説明

装着ユニット

【課題】差し込み口からコネクタまでの奥行きが異なる複数のゲーム機の何れに対しても、見栄え良く、また操作がし易いように装着することができるようにする。
【解決手段】電子機器に設けられたコネクタに差し込み口を通じて装着される装着ユニットであって、第2基板44が収納された本体部30(第1筐体)と、差し込み口に挿入される、本体部30に対して一定範囲内で挿抜可能に装着される第1基板42が収納された装着部32(第2筐体)と、本体部30に対して挿入された装着部32を係止するための装着部32に設けられた位置決め構造48と本体部30に設けられた係合部材49からなる係止機構とが設けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯型ゲーム機等の電子機器に設けられたコネクタに差し込み口を通じて装着可能な、コントローラやカートリッジなどの装着ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、携帯型ゲーム機には、ゲームプログラムが記録されたカートリッジや、ゲーム機に設けられたボタンとは異なる入力操作を可能とするコントローラなどの装着ユニットを装着可能なコネクタが設けられている。携帯型ゲーム機の側面部に差し込み口が設けられ、この差し込み口に装着ユニットを挿入することで、装着ユニットをコネクタに接続させることができる。
【0003】
携帯型ゲーム機に設けられたコネクタは、他のゲーム機で使用される装着ユニット(カートリッジ、コントローラ)との互換性を考慮して設けられたものがある。例えば、ある携帯型ゲーム機に対して改良が加えられて新たな携帯型ゲーム機が開発された場合に、先の携帯型ゲーム機で使用されていたカートリッジやコントローラを、新しい携帯型ゲーム機においても使用できるように、同じ形状の差し込み口とコネクタを設ける。これにより、古い携帯型ゲーム機用として提供されたカートリッジやコントローラを無駄にすることなく、新しい携帯型ゲーム機においても活用することができる。
【0004】
特許文献1には、形状が変化する情報記録媒体用カードリッジが記載されている。特許文献1のカートリッジでは、ディスク状情報記憶媒体を間に挟みその媒体面にほぼ並行に配置される第1板部材および第2板部材と、ディスク状情報記録媒体の周縁を囲み第1部材および第2部材を連結する連結部材とを備え、第1部材と第2部材の間隔が変化するように構成されている。
【特許文献1】特開2007−213667号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
通常、装着ユニットは、携帯型ゲーム機に装着した状態で最も見栄え良く、また操作し易いサイズに形成されている。例えば、カートリッジの場合には、差し込み口から全体が挿入された位置で筐体内のコネクタと接続されるサイズに構成されているため、ゲーム機筐体からカートリッジが突出することなく見栄えがよい。
【0006】
ところが、前述したように携帯型ゲーム機に対して改良が加えられた場合に、筐体全体のサイズが小型化され、差し込み口から筐体内部のコネクタまでの奥行きが短くされる場合がある。この場合、新しい携帯型ゲーム機に、古い携帯型ゲーム機用の装着ユニットを装着した際に、装着ユニット全体のサイズが古い携帯型ゲーム機のサイズに合わせて構成されているために、差し込み口からユニット全体を収納しきれず筐体外部に一部が突出してしまう。また、コントローラの場合も差し込み口に挿入される挿入部の全体が収納されなくなり、コントローラに設けられたつまみ等とゲーム機本体とが離れてしまい操作性を損なってしまうおそれがあった。
【0007】
本発明は前述した事情に考慮してなされたもので、その目的は、差し込み口からコネクタまでの奥行きが異なる複数のゲーム機の何れに対しても、見栄え良く、また操作がし易いように装着することが可能な装着ユニットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、電子機器に設けられたコネクタに差し込み口を通じて装着される装着ユニットであって、第1筐体と、前記差し込み口に挿入される、前記第1筐体に対して一定範囲内で挿抜可能に装着される第2筐体と、前記第1筐体に対して挿入された前記第2筐体を係止する係止手段とを具備したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、装着ユニットを第1筐体と第2筐体により構成し、第1筐体を第2筐体に対して挿抜可能にして位置を固定する係止手段を設けることで、ゲーム機に設けられた差し込み口からコネクタまでの奥行きが異なる複数のゲーム機の何れに対しても、見栄え良く、また操作がし易いように装着することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本実施形態におけるゲーム機10と、ゲーム機10に装着可能な装着ユニット(コントローラ12)の外観図である。図1に示すゲーム機10は、上側ハウジング20と下側ハウジング21とがヒンジ機構により連結されて構成されている。上側ハウジング20には、第1のディスプレイ23が収納され、下側ハウジング21には第2のディスプレイ24が収納されている。また、上側ハウジング20には、スピーカからの音を外部に放出するための音抜き孔が形成されている。
