説明

装飾表示体

【課題】拡大虚像群の立体感を向上させることができる装飾表示体を提供する。
【解決手段】装飾表示体1は、アクリル板などの透明素材10の裏面に透明インキを用いて複数の画素21を2次元的に配列させてなる画素パターン20と、透明素材10の表面に複数の凸レンズ状の集光素31を2次元的に配列させてなる集光素パターン30とが形成されている。この装飾表示体1において、集光素パターン30は隣り合う各集光素31の配列ピッチが次第に連続して変化していくことにより、各画素21の拡大画像を次第に連続して高さを変化させながら透明素材10の上方に現出させ、全体として曲面を有する立体的な拡大虚像群Z1を構成させることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、拡大虚像群を現出させる装飾表示体、およびそれに用いられる集光素付き透明素材、並びに集光素シートに関し、特に遊技機やゲーム機の外装パネル、包装箱、広告体、飾り品、ディスプレイ装置などの各種商品の装飾に用いられるものに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、遊技機やゲーム機の外層パネル、包装箱、広告体、飾り品や、あるいはディスプレイ装置などの種々の商品は、人の興味を喚起させるために表面などに文字や図柄などの装飾が施される場合が多い。こういった装飾において、各種商品の表面から図柄などの拡大虚像群を上方または下方に現出させることによって装飾性を向上させる技術が従来より知られており、例えば下記特許文献1に開示されている。
【0003】
この特許文献1に開示される装飾表示体は、透明素材の表面に集光素を各集光素の並びに方向性を持たせて所定の配列ピッチで2次元的に配列した集光素パターンと、透明素材の裏面に複数の画素を各画素の並びに集光素パターンと同じ方向性を持たせて2次元的に配列した画素パターンとが形成されており、各画素の配列ピッチが各集光素の配列ピッチと異なるように集光素パターンおよび画素パターンを形成することによって、画素の拡大虚像群を透明素材の上方または下方に現出させるものである。具体的には、該画素パターンにおいて隣り合う各画素の配列ピッチが次第に連続して変化していくことによって画素の配列ピッチと集光素の配列ピッチとが異なるようにし、各画素の拡大虚像を次第に連続して高さまたは深さを変化させながら透明素材の上方または下方に現出させて、全体として緩やかな曲面を有する立体的な拡大虚像群を構成する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許4413274号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の装飾表示体においては、各画素の拡大虚像から構成される拡大虚像群の曲面が緩やかであったため、拡大虚像群の立体感が弱かった。
【0006】
また、集光素における所定の配列ピッチに基づいて画素の配列ピッチおよびその変化を設定し、該画素の配列ピッチおよびその変化の設定に基づいて画素の形状を設定するため、複雑な画素の形状を設定しにくく、各画素の拡大虚像から構成される拡大虚像群のデザインのバリエーションが少なかった。
【0007】
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであって、第1に、拡大虚像群の立体感を向上させることができる装飾表示体、およびそれに用いられる集光素付き透明素材、並びに集光素シートを提供することを目的とし、第2に、拡大虚像群のデザインのバリエーションを容易に増やすことができる装飾表示体、およびそれに用いられる集光素付き透明素材、並びに集光素シートを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る装飾表示体は、上記目的を達成するために、シート状または板状の透明素材の表面に、複数の凸レンズ状の集光素を2次元的に配列して集光素パターンが形成されるとともに、透明素材の裏面に、複数の画素を2次元的に配列して画素パターンが形成され、各集光素と画素の配列ピッチが異なるように集光素パターンと画素パターンが形成されることにより、画素の拡大虚像が透明素材の上方または下方に現出する。この装飾表示体において、集光素パターンは隣り合う各集光素の配列ピッチが次第に連続して変化していくことにより、各画素の拡大虚像が次第に連続して高さまたは深さを変化させながら透明素材の上方または下方に現出し、全体として曲面を有する立体的な拡大虚像群を構成することを特徴とする。
【0009】
これによれば、隣り合う各集光素の配列ピッチを次第に連続して変化させることより、各画素の拡大虚像を次第に連続して高さまたは深さを変化させながら透明素材の上方または下方に現出させ、全体として曲面を有する立体的な拡大虚像群を構成することができる。また、拡大虚像群における曲率半径が小さくなり、拡大虚像群の高低差が明確になるため、拡大虚像群の立体感を向上させることができる。また、画素の配列ピッチの変化を設定する必要がなくなり、複雑な画素の形状を設定し易くなるため、拡大虚像群のデザインのバリエーションを容易に増やすことができる。
【0010】
また、集光素パターンは、隣り合う各集光素の配列ピッチが集光素の配列方向に沿って0.3%以下の範囲で次第に連続して変化していくのが好ましい。これによれば、画素の拡大虚像の高さまたは深さをより確実に次第に連続的に変化するため、拡大虚像群の曲面を滑らかにすることができる。
【0011】
また、集光素パターンは、隣り合う各集光素の配列ピッチが集光素の配列方向に沿って0.3%以下の範囲で次第に連続して変化していくのが好ましい。これによれば、画素の形状を変化させずとも、集光素の形状を変化させることよって、画素の拡大虚像の形状を変化させることができる。
【0012】
また、集光素パターンは、各集光素の配列方向における径が集光素の配列方向に沿って小さくなるように変化していくのが好ましく、特に0.3%以下の範囲で小さくなるように変化していくのがより好ましい。これによれば、画素の拡大虚像の高低差と相俟って、画素の拡大虚像が配列方向に小さくなっていくため、拡大虚像群の曲面を実際の立体物に近い状態に見せることができる。
【0013】
また、集光素パターンは、各集光素の形状が集光素の配列方向に沿って円形から楕円形に次第に連続して変化していくのが好ましい。これによれば、円形から楕円形という集光素の形状の簡単な設定により、拡大虚像群の曲面を実際の立体物に近い状態に見せることができる。
【0014】
また、集光素パターンは、隣り合う各集光素の配列方向が各集光素毎に次第に連続して旋回してもよい。これによれば、画素の拡大虚像が旋回しながら現出するため、全体として歪んだ曲面の拡大虚像群を構成することができる。
【0015】
また、集光素パターンは、隣り合う各集光素の配列方向が−0.3度〜+0.3度の範囲で各集光素毎に次第に連続して旋回してもよい。これによれば、画素の拡大虚像が微小な角度で旋回しながら現出するため、実際の立体物に見える歪みを拡大虚像群の曲面上に表現することができる。
【0016】
また、集光素パターンの外側に第2の集光素パターンが設けられ、該第2の集光素パターンによって現出される拡大虚像群の上方または下方に集光素パターンによる拡大虚像群が現出するものとなされているのが好ましい。これによれば、集光素パターンによる拡大虚像群と第2の集光素パターンによる拡大虚像群との間に高低差を生じさせることができるため、遠近感のあるより浮き出た状態の立体的な拡大虚像群を構成することが可能となる。
