いて印刷が行われ、この印刷後、ロール形態の被印刷物100は搬送ローラー14によって印刷機1の下流側へ搬送される。
【0025】
このように、被印刷物がロール形態の被印刷物100である場合には、吸着手段によって曲面体3の外表面上に吸着された曲面状態のロール形態の被印刷物100を曲面体3と共に回転させながら印刷が行われ、グリッパー4は、例えば、手動によって凹部5内に完全に収納された状態(すなわちグリッパー4の先端が曲面体3の外表面からその半径方向外方に突出しない状態)であり、また、位置決めプレート12は、搬送コンベヤ10の下方に常に退避した状態(図2において点線で示す状態)に配置されている。さらに、コンベヤ20は、ロール形態の被印刷物100の印刷機1への供給に対して干渉しない位置に折り畳まれて収納された状態(図1において実線で示された状態)であり、同様に、搬送コンベヤ15は、被印刷物100の搬送ローラー14による搬送に干渉しないように図1において実線で示した状態に配置されている。
【0026】
次に、枚葉形態の被印刷物200に対して印刷する場合の動作について説明する。図2に示すように、供給手段2のコンベヤ20によって枚葉形態の被印刷物200が印刷機1側に供給されると、搬送コンベヤ10によって曲面体3の外表面上に搬送されて順次印刷が行われる。まず、被印刷物200が曲面体3側に搬送されると、曲面体3の外表面上において被印刷物200の先端が前見当(図示せず)に当接することによって被印刷物200の先端部が位置決めされると共に、位置決め手段11の位置決めプレート12に対して図示しない適宜の制御手段によって被印刷物200の搬送方向の位置決め(すなわち印刷される被印刷物200の寸法に対応するための位置決めプレート12の位置決め)が行われて搬送コンベヤ10上に突出し被印刷物200の後端を保持してこの被印刷物200の搬送方向の位置決めを画定し、この二つの位置決め後に、グリッパー4によって被印刷物200の先端部が把持される。その後、曲面体3は、吸着手段によって曲面体3の外表面上に曲面状態で被印刷物200を吸着すると同時にグリッパー4と共に上述の駆動源によって回転駆動される。そして、この回転駆動と同調しながら、曲面体3の外表面上に曲面状態に配置された被印刷物200に対し、スクリーン枠7に取り付けられた、印刷パターンに対応したスクリーン版6(刷版)とスクリーン枠7の上方に配置されたスキージ8やスクレイパー9などを用いて印刷が行われ、この印刷後、枚葉形態の被印刷物200は搬送コンベヤ15によって印刷機1の下流側へ搬送される。
【0027】
このように、被印刷物が枚葉形態の被印刷物200である場合には、吸着手段によって曲面体3の外表面上に吸着された曲面状態の枚葉形態の被印刷物200を、その先端部を把持手段としてのグリッパー4によって把持した状態で曲面体3と共に回転させながら印刷が行われる。また、位置決め手段11の位置決めプレート12によって、印刷される枚葉形態の被印刷物200の後端を保持してこの被印刷物200の搬送方向の位置決めを画定するため、被印刷物200の厚みや質量によって位置決め精度が不安定にならず、印刷精度を高くすることが可能である。
【0028】
なお、図1及び図2に示す上記実施の形態では、供給手段2がロール形態の被印刷物100と枚葉形態の被印刷物200の双方を一体に収容するタイプであるが、これに限定されない。例えば、図3に示すように、供給手段2は、ロール形態の被印刷物100用の供給部22と、枚葉形態の被印刷物200用の供給部23とに分離したタイプにすることができる。この場合、供給部22及び/叉は供給部23は、移動用ローラーを備えることができ、図3に示す実施の形態では、供給部22と供給部23の双方が移動用ローラーを備えている。そして、ロール形態の被印刷物100を印刷機1に供給する場合には、この供給に干渉しない位置に例えば手動によって供給部23を移動(図3において矢印で示す右方向)させるようにする。また、図3に示すように、供給部22と供給部23の双方に移動用ローラーを備えておけば供給部22及び供給部23の位置設定を容易に行うことができる。
【符号の説明】
【0029】
1 印刷機
2 供給手段
3 曲面体
4 グリッパー
5 凹部
6 スクリーン版
7 スクリーン枠
8 スキージ
9 スクレイパー
10 搬送コンベヤ
11 位置決め手段
12 位置決めプレート
13 リンク機構
14 搬送ローラー
15 搬送コンベヤ
20 コンベヤ
21 巻き出しローラー
22 供給部
23 供給部
100 ロール形態の被印刷物
200 枚葉形態の被印刷物
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転可能な筒状の曲面体を備えた被印刷物を印刷する印刷機であって、
前記印刷機は、ロール形態の被印刷物、叉は、所定の大きさに断裁された枚葉形態の被印刷物の双方に適用可能であることを特徴とする印刷機。
【請求項2】
請求項1に記載の印刷機において、
前記曲面体は、
前記曲面体の外表面上に前記被印刷物を吸着させる吸着手段と、
前記被印刷物が枚葉形態の被印刷物である場合に、前記枚葉形態の被印刷物の先端部を把持するための把持手段とを備え、
