説明

装飾体

【課題】 ガラスやプラスチック等の透明基材を用いて、宝玉と同じような深みのある、光透過性メッキを有する装飾体を提供すること。
【解決手段】
装飾体2を、光透過性再帰反射メッキシート7で構成する。装飾体2の裏面6に光透過性再帰反射メッキシート7を設ける事により、(図1)の所望の4の光の反射5を可能にしつつ、(図1)からの光源1の光透過性も可能にする。光透過性再帰反射メッキシート7(図1)を設けることによって、装飾体は所望の色相を呈する事ができるため、遊色効果を楽しむことができる 。装飾体1の表面にはブリリアントカット面8からの反射光による色模様が浮き上がった感じに見えると共に、反射光による色模様が見る方向や見る角度を変えることで変化に富んだ色模様となり、変貌自在の遊色効果を楽しむことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガラスやプラスチック等の透明基材を用いて、宝玉と同じような深みのある、光透過性メッキを有する装飾体を提供すること。
【背景技術】
【0002】
従来、遊具、家具、電化製品、耳飾りやペンダント、指輪、ブローチ等の物体に固着される装飾体として、高価な宝玉を模造したものがあるが、これらは概ね透明のガラス玉やプラスチック玉に顔料を混入したり、玉の裏面を塗装、メッキしたものである。
【0003】
しかしながら、これらのガラス玉やプラスチック玉にあっては、特定の色相の光りが単調に反射されるだけで光透過性がない。
また、光透過性にさせる為、裏面の塗装、メッキ加工せず製造すれば、光透過性は得られるが、ただの透明基材になり上方からの入射光が所望の光を反射することができないため、宝玉のような高級感を出すことができなかった。
【0004】
そこで、本発明は、安価なガラスやプラスチック等の透明基材を用いて、宝玉と同じような深みのある、図1の上方からの入射光4(LED,電球光、蛍光灯、ネオン菅、太陽光、炎、等)が所望の光を反射し、また光透過性も可能にした、変化に富んだ色相を呈する光透過性メッキを有する装飾体を提供することを目的とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−133203
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
解決しようとする問題点は、ガラス玉やプラスチック玉にあっては、特定の色相の光りが単調に反射されるだけで光透過性がない点である。
そこで、本発明は、安価なガラスやプラスチック等の透明基材を用いて、宝玉と同じような深みがありながら、光透過性メッキを有する装飾体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
即ち、上記課題を解決するために、本発明の請求項1に係る装飾体の特徴は、ガラス又はプラスチックの透明基材からなり、図1の透明基材の少なくとも表面に多面体のカット面、図2のブリリアントカット面8を形成すると共に、前記透明基材の表面又は裏面の少なくとも一方の面に所望の波長域の図1の入射光4(LED,電球光、蛍光灯、ネオン菅、太陽光、炎、等)を反射するように裏面に光透過性再帰反射メッキシート7を設けたことにある。
【0008】
また、本発明の請求項1又は2又は3又は4又は5又は6記載の装飾体に係る装飾体の特徴は、前記透明基材、図1の裏面に光透過性再帰反射メッキシート7を設けると共に、表面の波長域の入射光4(LED,電球光、蛍光灯、ネオン菅、太陽光、炎、等)を反射させつつ、裏面6からの所望の光源1(LED,電球光、蛍光灯、ネオン菅、太陽光、炎、等)を透過させる光透過性再帰反射メッキシート7を設けたことにある
【0009】
また、本発明の請求項1又は2又は3又は4又は5又は6記載の装飾体に係る装飾体の特徴は、前記透明基材の裏面を略平面に形成し光透過性再帰反射メッキシート7を設けたことにある。
【0010】
また、本発明の請求項1又は2又は3又は4又は5又は6記載の装飾体に係る装飾体の特徴は、前記透明基材の表面にブリリアントカット面8を形成したことにある。
【0011】
更に、本発明の請求項1又は2又は3又は4又は5又は6記載の装飾体に係る装飾体の特徴は、前記透明基材の表面と裏面とで異なった波長域の入射光4(LED,電球光、蛍光灯、ネオン菅、太陽光、炎、等)を反射する光透過性再帰反射メッキシート7を設けたことにある。
【発明の効果】
【0012】
以上、上記説明したように本発明に係る装飾体によれば、装飾体に透明基材を用い、透明基材の表面に所望の波長域の入射光4(LED,電球光、蛍光灯、ネオン菅、太陽光、炎、等)を反射するように透明基材の表面にはブリリアントカット面8設けたため、装飾体が所望の色相を呈することができる。また、この透明基材の裏面に光透過性再帰反射メッキシート7を設けたことで、