【0017】
また、本発明に係る装飾表示体は、表面に複数の凸レンズ状の集光素を2次元的に配列して集光素パターンが形成されているシート状または板状の集光素付き透明素材と、複数の画素を2次元的に配列して画素パターンが形成されている画素シートとを備え、集光素付き透明素材の裏面に画素シートが貼着されている。この装飾表示体は、各集光素と各画素の配列ピッチが異なるように集光素パターンと画素パターンが形成されるとともに、集光素パターンは隣り合う各集光素の配列ピッチが次第に連続して変化していくことにより、各画素の拡大虚像が次第に連続して高さまたは深さを変化させながら集光素付き透明素材の上方または下方に現出し、全体として曲面を有する立体的な拡大虚像群を構成することを特徴とする。これによれば、集光素付き透明素材と画素シートをそれぞれ個別に作製し、集光素付き透明素材の裏面に画素シートを貼着することにより、セパレータ型の装飾表示体を構成することができる。
【0018】
また、本発明に係る集光素付き透明素材は、請求項10に記載の装飾表示体に用いられ、表面に複数の凸レンズ状の集光素を2次元的に配列して集光素パターンが形成されている。この集光素付き透明素材は、複数の画素を2次元的に配列して画素パターンが形成されている画素シートが裏面に貼着された場合に、各集光素と各画素の配列ピッチが異なるように集光素パターンと画素パターンが形成されるとともに、集光素パターンは隣り合う各集光素の配列ピッチが次第に連続して変化していくことにより、各画素の拡大虚像が次第に連続して高さまたは深さを変化させながら集光素付き透明素材の上方または下方に現出し、全体として曲面を有する立体的な拡大虚像群を構成することを特徴とする。これによれば、集光素付き透明素材を画素シートと個別に作製し、集光素付き透明素材の裏面に画素シートを貼着することにより、セパレータ型の装飾表示体を構成することができる。
【0019】
また、本発明に係る装飾表示体は、シート状または板状の透明素材と、透明素材の表面に貼着され、複数の凸レンズ状の集光素を2次元的に配列して集光素パターンが形成されている集光素シートと、透明素材の裏面に貼着され、複数の画素を2次元的に配列して画素パターンが形成されている画素シートとを備える。この装飾表示体は、各集光素と各画素の配列ピッチが異なるように集光素パターンと画素パターンが形成されるとともに、集光素パターンは隣り合う各集光素の配列ピッチが次第に連続して変化していくことにより、各画素の拡大虚像が次第に連続して高さまたは深さを変化させながら透明素材の上方または下方に現出し、全体として曲面を有する立体的な拡大虚像群を構成することを特徴とする。これによれば、集光素シートと画素シートをそれぞれ個別に作製し、透明素材の表面に集光素シートを貼着し、かつ透明素材の裏面に画素シートを貼着することにより、セパレータ型の装飾表示体を構成することができる。
【0020】
また、本発明に係る画素シートは、請求項12に記載の装飾表示体に用いられ、表面に複数の凸レンズ状の集光素を2次元的に配列して集光素パターンが形成されている。この集光素シートは、該集光素シートの裏面にシート状または板状の透明素材が貼着されるとともに、該透明素材における前記集光素シート側の反対側の面に複数の画素を2次元的に配列して画素パターンが形成されている画素シートが貼着された場合に、各集光素と各画素の配列ピッチが異なるように集光素パターンと画素パターンが形成されるとともに、集光素パターンは隣り合う各集光素の配列ピッチが次第に連続して変化していくことにより、各画素の拡大虚像が次第に連続して高さまたは深さを変化させながら透明素材の上方または下方に現出し、全体として曲面を有する立体的な拡大虚像群を構成することを特徴とする。これによれば、画素シートを集光素シートと個別に作製し、透明素材の表面に集光素シートを貼着し、かつ透明素材の裏面に画素シートを貼着することにより、セパレータ型の装飾表示体を構成することができる。
【0021】
また、本発明に係る装飾表示体は、表面に複数の凸レンズ状の集光素を2次元的に配列して集光素パターンが形成されているシート状または板状の集光素付き透明素材と、表面に複数の画素を2次元的に配列して画素パターンが形成されているシート状または板状の画素付き透明素材とを備え、集光素付き透明素材と画素付き透明素材の裏面同士が貼着されることにより形成される。この装飾表示体は、各集光素と各画素の配列ピッチが異なるように集光素パターンと画素パターンが形成されるとともに、集光素パターンは隣り合う各集光素の配列ピッチが次第に連続して変化していくことにより、各画素の拡大虚像が次第に連続して高さまたは深さを変化させながら透明素材の上方または下方に現出し、全体として曲面を有する立体的な拡大虚像群を構成することを特徴とする。これによれば、集光素付き透明素材と画素付き透明素材をそれぞれ個別に作製し、集光素付き透明素材と画素付き透明素材の裏面同士を貼着することにより、セパレータ型の装飾表示体を構成することができる。
【0022】
また、本発明に係る装飾表示体は、表面の一部に複数の凸レンズ状の集光素を2次元的に配列して集光素パターンが形成されるとともに、同一表面の他の一部に複数の画素を2次元的に配列して画素パターンが形成されたシート状または板状の透明素材を備え、集光素パターンおよび画素パターンが外側に位置する態様で集光素パターンおよび画素パターンの間で透明素材を折り返し、対向した透明素材の裏面同士を貼着することにより形成される。この装飾表示体は、各集光素と各画素の配列ピッチが異なるように集光素パターンと画素パターンとが形成されるとともに、集光素パターンは隣り合う各集光素の配列ピッチが次第に連続して変化していくことにより、各画素の拡大虚像が次第に連続して高さまたは深さを変化させながら前記透明素材の上方または下方に現出し、全体として曲面を有する立体的な拡大虚像群を構成することを特徴とする。これによれば、一の透明素材の同一表面に集光素パターンと画素パターンをそれぞれ形成し、集光素パターンおよび画素パターンが外側に位置する態様で集光素パターンおよび画素パターンの間で透明素材を折り返し、対向する透明素材の裏面同士を貼着することにより、折り返し型の装飾表示体を構成することができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、隣り合う各集光素の配列ピッチを次第に連続して変化させることより、各画素の拡大虚像を次第に連続して高さまたは深さを変化させながら透明素材の上方または下方に現出させ、全体として曲面を有する立体的な拡大虚像群を構成することができる。
【0024】
また、従来のような画素パターンの配列ピッチを変化させた装飾表示体に比べて、拡大虚像群における曲率半径が小さくなり、拡大虚像群の高低差が明確になるため、拡大虚像群の立体感を向上させることができる。
【0025】
また、画素の配列ピッチの変化を設定する必要がなくなり、複雑な画素の形状を設定し易くなるため、拡大虚像群のデザインのバリエーションを容易に増やすことができる。つまり、従来の方法では画素の配列ピッチ、径、配列方向を変化させていたため、画素の形状を複雑にすると、コンピュータソフトでの描画時に画素の形状を設定するためのアンカーポイントが多くなり、コンピュータ処理が不可能になってしまう場合があった。しかし、本発明では画素の配列ピッチではなく、集光素の配列ピッチを変化させるため、複雑な画素の形状(画素デザイン)にも対応可能であることから、拡大虚像群のデザインのバリエーションを容易に増やすことができる。