【0011】
下側ハウジング21には、入力装置として、Aボタン、Bボタン、Xボタン、Yボタンなどを含むボタン25や十字ボタン26が設けられている。また、電源スイッチ、スタートスイッチ、セレクトスイッチなどが設けられている。また、ゲーム機10には、さらなる入力装置として、第2のディスプレイ24の画面上にタッチパネルが装着されている。
【0012】
また、下側ハウジング21には、手前側側面に装着ユニットを収納するための差し込み口27が設けられている。図1に示す例では、装着ユニットとしてコントローラ12を示している。差し込み口27は、コントローラ12だけでなく、ゲームプログラム等を記録したカートリッジを装着することができる。
【0013】
図2は、図1に示すコントローラ12の外観構成を示す図である。図2(A)は、コントローラ12の平面図、図2(B)(C)は、コントローラ12の側面図である。
【0014】
図2(A)に示すように、コントローラ12は、本体部30(第1筐体)と装着部32(第2筐体)によって構成されている。本体部30の上部には、コントロールつまみ33が設けられている。コントロールつまみ33は、プレイヤによって操作されるもので、回転可能となるように取り付けられている。コントローラ12は、コントロールつまみ33に対する回転量に応じた操作制御信号をゲーム機10に出力する機能が設けられている。
【0015】
装着部32は、ゲーム機10の差し込み口27に挿入される部分である。装着部32は、本体部30に対して一定範囲内で挿抜可能に装着されている。すなわち、コントローラ12は、本体部30の端部から装着部32の先端部までの長さが、図中の矢印方向で可変となっている。
【0016】
図3は、図2に示すコントローラ12の内部構成を示す断面図である。図3(A)は側面断面図、図3(B)は平面断面図(装着部32を伸ばした状態)を示している。
【0017】
図3(A)に示すように、装着部32は、本体部30の内部に挿抜可能な状態で挿入されている。本体部30には、筐体上部に設けられたコントロールつまみ33の操作によって駆動される機構部が収納されており、装着部32は、本体部30に対して機構部が収納された下方に設けられた空間内に挿入される。
【0018】
また、装着部32には、第1基板42が収納されており、本体部30には、第2基板44が収納されており、第1基板42と第2基板44とはフレキシブルケーブル46によって接続されている。第1基板42は、装着部32に対して、例えばねじ止めによって固定されており、装着部32を本体部30に対して挿抜するのに合わせて移動する。また、第2基板44は、第1基板42と上下方向に位置をずらして配設されている。 図3(A)に示す例では、第1基板42より下側に第2基板44を配置している。従って、装着部32が本体部30に挿入されるのに伴って、第1基板42と第2基板44とが重なり合うようになっている。
【0019】
図3(B)に示すように、第1基板42の先端には端子47が設けられている。端子47は、装着部32がゲーム機10の差し込み口27に挿入されることで、ゲーム機10の筐体内部(差し込み口27の奥)に設けられたコネクタと電気的に接続される。
【0020】
また、コントローラ12には、本体部30に対して挿入された装着部32を係止して位置を固定するための係止機構が設けられている。図3(B)に示す係止機構は、装着部32に設けられた位置決め構造48(48a,48b)と、本体部30に設けられた係合部材49(49a,49b)によって構成されている。
【0021】
装着部32の両側面部には、外側に向けて位置決め構造48a,48bがそれぞれ設けられている。位置決め構造48a,48bには、装着部32の挿入方向に沿って複数の係合部が形成されている。また、本体部30の両側面部には、内側に向けて係合部材49a,49bがそれぞれ設けられている。係合部材49a,49bは、位置決め構造48a,48bに形成された係合部の何れかに係合することで装着部32の位置を固定する。
【0022】
位置決め構造48と係合部材49とは、所定以上の加重によって係合状態が外れるように係合されているため、係合部材49を係合させる位置決め構造48の係合部を変更することで、装着部32の長さを調整することができる。従って、コントローラ12を装着するゲーム機10の差し込み口27からコネクタまでの長さに合わせて、本体部30から装着部32の先端までの長さを任意に調整することができる。
【0023】
図3(C)は、装着部32を図3(B)の状態よりも本体部30に収納することで、本体部30から突出している装着部32の長さを短くした状態を示す図である。図3(C)に示すように、係合部材49a,49bが係合している位置決め構造48a,48bの係合部の位置が変更されている。