前記被印刷物がロール形態の被印刷物である場合には、前記吸着手段によって前記曲面体の外表面上に吸着された曲面状態のロール形態の被印刷物を前記曲面体と共に回転させながら印刷を行い、
前記被印刷物が枚葉形態の被印刷物である場合には、前記吸着手段によって前記曲面体の外表面上に吸着された曲面状態の枚葉形態の被印刷物を、その先端部を前記把持手段によって把持した状態で前記曲面体と共に回転させながら印刷を行うことを特徴とする印刷機。
【請求項3】
請求項2に記載の印刷機において、
前記把持手段は、前記曲面体の外表面の一部に形成された凹部内に収納可能に前記曲面体に設けられており、前記被印刷物がロール形態の被印刷物である場合には、前記把持手段は、前記凹部内に収納されることを特徴とする印刷機。
【請求項4】
請求項3に記載の印刷機において、
前記把持手段は、手動によって前記凹部内に収納されることを特徴とする印刷機。
【請求項5】
請求項1乃至4のうちのいずれか一つに記載の印刷機において、
前記曲面体に対して上方に離間配置されたスクリーン版を更に備え、前記印刷は、前記スクリーン版によって行われることを特徴とする印刷機。
【請求項6】
請求項1乃至5のうちのいずれか一つに記載の印刷機において、
前記曲面体の前記被印刷物の搬送方向の上流側に、前記被印刷物が枚葉形態の被印刷物である場合に前記枚葉形態の被印刷物の後端を保持して該印刷物の位置決めを行う位置決め手段を更に備えることを特徴とする印刷機。
【請求項7】
請求項1乃至6のうちのいずれか一つに記載の印刷機において、
前記ロール形態の被印刷物と前記枚葉形態の被印刷物のどちらか一方を前記印刷機に供給することができる供給手段を更に備えることを特徴とする印刷機。
【請求項8】
請求項1乃至7のうちのいずれか一つに記載の印刷機を用いてロール形態の被印刷物叉は枚葉形態の被印刷物を印刷する印刷方法。
【請求項1】
回転可能な筒状の曲面体を備えた被印刷物を印刷する印刷機であって、
前記印刷機は、ロール形態の被印刷物、叉は、所定の大きさに断裁された枚葉形態の被印刷物の双方に適用可能であることを特徴とする印刷機。
【請求項2】
請求項1に記載の印刷機において、
前記曲面体は、
前記曲面体の外表面上に前記被印刷物を吸着させる吸着手段と、
前記被印刷物が枚葉形態の被印刷物である場合に、前記枚葉形態の被印刷物の先端部を把持するための把持手段とを備え、
前記被印刷物がロール形態の被印刷物である場合には、前記吸着手段によって前記曲面体の外表面上に吸着された曲面状態のロール形態の被印刷物を前記曲面体と共に回転させながら印刷を行い、
前記被印刷物が枚葉形態の被印刷物である場合には、前記吸着手段によって前記曲面体の外表面上に吸着された曲面状態の枚葉形態の被印刷物を、その先端部を前記把持手段によって把持した状態で前記曲面体と共に回転させながら印刷を行うことを特徴とする印刷機。
【請求項3】
請求項2に記載の印刷機において、
前記把持手段は、前記曲面体の外表面の一部に形成された凹部内に収納可能に前記曲面体に設けられており、前記被印刷物がロール形態の被印刷物である場合には、前記把持手段は、前記凹部内に収納されることを特徴とする印刷機。
【請求項4】
請求項3に記載の印刷機において、
前記把持手段は、手動によって前記凹部内に収納されることを特徴とする印刷機。
【請求項5】
請求項1乃至4のうちのいずれか一つに記載の印刷機において、
前記曲面体に対して上方に離間配置されたスクリーン版を更に備え、前記印刷は、前記スクリーン版によって行われることを特徴とする印刷機。
【請求項6】
請求項1乃至5のうちのいずれか一つに記載の印刷機において、
前記曲面体の前記被印刷物の搬送方向の上流側に、前記被印刷物が枚葉形態の被印刷物である場合に前記枚葉形態の被印刷物の後端を保持して該印刷物の位置決めを行う位置決め手段を更に備えることを特徴とする印刷機。
【請求項7】
請求項1乃至6のうちのいずれか一つに記載の印刷機において、
前記ロール形態の被印刷物と前記枚葉形態の被印刷物のどちらか一方を前記印刷機に供給することができる供給手段を更に備えることを特徴とする印刷機。
【請求項8】
請求項1乃至7のうちのいずれか一つに記載の印刷機を用いてロール形態の被印刷物叉は枚葉形態の被印刷物を印刷する印刷方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図2】
【図3】
【公開番号】特開2011−148136(P2011−148136A)
【公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−9861(P2010−9861)
【出願日】平成22年1月20日(2010.1.20)
【出願人】(392021344)株式会社桜井グラフィックシステムズ (15)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年1月20日(2010.1.20)
【出願人】(392021344)株式会社桜井グラフィックシステムズ (15)
【Fターム(参考)】
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