【0026】
また、請求項10ないし請求項14に記載のセパレータ型の装飾表示体によれば、集光素シート、画素シート、集光素付き透明素材あるいは画素付き透明素材を個別に作製することができるため、それら種々形成されたものを選択的に組み合わせることより、様々なバリエーションの装飾表示体を容易に構成することが可能となる。特に、本発明では画素パターンの画素の配列ピッチが一定であるため、専門の業者でなくても画素シートや画素付き透明素材を作製することができ、それらを例えば専門業者などが作製した集光素シートや集光素付き透明素材と適宜組み合わせることにより、装飾表示体を容易に構成することが可能となる。
【0027】
また、請求項15に記載の折り返し型の装飾表示体によれば、透明素材のいずれか一方の表面に集光素パターンや画素パターンを形成すればよいため、集光素パターンと画素パターンを同時に形成したり、あるいは一連の流れ方式により順次形成することができ、装飾表示体を高速に構成することが可能となる。
【0028】
而して、以上の装飾表示体によれば、人の興味を強く喚起させることができ、各種商品の装飾に用いられることにより購買意欲を向上させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】第1実施形態に係る装飾表示体の分解斜視図である。
【図2】図1の装飾表示体の模式断面と拡大虚像群の現出位置を示す図である。
【図3】図1の装飾表示体の集光素と画素の関係を示す模式図である。
【図4】第2実施形態に係る装飾表示体の模式断面と拡大虚像群の現出位置を示す図である。
【図5】図4の装飾表示体の集光素と画素の関係を示す模式図である。
【図6】第3実施形態に係る装飾表示体の集光素パターンの模式平面図である。
【図7】図6の装飾表示体の模式断面と拡大虚像群の現出位置を示す図である。
【図8】図6の装飾表示体の拡大虚像群の平面図である。
【図9】第4実施形態に係る装飾表示体の集光素パターンの模式平面図である。
【図10】図9の装飾表示体の拡大虚像群の平面図である。
【図11】第5実施形態に係る装飾表示体の集光素パターンの模式平面図である。
【図12】図11の装飾表示体の模式断面と拡大虚像群の現出位置を示す図である。
【図13】図11の装飾表示体の拡大虚像群の平面図である。
【図14】第6実施形態に係る装飾表示体の拡大虚像群の平面図である。
【図15】第7実施形態に係る装飾表示体の模式断面と拡大虚像群の現出位置を示す図である。
【図16】(a)第7実施形態に係る装飾表示体の模式断面を示す拡大図と、(b)第7実施形態に係る装飾表示体の他の例の模式断面を示す拡大図である。
【図17】第7実施形態の第1の変形例に係る装飾表示体の模式断面を示す拡大図である。
【図18】第7実施形態の第1の変形例に係る装飾表示体の模式断面を示す拡大図である。
【図19】第8実施形態に係る装飾表示体の模式断面と拡大虚像群の現出位置を示す図である。
【図20】第8実施形態に係る装飾表示体の(a)透明素材を折り返す前の状態を示す図と、(b)透明素材を折り返して貼着した状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
次に本発明に係る装飾表示体の実施形態について説明する。なお、以下の説明において、各図に示す画素および集光素の大きさおよび配列ピッチなどは、説明の便宜上、強調的に大きく図示したものである。実際には非常に小さい画素および集光素が非常に数多く配列されている。
【0031】
<第1実施形態>
本発明に係る装飾表示体の第1の実施形態について図1〜図3を参照しつつ説明する。
【0032】
本実施形態に係る装飾表示体1は、図1に示すように、アクリル板などの板状の透明素材10と、透明素材10の裏面に着色された透明または不透明インキよりなる複数の画素21が2次元的に配列してなる画素パターン20と、透明素材10の表面に着色または無着色の透明インキよりなる複数の凸レンズ状の集光素31が2次元的に配列してなる集光素パターン30とから構成され、画素パターン20および集光素パターン30のいずれも印刷によって透明素材10の表裏面に形成されている。
【0033】
前記画素パターン20は、図2および図3に示すように、複数の画素21を各画素21の並びに方向性を持たせて2次元的に配列して形成されている。具体的に、画素パターン20は、画素21が水平方向に対して45°の角度だけ傾斜した方向(以下「x方向」という)に配列ピッチpで直線的に配列するとともに、該x方向と直交する方向(以下「y方向」という)に配列ピッチpで直線的に配列することによって、各画素21がマトリクス状に2次元的に等配列している。なお、本実施形態の画素21は、画素径が1.0mm、配列ピッチpが1.1mmに設定されている。
【0034】
前記集光素パターン30は、図2および図3に示すように、複数の凸レンズ状の集光素31を画素パターン20の各画素21と同じ方向性を持たせて2次元的に配列して形成されている。具体的に、集光素パターン30は、集光素31が水平方向に対して45°の角度だけ傾斜した方向(以下「x方向」という)に配列ピッチqnで直線的に配列するとともに、該x方向と直交する方向(以下「y方向」という)に配列ピッチqnで直線的に配列することによって、各集光素31がマトリクス状に2次元的に配列し、隣り合う各集光素31の配列ピッチqnが各画素21の配列ピッチpよりも小さくなるように設定されている。これにより、図2に示すように、各画素21の拡大虚像からなる拡大虚像群Z1を見る位置に制限を受けることなく、揺らぎの少ない静的な状態で透明素材10の上方に現出させることができる。なお、本実施形態の集光素31は、集光素31の径が0.95mm、配列ピッチq1が1.05mmで設定されている。
【0035】
また、この集光素パターン30は、隣り合う各集光素31の配列ピッチqnが集光素31の配列方向に沿って中心部から周縁部にかけて次第に連続して小さくなっていくように設定されている。具体的に、図2に示すように、中心部の集光素31を集光素31aとして、集光素31aから周縁部に向かって順に隣り合う各集光素31の配列ピッチqnをq1、q2、q3…とした場合、p>q1>q2>q3…という関係を満たしている。
【0036】
一般に、集光素31の配列ピッチqnが画素21の配列ピッチpよりも小さい場合、集光素31の配列ピッチqnが画素21の配列ピッチpに近づいて大きくなると、画素21の拡大虚像Z1の現出位置は高くなる。一方、集光素31の配列ピッチqnが画素21の配列ピッチpから離れて小さくなると、画素21の拡大虚像Z1の現出位置は低くなる。
【0037】
このため、隣り合う各集光素31の配列ピッチqnが集光素パターン30の中心部の集光素31aから周縁部にかけて次第に連続して小さくなることにより、図2に示すように、各画素21の拡大虚像を中心部から周縁部にかけて次第に連続して低くさせながら透明素材10の上方に現出させ、全体として中心部から周縁部にかけて下がりながら傾斜した凸状の曲面を有する立体的な拡大虚像群Z1を構成することができる。
【0038】
しかも、従来のように画素の配列ピッチを変化させた装飾表示体に比べて、拡大虚像群における曲率半径が小さくなり、拡大虚像群の高低差が明確になるため、拡大虚像群の立体感を向上させることができる。