【0024】
なお、図3(B)(C)に示す係止機構の構成では、位置決め構造48に設けられた複数の係合部の位置に応じて多段階で装着部32を位置決めすることができるが、コントローラ12が使用されるゲーム機10に合わせた位置においてのみ、装着部32を位置決めできるようにした係止機構を設けるようにしても良い。例えば、差し込み口27からコネクタまでの長さが異なる2種類のゲーム機10において使用される場合には、各ゲーム機10に合わせた2箇所で装着部32を位置決めする(位置決め構造48に係合部材49を係止させる)ように構成しても良い。
【0025】
また、位置決め構造48と係合部材49とにより係止機構が構成されているが、その他の形状の係止機構が設けられていても良い。また、図3に示すように、位置決め構造48に設けられた複数の係合部の何れかに係合部材49を係合することで、複数段階の位置決めを可能としているが、本体部30に対して装着部32を挿入させた位置を連続的に調整することができる係止機構を設けることも可能である。
【0026】
図4(A)(B)は、コントローラ12をゲーム機10に装着させた状態を説明するための図である。
図4(A)は、差し込み口27からコネクタまでの長さが長いゲーム機10にコントローラ12が装着された状態を示している。この場合、装着部32を本体部30から抜き出して、差し込み口27からコネクタまでの長さに調整して位置決めする。そして、装着部32の長さを徴した状態で差し込み口27から装着することで、ゲーム機筐体10aと本体部30とを密着(あるいは近接)させた状態とすることができる。
【0027】
図4(B)は、差し込み口27からコネクタまでの長さが、図4(A)に示すものより短いゲーム機10にコントローラ12が装着された状態を示している。この場合、装着部32を本体部30に挿入して、差し込み口27からコネクタまでの長さに調整して位置決めする。そして、装着部32の長さを徴した状態で差し込み口27から装着することで、図4(A)の場合と同様にして、ゲーム機筐体10bと本体部30とを密着(あるいは近接)させた状態とすることができる。
【0028】
このようにして、本実施形態におけるコントローラ12では、装着部32が本体部30に対して一定範囲内で挿抜可能にして、係止機構によって装着部32の位置を固定できるように構成しているので、ゲーム機10に設けられた差し込み口27から筐体内部に設けられたコネクタまでの長さが、図4(A)(B)のように異なる場合であっても、何れの場合も装着部32の長さを調整して装着することができる。従って、コントローラ12の本体部30をゲーム機10の筐体と密着(あるいは近接)させた状態とすることができるので、見栄えが良く、また操作をし易い状態にすることが可能となる。
【0029】
次に、装着ユニットをカートリッジ50とした場合の例について説明する。
図5は、カートリッジ50の外観構成を示す図である。図5(A)は、コントローラ12の平面図、図5(B)(C)は、コントローラ12の側面図である。
【0030】
図5(A)に示すように、カートリッジ50は、第1筐体51と第2筐体52によって構成されている。カートリッジ50は、第2筐体52側から全体がゲーム機10の差し込み口27に挿入される。第2筐体52は、コントローラ12と同様にして、第1筐体51に対して一定範囲内で挿抜可能に装着されている。すなわち、カートリッジ50は、第1筐体51から出ている第2筐体52の長さを調整することで、差し込み口27への挿入方向で全体の長さが可変となっている。
【0031】
図6は、図5に示すカートリッジ50の内部構成を示す図である。図6(A)は第2筐体52を伸ばした状態を示す図、図6(B)は第2筐体52を縮めた状態を示す図である。
【0032】
図6に示すように、カートリッジ50の筐体内部には、例えば2枚の第1基板54と第2基板55が収容され、第1基板54と第2基板55とがフレキシブルケーブル56によって接続されている。
【0033】
図6(A)に示すように、第1基板54の先端には端子57が設けられている。端子57は、第2筐体52がゲーム機10の差し込み口27に挿入されることで、ゲーム機10の筐体内部(差し込み口27の奥)に設けられたコネクタと電気的に接続される。
【0034】
また、カートリッジ50には、第1筐体51に対して挿入された第2筐体52を係止して位置を固定するための係止機構が設けられている。図6(A)に示す係止機構は、第2筐体52に設けられた位置決め構造58(58a,58b)と、第1筐体51に設けられた係合部材59(59a,59b)によって構成されている。
【0035】
第2筐体52の両側面部には、外側に向けて位置決め構造58a,58bがそれぞれ設けられている。位置決め構造58a,58bには、第2筐体52の挿入方向に沿って複数の係合部が形成されている。また、第1筐体51の両側面部には、内側に向けて係合部材59a,59bがそれぞれ設けられている。係合部材59a,59bは、位置決め構造58a,58bに形成された係合部の何れかに係合することで第2筐体52の位置を固定する。