装飾体の表面にはブリリアントカット面8からの入射光4(LED,電球光、蛍光灯、ネオン菅、太陽光、炎、等)を反射できると共に、裏面からの光源 1(LED,電球光、蛍光灯、ネオン菅、太陽光、炎、等)の透過も可能になる。よって遊色効果を楽しむことができる。
本発明で用いる光源はLED,電球光、蛍光灯、ネオン菅、太陽光、炎、等である。
【0013】
また、透明基材の表面9にブリリアントカット面8を形成した事により、このカット面からのあらゆる角度からの反射率を大幅にアップさせることができ、より一層鮮やかな色模様を呈することができる。
【0014】
この透明基材の少なくとも裏面9にブリリアントカット面8を形成したことで、装飾体の表面9にはカット面からの反射光による色模様が浮き上がった感じに見えると共に、反射光による色模様が見る方向や見る角度を変えることで変化に富んだ色模様となり、変貌自在の遊色効果を楽しむことができる。
【0015】
また、透明基材の表面9をブリリアントカット面8に形成することで、装飾体の表面9が渋く反射して高級感のある色相を呈することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】図1は装飾体の実施方法を示した側面説明図である。
【図2】上記図1における装飾体の上面図である。
【図3】上記図1における装飾体の裏面図である。
【図4】上記装飾体をイルミネーションLEDランプに応用する為、上記装飾体の実施例1をアクリルパイプ12に固定した側面図である。
【図5】上記装飾体の実施例1をアクリルパイプ12に固定し、イルミネーションLEDランプに応用した例を示す側面図である。
【図6】上記装飾体の実施例1をイルミネーションLEDランプに応用した例をクリスマスツリー10に応用した例を示す側面図である。
【図7】上記装飾体の実施例1を子供用 遊具のおもちゃカメラに応用した例を示す側面図である。
【図8】上記装飾体の実施例1を子供用 遊具のおもちゃカメラに応用した例を示す横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、添付図面に基づいて本発明に係る装飾体の実施例を詳細に説明する。図1、図2、図3は、本発明に係る装飾体の第1実施例を示したものである。
この実施例において、遊具、家具、電化製品、耳飾りやペンダント、指輪、ブローチ等の物体の枠に固着される装飾体2は、ガラス、プラスチック等の透明基材3からなる。
透明基材3の表面9は曲面形状をなし、ブリリアントカットに形成されており光沢を持たせるために研磨される。透明基材3の裏面6
は略平面状に形成されており、この平面に光透過性再帰反射メッキシート7を設ける。なお、
透明基材3の形状は円、楕円、長方形、三角形等様々に設定される。また、透明基材3の表面も曲面形状に限られることなく、筋状又はその他の多面
体形状にカットされていてもよいことは勿論である。
【0018】
次に、上記構成からなる装飾体の発光原理について説明する。図1に示したように、装飾体の表面9に上方から入射光4(LED,電球光、蛍光灯、ネオン菅、太陽光、炎、等)が入射される。
透明基材3の表面9に設けたブリリアントカット面8によって、入射光4(LED,電球光、蛍光灯、ネオン菅、太陽光、炎、等)のうち、まず所望の波長域の光が反射される。次に、表面9を通過した光は、
透明基材3内を進行する。そして、光透過性再帰反射メッキシート7により、入射光4(LED,電球光、蛍光灯、ネオン菅、太陽光、炎、等)のうち、所望の波長域の光が反射される。透明基材3内を進行した入射光4(LED,電球光、蛍光灯、ネオン菅、太陽光、炎、等)は、光透過性再帰反射メッキシート7により反射率をアップさせて装飾体の表面に到達する光になる。
このように反射光、が相俟って装飾体2が光り輝く。
【0019】
また、この実施例では、透明基材3の表面9にブリリアントカット面8を形成してあるので、反射光5は、
見る方向や見る角度を変えると、強く反射される光の波長がシフトし、結果的に装飾体の表面に変化に富んだ色模様があらわれ、
変貌自在の遊色効果を楽しむことができる。装飾体の表面は高級感のある色相を呈し、鮮やかな色彩を楽しむことができる。
【0020】
図4は、本発明に係る光透過性メッキを有する、上述の実施例における装飾体をアクリルパイプ12に固定したのち、
これをイルミネーションLEDランプ11に固定するためアクリルパイプ12に応用した例を示したものである。
【0021】