【0039】
また、画素の配列ピッチの変化を設定する必要がなくなり、複雑な画素の形状を設定し易くなるため、拡大虚像群のデザインのバリエーションを容易に増やすことができる。
【0040】
<第2実施形態>
次に、本発明に係る装飾表示体の第2の実施形態について図4および図5を参照しつつ説明する。本実施形態では、拡大虚像群を透明素材10の下方に現出させる場合について説明する。なお、本実施形態に係る装飾表示体2は、透明素材10の表面において上述した第1実施形態の集光素パターン30と異なる集光素パターン130が形成されているため、以下ではその具体的な内容について説明することとし、第1実施形態と同一の構成については説明を省略して同一の符号を付すこととする。
【0041】
前記集光素パターン130は、図4および図5に示すように、複数の凸レンズ状の集光素31を画素パターン20の各画素21と同じ方向性を持たせて2次元的に配列して形成されている。具体的に、集光素パターン130は、集光素31が水平方向に対して45°の角度だけ傾斜した方向(以下「x方向」という)に配列ピッチqnで直線的に配列するとともに、該x方向と直交する方向(以下「y方向」という)に配列ピッチqnで直線的に配列することによって、各画素21がマトリクス状に2次元的に等配列し、隣り合う各集光素31の配列ピッチqnが各画素21の配列ピッチpよりも大きくなるように設定されている。これにより、図4に示すように、各画素21の拡大虚像群Z2を見る位置に制限を受けることなく、揺らぎの少ない静的な状態で透明素材10の下方に現出させることができる。なお、本実施形態の集光素31は、配列ピッチq1が1.15mmで設定されている。
【0042】
また、この集光素パターン130は、隣り合う各集光素31の配列ピッチqnが集光素31の配列方向に沿って中心部から周縁部にかけて次第に連続して大きくなっていくように設定されている。具体的に、中心部の集光素31aから周縁部に向かって順に隣り合う各集光素31の配列ピッチqnをq11、q12、q13…とした場合、p<q11<q12<q13…という関係を満たしている。
【0043】
一般に、集光素31の配列ピッチqnが画素21の配列ピッチpよりも大きい場合、集光素31の配列ピッチqnが画素21の配列ピッチpに近づいて小さくなると、画素21の拡大虚像Z2の現出位置は深くなる。一方、集光素31の配列ピッチqnが画素21の配列ピッチpから離れて大きくなると、画素21の拡大虚像Z2の現出位置は浅くなる。
【0044】
このため、隣り合う各集光素31の配列ピッチqnが集光素パターン30の中心部から周縁部に次第に連続して大きくなることにより、図4に示すように、各画素21の拡大虚像を中心部から周縁部にかけて次第に連続して浅くさせながら透明素材10の下方に現出させ、全体として中心部から周縁部にかけて上がりながら傾斜した凹状の曲面を有する立体的な拡大虚像群Z2を構成することができる。
【0045】
<第3実施形態>
次に、本発明に係る装飾表示体の第3の実施形態について図6〜図8を参照しつつ説明する。本実施形態では、球体状の拡大虚像群を現出させる場合について説明する。なお、本実施形態に係る装飾表示体3は、透明素材10の表面において上述した第1および2の実施形態の集光素パターン30、130と異なる集光素パターン230が形成されているため、以下ではその具体的な内容について説明することとし、上述の各実施形態と同一の構成については説明を省略して同一の符号を付すこととする。
【0046】
前記集光素パターン230は、図6に示すように、透明素材10の表面において円形状の領域Sに形成されている。また、本実施形態の画素パターン20は、透明素材10の裏面において集光素パターン230が形成されている円形状の領域Sと一致する領域に形成されているものとする。
【0047】
この集光素パターン230は、図6および図7に示すように、複数の凸レンズ状の集光素31を画素パターン20の各画素21と同じ方向性を持たせて2次元的に配列して形成されている。具体的に、集光素パターン230は、集光素31が水平方向に対して45°の角度だけ傾斜した方向(以下「x方向」という)に配列ピッチqnで直線的に配列するとともに、該x方向と直交する方向(以下「y方向」という)に配列ピッチqnで直線的に配列することによって、各画素21がマトリクス状に2次元的に配列し、隣り合う各集光素31の配列ピッチqnが各画素21の配列ピッチpよりも小さくなるように設定されている。これにより、図7に示すように、各画素21の拡大虚像群Z3を見る位置に制限を受けることなく、揺らぎの少ない静的な状態で透明素材10の上方に現出させることができる。
【0048】
また、この集光素パターン230は、隣り合う各集光素31の配列ピッチqnが集光素31の配列方向に沿って中心部から周縁部にかけて次第に連続して小さくなっていくように設定されている。具体的に、図7に示すように、中心部の集光素31を集光素31aとして、集光素31aから周縁部に向かって順に隣り合う各集光素31の配列ピッチqnをq1、q2、q3…とした場合、p>q1>q2>q3…という関係を満たしている。
【0049】
このため、隣り合う各集光素31の配列ピッチqnが集光素パターン230の中心部の集光素31aから周縁部にかけて次第に連続して小さくなることにより、図7および図8に示すように、各画素21の拡大虚像を中心部から周縁部にかけて次第に連続して低くさせながら透明素材10の上方に現出させ、全体として中心部から周縁部にかけて下がりながら傾斜した凸状の曲面を有する立体的な拡大虚像群Z3を構成することができる。
【0050】
しかも、従来のように画素の配列ピッチを変化させた装飾表示体に比べて、拡大虚像群における曲率半径が小さくなり、拡大虚像群の高低差が明確になるため、拡大虚像群の立体感を向上させることができる。また、画素の配列ピッチの変化を設定する必要がなくなり、複雑な画素の形状を設定し易くなるため、拡大虚像群のデザインのバリエーションを容易に増やすことができる。
【0051】
また、集光素パターン230は、隣り合う各集光素31の配列ピッチが前記集光素31の配列方向に沿って0.3%以下の範囲で次第に連続して変化していくように形成されている。このように集光素31の配列ピッチの変化割合を0.3%以下としたのは、それを超える配列ピッチであると、画素21の拡大虚像の曲面を滑らかにできないからである。したがって、集光素の配列ピッチの変化の割合を0.3%以下とすることによって、画素31の拡大虚像の高さまたは深さがより確実に次第に連続的に変化するため、拡大虚像群Z3の曲面を滑らかにすることができる。
【0052】
また、集光素パターン230は、各集光素31の形状が集光素31の配列方向に沿って次第に連続して変化していくように形成されている。本実施形態では、集光素パターン230は、各集光素31の配列方向における径が前記集光素の配列方向に沿って小さくなるように変化していく。さらに具体的には、図6に示すように、前記集光素パターン230は、中心部の集光素31aから各周縁部の集光素31nにかけて、集光素31の形状が円形から配列方向に直交する方向に延びた楕円形に次第に連続して変化していくものとなされている。
【0053】
これによれば、図8に示すように、画素21の形状を変化させずとも、集光素31の形状を変化させることよって、画素31の拡大虚像の形状を変化させることができる。また、画素21の拡大虚像の高低差と相俟って、画素21の拡大虚像が配列方向に小さくなっていくため、拡大虚像群の曲面を実際の立体物に近い状態に見せることができる。さらに、円形から楕円形という集光素31の形状の簡単な設定により、拡大虚像群Z3の曲面を実際の立体物に近い状態に見せることができる。