【0036】
位置決め構造58と係合部材59とは、所定以上の加重によって係合状態が外れるように係合されているため、係合部材59を係合させる位置決め構造58の係合部を変更することで、第2筐体52の長さを調整することができる。従って、カートリッジ50を装着するゲーム機10の差し込み口27からコネクタまでの長さに合わせて、第1筐体51と第2筐体52からなるカートリッジ50の全体の差し込み口27への挿入方向の長さを任意に調整することができる。
【0037】
図6(B)は、第2筐体52を図6(A)の状態よりも第1筐体51に収納することで、第1筐体51から突出している第2筐体52の長さを短くした状態を示す図である。図6(B)に示すように、係合部材59a,59bが係合している位置決め構造58a,58bの係合部の位置が変更されている。
【0038】
なお、図6(A)(B)に示す係止機構の構成では、位置決め構造58に設けられた複数の係合部の位置に応じて多段階で第2筐体52を位置決めすることができるが、カートリッジ50が使用されるゲーム機10に合わせた位置においてのみ、第2筐体52を位置決めできるようにした係止機構を設けるようにしても良い。例えば、差し込み口27からコネクタまでの長さが異なる2種類のゲーム機10において使用される場合には、各ゲーム機10に合わせた2箇所で第2筐体52を位置決めする(位置決め構造58に係合部材59を係止させる)ように構成しても良い。
【0039】
また、位置決め構造58と係合部材59とにより係止機構が構成されているが、その他の形状の係止機構が設けられていても良い。また、図6に示すように、位置決め構造58に設けられた複数の係合部の何れかに係合部材59を係合することで、複数段階の位置決めを可能としているが、第1筐体51に対して第2筐体52を挿入させた位置を連続的に調整することができる係止機構を設けることも可能である。
【0040】
図7及び図8は、カートリッジ50の筐体内部に収容される第1基板54と第2基板55の位置関係を示す図である。図7は、カートリッジ50の差し込み口27の挿入方向から見た側面断面図である。図8(A)は、挿入方向と垂直な方向から見た側面断面図である。
【0041】
図7及び図8に示すように、第2筐体52には、第1基板54が収納されており、第1筐体51には、第2基板55が収納されており、第1基板54と第2基板55とはフレキシブルケーブル56によって接続されている。第1基板54は、第2筐体52に対して固定されており、第2筐体52を第1筐体51に対して挿抜するのに合わせて移動する。また、第2基板55は、第1基板54と上下方向に位置をずらして配設されている。図7及び図8に示す例では、第1基板54より下側に第2基板55を配置している。従って、第2筐体52が第1筐体51に挿入されるのに伴って、図8(B)に示すように、第1基板54と第2基板55(の一部)とが重なり合うようになっている。
【0042】
図9(A)(B)は、カートリッジ50をゲーム機10に装着させた状態を説明するための図である。
図9(A)は、差し込み口27からコネクタまでの長さが長いゲーム機10にカートリッジ50が装着された状態を示している。この場合、第2筐体52を第1筐体51から抜き出して、差し込み口27からコネクタまでの長さに調整して位置決めする。そして、第2筐体52の長さを徴した状態で差し込み口27から装着することで、カートリッジ50のほぼ全体を差し込み口27から挿入させることができる。
【0043】
図9(B)は、差し込み口27からコネクタまでの長さが、図9(A)に示すものより短いゲーム機10にカートリッジ50が装着された状態を示している。この場合、第2筐体52を第1筐体51に挿入して、差し込み口27からコネクタまでの長さに調整して位置決めする。そして、第2筐体52の長さを徴した状態で差し込み口27から装着することで、図9(A)の場合と同様にして、カートリッジ50のほぼ全体を差し込み口27から挿入させることができる。
【0044】
このようにして、本実施形態におけるカートリッジ50では、第2筐体52が第1筐体51に対して一定範囲内で挿抜可能にして、係止機構によって第2筐体52の位置を固定できるように構成しているので、ゲーム機10に設けられた差し込み口27から筐体内部に設けられたコネクタまでの長さが、図9(A)(B)のように異なる場合であっても、何れの場合も第2筐体52の長さを調整して装着することができる。従って、ゲーム機10に関係なく、常にカートリッジ50のほぼ全体をゲーム機10の筐体内に収納させた状態とすることができるので、見栄えが良く、またカートリッジ50を筐体から突出させないことで操作の妨げとなることを回避することが可能となる。
【0045】