図5は、 図4のアクリルパイプ12に固定した本発明に係る光透過性メッキを有する装飾体を、図6のクリスマスツリー10のイルミネーションに使われるイルミネーションLEDランプ11
に応用した例を示したものである。
【0022】
図6は、 図4及び図5のアクリルパイプ12に固定した本発明に係る光透過性メッキを有する装飾体を、イルミネーションLEDランプ11に固定し、
クリスマスツリー10に応用した例を示したものである。
【0023】
図4及び図5及び図6に示したクリスマスツリー10のイルミネーションLEDランプでは、上述の実施例における装飾体2を図6のアクリルパイプ12に固定したのち、
これをイルミネーションLEDランプ11に固定することでクリスマスツリー10の装飾体として使用することができる。
また、この装飾体を使用することで昼、夜、ダイヤモンドのように鮮やかに輝くイルミネーションLEDランプ11として使用することができる。
なお、この、本発明に係る光透過性メッキを有する装飾体は、イルミネーションLEDランプ11使用されるに限られず、その他様々な遊具等に応用することができる。
【0024】
図5及び図6は、上述に示したように、本発明に係る光透過性メッキを有する装飾体を、子供遊具のおもちゃのカメラに応用した例を示したものである。
また、この装飾体を使用することで、子供遊具のおもちゃながら、昼、夜、ダイヤモンドのように鮮やかに輝き
裏面から光源 1(LED,電球光、蛍光灯、ネオン菅、太陽光、炎、等)を本発明に係る光透過性メッキを有する装飾体の裏面にセットすることで、
光源 1(LED,電球光、蛍光灯、ネオン菅、太陽光、炎、等)の透過も可能になる。よってピカピカ光る遊色効果を楽しむことができる。
子供遊具のおもちゃとして使用することができる。
【0025】
図6は、上述に示したように、本発明に係る光透過性メッキを有する装飾体を、子供遊具のおもちゃのカメラに応用した例を
真ん中で割って横側面から説明した断面図を示したものである。
なお、本発明に係る光透過性メッキを有する装飾体は、上述に示した物に使用されるに限られず、その他様々な物、等に応用することができる。
【0026】
透明基材3の表面9及び裏面6には、所望の波長域の光を反射するように光透過性再帰反射メッキシート7が設けられる。
【符号の説明】
【0027】
1 光源 (LED,電球光、蛍光灯、ネオン菅、太陽光、炎、等)
2 装飾体
3 透明基材
4 入射光 (LED,電球光、蛍光灯、ネオン菅、太陽光、炎、等)
5 反射光
6 裏面
7 光透過性再帰反射メッキシート
8 ブリリアントカット面
9 表面
10 クリスマスツリー
11 イルミネーションLEDランプ
12 アクリルパイプ
13 子供用 遊具のおもちゃカメラ
14 コンセントプラグ
15 シャッターボタン


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガラス又はプラスチック、等の透明基材3からなり、透明基材の裏面を略平面に
形成すると共に透明基材の裏面6に光透過性再帰反射メッキシート7を設けると共に、
前記透明基材3の表面9にブリリアントカット面8を形成した事により所望の波長域の光を反射しつつ、
裏面6からの光源1(LED,電球光、蛍光灯、ネオン菅、太陽光等)の光透過性を可能にするように光透過性再帰反射メッキシート7を設けたことを特徴とする請求項1
又は2又は3又は4又は5又は6記載の装飾体。
【請求項2】
前記透明基材の裏面を略平面に形成すると共に、光透過性再帰反射シートメッキ7を設けたことを特徴とする請求項1又は2又は3又は4又は5又は6記載の装飾体。
【請求項3】
前記透明基材3の表面9の波長域の光を反射させつつ、裏面6からの所望の光源1(LED,電球光、蛍光灯、ネオン菅、太陽光等)を透過させる光透過性再帰反射メッキシート7を設けたことを特徴とする請求項1又は2又は3又は4又は5又は6記載の装飾体。
【請求項4】
前記透明基材の表面9にブリリアントカット面8を形成したことを特徴とする請求項1又は2又は3又は4又は5又は6記載の装飾体。
【請求項5】
前記透明基材の表面9と裏面6とで異なった波長域の光を反射する事を特徴とする請求項1又は2又は3又は4又は5又は6記載の装飾体。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2011−104974(P2011−104974A)
【公開日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−281558(P2009−281558)
【出願日】平成21年12月11日(2009.12.11)
【出願人】(309022327)
【Fターム(参考)】