【0054】
ここにおいて、各集光素31の配列方向における径が集光素31の配列方向に沿って0.3%以下の範囲で小さくなるように設定されるのがよい。これによれば、拡大虚像群の曲面を実際の立体物に近い状態により一層見せることができる。
【0055】
なお、この「実際の立体物」とは、拡大虚像群Z3と同形同大の球状立体物のことを指しているため、換言すれば実際の立体物を現実に目で見た場合と同じような見え方で拡大虚像群Z3を構成することが可能となる。
【0056】
また、集光素パターン230は、隣り合う各集光素31の配列方向が集光素31毎に次第に連続して旋回していくように設定されている。具体的に、集光素パターン230は、3つの集光素31A、31B、31Cが連続して隣り合うことによって配列方向を形成している場合、集光素31Aとそれに隣接する集光素31Bとを結ぶ直線の延長線と、集光素31Bとそれに隣接する集光素31Cとを結ぶ直線とのなす角が、−0.3度〜+0.3度の範囲で旋回する。従って、集光素パターン230全体としては、隣り合う各集光素31の配列方向が−0.3度〜+0.3度の範囲で集光素31毎に次第に連続して旋回していくものとなされている。
【0057】
本実施形態では、図6に示すように、隣り合う各集光素31の配列方向が、中心部の集光素31aから各周縁部の集光素31nに向かう方向について、中央部の集光素31aの位置における配列方向と水平方向との挟角の大きさをθ1、中央部および周縁部の中間部の位置における配列方向と水平方向との挟角の大きさをθ2、周縁部の集光素31nの位置における配列方向と水平方向との挟角の大きさをθ3とした場合、θ1<θ2<θ3という関係を満たすように次第に連続して旋回している。なお、ここにおける集光素31の配列方向が旋回(図6の反時計方向の旋回)していく角度は0度〜+0.3度の範囲であり、本実施形態ではθ1=45度で、次第に連続して旋回していき、θ3=45.6度となされている。
【0058】
これによれば、画素31の拡大虚像が旋回しながら現出するため、全体として歪んだ曲面の拡大虚像群Z3を構成することができる。しかも、旋回角度を−0.3度〜+0.3度の範囲としたことによって、画素21の拡大虚像が微小な角度で旋回しながら現出するため、実際の立体物に見える歪みを拡大虚像群Z3の曲面上に表現することができる。
【0059】
<第4実施形態>
次に、本発明に係る装飾表示体の第4の実施形態について図9および図10を参照しつつ説明する。本実施形態では、画素31の拡大虚像の位置の旋回を大きくする場合について説明する。なお、本実施形態に係る装飾表示体4は、透明素材10の表面において上述した各実施形態の集光素パターン30、130、230と異なる集光素パターン330が形成されているため、以下ではその具体的な内容について説明することとし、上述の各実施形態と同一の構成については説明を省略して同一の符号を付すこととする。
【0060】
前記集光素パターン330は、第1実施形態と同様、複数の凸レンズ状の集光素31を画素パターン20の各画素21と略同じ方向性を持たせて、画素21の配列ピッチpより小さい配列ピッチqnで2次元的に配列させている。
【0061】
また、集光素パターン330は、図9に示すように、透明素材10の表面において四辺が各々S字状に湾曲した略四角形状の領域S’に形成されている。なお、本実施形態の画素パターン20は、透明素材10の裏面において、集光素パターン330が形成されている略四角形状の領域S’と一致する領域に形成されているものとする。
【0062】
この集光素パターン330は、隣り合う各集光素31の配列ピッチqnが集光素31の配列方向に沿って中心部の集光素31aから各周縁部の集光素31nにかけて次第に連続して小さくなっていくように設定されている。
【0063】
また、集光素パターン330は、集光素31の配列方向が集光素31の配列方向に沿って中央部から周縁部にかけて次第に連続して旋回していくように形成されている。具体的に、集光素31の配列方向は、図9に示すように、中心部の集光素31aから各周縁部の集光素31nに向かう方向について、隣り合う各集光素31の配列方向が集光素31毎に次第に連続して一方向(図9の反時計方向)に旋回していく。
【0064】
また、集光素パターン330は、中央部の集光素31aの位置における配列方向と水平方向との挟角の大きさをθ11、周縁部の集光素31nの位置における配列方向と水平方向との挟角の大きさをθ12とした場合、θ11<θ12という関係を満たしている。また、本実施形態のθ11と第3実施形態のθ1とはθ1=θ11、本実施形態のθ12と第3実施形態のθ3とはθ3<θ12という関係を満たしている。
【0065】
このように本実施形態における集光素31の配列方向の旋回は、第3実施形態における集光素31の配列方向の旋回より大きいため、集光素31の配列方向の変化に伴って画素21の拡大虚像の現出する位置が次第に連続して大きく旋回していくことより、図10に示すように、画素パターン20において直線的に配列する画素21による拡大虚像の列を破線Lに示すように大きく湾曲させることができる。従って、該画素21の拡大虚像の列Lの湾曲が立体的な拡大虚像群Z4の曲面上に形成された模様(装飾物)とすることができるため、拡大虚像群Z4のデザインにおけるバリエーションとすることが可能となる。
【0066】
なお、本実施形態および第3実施形態において、隣り合う各集光素31の配列方向が集光素31毎に次第に連続して一方向に旋回する場合について説明したが、途中で逆方向に旋回するようにしてもよい。また、集光素31の配列方向の旋回は時計方向であってもよい。
【0067】
<第5実施形態>
次に、本発明に係る装飾表示体の第5の実施形態について図11〜図13を参照しつつ説明する。本実施形態では、球体状の拡大虚像群を浮き出た状態で現出させる場合について説明する。なお、本実施形態に係る装飾表示体5は、第3実施形態における装飾表示体3の集光素パターン230の外側に第2の集光素パターン430が形成されている。以下ではその具体的な内容について説明することとし、上述の各実施形態と同一の構成については説明を省略して同一の符号を付すこととする。
【0068】
前記第2の集光素パターン430は、図11および図12に示すように、装飾表示体3における集光素パターン230の外側において、x方向およびy方向について各集光素31をマトリクス状に2次元的に配列しており、各集光素31が各画素21の配列ピッチpよりも大きい一定の配列ピッチq’に設定されている。
【0069】
従って、図12および図13に示すように、集光素パターン230による各画素21の拡大虚像群Z3が透明素材10の中央部上方に現出するとともに、第2の集光素パターン430による各画素21の拡大虚像群Z5が透明素材10の周縁部下方に現出する。これにより、集光素パターン230による拡大虚像群Z3と第2の集光素パターン430による拡大虚像群Z5との間に高低差を生じさせることができるため、遠近感のあるより浮き出た状態の立体的な拡大虚像群Z3を構成することが可能となる。
【0070】
なお、本実施形態において、集光素パターン230の外側に他の集光素パターンとして第2の集光素パターン430が1つ設ける場合について説明したが、配列ピッチの異なる他の集光素パターンを複数設けてもよい。