なお、前述したコントローラ12及びカートリッジ50では、2枚の基板が筐体内に収納された構成としているが、3枚以上の基板が収納された構成としても良い。また、収納された基板が1枚とした場合であっても、第1筐体内に、第2筐体(装着部32、第2筐体52)が第1筐体に対して挿抜可能な一定範囲の空間が確保されていれば、その空間を利用して第2筐体を第1筐体に収納することによりサイズを小さくすることが可能となる。
【0046】
また、前述した説明では、コントローラ12やカートリッジ50をゲーム機10に装着する場合ついて説明しているが、専用ケースなどに入れて収納する場合においてもサイズを小さくした状態で収納することができるようになり、装着ユニットの収納場所をとらないようにもできる。
【0047】
また、前述した説明では、位置決め構造48(48a,48b)と係合部材49(49a,49b)との係合のみで、本体部30(第1筐体)に対する装着部32(第2筐体)の位置を決めているが、位置決め構造48と係合部材49との係合状態を固定するための固定機構をさらに設けるようにしても良い。例えば、本体部30の側面部に、係合部材49a,49bを位置決め構造48a,48bに押しつけるボタンを設ける。このボタンを本体部30の両側面から押すことで、係合部材49が位置決め構造48の係合部に係合した状態で、係合部材49が動かないように固定することができる。
【0048】
これにより、端子47とゲーム機10に設けられたコネクタとの接続状態が固い場合であっても、コントローラ12の脱着時に位置決め構造48と係合部材49との係合状態が外れてしまうことを回避することができる。
【0049】
また、前述した説明では、携帯型のゲーム機10に装着して使用されるコントローラ12やカートリッジ50を対象として説明しているが、本発明は、ゲーム機10以外の他の電子機器に対して、ゲーム機10と同様に差し込み口(スロット)を通じてコネクタに装着される各種の装着ユニットに適用することが可能である。
【0050】
また、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本実施形態におけるゲーム機10と、ゲーム機10に装着可能な装着ユニット(コントローラ12)の外観図。
【図2】図1に示すコントローラ12の外観構成を示す図。
【図3】図2に示すコントローラ12の内部構成を示す断面図。
【図4】コントローラ12をゲーム機10に装着させた状態を説明するための図。
【図5】カートリッジ50の外観構成を示す図。
【図6】図5に示すカートリッジ50の内部構成を示す図。
【図7】カートリッジ50の差し込み口27の挿入方向から見た側面断面図。
【図8】カートリッジ50の差し込み口27の挿入方向と垂直な方向から見た側面断面図。
【図9】カートリッジ50をゲーム機10に装着させた状態を説明するための図。
【符号の説明】
【0052】
10…ゲーム機、12…コントローラ、20…上側ハウジング、21…下側ハウジング、23,24…ディスプレイ、25…ボタン、26…十字ボタン、27…差し込み口、30…本体部、32…装着部、33…コントロールつまみ、40…シャフト、42,54…第1基板、44,55…第2基板、46,56…フレキシブルケーブル、47,57…端子、48(48a,48b)…位置決め構造、49(49a,49b)…係合部材、50…カートリッジ、51…第1筐体、52…第2筐体。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子機器に設けられたコネクタに差し込み口を通じて装着される装着ユニットであって、
第1筐体と、
前記差し込み口に挿入される、前記第1筐体に対して一定範囲内で挿抜可能に装着される第2筐体と、
前記第1筐体に対して挿入された前記第2筐体を係止する係止手段とを具備したことを特徴とする装着ユニット。
【請求項2】
前記第1及び第2筐体内には第1基板と第2基板とが上下方向に位置をずらして配設されており、前記第1筐体が前記第2筐体内に挿入されるのに伴って、前記第1基板と前記第2基板とが重なり合うようにしたことを特徴とする請求項1記載の装着ユニット。
【請求項3】
前記係止手段は、
前記第2筐体に設けられた複数の係合部が形成された位置決め構造と、前記第1筐体に設けられた前記位置決め構造の係合部の何れかに係合する係合部材とから構成されたことを特徴とする請求項2記載の装着ユニット。
【請求項4】
前記第1筐体の内部には、筐体上部に設けられたつまみの操作によって駆動される機構部が収納されており、
前記第2筐体は、前記第1筐体に対して前記機構部が収納された位置の下方に挿入されることを特徴とする請求項3記載の装着ユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−35764(P2010−35764A)
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−201152(P2008−201152)
【出願日】平成20年8月4日(2008.8.4)
【出願人】(306019111)株式会社タイトー (475)
【Fターム(参考)】