【0071】
また、集光素パターン230による拡大虚像群Z3が透明素材10の上方側、第2の集光素パターン430による拡大虚像群Z5が透明素材10の下方側に現出する場合について説明したが、集光素パターン230による拡大虚像群Z3とともに第2の集光素パターン430による拡大虚像群Z5が透明素材10の上方側に現出してもよい。この場合、集光素パターン230による拡大虚像群Z3が第2の集光素パターン430による拡大虚像群Z5より上方に構成されるようにするとよい。
【0072】
<第6実施形態>
次に、本発明に係る装飾表示体の第6の実施形態について図14を参照しつつ説明する。本実施形態では、デザインされた拡大虚像群を現出させる場合について説明する。なお、本実施形態に係る装飾表示体6は、上述した第1実施形態における透明素材10の裏面において、画素パターン20と異なる第2の画素パターンが形成されているものであるため、以下ではその具体的な内容について説明することとし、第1実施形態と同一の構成については説明を省略して同一の符号を付すこととする。
【0073】
前記第2の画素パターンは、第1実施形態と同様、複数の画素を各画素の並びに方向性を持たせて配列ピッチpでマトリクス状に2次元的に等配列している。本実施形態の画素は、人の顔を模した形状に形成されている。従って、図14に示すように、人の顔の形状の画素による拡大虚像Z6aによってデザインされた拡大虚像群Z6を見る位置に制限を受けることなく、揺らぎの少ない静的な状態で透明素材10の上方に現出することができる。
【0074】
本発明では、画素の配列ピッチを変化させるのではなく、集光素の配列ピッチを変化させるようにしたため、このように人の顔を模した複雑な形状の画素の拡大虚像を現出させることができる。つまり、従来の装飾表示体では、画素の配列ピッチを変化させていたことから、画素の配列ピッチと画素の形状を同時に設定しなければならなかったため、複雑な形状の画素を設定しにくいという問題があった。しかしながら、本発明では集光素の配列ピッチを変化させることから、画素の配列ピッチを必ずしも変化させる必要がなくなる。このため画素の設定のファクタが少なくなり、複雑な形状の画素を設定しやすくなり、画素の拡大虚像群のデザインのバリエーションを増やすことができる。
【0075】
<第7実施形態>
次に、本発明に係る装飾表示体の第7の実施形態について図15および図16を参照しつつ説明する。本実施形態では、画素シート2010および集光素付き透明素材1010により構成されるセパレータ型の装飾表示体によって、各画素の拡大虚像群を上方に現出させる場合について説明する。なお、以下では、本実施形態に係る装飾表示体7と上述の各実施形態の装飾表示体とにおいて異なる構成について説明し、同一の構成については説明を省略して同一の符号を付すこととする。
【0076】
本実施形態の装飾表示体7は、図15に示すように、複数の画素21が形成されている画素シート2010と、複数の凸レンズ状の集光素31が形成されている集光素付き透明素材1010とを備えている。
【0077】
前記画素シート2010は、図16(a)に示すように、表面に着色された透明または不透明インキよりなる複数の画素21を各画素21の並びに方向性を持たせて2次元的に配列して画素パターン20が形成されているシート状の部材である。この画素パターン20は、第1実施形態の画素パターン20と同様、画素21が水平方向に対して45°の角度だけ傾斜したx方向に配列ピッチpで直線的に配列するとともに、該x方向と直交するy方向に配列ピッチpで直線的に配列することによって、各画素21がマトリクス状に2次元的に等配列している。
【0078】
前記集光素付き透明素材1010は、表面に着色または無着色の透明インキよりなる複数の集光素31を画素パターン20の各画素21と同じ方向性を持たせて2次元的に配列して集光素パターン30が形成されている板状の透明な部材である。この集光素パターン30は、第1実施形態の集光素パターン30と同様、集光素31が水平方向に対して45°の角度だけ傾斜したx方向に配列ピッチqnで直線的に配列するとともに、該x方向と直交するy方向に配列ピッチqnで直線的に配列することにより、各集光素31がマトリクス状に2次元的に配列している。また、隣り合う各集光素31の配列ピッチqnが、各画素21の配列ピッチpよりも小さくなるように設定されているとともに、集光素31の配列方向に沿って中心部から周縁部にかけて次第に連続して小さくなっていくように設定されている。
【0079】
この装飾表示体7は、集光素付き透明素材1010の裏面に画素シート2010の表面(画素パターン20側の面)が接着剤によって貼着されている。これにより、装飾表示体7は、第1実施形態の装飾表示体1における透明素材10、画素パターン20および集光素パターン30と同様の構成となる。したがって、装飾表示体7は、図15に示すように、各画素21の拡大虚像からなる拡大虚像群Z7を見る位置に制限を受けることなく、揺らぎの少ない静的な状態で集光素付き透明素材1010の上方に現出させることができる。また、各画素21の拡大虚像が次第に連続して高さを変化させながら集光素付き透明素材1010の上方に現出し、全体として中心部から周縁部にかけて下がりながら傾斜した凸状の曲面を有する立体的な拡大虚像群Z7を構成することができる。
【0080】
なお、上述の第7の実施形態において、集光素付き透明素材1010の裏面に画素シート2010の表面が接着剤によって貼着される場合について説明したが、裏面(画素パターン20側と反対の面)が貼着されるようにしてもよい。例えば、図16(b)に示すように、集光素付き透明素材1010の裏面に画素シート2010の裏面が接着剤によって貼着されてもよい。
【0081】
また、画素シート2010は、裏面に画素パターン20の背景を形成する背景層が設けられてもよい。
【0082】
ここで、本実施形態の第1の変形例について図17を参照しつつ説明する。
【0083】
第1の変形例に係る装飾表示体7Aは、図17に示すように、透明素材1020と、画素シート2010と、集光素シート3010とにより構成されるセパレータ型の装飾表示体である。
【0084】
前記透明素材1020は、表面および裏面が平面に形成されている板状の透明な部材である。また、前記画素シート2010は、上述の第7の実施形態で用いられたものと同様である。
【0085】
前記集光素シート3010は、表面に着色または無着色の透明インキよりなる複数の凸レンズ状の集光素31を画素パターン20の各画素21と同じ方向性を持たせて2次元的に配列して集光素パターン30が形成されているシート状の透明な部材である。
【0086】
この装飾表示体7Aは、集光素シート3010の裏面(集光素パターン30側と反対側の面)に透明素材1020の表面が接着剤によって貼着されるとともに、該透明素材1020の裏面に画素シート2010の表面(画素パターン20側の面)が接着剤によって貼着されている。これにより、装飾表示体7Aは、上述の装飾表示体7と同様、第1実施形態の装飾表示体1における透明素材10、画素パターン20および集光素パターン30と同様の構成とすることができる。

【0087】
さらに、本実施形態の第2の変形例について図18を参照しつつ説明する。
【0088】
第2の変形例に係る装飾表示体7Bは、図18に示すように、画素付き透明素材1030および集光素付き透明素材1040により構成されるセパレータ型の装飾表示体である。
【0089】
前記画素付き透明素材1030は、表面に着色された透明または不透明インキよりなる複数の画素21を各画素21の並びに方向性を持たせて2次元的に配列して画素パターン20が形成されている板状の透明な部材である。
前記集光素付き透明素材1040は、表面に着色または無着色の透明インキよりなる複数の集光素31を画素パターン20の各画素21と同じ方向性を持たせて2次元的に配列して集光素パターン30が形成されている板状の透明な部材である。
【0090】
この装飾表示体7Bは、画素付き透明素材1030と集光素付き透明素材1040の裏面同士が接着剤によって貼着されている。これにより、装飾表示体7Bは、上述の装飾表示体7と同様、第1実施形態の装飾表示体1における透明素材10、画素パターン20および集光素パターン30と同様の構成とすることができる。
【0091】
なお、本実施形態において、画素シート2010あるいは集光素シート3010が接着剤によって各透明素材に貼着される場合について説明したが、その他の方法で貼着されてもよい。
【0092】
また、第2の変形例に係る装飾表示体7Bは、図18に示すように、画素付き透明素材および集光素付き透明素材の厚みが同一であるように描かれているが、厚みは同一でなくてもよい。例えば、装飾表示体7Bにおける画素付き透明素材および集光素付き透明素材の厚みの合計が3mmで拡大虚像群を現出する場合、集光素付き透明素材1030を2mmの厚さに設定し、画素付き透明素材を1mmの厚さに設定して、厚みの合計を3mmにしてもよい。
【0093】
<第8実施形態>
次に、本発明に係る装飾表示体の第8の実施形態について図19および図20を参照しつつ説明する。本実施形態では、同一表面に集光素パターン30および画素パターン20が形成されている透明素材1050を折り返すことにより構成される折り返し型の装飾表示体によって、各画素の拡大虚像群を上方に現出させる場合について説明する。なお、以下では、本実施形態に係る装飾表示体8と上述の各実施形態の装飾表示体とにおいて異なる構成について説明し、同一の構成については説明を省略して同一の符号を付すこととする。
【0094】
本実施形態の装飾表示体8は、図20(a)に示すように、表面の一部に複数の凸レンズ状の集光素31を各集光素31の並びに方向性を持たせて2次元的に配列して集光素パターン30が形成される。また、装飾表示体8の同一表面の他の一部に複数の画素21を集光素パターン30の各集光素31と同じ方向性を持たせて2次元的に配列して画素パターン20が形成されている。そして、図20(b)に示すように、集光素パターン30および画素パターン20が外側に位置する態様で集光素パターン30および画素パターン20の間で透明素材1050を折り返し、対向した透明素材1050の裏面同士を接着剤によって貼着することにより形成されている。
【0095】
これにより、装飾表示体8は、第1実施形態の装飾表示体1における透明素材10、画素パターン20および集光素パターン30と同様の構成となる。したがって、装飾表示体8は、図19に示すように、各画素21の拡大虚像からなる拡大虚像群Z8を見る位置に制限を受けることなく、揺らぎの少ない静的な状態で集光素付き透明素材1050の上方(集光素パターン30側)に現出させることができる。また、各画素21の拡大虚像が次第に連続して高さを変化させながら集光素付き透明素材1050の上方に現出し、全体として中心部から周縁部にかけて下がりながら傾斜した凸状の曲面を有する立体的な拡大虚像群Z8を構成することができる。
【0096】
なお、上記の各実施形態において、集光素31および画素21の形状、配列ピッチ、大きさは上述のものに限定されるものではない。
【0097】
また、集光素31および画素21の配列方向は必ずしも直交するパターンである必要はなく、30度や60度などのその他の角度で交わるパターンでもよい。
【0098】
また、画素パターン20は画素21の配列ピッチpが一定である場合について説明したが、画素21の配列ピッチも適宜変更されてもよい。
【0099】
また、集光素パターン30および画素パターン20が印刷によって形成される場合について説明したが、その他の方法で形成されてもよい。なお、印刷で形成する場合は、オフセット印刷、インクジェット印刷などの種々の公知技術を適用することが可能である。
【0100】
また、透明素材10、1010、1020、1030、1040が透明である場合について説明したが、半透明でもよい。
【0101】
また、透明素材10、1010、1020、1030、1040が板状である場合について説明したが、シート状であってもよい。
【0102】
また、装飾表示体7、7A、7B、8の画素パターン20および集光素パターン30が第1実施形態と同様の構成となる場合について説明したが、第2実施形態と同様の構成となるようにしてもよい。これにより、各画素21の拡大虚像からなる拡大虚像群を見る位置に制限を受けることなく、揺らぎの少ない静的な状態で集光素付き透明素材の下方に現出させることができる。また、各画素21の拡大虚像が次第に連続して深さを変化させながら集光素付き透明素材1050の下方に現出し、全体として中心部から周縁部にかけて上がりながら傾斜した凹状の曲面を有する立体的な拡大虚像群を構成することができる。
【0103】
また、装飾表示体1〜8が単体の商品である場合について説明したが、遊技機やゲーム機の外装パネル、包装箱、広告体、飾り品、ディスプレイ装置などの各種商品の装飾に用いられてもよい。このことにより、例えばディスプレイ装置としてのデジタルフォトフレームにおける周縁部の装飾効果を向上させることができ、装飾表示体1〜8による拡大虚像群を下方に現出させた場合、デジタルフォトフレームにおける静止画や動画を周縁部から浮き出た状態に映し出すことが可能になる。このため、人の興味を強く喚起させることができるため、各種商品の装飾に用いられることにより購買意欲を向上させることが可能になる。
【0104】
以上、図面を参照して本発明の実施形態を説明したが、本発明は、図示した実施形態のものに限定されない。図示された実施形態に対して、本発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
【符号の説明】
【0105】
1〜7、7A、7B、8…装飾表示体
10、1010、1020、1030、1040、1050…透明素材
20…画素パターン
21…画素
21a…中央部の画素
30、130、230、330…集光素パターン
31…集光素
31a…中央部の集光素
31n…周縁部の集光素
430…第2集光素パターン
2010…画素シート
3010…集光素シート


【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート状または板状の透明素材の表面に、複数の凸レンズ状の集光素を2次元的に配列して集光素パターンが形成されるとともに、前記透明素材の裏面に、複数の画素を2次元的に配列して画素パターンが形成され、前記各集光素と前記画素の配列ピッチが異なるように前記集光素パターンと前記画素パターンが形成されることにより、前記画素の拡大虚像が透明素材の上方または下方に現出する装飾表示体であって、
前記集光素パターンは隣り合う各集光素の配列ピッチが次第に連続して変化していくことにより、各画素の拡大虚像が次第に連続して高さまたは深さを変化させながら前記透明素材の上方または下方に現出し、全体として曲面を有する立体的な拡大虚像群を構成することを特徴とする装飾表示体。
【請求項2】
前記集光素パターンは、隣り合う各集光素の配列ピッチが前記集光素の配列方向に沿って0.3%以下の範囲で次第に連続して変化していく請求項1に記載の装飾表示体。
【請求項3】
前記集光素パターンは、各集光素の形状が前記集光素の配列方向に沿って次第に連続して変化していく請求項1または請求項2に記載の装飾表示体。
【請求項4】
前記集光素パターンは、各集光素の配列方向における径が前記集光素の配列方向に沿って小さくなるように変化していく請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の装飾表示体。
【請求項5】
前記集光素パターンは、各集光素の配列方向における径が前記集光素の配列方向に沿って0.3%以下の範囲で小さくなるように変化していく請求項4に記載の装飾表示体。
【請求項6】
前記集光素パターンは、各集光素の形状が前記集光素の配列方向に沿って円形から、配列方向の径が短い楕円形に次第に連続して変化していく請求項3ないし請求項5のいずれかに記載の装飾表示体。
【請求項7】
前記集光素パターンは、隣り合う各集光素の配列方向が各集光素毎に次第に連続して旋回していく請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の装飾表示体。
【請求項8】
前記集光素パターンは、隣り合う各集光素の配列方向が−0.3度〜+0.3度の範囲で各集光素毎に次第に連続して旋回していく請求項7に記載の装飾表示体。
【請求項9】
前記集光素パターンの外側に第2の集光素パターンが設けられ、該第2の集光素パターンによって現出される拡大虚像群の上方に前記集光素パターンによる拡大虚像群が現出するものとなされている請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の装飾表示体。
【請求項10】
表面に複数の凸レンズ状の集光素を2次元的に配列して集光素パターンが形成されているシート状または板状の集光素付き透明素材と、複数の画素を2次元的に配列して画素パターンが形成されている画素シートとを備え、前記集光素付き透明素材の裏面に前記画素シートが貼着されている装飾表示体であって、
前記各集光素と各画素の配列ピッチが異なるように前記集光素パターンと前記画素パターンが形成されるとともに、前記集光素パターンは隣り合う各集光素の配列ピッチが次第に連続して変化していくことにより、各画素の拡大虚像が次第に連続して高さまたは深さを変化させながら前記集光素付き透明素材の上方または下方に現出し、全体として曲面を有する立体的な拡大虚像群を構成することを特徴とする装飾表示体。
【請求項11】
請求項10に記載の装飾表示体に用いられ、表面に複数の凸レンズ状の集光素を2次元的に配列して集光素パターンが形成されている集光素付き透明素材であって、
複数の画素を2次元的に配列して画素パターンが形成されている画素シートが裏面に貼着された場合に、前記各集光素と各画素の配列ピッチが異なるように前記集光素パターンと前記画素パターンが形成されるとともに、前記集光素パターンは隣り合う各集光素の配列ピッチが次第に連続して変化していくことにより、各画素の拡大虚像が次第に連続して高さまたは深さを変化させながら前記集光素付き透明素材の上方または下方に現出し、全体として曲面を有する立体的な拡大虚像群を構成することを特徴とする集光素付き透明素材。
【請求項12】
シート状または板状の透明素材と、前記透明素材の表面に貼着され、複数の凸レンズ状の集光素を2次元的に配列して集光素パターンが形成されている集光素シートと、前記透明素材の裏面に貼着され、複数の画素を2次元的に配列して画素パターンが形成されている画素シートとを備える装飾表示体であって、
前記各集光素と各画素の配列ピッチが異なるように前記集光素パターンと前記画素パターンが形成されるとともに、前記集光素パターンは隣り合う各集光素の配列ピッチが次第に連続して変化していくことにより、各画素の拡大虚像が次第に連続して高さまたは深さを変化させながら前記透明素材の上方または下方に現出し、全体として曲面を有する立体的な拡大虚像群を構成することを特徴とする装飾表示体。
【請求項13】
請求項12に記載の装飾表示体に用いられ、表面に複数の凸レンズ状の集光素を2次元的に配列して集光素パターンが形成されている集光素シートであって、
該集光素シートの裏面にシート状または板状の透明素材が貼着されるとともに、該透明素材における前記集光素シート側の反対側の面に複数の画素を2次元的に配列して画素パターンが形成されている画素シートが貼着された場合に、前記各集光素と各画素の配列ピッチが異なるように前記集光素パターンと前記画素パターンが形成されるとともに、前記集光素パターンは隣り合う各集光素の配列ピッチが次第に連続して変化していくことにより、各画素の拡大虚像が次第に連続して高さまたは深さを変化させながら前記透明素材の上方または下方に現出し、全体として曲面を有する立体的な拡大虚像群を構成することを特徴とする集光素シート。
【請求項14】
表面に複数の凸レンズ状の集光素を2次元的に配列して集光素パターンが形成されているシート状または板状の集光素付き透明素材と、表面に複数の画素を2次元的に配列して画素パターンが形成されているシート状または板状の画素付き透明素材とを備え、前記集光素付き透明素材と前記画素付き透明素材の裏面同士が貼着されることにより形成される装飾表示体であって、
前記各集光素と各画素の配列ピッチが異なるように前記集光素パターンと前記画素パターンが形成されるとともに、前記集光素パターンは隣り合う各集光素の配列ピッチが次第に連続して変化していくことにより、各画素の拡大虚像が次第に連続して高さまたは深さを変化させながら前記透明素材の上方または下方に現出し、全体として曲面を有する立体的な拡大虚像群を構成することを特徴とする装飾表示体。
【請求項15】
表面の一部に複数の凸レンズ状の集光素を2次元的に配列して集光素パターンが形成されるとともに、同一表面の他の一部に複数の画素を2次元的に配列して画素パターンが形成されたシート状または板状の透明素材を備え、前記集光素パターンおよび前記画素パターンが外側に位置する態様で前記集光素パターンおよび前記画素パターンの間で前記透明素材を折り返し、対向した前記透明素材の裏面同士を貼着することにより形成される装飾表示体であって、
前記各集光素と各画素の配列ピッチが異なるように前記集光素パターンと前記画素パターンとが形成されるとともに、前記集光素パターンは隣り合う各集光素の配列ピッチが次第に連続して変化していくことにより、各画素の拡大虚像が次第に連続して高さまたは深さを変化させながら前記透明素材の上方または下方に現出し、全体として曲面を有する立体的な拡大虚像群を構成することを特徴とする装飾表示体。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2013−10339(P2013−10339A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−185456(P2011−185456)
【出願日】平成23年8月29日(2011.8.29)
【特許番号】特許第4850983号(P4850983)
【特許公報発行日】平成24年1月11日(2012.1.11)
【出願人】(599144859)美濃商事株式会社 (7)
【Fターム(参考)】